JP5312830B2 - 燃料電池および燃料電池車両 - Google Patents
燃料電池および燃料電池車両 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5312830B2 JP5312830B2 JP2008075812A JP2008075812A JP5312830B2 JP 5312830 B2 JP5312830 B2 JP 5312830B2 JP 2008075812 A JP2008075812 A JP 2008075812A JP 2008075812 A JP2008075812 A JP 2008075812A JP 5312830 B2 JP5312830 B2 JP 5312830B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel
- oxygen
- side electrode
- cell
- fuel cell
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
Description
直接液体燃料形燃料電池は、液体燃料から水素ガスを生成するための改質器を必要としないので、システムとしての構造の簡略化が期待される燃料電池として注目されている。
このような燃料電池システムでは、液体燃料が水とともに燃料電池のアノード(燃料極)に供給され、また、空気が燃料電池のカソード(空気極)に供給されることによって、電気化学反応が生じ、起電力が発生する。
(1)CH3OH+6OH-→CO2+5H2O+6e- (アノードでの反応)
(2)O2+H2O+4e-→4OH- (カソードでの反応)
式(1)で示されるように、アノードでは、反応によりCO2ガスが発生して、液体燃料中に気泡として滞留する。そのため、アノード電極における液体燃料との接触面がCO2ガスに覆われて、燃料電池の出力が低下するおそれがある。
その一方で、燃料電池を搭載する車両では、エアコンディショナなどの補機に供給されるエネルギー消費が多いため、エネルギー消費の低減が望まれている。
発電により発生する液体燃料中の気泡には、鉛直方向上向きの浮力が働くので、燃料側電極が上方向に向くように単位セルが鉛直方向に対して傾斜していれば、浮力の向きが燃料側電極から離れる方向となる。
このように、気泡に働く浮力と、発電のために単位セルに供給される液体燃料の流れとを利用して気泡の付着を抑制できるので、エネルギー消費を抑制しながら出力低下を抑制し、効率よく発電することができる。
また、本発明の燃料電池車両は、上記燃料電池を搭載していることを特徴としている。
さらに、本発明の燃料電池車両では、前記燃料電池に供給する液体燃料を溜めるための燃料タンクと、液体燃料を前記燃料電池と前記燃料タンクとの間に循環させる循環路と、前記循環路に介在される循環ポンプとをさらに備え、前記燃料タンクは、その上端が前記燃料電池の上端よりも上方に位置するように配置され、前記循環ポンプは、その上端が前記燃料電池の上端よりも下方に位置するように配置されていることが好適である。
そのため、燃料タンク、循環路、燃料電池および循環ポンプにより形成される循環系統を循環する液体燃料の液面を、燃料タンク内に位置させることができる。
液体燃料中の気泡は、浮力により上昇するので、上記循環系統における各部の位置関係が上記のようであれば、液体燃料中に気泡を、燃料タンク内に位置する液体燃料の液面から上方に気体成分として放出させて回収することができる。
また、本発明の燃料電池車両によれば、上記燃料電池を搭載しているので、エネルギー消費を抑制しながら出力低下を抑制し、効率よく発電することができる燃料電池車両を実現することができる。
図1および図2において、燃料電池1は、液体燃料を燃料とする、例えば、固体高分子型燃料電池であって、積層構造体としてのセルスタック2と、セルスタック2の積層方向(以下、この方向を単に「積層方向」と記述することがある。)において、セルスタック2を挟んでそれぞれ対向する、1対の集電板3、1対の絶縁板4および1対のエンドプレート5とを備えている。すなわち、燃料電池1は、セルスタック2の積層方向一方側および他方側(正面側および背面側)に、集電板3、絶縁板4およびエンドプレート5が順次積層されることによって、全体としてスタック構造に形成され、その積層方向が水平方向とされる。
各単位セル6は、それぞれ正面視略矩形状に形成されている。そして、これら複数の単位セル6がスタック(積層)されることにより、セルスタック2は、スタック構造に形成されている。
