JP5310893B2 - サスペンション用基板、サスペンション、素子付サスペンション、ハードディスクドライブおよびサスペンション用基板の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、目視によりカバー層の形成位置の検査を容易に行うことができるサスペンション用基板に関する。
例えば、HDD(ハードディスクドライブ)に用いられる回路基板として、磁気ヘッドスライダ等の素子を実装するサスペンション用基板が知られている。サスペンション用基板の一例として、金属支持基板と、金属支持基板上に形成された絶縁層(ベース絶縁層)と、絶縁層上に形成された導体層(配線層)と、導体層上に形成されたカバー層とを有するものが知られている。
このようなサスペンション用基板と他の部品との接続方法としては、露出した接続端子部と、部品の接続端子部とを超音波ボンディング法等を用いて接続する方法が挙げられる(例えば、特許文献1の図10)。ところが、接続端子部の一部がカバー層により覆われている場合には、サスペンション用基板と部品との接続部分周辺の形状が大きく変形し、接続部分が離間するような応力が加わる傾向があるといった不具合があった。
このような問題に対して、特許文献1では、接続端子部を覆わないように大きな開口を有するカバー層を形成する方法が提案されている。
しかしながら、開口が大きいと、露出する接続端子部や配線層等を被覆する金めっきの面積が広くなることによるコストの増大や、小型化に不利になるといった問題があった。
このような問題に対して、特許文献1では、接続端子部を覆わないように大きな開口を有するカバー層を形成する方法が提案されている。
しかしながら、開口が大きいと、露出する接続端子部や配線層等を被覆する金めっきの面積が広くなることによるコストの増大や、小型化に不利になるといった問題があった。
また、磁気ヘッドスライダとサスペンション用基板との接続方法として、磁気ヘッドスライダの底面と、サスペンション用基板を平面的に接続する方法が知られている(例えば、特許文献2〜4)。このような方法では、サスペンション用基板への機能追加に伴う端子増加に対して、従来の直線状に端子を配置するのではなく、平面上に端子を配置できるため、小型化に対して有効である。また、磁気ヘッドスライダとサスペンション用基板との接続における応力(はんだ接続における熱収縮等)を緩和するために、接続領域のカバー層を所定の形状に開口することが知られている(特許文献5)。
しかしながら、カバー層の形成位置がズレてしまうと、応力緩和や接続が不十分になるといった問題があった。
しかしながら、カバー層の形成位置がズレてしまうと、応力緩和や接続が不十分になるといった問題があった。
また、カバー層は接続端子部等の導体層等が形成された後に形成されるものであるため、接続端子部等に対する位置ずれが生じやすい。
さらに、カバー層により導体層と共に被覆される絶縁層は一般的にカバー層と吸湿膨張係数を合わせる観点等から、同一成分系の材料が用いられるため色調が同一であり、絶縁層に対するカバー層の位置ずれを目視にて確認することは難しいといった問題があった。
特に、近年の微細化が進行した状況にあっては、このようなサスペンション用基板のカバー層の位置ずれは、磁気ヘッドスライダ等の部品との接続前に判別することが難しく、サスペンション用基板に部品を組み付けた後のテストにより判明するため、損失が大きくなるといった問題があった。
さらに、カバー層により導体層と共に被覆される絶縁層は一般的にカバー層と吸湿膨張係数を合わせる観点等から、同一成分系の材料が用いられるため色調が同一であり、絶縁層に対するカバー層の位置ずれを目視にて確認することは難しいといった問題があった。
特に、近年の微細化が進行した状況にあっては、このようなサスペンション用基板のカバー層の位置ずれは、磁気ヘッドスライダ等の部品との接続前に判別することが難しく、サスペンション用基板に部品を組み付けた後のテストにより判明するため、損失が大きくなるといった問題があった。
本発明は、目視によりカバー層の形成位置の検査を容易に行うことができるサスペンション用基板を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成され、接続端子部を含む導体層と、上記絶縁層上の上記接続端子部の周囲に配置され、上記導体層と同一材料で形成された位置確認部と、上記導体層の一部を覆い、かつ、上記接続端子部が露出するように形成された開口部を有するカバー層と、を有し、上記位置確認部は、その少なくとも一部が上記開口部内に形成されているもの、または、その全てが上記カバー層に覆われるように形成されているものであることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
本発明によれば上記位置確認部が形成されていることにより、接続端子部に対するカバー層の形成位置を容易に検査することができる。
本発明においては、上記位置確認部が、上記接続端子部に接続されていることが好ましい。上記カバー層の位置ずれを容易に判別することができ、かつ、形成が容易だからである。また、設計値に対するカバー層形成位置のずれ量を容易に確認できるからである。
本発明においては、 同一の上記開口部内に複数の上記接続端子部が形成され、一の接続端子部と他の接続端子部とを最短距離で結ぶ方向と、上記一の接続端子部の周囲に配置された上記位置確認部と上記一の接続端子部とを結ぶ方向とが異なることが好ましい。同一開口部内に配置された他の接続端子部との短絡を抑制できるからである。
本発明は、上述したサスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、カバー層の位置ずれによる不具合の少ないサスペンションとすることができる。
本発明は、上述したサスペンションと、上記サスペンションに配置された記録再生用素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンションを提供する。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、カバー層の位置ずれによる不具合の少ない素子付サスペンションとすることができる。
本発明は、上述した素子付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、カバー層の位置ずれによる不具合の少ないハードディスクドライブとすることができる。
本発明は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成され、接続端子部を含む導体層と、上記絶縁層上の上記接続端子部の周囲に配置され、上記導体層と同一材料で形成された位置確認部と、上記導体層の一部を覆い、かつ、上記接続端子部が露出するように形成された開口部を有するカバー層と、を有し、上記位置確認部は、その少なくとも一部が上記開口部内に形成されているもの、または、その全てが上記カバー層に覆われるように形成されているものであるサスペンション用基板の製造方法であって、上記接続端子部を含む上記導体層および上記接続端子部の周囲に配置される上記位置確認部を同時に形成する導体層および位置確認部同時形成工程と、上記カバー層を形成するカバー層形成工程と、上記位置確認部の上記カバー層からの露出状態を確認し、上記カバー層の形成精度を確認する検査工程と、を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記検査工程を有することにより、カバー層の形成位置を容易に検査することができる。
本発明においては、目視によりカバー層の形成位置の検査を容易に行うことができるサスペンション用基板を提供できるという効果を奏する。
本発明は、サスペンション用基板、それを用いたサスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ、ならびにその製造方法に関するものである。
以下、本発明のサスペンション用基板、サスペンション用基板の製造方法、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブについて詳細に説明する。
以下、本発明のサスペンション用基板、サスペンション用基板の製造方法、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブについて詳細に説明する。
A.サスペンション用基板
まず、本発明のサスペンション用基板について説明する。
本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成され、接続端子部を含む導体層と、上記絶縁層上の上記接続端子部の周囲に配置され、上記導体層と同一材料で形成された位置確認部と、上記導体層の一部を覆い、かつ、上記接続端子部が露出するように形成された開口部を有するカバー層と、を有し、上記位置確認部は、その少なくとも一部が上記開口部内に形成されているもの、または、その全てが上記カバー層に覆われるように形成されているものであることを特徴とするものである。
