JP5640600B2 - サスペンション用フレキシャー基板、サスペンション、ヘッド付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用フレキシャー基板の製造方法 - Google Patents

サスペンション用フレキシャー基板、サスペンション、ヘッド付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用フレキシャー基板の製造方法 Download PDF

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本発明は、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するための配線が一体的に形成されてなるサスペンション用フレキシャー基板、サスペンション、ヘッド付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用フレキシャー基板の製造方法に関するものである。
近年、インターネットの普及等によりパーソナルコンピュータの情報処理量の増大や情報処理速度の高速化が要求されてきており、それに伴って、パーソナルコンピュータに組み込まれているハードディスクドライブ(HDD)も大容量化や情報伝達速度の高速化が必要となってきている。
ハードディスクドライブは磁気記録媒体である磁気ディスク、それを高速回転させるスピンドルモータ、磁気ディスクに対して情報を読取または書込する磁気ヘッド、それを高精度に保持しつつ移動させるための各部品、これらの駆動制御回路および信号処理回路などによって構成されている。
そして、このハードディスクドライブに用いられる磁気ヘッドを支持している磁気ヘッドサスペンションと呼ばれる部品も、従来の金ワイヤ等の信号線を接続するタイプから、ステンレスのばねに直接銅配線等の信号線が形成されている、いわゆるワイヤレスサスペンションと呼ばれる配線一体型(フレキシャー)に移行している。
ここで、通常、配線には、磁気ヘッドや外部回路と電気的に接続するための接続端子部が形成されているが、従来、この接続端子部の表面には、電気的接続を良好に行うために、Ni(ニッケル)やAu(金)などの金属めっき層が形成されている。
この金属めっき層を電解めっき法により形成するためには、何らかの方法で接続端子部に給電することが必要であり、例えば、配線を構成する導体層を被覆層の側方から露出させ、その露出部分を、電解めっきのリード部として使用し、接続端子部の表面に金属めっき層を形成した後には、そのリード部をエッチングにより除去する方法や(特許文献1)、配線を構成する導体層を金属支持基板と導通させ、その導通箇所を電解めっきのリード部として使用し、接続端子部の表面に金属めっき層を形成した後には、導通箇所の金属支持基板をエッチングにより除去する方法(特許文献2)、さらには、配線を構成する導体層を金属支持基板と導通させ、その導通箇所を電解めっきのリード部として使用し、接続端子部の表面に金属めっき層を形成した後には、道通箇所の金属支持基板をエッチングにより島状に残す方法(特許文献3)などが提案されている。
また、このような接続端子部として、近年、電子・電気機器の高密度化および小型化に対応すべく、導体パターンの片面だけではなく、両面を露出して利用するいわゆるフライングリードが普及しつつある(特許文献4)。
図20は、フライングリードの構成の一例を例示する説明図であり、(a)は概略平面図を、(b)は(a)におけるC−C断面図を示す。
図20に示すように、SUS等からなる金属支持基板61と、その支持基板61の上に形成される絶縁層62と、その絶縁層62の上に形成される配線63と、その配線63を被覆する絶縁体からなるカバー層64を備えたサスペンション基板において、フライングリードとして形成される接続端子部は、カバー層64を開口して配線63の表面を露出させるとともに、金属支持基板61および絶縁層62を開口して、配線63の裏面を露出させ、その露出させた配線63の両面に、金属めっき層65を設けることにより形成される。そして、このような形態のフライングリードとして形成される接続端子部は、例えば、ボンディングツールなどを用いて、超音波振動を加えることにより、外部端子と接続される。
また、接続信頼性を高めるために、例えば、図21に示すように、フライングリードとして形成される接続端子部に、鍵穴形状等のスリットを形成し、半田でこのスリットを埋めるようにして外部端子と接続する方法も提案されている(特許文献5)。
この形態のフライングリードは、外部端子と接続する部位の上下のみが開口されており、配線はその長手方向のみならず幅方向も絶縁層およびカバー層で保持されているため、強度面に優れており、配線の断線等をより効果的に防止できるものである。
また、このようなサスペンション用基板に形成される配線は、一般的には、一組の配線からなる読取配線と、一組の配線からなる書込配線とが、それぞれ絶縁層の同一表面上に形成される(特許文献6)。さらに、このような一組の配線は、差動伝送により電気信号の伝送が行われる差動配線になっているが、一組の配線間には、分布定数回路としての差動伝送路の特性インピーダンスである差動インピーダンスが存在する。この差動インピーダンスは、磁気ヘッドやプリアンプの低インピーダンス化に伴い、インピーダンスマッチングの観点から、低インピーダンス化することが要求されている。
この差動インピーダンスを低インピーダンス化することが可能な差動配線として、第1の電気信号を伝送する配線と、前記第1の電気信号とは逆位相となる第2の電気信号を伝送する配線が交互配置された差動配線(相互接続差動配線)が提案されている(特許文献7)。
上述のような、相互接続差動配線は、例えば、図22に示すように、ジャンパー線51で電気的に接続されて環状線路になっている一組の配線52a、52bが、相互に略U字状の部分で挟み合うように配置されており、配線52a、52bが並走する部分においては、2本の配線52aと2本の配線52bの計4本の配線が、交互に配置された構成となっている。それゆえ、通常の差動配線のように、一組の配線2本を配置した構成に比べ、差動インピーダンスを低減することができる。
特開平10−265572号公報 特開2005−100488号公報 特開2009−259315号公報 特開2003−31915号公報 特開平11−191210号公報 特開2005−11387号公報 特開平10−124837号公報 特開2004−152393号公報
ここで、上述のような接続端子部に金属めっきを形成するための給電方法には、各々以下の問題がある。
まず、特許文献1に記載の方法では、配線を構成する導体層の端部が露出した状態となり、この露出した部分から導体層が腐食され、欠陥を生じるおそれがあり、回路としての信頼性が損なわれる。
次に、特許文献2に記載の方法では、導通箇所の金属支持基板の除去時に、絶縁層とシード層である金属薄膜層との界面にエッチング液が染み込み、配線を構成する導体層が腐食され、欠陥を生じるおそれがあり、回路としての信頼性が損なわれる。
次に、特許文献3に記載の方法では、島状に残る金属支持基板の部位は導通しており、この島状の部位は、金属支持基板と同じ高さ(厚さ)であるため、各種工程で治具や装置の台座等に接触しやすい。
ここで、磁気ヘッドに組み込まれるMR(Magneto−Resistive)素子やGMR(Giant Magneto−Resistive) 素子などは、静電気に対して敏感であるため、例えば、ヘッドジンバルアセンブリ(HGA)工程中において接触する治具、工具、装置などに発生する静電気が磁気ヘッドに流れると、磁気ヘッドが静電破壊(ESD)されてしまう恐れがある(特許文献8)。
また、上述のように、電子・電気機器の高密度化および小型化には、接続端子部はフライングリードの構成が必要となるが、上述のような給電方法に加えてフライングリードを形成するには、通常、エッチング工程やめっき工程が増えることになり、コストアップを招くことになる。
さらに、上述のように、差動インピーダンス低減には、相互接続差動配線の構成が必要となるが、上述のような給電方法に加えて相互接続差動配線を形成するには、通常、相互接続差動配線同士を電気的に結ぶためのジャンパー線の形成工程が増えることになり、コストアップを招くことになる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、配線の腐食を防止しつつ接続端子部に金属めっきを形成することができ、磁気ヘッドの静電破壊も防止することができ、フライングリードや相互接続差動配線を形成する場合であっても工程数の増加を抑制することができるサスペンション用フレキシャー基板、サスペンション、ヘッド付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用フレキシャー基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、種々研究した結果、相互接続差動配線のジャンパー線を、金属支持基板の所定の部位を他の部位から絶縁し、他の部位よりも厚みが小さくなるようにした迂回線路として形成することにより、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、金属支持基板上に形成された絶縁層の上に、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するための複数の配線が形成されているサスペンション用フレキシャー基板において、前記配線は、表面に金属めっき層が形成された接続端子部を有しており、前記配線の少なくとも2本は、迂回線路で接続される一組の差動配線が交互配置された相互接続差動配線になっており、前記迂回線路は、前記金属支持基板に設けられた開口内の前記絶縁層の下に形成されており、前記相互接続差動配線と前記迂回線路は、前記迂回線路上の前記絶縁層に設けられた開口内に形成された導電接続部により接続されており、前記迂回線路が前記金属支持基板と同じ材料から構成されており、前記迂回線路の厚みが、前記金属支持基板の厚みよりも小さいことを特徴とするサスペンション用フレキシャー基板である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記迂回線路は、前記金属支持基板によって周囲を囲まれた形態であることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用フレキシャー基板である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、金属支持基板上に形成された絶縁層の上に、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するための複数の配線が形成されているサスペンション用フレキシャー基板において、前記配線は、表面に金属めっき層が形成された接続端子部を有しており、前記配線の少なくとも2本は、迂回線路で接続される一組の差動配線が交互配置された相互接続差動配線になっており、前記迂回線路は、前記金属支持基板に設けられた開口内の前記絶縁層の下に形成されており、前記相互接続差動配線と前記迂回線路は、前記迂回線路上の前記絶縁層に設けられた開口内に形成された導電接続部により接続されており、前記迂回線路の厚みが、前記金属支持基板の厚みよりも小さく、前記迂回線路が、絶縁樹脂膜で覆われていることを特徴とするサスペンション用フレキシャー基板である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記迂回線路と前記絶縁樹脂膜を合わせた厚みが、前記金属支持基板の厚みと同じであるか、若しくは前記金属支持基板の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項3に記載のサスペンション用フレキシャー基板である。