端子7は、集電板3と一体的に形成され、集電板3の上側周縁から上方に向けて突出する略直方体形状に形成されている。燃料電池1では、セルスタック2で発生した起電力は、集電板3によって外部に取り出される。
そして、一方のエンドプレート5、一方の絶縁板4および一方の集電板3には、正面視上下方向に直交する幅方向(以下、この方向を単に「幅方向」と記述することがある。)の一方側端部における下角部に、セルスタック2に液体燃料を供給するための燃料供給口8が形成されている(図1参照。)。なお、以下において、上下方向という場合には、特に記述しない限り、鉛直方向および鉛直方向に対して傾斜した上下の方向のいずれも含むものとする。
また、一方のエンドプレート5、一方の絶縁板4および一方の集電板3には、正面視幅方向他方側端部における下角部に、セルスタック2から酸素を含む空気(以下では、酸素を含む空気を、単に、「酸素」ということがある。)を排出するための酸素排出口10が形成されている(図1参照。)。酸素排出口10は、一方のエンドプレート5、一方の絶縁板4および一方の集電板3を厚さ方向に貫通する正面視略円形に形成されている。
他方のエンドプレート5、他方の絶縁板4および他方の集電板3には、背面視幅方向一方側端部における上角部に、セルスタック2に酸素を供給するための酸素供給口12が形成されている(図2参照。)。酸素供給口12は、他方のエンドプレート5、他方の絶縁板4および他方の集電板3を厚さ方向に貫通する背面視略円形に形成されている。
また、他方のエンドプレート5、他方の絶縁板4および他方の集電板3には、背面視幅方向他方側端部における上角部に、セルスタック2から液体燃料を排出するための燃料排出口14が形成されている(図2参照。)。燃料排出口14は、他方のエンドプレート5、他方の絶縁板4および他方の集電板3を厚さ方向に貫通する背面視略円形に形成されている。
図3は、図1に示すセルスタック2を、III−IIIで示される切断線で切断したときの要部断面図である。図4は、図1に示すセルスタック2の正面側要部分解図である。図5は、図1に示すセルスタック2の背面側要部分解図である。図6は、図3〜5に示すセパレータ17の一方面の拡大図である。図7は、図3〜5に示すセパレータ17の他方面の拡大図である。
セルスタック2は、上記したように、複数の単位セル6が積層されたスタック構造に形成されている。
各単位セル6は、電解質膜18と、電解質膜18を挟んで対向配置される燃料側電極19および酸素側電極20と、電解質膜18、燃料側電極19および酸素側電極20を挟んで対向配置される1対のセパレータ17(セパレータ17は、後述するように、燃料供給部材と酸素供給部材とを兼ねている。)とを備えている。
プロトン交換膜としては、その内部をプロトンが移動できる膜であれば、特に制限され
ず、例えば、パーフルオロスルホン酸膜が挙げられる。
燃料側電極19は、正面視において、電解質膜18よりも面積の小さい相似形の略矩形状に形成されている(図4および図5参照。)。
多孔質担体としては、特に制限されず、例えば、カーボンなどの撥水性担体が挙げられる。
触媒としては、特に制限されず、例えば、白金族元素(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)、鉄族元素(Fe、Co、Ni)などの周期表第8〜10(VIII)族元素や、例えば、Cu、Ag、Auなどの周期表第11(IB)族元素など、さらには、これらの組み合わせなどが挙げられる。
酸素側電極20の材料としては、特に制限されず、例えば、燃料側電極19の材料として例示した、触媒が担持された多孔質担体などが挙げられる。
1対のセパレータ17は、断面視略平行四辺形状に形成されており、かつ、正面視において電解質膜18と略同一形状に形成されている(図4および図5参照。)。1対のセパレータ17は、例えば、ガス不透過性の導電性部材を用いて形成されている。
凹部21内には、燃料側電極19に向かって開口される燃料側溝22が形成されており、この燃料側溝22と燃料側電極19との間に、液体燃料を流すための燃料用流路23が形成される。
凹部24内には、酸素側電極20に向かって開口される酸素側溝25が形成されており、この酸素側溝25と酸素側電極20との間に、酸素を流すための酸素用流路26が形成される。
