JP2015185234A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】濃度調整タンクおよび気液分離器を備えることができながら、省スペース化を図ることができる燃料電池システムを提供すること。【解決手段】燃料電池システム2に、燃料電池3と、液体燃料が貯留される燃料タンク35と、燃料タンク35から燃料電池3に液体燃料を供給する燃料供給ライン37と、燃料電池3からの排出液を排出する燃料排出ライン38と、排出液を液体燃料と気体とに分離する気液分離器42と、燃料供給ライン37に介在されるとともに、気液分離器42から液体燃料が供給されるように構成され、燃料タンク35から供給される液体燃料と、気液分離器42からの液体燃料とを混合することにより、液体燃料の濃度を調整するための濃度調整タンク41とを備える。そして、気液分離器42を、濃度調整タンク41内において、燃料電池3の発電時における液体燃料の水位よりも上側に配置する。【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池システム、詳しくは、液体燃料が供給される燃料電池を備える燃料電池システムに関する。
従来、液体燃料を使用する燃料電池システムとして、例えば、直接メタノール形燃料電池、直接ジメチルエーテル形燃料電池、ヒドラジン形燃料電池などを備えた燃料電池システムが知られている。
液体燃料形燃料電池は、水素ガスを生成するための改質器を必要としないので、システムとしての構造の簡略化が期待されている。
液体燃料形燃料電池が備えられる燃料電池システムとしては、例えば、液体燃料が供給および排出される燃料電池と、燃料電池に供給される液体燃料が貯留される供給燃料タンクと、燃料電池から排出される排出液を液体燃料と気体とに分離する気液分離器と、気液分離器により分離された液体燃料を供給燃料タンクから供給される液体燃料に混合して液体燃料の濃度を調整するための濃度調整タンクとを備える燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような燃料電池システムでは、燃料電池から排出される排出液には、未消費の液体燃料が含有されるため、その液体燃料を気液分離器によって分離し、濃度調整タンクにおいて、その液体燃料を供給燃料タンクから供給される液体燃料と混合することにより、再利用が図られている。
しかるに、このような燃料電池システムを、例えば、自動車などの限られたスペース内に搭載する場合には、省スペース化が要求されている。
しかし、特許文献1に記載の燃料電池システムでは、気液分離器および濃度調整タンクのそれぞれを配置するためのスペースを確保する必要があり、省スペース化を図るには限度がある。
本発明の目的は、濃度調整タンクおよび気液分離器を備えることができながら、省スペース化を図ることができる燃料電池システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の燃料電池システムは、液体燃料が供給されることにより発電する燃料電池と、液体燃料が貯留される燃料タンクと、前記燃料タンクから前記燃料電池に対して液体燃料を供給する燃料供給経路と、前記燃料電池から、気体と液体燃料とを含む排出液を排出する燃料排出経路と、前記燃料排出経路に接続され、前記排出液を液体燃料と気体とに分離する気液分離器と、前記燃料供給経路に介在されるとともに、前記気液分離器から液体燃料が供給されるように構成され、前記燃料タンクから供給される液体燃料と、前記気液分離器からの液体燃料とを混合することにより、液体燃料の濃度を調整するための濃度調整タンクと、を備え、前記濃度調整タンクに貯留される液体燃料の水位は、前記燃料電池の発電停止時よりも前記燃料電池の発電時の方が下方に配置され、前記気液分離器は、前記濃度調整タンク内において、前記燃料電池の発電時における前記液体燃料の水位よりも上側に配置されていることを特徴としている。
このような構成によれば、液体燃料は、燃料電池の発電時において、燃料タンクから燃料供給経路を介して、燃料電池に供給された後、燃料電池から燃料排出経路に排出される。そして、燃料排出経路に排出された液体燃料は、気液分離器に供給され、気体が分離された後、濃度調整タンクに供給される。次いで、液体燃料は、濃度調整タンクにおいて、濃度が調整された後、濃度調整タンクと液体燃料との間の燃料供給経路を介して、再度、燃料電池に供給される。つまり、液体燃料は、燃料電池の発電時において、燃料電池システムを循環している。
そのため、濃度調整タンクには、燃料電池の発電時において、相対的に少ない液体燃料が貯留される。
一方、燃料電池の発電停止時においては、濃度調整タンクから燃料電池への液体燃料の供給が停止されるとともに、燃料排出経路内の液体燃料が、気液分離器を介して、濃度調整タンク内に流入する。そのため、濃度調整タンクには、燃料電池の発電停止時において、相対的に多い液体燃料が貯留される。その結果、濃度調整タンク内に貯留される液体燃料の水位は、燃料電池の発電停止時よりも燃料電池の発電時の方が下方に配置される。
つまり、濃度調整タンクは、燃料電池の発電停止時において液体燃料を貯留可能な容積を確保する必要があり、濃度調整タンク内には、燃料電池の発電時において、液体燃料の水位よりも上方にスペースが生じる。
ここで、気液分離器は、濃度調整タンク内において、燃料電池の発電時における液体燃料の水位よりも上側に配置されており、燃料電池の発電時に生じる濃度調整タンク内のスペースに配置されている。
