JP5311994B2 - 大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法 - Google Patents

大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法 Download PDF

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本発明は大豆食物繊維を豊富に含む油揚げ類の製造方法に関するものである。なお、本発明における油揚げ類とは、薄揚げ、がんもどきのような、フライ工程で生地を膨張させて得られるフライ製品をいう。
大豆を原料とした油揚げ類において、薄揚げ及びがんもどきは、二段階フライによって生地を膨化させ、特有の食感をもつようにしたものである。しかし、この膨化において食物繊維の存在は阻害要因であり、伝統的な製造方法においては、大豆食物繊維を主成分とする「おから」をできるだけ除去するように工程が組まれている。
豆腐製造につきものの「おから」は水分を含むため、一般的な豆腐の製造工程において原料大豆の約1.5倍量の「おから」が発生する。これらの「おから」は産業廃棄物として処理しなければならず、豆腐製造業者にとって大きな負担となる問題があった。また、大豆中の栄養成分である脂質やタンパク質の一部が「おから」とともに排出される栄養的損失の問題があった。さらに、「おから」の除去により大豆に含有される食物繊維が除去されてしまう問題もあった。食物繊維は、肥満や2型糖尿病、心臓病等を予防する観点から近年積極的な摂取が奨励されている食品成分であり、食物繊維を大豆食品中から除くことは、大豆の食品機能の無益な損失といえる。当該栄養的損失や食品機能損失を回避する技術として、本願出願人は、大豆を微粉砕して得られた大豆全粉を原料として、おからのほとんどあるいは全く出ない豆腐の製造方法の発明を開示している(特許文献1)。
前記製法による豆腐は、すでに全国で製造販売されており、当該豆腐を用いた油揚げ製品への需要があった。しかし、前記のように食物繊維の存在は薄揚げ及びがんもどきのような油揚げ類の膨化の阻害要因となるため、おからのでない工程で作られた薄揚げ及びがんもどきのような油揚げ類の製造は困難であった。例えば、特許文献2には、大豆全粒粉を用いた油揚げの製造方法が記載されているが、この方法で作られた油揚げは、内部に豆腐層が無く、皮が主体のものであり、一般的な薄揚げ及びがんもどきとはかなり異なる形状と食感のものとなる問題がある。
また、油揚げ製品の製造方法としては、豆腐ラインで製造された豆腐を出発原料とする方法(例えば、特許文献3)と、豆腐生地を経ることなく、大豆タンパク或いは大豆粉を練ったペーストを揚げて製造する方法(例えば、特許文献2等)があるが、豆腐製造メーカの製造ラインの有効利用の観点からは、豆腐を出発原料とする方法を採用することが好ましい。しかし、豆腐を出発原料とする油揚げ製品の製造工程では、例えば特許文献3に記載されているように、まず、一般の豆腐の製造ラインで製造された豆腐を絞り器にかけて水分を絞る水分調整を行った上で、混練してペースト化し、その後、成型・フライされており、当該水分調整工程に時間がかかっていた。水分調整に長時間を必要とすることは、生産効率の観点から好ましくないという問題とともに、菌の繁殖率が時間の経過とともに増加するため、衛生管理面からも好ましくないという問題があった。
特開2002−345425号公報 特開2008−154473号公報 特開平07−308165号公報
