JP5311313B2 - 乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置及び乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置 - Google Patents

乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置及び乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置 Download PDF

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Description

本発明は、プラットホームの側縁に近接して設置され、プラットホームと軌道とを仕切る乗降位置可変型ホームドアに関するものである。
近年、鉄道駅の安全対策等への対応として、プラットホームドア、ホーム柵等と称される装置の設置が広がっており、今後も普及は進んでいくものと考えられる。本明細書では、これらのプラットホームドア、ホーム柵等を包括的にホームドアと称する。
現在設置されているホームドアは列車のドア配置に依存して開口部が固定されており、車両ドアピッチの異なる列車が運行するプラットホームに対応することはできない。しかしながら、既設路線では種別・用途や車両形式によって、列車長、編成両数、扉の数・広さ・位置などの異なる多種多様な列車が走る線区も多いという実情がある。
したがって、既設路線にホームドアを導入する場合には、列車側の扉位置の統一や定位置停止装置導入のために、列車の改修・転籍・更新などの調整が必要になり、多大な費用がかかることになる。その上、列車種別に応じた車両の使い分けや行き先別の停止位置の微調整などの様々なサービスが提供できなくなってしまう。この問題は、ホームドアの既設路線への普及の大きな妨げになっている。
鉄道システムとしては、ホームドアによって今まで以上の安全・安心を提供するのと同時に、現在当たり前に実現している多様な列車による目的に応じた運行形態を継続し、さらに将来の新しい列車・運行形態への自由度を確保しておくことが望ましい。そのためには,“乗降位置がある程度自由に可変できる”
乗降位置可変型ホームドアが必要である。同時にこれらは停車位置のずれなどにも対応可能であり、定位置停止装置導入が不要になる上に、過走による遅延等を防ぐことができるのも大きな利点となる。
乗降位置可変型ホームドアについては、これまでにもいくつかの提案がなされているが、それらは部分的な動作機構や特定の車両パターンのみに限定された対応であり、また、現実に実施された例はない。
乗降位置可変型ホームドアを実現するためには、戸袋を可動とすることが有利である。可動式の戸袋を備えたホームドアについては、特許文献1、特許文献2に開示されているが、いずれも可動戸袋を備えたホームドアの部分的な動作機構に言及するにとどまる。特許文献3には可動戸袋を備えたプラットホームゲートシステムをどのように動作させるかについての開示はあるが、異種列車に対応可能なプラットホームゲートシステムをどのように作るかという視点は全く無い。
従来の戸袋固定式のホーム柵は、ホーム柵が設置されたホームに停車する特定の1種類の列車に対応して、当該列車の乗降口に合わせてホーム柵を設置すればよく、せいぜい1両毎に列車の乗降口に合わせてホーム柵の構成や位置を決定すれば十分であった。
しかしながら、乗車位置可変型ホームドアは、ホームに停車し得る複数の異種列車の乗降口に合わせて開口を形成する必要があるところ、異種列車には、異種列車間で、1両における乗降口の数が異なるもの、乗降口の幅寸法が異なるもの、1両の長さが異なるもの、列車の全長が異なるもの等が含まれるため、乗車位置可変型ホームドアの構成や位置を決定することは簡単ではない。
特開2005−335451 特開2006−8068(特許第4368749号) 特開2007−30659
本発明は、異種列車に対して汎用的に適用できる乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付けを提供することを目的とするものである。
本発明の他の目的は、乗降位置可変型ホームドアにおいて、異種列車の全体を考慮しつつ、多様な車種に対応可能なホームドアの全体構成を効率的に決定することを目的とするものである。
本発明が採用した第1の技術手段は、乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置である。
乗降位置可変型ホームドアは、ホームの長さ方向に移動可能な可動戸袋と1枚以上の扉体とからなるユニットをホーム上に長さ方向に複数個連設することで、少なくともホームの一部と軌道の間の空間を閉鎖すると共に、列車への乗降時に列車の乗降口に合わせてユニット間に開口が形成されるように構成されるものである。
乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置は、
N個の乗降口を備えた列車を各乗降口において区画することで得られた、1つの前端部位、N−1個の中間部位、1つの後端部位の少なくとも各中間部位の長さ寸法を記憶する手段と、
各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を記憶する手段と、
1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を記憶する手段と、
各中間部位の長さ寸法と、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法の全部あるいは一部と、を用いて、各中間部位に対応するユニット数を算出するユニット数算出手段と、
N−1個の中間部位のうちの少なくとも一部の連続する複数の中間部位の各中間部位に、前記ユニット数算出手段により算出された1つあるいは複数のユニット(以下「ユニット群」という)を割り当てるユニット群割り当て手段と、
前記ユニット群割り当て手段により割り当てられたユニット群の各ユニットの戸袋及び扉体の列車に対する目標待機位置を、当該目標待機位置において前記連続する複数の中間部位が前記割り当てられたユニット群により閉鎖されており、かつ、当該目標待機位置から隣位のユニット群間に形成される開口幅内に乗降口が位置するように決定する目標待機位置決定手段と、
を備えている。
1つの態様では、前記ユニット群割り当て手段により、全中間部位の夫々にユニット群が割り当てられている。
本発明の技術思想の1つの特徴は、N個の乗降口を備えた列車を各乗降口において区画することで、1つの前端部位、N−1個の中間部位、1つの後端部位に分割し、各中間部位に、1つあるいは複数のユニット(以下「ユニット群」という)を割り当てる点にある。乗降位置可変型ホームドアと列車とを対応付けるこのような考えは今までには無い新しい思想である。
1つの態様では、前記ユニット数算出手段は、各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を算出するものであり、
算出された各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数は、当該ユニットの最大個数及び最小個数を記憶する記憶手段に記憶されており、
前記ユニット群割り当て手段は、記憶された最大個数と最小個数の範囲から選択した個数のユニットからなるユニット群を各中間部位に割り当てるものである。
1つの態様では、各ユニットの戸袋及び扉体の目標待機位置は、
目標待機位置における各ユニット群の長さ寸法が対応する中間部位の長さ寸法に一致しており、
当該目標待機位置から扉体のみを移動させることで隣位のユニット群間に形成される開口幅内に各乗降口が位置するように決定される。
1つの態様では、前記前端部位、前記後端部位の少なくとも一方に、1つ以上のユニットからなる端部ユニット群を割り当てる端部ユニット群割り当て手段を備え、
前記目標待機位置決定手段は、当該目標待機位置において前記中間部位のユニット群と前記端部ユニット群が閉鎖状態を保持しており、かつ、当該目標待機位置から前記端部ユニット群と前記中間部位のユニット群の間に形成される開口幅内に乗降口が位置するように決定する。
各乗降口における区画の態様によって、端部ユニット群の構成も異なってくる。後述する実施例のように乗降口の中央で区画する場合には、前端部位、後端部位には、それぞれ1個以上のユニットを割り当てる必要がある。
また、前端部位、後端部位の長さ全体に対応する区域をユニットで閉鎖するか否かによっても、端部ユニット群の構成は異なり得る。例えば、前端部位あるいは後端部位をユニット+別の固定遮蔽体で閉鎖するような場合もあり得る。
1つの態様では、前記端部ユニット群割り当て手段により、前記前端部位には、当該前端部位の長さに対応する個数のユニットを備えた端部ユニット群が、前記後端部位には、当該後端部位の長さに対応する個数のユニットを備えた端部ユニット群が割り当てられている。
また、乗務員室扉について考慮する場合にも、端部ユニット群の構成は異なり得る。
1つの態様では、前記目標待機位置決定手段は、各ユニットの戸袋及び扉体の列車に対する目標待機位置を、当該目標待機位置において列車全長に対応する部位がホームドアにより閉鎖されており、かつ、当該目標待機位置から隣位のユニット群(端部ユニット群を含む)間に形成される開口幅内に各乗降口が位置するように決定する。
1つの態様では、乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置は、
N個の乗降口を備えた列車を各乗降口において区画することで得られた1つの前端部位、N−1個の中間部位、1つの後端部位の各部位の長さ寸法、を記憶する手段と、
前記各部位に含まれる乗降口の幅寸法を記憶する手段と、
1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、を記憶する手段と、
1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位の長さ寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を計算する手段と、
計算された各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を記憶する手段と、
記憶された最大個数と最小個数の範囲から選択した個数のユニットからなるユニット群を各中間部位に割り当てる手段と、
少なくとも前端部位の長さ、後端部位の長さに対応するユニットの数を計算する手段と、
計算されたユニット数からなるユニット群をそれぞれ前端部位、後端部位に割り当てる手段と、
配分した各ユニットの戸袋及び扉体の列車に対する目標待機位置を、当該目標待機位置において列車全長に対応する部位がホームドアにより閉鎖されており、かつ、当該目標待機位置から隣位のユニット群間に形成される開口幅内に各乗降口が位置するように決定する目標待機位置決定手段と、
決定された各ユニットの戸袋及び扉体の目標待機位置を記憶する手段と、を備える。
対象となるプラットホームに停車する複数の異種列車の全長が異なる場合に、短い列車が停車した場合には、乗降位置可変型ホームドアは、短い列車の全長に対応する部位及びプラットホーム上の空白部分(最長列車と当該短い列車の長さの差により生じる)を閉鎖することになる。この時、空白部分に対応する各ユニット(戸袋及び扉体)の目標待機位置も決定する必要がある。但し、空白部分のユニットは乗降口に合わせて開口する必要が無く閉鎖状態が維持されるように位置を決定すればよい。
1つの態様では、前記最大個数は、各中間部位の寸法−当該中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を1ユニットの最小幅寸法で除すことで取得される(小数点切り捨て)。
1つの態様では、前記最大個数は、予め余裕δを設定しておき、各中間部位の寸法−当該中間部位に含まれる乗降口の幅寸法からさらにδを引いた値を1ユニットの最小幅寸法で除すことで取得される(小数点切り捨て)。
1つの態様では、前記最小個数は、各中間部位の寸法を1ユニットの最大幅寸法で除すことで取得される(小数点切り上げ)。
1つの態様では、前記戸袋及び扉体の目標待機位置は、各列車に対する相対的な座標で特定される。典型的な例では、列車毎に列車先頭を原点とした座標で位置特定が行われる。
1つの態様では、プラットホームにおける各列車の目標停止位置が与えられており、前記目標待機位置は、プラットホームに対する相対的な座標で特定される。典型的な例では、プラットホーム先頭を原点とした座標で位置特定が行われる。
複数の異種列車が対象となるプラットホームに停車する場合に、異種列車毎に各ユニット(戸袋及び扉体)の目標待機位置は異なる。
各異種列車の各ユニットの目標待機位置を最適化し得ることが当業者に理解される。ここで、最適化手段は、最適化の目的によっても異なるが、1つの例として、ユニットの移動距離をなるべく少なくするように最適化することが考えられる。
この場合、1つの態様では、プラットホームにおける各列車の仮目標停止位置が与えられており、前記目標待機位置は、プラットホームを基準とする座標で取得されており、
プラットホームに停車する異種列車に対応する各戸袋の目標待機位置の差を算出する手段と、
前記差が最小となるように前記仮目標待機位置を初期値として各異種列車の停止位置を最適化する手段と、を備える。
本発明が採用した第2の技術手段は、乗車位置可変型ホームドアの構成決定装置であって、上記の対応付けの考え方は、乗車位置可変型ホームドアの構成決定装置においても用いられる。
乗車位置可変型ホームドアは、ホームの長さ方向に移動可能な可動戸袋と1枚以上の扉体とからなるユニットをホーム上に長さ方向に所定数連設することで、ホームと軌道の間の空間を閉鎖すると共に、列車への乗降時に列車の乗降口に合わせてユニット間に開口が形成されるように構成されている。
乗車位置可変型ホームドアの構成には、ユニット数、各ユニット(戸袋及び扉体)の位置が含まれ、1つの態様では、乗車位置可変型ホームドアの構成決定装置は、ユニット数決定手段と、ユニット配置決定手段と、を備えている。
1つの態様では、乗車位置可変型ホームドアの構成決定装置において、
ユニット数決定手段は、
各異種列車について、各乗降口において区画することで得られた1つの前端部位、複数の中間部位、1つの後端部位の各長さ寸法を記憶する手段と、
各異種列車の各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を記憶する手段と、
1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を記憶する手段と、
異種列車毎に、各中間部位の長さ寸法、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を計算する手段と、
計算された各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を記憶する手段と、
異種列車毎に、ユニットの最大個数、最小個数をそれぞれ加算することで、各異種列車のユニット数の最大総数と最小総数を取得する手段と、
各異種列車のユニット数の最大総数と最小総数の重複範囲を求め、当該重複範囲から選択した数を第1のユニット数として決定する手段と、を備え、前記第1のユニット数は、前記異種列車の最長列車の全中間部位を閉鎖可能なユニット数である。
1つの態様では、前記異種列車は、少なくとも1つの長さの異なる列車を含み、
最長列車と短い列車の長さの差を取得する手段と、
