JP5307002B2 - 立体障害性ニトロキシルエーテルの製造方法 - Google Patents

立体障害性ニトロキシルエーテルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、立体障害性ニトロキシルエーテルを対応する立体障害性ニトロキシル基から、それをカルボニル化合物及びヒドロペルオキシドと反応させることにより製造する新規な方法に関するものである。この方法によって製造された化合物は、光、酸素及び/又は熱の有害な影響に対するポリマーのための安定剤として、ポリマーのための難燃剤として、レオロジー調節剤として及び重合調整剤として効果的である。
本発明において使用される用語‘‘立体障害性ニトロキシル基’’は、用語‘‘立体障害性ニトロキシド’’と同義語であり、そしてそれは、文献においてもしばしば使用される。従って、本発明において使用される用語‘‘立体障害性ニトロキシルエーテル’’は、立体障害性ニトロキシドエーテル又は立体障害性アルコキシアミンと同義語として使用される。
立体障害性ニトロキシドエーテルは工業的にかなり興味深いものであるので、工業的に適切なそれらの製造方法を開発するために、多くの試みが為されてきた。
例えば、国際公開第01/92228号パンフレットは、有機ヒドロペルオキシド及び銅触媒の存在下において、対応するN−オキシル中間体と炭化水素を反応させることによって、ニトロキシルエーテル、例えばN−ヒドロカルビルオキシ置換ヒンダードアミン化合物の製造方法を記載している。
国際公開第03/045919号パンフレットは、有機ヒドロペルオキシド及びヨウ化物触媒の存在下において、対応するN−オキシル中間体と炭化水素を反応させることによって、ニトロキシルエーテル、例えばN−ヒドロカルビルオキシ置換ヒンダードアミン化合物の製造方法を記載している。
2,2,6,6−テトラメチル−1−オキソピペリジニウムクロリドとα−H原子を有するケトンの反応は、例えば、T.レンらによるBull.Chem.Soc.Jpn.,69,2935−2941(1996)及びY.−C.リウらによるChinese Journal of Chemistry,14(3),252−258(1996)に記載されている。
国際公開第01/92228号パンフレット 国際公開第03/045919号パンフレット
Bull.Chem.Soc.Jpn.,69,2935−2941(1996) Chinese Journal of Chemistry,14(3),252−258(1996)
驚くべきことに、立体障害性ニトロキシルエーテルは、ヒドロペルオキシド及び金属触
媒の存在下において、立体障害性ニトロキシル化合物とカルボニル基を含む化合物、例えばケトン又はアルデヒドを反応させることによって製造され得ることが発見された。
多くの場合において、非常に高い収率が、短い反応時間で達成される。更に、非常に高い出発材料濃度が選択され得るので、優れた容積時間収率をもたらす。反応条件は、他の従来技術の方法と比べて穏やかであり、反応は、二量体、三量体又はオリゴマー副産物の同時形成がなく、非常に選択的である。更に、本発明の方法は、他の最新の方法と比べて、異性体の混合物の代わりに、規定されたアルコキシド残基を有する立体障害性ニトロキシルエーテルの形成を可能にする。
更に、本発明の方法は、従来技術の方法では製造され得ない、又は、不十分な収率でしか製造され得ない立体障害性ニトロキシルエーテルの製造を可能にする。
本発明の一つの観点は、立体障害性ニトロキシルエーテルの製造方法であって、該方法は、対応する立体障害性ニトロキシル基とアルキル基を反応させることを含み、前記アルキル基は、金属触媒の存在下で、ケトン、アルデヒド、ジケトン又はジアルデヒドオリゴケトン又はオリゴアルデヒドとヒドロペルオキシドの反応において形成される方法であるが、但し、前記立体障害性ニトロキシル基が2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)である場合は、前記ケトンはアセトンではない。
すなわち本発明は、下記において詳述される内容のものであるが、その特に好ましい態様は次の〔1〕及び〔2〕に関する。
〔1〕立体障害性ニトロキシルエーテルの製造方法であって、該方法は、式(Xa)
Figure 0005307002
(式中、
、G 、G 及びG は、独立して、1ないし4個の炭素原子数を有するアルキル基を表わすか、又は、G とG 及び/又はG とG は、一緒になって、テトラメチレン基又はペンタメチレン基を表わし、 は、原子価を表わす。)
で表される少なくとも一種の構造要素を含む立体障害性ニトロキシル基を
金属触媒の存在下で、ケトン、アルデヒド、ジケトン又はジアルデヒド、オリゴケトン又はオリゴアルデヒドとヒドロペルオキシドと反応させることを含み、
但し、前記立体障害性ニトロキシル基が2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)である場合は、前記ケトンはアセトンではない方法。
〔2〕前記ケトン、アルデヒド、ジケトン又はジアルデヒドが、式(Ia)又は(Ib)
Figure 0005307002
(上記式中、
101 及びR 102 は、独立して、水素原子、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数1ないし24のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基、フェニル基、ナフチル基又は炭素原子数7ないし15のフェニルアルキル基を表わし;又は、
前記直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数1ないし24のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数2ないし24のアルケニル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基は、1つ以上の−ハロゲン原子、−OH、−OR 122 、−NH 、−NHR 122 、−N(R 122 、−NHCOR 122 、−NR 122 COR 122 、−OCOR 122 、−COR 122 、−SO 122 、−SR 122 、−SOR 122 、−P(OR 122 、−P(O)(OR 122 、P(R 122 によって置換され得;又、前記直鎖の又は枝分かれ鎖の、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし24のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の、未置換の又は置換された炭素原子数2ないし24のアルケニル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基又は炭素原子数2ないし18のアルキニル基はまた、1つ以上の−O−、−NH−又は−NR 122 −基又はそれらの組み合わせによって中断され得;又、
前記フェニル基、ナフチル基又は炭素原子数7ないし15のフェニルアルキル基はまた、1つ以上のハロゲン原子、−CN、−CF 、−NO
Figure 0005307002
、−NHR 122 、−N(R 122 、−OH、−OR 122 、−COR 122 によって置換され得るが;
但し、R 101 及びR 102 の少なくとも一方は、水素原子を表わさず;
は、結合部位を示し、
122 は、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数1ないし18のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数5ないし10のシクロ
アルキル基、フェニル基、ナフチル基又は炭素原子数7ないし15のフェニルアルキル基を表わし;及び、
103 は、直接結合、炭素原子数1ないし24のアルキレン基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン基、フェニレン基、炭素原子数1ないし6のアルキレン−フェニレン基、フェニレン−炭素原子数1ないし6のアルキレン基又は炭素原子数1ないし6のアルキレン−フェニレン−炭素原子数1ないし6のアルキレン基を表わす。)で表わされるものである[1]に記載の方法。
用語‘‘アルキル基’’は、遊離基に制限されず、電子が分離される反応成分間の遷移状態も含み得る。
一般に、金属触媒は、所望の高収率を達成するために、該反応において存在すべきである。しかしながら、該反応が金属触媒なしで行われ得る場合がある。
例えば、ケトン、アルデヒド、ジケトン又はジアルデヒドは、式(Ia)又は(Ib)
Figure 0005307002
(上記式中、
101及びR102は、独立して、水素原子、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数1ないし24のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基、フェニル基、ナフチル基又は炭素原子数7ないし15のフェニルアルキル基を表わし;又は、
前記直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数1ないし24のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数2ないし24のアルケニル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基は、1つ以上の−ハロゲン原子、−OH、−OR122、−NH2、−NHR122、−N(R1222、−NHCOR122、−NR122COR122、−OCOR122、−COR122、−SO2122、−SR122、−SOR122、−P(OR1223、−P(O)(OR1222、P(R1223によって置換され得;又、
前記直鎖の又は枝分かれ鎖の、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし24のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の、未置換の又は置換された炭素原子数2ないし24のアルケニル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基又は炭素原子数2ないし18のアルキニル基はまた、1つ以上の−O−、−NH−又は−NR122−基又はそれらの組み合わせによって中断され得;又、