まず、本発明のサスペンション用基板について説明する。
本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成され、接続端子部を含む導体層と、上記絶縁層上の上記接続端子部の周囲に配置され、上記導体層と同一材料で形成された位置確認部と、上記導体層の一部を覆い、かつ、上記接続端子部が露出するように形成された開口部を有するカバー層と、を有し、上記位置確認部は、その少なくとも一部が上記開口部内に形成されているもの、または、その全てが上記カバー層に覆われるように形成されているものであることを特徴とするものである。
このような本発明のサスペンション用基板を図を参照して説明する。図1は、本発明のサスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。図1に示されるサスペンション用基板10は、ヘッド部側に形成され、磁気ヘッドスライダ等の記録再生用素子を実装する記録再生用素子実装領域11と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う外部回路基板接続領域12と、記録再生用素子実装領域11および外部回路基板接続領域12の間を電気的に接続する配線層6(3)とを有するものである。なお、図1において、説明の容易のため、カバー層の記載は省略している。
また、図2は、図1の記録再生用素子実装領域周辺の拡大図の一例を示す概略平面図であり、図3は、図2のA−A断面図である。図1〜3に例示するように、本発明のサスペンション用基板10は、金属支持基板1と、上記金属支持基板1上に形成された絶縁層2と、上記絶縁層2上に形成され、接続端子部5および配線層6を含む導体層3と、上記絶縁層2上の上記接続端子部5の周囲に配置され、上記導体層3と同一材料で形成された位置確認部7と、上記導体層3の一部を覆うように形成され、上記接続端子部5が露出する開口部14を有するカバー層4と、を有するものである。
なお、この例においては、位置確認部7は、上記接続端子部5に接続されるものであり、その一部がカバー層4により被覆されるものである。導体層3および位置確認部7の露出部は表面が保護めっき部8により被覆されているものである。
また、図2においては、説明の容易のため、保護めっき部8について省略するものである。
なお、この例においては、位置確認部7は、上記接続端子部5に接続されるものであり、その一部がカバー層4により被覆されるものである。導体層3および位置確認部7の露出部は表面が保護めっき部8により被覆されているものである。
また、図2においては、説明の容易のため、保護めっき部8について省略するものである。
本発明によれば、位置確認部が上記導体層と同一材料で形成されていることから、例えば、カバー層から露出している位置確認部であれば、カバー層と大きく色調の異なるものとすることができる。このため、位置確認部のカバー層からの露出状態を目視によって容易に確認できる。したがって、別途アラインメントマークを形成することなく、目視によりカバー層の形成位置の検査を容易に行うことができる。
また、位置ずれ部が接続端子部の周辺に形成されることにより、接続端子部に対する位置ずれを容易に判別できるのみでなく、カバー層の個々の開口部形状の形成精度をも容易に判別することができる。
その結果、カバー層の位置ずれを含む形成精度を磁気ヘッドスライダ等の部品との接続前に容易に判別可能となるため、歩留まりを向上させることができると同時に、不良発生時の損失を最小化することができる。
また、位置ずれ部が接続端子部の周辺に形成されることにより、接続端子部に対する位置ずれを容易に判別できるのみでなく、カバー層の個々の開口部形状の形成精度をも容易に判別することができる。
その結果、カバー層の位置ずれを含む形成精度を磁気ヘッドスライダ等の部品との接続前に容易に判別可能となるため、歩留まりを向上させることができると同時に、不良発生時の損失を最小化することができる。
また、このような位置ずれの判別を容易なものとすることができることにより、カバー層の開口エリアを最小化することが可能となる等、配線設計の自由度の高いものとすることができると共に、金めっき等により被覆される導体層の面積低減に伴うコスト削減ができ、さらには形成位置精度の問題から従来はカバー層が形成できなかった、隣接する接続端子部間の隙間などにもカバー層が形成可能となる。また、接続端子部自体の面積を大きくし、接続性の向上を図ることができ、接続安定性に優れたものとすることができる。
本発明のサスペンション用基板は、上記金属支持基板、絶縁層、導体層、カバー層および位置確認部を少なくとも有するものである。
以下、本発明のサスペンション用基板の各構成について説明する。
以下、本発明のサスペンション用基板の各構成について説明する。
1.位置確認部
本発明における位置確認部は、上記絶縁層上の上記接続端子部の周囲に配置され、上記導体層と同一材料で形成されたものある。
また、その少なくとも一部が上記カバー層の開口部内に形成されているもの、または、その全てが上記カバー層に覆われるように形成されているものである。
本発明における位置確認部は、上記絶縁層上の上記接続端子部の周囲に配置され、上記導体層と同一材料で形成されたものある。
また、その少なくとも一部が上記カバー層の開口部内に形成されているもの、または、その全てが上記カバー層に覆われるように形成されているものである。
ここで、上記接続端子部の周囲とは、目視により、上記接続端子部に対するカバー層の位置ずれを容易に判別できる位置であることをいうものである。したがって、このような位置は、形成されるカバー層の開口部の大きさ、接続端子部のサイズ、隣接する接続端子部との距離、判別方法等に応じて適宜設定されるものであるが、例えば、接続端子部の外周部から100μmの範囲内であることが好ましく、なかでも、80μmの範囲内であることが好ましく、特に、60μmの範囲内であることが好ましい。位置確認部の接続端子部からの距離が上述の範囲内であることにより、サスペンション用基板の微細化が容易なものとすることができるからである。
また、接続端子部の周囲に配置されるとは、上記位置確認部の少なくとも一部が上記接続端子部の周囲内に形成されることをいうものである。
なお、同一の上記開口部内に複数の上記接続端子部が形成される場合において、位置確認部が周囲に配置される接続端子部とは、接続端子部のうち当該位置確認部からの距離が最も近い接続端子部をいうものである。
また、接続端子部の周囲に配置されるとは、上記位置確認部の少なくとも一部が上記接続端子部の周囲内に形成されることをいうものである。
なお、同一の上記開口部内に複数の上記接続端子部が形成される場合において、位置確認部が周囲に配置される接続端子部とは、接続端子部のうち当該位置確認部からの距離が最も近い接続端子部をいうものである。
このような本発明における位置確認部の接続端子部に対する形成位置としては、上記接続端子部の周囲に配置されるものであれば特に限定されるものではなく、既に説明した図2に示すように、位置ずれ等の判断対象の接続端子部に接続されているものであっても良く、図4に例示するように非接続であっても良いが、接続端子部に接続されていることが好ましい。上記カバー層の位置ずれを容易に判別することができ、かつ、形成が容易だからである。また、形成位置のずれ量を容易に確認可能なものとすることができるからである。
また、上記位置確認部が接続端子部と非接続である場合には、位置確認部は、導通していているものであっても良く、導通していないものであっても良い。
具体的には、既に説明した図4に示すように、位置確認部が、独立した島状に形成され、導通していないものであっても良い。
なお、図4中の符号については、既に説明した図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
また、上記位置確認部が接続端子部と非接続である場合には、位置確認部は、導通していているものであっても良く、導通していないものであっても良い。
具体的には、既に説明した図4に示すように、位置確認部が、独立した島状に形成され、導通していないものであっても良い。
なお、図4中の符号については、既に説明した図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
上記位置確認部の平面視形状としては、接続端子部に対するカバー層の位置ずれ等を容易に判別可能な形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、既に説明した図2および図4に示すような棒状や、図5に例示するような三角形状等の多角形状、図6に例示するような円形状や、半円状、図7または図8に例示するようなリング状等の帯状等とすることができる。また、本発明においては、これらを組み合わせて用いるものであっても良い。
