JP5309387B2 - 半導体層とこの半導体層を用いた半導体装置および表示装置 - Google Patents

半導体層とこの半導体層を用いた半導体装置および表示装置 Download PDF

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本発明は、水素終端化された高品質な多結晶シリコン膜を含む半導体層を、低温、高速成膜することで、良好な特性の薄膜トランジスタを安定して実現可能とした半導体層と導体装置および表示装置に関する。
有機EL表示装置や液晶表示装置などに適用可能な薄膜トランジスタとして多結晶シリコン(多結晶Si、p-Siとも表記する)からなる半導体層を用いた薄膜トランジスタ(TFT)がある。多結晶Si膜の形成には、通常、原料ガスの熱分解温度以上、600℃程度の高温成膜、または高温熱処理工程を必要とする。しかしながら、大面積の表示装置等へ適用するためには、該表示装置等が軟化温度の低い安価なガラス基板を用いていることから、多結晶Si膜は500℃以下の低温形成が必要である。
低温で高品質の多結晶Si膜を形成する方法として、アモルファスSi膜(a−Si)にレーザを照射して溶融し、結晶化させるレーザアニールを適用する方法が提案されている。しかし、この場合、レーザアニール設備とその工程が新たに必要となり、コスト高となる。また、レーザのメンテナンスにもコストがかかる。また、レーザ照射により一度に結晶化させることのできる半導体膜の面積には限りがあり、大面積に均一な多結晶Si膜を形成することが困難であった。
レーザを用いずに低温で多結晶Si膜を形成する方法として、例えばH2希釈したSiH4、SiF4等を原料ガスに用いたプラズマCVD法が知られている。プラズマCVD法では、プラズマ中の加速電子との非弾性衝突によって原料ガスにエネルギーを与え、電子励起を経て分解するため、熱分解温度以下での多結晶膜の形成が可能である。しかしながら、原料ガスが気相中で活性化するために、結晶核形成の促進と同時に結晶核密度の増加を引き起こすため、結晶性の向上と結晶粒サイズの拡大の両立が原理的に困難であり、良好な多結晶膜が得られない。また、アモルファス組織を持つ初期層が堆積しやすく、薄膜ほど結晶性が低下してしまうために、基板側にチャネルを構成するボトムゲート型のTFT構造を用いる場合には、特に問題であった。
プラズマCVD法の抱える上記した課題に対して、水素を含む化合物とハロゲンを含む化合物を用いる熱CVD(以下、反応熱CVDと呼ぶ)法が提案されている。反応熱CVD法では、例えばガス中のハロゲン化ゲルマニウム(Ge)中のフッ素(F)による、シラン化合物からの水素原子(H)引き抜き反応を用いることにより、熱分解温度以下の低温で多結晶SiGe膜、多結晶Si膜の形成を促進することができる。また、原料ガスを気相中で活性化させることなく、基板表面でのみ効率的に活性化させることができる。これにより、アモルファス組織を伴うことなく、大面積に直接核形成することができ、それを結晶粒へと成長させることができるため、低温で良好な多結晶膜を得ることができる。反応ガスとして、例えばSi26+GeF4を用いた場合には多結晶SiGe膜が、Si26+F2を用いた場合には多結晶Si膜が形成されるが、Si26+GeF4を用いたほうがより低温で良質な結晶核が得られ易い。反応熱CVD法で形成した多結晶SiGe膜の報告例として、例えば、非特許文献1を挙げることができる。
J.Vac.Soc.Jpn.(真空)、Vol.47、No.9、p.702〜711(2004)
反応熱CVD法では、例えばGeF4やF2中のFによる、Si26からのH引き抜き反応を利用して多結晶SiGe膜、多結晶Si膜を形成することで、原料ガスの熱分解温度以下の低温で膜形成を促進する。そのため、反応熱CVDで形成した多結晶Si膜の特徴として、膜中に原料ガス起因のGeや、F、Hを含有する。このうち、H、Fについては、HFの形成により大半が系外へ排出されるため、膜中に残留するF濃度、H濃度は原理的に小さくなる。
一方で、多結晶Si膜を半導体層に用いたTFTの特性向上には、トラップとなる欠陥を水素で終端する水素終端化処理が必須である。反応熱CVD法で形成した多結晶Si膜においては、上記の理由で水素含有量が原理的に少なくなるため、水素終端化処理により多くの水素を必要とする。
通常用いられる水素終端化処理方法としては、H2ガス中やプラズマH2中で熱処理する方法や、別成膜で設けた、水素を含むパッシベーション膜からのH拡散に拠っており、その分の工程増加は不可避であった。また、いずれの処理方法においても、H拡散の供給源と多結晶Si膜との距離が離れているために、特に、水素含有量の少ない多結晶SiGe膜、多結晶Si膜を用いた場合には水素終端に十分なH濃度が得られない。