また、本発明の請求項5に係る発明は、前記接続端子部の少なくとも一つが、前記配線の両面を露出して、表裏両面に金属めっき層を形成したフライングリードであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサスペンション用フレキシャー基板である。
また、本発明の請求項6に係る発明は、前記導電接続部が、前記配線と同一の材料からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のサスペンション用フレキシャー基板である。
また、本発明の請求項7に係る発明は、前記導電接続部が、Cu(銅)を含む材料からなることを特徴とする請求項6に記載のサスペンション用フレキシャー基板である。
また、本発明の請求項8に係る発明は、前記導電接続部が、前記配線とは異なる材料からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のサスペンション用フレキシャー基板である。
また、本発明の請求項9に係る発明は、前記配線が、Cu(銅)からなり、前記導電接続部が、Ni(ニッケル)を含む材料からなることを特徴とする請求項8に記載のサスペンション用フレキシャー基板である。
また、本発明の請求項10に係る発明は、請求項1〜9のいずれかに記載のサスペンション用フレキシャー基板を含むことを特徴とするサスペンションである。
また、本発明の請求項11に係る発明は、請求項10に記載のサスペンションと、前記サスペンションに実装された磁気ヘッドスライダとを有することを特徴とするヘッド付サスペンションである。
また、本発明の請求項12に係る発明は、請求項11に記載のヘッド付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブである。
また、本発明の請求項13に係る発明は、金属支持基板上に形成された絶縁層の上に、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するための複数の配線が形成されており、前記配線は、表裏両面に金属めっき層が形成されたフライングリードを有しており、前記配線の少なくとも2本は、迂回線路で接続される一組の差動配線が交互配置された相互接続差動配線になっており、前記迂回線路は、前記金属支持基板に設けられた開口内の前記絶縁層の下に形成されており、前記相互接続差動配線と前記迂回線路は、前記迂回線路上の前記絶縁層に設けられた開口内に形成された導電接続部により接続されており、前記迂回線路の厚みが、前記金属支持基板の厚みよりも小さいサスペンション用フレキシャー基板の製造方法であって、前記迂回線路は、前記金属支持基板の所定の部位を他の部位から絶縁して形成されたものであり、前記フライングリードの裏面に相当する部位の前記金属支持基板を開口するエッチング加工と、前記迂回線路の厚みを前記金属支持基板の厚みよりも小さくするためのハーフエッチング加工とを同時に行う工程と、前記金属支持基板から、前記迂回線路となる部位上の前記導電接続部を介して前記配線に給電して、前記フライングリード部の表裏両面に金属めっき層を形成する工程と、前記迂回線路となる部位の周囲をエッチングして、金属支持基板の他の部位から絶縁された前記迂回線路を形成する加工と、前記サスペンション用フレキシャー基板を前記金属支持基板の他の部位から分離する外形加工とを同時に行う工程と、を備えていることを特徴とするサスペンション用フレキシャー基板の製造方法である。
また、本発明の請求項14に係る発明は、金属支持基板上に形成された絶縁層の上に、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するための複数の配線が形成されており、前記配線は、表裏両面に金属めっき層が形成されたフライングリードを有しており、前記配線の少なくとも2本は、迂回線路で接続される一組の差動配線が交互配置された相互接続差動配線になっており、前記迂回線路は、前記金属支持基板に設けられた開口内の前記絶縁層の下に形成されており、前記相互接続差動配線と前記迂回線路は、前記迂回線路上の前記絶縁層に設けられた開口内に形成された導電接続部により接続されており、前記迂回線路の厚みが、前記金属支持基板の厚みよりも小さいサスペンション用フレキシャー基板の製造方法であって、金属支持基板、絶縁層、および配線層が順次積層された積層体を用いて、前記配線層のエッチング加工と、前記フライングリードの裏面に相当する部位の前記金属支持基板を開口するエッチング加工と、前記迂回線路の厚みを前記金属支持基板の厚みよりも小さくするためのハーフエッチング加工と、を同時に行う工程と、前記金属支持基板から給電して電解めっき法により、前記迂回線路となる部位の上に、前記導電接続部を形成する工程と、前記迂回線路となる部位の周囲をエッチングして、金属支持基板の他の部位から絶縁された前記迂回線路を形成する加工と、前記サスペンション用フレキシャー基板を前記金属支持基板の他の部位から分離する外形加工とを同時に行う工程と、を備えていることを特徴とするサスペンション用フレキシャー基板の製造方法である。
また、本発明の請求項15に係る発明は、前記迂回線路を形成する加工と前記外形加工とを同時に行う工程の後に、前記迂回線路を覆うように絶縁樹脂膜を形成する工程を備えていることを特徴とする請求項13〜14のいずれかに記載のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法である。
本発明によれば、相互接続差動配線のジャンパー線としての迂回線路を、金属支持基板に設けられた開口内に形成し、この迂回線路の厚みを金属支持基板の厚みよりも小さく形成しているために、導通部位である迂回線路はHGA工程等で治具等に接触し難くなり、治具等に発生する静電気が磁気ヘッドに流れることにより生じる磁気ヘッドの静電破壊を防止することができる。
また、本発明によれば、後に迂回線路となる部位を含む金属支持基板を、接続端子部における金属めっき層形成の給電、若しくは、導電接続部形成の給電に利用し、その後、前記迂回線路となる部位を金属支持基板の他の部位から絶縁して前記迂回線路を形成することで、相互接続差動配線を形成する場合であっても工程数の増加を抑制することができ、かつ、上述のような配線の腐食を防止することができる。
本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の全体像を例示する概略平面図である。 本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の配線構成の一例を示す説明図である。 本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第1の実施形態の図2におけるA−A断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。 本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第1の実施形態の図2におけるB−B断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。 本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第2の実施形態の図2におけるA−A断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。 本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第2の実施形態の図2におけるB−B断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。 本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第3の実施形態の図2におけるA−A断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。 本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第3の実施形態の図2におけるB−B断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。 ハーフエッチングの加工例を示す説明図である。 本発明に係る第1の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図10に続く本発明に係る第1の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図11に続く本発明に係る第1の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図13に続く本発明に係る第1の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図である。 本発明に係る第2の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図14に続く本発明に係る第2の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図15に続く本発明に係る第2の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図である。 本発明に係る第3の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図17に続く本発明に係る第3の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図である。 図18に続く本発明に係る第3の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図である。 フライングリードの構成の一例を例示する説明図であり、(a)は概略平面図を、(b)は(a)におけるC−C断面図を示す。 フライングリードの構成の他の例を例示する説明図であり、(a)は概略平面図を、(b)は(a)におけるD−D断面図を示す。 相互接続差動配線の構成を例示する説明図である。
