本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。まず、本発明の画像形成装置の概略について説明する。
(画像形成装置の概略)
図1は、電子写真方式を利用して画像を形成する画像形成装置としての複写機100の概略の構成を模式的に示す正面視での断面図である。複写機100は、画像読取装置1と、原稿搬送部2とを有している。
なお、以下での説明の便宜上、画像読取装置1の後述する第1移動枠131(図2参照)の画像読取時の移動方向を副走査方向と称し、原稿台としての載置読取用コンタクトガラス12に平行な面内で副走査方向に垂直な方向を主走査方向と称する。なお、主走査方向は、画像読取装置1によって原稿の画像が読み取られる1ラインに平行な方向とも言える。
画像読取装置1は、原稿搬送部2によって搬送されて搬送読取用コンタクトガラス11上を通過する原稿の画像、または、載置読取用コンタクトガラス12に載置された原稿の画像を読み取る。この画像読取装置1は、原稿搬送部2によって搬送される原稿の画像読取時には、光源6(図2参照)を有する第1移動枠131を読取位置に移動させ、その読取位置で搬送読取用コンタクトガラス11を介して原稿に光を照射し、原稿からの反射光をイメージセンサ15(図2参照)で受光することにより、上記原稿の画像を主走査方向の1ラインごとに読み取る。また、画像読取装置1は、載置読取用コンタクトガラス12に載置された原稿の画像読取時には、第1移動枠131を副走査方向に移動させながら載置読取用コンタクトガラス12を介して原稿に光を照射し、原稿からの反射光をイメージセンサ15で受光することにより、上記原稿の画像を読み取る。なお、画像読取装置1の詳細については後述する。
原稿搬送部2は、搬送読取用コンタクトガラス11上に読取原稿を1枚ずつ自動的に連続して搬送する原稿搬送装置であり、画像読取装置1の上方に設けられている。この原稿搬送部2は、複写機背面側に水平に位置する回動軸2a(図3参照)を中心に回動可能に設けられており、画像読取装置1の原稿台(載置読取用コンタクトガラス12)に原稿を載置する際に上下方向に開閉する上面カバーを構成している。また、載置読取用コンタクトガラス12に載置されるブック原稿の画像を読み取る場合、原稿搬送部2はブック原稿を上から押さえる原稿押さえ部としても機能する。なお、原稿搬送部2の代わりに、原稿押さえ部としてのみ機能する上面カバーが設けられてもよい。
また、複写機100は、画像読取装置1の正面側に操作パネル3を有している。操作パネル3は、複写機100の設定用のキーを表示しつつ使用者の入力を受け付ける、タッチパネルを含む液晶表示部30と、コピー部数等の数字入力を行うためのテンキー部31と、印刷開始を指示入力するためのスタートキー32とを有している。
また、液晶表示部30は、載置読取用コンタクトガラス12上に載置された原稿のサイズの候補を表示するとともに、表示した候補の中から原稿のサイズの指定を受け付ける表示部としても機能している。上記原稿のサイズの候補としては、例えば、A4横(横置き)、B4縦(縦置き)等のサイズを挙げることができる。ユーザが液晶表示部30で表示された原稿サイズのボタンを押圧すると、通常は(拡大、縮小の指定がない限り)その原稿サイズと同じサイズの用紙が読取画像を形成する記録媒体として指定されることになる。なお、液晶表示部30は、ジャムや用紙切れ等のエラー等の複写機100の状態も表示することができる。
また、複写機100は、給紙部4A、搬送路4B、画像形成部5A、中間転写部5B、定着部5C等を備えており、画像読取装置1で読み取られた画像を記録媒体上に形成する。なお、複写機100は、外部から送信される画像データに基づいて記録媒体上に画像を形成することもできる。
給紙部4Aは、複写機100の本体内に複数設けられており、それぞれ、各サイズ(例えば、A4、B4等のA型、B型用紙等)、各種用紙(例えば、コピー用紙、再生紙、厚紙、OHPシート等)を記録媒体として複数枚収容している。各給紙部4Aは、それぞれ回転駆動する給紙ローラ41を備え、印刷時、1枚ずつ搬送路4Bに用紙を送り込む。
搬送路4Bは、装置内で用紙を搬送する通路である。そして、搬送路4Bには、用紙の案内のためのガイド板や、用紙搬送時に回転駆動する搬送ローラ対42(図1おいて、上方から42A、42B、42Cの計3つ)や、搬送される用紙を画像形成部5Aの手前で待機させ、形成されたトナー像の転写タイミングに合わせて用紙を送り出すレジストローラ対43等が設けられる。また、定着完了後の用紙を排出トレイ44に排出する排出ローラ対45も設けられる。
画像形成部5Aは、複数の画像形成ユニット50(ブラック用の50Bk、イエロー用の50Y、シアン用の50C、マゼンタ用の50M)と露光装置51を含む。露光装置51は、画像読取装置1で読み取られた画像の画像データ等に基づき、レーザ光を点消灯しつつ出力し、各感光体ドラムを走査露光する。画像形成ユニット50は、回転駆動可能に支持された感光体ドラムや、感光体ドラムの周囲に配設された帯電装置、現像装置、清掃装置等を備える。そして、各画像形成ユニット50と露光装置51によって、感光体ドラムの周面上にトナー像が形成される。
