JP5316690B1 - 顔料分散剤およびそれを用いた顔料組成物、着色組成物、カラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】顔料分散剤の一例を下記に示す。
【選択図】図1
Description
(i)X1が、ハロゲン原子であり、X2、X3、X5、X8およびX10が、水素原子であり、X4が、パーフルオロアルキル基であり、X6が、水素原子もしくはアルコキシル基であり、X7が、水素原子または式(d)で表される基であり、X9が、式(a)、式(c)または式(d)で表される基である。
(ii)X1が、ハロゲン原子であり、X2、X3、X5、X6、X7、X9およびX10が、水素原子であり、X4が、パーフルオロアルキル基であり、X8が、式(a)または式(c)で表される基である。
(iii)X1、X2、X5、X6、X7、X8およびX10が、水素原子であり、X3およびX4が、−NHCONH−で結合してベンズイミダゾロン環を形成し、X9が、式(a)、式(c)または式(d)で表される基である。
なお、以下に挙げる「C.I.」とは、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
先ず、一般式(1)で表される顔料分散剤の置換基について説明する。
(i)X1が、ハロゲン原子であり、X2、X3、X5、X8およびX10が、水素原子であり、X4が、パーフルオロアルキル基であり、X6が、水素原子もしくはアルコキシル基であり、X7が、水素原子または式(d)で表される基であり、X9が、式(a)、式(c)または式(d)で表される基である。
(ii)X1が、ハロゲン原子であり、X2、X3、X5、X6、X7、X9およびX10が、水素原子であり、X4が、パーフルオロアルキル基であり、X8が、式(a)または式(c)で表される基である。
(iii)X1、X2、X5、X6、X7、X8およびX10が、水素原子であり、X3およびX4が、−NHCONH−で結合してベンズイミダゾロン環を形成し、X9が、式(a)、式(c)または式(d)で表される基である。
次に、本発明に使用する顔料について説明する。本発明に使用される顔料は、業界公知の顔料を用いる事ができ、有機顔料であっても無機顔料であっても構わないが、有機顔料が好ましい。より好ましくはアゾ顔料やナフトール顔料であり、特に好ましくは一般式(3)〜(5)で表される顔料である。
顔料組成物は、ソルトミリング処理等により微細化することができる。顔料組成物のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は10〜150nmの範囲であることが好ましい。10nmよりも小さくなると分散が難しく、耐熱性が悪化するため好ましくない。150nmよりも大きくなると塗膜の明度、色相、およびコントラスト比などが悪化するため好ましくない。用途により最適な平均一次粒子径は異なるが、例えばカラーフィルタに用いる場合は、平均一次粒子径は10〜50nmの範囲が特に好ましい。
本発明の着色組成物は、着色剤とバインダー樹脂、有機溶剤を含み、必要に応じて、分散助剤、および着色剤以外の色素等も含むことができる。着色剤は、一般式(1)で表される顔料分散剤と顔料からなる顔料組成物が用いられる。
本発明の着色組成物に含まれるバインダー樹脂は、顔料組成物を分散するものであって、従来公知の熱可塑性樹脂、および熱硬化性樹脂等が挙げられる。
あるいは、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、またはアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類、スチレン、またはα−メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、またはプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類が挙げられる。
本発明の着色組成物には、顔料組成物を充分に顔料組成物担体中に分散させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために有機溶剤を含有させることができる。有機溶剤は、着色組成物の塗布性が良好であることに加え、着色組成物の各成分の溶解性、さらには安全性を考慮して選定される。
顔料組成物を顔料組成物担体中に分散する際には、適宜、色素誘導体、樹脂型分散剤、界面活性剤等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、顔料組成物の分散に優れ、分散後の顔料組成物の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料組成物を顔料組成物担体中に分散してなる着色組成物を用いた場合には、分光透過率(明度)の高いカラーフィルタが得られる。
樹脂型分散剤は、顔料組成物に吸着する性質を有する顔料組成物への親和性部位と、顔料組成物担体と相溶性のある部位とを有し、顔料組成物に吸着して顔料組成物担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、リン酸エステル系等が用いられ、これらは単独または2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレート等のノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物等のカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等の両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
本発明の着色組成物には、色度を調製するため等に、本発明の効果を損なわない範囲で下記の顔料あるいは染料を併用してもよい。
本発明の着色組成物は、顔料組成物を、バインダー樹脂、有機溶剤と、必要に応じて、分散助剤、またはその他色素等を混合した後、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、またはアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。また、本発明の着色組成物は、顔料組成物とその他色素等を同時に顔料組成物担体に分散しても良いし、別々に顔料組成物担体に分散したものを混合しても良い。
本発明の着色組成物は、さらに光重合性単量体を添加し、感光性着色組成物として使用することができる。
本発明の感光性着色組成物に添加しても良い光重合性単量体には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれる。
これらの光重合性化合物は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
本発明の感光性着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化させ、フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成するために、必要に応じて光重合開始剤を加えて溶剤現像型あるいはアルカリ現像型感光性着色組成物の形態で調製することができる。
これらの光重合開始剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
さらに、本発明の感光性着色組成物には、増感剤を含有させることができる。