そのため、気液分離器を配置するためのスペースを、燃料電池の発電時に生じる濃度調整タンク内のスペース内に確保することができる。その結果、気液分離器を配置するためのスペースと、濃度調整タンクを配置するためのスペースとを別々に確保する必要がなく、燃料電池システムの省スペース化を図ることができる。
本発明の燃料電池システムによれば、濃度調整タンクおよび気液分離器を備えることができながら、省スペース化を図ることができる。
1.燃料電池システムの全体構成
図1において、電動車両1は、燃料電池およびバッテリを選択的に動力源とするハイブリッド車両であって、燃料電池システム2を搭載している。
図1において、電動車両1は、燃料電池およびバッテリを選択的に動力源とするハイブリッド車両であって、燃料電池システム2を搭載している。
燃料電池システム2は、燃料電池3と、燃料給排部4と、図示しない空気給排部と、制御部6と、動力部7とを備えている。
(1)燃料電池
燃料電池3は、液体燃料が直接供給および排出される、例えば、アニオン交換型燃料電池またはカチオン交換型燃料電池であって、電動車両1の中央下側に配置されている。
(1)燃料電池
燃料電池3は、液体燃料が直接供給および排出される、例えば、アニオン交換型燃料電池またはカチオン交換型燃料電池であって、電動車両1の中央下側に配置されている。
燃料電池3に供給される液体燃料としては、例えば、メタノール、ジメチルエーテル、ヒドラジン(例えば、無水ヒドラジンや、ヒドラジン1水和物などの水加ヒドラジンなどを含む)などが挙げられる。
なお、以下において、燃料電池3に供給される液体燃料を供給液とし、燃料電池3から排出される液体燃料を排出液として、それぞれ区別する。
燃料電池3は、電解質層8と、電解質層8の一方側に配置されたアノード9と、電解質層8の他方側に配置されたカソード10とを有する単位セル28(燃料電池セル)が、セパレータ(図示せず)を介して複数積層されたスタック構造に形成されている。つまり、電解質層8を介してアノード9およびカソード10が対向配置されてなる単位セル28が複数積層されている。なお、図1では、積層される複数の単位セル28のうち、電動車両1の前後方向最前端に配置される単位セル28だけを拡大して示し、その他の単位セル28については簡略化して記載している。
電解質層8は、例えば、アニオン成分またはカチオン成分が移動可能な層であり、アニオン交換膜またはカチオン交換膜を用いて形成されている。
アノード9は、アノード電極11と、アノード電極11に液体燃料(供給液)を供給するための燃料供給部材12とを有している。
アノード電極11は、電解質層8の一方面に形成されている。アノード電極11の電極材料としては、例えば、触媒が担持された多孔質担体(触媒担持多孔質担体)などが挙げられる。
燃料供給部材12は、セパレータとしても兼用され、ガス不透過性の導電性部材からなる。燃料供給部材12には、その表面から凹む葛折状の溝が形成されている。そして、燃料供給部材12は、溝の形成された表面がアノード電極11に対向接触されている。これにより、アノード電極11の一方面と燃料供給部材12の他方面(溝の形成された表面)との間には、アノード電極11全体に液体燃料(供給液)を接触させるための燃料供給路13が形成される。
燃料供給路13には、液体燃料(供給液)をアノード9内に流入させるための燃料供給口15が一端側(下側)に形成され、液体燃料(排出液)をアノード9から排出するための燃料排出口14が他端側(上側)に形成されている。
カソード10は、カソード電極16と、カソード電極16に空気(酸素)を供給するための空気供給部材17とを有している。
カソード電極16は、電解質層8の他方面に形成されている。カソード電極16の電極材料としては、例えば、アノード電極11の電極材料として例示した、触媒担持多孔質担体などが挙げられる。
空気供給部材17は、セパレータとしても兼用され、ガス不透過性の導電性部材からなる。空気供給部材17には、その表面から凹む葛折状の溝が形成されている。そして、空気供給部材17は、溝の形成された表面がカソード電極16に対向接触されている。これにより、カソード電極16の他方面と空気供給部材17の一方面(溝の形成された表面)との間には、カソード電極16全体に空気を接触させるための空気流路としての空気供給路18が形成される。
空気供給路18には、空気をカソード10内に流入させるための空気供給口19が他端側(上側)に形成され、空気をカソード10から排出するための空気排出口20が一端側(下側)に形成されている。
また、このような燃料電池3において、複数の単位セル28をそれぞれ区分する1つのセパレータは、上記燃料供給部材12および上記空気供給部材17を兼ね備える。換言すると、セパレータは、その一方側面において、燃料供給部材12として作用するとともに、他方側面において、空気供給部材17として作用する。
(2)燃料給排部
燃料給排部4は、供給液が貯留される燃料タンク35と、燃料タンク35から燃料電池3(具体的には、アノード9の燃料供給路13)へ供給液を輸送する燃料供給経路としての燃料供給ライン37と、燃料供給ライン37に介在される濃度調整タンク41と、燃料電池3(具体的には、アノード9の燃料供給路13)から排出液を排出させる燃料排出経路としての燃料排出ライン38と、濃度調整タンク41内に配置され、燃料排出ライン38に接続される気液分離器42とを備えている。
(2)燃料給排部
