JP5458338B2 - 直接形燃料電池、直接形燃料電池システム及び直接形燃料電池の運転方法 - Google Patents

直接形燃料電池、直接形燃料電池システム及び直接形燃料電池の運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体燃料を循環させて発電するアクティブ型の直接形燃料電池(Direct Fuel Cell)の内部構造に関するものであり、特に、電池内部で発生する二酸化炭素の影響を最小限に抑えることにより電極の耐久性を向上させた直接形燃料電池、直接形燃料電池システム及びその直接形燃料電池の運転方法等に関する。
直接形燃料電池は改質器を介さずに燃料を直接アノードに供給する燃料電池である。直接形燃料電池の燃料極(以下、「アノード」という。)に供給された燃料は、プロトン伝導性を持つ固体高分子電解質膜を透過し、酸化されてプロトンを生成する。燃料としては一般にメタノールなどのアルコール類が用いられ、酸化剤極(以下、「カソード」という。)に供給される酸化剤は、酸素を含む気体、通常は空気が用いられる。このような燃料電池では、燃料と酸素とを各電極にそれぞれ流通させることによりアノード側で下記(A)、カソード側で下記(B)の化学反応が起こり、これによって発電する。
(A)CHOH+HO→6H+6e+CO
(B)6H+6e+3/2O→3H
ところで、直接形燃料電池には、燃料や酸化剤の供給等にポンプやファンなどの補機によって液体燃料を循環させるアクティブ型と、内部気化型等を採用することで燃料を循環させず補機も不要なパッシブ型、或いは燃料を循環させないパッシブ型であるが一部ポンプを併用するセミパッシブ型などいくつかの方式が知られている(特許文献1)。
特開2008−210679号公報
上述のように、発電時にアノード側では二酸化炭素(CO)が生成されるが、この二酸化炭素の気泡は電池内部で燃料流通の空間的障害となり、燃料の拡散性を低下させる要因となる。
実験によると、燃料極の出口付近で二酸化炭素の割合が高くなるために燃料の拡散律速が起こっていることが明らかとなった。このような燃料の拡散速度が律速されると燃料の出口付近で局所的に電流密度が上昇することになる。そして、電流密度の上昇はフラッディングを促進させ、燃料電池の耐久性を低下させる結果となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、二酸化炭素による燃料の拡散の阻害を抑えて耐久性を向上させることができる直接形燃料電池、直接形燃料電池システム及びその直接形燃料電池の運転方法を提供することを技術的課題とする。
本発明に係る直接形燃料電池は、酸化剤を供給するための酸化剤極と、燃料が流れるための流路を設けた板状の導電性部材を接触させた燃料極を有し、前記導電性部材は、燃料を流入させる複数の燃料入口と、燃料を排出させる燃料出口とを備える。そして、前記複数の燃料入口と前記燃料出口とを結ぶ流路とが一つの流路によって接続されている。
このような構成によると、二酸化炭素による燃料の拡散の阻害を抑えて運転すること可能となり、直接形燃料電池の耐久性を向上させることができる。特に、流路をサーペンタイン状(serpentine)にしたり流路を複数設けて多系統にすることで大量の燃料を1つの流路で電池全体に効率よく流通させることができ、電池の出力特性を向上させることができる。
本発明によれば、燃料の流路において、下流側にある燃料入口から燃料出口までに流通する燃料の濃度を高めてその拡散性を向上させることによって、二酸化炭素の燃料の拡散の阻害を抑えて燃料を反応させることができる。これにより、電池内部の電流分布を均一にして局所的な電流密度の上昇を抑え、耐久性を向上させることができる。さらに、クロスオーバーが生じるタイプの燃料電池においては、上記の効果に加えて、セル電圧を高くできるという効果もある。なぜなら、上流側にある燃料入口から供給する燃料の濃度を従来のものと比べて低いレベルに設定できるからである。従来は、流路後半にける燃料不足を防ぐため燃料の濃度を低くするには限度が有り、クロスオーバーを十分に抑制することはできなかった。