前記フェニル基、ナフチル基又は炭素原子数7ないし15のフェニルアルキル基はまた、1つ以上のハロゲン原子、−CN、−CF3、−NO2
Figure 0005307002
、−NHR122、−N(R1222、−OH、−OR122、−COR122によって置換され得るが;
但し、R101及びR102の少なくとも一方は、水素原子でなく;
*は、結合部位を示し、
122は、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数1ないし18のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数5ないし10のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基又は炭素原子数7ないし15のフェニルアルキル基を表わし;及び、
103は、直接結合、炭素原子数1ないし24のアルキレン基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン基、フェニレン基、炭素原子数1ないし6のアルキレン−フェニレン基、フェニレン−炭素原子数1ないし6のアルキレン基又は炭素原子数1ないし6のアルキレン−フェニレン−炭素原子数1ないし6のアルキレン基を表わす。)で表わされるものである。
様々な置換基におけるアルキル基は、直鎖又は枝分かれ鎖であり得る。1ないし24個の炭素原子を含むアルキル基の例は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、2−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、t−オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基及びオクタデシル基である。
炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基は、典型的には、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基である。
炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基は、例えば、それらの異性体を含むシクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプテ−2−エニル基である。
炭素原子数2ないし18のアルケニル基は、例えば、それらの異性体を含むプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ドデセニル基である。
少なくとも1つのO原子によって中断された炭素原子数2ないし18のアルキル基は、例えば、−CH2−CH2−O−CH2−CH3、−CH2−CH2−O−CH3又は−CH2−CH2−O−CH2−CH2−CH2−O−CH2−CH3である。それは、好ましくは、ポリエチレングリコールから誘導される。一般的な記載は、−((CH2a−O)b−H/CH3(式中、aは、1ないし6の数を表わし、bは、2ないし10の数を表わす。)である。
あらゆる炭素原子数2ないし24のアルキレン基は、例えば、エチレン基、プロピレン基、2,2−ジメチルプロピレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基又はドデカメチレン基である。
ヒドロキシ−、シアノ−、アルコキシカルボニル−又はカルバミド−置換炭素原子数1ないし24のアルキル基は、例えば、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−シアノエチル基、メトキシカルボニルメチル基、2−エトキシカルボニルエチル基、2−アミノカルボニルプロピル基又は2−(ジメチルアミノカルボニル)エチル基であり得る。
ジケトン又はアルデヒドが使用される場合、式(Ib)の基R3によって結合される二量体のニトロキシルエーテルが得られ得る。特に、R3がより長いアルキルスペーサー基である場合、図式的に、N−O−R3−O−N型の生成物が製造され得る。R3が直接結合を表わす場合、N−O−アシル化合物が得られ得る。
特に、ケトン又はアルデヒドは、式(Ia)
Figure 0005307002
(式中、
101及びR102は、水素原子、未置換の又は1ないし3個のOH基によって置換され得る直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数1ないし24のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基、フェニル基、ナフチル基又は炭素原子数7ないし15のフェニルアルキル基を表わす。)で表わされるものである。
好ましくは、R101及びR102が、水素原子、未置換の又は1個のOH基によって置換され得る直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数1ないし12のアルキル基を表わす。
本発明の方法において特に有用なアルデヒド及びケトンの各々は、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンタンアルデヒド、ヘキサンアルデヒド、2−エチルヘキサナル、シクロヘキシルカルボキシアルデヒド、シクロヘキセニルカルボキシアルデヒド、ノナルデヒド、ピバルアルデヒド、2−フェニルプロピオンアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、メトキシアセトアルデヒド、ピルビンアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、3,3−ジメチル−2,4−ペンタンジオン、ジイソプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル n−プロピルケトン、メチルシクロヘキシルケトン、メチルオクチルケトン(その様々な異性体)、2−メチルアセト酢酸エステル、メトキシアセトン、アセチルアセトアルデヒドジメチルアセタール、アセチルアセトン、メチルアセトアセテート、ジメチル(2−オキソプロピル)ホスホネート、メタンスルホニルアセトン、ヒドロキシ−2−メチル−ペンタノン及びメチルピルベートである。
主に、非対称ケトンが、反応において使用される場合、より高い安定性を有する基が選択的に形成され、ニトロキシル基と再結合する。例えば、メチルイソプロピルケトンが使用される場合、ニトロキシルイソプロピルエーテルが、高い選択性で、典型的には1:10の比において形成される。
ケトン又はアルデヒドはまた、その場で製造及び反応し得る。例えば、対応するアルコールが、適切な触媒の存在下において、過剰なヒドロペルオキシドを用いて酸化させられ、結果として生じるアルデヒド又はケトンは、ニトロキシル基によって除去され得るアルキル基を産出するために、ヒドロペルオキシド及び同じ又は第二の触媒と、その場で反応
させられる。ある場合には、アルコール及びケトン又はアルデヒドの混合物は、出発材料として有利なものであり得る。
例えば、ヒドロペルオキシドは、式(II)
Figure 0005307002
(式中、R104は、水素原子、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数1ないし24のアルキル基、フェニル基又は1ないし4個の炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたフェニル基を表わす。)で表わされるものである
好ましくは、ヒドロペルオキシドは、第三ブチルヒドロペルオキシド、クミルヒドロペルオキシド又はH22である。
特に好ましいものは、H22である。
ヒドロペルオキシド及び特にH22は、典型的には、水中に溶解させられ、溶液の総質量に基づき1ないし90質量%の濃度で使用され得る。好ましくは、濃度は、20質量%ないし70質量%である。
ヒドロペルオキシド及び特にH22はまた、例えば、電気分解によって、その場で製造され得る。
金属触媒は、遷移金属触媒の群から又はルイス酸特性を有する金属触媒の群から又は水溶性のイオン化合物の群から選択され得、好ましくは、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオビウム、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、錫、アンチモン、ランタン、セリウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、プラチナ、金、水銀、タリウム、鉛、ビスマス、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム、ホウ素、ナトリウム、カリウム、セシウム、ストロンチウム又はそれらの組み合わせからなる群から選択される。
金属触媒は、同質の又は異質の触媒系を得るために、有機又は無機ポリマー骨格と結合され得る。
上記で言及された金属触媒は、無機又は有機酸から誘導されたアニオン、例えばハロゲン化物、例えば、F-、Cl-、Br-又はI-、BF4 -、PF6 -、SbF6 -又はAsF6 -型のフルオロ錯体、酸素酸、アルコレートのアニオン又はシクロペンタジエン又はオキシドのアニオン等の、遷移金属の錯体化学において一般的に知られるアニオン性配位子を含み得る。
更なる例は:スルフェート、ホスフェート、ペルクロレート、ペルブロメート、ペルイオデート、アンチモネート、アルセネート、ニトレート、カーボネート、炭素原子数1ないし30のカルボン酸、例えばホルメート、アセテート、トリフルオロアセテート、トリクロロアセテート、プロピオネート、ブチレート、ベンゾエート、ステアレート、フェニルアセテート、モノ−、ジ−又はトリクロロ−又は−フルオロアセテート、スルホネート、例えばメチルスルホネート、エチルスルホネート、プロピルスルホネート、ブチルスルホネート、トリフルオロメチルスルホネート(トリフレート)、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル−、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−又はハロ−、特にフルオロ−、クロロ−又はブロモ−置換フェニルスルホネート又はベンジルスルホネート、カル