燃料給排部4は、供給液が貯留される燃料タンク35と、燃料タンク35から燃料電池3(具体的には、アノード9の燃料供給路13)へ供給液を輸送する燃料供給経路としての燃料供給ライン37と、燃料供給ライン37に介在される濃度調整タンク41と、燃料電池3(具体的には、アノード9の燃料供給路13)から排出液を排出させる燃料排出経路としての燃料排出ライン38と、濃度調整タンク41内に配置され、燃料排出ライン38に接続される気液分離器42とを備えている。
燃料タンク35は、燃料電池3よりも後方であり、電動車両1の後部に配置されている。燃料タンク35は、液体燃料に耐性のある材質、具体的には、ステンレス板などの金属材料などから、例えば、略ボックス状などに形成されている。燃料タンク35には、液体燃料として、例えば、メタノール、ジメチルエーテル、ヒドラジンなどが貯蔵(貯留)されている。
燃料供給ライン37は、その上流側端部が、シール材(ガスケットなど)を介して、燃料タンク35に接続されるとともに、その下流側端部が、シール材(ガスケットなど)を介して、燃料電池3(具体的には、アノード9の燃料供給路13)に接続されており、その流れ方向途中において、濃度調整タンク41が介在されている。
より具体的には、燃料供給ライン37は、燃料タンク35および濃度調整タンク41間を接続する第1供給ライン39と、濃度調整タンク41および燃料電池3間を接続する第2供給ライン40とを備えている。
第1供給ライン39は、その上流側端部が、シール材(ガスケットなど)を介して、燃料タンク35に接続されるとともに、その下流側端部が、シール材(ガスケットなど)を介して、濃度調整タンク41に接続されている。
また、第1供給ライン39の流れ方向途中には、第1供給ポンプ43および燃料供給弁44が設けられている。
第1供給ポンプ43としては、例えば、ロータリーポンプ、ギヤポンプなどの回転式ポンプ、ピストンポンプ、ダイヤフラムポンプなどの往復式ポンプなど、公知の送液ポンプが用いられる。第1供給ポンプ43は、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されている(図1の破線参照)。これにより、コントロールユニット29(後述)からの制御信号が、第1供給ポンプ43に入力され、コントロールユニット29(後述)が、第1供給ポンプ43の駆動および停止を制御する。
また、燃料供給弁44は、第1供給ライン39を開閉するための弁であって、例えば、電磁弁など、公知の開閉弁が用いられる。また、燃料供給弁44は、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されている(図1の破線参照)。これにより、コントロールユニット29(後述)からの制御信号が、燃料供給弁44に入力され、コントロールユニット29(後述)が、燃料供給弁44の開閉を制御する。
このような第1供給ライン39により、燃料タンク35から、液体燃料(1次(高濃度)供給液)が、濃度調整タンク41へ供給される。
第2供給ライン40は、その上流側端部が、シール材(ガスケットなど)を介して、濃度調整タンク41に接続されるとともに、その下流側端部が、シール材(ガスケットなど)を介して、燃料電池3(具体的には、アノード9の燃料供給口15)に接続されている。
また、第2供給ライン40の流れ方向途中には、第2供給ポンプ45が設けられている。
第2供給ポンプ45としては、上記した公知の送液ポンプが用いられる。第2供給ポンプ45は、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されている(図1の破線参照)。これにより、コントロールユニット29(後述)からの制御信号が、第2供給ポンプ45に入力され、コントロールユニット29(後述)が、第2供給ポンプ45の駆動および停止を制御する。
このような第2供給ライン40により、液体燃料(2次供給液)が、濃度調整タンク41から燃料電池3に供給される。
濃度調整タンク41は、詳しくは後述するが、上記した液体燃料に耐性のある材質から、略ボックス形状に形成されている。
燃料排出ライン38は、その上流側端部が、シール材(ガスケットなど)を介して、燃料電池3(具体的には、アノード9の燃料排出口14)に接続されるとともに、その下流側端部が、シール材(ガスケットなど)を介して、濃度調整タンク41内に配置される気液分離器42に接続されている。
このような燃料排出ライン38により、燃料電池3から、ガス(気体)と液体燃料とを含む排出液が、気液分離器42に排出される。
気液分離器42は、詳しくは後述するが、図2に示すように、例えば、中空形状に形成されている。気液分離器42には、底部流通口24と、上部流通口25と、連通口63とが形成されている。
底部流通口24は、気液分離器42の下部に配置されており、気液分離器42の内部空間と、濃度調整タンク41の内部空間とを連通している。
上部流通口25は、気液分離器42の上部に配置されている。上部流通口25には、ガス排出管26が接続されている。詳しくは、ガス排出管26の上流側端部は、シール材(ガスケット)を介して上部流通口25に接続され、ガス排出管26の下流側端部は、図1に示すように、大気に開放されている。また、ガス排出管26の途中には、ガス排出弁27が設けられている。
ガス排出弁27は、ガス排出管26を開放して気液分離器42内の圧力を開放するための弁であって、例えば、電磁弁など、公知の開閉弁が用いられる。ガス排出弁27は、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されている(図1の破線参照)。これにより、コントロールユニット29(後述)からの制御信号がガス排出弁27に入力され、コントロールユニット29(後述)が、ガス排出弁27の開閉を制御する。