以下、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板、サスペンション、ヘッド付サスペンション、ハードディスクドライブ、およびサスペンション用フレキシャー基板の製造方法について詳細に説明する。
<サスペンション用フレキシャー基板>
まず、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板について説明する。
図1は、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の全体像を例示する概略平面図である。図1に示されるサスペンション用フレキシャー基板1は、その先端近傍に磁気ヘッドを実装するためのジンバル部2を有しており、ジンバル部2には磁気ヘッドと電気的に接続するための接続端子部3が形成されている。
一方、サスペンション用フレキシャー基板1の末端近傍には外部回路と接続するための接続端子部であるフライングリード部4が形成されており、接続端子部3とフライングリード部4を電気的に接続するように配線5a〜5dが形成されている。
図2は、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の配線構成の一例を示す説明図である。
本発明に係る配線の少なくとも2本は、第1の電気信号を伝送する第1の伝送線路と、前記第1の電気信号とは逆位相となる第2の電気信号を伝送する第2の伝送線路からなる一組の差動配線であって、かつ、前記差動配線は、前記第1の伝送線路と前記第2の伝送線路が交互配置された構成の相互接続差動配線になっている。
なお、ここでは、配線5a、5bが一組の相互接続差動配線を構成する例を説明するが、配線5c、5dも同様に、一組の相互接続差動配線を構成していても良い。
図2に示すように、一組の配線5a、5bが並走する部分においては、5a、5b、5a、5bの順に各配線が、交互に配置された構成となっている。そして、配線5a、5bが交差する箇所は、迂回線路6によって電気的に接続されている。
(第1の実施形態)
図3は、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第1の実施形態の図2におけるA−A断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。
図3(a)に示すように、金属支持基板11上に形成された絶縁層12の上には、配線5a、5bが形成されている。配線5a、5bがめっき法で形成される場合には、配線5a、5bと絶縁層12の間にシード層として金属薄膜層13が形成される。そして、配線5bは、迂回線路6上に設けられた絶縁層12の第1開口21内に形成された導電接続部25により、迂回線路6と電気的に接続されている。
この第1の実施形態においては、導電接続部25は、金属薄膜層13並びに配線5bと同じ材料から構成される。例えば、図3(a)に示すように、金属薄膜層13は、絶縁層12の表面のみならず、第1開口21内壁および第1開口21によって露出した迂回線路6の露出面にも形成されており、その金属薄膜層13の上に配線5bが形成されており、導電接続部25においては、第1開口21を充填するように配線5bが形成されている。
なお、電気信号の減衰や配線の腐食による劣化を抑制するため、配線5a、5bは、カバー層15によって被覆された構成であることが好ましい。
迂回線路6の厚みは、金属支持基板11の厚みよりも小さくなるように形成されている。この厚みの違いにより、迂回線路6の表面が金属支持基板11の表面よりも内側(絶縁層側)に位置する形態とすることができ、迂回線路6が他の物品と接触することによる磁気ヘッドの静電破壊(ESD)を回避することができる。
迂回線路6の厚みは、例えば、金属支持基板11の厚みの10〜75%の範囲である。
図3(b)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板は、図3(a)に示す構成に、迂回線路を被覆する絶縁樹脂膜17が付加された構成である。このような構成とすることで、迂回線路6は絶縁性が高まり、上述のような磁気ヘッドの静電破壊(ESD)をより確実に回避することができる。
絶縁樹脂膜17は、例えば、ソルダーレジスト等の感光性樹脂フィルムを、金属支持基板11の裏面側にラミネートし、迂回線路6を被覆するように露光、現像、キュア等の処理を施すことで形成することができる。
絶縁樹脂膜17と迂回線路6を合わせた厚みは、金属支持基板11の厚みと同じであるか、若しくは金属支持基板11の厚みよりも小さいものであることが好ましい。このような構成であれば、迂回線路6の上に形成した絶縁樹脂膜17が金属支持基板11の底面から突出することはなく、サスペンション用フレキシャー基板、若しくはその製造工程品を作業台に置いた場合でも段差を生じることが無く、作業が安定し、当該サスペンション用フレキシャー基板やこのフレキシャー基板を用いた製品の製造精度を向上させることができるからである。
図4は、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第1の実施形態の図2におけるB−B断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。
なお、図4(b)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板は、上述の図3と同様に、図4(a)に示す構成に、迂回線路を被覆する絶縁樹脂膜17が付加された構成である。
図4に示すように、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1は、金属支持基板11上に形成された絶縁層12の上に、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するために設けられた配線14を有しており、配線14の両端部近傍には、接続端子部3とフライングリード部4を有している。なお、図4における配線14は、図2における配線5aと同一である。
また、図4においては、フライングリード部4を、上述の図20に示したような、超音波振動を加えることにより、外部端子と接続される形態のフライングリード構成を例示しているが、本発明に係るフライングリード部はこの形態の構成に限定されず、例えば、上述の図21に示したような、接続端子部に鍵穴形状等のスリットを形成し、半田でこのスリットを埋めるようにして外部端子と接続する形態のフライングリード構成をしていても良い。
ここで、高周波信号を伝送する際の伝送損失を防止するため、配線14が形成される箇所の下部に当たる金属支持基板11は除去されていることが好ましい。ただし、図4においては、各構成の関係について説明を容易にするため、配線14が形成される箇所の下部に当たる金属支持基板11も除去しない形で示している。
配線14は、迂回線路6上に設けられた絶縁層12の第1開口21内に形成された導電接続部25により、迂回線路6と電気的に接続されている。
配線14がめっき法で形成される場合には、配線14と絶縁層12の間にシード層として金属薄膜層13が形成される。
絶縁層12には、第1開口21の他に、フライングリード部4を露出するための第2開口22が形成されており、フライングリード部4の表面には、金属めっき層16が形成されている。
カバー層15には、接続端子部3を露出するための第3開口部23、およびフライングリード部4を露出するための第4開口部24が形成されており、接続端子部3およびフライングリード部4が露出した表面には、金属めっき層16が形成されている。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第2の実施形態について説明する。
図5は、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第2の実施形態の図2におけるA−A断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。
なお、図5(b)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板は、上述の第1の実施形態と同様に、図5(a)に示す構成に、迂回線路を被覆する絶縁樹脂膜17が付加された構成である。
図5(a)に示すように、この第2の実施形態においても、上述の第1の実施形態と同様に、金属支持基板11上に形成された絶縁層12の上には、配線5a、5bが形成されており、配線5bは、迂回線路6上に設けられた絶縁層12の第1開口21内に形成された導電接続部25により、迂回線路6と電気的に接続されている。そして、迂回線路6の厚みは、金属支持基板11の厚みよりも小さくなるように形成されている。
ただし、この第2の実施形態においては、導電接続部25が、配線5bとは異なる材料から構成される点で、第1の実施形態と相違する。例えば、図5(a)に示すように、配線5bは、絶縁層12の上の第1開口21の周囲には形成されているが、第1開口21の内部には形成されておらず、代わりに配線5bとは異なる材料の導電接続部25が、第1開口21内に形成されており、配線5bと迂回線路6とを電気的に接続している。この第2の実施形態における、導電接続部25は、例えば、Ni(ニッケル)を含む金属材料を用いて、電解めっき法により形成することができる。
このような構成とすることで、例えば、金属支持基板、絶縁層、および配線層が順次積層された積層体(いわゆる3層材)から、サブトラクティブ法を用いて本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板を製造することができる。
図6は、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第2の実施形態の図2におけるB−B断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。
