JP5469729B2 - 回路付サスペンション回路基板、その製造方法および回路付サスペンション基板の位置決め方法 - Google Patents

回路付サスペンション回路基板、その製造方法および回路付サスペンション基板の位置決め方法 Download PDF

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本発明は、回路付サスペンション基板、その製造方法および回路付サスペンション基板の位置決め方法、詳しくは、ハードディスクドライブに好適に用いられる回路付サスペンション基板、その製造方法および回路付サスペンション基板の位置決め方法に関する。
従来より、ハードディスクドライブでは、スライダが搭載される回路付サスペンション基板が、ロードビームに設置されている。また、スライダに実装される磁気ヘッドは、磁気ディスクに対して、微小な間隔を隔てながら相対的に走行する。そして、磁気ヘッドの安定した走行を確保するため、ロードビームと、それに設置される回路付サスペンション基板と、さらには、回路付サスペンション基板に搭載されるスライダとの相互の正確な位置決めが必要とされる。
例えば、長手方向に延びるフレキシャと、その上に形成され、導電層およびパッド(電極)を有する配線部とを備えるサスペンションにおいて、フレキシャに形成される第1および第2の位置決め孔に、第1および第2の位置決めピンをそれぞれ挿入することにより、フレキシャを、ロードビームに対して位置決めすることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−52779号公報
しかし、特許文献1のサスペンションでは、上記した位置決め孔が、パッドの配置とは関係なくフレキシャに形成されている。そのため、パッドに接続される磁気ヘッドと、ロードビームとの相対配置に関する位置精度には、フレキシャに位置決め孔を形成するときの公差と、フレキシャにパッドを形成するときの公差との、2つの公差が含まれる。その結果、磁気ヘッドとロードビームとを精度よく位置決めするには、限界がある。
本発明の目的は、ロードビームと、それに設置される回路付サスペンションと、それに搭載されるスライダとの正確な位置決めを実現することのできる回路付サスペンション基板、その製造方法および回路付サスペンション基板の位置決め方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の回路付サスペンション基板は、金属支持基板と、前記金属支持基板の上に積層される導体層と、前記金属支持基板および前記導体層との間に介在される介在層とを備える回路付サスペンション基板において、前記導体層は、導体パターンと、回路付サスペンション基板をロードビームに設置するための位置決め基準となる基準部とを備えていることを特徴としている。
また、本発明の回路付サスペンション基板では、前記基準部は、前記導体層を厚み方向に貫通する基準孔を含むことが好適である。
また、本発明の回路付サスペンション基板では、前記介在層には、前記介在層を厚み方向に貫通する介在孔が形成され、前記介在孔は、厚み方向に投影したときに、前記基準孔と同一位置に形成されるか、または前記基準孔を含んでおり、前記金属支持基板には、前記金属支持基板を厚み方向に貫通する基板孔が形成され、前記基板孔は、厚み方向に投影したときに、前記基準孔を含んでいることが好適である。
また、本発明の回路付サスペンション基板の製造方法では、金属支持基板の上に形成された介在層の上に、導体パターンと、回路付サスペンション基板をロードビームに設置するための位置決め基準となる基準部とを、導体層から形成する工程を備え、前記導体パターンと前記基準部とを形成する工程では、前記導体パターンと前記基準部とを同時に形成することが好適である。
また、本発明の回路付サスペンション基板の製造方法では、前記介在層は、絶縁層であって、前記導体パターンと前記基準部とを形成する工程は、前記絶縁層および前記絶縁層から露出する前記金属支持基板の上に種膜を形成する工程と、前記種膜の上にフォトレジストを積層する工程と、前記フォトレジストをフォトマスクを介して露光し、その後、現像することにより、前記導体パターンおよび前記基準部と逆パターンのめっきレジストを形成する工程と、前記めっきレジストから露出する前記種膜の上に、前記導体パターンと前記基準部とを積層する工程と、前記めっきレジストを除去する工程と、前記導体パターンおよび前記基準部から露出する前記種膜を除去する工程とを備えていることが好適である。
また、本発明の回路付サスペンション基板の製造方法では、前記介在層は、絶縁層であって、前記導体パターンと前記基準部とを形成する工程は、前記絶縁層の上に積層される前記導体層の上にフォトレジストを積層する工程と、前記フォトレジストをフォトマスクを介して露光し、その後、現像することにより、前記導体パターンおよび前記基準部と同一パターンのエッチングレジストを形成する工程と、前記エッチングレジストから露出する前記導体層をエッチングすることにより、前記導体パターンと前記基準部とを形成する工程と、前記エッチングレジストを除去する工程とを備えていることが好適である。
また、本発明の回路付サスペンション基板の製造方法では、前記導体パターンと前記基準部とを形成する工程において、1枚のフォトマスクを介して前記フォトレジストを露光することが好適である。
また、本発明の回路付サスペンション基板の製造方法では、前記基準部は、前記導体層を厚み方向に貫通する基準孔を含んでおり、前記介在層に、前記介在層を厚み方向に貫通する介在孔を、厚み方向に投影したときに、前記基準孔と同一位置に、または、前記基準孔を含むように形成する工程と、前記金属支持基板に、前記金属支持基板を厚み方向に貫通する基板孔を、厚み方向に投影したときに、前記基準孔を含むように形成する工程とを備えることが好適である。
また、本発明の回路付サスペンション基板の位置決め方法は、上記した回路付サスペンション基板を、前記基準部を位置決め基準として用いて前記ロードビームに位置決めすることを特徴としている。
