(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る遊技機の1つであるスロットマシン1の外観構成を示す正面図、図2は、図1に示すスロットマシン1の内部構成を示す図である。図3は、図1に示すスロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。本実施の形態1に係るスロットマシン1は、前面開口を有し、全体形状が略長方形状を呈している筐体2と、この筐体2の前面開口を塞ぐようにして蝶番機構4により開閉可能に取り付けられた前扉3とを備えている。
図1に示すように、前扉3の前面中央から下端寄りには、遊技者側に突出して、操作卓3aが前扉3と一体的に形成されている。前扉3は、例えば、硬質プラスチック等から構成されている。操作卓3aの段部3aaの図中右端近傍には、メダル投入部31が配設されている。メダル投入部31の略中央には、遊技者がメダルを投入するためのメダル投入口31aが穿設されている。
一方、操作卓3aの段部3aaの左端近傍に所定距離離れてそれぞれ穿設された2つの貫通孔(図示略)には、1ベットボタン32及びマックスベットボタン33がそれぞれ嵌合されている。1ベットボタン32及びマックスベットボタン33は、スロットマシン1の1ゲームに賭けるメダルの枚数を指示するためのものである。つまり、遊技者が1ベットボタン32を押圧操作することにより、内部的に貯留されているメダルから1枚のメダルが当該ゲームに対して賭けられる。同様に、遊技者がマックスベットボタン33を押圧操作することにより、内部的に貯留されているメダルから最大枚数(通常、3枚)のメダルが当該ゲームに対して賭けられる。
また、操作卓3aの左端近傍に穿設された貫通孔(図示略)には、精算ボタン34が嵌合されている。精算ボタン34は、ゲームに使用するためにメダル投入口31aから投入されたメダルをキャンセルして払い出させることを指示するとともに、後述するメイン制御基板18(図2及び図3参照)が内部的に貯留しているメダルを清算して払い出させることを指示するためのものである。
さらに、操作卓3aにおいて、上記精算ボタン34の図中右隣には、スタートレバー35が配設されている。スタートレバー35は、後述する回胴装置12を構成する左リール21a、中リール21b及び右リール21c(図2参照)の一斉回転の開始を指示するためのものである。
また、操作卓3aの正面略中央には、操作手段となるストップボタン36a、36b及び36cがそれぞれ所定間隔離れて並設されている。ストップボタン36a、36b及び36cは、上記左リール21a、上記中リール21b及び上記右リール21cの配列にそれぞれ対応しており、対応する上記左リール21a、上記中リール21b又は上記右リール21cのそれぞれの回転停止をそれぞれ指示するためのものである。ストップボタン36a、36b及び36cは、同一の構造を有しているので、以下においてこれらを総称するときは、単に「ストップボタン36」と表すことにする。なお、ストップボタン36の詳細な構造については後述する。
一方、操作卓3aの図中右端近傍には、前扉3を開錠するための前扉鍵(図示略)が挿入される鍵穴37が穿設されている。この鍵穴37にスロットマシン1の管理者等が所定の前扉鍵を挿入して開錠操作すると、蝶番機構4によって筐体2に取り付けられている前扉3を上記蝶番機構4を軸として前方へ開き、開状態とすることができる。一方、スロットマシン1の管理者等が、前扉3を筐体2側に閉じ、前扉3の上記鍵穴37近傍を筐体2側に押し付ける操作をすると、自動的に施錠される。
操作卓3aの上方には、中パネルユニット41が取り付けられている。この中パネルユニット41の略中央には、筐体2内の略中央に固設された回胴装置12に対応して、略長方形状を呈する透明な表示窓41aが形成されている。このため、遊技者は、回胴装置12を構成する左リール21a、中リール21b及び右リール21cがそれぞれ停止した状態において、上記表示窓41aから、各リール21a、21b及び21cのそれぞれの外周面に描かれた縦3列、横3行の図柄を目視することができる。
中パネルユニット41の左右には、サイドランプ42a及び42bが取り付けられている。また、中パネルユニット41の上方には、上パネル部43が設けられている。この上パネル部43は、上部ランプ43a、放音部43b及び43c並びに画像表示部43d等から概略構成されている。上部ランプ43aは、前扉3の上端略中央に取り付けられている。
サイドランプ42a及び42b並びに上部ランプ43aは、それぞれ高輝度の発光ダイオード(LED)等を内蔵している。
放音部43b及び43cは、前扉3の左右それぞれの端部3b及び3c近傍であって、中パネルユニット41の上部に接して取り付けられている。放音部43b及び43cは、それぞれスピーカ43ba及び43caを内蔵している。
上記した放音部43bと放音部43cとの間には、画像表示部43dが設けられている。画像表示部43dは、例えば、液晶パネル又はプラズマディスプレイパネル(PDP)等のディスプレイを有している。
一方、操作卓3aの下方には、下パネル44が取り付けられている。下パネル44には、スロットマシン1のモデルタイプ等を遊技者へ認識させるため、例えば登場キャラクターの絵等が描かれている。
さらに、下パネル44の下方、即ち、前扉3の下端には、受皿ユニット45が前扉3と一体的に形成されている。受皿ユニット45の図1中右端から左端近傍にかけて、メダルを貯留するための受け皿45aが前扉3と一体的に形成されている。受皿ユニット45の背板45bのうち、上記受け皿45aの左右端近傍には、放音部45c及び45dがそれぞれ設けられている。放音部45c及び45dは、それぞれ後述するスピーカ45ca及び45da(図2参照)を内蔵している。
また、受皿ユニット45の背板45bの中央には、入賞時にメダルが排出されたり、後述するメダルセレクタ50(図2参照)により不適であるとして排除され落下したメダル等が排出されたりするメダル払出口45eが穿設されている。メダル払出口45eは、略長方形状を呈している。受皿ユニット45の左端近傍には、遊技者の喫煙に供するための灰皿46が設けられている。