なお、図6(b)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板は、上述の図5と同様に、図6(a)に示す構成に、迂回線路を被覆する絶縁樹脂膜17が付加された構成である。
図6(a)に示すように、この第2の実施形態においても、上述の第1の実施形態と同様に、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1は、金属支持基板11上に形成された絶縁層12の上に、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するために設けられた配線14を有しており、配線14の両端部近傍には、接続端子部3とフライングリード部4を有している。
絶縁層12には、第1開口21の他に、フライングリード部4を露出するための第2開口22が形成されており、フライングリード部4の表面には、金属めっき層16が形成されている。
カバー層15には、接続端子部3を露出するための第3開口部23、およびフライングリード部4を露出するための第4開口部24が形成されており、接続端子部3およびフライングリード部4が露出した表面には、金属めっき層16が形成されている。
配線14は、迂回線路6上に設けられた絶縁層12の第1開口21内に形成された導電接続部25により、迂回線路6と電気的に接続されている。
ただし、この第2の実施形態においては、上述のように、導電接続部25が、配線5bとは異なる材料から構成される点で、第1の実施形態と相違する。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第3の実施形態について説明する。
図7は、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第3の実施形態の図2におけるA−A断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。
なお、図7(b)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板は、上述の第1の実施形態や第2の実施形態と同様に、図7(a)に示す構成に、迂回線路を被覆する絶縁樹脂膜17が付加された構成である。
図7(a)に示すように、この第3の実施形態においては、上述の第2の実施形態と同様に、金属支持基板11上に形成された絶縁層12の上には、配線5a、5bが形成されており、配線5bは、迂回線路6上に設けられた絶縁層12の第1開口21内に形成された導電接続部25により、迂回線路6と電気的に接続されている。導電接続部25は、配線5bとは異なる材料から構成されている。そして、迂回線路6の厚みは、金属支持基板11の厚みよりも小さくなるように形成されている。
ただし、この第3の実施形態においては、配線5bと導電接続部25との間に、金属めっき層16が形成されている点で、第2の実施形態と相違する。
この第3の実施形態における、配線5bと導電接続部25との間に形成されている金属めっき層16は、例えば、Cu(銅)、Ni(ニッケル)、Cr(クロム)、Au(金)などを用いて、電解めっき法により形成することができる。
金属めっき層16は、多層として形成してもよく、例えば、電解Niめっきと電解Auめっきとを順次実施して、下層にNi、上層にAuの多層構造とすることができる。Ni層の厚さは、例えば、0.1〜3μm程度であり、Au層の厚さは、例えば、1〜5μm程度である。
このような構成とすることで、接続端子部の表面が露出することに起因して配線が腐食してしまうという不具合を、防止することができる。また、例えば、導電接続部25を形成する前に、接続端子部の表面に金属めっき層を形成することができ、製造方法の自由度が増すという効果も得られる。
図8は、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の第3の実施形態の図2におけるB−B断面図であり、(a)は迂回線路が露出した構成を示し、(b)は迂回線路が絶縁樹脂膜で被覆された構成を示す。
なお、図8(b)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板は、上述の図7と同様に、図8(a)に示す構成に、迂回線路を被覆する絶縁樹脂膜17が付加された構成である。
図8(a)に示すように、この第3の実施形態においても、上述の第2の実施形態と同様に、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1は、金属支持基板11上に形成された絶縁層12の上に、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するために設けられた配線14を有しており、配線14の両端部近傍には、接続端子部3とフライングリード部4を有している。
絶縁層12には、第1開口21の他に、フライングリード部4を露出するための第2開口22が形成されており、フライングリード部4の表面には、金属めっき層16が形成されている。
カバー層15には、接続端子部3を露出するための第3開口部23、およびフライングリード部4を露出するための第4開口部24が形成されており、接続端子部3およびフライングリード部4が露出した表面には、金属めっき層16が形成されている。
配線14は、迂回線路6上に設けられた絶縁層12の第1開口21内に形成された導電接続部25により、迂回線路6と電気的に接続されている。導電接続部25は、配線5bとは異なる材料から構成されている。
ただし、この第3の実施形態においては、上述のように、配線5bと導電接続部25との間に、金属めっき層16が形成されている点で、第2の実施形態と相違する。
次に、本発明のサスペンション用フレキシャー基板の各構成について説明する。
[金属支持基板]
金属支持基板11の材料としては、ばね性および導電性を有していれば特に限定されるものではないが、例えばSUS、42アロイ、銅、銅合金等を挙げることができ、中でもSUSが好ましい。上記金属支持基板11の厚さは、例えば12μm〜76μmの範囲内であり、中でも14μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。
[迂回線路]
迂回線路6は、相互接続差動配線のジャンパー線として作用する導電体であり、例えば、金属支持基板11の所定の部位を他の部位から絶縁加工して形成され、この場合、その材料は、金属支持基板11と同じである。
ただし、迂回線路6の厚みは、金属支持基板11の厚みよりも小さくなるように形成されている。この厚みの違いにより、迂回線路6の表面が金属支持基板11の表面よりも内側(絶縁層側)に位置する形態とすることができ、迂回線路6が他の物品と接触することによる磁気ヘッドの静電破壊(ESD)を回避することができる。
迂回線路6の厚みは、例えば、金属支持基板11の厚みの10〜75%の範囲である。
金属支持基板11の所定の部位を他の部位から絶縁加工して迂回線路6を形成する方法としては、例えば、金属支持基板11の所定の部位の周囲を溝状にエッチングして他の部位との導通を断つことで形成することができる。
また、迂回線路6の厚みを、金属支持基板11の厚みよりも小さく形成する方法は、例えば、図9に示すように、金属支持基板11の上にレジスト30を形成し、厚みを小さくしたい部位(迂回線路6に相当)のレジスト30に複数の小孔31を形成し、この小孔31からエッチング液を侵入させ、厚みを小さくしたい部位(迂回線路6に相当)をハーフエッチングすることにより、形成することができる。
[絶縁層]
次に、本発明に係る絶縁層について説明する。絶縁層12の材料としては、所望の絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばポリイミド等を挙げることができる。また、絶縁層2の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。また、絶縁層2の厚さは、例えば4μm〜20μmの範囲内、中でも8μm〜12μmの範囲内であることが好ましい。
[金属薄膜層]
金属薄膜層13は、配線14を電解めっき法により形成する場合に、シード層として絶縁層12の上に形成されるものである。金属薄膜層13の形成方法、材料等は、公知の技術を用いることができ、特に限定されるものではない。例えば、Cr、Ni、Cuをスパッタ成膜することにより形成することができる。
本発明においては、例えば、下層にCr単体、若しくはNi−Crを10〜60nmの厚さで成膜し、上層にCuを50〜350nmの厚さで成膜して金属薄膜層13とすることができる。
[配線]
配線14は、所望の導電性を有し、相互接続差動配線構造による差動インピーダンス低減効果が得られるものであれば、特に限定されるものではない。配線14の材料としては、通常、Cuが用いられる。
配線14の厚さとしては、例えば4μm〜18μmの範囲内、中でも5μm〜15μmの範囲内であることが好ましい。配線の厚さが小さすぎると、充分な低インピーダンス化を図ることができない可能性があり、配線の厚さが大きすぎると、サスペンション用フレキシャー基板の剛性が高くなり過ぎる可能性があるからである。
配線の線幅としては、例えば10μm〜150μmの範囲内である。配線の線幅が小さすぎると、所望の導電性を得ることができない可能性があり、配線の線幅が大きすぎると、サスペンション用フレキシャー基板の充分な高密度化を図ることができない可能性があるからである。
[金属めっき層]
金属めっき層16は、接続端子部3とフライングリード部4における配線14の表面に形成され、磁気ヘッドや外部回路との電気的接続の向上や、露出する配線の腐食からの保護を目的とするものである。
金属めっき層16は、電解めっき法により形成され、その材料としては、サスペンション用フレキシャー基板の端子部を形成し得るものであれば、特に制限されることなく使用することができ、例えば、Cu(銅)、Ni(ニッケル)、Cr(クロム)、Au(金)などが用いられる。
金属めっき層16は、多層として形成してもよく、例えば、電解Niめっきと電解Auめっきとを順次実施して、下層にNi、上層にAuの多層構造とすることができる。Ni層の厚さは、例えば、0.1〜3μm程度であり、Au層の厚さは、例えば、1〜5μm程度である。
[カバー層]
次に、本発明に用いられるカバー層15について説明する。電気信号の減衰や配線の腐食による劣化を抑制するため、配線14はカバー層で覆われていることが好ましい。ただし、サスペンション用フレキシャー基板1の反りの発生を抑制するために、カバー層15は必要な部位にのみ形成されていることが好ましい。