ボキシレート、例えばトシレート、メシレート、ブロシレート、p−メトキシ−又はp−エトキシフェニルスルホネート、ペンタフルオロフェニルスルホネート又は2,4,6−トリイソプロピルスルホネート、ホスホネート、例えばメチルホスホネート、エチルホスホネート、プロピルホスホネート、ブチルホスホネート、フェニルホスホネート、p−メチルフェニルホスホネート又はベンジルホスホネート、及びまた、炭素原子数1ないし12の−アルコレート、例えば直鎖の又は枝分かれした炭素原子数1ないし12の−アルコレート、例えばメタノレート又はエタノレートである。
アニオン性及び中性配位子はまた、金属触媒の錯体カチオンの好ましい配位数まで、特に4、5又は6個存在し得る。更なる負電荷は、カチオン、特に一価カチオン、例えばNa+、K+、NH4 +又は(炭素原子数1ないし4のアルキル)4+によって釣り合わせられ得る。これらのアニオン及び中性配位子は、対応する遷移金属の反応性を調整するために、例えば、触媒活性を減少させるために適用され得る。
中性配位子は、遷移金属の錯体化学において一般的に知られている。適切な無機配位子は、水性(H2O)、アミノ、窒素原子、一酸化炭素及びニトロシルからなる群から選択される。適切な有機配位子は、ホスフィン、例えば(C653P、(i−C373P、(C593P又は(C6113P、ジ−、トリ−、テトラ−及びヒドロキシアミン、例えば、エチレンジアミン、エチレンジアミノテトラアセテート(EDTA)、N,N−ジメチル−N’,N’−ビス(2−ジメチルアミノエチル)−エチレンジアミン(Me6TREN)、カテコール、N,N’−ジメチル−1,2−ベンゼンジアミン、2−(メチルアミノ)フェノール、3−(メチルアミノ)−2−ブタノール又はN,N’−ビス(1,1−ジメチルエチル)−1,2−エタンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチレンジエチルトリアミン(PMDETA)、炭素原子数1ないし8−グリコール又はグリセリド、例えばエチレン又はプロピレングリコール又はその誘導体、例えばジ−、トリ−又はテトラグリム、及び単座又は二座複素環e-ドナー配位子からなる群から選択される。
金属触媒、特に遷移金属触媒は、更に、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、ビス−ピリジン、ピコリリミン、フェナントロリン、ピリミジン、ビス−ピリミジン、ピラジン、インドール、サレン、クマロン、チオナフテン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ビス−チアゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、キノリン、ビス−キノリン、イソキノリン、ビス−イソキノリン、アクリジン、クロメン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、トリアジン、チアントレン、プリン、ビス−イミダゾール及びビス−オキサゾールからなる群から選択される未置換の又は置換されたヘテロアレーンから誘導される複素環e-ドナー配位子を含み得る。
例えば、金属触媒は、Ag、Mn、Fe、Cu、Zr、Na、Mg、Ca、Al、Pd、In、Bi又はCeのあらゆる酸化状態における、塩又は錯体である。
例えば、金属触媒は、Fe、Cu、Mn、Na、Mg、Pd、In、Zr又はBiのあらゆる酸化状態における、塩又は錯体である。
好ましくは、金属触媒は、Fe2+又はFe3+、Cu+又はCu2+、Na+又はCa2+塩である。
Na+の場合、岩塩(道路用塩(road salt)、牧畜用塩(cattle salt))の使用が有利であり得る。
金属触媒は、典型的には、該金属に依存して0.0005ないし10.0モル当量の量で存在する。例えば、Cuは、好ましくは、立体障害性ニトロキシル基のモル当量に基づき、0.0005ないし0.2モル当量、より好ましくは0.005ないし0.05モル当量の量で使用される。例えば、Naは、好ましくは、立体障害性ニトロキシル基のモル当量に基づき、0.005ないし3.0モル当量、より好ましくは0.01ないし2.0モル当量の量で使用される。
該方法は、典型的には、通常の大気圧下において行われる。非常に低い沸点を有するアルデヒド又はケトンの場合、反応中の圧力を適用することが有利であり得る。
反応時間は、使用する立体障害性ニトロキシル基に依存して、通常、短い。例えば、反応時間は、0.5時間ないし20時間であり、例えば、1時間ないし7時間である。
反応は、典型的には、使用する触媒に依存して、0ないし100℃の温度間において行われる。例えば、Cuが使用される場合、反応温度は、特に10ないし60℃間、好ましくは25ないし50℃間である。Naが使用される場合、反応温度は、好ましくは25ないし120℃間、より好ましくは60ないし100℃間である。
pH値は、1ないし10で変化し得る。好ましくは、pH値は、中性ないしやや酸性、例えばpH4ないし6である。ケトンの場合、pHは、好ましくは2.5ないし4の間である。
様々な無機及び有機酸が、pH値を好ましい範囲内に維持するために使用され得、無機及び有機酸の例は、既に上記で言及した通りである。典型的な例は、HCl、H2SO4、H3PO4、CH3COOH、CH3SO3H、又は、例えばH3PO4又はCH3COOHに基づくバッファー系である。
反応は、更なる溶媒があり又はなしで行われ得る。ある場合には、反応が二相系(例えば、一相が水である。)において行われる場合、それは、有利であり得る。二相系はまた、アルデヒド又はケトンが水相に完全に溶解しない場合においても有利であり得る。立体障害性ニトロキシル基は水相又は有機相に存在し得、ケトン又はアルデヒドはそれぞれの他の相に存在し得る。不混和相の場合、相転移触媒、典型的には両親媒性分子又は適切な不活性共溶媒のいずれかを適用することが有利であり得る。典型的な相転移触媒は、ハロゲン化物、水酸化物、硫酸水素、テトラアルキルアンモニウムのホスフェート及びアルキルアリールホスホニウム化合物等のアニオンを含む塩である。相転移プロセスの最新の例は、例えば、Chemical Industry Digest(2005),18(7),49−62、Topics in Catalysis(2004),29(3−4),145−161又はInterfacial Catalysis(2003),159−201で見られ得る。
典型的な不活性溶媒は、例えば水、アルカン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、酢酸、エステル、例えば酢酸エチル、アルコール、例えばエタノール又は第三ブタノール、ハロゲン化溶媒、例えば塩化メチレン又はクロロベンゼン、イオン液体、エーテル、例えばテトラヒドロフラン又は第三ブチルメチルエーテル、NMP又は超臨界二酸化炭素である。基本的には、全てのヒドロペルオキシド−安定性(例えば、過酸化水素安定性)溶媒が、この方法において使用され得る。前記で言及したように、アルコールは、本発明の方法において、特に、酸化にともなって使用されるアルデヒド又はケトンを形成する方法において、共溶媒として使用され得る。例えば、エタノールは、基形成種がアセトアルデヒドであるそのような方法において使用され得る。
アルデヒド又はケトン及びヒドロペルオキシドは、広い濃度範囲で使用され得る。それらは、典型的には、立体障害性ニトロキシル基に比べて、過剰量で使用される。典型的には、アセトアルデヒド又はケトンは、立体障害性ニトロキシル基のモル量に基づき、1.05ないし20mol当量、例えば1.25ないし5mol当量の過剰量である。ヒドロペルオキシドは、典型的には、立体障害性ニトロキシル基のモル量に基づき、1ないし10mol当量、例えば1.5ないし3mol当量の過剰量で使用される。
反応は、いくつかの方法で行われ得る。例えば、立体障害性ニトロキシル基を、アルデヒド又はケトン中に溶解させる。必要に応じて、不活性共溶媒を添加する。この溶液へ、ヒドロペルオキシドの水溶液を添加し、短時間の攪拌後、金属触媒を、水又は適切な溶媒中に溶解させて、又は、直接、例えば粉末の形態で添加する。混合物は、適当時間、攪拌し、反応させる。該方法の他の態様において、適切な溶媒中にアルデヒド又はケトンを溶解し、その後、ヒドロペルオキシドを添加することもできる。一定時間の後、障害性ニトロキシド基を、適当な又は適切な溶媒に溶解させて添加し、その後、触媒を添加する。時間と共に−同時に又は次々に、適切な溶媒中に障害性ニトロキシル基を溶解し、触媒を添加し、その後、アルデヒド又はケトン及びヒドロペルオキシドを添加することもできる。好ましくは、酸化剤は、時間と共に、適切な溶媒中の障害性ニトロキシル基及びアルデヒド又はケトン及び金属触媒の溶液に添加されるか、又は、酸化剤及びアルデヒド又はケトンは、時間と共に、障害性ニトロキシル基及び金属触媒の溶液に添加される。
初めに、アルデヒド/ケトンの総量又はその一部のみを使用することもできる。残りの量は、その後、所望の時間をかけて、反応混合物に投与され得る。ヒドロペルオキシド及び金属触媒は、同様に、反応混合物に最初に完全に添加され得るか、又は、一定時間をかけて、少しずつ添加され得る。
例えば、立体障害性ニトロキシル基は、式(Xa)
Figure 0005307002
(式中、
1、G2、G3及びG4は、独立して、1ないし4個の炭素原子数を有するアルキル基を表わすか、又は、G1とG2及び/又はG3とG4は、一緒になって、テトラメチレン基又はペンタメチレン基を表わし、*は、原子価を表わす。)又は式(Xb)
Figure 0005307002
(式中、
201は、各々、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、NO2、シアノ基、P(O)(OC252、−CONR205206、−(R209)COOR204、−C(O)−R207、−OR208、−SR208、−NHR208、−N(R2082、カルバモイル基、ジ(炭素原子数1ないし18のアルキル)カルバモイル基、−C(=NR205)(NHR206);