次に筐体2内の構造について図2を参照して説明する。図2において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図2に示すように、筐体2内の中央から下端寄りにおいて、側板2aと側板2bとの間に架設された棚板11の上面には、回胴装置12が固設されている。この回胴装置12は、可変表示手段となる左リール21a、中リール21b及び右リール21cを備えている。左リール21a、中リール21b及び右リール21cは、いずれも略円筒状を呈しており、それぞれが回転自在に、かつ、各回転軸が略同一直線上に位置するように並設されている。左リール21a、中リール21b及び右リール21cの各外周面には、複数種類の図柄が入賞役に応じて1個又は数個ずつ略等間隔に描かれている。但し、図柄の配列は、左リール21a、中リール21b及び右リール21cそれぞれで異なっている。
図2に示す左リール21a、中リール21b及び右リール21cの各回転軸には、ステッピングモータ22a、22b及び22c(図3参照)がそれぞれ連結されている。左リール21a、中リール21b及び右リール21cは、対応するステッピングモータ22a、22b及び22cによってそれぞれ駆動されて回転する。回胴装置12の上面には、回胴装置基板23(図3参照)が固設されている。
図2に示す回胴装置12の下方であって、筐体2の底板2cの上面略中央には、ホッパ装置15が固設されている。ホッパ装置15は、前扉3の操作卓3aに穿設されたメダル投入口31a(図1参照)から投入されたメダル(図示略)を貯留するとともに、入賞配当等の際にメダルを払い出す。このホッパ装置15の図中右隣の底板2c上面には、オーバーフロータンク16が固設されている。オーバーフロータンク16には、ホッパ装置15から溢れたメダルが収容される。一方、ホッパ装置15の図中左隣の底板2c上面には、電源装置17が固設されている。
また、回胴装置12の上方であって、筐体2の背板2dには、メイン制御基板18が固設されている。メイン制御基板18は、スロットマシン1の各部を制御する。メイン制御基板18は、図3に示すように、中央処理装置(CPU)60、ROM61、RAM62、インターフェイス(I/F)回路64等を有するマイコンを中心として構成されている。
次に、前扉3の背面側の構成について、図2を参照して説明する。前扉3の背面の上端近傍、即ち、図1に示す画像表示部43dの背面側には、サブ制御基板47が固設されている。サブ制御基板47は、主として、ゲームの演出に関して、前扉3に取り付けられている各部を制御する。サブ制御基板47は、図3に示すように、CPU70、ROM71、RAM72、乱数発生装置73、インターフェイス(I/F)回路74等を有するマイコンを中心として構成されている。
サブ制御基板47の左右近傍には、上記した放音部43b及び43cをそれぞれ構成するスピーカ43ba及び43caがそれぞれ取り付けられている。サブ制御基板47の下方であって、表示窓41aの上方には、中パネルユニット41を構成するリール照明部48が取り付けられている。リール照明部48は、例えば、冷陰極蛍光管等を有し、左リール21a、中リール21b及び右リール21cの各外周面を照明する。
一方、表示窓41aの下方には、中パネルユニット41を構成する中央表示基板49が取り付けられている。中央表示基板49の図中左端近傍、即ち、図1に示すメダル投入部31の背面側には、メダルセレクタ50が取り付けられている。メダルセレクタ50は、上記メダル投入部31から投入されたメダルの適否を判別し振り分ける装置である。メダルセレクタ50は、投入されたメダルが適正であると判定した場合、上記中央表示基板49を介してメイン制御基板18へメダル受付信号を供給する。メイン制御基板18は、メダル受付信号を受信するごとにクレジットを加算して内部的にメダルを貯留する。
メダルセレクタ50の図中右隣には、メダルガイド部51が設けられている。このメダルガイド部51は、上記メダルセレクタ50によって選別され検知された適正なメダルを筐体2に固設されているホッパ装置15へ案内する。また、メダルセレクタ50の下方には、フローシュート52が設けられている。このフローシュート52は、上記メダルセレクタ50により不適であるとして排除され落下したメダル又は異物を、前扉3の受皿ユニット45の背板45bに穿設されているメダル払出口45eへ案内する。さらに、このフローシュート52と一体的にメダル払出通路53が設けられている。メダル払出通路53は、前扉3が施錠された状態において、筐体2に固設されているホッパ装置15のメダル排出口15aに当接し、ホッパ装置15から払い出されたメダルを、上記メダル払出口45eへ案内する。メダル払出通路53の図中右隣には、上記した放音部45cを構成するスピーカ45caが取り付けられている。一方、前扉3の背面の図中左下端近傍には、上記した放音部45dを構成するスピーカ45daが取り付けられている。
次に、本発明の実施の形態に係るスロットマシン1の電気的構成について、図3に示すブロック図を参照して説明する。なお、図1では、サイドランプ42a及び42b並びに上部ランプ43aについて、便宜上、単に「ランプ」として示している。
メイン制御基板18では、CPU60は、ROM61に予め記憶されているシステムプログラム及びスロットマシンゲーム用のプログラムを読み出し、RAM62を用いるなどして実行し、回胴装置基板23、サブ制御基板47、中央表示基板49及び電源装置基板81にそれぞれ所定の命令を含む制御信号を供給してそれぞれに分散制御を行わせることにより、スロットマシン1全体を集中制御する。また、メイン制御基板は、可変表示手段の可変表示を開始させる可変表示開始手段及び所定の当選役を抽選する抽選手段となっている。
また、メイン制御基板18のROM61には、入賞抽選テーブル(図示略)が記憶されている。また、メイン制御基板18のRAM62には、内部抽選フラグ(図示略)が記憶されている。メイン制御基板18には、乱数値のデータを発生する乱数発生装置63がCPU60に接続した状態で設けられている。例えばCPU60は、スタートレバー35の操作を検出した時点で乱数発生装置63から乱数値を取得し、入賞抽選テーブルを参照することで、得られた乱数値に割り当てられた入賞役またはハズレを抽選する。そして、CPU60は、乱数値に対応する入賞役が存在すると、それを当該ゲームの入賞役として抽選結果を当選にし、当該入賞役をRAM62の内部抽選フラグに記憶する。ここでは、かかる入賞役の抽選方法を「内部抽選」と呼んでいる。なお、メイン制御基板18で抽選される入賞役には、例えば特別遊技状態に移行して比較的メダルの払出枚数が多いビッグボーナス(BB)、特別遊技状態に移行してビッグボーナスよりも獲得枚数の少ないレギュラーボーナス(RB)、再遊技を行う「リプレイ」、所定枚数のみメダルの払出を行う「ベル」、「チェリー」及び「スイカ」、メダルの払出を行わないハズレなどがある。この時、メイン制御基板18では、「リプレイ」、「ベル」、「チェリー」、「スイカ」、「ビッグボーナス」及び「レギュラーボーナス」等の役の中から一の遊技において2以上の役を当選とする抽選結果が得られる抽選を行ってもよい。
