JP2003096955A - 壁パネルの取付構造 - Google Patents

壁パネルの取付構造

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JP2003096955A
JP2003096955A JP2001297263A JP2001297263A JP2003096955A JP 2003096955 A JP2003096955 A JP 2003096955A JP 2001297263 A JP2001297263 A JP 2001297263A JP 2001297263 A JP2001297263 A JP 2001297263A JP 2003096955 A JP2003096955 A JP 2003096955A
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ruler angle
anchor pin
steel
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JP2001297263A
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Takaki Watanabe
貴樹 渡辺
Ryohei Shimizu
良平 清水
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、施工性、安全性、強度等に優れた
鉄骨造における壁パネルの取付構造を提供することを可
能にすることを目的としている。 【解決手段】 鉄骨造において、アンカーピン5を打ち
込むべき所定の位置に裏面まで貫通する下穴6を設け
る、若しくは、その打鋲位置の厚みを打鋲を妨げない程
度に薄く加工した定規アングル3及びそれに代わる取付
金物を鋲撃機を用いたアンカーピン5によって鉄骨梁1
に固定し、定規アングル3及びそれに代わる取付金物に
第2の固定手段によって壁パネル2を固定することによ
って構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物を構成する
構造用パネルの取付構造に係り、ALCパネル等の成形
パネルを用いて、外壁、間仕切り等の壁面を構成する場
合の壁パネルの取付構造、定規アングル及び取付金具、
壁パネル取付金物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄骨造における従来の壁パネル等の取付
構造を図11、図12、図13、図14を用いて説明する。図11
及び図12に示す第1の従来例は、鉄骨梁に溶接によって
取付金物を固定する場合の壁パネルの取付構造であり、
図11は取付構造の斜視図、図12は取付構造の側面図であ
る。図13及び図14に示す第2の従来例は、鉄骨梁にアン
カーピンを用いて取付金物を固定する場合の壁パネルの
取付構造であり、図13は取付構造の斜視図、図14は取付
構造の側面図である。
【0003】図11及び図12に示す第1の従来例では、壁
パネル2は、鉄骨梁1のフランジ部1aに壁パネル取付
金物4及び定規アングル3を介して固定されている。壁
パネル取付金物4は溶接8によって定規アングル3に固
定され、定規アングル3も溶接8によって鉄骨梁1のフ
ランジ部1aに固定されている。
【0004】次に図13及び図14に示す第2の従来例で
は、壁パネル2は、鉄骨梁1のフランジ部1aにパネル
支持鋼材9、自重受けプレート10及び受金物11を介して
固定されている。パネル支持鋼材9及び自重受けプレー
ト10は溶接8によって受金物11に固定され、受金物11は
その平板からなる水平部片11aにアンカーピン5を打ち
込むことによって鉄骨梁1のフランジ部1aに固定して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
第1の従来の技術における壁パネル取付金物4と定規ア
ングル3の接合、定規アングル3と鉄骨梁1の接合、及
び第2の従来の技術におけるパネル支持鋼材9及び自重