本発明の回路付サスペンション基板の製造方法により得られる、本発明の回路付サスペンション基板では、基準部は、導体パターンとともに導体層から同一層として形成されている。
そのため、回路付サスペンション基板をロードビームに設置するための位置決めの基準となる基準部と、スライダに接続される導体パターンとは、優れた精度で相対配置される。
そして、本発明の回路付サスペンション基板の位置決め方法において、本発明の回路付サスペンション基板を、基準部を位置決め基準としてロードビームに位置決めするとともに、スライダを導体パターンに接続すれば、ロードビームと、回路付サスペンション基板と、スライダとを、優れた位置精度で相互に相対配置させることができる。
本発明の回路付サスペンション基板の一実施形態の一部切欠平面図である。 図1に示す回路付サスペンション基板の基準部の拡大平面図である。 図2に示す第1基準部のA−A線に沿う断面図である。 図3に示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明するための製造工程図であって、(a)は、金属支持基板を用意する工程、(b)は、ベース絶縁層を、金属支持基板の上に形成する工程、(c)は、種膜を形成する工程、(d)は、種膜の上にフォトレジストを積層する工程を示す。 図4に続いて、図3に示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明するための製造工程図であって、(e)は、フォトレジストを、フォトマスクを介して露光する工程、(f)は、フォトレジストを現像して、めっきレジストを形成する工程、(g)は、めっきレジストから露出する種膜の上に、導体層を積層する工程、(h)は、めっきレジストおよび種膜を除去する工程を示す。 図5に続いて、図3に示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明するための製造工程図であって(i)は、カバー絶縁層を、ベース絶縁層の上に形成する工程、(j)は、金属支持基板を開口して、基板孔を形成する工程、(k)は、ベース絶縁層を開口して、ベース孔を形成する工程、(l)は、補強層を形成する工程を示す。 回路付サスペンション基板をロードビームに設置する方法を説明するための側面図である。 本発明の回路付サスペンション基板の他の実施形態の第1基準部における幅方向に沿う断面図である。 図8に示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明するための製造工程図であって、(a)は、3層基材を用意する工程、(b)は、フォトレジストを導体層の上に形成する工程、(c)は、フォトレジストを、フォトマスクを介して露光する工程、(d)は、フォトレジストを現像して、エッチングレジストを形成する工程を示す。 図9に続いて、図8に示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明するための製造工程図であって、(e)は、エッチングレジストから露出する導体層をエッチングする工程、(f)は、エッチングレジストを除去する工程、(g)は、カバー絶縁層を形成する工程を示す。 図10に続いて、図8に示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明するための製造工程図であって、(h)は、金属支持基板を開口して、基板孔を形成する工程、(i)は、ベース絶縁層を開口して、ベース孔を形成する工程、(j)は、補強層を形成する工程を示す。 本発明の回路付サスペンション基板の他の実施形態の第1基準部における幅方向に沿う断面図である。 図12に示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明するための製造工程図であって、(a)は、ベース絶縁層を、金属支持基板の上に形成する工程、(b)は、導体パターンおよび基準部を形成する工程、(c)は、カバー絶縁層を、ベース絶縁層の上に形成する工程、(d)は、金属支持基板を開口して、基板孔を形成する工程、(e)は、補強層を形成する工程を示す。 本発明の回路付サスペンション基板の他の実施形態の基準部の拡大平面図を示す。
図1は、本発明の回路付サスペンション基板の一実施形態の一部切欠平面図であり、図2は、図1に示す回路付サスペンション基板の基準部の拡大平面図であり、図3は、図2に示す第1基準部のA−A線に沿う断面図であり、図4〜図6は、図3に示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明するための製造工程図であり、図7は、回路付サスペンション基板を後述するロードビームに設置する方法を説明するための側面図である。
なお、図1および図2において、後述する導体パターン38および基準部17の相対配置を明確に示すために、後述するベース絶縁層30、種膜31、カバー絶縁層33および補強層34は省略されている。
図1において、この回路付サスペンション基板1は、ロードビーム2(図7参照)に設置されてハードディスク(図示しない)に実装される。また、この回路付サスペンション基板1には、磁気ヘッド4(図7参照)が実装されたスライダ3(図7参照)が搭載される。
回路付サスペンション基板1は、長手方向に延びる平面視略平帯状に形成されている。金属支持基板29(後述)が、この回路付サスペンション基板1の外形形状に対応して形成されている。
回路付サスペンション基板1は、本体部7と、本体部7の先端側(長手方向一端側)に形成される延出部8と、本体部7および延出部8との間に形成される除去部9とを一体的に備えている。
本体部7は、長手方向に延びる平面視略平帯状に形成されている。
延出部8は、先端側に本体部7と間隔を隔てて形成され、その幅(長手方向に直交する幅方向長さ)が、本体部7の先端部の幅よりやや広い、平面視略矩形状に形成されている。