連通口63は、気液分離器42の側部に配置されている。連通口63には、図2に示すように、燃料排出ライン38の下流側端部が、シール材(ガスケットなど)を介して接続されている。これによって、気液分離器42には、燃料電池3からの排出液が、燃料排出ライン38を介して流入する。そして、気液分離器42では、流入された排出液をガス(気体)と液体燃料とに分離する。分離されたガスは、ガス排出管26により、電動車両1外に排出される。
一方、ガスが分離された液体燃料は、底部流通口24を介して、濃度調整タンク41内に排出される。つまり、濃度調整タンク41には、気液分離器42から、ガスが分離された液体燃料が供給される。
そして、濃度調整タンク41では、燃料タンク35からの液体燃料(1次供給液)と、気液分離器42からの液体燃料(排出液)とが適宜の割合で混合され、燃料電池3に供給される液体燃料(2次供給液)の濃度が、調整される。
その後、濃度が調整された液体燃料は、図1に示すように、2次供給液として第2供給ライン40を介して、燃料電池3の燃料供給路13に戻る(還流する)。つまり、燃料排出ライン38、気液分離器42、濃度調整タンク41、第2供給ライン40および燃料供給路13は、アノード9を循環するクローズドライン(閉流路)を形成している。
(3)空気給排部
空気給排部は、図示しないが、燃料電池システム2に採用される公知の構成でよく、具体的には、空気をカソード10に供給するための空気供給管(図示せず)と、カソード10から排出される空気を外部に排出するための空気排出管(図示せず)とを備えている。
(3)空気給排部
空気給排部は、図示しないが、燃料電池システム2に採用される公知の構成でよく、具体的には、空気をカソード10に供給するための空気供給管(図示せず)と、カソード10から排出される空気を外部に排出するための空気排出管(図示せず)とを備えている。
空気供給管(図示せず)は、その一端側(上流側)が大気中に開放され、その他端側(下流側)が空気供給口19に接続されている。空気供給管(図示せず)の途中には、エアコンプレッサなどの公知の空気供給ポンプ(図示せず)が介在されており、また、その下流側には、空気供給弁(図示せず)が設けられている。
これら空気供給ポンプ(図示せず)および空気供給弁(図示せず)のそれぞれは、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されており、コントロールユニット29(後述)からの制御信号が、空気供給ポンプ(図示せず)および空気供給弁(図示せず)に入力され、コントロールユニット29(後述)が、空気供給ポンプ(図示せず)の駆動および停止を制御、および、空気供給弁(図示せず)の開閉を制御する。
空気排出管(図示せず)は、その一端側(上流側)が空気排出口20に接続され、その他端側(下流側)がドレンとされる。
(4)制御部
制御部6は、コントロールユニット29を備えている。
(4)制御部
制御部6は、コントロールユニット29を備えている。
コントロールユニット29は、電動車両1における電気的な制御を実行するユニット(例えば、ECU:Electronic Control Unit)であり、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータから構成されている。
制御部6では、詳しくは後述するが、例えば、第1供給ポンプ43、第2供給ポンプ45などの駆動および停止、燃料供給弁44やガス排出弁27の開閉などを、適宜制御する。
(5)動力部
動力部7は、燃料電池3から出力される電気エネルギーを電動車両1の駆動力として機械エネルギーに変換するためのモータ31と、モータ31に電気的に接続されるインバータ32と、モータ31による回生エネルギーを蓄電するための動力用バッテリ33と、DC/DCコンバータ30とを備えている。
(5)動力部
動力部7は、燃料電池3から出力される電気エネルギーを電動車両1の駆動力として機械エネルギーに変換するためのモータ31と、モータ31に電気的に接続されるインバータ32と、モータ31による回生エネルギーを蓄電するための動力用バッテリ33と、DC/DCコンバータ30とを備えている。
モータ31は、燃料電池3よりも前方、電動車両1の前部に配置されている。モータ31としては、例えば、三相誘導電動機、三相同期電動機など、公知の三相電動機が挙げられる。
インバータ32は、モータ31と燃料電池3との間に配置されている。インバータ32は、燃料電池3で発電された直流電力を交流電力に変換する装置であって、例えば、公知のインバータ回路が組み込まれた電力変換装置が挙げられる。また、インバータ32は、配線により、燃料電池3およびモータ31にそれぞれ電気的に接続されている。
動力用バッテリ33としては、例えば、ニッケル水素電池や、リチウムイオン電池など、公知の二次電池が挙げられる。また、動力用バッテリ33は、インバータ32と燃料電池3との間の配線に接続され、これにより、燃料電池3からの電力を蓄電可能、かつ、モータ31に電力を供給可能とされている。
DC/DCコンバータ30は、動力用バッテリ33と燃料電池3との間に配置されている。DC/DCコンバータ30は、燃料電池3の出力電圧を昇降圧する機能を有し、燃料電池3の電力および動力用バッテリ33の入出力電力を調整する機能を有している。
そして、DC/DCコンバータ30は、コントロールユニット29と電気的に接続されており(図1の破線参照)、これにより、コントロールユニット29から出力される出力制御信号の入力に応じて、燃料電池3の出力(出力電圧)を制御する。