受けプレート10と受金物11の接合は溶接8によって行っ
ている。
【0006】溶接により固定する場合は、溶接作業に必
要な溶接機器の搬入及びキャプタイヤの設置が必要不可
欠であるが、機器が重量物であり、またキャプタイヤも
長物であるためにその作業自体に多大の労力と時間を費
やさなければならなかった。
【0007】更には、前述の従来の技術における溶接作
業時にはヒューム、有害ガス等の健康に支障をきたす物
質が発生する、溶接時に鋼材が高温となるために火傷の
危険性がある等の問題点があった。また、溶接作業は雨
天時には作業が出来ないため、工程が天候に作用される
ため、工期の短縮化が困難であった。更には溶接作業に
はある程度の熟練を要し、品質の管理が困難であった。
【0008】また、前述の第2の従来の技術における受
金物11と鉄骨梁1の接合はアンカーピン5によって行わ
れていたが、受金物11、鉄骨梁1ともに打鋲する位置を
何も加工していない平板であるため、アンカーピン5が
打ち抜く鋼材の厚さが厚くなるため、定着に必要な深さ
までアンカーピン5を打ち込むことが困難であった。受
金物11の厚さによっては固定が不可能となり、この場
合、高強度アンカーピンへの変更、打鋲力の強化が必要
となり、コストアップにつながる場合もあった。
【0009】更には、打鋲位置を何も加工していない平
板状鋼材同士をアンカーピン5によって固定する場合、
図15に示すように、夫々の鋼材のアンカーピン5の周辺
において、1bに示すように、鋼材が外部に盛り上がる
ため、鋼材間に隙間が生じる。この隙間が大きな場合、
鋼材にがたつきが発生し、固着が不安定となる。
【0010】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、施工性、安全性、強度等に優
れた鉄骨造における壁パネルの取付構造、定規アングル
及び取付金具、壁パネル取付金物を提供せんとするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る鉄骨造における壁パネルの取付構造は、
前述の従来技術の問題点を根本的に改善した技術であっ
て、その第1の発明の要旨は、鉄骨造において、アンカ
ーピンを打ち込むべき所定の位置に裏面まで貫通する下
穴を設ける、若しくは、その打鋲位置の厚みを打鋲を妨
げない程度に薄く加工した定規アングル及び取付金具
を、鋲撃機を用いたアンカーピンによって鉄骨梁に固定
し、前記定規アングルに壁パネル取付金物を介して壁パ
ネルを固定する、若しくは前記取付金具に直接壁パネル
を固定することを特徴とする壁パネルの取付構造であ
る。
【0012】前記壁パネルの取付構造においては、鉄骨
梁と定規アングル及び取付金具をアンカーピンによって
固定するために溶接作業が不要となるため、溶接機器の
搬入、ヒューム、有害ガスによる危険性といった前述の
溶接作業に伴う問題点から解放される。
【0013】また、前記壁パネルの取付構造において
は、鉄骨梁に取り付ける定規アングル及び取付金具の打
鋲位置に裏面まで貫通する下穴が設けられている、若し
くは、その打鋲位置の厚みを、打鋲を妨げない程度に薄
く加工しているため、実質上、アンカーピンが打ち抜く
鋼材は鉄骨梁のフランジ1枚のみと少なくなるため、前
記第2の従来技術例と比較して打鋲が容易となり、定規
アングル及びそれに代わる取付金物と鉄骨梁との固着が
容易にかつ確実となる。
【0014】また、本発明に係る壁パネルの取付構造に
おける第2の発明の要旨は、鉄骨造において、鉄骨梁に
固定された定規アングルに、アンカーピンを打ち込むべ
き所定の位置に裏面まで貫通する下穴を設ける、若しく
は、その打鋲位置の厚みを、打鋲を妨げない程度に薄く
加工した壁パネル取付金物を、鋲撃機を用いたアンカー
ピンによって固定したことを特徴とする壁パネルの取付
構造である。
【0015】前記壁パネルの取付構造においては、壁パ
ネル取付金物と、定規アングルをアンカーピンによって
固定するために溶接作業が不要となるため、第1の発明
と同様に溶接機器の搬入、ヒューム、有害ガスによる危