中間転写部5Bは、各画像形成ユニット50からトナー像の1次転写を受け、用紙に2次転写を行う。中間転写部5Bは、各1次転写ローラ52Bk〜52M、中間転写ベルト53、駆動ローラ54、複数の従動ローラ55、2次転写ローラ56、ベルト清掃装置57等で構成される。各1次転写ローラ52Bk〜52Mは、対応する感光体ドラムとで無端状の中間転写ベルト53を挟み込む。各1次転写ローラ52Bk〜52Mには、転写用電圧が印加され、トナー像は中間転写ベルト53に転写される。
中間転写ベルト53は、駆動ローラ54等に張架され、モータ等の駆動機構(不図示)に接続される駆動ローラ54の回転駆動により周回する。駆動ローラ54は、2次転写ローラ56とで中間転写ベルト53を挟み込む。各画像形成ユニット50で形成されたトナー像(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色)は、順次、ずれなく重畳して中間転写ベルト53に1次転写された後、所定の電圧を印加された2次転写ローラ56により、用紙に転写される。
定着部5Cは、用紙に転写されたトナー像を定着させる。定着部5Cは、主として、発熱体を内蔵する加熱ローラ58とこれに圧接する加圧ローラ59からなる。用紙が、加熱ローラ58と加圧ローラ59との間に形成されるニップを通過すると、トナーが溶融・加熱され、トナー像が用紙に定着する。定着部5Cから排出される用紙は、排出トレイ44に送られる。
以上のことから、給紙部4A、搬送路4B、画像形成部5A、中間転写部5Bおよび定着部5Cは、画像読取装置1で読み取られた画像を記録媒体上に形成する画像出力部を構成していると言える。
(画像読取装置の詳細)
次に、上記した画像読取装置1の詳細について説明する。図2は、画像読取装置1の詳細な構成を示す正面視での断面図である。画像読取装置1は、箱形の筐体を有する。そして、画像読取装置1の上面で中央よりも左側には、主走査方向に細長い透明板状の搬送読取用コンタクトガラス11が配される。また、画像読取装置1の上面中央には、搬送読取用コンタクトガラス11よりも副走査方向に幅広の透明板状の載置読取用コンタクトガラス12が配される。書籍等の原稿を1頁ずつ読み取る場合、上面カバーとしての原稿搬送部2を持ち上げ、読取面を下向きにして、載置読取用コンタクトガラス12上に原稿が載置される。
画像読取装置1の筐体内には、第1移動枠131(キャリッジ)、第2移動枠132、ワイヤ133、巻取ドラム134、レンズ14およびイメージセンサ15等が配される。第1移動枠131は、光源6および第1ミラー161を保持する枠である。光源6は、原稿に光を照射するものであり、例えば複数のLEDが主走査方向に並んで構成されている。
第2移動枠132は、第2ミラー162および第3ミラー163を保持する枠である。第1移動枠131および第2移動枠132は、複数本のワイヤ133を介して巻取ドラム134に接続されている。巻取モータ13M(図8参照)によって巻取ドラム134が正逆回転することにより、第1移動枠131および第2移動枠132は個別に副走査方向に自在に移動する。レンズ14は、第1移動枠131および第2移動枠132の各ミラーを介して入射する光を集光してイメージセンサ15に導く。
イメージセンサ15は、光源6から出射されて原稿で反射された光を受光することにより、原稿の画像を主走査方向の1ラインごとに読み取り、画像データを生成する。このイメージセンサ15は、例えば、複数の受光素子(例えばCCD)をR(赤)、G(緑)、B(青)の各色ごとに主走査方向にライン状に並べたラインセンサで構成されている。
上記の構成において、原稿搬送部2により搬送される原稿の画像を読み取る場合、巻取モータ13Mの駆動により、第1移動枠131は、ホームポジション(HP)から搬送読取用コンタクトガラス11の下方位置に移動し、その位置で光源6が点灯する。なお、上記のホームポジションは、例えば、搬送読取用コンタクトガラス11と載置読取用コンタクトガラス12との間の下方位置である。また、第1移動枠131の移動に伴って第2移動枠132も副走査方向に移動する。
光源6が点灯すると、搬送読取用コンタクトガラス11を介して原稿に光が照射される。原稿からの反射光は、搬送読取用コンタクトガラス11を介して第1ミラー161に入射し、そこで反射された後、第2ミラー162および第3ミラー163で順に反射され、レンズ14を介してイメージセンサ15に入射する。イメージセンサ15は、反射光を画像濃度に応じたアナログの電気信号に変換して画像データを生成し、原稿の主走査方向1ラインの画像を読み取る。原稿を搬送しながらこのような動作を連続して行うことにより、原稿の主走査方向の1ラインごとの画像の読取が副走査方向に連続して行われ、1枚の原稿が読み取られる。