本発明の目的は、前記問題を解決し、健康に有用な食物繊維を豊富に含み、かつ内部に豆腐層を有し、従来の薄揚げ及びがんもどきと同等の形状と食感を有する油揚げ類の製造方法に関する技術を提供することである。また本発明の目的は、豆腐を原料とする油揚げ類の製造工程において、豆腐を絞ることなく水分調整を行う、高繊維質油揚げの製造技術を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明の大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法は、豆乳製造工程で加熱処理が施された変性大豆タンパクを含有し、かつ、大豆全粉を原料とする豆腐をペースト化する工程と、豆腐ペーストに、食物繊維を含む大豆粉末を添加して水分調整しながら、膨張剤及びタンパク結着酵素を加えて混練し、均質化したフライ用生地を得る工程と、均質化したフライ用生地を成形し、熟成する工程と、
熟成後のフライ用生地を適宜切断して二段階フライする工程とからなることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法において、食物繊維を含む大豆粉末が、表皮を除いた又は除いていない大豆を微粉砕した大豆全粉であることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法において、大豆粉末の添加による水分調整は、調整後の水分含有量が70〜85%となるように行うことを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法において、膨張剤が炭酸水素ナトリウムであることを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法において、均質化したフライ用生地に各種具材、または大豆以外の食品の粉末を添加することを特徴とするものである。
本発明では、豆腐を混練してペースト化したものに、食物繊維を含む大豆粉末を添加して水分調整することにより、時間をおかずに水分調整することが可能となった。これにより、豆腐を絞って水分調整をする場合に比べ、著しく生産効率が改善され、水分調整時の菌の繁殖が抑えられ、衛生管理が容易になった。
また、本発明では、食物繊維を含む大豆粉末を添加して水分調整した豆腐ペーストに、食物繊維の存在によるタンパク質の結着の阻害を補うためのタンパク結着酵素を添加して生地を調製することにより、食物繊維含有量の高い油揚げ類の製造を可能とした。
なお、食物繊維含有量の高い油揚げ類の製造方法に関し、例えば、特許文献2には、大豆全粒粉と水を所定割合で混合して調整した大豆ペーストを成形・熟成・切断して揚げる製造方法が記載されているが、当該大豆ペーストは、ペースト製造工程に加熱工程が含まれておらず、大豆タンパクは加熱による変性をおこさないままペースト内に含まれている。このような、大豆ペーストをフライした場合、前記のように内部に豆腐層が無く、皮が主体のものであり、一般的な薄揚げ及びがんもどきとはかなり異なる形状と食感のものとなる問題があった。これに対し、本発明では、豆乳製造工程で加熱処理が施された変性大豆タンパクを含有する豆腐をペースト化した豆腐ペーストを使用するため、豆腐ペースト内には変性大豆タンパクが含まれている。このような、変性大豆タンパクを含有した豆腐ペーストをフライすることにより、内部に豆腐層を有し、従来の薄揚げ及びがんもどきと同等の形状と食感を有する油揚げ類を製造可能とした。
前記の食物繊維を含む大豆粉末は、請求項2記載のように、表皮を除いた又は除いていない大豆を微粉砕した大豆全粉であることが好ましい。大豆粉末の添加による水分調整は、請求項3記載のように、調整後の水分含有量が70〜85%となるように行うことが好ましい。膨張剤は、請求項4記載のように、炭酸水素ナトリウムであることが好ましい。
なお、本発明の製法による工程中には生地を圧縮する工程が無いために、本発明によれば、表皮が歯切れ良く柔らかい油揚げ類を製造することができる。
本発明の出発原料とする豆腐を、大豆全粉を原料とする豆腐とすることで、より食物繊維含有量の高い油揚げ類を製造することができる。また、本発明の方法によれば、伝統的な製造法では「おから」と共にロスしてしまう脂質やタンパク質、及びその多くが工程中で除去されてしまう大豆由来の糖質が豊富に含まれているため、従来の油揚げ類に比べて食味が濃い製品が得られる。さらに、本発明の方法によれば、大豆由来の糖質が多く含まれるため、フライ中にメイラード反応が適度に進み、美しい黄金色を呈する油揚げ類を製造することができる。