なお、各単位セル6において、一方のセパレータ17の正面側の一方面には、他方のセパレータ17と同様に、凹部24および酸素側溝25が形成されており、他方のセパレータ17の背面側の他方面には、一方のセパレータ17と同様に、凹部21および燃料側溝22が形成されている。そのため、一方のセパレータ17は、正面側に隣接する単位セル6に対しては、他方のセパレータ17とされ、他方のセパレータ17は、背面側に隣接する単位セル6に対しては、一方のセパレータ17とされる。つまり、1対のセパレータ17は、正面側および背面側に隣接する単位セル6と共有されており、1つの単位セル6に着目したときには、一方のセパレータ17が、燃料側電極19に液体燃料を供給するための燃料供給部材とされ、他方のセパレータ17が、酸素側電極20に酸素を供給するための酸素供給部材とされる。
これら上側の燃料孔29と下側の燃料孔30とは、燃料側電極19の上下方向の長さと略同じ間隔をあけて上下方向に対向し、セルスタック2を積層方向(水平方向)に貫通する1対の孔を形成している。
燃料供給路32は、燃料供給口8(図1参照。)に連通しており、燃料排出路31は、燃料排出口14(図2参照。)に連通している。また、燃料供給路32と燃料排出路31とは、各単位セル6における燃料用流路23を介して互いに連通している。
これら一方の酸素孔35と他方の酸素孔36とは、燃料側電極19および酸素側電極20の幅方向の幅と略同じ間隔をあけて対角に対向し、セルスタック2を積層方向(水平方向)に貫通する1対の孔を形成している。
酸素供給路38は、酸素供給口12(図2参照。)に連通しており、酸素排出路37は、酸素排出口10(図1参照。)に連通している。また、酸素供給路38と酸素排出路37とは、各単位セル6における酸素用流路26を介して互いに連通している。
セパレータ17の一方面において、上側の燃料孔29および下側の燃料孔30は、それぞれ凹部21内の上端および下端に配置されている。
上側の燃料孔29および下側の燃料孔30は、その幅が、凹部21と同じ幅になるように、幅広の長孔形状に形成されている。
各リブ46は、上下方向に対向する上側の燃料孔29と下側の燃料孔30との間隔よりも小さい長さで形成されている。これにより、燃料側溝22は、6つの直線溝33に分割され、各直線溝33は、それぞれ上下方向に直線状に延び、上側の燃料孔29および下側の燃料孔30において合流している。
また、セパレータ17の一方面において、一方の酸素孔35は、その下端が下側の燃料孔30の上下方向中間に位置するように配置され、上下方向に細長の長孔形状に形成されている。また、他方の酸素孔36は、その上端が上側の燃料孔29の上端とほぼ同じ高さに位置するように配置され、上下方向に細長の長孔形状に形成されている。そして、これら一方の酸素孔35と他方の酸素孔36とは、セパレータ17の一方面においては、凹部21を挟むように配置されており、それらの連通が遮断されている。
セパレータ17の他方面において、凹部24内には、その上端と所定の第1間隔をあけて配置され、幅方向他方端において気体の上下方向の流通を遮断するように凹部24の内壁に当接し、幅方向一方側に延びる上側のリブ39と、上側のリブ39と上記第1間隔よりも小さい所定の第2間隔をあけて、かつ、凹部24の下端と上記第2間隔よりも小さい所定の第3間隔をあけて配置され、幅方向一方端において気体の上下方向の流通を遮断するように凹部24の内壁に当接し、幅方向他方側に延びる下側のリブ40とが立設されている。
また、中間溝42の幅方向途中には、幅方向に延びるリブ45が1つ立設されている。これにより、中間溝42は、上下方向2つに分割されている。
以上、図3〜図7を参照して要部を説明したセルスタック2の積層方向両側に、集電板3、絶縁板4およびエンドプレート5が順次積層されることによって燃料電池1が構成される。
燃料電池1において、燃料供給口8には、燃料タンク(図示せず)からの液体燃料が供給されるとともに、酸素供給口12には、コンプレッサからの酸素が供給される。
そして、液体燃料は、燃料供給口8から、スタック構造とされたセルスタック2内に供給され、燃料供給路32を正面側から背面側へと水平方向に各単位セル6を一括して通過する。各単位セル6では、通過する液体燃料の一部が、鉛直方向に対して傾斜した燃料側電極19の一方面27に接触しながら下側から上側に向かって、6つの直線状の燃料用流路23を流れた後(図6の実線矢印参照。)、燃料排出路31に流出する。そして、燃料排出路31を正面側から背面側へと水平方向に各単位セル6を一括して通過した後、燃料排出口14から排出される。
一方、酸素側電極20では、電子(e-)と、外部からの供給もしくは各単位セル6における反応で生成した水(H2O)と、酸素用流路26から供給された酸素(O2)とが反応して、水酸化物イオン(OH-)が生成する(下記反応式(2)参照。)。