一方、載置読取用コンタクトガラス12上に載置された原稿の画像を読み取る場合、巻取モータ13Mの駆動により、第1移動枠131および第2移動枠132は、光源6を点灯させたまま、載置読取用コンタクトガラス12の下方を副走査方向に移動する。原稿の読取位置を副走査方向の一端側から他端側にかけて移動させながら、原稿からの反射光をイメージセンサ15で受光することにより、原稿の画像全体が読み取られる。
以上のことから、少なくとも、光源6、第1移動枠131、第2移動枠132、巻取モータ13M、巻取ドラム134、イメージセンサ15で、原稿の画像を読み取る画像読取部101(図8参照)が構成されていると言える。
(上面カバーの開閉とその検知)
次に、上面カバーとしての原稿搬送部2の原稿台に対する開閉と、その開閉の検知について説明する。図3は、原稿搬送部2の開状態での画像読取装置1の正面図であり、図4は、原稿搬送部2の開状態での画像読取装置1および原稿搬送部2の断面図であり、図5は、原稿搬送部2が開状態から閉状態に移行しつつあるときの画像読取装置1および原稿搬送部2の断面図である。なお、図4および図5は、画像読取装置1および原稿搬送部2を左側から見たときの断面図をそれぞれ示している。
原稿搬送部2は、前述のように画像読取装置1の上面に設けられている。原稿搬送部2は、画像読取装置1の本体背面側の一辺に設けられた2箇所の回転軸2aを中心として回動可能に支持部材2bに取り付けられている。上記2つの回動軸2a・2aは、水平方向(正面側から見て左右方向)に伸びている。これにより、原稿搬送部2は、画像読取装置1の正面側を自由端として、正面側を上下方向に振るように回転し、画像読取装置1の上面に対して開、閉両様の姿勢をとり得る。
原稿搬送部2の下面であって、原稿搬送部2を閉じたときに搬送読取用コンタクトガラス11と対向する位置には、白色ガイド板2cが設けられている。白色ガイド板2cは、搬送読取用コンタクトガラス11をカバーする位置および大きさで形成されている。原稿搬送部2を閉じたとき、白色ガイド板2cと搬送読取用コンタクトガラス11間に隙間が形成され、原稿搬送部2によって搬送される原稿がこの隙間を通過する。
また、原稿搬送部2の下面であって、原稿搬送部2を閉じたときに載置読取用コンタクトガラス12と対向する位置には、白色マット2dが設けられている。白色マット2dは、載置読取用コンタクトガラス12をカバーする位置および大きさで形成されている。原稿搬送部2を閉じたときには、載置読取用コンタクトガラス12上に載置された原稿を白色マット2dが押圧するため、原稿が移動することなく保持される。
また、画像読取装置1は、カバー開閉検知部7を備えている。カバー開閉検知部7は、原稿搬送部2の2箇所の回転軸2aの間に設けられて、原稿台に対する原稿搬送部2の開閉を検知するものであり、接触片71、センサ72、ばね73等で構成されている。
図4および図5に示すように、接触片71は、上下方向に延びる棒状の部材で、上下方向にスライドする。接触片71は、原稿搬送部2が、閉じられ始めると上側の先端が原稿搬送部2の下面に接触する接触部74を備える。そして、原稿搬送部2が倒されるほど、接触片71は下方に押し込まれる。また、接触片71は、下側の先端にセンサ72による開閉検知のために利用されるセンサ干渉部75を備える。
センサ72は、原稿搬送部2が下降時のセンサ干渉部75の近傍に備えられる。センサ72は、例えば、透過型光センサで構成され、発光部および受光部(図示せず)を備える。そして、原稿搬送部2が予め定められた位置よりも倒されると、センサ干渉部75はセンサ72の発光部と受光部との間の光路を遮り始める。また、予め定められた位置よりも原稿搬送部2が倒されていれば、センサ干渉部75は、センサ72の発光部と受光部との間の光路を遮り続ける。
これにより、原稿搬送部2が予め定められた位置よりも倒されていること(閉状態、閉動作)、および、原稿搬送部2が予め定められた位置以上に持ち上げられていること(開状態、開動作)を検知することができる。ばね73は、例えば圧縮コイルばねで構成されており、接触片71の下方に設けられている。このばね73は、原稿搬送部2の開状態で、接触片71が飛び出さず、センサ干渉部75がセンサ72の上方にくる程度に、接触片71を上方に付勢している。
(原稿のサイズ検知について)
次に、画像読取装置1での原稿のサイズ検知について説明する。図6は、画像読取装置1の平面図である。なお、図6では、画像読取装置1の上方に位置する原稿搬送部2の図示を省略している。
使用者は、原稿の画像を読み取る面を下向きにし、載置読取用コンタクトガラス12上に、原稿の基準点Pにあわせて原稿を載置する。なお、本実施形態の複写機100では、複写機100を上方からみて、載置読取用コンタクトガラス12の左上隅が基準点Pである。使用者は、この基準点Pに原稿の左上隅をあわせ原稿を載置する。
画像読取装置1は、原稿サイズ検知部19を有している。原稿サイズ検知部19は、原稿台に載置された原稿の副走査方向および主走査方向のサイズを検知するものである。具体的には、原稿サイズ検知部19は、副走査方向の原稿サイズについては、副走査方向において複数の予め定められた位置に配置された各検知センサ19aでの検知結果に基づいて原稿サイズを検知する。より詳細には、以下の通りである。