カバー層15の材料としては、特に限定されず、公知の材料を使うことができ、例えばポリイミドを挙げることができる。また、カバー層15の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。カバー層15の厚さは、例えば3μm〜30μmの範囲内であることが好ましい。
[導電接続部]
導電接続部25は、迂回線路6上に設けられた絶縁層12の第1開口21内に形成され、迂回線路6と配線14とを電気的に接続する機能を有するものである。その材料としては、Cu、Ni、Au等の金属の他に、半田、導電性ペースト等、導電性を有するものが挙げられる。導電接続部25を形成するには、例えば、Cu、Ni、Au等の金属材料を用いて電解めっき法により形成することができる。なお、導電接続部25は、複数の材料から形成されていてもよく、また、多層構造であってもよい。
[絶縁樹脂膜]
絶縁樹脂膜17は、迂回線路6の絶縁性を高めるために、迂回線路6を被覆するように形成されるものである。サスペンション用フレキシャー基板1の反りの発生を抑制するために、絶縁樹脂膜17は必要な部位にのみ形成されていることが好ましい。
絶縁樹脂膜17の材料としては、所望の絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ソルダーレジストやポリイミド等を挙げることができる。また、絶縁樹脂膜17の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。
絶縁樹脂膜17と迂回線路6を合わせた厚みは、金属支持基板11の厚みと同じであるか、若しくは金属支持基板11の厚みよりも小さいものであることが好ましい。このような構成であれば、迂回線路6の上に形成した絶縁樹脂膜17が金属支持基板11の底面から突出することはなく、サスペンション用フレキシャー基板、若しくはその製造工程品を作業台に置いた場合でも段差を生じることが無く、作業が安定し、当該サスペンション用フレキシャー基板やこのフレキシャー基板を用いた製品の製造精度を向上させることができるからである。
<サスペンション用フレキシャー基板の製造方法>
次に、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の製造方法について説明する。
(第1の実施形態)
図10〜図13は、本発明に係る第1の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図であり、図4(a)に示すように、配線の長手方向に沿った断面を模式的に示すものである。
本発明の第1の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法においては、まず、図10(a)に示すように、金属支持基板11としてSUS等の金属基板を用意し、その上にポリイミド等の絶縁層12を形成する。
次に、金属支持基板11および絶縁層12が露出する両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、第1開口21、第2開口22に相当する箇所が開口したレジストパターン32、33を形成する(図10(b))。
ここで、迂回線路6の厚みを金属支持基板11の厚みよりも小さく形成するには、迂回線路6に相当する箇所のレジストパターンを、上述の図9に示したような複数の小孔で形成する。
この方法により、迂回線路6の厚みを金属支持基板11の厚みよりも小さく形成する工程を別途行う必要がなくなり、工程短縮や製造コスト削減の効果が得られる。
次に、図10(c)に示すように、金属支持基板11をエッチングし、後にフライングリード部4の裏面側となる開口部を形成する。迂回線路6の厚みを金属支持基板11の厚みよりも小さく形成するには、後に迂回線路6となる部位をハーフエッチングにより形成する。
次に、図10(d)に示すように、絶縁層12をエッチングし、第1開口21を形成する。この場合、必要に応じて、金属支持基板11側の絶縁層12の露出箇所にドライフィルムレジスト等の保護膜を設けても良い。
次に、レジストパターン32、33を剥離し、図10(e)に示すように、絶縁層12側の表面にシード層として金属薄膜層13をスパッタ成膜等により形成する。
次に、金属薄膜層13の上にドライフィルムレジストをラミネートし、露光、現像を行うことにより、配線形成用のレジストパターン34を形成し(図11(f))、給電部40から金属薄膜層13に給電して、配線14を電解めっき法で形成する(図11(g))。
フライングリード部の配線に鍵穴形状等のスリットを形成する場合は、配線形成用のレジストパターン34に鍵穴形状等のスリットのパターンも形成しておけば良い。
なお、給電部40は、通常、サスペンション用フレキシャー基板1の外側の領域に配設される。
次に、レジストパターン34を剥離し、金属薄膜層13の露出部位をエッチング除去する(図11(h))。
次に、第3開口23および第4開口24を有するカバー層15を、配線14を被覆するように形成する(図11(i))。カバー層15は、例えば、感光性ポリイミドをフォト製版することにより形成することができる。
次に、図11(j)に示すように、金属支持基板11側およびカバー層15側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、絶縁層エッチング用のレジストパターン35、36を形成する。
次に、図12(k)に示すように、絶縁層12を両面からエッチングし、サスペンション用フレキシャー基板1の外周となる形状と第2開口22を形成し、続いて第2開口22に露出した部位の金属薄膜層13をエッチング除去し、その後、レジストパターン35、36を剥離する。
次に、金属支持基板11側およびカバー層15側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、金属めっき層形成用のレジストパターン37、38を形成し(図12(l))、給電部41から金属支持基板11、金属薄膜層13を経て、配線14に給電して、金属めっき層16を電解めっき法で形成する(図12(m))。なお、給電部41は、通常、サスペンション用フレキシャー基板1の外側の領域に配設される。
次に、レジストパターン37、38を剥離し(図12(n))、続いて、カバー層15側、および、金属支持基板11側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、サスペンション用フレキシャー基板1の外形加工および迂回線路6形成用のレジストパターン39、40を形成する(図12(o))。
次に、図13(p)に示すように、金属支持基板11をエッチングし、サスペンション用フレキシャー基板1の外形および迂回線路6を形成する。この工程で、迂回線路6は金属支持基板11の他の部位から絶縁される。
最後に、図13(q)に示すように、レジストパターン39、40を剥離して、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1を得る。
なお、図4(b)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板を製造する場合には、図13(q)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1の迂回線路6を被覆するように、絶縁樹脂膜17を形成すればよい。
絶縁樹脂膜17は、例えば、ソルダーレジスト等の感光性樹脂フィルムを、金属支持基板11の裏面側にラミネートし、迂回線路6を被覆するように露光、現像、キュア等の処理を施すことで形成することができる。
上述のように、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の製造方法によれば、フライングリード部4の裏面側となるエッチング加工と、迂回線路6となる部位をハーフエッチングにする加工とを同時に行うことができるため(図10(c))、迂回線路6の厚みを金属支持基板11の厚みよりも小さく形成する場合であっても、金属支持基板11のエッチング工程を2回(図10(c)および図13(p))のみで本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1を得ることができる。
なお、通常、フライングリード部4の裏面側に金属めっき層16を形成するためには、まず、フライングリード部4の裏面側となる部位の金属支持基板11のエッチング加工が必要である。そして、金属支持基板11における配線との導通部位(本発明における迂回線路6)を他の部位から絶縁するためには、金属支持基板11からの給電による金属めっき層16の形成後、少なくとも、さらに1回、金属支持基板11のエッチング加工が必要である。すなわち、相互接続差動配線形成やハーフエッチング工程を含まない場合であっても、少なくとも、2回の金属支持基板11のエッチングを必要とする。
一方、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の製造方法は、相互接続差動配線形成やハーフエッチング工程を含めても、同じ2回の金属支持基板11のエッチングのみで本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板を得るものであり、工程数が増えることを抑制することができるものである。
以上説明したように、本発明によれば、相互接続差動配線のジャンパー線としての迂回線路を、金属支持基板に設けられた開口内に形成し、この迂回線路を接続端子部における金属めっき層形成の給電に利用するため、相互接続差動配線を形成する場合であっても、相互接続差動配線同士を電気的に結ぶためのジャンパー線の形成工程が別途増えることにはならず、工程数の増加やコストアップを抑制することができる。
また、本発明によれば、迂回線路と配線とを電気的に接合するために絶縁層に設けた開口は、前記迂回線路によって覆われているため、金属薄膜層や配線が腐食されることはなく、回路としての信頼性を保つことができる。
また、本発明によれば、導通部位である迂回線路の厚みが金属支持基板の厚みよりも小さいために、迂回線路の露出面は前記金属支持基板の露出面よりも前記絶縁層側に位置しており、それ故、この迂回線路は、HGA工程等で治具等に接触し難く、その結果、治具等に発生する静電気が磁気ヘッドに流れることにより生じる磁気ヘッドの静電破壊を防止することができる。
特に、迂回線路が金属支持基板によって周囲を囲まれた形態である場合においては、サスペンション用フレキシャー基板を裏面側(金属支持基板側)から見た際に、迂回線路の部位は、周囲の金属支持基板から凹んだ状態になっており、より、治具等に接触し難くなり、その結果、治具等に発生する静電気が磁気ヘッドに流れることにより生じる磁気ヘッドの静電破壊を、さらに防止することができる。