また、これらの水素終端化処理工程には、通常400℃以上の高温を必要とするため、熱処理に伴うヒロックやボイド発生による配線の短絡や断線、熱拡散によるコンタクト不良等についても対策する必要があり、高融点金属材料を用いなければならない等、配線材料や構造に制限があった。
一方で、反応熱CVD法による多結晶SiGe膜、多結晶Si膜の形成温度としては、例えば450℃が用いられており、安価なガラス基板を用いる観点からは十分な低温化を実現できているものの、多結晶Si膜より下層に位置する配線膜への熱ダメージをも低減するという観点からは十分とは言い難かった。また、原料ガスを基板の熱によって基板表面で効率的に活性化させる原理上、反応熱CVD法による多結晶SiGe膜、多結晶Si膜の形成速度は小さく、形成温度を下げると更に小さくなってしまい、スループット向上の観点からも、半導体層の更なる低温、高速成膜化が要求されていた。
本発明は、水素終端化された高品質な多結晶Si膜を含む半導体薄膜を、工程増加を伴うことなく低温、高速成膜することで、良好な特性のTFTを安定して実現し、高画質の半導体装置および表示装置を高スループット、高歩留まりで提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、半導体層中のH濃度を、絶縁性基板側とは反対の表面側で高くした。このような層構造を実現するために、該半導体層を、良好な結晶性が得られる反応熱CVD法で形成した多結晶SiGe膜または多結晶Si膜を第一層とする複数層の連続成膜で積層構造に構成し、該半導体層中のH濃度を、絶縁基板側に対して表面側で高くした。
これにより、積層構造の半導体層の第一層すなわち前記基板側に、例えば反応熱CVD法で形成した水素含有量の少ない多結晶SiGe膜または多結晶Si膜を用いた場合においても、半導体層自身を構成する上層すなわち絶縁基板側とは反対の表面側からのH供給により、多結晶SiGe膜または多結晶Si膜の水素終端化に必要なH濃度を確保できるようにした。前述したように、反応熱CVDで形成した多結晶SiGe膜または多結晶Si膜の特徴として、膜中に原料ガス起因のGeやFを含有する。従って、本発明の半導体層は、構成材料であるSi、Hの他に、少なくとも半導体層の第一層を構成する多結晶膜中にGeやFを含有することが前提となる。
該半導体層を構成するH濃度の異なる複数層のうち、表面側に位置する上層膜については、例えば容量結合方式、誘導結合方式、高密度プラズマ方式等のプラズマCVD法で形成した。これらの高水素含有Si成膜方法を用いることにより、該半導体層中のH濃度を、絶縁基板側に対して表面側で高くすることが可能となる。その際には、H濃度とは逆に、該半導体層中のGe、F濃度は、前記絶縁基板側に対して表面側で低くなる。
表面側となる上層膜中のH濃度については、反応ガス種、流量、ガス圧、パワー密度、基板温度等の成膜条件を最適化することで任意に高水素含有条件に調整できる。また、プラズマCVD法を適用することにより、半導体層中の上層膜分については、反応熱CVD法よりも低温、高速成膜が実現できる。
また、これらの成膜条件を適宜調整することにより、該半導体膜中の、表面側となる上層膜の結晶性を任意に変更することができる。トップゲート型TFTの場合、絶縁基板側とは反対の表面側にチャネルが形成されるため、TFTの移動度向上のためには、表面側においても良好な結晶性を有する半導体層を用いる必要がある。この場合、良好な多結晶膜が得られる反応熱CVD法で形成した第一層目の多結晶Si膜を種結晶として、多結晶Si膜を形成可能な条件で上層膜を連続形成することで、絶縁基板側から表面側に向かって連続したカラム状の結晶粒を有する多結晶Si膜を形成することができる。これにより、上層膜をプラズマCVD法で形成した場合においても、通常のプラズマCVD法による単独成膜では得ることができない、良好な多結晶Si膜を連続形成することができる。
一方で、ボトムゲート型TFTの場合には、絶縁基板側に位置する、反応熱CVD法で形成した第一層目の多結晶Si膜側にチャネルが形成されるため、TFT移動度向上の観点からは半導体層中表面側の結晶性の寄与は小さい。半導体層中のリーク電流を低減して、オフ電流特性の良好なTFTを実現したい場合には、例えば、上層膜についてはアモルファスSi膜を連続形成可能な条件で成膜することも可能である。
上記した、本発明の骨子である、半導体層中のH、Ge、Fの膜厚方向の各濃度分布については、例えばSIMS等の深さ方向組成分析法を用いることで評価することが可能である。
本発明において、該半導体層中のH濃度は、絶縁基板側で1×1018cm-3以上、2×1020cm-3以下となる。これに対して、表面側のH濃度は、水素終端化に必要十分な水素を供給する観点からは5×1020cm-3以上、1×1022cm-3以下が好ましい。
