以下、本発明の画像処理装置を詳細に説明する。なお、説明の便宜上、画像処理装置は、コピーモード、プリンタモード、スキャナモード、ファクシミリモード、および、ファイリングモードといった処理モードを有する複合機である。
画像処理装置は、外部から伝達された画像データに応じて、所定の記録シート(記録用紙)に対して多色および単色の画像を形成するものである。画像処理装置は、図1に示すように、装置本体100、装置本体100の上部に画像読取部180、装置本体100の中央部に画像形成部160、装置本体100の下部に多段給紙ユニットを配置して構成されている。
装置本体100の上面に配置された透明ガラスの原稿台92の上には、原稿セットトレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿台92の上へ給紙する自動原稿処理装置102が備えられている。原稿処理装置102は、原稿台92を覆う原稿カバー101に設けられる。原稿カバー101は、図1中に示す矢印Mの方向に回動自在に設けられる。この構成により、利用者は、原稿カバー101を回動させ、原稿台92の上を開放することにより原稿を原稿台92に手置きすることができる。
原稿台92の下方に配置された画像読取部180は、第1走査ユニット、第2走査ユニット、光学レンズ、光電変換素子であるCCDラインセンサを有する。画像読取部180は、自動原稿処理装置102との関連した動作により、原稿台92の上に載置された原稿の画像を所定の露光位置において相対的に走査して読み取る。
第1走査ユニットは、原稿面上を露光する光源ランプユニット、および、原稿からの反射光像を所定の方向に反射させる第1ミラーを搭載している。光源ランプユニットの照射光量は、光量センサによって検出される。
第2走査ユニットは、第1ミラーで反射された原稿からの反射光を光電変換素子であるCCDラインセンサに導く第2ミラー、および、第3ミラーを搭載している。光学レンズは、原稿からの反射光をCCDラインセンサの受光面に結像させる。
装置本体100に内装された画像形成部160は、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、定着ユニット7を有して構成されている。
画像形成部160において扱われる画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。したがって、現像器2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナユニット4は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれが、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに設定される。これにより、画像形成部160は、4つの画像ステーションが構成される。
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段である。帯電器5は、チャージャ型の他に、接触型のローラ型やブラシ型が用いることができる。
露光ユニット1は、画像書込み装置に該当するものであって、レーザ出射部および反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(以下、LSUという)として構成される。露光ユニット1は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズやミラー等の光学要素とが配置されている。
露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。なお、露光ユニット1としては、この他に、発光素子をアレイ状に並べた例えばELやLED書込みヘッドを用いる手法も採用できる。
現像器2は、それぞれの感光体ドラム3の上に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーにより顕像化するものである。クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収する。
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、および、中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、YMCK用の各色に対応して4本設けられている。
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、および、中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また、各中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。そして、中間転写ベルト61は、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、例えば、厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。
中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えば、ステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシ等の形状でも用いることが可能である。