直接形燃料電池の単セルの積層構造を概略的に示す断面図。 アノード側セパレータの形状を概略的に示す図。 アノード側セパレータの他の形状を概略的に示す図。 直接形燃料電池システムの一例を概略的に示す構成図 直接形燃料電池システムの他の例を概略的に示す構成図。
以下、直接形燃料電池の一例として、メタノールを燃料とし、空気を酸化剤とする直接メタノール形燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell、以下、「DMFC」という。)を用いて説明する。
(第1の実施形態)−直接形燃料電池について−
図1は、直接形燃料電池の単セルの積層構造を概略的に示す断面図である。単セル1は、電極接合体(Membrane Electrode Assembly、以下、「MEA」という。)6と、アノードガスケット2aと、カソードガスケット2bと、アノード側セパレータ7aと、カソード側セパレータ7bとを備えている。セパレーターは燃料が流れるための流路を設けた板状の導電性部材であり、燃料極であるアノードと酸化剤極であるカソードにそれぞれ電気的に接続されている。この図に示すように、アノード側セパレータ7aは、MEA6に臨む面にアノード3aに供給するメタノールを流通するための流路9aを備え、アノード3aに接触している。カソード側セパレータ7bは、MEA6に臨む面にカソード3bに供給する空気を流通するための流路9bを備え、カソード3bに接触している。
MEA6は、固体高分子からなる電解質膜8の両面にアノード3aとカソード3bとを備える。アノード3a及びカソード3bは、ガス拡散層4と触媒層5とが積層されてなる。アノードガスケット2a及びカソードガスケット2bは、燃料や酸化剤の漏れを防ぐためにアノード3a及びカソード3bの周囲に設けられる。単セル1は、流路9aにメタノールを、流路9bに空気をそれぞれ流通し、メタノールと空気とを反応させて発電する。
図2は、アノード側セパレータ7aの形状を概略的に示す図である。アノード側セパレータ7aは、流路9aと、第1の燃料入口11と、第2の燃料入口12と、燃料出口13とを備える。この流路9aは、メタノールを第1の燃料入口11から燃料出口まで流通させる溝であり、蛇行したサーペンタイン状に形成されている。第2の燃料入口12は、第1の燃料入口11の下流に配置されている。燃料入口は2つとは限らず、更に多く設けても良い。また、流路9aは、様々な形状とすることができるが、サーペンタイン状に形成すると、大量のメタノールを1つの流路で電池全体に流通させることができ、電池の出力特性を高くすることができる。
上述の通り、発電時にメタノールと空気との反応により生成される二酸化炭素は、メタノール中では気泡として存在し、その二酸化炭素は、空間的な障害となってメタノールの拡散を阻害する原因になる。従来の直接形燃料電池では、燃料入口が一つしか設けられていなかったため、流路9aの下流側ほど二酸化炭素の量が増加してメタノールの拡散が阻害される原因となっていたが、以上のように、燃料入口を複数設けることにより、二酸化炭素が増加する流路終端近傍側に別途設けられた燃料入口から新鮮な、すなわち、燃料濃度が低下していない燃料が供給されることで二酸化炭素が多量に存在することに起因する燃料の拡散律速による燃料不足を抑えることができる。
なお、燃料入口の数を2つとした場合、第2の燃料入口12の位置は、第1の燃料入口11から燃料出口13までの流路9aに沿った長さを100としたとき、第1の燃料入口11から流路9aに沿って60以上85以下離れていることが好ましい。流路9aに沿った長さは、流路9aの一端から一定距離の位置を通って移動するときの長さやそれらの平均でもよい。このようにすると、二酸化炭素の影響を効率良く抑えて発電の効率を向上させることができる。