前記長さの差に基づいて、当該短い列車のユニット数の最大総数と最小総数を最長列車に合わせて補正する手段と、を備え、
補正後の最大総数及び最小総数を用いて重複範囲が求められる。
1つの態様では、前記長さの差は、最長列車の全中間部位の長さと当該短い列車の全中間部位の長さの差である。
1つの態様では、前記補正手段は、
補正対象の列車と最長列車の長さの差(全中間部位同士の長さの差でもよい)を求める手段と、
1ユニットの最小幅寸法及び最大幅寸法を用いて、前記差に対応するユニットの仮想最大数と仮想最小数を求める手段と、
補正対象の列車におけるユニット数の最大総数と最小総数に前記仮想最大数と仮想最小数をそれぞれ加算する手段と、を備えている。
他の補正手段としては、最長列車と補正対象の列車の全長の比を、補正対象の列車におけるユニット数の最大総数と最小総数に乗じたものでもよい。
1つの態様では、前記第1のユニット数は、前記重複範囲のユニット最小総数である。
上記態様では、全中間部位に対応するユニット数を求めるものであるが、各列車において、前端部位、後端部位に対応するユニット数を含めた全体のユニット数の最大総数と最小総数を求め、その最大総数と最小総数の重複範囲からユニット総数を求めてもよい。
1つの態様では、ユニット数決定手段は、
プラットホームに停車する最長の列車において、各乗降口において区画することで、1つの前端部位、複数の中間部位、1つの後端部位に分割して各部位の長さ寸法を取得し、全中間部位の長さ寸法に対応する第1のユニット数を決定する手段と、
前端部位および/あるいは後端部位に対応する第2のユニット数を決定する手段と、
第1のユニット数と第2のユニット数の合計を所定数とする手段と、からなる。
1つの態様では、前記第1のユニット数を決定する手段は、
プラットホームに停車する各異種列車において、各乗降口において区画することで、1つの前端部位、複数の中間部位、1つの後端部位に分割して各部位の長さ寸法を取得する手段と、
異種列車毎に、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位の長さ寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各中間部位に対応するユニットの最大数、最小数を取得する手段と、
異種列車毎に、最大数、最小数をそれぞれ加算することで各列車におけるユニット最大総数、最小総数を取得する手段と、
各異種列車のユニット最大総数と最小総数の重複範囲を求め、当該重複範囲から選択した数を第1のユニット数とする手段と、を備えている。
1つの態様では、前記第1のユニット数を決定する手段は、
プラットホームに停車する各異種列車の最長列車において、各乗降口において区画することで、1つの前端部位、複数の中間部位、1つの後端部位に分割して各部位の長さ寸法を取得する手段と、
最長列車において、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位の長さ寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各中間部位に対応するユニットの最大数、最小数を取得する手段と、
最長列車において、上記最大数、最小数をそれぞれ加算することでユニット最大総数、最小総数を取得し、ユニット最大総数とユニット最小総数の範囲から選択したユニット数を第1のユニット数とする手段と、を備えている。
1つの態様では、前記第2のユニット数は、前記前端部位、前記後端部位の全長に対応する長さを閉鎖可能な数である。
1つの態様では、前記第2のユニット数は、第1のユニット数と第2のユニット数の合計である所定数のユニットからなるホームドアが少なくとも最長列車全長に対応する長さを備え、かつ、所定数のユニットからなるホームドアがプラットホームの長さに納まるような、個数に決定される。
1つの態様は、前記装置は、ユニット配置決定手段を備え、
前記ユニット配置決定手段は、
異種列車毎に、前記第1のユニット数のユニットの全部あるいは一部を、各中間部位に対応するユニットの最大個数〜最小個数の範囲内の1つあるいは複数のユニット(以下「ユニット群」という)を割り当てるユニット群割り当て手段と、
割り当てられた各ユニットの戸袋及び扉体の列車に対する目標待機位置を、当該目標待機位置において各異種列車の全中間部位が前記割り当てられたユニット群により閉鎖されており、かつ、当該目標待機位置から隣位のユニット群間に形成される開口幅内に乗降口が位置するように決定する目標待機位置決定手段と、を備えている。
1つの態様では、プラットホームに停車する各異種列車は、少なくとも1つの長さの異なる列車を含み、
前記割り当て手段は、
短い列車において、前記第1のユニット数の一部の数のユニットを各中間部位に割り当てるものである。
「第1のユニット数の一部の数」は、当業者において適宜決定できるものであり、例えば、当該短い列車の最小総数を用いる、最長列車との差をユニットの最大寸法と最小寸法の平均で除して空き部分の個数を算出し、第1ユニット数から前記空き部分の個数を引いた数を用いる、最長列車と当該短い列車の比を第1のユニット数に乗じた数を用いる、等が例示できる。
1つの態様では、前記ユニット群を各中間部位に割り当て手段は、前記所定数のユニットのうちの第1のユニット数のユニットを割り当てるものであり、
各中間部位に対応する最小数のユニットを各中間部位に割り当てる第1割り当て手段と、
余分のユニットが生じた場合には、余分のユニットを前記中間部位の長さ寸法が大きいものから順に配分する第2割り当て手段と、
を備えている。
1つの態様では、第1のユニット数のユニットにおいて中間部位に割り当てられなかった余分のユニットが生じた場合には、当該余分のユニットを前記前端部位および/あるいは前記後端部位に割り当てる第3割り当て手段を備えている。
本発明に係る対応付けの考え方は、既設の乗降位置可変型ホームドアにおいて、新たな異種列車の導入の可否、及び当該新異種列車に対するホームドアの目標待機位置を効率的に決定することに用いることができる。
1つの態様では、ホーム上に設置された乗車位置可変型ホームドアの新異種列車への適用の可否を判定する装置は、
乗車位置可変型ホームドアは、ホームの長さ方向に移動可能な可動戸袋と1枚以上の扉体とからなる複数のユニットをホーム上に長さ方向に連設することで、ホームと軌道の間の空間を閉鎖すると共に、列車への乗降時に列車の乗降口に合わせてユニット間に開口が形成されるように構成されており、
M個の乗降口を備えた新異種列車を各乗降口において区画することで得られた、1つの前端部位、M−1個の中間部位、1つの後端部位の各長さ寸法を記憶する手段と、
新異種列車の各部位に含まれる乗降口の幅寸法を記憶する手段と、
前記乗車位置可変型ホームドアを構成するユニット総数を記憶する手段と、
前記乗車位置可変型ホームドアの全長を記憶する手段と、
1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を記憶する手段と、
新異種列車の各中間部位、前端部位、後端部位、前記乗車位置可変型ホームドアの全長と新異種列車の全長の差である空白部位の各部位の長さ寸法、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を計算する手段と、
計算された各部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を記憶する手段と、
各部位に対応するユニットの最大個数、最小個数をそれぞれ加算することで、新異種列車のユニット数の最大総数と最小総数を取得する手段と、
前記既設のホームドアのユニット総数が、新異種列車のユニット数の最大総数と最小総数の範囲内にあるか否かを判定する手段と、
を備えている。
乗車位置可変型ホームドアの新異種列車への導入が可能であると決定された後は、対応付け装置のユニット群割り当て手段、目標待機位置決定手段を用いて当該新異種列車に対応する構成を決定することができる。
本発明に係る対応付け装置は、異種列車に対して汎用的に適用することができ、ホームドア設置時、設置後(新列車導入時のチェック)の両方に用いられる。
本発明は、乗降位置可変型ホームドアにおいて、異種列車の全体を考慮しつつ、多様な車種に対応可能なホームドアの全体構成を効率的に決定することができる。
本発明の効果は上記記載に限定されるものではなく、その他の効果は、本明細書の記載から明らかになる。
本発明に係るホームドアの一実施形態を軌道側から見た概略斜視図である。 本発明に係るホームドアの一実施形態をホーム側から見た概略斜視図である。 本発明に係るホームドアの他の実施形態を軌道側から見た概略斜視図である。 本発明に係るホームドアの他の実施形態をホーム側から見た概略斜視図である。 本発明に係る可動ホーム柵の他の実施形態を軌道側から見た概略斜視図である。 可動戸袋の走行機構及び駆動方式を示す図である。(A)はボールねじ駆動方式、(B)はベルト駆動方式を示す。 図4(A)の走行機構・駆動方式の詳細を示す図である。 図4(B)の走行機構・駆動方式の詳細を示す図である。 本発明に係るホームドアの基本ユニットの実施形態を示す斜視図である。典型的な態様では、同一の基本ユニットをホーム長さ方向に連設することでホームドアを構成する。 本発明に係るホームドアの構成配置と動き方を例示する図である。 基本ユニットの一つの実施形態の寸法を示す。 プラットホーム、列車、ホームドアを規定する用語の定義を示す図である。 プラットホーム、列車、ホームドアの長さの差を例示する図である。 列車を各乗降口において区画する態様例である。 列車を各乗降口において区画する態様例である。 列車を各乗降口において区画する態様例である。 列車を各乗降口において区画する態様例である。 (A)最大個数の算出を説明する図である。(B)最小個数の算出を説明する図である。 (A)〜(E)は、中間部位におけるユニット群の各ユニットの位置の決定を説明する図である。 乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置の概略ブロック図である。 乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置のステップを例示する図である。 乗務員扉と前端部位の関係について示す図である。 ユニット配置の検討例を示す図である。 ユニット配置の検討例を示す図である。
[A]乗降位置可変型ホームドアの構成
乗降位置可変型ホームドアは、扉体をスライド移動可能に収納する戸袋が、プラットホームの床面に当該プラットホームの長さ方向に延びるように埋設されたガイドレールに沿って移動可能である点に特徴を有している。各戸袋は、ローラ等の走行体、モータ等の駆動手段を有し、当該駆動手段により前記走行体が前記ガイドレールに沿って移動することでプラットホームの長さ方向に個別に移動可能である。
本実施形態では乗降位置可変型ホームドアは、裾広がりの三角形断面を持つ戸袋および扉体からなる複数のユニットから構成される。扉体も戸袋より若干小さいだけで同様の断面形状となる。扉体は戸袋に支持されて、戸袋の両側に各1枚が出入りする、もしくは片側に1枚が二段で出入りするユニットを基本としている(図7参照)。さらにホーム端に埋設した2本のレールに沿ってユニットが移動する機構となっている。裾広がりの三角形断面とすることで、底面の幅を大きくとって踏ん張りを効かせつつ、駆動機構を懐空間のある下部に設置して重心を下げることで、転倒モーメントへの抵抗力を補うことを狙っている。同時に、戸袋・扉体ともホーム端ギリギリまで広げることで、ホームドアと車体の間に人間の立つ余地をなくしている。そのため駆け込みで乗車できなかった乗客は必ずホームドアの扉体に挟まることとなり、ホームドアの戸閉めセンサーだけで検知可能となるので、取り残し検知のセンサーを省略できる。以下に、三角形断面のユニット(戸袋+扉体)からなる乗降位置可変型ホームドアの構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
プラットホーム1の床面には、プラットホーム1の長さ方向に沿ってガイドレール2が延設されている。1つの態様では、ガイドレール2は、プラットホーム1の略全長に亘って延設されている。また、複数の短尺のガイドレールをプラットホーム1の長さ方向に亘って配置してもよい。ガイドレール2は、プラットホーム1の床面内に埋設されており、ガイドレール2が埋設された部位の上面がプラットホーム1の床面と面一となるようになっている。
プラットホーム1の床面には、軌道側の側縁に近接して複数の可動戸袋3が設けてあり、各可動戸袋3はガイドレール2に沿ってプラットホーム1の長さ方向に移動可能となっている。可動戸袋3は、ホーム側に面する第1面部(ホーム側見付面)30と、軌道側に面する第2面部31(軌道側見付面)と、頂部32と、底面33と、を備えている。可動戸袋3は側面視において、概ね三角形状の形状を備えている。可動戸袋3は人の背丈よりも低い低背に形成されている。
図1A、図1Bに示す態様では、各可動戸袋3は、1つの可動戸袋3に対して同じ側の側面から突出する2つの扉体、すなわち、第1扉体4、第2扉体5を備えている。第1扉体4、第2扉体5の断面形状は、可動戸袋3の断面形状と相似形となっており、可動戸袋3、第1扉体4、第2扉体5は互いに入れ子状となっている。
第1扉体4は、ホーム側に面する第1面部(ホーム側見付面)40と、軌道側に面する第2面部41(軌道側見付面)と、頂部42と、底面(図1A、図1Bでは隠れていて見えない)と、を備えており、側面視において、三角形状の形状を備えている。
第1扉体5は、ホーム側に面する第1面部(ホーム側見付面)50と、軌道側に面する第2面部51(軌道側見付面)と、頂部52と、底面(図1A、図1Bでは隠れていて見えない)と、を備えており、側面視において、三角形状の形状を備えている。
可動戸袋3の内部空間には第1扉体4の基端側を受け入れる収納部が形成されている。第1扉体4の戸先側の側面は開口状となっており、第1扉体4の内部空間には第2扉体5の戸尻側を受け入れる収納部が形成されている。可動戸袋3に対して第1扉体4を、第1扉体4に対して第2扉体5をどこまで引き込めるようにするかは設計上の問題であり、最も引き込んだ状態(収納姿勢)で第1扉体4の戸先側が可動戸袋3の側面から突出し、および/あるいは、第2扉体5の戸先側が第1扉体4の側面から突出していてもよい。
第1扉体4が可動戸袋3の側面の開口から突出し、第2扉体5が扉体4の側面の開口から突出し、かつ、第2扉体5の側面同士が接触した姿勢にある時に可動ホーム柵は閉鎖状態となり、第1扉体4が可動戸袋3内に引き込まれ、および/あるいは、第2扉体5が第1扉体4内に引き込まれることで、隣り合う第2扉体5の側面が離隔してその間にスペースが形成されることで可動ホーム柵は開放状態となる。あるいは、隣り合う可動戸袋3の一方あるいは両方が互いに離間する方向に移動して、隣り合う可動戸袋3間にスペースが形成されることで可動ホーム柵は開放状態となる。後者のように、可動戸袋の一方の端面から突出姿勢にある扉体に対して当該突出姿勢を維持したまま可動戸袋を当該扉体側に相対的に移動させることで、可動戸袋の他方の端面側に開口を形成して開放状態としてもよい(可動戸袋が扉体として機能する)。
図1A、図1Bの態様では、1つの可動戸袋3に対して同じ側面から第1扉体4、第2扉体が突出するものを示しているが、可動戸袋3の両側から扉体をそれぞれ突出させるようにしてもよい。図2A、図2Bに示す態様では、各可動戸袋3は、1つの可動戸袋3に対して両方の側面からそれぞれ突出する2つの扉体、すなわち、第1扉体4´、第2扉体5´を備えている。第1扉体4´、第2扉体5´の断面形状は、可動戸袋3の断面形状と相似形となっており、可動戸袋3、第1扉体4、第2扉体5は互いに入れ子状となっている。より具体的には、以下に説明するように、可動戸袋3に収納された第1扉体4´の戸尻側が、可動戸袋3に収納された第2扉体5´の戸尻側がスライド可能に受け入れるようになっている。