また、DC/DCコンバータ30は、配線により、燃料電池3および動力用バッテリ33にそれぞれ電気的に接続されているとともに、配線の分岐により、インバータ32に電気的に接続されている。
これにより、DC/DCコンバータ30からモータ31への電力は、インバータ32において直流電力から三相交流電力に変換され、三相交流電力としてモータ31に供給される。
2.濃度調整タンクおよび気液分離器の詳細
濃度調整タンク41は、図2に示すように、略ボックス形状に形成されている。濃度調整タンク41には、燃料入口50と、燃料出口51と、第1挿通穴52と、第2挿通穴53とが形成されている。
2.濃度調整タンクおよび気液分離器の詳細
濃度調整タンク41は、図2に示すように、略ボックス形状に形成されている。濃度調整タンク41には、燃料入口50と、燃料出口51と、第1挿通穴52と、第2挿通穴53とが形成されている。
燃料入口50は、濃度調整タンク41の側壁41Aに配置され、側壁41Aの下方部分を厚み方向に貫通している。燃料入口50には、シール材(ガスケットなど)を介して、第1供給ライン39の下流側端部が接続されている。
燃料出口51は、濃度調整タンク41の底壁41Bに配置され、底壁41Bを厚み方向に貫通している。燃料出口51には、シール材(ガスケットなど)を介して、第1供給ライン39の上流側端部が接続されている。
第1挿通穴52は、燃料入口50が形成される側壁41Aとは反対側の側壁41Aに配置されている。第1挿通穴52は、側壁41Aの上方部分を厚み方向に貫通している。第1挿通穴52の内径は、燃料排出ライン38の外径と略同じである。そして、第1挿通穴52には、シール材(ガスケットなど)を介して、燃料排出ライン38の下流側端部が挿通されている。
第2挿通穴53は、濃度調整タンク41の上壁41Cに配置され、上壁41Cを厚み方向に貫通している。燃料出口51には、シール材(ガスケットなど)を介して、ガス排出管26の上流側端部が挿通されている。
また、濃度調整タンク41の内容積は、燃料電池システム2の発電時において濃度調整タンク41内に貯留される液体燃料の体積(以下、発電時の燃料貯留量とする。)に対して、例えば、3倍以上7倍以下、好ましくは、5倍である。発電時の燃料貯留量に対する濃度調整タンク41の内容積が、上記下限以上であれば、濃度調整タンク41内に気液分離器42を配置するためのスペースを確保することができ、上記上限以下であれば、燃料電池システム2の省スペース化を図ることができる。
また、濃度調整タンク41の内容積は、燃料電池システム2の発電停止時において濃度調整タンク41内に貯留される液体燃料(以下、発電停止時の燃料貯留量とする。)に対して、例えば、1.1倍以上1.5倍以下、好ましくは、1.2倍以下である。発電停止時の燃料貯留量に対する濃度調整タンク41の内容積が、上記下限以上であれば、燃料電池システム2の発電停止時において、液体燃料を確実に貯留することができ、上記上限以下であれば、燃料電池システム2の省スペース化を図ることができる。
そのため、燃料電池システム2の発電時において、濃度調整タンク41内に貯留される液体燃料の水位L1(以下、発電時の水位L1とする。)は、上下方向において、濃度調整タンク41の底壁41Bから濃度調整タンク41の1/4の位置よりも下方に位置している。
また、燃料電池システム2の発電停止時において、濃度調整タンク41内に貯留される液体燃料の水位L2(以下、発電停止時の水位L2とする。)は、上下方向において、濃度調整タンク41の底壁41Bから濃度調整タンク41の3/4の位置よりも上方に位置している。つまり、発電時の水位L1は、発電停止時の水位L2よりも下方に配置されている。
気液分離器42は、濃度調整タンク41内の上側部分に収容されており、発電時の水位L1よりも上側に位置している。
気液分離器42は、分離器筐体60と、仕切板61とを備えている。
分離器筐体60は、中空形状に形成されており、絞り部60Aと、周側壁60Bと、閉鎖壁60Cとを一体に有している。
絞り部60Aは、分離器筐体60の下側部分であって、略漏斗状に形成されている。詳しくは、絞り部60Aは、下方に向かうにつれて小径となる略円錐形状に形成されている。また、絞り部60Aの下端部(径方向中央)には、底部流通口24が形成されている。底部流通口24は、絞り部60Aの下端部を上下方向に貫通している。
周側壁60Bは、分離器筐体60の上側部分であって、絞り部60Aの上端部から連続して、上方に向かって延びる略円筒形状に形成されている。周側壁60Bには、連通口63が形成されている。
連通口63は、濃度調整タンク41の第1挿通穴52と向かい合うように配置されている。連通口63は、周側壁60Bを径方向に貫通しており、分離器筐体60の内外を連通している。連通口63には、燃料排出ライン38の下流側端部が、シール材(ガスケットなど)を介して接続されている。つまり、燃料排出ライン38の下流側端部は、発電時の水位L1よりも上側に配置されている。なお、燃料排出ライン38は、好ましくは、その全体が発電時の水位L1よりも上側に配置される。
閉鎖壁60Cは、分離器筐体60の上端部であって、周側壁60Bの上端面を閉鎖している。閉鎖壁60Cは、平面視略円形の板状に形成されている。閉鎖壁60Cには、上部流通口25が形成されている。上部流通口25は、濃度調整タンク41の第2挿通穴53と向かい合うように配置されている。上部流通口25は、閉鎖壁60Cを上下方向に貫通している。上部流通口25には、ガス排出管26の上流側端部が、シール材(ガスケットなど)を介して接続されている。