未置換の炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル
基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基又は炭素原子数2ないし12のヘテロシクロアルキル基;又は、
NO2、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基、炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基又はジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基によって置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基又は炭素原子数2ないし12のヘテロシクロアルキル基;又は、
未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基又はジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基によって置換されたフェニル基、ナフチル基を表わし;
204は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、フェニル基、アルカリ金属カチオン又はテトラアルキルアンモニウムカチオンを表わし;
205及びR206は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、少なくとも1個のヒドロキシ基によって置換された炭素原子数2ないし18のアルキル基を表わすか、又は、一緒になって、炭素原子数2ないし12のアルキレン橋架け基又は少なくとも1個のO及び/又はNR207原子によって中断された炭素原子数2ないし12のアルキレン橋架け基を形成し;
207は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基又はフェニル基を表わし;
208は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基又は少なくとも1個のヒドロキシ基によって置換された炭素原子数2ないし18のアルキル基を表わし;
209は、炭素原子数1ないし12のアルキレン基又は直接結合を表わすか;又は、
全てのR201は、一緒になって、少なくとも1個の2価又は3価の窒素原子を有する多環式の脂環式環系又は多環式の複素脂環式環系の残基を形成する。)で表わされる構造要素を含む。
一般的に、式(Xa)で表わされる構造要素を含む立体障害性ニトロキシル基が好ましい。
例えば、立体障害性ニトロキシル基は、式(Xb)又は(Xc)
Figure 0005307002
(式中、
201は、各々、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、NO2、シアノ基、P(O)(OC252、−CONR205206、−(R209)COOR204、−C(O)−R207、−OR208、−SR208、−NHR208、−N(R2082、カルバモイル基、ジ(炭素原子数1ないし18のアルキル)カルバモイル基、−C(=NR205)(NHR206);
未置換の炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基又は炭素原子数2ないし12のヘテロシクロアルキル基;又は、
NO2、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基、炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基又はジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基によって
置換された炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基又は炭素原子数2ないし12のヘテロシクロアルキル基;又は、
未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルアミノ基又はジ(炭素原子数1ないし4のアルキル)アミノ基によって置換されたフェニル基、ナフチル基を表わし;
204は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、フェニル基、アルカリ金属カチオン又はテトラアルキルアンモニウムカチオンを表わし;
205及びR206は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、少なくとも1個のヒドロキシ基によって置換された炭素原子数2ないし18のアルキル基を表わすか、又は、一緒になって、炭素原子数2ないし12のアルキレン橋架け基又は少なくとも1個のO及び/又はNR8原子によって中断された炭素原子数2ないし12の−アルキレン橋架け基を形成し;
207は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基又はフェニル基を表わし;
208は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基又は少なくとも1個のヒドロキシ基によって置換された炭素原子数2ないし18のアルキル基を表わし;
209は、炭素原子数1ないし12のアルキレン基又は直接結合を表わすか;又は、
全てのR201は、一緒になって、少なくとも1個の2価又は3価の窒素原子を有する多環式の脂環式環系又は多環式の複素脂環式環系の残基を形成し;
1、G2、G3及びG4は、独立して、1ないし4個の炭素原子数を有するアルキル基を表わすか、又は、G1とG2及び/又はG3とG4は、一緒になって、テトラメチレン基又はペンタメチレン基を表わし;及び、
Aは、未置換の又は−OH、=Oによって又は合計1ないし500個の炭素原子及び所望により1ないし200個のヘテロ原子を含む1個又は2個の有機残基によって置換された、環式又は複素環式5−、6−又は7−員環を形成するために必要とされる2価の基を表わす。)で表わされるものである。
式(Xc)に属する立体障害性ニトロキシル基が好ましい。
好ましい方法において、立体障害性ニトロキシル基は、式(A)ないし(O)
Figure 0005307002
Figure 0005307002
Figure 0005307002
Figure 0005307002
[上記式中、
1、G2、G3、G4は、独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わし、G5は、水素原子又はメチル基を表わし;
1は、Hを表わし、R2は、OHを表わし;
mは、0又は1を表わし;
3は、水素原子、ヒドロキシ基又はヒドロキシメチル基、炭素原子数1ないし22のアルカノイル基、炭素原子数1ないし22のアルコキシカルボニル基、炭素原子数1ないし22のアルカノイルオキシ基を表わし;
4は、水素原子、1ないし12個の炭素原子を有するアルキル基又は2ないし12個の炭素原子を有するアルケニル基を表わし;
nは、1ないし4の数を表わし;
nが1を表わす場合、
5は、水素原子、1ないし18個の炭素原子を有するアルキル基、4ないし18個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルアルキレンカルボニル基、2ないし18個の炭素原子を有するアルケニル基、グリシジル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、3ないし12個の炭素原子を有する、2−ヒドロキシ又は2−(ヒドロキシメチル)置換アルキル基(ここで、該アルキル基は、酸素原子、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、又は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族酸のアシル基で中断される。)を表わし;
nが2を表わす場合、
5は、2ないし18個の炭素原子を有するアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価のアシル基、又は8ないし15個の炭素原子を含む芳香族ジカルボン酸の2価のアシル基を表わし;
nが3を表わす場合、
5は、6ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族トリカルボン酸の3価のアシル基、又は9ないし15個の炭素原子を含む芳香族トリカルボン酸の3価のアシル基を表わし;
nが4を表わす場合、
5は、脂肪族又は不飽和脂肪族テトラカルボン酸、特に1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ブテ−2−エンテトラカルボン酸、1,2,3,5−ペンタンテトラカルボン酸及び1,2,4,5−ペンタンテトラカルボン酸の4価のアシル
基を表わすか、又は、R5は、10ないし18個の炭素原子を含む芳香族テトラカルボン酸の4価のアシル基を表わし;
pは、1ないし3を表わし;
6は、水素原子、1ないし18個の炭素原子を有するアルキル基又は2ないし6個の炭素原子を有するアシル基又はフェニル基を表わし;
pが1を表わす場合、
7は、水素原子、フェニル基、1ないし18個の炭素原子を有するアルキル基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし15個の炭素原子を含む芳香族カルボン酸のアシル基を表わすか、又は、R6及びR7は、一緒になって、−(CH25CO−、フタロイル基又はマレイン酸の2価のアシル基を表わし;
pが2を表わす場合、
7は、2ないし12個の炭素原子を有するアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価のアシル基、又は8ないし15個の炭素原子を含む芳香族ジカルボン酸の2価のアシル基を表わし;
pが3を表わす場合、
7は、6ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族トリカルボン酸の3価のアシル基、又は9ないし15個の炭素原子を含む芳香族トリカルボン酸の3価のアシル基を表わし;
rは、1ないし4を表わし;
rが1を表わす場合、