また、半導体層の低温、高速成膜の観点からは、反応熱CVD法で形成する、第一層目の多結晶SiGe膜または多結晶Siの厚さを、結晶性は確保しつつできるだけ薄膜化する必要がある。本発明では、好ましい膜厚として、5nm以上、40nm以下とした。
本発明によれば、半導体層を、反応熱CVD法で形成した多結晶膜を第一層とする複数層の連続成膜で構成し、該半導体層中のH濃度を表面側で高くすることにより、低水素含有膜となる反応熱CVD法を用いた場合においても、欠陥終端化に必要なH濃度を確保することができる。良好な結晶性を有する多結晶膜を低温で形成することができるため、半導体層、ゲート絶縁膜界面の欠陥準位密度を低減することが可能となり、高移動度で閾値シフトが少なく、オフ電流も小さい、良好な特性のTFTを安定して提供することができる。
また、半導体成膜と同時に水素終端化処理が可能となるため、半導体成膜以降に、H終端化処理工程を新たに設ける必要が無くなり、H終端化処理のための高温プロセスも不要となる。
また、より低温で高速成膜が容易な高濃度H含有CVD膜を積層条件に用いることにより、基板の昇温や成膜のための時間を短縮することができ、その分スループットを向上できる。また、より低温、高速成膜が可能となるため、その分下層配線膜の熱ダメージを低減でき、これにより、例えば、低抵抗配線材料であるAlを用いた場合においても、ヒロックやボイド等による短絡や断線、熱拡散によるコンタクト不良等の歩留まり低下要因を回避できる。
また、適用するTFT構造に合わせて、半導体層中の表面側となる上層膜の結晶性を任意に変更することが可能となる。表面側にチャネルが形成されるトップゲート型TFTの場合には、良好な多結晶膜が得られる反応熱CVD法で形成した第一層目の多結晶Si膜を種結晶として、プラズマCVD法を用いて多結晶Si膜を形成可能な条件で上層膜を連続形成した場合においても、プラズマCVD法による単独成膜では得ることができない良好な多結晶Si膜を、表面側にも形成することができる。ボトムゲート型TFTの場合には、反応熱CVD法で形成した第一層目の多結晶Si膜側にチャネルが形成されるため、上層膜についてはアモルファスSi膜とすることで、半導体層中のリーク電流を低減して、オフ電流特性の良好なTFTを得ることも可能である。
本発明によれば、この半導体層を薄膜トランジスタや太陽電池を初めとする半導体装置や表示装置に適用することにより、大面積に均一で良好な特性を有する半導体装置を、低コストで歩留まり良く提供することが可能となる。例えば、本発明の半導体層を有する薄膜トランジスタを、有機EL表示装置に適用することにより、高画質で長寿命の表示装置を低コストで提供することが可能となる。また、液晶表示装置に適用することにより、大面積、高精細の表示装置を低コストで提供することが可能となる。また、これらの表示装置の周辺に設けられる駆動回路へ適用することにより、さらに低コスト化が可能となる。
以下、本発明の最良の実施形態について、図面を参照して実施例により詳細に説明する。
図1は、本発明の半導体層の実施例1である液晶表示装置の画素を構成するTFTへの適用例を説明する要部断面図である。本発明の半導体層の実施例1であるトップゲート型TFTへの適用例を説明する要部断面図である。まず、ガラス基板を好適とする絶縁基板1の上に、下地層となるSiN膜2とSiO2膜3を、プラズマCVD法、スパッタリング法等で成膜する。その上に、本実施例の半導体層4として、良好な結晶性を得ることのできる反応熱CVD法で形成した低水素含有多結晶SiGe膜からなる第一層4aと、容量結合方式のプラズマCVD法で連続形成した高水素含有多結晶Siからなる上層膜4bとの2層構造を形成する。そして、該半導体層4中のH濃度を、絶縁基板1側に対して表面側で高くした。ここでは、第一層4a、上層膜4bの厚さは、それぞれ20nm、100nmとした。
次に、この半導体層4を、ホトリソグラフィーを用いて島状に加工する。島状に加工した半導体層4上にゲート絶縁膜5を形成する。ゲート絶縁膜5の材料としては、SiO2やSiN等を用いることができる。これらの絶縁膜はPECVD法またはスパッタリング法等で成膜できる。または、プラズマ酸化、光酸化などを併用しても良い。本実施例では、TEOSを用いたプラズマCVD法により形成したSiO2膜を用いた。膜厚は100nmとした。
次に、このゲート絶縁膜5上に、ゲート電極配線膜を形成する。ゲート電極配線膜の材料としては、Si、Geやその合金、Nb、Mo、W、Ta、Cr、Ti、Fe、Ni、Co等の金属やそれらの合金、及びそれらの積層膜を用いることができる。更には、AlやCu等の低抵抗金属を用いることも可能である。これらの膜は、スパッタリング法で形成することができる。本実施例ではNb膜を用い、膜厚は200nmとした。このゲート電極配線膜をホトリソグラフィーを用いて、ゲート電極配線6のパターンに加工する。この後、ゲート電極配線6のパターンをマスクにして、イオン打ち込み法により、ゲート絶縁膜5越しに半導体層4の一部にPまたはBを注入し、コンタクト領域7、8を形成する。
