JP2002115334A - 鋼板部材の接合構造 - Google Patents
鋼板部材の接合構造Info
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Abstract
よび接合の簡略化を図る。 【解決手段】 接合する部材の少なくとも一方が薄鋼板
を用いた溝形鋼1や鋼板等の鋼板部材であり、他方が受
け側部材5である接合構造において、鋼板部材と受け側
部材の接合部の一方または両方に凹部6が形成され、凹
部6に嵌合するようにシアープレート7が配置されてお
り、前記鋼板部材と受け側部材とシアープレート7を貫
通してボルト・リベット・ドリルねじ等のファスナー8
を締結することを特徴とする。
Description
る形鋼や鋼板などの建築用鋼板部材のファスナーによる
接合構造に関する。
板部材は、板厚0.5〜2.3mm程度の薄鋼板をロー
ルフォーミング成形等の手段により形成されると共に、
鋼板部材は、軽量かつ運搬の便宜・工期短縮等の事情か
ら一般的に現場で組み立てられ、ボルト、ドリルねじな
どのファスナーを用いて接合される場合が多い。
としては、特開平9−221828号公報に開示の技術
(第1従来例)がある。このボルト接合構造では、トラ
スの主材および斜材にパイプ材を用い、その接合部を扁
平に加工して板状にすると共に、この接合部に接合する
所定形状のプレート状の部材、あるいはアングル材等を
重ね合わせ、両外側面に補強座金を当てがい、ボルト・
ナットにより共締めしている。なお、この接合構造では
接合されるプレート状の部材などは平板状のままで使用
されている。
開示の技術(第2従来例)では、ホールドダウン金物の
垂直支持部である薄鋼板製の溝形鋼に、他の小サイズの
溝形鋼を重ね合わせて嵌め込み、外側溝形鋼のウエブ内
側面に小サイズ溝形鋼のウエブ外側面を当てがい、ドリ
リングタッピングねじにより連結固定する構造が示され
ている。なお、この接合構造でも両ウエブは平面状のま
まで使用されている。
ルト接合された相対する部材間に、その接合面と平行に
引離す力が作用したとき、当該接合にはボルト軸線と直
角方向のせん断力が作用する。この場合、接合部のせん
断耐力は、ボルトと鋼板との支圧面積により決定される
が、接合部の接合耐力を上げるためにボルト径を大きく
し過ぎると重量が過大となり、コストも大となる。従っ
て、接合耐力向上のためにボルト径を増大させるには限
界がある。
多数箇所を締結して支圧面積を増加し、ボルト接合部の
せん断耐力を向上させることもできるが、この方法では
接合箇所が増加することから、ボルトの使用量が増える
だけでなく、工数が増えて施工費が嵩み、工期も延びる
などの問題がある。
部を簡略化にして、かつ接合部せん断耐力を向上した接
合部構造とし、以て、ファスナーの使用本数の削減とそ
れに伴う施工数の低減および、工期短縮を目的とする。
め、本発明は次のように構成する。
一方が薄鋼板を用いた溝形鋼や鋼板等の鋼板部材であ
り、他方が受け側部材である接合構造において、前記鋼
板部材と受け側部材の接合部の一方または両方に凹部が
形成され、当該凹部に嵌合するようにシアープレートが
配置されており、前記鋼板部材と受け側部材とシアープ
レートを貫通してボルト・リベット・ドリルねじ等のフ
ァスナーを締結することを特徴とする。
鋼板部材と受け側部材の接合部の両方に凹部が形成さ
れ、各凹部は互いに重なり合うように配置されているこ
とを特徴とする。
鋼板部材と受け側部材の接合部の両方に設けられる凹部
は、内側が互いに向かい合うように形成されていて、両
凹部の内側に跨って前記シアープレートが配設されてい
ることを特徴とする。
鋼板部材と受け側部材の接合部の両方に設けられる凹部
は、互いに背中合わせになるように配置されていて、各
凹部に前記シアープレートが配設されていることを特徴
とする。
部に凹部を形成し、その凹部にシアープレートを配置さ
せ、シアープレートと鋼板部材を挿通するようにファス
ナーを配設することで、シアープレートと鋼板部材との
支圧面積が接合部に作用する剪断力を負担させ、ファス
ナーの軸径を増大したと同等の接合部せん断耐力を得る
ものである。
参照して説明する。ここで、図1(a)は実施形態の一
適用例を示す図であり、図1(b)は図1(a)のA部
拡大図であり、図1(c)は同図(b)のB−B断面図
である。
グして成形されたリップ付き溝形鋼1(以下、溝形鋼と