8は、1ないし18個の炭素原子を有するアルコキシ基、2ないし18個の炭素原子を有するアルケニルオキシ基、1ないし18個の炭素原子を有する−NHアルキル基又は2ないし36個の炭素原子を有する−N(アルキル)2基を表わし;
rが2を表わす場合、
8は、2ないし18個の炭素原子を有するアルキレンジオキシ基、2ないし18個の炭素原子を有するアルケニレンジオキシ基、2ないし18個の炭素原子を有する−NH−アルキレン−NH−又は2ないし18個の炭素原子を有する−N(アルキル)−アルキレン−N(アルキル)−を表わすか、又は、R8は、4−メチル−1,3−フェニレンジアミノ基を表わし、
rが3を表わす場合、
8は、3ないし18個の炭素原子を含む飽和又は不飽和脂肪族トリオールの3価のアルコキシ基を表わし;
rが4を表わす場合、
8は、4ないし18個の炭素原子を含む飽和又は不飽和脂肪族テトラオールの4価のアルコキシ基を表わし;
9及びR10は、独立して、塩素原子、1ないし18個の炭素原子を有するアルコキシ基、−O−T1、2−ヒドロキシエチル基によって置換されたアミノ基、1ないし18個の炭素原子を有する−NH(アルキル)基、−N(アルキル)T1基(ここで、アルキル基は、1ないし18個の炭素原子を有する。)又は2ないし36個の炭素原子を有する−N(アルキル)2基を表わし;
11は、酸素原子を表わすか、又は、R11は、水素原子、1ないし12個の炭素原子を有するアルキル基又はT1のいずれかによって置換された窒素原子を表わし;
1は、
Figure 0005307002
を表わし;
12は、水素原子又はメチル基を表わし;
qは、2ないし8を表わし;
13及びR14は、独立して、水素原子又は基T2を表わし;
2は、
Figure 0005307002
を表わし、
15は、水素原子、フェニル基、1ないし12個の炭素原子を有する直鎖の又は枝分かれしたアルキル基、1ないし12個の炭素原子を有するアルコキシ基、フェニル基によって置換された、1ないし4個の炭素原子を有する直鎖の又は枝分かれしたアルキル基、5ないし8個の炭素原子を有するシクロアルキル基、5ないし8個の炭素原子を有するシクロアルケニル基、2ないし12個の炭素原子を有するアルケニル基、グリシジル基、アリルオキシ基、1ないし4個の炭素原子を有する直鎖の又は枝分かれしたヒドロキシアルキル基、又は、水素原子によって、フェニル基によって、1ないし4個の炭素原子を有するアルキル基によって又は1ないし4個の炭素原子を有するアルコキシ基によって独立して3回置換されたシリル基又はシリルオキシ基を表わし;
16は、水素原子、又は、水素原子によって、フェニル基によって、1ないし4個の炭素原子を有するアルキル基によって又は1ないし4個の炭素原子を有するアルコキシ基によって独立して3回置換されたシリル基を表わし;
dは、0又1を表わし;
hは、0ないし4を表わし;
kは、0ないし5を表わし;
xは、3ないし6を表わし;
yは、1ないし10を表わし;
zは、化合物が1000ないし4000amuの分子量を有するような整数を表わし、例えば、zは、3ないし10の範囲であり得;
17は、モルホリノ基、ピペリジノ基、1−ピペリジニル基、1ないし8個の炭素原子を有するアルキルアミノ基、特に3ないし8個の炭素原子を有する枝分かれしたアルキルアミノ基、例えば第三オクチルアミノ基、−N(アルキル)T1基(ここで、アルキル基は、1ないし8個の炭素原子を有する。)又は2ないし16個の炭素原子を有する−N(アルキル)2基を表わし;
18は、水素原子、2ないし4個の炭素原子を有するアシル基、1ないし4個の炭素原子を有するアルキル基で置換されたカルバモイル基、塩素原子によって1回、及びR17
よって1回置換されたs−トリアジニル基、又は2個のR17置換基が異なり得るという条件において、R17によって2回置換されたs−トリアジニル基を表わし;
19は、塩素原子、1ないし8個の炭素原子を有するアルキル基によって又はT1によって置換されたアミノ基、−N(アルキル)T1基(ここで、アルキル基は、1ないし8個の炭素原子を有する。)、2ないし16個の炭素原子を有する−N(アルキル)2基又は基T3を表わし;
3は、
Figure 0005307002
を表わし;
21は、水素原子、2ないし4個の炭素原子を有するアシル基、1ないし4個の炭素原子を有するアルキル基で置換されたカルバモイル基、2ないし16個の炭素原子を有する−N(アルキル)2基によって2回置換されたs−トリアジニル基、又は、−N(アルキル)T1基(ここで、アルキル基は、1ないし8個の炭素原子を有する。)によって2回置換されたs−トリアジニル基を表わす。]で表わされるものである。
定義において、用語‘‘アルキル基’’は、示された範囲内の炭素原子を含み、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、2−エチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルウンデシル基又はドデシル基を含む。
アルケニル基の例は、示された炭素原子数の範囲内で、ビニル基、アリル基、及び、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基及びドデセニル基の枝分かれした及び枝分かれしていない異性体である。用語‘‘アルケニル基’’はまた、共役又は非共役であり得る二重結合を1つ以上有する残基も含み、例えば1つの二重結合を含み得る。
アルキニル基の例は、示された炭素原子数の範囲内で、エチニル基及びプロピニル基、及び、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基及びドデシニル基の枝分かれしていない異性体である。用語‘‘アルキニル基’’はまた、共役又は非共役であり得る三重結合を1つ以上有する残基及び少なくとも1つの三重結合及び少なくとも1つの二重結合有する残基を含み、例えば、1つの三重結合を有する残基を含む。
アルキレン基の例は、示された炭素原子数の範囲内で、ビニレン基、アリレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基及びドデシレン基の枝分かれした及び枝分かれしていない異性体である。
シクロアルキル基のいくつかの例は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシ
クロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基及びメチルシクロヘキシル基である。
シクロアルケニル基のいくつかの例は、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、メチルシクロペンテニル基、ジメチルシクロペンテニル基及びメチルシクロヘキセニル基である。シクロアルケニル基は、共役又は非共役であり得る二重結合を1つ以上含み得、例えば、1つの二重結合を含み得る。
アリール基は、例えばフェニル基又はナフチル基である。
アラルキル基は、例えば、ベンジル基又はα,α−ジメチルベンジル基である。
用語‘‘アルコキシ基’’は、示された範囲内の炭素原子数を含み、例えば、メトキシ基及びエトキシ基、及び、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基及びオクタデシルオキシ基の枝分かれした及び枝分かれしていない異性体を含む。
用語‘‘ハロゲン原子’’は、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子を含み得;例えば、ハロゲン原子は塩素原子である。
用語‘‘ハロゲン化物’’は、フッ化物、塩化物、臭化物又はヨウ化物を含み得る。
例えば、アルカリ金属は、Li、Na、K、Rb又はCsを含む。
例えば、アルカリ土類金属は、Be、Mg、Ca、Sr又はBaを含む。
モノカルボン酸のアシル基は、定義内では、式−CO−R’’(式中、R’’は、とりわけ、定義した通りのアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基又はアリール基を表わし得る。)で表わされる残基である。好ましいアシル基は、アセチル基、ベンゾイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、ペンタデカノイル基、ステアロイル基を含む。多価酸のポリアシル基は、式(−CO)n−R’’(式中、nは、原子価、例えば2、3又は4を表わす。)で表わされるものである。
脂肪族カルボン酸のいくつかの例は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ステアリン酸である。脂環式カルボン酸の例は、シクロヘキサン酸である。芳香族カルボン酸の例は、安息香酸である。脂肪族ジカルボン酸の例は、マロニル酸、マレオイル酸又はスクシニル酸又はセバシン酸である。芳香族ジカルボン酸の残基の例は、フタロイル基である。
好ましくは、G1及びG3はエチル基を表わし、及び、G2、G4及びG5はメチル基を表わすか、又は、G1及びG2はメチル基を表わし、G3及びG4はエチル基を表わし、及びG5は水素原子を表わすか、又は、G1、G2、G3及びG4はメチル基を表わし、G5は水素原子を表わす。
より好ましくは、G1、G2、G3及びG4はメチル基を表わし、G5は水素原子を表わす。
好ましくは、立体障害性ニトロキシル基は、式(A)、(B)、(B’)、(C)、(
C’)、(G)、(N)又は(O)、より好ましくは式(C)、(G)又は(N)で表わされるものである。
好ましい態様において、本発明の方法は、式(XI)
Figure 0005307002
(式中、G1、G2、G3及びG4は、上記で定義した通りであり、及び、Eは、上記で定義したR101又はR102の意味を有する。)で表わされる構造要素を含む立体障害性ニトロキシルエーテルをもたらす。
本発明の方法によって製造され得る個々の化合物は、例えば以下のものである:
Figure 0005307002
Figure 0005307002
及び、
Figure 0005307002
(上記式中、nは、1ないし10の数を表わす。);
Figure 0005307002
立体障害性ニトロキシル基は、当該技術でよく知られている;それらは、対応するN−H立体障害性アミンと適切な酸素ドナーの酸化によって製造され得、例えば、E. G.