各検知センサ19aは、例えば、反射型光センサで構成されており、副走査方向の原稿のサイズの複数の候補のそれぞれに対応して配置されている。したがって、原稿載置時に原稿の存在を検知した検知センサ19aの数または位置に基づいて、載置された原稿の副走査方向のサイズを検知することができる。例えば、原稿載置時に基準点Pから副走査方向に1つ目、2つ目および3つ目に位置する各検知センサ19aで原稿の存在を検知し、基準点Pから4つ目に位置する検知センサ19aで原稿の存在を検知しなかった場合には、副走査方向の原稿サイズは、基準点Pから3つ目の検知センサ19aに対応するサイズであると判断できる。各検知センサ19aの出力は、例えば、後述の読取制御部10(図8参照)に入力される。
一方、主走査方向の原稿サイズの検知については、原稿サイズ検知部19は、光源6の点灯時の読取結果に基づいて原稿サイズを検知する。つまり、原稿の主走査方向のサイズ(長さ)は、原稿の左端の一部(画像の読取開始付近の複数ライン)を読み取ることで検知される。したがって、主走査方向の原稿サイズを検知する際には、光源6を点灯させながら第1移動枠131および第2移動枠132を副走査方向に若干移動させる必要がある。このことから、主走査方向の原稿サイズを検知する際は、光源6を含む画像読取部101(図8参照)が、原稿サイズ検知部19として機能しているとも言える。
上記の原稿サイズ検知部19は、装置の稼働状態(電源ON状態またはスリープモードから画像形成が可能な通常モードに復帰した状態)で原稿台に原稿が載置された場合には、画像読取部101による画像の読取開始前に、原稿台に載置された原稿のサイズを検知することができる。この場合、原稿サイズ検知部19は、原稿サイズ認識部として機能する。また、原稿サイズ検知部19は、原稿のサイズが不確定の状態で画像読取部101による画像の読取が開始され、該読取が終了した後、カバー開閉検知部7によって上面カバーの開動作が検知された場合でも、原稿サイズを検知することができる。なお、このときの検知方法については、後述する動作説明の中で併せて説明する。
(複写機のハードウェア構成)
次に、複写機100のハードウェア構成について説明する。図7は、複写機100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
複写機100の本体制御部8には、中央演算処理装置としてのCPU81と、記憶部82とが設けられている。記憶部82は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard disk drive)、フラッシュROM等の、不揮発性および揮発性のメモリで構成されている。なお、記憶部82は、本体制御部8の外部に設けられていてもよい。
記憶部82は、複写機100を制御するためのプログラム、データ等を記憶する。本体制御部8は、記憶部82のプログラムやデータを利用して、各部を制御し、印刷を行わせる。なお、本体制御部8は、全体制御や通信制御や画像処理を行うメイン制御部、画像形成や各種回転体を回転させるモータ等のON/OFF等を行い、印刷を制御するエンジン制御部等、機能ごとに分割して複数種設けられてもよい。ここでは、これらの制御部をまとめた形態で示して説明する。
また、本体制御部8には、画像処理部83が設けられる。画像処理部83は、ASICやメモリ等で構成され、濃度変換処理や、拡大縮小処理や、回転処理や、画像データの圧縮、伸張処理などの各種画像処理を行う。なお、画像処理部83は、その他、公知となっている画像処理(例えば、枠消し処理)等を行うこともできる。
また、本体制御部8は、給紙部4A、搬送路4B、画像形成部5A、中間転写部5B、定着部5C、操作パネル3等と接続され、用紙搬送やトナー像形成等、各部の動作制御を行う。そして、操作パネル3での設定やコピー実行指示は、本体制御部8に伝達される。本体制御部8は、画像読取装置1および原稿搬送部2とも接続され、コピー実行時等、画像読取装置1および原稿搬送部2に対して動作指示を与える。そして、本体制御部8はコピー時、原稿の画像データを受け取り、画像データに基づき、印刷を行わせる(コピー)。
また、本体制御部8(特にCPU81)は、原稿のサイズが不確定の状態で画像の読取が開始されたときに、液晶表示部30におけるサイズ指定または上記した原稿サイズ検知部19でのサイズ検知に基づいて、原稿のサイズを確定する原稿サイズ確定部として機能する。なお、原稿サイズが不確定の状態とは、画像読取部101による画像の読取開始時点において、液晶表示部30にて原稿サイズが指定されておらず、かつ、原稿サイズ検知部19によって原稿サイズが検知(認識)できていない状態を指す。つまり、本体制御部8は、画像の読取開始時点で、原稿サイズが確定されているか否かを、液晶表示部30でのサイズ指定または原稿サイズ検知部19(原稿サイズ認識部)でのサイズ検知に基づいて判断する。したがって、本体制御部8は、画像の読取開始時点で、原稿サイズが確定されているか否かを判断する原稿サイズ確定判断部としても機能する。