仕切板61は、分離器筐体60の周側壁60B内において、連通口63よりも下側に配置されており、分離器筐体60の内部空間を上下に仕切っている。詳しくは、仕切板61は、平面視略円形の板状に形成されており、仕切板61の外周縁の全体が、周側壁60Bの内面に接続されている。
また、仕切板61には、貫通口62が形成されている。貫通口62は、仕切板61を上下方向(厚み方向)に貫通している。これによって、貫通口62は、分離器筐体60内の上側の空間と下側の空間とを連通している。
3.燃料電池システム(燃料電池)による発電
上記した燃料電池システム2では、図1に示すように、コントロールユニット29の制御により、燃料供給弁44が開かれ、第1供給ポンプ43および第2供給ポンプ45が駆動されることにより、燃料タンク35に貯留される供給液が燃料供給ライン37を介して、具体的には、第1供給ライン39、濃度調整タンク41および第2供給ライン40を順次通過し、アノード9に供給される。一方、空気供給弁(図示せず)が開かれ、空気供給ポンプ(図示せず)が駆動されることにより、空気が空気供給管(図示せず)を介してカソード10に供給される。なお、燃料供給弁44は、液体燃料が所定量供給された後に閉じられるが、後の液体燃料の濃度調整時に、適宜開閉される。
3.燃料電池システム(燃料電池)による発電
上記した燃料電池システム2では、図1に示すように、コントロールユニット29の制御により、燃料供給弁44が開かれ、第1供給ポンプ43および第2供給ポンプ45が駆動されることにより、燃料タンク35に貯留される供給液が燃料供給ライン37を介して、具体的には、第1供給ライン39、濃度調整タンク41および第2供給ライン40を順次通過し、アノード9に供給される。一方、空気供給弁(図示せず)が開かれ、空気供給ポンプ(図示せず)が駆動されることにより、空気が空気供給管(図示せず)を介してカソード10に供給される。なお、燃料供給弁44は、液体燃料が所定量供給された後に閉じられるが、後の液体燃料の濃度調整時に、適宜開閉される。
アノード9では、液体燃料が、アノード電極11と接触しながら燃料供給路13を通過する。一方、カソード10では、空気が、カソード電極16と接触しながら空気供給路18を通過する。
そして、各電極(アノード電極11およびカソード電極16)において電気化学反応が生じ、起電力が発生する。例えば、液体燃料がメタノールである場合には、下記式(1)〜(3)の通りとなる。
(1) CH3OH+6OH−→CO2+5H2O+6e−(アノード電極11での反応)
(2) O2+2H2O+4e−→4OH− (カソード電極16での反応)
(3) CH3OH+3/2O2→CO2+2H2O (燃料電池3全体での反応)
すなわち、メタノールが供給されたアノード電極11では、メタノール(CH3OH)とカソード電極16での反応で生成した水酸化物イオン(OH−)とが反応して、二酸化炭素(CO2)および水(H2O)が生成するとともに、電子(e−)が発生する(上記式(1)参照)。
(1) CH3OH+6OH−→CO2+5H2O+6e−(アノード電極11での反応)
(2) O2+2H2O+4e−→4OH− (カソード電極16での反応)
(3) CH3OH+3/2O2→CO2+2H2O (燃料電池3全体での反応)
すなわち、メタノールが供給されたアノード電極11では、メタノール(CH3OH)とカソード電極16での反応で生成した水酸化物イオン(OH−)とが反応して、二酸化炭素(CO2)および水(H2O)が生成するとともに、電子(e−)が発生する(上記式(1)参照)。
アノード電極11で発生した電子(e−)は、図示しない外部回路を経由してカソード電極16に到達する。つまり、この外部回路を通過する電子(e−)が、電流となる。
一方、カソード電極16では、電子(e−)と、外部からの供給もしくは燃料電池3での反応で生成した水(H2O)と、空気供給路18を流れる空気中の酸素(O2)とが反応して、水酸化物イオン(OH−)が生成する(上記式(2)参照)。
そして、生成した水酸化物イオン(OH−)が、電解質層8を通過してアノード電極11に到達し、上記と同様の反応(上記式(1)参照)が生じる。
また、例えば、液体燃料がヒドラジンである場合には、下記式(4)〜(6)の通りとなる。
(4) N2H4+4OH−→N2+4H2O+4e− (アノード電極11での反応)
(5) O2+2H2O+4e−→4OH− (カソード電極16での反応)
(6) N2H4+O2→N2+2H2O (燃料電池3全体での反応)
このようなアノード電極11およびカソード電極16での電気化学的反応が連続的に生じることによって、燃料電池3全体として、上記式(3)または上記式(6)で表わされる反応が生じて、燃料電池3に起電力が発生する。つまり、燃料電池3が発電する。
(4) N2H4+4OH−→N2+4H2O+4e− (アノード電極11での反応)
(5) O2+2H2O+4e−→4OH− (カソード電極16での反応)
(6) N2H4+O2→N2+2H2O (燃料電池3全体での反応)
このようなアノード電極11およびカソード電極16での電気化学的反応が連続的に生じることによって、燃料電池3全体として、上記式(3)または上記式(6)で表わされる反応が生じて、燃料電池3に起電力が発生する。つまり、燃料電池3が発電する。
そして、発生した起電力が、配線を介して、DC/DCコンバータ30に送電され、動力部7では、インバータ32およびモータ31、および/または、動力用バッテリ33に送電される。そして、モータ31では、インバータ32により三相交流電力に変換された電気エネルギーが電動車両1の車輪を駆動させる機械エネルギーに変換される。一方、動力用バッテリ33では、その電力が充電される。