Rozantsev et al.,in Synthesis,1971,192に記載されるように対応するN−H立体障害性アミンと過酸化水素及びタングステン酸ナトリウムとの反応によって;又は、米国特許第4,691,015号明細書に教示されるように対応するN−H立体障害性アミンと第三ブチルヒドロペルオキシド及びモリブデン(VI)との反応によって製造され得るか、又は、同様の方法によって得られ得る。
立体障害性ニトロキシル基(立体障害性NH化合物)の前駆体化合物は、本質的に既知であり、一部市販で入手可能である。それらの全ては、既知の方法によって製造され得る。それらの製造は、例えば、以下のものに開示されている:
米国特許出願公開第5,679,733号明細書、米国特許出願公開第3,640,928号明細書、米国特許出願公開第4,198,334号明細書、米国特許出願公開第5,204,473号明細書、米国特許出願公開第4,619,958号明細書、米国特許出願公開第4,110,306号明細書、米国特許出願公開第4,110,334号明細書、米国特許出願公開第4,689,416号明細書、米国特許出願公開第4,408,051号明細書、ソビエト連邦国特許出願公開第768,175号明細書(ダーウェント 88−138,751/20)、米国特許出願公開第5,049,604号明細書、米国特許出願公開第4,769,457号明細書、米国特許出願公開第4,356,307号明細書、米国特許出願公開第4,619,956号明細書、米国特許出願公開第5,182,390号明細書、英国特許出願公開第2,269,819号明細書、米国特許出願公開第4,292,240号明細書、米国特許出願公開第5,026,849号明細書、米国特許出願公開第5,071,981号明細書、米国特許出願公開第4,547,538号明細書、米国特許出願公開第4,976,889号明細書、米国特許出願公開第4,086,204号明細書、米国特許出願公開第6,046,304号明細書、米国特許出願公開第4,331,586号明細書、米国特許出願公開第4,108,829号明細書、
米国特許出願公開第5,051,458号明細書、国際公開第94/12,544号パンフレット(ダーウェント 94−177,274/22)、東独国特許出願公開第262,439号明細書(ダーウェント 89−122,983/17)、米国特許出願公開第4,857,595号明細書、米国特許出願公開第4,529,760号明細書、米国特許出願公開第4,477,615号明細書、CAS 136,504−96−6、米国特許出願公開第4,233,412号明細書、米国特許出願公開第4,340,534号明細書、国際公開第98/51,690号パンフレット及び欧州特許出願公開第1,803号明細書、特に米国特許第4,442,250号明細書又は米国特許出願公開第6,046,304号明細書。
酸化は、過酸化水素を用いた、米国特許第5,654,434号明細書に記載される4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの酸化と同様にして行われ得る。過酢酸を使用した他の適切な酸化方法はまた、国際公開第00/40550号パンフレットに記載されている。ニトロキシド(ニトロキシル基)化学の包括的な記載は、例えば、L.B.Volodarsky,V.A.Reznikov,V.I.Ovcharenko.:“Synthetic Chemistry of Stable Nitroxides”,CRC Press,1994で見られ得る。
本発明の更なる観点は、対応するピペリジンから出発したニトロキシル化合物のその場での発生を含む。例えば、これは、適切な酸及びケトン/アルデヒドの存在下において、過剰量の過酸化水素を使用することによる、過酸、例えば、過酢酸又はメタ−クロロ過安息香酸の中間体形成によって為され得る。さもなくば、適切な過酸は、最初に、ニトロキシル化合物を発生し、続いて、ケトン/アルデヒドを直接添加によって使用され得る。過酸化水素等の適切な酸化剤及びケトン/アルデヒドの存在下における、ピリジンの対応するニトロキシルへの酸化を促進できる更なる金属触媒の添加は実際の工程を遂行するにあたり他の可能性を表わしている。さもなくば、2−段階/ワンポット反応が、例えば、過酸化水素及び適切な触媒、例えばタングステン酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムを用いて、対応するニトロキシル基へのピペリジンの酸化を行い、その後、アルデヒド、適切な触媒及び必要に応じて更なる過酸化水素を添加することによって行われ得る。
立体障害性ニトロキシルエーテルは、光及び熱安定剤、難燃剤及び重合開始剤/調節剤として有用である。
本発明の更なる観点は、以下の化合物である:
Figure 0005307002
1−シクロヘキセニルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール、
1−シクロヘキセニルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オン、
1−ヘプチル−2−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オン、及び、
1−ペンチル−2−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オン。
以下の実施例で本発明を説明する。
製造例
実施例1:1−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール、化合物101の製造
1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール(プロスタブ 5198、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 25.1g(145.1mol)を、メチルエチルケトン 105mL中に溶解し、30% 過酸化水素水溶液 50mL(〜3当量)を10分間以上かけて添加した。5℃まで冷却しながら、CuCl 0.71g(5mol%)を添加し、反応混合物の温度を5ないし50℃の間に維持した。15ないし30分後、反応混合物のpHを、〜3.5に調整し、褐色がかった溶液を、室温において一晩攪拌した。緑色の均一な溶液を得た。酢酸エチル
250mLを添加し、水相を分離した。有機相を、10% アスコルビン酸ナトリウム、水、希炭酸ナトリウム溶液、希塩化ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で、連続して洗浄した。ペルオキシド試験は、残りの過酸化水素が微量であることを示した。有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空下で、蒸発させて、完全に乾燥させた。
収量:22.9g(114mmol、78%)、緑色がかった固体。生成物は、9:1までの割合のエチル置換生成物及びメチル置換生成物の混合物を含む。
1H−NMR(CDCl3),((ppm):1.12(t,3H),1.15(s,3H),1.19(s,3H),1.42(m,4H),1.80(dd,2H),3.78(dt, 2H),3.95(dddd,1H).
13C−NMR(CDCl3),((ppm):14.0,21.4,33.5,48.7,60.2,63.8,72.7.
実施例2:化合物102の製造
Figure 0005307002
(式中、nは、1ないし10の数を表わす。)、化合物102。
a)ニトロキシル基前駆体の製造
化合物100の対応するNH化合物(チマソルブ 2020、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 5.3gを酢酸エチル 25mL中に溶解した。この溶液へ、水 10mL及び固体の炭酸水素ナトリウム 5.5gを添加した。攪拌下において、温度を約25℃に維持しながら、酢酸中40% 過酸の溶液 4.5mLを、20分以上かけて添加した。2、3分後、反応混合物は赤色に変わり、3時間攪拌した。その後すぐに、2相を分離し、水相を処分した。有機相を、酢酸エチル 50mLで希釈し、水、希炭酸ナトリウム溶液及びブラインで連続して洗浄した。有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で蒸発させて、完全に乾燥させた。
収量:2.9g;対応するニトロキシル基の赤色オイル。
b)ニトロキシルプロピルエーテル、化合物102の製造
工程a)での製造により得られたニトロキシルエーテル 0.8gを、2−ペンタノン
10mL中に溶解し、50% 水性過酸化水素 4mLを室温において添加した。混合物を、15分間攪拌し、CuCl 30mgを添加し、反応混合物を、室温において一晩(22時間)攪拌した。2相を分離し、銅を含む水相を処分した。有機相を、トルエン 50mLで希釈し、10% アスコルビン酸溶液、0.5N 水酸化ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で連続して洗浄した。有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下(60℃、1ミリバール)で蒸発させて、完全に乾燥させた。
収量:〜500mg(約60%);淡黄色のフォーム。
実施例3:2−クロロ−4,6−ビス[N−[(1−シクロヘキシル)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニ−4−イル]ブチルアミノ]−s−トリアジン、化合物103の製造
a)2−クロロ−4,6−ビス[N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)ブチルアミノ]−s−トリアジン前駆体の製造
N,N’−ジブチル−6−クロロ−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン 5.4g(10.1mmol)を酢酸エチル 25mL中に溶解した。その後、水 10mL、炭酸水素ナトリウム 3.5g及び酢酸中40% 過酢酸溶液 3.8g(10.1mmol)を0℃において添加した。0℃において4時間後、別の過酢酸溶液 1.9gを添加し、反応混合物を、0℃において一晩攪拌した。混合物を、トルエン/ヘキサンで希釈し、水、希炭酸ナトリウム溶液及びブラインで連続して洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて完全に乾燥させて、赤色固体 4.0g(70%)を得た。
b)a)で製造した2−クロロ−4,6−ビス[N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)ブチルアミノ]−s−トリアジン 1.0g(1.8mmol)をシクロヘキシルメチルケトン 15mL中に溶解し、50% 過酸化水素溶液 5mL(147mmoL)を添加した。CuCl 30mgを室温において添加し、反応混合物を、室温において48時間攪拌した。酢酸エチル 50mLを添加し、水相を分離した。有機相を、10% アスコルビン酸溶液、水、希炭酸ナトリウム溶液、希塩化ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で、連続して洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空下で、完全に乾燥するまで乾燥させて、赤色オイルを得た。生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 49:1)によって精製し、純粋な生成物 100mg(8%)を得た。
1H−NMR(CDCl3),((ppm):0.94(m,6H),1.15−1.40(m,39H),1.49−1.61(m,10H),1.62−1.82(m,8H),2.05(m,4H),3.32(m,4H),3.61(m,2H),5.00(m,2H).
13C−NMR(CDCl3),((ppm):13.9,14.0,20.3,20.5,20.6,20.8,25.1,25.9,31.8,31.9, 32.9,34.6,42.3,42.5,43.0,43.5,46.0, 46.1,46.3,60.2,60.3,81.9,82.0, 164.6, 164.8,168.9.
実施例4:1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール、化合物104の製造
1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール(プロスタブ 5198、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 1.0gをシクロヘキサンカルボキシアルデヒド 7mL中に溶解し、30% 過酸化水素水溶液5mLを添加した。乳濁液を10℃まで冷却し、CuCl 50mgを添加した。反応混合物を、室温において一晩攪拌し、緑色がかった乳濁液を得た。2相を分離し、有機相を、10% アスコルビン酸溶液、水、希炭酸ナトリウム溶液、希塩化ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に
、真空下で、蒸発させて完全に乾燥させた。生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 15:1)によって精製し、純粋な生成物 1.1g(71%)を得た。
1H−NMR(CDCl3),((ppm):1.20(m,18H),1.51(m,3H),1.81(m,4H),2.06(brs,2H),3.63 (m, 1H),3.98(m,1H).
13C−NMR(CDCl3),((ppm):21.0,25.1,25.9,32.8,34.8,48.3,48.8,60.3,62.9,82.0.
実施例5:1−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール、化合物105の製造
1−オキシ−2,2,6,6、−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール(プロスタブ
5198、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 1.5g(8.71mmol)をエタノール 20mL及び30% 過酸化水素 15mLの混合物中に溶解した。CuCl 50mgを添加し、混合物を50℃において18時間維持した。酢酸エチル 100mLを添加した後、有機相を、10% アスコルビン酸で、その後、水及びブラインで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて完全に乾燥させ、ほぼ純粋な生成物を得た。収量:540mg(2.89mmol、33%);緑色がかった固体。
1H−NMR(CDCl3),((ppm):1.15(t,3H),1.23(s,3H),1.48(dd,2H),1.84(dd,2H),3.63(s,3H),3.97(dddd,1H).
13C−NMR(CDCl3),((ppm):21.3,33.6,48.7,60.4,63.5,65.9.
同様にして、プロパノールの使用により、17%の収率で1−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オールが得られ、1−ブタノールの使用により、15%の収率で1−プロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オールが得られた。
実施例6:1−プロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール、化合物106の製造
1−オキシ−2,2,6,6、−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール(プロスタブ
5198、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 2.0gをブタノール 5mL及び30% 水性過酸化水素 3mLからなる混合物に添加した。トルエン 5mLを、攪拌下で添加した。乳濁液を、5℃まで冷却し、CuCl 50mgを添加した。反応混合物を、室温において一晩攪拌し、緑色がかった乳濁液を得た。2相を分離し、有機相を、10% アスコルビン酸溶液、水、希炭酸ナトリウム溶液、希塩化ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空下で完全に乾燥するまで乾燥させて、生成物 1.9gを得た。
1H−NMR(CDCl3),((ppm):0.94(t,3H),1.14(s,3H),1.21(s,3H),1.47(m,4H),1.80(dd,2H),3.72(dd,2H),3.97(dddd,1H).
13C−NMR(CDCl3),((ppm):11.3,21.4,22.3,33.6,48.7,60.4,63.8,78.8.
実施例7:1−プロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール、化合物106の他の製造方法
2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール(チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの中間体生成物) 1.8gをトルエン 7mL中に懸
濁させた。酢酸中過酸40%溶液 2.3gを0℃において添加し、反応混合物を室温において3時間攪拌した。ブタナール 4.2mL及び30% 過酸化水素水溶液2.4mLを添加し、15分後、CuCl 50mgを添加した。反応混合物を、室温において1.5時間攪拌し、緑色がかった乳濁液を得た。2相を分離し、有機相を、10% アスコルビン酸溶液、水、希炭酸ナトリウム溶液、希塩化ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空下で、蒸発させて完全に乾燥させ、生成物 1.3gを得た。
実施例8:1−プロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール、化合物106の他の製造方法
2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール(チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの中間体生成物) 1.8gをトルエン 7mL中に懸濁させた。30% 過酸化水素水溶液 3.6mL及び酢酸 0.41gを5℃において添加し、溶液を、室温において一晩攪拌した。ブタナール 4.2mLを添加し、15分後、CuCl 50mgを添加した。反応混合物を、室温において18時間攪拌した。2相を分離し、有機相を、0.05M 塩酸、亜硫酸水素ナトリウム溶液、水、希水酸化ナトリウム溶液、水、及び最終的に、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空下で、蒸発させて完全に乾燥させ、生成物 0.38gを得た。
実施例9:1−プロポキシ−2,6−ジエチル−4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチルピペリジン、化合物107の製造
2,6−ジエチル−4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチルピペリジン−1−N−オキシル 1.0gをトルエン5mL中に溶解した。30% 過酸化水素水溶液 1.1mL及びブタナール 1.4mLを添加し、10分後、CuCl 50mgを添加した。溶液を、室温において1日攪拌した。2相を分離し、有機相を、10% アスコルビン酸溶液、水、希炭酸ナトリウム溶液、希塩化ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空下で、蒸発させて完全に乾燥させ、異性体の混合物として生成物 0.63gを得た。
実施例10:1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール、化合物108の製造
1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール(プロスタブ 5198、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 20.0gを、トルエン50mL、30% 水性過酸化水素 30mL及び酢酸 2mLからなる混合物へ添加した。乳濁液を15℃まで冷却し、CuCl 50mgを添加した。ノナナール 50mLを、強攪拌下において、60分間かけて添加した。反応混合物を、室温において12時間攪拌し、粘性の、緑色がかった塊を得た。第三ブチルメチルエーテル
100mLを添加した。2相を分離し、有機相を、4N NaOH、水、10% アスコルビン酸溶液、水及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空下で完全に乾燥するまで乾燥させ、生成物 12.3gを得た。
1H−NMR(CDCl3),((ppm):0.87(t,3H),1.15(s,3H),1.18(s,3H),1.27(2s,6H),1.14−1.42(m,10H),1.49(m,2H),1.79(dd,2H),3.72(t,2H),3.94(dddd,1H).