第1の実施形態の直接形燃料電池によると、発電時に発生する流路内で発生する二酸化炭素が原因で生じる燃料の拡散律速の発生を減少させることができ、その結果、電流分布が均一となって局所的な電流密度の上昇も抑えられ、電池の耐久性を向上させることができる。
(実施例)
以下、第1の実施形態の実施例を説明する。実施例では、第1の実施形態と同様の単セルのDMFCを、以下の<実施例1>から<比較例3>までの条件でそれぞれ運転して評価した。ここで、第2の燃料入口は、第1の燃料入口から燃料出口までの流路の道のりを100としたとき、第1の燃料入口から流路に沿って約85離れた位置に設けられている単セルを用いた。また、単セルの運転は、酸化剤として空気を用い、単セル温度を70[℃]に維持し、150[mA・cm−2]の定電流密度で、1日に8時間発電するDSS(Daily Start and Stop、Daily Start up and Shut down)運転を125回繰り返して総計1000時間実施した。DSS運転とは、一日一回起動と停止とを行うような運転方法である。
<実施例1>
第1の燃料入口に1.0[mol/L]のメタノールを、第2の燃料入口に1.5[mol/L]のメタノールをそれぞれ供給する。
<比較例1>
第1の燃料入口に1.0[mol/L]のメタノールを、第2の燃料入口に1.0[mol/L]のメタノールをそれぞれ供給する。
<比較例2>
第1の燃料入口に1.5[mol/L]のメタノールを、第2の燃料入口に1.0[mol/L]のメタノールをそれぞれ供給する。
<比較例3>
第1の燃料入口に1.5[mol/L]のメタノールを、第2の燃料入口に1.5[mol/L]のメタノールをそれぞれ供給する。
表1は、実施例の結果を示しており、DSS運転の1回目と125回目において、8時間発電時の単セル電圧の平均値をセル電圧として示している。また、表1の低下量は、1回目の単セル電圧の平均値から125回目の単セル電圧の平均値を引いた値を示している。
Figure 0005458338
表1から、全体的に1回目のセル電圧の値は、125回目のセル電圧の値よりも大きいことがわかる。そして、1回目のセル電圧では、実施例1及び比較例1の470[mV]が、125回目のセル電圧では、実施例1の440[mV]が最も大きい値であることがわかる。低下量では、比較例1の50[mV]が最も大きい値であることがわかる。実施例1と比較例1とから、第2の燃料入口のメタノールの濃度を、第1の燃料入口のメタノールの濃度よりも大きくするとよいことがわかる。これは、実施例1では、第2の燃料入口から燃料出口までの流路において局所的な電流密度の上昇が抑制された結果、単セルの耐久性が向上していることに起因するものと推察される。ここで、比較例2及び比較例3の1回目のセル電圧の値は、実施例1の1回目のセル電圧の値よりも小さいが、これは、クロスオーバーによる低下だと推察される。
以上のことから、第1の燃料入口と第2の燃料入口とのメタノールの濃度を調整することにより、単セル電圧の平均値を大きくして耐久性を向上させることができる。特に、第2の燃料入口のメタノールの濃度は、第1の燃料入口のメタノールの濃度よりも大きくすることが好ましい。第1の燃料入口に供給する燃料濃度は適宜設計して決めることができる。設計において燃料濃度の下限は、燃料不足が生じない程度とすることが好ましい。設計において燃料濃度の上限は、クロスオーバーによるセル電圧の低下が許容範囲となるようにすることが好ましい。本発明においては、第1の燃料入口に供給する燃料の濃度を従来と比べて低く設定することができる。なぜなら、後段の燃料入口から燃料が補充されるため、第1の入口への燃料として低い濃度のものを用いても下流での燃料不足は回避できるからである。燃料の濃度を従来と比べて低く設定することによって、クロスオーバーによるセル電圧の低下が抑制される。具体的な濃度としては、メタノール水溶液を供給する場合、メタノール濃度0.5[mol/L]以上1.4[mol/L]以下の範囲に設定することができる。