険性といった前述の溶接作業に伴う問題点から解放され
る。
【0016】また、前記壁パネルの取付構造において
は、壁パネル取付金物の打鋲位置に裏面まで貫通する下
穴が設けられている、若しくは、その打鋲位置の厚み
を、打鋲を妨げない程度に薄く加工しているため、実質
上、アンカーピンが打ち抜く鋼材は定規アングル1枚の
みであるため、打鋲が容易であり、壁パネル取付金物
と、定規アングル及びそれに代わる取付金物との固着が
容易にかつ確実となる。
【0017】また、本発明に係るパネル取付金物におけ
る第3の発明の要旨は、壁パネルを鉄骨梁に取り付ける
ために用いられる定規アングル及び取付金具であって、
躯体に取り付けるためのアンカーピンを打ち込むべき所
定の位置に、裏面まで貫通する下穴を設ける、若しく
は、その打鋲位置の厚みを、打鋲を妨げない程度に薄く
加工したことを特徴とする定規アングル及び取付金具で
ある。
【0018】また、本発明に係るパネル取付金物におけ
る第4の発明の要旨は、壁パネルを鉄骨梁に取付けられ
た定規アングルに取り付けるために用いられる壁パネル
取付金物であって、定規アングルに取り付けるためのア
ンカーピンを打ち込むべき所定の位置に、裏面まで貫通
する下穴を設ける、若しくは、その打鋲位置の厚みを、
打鋲を妨げない程度に薄く加工したことを特徴とする壁
パネル取付金物である。
【0019】また、前記第3の発明及び第4の発明にお
ける定規アングル及び壁パネル取付金物は、その打鋲位
置に裏面まで貫通する下穴が設けられている、若しく
は、その打鋲位置の厚みを、打鋲を妨げない程度に薄く
加工されているため、アンカーピンの打鋲が容易かつ確
実になり、更には下穴若しくは薄く加工してあることが
打鋲位置の目印にもなる等の特徴がある。
【0020】
【発明の実施の形態】図によって本発明に係る鉄骨造に
おける壁パネルの取付構造、定規アングル及び取付金
具、壁パネル取付金物について説明する。図1は本発明
に係る壁パネルの取付構造における第1の実施形態の構
成を示す斜視説明図、図2はその側面図である。図3は
定規アングルと鉄骨梁の接合部の斜視説明図、図4は壁
パネル取付金物と定規アングルの接合部の斜視説明図で
あり、図5は本発明に係るアンカーピン接合部の断面図
である。
【0021】また、図6及び図7は、本発明に係る壁パ
ネルの取付構造に用いられる定規アングル及び壁パネル
取付金物の形状例であり、図8(a),(b),(c)
は、その打鋲位置の厚みを、打鋲を妨げない程度に薄く
加工した際の打鋲位置での取付金物の断面図である。
【0022】図1及び図2において、本発明に係る壁パ
ネルの取付構造の第1の実施形態について説明すると、
1は鉄骨梁であり、1aは鉄骨梁フランジ部を表してい
る。2は、軽量気泡コンクリート等よりなる壁パネルで
ある。3は本発明における請求項3に記載の定規アング
ルであり、そのフランジ部分に設けられた裏面まで貫通
する下穴6を通して、アンカーピン5によって鉄骨梁フ
ランジ1aに固定されている。
【0023】4は本発明における請求項4に記載の壁パ
ネル取付金物であり、打鋲位置に設けられた下穴6を通
して、アンカーピン5によって定規アングル3に固定さ
れている。また、前記壁パネル2はOボルト及びナット
7によって、壁パネル取付金物4に固定され、壁面が構
成されている。
【0024】尚、本実施形態は本発明の第1の発明と第
2の発明を組み合わせたものであり、実際にはいずれか
一方のみを実施しても良い。前述した実施形態のうち、
鉄骨梁1のフランジ部1aと定規アングル3との接合
を、アンカーピン5から溶接8に変更しても良いし、同
様に前述の実施形態のうち、定規アングル3と壁パネル
取付金物4との接合を、アンカーピン5から溶接8に変
更しても良い。しかし、第1の発明と第2の発明を組み
合わせた本実施形態の方が、本発明の効果をより得られ
るため、望ましい。
【0025】図5において、本発明の特徴となるアンカ
ーピン接合部について説明する。本発明においては、母
材に取り付ける側の定規アングル3及び壁パネル取付金