中央表示基板49は、前扉3の操作卓3aに取り付けられている、1ベットボタン32、マックスベットボタン33、精算ボタン34、スタートレバー35、ストップボタン36a、36b及び36c等がそれぞれ操作されたことにより発生する各種信号を受信してメイン制御基板18へ転送する中継基板として機能する。また、中央表示基板49は、メダルセレクタ50から出力されるメダル受付信号等を受信してメイン制御基板18へ転送することにより、メダル投入部31に投入されたメダルの枚数、異物の投入や目詰まりの発生等を報知する。
I/F回路64は、メイン制御基板18と、回胴装置基板23、サブ制御基板47、中央表示基板49及び電源装置基板81との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行う。但し、メイン制御基板18とサブ制御基板47との間では、メイン制御基板18からサブ制御基板47への信号の送信は行われるが、サブ制御基板47からメイン制御基板18への信号の送信は行われない。
サブ制御基板47では、CPU70は、ROM71に予め記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、前扉3各部の制御、特に遊技者に対する演出の制御を行う。ROM71には、遊技中の演出(役の当選可能性の告知演出等)に必要なプログラム及びデータ等が予め記憶されている。上記ROM71に予め記憶されているデータ等には、画像表示部43dに表示されるキャラクタ、文字及び背景等の動画像データ及び静止画像データも含まれている。一方、RAM72は、CPU70等が各種の制御を行ったり、画像を作成したりする時に用いられ、データ等が一時的に記憶される。上記RAM72に記憶されるデータ等には、ROM71から読み出したデータ等に基づき表示すべき画像データも含まれている。
サブ制御基板47は、メイン制御基板18から供給される遊技状態及び内部抽選結果に対応したコマンドデータに基づいて、乱数発生装置73から乱数値を取得し、演出パターン(図示略)を参照することで、得られた乱数値に割り当てられた演出を抽選する。そして、サブ制御基板47は、選択された演出パターンに基づいて、サイドランプ42a及び42b、上部ランプ43a、スピーカ43ba、43ca、45ca及び45da並びに後述する電磁ブレーキ143a、143b、143c及び143dを駆動するとともに、画像表示部43dに演出に関する動画像データ又は静止画像データを供給することにより演出を制御する。
回胴装置基板23は、左リール21a、中リール21b及び右リール21cのそれぞれの回転と制動及び停止の制御を行うために、メイン制御基板18から供給される回胴駆動(励磁)パルスデータ等に基づいて、ステッピングモータ22a、22b及び22cへそれぞれ4相の駆動パルス信号を供給する。
電源装置基板81には、電源装置17で発生される各種電源電圧をホッパ装置15その他の各部に配電する配電回路(図示略)が形成されており、この配電回路からスロットマシン1の動作に必要な電源を供給する。また、電源装置基板81は、メイン制御基板18からメダルの払い出しをすべき旨の制御信号が供給された場合には、ホッパ装置15を制御してメダルの払い出しを行わせる。
次に、上記構成を有するスロットマシン1が行う通常動作の概略について説明する。このスロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの払い出しが完了した時、または先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この状態において、遊技者により1ベットボタン32又はマックスベットボタン33のいずれかが操作されると、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該ゲームにメダルが賭けられゲームが開始する。
メイン制御基板18は、ゲーム開始の状態でスタートレバー35の作動を検知すると、内部抽選を行い、その当該入賞役をRAM62の内部抽選フラグに記憶するとともに、左リール21a、中リール21b及び右リール21cを一斉に回転させ始める。
次に、遊技者がストップボタン36a、36b及び36cを任意の順番で停止操作すると、メイン制御基板18は、この停止操作に応じて、順次、対応する左リール21a、中リール21b又は右リール21cを停止させる。これにより、遊技者は、左リール21a、中リール21b及び右リール21cがそれぞれ停止した状態において、前扉3を構成する中パネルユニット41の表示窓41aから、各リール21a、21b及び21cのそれぞれの外周面に描かれた縦3列、横3行の図柄を目視することができる。
一方、メイン制御基板18は、すべての左リール21a、中リール21b及び右リール21cが停止したことを検知すると、左リール21a、中リール21b及び右リール21cがそれぞれ停止した状態において、左リール21a、中リール21b及び右リール21cの各外周面に描かれている図柄の組み合わせが上述のRAM62に記憶された入賞役に係る図柄の組み合わせのいずれかと一致しているか否か判定する。
上記判定の結果、上記入賞役に係る図柄の組み合わせのいずれかと一致した図柄の組み合わせが停止した左リール21a、中リール21b及び右リール21cの各外周面に描かれている図柄の組み合わせの中にある場合には、メイン制御基板18は、その図柄の組み合わせに対応した入賞を確定し、当該入賞役の種類に応じた配当数のメダルをクレジットに加算する。このとき、入賞の配当によりクレジットが上限を超える場合には、メイン制御基板18は、ホッパ装置15を作動させて、超過分のメダルをメダル払出口45eから受皿ユニット45へ払い出す。