第1扉体4´は、ホーム側に面する第1面部(ホーム側見付面)40´と、軌道側に面する第2面部41´(軌道側見付面)と、頂部42´と、底面(図2A、図2Bでは隠れていて見えない)と、を備えており、側面視において、三角形状の形状を備えている。
第1扉体5´は、ホーム側に面する第1面部(ホーム側見付面)50´と、軌道側に面する第2面部51´(軌道側見付面)と、頂部52´と、底面53´、を備えており、側面視において、三角形状の形状を備えている。
可動戸袋3の両方の側面は開口状となっており、可動戸袋3の内部空間には第1扉体4´の戸尻側、第2扉体5´の戸尻側をそれぞれ受け入れる収納部が形成されている。第1扉体4´の戸尻側の側面は開口状となっており、第1扉体4´の内部空間には第2扉体5´の戸尻側を受け入れる収納部が形成されている。すなわち、第1扉体4´、第2扉体5´の収納時には、一方の側面から可動戸袋3に引き込まれた第1扉体4´の戸尻側に、他方の側面から可動戸袋3引き込まれた第2扉体5´の戸尻側がスライド移動可能に入り込むようになっている。可動戸袋3に対して第1扉体4´、第2扉体5´をどこまで引き込めるようにするかは設計上の問題であり、最も引き込んだ状態(収納姿勢)で第1扉体4´の戸先側が可動戸袋3の一方の側面から突出し、および/あるいは、第2扉体5´の戸先側が可動戸袋3の他方の側面から突出していてもよい。尚、可動戸袋3の両方の側面から第1扉体4´、第2扉体5´がそれぞれ突出する態様において、最も引き込んだ状態(収納姿勢)で第1扉体4´と第2扉体5´の戸尻側同士が互いに入り込まないようにしてもよい。
可動戸袋に対して扉体をスライド移動させる構成は、戸袋の扉体収納部内に設けられ、扉体の開閉移動時に扉体を案内するガイド手段と、扉体をガイド手段に沿ってスライド移動させるための駆動機構と、を備え、駆動機構の駆動源としては典型的にモータが用いられる。
また、一般の扉装置において、戸袋に対してスライド移動可能な扉体は引戸装置として当業者によく知られており、扉体を自動でスライド移動させる自動引戸もまた当業者によく知られており、本発明に係る扉体を移動させる機構において、これらの技術を適用してもよい。戸袋の両側から扉パネルが突出するものは例えば特開平11−334579号に開示されており、参照することができる。また、1つの戸袋に対して、当該戸袋の同じ側面から突出する2枚の扉体を設け、一方の扉体を他方の扉体を収納する中間戸袋として形成し、他方の扉体が一方の扉体の内部に収納され、一方の扉体が戸袋の収納部に収納させるものについては、特許文献2、特開2000−16281号、特開2008−280034号に開示されており、参照することができる。
可動戸袋3の下面33には走行体としての車輪35が設けてあり(図4乃至図6参照)、車輪35がガイドレール2に沿って転動することで可動戸袋3はプラットホーム1の長さ方向に移動可能となっている。既述のように、1つの態様では、ガイドレール2はプラットホーム1の略全長に亘って延設しているが、各々の可動戸袋3の移動量にあわせて複数本のガイドレールを断続的に設けてもよい。可動戸袋3は車輪35を回転させて自走するための駆動機構を備えており、駆動機構により車輪35がガイドレール2に沿って移動することで、可動戸袋3はプラットホーム1の長さ方向に移動する。1つの態様では、可動戸袋3、第1扉体4、4´、第2扉体5、5´の互いの対向面には、面同士の直接の接触を規制しつつスライド移動を可能とするガイド手段が設けられる。
図4乃至図6に基づいて可動戸袋3の走行機構・駆動方式について説明する。図5は、可動戸袋の走行機構及び駆動方式を示す図である。(A)はボールねじ駆動方式、(B)はベルト駆動方式を示す。可動戸袋3の下面33には、可動戸袋3の幅方向、見込方向(厚さ方向)にそれぞれ間隔を存して2個ずつ、合計4個の車輪35が設けてある。各車輪35は垂直状に延びる板状のブラケット36に回転自在に支持されている。プラットホーム1の床面には、板状のブラケット36が挿通可能な細幅の溝部15が形成されている。溝部15の溝幅は、乗客の靴や他の履物、杖の先端、カバン下端のローラ等が入り込まないような寸法に設計されることが望ましい。
ブラケット36には、車輪35の前後かつ上方に位置して2つのストッパ輪37が配置してある。ストッパ輪37の上方にはカバー20が、その上面がプラットホーム1の床面と面一となるように支柱25に支承させて設けてあり、カバー20の下面はストッパ輪37を案内するレールを形成している。車輪35、ブラケット36、ストッパ輪37は戸車アセンブリを形成している。戸車アセンブリにおいて、上方向の荷重(戸袋倒れによる持ち上がりの力)はストッパ輪37で支え、下方向の戸袋自重はフランジ付の車輪35で支えるようになっている。
ドア配置が異なる異種列車にフレキシブルに対応するためには、各可動戸袋3はそれぞれ個別に走行させる必要があるので、それぞれの可動戸袋3に独立した駆動源(モータ)及び伝動機構が用意される。図示の態様において、4つの車輪35のうち、どの車輪35を駆動輪とし、どの車輪35を従動輪とするか、あるいは、全ての車輪35を駆動輪とするか、は当業者により適宜選択できる。図5、図6においては、片側のモータM、および伝動機構の引き出し線を点線で示してあり、以下の記載は一方にモータを設けた場合、両方にモータを設けた場合の両方に適用されることが当業者に理解される。また、可動戸袋3にはプラットホーム1に設置された管理装置から適宜指令を受信して可動戸袋3及び扉体の開閉制御を行なう制御部が設けてある。
図4(A)、図5に示すように、プラットホーム1の床面内のガイドレール2が埋設された空間内には、各可動戸袋3に対応して、ガイドレール2の長さ方向に沿ってボールねじ16が延設されている。ボールねじ16にはスライダ(ボールナット)17がボールねじ16の長さ方向に移動可能に外装されており、スライド17は車輪35を支持するブラケット36に固定されている。ボールねじ16の一端側には終端軸受18が、他端側には減速機19を介してモータMが連結されている。制御部からの指令でモータMを選択的に正逆回転させることでスライダ17を左右方向のいずれかに移動させて、車輪35がガイドレール2上を転動して可動戸袋3がプラットホーム1の長さ方向に移動するようになっている。可動戸袋3が所定位置まで移動するとモータMの回転が停止して可動戸袋3が停止する。
図4(B)、図6に示すように、プラットホーム1の床面内のガイドレール2が埋設された空間内には、各可動戸袋3に対応して、ガイドレール2の長さ方向に沿って巻き掛けベルト体21が延設されている。ガイドレール2の長さ方向の一端側において、ベルト体21は駆動プーリ22に巻き掛けされており、他端側においてベルト21体は従動プーリ23に巻き掛けされており、ベルト21体は上側部21Aと下側部21Bとからなる。車輪35を支持するブラケット36は、ベルトクランプ24を介してベルト21の上側部21に連結されている。駆動プーリ22はモータMによって回転駆動可能となっている。制御部からの指令でモータMを選択的に正逆回転させることにより駆動プーリ22を正逆回転駆動させ、ベルト体21の上側部21Aを左右方向のいずれかに移動させて車輪35がガイドレール2上を転動して可動戸袋3がプラットホーム1の長さ方向に移動するようになっている。可動戸袋3が所定位置まで移動するとモータMの回転が停止して可動戸袋3が停止する。
可動戸袋3を備えた可動ホーム柵については、既に幾つかの提案があり(特許文献1、特許文献2)、可動戸袋3や扉体の形状や構成、可動戸袋3の走行機構・駆動方式についてもここで説明したものに限定されるものではなく、当業者において適宜設計し得ることが理解される。例えば、図3に示すように、横力だけを受ける振れ止め用の梁(図示せず)に支持させたレール6を上部に設け、各戸袋3に設けた支持バー7をレール6に沿って移動可能としたホームドアを採用することもできる。また、本発明における可動戸袋及び扉体は天井高まで延びる高さを備えていてもよい。
乗降位置可変型ホームドアは、戸袋と扉体とからなる単一ユニットの繰り返しで構成される。まとまった大きさの一種類の繰り返しだけで構成できるという点が、コスト抑制に効果的と考える。基本ユニットとしては、図7に示すように、(A)一つの戸袋の両側から扉体が突出する態様、(B)一つの戸袋の片側から2つの扉体が突出する態様を例示することができる。基本ユニットを一列に並べ、各戸袋を個別に移動できるようにすることによって、列車の扉位置の変化で生じる種々の問題に対応可能となる。
例えば、戸袋体を長さ1.4m前後、扉体を有効長1.0m程度とすることで、20m3扉・4扉車の大部分はこのユニットのみで対応可能となる。基本的な動きを示す図8(1)、(2)を見ると、20m4扉車と3扉車への対応で、列車に合わせて各戸袋体が移動しているのがわかる。図8(1)、(3)のように、20mと18mなど車両長が異なる列車が混在する場合は、各列車の停止位置自体も少しずつずれていくため、編成全体での検討が必要となるが、8両編成の20m 4扉車と18m 3扉車の検討では問題なく対応が可能である。また、ある程度の停車位置ずれまではホームドアで対応が可能である。これは同距離までの過走にホームドアが追従することや、行先・種別などで停車位置を扉1ヶ所分ずらすことを可能にするものである。
本発明に係る乗降位置可変型ホームドアは、車両の統一や定位置停止装置を装備することなしに導入が可能であり、現在では新設路線か、小規模で統一された既存路線でしか導入が難しかったホームドアが、技術的にはほぼ全ての路線で設置が可能となる。
[B]乗降位置可変型ホームドアの動作制御
列車によって異なる扉位置に対応するためには、次に来る列車の扉位置の情報を得る必要がある。列車の扉位置の情報の取得方法としては、列車がホームに進入してきた時点で列車から直接情報を受け取ること、電光掲示板等に表示するような運行情報から必要な情報を得ること等が挙げられる。前者の方法としては、例えば、列車側に列車情報を格納したICタグを設けておき、列車がホームに進入した時にホーム側に設置した受信部で列車情報を受信し、得られた列車情報に基づいて乗降位置可変型ホームドアの制御装置による戸袋及び扉体の移動制御が行われる。列車側のICタグに格納された列車情報としては、例えばドア位置、車両数、列車長が挙げられる。あるいは、ICタグには列車のIDのみを記憶しておき、制御装置側に列車IDと列車情報との対応テーブルを格納してき、対応テーブルから抽出した列車情報を用いて戸袋及び扉体の移動制御を行ってもよい。また、ホームには列車の停止位置検出装置を設けておき、実際に停車した列車の位置の標準停止位置からのズレを検出する。停止位置検出装置は、例えば、ホーム前端と列車先頭との位置関係から測定を行う(例えば、複数のカメラを用いて測距する)。列車の実際の停車位置と列車情報からホーム上の列車の扉の位置がわかる。
乗降位置可変型ホームドアにおいて、対応する列車の種類に対応して各戸袋の位置(戸袋の停止位置、すなわち開放する直前の戸袋位置)が決定されており、当該列車が標準停止位置に停止することを前提として各戸袋が所定の位置へと移動する。停止位置検出装置により標準停止位置からのズレが検出された場合には、各戸袋がズレを補償するように移動する。
乗降位置可変型ホームドアにおいて、対応する列車の種類に対応して、車両扉に対応して乗降口となる開口を形成するように、各戸袋の扉体の移動量(0〜最大突出量の間)および/あるいは戸袋自体の移動量(0〜最大突出量の間)が決定されており、各戸袋が所定位置まで移動した後で、扉体あるいは/および戸袋が所定量移動して開口を形成する。
一つの態様では、次に来る列車の扉位置の情報を事前に取得して、列車が進入する前にあらかじめ次に来る列車に合わせてゆっくりと穏やかに扉位置を移動しておく。あらかじめ動くことによって、列車到着時の扉位置調整の時間が最小限で済み、無用に所要時間が延びるのを防ぐことができる。なおかつ開閉位置の調整には扉の開閉のような素早さは必要なく、ゆっくりと移動できればよいので、戸袋体の駆動装置の小型化が可能という利点もある。
一つの態様では、ホームドアを列車待機中の閉鎖状態では常に低速(例えば、後述のように40〜80mm/s)で移動させる。大多数の人にとって、触らないでおこう、距離をとろうと自然に思わせることは安全上望ましい。ホームドアを列車待機中の閉鎖状態では常に低速で移動させることで(例えば、ホームの長さ方向に前後に往復動させ、列車の到来に合わせて所定位置へ向かって移動させる)、不用意に接触したりする可能性を低くすることができ、動くときに危険性を知らせるために警告ランプや警告音を付加する必要もなくなる。
乗降位置可変型ホームドアでは、ホームドア全体が移動するため、ホーム上の旅客に対して列車より近い所に移動体が存在することになって、ホームドアの動作に伴って、従来以上の不快感・不安感・違和感・恐怖感などを生じさせる可能性がある。これらの感覚は速度だけでなく、乗客との距離も影響すると考えられる。例えば、乗客が不快感等を避けてホームドア等から離れると、その分ホームの有効幅が小さくなり、空間効率や混雑率に悪影響を与える可能性もある。
本発明者等が、利用者に不快感等を与えないようなホームドア(低背のホーム柵)の移動速度と乗客との距離の関係を明らかにするために被験者実験を行ったところ、40〜80mm/sの間に乗客のストレスが比較的少ない適切な速度があることが示唆された。既存ホーム柵では800mm程度離れて待つ人が多く、実験のどの条件でも平均値・中央値は700mmを下回っていることから、この程度の速度なら極端にホームの有効利用幅が狭まることはないと考えられる。
[C]乗降位置可変型ホームドアと列車との対応付け
乗降位置可変型ホームドアと列車との対応付けについて説明する。乗降位置可変型ホームドアと列車との対応付けを行う装置は、入力部、記憶部、演算部、出力部、を備えており、入力部からの入力情報および/あるいは記憶部に記憶された記憶情報を用いて演算部が所定の計算を行い、計算結果を出力部から出力するようになっている。対応付け装置の各手段は、コンピュータから構成することができ、本実施形態における各ステップは、コンピュータにより実行することができる。
[C−1]基本概念の説明
本発明を理解するために必要な概念について説明する。
(1)乗降位置可変型ホームドア
乗降位置可変型ホームドアは、プラットホームの長さ方向に移動可能な可動戸袋と1枚以上の扉体とからなるユニットをプラットホーム上に長さ方向に所定数連設することで構成されている。上述の記載及び関連する図面では低背のユニットを開示しているが、本発明において、ユニット(戸袋、扉体)の高さ寸法は問わない。すなわち、本発明に係る乗降位置可変型ホームドアには、いわゆるホーム柵タイプのもの、フルスクリーンタイプのものが含まれる。
乗降位置可変型ホームドアは、列車がプラットホームに停車して乗降口が開放されている時以外(列車進入時、通過時、出発時、待機時)では、閉鎖状態が維持されてプラットホームと軌道の間の空間を閉鎖する一方、列車への旅客の乗降時に列車の乗降口に合わせてユニット間に開口が形成されるように構成されている。
旅客が安全かつ円滑に乗降するためには、ユニット間に形成される開口は、対応する乗降口の幅寸法よりも大きい。したがって、乗降口を閉鎖する列車側の2枚の扉体に対してホームドア側の2枚の扉体が対応する場合には、ホームドアのユニットの1枚の扉体の幅寸法は、車両ドアの1枚の扉体の幅寸法よりも大きい。