このような燃料側電極19および酸素側電極20における電気化学的反応が連続的に行なわれることによって、各単位セル6全体として下記反応式(3)で表わされる反応が行なわれて、燃料電池1の発電が行なわれる。
(1) CH3OH+6OH-→CO2+5H2O+6e-(燃料側電極19での反応)
(2) O2+2H2O+4e-→4OH- (酸素側電極20での反応)
(3) CH3OH+3/2O2→CO2+2H2O (単位セル6全体での反応)
また、液体燃料がヒドラジンである場合、各単位セル6では、下記反応式(4)〜(6)で表される反応が行なわれて、燃料電池1の発電が行なわれる。
(4) N2H4+4OH-→N2+4H2O+4e- (燃料側電極19での反応)
(5) O2+2H2O+4e-→4OH- (酸素側電極20での反応)
(6) N2H4+O2→N2+2H2O (単位セル6全体での反応)
上記した発電では、燃料側電極19において、CO2ガスまたはN2ガスが発生して、液体燃料中に気泡として滞留する。そのため、燃料側電極19における液体燃料との接触面、つまり、燃料側電極19の一方面27が気泡(CO2ガスまたはN2ガス)に覆われて(一方面27に気泡が接触して)、燃料電池1の発電が阻害されるおそれがある。
そして、単位セル6の発電時には、液体燃料が、燃料側電極19の一方面27に接触しながら下側の燃料孔30から上側の燃料孔29に向けて供給されるので(図6の実線矢印参照。)、燃料側電極19の一方面27から離れる方向に浮力のかかる気泡を、液体燃料の流れとともに燃料側電極19の一方面27に沿って上昇させて、燃料排出路31に排出することができる。そのため、燃料側電極19の一方面27への気泡の付着を抑制することができる。
また、単位セル6の発電時に液体燃料を水平方向に流す場合、液体燃料は、凹部21と同じ幅の幅広の長孔形状に形成された1つの燃料供給路32および1つの燃料排出路31を利用して、一括して流される。一方、燃料供給路32と燃料排出路31との間において、液体燃料を上下方向に流す場合、液体燃料は、6つの直線状の燃料用流路23を利用して、水平軸Lに対して90°よりも大きい鈍角で傾斜した燃料側電極19の一方面27に沿って分割して流される。
また、燃料用流路23を、上下方向下側と上側とを連絡する直線状に形成するとともに、酸素用流路26を、幅方向一方側と他方側とを連絡する略S字状に形成することにより、上側の燃料孔29と下側の燃料孔30とを、上下方向に対向する1対の孔とすることができるとともに、一方の酸素孔35と他方の酸素孔36とを、幅方向対角に対向する1対の孔とすることができる。
さらに、酸素側溝25が、各単位セル6の積層状態において、酸素側電極20との間において、上流側から下流側に向かうにしたがってその流路幅が狭まる略S字状の酸素用流路26を形成するため、酸素と酸素側電極20との接触を十分に確保することができる。
燃料電池車両47は、燃料電池をその動力源とする車両であって、燃料電池システム80を搭載している。
燃料電池システム80は、図1および図2に示す燃料電池1と、燃料給排部48と、酸素給排部49と、制御部50と、動力部51とを備えている。
(A)燃料電池
燃料電池1は、図1および図2に示す燃料電池であって、燃料電池車両47の略中央下側において、その上端58および下端59、つまり、セルスタック2の上面55および下面56(図8では図示せず)が水平方向に対して平行な面となるように配置されている。また、燃料電池1は、各単位セル6における燃料側電極19が燃料電池車両47の前側になるように配置されている。
(B)燃料給排部
燃料給排部48は、液体燃料を貯めるための燃料タンク52と、燃料タンク52からの液体燃料を燃料電池1に供給するための燃料供給管53と、燃料電池1からの液体燃料を燃料タンク52に還流させるための還流管54とを備えている。
供給バルブ69は、供給管68を開閉するための弁であって、例えば、電磁弁などの公知の開閉弁が用いられる。また、供給バルブ69は、制御部50と電気的に接続されており(図8の破線参照。)、制御部50からの入力信号により、その開閉が制御される。供給バルブ69が開かれ、充填口(図示せず)から液体燃料が供給されることにより、燃料タンク52に液体燃料が貯蔵される。
排気管70は、燃料タンク52内の気体成分を排出するための管であって、その上流側の一端が燃料タンク52に接続され、下流側の他端が排気とされる。また、排気管70の途中には、排気バルブ71が設けられている。