上記構成により、各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は、中間転写ベルト61で積層される。このように、積層された画像情報は中間転写ベルト61の回転によって、後述の記録シートと中間転写ベルト61の接触位置に配置される転写ローラ10によって記録シート上に転写される。
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は、所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ10にはトナーを記録シートに転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は、所定ニップを定常的に得るために、転写ローラ10もしくは前記中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方を硬質材料(例えば、金属)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(例えば、弾性ゴムローラや発泡性樹脂ローラ)が用いられる。
また、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナー、もしくは、転写ローラ10によって記録シート上に転写が行われず、中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次の工程でトナーの混色を発生させる原因となる。そのため、それら残ったトナーは、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。
中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触する、例えば、クリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられる。クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
装置本体100の下方には、載置台を兼ねた多段給紙ユニットが配置されている。多段給紙ユニットは、給紙カセット81や手差し給紙カセット82等から構成される。
給紙カセット81は、画像形成に使用する記録シートを蓄積しておくためのトレイである。給紙カセット81は、装置本体100の露光ユニット1の下側に設けられている。また、手差し給紙カセット82にも画像形成に使用する記録シートを置くことができる。また、装置本体100の上方に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みのシートをフェイスダウンで集積するためのトレイである。
装置本体100には、給紙カセット81および手差し給紙カセット82のシートを、転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための、略垂直形状の用紙搬送路Sと、記録シートが前記用紙搬送路Sを搬送させるための用紙搬送装置150とが設けられている。
用紙搬送装置150は、給紙カセット81、あるいは、手差し給紙カセット82といった多段給紙ユニットから排紙トレイ91までの用紙搬送路Sに記録シートを搬送させるものである。用紙搬送装置150は、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d、レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7等が備えられる。これら装置は、用紙搬送路Sの近傍に配される。
搬送ローラ12a〜12dは、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラである。搬送ローラ12a〜12dは、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。
ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられる。ピックアップローラ11aは、給紙カセット81からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。同様に、ピックアップローラ11bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に備えられる。ピックアップローラ11aは、手差し給紙カセット82からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
レジストローラ13は、用紙搬送路Sを搬送されているシートを一旦保持するものである。レジストローラ13は、感光体ドラム3上のトナー像の先端とシートの先端を合わせるタイミングでシートを転写ローラ10に搬送する機能を有している。