請求項5記載の発明によれば、均質化したフライ用生地に各種具材、または大豆以外の食品の粉末を添加することにより、バラエティーに富む食感・風味を有する油揚げ製品を製造することができる。
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
主な原料として用いる豆腐は、豆乳製造工程で加熱処理が施された変性大豆タンパクを含有する豆腐であって、かつ、例えば特開2002−345425号公報に記載される方法に代表されるような「おからの出ない」製法によるもである。当該変性大豆タンパクは90℃〜105℃の加熱処理により得られたものであることが好ましい。また、豆腐の形態は、木綿豆腐、絹豆腐、いずれの形態であってもよい。ここで、「おからの出ない」豆腐の製法とは、全粒の大豆または剥皮した大豆を微粉砕して得た生の大豆粉と水を混合し、更に加熱工程を経て製造された豆乳に、凝固剤を添加して固化させる方法をいう。
豆腐の凝固剤としては、一般の豆腐製造においては、塩化マグネシウムや硫酸カルシウムのようなアルカリ土類金属塩系凝固剤、あるいはグルコノデルタラクトンのような酸性系凝固剤、およびこれらの混合物が使用されているが、いずれの凝固剤を用いたものであっても使用が可能である。
主な原料である豆腐を、破砕混練しペースト状となし、得られる豆腐ペーストの水分が70〜85%、望ましくは75〜80%の範囲となるように大豆全粉を加えて混練し、水分調整を行う。破砕混練するための設備装置は、豆腐のペーストを十分に混練することができれば特に限定されるものではなく、サイレントカッター、ケーキミキサー、豆腐製造業者が使用する「がん練り機」等が利用できる。
通常の豆腐は水分85〜90%の範囲であるが、水分が高すぎると、フライ時に生地の膨化が抑えられ油揚げ類の製造には適していないために水分調整をする必要があることと、本発明の目的である食物繊維の強化のために大豆全粉を添加する。使用する大豆全粉は、表皮を除いたものでもの除いていないものでもどちらでも使用できる。また、加熱によって酵素を失活させたものであっても、加熱処理をしていないものであってもどちらでも使用できる。
大豆全粉を添加して水分調整した豆腐ペーストに、豆腐の重量の0.1〜1.0%相当量の炭酸水素ナトリウムを添加してさらに混練する。炭酸水素ナトリウムの添加量が多い方が製品はよく膨張するが、フライ時の吸油が多くなり、膨化した製品のフライ後の収縮が大きくなるので、添加しすぎることも好ましくない。炭酸水素ナトリウムの至適添加量は、使用する豆腐や大豆全粉の品質によって大きく左右される。
膨張剤としては水溶性で加熱時に炭酸ガスを発生するものであれば特に限定されるものではない。豆腐油揚げ用の膨張剤として、ベーキングパウダー、炭酸カルシウム及びその製剤、が一般によく使用されており、これらを使用することも可能であるが、膨化が最もすぐれているのは炭酸水素ナトリウムであった。
膨張剤を添加した豆腐ペーストに、酵素として豆腐の重量の0.001〜0.01%相当量のタンパク結着酵素であるトランスグルタミナーゼを添加してさらに混練する。トランスグルタミナーゼの至適添加量は、使用する豆腐や大豆全粉の品質によって大きく左右される。トランスグルタミナーゼの添加量が少な過ぎても多すぎても膨化は悪くなるが、少ないとフライ時に生地が崩壊したり、フライ時の吸油が多くなる傾向にある。
得られた豆腐ペーストを適当な大きさの型箱に流し込み、適当な温度と時間の条件下で熟成して酵素を反応させ、ペーストを凝固させる。型箱の形状は特に制限されるものではなく、求める生地の厚みに対応した浅いトレー状のものや、ブロック状の生地を調製できる深さある流し箱のようなものが利用できる。凝固した生地は、浅いトレー状の型箱から得られたシート状の生地では縦横を適当な大きさにカットすることにより、また流し箱から得られたブロック状の生地では求める厚みにスライスすることにより、フライ用の生地が得られる。