増感剤としては、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラーケトン誘導体、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,又は4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
これらの増感剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
また、本発明の感光性着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。
本発明の感光性着色組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性をよくするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、感光性着色組成物の全重量を基準(100重量%)として、0.003〜0.5重量%用いることが好ましい。
レベリング剤に補助的に加えるアニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどが挙げられる。
また本発明の感光性着色組成物には、熱硬化性樹脂の硬化を補助するため、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを含んでいてもよい。硬化剤としては、フェノール系樹脂、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、熱硬化性樹脂と反応し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。また、これらの中でも、1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物、アミン系硬化剤が好ましく挙げられる。上記硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物およびその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。上記硬化促進剤の含有量としては、熱硬化性樹脂100重量部に対し、0.01〜15重量部が好ましい。
本発明の感光性着色組成物には、経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
本発明の着色組成物および感光性着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物および感光性着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを具備するものであり、その中の赤色フィルタセグメントが、本発明のアゾ顔料を含有する着色組成物または感光性着色組成物から形成される。
本発明のカラーフィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
顔料の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を使用して、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定した。具体的には、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料一次粒子の粒径とした。次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の立方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とした。
顔料の同定は、ブルカー・ダルトニクス社製MALDI質量分析装置autoflex III(以下、TOF−MSと称す)を用い、得られたマススペクトラムの分子イオンピークと、計算によって得られる質量数との一致をもって同定した。
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)である。
樹脂溶液0.5〜1.0部に、アセトン80mlおよび水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM−555」平沼産業社製)を用いて滴定し、樹脂溶液の酸価を測定した。そして、樹脂溶液の酸価と樹脂溶液の固形分濃度から、樹脂の固形分あたりの酸価を算出した。
(アクリル樹脂溶液1の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン196部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、n−ブチルメタクリレート37.2部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)20.7部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにメトキシプロピルアセテートを添加してアクリル樹脂溶液1を調製した。重量平均分子量(Mw)は26000であった。
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン207部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、メタクリル酸20部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)20部、メタクリル酸メチル45部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート8.5部、及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル1.33部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、共重合体樹脂溶液を得た。次に得られた共重合体溶液全量に対して、窒素ガスを停止し乾燥空気を1時間注入しながら攪拌したのちに、室温まで冷却した後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズMOI)6.5部、ラウリン酸ジブチル錫0.08部、シクロヘキサノン26部の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液2を調製した。重量平均分子量(Mw)は18000であった。
[実施例1]
(顔料分散剤1(RD−1)の末端アミンの製造)
ジエチルアミノプロピルアミン97.5部を水140部に投入し、20〜25℃で撹拌溶解させた。4−ニトロベンゾイルクロライドを125部投入し、20〜25℃で2時間撹拌した後、55〜60℃で1時間撹拌した。続いてこの溶液を、670部の水、80%酢酸110重量部および鉄粉135重量部と混合し、85℃〜90℃で5時間反応させた。50℃〜60℃に冷却し、鉄粉をろ別した後、ろ液にソーダ灰を投入して目的物を析出させた。このスラリーをろ過、乾燥し、下記式(7−a)で表わされる4−アミノ−N−(3−(ジエチルアミノ)プロピル)ベンズアミドを138部得た。
4−メトキシ−3−ニトロ安息香酸23.7部およびN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)0.7部をトルエン180部に溶解させた。ここに塩化チオニル17.9部を25分かけて滴下し、110℃で1時間還流させ、安息香酸クロライドを合成した。トルエン140部に式(7−a)で表わされる4−アミノ−N−(3−(ジエチルアミノ)プロピル)ベンズアミド30.0部を分散させ、これに安息香酸クロライドを室温下1時間で滴下した。続いて4時間還流を行い、反応を完結させた。10%炭酸ナトリウム水溶液で中和しながらトルエンを留去した後、3%NaOH水溶液でリスラリー、ろ過乾燥を経て下記式(7−b)で表わされる化合物を40.0部得た。
下記式(7−c)で表わされるベース化合物20.0部を水200部に分散させ、氷を加えて温度5℃に調整し、35%塩酸水溶液20.0部を加えて1時間攪拌後、亜硝酸ナトリウム3.60部を水11.0部に加えて調整した水溶液を添加して2時間攪拌した。続いて80%酢酸水溶液59.0部、25%水酸化ナトリウム水溶液65.0部、および水64.0部からなる水溶液を加えて、ジアゾニウム塩水溶液とした。一方、N−[2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド18.5部、25%水酸化ナトリウム水溶液53.5部をメタノール340部に溶解させ、カップラー溶液とした。
このカップラー溶液を上記ジアゾニウム塩水溶液に、5℃にて30分かけて注入し、カップリング反応を行った。この時のpHは4.4であった。1時間攪拌して、ジアゾニウム塩の消失を確認後、70℃に加熱し、濾過、水洗、90℃で24時間乾燥させ、式(7)で表される顔料分散剤を35.8部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図1に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)61.97%、(H)4.94%、(N)10.84%に対して、実測値(C)61.8%、(H)4.9%、(N)10.7%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料分散剤2(RD−2)の製造)
N−[2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド18.5部を、N−[4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド16.2部に代えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、式(8)で表される顔料分散剤を32.2部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図2に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)65.92%、(H)5.53%、(N)15.38%に対して、実測値(C)66.1%、(H)5.6%、(N)15.3%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料分散剤3(RD−3)の製造)
4−メトキシ−3−ニトロ安息香酸23.7部およびN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)0.7部をトルエン180部に溶解させた。ここに塩化チオニル17.9部を25分かけて滴下し、110℃で1時間還流させ、安息香酸クロライドを合成した。トルエン140部にジエチルアミノプロピルアミン15.7部を溶解させ、これに安息香酸クロライドを室温下1時間で滴下した。続いて4時間還流を行い、反応を完結させた。10%炭酸ナトリウム水溶液で中和しながらトルエンを留去した後、3%NaOH水溶液でリスラリーし、ジエチルエーテルで抽出した。続いて抽出液をエバポレーターで溶媒を除去し、残渣を80℃で乾燥し、下記式(9−a)で表わされる化合物を31.2部得た。
(顔料分散剤4(RD−4)の化合物の製造)
トルエン190部に3−ニトロベンゾイルクロライド23.8部を溶解させ、これを、トルエン150部にジエチルアミノプロピルアミン21.0部を溶解させた溶液に、室温下1時間で滴下した。続いて還流4時間を行い、反応を完結させた。10%炭酸ナトリウム水溶液で中和しながらトルエンを留去した後、3%NaOH水溶液でリスラリー、ジエチルエーテル抽出した。続いてエバポレーターで溶媒を除去し、80℃乾燥を経て下記式(10−a)で表わされる化合物を28.6部得た。
(顔料分散剤7(RD−7)の製造)
式(7−a)で表わされる化合物12.5部を水190部に分散させ、氷を加えて温度5℃に調整し、35%塩酸水溶液19.8部を加えて1時間攪拌した。この溶液に亜硝酸ナトリウム3.60部を水11.0部に加えて調整した水溶液を添加して2時間攪拌した。続いて80%酢酸水溶液59.0部、25%水酸化ナトリウム水溶液65.0部、および水64.0部からなる水溶液を加えて、ジアゾニウム塩水溶液とした。
別途、N−[2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド18.6部、25%水酸化ナトリウム水溶液53.5部をメタノール340部に溶解させ、カップラー溶液とした。
このカップラー溶液を上記ジアゾニウム塩水溶液に5℃にて30分かけて注入し、カップリング反応を行った。この時のpHは4.4であった。1時間攪拌して、ジアゾニウム塩の消失を確認後、70℃に加熱し、濾過、水洗、および90℃で24時間乾燥させ、式(13)で表される顔料分散剤を27.0部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図7に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)61.39%、(H)4.99%、(N)11.19%に対して、実測値(C)61.4%、(H)5.1%、(N)11.1%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料分散剤8(RD−8)の製造)
水18.0部に80%酢酸を2.54部入れ、5〜10℃に冷却した。塩化シアヌル4.24部および3−アミノアセトアニリド3.18部を入れ、10〜20℃で1時間撹拌した。次に、2.5%NaOH水溶液37.3部を滴下し、更に10〜20℃で1時間撹拌した。続いてジエチルアミノプロピルアミン6.89部を添加し、室温下1時間撹拌した。5〜10℃に冷却し、2.5%NaOH水溶液37.3部を滴下し、更に75℃2時間撹拌した。放冷した後、35%HCl水溶液を11.0部入れ100℃で3時間撹拌、放冷した。
上記溶液に氷を加えて温度5℃に調整し、亜硝酸ナトリウム1.53部を水5.1部に加えて調整した水溶液を添加して2時間攪拌した。続いて80%酢酸水溶液15.6部、25%水酸化ナトリウム水溶液17.1部、および水18.4部からなる水溶液を加えて、ジアゾニウム塩水溶液とした。
別途、N−[2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド7.82部、25%水酸化ナトリウム水溶液14.1部をメタノール154部に溶解させ、カップラー溶液とした。