以上説明したように、スロットマシン1の遊技者は、1ベットボタン32又はマックスベットボタン33、スタートレバー35及びストップボタン36a、36b及び36cを順次操作することにより、左リール21a、中リール21b及び右リール21cを回転・停止させる遊技操作を行う。これにより、遊技者は、表示窓41aから目視することができる縦3列、横3行の図柄のうち、所定の組み合わせのいずれもが上記入賞役に係る図柄の組み合わせのいずれとも一致しなければ賭けたメダルを失う。一方、遊技者は、上記縦3列、横3行の図柄のうち、所定の組み合わせのいずれかが上記入賞役に係る図柄の組み合わせのいずれかと一致した場合には、入賞が成立し、メダルを獲得することができる。この場合、ストップボタン36a、36b及び36cは、従来のストップボタンと同一の機能を発揮している。
次に、ストップボタン36の詳細な構造について、図4〜図6を参照して、説明する。図4は、ストップボタン36の構成を表した分解斜視図、図5は、ストップボタン36が原点位置にある待機状態を表した図4のA−A断面図、図6は、ストップボタン36が操作完了位置にある操作状態を表した図4のA−A断面図である。
ここでは、後述する枠体105の壁部105cの外面を正面として、説明する。図4〜図6に示す電子回路基板90は、略長方形板状を呈している。電子回路基板90の略中央には、略楕円状を呈する貫通孔92が穿設されている。電子回路基板90の下面において、上記貫通孔92以外の部分には、電気回路を形成する導電パターンが形成されている。また、電子回路基板90の下面には、貫通孔92の周縁に、フォトセンサ91が実装されている。フォトセンサ91は、発光素子91aと受光素子91bとから構成されている。発光素子91aは、貫通孔92の長軸方向に沿った一方の周縁に、貫通孔92側に発光面を向けて固着されている。一方、受光素子91bは、貫通孔92の長軸方向に沿った他方の周縁に、貫通孔92側に受光面を向けて固着されている。すなわち、受光素子91bと発光素子91aとは、貫通孔92を挟んで対向している。さらに、電子回路基板90の下面には、上記フォトセンサ91を動作させる駆動回路部品(回路素子)、及びコネクタ等の電子部品が実装されている。電子回路基板90は、後述する被押圧部95の変位を検出して変位検出信号を出力する変位検出手段となっている。
一方、電子回路基板90の上面には、支持壁部材93が固着されている。支持壁部材93は、略切頭円錐状を呈しているとともに、中空である。また、支持壁部材93の周縁には螺旋状に巻回されたバネ94が載置されている。バネ94の内径は、支持壁部材93の外径よりわずかに大きめに形成されている。バネ94は、後述する操作部137及び被押圧部95を原点位置に復帰させるための復帰手段となっている。
バネ94の上方には、被押圧部95が載置されている。被押圧部95は上方に開口した有底の円筒状を呈している。被押圧部95の底部の外径は、支持壁部材93の内径よりも小さめに形成されている。被押圧部95はバネ94が圧縮された際に支持壁部材93に遊嵌する構成となっている。また、被押圧部95の下面略中央には、貫通孔92と位置整合して下方に延びる帯状の遮光片96が突設されている。一方、被押圧部95の上端には円環状を呈したフランジ95aが一体に形成されている。フランジ95aの下端はバネ94の上端と常時当接する。これにより被押圧部95は、上方に付勢される構成となっている。
被押圧部95の上方には操作部100が配設されている。操作部100は、略球形を呈している。操作部100は、上方に平面状を呈する操作面101が形成されているとともに、操作面101に対向する下方位置には、平面状を呈する押圧部102が形成されている。また、操作部100の略中央から左右方向に、略円柱状を呈する腕103a、103bが突出して一体に形成されている。さらに、この腕103a、103bの先端には、略円柱状を呈する軸部104a、104bが、突出して一体に形成されている。
上記した、操作部100は枠体105内に収容される。枠体105は上下方向に貫通した略角筒形状を呈している。また、枠体105の壁部105aの略中央の上端寄りには、壁部105aに直交する方向に上下に延びる略小判型を呈する長孔106aが穿設されており、枠体105の壁部105bの略中央の上端寄りには、壁部105bに直交する方向に上下に延びる略小判型を呈する長孔106bが穿設されている。枠体105は、電子回路基板90の上面に固着される。また、操作部100の軸部104aは孔106aに、軸部104bは長孔106bにそれぞれ遊嵌される。
以上、説明したストップボタン36は、スロットマシン1の操作卓3aに露出した状態で取り付けられる板状のパネル部材107に固設される。このとき、操作面101がスロットマシン111の前面側に露出し、枠体135の長孔106aが上方となるように固設される。パネル部材107は、枠体135の開口側を塞ぐように固設される。また、操作面101は、孔108から前方に露出するような構造となっている。
次に、遊技者がストップボタン36を操作する際におけるストップボタン36の詳細な動作を説明する。ストップボタン36は、枠体105によって押動可能に支持されるとともに、正逆に回動可能に支持されている。操作部100が操作されていない、いわゆる待機時は、図8に示すように、押圧部102と被押圧部95の内底面95bは、バネ94の付勢力によって均一の力で前方に常時圧接されている。これにより、操作面101がパネル部材107の前面と平行となるように保持される。このとき、被押圧部95の後端に形成された遮光片96がフォトセンサ91から退避しているため、フォトセンサ91は、その発光素子91aからの光が受光素子91bで検出され、ストップボタン36が待機状態であることを示す変位検出信号として、例えば“L”レベルのオフ信号を出力する。
一方、遊技者によって図8に示す待機状態にあるストップボタン36が図9において左から右へスライド操作されると、図8に示すように、操作部100の軸部104a及び104bを回動軸として、押圧部102が右方向に傾いて、操作部100が被押圧部95を下方に押圧する。また、遊技者によって操作部100が押圧されて停止操作されると、操作部100は押圧部102を介して、被押圧部95を下方に押圧する。このとき、被押圧部95の後端に形成された遮光片96が電子回路基板90の貫通孔92に挿通され、電子回路基板90の下面に実装されるフォトセンサ91のセンシング領域(発光素子と受光素子が対向する領域)に突出することで、発光素子91aからの光を遮光させる。すなわち、操作部100が停止操作された状態においては、フォトセンサ91は、発光素子91aからの光が遮光片96で遮られて受光素子91bで検出されず、操作部100の操作状態であること示す変位検出信号として、例えば“H”レベルのオン信号を出力してスイッチ動作する。