また、接続端子部の少なくとも一つをフライングリードにすることで、さらに、電子・電気機器の高密度化および小型化に好適なサスペンション用フレキシャー基板を得ることができる。
また、本発明によれば、接続端子部をフライングリードとして形成し、迂回線路の厚みを金属支持基板の厚みよりも小さく形成する場合であっても、双方の金属支持基板加工を同時に行うことができるため、工程が増えることを抑制することができる。
また、フライングリード部の両面に金属めっき層を同時に形成することができるため、表面若しくは裏面の一方に金属めっき層を形成し、別途他方に金属めっき層を形成する場合に比べ、工程が増えることを抑制することができる。
さらに、迂回線路を絶縁する加工と、サスペンション用フレキシャー基板の外形加工を同時に行うことができるため、工程が増えることを抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る第2の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法について説明する。
図14〜図16は、本発明に係る第2の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図であり、図6(a)に示すように、配線の長手方向に沿った断面を模式的に示すものである。
本発明の第2の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法においては、まず、図14(a)に示すように、金属支持基板11、絶縁層12、配線層18が順次積層された積層体(いわゆる3層材)を用意する。
次に、配線層18側および金属支持基板11側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、配線14の外形に応じたレジストパターン70、および金属支持基板11加工のための所定の箇所が開口したレジストパターン71を形成する(図14(b))。
ここで、迂回線路6の厚みを金属支持基板11の厚みよりも小さく形成するために、上述の第1の実施形態の製造方法と同様に、迂回線路6に相当する箇所のレジストパターンを、上述の図9に示したような複数の小孔で形成する。
次に、図14(c)に示すように、配線層18をエッチングして配線14を形成し、金属支持基板11をエッチングして、後にフライングリード部4の裏面側となる開口部と後に迂回線路6となる部位を形成し、レジストパターン70、71を剥離する。迂回線路6の厚みを金属支持基板11の厚みよりも小さく形成するには、上述の第1の実施形態の製造方法と同様に、後に迂回線路6となる部位をハーフエッチングにより形成する。
次に、図14(d)に示すように、第3開口23、第4開口24、および後に導電接続部25を形成するための開口を有するカバー層15を、配線14を被覆するように形成する。カバー層15は、例えば感光性ポリイミドをフォト製版することにより形成することができる。
次に、図14(e)に示すように、カバー層15側および金属支持基板11側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、絶縁層エッチング用のレジストパターン72、73を形成し、絶縁層12を両面からエッチングし、次いで、レジストパターン72、73を剥離して、サスペンション用フレキシャー基板の絶縁層の外形、第1開口21、および第2開口22を形成する(図15(f))。
次に、図15(g)に示すように、カバー層15側および金属支持基板11側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、導電接続部めっき形成用のレジストパターン74、75を形成し、給電部41から金属支持基板11に給電して、導電接続部25を電解めっき法で形成する(図15(h))。なお、給電部41は、通常、サスペンション用フレキシャー基板1の外側の領域に配設される。
次に、レジストパターン74、75を剥離し(図15(i))、続いて、カバー層15側および金属支持基板11側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、金属めっき層形成用のレジストパターン76、77を形成し(図15(j))、給電部41から金属支持基板11、導電接続部25を経て、配線14に給電し、第2開口22、第3開口23、および第4開口24に金属めっき層16を電解めっき法で形成する(図16(k))。
次に、レジストパターン76、77を剥離し(図16(l))、続いて、カバー層15側、および、金属支持基板11側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、サスペンション用フレキシャー基板1の外形加工および迂回線路6形成用のレジストパターン78、79を形成する(図16(m))。
次に、図16(n)に示すように、金属支持基板11をエッチングし、サスペンション用フレキシャー基板1の外形および迂回線路6を形成する。この工程で、迂回線路6は金属支持基板11の他の部位から絶縁される。
最後に、図16(o)に示すように、レジストパターン78、79を剥離して、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1を得る。
なお、図6(b)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板を製造する場合には、図16(o)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1の迂回線路6を被覆するように、絶縁樹脂膜17を形成すればよい。
絶縁樹脂膜17は、例えば、ソルダーレジスト等の感光性樹脂フィルムを、金属支持基板11の裏面側にラミネートし、迂回線路6を被覆するように露光、現像、キュア等の処理を施すことで形成することができる。
上述のように、この第2の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法においても、フライングリード部4の裏面側となるエッチング加工と、迂回線路6となる部位をハーフエッチングにする加工とを同時に行うことができるため(図14(c))、迂回線路6の厚みを金属支持基板11の厚みよりも小さく形成する場合であっても、金属支持基板11のエッチング工程を2回(図14(c)および図16(n))のみで本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1を得ることができる。
そして、この第2の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法においては、相互接続差動配線のジャンパー線としての迂回線路を、金属支持基板に設けられた開口内に形成し、この迂回線路を、導電接続部形成の給電や接続端子部における金属めっき層形成の給電に利用するため、相互接続差動配線を形成する場合であっても、相互接続差動配線同士を電気的に結ぶためのジャンパー線の形成工程が別途増えることにはならず、工程数の増加やコストアップを抑制することができる。
また、迂回線路と配線とを電気的に接合するために絶縁層に設けた開口は、前記迂回線路によって覆われているため、金属薄膜層や配線が腐食されることはなく、回路としての信頼性を保つことができる。
また、導通部位である迂回線路の厚みが金属支持基板の厚みよりも小さいために、迂回線路の露出面は前記金属支持基板の露出面よりも前記絶縁層側に位置しており、それ故、この迂回線路は、HGA工程等で治具等に接触し難く、その結果、治具等に発生する静電気が磁気ヘッドに流れることにより生じる磁気ヘッドの静電破壊を防止することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係る第3の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法について説明する。
図17〜図19は、本発明に係る第3の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法の一例を示す模式的工程図であり、図8(a)に示すように、配線の長手方向に沿った断面を模式的に示すものである。
本発明の第3の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法においても、上述の第2の実施形態と同様に、図17(a)に示すように、金属支持基板11、絶縁層12、配線層18が順次積層された積層体(いわゆる3層材)を用意する。
次に、配線層18側および金属支持基板11側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、配線14およびリード19の外形に応じたレジストパターン80、および金属支持基板11加工のための所定の箇所が開口したレジストパターン81を形成する(図17(b))。
ここで、迂回線路6の厚みを金属支持基板11の厚みよりも小さく形成するために、上述の第1の実施形態の製造方法や、第2の実施形態の製造方法と同様に、迂回線路6に相当する箇所のレジストパターンを、上述の図9に示したような複数の小孔で形成する。
次に、図17(c)に示すように、配線層18をエッチングして、配線14およびリード19を形成し、金属支持基板11をエッチングして、後にフライングリード部4の裏面側となる開口部と後に迂回線路6となる部位を形成し、レジストパターン80、81を剥離する。迂回線路6の厚みを金属支持基板11の厚みよりも小さく形成するには、上述の第1の実施形態の製造方法や、第2の実施形態の製造方法と同様に、後に迂回線路6となる部位をハーフエッチングにより形成する。
次に、図17(d)に示すように、第3開口23、第4開口24、および後に導電接続部25を形成するための開口を有するカバー層15を、配線14を被覆するように形成する。カバー層15は、例えば、感光性ポリイミドをフォト製版することにより形成することができる。
次に、図17(e)に示すように、カバー層15側および金属支持基板11側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、絶縁層エッチング用のレジストパターン82、83を形成し、絶縁層12を両面からエッチングし(図18(f))、次いで、レジストパターン82、83を剥離して、サスペンション用フレキシャー基板の絶縁層の外形、第1開口21、および第2開口22を形成する(図18(g))。