次に、この上に層間絶縁層9として、SiO2膜あるいはSiN膜を、プラズマCVD法またはスパッタリング法で形成し、次いで、ホトリソグラフィーを用いてコンタクトホール10、11を形成する。本実施例では、TEOSを用いたプラズマCVD法により形成したSiO2膜を用い、膜厚は300nmとした。
次に、ソース電極配線12とドレイン電極配線13用の導電膜を形成する。ソース電極配線12とドレイン電極配線の導電膜材料としては、Nb、Mo、W、Ta、Cr、Ti、Fe、Ni、Co等の金属やそれらの合金、及びそれらの積層膜を用いることができる。更には、AlやCu等の低抵抗金属を用いることも可能である。これらの導電膜は、スパッタリング法で形成する。本実施例ではCr膜を用い、膜厚は200nmとした。これを、ホトリソグラフィー法を用いてソース電極配線12のパターン、ドレイン電極配線13のパターンに加工する。
次に、ソース電極配線12、ドレイン電極配線13上に、保護性絶縁膜14としてSiN膜をプラズマCVD法で形成する。その膜厚は500nmとした。次いで、ホトリソグラフィーを用いて、コンタクトホール15を形成する。
最後に、画素電極16用の電極材料として、反射金属膜や透明導電膜を形成する。画素電極16用の電極材料として、本実施例では、Cr膜をスパッタリング法で形成し、膜厚は100nmとした。透明導電膜には、ITO、IZO、ZnO等を用いることができる。次いで、ホトリソグラフィーを用いて画素電極16に加工する。液晶表示装置では、この画素電極16に液晶を介して配置される対向電極(あるいは共通電極)を設ける。TN型では他の絶縁性基板の内面に対向電極(共通電極)が設けられ、IPS型ではTFTを設けた基板上の上記画素電極16と隣接する並びに対向電極(共通電極)が形成される。
トップゲート型TFTの場合、その能動層となる半導体層4には、絶縁性基板1とは反対の表面側にチャネルが形成されるため、TFTの移動度向上のためには、半導体層4として、その表面側においても良好な結晶性を有する半導体層を用いる必要がある。本実施例においては、良好な多結晶膜が得られる反応熱CVD法で形成した第一層目の多結晶SiGe膜4aを種結晶として、多結晶Si膜を形成可能な条件で上層膜4bを連続形成し、絶縁基板側から表面側に向かって、連続したカラム状の結晶粒を有する多結晶Si膜を形成する。
これにより、上層膜をプラズマCVD法で形成した場合においても、通常のプラズマCVD法による単独成膜では得ることができない、欠陥が少なく結晶性の良好な多結晶Si膜を形成することができる。また、高水素含有膜である上層膜4b部分にチャネルが形成されるため、上層膜4b自身の形成と同時に、チャネル部分の結晶欠陥を高濃度の水素で効率よく終端化できる。チャネル部分の界面準位についても低減が可能となる。この多結晶Si膜をTFTの半導体層4とすることで、移動度が高く、Vtシフトの少ない、良好な特性のTFTを得ることができる。また、水素終端化のための熱処理工程を別途設ける必要がないため、工程も短縮でき、水素終端時に被る熱履歴分のプロセスダメージについても低減できる。
第一層SiGe膜4aの形成方法である反応熱CVD法では、絶縁性基板1を400℃以上に加熱し、反応ガスとしてGeF4、Si26、希釈ガスとしてHeを導入する。GeF4:Si26の流量比は0.005〜2:1、Si26:Heの流量比は1:10〜5000の範囲で良好な膜質のSiGe膜を形成することが可能である。本実施例では、GeF4: Si26を0.08以上に設定した。具体的には、例えばGeF4:0.3sccm、Si26:3sccm、He:1slmとし、基板温度450℃、ガス圧力665Paの条件を用いて、厚さ20nmのSiGe膜を形成した。
本実施例では、半導体層4の第一層4aとして、より低温で良質な結晶核が得られやすいSiGe膜を用いたが、これに限定されるものではない。反応熱CVD法では、反応ガスの組み合わせを変更することで、例えばSi26+GeF4を用いた場合には多結晶SiGe膜を、Si26+F2を用いた場合には多結晶Si膜をそれぞれ形成することができる。従って、本発明の第一層4aについては、SiGe膜に替わって、Si26+F2を用いて多結晶Si膜を形成することも可能である。多結晶Si膜を用いた場合においても、多結晶SiGe膜を用いた場合と同様の効果が得られることは言うまでもない。