定着ユニット7は、ヒートローラ71および加圧ローラ72を備える。ヒートローラ71および加圧ローラ72は、シートを挟んで回転するようになっている。ヒートローラ71は、温度検出器からの信号に基づいて、制御部であるCPU110によって所定の定着温度となるように設定される。ヒートローラ71は、加圧ローラ72とともにトナーを記録シートに熱圧着することにより、記録シートに転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、記録シートに対して熱定着させる機能を有している。ヒートローラ71を外部から定着するための外部定着ベルト73が設けられている。
次に、シート搬送経路を詳細に説明する。画像処理装置には、予め、記録シートを収納する多段給紙ユニットである給紙カセット81、手差し給紙カセット82が設けられている。これら給紙カセット81,82から記録シートを給紙するために、各ピックアップローラ11a,11bが配置され、記録シートを1枚ずつ搬送路Sに導くようになっている。
各給紙カセット81,82から搬送される記録シートは、用紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、記録シートの先端と中間転写ベルト61上の画像情報の先端を整合するタイミングで転写ローラ10に搬送される。そして、記録シート上に画像情報が書き込まれる。その後、記録シートは、定着ユニット7を通過することによって記録シート上の未定着トナーが熱で溶融・固着され、その後に配された搬送ローラ12bを経て、排紙トレイ91上に排出される。
上記のシート搬送経路は、記録シートに対する片面印字要求のときのものであるが、両面印字要求の時は、片面印字が終了し、定着ユニット7を通過した記録シートの後端が最終の搬送ローラ12bで把持されたときに、搬送ローラ12bが逆回転する。これにより、記録シートを搬送ローラ12c,12dに導く。そして、レジストローラ13を経て、記録シート裏面に印字が行われた後に、記録シートが排紙トレイ91に排出される。
画像処理装置は、図2に示すように、CPU110、RAM120、ROM130、HDD140、用紙搬送装置150、画像形成部160、操作パネルコントローラ170、操作パネル175、画像読取部180、通信部190、および、検出センサ241,242を備えている。
CPU110は、装置全体を制御する制御部である。CPU110は、ROM130に予め書き込まれたプログラムにしたがって各機器を統括して制御し、この間に入出力されるデータをRAM120の所定のメモリエリアに一時記憶する。
HDD140は、記憶部であって、読み取った画像データのスプールや、解析後の画像データを格納する。また、HDD140は、外部端末装置Aから送信された画像データやパスワード等のジョブ情報を記憶する。
操作パネル175は、利用者が操作指示等を入力するものであって、入力キーを有するキーボードと、タッチパネル機能を有する液晶表示パネルとを備える。操作パネル175は、装置の状態や利用可能な記録シートサイズ、複写倍率等の表示を行なうと共に、キーボードの入力キーあるいは液晶表示パネルの入力ボタンにより利用者の操作を受け付けることができる。
操作パネル175は、コピーモードやプリンタモードといった処理モードを選択するための処理指示の入力、原稿の画像の読み取りを開始させるための処理開始指示の入力、読み取った画像データを出力させるための出力実行指示の入力、および、画像データの出力を中止させるための出力中止指示の入力等を受け付ける。
操作パネル175は、操作パネルコントローラ170を介してCPU110と接続される。操作パネルコントローラ170は、CPU110からの指示に基づいて、操作パネル175の表示を制御する。検出センサ241,242は、記録シートの搬送異常を検出するものであって、用紙搬送路S上に設けられる。
通信部190は、パーソナルコンピュータ等の外部端末装置Aと通信回線を介して通信を行なう。具体的には、通信部190は、通信ケーブル等を介してネットワークもしくはインターネットを介して外部端末装置Aに接続される。画像処理装置100は、外部端末装置Aからの画像データをネットワーク等を介して受信する。受信された画像データは、ページ単位でRAM120、あるいは、HDD140へと転送され、一旦記憶される。そして、CPU110からの指示に基づいて、記憶された画像データ化画像形成部160へ送られ、処理される。
ブック原稿のように、自動原稿処理装置102を使用できない場合、利用者は、開いたブック原稿を原稿台92に載置する。そして、1枚ずつブック原稿の画像が読み取られ、画像データの出力が行われる。このときに、CPU110は、読み取った画像データをHDD140に記憶させ、利用者から出力実行指示の入力があったときに、HDD140に記憶された画像データの処理をまとめて開始する一括処理モードを実行する。
なお、ブック原稿とは、一部が閉じられた原稿(例えば、ノートブック)、あるいは、製本された書籍等を言う。これらのブック原稿は、自動原稿処理装置102で原稿の画像を読み取ることができない原稿である。
また、原稿を1枚ずつ読み取って、そのまま処理をする通常モードも実行可能である。デフォルトでは、一括処理モードに設定されている。
装置本体100は、原稿カバー101の開閉を検出する開閉検出部200を備える。CPU110は、前記原稿カバー101の開閉状態に応じて、読み取った画像データをHDD140に記憶させる。そして、記憶させた画像データを印刷処理させるといった出力をする。
開閉検出部200は、赤外線センサ、超音波センサ、あるいは、磁気センサといった非接触センサや、リミットスイッチといった接触スイッチ等が用いられる。開閉検出部200は、原稿台92の上で、原稿カバー101の開閉端側、すなわち、原稿カバー101の回動軸が備えられる端と対向する位置の端に備えられる。開閉検出部200は、常に原稿カバー101の開閉を検出する。開閉検出部200は、検出結果をCPU110に出力する。
CPU110は、利用者から、コピーモードやプリンタモードといった処理モードを選択するための処理指示の入力がされ、読み取りの開始指示である処理開始指示の入力がされたとき、原稿カバー101の開閉状態に応じて、読み取った画像データをHDD140に記憶させるか否かを判断する。CPU110は、原稿カバー101が開状態のとき、読み取った画像データをHDD140に記憶させる。原稿カバー101が閉じたとき、CPU110は、読み取りを終了し、出力を開始する。
CPU110は、読み取った画像データをHDD140に記憶する際、連続して読み取った画像データを関連付けて記憶させる。詳しくは、CPU110は、読み取り開始の入力がされてから原稿の画像の読み取りが終了したことの入力があるまでに読み取った画像データを関連付け、HDD140に記憶させる。これにより、画像データ出力する際、まとめて出力することができる。
原稿カバー101を閉じることは、原稿の画像の読み取りが終了したという読取終了指示の入力となる。すなわち、CPU110は、開閉検出部200が、原稿カバー101が閉じられたことを検出したときに、読取終了指示の入力があったとみなし、原稿の画像の読み取りを終了する。
CPU110は、原稿カバー101が閉じられた後に、原稿カバー101の開閉を確認する。このときに、原稿カバー101が再び開放されたことを確認したならば、CPU110は、読み取りをする次の原稿があると判断し、読み取りを再開する。
原稿カバー101が再び開放されなかった場合、すなわち、原稿カバー101が閉じた状態のとき、CPU110は、原稿の画像の読み取りが終了したと判断する。そして、CPU110は、図3に示すような画面を操作パネル175の液晶表示パネルに表示させ、利用者に対して画像データの出力を開始するか否かの確認の報知をする。
確認の報知後、CPU110は、出力確認の入力があるか否かを確認する。例えば、所定時間を設け、確認の報知をしてから所定時間内に出力実行指示の入力、具体的には、図3中の「OKボタン300」を利用者が押下し、出力実行指示の入力がされたとき、CPU110は、HDD140に記憶した画像データの出力を開始する。
確認の報知をしてから所定時間内に出力中止指示の入力があった場合、具体的には、図3中の「キャンセルボタン400」を利用者が押下し、出力中止指示の入力がされたとき、CPU110は、原稿カバー101が開放されたか否かを確認する。出力中止指示の入力から所定時間内に原稿カバー101の開放が検出されなかったとき、CPU110は、出力を中止する。出力中止指示があっても、確認の報知をしてから所定時間内に原稿カバー101の開放が検出されたとき、CPU110は、次の原稿があると判断し、読み取りを再開する。
確認の報知をしてから所定時間内に出力実行指示の入力がないとき、すなわち、図3中の「OKボタン300」を利用者が押下せず、出力実行指示の入力がされないとき、CPU110は、出力を中止する。すなわち、CPU110は、記録した画像データを出力する必要がないと判断し、HDD140に記憶した画像データを消去させる。そして、CPU110は、処理を中止する。
確認の報知をしてから所定時間内に出力中止指示の入力がないとき、すなわち、図3中の「キャンセルボタン400」を利用者が押下せず、出力中止指示の入力がされないとき、CPU110は、出力を開始する。
なお、所定時間は、利用者が任意に設定することができる。例えば、画像処理装置の初期起動時に利用者が設定する。あるいは、処理する際に設定する。または、画像処理装置の出荷時にデフォルトで設定されていても良い。
次に、図4を用いて、一括処理モードについて説明する。なお、説明の便宜上、処理はコピーモードとする。原稿は、ブック原稿であって、原稿カバーを開放した状態で画像を読み取るものとする。
利用者が画像処理装置の電源をONすると、CPU110は、利用者からの処理指示の入力、すなわち、モードの選択入力の有無を確認する(S100)。CPU110は、利用者から処理指示の入力があるまで待機状態となる。利用者が、原稿台92に原稿を載置して、操作パネル175からコピーモードの処理指示の入力をすると、CPU110は、コピーモードを開始する。
利用者が操作パネル175上のスタートボタンを押下し、処理開始指示の入力をすると、CPU110は、一括処理モードを実行し、画像読取部180を制御して原稿の画像の読み取りをする。画像データを読み取ると、CPU110は、原稿カバー101が開放しているか否かを確認する(S120)。原稿カバー101が閉じられている場合、CPU110は、読み取った画像データをRAM120に記憶させる。画像データをRAM120に記憶後、CPU110は、原稿カバー101が閉じられたかを確認する(S140)。
原稿カバー101が開放している場合、CPU110は、読み取った画像データをHDD140に記憶させる(S130)。画像データをHDD140に記憶後、CPU110は、原稿カバー101が閉じられたかを確認する(S140)。
原稿カバー101が閉じられていない場合、CPU110は、利用者がスタートボタンを押下し、次の原稿の画像を読み取るための処理開始指示の入力があるかを確認する(S145)。次の原稿の処理開始指示の入力があった場合、すなわち、利用者がスタートボタンを押下した場合、CPU110は、再度、S110〜S140の処理を行なう。
原稿の読み取りが終了したとき、利用者は、原稿カバー101を閉じる。S120において、この原稿カバー101の閉状態が検出されたとき、所定時間経過後にCPU110は、再度、原稿カバー101の開閉をチェックする。次の原稿の処理開始指示の入力がなかった場合、すなわち、利用者がスタートボタンを押下しなかった場合、CPU110は、原稿カバー101が閉じられたかを確認する(S140)。
原稿カバー101が閉じられているとき、CPU110は、操作パネル175に印刷開始のメッセージ、すなわち、利用者に対して記憶した画像データの出力を開始するか否かの確認の画面を表示させる(S150)。そして、CPU110は、キャンセルの入力、すなわち、利用者が画面上の「キャンセルボタン400」を押下し、出力中止指示の入力があるかを確認する(S160)。出力中止指示の入力があった場合、CPU110は、出力中止指示の入力から所定時間内に次の原稿の処理開始指示の入力、すなわち、利用者がコピーのスタートボタンを押下したかを確認する(S165)。
所定時間内に次の原稿の処理開始指示の入力があった場合は、再度、S110〜S160の処理を行なう。所定時間内に次の原稿の処理開始指示の入力がなかった場合、CPU110は、HDD140およびRAM120に記憶された画像データを消去し、コピー処理を中止する(S176)。そして、CPU110は、入力があるまで待機状態となる。
出力中止指示の入力がなかった場合、CPU110は、利用者が画面上の「OKボタン300」を押下し、出力の開始、すなわち、出力実行指示の入力があるかを確認する(S170)。出力実行指示の入力がなかった場合、CPU110は、メッセージを表示させてから所定時間が経過したかを確認する(S175)。所定時間が経過していない場合、CPU110は、再度、S160〜S170の処理を行なう。所定時間が経過している場合、CPU110は、HDD140およびRAM120に記憶された画像データを消去し、コピー処理を中止して(S176)、入力があるまで待機状態となる。
出力実行指示の入力があった場合、すなわち、利用者が「OKボタン300」を押下した場合、CPU110は、HDD140に記憶された画像データの印刷を開始させる(S180)。印刷が終了すると、CPU110は、HDD140およびRAM120に記憶された画像データを消去し、入力があるまで待機状態となる。
これにより、画像処理装置は、原稿台に載置された原稿の画像を1枚ずつ読み取り、読み取った画像データをHDD140に記憶させ、原稿の読み取りが終了すると、すべての画像データをまとめて出力をする。そのため、画像を読み取る度に出力をする場合と比べ、1回ずつの定着動作や記録シートの搬送動作を行なわなければならない回数が減るため、消費電力を削減することができる。また、トナーの定着動作や記録シートの搬送動作等を動作させるためのウォームアップ時間が1回で済むため、処理時間を短縮することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。画像処理装置ではなく、コピー装置といった単体の装置であってもよい。
本実施形態では、自動原稿処理装置を備えた画像処理装置で説明したが、特にこの限りではなく、自動原稿処理装置を有しない画像処理装置に適用しても良い。
本実施形態では、原稿カバーを閉鎖後、利用者からの出力実行指示の入力を確認してから、記録した画像データの出力を開始しているが、特にこの限りではなく、原稿カバーを閉じた後、すぐに記憶した画像データの出力を開始しても良い。すなわち、原稿カバーの閉動作を出力実行指示の入力とみなしてもよい。
本実施形態では、一括処理モードがデフォルトで設定されているが、特にこの限りではない。利用者が一括処理モードを選択したときに当該機能が起動しても良い。あるいは、利用者がコピーモードを選択した段階で当該機能が起動しても良い。
本実施形態では、コピー処理で説明したが、この限りではない。例えば、ファイリング処理、プリント処理、FAX処理といった他の処理に適用しても良い。
本実施形態では、原稿カバーの開閉状態によって、読取終了指示の判断を行なっているが、特にこの限りではなく、原稿台上の原稿の有無によって読取終了指示の判断を行なっても良い。この場合、原稿台には、原稿サイズを検出する検出器が設けられており、これを利用して原稿の有無を検出する。制御部は、一定時間、原稿台に原稿が載置されていないことを検出すると、原稿の読み取りが終了したと判断し、読取終了指示の入力があったとみなす。
本実施形態では、利用者に対して画像データの出力を開始するか否かの確認の報知の一例として、メッセージを操作パネルに表示する方法を採用しているが、特にこの限りではなく、音声により告知するといったように、利用者に知らせる種々の態様を採用しても良い。
本実施形態では、連続して読み取った画像データを関連付けて記憶部に記憶させているが、特にこの限りではなく、1つの処理動作毎にフォルダを作成し、そのフォルダに読み取った画像データを記憶させても良い。