除去部9は、本体部7の先端および延出部8の後端の間を架設するように、それらの間に介在されている。また、除去部9は、その幅が、本体部7の先端部および延出部8の後端部の幅よりも狭い、平面視略矩形状に形成されている。これによって、回路付サスペンション基板1のロードビーム2への設置後に、本体部7と延出部8とを分離するための、除去部9の除去が容易となる。
また、この回路付サスペンション基板1には、磁気ヘッド4(図7参照)とリード・ライト基板などの外部基板(図示せず)とを接続するための導体パターン38が形成されている。
導体パターン38は、本体部7に形成されており、磁気ヘッド4の端子(図示せず)に接続するためのヘッド側端子10と、リード・ライト基板などの外部基板の端子(図示せず)に接続するための外部側端子11と、ヘッド側端子10および外部側端子11を接続するための複数の配線5とを一体的に備えている。
ヘッド側端子10は、本体部7の先端部に配置され、各配線5の先端部がそれぞれ接続されるように、幅広のランドとして複数並列して設けられている。
また、ヘッド側端子10が設けられる本体部7の先端部は、ジンバル13とされている。なお、ジンバル13には、ヘッド側端子10を長手方向に挟むスリット14が形成されている。
スリット14は、平面視略U字形状に形成され、それらの開口側が対向するように、ヘッド側端子10を先後方向に挟んで配置されている。
外部側端子11は、本体部7の後端部に配置され、各配線5の後端部がそれぞれ接続されるように、幅広のランドとして複数並列して設けられている。
配線5は、本体部7の長手方向に沿って複数(例えば、4本)設けられ、本体部7の幅方向において互いに間隔を隔てて対向して並列配置されている。詳しくは、配線5は、第1配線5a、第2配線5b、第3配線5cおよび第4配線5dが、幅方向一方側から幅方向他方側に向かって順次並列配置されている。
より具体的には、第1配線5aおよび第2配線5b(第1の1対の配線5e)は、幅方向一方側に配置され、第3配線5cおよび第4配線5d(第2の1対の配線5f)は、幅方向他方側に配置されている。
そして、この回路付サスペンション基板1は、図3に示すように、金属支持基板29と、金属支持基板29の上に形成される介在層としての絶縁層であるベース絶縁層30と、ベース絶縁層30の上に形成される導体パターン38と、ベース絶縁層30の上に、導体パターン38を被覆するように形成されるカバー絶縁層33を備えている。
金属支持基板29は、金属箔や金属薄板から形成されており、上記したように回路付サスペンション1の外形形状をなすように形成されている。
ベース絶縁層30は、本体部7および延出部8における金属支持基板29の表面のほぼ全面に形成されている。
導体パターン38は、図1に示すように、ヘッド側端子10、外部側端子11および配線5からなる配線回路パターンとして、導体層32(後述)から形成されている。
カバー絶縁層33は、図3に示すように、本体部7において、ベース絶縁層30の表面に形成されている。また、カバー絶縁層33は、配線5を被覆し、かつ、ヘッド側端子10および外部側端子11を露出するパターンとして形成されている。
そして、この回路付サスペンション基板1には、図1に示すように、回路付サスペンション1をロードビーム2に設置するための位置決め基準となる基準部17が設けられている。
基準部17は、第1基準部18および第2基準部19を備え、導体層32(後述)から形成されている。
第1基準部18は、本体部7の長手方向中央および幅方向中央に形成され、ヘッド側端子10と外部側端子11との間であって、第1の1対の配線5e(第2配線5b)と第2の1対の配線5f(第3配線5c)との間に、それらと間隔を隔てて配置されている。
第1基準部18は、図2に示すように、平面視略円環形状に形成されている。詳しくは、第1基準部18は、平面視において、径方向長さが周方向にわたって略同一の円形枠形状に形成されている。
また、第1基準部18は、その内周面で、第1基準部18を厚み方向に貫通する基準孔としての第1基準孔22を区画している。
また、第1基準部18の下に形成されるベース絶縁層30には、図3に示すように、第1基準孔22より大径の介在孔としてのベース孔48が形成されている。
ベース孔48は、第1基準孔22と厚み方向に連通しており、第1基準孔22とほぼ同軸の、平面視略円形状に形成されている。
また、ベース孔48は、ベース絶縁層30の上側半分部分に形成され、第1基準孔22よりも大径の上部孔50と、ベース絶縁層30の下側半分部分に形成され、上部孔50よりも大径の下部孔49とから形成されている。これによって、ベース絶縁層30には、底面視において、下部孔49の周面から、上部孔50の周面に向かって張り出す張出部26が、略円環形状に形成されている。
第1基準部18は、具体的には、張出部26の上面に配置されている外周部25と、張出部26の内周面から内側へ突出する内周部24とを一体的に備えており、内周部24が、外周部25に対して、下方へ1段下がるように配置されている。
また、ベース孔48の下に形成される金属支持基板29には、下部孔49と同軸同径の基板孔47が形成されている。
基板孔47は、ベース孔48と厚み方向に連通している。また、基板孔47は、底面視(厚み方向に投影した場合)において、第1基準孔22を含んでいる。
なお、第1基準部18には、種膜31および補強層34が形成されている。
種膜31は、外周部25において、第1基準部18とベース絶縁層30とが対向している部分では、それらの間に介在されている。また、種膜31は、内周部24において、第1基準部18の下面に形成されている。
補強層34は、第1基準部18の表面および種膜31の表面(外周部25の種膜31の表面を除く。)に形成されている。
第2基準部19は、図1および図2に示すように、延出部8の長手方向中央および幅方向中央に形成されている。
第2基準部19は、長手方向にやや長い平面視略環形状に形成されている。詳しくは、第2基準部19は、平面視において、幅方向長さが長手方向にわたって略同一の長孔枠形状に形成されている。
また、第2基準部19は、その内周面で、第2基準部19を厚み方向に貫通する基準孔としての第2基準孔23を区画している。