燃料供給管53は、上流側の一端が、燃料タンク52の下側に配置される燃料流出口(図示せず)に接続され、下流側の他端が、燃料タンク52の上端57よりも下方位置を保持しながら前方に延び、燃料電池車両47の前部において、さらに下向きにUターンして、燃料電池1の燃料供給口8に接続される。また、燃料供給管53の途中には、燃料供給管53と還流管54とにより形成される循環路に液体燃料を循環させるための循環ポンプ61が介在されている。
分岐管63は、その上流側の一端が切替バルブ62に接続され、下流側の他端が、液体燃料を処理するための処理タンク64に接続されている。
また、処理タンク64には、処理タンク64での処理で生成する水などの液体成分を排出するための排液管66が接続されている。
排液管66は、その上流側の一端が処理タンク64に接続され、その下流側の他端がドレンとされる。また、排液管66の途中には、排液バルブ67が設けられている。
(C)酸素給排部
酸素給排部49は、燃料電池1に酸素を供給する酸素供給管72と、燃料電池1から排出される酸素を排出するための酸素排出管73とを備えている。
酸素供給ポンプ74は、大気中の酸素を酸素供給管72に流すためのポンプであって、例えば、エアコンプレッサなどの公知の送気ポンプが用いられる。また、酸素供給ポンプ74は、制御部50と電気的に接続されており(図8の破線参照。)、制御部50からの入力信号により稼動するとともに、その出力が制御される。酸素供給ポンプ74の出力が制御されることによって、酸素供給管72を流れる酸素の流量が制御される。
(D)制御部
制御部50は、燃料電池車両47の略中央において、燃料電池1よりも上方に配置されている。制御部50は、例えば、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータで構成されている。制御部50には、制御対象として、循環ポンプ61、切替バルブ62、排液バルブ67、供給バルブ69、排気バルブ71、酸素供給ポンプ74、モータ77(後述)およびインバータ78(後述)がそれぞれ電気的に接続されている(図8の破線参照。)
(E)動力部
動力部51は、モータ77と、インバータ78とを備えている。
インバータ78は、モータ77の上側に配置されている。インバータ78は、燃料電池1で発電された直流電力を交流電力に変換する装置であって、例えば、公知のインバータ回路が組み込まれた電力変換装置を用いて構成されている。また、インバータ78は、燃料電池1およびモータ77にそれぞれ電気的に接続されている(図8の破線参照。)。
(F)燃料電池車両での発電
以上説明した燃料電池車両47では、循環ポンプ61および酸素供給ポンプ74が稼動されることにより、燃料供給管53に液体燃料が供給され、酸素供給管72に酸素が供給される。
この燃料電池車両47では、燃料タンク52の上端57が燃料電池1の上端58(セルスタック2の上面55)よりも上方に位置し、かつ、その下端60が燃料電池1の上端58とほぼ同じ高さに位置している。また、循環ポンプ61の上端75が、燃料電池1の上端58よりも下方に位置しており、さらに、これらを連通させる燃料供給管53および還流管54は、いずれも燃料タンク52の上端57よりも下方位置を保持するように配設されている。
液体燃料中の気泡は、浮力により上昇するので、上記循環系統における各部の位置関係が上記のようであれば、液体燃料中に気泡として含有される気体成分(CO2ガスまたはN2ガス)を、燃料タンク52内に位置する液体燃料の液面から上方に放出させ、排気バルブ71を開くことにより、外部に排出することができる。
また、燃料電池車両47において、各単位セル6における燃料側電極19が燃料電池車両47の前側になるように、燃料電池1が配置されているため、例えば、勾配のある斜面に燃料電池車両47を走行させるときには、燃料側電極19の一方面27の下端部と鉛直軸Gとにより形成される挟角θ1の角度を、より大きくすることができる。つまり、燃料側電極19の一方面27と気泡に対する浮力の向き(鉛直方向上向き)とにより形成される挟角をより大きくすることができる。そのため、液体燃料中の気泡を効率よく還流管54へ流すことができる。その結果、燃料側電極19の一方面27への気泡の付着を一層抑制することができ、燃料電池1の発電効率の低下を一層抑制することができる。
例えば、前述の実施形態では、本発明の燃料電池の用途として、燃料電池車両を一例として挙げたが、本発明の燃料電池は、例えば、鉄道、船舶、航空機などに搭載することもできる。
2 セルスタック
6 単位セル
17 セパレータ
18 電解質膜
19 燃料側電極
20 酸素側電極
23 燃料用流路
27 一方面
28 他方面
29 上側の燃料孔
30 下側の燃料孔
31 燃料排出路
32 燃料供給路
33 直線溝