例えばM個のユニットからなる乗降位置可変型ホームドアにおいて、各ユニット(各戸袋・各扉体)にはM個の戸袋及び各戸袋の扉体を識別するIDが付されている。各ユニット、すなわち、各戸袋、各扉体は、記憶部に記憶された各IDによって特定されている。図10の例では、前方から順にユニット(戸袋)にID1、2、3、4、5、6・・が付与され、ユニット1の前方側の扉体にID11、ユニット1の後方側の扉体にID12が付与されている。ユニット2以降の扉体も同様にIDが付与される。
乗降位置可変型ホームドアの構成は、基本となるユニットの構成、総ユニット数、各ユニット(戸袋・扉体)の位置、から特定される。乗降位置可変型ホームドアを構成する各ユニット(戸袋・扉体)の位置によって、ある時点における乗降位置可変型ホームドアの状態が特定される。乗降位置可変型ホームドアにおいて、プラットホームと軌道との間の閉鎖状態を維持しつつ、プラットホームに停車する各異種列車に合わせて各ユニット(戸袋・扉体)の位置を変化させることで乗降位置を可変とすることができる。
各ユニット(戸袋・扉体)の位置は、各異種列車との関係においては、各列車に対する相対的な座標x(k)(例えば、図10に示すように各列車の先頭を原点とする)で取得される。乗降位置可変型ホームドアはプラットホーム上に設置されるので、実際の制御ではプラットホームに対する相対的な座標X(k)(例えば、図10に示すようにプラットホームの前端を原点とする)で特定することが便利である。実際には、列車毎に目標停車位置が決まっている場合が多く、また、プラットホーム上の列車の停車位置の検出装置は既知であるので、プラットホームに対する列車の停止位置がわかれば、列車に対する座標とプラットホームに対する座標は変換可能である。
図10Aは、プラットホームPFの長さLPF、乗車位置可変型ホームドアPFDの長さLPFD、3つの異種列車T、T、Tの長さL、L、Lの(Lが最長)関係を示す図である。典型的には、LPF≧LPFD≧Lである。最長列車Lと短い列車Lとの長さの差は、L12F+L12Rである。乗車位置可変型ホームドアPFDの長さLPFD、と列車Lの長さの差は、LPFD3F+LPFD3Rである。後述する空白部分の長さは、L12F+L12Rを指す場合(最長列車の全長と短い列車の全長の差)と、LPFD3F+LPFD3Rを指す場合(例えば、既設の乗車位置可変型ホームドアの全長と新たに導入予定の列車の全長との差)がある。図10Aでは長さの差を前後に分配して示したが、実際には列車の停車位置等に応じて差の前後の分配は異なる。
乗降位置可変型ホームドアは、典型的にはプラットホームに停車する最長列車の全長に対応する長さを備えているが、本発明には、列車の一部のみに対応して乗降位置可変型ホームドアが設けられる場合も含む。
乗降位置可変型ホームドアは、プラットホーム上に設置されるものであるので、最長の長さはプラットホーム全長である。なお、乗降位置可変型ホームドアが設置されるプラットホームの全長は記憶部に記憶されている。典型的には、プラットホームに停車する最長列車の全長は当該プラットホームよりも短く、プラットホーム全長−最長列車全長の空き部分(前方および/あるいは後方に生じる)がプラットホーム上に生じる。このような空き部分については、必ずしも乗降位置可変型ホームドアによって閉鎖される必要はなく、扉体を備えた固定戸袋、扉体無しの固定柵や固定壁等の遮蔽体によって閉鎖してもよい。例えば、図10において、扉体11の前方側に固定柵(点線で示す)を設け、扉体11の先端の座標を固定してもよい(この場合でも戸袋1は扉体11を引き込みながら前方に移動することができる)。
あるいは、乗降位置可変型ホームドアの長さ方向両端部に位置するユニットにおいて、戸袋の位置を常時固定しておくことで、扉体を備えた固定戸袋として用いてもよい。例えば、プラットホーム全長に亘って乗降位置可変型ホームドアを設け、前方側、後方側の1つ以上のユニットを固定して遮蔽体として用いてもよい。
1つの態様では、プラットホーム上に設置された乗降位置可変型ホームドアの長さ方向の両端には固定戸袋(固定柵でもよい)を設け、乗降位置可変型ホームドアは前後の固定戸袋間で前後方向に移動可能になっている。すなわち、乗降位置可変型ホームドアは固定戸袋間の距離を閉鎖可能であると共に、固定戸袋間で戸袋および扉体の位置を決めて扉体を開放することで列車の乗降口に合わせて開口が形成できるようになっている。
本発明に係る対応付けの技術思想は、ユニットの移動範囲とは独立して成り立つものであるが、乗降位置可変型ホームドアの各ユニット(戸袋)の移動範囲は、戸袋の機械的な可動範囲に影響を受け得る。例えば、各戸袋がレール側に設けた駆動手段によって所定の範囲内でのみ往復動可能である場合には、その可動範囲を越えて戸袋が移動することができない。一方、各戸袋が駆動手段を備えている場合には、隣の戸袋に重なったり、追い越したりすることができないという制限を除いて、各戸袋の移動の自由度が大きい。
乗降位置可変型ホームドアの構成を決定するにあたっては、各ユニットの機械的な可動範囲がある場合には、計算上得られる各ユニットに必要な移動範囲を各ユニットの可動範囲と比較する工程を設ければよいことが当業者に理解される。あるいは、機械的な可動範囲が既知の場合に、計算を行う際の条件として可動範囲を用いて計算を行ってもよいことが当業者に理解される。したがって、本発明の技術思想は限定された可動範囲を備えたユニットに対しても適用し得るものである。
(2)基本ユニットの最大幅寸法と最小幅寸法
1つの戸袋と1つ以上の扉体とからなるユニットは、全ての扉体が戸袋から最大に突出した第1姿勢と、全ての扉体が可能な限り戸袋内に収納された第2姿勢と、をとる。第1姿勢にあるユニットの幅寸法を最大幅寸法、第2姿勢にあるユニットの幅寸法を最小幅寸法という。
ユニットの最大幅寸法と最小幅寸法は、記憶部に記憶されている。
ユニットの構成態様としては、戸袋の両側から扉体が突出するタイプ、戸袋の片側からのみ扉体が突出するタイプが例示される。
前者の態様、すなわち、基本ユニットが、一つの戸袋と、当該戸袋の両側から突出する2枚の扉体と、から構成される場合には、図9に示すように、戸袋の幅寸法を「a」とし、各扉体の有効寸法(最大突出時の寸法)を共に「b」とすると、基本ユニットの最大幅寸法は「a+2b」となる。各扉体は完全に戸袋内に退避可能なものとすると、基本ユニットの最小幅寸法は「a」となる。
基本ユニットの最大幅寸法及び最小幅寸法は、基本ユニットの具体的な構成に応じて決定されることが当業者に理解される。
(3)目標待機位置
目標待機位置とは、乗降位置可変型ホームドアが、プラットホームに停車した列車の乗降口に合わせて開口を形成する直前の位置をいう。プラットホームに対する各異種列車の乗降口の位置は異なり得るため、異種列車毎に各ユニットの目標待機位置が設定される。
乗降位置可変型ホームドアでは、戸袋・扉体の両方が可動であるため、各ユニットの目標待機位置は、各ユニットの戸袋及び扉体の目標待機位置によって決定される。
実際の制御の態様例では、異種列車毎に、全ての戸袋・扉体についてIDと関連付けて目標待機位置が設定されていると共に、各戸袋・扉体の現位置を検出する手段が備わっており、対象となる異種列車が停車するまでに、各戸袋・扉体が目標待機位置に移動するように各モータに指令を出す。
異種列車に対応する目標待機位置間の各ユニットの移動距離は、当該ユニットの機械的な可動範囲内となるように設定されている。
[C−2]対応付けの考え方
乗降位置可変型ホームドアの構成を決定するためには、対象となる列車のどの乗降口に対応してどのユニット間に開口が形成されるかを決める必要があるため、乗降位置可変型ホームドアの各ユニットを異種列車毎に対応付ける必要がある。
本発明では、対象となるプラットホームに停車するある列車がN個の乗降口を備えている場合に、この列車を各乗降口において区画することで、1つの前端部位、N−1個の中間部位、1つの後端部位に分割する。各中間部位の前後両端は区画線によって仕切られることになる。N−1個の各中間部位、前端部位、後端部位にはこれらを識別するためのIDが付される。例えば、列車前方から順に連番でIDを付す。図11〜図13の例(本願の各図において、左側が進行方向、すなわち前方であり、右側が後方である)では、9個の乗降口D〜Dを備えた列車を、前端部位F、8個の中間部位I〜I、後端部位Rに分割する。
N−1個の各中間部位I〜I、前端部位F、後端部位Rの長さ寸法l〜lが、各部位のIDと関連付けられて記憶される。図11の例では、前端部位Fの長さ寸法がlであり、各中間部位I〜I、の長さ寸法がそれぞれl〜lとなっており、後端部位Rの長さ寸法がlである。
各区画は、例えば、列車の先頭を原点とした座標で特定されており、各部位の長さは座標値の差として取得される。
各乗降口にもIDが付されており、各乗降口の幅寸法が、IDと関連付けられて記憶される。
N−1個の各中間部位、前端部位、後端部位に含まれる乗降口が、各部位のIDと各乗降口のIDを関連付けて記憶される。
典型的には、乗降口IDは車両ドアIDであり、車両ドアが複数枚の扉体からなる(例えば両開きドア)場合には、各扉体にもIDが付される。また、車両ドアが1枚の片開きドアの場合には、車両ドアID=乗降口IDとして扱うことも可能である。
典型的には、車両ドアは離接可能な2枚の扉体を備えた両開きドアであり、各扉体は乗降口の幅方向の半部をそれぞれ閉鎖するようになっており、当該2枚の扉体の戸先部同士が当接した状態で閉鎖姿勢となって車両乗降口を閉鎖し、2枚の扉体が離間することで乗降口を開放する。例えば、各扉体にIDを付すことで、2つの扉IDによって、各乗降口の特定及び乗降口のいずれの半部かを特定することができる。
例えば、図11に示す9個の乗降口D〜Dにおいて、乗降口Dを形成する2枚の扉体を前方から順にD11、D12とする。D11+D12で乗降口Dが特定でき、D11で乗降口Dの前方側半部、D12で乗降口Dの後方側端部を特定することができる。同様に、Dに対応する2枚の扉体をD21、D22、D3に対応する2枚の扉体をD31、D32、D4に対応する2枚の扉体をD41、D42、D5に対応する2枚の扉体をD51、D52、D6に対応する2枚の扉体をD61、D62、D7に対応する2枚の扉体をD71、D72、D8に対応する2枚の扉体をD81、D82、D9に対応する2枚の扉体をD91、D92とする。
ここで、乗降口とは、当該列車が対象となるプラットホームに停車した時に旅客の乗降を目的として実際に開放される乗降口を意味する。例えば、1両に4つの乗降口(車両ドア)を備えた列車のある車両において、あるプラットホームに停車した時に4つの内の3つの乗降口しか開放しないような場合には、実際に開放される3つの乗降口が区画対象となる。
「各乗降口において区画する」とは、乗降口の幅内の部位あるいは幅方向の端部において区画することであり、以下の態様を例示することができる。
乗降口の幅方向の中央において区画する(図11参照)。
この場合、中間部位は、乗降口の中央から隣の乗降口の中央までの区域を言う。各中間部位の前方端部、後方端部には乗降口の部分が含まれている。
前端部位は、列車先頭から最前の車両乗降口Dの前方側半部D11までの部分に対応する区域、後端部位は、最後の車両乗降口Dの後方側半部D92から列車最後尾までの部分に対応する区域となる。
乗降口の後方(進行方向と反対)端縁において区画する(図12参照)。
この場合、中間部位は、乗降口の後方端縁から隣の乗降口の後方端縁までの区域を言う。各中間部位の後方端部には乗降口が含まれている。
前端部位は、列車先頭から最前の車両乗降口Dの後方端縁までの部分に対応する区域、後端部位は、最後の車両乗降口Dの後方端縁から列車最後尾までの部分に対応する区域となる。
乗降口の前方(進行方向)端縁において区画する(図13参照)。
この場合、中間部位は、乗降口の前方端縁から隣の乗降口の前方端縁までの区域を言う。各中間部位の前方端部には乗降口が含まれている。
前端部位は、列車先頭から最前の車両乗降口Dの前方端縁までの部分に対応する区域、後端部位は、最後の車両乗降口Dの前方端縁から列車最後尾までの部分に対応する区域となる。
乗降口を開閉する車両ドア(両開きドア)の閉鎖時の戸先側部位(2枚の扉体の戸先側同士の当接部位)において区画してもよい。この場合、閉鎖姿勢にある2枚の扉体の突出幅寸法は同じであれば、閉鎖姿勢にある車両扉の戸先部は、前記車両乗降口の開口幅中央に一致しており、乗降口の中央において区画することと同じとなる。
乗降口の上記以外の位置(幅内で中央でない部位)を基準として中間部位を区画してもよい。この場合、乗降口の幅方向のどの位置で分割されたかを記憶すると共に、前方側部分、後方側部分のそれぞれの幅寸法を記憶しておく。
なお、各図に示すように、列車を前端部位、中間部位、後端部位に区画する場合には、同じ区画の仕方で統一的に区画することが望ましいが、本発明はこのようなものに限定されるものではない。
このように、「各乗降口において区画する」ことによって、各中間部位は、乗降口の一部あるいは全部を含むことになる。
各中間部位に含まれる「乗降口の幅寸法」の態様としては以下の場合が例示される。
中間部位の両端にそれぞれ乗降口の一部が位置している場合には、各中間部位に含まれる「乗降口の幅寸法」は、2つの乗降口の部分の幅の合計寸法である(図11参照)。図11の中間部位Iにおいては、中間部位に含まれる「乗降口の幅寸法」は、扉体D12の幅寸法と扉体D21の幅寸法の合計である。この場合、例えば、一端側の乗降口の一部及び他端側の乗降口の一部が共に乗降口(同幅)の半分の幅寸法であれば、結果的に、各中間部位に含まれる「乗降口の幅寸法」は、1つの乗降口の幅寸法(1/2+1/2)となる。あるいは、両端に含まれる乗降口の部分の幅寸法の合計(例えば、2/5+3/5)が1つの乗降口の幅寸法となるように区画してもよい。
また、上記の説明では各乗降口の幅寸法を同じものとしているが、各乗降口の幅寸法は必ずしも一定ではない。例えば、列車が異種車両の混成で構成される場合には、乗降口の幅寸法が異なる場合もある。乗降口の幅寸法が異なる例としては、幅狭の乗降口を一枚の片開き扉が開閉する場合がある。
図11Aにおいて、連続する中間部位I(長さl)、In+1(長さln+1)において、Iは乗降口Dの中央部位から乗降口Dn+1の中央部位、In+1は乗降口Dn+1の中央部位から乗降口Dn+2の中央部位までを区画しているが、乗降口Dの幅寸法と乗降口Dn+1、Dn+2の幅寸法は異なる。
なお、このような場合に、例えば、中間部位の一端に乗降口(D)の一部が位置しており、他端に乗降口(Dn+1)の全部が位置している態様もあり得る。
中間部位の前後端のいずれか一端にのみ乗降口の全部が位置している場合には、各中間部位に含まれる「乗降口の幅寸法」は、その乗降口の幅寸法である(図12、13参照)。図12の中間部位Iにおいては、中間部位に含まれる「乗降口の幅寸法」は、乗降口Dの幅寸法である。図13の中間部位Iにおいては、中間部位に含まれる「乗降口の幅寸法」は、乗降口Dの幅寸法である。
各中間部位に含まれる乗降口の一部あるいは全部(例えば、扉体IDで特定される)について、位置(中間部位の両端、前方端、後方端)及び幅寸法が当該中間部位のIDと関連付けられて記憶部に記憶される。
前端部位F、後端部位Rに含まれる「乗降口の幅寸法」の態様としては、前端部位に乗降口の幅寸法を含まない場合(図13)、前端部位に乗降口の幅寸法の一部を含む場合(図11)、前端部位に乗降口の幅寸法の全部を含む場合(図12)、後端部位に乗降口の幅寸法を含まない場合(図12)、後端部位に乗降口の幅寸法の一部を含む場合(図11)、後端部位に乗降口の幅寸法の全部を含む場合(図13)、がある。
