図1は、本発明の遊技機の1つであるスロットマシン1の外観構成を示す正面図、図2は、図1に示すスロットマシン1の前扉3を開放した状態における内部構成を示す正面図である。図3は、図1に示すスロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。スロットマシン1は、前面開口を有し、全体形状が略長方形状を呈している筐体2と、この筐体2の前面開口を塞ぐようにして蝶番機構4により開閉可能に取り付けられた前扉3とを備えている。
図1に示すように、前扉3の前面中央から下端寄りには、遊技者側に突出して、操作卓3aが前扉3と一体的に形成されている。前扉3は、例えば、硬質プラスチック等から構成されている。操作卓3aの段部3aaの図中右端近傍には、メダル投入部31が形成されている。メダル投入部31の略中央には、遊技者がメダルを投入するためのメダル投入口31aが穿設されている。
一方、操作卓3aの段部3aaの左端近傍に所定距離離れてそれぞれ穿設された2つの貫通孔(図示せず)には、1ベットボタン32及びマックスベットボタン33がそれぞれ嵌合されている。1ベットボタン32及びマックスベットボタン33は、スロットマシン1の1遊技に賭けるメダルの枚数を指示するためのものである。つまり、遊技者が1ベットボタン32を押圧操作することにより、内部的に貯留されているメダルから1枚のメダルが当該遊技に対して賭けられる。同様に、遊技者がマックスベットボタン33を押圧操作することにより、内部的に貯留されているメダルから最大枚数(通常、3枚)のメダルが当該遊技に対して賭けられる。
また、操作卓3aの左端近傍に穿設された貫通孔(図示せず)には、精算ボタン34が嵌合されている。精算ボタン34は、遊技に使用するためにメダル投入口31aから投入されたメダルをキャンセルして払い出させることを指示するとともに、メイン制御基板18が内部的に貯留しているメダルを払い出させることを指示するためのものである。
さらに、操作卓3aにおいて、上記精算ボタン34の図中右隣には、スタートレバー35が固設されている。スタートレバー35は、後述する回胴装置12を構成する左リール21a、中リール21b及び右リール21cの一斉回転の開始を指示するためのものである。
また、操作卓3aの正面略中央には、操作手段となるストップボタン36a、36b及び36cがそれぞれ所定間隔離れて並設されている。ストップボタン36a、36b及び36cは、後述する左リール21a、中リール21b及び右リール21cの配列にそれぞれ対応しており、対応する左リール21a、中リール21b又は右リール21cのそれぞれの回転停止をそれぞれ指示するためのものである。ストップボタン36a、36b及び36cは、同一の構造を有しているので、以下においてこれらを総称するときは、単に「ストップボタン36」と表すことにする。ストップボタン36には、エンコーダ117a、117b、117c及び117dが備えられている。(図3、図4、図5及び図6参照)なお、ストップボタン36の詳細な構造については後述する。
一方、操作卓3aの図中右端近傍には、前扉3を開錠するための前扉鍵(図示せず)が挿入される鍵穴37が穿設されている。この鍵穴37にスロットマシン1の管理者等が所定の前扉鍵を挿入して開錠操作すると、蝶番機構4によって筐体2に取り付けられている前扉3を、上記蝶番機構4を軸として前方へ開き、開状態とすることができる。一方、スロットマシン1の管理者等が、前扉3を筐体2側に閉じ、前扉3の上記鍵穴37近傍を筐体2側に押し付ける操作をすると、自動的に施錠される。
操作卓3aの上方には、中パネルユニット41が取り付けられている。この中パネルユニット41の略中央には、画像表示部43dが設けられている。画像表示部43dは、例えば、液晶パネル又はプラズマディスプレイパネル(PDP)等のディスプレイを有している。後述するサブ制御基板47は、当該遊技にストーリー性を与えたり、遊技者に内部当選結果を暗示して期待感を惹起させたりする等の演出を行うために、画像表示部43dに遊技の進行に応じて選択された動画像、静止画像及びサブリール43da等が表示されている。
中パネルユニット41の左右には、サイドランプ42a及び42bが取り付けられている。また、中パネルユニット41の上方には、上パネル部43が設けられている。この上パネル部43は、上部ランプ43a、放音部43b及び43c並びに画像表示部43d等から概略構成されている。上部ランプ43aは、前扉3の上端略中央に取り付けられている。
サイドランプ42a及び42b並びに上部ランプ43aは、それぞれ高輝度の発光ダイオード(LED)等を内蔵している。後述するサブ制御基板47は、リーチや大当たり等の際に遊技者の視覚に訴える演出を行うために、サイドランプ42a及び42b並びに上部ランプ43aをそれぞれ点灯又は点滅させる。
放音部43b及び43cは、前扉3の左右それぞれの端部3b及び3c近傍であって、中パネルユニット41の上部に接して取り付けられている。放音部43b及び43cは、それぞれスピーカ43ba及び43ca(図2参照)を内蔵している。後述するサブ制御基板47は、遊技中に遊技者の聴覚に訴える演出を行うために、当該遊技の進行に応じて選択した効果音や楽音等を放音部43b及び43cから放出させる。
上記した放音部43bと放音部43cとの間には、前扉3の背面に固設された回胴装置12に対応して、略長方形状を呈する透明な表示窓41aが形成されている。このため、遊技者は、回胴装置12を構成する左リール21a、中リール21b及び右リール21cがそれぞれ停止した状態において、上記表示窓41aから、各リール21a、21b及び21cのそれぞれの外周面に描かれた縦3行、横3列の図柄を目視することができる。
一方、操作卓3aの下方には、下パネル44が取り付けられている。下パネル44には、スロットマシン1のモデルタイプ等を遊技者へ認識させるため、例えば登場キャラクタの絵等が描かれている。
さらに、下パネル44の下方、即ち、前扉3の下端には、受皿ユニット45が前扉3と一体的に形成されている。受皿ユニット45の図1中右端から左端近傍にかけて、メダルを貯留するための受け皿45aが前扉3と一体的に形成されている。受皿ユニット45の背板45bのうち、上記受け皿45aの左右端近傍には、放音部45c及び45dがそれぞれ設けられている。放音部45c及び45dは、それぞれ後述するスピーカ45ca及び45da(図2参照)を内蔵している。後述するサブ制御基板47は、遊技中に遊技者の聴覚に訴える演出を行うために、当該遊技の進行に応じて選択した効果音や楽音等を放音部45c及び45dから放出させる。