次に、リード19から配線14に給電し、第2開口22、第3開口23、および第4開口24に金属めっき層16を電解めっき法で形成する(図16(h))。なお、この工程の際、カバー層15の導電接続部25を形成するための開口に露出する配線14の表面にも、金属めっき層16が形成される。
次に、図18(i)に示すように、カバー層15側および金属支持基板11側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、導電接続部めっき形成用のレジストパターン84、85を形成し、給電部41から金属支持基板11に給電して、導電接続部25を電解めっき法で形成する(図18(j))。この工程の際、給電部41にも導電接続部25を形成する金属がめっき形成される。なお、給電部41は、通常、サスペンション用フレキシャー基板1の外側の領域に配設される。
次に、レジストパターン84、85を剥離し(図19(k))、続いて、カバー層15側、および、金属支持基板11側の両面にドライフィルムレジストをラミネートし、両面露光、現像を行うことにより、サスペンション用フレキシャー基板1の外形加工および迂回線路6形成用のレジストパターン86、87を形成する(図19(l))。
次に、図19(m)に示すように、金属支持基板11をエッチングし、サスペンション用フレキシャー基板1の外形および迂回線路6を形成する。この工程で、迂回線路6は金属支持基板11の他の部位から絶縁される。
最後に、図19(n)に示すように、レジストパターン86、87を剥離して、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1を得る。
なお、図8(b)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板を製造する場合には、図19(n)に示す本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1の迂回線路6を被覆するように、絶縁樹脂膜17を形成すればよい。
絶縁樹脂膜17は、例えば、ソルダーレジスト等の感光性樹脂フィルムを、金属支持基板11の裏面側にラミネートし、迂回線路6を被覆するように露光、現像、キュア等の処理を施すことで形成することができる。
上述のように、この第3の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法においても、フライングリード部4の裏面側となるエッチング加工と、迂回線路6となる部位をハーフエッチングにする加工とを同時に行うことができるため(図17(c))、迂回線路6の厚みを金属支持基板11の厚みよりも小さく形成する場合であっても、金属支持基板11のエッチング工程を2回(図17(c)および図16(m))のみで本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板1を得ることができる。
そして、この第3の実施形態のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法においては、相互接続差動配線のジャンパー線としての迂回線路を、金属支持基板に設けられた開口内に形成し、この迂回線路を導電接続部形成の給電に利用するため、相互接続差動配線を形成する場合であっても、相互接続差動配線同士を電気的に結ぶためのジャンパー線の形成工程が別途増えることにはならず、工程数の増加やコストアップを抑制することができる。
また、迂回線路と配線とを電気的に接合するために絶縁層に設けた開口は、前記迂回線路によって覆われているため、金属薄膜層や配線が腐食されることはなく、回路としての信頼性を保つことができる。
また、導通部位である迂回線路の厚みが金属支持基板の厚みよりも小さいために、迂回線路の露出面は前記金属支持基板の露出面よりも前記絶縁層側に位置しており、それ故、この迂回線路は、HGA工程等で治具等に接触し難く、その結果、治具等に発生する静電気が磁気ヘッドに流れることにより生じる磁気ヘッドの静電破壊を防止することができる。
<サスペンション>
次に、本発明に係るサスペンションについて説明する。
本発明に係るサスペンションは、上述したサスペンション用フレキシャー基板を有し、通常は、さらにロードビームを有する。サスペンション用フレキシャー基板については、上述した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、ロードビームは、一般的なサスペンションに用いられるロードビームと同様のものを用いることができる。
本発明に係るサスペンションにおいては、上述したサスペンション用フレキシャー基板を用いることで、HGA工程等で治具等に発生する静電気が磁気ヘッドに流れることにより生じる磁気ヘッドの静電破壊を防止することができる。
<ヘッド付サスペンション>
次に、本発明に係るヘッド付サスペンションについて説明する。本発明に係るヘッド付サスペンションは、上述したサスペンションと、該サスペンションに実装された磁気ヘッドスライダとを有するものである。
サスペンションについては、上述した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、磁気ヘッドスライダは、一般的なヘッド付サスペンションに用いられる磁気ヘッドスライダと同様のものを用いることができる。
本発明に係るヘッド付サスペンションにおいては、上述したサスペンションを用いることで、HGA工程等で治具等に発生する静電気が磁気ヘッドに流れることにより生じる磁気ヘッドの静電破壊を防止することができる。
<ハードディスクドライブ>
次に、本発明に係るハードディスクドライブについて説明する。本発明に係るハードディスクドライブは、上述したヘッド付サスペンションを含むことを特徴とするものである。
本発明に係るハードディスクドライブは、少なくともヘッド付サスペンションを有し、通常は、さらにヘッド付サスペンションがデータの書き込みおよび読み込みを行うディスク、ディスクを回転させるスピンドルモータ、ヘッド付サスペンションに接続されたアーム、およびヘッド付サスペンションの磁気ヘッドスライダを移動させるボイスコイルモータを有する。ヘッド付サスペンションについては、上述した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、その他の部材についても、一般的なハードディスクドライブに用いられる部材と同様のものを用いることができる。
本発明によれば、上述したヘッド付サスペンションを用いることで、より信頼性の高いハードディスクドライブとすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
上述で説明した本発明に係る第1の実施形態の製造方法に従って、図4(a)に示すような構成の本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板を得た。ここで、金属支持基板11には厚さ20μmのSUSを用い、迂回線路6の厚みは、金属支持基板11の厚みの50%とした。
絶縁層12には厚さ10μmのポリイミドを用い、金属薄膜層13として、下層にCrを30nmの厚さでスパッタ成膜し、上層にCuを300nmの厚さでスパッタ成膜した多層膜を用いた。
配線14には、電解めっき法で形成した厚さ12μmのCuを用い、カバー層15は、非感光性ポリイミドを用いて厚さ8μmで形成し、金属めっき層16には、下層に厚さ0.15μmのNi、上層に厚さ3μmのAuを電解めっき法により形成した多層膜を用いた。
得られた本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板においては、迂回線路と配線とを電気的に接合するために絶縁層に設けた開口部は、終始、前記迂回線路によって覆われているため、配線を構成する導体層が、金属支持基板のエッチング工程等で腐食されることはなった。
さらに、導通部位である迂回線路が金属支持基板の他の部位よりも内側に位置するために、HGA工程等で治具等に接触することはなく、磁気ヘッドの静電破壊も生じなかった。
また、本実施例におけるサスペンション用フレキシャー基板の製造方法においては、後に迂回線路となる部位を含む金属支持基板を、接続端子部における金属めっき層形成の給電に利用し、その後、前記迂回線路となる部位を金属支持基板の他の部位から絶縁して前記迂回線路を形成することで、フライングリードや相互接続差動配線を形成する場合であっても工程数の増加を抑制することができ、さらに、迂回線路の厚みを金属支持基板の厚みよりも小さく形成する場合であっても、金属支持基板のエッチング加工は2回のみの工程で製造することができた。
(実施例2)
上述で説明した本発明に係る第2の実施形態の製造方法に従って、図6(a)に示すような構成の本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板を得た。ここで、図14(a)に示す積層体(いわゆる3層材)には、金属支持基板11に厚さ20μmのSUS、絶縁層12に厚さ10μmのポリイミド、配線層18に厚さ12μmのCuからなる積層体を用いた。
迂回線路6の厚みは、金属支持基板11の厚みの50%とし、導電接続部25は、Niを用いて電解めっき法により形成した。
カバー層15は、非感光性ポリイミドを用いて厚さ8μmで形成し、金属めっき層16には、下層に厚さ0.15μmのNi、上層に厚さ3μmのAuを電解めっき法により形成した多層膜を用いた。
得られた本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板においては、迂回線路と配線とを電気的に接合するために絶縁層に設けた開口部は、終始、前記迂回線路によって覆われているため、配線を構成する導体層が、金属支持基板のエッチング工程等で腐食されることはなった。
さらに、導通部位である迂回線路が金属支持基板の他の部位よりも内側に位置するために、HGA工程等で治具等に接触することはなく、磁気ヘッドの静電破壊も生じなかった。
また、本実施例におけるサスペンション用フレキシャー基板の製造方法においては、後に迂回線路となる部位を含む金属支持基板を、導電接続部形成の給電や接続端子部における金属めっき層形成の給電に利用し、その後、前記迂回線路となる部位を金属支持基板の他の部位から絶縁して前記迂回線路を形成することで、フライングリードや相互接続差動配線を形成する場合であっても工程数の増加を抑制することができ、さらに、迂回線路の厚みを金属支持基板の厚みよりも小さく形成する場合であっても、金属支持基板のエッチング加工は2回のみの工程で製造することができた。
(実施例3)