本発明においては、なかでも、位置確認部が接続端子部に接続されるものである場合には、先端に向かって細くなる形状であることが好ましい。カバー層の位置ずれおよび開口部のサイズ等の開口部形状をより容易に判別することができるからである。
なお、先端に向かって細くなる形状の具体例としては、既に説明した図5を挙げることができる。また、図5〜8中の符号については、既に説明した図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
本発明においては、なかでも、位置確認部が接続端子部に接続されるものである場合には、先端に向かって細くなる形状であることが好ましい。カバー層の位置ずれおよび開口部のサイズ等の開口部形状をより容易に判別することができるからである。
なお、先端に向かって細くなる形状の具体例としては、既に説明した図5を挙げることができる。また、図5〜8中の符号については、既に説明した図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
上記位置確認部の幅としては、上記接続端子部に対するカバー層の位置ずれ等を容易に判別できるものであれば特に限定されるものではないが、20μm〜120μmの範囲内の領域内であることが好ましく、特に、30μm〜100μmの範囲内の領域内であることが好ましく、なかでも特に、40μm〜80μmの範囲内の範囲内であることが好ましい。上記幅が上述の範囲内であることにより、目視による判別を容易なものとすることができるからである。
なお、幅とは、位置確認部の平面視形状が棒状や帯状である場合にはその幅をいい、三角形や長方形等の多角形の場合にはもっとも短い辺の長さをいうものである。また、円形状や半円状の場合にはその直径を示すものである。
なお、幅とは、位置確認部の平面視形状が棒状や帯状である場合にはその幅をいい、三角形や長方形等の多角形の場合にはもっとも短い辺の長さをいうものである。また、円形状や半円状の場合にはその直径を示すものである。
上記位置確認部の一の接続端子部に対する形成数としては、1以上であれば特に限定されるものではないが、接続端子部に接続された棒状の形状である場合、図9や図10に例示するように、2〜5の範囲内であることが好ましく、なかでも2〜3の範囲内であることが好ましい。位置ずれの方向や開口部の形成精度を正確かつ容易に判別でき、かつ、微細化が容易だからである。
なお、図9〜10中の符号については、既に説明した図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
なお、図9〜10中の符号については、既に説明した図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明における位置確認部の隣接する接続端子部に接続する配線層に対する形成方向および同一の接続端子部に対して形成された隣接する位置確認部に対する形成方向としては、位置ずれを容易に判別できる方向であれば特に限定されるものではないが、接続端子部と配線層とを最短距離で結ぶ方向と、接続端子部と位置確認部とを最短距離で結ぶ方向とのなす角度、および、接続端子部と位置確認部とを最短距離で結ぶ方向と、接続端子部と隣接する位置確認部とを最短距離で結ぶ方向とのなす角度が大きい程好ましい。具体的には、上記角度が、45°〜180°となる方向であることが好ましく、なかでも、90°〜180°となる方向であることが好ましく、特に、135°〜180°であることが好ましい。上記形成方向であることにより、位置ずれ等を精度良くかつ容易に判別することができるからである。また、形成位置のずれの方向を容易に確認できるため、後続品におけるカバー層形成位置を調整すべき方向を容易に知ることができる。
なお、接続端子部と配線層とを最短距離で結ぶ方向とは、接続端子部の重心と接続端子部および配線層の接続部部分とを結ぶ方向をいうものである。また、接続端子部と位置確認部とを最短距離で結ぶ方向とは、接続端子部の重心と接続端子部の外周からの距離が最短となる位置確認部の外周とを結ぶ方向をいうものであり、位置確認部が接続端子部に接続されている場合には、接続端子部の重心と接続端子部および位置確認部の接続部分とを結ぶ方向をいうものである。これを図を参照して説明すると、既に説明した図2、図4、図5、図6に示す例では上記角度αが90°となる方向に、図7および図8に示す例では上記角度αが45°〜180°となる方向を含むように、図9に示す例では上記角度αが45°または135°となる方向に、図10に示す例では上記角度αが120°となる方向に位置確認部が形成されている。
なお、接続端子部と配線層とを最短距離で結ぶ方向とは、接続端子部の重心と接続端子部および配線層の接続部部分とを結ぶ方向をいうものである。また、接続端子部と位置確認部とを最短距離で結ぶ方向とは、接続端子部の重心と接続端子部の外周からの距離が最短となる位置確認部の外周とを結ぶ方向をいうものであり、位置確認部が接続端子部に接続されている場合には、接続端子部の重心と接続端子部および位置確認部の接続部分とを結ぶ方向をいうものである。これを図を参照して説明すると、既に説明した図2、図4、図5、図6に示す例では上記角度αが90°となる方向に、図7および図8に示す例では上記角度αが45°〜180°となる方向を含むように、図9に示す例では上記角度αが45°または135°となる方向に、図10に示す例では上記角度αが120°となる方向に位置確認部が形成されている。
上記位置確認部の形成方向としては、上記接続端子部に対するカバー層の位置ずれを容易に判別できる位置であることをいうものであれば特に限定されるものではないが、カバー層の同一の上記開口部内に複数の上記接続端子部が形成される場合には、一の接続端子部と他の接続端子部とを最短距離で結ぶ方向と、上記一の接続端子部とを結ぶ方向と上記一の接続端子部の周囲に配置された上記位置確認部と、が異なることが好ましい。上記形成方向であることにより、同一開口部内に配置された他の接続端子部との短絡を抑制できるからである。特に、位置確認部が接続端子部に接続している場合であっても、接続端子部上に配置されたはんだ等が、隣接する接続端子部の方向に流れることを抑制できるからである。
また、本発明においては、なかでも、一の接続端子部と他の接続端子部とを最短距離で結ぶ方向と、上記一の接続端子部の周囲に配置された上記位置確認部と上記一の接続端子部とを結ぶ方向とのなす角度が45°〜180°となる方向であることが好ましく、なかでも、90°〜180°となる方向であることが好ましく、特に、135°〜180°となる方向であることが好ましい。同一開口部内に配置された他の接続端子部との短絡をより効果的に抑制できるからである。
なお、一の接続端子部と他の接続端子部とを最短距離で結ぶ方向とは、一の接続端子部の重心と上記一の接続端子部の外周からの距離が最短となる他の接続端子部の外周とを結ぶ方向をいうものである。また、これを図を参照して説明すると、既に説明した図4,図5および図6に示す例では上記角度βが90°および180°となる方向に、図9に示す例では上記角度βが45°または135°となる方向に位置確認部が形成されている。
また、他の接続端子部が、周囲に位置確認部が配置される接続端子部である場合には、他の接続端子部の周囲の位置確認部(以下、他の位置確認部とする。)についても、この段落で示した好ましい角度の範囲が適用される。すなわち、一の接続端子部と他の位置確認部とを最短距離で結ぶ方向と、上記一の接続端子部と上記一の接続端子部の周囲に配置された上記位置確認部(以下、一の位置確認部とする。)とを結ぶ方向と、がなす角度についても、上述の一の接続端子部と他の接続端子部とを最短距離で結ぶ方向と、上記一の接続端子部と上記一の位置確認部とを結ぶ方向と、がなす角度の好ましい関係を満たすことが好ましい。
また、本発明においては、なかでも、一の接続端子部と他の接続端子部とを最短距離で結ぶ方向と、上記一の接続端子部の周囲に配置された上記位置確認部と上記一の接続端子部とを結ぶ方向とのなす角度が45°〜180°となる方向であることが好ましく、なかでも、90°〜180°となる方向であることが好ましく、特に、135°〜180°となる方向であることが好ましい。同一開口部内に配置された他の接続端子部との短絡をより効果的に抑制できるからである。
なお、一の接続端子部と他の接続端子部とを最短距離で結ぶ方向とは、一の接続端子部の重心と上記一の接続端子部の外周からの距離が最短となる他の接続端子部の外周とを結ぶ方向をいうものである。また、これを図を参照して説明すると、既に説明した図4,図5および図6に示す例では上記角度βが90°および180°となる方向に、図9に示す例では上記角度βが45°または135°となる方向に位置確認部が形成されている。