いう)を用いて、屋根トラス2を構成した例を示し、前
記溝形鋼1は、前記屋根トラス2における上弦材3、下
弦材4および各ラチス材5に用いられている。
ラチス材5はC形断面に形成され、かつラチス材5は下
弦材4に対し垂直になるように配置される。
の接合部の接合面(突合せ面)側に向かって突出するプ
レート嵌合用の凹部6がプレス加工により形成されてい
る。
エブ5aの接合面(突合せ面)からみて凹部になるよう
に、凹部6aがプレス加工により形成されている。
頭円錐台形状に形成されており、凹部6と凹部6aとは
接合面が重なり合うようになっている。
a、5aの接合面同士が背中合わせで当接するように配
置され、下弦材4の凹部6には、当該凹部6と略同形
状、同寸法で、かつ凹部の深さと略同じ厚みの金属板か
らなり、後述のファスナー8に作用するせん断力を受け
るシアープレート7が嵌合配置されている。
して、ボルト8a、ナット8bが示されている)が下弦
材4、ラチス材5およびシアープレート7を貫通して各
部材同士が締結され接合されている。
り、図2(a)は、図1の下弦材4およびラチス材5と
同じ断面形状の溝形鋼1a、1bを同一方向に配置し、
そのウェブ1c、1d同士を背中合わせに配置した接合
部の断面図で、図2(b)は、図2(a)のC矢視図で
ある。
ェブ1c、1dに形成された凹部6と凹部6aが嵌り合
っており、かつ凹部6にシアープレート7が配置され、
シアープレート7と凹部6、6aの中心をボルト8aが
貫通しており、ボルト8aにナット8bを締結すること
で、各部材同士が締結され接合されている。
1dの各接合部に形成する凹部6の形状および、接合に
当たって凹部6の組み合わせ方を変更した事例を示す概
念図である。
部には、背中合わせに接合する両ウェブ1c、1dに形
成するプレート嵌合用の凹部6、6の内側が対向するよ
うに凹部6がプレス加工により形成されている。このよ
うにして、凹部6が対向するように溝形鋼1a同士が接
合されたとき、両方の凹部6、6に跨って、かつこの両
凹部6、6に挟まれるように厚みのあるシアープレート
7を配置して、シアープレート7と各凹部6、6の中心
を貫通するファスナー(ボルト8a、ナット8b)によ
り溝形鋼1a、1b同士を接合している。
部には、背中合わせに接合する両ウェブ1c、1dに形
成するプレート嵌合用の両凹部6、6が背中合わせにな
るようにプレス加工により形成されている。このように
して、凹部6が背中合わせとなって溝形鋼1a、1b同
士が接合されたとき、両方の凹部6、6にそれぞれ比較
的薄い板厚の2枚のシアープレート7を配置してあり、
各シアープレート7と各凹部6、6の中心を貫通するフ
ァスナー(ボルト8a、ナット8b)により溝形鋼1
a、1b同士を接合している。
に傾斜しているのに対し、図3では凹部6の形状は縁が
直角状に凹む形状に形成されている。何れにあっても、
シアープレート7の周縁が凹部6、6aの内壁と接して
いることにより、溝形鋼1a、1bに接合面と平行に引
離す方向に力が作用したとき、その力が凹部6、6aを
介してシアープレート7とボルト8aに伝達される。
ト8aが挿通していることにより当該ボルト8aと一体
になり、かつ、シアープレート7は凹部6に配置されて
いることにより、溝形鋼1a、1bの接合面と平行に作
用する引離し応力に対して、シアープレート7を介して
ボルト8aにせん断力が作用することになり、結果、ボ
ルト8aよりも鋼板部材との支圧面積が広いシアープレ
ート7の接合部が剪断力を負担し、ボルト径を増大する
のと同等の接合部せん断耐力を得ることができる。
(mm)に対するシアープレート径D(mm)の比で増
加する。例えば、D/d=60/12=5の場合には耐
力増加率が5であり、ボルト本数を1/5に削減するこ
とができる。このように、ボルト本数を削減できること
は、材料コストの低減だけでなく、その分工期が短縮さ
れ、施工費的にも経済的となる。
合する部材間の位置決めが容易となり、作業効率も向上
する。
鋼からなる鋼製枠部材9のボルト接合例を示す。
のウエブ9aの接合面同士を当接させてボルト8a、ナ
ット8bおよびシアープレート7により接合する構成を
示したものである。接合部の構造は、図1〜図3に示し
たいずれの接合構造を用いてもよい。
製枠部材9のウエブ9aの接合面同士を当接させてボル
ト8a、ナット8bおよびシアープレート7により接合