上記した本実施例の半導体層4中、反応熱CVD法で形成した第一層4aの特徴として、該半導体層の構成材料であるSiの他に、原料ガス起因のGe、F、Hを含有し、かつ、HFの形成によりH、Fの大半が系外へ排出されるため、通常、1×1018cm-3以上、2×1020cm-3以下の低水素含有膜となる。更に、低水素含有膜である第一層4aと高水素含有膜である上層膜4bとの積層膜の特徴として、本実施例の半導体層4のH濃度は、絶縁性基板1側に対して表面側で必然的に高くなる。一方のGe、F濃度については、H濃度の傾向とは逆に、絶縁性基板1側に対して表面側で低くなる。
上層膜4bのH濃度については、水素終端化に必要十分な水素を供給する観点から、5×1020cm-3以上、1×1022cm-3以下が好ましい。具体的には、プラズマCVD法における、反応ガス種、流量、ガス圧、パワー密度、基板温度等の成膜条件を最適化することで任意の高水素含有条件に調整できる。また、上層膜4bの形成にプラズマCVD法を適用することで、半導体層4中の上層膜4b分については、反応熱CVD法よりも低温である400℃以下での高速成膜が実現できる。
本実施例では、表面側となる半導体層4bとして、容量結合方式のプラズマCVD法を用い、具体的には、例えばSiF4:H2=3:1、基板温度350℃、ガス圧力250Paの条件下で多結晶Si膜を連続形成した。その膜厚は100nmとした。本実施例では、半導体層4bを単層で形成したが、更に水素濃度の異なる複数の積層膜で構成し、半導体層4の表面側に向かって、ステップ状に水素濃度を高くすることも可能である。なお、半導体層4bの形成方法は、高水素含有多結晶Si膜を形成できる方法であればこれに限定されるものではなく、例えば、ECR方式、ICP方式、へリコン波方式等の高密度プラズマCVD方式等についても、同様に適用することができる。
また、半導体層4の低温、高速成膜の観点からは、反応熱CVD法で形成する第一層目の多結晶SiGe膜4aの膜厚については、結晶性は確保しつつできるだけ薄膜化する必要がある。本実施例では、第一層4aの厚さとして20nmを用いたが、好ましくは5nm以上、40nm以下とすることで、TFT特性確保に十分な結晶性が得られることを確認した。
本実施例では、ゲート電極配線6にNb膜を、ソース電極配線12、ドレイン電極配線13にCr膜をそれぞれ用いた。本発明では、上記したように水素終端化のための高温熱処理プロセスを省略できると同時に、半導体層4の低温、高速成膜を実現できることから、通常の多結晶SiTFTプロセスでは使用が限定される、AlやCu等の低抵抗金属やその合金を配線材料として用いることも可能である。Alの適用により、高い融点金属を用いた場合に較べて配線抵抗を大幅に低減できるため、配線抵抗による信号遅延を考慮することなく、容易に表示装置を大型化できる。
以上は、本発明をトップゲート型TFTに適用した実施例であるが、後述する他の実施例で示すように、ボトムゲート型のTFTに適用することも可能である。
上記した本発明の骨子である、半導体層中のH、Ge、Fの膜厚方向の各濃度分布については、例えばRBS法、SIMS法等の深さ方向組成分析法を用いることで評価することが可能である。
図7、および図8に、本実施例中の半導体膜4の深さ方向組成分析例を示した。具体的には、下地膜であるSiO2膜3上に、本発明の半導体層4として、反応熱CVD法で形成した低水素含有多結晶SiGe膜からなる第一層4aを20nm、平行平板法式のプラズマCVD法で連続形成した高水素含有多結晶Siからなる上層膜4bを100nm積層した例である。図7は、膜のマトリックス成分であるSi,Ge、O(下地)に関するRBS分析結果を、図8は、微量成分となるH、Fに関するSIMS分析結果をそれぞれ示す。これらの図から、反応熱CVD法で形成した第一層4aの特徴として、半導体層の構成材料であるSiの他に、原料ガス起因のGe、F、Hを含有することがわかる。Geの組成比が約15at%であるのに対して、HFの形成により大半が系外へ排出されるH、Fについては含有量が少ないことがわかる。Hについては、1020cm-3以下の低水素含有膜となる。一方で、高水素含有膜である上層膜4bを積層形成することで、半導体層4中のH濃度を、絶縁基板側に対して表面側で高くできていることがわかる。表面側の水素濃度は1021cm-3以上であり、半導体層4の水素終端化に必要十分な水素濃度を確保できていることがわかる。一方のGe、F濃度については、上層膜4bの積層により、H濃度の傾向とは逆に、絶縁基板側に対して表面側で低くなることがわかる。