このように、車両ドア毎や車両毎ではなく、列車を、乗降口から乗降口の部位(中間部位)に分けて考える。中間部位は車両とは全く独立して設定されるため、車両の連結部を含むものもあり、同じ列車においても中間部位の長さは一定ではない。そして、各中間部位に対して1つあるいは複数のユニット(ユニット群)を割り当てる。すなわち、プラットホームに停車した列車の隣り合う乗降口間の区域に、ユニット群を対応させる。本明細書の記載では、主として、図11の区画態様に図7(A)のユニットを対応させる態様に基づいてついて説明するが、列車の区画の態様とユニットの構成態様との組み合わせは限定されない。例えば、図7(B)のユニットを図12、図13の区画態様に対応させてもよい。
1つの態様では、各中間部位にユニット群を対応させるにあたって、ユニットの最大幅寸法と最小幅寸法を用いる。上述のように、ユニットの最大幅寸法と最小幅寸法は、ユニットの構成から計算することができ、予め記憶部に記憶される。例えば、戸袋aの両側から扉体が突出するものにおいて、扉体の最大突出寸法がbであり、扉体が完全に戸袋内に引き込まれて収納される場合には、ユニットの最大幅寸法は、a+2b、最小幅寸法はbとなる(図9参照)。例えば、a=1400mm、b=1100mmであれば、最大幅寸法は3600mm、最小幅寸法は1400mm、となる。
中間部位へのユニット群の割り当ては、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位の長さ寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を取得することで行う。取得された最大個数、最小個数はそれぞれ記憶部に記憶しておく。最大個数=最小個数の場合もあり得る。
取得した最大個数と最小個数の範囲から選択した個数のユニットからなるユニット群を各中間部位に割り当てる。取得した最大個数と最小個数の範囲からどのように選択するかについては、当業者が適宜設定できる事項であり、予めプログラムとして指示しておくことができる。例えば、初めの段階では全ての組み合わせを選択して記憶部に記憶しておき、後工程で条件を課して絞り込んでもよい。あるいは、初期値として、最小個数あるいは最大個数を選択するようにしてもよい。
最大個数と最小個数の範囲から選択した個数のユニットからなるユニット群は、対応する中間部位の長さに対応する区域を閉鎖することができると共に、対応する中間部位に含まれる乗降口(一部あるいは全部)に対応して開口を形成することができる。
最大個数は、各中間部位の寸法−当該中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を1ユニットの最小幅寸法で除すことで取得される(小数点切り捨て)。ここでは、「中間部位の寸法−当該中間部位に含まれる乗降口の幅寸法」の中になるべく多くのユニットを入れることを考える。
k個のユニットが納まるための最小寸法は、「k×最小幅寸法+中間部位に含まれる乗降口の幅寸法」である。a=1400mm、b=1100mm、中間部位に含まれる乗降口の幅寸法=1300mm、の例で言うと、1つのユニットが納まるための最小寸法は、1400+1300=2700mmであり、2つのユニットが納まるための最小寸法は、2800+1300=4100mmであり、3つのユニットが納まるための最小寸法は、4200+1300=5500mmである。
図14(A)で説明すると、中間部位Iの寸法がlであり、中間部位Iの前方側に含まれる乗降口の部分の幅寸法がd/2であり、中間部位Iの後方側に含まれる乗降口の部分の幅寸法がd/2であり、1ユニットの最小幅寸法がaである。最大個数のユニットが納まるための最小寸法l´=l−d/2−d/2であり、最大個数は、(l−d)/a(小数点切り捨て)となる。
図14(A)の例では、中間部位Iには3つのユニットからなるユニット群が対応付けられることになる。3つのユニットからなるユニット群は、図14(A)に示す状態から、少なくとも両端の2つのユニットが扉体を突出させることで、当該ユニット群の全長を延ばすことができ、当該ユニット群が中間部位Iに含まれる前方側の乗降口の部分、後方側の乗降口の部分に対応する部位を閉鎖できる。また、図14(A)に示すように、当該ユニット群は中間部位Iに含まれる前方側の乗降口の部分、後方側の乗降口の部分に対応して開口を形成することができる。
1つの態様では、予め余裕δを設定しておき、各中間部位の寸法−当該中間部位に含まれる乗降口の幅寸法からさらにδを引いた値を1ユニットの最小幅寸法で除すことで取得してもよい(小数点切り捨て)。余裕δの値は、当業者において適宜設定され得る。
最小個数は、各中間部位の寸法を1ユニットの最大幅寸法で除すことで取得される(小数点切り上げ)。ここでは、なるべく少ない数のユニットで少なくとも中間部位の寸法に対応させることを考える。
k個のユニットが対応できる最大寸法は、「k×最大幅寸法」である。a=1400mm、b=1100mmの例で言うと、1つのユニットが対応可能な最大寸法は、1400+2200=3600mmであり、2つのユニットが対応可能な最大寸法は、7200mmであり、3つのユニットが対応可能な最大寸法は、10800mmである。
図14(B)の例では、中間部位Iには2つのユニットからなるユニット群が対応付けられることになる。2つのユニットからなるユニット群は、図14(B)に示す状態から、少なくとも両端の2つのユニットが扉体を戸袋側に引き込むことで、当該ユニット群は中間部位Iに含まれる前方側の乗降口の部分、後方側の乗降口の部分に対応して開口を形成することができる。また、図14(B)に示すように、当該ユニット群は中間部位Iに含まれる前方側の乗降口の部分、後方側の乗降口の部分に対応する部位を閉鎖できる。
1つの態様では、予め余裕δを設定しておき、各中間部位の寸法にδを加えた値を1ユニットの最大幅寸法で除すことで取得してもよい(小数点切り上げ)。余裕δの値は、当業者において適宜設定され得る。
小括すると、中間部位へのユニット群の割り当てのための装置は、
列車における第1の乗降口における第1区画線と第1の乗降口の隣に位置する第2の乗降口における第2区画線との間に規定される中間部位の長さ寸法を記憶する手段と、
前記中間部位の前端側および/あるいは後端側に含まれる乗降口の幅寸法を記憶する手段と、
1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を記憶する手段と、
前記中間部位の長さ寸法と、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法の全部あるいは一部と、を用いて、各中間部位に対応するユニット数を算出するユニット数算出手段と、
前記ユニット数算出手段により算出された1つあるいは複数のユニット(以下「ユニット群」という)を前記中間部位に割り当てるユニット群割り当て手段と、を備えている。
そして、1つの態様では、前記ユニット数算出手段は、前記中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を算出するものであり、
前記ユニット群割り当て手段は、前記最大個数と最小個数の範囲から選択した個数のユニットからなるユニット群を前記中間部位に割り当てるものである。
中間部位へのユニット群の割り当てについて説明したが、前端部位へのユニット群(端部ユニット群)の割り当て、後端部位へのユニット群(端部ユニット群)の割り当てについても、ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を用いて、同様の手法で行うことが可能である。なお、端部ユニット群の割り当てについては、中間部位へのユニット群に比べて多様な態様があり得る点に留意されたい。
例えば、乗降口の中央で区画する場合には、前端部位、後端部位には、それぞれ1個以上のユニットを割り当てる必要がある(図11参照)。
また、前端部位、後端部位の長さ全体に対応する区域をユニットで閉鎖するか否かによっても、端部ユニット群の構成は異なり得る。例えば、前端部位あるいは後端部位を1個以上ユニット+別の固定遮蔽体で閉鎖するような場合もあり得る。
また、前端部位、後端部位に、当該前端部位の長さに対応する個数のユニット、当該後端部位の長さに対応する個数のユニットをそれぞれ割り当てる場合においても、プラットホームに対する列車の停止位置との関係で、プラットホーム上に前方側、後方側に余裕があれば、前記前端部位の長さ、前記後端部位の長さ、を越えて複数のユニットを設置することができる。
対象となるプラットホームに停車する各異種列車について、上述のようにして、乗降位置可変型ホームドアの各ユニットを対応付ける。
対象となるプラットホームに停車する各列車にはIDが付されており、さらに、列車毎に、各中間部位、前端部位、後端部位、各乗降口(車両ドア)のIDが設定され、かつ、これらの寸法が各列車の各IDに関連付けられて記憶されている。
乗降位置可変型ホームドアの構成を決定する過程においては、各ユニット(各戸袋・各扉体)には各戸袋及び各戸袋の扉体を識別するIDが付されている。各ユニット、すなわち、各戸袋、各扉体は、記憶部に記憶されたIDによって特定されており、このIDを用いて各異種列車の各中間部位、前端部位、後端部位に対応付けられる。
[C−3]ユニット数の決め方について
固定戸袋を備えた既存のホームドアの場合には、ホームドアと列車の乗降口が1対1で対応しているため、プラットホームに停車する1種類の列車の乗降口に合わせてドアを設置し、各ドア間を固定戸袋あるいは固定壁体で閉鎖すればよい。これに対して、乗降位置可変型ホームドアの場合には、プラットホームに設置された乗降位置可変型ホームドアが当該プラットホームに停車する複数の異種列車に対応することが前提となるため、乗降位置可変型ホームドアを最初にプラットホームに設置する際に、ユニット数をいかに効率的に決定するかが重要である。
ユニット数の決定においても、上記対応付けの考え方が用いられる。
なお、本発明に係る乗降位置可変型ホームドアは、プラットホームに停車する列車の長さの部分のみと軌道との間を閉鎖する場合も含むが(何らかの理由で一部でも良い場合、あるいは、固定柵等と組み合わせる場合等)、典型的には、プラットホームに停車する列車の少なくとも全長と軌道との間を閉鎖する。
1つの態様では、全中間部位の長さ寸法に対応する第1のユニット数と、前端部位、後端部位に対応する第2のユニット数と、を取得し、第1のユニット数と第2のユニット数の合計を乗降位置可変型ホームドアの総ユニット数とする。第1のユニット数は、各中間部位の長さ寸法に対応するユニット数を足し合わせることで得られる。
第1のユニット数は、対象となるプラットホームに停車する最長の異種列車の全中間部位の長さを閉鎖できるようなユニットの数である。
第2のユニット数は、典型的には、少なくとも前端部位、後端部位の長さ寸法を閉鎖できるようなユニットの数であるが、固定柵や固定壁体等と組み合わせて前端部位、後端部位の長さ寸法を閉鎖するものでもよい。例えば、前端部位、後端部位にそれぞれ1つのユニットを割り当て、1ユニット+固定遮蔽体(固定柵等)で、前端部位、後端部位の長さ寸法を閉鎖するものでもよい。
1つの態様では、ユニット数の決定は、
プラットホームに停車する最長の列車において、各乗降口において区画することで、1つの前端部位、複数の中間部位、1つの後端部位に分割して各部位の長さ寸法を取得し、全中間部位の長さ寸法に対応する第1のユニット数を決定するステップと、
前端部位、後端部位の長さ寸法に少なくとも対応する第2のユニット数を決定するステップと、
第1のユニット数と第2のユニット数の合計を総ユニット数とするステップと、からなり、これらのステップはコンピュータから構成される各手段により実行される。
第1のユニット数、第2のユニット数を算出する場合には、ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を用いた最大個数、最小個数を用いることができる。あるいは、最大幅寸法と最小幅寸法の平均寸法を用いて個数を出してもよい。
1つの態様では、前記第1のユニット数は、
プラットホームに停車する各異種列車において、各乗降口において区画することで、1つの前端部位、複数の中間部位、1つの後端部位に分割して各部位の長さ寸法を取得するステップと、
異種列車毎に、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位の長さ寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を取得するステップと、
異種列車毎に、最大個数、最小個数をそれぞれ加算することで各列車におけるユニット最大総数、最小総数を取得するステップと、
各異種列車のユニット最大総数と最小総数の重複範囲を求め、当該重複範囲から選択した数を第1のユニット数とするステップと、からなり、これらのステップはコンピュータから構成される各手段により実行される。
最大個数、最小個数の取得は、上記対応付けにおける説明を参照することができる。
対象となるプラットホームに停車する複数の異種列車間の長さが異なることは十分に考えられる。
この場合、1つの態様では、各異種列車のユニット最大総数と最小総数の重複範囲を求める前に、短い列車のユニット数の最大総数と最小総数を、最長列車に合わせて補正しておく。
短い列車のユニット数の最大総数と最小総数の補正方法としては幾つかのやり方が例示できる。
1つの態様では、補正対象の列車と最長列車の長さの差を求めるステップと、
1ユニットの最小幅寸法及び最大幅寸法を用いて、前記差に対応するユニットの仮想最大数と仮想最小数を求めるステップと、
補正対象の列車におけるユニット数の最大総数と最小総数に前記仮想最大数と仮想最小数をそれぞれ加算するステップと、を備えている。
1つの態様では、補正対象の列車と最長列車の長さの差は、補正対象の列車の全中間部位と最長列車の全中間部位の長さの差である。
各列車の全長、各列車の各部位の寸法は記憶部に記憶されており、これらの一部あるいは全部を用いて長さの差を計算することができる。あるいは、予め長さの差を計算しておいて、長さの差を予め記憶しておいてもよい。
他の補正方法としては、最長列車と補正対象の列車の全長の比を、補正対象の列車におけるユニット数の最大総数と最小総数に乗じてもよい。
1つの態様では、前記第1のユニット数は、前記重複範囲のユニット最小総数である。乗降位置可変型ホームドアをより少ない個数のユニットから構成することは、乗降位置可変型ホームドアの製造コスト、管理コストを抑えると共に、構成をよりシンプルにすることで各ユニットの制御をよりシンプルに行うことができる。
上記の態様では、各異種列車のユニット最大総数と最小総数の重複範囲を求め、当該重複範囲から選択した数を第1のユニット数としているが、先ず、各異種列車について、第1のユニット数、第2のユニット数の全体数の最大総数、最小総数を求めて記憶しておき、各異種列車のユニット最大総数と最小総数の重複範囲を求め、当該重複範囲から選択した数を全体のユニット総数としてもよい。例えば、第2のユニット数の算出においては、前端部位の長さ寸法、後端部位の長さ寸法、ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を用いた最大個数、最小個数を用いて第1のユニット数と同様に算出してもよい。
この場合においては、上述の同様に、各列車間の総数の重複範囲を求める前に、列車の長さの違いに基づく補正を行うことができる。
最長列車のみに基づいて第1のユニット数を決定してもよい。
具体的には、前記第1のユニット数を、
プラットホームに停車する各異種列車の最長列車において、各乗降口において区画することで、1つの前端部位、複数の中間部位、1つの後端部位に分割して各部位の長さ寸法を取得し、