また、他の接続端子部が、周囲に位置確認部が配置される接続端子部である場合には、他の接続端子部の周囲の位置確認部(以下、他の位置確認部とする。)についても、この段落で示した好ましい角度の範囲が適用される。すなわち、一の接続端子部と他の位置確認部とを最短距離で結ぶ方向と、上記一の接続端子部と上記一の接続端子部の周囲に配置された上記位置確認部(以下、一の位置確認部とする。)とを結ぶ方向と、がなす角度についても、上述の一の接続端子部と他の接続端子部とを最短距離で結ぶ方向と、上記一の接続端子部と上記一の位置確認部とを結ぶ方向と、がなす角度の好ましい関係を満たすことが好ましい。
また、カバー層の同一の上記開口部内に複数の上記接続端子部が形成される場合における一の接続端子部、他の接続端子部および上記一の接続端子部の周囲に配置された位置確認部の位置関係としては、それぞれを位置精度良く形成できるものであれば特に限定されるものではないが、上記一の位置確認部と他の接続端子部との最短距離が、上記一の接続端子部と他の接続端子部との最短距離よりも大きくなるように上記位置確認部が形成されていることが好ましい。位置確認部の形状に依らず、同一開口部内に配置された他の接続端子部との短絡をより効果的に抑制できるからである。
また、他の接続端子が、周囲に位置確認部が配置される接続端子である場合には、他の接続端子の周囲の位置確認部についても、この段落で示した好ましい位置関係が適用される。すなわち、上記一の位置確認部と他の位置確認部との最短距離が、上記一の接続端子部と他の位置確認部との最短距離より大きくなるように上記一の接続端子部の周囲に配置される位置確認部が形成されていること好ましい。
なお、一の部材と他の部材との最短距離とは、一の部材の外周と他の部材の外周とを結ぶ距離のうち最短の距離をいうものである。このため、上記一の接続端子部と他の接続端子部との最短距離とは、上記一の接続端子部の外周と他の接続端子部の外周とを結ぶ距離のうち最短のものを示すものである。また、一の位置確認部と他の位置確認部との最短距離とは、上記一の位置確認部および他の位置確認部の外周同士を結ぶ距離のうち最短となる距離を示すものである。さらに、一の接続端子部と他の位置確認部との最短距離とは、一の接続端子部の外周と、他の位置確認部の外周とを結ぶ距離のうち、最短のものを示すものである。
また、他の接続端子が、周囲に位置確認部が配置される接続端子である場合には、他の接続端子の周囲の位置確認部についても、この段落で示した好ましい位置関係が適用される。すなわち、上記一の位置確認部と他の位置確認部との最短距離が、上記一の接続端子部と他の位置確認部との最短距離より大きくなるように上記一の接続端子部の周囲に配置される位置確認部が形成されていること好ましい。
なお、一の部材と他の部材との最短距離とは、一の部材の外周と他の部材の外周とを結ぶ距離のうち最短の距離をいうものである。このため、上記一の接続端子部と他の接続端子部との最短距離とは、上記一の接続端子部の外周と他の接続端子部の外周とを結ぶ距離のうち最短のものを示すものである。また、一の位置確認部と他の位置確認部との最短距離とは、上記一の位置確認部および他の位置確認部の外周同士を結ぶ距離のうち最短となる距離を示すものである。さらに、一の接続端子部と他の位置確認部との最短距離とは、一の接続端子部の外周と、他の位置確認部の外周とを結ぶ距離のうち、最短のものを示すものである。
本発明における位置確認部が形成される接続端子部の数としては、少なくとも1以上であれば特に限定されるものではないが、例えば既に説明した図2に示すように、2以上であることが好ましく、特に、3以上であることが好ましい。位置ずれの方向をより正確に判別できるからである。
また、本発明においては、カバー層の開口部の形成精度の判別を行う場合には、開口部の形成精度が要求される開口部毎に形成されることが好ましい。
具体的には、FPC用端子や記録再生用素子等の部品が接続される部品実装用接続端子部に形成されることが好ましく、特に、同一の部品が接続される複数の部品実装用接続端子部のうち、平面視上、本発明のサスペンション用基板の外端に最も近い箇所に形成された端子である部品実装用接続端子部の最外端子部に形成されることが好ましく、なかでも特に、全ての部品実装用端子に形成されることが好ましい。部品実装用端子に対して形成されるものであることにより、接続端子部に対するカバー層の位置ずれのみならず、カバー層の開口部の形成精度をも判別することができるからである。このため、歩留まりを向上させることができると同時に部品との接続不良による損失を最小化できるとの効果をより効果的に発揮することができるからである。
また、本発明においては、カバー層の開口部の形成精度の判別を行う場合には、開口部の形成精度が要求される開口部毎に形成されることが好ましい。
具体的には、FPC用端子や記録再生用素子等の部品が接続される部品実装用接続端子部に形成されることが好ましく、特に、同一の部品が接続される複数の部品実装用接続端子部のうち、平面視上、本発明のサスペンション用基板の外端に最も近い箇所に形成された端子である部品実装用接続端子部の最外端子部に形成されることが好ましく、なかでも特に、全ての部品実装用端子に形成されることが好ましい。部品実装用端子に対して形成されるものであることにより、接続端子部に対するカバー層の位置ずれのみならず、カバー層の開口部の形成精度をも判別することができるからである。このため、歩留まりを向上させることができると同時に部品との接続不良による損失を最小化できるとの効果をより効果的に発揮することができるからである。
上記位置確認部のカバー層に対する形成位置は、位置確認部の少なくとも一部が上記カバー層の開口部内に形成されているもの、または、位置確認部の全てが上記カバー層に覆われるように形成されているものであり、位置確認部のカバー層からの露出状態の確認方法に応じて適宜設定されるものである。
このような確認方法としては、例えば、既に説明した図4、図6、図7および図8に示すように、設計上、位置確認部の全てがカバー層に被覆されるように形成されるものとした場合には、位置確認部が完全にカバー層に覆われている場合には、位置ずれが生じていないと判断し、位置確認部の一部または全てが露出していることが確認できる場合には、位置ずれ等が生じているとの判断を行う方法を挙げることができる。
また、図11に例示するように、設計上、位置確認部の全てがカバー層の開口部内に形成されるものとした場合には、位置確認部の全てがカバー層の開口部内に確認できる場合には、位置ずれが生じていないと判断し、カバー層により被覆されている箇所が確認できる場合には、位置ずれ等が生じているとの判断を行う方法を挙げることができる。
さらに、既に説明した図2、図5、図9、図10に示すように、設計上、カバー層により一部が被覆されるものとした場合には、位置確認部の一部がカバー層に覆われている場合には位置ずれが生じていないと判断し、位置ずれ部の全てがカバー層の開口部内に確認できる場合または位置ずれ部の全てがカバー層に覆われている場合には、位置ずれが生じているとの判断を行う方法を用いることができる。さらに、露出している位置確認部の大きさ(長さ)が設計と異なる場合や、完全に被覆されているまたは完全に露出している状態が確認された場合には、位置ずれ等が生じているとの判断を行う方法を用いることもできる。
なお、図11中の符号については、既に説明した図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
このような確認方法としては、例えば、既に説明した図4、図6、図7および図8に示すように、設計上、位置確認部の全てがカバー層に被覆されるように形成されるものとした場合には、位置確認部が完全にカバー層に覆われている場合には、位置ずれが生じていないと判断し、位置確認部の一部または全てが露出していることが確認できる場合には、位置ずれ等が生じているとの判断を行う方法を挙げることができる。
また、図11に例示するように、設計上、位置確認部の全てがカバー層の開口部内に形成されるものとした場合には、位置確認部の全てがカバー層の開口部内に確認できる場合には、位置ずれが生じていないと判断し、カバー層により被覆されている箇所が確認できる場合には、位置ずれ等が生じているとの判断を行う方法を挙げることができる。
さらに、既に説明した図2、図5、図9、図10に示すように、設計上、カバー層により一部が被覆されるものとした場合には、位置確認部の一部がカバー層に覆われている場合には位置ずれが生じていないと判断し、位置ずれ部の全てがカバー層の開口部内に確認できる場合または位置ずれ部の全てがカバー層に覆われている場合には、位置ずれが生じているとの判断を行う方法を用いることができる。さらに、露出している位置確認部の大きさ(長さ)が設計と異なる場合や、完全に被覆されているまたは完全に露出している状態が確認された場合には、位置ずれ等が生じているとの判断を行う方法を用いることもできる。
なお、図11中の符号については、既に説明した図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