例えば、装置が電源OFF状態やスリープモード(省電力モード)の状態にあるときに、原稿台に原稿が載置され、上面カバー(原稿搬送部2)を閉じた後、装置が電源ON状態となったり、スリープモードから通常モードに復帰した場合に、液晶表示部30にてサイズ指定がされていない場合には、原稿サイズが不確定となる。また、装置の電源OFF状態およびスリープモードにおいては、少なくとも一部への機能ブロック(例えば原稿サイズ検知部19)への電力供給がOFFされるので、原稿台に原稿が載置されても、原稿サイズ検知部19によるサイズ検知が行われず、この場合も原稿サイズが不確定となる。
原稿のサイズが不確定の状態で画像の読取が開始されたときには、その後、原稿サイズ検知部19にて検知された原稿のサイズと同じサイズの記録媒体に読取画像が形成されることになるが、その詳細については、フローチャートに基づく後述する動作説明の中で併せて説明する。
(画像読取装置のハードウェア構成)
次に、画像読取装置1を含む画像読取装置100のハードウェア構成について説明する。図8は、画像読取装置100のハードウェア構成の詳細を示すブロック図である。
画像読取装置100は、上記した画像読取部101と、カバー開閉検知部7と、原稿サイズ検知部19とを含んで構成されている。画像読取部101は、上記した第1移動枠131、第2移動枠132、巻取モータ13M、巻取ドラム134、光源6、イメージセンサ15に加えて、読取制御部10を含んでいる。
読取制御部10は、上述の本体制御部8や操作パネル3と通信可能に接続されており、例えば、操作パネル3のスタートキー32が押下された場合等、本体制御部8の指示を受けて、画像読取装置1の各部の動作制御や、読取で得られた画像データの本体制御部8への送信制御を行う。このような読取制御部10は、中央演算処理装置としてのCPUや、画像読取装置100の制御に必要なプログラム、データを記憶する記憶装置としてのROM、RAMを含む基板で構成されている。
読取制御部10には、巻取モータ13Mが接続されている。これにより、巻取モータ13Mの回転を制御して巻取ドラム134を回転させ、第1移動枠131および第2移動枠132を副走査方向に移動させることができる。また、読取制御部10は、光源6と接続されており、画像読取時の光源6の点灯/消灯を制御している。さらに、読取制御部10は、イメージセンサ15、カバー開閉検知部7および原稿サイズ検知部19と通信可能に接続されており、イメージセンサ15で読み取った画像のデータを本体制御部8に送信したり、カバー開閉検知部7および原稿サイズ検知部19での各検知結果を本体制御部8に送信することができる。本体制御部8は、読取制御部10から送信される各種の情報を受けて、読取画像の記録媒体への形成を制御することになる。
なお、読取制御部10の機能を本体制御部8に持たせたり、逆に、本体制御部8の機能を読取制御部10に持たせることも可能である。
(複写機の動作について)
次に、上記構成を備えた複写機100の動作について、主に図9のフローチャートに基づいて説明する。なお、ここでは、原稿台に載置された原稿のサイズが不確定の状態で印刷開始の指示を受け、画像の読取を行う場合の動作について説明する。なお、原稿サイズが不確定であるかどうかは、上述したように本体制御部8が判断することができる。
原稿サイズが不確定の状態で操作パネル3においてスタートキー32が押下され、印刷開始が指示されると(S1)、画像読取部101は、原稿サイズが不確定のため、最大の原稿サイズで画像の読取を開始する(S2)。つまり、画像読取部101は、光源6を有する第1移動枠131、および第2移動枠132を、ホームポジションHP(図11、図12参照)から副走査方向に最大の原稿サイズに対応する読取位置A(図11、図12参照)まで移動させながら、原稿台に載置された原稿に光を照射するとともに、原稿からの反射光をイメージセンサ15で受光することにより、原稿の画像を読み取る。そして、本体制御部8は、操作パネル3の液晶表示部30に対して、原稿サイズが不確定であることを表示させるとともに、原稿サイズの候補を表示させる(S3)。図10は、このときの液晶表示部30の表示画面例を示している。このように、S3では、給紙部4Aが収容している複数のサイズの用紙と同じサイズ(A4縦、A4横等)が、原稿サイズの候補として表示され、ユーザが原稿サイズを選択、指定することが可能な状態となる。
次に、本体制御部8は、液晶表示部30にて原稿サイズがユーザによって選択されたか否かを判断する(S4)。S4にて、原稿サイズが選択された場合には、本体制御部8は、選択されたサイズに原稿サイズを確定し(S5)、確定した原稿サイズに読取画像を切り出す(S6)。その後、本体制御部8は、液晶表示部30に対して原稿サイズの候補の表示をOFFさせ(S7)、選択された原稿サイズと同じサイズの用紙に切り出した画像を等倍で形成するように、各部(給紙部4A、搬送路4B、画像形成部5A、中間転写部5B、定着部5C)を制御する。これにより、用紙への印刷が行われ(S8)、処理が終了する。