物4の打鋲位置に、裏面まで貫通する下穴6を設ける、
若しくは、その打鋲位置の厚みを、打鋲を妨げない程度
に薄く加工するが、特に下穴6を設けた場合、アンカー
ピン5の周辺は図5の様になる。
【0026】定規アングル3に下穴6が設けてあるため
に、アンカーピン5が打ち抜く鋼材は鉄骨梁1のフラン
ジ部1aのみとなる。即ち、定規アングル3を打ち抜く
必要が無くなるため、アンカーピン5の打鋲が容易であ
り、かつ打鋲の際の運動エネルギーを全て鉄骨梁1のフ
ランジ部1aとの固着に集中出来るため、下穴6が無い
場合と比較して強固に固定出来る。
【0027】また、鉄骨梁1のフランジ部1aにアンカ
ーピン5を打ち込んだ際、該アンカーピン5の周辺の鋼
材が1bに示すように外部に盛り上がるが、定規アング
ル3に下穴6が設けてある場合、下穴6の内部に盛り上
がり1bが収まるため、定規アングル3と鉄骨梁1のフ
ランジ部1aの間に隙間が生じることが無く、鋼材間で
のがたつきが発生しなくなる。
【0028】また、下穴6が比較的に小さめの時には、
鉄骨梁1のフランジ部1aの盛り上がり1bが下穴6に
収まらない場合があるが、下穴6が開けてあるために下
穴6の周りの定規アングル3の変形が大きくなり、鉄骨
梁1のフランジ部1aの盛り上がり1bに合わせて変形
するため、鋼材間でのがたつきは発生しない。また、打
鋲位置を薄く加工した場合にも、下穴6を開けた場合と
同様の効果があるが、打鋲位置の取付金物4の厚さを少
なくとも1mm以下にしておく必要がある。
【0029】次に、図6及び図7において、本発明に係
る定規アングル及び壁パネル取付金物の形状例を示す。
図6は、本発明に係る定規アングル3のうち、アンカー
ピン5を打鋲する位置に下穴6を設けたもの、図7は、
本発明に係る壁パネル取付金物4のうち、アンカーピン
5を打鋲する位置に下穴6を設けたものを示している。
【0030】いずれの金物においても、下穴6が開いて
いるために、定規アングル3及び壁パネル取付金物4と
母材との接合に際して、アンカーピン5が打ち抜く鋼材
が母材のみとなり、打鋲の際の運動エネルギーを全てア
ンカーピン5と母材との固着に集中出来るため、下穴6
が無い場合と比較して強固に固定出来る。
【0031】また、前述の通り、アンカーピン5を打ち
込んだ際に、アンカーピン5の周辺において母材が外部
に盛り上がるが、下穴6があるために、母材の盛り上が
りが下穴6の内部に収まるために、定規アングル3及び
壁パネル取付金物4と母材の間に隙間が生じることを防
ぐことが出来、アンカーピン5の周辺での鋼材間のがた
つきが発生しなくなる。
【0032】下穴6の径に関しては、アンカーピン5の
径よりも小さい場合、アンカーピン5が定規アングル3
及び壁パネル取付金物4から受ける抵抗が発生するた
め、アンカーピン5の打ち込み不足、固着不良を生じる
可能性がある。
【0033】逆に下穴6の径が大きくなり、アンカーピ
ン5の頭部5aの径を超えると、アンカーピン5と、定
規アングル3及び壁パネル取付金物4との噛み合う部分
が無くなるため、金物の留付けが不可能となる。以上の
ことから、下穴6の径はアンカーピン5の径よりも若干
大きく、アンカーピン5の頭部5aよりも小さい必要が
ある。
【0034】また、下穴6の数に関しては、数が増すほ
ど取付時の自由度が増すため、断面欠損を考慮して、耐
力上問題が生じない範囲で可能な限り多くすることが望
ましい。
【0035】また、図8(a),(b),(c)は打鋲
位置の厚みを打鋲を妨げない程度に薄く加工した場合の
定規アングル3の断面図を示している。図8(a)はド
リル等によって打鋲位置の厚みを薄くしたもの、図8
(b)はポンチ等によって打鋲位置の厚みを薄くしたも
の、図8(c)は打鋲位置の厚みを薄く加工した定規ア
ングル3を鉄骨梁1のフランジ部1aにアンカーピン5
によって固定した際の断面図である。
【0036】下穴6を設けた場合と同様に、ドリル、ポ
ンチ等によって打鋲位置の厚みを打鋲を妨げない程度に
薄く加工した場合、アンカーピン5が打ち抜く鋼材は実
質上、鉄骨梁1のフランジ部1aのみとなる。