(第1の実施形態の変形例)
図3は、アノード側セパレータ7aの他の形状を概略的に示す図である。この例のように、複数の燃料入口と少なくとも1つの燃料出口からなる流路を複数本、すなわち複数系統設けてもよい。アノード側セパレータ7aは、導電性のある板状の部材であり、図3に示すように、第1の燃料入口11aと、第2の燃料入口12aと、燃料出口13aとを備える流路9aaを1系統として、複数系統、つまり、流路9aa、9ab、・・・、9anのように構成してもよい。また、各流路は、燃料入口や燃料出口の数、大きさ、形状や燃料入口や燃料出口の相対的な配置等の構成を、個別に変更してもよい。このような場合も、第1の実施形態と同様に、二酸化炭素が多量に存在することに起因する燃料の拡散律速による燃料不足を抑えて燃料電池の耐久性を向上させることができる。
(第2の実施形態)−直接形燃料電池システムについて−
図4は、直接形燃料電池システムの一例を概略的に示す構成図である。なお、矢印は、空気やメタノールの流れ方向を、各部を結ぶ実線及び破線は、信号線をそれぞれ示す。直接形燃料電池システム20は、燃料電池スタック21と、熱交換器22と、水タンク23と、燃料タンク24と、循環タンク25と、各種ポンプ(水ポンプ26、燃料ポンプ27、循環ポンプ28、空気ポンプ29)などの補機と、濃度センサー30と、制御ユニット31とを備える。
燃料電池スタック21は、第1の実施形態の単セルを複数積層して構成され、各セルに設けられた流路はスタックの積層方向にも連通している。すなわち、図4に示すように燃料入口が設けられた左端のセルに複数の燃料入口が設けられ、右端のセルに1つの燃料出口が設けられている。そして、セル内を連通する図示しない連通孔を通してスタック全体に液体燃料が流通するように構成されている。なお、流路が複数系統の場合も同様である。
熱交換器22は、燃料電池スタック21から排出される空気を冷却する。この冷却により水蒸気から得た水は、水タンク23に貯留する。燃料タンク24は、このシステム中で最も濃い濃度のメタノールを貯留する。循環タンク25は、燃料電池スタック21に供給するために濃度調整されたメタノールを貯留する。水ポンプ26は、水タンク23から循環タンク25に水を供給し、燃料ポンプ27は、燃料タンク24から循環タンク25に濃い濃度のメタノールを供給する。これにより、循環タンク25内のメタノールの濃度を調整する。循環ポンプ28は、メタノールをシステム系内で循環させる。
具体的には、循環ポンプ28は、濃度調整されたメタノールを循環タンク25から燃料電池スタック21に供給し、排出されるメタノールを循環タンク25に戻す。このとき、第1の燃料入口及び第2の燃料入口には、濃度調整されたメタノールが同時に供給される。
一方、空気ポンプ29は、燃料電池スタック21に空気を供給する。制御ユニット31は、循環ポンプ28の運転及び停止の制御の他に、循環タンク25内の濃度センサー30で検出されたメタノールの濃度をもとに、水ポンプ26及び燃料ポンプ27の運転及び停止により、循環タンク25内のメタノールの濃度を所定値に調整する。直接形燃料電池システム20には、上述した他に、外部負荷、ファンやバルブなどを備えるが、図4ではこれらを省略している。