一方、S4にて、原稿サイズが選択されていない場合には、最大サイズでの画像の読取が終了し、光源6を消灯させた後(S9)、本体制御部8は、読取制御部10を制御して第1移動枠131および第2移動枠132のホームポジションへのリターンを開始させる(S10)。そして、本体制御部8は、リターンが終了するまでに(第1移動枠131および第2移動枠132がホームポジションに戻るまでに)、液晶表示部30にて原稿サイズがユーザによって選択されたか否かを判断する(S11)。S11にて、原稿サイズが選択された場合には、それによって原稿サイズが確定するので(S5)、その後は、上述したS6以降の動作を行って、処理を終了する。
S11にて、原稿サイズが選択されていない場合には、本体制御部8は、リターンが終了するまでに、カバー開閉検知部7によって上面カバー(原稿搬送部2)が開かれたどうかを判断する(S12)。S12にて、上面カバーが開かれている場合には、本体制御部8は、読取制御部10に対して、原稿サイズ検知部19による原稿サイズの検知を指示する。この指示に基づき、原稿サイズ検知部19は、キャリッジのリターン中に原稿サイズを検知する(S13)。これにより、原稿サイズが確定するので(S5)、その後は、上述したS6以降の動作を行って、処理を終了する。
ここで、図11は、リターン中に上面カバーの開動作が検知されたときのキャリッジ(第1移動枠131)の移動順序を模式的に示している。画像の読取終了後、キャリッジが読取終了位置AからホームポジションHPに戻るリターン中の位置(例えば位置B)で、上面カバーの開動作が検知されたときには、原稿サイズ検知部19は、光源6を再度点灯させてキャリッジのリターン中に原稿のサイズ(主走査方向のサイズ)を検知する。なお、原稿サイズを検知した後は、光源6を即座に消灯させる。したがって、画像の読取開始からサイズ検知を経てホームポジションに戻るまでのキャリッジの移動順序は、図11の(1)(2)の順となる。なお、副走査方向の原稿サイズについては、キャリッジの移動とは関係なく、各検知センサ19a(図6参照)によって検知できる。
このように、キャリッジのリターン中に原稿サイズを検知する場合は、キャリッジのリターン中の動作をそのまま利用して原稿サイズを検知することができるので、例えばキャリッジのリターン動作終了後、再度キャリッジを移動させてサイズ検知を行う場合のように、サイズ検知の目的だけでキャリッジを改めて動作させる必要がなくなり、キャリッジの余分な動作を不要とすることができる。
一方、図9のS12にて、上面カバーが開かれていない場合には、本体制御部8は、第1移動枠131および第2移動枠132のホームポジションへのリターンが終了したか否かを判断し(S14)、リターンが終了するまでS11およびS12の判断を繰り返す。そして、S14にて、リターンが終了している場合、本体制御部8は、リターン中と同様に、液晶表示部30にて原稿サイズがユーザによって選択されたか否かを判断する(S15)。S15にて、原稿サイズが選択された場合には、それによって原稿サイズが確定するので(S5)、その後は、上述したS6以降の動作を行って、処理を終了する。
S15にて、原稿サイズが選択されていない場合には、本体制御部8は、カバー開閉検知部7によって上面カバーが開かれたどうかを判断する(S16)。S16にて、上面カバーが開かれている場合には、本体制御部8は、読取制御部10に対して、原稿サイズ検知部19による原稿サイズの検知を指示する。この指示に基づき、原稿サイズ検知部19は、キャリッジのリターン後ではあるが、原稿サイズを検知する(S13)。これにより、原稿サイズが確定するので(S5)、その後は、上述したS6以降の動作を行って、処理を終了する。一方、S16にて、上面カバーが開かれていない場合には、本体制御部8は、上面カバーが開かれるまで、原稿サイズの検知を指示しない。
図12は、リターン終了後に上面カバーの開動作が検知されたときのキャリッジの移動順序を模式的に示している。画像の読取終了後、キャリッジが読取終了位置AからホームポジションHPに戻り(リターンが終了し)、キャリッジのホームポジションHPでの停止中に、上面カバーの開動作が検知されたときには、原稿サイズ検知部19は、ホームポジションHPから例えば位置Cにキャリッジを再度移動させて原稿のサイズ(主走査方向のサイズ)を検知し、検知終了後、キャリッジをホームポジションHPに戻す。この動作により、キャリッジのリターン終了後であっても、原稿サイズを検知することができる。なお、副走査方向の原稿サイズについては、リターン中での検知と同様に、キャリッジの移動とは関係なく、各検知センサ19aによって検知できる。したがって、画像の読取開始からサイズ検知を経てホームポジションに戻るまでのキャリッジの移動順序は、図12の(1)(2)(3)(4)の順となる。