また、第2基準部19の下には、図3に示すように、第1基準部18の下のベース孔48および基板孔47と同様に、ベース絶縁層30が開口されるベース孔48と、金属支持基板29が開口される基板孔47とが形成されている。また、第2基準部19には、種膜31および補強層34が、第1基準部18と同様にして形成されている。
次に、この回路付サスペンション基板1の製造方法を、図4〜図6を参照して、説明する。
まず、この方法では、図4(a)に示すように、金属支持基板29を用意する。
金属支持基板29を形成する金属材料としては、例えば、ステンレス、42アロイなどが用いられ、好ましくは、ステンレスが用いられる。金属支持基板29の厚みは、例えば、10〜60μm、好ましくは、15〜30μmである。
次いで、この方法では、図4(b)に示すように、ベース絶縁層30を、金属支持基板29の上に形成する。ベース絶縁層30は、ベース凹部16を有するパターンで形成する。ベース凹部16は、張出部26となる部分より内側に区画される。
ベース絶縁層30を形成する絶縁材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、アクリル、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂などの合成樹脂が用いられ、好ましくは、感光性の合成樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミドが用いられる。
例えば、感光性ポリイミドを用いて、ベース絶縁層30を形成するには、まず、感光性ポリイミド樹脂前駆体のワニス(感光性ポリアミック酸樹脂溶液)を、金属支持基板29の表面に均一に塗布し、例えば、70〜120℃で加熱して乾燥してベース皮膜を形成する。次いで、このベース皮膜を、図示しない階調露光フォトマスクを介して露光する。階調露光フォトマスクは、遮光部分、光半透過部分および光全透過部分をパターンで備えており、ベース絶縁層30(ベース凹部16を形成する部分を除く。)を形成する部分には光全透過部分を、ベース凹部16を形成する部分には光半透過部分を、ベース絶縁層30を形成しない部分には遮光部分を、ベース皮膜に対して、対向配置する。その後、ベース皮膜を現像し、必要により硬化させることにより、ベース凹部16を有するベース絶縁層30を形成する。また、ベース絶縁層30を形成するには、例えば、上記した合成樹脂の溶液(ワニス)を金属支持基板29の上面全面に均一に塗布した後、乾燥し、次いで、必要に応じて、加熱することによって硬化後、エッチングなどによりベース凹部16を形成することもできる。
ベース絶縁層30の厚みは、ベース凹部16で、例えば、1〜8μm、好ましくは、1〜4μmであり、その他の部分で、例えば、10〜30μm、好ましくは、5〜20μmである。また、ベース凹部16の寸法は、その最大内径が、例えば、80〜3500μm、好ましくは、100〜2500μmである。
次いで、この方法では、図4(c)〜図5(h)に示すように、種膜31と、導体パターン38および基準部17(第1基準部18および第2基準部19)とを、アディティブ法により順次形成する。
種膜31は、図4(c)に示すように、ベース絶縁層30およびベース絶縁層30から露出する金属支持基板29の上に形成する。
種膜31を形成する材料としては、例えば、クロム、金、銀、白金、ニッケル、チタン、ケイ素、マンガン、ジルコニウム、およびそれらの合金、またはそれらの酸化物などの金属材料が用いられる。好ましくは、クロムが用いられる。また、種膜31は、複数の層から形成することもできる。
種膜31は、例えば、スパッタリング、電解めっきまたは無電解めっきなどにより、形成される。好ましくは、スパッタリングにより形成される。
スパッタリングとしては、例えば、上記した金属をターゲットとするスパッタリングが用いられ、好ましくは、クロムスパッタリングが用いられ、これによりクロム薄膜を積層する。
種膜31の厚みは、例えば、0.01〜1μm、好ましくは、0.01〜0.1μmである。
次いで、図4(d)に示すように、種膜31の上にフォトレジスト42を積層する。
フォトレジスト42は、例えば、ドライフィルムレジストを、種膜31の表面に積層する。
次いで、図5(e)に示すように、フォトレジスト42を、フォトマスク43を介して露光し、その後、図5(f)に示すように、現像することにより、導体パターン38および基準部17の逆パターンでめっきレジスト44を形成する。
フォトマスク43には、図5(e)に示すように、導体パターン38を形成するためのパターンと、基準部17を形成するためのパターンとが、1枚のフォトマスクに一体的に形成されている。具体的には、フォトマスク43は、光を透過しない遮光部分46と、光を透過する光透過部分45とを上記パターンで備えており、ネガ画像でパターンニングする場合には、導体パターン38および基準部17を形成する部分には、遮光部分46が対向し、導体パターン38および基準部17を形成しない部分には、光透過部分45が対向するように、フォトマスク43を配置して、露光する。
その後、図5(f)に示すように、遮光部分46が対向していた未露光部分、すなわち、導体パターン38および基準部17を形成する部分を、現像により除去する。現像は、例えば、浸漬法またはスプレー法などが用いられる。
これによって、めっきレジスト42が、種膜31の表面に、導体パターン38および基準部17の逆パターンで形成される。
なお、ポジ画像でパターンニングする場合には、図示しないが、上記した逆、すなわち導体パターン38および基準部17を形成する部分に、フォトマスク43の光透過部分45を対向させて露光した後、現像する。
次いで、図5(g)に示すように、めっきレジスト44から露出する種膜31の上に、導体層32を積層する。
導体層32を形成する導体材料としては、例えば、銅、ニッケル、金、はんだ、またはそれらの合金(例えば、銅合金)などの金属が用いられる。これらのうち、好ましくは、銅が用いられる。