従来の燃料電池システムでは、燃料電池スタックに供給される燃料入口が一つであったため、流路終端側に近づくほど燃料濃度は低下すると共に二酸化炭素の割合が増加して燃料電池の耐久性を低下させるなど種々の問題があったが、本実施形態の燃料電池システムによれば、燃料出口に近い側の燃料入口から新鮮な、すなわち、燃料濃度が低下していない燃料が供給されることで二酸化炭素が多量に存在することに起因する燃料の拡散律速による燃料不足を抑えることができる。特に、単セルを積層した燃料電池スタックの場合、どのセルが劣化しても全体の性能が低下することになる。従って、複数の燃料入口を設けて新鮮な燃料を供給することで燃料電池スタックの各単セルの耐久性をそれぞれ高めることができ、ひいては燃料電池スタック全体の耐久性が高められる。
(第3の実施形態)
図5は、直接形燃料電池システムの他の例を概略的に示す構成図である。なお、矢印は、空気やメタノールの流れる方向を、各部を結ぶ実線及び破線は、信号線をそれぞれ示す。基本的に第2の実施形態と同様の構成であるが、第1の実施形態のアノード側セパレータ7aにおいて、第1の燃料入口11に供給するメタノールの濃度と第2の燃料入口12に供給するメタノールの濃度を異にするために、循環タンク、水ポンプ、燃料ポンプ、循環ポンプ及び濃度センサーをそれぞれ2つ備える。以下、第2の実施形態と同様の構成には、同じ符号を用いて説明を省略している。
循環タンク25aは、燃料電池スタック21の第1の燃料入口に供給するためのメタノールを貯留する。水ポンプ26aは、水タンク23から循環タンク25aに水を供給し、燃料ポンプ27aは、燃料タンク24から循環タンク25aにメタノールを供給する。これにより、循環タンク25a内のメタノールの濃度を調整することができる。
また、循環タンク25bは、燃料電池スタック21の第2の燃料入口に供給するためのメタノールを貯留する。水ポンプ26bは、水タンク23から循環タンク25bに水を供給し、燃料ポンプ27bは、燃料タンク24から循環タンク25bに濃い濃度のメタノールを供給する。これにより、循環タンク25b内のメタノールの濃度を調整することができる。
このように、燃料濃度を調整するための燃料調整手段を2系統備えることにより、2つの循環タンク25a、25bに貯留される液体燃料の濃度を、相対的に異ならせることができる。そして、循環ポンプ28a、28bによって、それぞれの循環タンク25a、25bで濃度調整されたメタノールを燃料電池スタック21内の2つの燃料入口にそれぞれ供給することができる。
排出されるメタノールは循環タンク25a及び循環タンク25bまたは一方に還流する。このとき、制御ユニット31は、循環ポンプ28a、28bの運転及び停止の制御の他に、循環タンク25a、25b内の濃度センサー30a、30bで検出されたメタノールの濃度をもとに、水ポンプ26a、26b及び燃料ポンプ27a、27bの運転を制御して循環タンク25a、25b内のメタノールの濃度をそれぞれ所定値に調整する。なお、燃料調整された循環タンクは燃料入口の数に応じて2以上であってもよい。
第3の実施形態では、燃料入口の数やメタノールの濃度の数に応じて、適宜循環タンク、水ポンプ、燃料ポンプ、循環ポンプ及び濃度センサーの数を増減して変更することができる。また、燃料タンクなども複数備えることができる。
第3の実施形態では、第1の燃料入口と第2の燃料入口とに供給するメタノールの濃度を異にすることができ、第2の燃料入口から燃料出口までに流通させるメタノールの濃度を調整して効率良く発電させることができる。
この場合、流路の終端側に近い燃料入口(上述の例では第2の燃料入口)ほど高濃度のメタノールを供給することが好ましい。これは、流路の最初側(上述の例では第1の燃料入口)に高濃度の燃料を導入すると、いわゆる「クロスオーバー」によって出力電圧が低下するからである。燃料入口が2つの場合、第2の燃料入口に供給するメタノールの濃度は、第1の燃料入口に供給するメタノールの濃度の1.25倍以上1.75倍以下とすることが好ましい。第2の燃料入口から供給するメタノールの濃度を高めることによって、メタノールの拡散性を高めることができる。さらに、メタノールの濃度を最適に調整することで、燃料電池スタックのあらゆる場所でクロスオーバーを抑えてることができる。