豆腐ペーストのトランスグルタミナーゼによる酵素反応条件は、5〜40℃の温度範囲で2〜30時間の時間帯の中で達成される。温度が高いと反応時間を短くすることができるが、40℃を超えると反応中に膨張剤からの炭酸ガスの発生がおこり、生地がスポンジ状となることがあるので好ましくない。
得られた生地のフライは、通常の薄揚げやがんもどきの場合に準じて行うことができる。すなわち、90〜130℃、望ましくは100〜120℃の温度帯の第1油槽で第一段階のフライを行って、生地を十分に膨張させる。温度が低すぎると膨化が起こりにくく、温度が高すぎると生地の表面が熱によって硬化し膨張が阻害される。膨化した生地を150〜200℃、望ましくは160〜180℃の温度帯の第2油槽で第二段階のフライを行って、生地の表面を脱水硬化させる。温度が低すぎると表面の硬化が不十分となりフライ後に製品が収縮したり、また吸油が多くなるので好ましくない。温度が高すぎると表皮が必要以上に固くなって食感が悪くなるほか、フライ油の酸化が進んで製品の品質が悪くなりかつ油の寿命も短くなるので好ましくない。
また、この油揚げ類の製造方法においては、生地をペースト状として混練するため、生地の調製段階において他の食品素材を容易に練りこむことができる。他の食品素材としては、ぎんなん椎茸等の従来技術によるがんもどきの具材を用いることができるのはもちろんのこと、香辛料、野菜、海藻類の粉末、粉チーズ等様々食品を練りこんで新しい感覚の油揚げ製品を得ることができる。また、澱粉類を練りこんで、食感を従来の油揚げ類とは異なったものにすることも可能である。
以下、本発明を具体的な実施例を示して説明する。
(実施例1)
特開2002−345425号公報記載の技術により製造された木綿豆腐(「アグリの郷栗東」製、「まるっぽ豆腐・木綿」)500gをフードプロセッサーを用いて破砕し、表皮を取り除いた大豆全粉(ミナミ産業(株)製、「大豆まるごとパウダー」:パウダー平均粒径 25±10μm)35gを加えて混練し、水分約80%の豆腐ペーストを得た。このペーストに、炭酸水素ナトリウム2.6gを加えてさらに混練し、次いでトランスグルタミナーゼ製剤(味の素(株)製、「アクティバスーパーカード豆腐用」トランスグルタミナーゼ0.2%含有)4.8gを加えて混練した。
前記ペースト約450gを120×75×45(mm)の流し箱に充填し、表面をポリエチレンラップで覆って、5℃の冷蔵庫で20時間熟成した。凝固した生地を流し箱から取り出し、12mm厚にスライスして、75×45×12(mm)重さ40〜45gの生地10枚を得た。この生地を105〜120℃のフライヤーで約5分間フライして十分膨化させたのち、180℃のフライヤーで8分間第2段階のフライを行った。
得られた油揚げは美しい黄金色を呈し、ふっくらとして内部には十分な豆腐層が形成されていた。製品のサイズは10枚平均で117×74mmであり、生地面積との比(膨化率)は2.57倍であった。表皮はソフトで歯切れがよく、食味は従来の製法による薄揚げにはない濃厚な旨味を持つものであった。
下記の表1に、実施例1により得られた油揚げの食品成分実測値と通常の油揚げの食品成分(「5訂食品成分表」による)の比較を示している。前記の食味の濃厚な旨味は、本発明の油揚げが特に糖質を非常に多く含むことによるものと考えられる。
Figure 0005311994
(参考例)
工程中でおからを除去する伝統的な製法で作られた木綿豆腐400gをフードプロセッサーを用いて破砕し、表皮を取り除いた大豆全粉(ミナミ産業(株)製、「大豆まるごとパウダー」)25gを加えて混練し、水分約80%の豆腐ペーストを得た。このペーストに、炭酸水素ナトリウム2.1gを加えてさらに混練し、次いでトランスグルタミナーゼ製剤(味の素(株)製、「アクティバスーパーカード豆腐用」トランスグルタミナーゼ0.2%含有)3.8gを加えて混練した。