導体層32は、例えば、電解めっき、好ましくは、電解銅めっきにより、積層する。
導体層32の厚みは、例えば、5〜20μm、好ましくは、5〜15μmである。
次いで、図5(h)に示すように、めっきレジスト44を、例えば、エッチング、剥離などによって、除去し、続いて、導体層32から露出する種膜31を、例えば、エッチング、剥離などによって、除去する。
これにより、導体層32からなる、導体パターン38および基準部17が同時に形成される。
基準部17(第1基準部18および第2基準部19)の最大内径(基準孔(第1基準孔22および第2基準孔23)の最大内径)は、後述するピン(第1ピン27および第2ピン28)の外径より、例えば、1〜20μm大きく形成され、具体的には、例えば、50〜3000μm、好ましくは、100〜2000μmである。また、基準部17(第1基準部18および第2基準部19)の最大外径は、例えば、80〜5000μm、好ましくは、150〜2600μmである。
また、各配線5の幅は、例えば、10〜150μm、好ましくは、20〜100μmである。各配線5間の間隔は、例えば、10〜200μm、好ましくは、20〜150μmである。
次いで、この方法では、図6(i)に示すように、カバー絶縁層33を、ベース絶縁層30の上に上記したパターンで形成する。
カバー絶縁層33を形成する絶縁材料としては、上記したベース絶縁層30の絶縁材料と同様のものが用いられる。
例えば、感光性ポリイミドを用いて、カバー絶縁層33を形成するには、まず、感光性ポリイミド樹脂前駆体のワニス(感光性ポリアミック酸樹脂溶液)を、導体パターン38および基準部17を含むベース絶縁層30の表面に均一に塗布し、例えば、70〜120℃で加熱して乾燥してカバー皮膜を形成する。次いで、このカバー皮膜を、図示しないフォトマスクを介して露光した後、現像し、次いで、これを、例えば、300℃以上で加熱して硬化(イミド化)することにより、カバー絶縁層33を上記したパターンで形成する。
カバー絶縁層33の厚みは、例えば、2〜10μm、好ましくは、3〜6μmである。
次いで、図6(j)に示すように、金属支持基板29を開口して基板孔47およびスリット14を形成する。金属支持基板29を開口するには、例えば、化学エッチングなどのウエットエッチングが用いられる。ウエットエッチングに用いられるエッチング液としては、例えば、塩化第二鉄水溶液などの公知のエッチング液が用いられる。また、ウエットエッチングでは、金属支持基板29において基板孔47およびスリット14に対応する部分以外を、エッチングレジストで被覆した後、金属支持基板29をエッチングする。
基板孔47の内径は、例えば、80〜4000μm、好ましくは、140〜2600μmである。
次いで、図6(k)に示すように、ベース絶縁層30を開口して、ベース孔48を形成する。ベース絶縁層30を開口するには、例えば、金属支持基板29をエッチングレジスト(マスク)として用いるプラズマエッチングなどのドライエッチングなどが用いられる。ベース絶縁層30の開口では、基板孔47と底面視において同一位置におけるベース絶縁層30の厚み方向下側半分部分を、ベース凹部16(図6(j)参照)が除去されるまで、エッチングする。
これにより、下部孔49および上部孔50からなるベース孔48を形成することができる。
また、張出部26の長さ(上部孔50の周面と下部孔49の周面との間隔)L1は、図3が参照されるように、例えば、5〜100μm、好ましくは、20〜50μmである。
また、張出部26から突出する内周部24の長さ(第1基準孔22の周面と、上部孔50の周面との間隔)L2は、例えば、5〜100μm、好ましくは、10〜50μmである。また、第1基準孔22の周面と、基板孔47の周面との間隔L3は、例えば、5〜200μm、好ましくは、10〜100μmである。
次いで、この方法では、図6(l)に示すように、補強層34を、種膜31および基準部17の表面に形成する。補強層34は、例えば、ニッケル、金などの金属材料、例えば、ベース絶縁層30と同様の絶縁材料などから形成される。
補強層34は、金属材料から形成される場合には、例えば、電解めっきまたは無電解めっきなどにより形成する。また、補強層34は、絶縁材料から形成される場合には、例えば、電着などにより形成する。電着であれば、均一な厚みの補強層34を形成することができる。
このようにして形成される補強層34の厚みは、例えば、0.01〜1μm、好ましくは、0.1〜0.5μmである。
その後、エッチングなどにより外形加工することにより、本体部7、延出部8および除去部9を備える回路付サスペンション1を得る。
次に、得られた回路付サスペンション基板1を、基準部17を位置決め基準として用いてロードビーム2に位置決めするとともに、スライダ3を導体パターン38に接続する方法について、図7を参照して説明する。
ロードビーム2は、先後方向に延びる略平板形状に形成されており、その先後方向途中には、厚み方向を貫通する第1貫通孔40が形成され、その先側には、厚み方向を貫通する第2貫通孔41が形成されている。
そして、第1貫通孔40に第1ピン27が挿入され、第2貫通孔41に第2ピン28が挿入されたロードビーム2において、第1ピン27を、回路付サスペンション基板1の第1基準孔22に挿入するとともに、第2ピン28を、第2基準孔23に挿入する。
このとき、第2基準孔23が長手方向にやや長い長孔として形成されていることから、延出部8は、第2ピン28に対して幅方向の移動が規制される一方で、第2ピン28に対して第2基準孔23に対応して長手方向に遊動できる。
一方、第1基準孔22が円孔として形成されていることから、本体部7は、第1ピン27に対して長手方向および幅方向の移動が規制される。そして、延出部8が本体部7と一体的に形成されていることから、延出部8も、第1ピン27に対して長手方向の移動が規制される。
これにより、延出部8のロードビーム2に対する幅方向および長手方向の位置決めと、本体部7のロードビーム2に対する幅方向および長手方向の位置決めが同時にされる。