かかるストップボタン36の構成によれば、停止操作が行われた後に操作力を解除されると、バネ94の付勢力によって自動的に原点位置である待機状態に復帰する構成となっている。このとき、被押圧部95の後端に形成された遮光片96がフォトセンサ91から退避するため、フォトセンサ91は、その発光素子91aからの光が受光素子91bで検出され、上記したオフ信号を出力する。
これにより、遊技者はリールの停止操作時において、複数個並設された各ストップボタンまで手を前扉3前面に対して平行する方向に移動させた後、手首を捻って指で各ストップボタンを前扉3前面に対して直交する方向に押圧操作する動作を順次連続するという従来の動作ではなく、手を動かす方向と平行して指を横方向にスライドさせるだけという一連の動作で各リールを停止させることが可能となる。また、複数個並設された各ストップボタンまで手を前扉3前面に対して平行する方向に移動させた後、手首を捻って指で各ストップボタンを前扉3前面に対して直交する方向に押圧操作する動作を順次連続するという、従来遊技者が慣れ親しんだ停止操作も可能となる。従って、遊技者は、各ストップボタンの停止方法を選択可能となり、遊技者が操作しやすい方法で各ストップボタンを停止操作することが出来る。このため、遊技者は、新しい操作方法に変更することに伴うストレスなどを感じにくい構成となっている。
また、各ストップボタンを回動操作可能にするために、操作部100は球形の構造となるものの、操作部100の一部に平面状の操作面101を設けることによって、押動操作(操作面101に対して垂直方向に操作)及び回動操作(操作面101に対して平行方向に操作)がしやすく確実に停止操作を行うことができる構成となっている。
また、ストップボタン36が押動操作及び回動操作された際に、自動的に原点位置である待機状態に復帰する構成にしたことにより、毎回停止操作後に遊技しやすい、いわゆる待機状態に自動的に復帰し、遊技操作性の向上を図ることができる。
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2では、図4〜図6に示すストップボタン36に換えて、図7〜図9に示すストップボタン112を用いる。なお、スロットマシン111のストップボタン112以外の構成及び動作については、上記した実施の形態1において図1〜図6を参照して説明したスロットマシン1の構成及び動作と略同様であるので、図7〜図9において、図4〜図6の各部に対応する部分に同一の符号を付けるとともに、その説明を省略する。図7は、ストップボタン112の構成を表した分解斜視図、図8は、ストップボタン112が原点位置にある待機状態を表した図7のB−B断面図、図9は、ストップボタン112が操作完了位置にある操作状態を表した図7のB−B断面図である。
ここでは、後述する枠体135の孔136aが穿設された壁部135aの外面を正面として、説明する。図7〜図9に示すように、被押圧部95の上方には可動体120が載置されている。可動体120はいわゆる深皿状を呈している。可動体120の略中央には、略円形状を呈する貫通孔(図示略)が穿設されている。この貫通孔には、軸受部材121を構成する下棒材121aの下端が嵌着されている。下棒材121aは、略円柱状を呈している。下棒材121aの上端には、本体121bが下棒材121aと一体に形成されている。本体121bの正面中央から下端寄りには、下棒材121aの材軸方向と直交する方向に上下に延びる略小判型を呈する貫通孔121aaが穿設されている。貫通孔121aaには、後述するピン130が回転可能に挿通される。本体121bの上端には、上棒材121cが本体121bと一体に形成されている。上棒材121cは、下棒材121aと同様、略円柱状を呈している。
軸受部材121は、第1の連動部材123を構成する球体124に軸着される。球体124には、左右に延びる長溝125が上下方向に貫通して形成されている。球体124の正面中央から下端寄りには、長溝125と直交する方向に、略円柱状を呈する貫通孔126が穿設されている。また、球体124には、左右に延びる一対の腕部127a、127bが球体124と一体に形成されている。この腕部127a、127bの各先端には、軸部128a、128bがそれぞれ突出して一体に形成されている。以上説明した、球体124、長溝125、貫通孔126、腕部127a及び127b、軸部127a及び127bが、第1の連動部材123を構成している。軸受部材121と球体124を組み立てるには、まず、長溝125の下方から軸受部材121の上棒材121cを球体124の上方に貫通させ、本体121bを球体124内に挿入させる。次に、軸受け部材121を構成する本体121aの貫通孔121aaと球体124の貫通孔126とを位置合わせをした後、略円柱状を呈するピン130をそれぞれ貫通孔121aaと貫通孔126に挿入させる。これにより上棒材121cが第1の連動部材123に対し、ピン130を支軸として長溝125に沿って回動自在に取り付けられる。
第1の連動部材123から上方に突出した上棒材121cは、第2の連動部材131に形成された長孔132に遊嵌される。第2の連動部材131は、弓形板状を呈しているとともに、前後方向に長孔132が形成されている。また、第2の連動部材131の前端及び後端には一対の折曲部133a、133bが突設されている。さらに、この折曲部133a、133bの先端部には、略円柱状を呈する軸部134a、134bがそれぞれ突出して一体に形成されている。第1の連動部材123から上方に突出した上棒材121cは、第2の連動部材131の下方から長孔132に挿通される。このとき、第1の連動部材123の長溝125と第2の連動部材131の長孔132が直交するように取り付けられる。これにより、上棒材121cが第2の連動部材131に対し、長孔132に沿って回動自在に取り付けられる。