また、受皿ユニット45の背板45bの中央図中左寄りには、入賞時にメダルが排出されたり、後述するメダルセレクタ50(図2参照)により不適であるとして排除され落下したメダル等が排出されたりするメダル払出口45eが穿設されている。メダル払出口45eは、略長方形状を呈している。受皿ユニット45の左端近傍には、遊技者の喫煙に供するための灰皿46が設けられている。
次に筐体2の内部構成について図2を参照して説明する。図2に示すように、筐体2内の中央から下端寄りにおいて、側板2aと側板2bとの間には、棚板11が架設されている。
図2に示す棚板11の下方であって、筐体2の底板2cの上面略中央には、ホッパ装置15が固設されている。ホッパ装置15は、前扉3の操作卓3aに穿設されたメダル投入口31a(図1参照)から投入されたメダル(図示せず)を貯留するとともに、入賞配当等の際にメダルを払い出す。このホッパ装置15の図中右隣の底板2c上面には、オーバーフロータンク16が固設されている。オーバーフロータンク16には、ホッパ装置15から溢れたメダルが収容される。一方、ホッパ装置15の図中左隣の底板2c上面には、電源装置17が固設されている。
また、棚板11の上方であって、筐体2の背板2dには、メイン制御基板18が固設されている。メイン制御基板18は、スロットマシン1の各部を制御する。メイン制御基板18は、図3に示すように、中央処理装置(CPU)60、ROM61、RAM62、インターフェイス(I/F)回路64等を有するマイコンを中心として構成されている。
次に、前扉3の背面側の構成について、図2を参照して説明する。図2において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。前扉3の背面の上端近傍、即ち、図1に示す表示窓41aの背面側には、回胴装置12が固設されている。この回胴装置12は、左リール21a、中リール21b及び右リール21cを備えている。図1に示すように左リール21a、中リール21b及び右リール21cは、いずれも略円筒状を呈しており、それぞれが回転自在に、かつ、各回転軸が略同一直線上に位置するように並設されている。左リール21a、中リール21b及び右リール21cの各外周面には、複数種類の図柄が入賞役に応じて1個又は数個ずつ略等間隔に描かれている。
左リール21a、中リール21b及び右リール21cの各回転軸には、ステッピングモータ22a、22b及び22c(図3参照)がそれぞれ連結されている。左リール21a、中リール21b及び右リール21cは、対応するステッピングモータ22a、22b及び22cによってそれぞれ駆動されて回転する。回胴装置12の上面には、回胴装置基板23(図3参照)が固設されている。
回胴装置12の両端近傍には、上記した放音部43b及び43cをそれぞれ構成するスピーカ43ba及び43caがそれぞれ取り付けられている。放音部43bと43cの間であって、表示窓41aの上方には、上パネル部43を構成するリール照明部48が取り付けられている。リール照明部48は、例えば、冷陰極蛍光管等を有し、左リール21a、中リール21b及び右リール21cの各外周面を照明する。
また、回胴装置12の下方となる図1に示す画像表示部43dの背面側には、サブ制御基板47が固設されている。サブ制御基板47は、主として、遊技の演出に関して、前扉3に取り付けられている各部を制御する。サブ制御基板47は、図3に示すように、CPU70、ROM71、RAM72、乱数発生装置73、インターフェイス(I/F)回路74等を有するマイコンを中心として構成されている。ROM71には、後述する各種演出パターンが予め記憶されている。
一方、サブ制御基板47の下方には、中パネルユニット41を構成する中央表示基板49が取り付けられている。中央表示基板49の図中左端近傍、即ち、図1に示すメダル投入部31の背面側には、メダルセレクタ50が取り付けられている。メダルセレクタ50は、上記メダル投入部31から投入されたメダルの適否を判別し振り分ける装置である。メダルセレクタ50は、投入されたメダルが適正であると判定した場合、上記中央表示基板49を介してメイン制御基板18へメダル受付信号を供給する。メイン制御基板18は、メダル受付信号を受信するごとにクレジットを加算して内部的にメダルを貯留する。
メダルセレクタ50の図中右隣には、メダルガイド部51が設けられている。このメダルガイド部51は、上記メダルセレクタ50によって選別され検知された適正なメダルを筐体2に固設されているホッパ装置15へ案内する。また、メダルセレクタ50の下方には、フローシュート52が設けられている。このフローシュート52は、上記メダルセレクタ50により不適であるとして排除され落下したメダル又は異物を、前扉3の受皿ユニット45の背板45bに穿設されているメダル払出口45eへ案内する。さらに、このフローシュート52と一体的にメダル払出通路53が設けられている。メダル払出通路53は、前扉3が施錠された状態において、筐体2に固設されているホッパ装置15のメダル排出口15aに当接し、ホッパ装置15から払い出されたメダルを、上記メダル払出口45eへ案内する。メダル払出通路53の図中右隣には、上記した放音部45cを構成するスピーカ45caが取り付けられている。一方、前扉3の背面の図中左下端近傍には、上記した放音部45dを構成するスピーカ45daが取り付けられている。
次に、本発明の実施の形態に係るスロットマシン1の電気的構成について、図3に示すブロック図を参照して、説明する。なお、図1では、サイドランプ42a及び42b並びに上部ランプ43aについて、便宜上、単に「ランプ」として示している。
メイン制御基板18では、CPU60は、ROM61に予め記憶されているシステムプログラム等の各種制御用のプログラムを読み出し、RAM62を用いるなどして実行し、回胴装置基板23、サブ制御基板47、中央表示基板49及び電源装置基板81にそれぞれ所定の命令を含む制御信号を供給してそれぞれに分散制御を行わせることにより、スロットマシン1全体を集中制御する。また、メイン制御基板18は、遊技の開始時に入賞役を抽選する抽選手段及び特別遊技移行役の入賞を条件に特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段となっている。