本発明における位置確認部の材料としては、上記導体層と同一材料で形成されたものであれば良く、一般的なサスペンション用基板における導体層と同様とすることができる。具体的には、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば金属を挙げることができ、中でも銅(Cu)が好ましい。また、位置確認部の材料は、圧延銅であっても良く、電解銅であっても良い。位置確認部の厚さは、例えば5μm〜18μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜12μmの範囲内であることがより好ましい。
2.導体層
本発明における導体層は、上記絶縁層上に形成され、接続端子部を含むものである。
本発明における導体層は、上記絶縁層上に形成され、接続端子部を含むものである。
本発明における導体層に含まれる接続端子部は、カバー層の開口部に形成され、部品等と接続する部位である。具体的には、磁気ヘッドスライダ等の記録再生用素子との接続や、外部回路基板との接続に用いられる部品実装用端子や、テストパッド等のサスペンションを形成時に除かれる部位等を挙げることができる。
本発明に用いられる接続端子部の平面視上の形状としては、磁気ヘッドスライダ等の部品と安定的に接続できるものであれば特に限定されるものではなく、既に説明した図2に例示するように円形状や、図12に例示するような四角形等の多角形状等、一般的なサスペンション用基板に形成される接続端子部の形状と同様とすることができる。
また、上記接続端子部のサイズとしては、各部品と安定的に接続できるものであれば特に限定されるものではなく、一般的なサスペンション用基板に形成される接続端子部のサイズと同様とすることができる。
なお、図12中の符号については、既に説明した図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
また、上記接続端子部のサイズとしては、各部品と安定的に接続できるものであれば特に限定されるものではなく、一般的なサスペンション用基板に形成される接続端子部のサイズと同様とすることができる。
なお、図12中の符号については、既に説明した図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
上記カバー層の開口部1つ当たりに含まれる接続端子部の配置数としては、本発明のサスペンション用基板の周囲や用途等に応じて適宜設定されるものであるが、通常1〜2である。これより多いと、短絡の恐れが高くなるからである。
本発明における導体層は、上記接続端子部を含むものであるが、通常、上記接続端子部に接続する配線層を含むものである。
このような配線層としては、ライト用配線層、リード用配線層、熱アシスト用配線層、アクチュエータ素子用配線層、グランド用配線層、ノイズシールド用配線層、クロストーク防止用配線層、電源用配線層、フライトハイトコントロール用配線層、センサー用配線層等を挙げることができる。
このような配線層としては、ライト用配線層、リード用配線層、熱アシスト用配線層、アクチュエータ素子用配線層、グランド用配線層、ノイズシールド用配線層、クロストーク防止用配線層、電源用配線層、フライトハイトコントロール用配線層、センサー用配線層等を挙げることができる。
本発明における配線層の接続端子部への接続方向としては、上記接続端子部と安定的に接続されたものとすることができるものであれば特に限定されるものではないが、上記位置確認部の形成方向と同様とすることができる。
このような導体層の材料および厚さとしては、上記「1.位置確認部」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
3.絶縁層
本発明に用いられる絶縁層は、上記金属支持基板上に形成されるものである。絶縁層の材料は、絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば樹脂を挙げることができる。上記樹脂としては、例えばポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂およびポリ塩化ビニル樹脂を挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。絶縁性、耐熱性および耐薬品性に優れているからである。また、絶縁層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。絶縁層の厚さは、例えば5μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜18μmの範囲内であることがより好ましく、5μm〜12μmの範囲内であることがさらに好ましい。
本発明に用いられる絶縁層は、上記金属支持基板上に形成されるものである。絶縁層の材料は、絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば樹脂を挙げることができる。上記樹脂としては、例えばポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂およびポリ塩化ビニル樹脂を挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。絶縁性、耐熱性および耐薬品性に優れているからである。また、絶縁層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。絶縁層の厚さは、例えば5μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜18μmの範囲内であることがより好ましく、5μm〜12μmの範囲内であることがさらに好ましい。
4.金属支持基板
本発明における金属支持基板は、サスペンション用基板の支持体として機能するものである。金属支持基板の材料は、ばね性を有する金属であることが好ましく、具体的にはステンレス鋼等を挙げることができる。また、金属支持基板の厚さは、その材料の種類により異なるものであるが、例えば10μm〜20μmの範囲内である。
本発明における金属支持基板は、サスペンション用基板の支持体として機能するものである。金属支持基板の材料は、ばね性を有する金属であることが好ましく、具体的にはステンレス鋼等を挙げることができる。また、金属支持基板の厚さは、その材料の種類により異なるものであるが、例えば10μm〜20μmの範囲内である。
5.カバー層
本発明におけるカバー層は、導体層を覆うカバー層を有するものである。カバー層を有することにより、導体層の劣化(腐食等)を防止できる。
このようなカバー層の材料としては、例えば、上述した絶縁層の材料として記載したものを挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。また、カバー層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。カバー層の厚さは、例えば2μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、2μm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
また、カバー層の平面視形状としては、上記接続端子部が露出する開口部を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的なサスペンション用基板と同様の形状とすることができる。
本発明におけるカバー層は、導体層を覆うカバー層を有するものである。カバー層を有することにより、導体層の劣化(腐食等)を防止できる。
このようなカバー層の材料としては、例えば、上述した絶縁層の材料として記載したものを挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。また、カバー層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。カバー層の厚さは、例えば2μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、2μm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
また、カバー層の平面視形状としては、上記接続端子部が露出する開口部を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的なサスペンション用基板と同様の形状とすることができる。
カバー層の開口部のサイズとしては、接続端子部において部品側の接続端子部と安定的に接続できるものであれば特に限定されるものではなく、一般的なサスペンション用基板と同様とすることができる。
本発明においては、なかでも、カバー層の開口部端の形成位置が、接続端子部の外周部から10μm〜110μmの範囲内領域内であることが好ましく、特に、20μm〜90μmの範囲内の領域内であることが好ましく、なかでも特に、30μm〜70μmの範囲内の領域内であることが好ましい。平面視上、接続端子部の外周部と、カバー層の開口部端との距離が近く、本発明の位置ずれを容易に判別できるとの効果をより効果的に発揮することができるからである。