以上のように、本実施形態では、原稿のサイズが不確定の状態で画像読取部101による画像の読取が開始されたときでも、原稿サイズ検知部19にて原稿のサイズが検知されると(S13参照)、検知された原稿のサイズと同じサイズの記録媒体上に読取画像が形成される(S8参照)。したがって、正しいサイズ(載置された原稿と同じサイズ)の記録媒体に読取画像を形成することができる。
また、原稿サイズが不確定の状態で画像の読取が開始され、画像読取終了後にカバー開閉検知部7によって上面カバーの開動作が検知されたときに、原稿サイズ検知部19が原稿サイズを検知している(S12、S16、S13参照)。これにより、画像読取終了後に上面カバーの開動作に伴って原稿サイズを迅速に検知することができ、検知した原稿サイズと同じサイズの記録媒体に読取画像を迅速に形成することができる。また、画像の読取終了後、上面カバーが開かれた場合は、ユーザが画像の読取終了を認識して、原稿台から原稿を取り除こうとしており、ユーザが原稿のコピー動作の終了を待っているものと推認できる。したがって、画像の読取終了後、コピー動作を迅速に完了させることは、このようなユーザの期待にも応えるものとなり、利便性が高くなる。
また、原稿サイズが不確定の状態で画像の読取が開始された場合でも、液晶表示部30にて原稿のサイズが指定された場合には(S4、S11、S15参照)、指定された原稿サイズと同じサイズの記録媒体上に読取画像が形成される(S8参照)。したがって、例えば原稿サイズ検知部19でのサイズ検知を行う前に、ユーザが液晶表示部30にて原稿サイズを直接指定することにより、画像の読取終了後、早く記録媒体への画像形成を開始させることができる。
また、画像読取部101は、原稿サイズが不確定の状態では、最大の原稿サイズで画像を読み取っている(S2参照)。これにより、その後、どのような原稿サイズが原稿サイズ検知部19にて検知または液晶表示部30にて指定されても、読取画像のうちの必要な部分(載置された原稿の画像の部分)だけを切り出すことができる。そして、本体制御部8は、検知または指定された原稿のサイズに、読取画像を切り出している(S6参照)。したがって、検知または指定された原稿サイズと同じサイズの記録媒体上に、必要な画像(切り出した画像)のみを形成することができる。
(原稿サイズの確定方法の設定について)
以上では、原稿のサイズが不確定の状態で読取が開始されたときに、本体制御部8が、液晶表示部30におけるサイズ指定と、原稿サイズ検知部19でのサイズ検知との両方に基づいて、原稿のサイズを確定しているが、サイズ検知のみに基づいて原稿のサイズを確定してもよく、これらのいずれかの原稿サイズの確定方法を設定できる構成となっていてもよい。
図13は、原稿のサイズが不確定の状態で読取が開始されたときの原稿サイズの確定方法を、液晶表示部30にて設定する場合の表示画面の例を示している。図13の例では、上記確定方法として、(1)原稿サイズ検知部19でのサイズ検知に基づいて原稿サイズを確定する、(2)液晶表示部30でのサイズ指定および原稿サイズ検知部19でのサイズ検知の両方に基づいて原稿サイズを確定する、のいずれかの表示部分を押圧し、OKボタンを押圧することにより、設定することができる。なお、原稿サイズの確定方法として、上記の(1)の方法が設定された場合は、動作の流れは図14のようになる。なお、図14における各ステップの番号は、図9と対応している。
液晶表示部30にて図13のような画面を表示させ、原稿サイズの確定方法を設定可能とすることにより、ユーザの好みに応じた原稿サイズの確定方法を設定することができる。
以上のことから、液晶表示部30は、原稿サイズが不確定の状態で読取が開始されたときに、原稿サイズ確定部としての本体制御部8が、原稿サイズ検知部19でのサイズ検知のみ、サイズ指定およびサイズ検知の両方、のいずれに基づいて原稿のサイズを確定するかを設定するための設定部として機能していると言うことができる。
(プレビュー表示について)
ところで、図15は、液晶表示部30におけるプレビュー表示の設定画面を示している。同図に示すように、原稿サイズが不確定の状態で読取が開始されたときに、印刷前にプレビュー表示を行うか否かを設定できる構成となっていてもよい。このプレビュー表示とは、記録媒体への読取画像の形成前に、原稿サイズ検知部19にて検知された原稿のサイズまたは液晶表示部30にて指定された原稿のサイズに対応する記録媒体を用いて画像を形成した結果を示すものである。液晶表示部30の表示画面において、プレビュー表示を行う、プレビュー表示を行わない、のいずれかの表示部分を押圧して、OKボタンを押圧することにより、プレビュー表示の実行の可否を設定することができる。このように、液晶表示部30は、そのようなプレビュー表示の実行を設定するための入力部として機能しており、プレビュー表示の実行が設定されている場合のみ、プレビュー表示を行うこととなる。
図16は、図9のフローチャートにおいて、プレビュー表示の設定を考慮したときの動作の流れを示している。本体制御部8は、S4またはS13の後、S5にて原稿サイズを確定する前に、液晶表示部30にて、プレビュー表示の実行が設定されているか否かを判断する(S4−1)。S4−1にて、プレビュー表示の実行が設定されていない場合は、そのままS5に移行し、S5以降の動作が行われる。