また、メイン制御基板18のROM61には、入賞抽選テーブル(図示せず)が記憶されている。また、メイン制御基板18のRAM62には、内部抽選フラグ(図示せず)が記憶されている。メイン制御基板18には、乱数値のデータを発生する乱数発生装置63がCPU60に接続した状態で設けられている。例えばCPU60は、スタートレバー35の操作を検出した時点で乱数発生装置63から乱数値を取得し、入賞抽選テーブルを参照することで、得られた乱数値に割り当てられた入賞役またはハズレを抽選する。そして、CPU60は、乱数値に対応する入賞役が存在すると、それを当該遊技の入賞役として抽選結果を当選にし、当該入賞役をRAM62の内部抽選フラグに記憶する。ここでは、かかる入賞役の抽選方法を「内部抽選」と呼んでいる。なお、メイン制御基板18で抽選される入賞役には、例えば特別役となる、ビッグボーナス(BB)及びレギュラーボーナス(RB)、所定枚数のみメダルの払出を行う「チェリー」や「スイカ」、メダルの払出を行わないハズレなどがある。この時、一の遊技において2以上の役を当選とする抽選結果が得られる抽選を行ってもよい。ここで、特別役とは、通常遊技とは異なる遊技であって遊技者に有利な特別遊技状態(通常遊技状態より比較的メダルの獲得枚数の期待値(又は出玉率)が高く、遊技者にとって有利となる遊技)に移行させるための役である。本実施形態では、ビックボーナス(BB)及びレギュラーボーナス(RB)が特別役として設定されており、通常遊技状態における役の抽選において特別役に当選し、特別役が入賞したことを条件として、通常遊技状態から特別遊技状態に移行させる。また、特別遊技状態として、所定の条件を満たすことにより移行される状態であり、再遊技役の確率が通常遊技状態より高い(又は低い)値に設定された再遊技確率変動状態(所謂RT)も含まれる。
I/F回路64は、メイン制御基板18と、回胴装置基板23、サブ制御基板47、中央表示基板49及び電源装置基板81との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行う。但し、メイン制御基板18とサブ制御基板47との間では、メイン制御基板18からサブ制御基板47への信号の送信は行われるが、サブ制御基板47からメイン制御基板18への信号の送信は行われない。
中央表示基板49は、前扉3の操作卓3aに取り付けられている、1ベットボタン32、マックスベットボタン33、精算ボタン34、スタートレバー35、ストップボタン36a、36b及び36c等がそれぞれ操作されたことにより発生する各種操作信号を受信してメイン制御基板18へ転送する中継基板として機能する。また、中央表示基板49は、メダルセレクタ50から送信されるメダル受付信号等を受信してメイン制御基板18へ転送することにより、メダル投入部31に投入されたメダルの枚数、異物の投入や目詰まりの発生等を報知する。
サブ制御基板47は、CPU70は、ROM71に予め記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、演出の選択を行う演出パターン選択手段、演出の制御を行う演出制御手段となっている。演出パターン記憶手段となるROM71には、遊技中の演出(役の当選可能性の告知演出等)に必要なプログラム及びデータ等が予め記憶されている。上記ROM71に予め記憶されているデータ等には、画像表示部43dに表示されるサブリール、キャラクタ、文字及び背景等の動画像データ、音声、ランプの点灯パターン及び静止画像データ等も含まれている。また、上記ROM71には、画像表示部43d等に遊技の演出を実行させるための複数の演出パターンが予め記憶されている。上記演出パターンのそれぞれには、動画像データ及び静止画像データ等の所在を示す情報とともにこれらの再生時間・順序等を示すプログラムなどが記述されている。一方、RAM72は、CPU70等が各種の制御を行ったり、画像を作成したりする時に用いられ、データ等が一時的に記憶される。上記RAM72に記憶されるデータ等には、ROM71から読み出したデータ等に基づき表示すべき画像データも含まれている。
サブ制御基板47は、メイン制御基板18から供給される遊技状態及び内部抽選結果に対応したコマンド情報に基づいて、乱数発生装置73から乱数値を取得し、演出パターンを参照することで、得られた乱数値に割り当てられた演出を抽選する。そして、サブ制御基板47は、演出パターン及びエンコーダ117a、117b、117c及び117dの検出結果に基づいて、演出手段となるランプ(サイドランプ42a及び42b、上部ランプ43a)並びにスピーカ43ba、43ca、45ca及び45daを駆動するとともに、画像表示部43dに演出に関する動画像データ又は静止画像データを供給することにより、遊技者の視覚及び聴覚に訴える演出を行う。
回胴装置基板23は、左リール21a、中リール21b及び右リール21cのそれぞれの回転と制動及び停止の制御を行うために、メイン制御基板18から供給される回胴駆動(励磁)パルスデータ等に基づいて、ステッピングモータ22a、22b及び22cへそれぞれ4相の駆動パルス信号を供給する。
電源装置基板81には、電源装置17で発生される各種電源電圧をホッパ装置15その他の各部に配電する配電回路(図示せず)が形成されており、この配電回路からスロットマシン1の動作に必要な電源を供給する。また、電源装置基板81は、メイン制御基板18からメダルの払い出しをすべき旨の制御信号が供給された場合には、ホッパ装置15を制御してメダルの払い出しを行わせる。
次に、上記構成を有するスロットマシン1が行う通常動作の概略について説明する。このスロットマシン1は、先の遊技において入賞しメダルの払い出しが完了した時、または先の遊技においてハズレが確定すると待機状態となる。この状態において、遊技者により1ベットボタン32又はマックスベットボタン33のいずれかが操作され、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該遊技のメダルが賭けられ、若しくは遊技者によりメダルが投入されると、当該遊技の、メダルの賭数が設定され(以下「メダルの投入と称す」)、遊技を開始することが可能となる。なお、先の遊技において再遊技役に入賞した場合は、当該遊技での賭数が自動的に設定される。
遊技開始の状態でスタートレバー35の作動を検知すると、メイン制御基板18は、内部抽選等の遊技開始時の所定の処理を行い、左リール21a、中リール21b及び右リール21cを一斉に回転させ始める。また、メイン制御基板18は、サブ制御基板47に遊技開始信号を送信し、続いて、遊技状態及び当選役等の遊技の状態に応じた制御コマンドをサブ制御基板47に送信する。
次に、遊技者がストップボタン36a、36b及び36cを任意の順番で停止操作すると、メイン制御基板18は、この停止操作信号に応じて、順次、対応する左リール21a、中リール21b又は右リール21cを停止させる。これにより、遊技者は、左リール21a、中リール21b及び右リール21cがそれぞれ停止した状態において、前扉3を構成する中パネルユニット41の表示窓41aから、各リール21a、21b及び21cのそれぞれの外周面に描かれた縦3行、横3列の図柄を目視することができる。