【0037】従って、アンカーピン5の打鋲が容易とな
り、かつ打鋲の際の運動エネルギーの大部分を鉄骨梁1
のフランジ部1aとの固着に集中出来るため、打鋲位置
を薄く加工しない場合と比較して強固に固定出来る。
【0038】また、打鋲の際に鉄骨梁1のフランジ部1
aに盛り上がり1bが生じるが、打鋲位置の厚みを薄く
加工してある場合、盛り上がり1bに応じて薄い部分が
変形するため、定規アングル3と鉄骨梁1のフランジ部
1aの間に隙間が生じることはなくなる。更には、打鋲
位置の厚みを薄く加工することにより、打鋲の際のガイ
ド穴になるという効果もある。
【0039】また、打鋲位置の厚みを、打鋲を妨げない
程度に薄く加工する場合、その加工部分の鋼材表面での
径14は、アンカーピン5の頭部5aの径よりも大きくな
ると、打鋲の際にアンカーピン5が定規アングル3を突
き抜けてしまうため、定規アングル3と鉄骨梁1のフラ
ンジ部1aの固定が困難となる。
【0040】このため、打鋲位置の厚みを打鋲を妨げな
い程度に薄く加工する場合、その加工部分の鋼材表面で
の径14はアンカーピン5の頭部5aの径よりも小さくす
る必要がある。
【0041】また、打鋲位置の下穴6を開けた場合と同
様の効果を持たせるために、打鋲位置の取付金物4の厚
さは極力薄くする必要があり、少なくとも最も薄い部分
の厚みを1mm以下にしておくことが望ましい。
【0042】次に、図9において本発明の第2実施例に
ついて説明する。1は鉄骨梁であり、1aは鉄骨梁1の
フランジ部を表している。2は軽量気泡コンクリート等
よりなる壁パネルである。13は本発明における請求項3
に記載の取付金具であり、そのフランジ部分に設けられ
た裏面まで貫通する下穴6を通して、アンカーピン5に
よって鉄骨梁1のフランジ1aに固定されている。壁パ
ネル2はOボルト及びナット7によって、直接、取付金
具13に固定され、壁面が構成されている。
【0043】また、図10において、本発明に係る取付金
具13の形状例を示す。図10は、本発明に係る取付金具13
のうち、アンカーピン5を打鋲する位置に下穴6を設け
たものを示している。前述の定規アングル3と同様に、
打鋲位置に下穴6を設けてあるため、前述の定規アング
ル3と同様の効果がある。また、本取付金具13を用いる
場合、前述した壁パネル取付金物4が不要となるため、
コストダウンの効果もある。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る鉄骨造における壁パネルの
取付構造は、前述の構成と作用とを有するので、前述の
従来の鉄骨造における壁パネルの取付構造と異なり、溶
接作業が不要となるため、従来多大の労力と時間を費や
していた溶接機の運搬、キャプタイヤの設置から解放さ
れる。
【0045】更には、アンカーピン打鋲作業は溶接作業
と比較して短時間で行うことが出来、かつ専門の技術を
必要とすることなく容易に行えるため、工期の短縮、コ
ストの縮小、品質の管理を容易にすることが出来る。
【0046】また、アンカーピンの打鋲においては、溶
接作業と異なりヒュームや有害ガスを生じることが無
く、安全性においても優れている。
【0047】更には、従来の溶接作業においては溶接作
業終了直後には鋼材が高温となるために火傷等の危険性
があったが、アンカーピンによる接合においては鋼材の
温度上昇は発生せず、安全性に優れている。
【0048】また、定規アングル及び壁パネル取付金物
の打鋲位置に下穴を設ける、若しくは、その打鋲位置の
厚みを、打鋲を妨げない程度に薄く加工するため、実質
上、アンカーピンが打ち抜く鋼材は母材のみとなり、打
鋲の際の運動エネルギーを全てアンカーピンと母材との
固着に集中出来るため、下穴が無い場合と比較して強固
に固定出来る。
【0049】また、アンカーピンを打ち込んだ際に、ア
ンカーピン周辺において母材が外部に盛り上がるが、下
穴があるため、若しくは、打鋲位置を薄く加工してある
ために、母材の盛り上がりが下穴の内部に収まる、或い
は母材の盛り上がりに合わせて金物が変形するため、定