47 燃料電池車両
52 燃料タンク
53 燃料供給管
54 還流管
55 上面
57 上端
58 上端
61 循環ポンプ
75 上端
Claims (3)
- 液体燃料を燃料として発電する単位セルを備え、
前記単位セルは、
電解質膜と、
前記電解質膜を挟んで対向配置される燃料側電極および酸素側電極と、
前記燃料側電極に対して、下側から上側に向けて液体燃料を供給する燃料供給部材と、
前記酸素側電極に酸素を供給する酸素供給部材とを備え、
前記燃料側電極の前記電解質膜が配置された面とは反対側の面が上方向に向くように、かつ、前記酸素側電極の前記電解質膜が配置された面とは反対側の面が下方向に向くように、鉛直方向に対して傾斜しており、かつ、
水平方向に前記単位セルが複数積層されて形成される積層構造体を備え、
前記積層構造体は、
その下側端部において積層方向に複数の前記単位セルを通過し、各前記単位セルに燃料を供給するための1つの燃料供給路と、
その上側端部において積層方向に複数の前記単位セルを通過し、各前記単位セルから燃料を排出するための1つの燃料排出路と
各前記単位セルの前記燃料供給部材に形成され、前記燃料供給路と前記燃料排出路とを連通させる複数の直線状の燃料用流路と
を備え、
前記燃料用流路は、前記積層構造体の上下方向および積層方向に直交する幅方向において、間隔を隔てて複数形成されており、
前記燃料供給路および前記燃料排出路は、前記燃料用流路を挟んで対向配置されるとともに、すべての前記燃料用流路と連通するように、幅方向に沿う長孔形状に形成されている
ことを特徴とする、燃料電池。 - 請求項1に記載の燃料電池を搭載していることを特徴とする、燃料電池車両。
- 前記燃料電池に供給する液体燃料を溜めるための燃料タンクと、
液体燃料を前記燃料電池と前記燃料タンクとの間に循環させる循環路と、
前記循環路に介在される循環ポンプとをさらに備え、
前記燃料タンクは、その上端が前記燃料電池の上端よりも上方に位置するように配置され、
前記循環ポンプは、その上端が前記燃料電池の上端よりも下方に位置するように配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の燃料電池車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008075812A JP5312830B2 (ja) | 2008-03-24 | 2008-03-24 | 燃料電池および燃料電池車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008075812A JP5312830B2 (ja) | 2008-03-24 | 2008-03-24 | 燃料電池および燃料電池車両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009231089A JP2009231089A (ja) | 2009-10-08 |
JP5312830B2 true JP5312830B2 (ja) | 2013-10-09 |
Family
ID=41246255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008075812A Expired - Fee Related JP5312830B2 (ja) | 2008-03-24 | 2008-03-24 | 燃料電池および燃料電池車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5312830B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010040174A (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-18 | Sharp Corp | 燃料電池スタック |
JP5764479B2 (ja) * | 2011-11-25 | 2015-08-19 | 東芝燃料電池システム株式会社 | 燃料電池 |
JP6087106B2 (ja) * | 2012-10-25 | 2017-03-01 | ダイハツ工業株式会社 | 燃料供給システム |
JP2021064548A (ja) * | 2019-10-16 | 2021-04-22 | 株式会社ジェイテクト | 燃料電池 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3553245B2 (ja) * | 1995-12-06 | 2004-08-11 | 本田技研工業株式会社 | 直接メタノール型燃料電池 |