また、燃料給排部4では、アノード9から排出される排出液が、図2に示すように、燃料電池3から燃料排出ライン38に排出される。
しかるに、上記の式(1)〜(6)に示すように、燃料電池3の発電反応において、水およびガス(例えば、二酸化炭素や窒素)が生じる。そのため、排出液には、使用後および未反応の液体燃料が含まれるとともに、水およびガスが含まれる。
そのような排出液は、燃料排出ライン38を通過して、気液分離器42の連通口63から、分離器筐体60内の仕切板61よりも上方の空間に流入する。
これによって、排出液の流速は低下し、排出液は仕切板61の上面に沿って流動する。そして、排出液に含まれるガスは、排出液が仕切板61に沿って流動するときに、排出液から分離され上昇する。
そして、排出液から分離されたガスは、上部流通口25を介して、ガス排出管26に排出され、ガス排出弁27が開かれることにより、ガス排出管26を介して外部へ排出される。
一方、ガスが分離された排出液(使用後および未反応の液体燃料や水)は、仕切板61の貫通口62を介して、分離器筐体60における仕切板61よりも下方の空間に落下する。そして、排出液は、絞り部60Aに沿って底部流通口24に向かって流動した後、底部流通口24から濃度調整タンク41の下側部分に落下する。
濃度調整タンク41に落下した排出液は、図1に示すように、濃度調整タンク41内において、燃料供給弁44の開閉により1次供給液と適宜の割合で混合され、液体燃料(2次供給液)の濃度が、調整される。
その後、濃度が調整された液体燃料(2次供給液)は、第2供給ポンプ45が駆動することにより、燃料出口51および第2供給ライン40を介して、再度、燃料供給口15から燃料供給路13に流入する。
このようにして、液体燃料が、クローズドライン(燃料排出ライン38、気液分離器42、濃度調整タンク41、第2供給ライン40および燃料供給路13)を循環する。
4.燃料電池システム(燃料電池)の発電停止状態
燃料電池システム2の発電停止状態では、コントロールユニット29の制御により、第1供給ポンプ43および第2供給ポンプ45の駆動が停止されるとともに、燃料供給弁44が閉じられる。これにより、燃料タンク35から濃度調整タンク41への液体燃料の供給が停止するとともに、濃度調整タンク41から燃料電池3への液体燃料の供給が停止する。
4.燃料電池システム(燃料電池)の発電停止状態
燃料電池システム2の発電停止状態では、コントロールユニット29の制御により、第1供給ポンプ43および第2供給ポンプ45の駆動が停止されるとともに、燃料供給弁44が閉じられる。これにより、燃料タンク35から濃度調整タンク41への液体燃料の供給が停止するとともに、濃度調整タンク41から燃料電池3への液体燃料の供給が停止する。
一方、燃料排出ライン38内の液体燃料は、図2に示すように、自重により、気液分離器42内に流入する。その後、液体燃料は、気液分離器42を上記のように通過して、濃度調整タンク41内に排出される。
これにより、濃度調整タンク41内に貯留される液体燃料量が増加し、液体燃料の水位が、発電時の水位L1から発電停止時の水位L2に上昇する。
このような発電停止時の水位L2は、気液分離器42の絞り部60Aよりも上側かつ閉鎖壁60Cよりも下側に位置している。つまり、気液分離器42の下側部分(少なくとも一部)は、発電停止時の水位L2よりも下側に位置し、濃度調整タンク41内の液体燃料に沈んでいる。
その後、燃料電池システム2(燃料電池3)が発電動作を開始すると、液体燃料がクローズドライン(閉流路)の循環を再開し、濃度調整タンク41内の発電停止時の水位L2が、発電時の水位L1に下降する。
5.作用効果
燃料電池システム2(燃料電池3)の発電時において、図1に示すように、液体燃料は、クローズドライン(燃料排出ライン38、気液分離器42、濃度調整タンク41、第2供給ライン40および燃料供給路13)を循環している。
5.作用効果
燃料電池システム2(燃料電池3)の発電時において、図1に示すように、液体燃料は、クローズドライン(燃料排出ライン38、気液分離器42、濃度調整タンク41、第2供給ライン40および燃料供給路13)を循環している。
そのため、燃料電池3の発電時において、濃度調整タンク41には、相対的に少ない液体燃料が貯留される。
一方、燃料電池3の発電停止時においては、濃度調整タンク41から燃料電池3への液体燃料の供給が停止されるとともに、燃料排出ライン38内の液体燃料が、気液分離器42を介して、濃度調整タンク41内に流入する。そのため、濃度調整タンク41には、図2に示すように、燃料電池3の発電停止時において、相対的に多い液体燃料が貯留される。その結果、濃度調整タンク41において、発電時の水位L1は、発電停止時の水位L2よりも下方に配置される。
つまり、濃度調整タンク41は、燃料電池3の発電停止時において液体燃料を貯留可能な容積を確保する必要があり、濃度調整タンク41内には、燃料電池3の発電時において、発電時の水位L1よりも上方にスペースが生じる。
そして、このスペースには、気液分離器42が配置されている。そのため、気液分離器42を配置するためのスペースを、燃料電池3の発電時に生じる濃度調整タンク41内のスペース内に確保することができる。その結果、気液分離器42を配置するためのスペースと、濃度調整タンク41を配置するためのスペースとを別々に確保する必要がなく、燃料電池システム2の省スペース化を図ることができる。
