JP5318630B2 - 電子機器用ラックを複数用いたラックシステムの製造方法 - Google Patents
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Description
前記構成の電子機器用ラックは、横幅方向に複数並べて設置されることが多く、この場合、複数のラックに対しそれぞれ別のユーザーが設定されたり、複数のラックに同一のユーザーが設定されたり等、様々な態様で用いられる。
底板、天板、マウントフレームを、それぞれ独立した一体のパーツとして扱えるため、現場での組立作業が容易である。例えば、底板を横幅方向へ複数並べた後に、その上にマウントフレームを順次に立設する等、効率的な作業工程を採用することができる。
よって、横幅方向へ複数設置する場合に、その設置作業を軽減することができる。
この電子機器用ラック1は、図1〜4に示すように、床面に敷設される底板10と、該底板10の上方に間隔を置くとともに底板10に対向して配置される天板20と、これら底板10と天板20との間にわたって立設されたマウントフレーム30と、底板10と天板20の間の前面側と後面側をそれぞれ覆う扉体41,42と、底板10と天板20の間の側面を覆う側板50とを具備している。
そして、この電子機器用ラック1は、図11に示すように、横幅方向へ複数配設されることで、電子機器用のラックシステムAを構成する。
各止着孔11aは、螺合部材12(具体例としてはねじやボルト等)を挿通可能な貫通孔である。
また、各止着フレーム11の外側(図7によれば左側)の側部には、螺合部材12と螺合可能なネジ孔を有する板状部材13が設けられる。
この凸部15は、図示例によれば、底板10の前後方向の略全長に設けられるが、他例としては、底板10の前後方向に部分的に設けた態様や、底板10の前後方向に複数設けた態様等とすることも可能である。
各止着孔21aは、螺合部材12(具体的にはねじやボルト等)を挿通可能な貫通孔である。
また、各止着フレーム11の外側(図7によれば左側)の側部には、螺合部材12と螺合可能なネジ孔を有する板状部材14が設けられる。
図5(a)に示す支柱31a(又は31b)は、板金材料を横断面略コ字状やクランク状等の適宜形状に曲げ加工することで強度アップした態様である。
また、図5(b)に示す支柱31a(又は31b)は、図5(a)の態様に対し、上下方向へわたる横断面コ字状の補強部材31cを固定することで、一層の強度アップをはかった態様である。
なお、図5及び図6中、支柱31a前面側の貫通孔31a1は、サーバーコンピュータ等の電子機器を止着するための孔である。
また、同図5及び図6中、支柱31a側面側の貫通孔31a2は、電子機器の重量が比較的大きい場合等に、必要に応じて、前記電子機器を支持するための支持部材(図示せず)を止着するための孔である。
各支柱32a(又は32b)の断面形状は、前側マウントフレーム31の支柱31a(又は32b)と略同様の補強構造となっている。
これら補強片34,35は、例えば溶接やネジ止め、リベット止め等により前記支柱31a(31b,32a,又は32b)に固定されていてもよいし、前記支柱31a(31b,32a,又は32b)を板金加工する際に一体に構成された部位としてもよい。
この補強片34には、複数の螺合部材12のうちの一部(図示例によれば二つ)を挿通可能な貫通孔34aと、前記複数の螺合部材12のうちの他の一部(図示例によれば一つ)のネジ部分に対し上方から嵌脱可能な切欠部34bとが前後方向(図8によれば左右方向)へ間隔を置いて設けられている。
前記二つの貫通孔34a,34aと切欠部34bには、それぞれ螺合部材12が挿通され、各螺合部材12の先端側が板状部材14の前記雌ネジ孔に螺合される。
この補強片35には、複数(図示例によれば三つ)の螺合部材12を挿通可能なように、複数(図示例によれば三つ)の貫通孔35aが前後方向(図9によれば左右方向)へ間隔を置いて設けられている。
前記四つの止着孔11a,11a’に挿通される四本の螺合部材12のうち、一本の螺合部材12は、補強片35に挿通されずに止着フレーム11の止着孔11a’に挿通され板状部材13に螺着され、他の三本の螺合部材12は、前記三つの止着孔11aに挿通され板状部材13に螺着される。
各側板構成部材51(又は52)は、板金部材から略矩形状に加工された部材である。この側板構成部材51(又は52)の左右及び上下端部は、撓み防止のために、適宜形状で曲げ加工されている。
上端側の凹部50aは、前後端部と上方を開放した凹状に形成される。この凹部50aに対しては、天板20の凸部22が前後方向へ抜差し可能である。
下端側の凹部50bは、前後端部と下方を開放した溝である。この凹部50bに対しては、底板10の凸部15が前後方向へ抜差し可能である。
凹部50aと凹部50bの各々は、図示例によれば、側板構成部材51,52の上端部と下端部に、前後方向の間隔を置いて複数(例えば二つ)設けられる。
また、切欠部52aは、図示例によれば上下方向に単数設けたが、他例としては、上下方向へ複数設けるようにしてもよい。
また、切欠部52aは、図示例によれば一方の側板構成部材52のみに設けたが、他方の側板構成部材51のみに設けた態様や、双方の側板構成部材51,52に設けた態様とすることも可能である。
この扉体41は、開放状態で底板10及び天板20に対し着脱可能であって、且つ閉鎖状態では同底板10及び同天板20に対し着脱不能に設けられる。
したがって、扉体41が装着された状態では、側板50は手前方向へ抜けず、同扉体41が外された場合に側板50が手前方向へ抜けることになる。
前記回動軸を着脱可能にする手段は、例えば、前記回動軸を扉体41に対し上下スライド可能に設けるとともに、該回動軸をコイルスプリングによって上方へ付勢した構成とし、該回動軸の一端と他端をそれぞれ底板10と天板20に挿通した構成とすればよい。この構成によれば、扉体41を開放状態とし、該扉体41の内側において前記回動軸を下方へスライドさせて天板20から抜き、その後に扉体41を持ち上げるようにして前記回動軸の下端側を底板10から抜くことにより、扉体41を底板10と天板20の間から外すことができる。
また、前記回動軸は、扉体41の略全長にわたる一体状の軸としてもよいし、扉体41の上端側と下端側に支持された二本の軸からなる構成としてもよい。
前記構成によれば、施錠装置60が施錠された状態では、前記回動軸を天板20から抜いて扉体41を外すことができず、側板50を手前側へ外すこともできない。
なお、この扉体42は、底板10及び天板20に対し着脱不能な壁体とすることも可能である。この場合、側板50は、手前側の扉体41を外して手前方向のみに抜くことが可能となる。
先ず、前準備として、底板10には板状部材13(図7及び図9参照)が止着される。この際、底板10の止着フレーム11に設けられた四つの止着孔11a,11a’のうち、端側の止着孔11a’に螺合部材12が挿入され、該螺合部材12の先端側が板状部材13に対し螺合され、該螺合部材12が締め付けられる。したがって、板状部材13は、一本の前記螺合部材12により不動な状態に固定される。
この際、図9に示すように、先に螺合部材12が挿入された止着孔11a’以外の止着孔11aが用いられる。各螺合部材12は、その先端側が補強片35の貫通孔35aに挿入され、更に板状部材13の対応するネジ孔(図示せず)に螺合されて、締め付けられる。
前記組付け手順によれば、板状部材13が予め止着孔11a’に挿入された螺合部材12によって固定されるため、他の螺合部材12を挿入し螺合する際に板状部材13が移動するようなこと防止でき、その組付け作業を容易にすることができる。
この際、先ず、補強片34の切欠部34bの内縁が、先に装着された螺合部材12の頭部と止着フレーム21との間の隙間s(図7参照)に嵌め合わせられる。
次に、止着フレーム21の他の止着孔21aに対しそれぞれ螺合部材12が挿入される。各螺合部材12は、その先端側が補強片34の対応する貫通孔34aに挿入され、更に板状部材14に螺合され、締め付けられる。
前記作業手順によれば、板状部材14が最初に止着された螺合部材12(図8参照)によって保持されるため、他の螺合部材12を挿入螺合する作業の際に板状部材14が外れたりすることがなく、その作業をスムーズに行うことができる。
このサイドバー33は、当該電子機器用ラック1の強度向上のために、上下方向に間隔を置いて複数設けられるが、搭載する電子機器が軽量である場合等には省くことも可能である。
この際、一方の側板構成部材51は手前側から奥側へ挿入され、また、他方の側板構成部材52は奥側から手前側へ挿入される。
そして、図10に示すように、側板50の上下端部側には、凹部50a及び凸部22、凹部50b及び凸部15に対し、それぞれ螺合部材12が挿通螺合される。この際、螺合部材12は、左右の側板50間の内側から挿入されて締め付けられる。
この組立て手順によれば、当該電子機器用ラック1を横幅方向へ複数配設場合も、隣接する電子機器用ラック1と干渉することなくスムーズに組立て作業を行うことができる。
したがって、本実施の形態の電子機器用ラック1によれば、電子機器を設置して電気配線を完了した後に、その電気配線を外すことなく、扉体41及び/又は扉体42を外して、側板構成部材51と側板構成部材52をそれぞれ手前側と奥側へ引き抜くことができる。
また、逆に、先に電子機器を設置し電気配線を完了した後に、側板構成部材51と側板構成部材52を挿入することが可能である。
この組立て手順は、図11に示すように、複数の底板10を横幅方向へ並べた後に、その並べられた各底板10上に、マウントフレーム30、天板20、サイドバー33、側板50、扉体41,42などを組み付ける。
側板構成部材51’,52’は、上述した側板構成部材51,52の前後方向の寸法を、側板構成部材53’を設けた分だけ短くしている。側板構成部材52’は、上述した側板構成部材52から切欠部52aを省いている。
この側板構成部材53’は、底板10と天板20とに対し螺合部材(例えばボルトやネジ等)によって不動に固定される。
そして、前後方向へ移動可能な側板構成部材51’(又は52’)と、前後方向へ移動不能な側板構成部材53’との間は、必要に応じて、螺合部材(例えばネジやボルト)や嵌合部材(例えば凹凸状に嵌合する部材)、あるいは磁石等によって着脱可能に止着される。
しかも、電子機器用ラック2によれば、前後方向へ不動な側板構成部材53’によって、当該電子機器用ラック2全体の強度及び耐振性を大幅に向上することができる。
この構成によれば、電子機器用ラック1(又は2)全体の強度及び耐震性を向上することができる。
11:止着フレーム 13,14:板状部材
15:凸部 20:天板
21:止着フレーム 22:凸部
30:マウントフレーム 31a,31b,32a,32b:支柱
41,42:扉体 50:側板
50a:凹部 50b:凹部
51,52,51’,52’,53’:側板構成部材
52a,53a’:切欠部
A:ラックシステム
Claims (2)
- 底板と天板との間にわたって電子機器を装着可能なマウントフレームを具備している電子機器用ラックを複数用いたラックシステムの製造方法において、
前記底板と天板の各々は、横幅方向に離間するとともに前後方向へ延設された二本の止着フレームを有する一体状に構成され、
前記マウントフレームは、横幅方向に離間して立設された二本の支柱と、これら支柱の上端側と下端側とをそれぞれ連結する連結杆とからなる一体枠状に構成されるとともに、前記底板の二本の止着フレーム間に対し着脱可能であって、且つ前記天板の二本の止着フレーム間に対しても着脱可能であり、
複数の前記底板を横幅方向へ並べた後に、その並べられた各底板上に前記マウントフレームを立設するようにしたことを特徴とするラックシステムの製造方法。 - 前記支柱の一端側及び/又は他端側に前後方向へ延設された補強片を固定し、この補強片を前記止着フレームに対し着脱可能に止着するようにしたことを特徴とする請求項1記載のラックシステムの製造方法。
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