JP4342161B2 (ja) * | 2002-09-18 | 2009-10-14 | ヤマハ発動機株式会社 | 燃料電池システム |
JP2004335307A (ja) * | 2003-05-08 | 2004-11-25 | Nissan Motor Co Ltd | 燃料電池スタック及び燃料電池自動車 |
EP1575110A4 (en) * | 2003-07-01 | 2008-09-24 | Yamaha Motor Co Ltd | DIRECT METHANOL FUEL CELL SYSTEM |
JP4683974B2 (ja) * | 2005-03-28 | 2011-05-18 | 三洋電機株式会社 | 燃料電池システム |
-
2008
- 2008-03-24 JP JP2008075812A patent/JP5312830B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009231089A (ja) | 2009-10-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4887639B2 (ja) | セパレータユニット及び燃料電池スタック | |
JP5269372B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP2005005196A (ja) | 燃料電池システム | |
JP4489036B2 (ja) | 燃料電池スタック | |
JP5312830B2 (ja) | 燃料電池および燃料電池車両 | |
JP2011086549A (ja) | 燃料電池システム | |
JP4684585B2 (ja) | 燃料電池スタック | |
JP5248286B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP2007227277A (ja) | 燃料電池装置 | |
JP2019061939A (ja) | 燃料電池 | |
JP2007005291A (ja) | 直接液体燃料電池スタック | |
JP2009231111A (ja) | 燃料電池ユニット、燃料電池スタックおよび電子機器 | |
JP5248287B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP5273580B2 (ja) | 直接型燃料電池システム | |
JP5182476B2 (ja) | 燃料電池および電子機器 | |
JP5458338B2 (ja) | 直接形燃料電池、直接形燃料電池システム及び直接形燃料電池の運転方法 | |
JP2008210662A (ja) | 直接型燃料電池システムとその制御方法 | |
KR100859457B1 (ko) | B화합물을 연료로 하는 연료전지의 스택구조 | |
CN1815794A (zh) | 一种结构紧凑的燃料电池 | |
KR100829428B1 (ko) | B화합물을 연료로 하는 연료전지의 연료탱크 | |
JP2019153371A (ja) | 燃料電池 | |
JP2014127458A (ja) | 燃料電池 | |
JP2013105602A (ja) | 燃料電池スタック及び燃料電池システム | |
JP2015185234A (ja) | 燃料電池システム | |
KR100830939B1 (ko) | B화합물을 연료로 하는 연료전지의 수소가스 제거장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101213 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121115 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121120 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130121 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130625 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130703 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |