JP5308672B2 - 安定化臭化プロピル組成物 - Google Patents

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Description

n−臭化プロピル(NPB)は商品である。これは電気および機械部品の冷時清浄化(cold cleaning)を含む種々の用途に有用である。その製造において使用される処理に依って、少なくとも90重量%のNPBおよび約98〜99重量%もの純度のNPBが市場で入手し得る。主な不純物は臭化イソプロピルおよび1,2−ジブロモプロパンであることが多い。
広く商品として受け入れられるためには、NPB製品は、日本企業により開発された60℃安定性試験に合格するということが望まれる。この試験は、NPBを60゜オーブン中で30日間保持し、その酸性度が5ppm(HBrとして計算して)以下にとどまることを要求する。この試験は、NPBにより肩部まで充填され、テフロンポリマーで蓋をした100mLのガラス瓶中で空気を除去せずに行われる。60℃安定性試験にうまく合格するためには、純粋なNPBは試験条件下でプロペンを放出するのと同時にHBrを放出する可能性があり、実際放出するので、好適な安定剤系が必要と考えられる。NPB組成物がこの試験に合格する能力によって、この組成物は著しい分解を起こさずに貯蔵および出荷可能となる。また、使用者も、電気および機械部品の冷時清浄化などの適度な温度で行われる種々の操作用の組成物を著しい分解を起こす恐れ無しで使用することができる。
非安定化NPBは、種々の冷時清浄化用途に望ましい揮発特性を有する。このように、NPB用安定剤系は、60℃安定性試験時の過度の酸性度発現の防止において有効であるのみならず、加えて、好ましくはNPBの蒸発時の許容され得ない残渣形成に寄与することがあってはならない。
本発明は、なかんずく、あるフェノール系化合物が60℃安定性試験において極めて低い濃度でNPBを安定化するのに極めて有効であるという発見に関連する。実際、本発明にしたがって使用される代表的なフェノール系化合物によって、NPBは、他の安定剤添加物成分を含有しないNPB中で50ppm(wt/wt)未満のレベルでしか存在しない場合でもこの試験への合格が可能となるということが試験により示された。事実、本発明の3つの好ましい安定剤は、60℃安定性試験において0.5ppm(wt/wt)の濃度で有効であることが見出された。本発明の好ましい安定剤の1つの2,6−ジ−te
rt−ブチル−p−クレゾールは、60℃安定性試験において1ppm(wt/wt)のレベルで有効であるということ、そして更にはNPBよりも高沸点であるにも拘わらず、この安定剤は少なくとも1〜30ppmの範囲では僅かな量の残渣しか残さず、そして少なくとも約50ppmまでの濃度でも多分同様な挙動をするということも見出された。加えて、本発明のある他の好ましい安定剤は、少なくとも1つの1,2−エポキシド、特にブチレンオキシドと共に使用される場合、60℃安定性試験への合格において相乗的に改善された安定性をもたらすことができることが見出された。
理論により拘束されるのではないが、本発明の支持において行われる実験によって、特に高温暴露時の臭化プロピル中での酸性度の形成は多分酸素により開始されるフリーラジカルプロセスであること、そしてプロペンとHBrは臭化イソプロピルと共に形成され、臭化イソプロピルはプロペンとHBrの再結合により形成されるということが示されていることは注目に値する。それゆえ、NPBの不純物含量は不安定性の原因でないということが理論上考えられる。置換フェノール系化合物は、安定化量で存在する場合、n−臭化プロピルのプロペンおよびHBrへの分解を最少化あるいは防止すると考えられ、1,2−エポキシドはフリーラジカル過程で形成されるHBrと反応して、最終製品が極めて低い酸性度を有すると考えられる。
60℃安定性試験への合格能力により実証されるように、本発明のNPB組成物の増進された安定性は、このNPB組成物が貯蔵および出荷時に極めて望ましい安定性を保有するのみならず、加えてこの組成物が更に安定化されることを必要とせずに冷時清浄化操作において確実に有効に使用可能であるようにせしめる。更には、蒸発時に僅かな量の残渣しか、またはいかなる量の残渣も残さない本発明の組成物は、冷時清浄化操作における有用性を実質的に増大させる。従って、本発明の他の態様は、本発明のNPB組成物の最終使用の用途における改善に関する。
本発明の上記および他の特徴および態様は、以下の説明および添付の特許請求の範囲からなお更に明白である。
本発明の一つの態様によれば、安定化量の約50ppm(wt/wt)以下の、好ましくは約5ppm(wt/wt)以下の、そして更に好ましくは約2ppm(wt/wt)以下の、ベンゼン環に直接結合した1個あるいは2個のヒドロキシル基と、合計6〜16個の炭素原子を分子中に有する少なくとも1つの単核フェノール系化合物であって、前記少なくとも1つのフェノール系化合物がベンゼン環の芳香族不飽和結合と別の不飽和結合を含まないものがブレンドされたn−臭化プロピルからなる溶剤組成物が提供される。好ましい単核フェノール系化合物は、分子中に炭素、水素および酸素原子のみを含有するものである。このような単核フェノール系化合物のいくつかの非限定的な例は、フェノール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、グアヤコール、サリゲニン、カルバクロール、チモール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、o−イソプロピルフェノール、2,6−ジイソプロピルフェノール、o−tert−ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノールおよびo−シクロヘキシルフェノールを含む。
好ましい態様においては、このような単核フェノール系化合物または2つ以上のこのようなフェノール系化合物の組み合わせ物がこのような溶剤組成物の形成において使用される単一の安定剤である。
もう一つの好ましい態様においては、安定化量のA)約50ppm(wt/wt)以下の、好ましくは約30ppm(wt/wt)以下の、更に好ましくは5ppm(wt/wt)以下の、そしてなお更に好ましくは約2ppm(wt/wt)以下の、ベンゼン環に直接結合した1個あるいは2個のヒドロキシル基と、合計6〜16個の炭素原子を分子中に有する少なくとも1つの単核フェノール系化合物であって、前記少なくとも1つのフェノール系化合物がベンゼン環の芳香族不飽和結合と別の不飽和結合を含まないもの;と
B)10〜約1000ppm(wt/wt)の範囲の、そして好ましくは約100〜約500ppm(wt/wt)の範囲の少なくとも1つの1,2−エポキシド
がブレンドされたn−臭化プロピルからなる溶剤組成物が提供される。更なる好ましい態様においては、A)およびB)はこのような溶剤組成物の形成において使用される単一の安定剤を構成する。
更にもう一つの好ましい態様においては、本発明は、式
Figure 0005308672
(式中、
A)RおよびRは両方とも水素原子であり、そしてRは1〜5個の範囲の(好ましくは1〜3個の範囲の)炭素原子を含有するアルコキシ基であるか;あるいは
B)Rはヒドロキシル基であり、Rは水素原子であり、そしてRは1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルキル基(好ましくはtert−ブチルまたはtert−アミル)であるか;あるいは
C)RおよびRは両方とも、独立に、アルキル基であって、RおよびR中の炭素原子の全数が5〜10個の範囲にあり、RおよびRの少なくとも1つが三級アルキル基であるものであり、そしてRは水素原子であるか;あるいは
D)RおよびRは両方とも、独立に、アルキル基であって、RおよびR中の炭素原子の全数が5〜10個の範囲にあり、RおよびRの少なくとも1つが三級アルキル基であるものであり、そしてRは1あるいは2個の炭素原子を含有するアルキル基である)
の安定化量の約50ppm(wt/wt)までの1つ以上の置換フェノール系化合物がブレンドされたn−臭化プロピルからなる溶剤組成物を提供する。好ましくは、溶剤組成物の形成において使用されるA)、B)、C)、および/またはD)の1つ以上の置換フェノール系化合物の量は、約0.25〜約50ppm(wt/wt)の範囲に、そして好ましくは約1〜約5ppm(wt/wt)の範囲にある。
特許請求の範囲を含めてこの文書中のいずれかで使用される「安定化量」とは、溶剤組成物が60℃の安定性試験に合格することを可能にする量の意味である。
好ましくは、上記の溶剤組成物は全部、n−臭化プロピルの製造の過程で形成される1つ以上の不純物を含有するn−臭化プロピルからなる。言い換えれば、好ましい溶剤組成物は、少なくとも90%の純度の、更に好ましくは少なくとも98%の純度の、そしてなお更に好ましくは少なくとも99%の純度のn−臭化プロピルを使用することに基づいており、残りは、各々の場合、n−臭化プロピルを製造する工程から生じる1つ以上の不純物であり、そしていかなる他の溶剤も製品に添加しない。
上記のA)、B)、C)、またはD)の好ましい置換フェノール系化合物の非限定的な例は、4−メトキシフェノール、4−エトキシフェノール、4−プロポキシフェノール、4−イソプロポキシフェノール、4−ブトキシフェノール、4−tert−ブトキシフェノール、4−ペントキシフェノール、4−メチル−1,2−ジヒドロキシベンゼン、4−エチル−1,2−ジヒドロキシベンゼン、4−プロピル−1,2−ジヒドロキシベンゼン、4−イソブチル−l,2−ジヒドロキシベンゼン、4−tert−ブチル−1,2−ジヒドロキシベンゼン、4−tert−アミル−1,2−ジヒドロキシベンゼン、2−メチル−6−tert−ブチルフェノール、2−エチル−6−tert−ブチルフェノール、2−メチル−6−tert−アミルフェノール、2−エチル−6−tert−アミルフェノール、2−イソプロピル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−アミルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジエチル−6−tert−ブチルフェノール、2−エチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−アミルフェノール、2,4−ジエチル−6−tert−アミルフェノール、2−イソプロピル−4−メチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノールおよび2,6−ジ−tert−アミル−4−メチルフェノールを含む。
上記の置換フェノール系化合物のうち、4−メトキシフェノール、4−tert−ブチル−1,2−ジヒドロキシベンゼン、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールまたはこれらの任意の2つ以上の組み合わせ物の使用が好ましい。2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールが特に好ましい。
60℃安定性試験に合格し、そして最も好ましくは蒸留または蒸発時に殆ど残渣を生成しないように、安定化溶剤組成物を製造する方法は本発明の更なる態様を構成する。
本発明は、また、その態様の一つにおいて、n−臭化プロピル組成物の安定化における使用に特に適合された添加物組成物も提供する。このように添加物組成物は、(i)上記の式の1つ以上の置換フェノール系化合物および(ii)1つ以上の1,2−エポキシドを含んでなり、(ii):(i)の重量比が約0.2:1〜約2500:1の範囲、好ましくは約20:1〜約500:1の範囲にあり、そして(i)および(ii)がこのような添加物組成物中の単一の安定剤成分であるものである。他の安定剤成分が添加物組成物中に存在しないという前提ならば、このような組成物は、不活性な溶剤あるいは希釈剤、1つ以上の界面活性剤、1つ以上の染料などの他の成分を含有し得る。
本発明のもう一つの態様は、安定化量の(i)上記の式の1つ以上の置換フェノール系化合物および(ii)1つ以上の1,2−エポキシドがブレンドされたn−臭化プロピルからなる溶剤組成物である。用語1,2−エポキシドは、この環が1−および2位において炭素原子を包含しなければならないということを意味するのでなく;代わりにこれはこのエポキシド(環状エーテル)が環中に4個の原子でなく、環中に3個の原子を有するということを意味するということを注目すべきである。通常、溶剤組成物の形成において使用される(i)の1つ以上の置換フェノール系化合物の量は、約0.25〜約50ppm(wt/wt)の範囲、好ましくは約1〜約5ppm(wt/wt)の範囲にあり、そして溶剤組成物の形成において使用される(ii)の1つ以上のエポキシドの量は、約10〜約1000ppm(wt/wt)の範囲、好ましくは約100〜約500ppm(wt/wt)の範囲にある。
上記の置換フェノール系化合物との組み合わせで使用可能な1,2−エポキシドの非限定的な例は、(a)約8個までの炭素原子のアルキレンオキシドおよび/またはシクロアルキレンオキシド、例えばプロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ペンテンオキシド、ヘキセンオキシド、ヘプテンオキシド、オクテンオキシド、シクロペンテンオキシド、シクロヘキセンオキシド、メチル−1,2−シクロペンテンオキシドまたは約8個までの炭素原子の2つ以上のアルキレンオキシドからなる混合物;または(b)約8個までの炭素原子を含有するグリシジルエーテルおよび/またはグリシジルエステル、例えば、グリシジルメチルエーテル、グリシジルイソプロピルエーテル、グリシジルイソブチルエーテル、グリシジルペンチルエーテル、グリシジルメタクリレート、グリシジルブチレート、グリシジルバレレートまたは約8個までの炭素原子を含有する2つ以上のグリシジルエーテルおよび/またはグリシジルエステルからなる混合物;または(c)カテゴリー(a)の少なくとも1つのエポキシドおよびカテゴリー(b)の少なくとも1つのエポキシドの混合物を含む。カテゴリー(a)、(b)および(c)のうちで、カテゴリー(a)の1つ以上のアルキレンオキシドおよび/またはシクロアルキレンオキシドの上記置換フェノール系化合物と共の使用が好ましく、1つ以上のアルキレンオキシドの上記置換フェノール系化合物と共の使用が更に好ましい。なお更に好ましいのは、ブチレンオキシドが1,2−エポキシブタンまたは2,3−エポキシブタンまたは両方の混合物であるかどうかとは無関係でこれらの組み合わせにおけるブチレンオキシドの使用である。
1つ以上の1,2−エポキシドが上記の置換フェノール系化合物の1つ以上との組み合わせで使用される好ましい組成物は、4−メトキシフェノール、4−tert−ブチル−l,2−ジヒドロキシベンゼン、2,6−ジ−tert−ブチルフェノールまたは2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールである。特に好ましい組み合わせはこの明細書中の実施例に示される。
本発明の安定剤がブレンドされる溶剤組成物はn−臭化プロピルからなる。通常、主成分(すなわち、大量または最大量で存在する成分)はn−臭化プロピルである。好ましくは、この溶剤組成物の液体溶剤(すなわち、この中に存在する添加物の考慮を除いて)の50重量%以上はn−臭化プロピル(NPB)である。好ましくは、この溶剤組成物は、少なくとも80重量%の、更に好ましくは約98〜99重量%ものNPBを含有する。このような組成物中の主な不純物は臭化イソプロピル(IPB)と1,2−ジブロモプロパン(DBP)である。しかしながら、添加物を除いて、(I)少なくとも90重量%(好ましくは少なくとも98重量%の純度、そして更に好ましくは少なくとも99%の純度)の純度の50重量%以上のNPB(好ましくは80重量%以上のNPB、そして更に好ましくは90重量%以上のNPB)と、(II)50重量%未満(好ましくは20重量%未満、そして更に好ましくは10重量%未満)の1つ以上の液体飽和炭化水素および/またはNPB、IPBおよびDBP以外の液体ハロカーボンまたは液体ハロ炭化水素などの他の既知の溶剤成分を含有する溶剤組成物は本発明にしたがって安定化され得る。この関連で、引用により本明細書に組み込まれている、このタイプの好ましい組成物を記述する米国特許第5,690,862号を参照のこと。
成分を一緒にブレンドする方法は当分野の通常の技術者にはよく知られている。少なくとも1つの置換フェノール系化合物と少なくとも1つの1,2−エポキシドの両方を含有するブレンドを製造する場合、これらの成分は、少なくとも1つの置換フェノール系化合物と少なくとも1つの1,2−エポキシドの組み合わせ物からなる安定剤が使用可能である本発明の溶剤組成物あるいは添加物組成物と別々にブレンド可能である。両方のタイプの安定剤を使用することが望まれる場合には、このような予め形成された添加物の使用はブレンド操作を単純化し、そしてブレンド操作における誤差の可能性を最小化するので、後者のアプローチが好ましい。
本発明の利点は、50ppm以下の置換フェノール系化合物、好ましくは30ppm以下の置換フェノール系化合物、そして更に好ましくは5ppm以下の置換フェノール系化合物、そしてなお更に好ましくは2ppm以下の置換フェノール系化合物(すべてのppm値はwt/wtである)が使用される溶剤組成物の中に組み込まれるだけであるのも拘わらず、有効な安定化が60℃安定性試験において達成可能であるということである。実際、この明細書中で後で示すように、1ppm以下の少なくとも一部の置換フェノール系化合物が充分に高い純度のNPBと共に使用可能である。更には、このように優れた有効性のために、カテゴリーA)、B)、C)および/またはD)の1つ以上の置換フェノール系化合物以外のいかなる安定剤成分も使用することは必要でなく、上記に引用した1つ以上の1,2−エポキシドは場合によって使用されるか、あるいは使用されない。事実、これらの溶剤組成物がニトロアルケン(例えば、ニトロメタン、ニトロエタンなど)、N−アルキルモルホリン、アミン、ジオキサン、ジオキソランおよびNPB用の他の既知の安定剤などの他の安定剤を含まないようにすることが本発明によれば特に好ましい。このように、本発明の特に好ましい態様においては、この溶剤組成物において使用される安定剤系は、この明細書中で述べられる置換フェノール系化合物と、場合によってはこの明細書中で述べられる1,2−エポキシドからなる。言い換えれば、これらの特に好ましい組成物は、1つ以上のこの明細書中で述べられる置換フェノール系化合物と、場合によっては1つ以上のこの明細書中で述べられる1,2−エポキシド以外のいかなる安定剤成分も含まない。
このような成分によってこの組成物の60℃安定性試験への合格が妨げられることがないならば、界面活性剤、染料および他の非安定剤成分が本発明の組成物中に含まれ得る。
次の実施例は例示の目的で提示されるものであり、本発明の包括的な範囲の限定の目的で提示されるものでない。
実施例1、2および5におけるn−臭化プロピルのガスクロマトグラフィ分析をスプリットインジェクター、フレームイオン化検出器および35℃で動作される30M×0.53mm×3μmDB−624キャピラリーカラムを備えたHewlett−Packard 5890ガスクロマトグラフで行った。温度を35℃で8分間保持し、次に10℃/分で230℃まで上昇させ、終りに3分間保った。カラムヘッド圧力は4.5psigであり、そしてHeの全流量は75mL/分であった。0.5μlのニート試料の注入容積を使用した。
実施例1〜6において使用された60℃安定性試験を次のように行った:約160グラムの量の試験対象のn−臭化プロピル(NPB)組成物を4液量オンス(118mL)のBoston Roundねじ蓋の瓶中に入れた。自由ヘッドスペースから空気を追い出さずに瓶用のテフロンポリマーライニングの蓋をした。蓋をした瓶を開くことなく60℃のオーブン中で30日間保持した。次に、この試料を室温まで冷却し、その後酸性度を定量した。酸性度の分析は、80〜120グラムの冷却された試験試料を30〜50mLの超純水と振盪し、続いて相分離し、水相を0.01NNaOHによりフェノールフタレイン終点まで滴定することを含むものであった。
実施例1
8ppm(HBrとして計算して)の酸性度を有し、そしてGC分析により29ppmの臭化イソプロピル、15ppmのプロペンおよび26ppmの水を含有する精製n−臭化プロピル(Sigma−Aldrich Company)から本発明の組成物を形成した。40ppmの2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールをこのn−臭化プロピル中に組み込んだ。この組成物を60℃安定性試験にかけた。この製品は、試験の完了時に4.9ppm(HBrとして計算して)の最終酸性度、6.8ppmのプロペンおよび18ppmの臭化イソプロピル(IPB)を有することが判明した。非安定化n−臭化プロピルは91.0ppm(HBrとして計算して)の最終酸性度を呈し、そしてGC分析は282ppmのプロペンおよび400ppmの臭化イソプロピルの存在を示した。
実施例2
実施例1の手順を用いて、GC分析により6ppmの臭化イソプロピルおよび28ppmのプロペンを含有するシリカゲル処理n−臭化プロピル(NPB)から一連の本発明の組成物を作製した。このNPBは0.6ppm(HBrとして計算して)の酸性度を有していた。60℃安定性試験の結果および本発明の組成物ならびに試験されたコントロール組成物を表1に要約する。
Figure 0005308672
実施例3
GC分析により163ppmの臭化イソプロピル、60ppmのプロペンおよび40ppmのブロモアセトンを含有する、水洗され、シリカゲル上で乾燥されたn−臭化プロピルを用いて、実施例2の手順を繰り返した。表2は試験された組成物および60℃安定性試験で得られる結果を示す。表2中で(そして以降の表3〜5中で)、「BA」はブロモアセトンを表し、そして「DBP」は1,2−ジブロモプロパンを表す。
Figure 0005308672
実施例4
2ppm(HBrとして計算して)の酸性度を有し、そしてGC分析により263ppmの臭化イソプロピルおよび2ppmのプロペンを含有するn−臭化プロピルを用いて、実施例2の手順を繰り返した。表3は試験された組成物および60℃安定性試験で得られる結果を示す。
Figure 0005308672
実施例5
6ppm(HBrとして計算して)の酸性度を有し、そしてGC分析により84ppmの臭化イソプロピルおよび1ppmのプロペンを含有するn−臭化プロピルを用いて、実施例2の手順を繰り返した。表4は試験された組成物および60℃安定性試験で得られる結果を示す。表4中で(そして以降の表5中で)、特定の試験製品についてGC分析を行わなかった限りでは、「nd」は定量しなかったことを意味する。
Figure 0005308672
実施例6
GC分析により196ppmの臭化イソプロピルおよび2ppmのプロペンを含有するn−臭化プロピルを用いて、実施例2の手順を繰り返した。表5は試験された組成物および60℃安定性試験で得られる結果を示す。
Figure 0005308672
実施例2〜6から、種々のNPB溶剤組成物中で1ppmの濃度で、更には1ppm以下の濃度で単一の安定剤として使用する場合、本発明の置換フェノール系安定剤は、この組成物の60℃安定性試験への合格を可能とせしめることが判る。実施例2〜6から、少なくともいくつかの場合において、ブチレンオキシドなどの1,2−エポキシドを含めることによって、60℃安定性試験における相乗的な改善を得ることができることも判る。
実施例7で不揮発性残渣試験を使用した。この試験の手順は次の通りである:既知の重量の乾燥した蒸発皿に100mLの試験対象の試料を添加する。この皿を再度秤量し、試料が蒸発乾固されるまで加熱ランプの下に置く。この皿を105℃のオーブン中に1時間置き、デシケーター中で冷却し、そして最終の秤量を行う。出発の正味重量に対する最終の正味重量の比からパーツ・パー・ミリオンwt/wtでの不揮発性残渣を計算する。
実施例7
非安定化の市販n−臭化プロピルを用いる一群の試験において、種々の濃度の2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)をブレンドし、そして上述の不揮発性残渣試験を用いて得られる安定化n−臭化プロピル組成物の二重の試料を不揮発性残渣について試験した。試験された組成物および得られる結果を表6に要約する。
Figure 0005308672
表1〜6に示す結果から、本発明によって、60℃安定性試験に合格することが可能であり、そして同時に僅かな量の不揮発性残渣しか残さない組成物が得られることが判る。好ましくない結果が得られる場合には、要求されることは、本発明の実施により達成可能な必要とされる安定性と好ましくは最少の不揮発性残渣が得られるように、使用される本発明の安定剤の量または構成を調整することに尽きる。
本発明の支持において行われた実験の過程で、純粋なNPB(臭化イソプロピル、プロペンおよび水の各々が<30ppmであり、他の顕著な不純物がない)が不安定であり、60℃安定性試験時に70〜200+ppmのHBrを形成するということが見出された。この試験を行った後のNPBの分析は、大量のプロペン(400ppmまでの)および臭化イソプロピル(1100ppmまでの)ならびに約100ppmのブロモアセトンおよび1,2−ジブロモプロパンも生成したことを示した。明らかに、このHBrおよびプロペンはNPBから形成され、そしてこの臭化イソプロピルはHBrとプロペンとの反応において形成される。このことは、ブチレンオキシドを添加した試験において、HBrはプロペンよりもブチレンオキシドと速く反応するので、プロペンがなお生成するが、臭化イソプロピルが生成しないという観察により確認される。
この明細書またはこのクレーム中のどこであれ化学名または式により呼ばれる成分は、単数あるいは複数で呼ばれようとも、化学名または化学型により呼ばれる別の物質(例えば、溶剤または希釈剤など)との接触前にこれらが存在したように識別されることを理解するべきである。このような変化は、この特定された反応試剤および/または成分を本開示にしたがって要求される条件下に合体することの自然の結果であるので、生成する混合物または溶液においてどのような予備的な化学的な変化、変形および/または反応が起こるかは問題でない。このように、反応試剤および他の材料は、本発明の混合物または組成物の形成に関連して合体されるべき成分として識別される。また、この特許請求の範囲は、物質、構成成分および/または成分を現在形(「含んでなる」、「である」、など)で呼ぶこともあるが、物質または成分は、この開示により1つ以上の他の物質または成分と最初に接触、ブレンドあるいは混合された直前にそれが存在したように呼ばれる。このように、物質または成分が化学反応または変形または錯体形成またはこのような接触により、あるいはブレンドまたは混合操作の過程の間に他の化学的な形をとることにより、元の同一性を失うこともあるという事実は、これらの開示および特許請求の範囲の正確な理解および評価のためには全く重要でない。
特記しない限り、単数表示の物品は、この明細書で使用される場合には、そしてこの明細書で使用されるように、この物品が参照する単一の要素に説明または特許請求を限定するように意図されたものでなく、そして限定的とみなされるべきでない。むしろ、特記しない限り、単数表示の物品は、この明細書で使用される場合には、そしてこの明細書で使用されるように1つ以上のこのような要素を網羅するように意図されたものである。
本発明はこの実施によりかなりの変更を受け易い。それゆえ、前出の説明は、発明を上記に提示した特定の例示に限定することを意図したものでなく、そして限定的であると考えられるべきでない。むしろ、網羅を意図したものは、添付の特許請求の範囲において説明される通りであり、そして法律問題として許容されるこれらの均等物である。

Claims (14)

  1. ベンゼン環に直接結合した1個あるいは2個のヒドロキシル基と、合計6〜16個の炭素原子を分子中に有する50ppm(wt/wt)以下の少なくとも1つの単核フェノール系化合物がブレンドされたn−臭化プロピルを含んでなる溶剤組成物であって、前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物がベンゼン環の芳香族不飽和結合と別の不飽和結合を含まず、前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物が前記組成物中で単一の安定剤であり、組成物中で、前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物が式
    Figure 0005308672
    (式中、
    A)R1およびR2は両方とも水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルコキシ基であるか;あるいは
    B)R1はヒドロキシル基であり、R2は水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルキル基であるか;あるいは
    C)R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数が5〜10個の範囲にあり、R1およびR2の少なくとも1つが三級アルキル基であるものであり、そしてR3は水素原子であるか;あるいは
    D)R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数が5〜10個の範囲にあり、R1およびR2の少なくとも1つが三級アルキル基であるものであり、そしてR3は1あるいは2個の炭素原子を含有するアルキル基である)
    を有する、溶剤組成物。
  2. 前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物が請求項1中の式の化合物であり、式中、R1およびR2は両方とも水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルコキシ基である請求項1に記載の組成物。
  3. 前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物が請求項1中の式の化合物であり、式中、R1はヒドロキシル基であり、R2は水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルキル基である請求項1に記載の組成物。
  4. 前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物が請求項1中の式の化合物であり、式中、R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数は5〜10個の範囲にあって、R1およびR2の少なくとも1つは三級アルキル基であり、そしてR3は水素原子である請求項1に記載の組成物。
  5. 前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物が請求項1中の式の化合物であり、式中、R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数は5〜10個の範囲にあり、R1およびR2の少なくとも1つは三級アルキル基であり、そしてR3は1あるいは2個の炭素原子を含有するアルキル基である請求項1に記載の組成物。
  6. 前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物が4−メトキシフェノール、4−tert−ブチル−1,2−ジヒドロキシベンゼン、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールまたはこれらの任意の2つ以上の組み合わせ物である請求項1に記載の組成物。
  7. 少なくとも90%の純度を有し、n−臭化プロピルの残部がn−臭化プロピルを製造した方法からの1つ以上の不純物である、n−臭化プロピルを安定化する方法であって、前記方法が前記n−臭化プロピルと式
    Figure 0005308672
    (式中、
    A)R1およびR2は両方とも水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルコキシ基であるか;あるいは
    B)R1はヒドロキシル基であり、R2は水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルキル基であるか;あるいは
    C)R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数は5〜10個の範囲にあり、R1およびR2の少なくとも1つは三級アルキル基であり、そしてR3は水素原子であるか;あるいは
    D)R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数は5〜10個の範囲にあり、R1およびR2の少なくとも1つは三級アルキル基であり、そしてR3は1あるいは2個の炭素原子を含有するアルキル基である)の50ppm(wt/wt)以下の少なくとも1つの置換フェノール系化合物とをブレンドすることを含み、
    前記方法が、単数の単核フェノール系化合物が前記溶剤中の唯一の安定剤であるか、あるいは複数の単核フェノール系化合物が前記溶剤中の唯一の安定剤であることを更に特徴とする、方法。
  8. 少なくとも90%の純度を有し、溶剤の残部がn−臭化プロピルを製造した方法からの1つ以上の不純物である、n−臭化プロピル溶剤により基材を冷時清浄化する方法であって、前記方法が、前記溶剤とベンゼン環に直接結合した1個あるいは2個のヒドロキシル基と、合計6〜16個の炭素原子を分子中に有する50ppm(wt/wt)以下の少なくとも1つの単核フェノール系化合物とをブレンドすることを含み、前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物がベンゼン環の芳香族不飽和結合と別の不飽和結合を含まず、前記方法が、単核フェノール系化合物は前記溶剤中で唯一の安定剤であり、前記単核フェノール系化合物は式
    Figure 0005308672
    (式中、
    A)R1およびR2は両方とも水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルコキシ基であるか;あるいは
    B)R1はヒドロキシル基であり、R2は水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルキル基であるか;あるいは
    C)R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数は5〜10個の範囲にあり、R1およびR2の少なくとも1つは三級アルキル基であるものであり、そしてR3は水素原子であるか;あるいは
    D)R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数が5〜10個の範囲にあり、R1およびR2の少なくとも1つが三級アルキル基であり、そしてR3は1あるいは2個の炭素原子を含有するアルキル基である)
    を有することを特徴とする、方法。
  9. 安定化された溶剤を表面と接触して蒸発させたときに残る残渣の量を低減する方法であって、
    前記方法が、少なくとも90%の純度を有し、残部は、n−臭化プロピルを製造する方法に由来する1つ以上の不純物であるn−臭化プロピル溶剤を前記表面と接触して提供することを含み、
    ここで、溶剤はベンゼン環に直接結合した1個あるいは2個のヒドロキシル基と、合計6〜16個の炭素原子を分子中に有する50ppm(wt/wt)以下の少なくとも1つの単核フェノール系化合物とブレンドされ、前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物がベンゼン環の芳香族不飽和結合と別の不飽和結合を含まず、前記方法が、単核フェノール系化合物は前記溶剤中で唯一の安定剤であり、前記単核フェノール系化合物は式
    Figure 0005308672
    (式中、
    A)R1およびR2は両方とも水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルコキシ基であるか;あるいは
    B)R1はヒドロキシル基であり、R2は水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルキル基であるか;あるいは
    C)R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数は5〜10個の範囲にあり、R1およびR2の少なくとも1つは三級アルキル基であり、そしてR3は水素原子であるか;あるいは
    D)R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数は5〜10個の範囲にあり、R1およびR2の少なくとも1つは三級アルキル基であり、そしてR3は1あるいは2個の炭素原子を含有するアルキル基である)
    を有することを更に特徴とする、方法。
  10. 前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物が4−メトキシフェノール、4−tert−ブチル−1,2−ジヒドロキシベンゼン、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールまたはこれらの任意の2つ以上の組み合わせ物である請求項7〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 剤の純度が少なくとも98%であり、溶剤組成物の残部はn−臭化プロピルを製造する方法からの1つ以上の不純物である請求項7〜9のいずれかに記載の方法。
  12. 剤の純度が少なくとも99%であり、溶剤組成物の残部はn−臭化プロピルを製造する方法からの1つ以上の不純物である請求項7〜9のいずれかに記載の方法。
  13. 少なくとも90%の純度を有し、残部がn−臭化プロピルを製造する方法からの1つ以上の不純物である、n−臭化プロピル溶剤の安定化における添加物組成物の使用方法であって、前記添加物組成物が、
    (i)式
    Figure 0005308672
    (式中、
    A)R1およびR2は両方とも水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルコキシ基であるか;あるいは
    B)R1はヒドロキシル基であり、R2は水素原子であり、そしてR3は1〜5個の範囲の炭素原子を含有するアルキル基であるか;あるいは
    C)R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数は5〜10個の範囲にあり、R1およびR2の少なくとも1つは三級アルキル基であるものであり、そしてR3は水素原子であるか;あるいは
    D)R1およびR2は両方とも、独立に、アルキル基であって、R1およびR2中の炭素原子の全数は5〜10個の範囲にあり、R1およびR2の少なくとも1つは三級アルキル基であり、そしてR3は1あるいは2個の炭素原子を含有するアルキル基である)
    の少なくとも1つの単核フェノール系化合物と、
    (ii)1つ以上の1,2−エポキシドを含み;
    (i):(ii)の重量比が0.2:1〜2500:1の範囲にあり:()および(ii)のみが前記添加物組成物中の安定剤成分であり、ならびに50ppm(wt/wt)以下の前記単核フェノール系化合物が前記溶剤とブレンドされる、使用方法。
  14. 前記少なくとも1つの単核フェノール系化合物が4−メトキシフェノール、4−tert−ブチル−1,2−ジヒドロキシベンゼン、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールまたはこれらの任意の2つ以上の組み合わせ物である請求項13に記載の使用方法。
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