以上説明した、第1の連動部材123及び第2の連動部材131は枠体135内に収容される。枠体135は上下方向に貫通した略角筒状を呈している。また、枠体135の各壁部135a、135b、135c及び135dの略中央の上端寄りには、対応する壁部135a〜135dに直交する方向に略円柱状を呈する孔136a、136b、136c及び136dがそれぞれ穿設されている。なお、枠体135の孔136aと136c並びに136bと136dは、それぞれ相対向する位置に設けられている。枠体135は、電子回路基板90の上面に固着される。また、第1の連動部材123の軸部128aは孔136dに、軸部128bは136bにそれぞれ遊嵌される。一方、第2の連動部材131の軸部134aは孔136cに、軸部134bは孔136aにそれぞれ遊嵌される。これにより、上棒材121cは枠体135の上方の全方位に対して回動可能に支持される。
枠体135に回動可能に支持された上棒材121cの上端は、操作部137に形成された棒受部137aに冠着される。操作部137は、ドーム状を呈している。操作部137の上端には、平面状の操作面138が形成されている。一方、操作部137の下面には、略円柱状を呈する棒受部137aが形成されている。操作部137は、開口された枠体135の上方に突出するように嵌着される。
以上、説明したストップボタン112は、スロットマシン111の操作卓3aに露出した状態で取り付けられる板状のパネル部材130に固設される。このとき、操作面138がスロットマシン111の前面側に露出し、枠体135の孔136a又は孔136bが上方となるように固設される。パネル部材130は、板状を呈しているとともに、円形を呈する孔131が穿設されている。パネル部材130は、枠体135の開口側を塞ぐように固設される。また、操作面138は、パネル部材130の孔131から前方(遊技者側)に露出するような構造となっている。
次に、遊技者がストップボタン112を操作する際におけるストップボタン112の詳細な動作を説明する。操作部137は、枠体135によって枠体135の前方の全方位に対して回動可能に支持されている。操作部137が操作されていない、いわゆる待機時は、図8に示すように、可動体120の底面と被押圧部95の内底面95bは、バネ94の付勢力によって均一の力で前方に常時圧接されている。これにより、操作部137に形成された操作面138がパネル部材130の前面と平行の状態、即ち待機状態に保持される。このとき、被押圧部95の後端に形成された遮光片96がフォトセンサ91から退避しているため、フォトセンサ91は、その発光素子91aからの光が受光素子91bで検出され、ストップボタン36が待機状態であることを示す変位検出信号として、例えば“L”レベルのオフ信号を出力する。
一方、遊技者によって図8に示す待機状態にあるストップボタン112が図8において左から右へスライド操作されると、図9に示すように、軸部128a、128b及び軸部133a、133bを回動軸とし、上棒材121cが右方向に傾いて、可動体120が被押圧部95をバネ94の弾性に抗して支持壁部材93に沿って下方に移動させるように押圧する。また、遊技者によって操作面138が押圧されて停止操作されると、貫通孔121aaを可動軸とし、軸受部材121が下方に移動して、可動体120が被押圧部95をバネ94の弾性に抗して支持壁部材93に沿って下方に移動させるように押圧する。このとき、被押圧部95の後端に突成された遮光片96が電子回路基板90の貫通孔92に挿通され、電子回路基板90の下面に実装されるフォトセンサ91のセンシング領域(発光素子と受光素子が対向する領域)に突出することで、発光素子91aからの光を遮光させる。すなわち、操作部137が停止操作された状態においては、フォトセンサ91は発光素子91aからの光が遮光片96で遮られて受光素子91bで検出されず、操作部137の操作状態であることを示す変位検出信号として、例えば “H”レベルのオン信号を出力してスイッチ動作する。
かかるストップボタン112の構成によれば、停止操作が行われた後に操作力が解除されると、バネ94の付勢力によって操作面138とパネル部材130の前面が平行の状態、すなわち図5に示す待機状態に復帰する。このとき、被押圧部95の後端に形成された遮光片96がフォトセンサ91から退避するため、フォトセンサ91は、その発光素子91aからの光が受光素子91bで検出され、上記したオフ信号を出力する。
これにより、実施の形態1と同様の効果が得られる。また、第1の連動部材123及び第2の連動部材131を設けたことにより、ストップボタン112は、全方位に回動可能となる。これにより、遊技者は従来にない自由度の高い停止操作が可能となり、遊技者に慣れや飽きを生じさせにくい構成となっている。
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3では、図4〜図6に示すストップボタン36に換えて、図10〜図12に示すストップボタン142を用いる。なお、スロットマシン141の他の部分の構成及び動作については、上記した実施の形態1及び実施の形態2において図1〜図9を参照して説明したスロットマシン1及びスロットマシン111の構成及び動作と略同様であるので、図10〜図12において、図1〜図6の各部に対応する部分に同一の符号を付けるとともに、その説明を省略する。
ストップボタン142について図10〜図12を参照して、説明する。図10は、ストップボタン142の構成を表した分解斜視図、図11は、ストップボタン142が原点位置にある待機状態を表した図11のC−C断面図、図12は、ストップボタン142が操作完了位置にある操作状態を表した図11のC−C断面図である。