第3の実施形態では、燃料の拡散が改善されるために、MEA内の電流分布が均一となるので、燃料電池の耐久性能が向上すると共に、各燃料入口に供給するメタノールの濃度を調整することにより、クロスオーバーを抑えて第2の燃料入口から燃料出口までの電流分布を均一にすることができる。
本発明に係る直接形燃料電池は、耐久性を向上することができるため、省エネルギーや環境問題に配慮することができるものとして、産業上の利用可能性は極めて大きい。
1 単セル(単位電池)
2a アノードガスケット
2b カソードガスケット
3a アノード(負極)
3b カソード(正極)
4 ガス拡散層
5 触媒層
6 電極接合体(MEA)
7a アノード側セパレータ
7b カソード側セパレータ
8 電解質膜
9a、9b 流路
11、11a、11b、11n 第1の燃料入口
12、12a、12b、12n 第2の燃料入口
13、13a、13b、13n 燃料出口
20 燃料電池システム
21 燃料電池スタック
22 熱交換器
23 水タンク
24 燃料タンク
25 循環タンク
26、26a、26b 水ポンプ
27、27a、28b 燃料ポンプ
28、28a、28b 循環ポンプ
29 空気ポンプ
30、30a、30b 濃度センサー
31 制御ユニット

Claims (8)

  1. 酸化剤極と、燃料が流れるための流路を設けた板状の導電性部材を接触させた燃料極を有し、前記導電性部材は、燃料を流入させる複数の燃料入口と、燃料を排出させる燃料出口とを備え、前記複数の燃料入口と前記燃料出口とを結ぶ流路とが一つの流路によって接続されている直接形燃料電池の前記酸化剤極に空気その他酸素を含む酸化剤を供給する一方、前記燃料極に液体燃料を供給することにより発電する直接形燃料電池の運転方法であって、
    前記燃料出口に近い側の燃料入口は、前記燃料出口に遠い側の燃料入口より高い濃度の前記液体燃料を供給することを特徴とする直接形燃料電池の運転方法。
  2. 前記流路は、サーペンタイン状である請求項記載の直接形燃料電池の運転方法
  3. 前記流路は、独立した複数の流路で構成された請求項1又は2に記載の直接形燃料電池の運転方法
  4. 前記複数の燃料入口は、第1の燃料入口と第2の燃料入口から構成され、前記第2の燃料入口は、前記第1の燃料入口から前記燃料出口までの前記流路の長さを100としたとき、前記第1の燃料入口から60以上85以下離間した位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の直接形燃料電池の運転方法
  5. 燃料が流れるための流路を設けた板状の導電性部材を接触させた燃料極を有し、前記導電性部材は、燃料を流入させる複数の燃料入口と、燃料を排出させる燃料出口とを備え、前記複数の燃料入口と前記燃料出口とを結ぶ流路とが一つの流路によって接続されている直接形燃料電池と、
    前記燃料出口に近い側の燃料入口は、前記燃料出口に遠い側の燃料入口より高い濃度の液体燃料を供給するように構成された直接形燃料電池システム。
  6. 前記燃料入口に供給される液体燃料は、いずれもそれぞれ独立した液体燃料供給源から供給される請求項5記載の直接形燃料電池システム。
  7. 前記液体燃料供給源はいずれも燃料タンクであり、前記燃料タンクに液体燃料を保持すると共に前記流路を通じて前記燃料タンク内の液体燃料を循環させるための燃料ポンプを備えている請求項6記載の直接形燃料電池システム。
  8. 前記燃料入口は2つであり、燃料出口に近い側の燃料入口から流入される第2の液体燃料の濃度は、燃料出口に遠い側の燃料入口から流入される第1の液体燃料の濃度の1.25倍以上1.75倍以下である請求項5乃至7のいずれか1項に記載の直接形燃料電池システム。
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