最長列車において、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位の長さ寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各中間部位に対応するユニットの最大数、最小数を取得し、
最長列車において、上記最大数、最小数をそれぞれ加算することでユニット最大総数、最小総数を取得し、ユニット最大総数とユニット最小総数の範囲から選択したユニット数を第1のユニット数とする。
1つの態様では、前記第2のユニット数は、第1のユニット数と第2のユニット数の合計である所定数のユニットからなるホームドアが少なくとも最長列車全長に対応する長さを備え、かつ、所定数のユニットからなるホームドアがプラットホームの長さに納まるような、個数に決定される。
[C−4]ユニット配置決定について
乗降位置可変型ホームドアの総ユニット数が決定したら、次に、ユニットの配置を決定する。ユニットの配置は、(1)各ユニットの割り当てステップと、(2)割り当てられた各ユニットの目標待機位置の決定ステップ、とからなる。
[C−4−1]各列車の各部位に対する各ユニットの割り当て
各ユニットを各列車の中間部位、前端部位、後端部位に割り当てる。この作業によって、各列車の各中間部位、前端部位、後端部位のそれぞれにユニット群、端部ユニット群が割り当てられる。具体的には、各列車の各中間部位、前端部位、後端部位のIDと各ユニット(戸袋、扉体)IDとを対応させて記憶部に記憶する。
先ず、異種列車毎に、第1のユニット数のユニットを、各車両扉の各中間部位に配分する。割り当てる際には、ユニット数を決定する際に記憶した各列車の各中間部位に対応する最大個数、最小個数を用いることができる。この最大個数、最小個数は、その中間部位に割り当てることができるユニットの上限、下限となる。
1つの態様では、ユニット群を各中間部位に割り当てるステップは、総ユニット数のうちの第1のユニット数のユニットを割り当てることで行われる。
各中間部位に対応する最小個数のユニットを各中間部位に割り当てるステップと、
余分のユニットが生じた場合には、余分のユニットを前記中間部位の長さ寸法が大きいものから順に配分するステップと、
を備えており、これらのステップは、コンピュータから構成される各手段によって実行される。
この時、各中間部位に対応して記憶されている最大個数を超えないようにする。
1つの態様では、第1のユニット数のユニットにおいて中間部位に割り当てられなかった余分のユニットが生じた場合には、当該余分のユニットを前記前端部位および/あるいは前記後端部位に割り当てるようにする。
対象となるプラットホームに停車する複数の異種列車間の長さが異なることは十分に考えられる。
この場合、1つの態様では、短い列車において、前記ユニット群を各中間部位に割り当てる時には、第1のユニット数の一部の数のユニットを各中間部位に割り当てるようにする。
「第1のユニット数の一部の数」は割り当て前に決定しておいてもよく、その場合の数は当業者において適宜決定できるものである。例えば、当該短い列車の最小総数を用いる、最長列車との差をユニットの最大寸法と最小寸法の平均で除して空き部分の個数を算出し、第1ユニット数から前記空き部分の個数を引いた数を用いる、最長列車と当該短い列車の比を第1のユニット数に乗じた数を用いる、等が例示できる。
あるいは、各中間部位に対応する最大個数〜最小個数の範囲内の個数のユニットを割り当てた結果として得られた合計が「第1のユニット数の一部の数」であってもよい。この場合、短い列車において、第1のユニット数のユニットにおいて中間部位に割り当てられなかった余分のユニットは、最長列車のとの差(空白部分)、前端部位および/あるいは後端部位に割り当てられることになる。
対象となるプラットホームに停車する複数の異種列車の全長が異なる場合に、短い列車がプラットホームに停車した場合には、乗降位置可変型ホームドアは、短い列車の全長に対応する部位及びプラットホーム上の空白部分(最長列車と当該短い列車の長さの差により生じる)を閉鎖する必要があり、空白部分にユニットを対応させる必要がある。
典型的には、ホームドアは、列車全長に対応する部位がホームドアにより閉鎖されるように構成されるものであり、各列車の全中間部位の夫々には、ユニット群が割り当てられており、最長列車以外の列車においては、最長列車との長さの差である空白部分に対応するユニット群が割り当てられており、各列車の前端部位には、当該前端部位の長さに対応する個数のユニットを備えた端部ユニット群が割り当てられており、各列車の後端部位には、当該後端部位の長さに対応する個数のユニットを備えた端部ユニット群が割り当てられている。
[C−4−2]割り当てられた各ユニットの目標待機位置の決定
異種列車毎に各中間部位、前端部位、後端部位に対してユニット群(1以上のユニットからなる)が割り当てられたら、異種列車毎に各ユニットの目標待機位置を決定する。
列車全長に対応する部位がホームドアにより閉鎖されることを前提とした場合には、各ユニットの戸袋及び扉体の列車に対する目標待機位置は、当該目標待機位置において列車全長に対応する部位がホームドアにより閉鎖されており、かつ、当該目標待機位置から隣位のユニット群間に形成される開口幅内に各乗降口が位置するように決定される。
図15(E)に、列車の乗降口が全開状態となると共に、乗降口に対応して隣位のユニットk、k−1間に開口が形成された時の、ホームドア側の開口幅d´と対応する乗降口の開口幅dの関係を示す。ホームドア側の開口幅d´と対応する乗降口の開口幅dの差(rk−1、α)を開口部余裕と言う。これらに要求される条件は、d´≧d、rk−1≧0、α≧0である。ここで、rk−1はk−1番目のユニットとk番目のユニット間に形成される開口の前方側端部(図示の例では、k−1番目のユニットの戸袋の後方側端部)と対応する乗降口の前方側端部との間の距離である。αはk−1番目のユニットとk番目のユニット間に形成される開口の後方側端部(図示の例では、k番目のユニットの戸袋の前方側端部)と対応する乗降口の後方側端部との距離である。
すなわち、「隣位のユニット群間に形成される開口幅内に各乗降口が位置する」には、形成される開口部の前後端部と乗降口の前後端部(幅方向端部)の一方あるいは両方が一致する場合(後者の場合は、開口部の幅d´と乗降口の幅dが同じ)も含む。
開口幅d´を可能な限り大きくすることで、開口部余裕を大きくすることができる。対応する乗降口が開放される前に開口幅d´の空間が閉鎖されている必要があるので、開口部形成時に戸袋が動かないことを前提とすると、開口幅d´の大きさは、扉体の突出寸法に制限される。
1つの態様では、開口部余裕は乗降口の左右において均等に設けられる、すなわち、rn−1=αであるが、rn−1=0あるいはα=0であってもよい。
ある1つの中間部位について言うと、目標待機位置において前記中間部位がユニット群により閉鎖されており、閉鎖姿勢において前記ユニット群の前端側および/あるいは後端側に位置する扉体が前記中間部位の前端側および/あるいは後端側に含まれる乗降口に対応しており、かつ、当該目標待機位置から前記ユニット群の前端側および/あるいは後端側に位置する扉体を開放することで、対応する乗降口との間に開口部余裕を形成するように決定する。
目標待機位置決定手段は、目標待機位置における扉体の突出寸法(1つの態様では、最大突出寸法bであるが、これには限定されない)と、対応する(すなわち、当該扉体により閉鎖されるべき)乗降口の部位(部分あるいは全部)の幅を比較する手段を備えており、前記扉体の突出寸法が閉鎖されるべき乗降口の部分の幅よりも大きければ、開口部余裕が形成可能である。
1つの態様では、各ユニットの戸袋及び扉体の目標待機位置は、
目標待機位置における各ユニット群の長さ寸法が対応する中間部位の長さ寸法に一致しており、
当該目標待機位置から扉体のみを移動させることで隣位のユニット群間に形成される開口幅内に各乗降口が位置するように決定される。
1つの態様では、前記目標待機位置の決定は、各部位において、車両乗降口に対するユニットの開口部の余裕が最大になるように各部位に分配されたユニットの位置を決定することで行われる。
図15において、ある中間部位に2つのユニットが割り当てられたとする。この時、図15(A)に示すように、ユニット最小幅寸法(戸袋の幅寸法))がa、中間部位の寸法がl(n)、中間部位の前方側に含まれる乗降口の部分の寸法がd/2、中間部位の後方側に含まれる乗降口の部分の寸法がd/2とする。
また、中間部位の前方側の乗降口の後方側端部と前方側のユニットの戸袋の前方側端部との間の距離をα、前方側のユニットの戸袋の後方側端部と後方側ユニットの前方側端部との間の距離をβ、中間部位の後方側の乗降口の前方側端部と後方側ユニットの戸袋の後方側端部との間の距離をγとする。
α+β+γは戸袋から突出した扉体でカバーされる長さであり、α+β+γ=l(n)−d−2aとなる。
開口余裕を大きくすることは、αとγの距離を大きくすることである。ここで、図15(B)に示すように、戸袋から突出する扉体の長さが十分であるかを検討する必要がある。
αの上限は、扉体の最大突出寸法b−当該扉体により閉鎖されるべき乗降口の部分の幅寸法d/2である。
すなわち、0≦α≦b−d/2である。
γについても同様に考えることができる。
仮に、中間部位の前後の開口余裕を均等とすることを考えると、α+β+γの半分がb−d/2より小さい場合は、β=0となる(図15(C))。
α+β+γの半分がb−d/2より大きい場合は、これらの差がβとなる(図15(D))。距離β分だけ扉体を突出させることになるが、隣位のユニットのいずれのユニットの扉体をどれだけ突出させるかは適宜設定し得る事項である。1つの態様では、各扉体にβ/2だけ均等に突出させる。
図15(C)、図15(D)の態様は、開口部余裕を最大とするものであり、実際の使用において問題とならない開口部余裕の範囲で、各ユニット(戸袋、扉体)の位置を調整することができる。位置調整の際に必要となる情報は、異種列車毎の各ユニットにおける目標待機位置からの扉体の突出可能距離及び収納可能距離である。これらは各ユニットにおける戸袋及び扉体目標待機位置から各ユニットにおける戸袋と扉体の相対的な位置関係及び目標待機位置におけるユニットの幅寸法を取得し、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を用いて算出することができる。
例えば、開口部余裕をなるべく均等化したい場合には、全ての乗降口に対する開口部余裕を比較して、開口部余裕がなるべく均等となるように位置調整を行ってもよい。
なお、開口部余裕の設定は、列車の区画態様の影響を受け得る。上記例は、図11に示す区画態様に基づくものであるが、同じユニットで考えると、例えば、図13の区画態様では、0≦γ≦bの範囲の値を取り得る。すなわち、ユニット群の後端の扉体に対応する乗降口が無い(扉体により閉鎖されるべき乗降口の部分の幅寸法が0)の場合にγ=bを取ることができ、γ=0の場合は、乗降口の前方側端部とユニットの戸袋の後方側端部とが一致し開口部余裕が0となる。
また、図12や図13の区画態様に対して、図7(B)のユニットを対応させることができる(2段の扉体の最大突出寸法≧乗降口の幅寸法)。この場合に、目標待機位置のユニット群がカバーする範囲が、対応する中間部位に一致する場合と、一致しない場合があり得る。前者の場合、図12の場合には前方側、図13の場合には後方側に開口部余裕が形成されない。後者の場合、各区画された中間部位にユニット群を対応させた後の目標待機位置の決定において、例えば、最適化ステップで、乗降口の前後の両方に開口部余裕が形成されるように、目標待機位置のユニット群がカバーする範囲が対応する中間部位に一致する位置から前方あるいは後方に開口部余裕だけ移動させてもよい(あるいは、列車停止位置を前方あるいは後方にずらしてもよい)。
対象となるプラットホームに停車する複数の異種列車の全長が異なる場合に、短い列車が停車した場合には、乗降位置可変型ホームドアは、短い列車の全長に対応する部位及びプラットホーム上の空白部分に対応する各ユニット(戸袋及び扉体)の目標待機位置も決定する必要がある。空白部分に対応するユニットは乗降口に合わせて開口する必要が無く閉鎖状態が維持されるように位置を決定すればよい。また、閉鎖状態を維持しながら動いていてもよい。
1つの態様では、前記戸袋及び扉体の目標待機位置は、列車毎に列車を基準とした座標で取得される。典型的には、列車の先端を原点とするが、必ずしも先端が原点である必要はない。
1つの態様では、プラットホームにおける各列車の目標停止位置が与えられており、前記目標待機位置は、プラットホームを基準として座標で取得される。典型的には、プラットホームの前端を原点とするが、必ずしも前端が原点である必要はない。
1つの態様では、プラットホームに停車する異種列車に対応する各戸袋の目標待機位置の差(移動距離)を算出するステップを備えており、戸袋の機械的な可動範囲が設定されている場合に、各移動距離と可動範囲を比較する。すなわち、得られた目標待機位置間の移動距離が可動範囲内にあるかを判定する手段を備えている。
必要とされるユニット(戸袋)の移動距離が戸袋の可動範囲内であれば、ホームドアは、各異種列車に対応可能である。また、可動範囲と必要とされる移動距離との差は、ホームドアの過走可能距離となる。
必要とされるユニット(戸袋)の移動距離が戸袋の可動範囲外の場合には、構成決定ステップの全部あるいは一部を繰り返して行う。あるいは、後述する最適化の手段を用いて対応する。
予め可動範囲がわかっている場合には、構成決定ステップの計算段階で可動範囲を制限条件として用いてもよい。
複数の異種列車が対象となるプラットホームに停車する場合に、異種列車毎に各ユニット(戸袋及び扉体)の目標待機位置は異なる。すなわち、プラットホームに停車する列車に応じてユニットの全部あるいは一部が移動する必要がある。
各異種列車の各ユニットの目標待機位置を最適化し得ることが当業者に理解される。
最適化とは、目的に合わせた目標待機位置の調整である。
例えば、目的が移動時間の短縮であれば、ユニットの移動時間が短くなるように目標待機位置を調整する。すなわち、目標待機位置の差(最長移動距離)が最も大きいユニット(戸袋)、ないし、移動距離が大きいユニットを大きい順に複数特定し、移動距離が大きい1つあるいは複数のユニット(戸袋)の移動距離が小さくなるように目標待機位置を調整する。
目的が総移動量の短縮(省エネ)であれば、所定期間(例えば、1日)の対象プラットホームにおける異種列車間の各ユニット(戸袋)の総移動量を各ユニットの異種列車毎の目標待機位置の関数として設定し、総移動量が最小となるように異種列車毎の目標待機位置を最適化する。全体のエネルギー効率を考える場合には、各列車の停車頻度、停車の順番等も考慮する必要がある。
目標待機位置の最適化を行うにあたって考慮すべき変数としては以下のものを例示することができる。
(ア)異種列車毎の各ユニット(戸袋)の目標待機位置の差(移動距離)及び移動方向
各ユニット(戸袋)の移動距離は、異種列車毎のプラットホームを基準とした各ユニット(戸袋)の目標待機位置の座標から取得することができる。
(イ)最長移動距離及びユニット(戸袋)
(ア)から最も移動距離が大きいユニット(戸袋)を特定することができる。
(ウ)移動距離の平均値ないし総和
(ア)から計算で求めることができる。
(エ)異種列車毎の各部位における前方開口部余裕、後方開口部余裕
各ユニットの目標待機位置から得られる。
(オ)異種列車毎の各ユニットにおける目標待機位置からの扉体の突出可能距離及び収納可能距離