ここでは、枠体135の孔136aが穿設された壁部135aの外面を正面として、説明する。第1の連動部材123及び第2の連動部材131は枠体135内に収容される。枠体135は上下方向に貫通した略角筒状を呈している。また、枠体135の各壁部135a、135b、135c及び135dの略中央の上端寄りには、対応する壁部135a〜135dに直交する方向に略円柱状を呈する孔136a、136b、136c及び136dがそれぞれ穿設されている。なお、枠体135の孔136aと136c並びに136bと136dは、それぞれ相対向する位置に設けられている。さらに、枠体135の孔136aと136c並びに136bと136dの近傍で且つ、壁部135a、135b135c及び135dの外面側には電磁ブレーキ143a、143b、143c及び143dがそれぞれ固設されている。また、第1の連動部材123の軸部128a及び軸部128bは、孔136d及び136bを挿通して電磁ブレーキ143d及び143bに規制可能に連結される。一方、第2の連動部材131の軸部134a及び軸部134bは、孔136c及び136aを挿通して電磁ブレーキ143c及び143aに規制可能に連結される。例えば、電磁ブレーキ143は、励磁動作型の電磁ブレーキを使用することができる。電磁ブレーキ143は、コイル(図示略)に通電させることによって発生する電磁力によって摩擦板(図示略)を軸部128a、128b、134a及び134bに押し付け、それぞれの回動軸の回動動作を規制する回動方向規制手段となっている。枠体135は、電子回路基板90の上面に固着される。これにより、上棒材121cは枠体135の上方の全方位に対して回動可能に支持されるとともに、特定の方向への回動が規制される。
次に、遊技者がストップボタン142を操作する際におけるストップボタン142の動作を説明する。操作部137は、枠体135によって枠体135の前方の全方位に対して回動可能に支持されている。操作部137が操作されていない、いわゆる待機時は、図11に示すように、可動体120の底面と被押圧部95の内底面95bは、バネ94の付勢力によって均一の力で前方に常時圧接されている。これにより、操作部137に形成された操作面138がパネル部材130の前面と平行の状態、即ち待機状態に保持される。このとき、被押圧部95の後端に形成された遮光片96がフォトセンサ91から退避しているため、フォトセンサ91は、その発光素子91aからの光が受光素子91bで検出され、ストップボタン142が待機状態であることを示す変位検出信号として、例えば“L”レベルのオフ信号を出力する。
一方、遊技者によって図11に示す待機状態にあるストップボタン142が図11において左から右へスライド操作されると、図12に示すように、軸部128a、128b及び軸部133a、133bを回動軸とし、上棒材121cが右方向に傾いて、可動体120が被押圧部95をバネ94の弾性に抗して支持壁部材93に沿って下方に移動させるように押圧する。また、遊技者によって操作面138が押圧されて停止操作されると、貫通孔121aaを可動軸とし、軸受部材121が下方に移動して、可動体120が被押圧部95をバネ94の弾性に抗して支持壁部材93に沿って下方に移動させるように押圧する。このとき、被押圧部95の後端に突成された遮光片96が電子回路基板90の貫通孔92に挿通され、電子回路基板90の下面に実装されるフォトセンサ91のセンシング領域(発光素子と受光素子が対向する領域)に突出することで、発光素子91aからの光を遮光する。すなわち、操作部137が停止操作された状態においては、フォトセンサ91は発光素子91aからの光が遮光片96で遮られて受光素子91bで検出されず、操作部137の操作状態であることを示す変位検出信号として、例えば“H”レベルのオン信号を出力してスイッチ動作する。
この時、何らかの入賞役が当選状態となり、サブ制御基板47において、第1の連動部材123及び第2の連動部材131の回動を規制する演出が選択された場合には、サブ制御基板47は、入賞役に応じて電磁ブレーキ143a、143b、143c及び143dを作動させる。これにより、上下又は左右方向への回動が規制されることとなる。例えば、遊技状態が特別遊技状態になっていない、いわゆる通常の遊技状態時においてメイン制御基板18の内部抽選で「チェリー」が入賞した場合には、電磁ブレーキ143a及び143cを作動させて、左右方向への回動を規制する。
かかるストップボタン142の構成によれば、停止操作が行われた後に操作力が解除されると、バネ94の付勢力によって自動的に原点位置である待機状態に復帰する構成となっている。このとき、被押圧部95の後端に形成された遮光片96がフォトセンサ91から退避するため、フォトセンサ91は、その発光素子91aからの光が受光素子91bで検出され、上記したオフ信号を出力する。
これにより、ストップボタン142の停止時においては、実施の形態2と同様の効果が得られるとともに、特定の入賞役が当選して、且つストップボタン142の回動を規制する演出が選択された場合には、ストップボタン142は、電磁ブレーキ143a、143b、143c及び143dにより上下又は左右の回動が規制されると、左右又は上下の回動のみが可能となり、ストップボタンの回動可能方向によって入賞役等の告知を行えるようになる。これにより、遊技者は、視覚や聴覚以外の触覚による演出によって入賞役を認識出来ることとなり、遊技者に慣れや飽きを生じさせにくい構成となっている。また、入賞役を告知する場合と告知しない場合が存在するため、遊技者は意外性のある遊技を楽しむことができるようになり、遊技者に慣れや飽きを生じさせにくい構成となっている。
また、ストップボタン142の回動を規制することにより、特定の小役が当選状態であることを告知可能となり、遊技者は、狙わないと獲得出来ない特別な小役を確実に入賞させることが出来るようになる。これにより、遊技者は、長時間の遊技での慣れや飽きによって遊技に集中していない状態(例えば小役を狙わずに左から右へのスライド操作のみをしている状態)であっても、遊技者は遊技に有益な情報を視覚や聴覚以外の触覚による演出によって得ることが出来るとともに、遊技者に慣れや飽きを生じさせにくい構成となっている。
以上、本発明の実施の形態1、実施の形態2及び実施の形態3について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、上述の各実施の形態では、所定の方向に回動可能な操作部と、回動操作に応じて押圧される被押圧部と、被押圧部の変化に応じた信号を出力する出力部とを備えた遊技機の例を示したが、これに限定されない。例えば、2本のローラと、2本のローラにゴムベルトを周設させて、ゴムベルトの一部が遊技者側の前面に露出させ、ゴムベルトの回動操作に応じてオン、オフ信号を出力するように構成しても良い。要するに、回動操作に応じてオン、オフ信号を出力可能な操作部を備えていればどのような構成でもよい。なお、操作部にはトラックボールや、タッチパッドなどを使用する構成としてもよい。