一方、メイン制御基板18は、すべての左リール21a、中リール21b及び右リール21cが停止したことを検知すると、左リール21a、中リール21b及び右リール21cがそれぞれ停止した状態において、左リール21a、中リール21b及び右リール21cの各外周面に描かれている図柄の組み合わせが上述のRAM62に記憶された入賞役に係る図柄の組み合わせのいずれかと一致しているか否か判定する。
上記判定の結果、上記入賞役に係る図柄の組み合わせのいずれかと一致した図柄の組み合わせが停止した左リール21a、中リール21b及び右リール21cの各外周面に描かれている図柄の組み合わせの中にある場合には、メイン制御基板18は、その図柄の組み合わせに対応した入賞を確定し、当該入賞役の種類に応じた配当数のメダルをクレジットに加算する。このとき、入賞の配当によりクレジットが上限を超える場合には、メイン制御基板18は、ホッパ装置15を作動させて、超過分のメダルをメダル払出口45eから受皿ユニット45へ払い出す。
以上説明したように、スロットマシン1の遊技者は、1ベットボタン32又はマックスベットボタン33、スタートレバー35及びストップボタン36a、36b及び36cを順次停止操作することにより、左リール21a、中リール21b及び右リール21cを回転・停止させる遊技操作を行う。これにより、遊技者は、表示窓41aから目視することができる縦3行、横3列の図柄のうち、所定の組み合わせのいずれもが上記入賞役に係る図柄の組み合わせのいずれとも一致しなければ賭けたメダルを失う。一方、遊技者は、上記縦3行、横3列の図柄のうち、所定の組み合わせのいずれかが上記入賞役に係る図柄の組み合わせのいずれかと一致した場合には、入賞が成立しメダル等を獲得することができる。
次に、ストップボタン36の詳細な構造について、図4〜図6を参照して、説明する。図4は、ストップボタン36の構成を表した分解斜視図、図5は、ストップボタン36cの待機状態を表した図4のA−A断面図、図6は、ストップボタン36cの操作状態を表した断面図である。
ここでは、後述する枠体115の壁部115aの外面を正面として、説明する。図4〜図6に示す電子回路基板90は、略長方形板状を呈している。電子回路基板90の略中央には、略楕円状を呈する貫通孔92が穿設されている。電子回路基板90の下面において、上記貫通孔92以外の部分には、電気回路を形成する導電パターンが形成されている。また、電子回路基板90の下面には、貫通孔92の周縁に、フォトセンサ91が実装されている。フォトセンサ91は、発光素子91aと受光素子91bとから構成されている。発光素子91aは、貫通孔92の長軸方向に沿った一方の周縁に、貫通孔92側に発光面を向けて固着されている。一方、受光素子91bは、貫通孔92の長軸方向に沿った他方の周縁に、貫通孔92側に受光面を向けて固着されている。すなわち、受光素子91bと発光素子91aとは、貫通孔92を挟んで対向している。さらに、電子回路基板90の下面には、上記フォトセンサ91を動作させる駆動回路部品(回路素子)、及びコネクタ等の電子部品が実装されている。電子回路基板90は、後述する被押圧部95の変位を検出して停止操作信号をメイン制御基板18に送信する変位検出手段及び回動操作回数をサブ制御基板47に送信する回動検知手段となっている。ここで、回動操作回数とは、ストップボタン36が所定の基準位置から変位してフォトセンサ91で信号を検知した回数をいう。また、所定の基準位置とは、ストップボタン36が操作される前の位置のことであり、任意に設定可能である。
一方、電子回路基板90の上面には、支持壁部材93が固着されている。支持壁部材93は、略切頭円錐状を呈しているとともに、中空である。また、支持壁部材93の周縁には螺旋状に巻回されたバネ94が載置されている。バネ94の内径は、支持壁部材93の外径よりわずかに大きめに形成されている。バネ94は、後述する操作部120及び被押圧部95を原点位置に復帰させるための復帰手段となっている。
バネ94の上方には、被押圧部95が載置されている。被押圧部95は上方に開口した有底の円筒状を呈している。被押圧部95の底部の外径は、支持壁部材93の内径よりも小さめに形成されている。被押圧部95はバネ94が圧縮された際に支持壁部材93に遊嵌する構成となっている。また、被押圧部95の下面略中央には、貫通孔92と位置整合して下方に延びる帯状の遮光片96が突設されている。一方、被押圧部95の上端には円環状を呈したフランジ95aが一体に形成されている。フランジ95aの下端はバネ94の上端と常時当接する。これにより被押圧部95は、上方に付勢される構成となっている。
被押圧部95の上方には、可動体100が載置されている。可動体100はいわゆる深皿状を呈している。可動体100の略中央には、略円形状を呈する貫通孔(図示略)が穿設されている。この貫通孔には、軸受部材101を構成する下棒材101aの下端が嵌着されている。下棒材101aは、略円柱状を呈している。下棒材101aの上端には、本体101bが下棒材101aと一体に形成されている。本体101bの正面中央から下端寄りには、下棒材101aの材軸方向と直交する方向に上下に延びる略小判型を呈する貫通孔101aaが穿設されている。貫通孔101aaには、後述するピン110が回転可能に挿通される。本体101bの上端には、上棒材101cが本体101bと一体に形成されている。上棒材101cは、下棒材101aと同様、略円柱状を呈している。
軸受部材101は、第1の連動部材103を構成する球体104に軸着される。球体104には、左右に延びる長溝105が上下方向に貫通して形成されている。球体104の正面中央から下端寄りには、長溝105と直交する方向に、略円柱状を呈する貫通孔106が穿設されている。また、球体104には、左右に延びる一対の腕部107a、107bが球体104と一体に形成されている。この腕部107a、107bの各先端には、軸部108a、108bがそれぞれ突出して一体に形成されている。以上説明した、球体104、長溝105、貫通孔106、腕部107a及び107b、軸部107a及び107bが、第1の連動部材103を構成している。軸受部材101と球体104を組み立てるには、まず、長溝105の下方から軸受部材101の上棒材101cを球体104の上方に貫通させ、本体101bを球体104内に挿入させる。次に、軸受け部材101を構成する本体101aの貫通孔101aaと球体104の貫通孔106とを位置合わせをした後、略円柱状を呈するピン110をそれぞれ貫通孔101aaと貫通孔106に挿入させる。これにより上棒材101cが第1の連動部材103に対し、ピン110を支軸として長溝105に沿って回動自在に取り付けられる。