図2は、本発明の半導体層の実施例2である有機EL表示装置の画素を構成するTFTへの適用例を説明する要部断面図である。まず、実施例1と同様な方法で、本発明の半導体層4を用いたトップゲート型TFTを形成した。そして、画素電極16を形成後、この画素電極16の上に、有機ELの電荷輸送層17、発光層18、電荷輸送層19を蒸着法などにより形成し、さらに上部電極20として透明導電膜を蒸着やスパッタリング法などで形成し、封止層21を形成して、有機EL表示装置を作製した。実施例1に記載したように、本発明の半導体層4を用いたTFTは良好な結晶性を有するため、移動度5cm2/VS以上を容易に達成できる。有機EL駆動用に適した良好な特性が安定して得られるため、作製した有機ELは、高輝度で長寿命の特性を示した。
以上は、トップゲート型TFTに適用した有機EL表示装置の例を記述したが、後述の実施例で示すように、ボトムゲート型のTFTに適用することも可能である。
図3は、本発明の半導体層の実施例3である液晶表示装置への適用例を説明する要部断面図である。まず、実施例1と同様な方法で、本発明の半導体層4を用いたトップゲート型TFTを形成した。実施例1と異なる点は、画素電極16として、透明導電膜を用いたことである。具体的には、ITO膜をスパッタリング法で形成し、ホトリソグラフィーを用いて透明電極パターン16に加工した。膜厚は70nmとした。次に、図3に示すように、画素電極16上に配向膜22を形成した。次に、カラーフィルタ層23、オーバーコート層24、ITO膜からなる対向電極25、配向膜26を順番に形成した対向基板27を、スペーサ28を介して張り合わせた。これに液晶29を封入し、液晶表示装置を作製した。
実施例1で説明したように、本発明の半導体層4を用いたTFTは、オフ電流を10-12A以下に低減でき、良好な特性が安定して得られるため、液晶表示装置の画素駆動に適用した場合においてもリーク電流が小さく、高画質の映像を得ることができた。以上は、トップゲート型TFTへ適用した例について記述したが、後述の実施例で示すように、ボトムゲート型のTFTに適用することも可能である。
図4は、本発明の半導体層の実施例4である液晶表示装置の画素を構成するTFTへの適用例を説明する要部断面図である。実施例4は、ボトムゲート型TFTへの適用例である。まず、絶縁性基板1の上に、ゲート電極配線6を形成した。なお、下地膜は図示を省略した。ゲート電極配線6の材料としては、Nb、Mo、W、Ta、Cr、Ti、Fe、Ni、Co等の金属やそれらの合金、及びそれらの積層膜を用いることができる。更には、プロセスの上限温度を低くできることから、AlやCu等の低抵抗金属を用いることも可能である。これらの膜は、スパッタリング法で形成することができる。本実施例ではAlNd合金膜を用い、膜厚は200nmとした。次に、ホトリソグラフィーを用いて、ゲート電極配線6のパターンに加工した。
次に、このゲート電極配線6の上にゲート絶縁膜5を形成した。ゲート絶縁膜5の材料としては、SiO2やSiN等を用いることができる。これらの膜はプラズマCVD法またはスパッタリング法等で成膜できる。または、プラズマ酸化、光酸化などを併用しても良い。本実施例では、TEOSを用いたプラズマCVD法により形成したSiO2膜を用い、膜厚は100nmとした。
次に、ゲート絶縁膜5の上に、本発明の半導体層4として、良好な結晶性が得られる反応熱CVD法で形成した低水素含有多結晶SiGe膜からなる第一層4aと、容量結合法式のプラズマCVD法で連続形成した高水素含有アモルファスSiからなる上層膜4bとの2層構造を形成し、該半導体層4中のH濃度を、絶縁基板側に対して表面側で高くした。第一層4a、上層膜4bの厚さは、それぞれ20nm、200nmとした。
次に、コンタクト層30、31となるn+Si膜を、プラズマCVD法で形成した。膜厚は40nmとした。この後、ホトリソグラフィーを用いて、n+Si膜と半導体層4の積層膜を島状に加工した。次に、この上に、ソース電極配線12、ドレイン電極配線13を形成した。ソース電極配線12、ドレイン電極配線の材料13としては、Nb、Mo、W、Ta、Cr、Ti、Fe、Ni、Co等の金属やそれらの合金、及びそれらの積層膜を用いることができる。更には、プロセスの上限温度を低くできることから、AlやCu等の低抵抗金属を用いることも可能である。これらの膜は、スパッタリング法で形成する。本実施例では、AlNd合金/Cr積層膜を用い、膜厚は200/50nmとした。次いで、ホトリソグラフィー法を用いてソース電極配線12のパターン、ドレイン電極配線13のパターンに加工した。次に、ソース電極配線12、ドレイン電極配線13をマスクにしてチャネル領域32上のn+Si膜をエッチングして、コンタクト層31、32を形成した。
次に、ソース電極配線12、ドレイン電極配線13上に、保護性絶縁膜14としてSiN膜をプラズマCVD法で形成した。膜厚は500nmとした。次いで、この上に、層間絶縁層9として有機樹脂を形成した。この後、ホトリソグラフィーを用いて、層間絶縁層9と保護性絶縁膜14にコンタクトホール15を形成した。最後に、画素電極16の電極材料として、反射金属膜や透明導電膜を形成した。本実施例では、画素電極16としてAl膜をスパッタリング法で形成し、ホトリソグラフィー法を用いて加工した。膜厚は100nmとした。
前記した実施例1〜3で説明したトップゲート型TFTの場合とは異なり、本実施例のボトム型TFTの場合には、絶縁性基板1側にチャネルが形成される。従って、チャネル部分となる半導体第一層4aを構成する多結晶SiGe膜には、良好な結晶性と、水素による欠陥終端化特性の両方が要求される。
本実施例では、半導体層4を上記した構成とすることにより、半導体層4の第一層4aに欠陥が少なく良好な結晶性が得られる反応熱CVD法で形成したSiGe膜を用いることができた。また、水素含有量の少ない多結晶SiGe膜を用いた場合においても、半導体層4の上層膜4bを構成する高水素含有膜4bからの水素供給により、多結晶SiGe膜4aの水素終端化に必要なH濃度を確保することができた。この水素供給は、半導体層4の第一層4a形成直後に、第一層4a直上で、半導体層4b形成と同時に連続して行われるため、水素供給を効率良く行うことができ、第一層4a中の結晶欠陥を効率良く終端化できる。チャネル部分の界面準位についても低減が可能となる。この多結晶Si膜をTFTの半導体層4とすることで、ボトム型TFTの適用した場合においても、移動度が高く、閾値(Vth)シフトの少ない、良好な特性のTFTを得ることができた。また、水素終端化のための熱処理工程を別途設ける必要がないため、工程も短縮でき、水素終端時に被る熱履歴分のプロセスダメージについても低減できた。
本実施例では、半導体層4の第一層4aを構成する第一層として、反応熱CVD法を用いた。具体的には、例えばGeF4:0.25sccm、Si26:3sccm、He:1slmとし、基板温度450℃、ガス圧力665Paの条件で、膜厚20nmのSiGe膜を形成した。
一方、半導体層4の上層膜4bである高水素含有Si膜については、プラズマCVD法における反応ガス種、流量、ガス圧、パワー密度、基板温度等の成膜条件を最適化することで、多結晶膜からアモルファス膜まで任意の結晶性に調整可能である。ボトムゲート型TFTの場合には、絶縁基板側に位置する、反応熱CVD法で形成した第一層目の多結晶SiGe膜でチャネルが形成されるため、TFT移動度向上の観点からは、半導体層中表面側に位置する上層膜4bの結晶性への寄与は小さい。この特性を利用して、例えば、半導体層中のリーク電流を更に低減して、オフ電流特性の良好なTFTを実現したい場合には、上層膜4bについてはアモルファスSi膜を連続形成可能な条件で成膜することも可能である。
本実施例では、表面側となる半導体層4の上層膜4bとして、平行平板法式のプラズマCVD法を用いた。具体的には、例えばSiH4:H2=1:1、基板温度320℃、ガス圧力80Paの条件を用いて、アモルファスSi膜を連続形成した。膜厚は200nmとした。なお、実施例1〜3と同様に、半導体層の上層膜4bとして多結晶Si膜を連続形成することも可能である。
図5は、本発明の半導体層の実施例5である有機EL表示装置の画素を構成するTFTへの適用例を説明する要部断面図である。まず、実施例4と同様な方法で、本発明の半導体層4を用いたボトムゲート型TFTを形成する。そして、画素電極16を形成後、この画素電極16の上に、有機ELの電荷輸送層17、発光層18、電荷輸送層19を蒸着法などにより形成し、さらに上部電極20として透明導電膜を蒸着やスパッタリング法などで形成し、封止層21を形成して、有機EL表示装置を作製した。
前記実施例4で説明したように、本発明の半導体層4を用いたTFTは良好な結晶性を有するため、移動度5cm2/VS以上を容易に達成できる。有機EL駆動用に適した良好な特性が安定して得られるため、作製した有機ELは、高輝度で長寿命の特性を示した。
図6は、本発明の半導体層の実施例6である液晶表示装置への適用例を説明する要部断面図である。まず、実施例4と同様な方法で、本発明の半導体層4を用いたトップゲート型TFTを形成する。そして、画素電極16を形成する。実施例4と異なる点は、画素電極16として、透明導電膜を用いたことである。具体的には、ITO膜をスパッタリング法で形成し、ホトリソグラフィーを用いて透明電極パターン16に加工した。膜厚は70nmとした。図3と同様に画素電極16上に配向膜を形成した(図示せず)。次に、カラーフィルタ層23、オーバーコート層24、ITO膜からなる対向電極25、配向膜26を順番に形成した対向基板27を、スペーサ28を介して張り合わせた。これに液晶29を封入し、液晶表示装置を作製した。