本発明においては、なかでも、カバー層の開口部端の形成位置が、接続端子部の外周部から10μm〜110μmの範囲内領域内であることが好ましく、特に、20μm〜90μmの範囲内の領域内であることが好ましく、なかでも特に、30μm〜70μmの範囲内の領域内であることが好ましい。平面視上、接続端子部の外周部と、カバー層の開口部端との距離が近く、本発明の位置ずれを容易に判別できるとの効果をより効果的に発揮することができるからである。
6.サスペンション用基板
本発明のサスペンション用基板は、上記金属支持基板、絶縁層、導体層、カバー層および位置確認部を少なくとも有するものであり、必要に応じて他の構成を有するものであっても良い。
このような他の構成としては、例えば、位置確認部や導体層のうち露出する部位の表面に形成される保護用めっき部を挙げることができる。保護用めっき部を設けることにより、位置確認部や導体層の劣化(腐食等)を防止できるからである。保護用めっき部の種類は特に限定されるものではないが、例えば、Auめっき、Niめっき、Agめっき、Cuめっき等を挙げることができる。中でも、位置確認部や導体層の表面側からNiめっきおよびAuめっきが形成されていることが好ましい。保護用めっき部の厚さは、例えば0.1μm〜4μmの範囲内である。
本発明のサスペンション用基板は、上記金属支持基板、絶縁層、導体層、カバー層および位置確認部を少なくとも有するものであり、必要に応じて他の構成を有するものであっても良い。
このような他の構成としては、例えば、位置確認部や導体層のうち露出する部位の表面に形成される保護用めっき部を挙げることができる。保護用めっき部を設けることにより、位置確認部や導体層の劣化(腐食等)を防止できるからである。保護用めっき部の種類は特に限定されるものではないが、例えば、Auめっき、Niめっき、Agめっき、Cuめっき等を挙げることができる。中でも、位置確認部や導体層の表面側からNiめっきおよびAuめっきが形成されていることが好ましい。保護用めっき部の厚さは、例えば0.1μm〜4μmの範囲内である。
B.サスペンション用基板の製造方法
次に、本発明のサスペンション用基板の製造方法について説明する。
本発明のサスペンション用基板の製造方法は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成され、接続端子部を含む導体層と、上記絶縁層上の上記接続端子部の周囲に配置され、上記導体層と同一材料で形成された位置確認部と、上記導体層の一部を覆うように形成されたカバー層と、を有するサスペンション用基板の製造方法であって、上記接続端子部を含む上記導体層および上記接続端子部の周囲に配置される上記位置確認部を同時に形成する導体層および位置確認部同時形成工程と、上記導体層の一部を覆う上記カバー層を形成するカバー層形成工程と、上記位置確認部の上記カバー層からの露出状態を確認し、上記カバー層の形成精度を確認する検査工程と、を有することを特徴とするものである。
次に、本発明のサスペンション用基板の製造方法について説明する。
本発明のサスペンション用基板の製造方法は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成され、接続端子部を含む導体層と、上記絶縁層上の上記接続端子部の周囲に配置され、上記導体層と同一材料で形成された位置確認部と、上記導体層の一部を覆うように形成されたカバー層と、を有するサスペンション用基板の製造方法であって、上記接続端子部を含む上記導体層および上記接続端子部の周囲に配置される上記位置確認部を同時に形成する導体層および位置確認部同時形成工程と、上記導体層の一部を覆う上記カバー層を形成するカバー層形成工程と、上記位置確認部の上記カバー層からの露出状態を確認し、上記カバー層の形成精度を確認する検査工程と、を有することを特徴とするものである。
このような本発明のサスペンション用基板の製造方法について図を参照して説明する。 図13は、本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す工程図である。
図13に例示するように、まず、金属支持基板形成用層1X、絶縁層形成用層2Xおよび導体層形成用層3Xがこの順に積層した積層部材を準備する(図13(a))。次に、積層部材の両面にドライフィルムレジスト(DFR)を配置し、露光現像を行うことにより、所定のレジストパターンを形成する。次に、レジストパターンから露出する部分をウェットエッチングし、金属支持基板1、接続端子部5および配線層6を含む導体層3および位置確認部7を形成する(図13(b))。次いで、導体層3および位置確認部7の一部を覆い、接続端子部5が露出するような開口部を有するカバー層4を形成する(図13(c))。カバー層4の材料が感光性材料である場合は、露光現像により所定のパターンを形成することができる。一方、カバー層4の材料が非感光性材料である場合は、DFRを用いて所定のレジストパターンを形成し、レジストパターンから露出する部分をウェットエッチングすることにより、所定のパターンを形成することができる。その後、接続端子部5および位置確認部7の表面に保護めっき部8を形成する(図13(d))。
その後、カバー層4側から、位置確認部7のカバー層4からの露出状態を確認し、カバー層4の形成精度を確認することにより(検査工程)、サスペンション用基板を得ることができる。
なお、図13中の(a)積層体準備工程、(b)が導体層および位置確認部同時形成工程であり、(c)がカバー層形成工程である。
図13に例示するように、まず、金属支持基板形成用層1X、絶縁層形成用層2Xおよび導体層形成用層3Xがこの順に積層した積層部材を準備する(図13(a))。次に、積層部材の両面にドライフィルムレジスト(DFR)を配置し、露光現像を行うことにより、所定のレジストパターンを形成する。次に、レジストパターンから露出する部分をウェットエッチングし、金属支持基板1、接続端子部5および配線層6を含む導体層3および位置確認部7を形成する(図13(b))。次いで、導体層3および位置確認部7の一部を覆い、接続端子部5が露出するような開口部を有するカバー層4を形成する(図13(c))。カバー層4の材料が感光性材料である場合は、露光現像により所定のパターンを形成することができる。一方、カバー層4の材料が非感光性材料である場合は、DFRを用いて所定のレジストパターンを形成し、レジストパターンから露出する部分をウェットエッチングすることにより、所定のパターンを形成することができる。その後、接続端子部5および位置確認部7の表面に保護めっき部8を形成する(図13(d))。
その後、カバー層4側から、位置確認部7のカバー層4からの露出状態を確認し、カバー層4の形成精度を確認することにより(検査工程)、サスペンション用基板を得ることができる。
なお、図13中の(a)積層体準備工程、(b)が導体層および位置確認部同時形成工程であり、(c)がカバー層形成工程である。
本発明によれば、上記検査工程を有することにより、カバー層の位置ずれ等を容易に判別することができる。
本発明のサスペンション用基板の製造方法は、導体層および位置確認部同時形成工程、カバー層形成工程および検査工程を少なくとも有するものである。
以下、本発明のサスペンション用基板の製造方法の各工程について詳細に説明する。
なお、本発明により製造されるサスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」の項に記載の内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
以下、本発明のサスペンション用基板の製造方法の各工程について詳細に説明する。
なお、本発明により製造されるサスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」の項に記載の内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
1.導体層および位置確認部同時形成工程
本発明における導体層および位置確認部同時形成工程は、上記接続端子部を含む上記導体層および上記接続端子部の周囲に配置される上記位置確認部を同時に形成する工程である。
本工程において導体層および位置確認部を形成する方法としては、両者を同時に形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、上記位置確認部の材料からなる導体層形成用層を電解めっき法等により形成した後、レジストを用いたエッチングによりパターニングし、導体層と共に位置確認部を形成する方法を挙げることができる。
本工程の実施タイミングとしては、カバー層形成工程および検査工程の前であれば特に限定されるものではなく、上記絶縁層の形成前であっても後であっても良い。また、上記金属支持基板の形成工程と同時に行うものであっても良い。