第1の連動部材103から上方に突出した上棒材101cは、第2の連動部材111に形成された長孔112に遊嵌される。第2の連動部材111は、弓形板状を呈しているとともに、前後方向に長孔112が形成されている。また、第2の連動部材111の前端及び後端には一対の折曲部113a、113bが突設されている。さらに、この折曲部113a、113bの先端部には、略円柱状を呈する軸部114a、114bがそれぞれ突出して一体に形成されている。第1の連動部材103から上方に突出した上棒材101cは、第2の連動部材111の下方から長孔112に挿通される。このとき、第1の連動部材103の長溝105と第2の連動部材111の長孔112が直交するように取り付けられる。これにより、上棒材101cが第2の連動部材111に対し、長孔112に沿って回動自在に取り付けられる。
以上説明した、第1の連動部材103及び第2の連動部材111は枠体115内に収容される。枠体115は上下方向に貫通した略角筒状を呈している。また、枠体115の各壁部115a、115b、115c及び115dの略中央の上端寄りには、対応する壁部115a〜115dに直交する方向に略円柱状を呈する孔116a、116b、116c及び116dがそれぞれ穿設されている。なお、枠体115の孔116aと116c並びに116bと116dは、それぞれ相対向する位置に設けられている。さらに、枠体115の孔116aと116c並びに116bと116dの近傍で且つ、壁部115a、115b115c及び115dの外面側にはエンコーダ117a、117b、117c及び117dがそれぞれ固設されている。また、第1の連動部材103の軸部108a及び軸部108bは、孔116d及び116bを挿通してエンコーダ117d及び117bに連結される。一方、第2の連動部材111の軸部114a及び軸部114bは、孔116c及び116aを挿通してエンコーダ117c及び117aに連結される。エンコーダ117a、117b、117c及び117dは、第1の連動部材103及び第2の連動部材111の回動操作量及び回動操作方向を検出し、検出した回動操作量及び回動操作方向を回動信号としてサブ制御基板47に送信する回動検知手段となっている。ここで、回動操作量とは、ストップボタン36が所定の基準位置から変位した角度をいう。また、回動操作方向とは、ストップボタン36が所定の基準位置から変位された方向をいう。
枠体115に回動可能に支持された上棒材101cの上端は、操作部120に形成された棒受部120aに冠着される。操作部120は、ドーム状を呈している。操作部120の上端には、平面状の操作部121が形成されている。一方、操作部120の下面には、略円柱状を呈する棒受部120aが形成されている。操作部120は、開口された枠体115の上方に突出するように嵌着される。
以上、説明したストップボタン36は、スロットマシン1の操作卓3aに露出した状態で取り付けられる板状のパネル部材122に固設される。このとき、操作部121がスロットマシン1の前面側に露出し、枠体115の孔116a又は孔116bが上方となるように固設される。パネル部材122は、板状を呈しているとともに、円形を呈する孔123が穿設されている。パネル部材122は、枠体115の開口側を塞ぐように固設される。また、操作部121は、パネル部材122の孔123から前方(遊技者側)に露出するような構造となっている。
次に、遊技者がストップボタン36を操作する際におけるストップボタン36の詳細な動作を説明する。操作部120は、枠体115によって枠体115の前方の全方位に対して回動可能に支持されている。操作部120が操作されていない、いわゆる待機時は、図5に示すように、可動体100の底面と被押圧部95の内底面95bは、バネ94の付勢力によって均一の力で前方に常時圧接されている。これにより、操作部120に形成された操作部121がパネル部材122の前面と平行の状態、即ち待機状態に保持される。このとき、被押圧部95の後端に形成された遮光片96がフォトセンサ91から退避しているため、フォトセンサ91は、その発光素子91aからの光が受光素子91bで検出され、ストップボタン36が待機状態であることを示す信号として、例えば“L”レベルのオフ信号を中央表示基板49を介してメイン制御基板18に送信する。
一方、遊技者によって図5に示す待機状態にあるストップボタン36が図5において左から右へスライド操作されると、図6に示すように、軸部108a、108b及び軸部113a、113bを回動軸とし、上棒材101cが右方向に傾いて、可動体100が被押圧部95をバネ94の弾性に抗して支持壁部材93に沿って下方に移動させるように押圧する。また、遊技者によって操作部121が押圧されて停止操作されると、貫通孔101aaを可動軸とし、軸受部材101が下方に移動して、可動体100が被押圧部95をバネ94の弾性に抗して支持壁部材93に沿って下方に移動させるように押圧する。このとき、被押圧部95の後端に突成された遮光片96が電子回路基板90の貫通孔92に挿通され、電子回路基板90の下面に実装されるフォトセンサ91のセンシング領域(発光素子と受光素子が対向する領域)に突出することで、発光素子91aからの光を遮光させる。すなわち、操作部120が停止操作された状態においては、フォトセンサ91は発光素子91aからの光が遮光片96で遮られて受光素子91bで検出されず、操作部120の操作状態であることを示す変位検出信号として、例えば “H”レベルの停止操作信号となるオン信号を中央表示基板49を介してメイン制御基板18に送信してスイッチ動作する。また、この時、フォトセンサ91は、ストップボタン36が操作されるたびに回動操作回数を回動信号としてサブ制御基板47に送信する。
かかるストップボタン36の構成によれば、停止操作が行われた後に操作力が解除されると、バネ94の付勢力によって操作部121とパネル部材122の前面が平行の状態、すなわち図5に示す待機状態に復帰する。このとき、被押圧部95の後端に形成された遮光片96がフォトセンサ91から退避するため、フォトセンサ91は、その発光素子91aからの光が受光素子91bで検出され、上記したオフ信号を送信する。
ストップボタン36cは回動操作可能及び押圧操作可能に支持されているので、遊技者による操作力が解除されると、待機状態に復帰する。従って、遊技者は、ストップボタン36cを回動操作で停止操作するか、押動操作で停止操作するかを選択することが可能となる。また、ストップボタン36cを回動操作で停止操作した際には、ストップボタン36cの回動操作時の回動操作方向及び回動操作量を検知することが可能となり、回動信号としてRAM72に記憶させることが可能となる。この回動信号は、演出等に用いることが可能となる。
次に、スロットマシン1の遊技の進行にあわせてサブ制御基板47により行われる各種演出動作の制御を、図7に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、図7は、サブ制御基板47が演出処理を行う際に実行する制御処理を示した図である。