また、上述の各実施の形態では、光学式のフォトセンサを備えてオン、オフ信号を出力する例を示したが、これに限定されず、メカニカルスイッチを備えてオン、オフ信号を出力するように構成しても良い。
また、上述の各実施の形態では、ストップボタンを回動可能に構成した例を示したが、これに限定されず、スタートボタンを回動可能に構成しても良い。
また、上述の各実施の形態では、回動可能に構成されたストップボタンをリールの停止操作部として使用する例を示したが、これに限定されず、例えば、設定情報の入力などを行う入力操作部として使用しても良い。
また、上述の各実施の形態では、操作部の操作面を平面状に構成した例を示したが、これに限定されず、例えば、操作面を他の形状で構成しても良い。要するに、操作部が押動操作又は回動操作がしやすい形状であればどのような形状に構成しても良い。
また、上述の各実施の形態では、ストップボタンを回動操作及び押動操作可能となるように構成した例を示したが、これに限定されず、例えば、回動操作の操作性を向上させるために、ストップボタンを押動可能にする可動軸の孔部分を軸と同一の径に形成して、回動操作のみが可能となるような構成としても良い。
また、上述の実施の形態2及び実施の形態3では、第1の連動部材と第2の連動部材が直交するように構成した例を示したが、これに限定されず、例えば、任意の角度で構成しても良い。要するに、操作部が所定の方向に回動可能に構成されていればどのような角度で構成しても良い。
また、上述の実施の形態3では、励磁動作型の電磁ブレーキを備えて回動軸を規制する例を示したが、これに限定されず、例えば、無励磁動作型の電磁ブレーキや、機械ブレーキを備える構成としても良い。要するに、回動軸の回動を規制することが可能なブレーキ装置を備えていればどのような構成でも良い。
また、上述の実施の形態3では、「チェリー」の入賞役が当選状態であることを契機に電磁ブレーキが作動する例を示したが、これに限定されず、例えば、「チェリー」以外の「スイカ」などの小役や「ビッグボーナス」、「レギュラーボーナス」などのいわゆる大当たり状態となる入賞役の当選状態であることを契機に電磁ブレーキが作動する構成としても良い。要するに、ストップボタンが回動可能となる方向により、特定の入賞役が当選状態であることを告知する構成であればどのような構成でも良い。また、この時に、予め定められた、入賞役に応じてストップボタンが回動可能となる方向と、実際に出現する入賞役を必ずしも一致させず、大当たり状態となる入賞役に当選したことや、大当たり状態の期待度を示すような構成としても良い。
また、上述の実施の形態3では、「チェリー」の入賞役が当選状態であることを契機に電磁ブレーキが作動する例を示したが、これに限定されず、例えば、「レギュラーボーナス」が当選中であれば、ストップボタン36bの回動のみを規制するなどして、抽選結果に応じて特定のストップボタンの回動を規制することにより当選役を告知するような構成としても良い。
また、上述の実施の形態3では、「チェリー」の入賞役が当選状態であることを契機に電磁ブレーキが作動する例を示したが、これに限定されず、例えば、ボーナスゲーム中、リプレイタイム中、アシストタイム中及びチャンスタイム中など、遊技状態に応じて1の遊技、規定の遊技数及び規定の時間内には、ストップボタンの回動を規制するような構成としても良い。
また、上述の実施の形態3では、「チェリー」の入賞役が当選状態であることを契機に電磁ブレーキが作動する例を示したが、これに限定されず、遊技機内又は外に設置した操作手段を操作することによって、規制する/しないを選択できるようにしてもよい。
1…スロットマシン、2…筐体、2a、2b…側板、2c…底板、2d…背板、3…前扉、3a…操作卓、3aa…段部、3b、3c…端部、4…蝶番機構、12…回胴装置、14…開放検知部、14a…本体、14aa・・・有底穴、14b…作動部材、14ba・・・先端、14c・・・押圧部材、15…ホッパ装置、15a…メダル排出口、16…オーバーフロータンク、17…電源装置、18…メイン制御基板、21a…左リール、21b…中リール、21c…右リール、22a、22b、22c…ステッピングモータ、23…回胴装置基板、31…メダル投入部、31a…メダル投入口、32…1ベットボタン、33…マックスベットボタン、34…精算ボタン、35…スタートレバー、36a、36b、36c…ストップボタン、37…鍵穴、41…中パネルユニット、41a…表示窓、42a、42b…サイドランプ、43…上パネル部、43a…上部ランプ、43b、43c…放音部、43ba、43ca…スピーカ、43d…画像表示部、44…下パネル、45…受皿ユニット、45a…受皿、45b…背板、45c、45d…放音部、45ca、45da…スピーカ、45e…メダル払出口、46…灰皿、47…サブ制御基板、48…リール照明部、49…中央表示基板、50…メダルセレクタ、51…メダルガイド部、52…フローシュート、53…メダル払出通路、60、70…CPU、61、71…ROM、62、72…RAM、63、73・・・乱数発生装置、64、74…I/F回路、81…電源装置基板、90・・・電子回路基板、91・・・フォトセンサ、91a・・・発光素子91a・・・受光素子、92・・・貫通孔、93・・・支持壁部材、94・・・バネ、95・・・被押圧部、95a・・・フランジ、95b・・・内底面、96・・・遮光片、100・・・操作部、101・・・操作面、102・・・押圧部、103a、103b・・・腕、104a、104b軸部、105・・・枠体、105a、105b、105c・・・壁部、106a、106b・・・長孔、107・・・パネル部材、108・・・孔、111・・・スロットマシン、112・・・ストップボタン、120・・・可動体、121・・・軸受部材、121a・・・下棒材、121b・・・本体、121c・・・上棒材、121aa・・・貫通孔、123・・・第1の連動部材、124・・・球体、125・・・長溝、126・・・貫通孔、127a、127b・・・腕部、128a、128b・・・軸部、130・・・ピン、131・・・第2の連動部材、132・・・長孔、133a、133b・・・折曲部、134a、134b・・・軸部、135・・・枠体、135a、135b、135c、135d・・・壁部、136a、136b、136c、136d・・・孔、137・・・操作部、138・・・操作面、141・・・スロットマシン、142・・・ストップボタン、143a、143b、143c、143d・・・電磁ブレーキ