上述で説明した本発明に係る第3の実施形態の製造方法に従って、図8(a)に示すような構成の本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板を得た。ここで、図17(a)に示す積層体(いわゆる3層材)には、金属支持基板11に厚さ20μmのSUS、絶縁層12に厚さ10μmのポリイミド、配線層18に厚さ12μmのCuからなる積層体を用いた。
迂回線路6の厚みは、金属支持基板11の厚みの50%とし、導電接続部25は、Niを用いて電解めっき法により形成した。
カバー層15は、非感光性ポリイミドを用いて厚さ8μmで形成し、金属めっき層16には、下層に厚さ0.15μmのNi、上層に厚さ3μmのAuを電解めっき法により形成した多層膜を用いた。
得られた本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板においては、迂回線路と配線とを電気的に接合するために絶縁層に設けた開口部は、終始、前記迂回線路によって覆われているため、配線を構成する導体層が、金属支持基板のエッチング工程等で腐食されることはなった。
さらに、導通部位である迂回線路が金属支持基板の他の部位よりも内側に位置するために、HGA工程等で治具等に接触することはなく、磁気ヘッドの静電破壊も生じなかった。
また、本発明に係るサスペンション用フレキシャー基板の製造方法においては、後に迂回線路となる部位を含む金属支持基板を、導電接続部形成の給電に利用し、その後、前記迂回線路となる部位を金属支持基板の他の部位から絶縁して前記迂回線路を形成することで、フライングリードや相互接続差動配線を形成する場合であっても工程数の増加を抑制することができ、さらに、迂回線路の厚みを金属支持基板の厚みよりも小さく形成する場合であっても、金属支持基板のエッチング加工は2回のみの工程で製造することができた。
1・・・サスペンション用フレキシャー基板
2・・・ジンバル部
3・・・接続端子部
4・・・フライングリード部
5a、5b、5c、5d・・・配線
6・・・迂回線路
11・・・金属支持基板
12・・・絶縁層
13・・・金属薄膜層
14・・・配線
15・・・カバー層
16・・・金属めっき層
17・・・絶縁樹脂膜
18・・・配線層
19・・・リード
21・・・第1開口
22・・・第2開口
23・・・第3開口
24・・・第4開口
25・・・導電接続部
30・・・レジスト
31・・・小孔
32、33、34、35、36、37、38・・・レジストパターン
40、41・・・給電部
50・・・相互接続差動配線
51・・・ジャンパー線
52a、52b・・・配線
61・・・金属支持基板
62・・・絶縁層
63・・・配線
64・・・カバー層
65・・・金属めっき層
66・・・スリット
70、71、72、73、74・・・レジストパターン
75、76、77、78、79・・・レジストパターン
80、81、82、83、84・・・レジストパターン
85、86、87・・・レジストパターン

Claims (15)

  1. 金属支持基板上に形成された絶縁層の上に、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するための複数の配線が形成されているサスペンション用フレキシャー基板において、
    前記配線は、表面に金属めっき層が形成された接続端子部を有しており、
    前記配線の少なくとも2本は、迂回線路で接続される一組の差動配線が交互配置された相互接続差動配線になっており、
    前記迂回線路は、
    前記金属支持基板に設けられた開口内の前記絶縁層の下に形成されており、
    前記相互接続差動配線と前記迂回線路は、
    前記迂回線路上の前記絶縁層に設けられた開口内に形成された導電接続部により接続されており、
    前記迂回線路が前記金属支持基板と同じ材料から構成されており、
    前記迂回線路の厚みが、
    前記金属支持基板の厚みよりも小さいことを特徴とするサスペンション用フレキシャー基板。
  2. 前記迂回線路は、前記金属支持基板によって周囲を囲まれた形態であることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用フレキシャー基板。
  3. 金属支持基板上に形成された絶縁層の上に、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するための複数の配線が形成されているサスペンション用フレキシャー基板において、
    前記配線は、表面に金属めっき層が形成された接続端子部を有しており、
    前記配線の少なくとも2本は、迂回線路で接続される一組の差動配線が交互配置された相互接続差動配線になっており、
    前記迂回線路は、
    前記金属支持基板に設けられた開口内の前記絶縁層の下に形成されており、
    前記相互接続差動配線と前記迂回線路は、
    前記迂回線路上の前記絶縁層に設けられた開口内に形成された導電接続部により接続されており、
    前記迂回線路の厚みが、
    前記金属支持基板の厚みよりも小さく、
    前記迂回線路が、絶縁樹脂膜で覆われていることを特徴とするサスペンション用フレキシャー基板。
  4. 前記迂回線路と前記絶縁樹脂膜を合わせた厚みが、前記金属支持基板の厚みと同じであるか、若しくは前記金属支持基板の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項3に記載のサスペンション用フレキシャー基板。
  5. 前記接続端子部の少なくとも一つが、前記配線の両面を露出して、表裏両面に金属めっき層を形成したフライングリードであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサスペンション用フレキシャー基板。
  6. 前記導電接続部が、前記配線と同一の材料からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のサスペンション用フレキシャー基板。
  7. 前記導電接続部が、Cu(銅)を含む材料からなることを特徴とする請求項6に記載のサスペンション用フレキシャー基板。
  8. 前記導電接続部が、前記配線とは異なる材料からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のサスペンション用フレキシャー基板。
  9. 前記配線が、Cu(銅)からなり、前記導電接続部が、Ni(ニッケル)を含む材料からなることを特徴とする請求項8に記載のサスペンション用フレキシャー基板。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のサスペンション用フレキシャー基板を含むことを特徴とするサスペンション。
  11. 請求項10に記載のサスペンションと、前記サスペンションに実装された磁気ヘッドスライダとを有することを特徴とするヘッド付サスペンション。
  12. 請求項11に記載のヘッド付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブ。
  13. 金属支持基板上に形成された絶縁層の上に、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するための複数の配線が形成されており、前記配線は、表裏両面に金属めっき層が形成されたフライングリードを有しており、前記配線の少なくとも2本は、迂回線路で接続される一組の差動配線が交互配置された相互接続差動配線になっており、前記迂回線路は、前記金属支持基板に設けられた開口内の前記絶縁層の下に形成されており、前記相互接続差動配線と前記迂回線路は、前記迂回線路上の前記絶縁層に設けられた開口内に形成された導電接続部により接続されており、前記迂回線路の厚みが、前記金属支持基板の厚みよりも小さいサスペンション用フレキシャー基板の製造方法であって、
    前記迂回線路は、前記金属支持基板の所定の部位を他の部位から絶縁して形成されたものであり、
    前記フライングリードの裏面に相当する部位の前記金属支持基板を開口するエッチング加工と、前記迂回線路の厚みを前記金属支持基板の厚みよりも小さくするためのハーフエッチング加工とを同時に行う工程と、
    前記金属支持基板から、前記迂回線路となる部位上の前記導電接続部を介して前記配線に給電して、前記フライングリード部の表裏両面に金属めっき層を形成する工程と、
    前記迂回線路となる部位の周囲をエッチングして、金属支持基板の他の部位から絶縁された前記迂回線路を形成する加工と、前記サスペンション用フレキシャー基板を前記金属支持基板の他の部位から分離する外形加工とを同時に行う工程と、
    を備えていることを特徴とするサスペンション用フレキシャー基板の製造方法。
  14. 金属支持基板上に形成された絶縁層の上に、磁気ヘッドと外部回路とを電気的に接続するための複数の配線が形成されており、前記配線は、表裏両面に金属めっき層が形成されたフライングリードを有しており、前記配線の少なくとも2本は、迂回線路で接続される一組の差動配線が交互配置された相互接続差動配線になっており、前記迂回線路は、前記金属支持基板に設けられた開口内の前記絶縁層の下に形成されており、前記相互接続差動配線と前記迂回線路は、前記迂回線路上の前記絶縁層に設けられた開口内に形成された導電接続部により接続されており、前記迂回線路の厚みが、前記金属支持基板の厚みよりも小さいサスペンション用フレキシャー基板の製造方法であって、
    金属支持基板、絶縁層、および配線層が順次積層された積層体を用いて、
    前記配線層のエッチング加工と、前記フライングリードの裏面に相当する部位の前記金属支持基板を開口するエッチング加工と、前記迂回線路の厚みを前記金属支持基板の厚みよりも小さくするためのハーフエッチング加工と、を同時に行う工程と、
    前記金属支持基板から給電して電解めっき法により、前記迂回線路となる部位の上に、前記導電接続部を形成する工程と、
    前記迂回線路となる部位の周囲をエッチングして、金属支持基板の他の部位から絶縁された前記迂回線路を形成する加工と、前記サスペンション用フレキシャー基板を前記金属支持基板の他の部位から分離する外形加工とを同時に行う工程と、
    を備えていることを特徴とするサスペンション用フレキシャー基板の製造方法。
  15. 前記迂回線路を形成する加工と前記外形加工とを同時に行う工程の後に、前記迂回線路を覆うように絶縁樹脂膜を形成する工程を備えていることを特徴とする請求項13〜14のいずれかに記載のサスペンション用フレキシャー基板の製造方法。
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