先ず、サブ制御基板47のCPU70は、遊技開始信号を受信したか否かを判定する処理を行う(ステップS1)。遊技者によりメダルが投入されると、遊技開始の状態となる。遊技開始の状態でスタートレバー35の作動が検知された場合には、メイン制御基板18が、サブ制御基板47に遊技開始信号を送信する。サブ制御基板47は、遊技開始信号を受信し、ステップS1の判定結果がYESとなり、ステップS2の処理に進む。一方、サブ制御基板48が、遊技開始信号を受信しない場合にはステップS1の判定結果がNOとなり、同判定を繰り返す処理を実行する。
ステップS2の処理では、CPU70は、遊技状態及び当選役に応じたコマンド情報を受信したか否かを判定する処理を行う。ここで、遊技開始の状態でスタートレバー35の作動を検知した場合には、メイン制御基板18では当該遊技における当選役の抽選を行い、遊技状態及び当選役のコマンド情報をサブ制御基板47に送信する。CPU70は、遊技状態及び当選役に応じたコマンド情報を受信した場合には、判定結果がYESとなり、ステップS3の処理に進む。一方、CPU70は、遊技状態及び当選役のコマンド情報を受信していない場合には、判定結果がNOとなり、同判定を繰り返す。
ステップS3の処理では、CPU70は、ステップS2において受信したコマンド情報(当選役の抽選結果、遊技状態及び乱数発生装置73からの乱数値等に基づくコマンド情報)に基づいて、当該遊技における演出パターンを抽選によって選択する。この抽選(以下、演出パターン選択抽選という)で選択される演出パターンには、後述するステップS5における通常演出処理が実行される通常演出パターンと、ステップS6における変更演出処理が実行される変更演出パターンとがあり、これらの演出パターンは、メイン制御基板18から受信したコマンド情報の内容、すなわち、当選役の抽選結果、遊技状態及び乱数発生装置73からの乱数値等に基づいて、いずれかが選択されやすくなっている。ここで、演出パターンとは、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで、どのような演出を実行させるかを定めたものである。詳細は後述するが、変更演出パターンは、回動信号に基づいて演出が変化するような演出パターンのことである。
また、演出パターン選択抽選において、通常演出パターン、変更演出パターンのいずれかが選び出される割合は、常に一定の割合に定められているものではなく、上述した当選役の抽選結果、遊技状態等によってその割合が変動するものとなっている。特に、特定の条件が満たされる場合、すなわち、メイン制御基板18から受信した当選役の抽選結果が特定の当選役(例えば、チェリーやスイカ)に該当するとき、遊技状態が特定の遊技状態(例えば、BBゲームの開始/終了時)であるときにおいては、変更演出パターンが選択されやすくなっている。例えば、特定の条件を満たしていない場合、つまり、上述した特定の当選役の抽選結果に該当しないとき、または特定の遊技状態ではないときなどでは、演出パターン選択抽選において変更演出パターンが選び出される割合が1/10程度とするのに対し、上記の特定の条件を満たしている場合には、該変更演出パターンが選び出される割合が9/10程度まで高く設定されるなどである。このようにすることにより、演出パターン選択抽選において通常演出パターン、変更演出パターンのいずれかが選択される割合を、上述した当選役の抽選結果、遊技状態等によって変動させることができる。
なお、通常演出パターン、変更演出パターンについても、それぞれ当選役の抽選結果、遊技状態及び乱数発生装置73からの乱数値等によって対応する演出パターンが予め決められている。例えば、いずれの当選役の抽選結果も得られなかったとき(ハズレの場合)には、ハズレ用の通常演出パターンが決められていたり、BBゲームの終了後にはBB専用の変更演出パターンが決められていたりというように、通常演出パターン、変更演出パターンのなかにも複数種類の演出パターンが含まれている。また、上記ハズレ用の通常演出パターンやBB専用の変更演出パターン等も対応する演出パターンが1つに限られることはなく複数種類のパターンを設けておいても良い。
ステップS4の処理では、CPU70は、ステップS3の処理で、変更演出パターンが選択されたか否かを判定する処理を行う。ステップS3の処理で、通常演出パターンが選択された場合には、この判定結果がNOとなり、ステップS5の処理に進む。一方、ステップS4の処理で、変更演出パターンが選択された場合には判定結果がYESとなり、ステップS6の処理に進む。
ステップS5の処理では、CPU70は、ステップS3の処理で選択された演出パターンに基づいて通常演出処理を行った後、演出処理が終了する。この通常演出処理において行われる通常演出とは、ステップS3の処理で選択された通常演出パターンに基づいて当該演出の終了条件が満たされるまで、画像表示部43dにサブリール43daを図柄変動表示、リール停止時の音声の出力、サイドランプ42a及び42b、上部ランプ43aの点灯消灯などが実行される。このように通常演出パターンとは、変更演出パターンのように回動信号に基づいて演出が変化するような演出パターンに該当しない演出パターンのことをいう。
ステップS6の処理では、CPU70は、ステップS3の処理で選択された変更演出パターンに基づいて変更演出処理を行った後、演出処理が終了する。なお、変更演出処理の詳細については後述する。
次に、スロットマシン1の遊技の進行にあわせてサブ制御基板47により行われる変更演出処理の制御を、図8に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、図8は、サブ制御基板47が変更演出処理を行う際に実行する制御処理を示した図である。
先ず、サブ制御基板47のCPU70は、図8に示すステップS11の処理へ進み、変更演出パターンに基づく第1の演出パターンを実行させた後、ステップS12の処理へ進む。
次に、ステップS12の処理では、CPU70は、ストップボタン36の回動信号を受信したか否を判定する。ストップボタン36の回動操作が行われた場合には、判定結果がYESとなり、ステップS13の処理に進む。一方、ストップボタン36の回動操作が、所定の時間を経過しても行われなかった場合には、判定結果がNOとなり、変更演出処理を終了する。
ステップS13の処理では、CPU70は、ストップボタン36の回動操作された際に送信される回動信号の確認を行い、ステップS14の処理に進む。ここで、回動信号の確認とは、ストップボタン36の回動操作時における回動操作回数、回動操作方向及び回動操作量の確認を行う。