実施例4で上記したように、本発明の半導体層4を用いたTFTは、オフ電流を10-12A以下に低減でき、良好な特性が安定して得られるため、液晶表示装置の画素駆動に適用した場合にリーク電流が小さく、高画質の映像を得ることができる。
尚、上記した実施例1〜6では、TFTや、有機EL表示装置、液晶表示装置等のアクティブ駆動の表示装置の画素回路への適用例を説明したが、表示装置の周辺に設ける駆動回路にも適用できる。また、本発明の適用先はこれに限定されず、例えば太陽電池を初めとする半導体装置に適用することにより、大面積に均一で良好な特性を有する半導体装置を低コストで歩留まり良く提供することが可能である。
本発明の半導体層の実施例1である液晶表示装置の画素を構成するTFTへの適用例を説明する要部断面図である。 本発明の半導体層の実施例2である有機EL表示装置の画素を構成するTFTへの適用例を説明する要部断面図である。 本発明の半導体層の実施例3である液晶表示装置への適用例を説明する要部断面図である。 本発明の半導体層の実施例4である液晶表示装置の画素を構成するTFTへの適用例を説明する要部断面図である。 本発明の半導体層の実施例5である有機EL表示装置の画素を構成するTFTへの適用例を説明する要部断面図である。 本発明の半導体層の実施例6である液晶表示装置への適用例を説明する要部断面図である。 本発明の半導体膜4中の、Si、Ge、Oの深さ方向RBS分析例を示す図である。 本発明の半導体膜4中、F、Hの深さ方向SIMS分析例を示す図である。
符号の説明
1・・・絶縁性基板、2・・・SiN膜、3・・・SiO2膜、4・・・半導体層、5・・・ ゲート絶縁膜、6・・・ゲート電極配線、7・・・層間絶縁層、8,9・・・コンタクト領域、10,11,15・・・コンタクトホール、12・・・ソース電極配線、13・・・ドレイン電極配線、14・・・保護性絶縁層、16・・・画素電極、17・・・電荷輸送層、18・・・発光層、19・・・電荷輸送層、20・・・上部電極、21・・・封止層、22,26・・・配向層、23・・・カラーフィルタ層、24・・・オーバーコート層、25・・・対向電極、27・・・対向基板、28・・・スペーサ、29・・・液晶、30,31・・・コンタクト層、32・・・チャネル領域、4a・・・低水素含有多結晶Si(またはSiGe)膜、4b・・・高水素含有Si膜。

Claims (11)

  1. 絶縁性基板上に形成されて、少なくともシリコン、ゲルマニウム、水素を含有する半導体層であって、
    前記半導体層は、ゲルマニウムとシリコンを含む厚さ5〜40nmの層と、前記層の上に形成した多結晶シリコン層からなり、
    前記半導体層中の水素濃度が、前記絶縁性基板とは反対の表面側で高いことを特徴とする半導体層。
  2. 請求項1において、
    前記半導体層中のゲルマニウム濃度が、前記絶縁性基板とは反対の表面側で低いことを特徴とする半導体層。
  3. 請求項1において、
    前記半導体層中の水素濃度が、前記絶縁性基板側で1×1018cm−3以上、2×1020cm−3以下であることを特徴とする半導体層。
  4. 請求項1において、
    前記半導体層中の水素濃度が、前記表面側で5×1020cm−3以上、1×1022cm−3以下であることを特徴とする半導体層。
  5. 請求項1において、
    前記半導体層が、水素濃度の異なる複数層からなることを特徴とする半導体層。
  6. 請求項5において、
    前記半導体層を構成する水素濃度の異なる前記複数層のうち、少なくとも前記絶縁性基板側の第一層目が、水素を含む化合物とハロゲンを含む化合物を用いた熱CVD法で形成した多結晶膜であることを特徴とする半導体層。
  7. 請求項6において、
    前記半導体層を構成する水素濃度の異なる複数層のうち、前記絶縁性基板とは反対の表面側に位置する上層膜が、容量結合方式、誘導結合方式、高密度プラズマ方式のプラズマCVD法で形成した膜であることを特徴とする半導体層。
  8. 請求項6において、
    前記半導体層を構成する水素濃度の異なる複数層が、前記絶縁性基板側から該絶縁性基板とは反対の表面側に向かって連続するカラム状の結晶粒を有する多結晶膜で構成されていることを特徴とする半導体層。
  9. 請求項6において、
    前記半導体層を構成する水素濃度の異なる複数層のうち、前記絶縁性基板とは反対の表面側に位置する上層膜が、アモルファス膜で構成されていることを特徴とする半導体層。
  10. 請求項6において、
    前記水素を含む化合物が、シラン化合物であることを特徴とする半導体層。
  11. 請求項6において、
    前記ハロゲンを含む化合物が、ハロゲン化ゲルマニウム合物であることを特徴とする半導体層。
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