このカップラー溶液を上記ジアゾニウム塩水溶液に5℃にて30分かけて注入し、カップリング反応を行った。この時のpHは4.4であった。1時間攪拌して、ジアゾニウム塩の消失を確認後、70℃に加熱し、濾過、水洗、および90℃で24時間乾燥させ、式(14)で表される顔料分散剤を16.0部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図8に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)60.03%、(H)6.02%、(N)18.78%に対して、実測値(C)59.8%、(H)6.0%、(N)18.9%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料分散剤9(RD−9)の製造)
N−[2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド7.82部を、N−[4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド6.82部に代えた以外は、実施例8と同様の操作を行い、式(15)で表される顔料分散剤を14.7部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図9に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)63.63%、(H)6.64%、(N)23.53%に対して、実測値(C)63.5%、(H)6.8%、(N)23.2%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料分散剤10(RD−10)の製造)
水18.0部に80%酢酸を2.54部入れ、5〜10℃に冷却した。塩化シアヌル4.24部および3−アミノアセトアニリド3.18部を入れ、5〜10℃で1時間撹拌した。次に、2.5%NaOH水溶液37.3部を滴下し、更に5〜10℃で1時間撹拌した。続いてジエチルアミノプロピルアミン6.89部を添加し、室温下1時間撹拌した。5〜10℃に冷却し、2.5%NaOH水溶液37.3部を滴下し、更に50℃2時間撹拌した。放冷した後、5−アミノベンズイミダゾロン3.77部を入れ、25%NaOH水溶液4.05部を1時間かけて滴下した。その後90℃にて2時間撹拌し、35%HCl水溶液を11.0部入れ100℃で3時間撹拌、放冷した。
上記溶液に氷を加えて温度5℃に調整し、亜硝酸ナトリウム1.53部を水5.1部に加えて調整した水溶液を添加して2時間攪拌した。続いて80%酢酸水溶液15.6部、25%水酸化ナトリウム水溶液17.1部、および水18.4部からなる水溶液を加えて、ジアゾニウム塩水溶液とした。
別途、N−[2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド7.82部、25%水酸化ナトリウム水溶液14.1部をメタノール154部に溶解させ、カップラー溶液とした。
このカップラー溶液を上記ジアゾニウム塩水溶液に5℃にて30分かけて注入し、カップリング反応を行った。この時のpHは4.4であった。1時間攪拌して、ジアゾニウム塩の消失を確認後、70℃に加熱し、濾過、水洗、および90℃で24時間乾燥させ、式(16)で表される顔料分散剤を16.5部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図10に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)58.67%、(H)4.56%、(N)20.03%に対して、実測値(C)58.8%、(H)4.8%、(N)20.1%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料分散剤11(RD−11)の製造)
水18.0部に80%酢酸を2.54部入れ、5〜10℃に冷却した。塩化シアヌル4.24部および3−アミノアセトアニリド3.18部を入れ、10〜20℃で1時間撹拌した。次に、2.5%NaOH水溶液37.3部を滴下し、更に10〜20℃で1時間撹拌した。続いてジエチルアミノプロピルアミン6.89部を添加し、室温下1時間撹拌した。5〜10℃に冷却し、2.5%NaOH水溶液37.3部を滴下し、更に75℃2時間撹拌した。放冷した後、35%HCl水溶液を11.0部入れ100℃で3時間撹拌、放冷した。
上記溶液に氷を加えて温度5℃に調整し、亜硝酸ナトリウム1.53部を水5.1部に加えて調整した水溶液を添加して2時間攪拌した。続いて80%酢酸水溶液15.6部、25%水酸化ナトリウム水溶液17.1部、および水18.4部からなる水溶液を加えて、ジアゾニウム塩水溶液とした。
別途、N−[2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド7.82部、25%水酸化ナトリウム水溶液14.1部をメタノール154部に溶解させ、カップラー溶液とした。
このカップラー溶液を上記ジアゾニウム塩水溶液に5℃にて30分かけて注入し、カップリング反応を行った。この時のpHは4.4であった。1時間攪拌して、ジアゾニウム塩の消失を確認後、70℃に加熱し、濾過、水洗、および90℃で24時間乾燥させ、式(17)で表される顔料分散剤を16.2部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図11に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)60.03%、(H)6.02%、(N)18.78%に対して、実測値(C)59.9%、(H)6.1%、(N)18.5%であり、目的の化合物であることを同定した。
[製造例1]
(アゾ顔料1(R−1)の製造)
3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド125部を水2000部に分散させ、氷を加えて温度5℃に調整し、35%塩酸水溶液205部を加えて1時間攪拌後、亜硝酸ナトリウム37.5部を水110部に加えて調整した水溶液を添加して2時間攪拌した。80%酢酸水溶液380部、25%水酸化ナトリウム水溶液418部、および水413部からなる水溶液を加えて、ジアゾニウム塩水溶液とした。一方、N−[2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド154部、N−[4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド33.5部、25%水酸化ナトリウム水溶液1344部をメタノール3500部に溶解させ、カップラー溶液とした。
このカップラー溶液を上記5℃のジアゾニウム塩水溶液に30分かけて注入し、カップリング反応を行った。この時のpHは4.4であった。3時間攪拌して、ジアゾニウム塩の消失を確認後、70℃に加熱し、濾過、水洗、および90℃で24時間乾燥させ、式(3−1)で表されるアゾ顔料と式(4−1)で表されるアゾ顔料の混合物309部を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、式(3−1)および式(4−1)のアゾ顔料の混合物の質量比は82.1:17.9であることを確認した。
(アゾ顔料2(R−2)の製造)
3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド100部と5−アミノベンズイミダゾロン15.4gを水2000部に分散させ、氷を加えて温度5℃に調整し、35%塩酸水溶液205部を加えて1時間攪拌後、亜硝酸ナトリウム37.5部を水110部に加えて調整した水溶液を添加して2時間攪拌した。80%酢酸水溶液380部、25%水酸化ナトリウム水溶液418部、および水413部からなる水溶液を加えて、ジアゾニウム塩水溶液とした。一方、N−[2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド189部、25%水酸化ナトリウム水溶液1344部をメタノール3500部に溶解させ、カップラー溶液とした。