ステップS14の処理では、CPU70は、ステップS13において確認された回動信号に基づいて、現在実行されている変更演出パターン(例えば第1の演出パターン)の次に実行される演出パターン(例えば第2の演出パターン)を選択した後、ステップS15の処理に進む。また、ステップS14の処理では、当該遊技における変更演出処理の終了条件を選択する処理も同時に行う。ここでは、終了条件として回動操作回数の上限回数が設定される。なお、終了条件は、回動操作方向または回動操作量を設定するものであっても良い。
ステップS15の処理では、CPU70は、ステップS14で選択された演出パターンに基づく第2の演出パターンを実行させた後、ステップS16の処理に進む。
ステップS16の処理では、CPU70は、ステップS14で選択された終了条件を満たしているか否かの判定を行う。ここで、CPU70は、変更演出処理の終了条件が満たされている場合には、ステップS16の判定がYESとなり、変更演出処理を終了させる。すなわち、ステップS13において確認された回動信号がステップS14において設定された上限回数を超えていた場合には、終了条件が満たされるため、変更演出処理が終了する。一方、CPU70は、変更演出処理の終了条件が満たされていない場合には、ステップS12の処理に戻り、変更演出処理を継続させる。すなわち、ステップS13において確認された回動信号がステップS14において設定された上限回数に満たない場合には、終了条件が満たされないため、変更演出処理が継続する。なお、本実施形態においては、演出パターン選択抽選により変更演出パターンが選択された場合に演出変更処理を実行するように構成したが、演出変更処理を実行するか否かを抽選により選択してもよいし、所定の条件下で実行するようにしてもよい。
次に、サブ制御基板47が、ビッグボーナスに当選した遊技で実行される変更演出処理について図9に示す表を参照して説明する。ここで、図9は、サブ制御基板47が変更演出処理を実行する際に使用する演出パターンTABLEの一例を示した図である。
まず、ビッグボーナス役に当選した遊技で変更演出パターン(図7のステップS3参照)が選択されると、放音部43b、43c、45c及び45dから「ストップボタンを操作して!」とストップボタン36の操作を促すメッセージが送信されると共に、画像表示部43dに表示されているサブリール43daが図柄変動表示を始め、第1の演出パターンが実行される。このサブリール43daの図柄変動表示とは、画像表示部43dにより、リールが回転しているように図柄が、例えば上方から下方への変動表示することを言う。
そして、ストップボタン36の回動操作が検知されると、サブ制御基板47が回動信号を受信し、第2の演出パターンを抽選により選択する。なお、第2の演出パターンについても演出パターン選択抽選(図7のステップS3参照)と同様に、現在の演出パターン、遊技状態、当選役及び回動信号等に基づいて選択されやすい演出パターン、選択されにくい演出パターンなどの複数種類の演出パターンを設けておいても良い。例えば、図9(a)に示す演出パターンTABLE−aを選択した場合には、ストップボタン36が上方向へ回動操作されると、エンコーダ117a、117b、117c及び117dが回動操作方向を検知し、操作方向に基づいて演出が変化する。すなわち、サブリール43daが高速で逆回転を始める。例えば、画像表示部43dに上方向から下方向へ変動表示されていた図柄が下方向から上方向に変動表示される。その後、全てのストップボタン36を停止操作された際に、ビッグボーナス図柄となる7図柄が揃った状態で停止表示され、ビッグボーナスの当選を遊技者に報知する。この場合、ストップボタン36のいずれかが一度回動操作されたことが終了条件として選択されており、ストップボタン36のいずれかについて1つの回動操作方向が検知されたときに終了条件が満たされ、変更演出処理を終了する。
また、ストップボタン36が下方向へ回動操作された場合には、全てのストップボタン36が停止操作された際に、1つの大きな7図柄を中央に表示させてビッグボーナスの当選を遊技者に報知する。また、ストップボタン36が左方向へ回動操作された場合には、サブリール43daが七色に発光すると共に高速回転をして、全てのストップボタン36が停止操作された際に、7図柄が揃った状態で停止表示され、ビッグボーナスの当選を遊技者に報知する。また、ストップボタン36が右方向へ回動操作された場合には、サブリール43daの表示図柄が全て7図柄となり、全てのストップボタン36が停止操作された際に、7図柄が揃った状態で停止表示され、ビッグボーナスの当選を遊技者に報知する。
次に、サブ制御基板47が、ビッグボーナスに当選した遊技で実行される変更演出処理の別例について図9に示す表を参照して説明する。まず、ビッグボーナス役に当選した遊技で変更演出パターンが選択されると、放音部43b、43c、45c及び45dから「ストップボタンを操作して!」とストップボタン36の操作を促すメッセージが送信されると共に、画像表示部43dに表示されているサブリール43daが図柄変動表示を始め、第1の演出パターンが実行される。このサブリール43daの図柄変動表示とは、画像表示部43dにより、リールが回転しているように図柄が、例えば上方から下方への変動表示することを言う。
そして、ストップボタン36の回動操作が検知されると、サブ制御基板47が回動信号を受信し、第2の演出パターンを抽選により選択する。この場合も、上述した第2の演出パターンの抽選と同様に、現在の演出パターン、遊技状態、当選役及び回動信号等に基づいて、複数種類の演出パターンを設けておいても良い。例えば、図9(b)に示す演出パターンTABLE−bを選択した場合には、ストップボタン36がいずれかの方向へ回動操作されると、ストップボタン36の操作回数が「1」となり、サブリール43daが低速回転を始める。そして、画像表示部43dには、更に「ストップボタンを操作して!」と表示され、ストップボタン36の操作を促す表示がされる。なお、この場合の終了条件は、全てのストップボタン36の停止操作が行われたか、又は操作回数が7回を超えた場合とする。
そして、サブ制御基板47は、回動信号の受信を待つ状態となり、更に回動信号を受信した場合には、当該遊技における演出パターンを変更させることなく、回動操作回数をカウントして、回動信号の受信を待つ状態となる。そして、この処理を繰り返して、操作回数が4回を超えた場合には、サブリール43daの回転速度が中速回転になり、更にストップボタン36が操作されて、操作回数が7回を超えた場合にはサブリール43daの回転速度が高速回転となり、演出パターンの終了条件を満たし、全てのストップボタン36の停止操作完了後に7図柄が揃った状態で停止表示される。