各ユニットの目標待機位置(戸袋の位置と扉体の位置)から得られる。
目標待機位置の調整の方法としては以下の手法及びこれらの組み合わせが考えられる。
(ア)移動距離を短くするために閉鎖状態を維持できかつ必要とされる開口部余裕を確保できるように戸袋・扉体の位置調整を行う。
例えば、最長移動距離を持つユニットと、当該ユニットの隣のユニット(前後のユニットの両方あるいは一方)の目標待機位置からの扉体の突出可能距離及び収納可能距離、最長移動距離を持つユニット及び当該ユニットの隣のユニットに関連する開口部余裕、を用いて移動距離を短くできる方向に目標待機位置を変更する。
(イ)移動量が過度に大きい部位にユニットを追加する。
移動量が大きいユニットを含むユニット群にユニットを追加する。全ての列車において、ユニットの配分、各ユニットの目標待機位置の決定をやり直す。
(ウ)列車の停止位置をずらす。
ユニットの移動距離が大きくなっている理由が、ある列車の停車位置にあるような場合には有効である。
ある列車の停止位置を変位させた時の各ユニットの移動距離は計算することができるので、例えば、各ユニットの移動距離の総和が小さくなるように列車の停車位置を最適化することができる。
[C−5]新異種列車への対応
本発明に係る対応付けの考え方は、既設の乗降位置可変型ホームドアにおいて、新たな異種列車の導入の可否、及び当該新異種列車に対するホームドアの目標待機位置を効率的に決定することに用いることができる。
対象となるプラットホームに既設の乗降位置可変型ホームドアにおいては、当該乗車位置可変型ホームドアを構成するユニット総数、当該乗車位置可変型ホームドアの全長が決定されている。ここで、乗車位置可変型ホームドアの全長とは、乗車位置可変型ホームドアによって閉鎖可能な最大長をいう。乗車位置可変型ホームドアは、この最大長を越えて前後方向に延びることはできない。また、各ユニット(戸袋)の移動範囲に機械的な限界がある場合には、各ユニットの可動範囲(機械的)も決定されている。
一般には、あるプラットホームに乗降位置可変型ホームドアを設置する場合には、当該プラットホームに将来的に停車し得る列車を含め最長の列車に対応できる長さとすると考えられることから、新たな異種列車の全長がホーム上に設置された乗車位置可変型ホームドアの全長よりも短い場合について説明する。
ホーム上に設置された乗車位置可変型ホームドアの新異種列車への適用の可否を判定する装置は、
M個の乗降口を備えた新異種列車を各乗降口において区画することで得られた、1つの前端部位、M−1個の中間部位、1つの後端部位の各長さ寸法を記憶する手段と、
新異種列車の各部位に含まれる乗降口の幅寸法を記憶する手段と、
前記乗車位置可変型ホームドアを構成するユニット総数(図10AのLPFDに相当するユニット数)を記憶する手段と、
前記乗車位置可変型ホームドアの全長を記憶する手段と、
1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を記憶する手段と、
新異種列車の各中間部位、前端部位、後端部位、前記乗車位置可変型ホームドアの全長と新異種列車の全長の差である空白部位の各部位の長さ寸法(ここでの空白部分の長さ寸法は図10AのLPFD3F+LPFD3Rに相当する)、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を計算する手段と、
計算された各部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を記憶する手段と、
各部位に対応するユニットの最大個数、最小個数をそれぞれ加算することで、新異種列車のユニット数の最大総数と最小総数を取得する手段と、
前記既設のホームドアのユニット総数が、新異種列車のユニット数の最大総数と最小総数の範囲内にあるか否かを判定する手段と、
を備えている。
乗車位置可変型ホームドアの新異種列車への導入が可能であると決定された後は、対応付け装置のユニット群割り当て手段、目標待機位置決定手段を用いて当該新異種列車に対応する構成を決定することができる。
なお、導入が可能でないと決定された場合は、当業者において対応手段を適宜取り得ることが理解される。例えば、乗車位置可変型ホームドアにユニットを追加し、新異種列車を含む全列車について対応付けをやり直してもよい。
仮に、新異種列車の全長が乗車位置可変型ホームドアの全長よりも長い場合には、新異種列車の一部の乗降口に対応させて既設の乗車位置可変型ホームドアを適用することは可能である。
また、長い新異種列車にあわせてユニットを追加で設置することもできるが、その場合、新異種列車の最小総数と既設乗降位置可変型ホームドアのユニット総数との差を取ることで、追設すべきユニット数を最少に決定することが可能である。さらに、ユニットの追設があらかじめ予想できる場合には、プラットホームの床面内に追設時に使用するガイドレールなどをあらかじめ設備しておくことで、短時間かつ容易にユニットの追設が可能となる。
[C−6]実施例
乗降位置可変型ホームドアは一両の車長が異なるような列車にも対応するために、必然的に列車長全体を考慮して配置・動作を検討している。乗降位置可変型ホームドアのユニットの数や配置を決定するための自動化・一般化が可能な方法について説明する。
図16Aに乗降位置可変型ホームドアの構成の決定の全体の流れを例示する(本発明は図16Aに示すものに限定されるものではない)。
K:ユニット数
l(n):車両の扉の中央から隣の扉中央までの長さ(中間部位の長さ)
d(n):n番目の車両扉(乗降口)の幅
n:車両扉(乗降口)番号(n=1,2,3・・・)
a:戸袋の幅寸法
b:扉体の最大突出寸法
i:列車番号(i=1,2,3・・・)
t:車両部分
s:空き部分(=ホーム全長−t=前方空き部分f+後方空き部分r)
:車両部分のユニット数
:空き部分のユニット数(=前方空き部分のユニット数K+後方空き部分のユニット数K
x(k):ユニット位置(各列車を基準とする座標値)
X(k):ユニット位置(プラットホームを基準とする座標値)
ステップ1:各列車の各中間部位の寸法l(n)、車両扉(乗降口)の幅寸法d(n)、ユニットを構成する戸袋の幅寸法a、扉体の最大突出寸法bを入力として、ユニットの最大幅寸法と最小幅寸法を用いて、各列車の各中間部位に対応するユニット最大個数Kmax(i)、最小個数Kmin(i)を算出する。
ステップ2:各列車の各中間部位に対応するユニット最大個数Kmax(i)、最小個数Kmin(i)を列車毎に足し合わせたユニット総数の重複範囲Kmax,Kminを取得する。短い列車がある場合には、最長列車の長さとの差を閉鎖可能な仮の最大個数、最小個数を算出して、ユニット最大個数Kmax(i)、最小個数Kmin(i)に加算する。最大個数、最小個数の算出には例えば、ユニットの最大幅寸法と最小幅寸法の平均値を用いることができる。
ステップ3:各列車のユニット総数の重複範囲から最小個数Kminを選択し、列車毎に各中間部位にユニットを配分する。全ての中間部位に対応するユニット数K(i,n)が得られる。
ステップ4:各中間部位においてユニットの目標待機位置を決定する。ここでは、列車の乗降口に対するホームドアの開口の開口部余裕が乗降口の左右(前方側、後方側)で均等となるようにする。また、左右の開口部余裕が最大(b−0.5dn)となるようにする。開口部余裕が(b−0.5dn)以上の場合は、目標待機位置において閉鎖状態を維持するため扉体が突出することで寸法(ln−Ka−2b)を確保する。例えば、ある中間部位に2つのユニットが対応する場合に、各ユニットの扉体が均等に突出する場合には、各扉体の戸出寸法は(ln−Ka−2b)/2である。ステップ4において、列車毎に各ユニットの目標待機位置x(k)が決定される。
ステップ5:ここでは、ホームドアが過走対応することを考慮して(目標待機位置から前方に移動可能)、空き部分へのユニットの配分を行う。また、空き部分におけるユニットの目標待機位置も決定する必要がある。
ステップ6:必ずしもステップ5の後に来るものではなく、ステップ4の次にステップ6を実行することができる。各列車のプラットホームに対する目標停止位置を設定することで、プラットホームを基準とするホームドアの各ユニットの位置X(k)が決定される。
[C−6−1]ユニットの数・配置の決定方法の概要
方法の全体は3つのステップからなる。ここでは、乗降位置可変型ホームドア新設時の検討について、決定の手順を説明する。既に導入済みのホームにおいて新たな列車に対応可能かについても、この手順を応用することで確認が可能である。
(1)ステップ1:ユニット数の決定
各列車とも、先頭に一番近いドアの先頭側である「前端部位」、ドアとドアの間に挟まれた複数の「中間部位」、最後のドアのすぐ後ろの「後端部位」の3つに分けて検討する。
まず各中間部位に配置可能なユニットの最小数・最大数(最大個数・最小個数)を求める。最小数は、ユニットが扉を完全に出した状態で中間部位の前後に位置する列車ドアの中心の間を閉鎖できる最小の数、最大数はユニットが扉を格納した状況で中間部位の前後に位置する列車ドアに掛からずに配置できる最大の数、から以下のように計算される。
続いて、前端部位・後端部位についても、必要なユニットの最小数・最大数を求める。一般的には、最前部・最後部ドアの半部をカバーするために、少なくとも1つ以上のユニットが必要である。前端部位・後端部位に使用する乗務員室扉がある場合には、戸袋体を乗務員室扉の前から動かして乗降を可能にする場合もある(図17)。これについては、実際の運用時の制御でも対応し得ると考えられる。なお、図17において、最前のユニットがカバーする範囲を便宜上「補正前端部位」とし、「前端部位」と区別して用いている。
また、列車長が異なる場合には、最長列車は停まるが短い列車は停車しない部位(以下「空白部位」)がある。その部分もユニットを並べて閉鎖しないといけない。そこで、そのために必要なユニットの最小数・最大数も同様に算出する。
これら列車ごとの各中間部位、前端部位・後端部位、空白部位の最小数・最大数をそれぞれ合計したものが、その列車が必要なユニット数の最小数・最大数となる。そして全ての列車の最小数・最大数の間にある数が、このホームに必要なユニット数である。算出された数が複数存在する場合には、経済性を考慮してそのうち最小のものを選択することができる。
(2)ステップ2:ユニット配置の決定
ホーム上に配置するユニット数が決まったら、次は各列車の各部位にいくつのユニットを配置していくかを決定する。列車間でのユニットの移動距離をいたずらに延ばさないために、平均的に配置することを考慮する。そのためにまず、空白部位とそれ以外を長さで比例配分する。ただし、比例配分ではバランスが悪い場合は、±2個程度を空白部位とやりとりすることも考えられる。前端部位・後端部位・各中間部位は、各最小数を配置した上で、残り寸法の大きな部位の順にユニットを追加していく。
各部位の配置個数が決まったら、各ユニットの待機位置を決定する。位置は各列車の先頭からの距離座標で表現する。列車ドアの前をできる限り大きく開口することが基本的な考え方である。これは、ステップ3でホーム形状等による微修正の幅を確保するためと、実用時に列車の停止位置の誤差を吸収しやすくするためである。
ここまでは、列車ドアの中心に左右ユニットの扉体の召し合わせ部分が来ることを原則としてきたが、場合によっては上記の寸法的な余裕を均等にするために、召し合わせ位置をドア中心からずらすことを検討することもある。
(3)ステップ3:ホーム上の位置の決定
最後に、各列車のホーム上の目標停止位置にしたがって、各ユニットの待機位置をホーム上に落とし込む。同時に線路の曲率やカントの状況によって待機座標を修正し、待機位置の分布や動作範囲などから物理的・機械的に成り立つ配置か確認する。
各列車の目標停止位置は、改札や階段などの位置によって予め決められていてもよいし、仮に決めた複数の位置について検討して最も適当なものを選ぶことも可能である。例えば移動時間最小(ユニット移動量の最大値の最小化)、移動エネルギー最小(全移動量最小化)などの選択肢が考えられる。
さらに、最長列車の前後にあるホーム前後端部位の閉鎖の仕方についても決定する。定位置停止装置が装備されていれば単なる固定柵でよい。過走や手前での停車に対応する場合は、本ユニットを追加して並べても、例えば蛇腹状に伸び縮みする常閉の可動柵を設置してもよいが、過走等への対応限界距離を把握しておくことが必要である。
もし適当な結果とならない場合は、ステップ2で決めた配分の個数や待機位置について別案を選択して、上記確認を繰り返すことが必要となる。
[C−6−2]検討例
例として、以下の条件で得られたユニット配置の検討結果を示す。
・列 車:[列車1]20m4ドア車×4両
[列車2]20m3ドア車×3両
[列車3]18m3ドア車×3両 の3種類
・ユニットの寸法:a=1400mm
b=1100mm
・ホーム:長さ90mの直線状
・その他:運転士・車掌とも乗降の可能性あり
過走・手前での停車への対応はしない
その他は図18参照
(1)ステップ1:ユニット数の決定
[列車1]は、全中間部位で最小・最大数とも2個となり、前端部位・後端部位とも1個、空白部位は最長列車ゆえ0個となる。よって、必要ユニット数は32個の1通りである。
[列車2]は、各部位とも数に幅があり、合計すると25個〜44個となる。
[列車3]も同様に、26個〜44個となる。したがって、3列車に共通するのは32個の1通りだけであり、ユニット数は32個と決定されることとなる(図18)。
(2)ステップ2:ユニット配置の決定
[列車1]では1通りしかないので、配置は自動的に決定する。
[列車2]は、空白部位22.80mは全長からの割合ではユニット8.9個にあたるが、20m車1両8個の原則にしたがい少数以下切り捨てして8個が配分され、残りの24個で3両をカバーする。最小数の18個を引いた残り6個を均等に配分する。まず、残り寸法の大きい連結部の3・6番の中間部位(=2900mm=7100-650×2-100-1400×2)に1つずつ追加する。次に残り寸法の大きい中間部位1・2・4・5・7・8番(=2250mm=6450-650×2-100-1400×2)のうち4ヶ所にユニットを追加するが、長さあたりのユニット数が平均化するように考慮し1・4・5・8番に追加する(図18)。
[列車3]は,空白部位は26.17mと少し長くなり、10個の配分を受ける。残り22個のうち、最小数合計18個を引いた4個を配分する。まず、残り寸法の大きい連結部の中間部位3・6番(=1940mm=6140-650×2-100-1400×2)に1つずつ追加する。残りを同寸法の中間部位1・2・4・5・7・8番の中から、配置のバランスを考えて1・8番に追加する。
次にユニットの配分にしたがって、各ユニットの待機位置を割り出す。[列車1]はドア間の距離が狭く、ドア前の扉体を全部出し切ること(=余裕片側450mmを取ること)は、両端部・連結部以外はできないが、2m開口に相当する余裕片側350mmはほぼ確保できている。[列車2]では、全てのドアで±450mmの余裕が取れている。[列車3]では、一部余裕寸法215mmと少ないものがあるが実用上は問題ない。
なお、[列車1][列車3]では,乗務員扉を使用する場合には、戸袋体が列車端部より外側に850・765mmはみ出すので(図4)。反対に[列車2]では,列車端部より550mm入り込んだところまで本ユニットがあればよい。
(3)ステップ3:ホーム上の位置の決定
各列車の目標停止位置については、最長である[列車1]はホーム前端から5mの位置に設定し、[列車2]・[列車3]はそこから10m後ろに下がった位置とした(図5)。この条件にしたがって空白部位を列車の前方部と後方部の2つにわけ、寸法に応じてユニットの個数を配分する。