また、回路付サスペンション基板1のジンバル13にスライダ3を搭載する。スライダ3には、磁気ヘッド4が実装されており、磁気ヘッド4の端子に、ヘッド側端子10(図1参照)を接続する。
その後、除去部9を、切断などによって除去することにより、本体部7と延出部8とを分離して、延出部8を除去する。その後、スライダ3、回路付サスペンション基板1およびロードビーム2をハードディスクドライブに実装する。
そして、この回路付サスペンション基板1では、基準部17は、導体パターン38とともに導体層32から同時に同一層として形成されている。
そのため、回路付サスペンション基板1をロードビーム2に設置するための位置決めの基準となる基準部17と、スライダ3に接続される導体パターン38(ヘッド側端子10)とは、優れた精度で相対配置されている。
とりわけ、上記の方法では、導体パターン38(ヘッド側端子10)を形成するためのパターンと、基準部17を形成するためのパターンとが一体的に形成されている1枚のフォトマスク43(図5(e)参照)を用いて、1回の露光によりめっきレジスト44をパターンで形成して、その後、基準部17と導体パターン38とをめっきレジスト44のパターンに従って同時に形成している。そのため、ヘッド側端子10と基準部17とを精密に相対配置させることができる。
そのため、上記した回路付サスペンション基板1の位置決め方法によれば、回路付サスペンション基板1を、基準部17の第1基準孔22および第2基準孔23を位置決め基準としてロードビーム2に位置決めするとともに、スライダ3の磁気ヘッド4の端子をヘッド側端子10に接続することにより、ロードビーム2と、回路付サスペンション基板1と、磁気ヘッド4とを、優れた位置精度で相互に相対配置させることができる。
また、この回路付サスペンション1の基準部17には、基準部17を貫通する第1基準孔22および第2基準孔23がそれぞれ形成されているので、第1ピン27および第2ピン28をこれらに挿入するのみで、容易に位置決めすることができる。
さらにまた、ベース孔48および基板孔47が、第1基準孔22および第2基準孔23より大径にそれぞれ形成されているため、第1ピン27および第2ピン28の挿入では、それらの外周面が、ベース孔48や基板孔47の内周面に当接することなく、第1基準孔22および第2基準孔23の内周面のみと当接することができる。そのため、第1ピン27および第2ピン28の第1基準孔22および第2基準孔23への挿入によって、回路付サスペンション基板1をより一層正確に位置決めすることができる。
また、上記した方法では、ベース絶縁層30にベース凹部16を形成し、その後のベース孔48の形成において、ベース凹部16、つまり、ベース絶縁層30の厚み方向下側部分のみをエッチングすればよいので、エッチング時間を短縮でき、生産性を向上させることができる。
図8は、本発明の回路付サスペンション基板の他の実施形態の第1基準部における幅方向に沿う断面図であり、図9〜図11は、図8に示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明するための製造工程図である。なお、上記した各部に対応する部材については、以降の各図において同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上記した説明では、ベース絶縁層30に、ベース凹部16を形成したが、例えば、図8〜図11に示すように、ベース絶縁層30を、ベース凹部16を形成することなく平坦状に形成することもできる。
図8において、第1基準部18は、同一厚みの平面視略円環形状に形成されている。また、第1基準部18の外周部25は、ベース絶縁層30におけるベース孔48の内周端部の上面に配置され、第1基準部18の内周部24は、ベース絶縁層30におけるベース孔48の内周端部から内側に突出するように配置されている。
また、ベース孔48は、第1基準孔22より大径に形成され、また、基板孔47と同径に形成されている。また、ベース孔48の周面は、基板孔47の周面と厚み方向において面一に形成されている。
次に、この回路付サスペンション基板1の製造方法について、図9〜図11を参照して、説明する。
まず、図9(a)に示すように、金属支持基板29、ベース絶縁層30および導体層32が順次積層された3層基材35を用意する。
より具体的には、3層基材35は、金属支持基板29の上にベース絶縁層30が積層され、ベース絶縁層30の上に導体層32が形成されている。金属支持基板29を形成する金属材料と、ベース絶縁層30を形成する絶縁材料と、導体層32を形成する導体材料とは、上記と同様である。また、金属支持基板29、ベース絶縁層30および導体層32の厚みも、上記と同様である。
次いで、図9(b)〜図10(f)に示すように、導体パターン38および基準部17をサブトラクディブ法により形成する。
サブトラクディブ法では、まず、図9(b)に示すように、導体層32(ベース絶縁層30の上面全面に積層される導体層32)の上にフォトレジスト42を積層する。フォトレジスト42は、上記と同様の方法により積層する。
次いで、図9(c)に示すように、フォトレジスト42を、1枚のフォトマスク43を介して露光し、その後、図9(d)に示すように、フォトレジスト42を現像する。
詳しくは、導体層32における導体パターン38および基準部17を形成する部分に、1枚のフォトマスク43の光透過部分45を対向させて露光した後、現像する。
これによって、エッチングレジスト39が、導体層32の表面に、導体パターン38および基準部17と同一パターンで形成される。
次いで、図10(e)に示すように、エッチングレジスト39から露出する導体層32をエッチングする。導体層32のエッチングとしては、例えば、エッチング液による化学エッチングなどが用いられる。
これにより、導体層32からなる、導体パターン38および基準部17が同時に形成される。
次いで、図10(f)に示すように、エッチングレジスト39を、例えば、エッチング、剥離などによって、除去する。