次に、サブ制御基板47が、ビッグボーナスに当選した遊技で実行される変更演出処理の別例について図9に示す表を参照して説明する。まず、ビッグボーナス役に当選した遊技で変更演出パターンが選択されると、放音部43b、43c、45c及び45dから「ストップボタンを回動操作して!」とストップボタン36の操作を促すメッセージが送信されると共に、画像表示部43dに表示されているサブリール43daが図柄変動表示を始め、第1の演出パターンが実行される。このサブリール43daの図柄変動表示とは、画像表示部43dにより、リールが回転しているように図柄が、例えば上方から下方への変動表示することを言う。
そして、ストップボタン36の回動操作が検知されると、サブ制御基板47が回動信号を受信し、第2の演出パターンを抽選により選択する。この場合も、上述した第2の演出パターンの抽選と同様に、現在の演出パターン、遊技状態、当選役及び回動信号等に基づいて、複数種類の演出パターンを設けておいても良い。例えば、図9(c)に示す演出パターンTABLE−cを選択した場合には、ストップボタン36がいずれかの方向に回動操作されると、エンコーダ117a、117b、117c及び117dが回動操作量を検知し、回動操作量に基づいて演出が変化する。すなわち、回動操作量が0〜90度の場合には、サブリール43daが低速回転を始める。そして、画像表示部43dには、更に「ストップボタンを回動操作して!」と表示され、ストップボタン36の回動操作を促す表示がされる。なお、この場合の回動操作量は、当該遊技における回動操作量の合計とする。また、この場合の終了条件は、全てのストップボタン36の停止操作が行われたか、又は回動操作量が360度を超えた場合とする。
そして、サブ制御基板47は、回動信号の受信を待つ状態となり、更に回動信号を受信した場合には、回動信号を確認して、回動操作量が90度を超えた場合には、サブリール43daの回転速度が中速回転になり、更にストップボタン36が操作されて、回動操作量が180度を超えた場合にはサブリール43daの回転速度が高速回転となり、演出パターンの終了条件を満たし、全てのストップボタン36の停止操作完了後に7図柄が揃った状態で停止表示される。
これにより、本発明によれば、遊技進行と直接的には影響が及びそうにない事象、即ち、遊技者の回動操作方向、回動操作回数及び回動操作量に基づいて演出パターンが変更されることとなる。遊技者の操作に基づいて演出を変化させることにより、遊技者は、より多彩な演出を展開することが可能となる。また、同様の操作を行ったとしても、当選役やビッグボーナス同時当選期待度に応じて演出を変化させる事が可能となる。このため、遊技者は、遊技進行に影響を及ぼしているような感覚になり、慣れやマンネリ感を抱かせずに遊技の楽しみを持続させることが出来る。
以上、本発明について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、本発明では、回動及び押動可能なストップボタン36の例を示したが、これに限定されない。例えば、トラックボールや、タッチパッドなど、押圧操作以外を検出することが可能な構成であればどのような構成でも良い。
また、上述の発明では、操作手段にストップボタン36を用いた例を示したが、これに限定されない。例えば、スタートレバーなどを用いても良い。要するに操作方向を認識可能な操作子であって、その操作に応じて演出を変化させることが可能な構成であればどのような構成でも良い。
また、上述の発明では、回動信号はサブ制御基板47に直接入力される例を示したが、これに限定されない。例えば、中央表示基板49及びメイン制御基板18を介してサブ制御基板47に入力する構成としても良い。
また、上述の発明では、画像表示部43dにサブリールが表示され、サブリールの演出態様を変更する例を示したが、これに限定されない。例えば、回動信号に基づいて音やランプの発光態様を変化させるような構成としても良い。また、回動信号によって演出が変化するような構成であればどのような構成でも良い。
また、本実施形態では、演出変更処理の終了条件に回動操作回数とした場合を例示したがこれに限定されない。例えば、所定の操作手段の押圧操作、所定のタイミングから一定時間が経過したとき、遊技状態が移行したとき、遊技の開始時、及び所定の遊技回数等を終了条件とするような構成としても良いし、二以上の条件を終了条件とするような構成としても良い。
1…スロットマシン、2…筐体、2a,2b…側板、2c…底板、2d…背板、3…前扉、3a…操作卓、3aa…段部、3b,3c…端部、4…蝶番機構、12…回胴装置、14…開放検知部、14a…本体、14aa・・・有底穴、14b…作動部材、14ba・・・先端、14c・・・押圧部材、15…ホッパ装置、15a…メダル排出口、16…オーバーフロータンク、17…電源装置、18…メイン制御基板、21a…左リール、21b…中リール、21c…右リール、22a,22b,22c…ステッピングモータ、23…回胴装置基板、31…メダル投入部、31a…メダル投入口、32…1ベットボタン、33…マックスベットボタン、34…精算ボタン、35…スタートレバー、36a,36b,36c…ストップボタン、37…鍵穴、41…中パネルユニット、41a…表示窓、42a,42b…サイドランプ、43…上パネル部、43a…上部ランプ、43b,43c…放音部、43ba,43ca…スピーカ、43d…画像表示部、44…下パネル、45…受皿ユニット、45a…受皿、45b…背板、45c,45d…放音部、45ca,45da…スピーカ、45e…メダル払出口、46…灰皿、47…サブ制御基板、48…リール照明部、49…中央表示基板、50…メダルセレクタ、51…メダルガイド部、52…フローシュート、53…メダル払出通路、60,70…CPU、61,71…ROM、62,72…RAM、63、73・・・乱数発生装置、64,74…I/F回路、81…電源装置基板、90…電子回路基板、91…フォトセンサ、92…貫通孔、93…支持壁部材、94…バネ、95…復帰部材、95a…フランジ、95b…内底面、96…遮光片、100…可動体、101a…下棒材、101b…本体、101c…上棒材、103…第1の連動部材、104…球体、105…長溝、106・・・貫通孔、107a、107b・・・腕部、108a、108b・・・軸部、110・・・ピン、111・・・第2の連動部材、112・・・長孔、113a、113b・・・折曲部、114a、114b・・・軸部、115・・・枠体、115a、115b、115c、115d・・・壁部、116a、116b、116c、116d・・・孔、117a、117b、117c、117d・・・エンコーダ、120・・・操作部、121・・・操作面、122・・・パネル部材、123・・・孔、131・・・スロットマシン