一方、S4−1にて、プレビュー表示の実行が設定されている場合には、液晶表示部30は、プレビュー表示を実行するとともに、プレビュー表示されたサイズとは異なる他の原稿サイズの候補を併せて表示して、他の原稿サイズの選択入力を受け付ける(S4−2)。ここで、図17は、S4−2での液晶表示部30の表示画面例を示している。例えば、S4にて選択またはS13にて検知された原稿サイズがA4横である場合、液晶表示部30は、その原稿サイズのプレビュー表示を行うとともに、A4縦、B4横等、他の原稿サイズの候補も表示して、これらの選択入力を受け付ける。ユーザは、プレビュー表示されたサイズでの印刷がOKであれば、OKボタンを押圧し、他の原稿サイズでの印刷を希望する場合は、希望する他の原稿サイズの表示部分を押圧すればよい。
S4−2のプレビュー表示にて、OKボタンが押圧されると、本体制御部8は、プレビュー表示された原稿サイズでの印刷がOKであると判断し(S4−3でYes)、上述したS5以降の動作を行う。
一方、S4−3にて、プレビュー表示された原稿サイズでの印刷がOKでなく、他の原稿サイズが選択された場合は、液晶表示部30は、入力された他の原稿サイズのプレビュー表示を行うとともに、さらに他の原稿サイズの候補を表示して、他の原稿サイズの選択入力を受け付ける(S4−4)。
図18は、S4−4での液晶表示部30の表示画面例を示している。例えば、原稿サイズとしてB5横が選択されている場合、液晶表示部30は、その原稿サイズのプレビュー表示を行うとともに、A4横、A4縦等、他の原稿サイズの候補も表示して、これらの選択入力を受け付ける。ユーザは、プレビュー表示を見て、選択した原稿サイズでの印刷がOKであれば、OKボタンを押圧し、さらに他の原稿サイズでの印刷を希望する場合は、希望する他の原稿サイズの表示部分を押圧すればよい。そして、S4−3に戻り、ユーザの了解が得られるまで、すなわち、プレビュー表示にてユーザがOKボタンを押圧するまで、S4−3、S4−4の処理を繰り返し、最終的には、ユーザの希望する原稿サイズが確定されることになる(S5)。
以上のように、液晶表示部30は、プレビュー表示の実行を設定するための入力部として機能しているので、ユーザは、液晶表示部30での入力によって、プレビュー表示の実行の可否を自由に設定することができる。また、プレビュー表示の実行が設定されている場合には、ユーザは、原稿サイズが不確定の状態で読取が開始された場合でも、その後、指定または検知された原稿サイズが正しいか否か、つまり、正しい原稿サイズと同じサイズの記録媒体に読取画像が形成されるか否かを、プレビュー表示で確認することができる。さらに、原稿台から原稿が早く抜き取られた場合には、原稿サイズを正しく検知できていない場合もあるが、プレビュー表示の実行により、原稿サイズが正しく検知できているか否かも確認できる。一方、プレビュー表示の実行が設定されていない場合には、ユーザによるプレビュー表示での原稿サイズの確認なしで、読取画像を記録媒体に形成させることができ、画像の読取終了後、迅速に画像形成を行うことができる。
また、液晶表示部30は、プレビュー表示を行う際に、他の原稿サイズの候補も表示して、他の原稿サイズの選択入力を受け付ける(S4−2参照)。これにより、ユーザは、プレビュー表示にて、原稿サイズが正しくないと判断した場合でも、液晶表示部30にて他の原稿サイズを選択することができる。
また、液晶表示部30は、プレビュー表示されたサイズとは異なる他の原稿サイズの選択入力を受け付けたときに、入力された他の原稿サイズのプレビュー表示を再度行っている(S4−4参照)。これにより、ユーザは、入力した他の原稿サイズが正しいか否かを容易に判断することができる。
また、プレビュー表示にてユーザがOKボタンを押圧するまで、S4−3、S4−4の処理が繰り返されるので、ユーザは、他の原稿サイズの入力ごとに、入力した原稿サイズに対応するプレビュー表示によって、入力した原稿サイズが正しいか否かを判断することができる。
なお、図16のフローチャートでは、原稿サイズを確定する前にプレビュー表示を行っているが、印刷前であればどの時点でプレビュー表示を行ってもよい。例えば、原稿サイズを確定した後、すなわち、S5の後(S7の後でもよい)にプレビュー表示が設定されているか否かを判断して、確定された原稿サイズでプレビュー表示を行い、ユーザがOKボタンを押圧したときに、プレビュー表示されたサイズで印刷を行うようにしてもよい。
なお、本実施形態では、画像形成装置として複写機100を例に挙げたが、本発明は、例えば複合機やファクシミリ装置などの他の画像形成装置にも適用可能である。また、本実施形態では、タンデム式のカラーの画像形成装置について説明したが、その他、ロータリー式のカラー画像形成装置やモノクロの画像形成装置にも、本実施形態の構成を適用することが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。