6.変形例
本発明において、気液分離器42は、濃度調整タンク41内に収容できれば、特に制限されず、公知の液体分離器を用いることができる。
6.変形例
本発明において、気液分離器42は、濃度調整タンク41内に収容できれば、特に制限されず、公知の液体分離器を用いることができる。
上記の実施形態では、気液分離器42が、分離器筐体60の内部空間を上下に仕切る仕切板61を備え、連通口63が、仕切板61よりも上側に位置されるが、これに限定されない。
例えば、気液分離器42が、図3に示すように、分離器筐体60の内部空間を上下に仕切るフィルタ70を備え、連通口63が、分離器筐体60において、フィルタ70よりも下側に形成されていてもよい。
フィルタ70は、ガス(気体)の通過を許容するとともに、液体の通過を規制するように構成されている。
このような気液分離器42では、燃料電池3からの排出液が、燃料排出ライン38および連通口63を介して、分離器筐体60内のフィルタ70よりも下側の空間に流入する。これによって、排出液の流速が低下し、分離器筐体60内のフィルタ70よりも下側の空間において、排出液とガス(気体)とが分離される。
分離されたガス(気体)は、上昇してフィルタ70を通過し、上部流通口25からガス排出管26に排出される。一方、分離された液体燃料は、底部流通口24から濃度調整タンク41の下側部分に排出される。
なお、燃料電池3の発電停止時においては、水位L2は、気液分離器42の絞り部60Aよりも上側かつフィルタ70よりも下側に位置している。
また、上記の実施形態では、濃度調整タンク41は、略ボックス形状に形成されるが、濃度調整タンク41の形状は特に限定されない。濃度調整タンク41は、例えば、両端部が閉鎖される略円筒形状に形成することもできる。
また、濃度調整タンク41は、図1において、便宜上、燃料電池3の後方に並ぶように記載されているが、濃度調整タンク41の配置は特に限定されず、好ましくは、濃度調整タンク41は、燃料電池3よりも下方に配置される。
この場合、上記の燃料電池システム(燃料電池)の発電停止状態において、燃料電池3内の液体燃料を、自重により燃料排出ライン38を介して、濃度調整タンク41内に流入させることができる。
これらによっても、上記の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。なお、これら実施形態および変形例は、適宜組み合わせることができる。
2 燃料電池システム
3 燃料電池
35 燃料タンク
37 燃料供給ライン
38 燃料排出ライン
41 濃度調整タンク
42 気液分離器
L1 発電時の水位
L2 発電停止時の水位
3 燃料電池
35 燃料タンク
37 燃料供給ライン
38 燃料排出ライン
41 濃度調整タンク
42 気液分離器
L1 発電時の水位
L2 発電停止時の水位
Claims (1)
- 液体燃料が供給されることにより発電する燃料電池と、
液体燃料が貯留される燃料タンクと、
前記燃料タンクから前記燃料電池に対して液体燃料を供給する燃料供給経路と、
前記燃料電池から、気体と液体燃料とを含む排出液を排出する燃料排出経路と、
前記燃料排出経路に接続され、前記排出液を液体燃料と気体とに分離する気液分離器と、
前記燃料供給経路に介在されるとともに、前記気液分離器から液体燃料が供給されるように構成され、前記燃料タンクから供給される液体燃料と、前記気液分離器からの液体燃料とを混合することにより、液体燃料の濃度を調整するための濃度調整タンクと、を備え、
前記濃度調整タンクに貯留される液体燃料の水位は、前記燃料電池の発電停止時よりも前記燃料電池の発電時の方が下方に配置され、
前記気液分離器は、前記濃度調整タンク内において、前記燃料電池の発電時における前記液体燃料の水位よりも上側に配置されていることを特徴とする、燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014058108A JP2015185234A (ja) | 2014-03-20 | 2014-03-20 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015185234A true JP2015185234A (ja) | 2015-10-22 |
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JP2014058108A Pending JP2015185234A (ja) | 2014-03-20 | 2014-03-20 | 燃料電池システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109144436A (zh) * | 2018-09-14 | 2019-01-04 | 杭州先临易加三维科技有限公司 | 液位控制方法、装置、计算机设备和存储介质 |
-
2014
- 2014-03-20 JP JP2014058108A patent/JP2015185234A/ja active Pending
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CN109144436B (zh) * | 2018-09-14 | 2021-11-23 | 易加三维增材技术(杭州)有限公司 | 液位控制方法、装置、计算机设备和存储介质 |
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