規アングル及び壁パネル取付金物と母材の間に隙間が生
じることを防ぐことが出来、アンカーピン周辺での鋼材
間のがたつきが発生しなくなる。
【0050】更には、下穴、若しくは薄く加工すること
により、打鋲位置のガイド穴となり、打鋲をより精度良
く行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る壁パネルの取付構造の第1実施例
の斜視説明図である。
【図2】本発明に係る壁パネルの取付構造の第1実施例
の側面図である。
【図3】本発明に係る定規アングルと鉄骨梁の接合部の
斜視説明図である。
【図4】本発明に係る壁パネル取付金物と定規アングル
の接合部の斜視説明図である。
【図5】アンカーピン接合部における断面図である。
【図6】本発明における定規アングルの形状例である。
【図7】本発明における壁パネル取付金物の形状例であ
る。
【図8】定規アングル及び壁パネル取付金物の打鋲位置
を裏面まで貫通しない程度に薄く加工した場合の打鋲位
置周辺の断面図である。
【図9】本発明に係る壁パネルの取付構造の第2実施例
の斜視説明図である。
【図10】本発明における取付金具の形状例である。
【図11】従来技術における壁パネルの取付構造の斜視説
明図である。
【図12】従来技術における壁パネルの取付構造の側面図
である。
【図13】従来技術における壁パネルの取付構造の斜視説
明図である。
【図14】従来技術における壁パネルの取付構造の側面図
である。
【図15】従来技術におけるアンカーピン周辺の鋼材の変
形を示す断面図である。
【符号の説明】
1…鉄骨梁 1a…鉄骨梁フランジ部 1b…アンカーピン打鋲による鉄骨梁フランジ部の盛り
上がり部分 2…壁パネル 3…定規アングル 3a…アンカーピン打鋲による定規アングルの盛り上が
り部分 4…壁パネル取付金物 5…アンカーピン 5a…アンカーピン頭部 6…下穴 7…Oボルト及びナット 8…溶接部 9…パネル支持鋼材 10…自重受けプレート 11…受金物 11a…水平部片 12…裏面まで貫通しない程度に薄く加工した部分 13…取付金具 14…打鋲位置を薄く加工した部分の鋼材表面の径

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨造において、アンカーピンを打ち込
    むべき所定の位置に裏面まで貫通する下穴を設ける、若
    しくは、その打鋲位置の厚みを、打鋲を妨げない程度に
    薄く加工した定規アングル及び取付金具を、アンカーピ
    ンによって鉄骨梁に固定し、前記定規アングルに壁パネ
    ル取付金物を介して壁パネルを固定する、若しくは前記
    取付金具に直接壁パネルを固定することを特徴とする壁
    パネルの取付構造。
  2. 【請求項2】 鉄骨造において、鉄骨梁に固定された定
    規アングルに、アンカーピンを打ち込むべき所定の位置
    に裏面まで貫通する下穴を設ける、若しくは、その打鋲
    位置の厚みを、打鋲を妨げない程度に薄く加工した壁パ
    ネル取付金物を、アンカーピンによって固定したことを
    特徴とする壁パネルの取付構造。
  3. 【請求項3】 壁パネルを鉄骨梁に取り付けるために用
    いられる定規アングル及び取付金具であって、躯体に取
    り付けるためのアンカーピンを打ち込むべき所定の位置
    に、裏面まで貫通する下穴を設ける、若しくは、その打
    鋲位置の厚みを、打鋲を妨げない程度に薄く加工したこ
    とを特徴とする定規アングル及び取付金具。
  4. 【請求項4】 壁パネルを鉄骨梁に取付けられた定規ア
    ングルに取り付けるために用いられる壁パネル取付金物
    であって、定規アングルに取り付けるためのアンカーピ
    ンを打ち込むべき所定の位置に、裏面まで貫通する下穴
    を設ける、若しくは、その打鋲位置の厚みを、打鋲を妨
    げない程度に薄く加工したことを特徴とする壁パネル取
    付金物。
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