このカップラー溶液を上記5℃のジアゾニウム塩水溶液に30分かけて注入し、カップリング反応を行った。この時のpHは4.4であった。3時間攪拌して、ジアゾニウム塩の消失を確認後、70℃に加熱し、濾過、水洗、および90℃で24時間乾燥させ、式(3−1)で表されるアゾ顔料と式(6−1)で表されるアゾ顔料の混合物298部を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、式(3−1)および式(6−1)のアゾ顔料の混合物の質量比は82.5:17.5であることを確認した。
(アゾ顔料3(R−3)の製造)
3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド125部を水2000部に分散させ、氷を加えて温度5℃に調整し、35%塩酸水溶液205部を加えて1時間攪拌後、亜硝酸ナトリウム37.5部を水110部に加えて調整した水溶液を添加して2時間攪拌した。80%酢酸水溶液380部、25%水酸化ナトリウム水溶液418部、および水413部からなる水溶液を加えて、ジアゾニウム塩水溶液とした。一方、N−[2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド189部、25%水酸化ナトリウム水溶液1344部をメタノール3500部に溶解させ、カップラー溶液とした。
このカップラー溶液を上記5℃のジアゾニウム塩水溶液に30分かけて注入し、カップリング反応を行った。この時のpHは4.4であった。3時間攪拌して、ジアゾニウム塩の消失を確認後、70℃に加熱し、濾過、水洗、および90℃で24時間乾燥させ、式(3−1)で表されるアゾ顔料307部を得た。TOF−MSによる質量分析の結果、式(3−1)のアゾ顔料であることを同定した。
(赤色顔料1(RC−1)の製造)
市販のC.I.ピグメント レッド 254(PR254)(チバスペシャリティケミカルズ社製「イルガフォアレッドB−CF」)100部、塩化ナトリウム1200部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で6時間混練し、ソルトミリング処理した。得られた混練物を3リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、98部の赤色顔料1(RC−1)を得た。平均一次粒子径は33nmであった。
(赤色顔料2(RC−2)の製造)
C.I.ピグメント レッド 254(チバスペシャリティケミカルズ社製「イルガフォアレッドB−CF」)を、C.I.ピグメントレッド177(PR177)(BASF社製「CROMOPHTAL RED A2B」)に変更した以外は、赤色顔料1(RC−1)の製造と同様に行い、赤色顔料2(RC−2)97部を得た。平均一次粒子径は37nmであった。
(赤色顔料3(RC−3)の製造)
C.I.ピグメント レッド 254(チバスペシャリティケミカルズ社製「イルガフォアレッドB−CF」)を、C.I.ピグメントレッド176(PR176)(クラリアント社製「Novoperm Carmine HF3C」)に変更した以外は、赤色顔料1(RC−1)の製造と同様に行い、赤色顔料3(RC−3)98部を得た。平均一次粒子径は35nmであった。
(赤色顔料4(RC−4)の製造)
C.I.ピグメント レッド 254(チバスペシャリティケミカルズ社製「イルガフォアレッドB−CF」)を、C.I.ピグメントオレンジ38(PO38)(クラリアント社製「Novoperm Red HFG」)に変更した以外は、赤色顔料1(RC−1)の製造と同様に行い、赤色顔料4(RC−4)97部を得た。平均一次粒子径は39nmであった。
(赤色顔料5(RC−5)の製造)
C.I.ピグメント レッド 254(チバスペシャリティケミカルズ社製「イルガフォアレッドB−CF」)を、実施例14の(化合物R−3)に変更した以外は、赤色顔料1(RC−1)の製造と同様に行い、赤色顔料4(RC−4)97部を得た。平均一次粒子径は37nmであった。
[実施例15]
顔料R−1を90部、顔料分散剤RD−1を10部、塩化ナトリウム1200部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で6時間混練し、ソルトミリング処理した。得られた混練物を3リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、98部のアゾ顔料組成物1(RP−1)を得た。平均一次粒子径は20nmであった。
(顔料組成物2〜44(RP−2〜44)の作製)
アゾ顔料R−1をアゾ顔料R−2〜3、顔料分散剤RD−1をアゾ顔料RD−2〜11に変更した以外は顔料組成物1(RP−1)と同様にして、それぞれ、顔料組成物2〜44(RP−2〜44)を作製した。
[実施例59]
(着色組成物1(RI−1)の作製)
下記の組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)にて5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し、着色組成物1(RI−1)を作製した。
顔料組成物1(RP−1) 10.0部
樹脂型分散剤(味の素ファインテクノ社製「PB821」) 3.0部
アクリル樹脂溶液1 35.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 52.0部
(着色組成物2〜49(RI−2〜49)の作製)
顔料組成物1(RP−1)を顔料組成物2〜44(RP−2〜44)、赤色顔料1〜5(RC−1〜5)に変更した以外は着色組成物1(RP−1)と同様にして、それぞれ、着色組成物2〜49(RI−2〜49)を作製した。
得られた着色組成物(RI−1〜49)を用いて作製した塗膜の耐熱性、耐光性、および異物評価を下記方法で行った。また、着色組成物(RI−1〜49)の初期粘度評価も行った。表2に評価結果を示す。
着色組成物(RI−1〜49)を、それぞれ、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が2.0μmになるように塗布し、次に70℃で20分乾燥し、ついで230℃で60分間加熱、放冷することで塗膜基板を作製した。得られた塗膜のC光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。さらにその後、耐熱性試験として250℃で1時間加熱し、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、下記計算式により、色差ΔEab*を求め、下記の3段階で評価した。
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1)) 2+( b*(2)- b*(1)) 2)
○:ΔEab*が2.5未満(良好)
△:ΔEab*が2.5以上、5.0未満(不良)
×:ΔEab*が5.0以上(極めて不良)