次いで、図10(g)に示すように、カバー絶縁層33を、ベース絶縁層30の上に形成する。カバー絶縁層33の形成は、上記と同様の方法が用いられる。
次いで、この方法では、図11(h)に示すように、金属支持基板29を開口して基板孔47およびスリット14を形成する。
次いで、この方法では、図11(i)に示すように、ベース絶縁層30を開口して、ベース孔48を形成する。ベース絶縁層30の開口では、基板孔47と平面視において同一位置におけるベース絶縁層30の厚み方向の全部を、エッチングする。また、ベース絶縁層30のエッチングでは、金属支持基板29が、ベース孔48以外の部分のベース絶縁層30のエッチングを防止するエッチングレジストとなる。
次いで、この方法では、図11(j)に示すように、補強層34を、基準部17の表面に形成する。
その後、エッチングなどにより外形加工することにより、本体部7、延出部8および除去部9を備える回路付サスペンション1を得る。
そして、上記した方法では、導体パターン38および基準部17を、3層基材35を用いるサブトラクディブ法により形成するので、導体層32および種膜31を形成するための工程数の低減を図ることができる。
上記した図9〜図11の説明では、図8に示す導体パターン38および基準部17を、サブトラクディブ法により形成したが、例えば、上記したアディティブ法により形成することもできる。
図12は、本発明の回路付サスペンション基板の他の実施形態の第1基準部における幅方向に沿う断面図であり、図13は、図12に示す回路付サスペンション基板の製造方法を説明するための製造工程図である。
図12において、ベース絶縁層30は、本体部7において、導体パターン38に対応する部分のみに形成されている。
第1基準部18は、介在層としての種膜31の上面に形成されている。
詳しくは、第1基準部18の外周部25は、金属支持基板29における基板孔47の内周端部の上に種膜31を介して配置されている。また、第1基準部18の内周部24は、金属支持基板29における基板孔47の内周端部から内側へ突出するように配置されており、その下面が種膜31に被覆されている。
また、種膜31は、その内周面で、種膜31を厚み方向に貫通する介在孔としての種膜孔21を区画している。種膜孔21は、底面視(厚み方向において投影したとき)において、第1基準孔22と同一位置に形成されている。
また、種膜31を形成する材料としては、後述するエッチング工程(図13(d)参照)のエッチング液に応じて適宜選択され、例えば、エッチング液に耐性を有する材料(例えば、クロムなど)が選択される。
次に、この回路付サスペンション基板1の製造方法について、図13を参照して、説明する。
まず、この方法では、図13(a)に示すように、金属支持基板29を用意し、次いで、ベース絶縁層30を、上記した導体パターン38に対応するパターンで、金属支持基板29の上に形成する。
次いで、この方法では、図13(b)に示すように、アディティブ法により、種膜31を、ベース絶縁層30および金属支持基板29の上に形成し、ベース絶縁層30の上の種膜31の上に導体パターン38を形成し、金属支持基板29の上の種膜31の上に基準部17を形成する。
次いで、この方法では、図13(c)に示すように、カバー絶縁層33を、ベース絶縁層30の上に形成する。
次いで、この方法では、図13(d)に示すように、金属支持基板29を開口して基板孔47およびスリット14を形成する。金属支持基板29を開口するためのウエットエッチングでは、種膜31が、基準部17のエッチングを防止するエッチングレジストとなる。
その後、この方法では、図13(e)に示すように、補強層34を、種膜31および基準部17の表面に形成する。
その後、エッチングなどにより外形加工することにより、本体部7、延出部8および除去部9を備える回路付サスペンション1を得る。
そして、この方法では、基準部17の下に、ベース絶縁層30が形成されていないので、ベース絶縁層30にベース孔48を形成する工程を省略することができる。
また、この回路付サスペンション1では、第1基準孔22は、底面視において、種膜孔21と同一位置に形成されているので、第1基準部18の内周部24の下面を十分に保護することができる。
また、上記した説明では、第1基準部18を、平面視略円環形状に形成し、第2基準部19を、平面視長孔枠形状に形成したが、例えば、図示しないが、第1基準部18および第2基準部19を互いに逆の形状で形成することができる。さらに、第1基準部18および第2基準部19の両方を、平面視略円環形状または平面視長孔枠形状に形成することもできる。
好ましくは、第1基準部18および第2基準部19の少なくとも一方を、平面視略円環形状に形成する。これにより、ピンに対して、回路付サスペンション基板1の長手方向における位置決めを確実にすることができる。
図14は、本発明の回路付サスペンション基板の他の実施形態の第1基準部の拡大平面図である。
また、基準部17の形状は、上記した形状以外の適宜の形状に形成することもできる。
基準部17を、平面視において、例えば、図14(a)に示すように、先側が三角形状で、後側がU字形状となる形状、例えば、図14(b)に示すように、先側が細くなる楕円形状(頂点が先側に配置される卵形状)、例えば、図14(c)に示すように、三角形状(頂点が先側に配置される正三角形状)、例えば、図14(d)に示すように、矩形状(例えば、正方形状)に形成することもできる。
なお、基準部17を、内接円を有する、平面視三角形状(図14(c)参照)や平面視正方形状(図14(d)参照)に形成すれば、かかる基準部17に、円柱状のピン(第1ピン27および第2ピン28)を挿入して、正確に位置決めすることができる。
好ましくは、2つの基準部17のうち、一方を、円環形状で、他方を、長孔枠形状に形成する。
また、上記した説明では、基準部17を、2つ設けたが、その数は、特に限定されず、例えば、1つ、あるいは、3つ以上設けることもできる。基準部を1つ設ける場合には、好ましくは、延出部8に設ける。延出部8は、ヘッド側端子10に近いため、スライダ3を精度よく実装することができる。