本発明における導体層および位置確認部同時形成工程は、上記接続端子部を含む上記導体層および上記接続端子部の周囲に配置される上記位置確認部を同時に形成する工程である。
本工程において導体層および位置確認部を形成する方法としては、両者を同時に形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、上記位置確認部の材料からなる導体層形成用層を電解めっき法等により形成した後、レジストを用いたエッチングによりパターニングし、導体層と共に位置確認部を形成する方法を挙げることができる。
本工程の実施タイミングとしては、カバー層形成工程および検査工程の前であれば特に限定されるものではなく、上記絶縁層の形成前であっても後であっても良い。また、上記金属支持基板の形成工程と同時に行うものであっても良い。
2.カバー層形成工程
本発明におけるカバー層形成工程は、上記導体層の一部を覆う上記カバー層を形成する工程である。
本工程におけるカバー層の形成方法としては、上記導体層の一部を覆うように形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、上記カバー層の材料を含む液状のカバー層形成用塗工液を塗布またはドライフィルム状の材料を貼り合わせて、カバー層形成用層を形成した後、露光・現像またはフォトリソ法によりパターニングする方法を用いることができる。
本発明におけるカバー層形成工程は、上記導体層の一部を覆う上記カバー層を形成する工程である。
本工程におけるカバー層の形成方法としては、上記導体層の一部を覆うように形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、上記カバー層の材料を含む液状のカバー層形成用塗工液を塗布またはドライフィルム状の材料を貼り合わせて、カバー層形成用層を形成した後、露光・現像またはフォトリソ法によりパターニングする方法を用いることができる。
3.検査工程
本発明における検査工程は、上記位置確認部の上記カバー層からの露出状態を確認し、上記カバー層の形成精度を確認する工程である。
本工程における露出状態の確認方法としては、上記カバー層の形成精度を確認できる方法であれば特に限定されるものではない。このような確認方法としては、位置確認部のカバー層による被覆状態により確認する方法であれば特に限定されるものではなく、具体的には、上記「A.サスペンション用基板」の「1.位置確認部」の項に記載の内容と同様とすることができる。
本発明における検査工程は、上記位置確認部の上記カバー層からの露出状態を確認し、上記カバー層の形成精度を確認する工程である。
本工程における露出状態の確認方法としては、上記カバー層の形成精度を確認できる方法であれば特に限定されるものではない。このような確認方法としては、位置確認部のカバー層による被覆状態により確認する方法であれば特に限定されるものではなく、具体的には、上記「A.サスペンション用基板」の「1.位置確認部」の項に記載の内容と同様とすることができる。
4.サスペンション用基板の製造方法
本発明のサスペンション用基板の製造方法は、導体層および位置確認部同時形成工程、カバー層形成工程および検査工程を少なくとも有するものであるが、通常、金属支持基板をパターニングにより形成する金属支持基板形成工程や、絶縁層を形成する絶縁層形成工程を含むものである。
このような金属支持基板形成工程としては、サスペンション用基板に一般的に用いられる方法を用いることができ、具体的には、レジストを用いたエッチングによりパターニングする方法等を用いることができる。また、絶縁層形成工程については、上記カバー層形成工程と同様の方法を用いることができる。
本発明のサスペンション用基板の製造方法は、導体層および位置確認部同時形成工程、カバー層形成工程および検査工程を少なくとも有するものであるが、通常、金属支持基板をパターニングにより形成する金属支持基板形成工程や、絶縁層を形成する絶縁層形成工程を含むものである。
このような金属支持基板形成工程としては、サスペンション用基板に一般的に用いられる方法を用いることができ、具体的には、レジストを用いたエッチングによりパターニングする方法等を用いることができる。また、絶縁層形成工程については、上記カバー層形成工程と同様の方法を用いることができる。
C.サスペンション
次に、本発明のサスペンションについて説明する。本発明のサスペンションは、上述したサスペンション用基板を含むことを特徴とするものである。
次に、本発明のサスペンションについて説明する。本発明のサスペンションは、上述したサスペンション用基板を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、カバー層の位置ずれによる不具合の少ないサスペンションとすることができる。
図14は、本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。図14に示されるサスペンション20は、上述したサスペンション用基板10と、サスペンション用基板10の金属支持基板側の表面に設けられたロードビーム21とを有するものである。
本発明のサスペンションは、少なくともサスペンション用基板を有し、通常は、さらにロードビームを有する。サスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、ロードビームは、一般的なサスペンションに用いられるロードビームと同様のものを用いることができる。
D.素子付サスペンション
次に、本発明の素子付サスペンションについて説明する。本発明の素子付サスペンションは、上述したサスペンションと、上記サスペンションに配置された記録再生用素子と、を有することを特徴とするものである。
次に、本発明の素子付サスペンションについて説明する。本発明の素子付サスペンションは、上述したサスペンションと、上記サスペンションに配置された記録再生用素子と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、カバー層の位置ずれによる不具合の少ない素子付サスペンションとすることができる。
図15は、本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。図15に示される素子付サスペンション30は、上述したサスペンション20と、サスペンション20の記録再生用素子実装領域11に実装された記録再生用素子31とを有するものである。
本発明の素子付サスペンションは、少なくともサスペンションおよび素子を有するものである。サスペンションについては、上記「C.サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、記録再生用素子は、特に限定されるものではないが、磁気発生素子を有するものが好ましい。具体的には、磁気ヘッドスライダを挙げることができる。さらに、本発明の素子付サスペンションは、熱アシスト用素子およびアクチュエータ素子の少なくとも一方をさらに有することが好ましい。
熱アシスト用素子は、記録再生用素子の記録を熱によりアシストできるものであれば特に限定されるものではない。中でも、本発明における熱アシスト用素子は、光を利用した素子であることが好ましい。光ドミナント記録方式による熱アシスト記録を行うことができるからである。光を利用した熱アシスト用素子としては、例えば半導体レーザーダイオード素子を挙げることができる。半導体レーザーダイオード素子は、pn型の素子であっても良く、pnp型またはnpn型の素子であっても良い。
アクチュエータ素子は、通常、マイクロアクチュエータ、ミリアクチュエータが該当する。アクチュエータ素子としては、例えばピエゾ素子を挙げることができる。ピエゾ素子としては、例えばPZTからなるものを挙げることができる。ピエゾ素子の伸縮応答を利用することで、サブミクロン単位での位置決めを行うことができる。また、ピエゾ素子には、エネルギー効率が高い、耐荷重が大きい、応答性が速い、摩耗劣化がない、磁場が発生しないという利点がある。また、本発明においては、2極のピエゾ素子を1個用いても良い。1極のピエゾ素子を2個用いても良い。
E.ハードディスクドライブ
次に、本発明のハードディスクドライブについて説明する。本発明のハードディスクドライブは、上述した素子付サスペンションを含むことを特徴とするものである。
次に、本発明のハードディスクドライブについて説明する。本発明のハードディスクドライブは、上述した素子付サスペンションを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、カバー層の位置ずれによる不具合の少ないハードディスクドライブとすることができる。