ちなみに、本例では、最も移動範囲の大きなユニットで2480mmであった。また、全体の移動総量は、[列車1]←→[列車2]で26660mm、[列車1]←→[列車3]で20250mm、[列車2]←→[列車3]で28520mmとなった。これらは決められた目標停止位置に対しての値であり、上記数値を最適化する目標停止位置は別に存在している。
なお、図18において、前端部位、後端部位の寸法は、図17における補正前端部位、補正後端部位の寸法が記入されている。また、結果として、空白部位の寸法も補正されている。
本発明は、プラットホームに設置される乗降位置可変型ホームドアの構成決定や既設の乗降位置可変型ホームドアが新規列車に対応可能であるかの判定に用いることができる。
1 プラットホーム
2 ガイドレール
3 可動戸袋
4、4´ 第1扉体
5、5´ 第2扉体

Claims (13)

  1. 乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置であって、
    前記ホームドアは、ホームの長さ方向に移動可能な可動戸袋と1枚以上の扉体とからなるユニットをホーム上に長さ方向に複数個連設することで、少なくともホームの一部と軌道の間の空間を閉鎖すると共に、列車への乗降時に列車の乗降口に合わせてユニット間に開口が形成されるように構成されており、
    N個の乗降口を備えた列車を各乗降口において区画することで得られた、1つの前端部位、N−1個の中間部位、1つの後端部位の少なくとも各中間部位の長さ寸法を記憶する手段と、
    各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を記憶する手段と、
    1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を記憶する手段と、
    各中間部位の長さ寸法と、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法の全部あるいは一部と、を用いて、各中間部位に対応するユニット数を算出するユニット数算出手段と、
    N−1個の中間部位のうちの少なくとも一部の連続する複数の中間部位の各中間部位に、前記ユニット数算出手段により算出された1つあるいは複数のユニット(以下「ユニット群」という)を割り当てるユニット群割り当て手段と、
    前記ユニット群割り当て手段により割り当てられたユニット群の各ユニットの戸袋及び扉体の列車に対する目標待機位置を、当該目標待機位置において前記連続する複数の中間部位が前記割り当てられたユニット群により閉鎖されており、かつ、当該目標待機位置から隣位のユニット群間に形成される開口幅内に乗降口が位置するように決定する目標待機位置決定手段と、
    を備えた乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置。
  2. 前記ユニット数算出手段は、各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を算出するものであり、
    算出された各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数は、当該ユニットの最大個数及び最小個数を記憶する記憶手段に記憶されており、
    前記ユニット群割り当て手段は、記憶された最大個数と最小個数の範囲から選択した個数のユニットからなるユニット群を各中間部位に割り当てるものである、請求項1に記載の乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置。
  3. 前記前端部位、前記後端部位の少なくとも一方に、1つ以上のユニットからなる端部ユニット群を割り当てる端部ユニット群割り当て手段を備え、
    前記目標待機位置決定手段は、当該目標待機位置において前記中間部位のユニット群と前記端部ユニット群が閉鎖状態を保持しており、かつ、当該目標待機位置から前記端部ユニット群と前記中間部位のユニット群の間に形成される開口幅内に乗降口が位置するように決定する、請求項1、2いずれか1項に記載の乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置。
  4. 乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置であって、
    乗車位置可変型ホームドアは、ホームの長さ方向に移動可能な可動戸袋と1枚以上の扉体とからなるユニットをホーム上に長さ方向に所定数連設することで、ホームと軌道の間の空間を閉鎖すると共に、列車への乗降時に列車の乗降口に合わせてユニット間に開口が形成されるように構成されており、
    前記装置は、ユニット数を決定するユニット数決定手段を含み、
    ユニット数決定手段は、
    各異種列車について、各乗降口において区画することで得られた1つの前端部位、複数の中間部位、1つの後端部位の各長さ寸法を記憶する手段と、
    各異種列車の各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を記憶する手段と、
    1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を記憶する手段と、
    異種列車毎に、各中間部位の長さ寸法、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を計算する手段と、
    計算された各中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を記憶する手段と、
    異種列車毎に、ユニットの最大個数、最小個数をそれぞれ加算することで、各異種列車のユニット数の最大総数と最小総数を取得する手段と、
    各異種列車のユニット数の最大総数と最小総数の重複範囲を求め、当該重複範囲から選択した数を第1のユニット数として決定する手段と、を備え、前記第1のユニット数は、前記異種列車の最長列車の全中間部位を閉鎖可能なユニット数である、乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置。
  5. 前記異種列車は、少なくとも1つの長さの異なる列車を含み、
    最長列車と短い列車の長さの差を取得する手段と、
    前記長さの差に基づいて、当該短い列車のユニット数の最大総数と最小総数を最長列車に合わせて補正する手段と、を備え、
    補正後の最大総数及び最小総数を用いて重複範囲が求められる、請求項4に記載の乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置。
  6. 乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置であって、
    乗車位置可変型ホームドアは、ホームの長さ方向に移動可能な可動戸袋と1枚以上の扉体とからなるユニットをホーム上に長さ方向に所定数連設することで、ホームと軌道の間の空間を閉鎖すると共に、列車への乗降時に列車の乗降口に合わせてユニット間に開口が形成されるように構成されており、
    前記装置は、対象ホームに停車する全異種列車に対応可能なユニット数を決定するユニット数決定手段を含み、
    前記ユニット数決定手段は、
    プラットホームに停車する最長の列車において、各乗降口において区画することで、1つの前端部位、複数の中間部位、1つの後端部位に分割して各部位の長さ寸法を取得し、全中間部位の長さ寸法に対応する第1のユニット数を決定する手段と、
    前端部位および/あるいは後端部位に対応する第2のユニット数を決定する手段と、
    第1のユニット数と第2のユニット数の合計を所定数とする手段と、からなる、乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置。
  7. 前記第1のユニット数を決定する手段は、
    プラットホームに停車する各異種列車において、各乗降口において区画することで、1つの前端部位、複数の中間部位、1つの後端部位に分割して各部位の長さ寸法を取得する手段と、
    異種列車毎に、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位の長さ寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各中間部位に対応するユニットの最大数、最小数を取得する手段と、
    異種列車毎に、最大数、最小数をそれぞれ加算することで各列車におけるユニット最大総数、最小総数を取得する手段と、
    各異種列車のユニット最大総数と最小総数の重複範囲を求め、当該重複範囲から選択した数を第1のユニット数とする手段と、を備えている、請求項6に記載の乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置。
  8. 前記第1のユニット数を決定する手段は、
    プラットホームに停車する各異種列車の最長列車において、各乗降口において区画することで、1つの前端部位、複数の中間部位、1つの後端部位に分割して各部位の長さ寸法を取得する手段と、
    最長列車において、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位の長さ寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各中間部位に対応するユニットの最大数、最小数を取得する手段と、
    最長列車において、上記最大数、最小数をそれぞれ加算することでユニット最大総数、最小総数を取得し、ユニット最大総数とユニット最小総数の範囲から選択したユニット数を第1のユニット数とする手段と、を備えている、請求項6に記載の乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置。
  9. 前記装置は、ユニット配置決定手段を備え、
    前記ユニット配置決定手段は、
    異種列車毎に、前記第1のユニット数のユニットの全部あるいは一部を、各中間部位に対応するユニットの最大個数〜最小個数の範囲内の1つあるいは複数のユニット(以下「ユニット群」という)を割り当てるユニット群割り当て手段と、
    割り当てられた各ユニットの戸袋及び扉体の列車に対する目標待機位置を、当該目標待機位置において各異種列車の全中間部位が前記割り当てられたユニット群により閉鎖されており、かつ、当該目標待機位置から隣位のユニット群間に形成される開口幅内に乗降口が位置するように決定する目標待機位置決定手段と、
    を備えている、請求項4〜8いずれか1項に記載の乗降位置可変型ホームドアの構成決定装置。
  10. ホーム上に設置された乗車位置可変型ホームドアの新異種列車への適用の可否を判定する装置であって、
    乗車位置可変型ホームドアは、ホームの長さ方向に移動可能な可動戸袋と1枚以上の扉体とからなる複数のユニットをホーム上に長さ方向に連設することで、ホームと軌道の間の空間を閉鎖すると共に、列車への乗降時に列車の乗降口に合わせてユニット間に開口が形成されるように構成されており、
    M個の乗降口を備えた新異種列車を各乗降口において区画することで得られた、1つの前端部位、M−1個の中間部位、1つの後端部位の各長さ寸法を記憶する手段と、
    新異種列車の各部位に含まれる乗降口の幅寸法を記憶する手段と、
    前記乗車位置可変型ホームドアを構成するユニット総数を記憶する手段と、
    前記乗車位置可変型ホームドアの全長を記憶する手段と、
    1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を記憶する手段と、
    新異種列車の各中間部位、前端部位、後端部位、前記乗車位置可変型ホームドアの全長と新異種列車の全長の差である空白部位の各部位の長さ寸法、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各部位に含まれる乗降口の幅寸法を用いて、各部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を計算する手段と、
    計算された各部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を記憶する手段と、
    各部位に対応するユニットの最大個数、最小個数をそれぞれ加算することで、新異種列車のユニット数の最大総数と最小総数を取得する手段と、
    前記既設のホームドアのユニット総数が、新異種列車のユニット数の最大総数と最小総数の範囲内にあるか否かを判定する手段と、
    を備えた装置。
  11. 乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置であって、
    前記ホームドアは、ホームの長さ方向に移動可能な可動戸袋と1枚以上の扉体とからなるユニットをホーム上に長さ方向に複数個連設することで構成されており、
    列車における第1の乗降口における第1区画線と第1の乗降口の隣に位置する第2の乗降口における第2区画線との間に規定される中間部位の長さ寸法を記憶する手段と、
    前記中間部位の前端側および/あるいは後端側に含まれる乗降口の幅寸法を記憶する手段と、
    1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法を記憶する手段と、
    前記中間部位の長さ寸法と、1ユニットの最大幅寸法、最小幅寸法、各中間部位に含まれる乗降口の幅寸法の全部あるいは一部と、を用いて、各中間部位に対応するユニット数を算出するユニット数算出手段と、
    前記ユニット数算出手段により算出された1つあるいは複数のユニット(以下「ユニット群」という)を前記中間部位に割り当てるユニット群割り当て手段と、
    を備えた乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置。
  12. 前記ユニット数算出手段は、前記中間部位に対応するユニットの最大個数、最小個数を算出するものであり、
    前記ユニット群割り当て手段は、前記最大個数と最小個数の範囲から選択した個数のユニットからなるユニット群を前記中間部位に割り当てるものである、請求項11に記載の乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置。
  13. 前記乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置は、前記ユニット群割り当て手段により割り当てられたユニット群の各ユニットの戸袋及び扉体の前記中間部位に対する目標待機位置を決定する目標待機位置決定手段を備えており、
    前記目標待機位置決定手段は、
    前記目標待機位置を、当該目標待機位置において前記中間部位が前記ユニット群により閉鎖されており、閉鎖姿勢において前記ユニット群の前端側および/あるいは後端側に位置する扉体が前記中間部位の前端側および/あるいは後端側に含まれる乗降口に対応しており、かつ、当該目標待機位置から前記ユニット群の前端側および/あるいは後端側に位置する扉体を開放することで、対応する乗降口との間に開口部余裕を形成するように決定する、請求項11、12いずれかに記載の乗降位置可変型ホームドアの列車への対応付け装置。
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