さらには、上記した説明では、基準部17を、周方向に連続するように形成したが、例えば、図14(e)に示すように、周方向に不連続となるように形成することもできる。
図14(e)において、基準部17を、幅方向一方側に配置される第1半円弧部36と、幅方向他方側に第2半円弧部37とに分離された形状に形成することもできる。
また、上記した説明では、基準部17を、金属支持基板2の表面(上面)側に設けたが、例えば、金属支持基板2の両面(上面および下面)に設けることもができる。
さらには、図示しないが、導体パターン38の配線5が、厚み方向において、2層に分離されて、これら厚み方向に対向配置される場合、つまり、下側の配線5の上に、第2絶縁層が設けられ、その第2ベース絶縁層の上に、上側の配線5が設けられている場合には、ヘッド側端子10と同一層の導体層32から、基準部17を形成する。これにより、ヘッド側端子10と基準部17とを精密に相対配置させることができる。
1 回路付サスペンション基板
2 ロードビーム
17 基準部
21 種膜孔
22 第1基準孔
23 第2基準孔
29 金属支持基板
30 ベース絶縁層
31種膜
32 導体層
38 導体パターン
39 エッチングレジスト
42 フォトレジスト
43 フォトマスク
44 めっきレジスト
47 基板孔
48 ベース孔

Claims (6)

  1. 金属支持基板と、
    前記金属支持基板の上に積層される導体層と、
    前記金属支持基板および前記導体層との間に介在される介在層と備える回路付サスペンション基板において、
    前記回路付サスペンション基板は、金属材料からなる補強層を備え、
    前記導体層は、スライダに実装される磁気ヘッドと接続するための端子部を有する導体パターンと、前記導体パターンと同時に形成され、回路付サスペンション基板をロードビームに設置するための位置決め基準となる基準部とを備え、
    前記基準部は、前記導体層を厚み方向に貫通する基準孔を含み、
    前記補強層は、前記基準部の表面に形成されており、
    前記介在層には、前記介在層を厚み方向に貫通する介在孔が形成され、
    前記介在孔は、厚み方向に投影したときに、前記基準孔と同一位置に形成されるか、または前記基準孔を含んでおり、
    前記金属支持基板には、前記金属支持基板を厚み方向に貫通する基板孔が形成され、
    前記基板孔は、厚み方向に投影したときに、前記基準孔を含み、かつ、前記基準孔を形成する前記基準部の内周部が、前記基板孔の内周端部から内側へ突出するように配置されていることを特徴とする、回路付サスペンション基板。
  2. 金属支持基板の上に形成された介在層の上に、導体パターンと、回路付サスペンション基板をロードビームに設置するための位置決め基準となる基準部とを、導体層から形成する工程を備え、
    前記導体パターンと前記基準部とを形成する工程では、前記導体パターンと前記基準部とを同時に形成し、
    前記基準部は、前記導体層を厚み方向に貫通する基準孔を含んでおり、
    さらに、前記金属支持基板に、前記金属支持基板を厚み方向に貫通する基板孔を、厚み方向に投影したときに、前記基準孔を含み、かつ、前記基準孔を形成する前記基準部の内周部が、前記基板孔の内周端部から内側へ突出するように配置されるように形成する工程と、
    前記介在層に、前記介在層を厚み方向に貫通する介在孔を、厚み方向に投影したときに、前記基準孔と同一位置に、または、前記基準孔を含むように形成する工程と、
    前記基準部の表面に、金属材料からなる補強層を形成する工程とを備えることを特徴とする、回路付サスペンション基板の製造方法。
  3. 前記介在層は、絶縁層であって、
    前記介在孔を形成する工程では、前記介在孔を厚み方向に投影したときに、前記基準孔を含むように形成し、
    前記導体パターンと前記基準部とを形成する工程は、
    前記絶縁層および前記絶縁層から露出する前記金属支持基板の上に種膜を形成する工程と、
    前記種膜の上にフォトレジストを積層する工程と、
    前記フォトレジストをフォトマスクを介して露光し、その後、現像することにより、前記導体パターンおよび前記基準部と逆パターンのめっきレジストを形成する工程と、
    前記めっきレジストから露出する前記種膜の上に、前記導体パターンと前記基準部とを積層する工程と、
    前記めっきレジストを除去する工程と、
    前記導体パターンおよび前記基準部から露出する前記種膜を除去する工程とを備えていることを特徴とする、請求項2に記載の回路付サスペンション基板の製造方法。
  4. 前記介在層は、絶縁層であって、
    前記介在孔を形成する工程では、前記介在孔を厚み方向に投影したときに、前記基準孔を含むように形成し、
    前記導体パターンと前記基準部とを形成する工程は、
    前記絶縁層の上に積層される前記導体層の上にフォトレジストを積層する工程と、
    前記フォトレジストをフォトマスクを介して露光し、その後、現像することにより、前記導体パターンおよび前記基準部と同一パターンのエッチングレジストを形成する工程と、
    前記エッチングレジストから露出する前記導体層をエッチングすることにより、前記導体パターンと前記基準部とを形成する工程と、
    前記エッチングレジストを除去する工程と
    を備えていることを特徴とする、請求項2に記載の回路付サスペンション基板の製造方法。
  5. 前記導体パターンと前記基準部とを形成する工程において、1枚のフォトマスクを介して前記フォトレジストを露光することを特徴とする、請求項3または4に記載の回路付サスペンション基板の製造方法。
  6. 請求項1に記載の回路付サスペンション基板を、前記基準部を位置決め基準として用いて前記ロードビームに位置決めすることを特徴とする、回路付サスペンション基板の位置決め方法。
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