図16は、本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。図16に示されるハードディスクドライブ40は、上述した素子付サスペンション30と、素子付サスペンション30がデータの書き込みおよび読み込みを行うディスク41と、ディスク41を回転させるスピンドルモータ42と、素子付サスペンション30の素子を移動させるアーム43およびボイスコイルモータ44と、上記の部材を密閉するケース45とを有するものである。
本発明のハードディスクドライブは、少なくとも素子付サスペンションを有し、通常は、さらにディスク、スピンドルモータ、アームおよびボイスコイルモータを有する。素子付サスペンションについては、上記「D.素子付サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、その他の部材についても、一般的なハードディスクドライブに用いられる部材と同様のものを用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
[作製例1]
厚さ18μmのSUS304である金属支持基板の上に、絶縁層形成材料として第1の非感光性ポリイミドを用い、厚さ10μmの絶縁層を塗工方法にて形成した。
さらに、その絶縁層上にシード層となるCrをスパッタ工法で約300nmの厚みでコーティングし、それを導通媒体としCuめっきにて厚さ12μmのCuめっき層である配線層を形成し、3層の積層体を得た。
次いで、SUS側で位置精度が重要な治具孔と、Cuめっき層側で目的とする配線層を形成できるように、ドライフィルムを用いて同時にパターニングし、パターン状のレジストを得た。その後、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、エッチング後レジスト剥膜を行い、配線層、接続端子部、位置確認部を得た。
次に、非感光性ポリイミド系の液状カバー層形成材料をダイコーターでコーティングし、乾燥後、レジスト製版し現像と同時にカバー層形成材料をエッチングし、その後、硬化させ、カバー層形成材料(第2の非感光性ポリイミド)からなるカバー層を、配線層を覆い、接続端子部および位置確認部の一部が露出する開口部を有するように形成した。
次に、厚さ10μmのポリイミド(第1の非感光性ポリイミド)をレジスト製版し、有機アルカリエッチング液を用いてエッチングし、エッチング後にレジスト剥膜を行いパターン状の絶縁層を得た。
次に、金属支持基板と配線層との導通を取る目的として、電解Niめっきを行い、ビアを得た。なお、電解Niめっき浴には標準的なスルファミン酸Niめっき浴を用い、電解浸漬めっき(0.2A、14分)で電解Niめっきを行った。
次に、接続端子部および露出している位置確認部のみにNi/Auめっきが形成できるように、ドライフィルムを用いて同時にパターニングし、パターン状のレジストを得た。その後、端子部を酸洗浄した後に、電解Ni/Auめっきを行い、Ni 2.0μm、Au 0.5μmのめっき部を得た。
次に、SUSの外形加工を行うため、再度、レジスト製版を行い、SUS側のみエッチングし、エッチング後にレジスト剥膜を行い、サスペンション用基板を得た。
厚さ18μmのSUS304である金属支持基板の上に、絶縁層形成材料として第1の非感光性ポリイミドを用い、厚さ10μmの絶縁層を塗工方法にて形成した。
さらに、その絶縁層上にシード層となるCrをスパッタ工法で約300nmの厚みでコーティングし、それを導通媒体としCuめっきにて厚さ12μmのCuめっき層である配線層を形成し、3層の積層体を得た。
次いで、SUS側で位置精度が重要な治具孔と、Cuめっき層側で目的とする配線層を形成できるように、ドライフィルムを用いて同時にパターニングし、パターン状のレジストを得た。その後、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、エッチング後レジスト剥膜を行い、配線層、接続端子部、位置確認部を得た。
次に、非感光性ポリイミド系の液状カバー層形成材料をダイコーターでコーティングし、乾燥後、レジスト製版し現像と同時にカバー層形成材料をエッチングし、その後、硬化させ、カバー層形成材料(第2の非感光性ポリイミド)からなるカバー層を、配線層を覆い、接続端子部および位置確認部の一部が露出する開口部を有するように形成した。
次に、厚さ10μmのポリイミド(第1の非感光性ポリイミド)をレジスト製版し、有機アルカリエッチング液を用いてエッチングし、エッチング後にレジスト剥膜を行いパターン状の絶縁層を得た。
次に、金属支持基板と配線層との導通を取る目的として、電解Niめっきを行い、ビアを得た。なお、電解Niめっき浴には標準的なスルファミン酸Niめっき浴を用い、電解浸漬めっき(0.2A、14分)で電解Niめっきを行った。
次に、接続端子部および露出している位置確認部のみにNi/Auめっきが形成できるように、ドライフィルムを用いて同時にパターニングし、パターン状のレジストを得た。その後、端子部を酸洗浄した後に、電解Ni/Auめっきを行い、Ni 2.0μm、Au 0.5μmのめっき部を得た。
次に、SUSの外形加工を行うため、再度、レジスト製版を行い、SUS側のみエッチングし、エッチング後にレジスト剥膜を行い、サスペンション用基板を得た。
1…金属支持基板
2…絶縁層
3…導体層
4…カバー層
5…接続端子部
6…配線層
7…位置確認部
10…サスペンション用基板
11…記録再生用素子実装領域
12…外部回路基板接続領域
30…サスペンション
40…素子付サスペンション
50…ハードディスクドライブ
2…絶縁層
3…導体層
4…カバー層
5…接続端子部
6…配線層
7…位置確認部
10…サスペンション用基板
11…記録再生用素子実装領域
12…外部回路基板接続領域
30…サスペンション
40…素子付サスペンション
50…ハードディスクドライブ
Claims (8)
- 金属支持基板と、
前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、
前記絶縁層上に形成され、接続端子部を含む導体層と、
前記絶縁層上の前記接続端子部の周囲に配置され、前記導体層と同一材料で形成された位置確認部と、
前記導体層の一部を覆い、かつ、前記接続端子部が露出するように形成された開口部を有するカバー層と、
を有し、
前記位置確認部は、前記接続端子部に対する前記カバー層の形成位置を確認するものであり、
前記位置確認部は、その少なくとも一部が前記開口部内に形成されているもの、または、その全てが前記カバー層に覆われるように形成されているものであることを特徴とするサスペンション用基板。 - 前記位置確認部が、前記接続端子部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
- 同一の前記開口部内に複数の前記接続端子部が形成され、一の接続端子部と他の接続端子部とを最短距離で結ぶ方向と、前記一の接続端子部の周囲に配置された前記位置確認部と前記一の接続端子部とを結ぶ方向とが異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサスペンション用基板。
- 前記絶縁層および前記カバー層の材料が、ポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板。
- 請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のサスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンション。
- 請求項5に記載のサスペンションと、前記サスペンションに配置された記録再生用素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンション。
- 請求項6に記載の素子付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブ。
- 金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成され、接続端子部を含む導体層と、前記絶縁層上の前記接続端子部の周囲に配置され、前記導体層と同一材料で形成された位置確認部と、前記導体層の一部を覆い、かつ、前記接続端子部が露出するように形成された開口部を有するカバー層と、を有し、前記位置確認部は、その少なくとも一部が前記開口部内に形成されているもの、または、その全てが前記カバー層に覆われるように形成されているものであるサスペンション用基板の製造方法であって、
前記接続端子部を含む前記導体層および前記接続端子部の周囲に配置される前記位置確認部を同時に形成する導体層および位置確認部同時形成工程と、
前記カバー層を形成するカバー層形成工程と、
前記位置確認部の前記カバー層からの露出状態を確認し、前記カバー層の形成精度を確認する検査工程と、
を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法。
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