耐熱性評価と同様の方法で塗膜基板を作製し、C光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。続いて、その基板上に紫外線カットフィルター(ホヤ社製「COLORED OPTICAL GLASS L38」)を貼り、470W/m2のキセノンランプを用いて紫外線を100時間照射した後、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、上記計算式により、色差ΔEab*を求め、耐熱性のときと同じ基準で評価した。
着色組成物(RI−1〜49)を、それぞれ、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が2.0μmになるように塗布し、次に70℃で20分乾燥し、ついで230℃で60分間加熱、放冷することで塗膜基板を作製した。評価はオリンパスシステム社製金属顕微鏡「BX60」)を用いて表面観察を行った。倍率は500倍とし、透過にて任意の5視野で観測可能な粒子の数をカウントした。下記の3段階で評価した。
○:異物の数が10個未満(良好)
△:異物の数が10個以上、60個未満(不良)
×:異物の数が60個以上(極めて不良)
着色組成物の粘度は、着色組成物を調整直後、25℃において、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて回転数20rpmにおける粘度(初期粘度)を測定した。下記の3段階で評価した。
○:20.0未満[mPa・s](良好)
△:20.0以上〜40.0未満[mPa・s](不良)
×:40.0以上[mPa・s](極めて不良)
[実施例103]
(感光性着色組成物1(RR−1)の作製)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、感光性着色組成物1(RR−1)を作製した。
着色組成物1(RI−1) 15.4部
着色組成物45(RI−45) 27.6部
アクリル樹脂溶液2 8.2部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) 2.8部
光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) 0.4部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 43.6部
(感光性着色組成物2〜48(RR−2〜48))
着色組成物1(RI−1)および着色組成物45(RI−45)を、表3に示す着色組成物の組合せおよび比率(着色組成物の全量43部内の比率)に変更する以外は、実施例103と同様にして、それぞれ、感光性着色組成物2〜48(RR−2〜48)を得た。尚、比率変更については、塗膜評価の際にC光源でx=0.640、y=0.330の色度に合うようにした。
得られた感光性着色組成物1〜48(RR−1〜48)を用いて作製した塗膜の明度(色特性)の評価を下記方法で行った。表3に評価結果を示す。
感光性着色組成物1〜48(RR−1〜48)を、それぞれ、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、次に70℃で20分乾燥し、超高圧水銀ランプを用いて、積算光量150mJ/cm2で紫外線露光を行い、23℃のアルカリ現像液で現像を行い、塗膜基板を得た。ついで230℃で60分間加熱、放冷後、得られた塗膜基板の明度Y(C)を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用い、測定した。作製した塗膜基板は、230℃での熱処理後で、C光源でx=0.640、y=0.330の色度に合うようにした。アルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム1.5質量%、炭酸水素ナトリウム0.5質量%、陰イオン系界面活性剤(花王社製「ペリレックスNBL」)8.0質量%および水90質量%からなるものを用いた。明度Y(C)に関しては、0.1ポイント以上であれば、明らかに差があるといえる。
カラーフィルタの作製に使用する緑色感光性着色組成物と青色感光性着色組成物の作製を行った。尚、赤色については本発明の感光性着色組成物1(RR−1)を使用した。
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.5mmジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)にて5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し、緑色着色組成物1(GP−1)を作製した。
緑色顔料(C.I.ピグメント グリーン 36) 6.8部
黄色顔料(C.I.ピグメント イエロー 150) 5.2部
樹脂型分散剤(チバ・ジャパン社製「EFKA4300」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 35.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 52.0部
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、緑色感光性着色組成物1(GR−1)を作製した。
緑色着色組成物1(GP−1) 42.0部
アクリル樹脂溶液2 13.2部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM402」) 2.8部
光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) 0.4部
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート 39.6部
下記に示す配合組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径0.5mmジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)にて5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し、青色着色組成物1(BP−1)を作製した。
青色顔料(C.I.ピグメント ブルー 15:6) 7.2部
紫色顔料(C.I.ピグメント バイオレット 23) 4.8部
樹脂型分散剤(チバ・ジャパン社製「EFKA4300」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 35.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 52.0部
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過し、青色感光性着色組成物1(BR−1)を作製した。
青色着色組成物1(BP−1) 34.0部
アクリル樹脂溶液2 15.2部
光重合性単量体(東亞合成社製「アロニックスM400」) 3.3部
光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュアー907」) 2.0部
増感剤(保土谷化学工業社製「EAB−F」) 0.4部
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート 45.1部
(顔料分散剤12(RD−12)のベース化合物の製造)
5−ニトロイソフタル酸16部およびN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)1.0部をトルエン110部に溶解させた。ここに塩化チオニル22.6部を25分かけて滴下し、110℃で1時間還流させ、安息香酸クロライドを合成した。トルエン90部に式(7−a)で表わされる4−アミノ−N−(3−(ジエチルアミノ)プロピル)ベンズアミド38.0部を分散させ、これに上記安息香酸クロライドを室温下1時間かけて滴下した後、4時間還流を行い、反応を完結させた。10%炭酸ナトリウム水溶液で中和しながらトルエンを留去した後、3%NaOH水溶液でリスラリー、ろ過、乾燥を経て下記式(18−a)で表わされる化合物28.0部を得た。
式(7−c)で表わされるベース化合物20部を、式(18−b)で表わされるベース化合物32.3部に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、式(18)で表される顔料分散剤を49.2部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図12に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)63.55%、(H)5.63%、(N)12.35に対して、実測値(C)63.7%、(H)5.6%、(N)12.5%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料分散剤13(RD−13)のベース化合物の製造)
5−ニトロイソフタル酸16部およびN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)2.0部をトルエン110部に溶解させた。これに塩化チオニル22.6部を25分かけて滴下し、110℃で1時間還流させ、安息香酸クロライドを合成した。トルエン90部にジエチルアミノプロピルアミン20.0部を溶解させ、これに上記安息香酸クロライドを室温下1時間かけて滴下した後、4時間還流を行い、反応を完結させた。10%炭酸ナトリウム水溶液で中和しながらトルエンを留去した後、3%NaOH水溶液でリスラリー、ろ過、乾燥を経て下記式(19−a)で表わされる化合物26.4部を得た。
式(7−c)で表わされるベース化合物20部を、式(19−d)で表わされるベース化合物27.8部に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、式(19)で表される顔料分散剤を44.9部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図13に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)61.89%、(H)5.84%、(N)12.03に対して、実測値(C)61.9%、(H)5.8%、(N)12.2%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料分散剤14(RD−14)の合成)
4−ニトロベンゾイルクロライド125部を、3−メトキシー4−ニトロベンゾイルクロライド145部に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、式(20)で表される顔料分散剤を37.0部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図14に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)61.15%、(H)5.01%、(N)10.44に対して、実測値(C)60.9%、(H)5.2%、(N)10.3%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料分散剤15(RD−15)の合成)
4−ニトロベンゾイルクロライド125部を、4−メトキシー3−ニトロベンゾイルクロライド145部に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、式(21)で表される顔料分散剤を36.5部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図15に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)61.15%、(H)5.01%、(N)10.44%に対して、実測値(C)61.1%、(H)5.1%、(N)10.3%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料分散剤16(RD−16)の合成)
4−メトキシ−3−ニトロ安息香酸23.7部を、3−ニトロ安息香酸20.1部に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、式(22)で表される顔料分散剤を34.3部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図16に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)62.86%、(H)4.87%、(N)11.28に対して、実測値(C)62.7%、(H)4.7%、(N)11.2%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料分散剤17(RD−17)の合成)
N−[2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド18.6部を、N−[4−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンズイミダゾール−5−イル)]−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボアミド16.2部に変更した以外は、実施例7と同様の操作を行い、式(23)で表される顔料分散剤を25.0部得た。得られた顔料分散剤の赤外吸収スペクトルを図17に示す。得られた顔料分散剤について、元素分析を行ったところ、計算値(C)66.31%、(H)5.74%、(N)16.91%に対して、実測値(C)66.3%、(H)5.8%、(N)16.8%であり、目的の化合物であることを同定した。
(顔料組成物45〜74(RP−45〜74)の作製)
アゾ顔料R−1〜3、Novoperm Carmine HF3Cおよび式(3−9)で表わされる顔料に対し、顔料分散剤RD−1をアゾ顔料分散剤RD−12〜17に変更した以外は顔料組成物1(RP−1)と同様にして、それぞれ、顔料組成物45〜74(RP−45〜74)を作製した。
(着色組成物50〜79(RI−50〜79)の作製)
顔料組成物1(RP−1)を顔料組成物45〜74(RP−45〜74)に変更した以外は着色組成物1(RP−1)と同様にして、それぞれ、着色組成物50〜79(RI−50〜79)を作製した。
得られた着色組成物(RI−50〜79)を用いて作製した塗膜の耐熱性、耐光性、および異物評価を下記方法で行った。また、着色組成物(RI−50〜79)の初期粘度評価も行った。表5に評価結果を示す。
着色組成物(RI−50〜79)を、それぞれ、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が2.0μmになるように塗布し、次に70℃で20分乾燥し、ついで230℃で60分間加熱、放冷することで塗膜基板を作製した。得られた塗膜のC光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。さらにその後、耐熱性試験として250℃で1時間加熱し、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、下記計算式により、色差ΔEab*を求め、下記の3段階で評価した。