する構成を示したものである。接合部の構造は、図1〜
図3に示したいずれの接合構造を用いてもよい。
る水平枠部材10と垂直枠部材12のL字状金物11を
用いた接合例を示す。この例では、成型接着・溶接・は
め込み等の手段で水平枠部材10に固着されたL字状金
物11の立ち上り部と垂直枠部材12のウェブの接合部
にそれぞれ凹部が形成されており、両部材の接合面同士
を当接させてボルト8a、ナット8bおよびシアープレ
ート7により接合したものである。接合部の構造は、図
1〜図3に示したいずれの接合構造を用いてもよい(図
では、L字状金物11の凹部6のみが示される)。
接合構造を主として説明したが、本発明はこれらに限定
されない。例えば、薄鋼板同士の接合部にボルト・ナッ
ト以外のドリルねじ、リベット等を用いる場合にもシア
ープレートの適用が可能である。
による接合部に凹部を形成し、その凹部にシアープレー
トを配置させ、シアープレートと鋼板部材を挿通するよ
うにファスナーを配設したことにより、シアープレート
と鋼板部材との支圧面積が接合部に作用する剪断力を負
担し、ファスナーの軸径を増大したと同等の接合部せん
断耐力を得ることができる。
の耐力・剛性が向上し、使用するファスナーの本数を削
減できるので、作業能率が上がって工期の短縮が可能と
なる。
凹部が重なるようにした場合には、接合する部材間の位
置決めが容易となり、更に作業効率が向上する効果も得
られる。
であり、(b)は同図(a)のA部拡大図であり、
(c)は同図(b)のB−B断面図である。
り、(b)は、同図(a)のC矢視図である。
る。
斜視図である。
示した分離斜視図である。
結合時の斜視図である。
の接合例を示した分離斜視図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 接合する部材の少なくとも一方が薄鋼板
を用いた形鋼や鋼板等の鋼板部材であり、他方が受け側
部材である接合構造において、前記鋼板部材と受け側部
材の接合部の一方または両方に凹部が形成され、当該凹
部に嵌合するようにシアープレートが配置されており、
前記鋼板部材と受け側部材とシアープレートを貫通して
ボルト・リベット・ドリルねじ等のファスナーを締結す
ることを特徴とする鋼板部材の接合構造。 - 【請求項2】 前記鋼板部材と受け側部材の接合部の両
方に凹部が形成され、各凹部は互いに重なり合うように
配置されていることを特徴とする請求項1記載の鋼板部
材の接合構造。 - 【請求項3】 前記鋼板部材と受け側部材の接合部の両
方に設けられる凹部は、内側が互いに向かい合うように
形成されていて、両凹部の内側に跨って前記シアープレ
ートが配設されていることを特徴とする請求項1記載の
鋼板部材の接合構造。 - 【請求項4】 前記鋼板部材と受け側部材の接合部の両
方に設けられる凹部は、互いに背中合わせになるように
配置されていて、各凹部に前記シアープレートが配設さ
れていることを特徴とする請求項1記載の鋼板部材の接
合構造。
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JP2000309058A JP4344079B2 (ja) | 2000-10-10 | 2000-10-10 | 鋼板部材の接合構造 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008038490A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Nippon Steel Corp | 地中連続壁用の加工矢板及びその製造方法 |
JP2011058288A (ja) * | 2009-09-11 | 2011-03-24 | Nippon Steel Corp | 接合構造および建築物 |
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CN102251625B (zh) * | 2011-05-19 | 2013-07-03 | 林娟 | 榫栓结点铝合金空间桁架结构 |
-
2000
- 2000-10-10 JP JP2000309058A patent/JP4344079B2/ja not_active Expired - Lifetime
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