前記ペースト約400gを250×140×12(mm)のトレーに流し込み、表面を平らにならした後、ポリエチレンラップで覆って、5℃の冷蔵庫で20時間熟成した。凝固した生地をトレーから取り出し、50×35(mm)の大きさにカットし、50×35×12(mm)重さ約20gの生地20枚を得た。この生地を105〜120℃のフライヤーで約5分間フライして十分膨化させたのち、180℃のフライヤーで8分間第2段階のフライを行った。
得られた油揚げは美しい黄金色を呈し、ふっくらとして内部には十分な豆腐層が形成されていた。製品のサイズは20枚平均で77×53mmであり、生地面積との比(膨化率)は2.33倍であった。
(実施例2)
特開2002−345425号公報記載の技術により製造された絹ごし豆腐(「アグリの郷栗東」製、「まるっぽ豆腐・絹」)1kgをうらごしにかけ、表皮を取り除いた大豆全粉(ミナミ産業(株)製、「大豆まるごとパウダー」)80gおよび炭酸水素ナトリウム5.5gを加えて混練し、豆腐ペーストを得た。得られた豆腐ペーストを3分割し、それぞれ豆腐ペースト100部に対し、(ア)一味唐辛子末1部、(イ)パセリフレーク0.4部、(ウ)パルメザンチーズ10部、を加えて混練し、次いでトランスグルタミナーゼ製剤(味の素(株)製、「アクティバスーパーカード豆腐用」トランスグルタミナーゼ0.2%含有)0.9部を加えて混練した。
得られた具材入り豆腐ペーストを12mm厚のシート状に成型し、ポリエチレンラップで覆って、5℃の冷蔵庫で20時間熟成した。凝固した生地をカットして50×30×12(mm)重さ約20gの生地とした。この生地を105〜120℃のフライヤーで約5分間フライして十分膨化させたのち、180℃のフライヤーで8分間第2段階のフライを行った。
得られた製品のサイズは(ア)一味唐辛子入り:76×58(mm)、(イ)パセリフレーク入り:73×54(mm)、(ウ)パルメザンチーズ入り:66×48(mm)、であり、生地面積との比(膨化率)は(ア):2.52倍、(イ):2.25倍、(ウ):1.81倍であった。(ア)と(イ)はふっくらとして表皮はソフトで歯切れがよく、豆腐層には具材がきれいに散っており、唐辛子のピリッとした辛みや、パセリの香味が好ましいものであった。(ウ)の表皮はカリッとした固さを持ち、豆腐層はふっくらとしてチーズの濃厚な風味を持ち、チーズ由来の適度な塩辛さとフライ油の風味があいまって、従来の食品にはない新しい感覚の好ましい味わいを持つものであった。

Claims (5)

  1. 豆乳製造工程で加熱処理が施された変性大豆タンパクを含有し、かつ、大豆全粉を原料とする豆腐をペースト化する工程と、
    豆腐ペーストに、食物繊維を含む大豆粉末を添加して水分調整しながら、膨張剤及びタンパク結着酵素を加えて混練し、均質化したフライ用生地を得る工程と、
    均質化したフライ用生地を成形し、熟成する工程と、
    熟成後のフライ用生地を適宜切断して二段階フライする工程とからなることを特徴とする大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法。
  2. 食物繊維を含む大豆粉末が、表皮を除いた又は除いていない大豆を微粉砕した大豆全粉であることを特徴とする請求項1記載の大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法。
  3. 大豆粉末の添加による水分調整は、調整後の水分含有量が70〜85%となるように行うことを特徴とする請求項1記載の大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法。
  4. 膨張剤が炭酸水素ナトリウムであることを特徴とする請求項1記載の大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法。
  5. 均質化したフライ用生地に各種具材、または大豆以外の食品の粉末を添加することを特徴とする請求項1記載の大豆食物繊維を豊富に含み、かつ、内部に豆腐層を有する油揚げ類の製造方法。
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