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1)) 2+( b*(2)- b*(1)) 2)
○:ΔEab*が2.5未満(良好)
△:ΔEab*が2.5以上、5.0未満(不良)
×:ΔEab*が5.0以上(極めて不良)
耐熱性評価と同様の方法で塗膜基板を作製し、C光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。続いて、その基板上に紫外線カットフィルター(ホヤ社製「COLORED OPTICAL GLASS L38」)を貼り、470W/m2のキセノンランプを用いて紫外線を100時間照射した後、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、上記計算式により、色差ΔEab*を求め、耐熱性のときと同じ基準で評価した。
着色組成物(RI−50〜79)を、それぞれ、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて乾燥膜厚が2.0μmになるように塗布し、次に70℃で20分乾燥し、ついで230℃で60分間加熱、放冷することで塗膜基板を作製した。評価はオリンパスシステム社製金属顕微鏡「BX60」)を用いて表面観察を行った。倍率は500倍とし、透過にて任意の5視野で観測可能な粒子の数をカウントした。下記の3段階で評価した。
○:異物の数が10個未満(良好)
△:異物の数が10個以上、60個未満(不良)
×:異物の数が60個以上(極めて不良)
着色組成物の粘度は、着色組成物を調整直後、25℃において、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて回転数20rpmにおける粘度(初期粘度)を測定した。下記の3段階で評価した。
○:20.0未満[mPa・s](良好)
△:20.0以上〜40.0未満[mPa・s](不良)
×:40.0以上[mPa・s](極めて不良)
[実施例206〜235]
(感光性着色組成物50〜79(RR−50〜79))
着色組成物1(RI−1)および着色組成物45(RI−45)を、表6に示す着色組成物の組合せおよび比率(着色組成物の全量43部内の比率)に変更する以外は、実施例103と同様にして、それぞれ、感光性着色組成物50〜79(RR−50〜79)を得た。尚、比率変更については、塗膜評価の際にC光源でx=0.640、y=0.330の色度に合うようにした。
得られた感光性着色組成物50〜79(RR−50〜79)を用いて作製した塗膜の明度(色特性)の評価を下記方法で行った。表6に評価結果を示す。
感光性着色組成物50〜79(RR−50〜79)を、それぞれ、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、次に70℃で20分乾燥し、超高圧水銀ランプを用いて、積算光量150mJ/cm2で紫外線露光を行い、23℃のアルカリ現像液で現像を行い、塗膜基板を得た。ついで230℃で60分間加熱、放冷後、得られた塗膜基板の明度Y(C)を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用い、測定した。作製した塗膜基板は、230℃での熱処理後で、C光源でx=0.640、y=0.330の色度に合うようにした。アルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム1.5質量%、炭酸水素ナトリウム0.5質量%、陰イオン系界面活性剤(花王社製「ペレックスNBL」)8.0質量%および水90質量%からなるものを用いた。明度Y(C)に関しては、0.1ポイント以上であれば、明らかに差があるといえる。
Claims (8)
- 下記一般式(1)で表される顔料分散剤。
[一般式(1)中、X1は、水素原子またはハロゲン原子であり、X2およびX5は、水素原子であり、X3およびX4は、互いに結合して環を形成しない場合には、X3は水素原子、X4はパーフルオロアルキル基であり、互いに結合して環を形成する場合には、−NHCONH−であり、ベンズイミダゾロン環を形成する。X6は、水素原子もしくはアルコキシル基である。X7〜X9は、それぞれ独立に、水素原子または下記式(a)、(c)もしくは(d)で表される基であって、X8またはX9は、式(a)で表される基であるか、X8またはX9は、式(c)で表される基であるか、X7および/またはX9は、式(d)で表される基である。X10は水素原子である。]
[式(a)中、Z1は、COであり、Z2は、NHであり、nは、1〜10の整数であり、R16およびR17は、アルキル基である。]
[式(c)中、Z4は、直接結合であり、Z5は、NHであり、R23は、式(a)で表される基である。R24は、式(a)もしくは下記式(f)で表される基である。]
[式(d)中、R25 は、水素原子またはアルコキシル基であり、R 29 は、水素原子であり、R26〜R28は、水素原子または式(a)で表される基であり、R25〜R29のうち少なくとも1つは、式(a)で表される基である。]
[式(f)中、Z8は、NHである。]
- nが1〜4の整数であり、R24が式(a)または式(f)で表される基であり、R25が水素原子またはアルコキシル基であり、R29が水素原子であり、R26〜R27は、少なくとも1つが式(a)で表される基であり、他は水素原子である請求項1記載の顔料分散剤。
- 下記(i)〜(iii)のいずれかである請求項1または2記載の顔料分散剤。
(i)X1が、ハロゲン原子であり、X2、X3、X5、X8およびX10が、水素原子であり、X4が、パーフルオロアルキル基であり、X6が、水素原子もしくはアルコキシル基であり、X7が、水素原子または式(d)で表される基であり、X9が、式(a)、式(c)または式(d)で表される基である。
(ii)X1が、ハロゲン原子であり、X2、X3、X5、X6、X7、X9およびX10が、水素原子であり、X4が、パーフルオロアルキル基であり、X8が、式(a)または式(c)で表される基である。
(iii)X1、X2、X5、X6、X7、X8およびX10が、水素原子であり、X3およびX4が、−NHCONH−で結合してベンズイミダゾロン環を形成し、X9が、式(a)、式(c)または式(d)で表される基である。 - 請求項1〜3いずれか記載の顔料分散剤と顔料からなる顔料組成物。
- 顔料が、下記一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)または一般式(6)で表されるアゾ顔料である請求項4記載の顔料組成物。
- 着色剤、バインダー樹脂、および有機溶剤を含有する着色組成物であって、着色剤が請求項4または5記載の顔料組成物を含有することを特徴とする着色組成物。
- さらに光重合性単量体を含有することを特徴とする請求項6記載の着色組成物。
- 基板上に、請求項6または7記載の着色組成物から形成されてなるフィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタ。
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