13C−NMR(CDCl3),((ppm):13.9,21.1,22.6,26.4,28.7,29.4,29.7,31.9,33.3,48.4,59.9,63.4,77.1.
実施例11:ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、化合物109の製造
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート(プロスタブ 5415、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 10.0gを、トルエン/酢酸(1:1) 50mL中に溶解し、塩化カルシウム 2.5gを添加した。50% 水性過酸化水素 10mLを添加し、その後、ノナナール 20mL及びCuCl2 0.2gを添加した。反応混合物を、室温において1時間攪拌し、その後、40℃において10時間攪拌した。混合物を、0.1N NaOH 100mL中にそそぎ、その後、塩化メチレンで抽出した。有機相を、水で2回洗浄し、その後、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機相を、真空中で除去し、残渣に、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーを受けさせ、生成物 5.5gを得た。
NMRデータは、文献で公にされているものと同じであった。
実施例11b:ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、化合物109
ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート(プロスタブ 5415、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 10.0gを、トルエン/第三ブタノール(2:1) 40mL中に溶解し、50% 水性過酸化水素 8gを添加し、その後、ノナナール 18mL、酢酸 0.1mL及びCuCl2 0.15gを添加した。反応混合物を、25℃において2時間攪拌し、その後、40℃において10時間攪拌した。混合物を、0.1N NaOH 100mL中にそそぎ、その後、塩化メチレンで抽出した。有機相を、水で2回洗浄し、その後、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機相を、真空中で除去し、残渣に、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーを受けさせ、生成物 5.4gを得た。
実施例12:ホスホン酸[1−[(1,1−ジメチルエチル)(1−フェニルエトキシ)アミノ]−2,2−ジメチルプロピル]−ジエチルエステル、化合物110の製造;
Figure 0005307002
N−第三ブチル−1−ジエチルホスホノ−2,2−ジメチルプロピルニトロキシド 1.0gをエタノール 5mL中に溶解した。30% 過酸化水素水溶液 0.52mLを添加し、その後、2−フェニルプロピオンアルデヒド 0.68g及びCuCl2 20mgを添加した。混合物を、30℃において12時間攪拌した。混合物を、塩化メチレン
50mLで希釈し、その後、0.05N NaOH 40mLへ添加した。有機相を分離し、1N NaOH、10% アスコルビン酸水溶液、水、10% Na2EDTA水溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で連続して洗浄し、最終的に、硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機相を、真空中で除去し、オイル上の残渣に、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を受けさせ、淡黄色のオイル 0.79g(58%)を得た。
実施例13:2−メチル−2−[N−[1−(ジエトキシホスフィニル)−2,2−ジメチルプロピル]アミノキシ]プロピオン酸メチルエステル、化合物111
Figure 0005307002
化合物を、実施例12と同様の方法で製造した;収率 47% オイル.THF/水中0.5N NaOHでの処理は、2−メチル−2−[N−[1−(ジエトキシホスフィニル)−2,2−ジメチルプロピル]アミノキシ]プロピオン酸をもたらした。
Figure 0005307002
実施例14:1−[第三ブチル−(1,1−ジメチル−2−オキソ−プロポキシ)−アミノ]−2,2−ジメチル−プロピル−ホスホン酸ジエチルエステル、化合物112
Figure 0005307002
化合物を、実施例12と同様にして製造した。
以下の表1及び表2の化合物を、対応するニトロキシル基及び示したケトン又はアルデヒドから、同様にして製造した。
表3において、本工程において使用され得る様々な溶媒を示す。表4において、様々な金属触媒の使用を明示する。表5において、水中における反応を説明し、表6において、相転移触媒の使用を示す。
表1
Figure 0005307002
Figure 0005307002
Figure 0005307002
Figure 0005307002
表2
Figure 0005307002
Figure 0005307002
Figure 0005307002
Figure 0005307002
Figure 0005307002
Figure 0005307002
実施例84:1−ウンデシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール、化合物108の製造
1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール(プロスタブ 5198、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 10.0gを、水/エタノール(1:2) 40mL及びドデカノール 14.6gからなる混合物へ添加した。CuCl2 78mgを添加し、50% 水性過酸化水素 5.1gを室温において添加した。白色沈殿が形成し始めたら、エタノール 30mL及びトルエン 10mLの混合物 40mL添加し、温度を45℃まで上げた。6時間後、50% H22 2.5gを添加し、攪拌を、TLCが出発材料の完全な消費を示すまで続けた。第三ブチルメチルエーテル 100mLを添加した。2相を分離し、有機相を、1M NaOHで2回洗浄し、その後、水、10% アスコルビン酸溶液、水及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空下で完全に乾燥するまで乾燥させて、生成物 15.1gを得た;黄褐色オイル.生成物を、カラムクロマトグラフィー法(ヘキサン/アセトン 49:1)によって精製し得た。収量 9.9g;無色オイル。
1H−NMR(CDCl3),((ppm):0.86(t,3H),1.14(s,3H),1.18(s,3H),1.26(2s,6H),1.14−1.52(m,20H),1.79(dd,2H),3.72(t,2H),3.95(dddd, 1H).
13C−NMR(CDCl3),((ppm):14.0,21.0,22.7,26.4,28.7,29.4,29.6,29.65,29.7,31.9, 33.3,48.3,59.9,63.2,77.0.
ビス(1−ウンデシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)カーボネート
1−ウンデシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール 2.5gを、1,2−ジクロロエタン 12mL中に溶解し、ピリジン 1.2gを添加し、溶液を0℃まで冷却した。1,2−ジクロロエタン 6mL中に溶解したトリクロロホスゲン 1.1gを、温度を〜10℃に維持しながら、15分間以上かけて添加した。混合物を、室温において12時間攪拌した。その後、溶液を、塩化メチレン 70mLで希釈し、飽和NH4Cl溶液 20mLを添加した。水相を処分し、その後、有機相を、1N HCl 30mL、飽和Na2CO3溶液 20mL、水、ブラインで洗浄した。有機相を、シリカゲルで充填し、かつ塩化メチレンで溶離させるブフナー漏斗で濾過した。主画分の溶媒を、真空中で除去し、淡黄色オイルを得た;1.2g。
1H−NMR(CDCl3),((ppm):0.88(t,3H),1.18(s,3H),1.19(s,3H),1.26(2s,6H),1.14−1.42(m,18H),1.51(m,2H),1.62(dd,2H),1.90(dd,2H),3.71(t,2H),4.84(dddd,1H).
13C−NMR(CDCl3),((ppm):14.0,21.0,22.7,26.4,28.7,29.4,29.6,29.65,29.7,31.9,33.1,44.
0,59.9,63.2,71.0,77.1,154.3.
実施例85:ビス(1−ウンデシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)カーボネートの他の合成
1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール(プロスタブ 5198、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 24.9gを、無水塩化メチレン 100mL中に溶解し、溶液を0℃まで冷却した。トリエチルアミン 14.7gを少しずつ添加し、塩化メチレン 75mL中に溶解したトリホスゲン 21.5gを2時間以上かけて添加した。赤色溶液を室温において8時間攪拌した。飽和NH4Cl溶液 100nLを添加することによって、反応を抑制した。水相を分離し、その後、有機相を、水、10% Na2CO3溶液及びブラインで洗浄した。有機相を、Na2SO4上で乾燥させ、その後、真空中で除去し、明るい赤色の固体を得た;mp 179℃。
得られた物質 2gを、t−BuOH/トルエン(4:1) 5mol、ドデカナール
2.8mL及びCuCl 15mg及び30% H22 1.5mL中に溶解した。混合物を、最初の1時間は室温において攪拌し、その後、40℃において12時間攪拌した。5時間後、更に、H22 1mLを添加した。TBME 30mLを添加し、有機相を、水、0.1N NaOH、水、10% EDT溶液及びブラインで連続して洗浄した。有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空中で、完全に乾燥するまで乾燥し、褐色オイルを得た。生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 49:1)によって精製し、生成物 1.4gを得た;わずかに黄色のオイル。
様々な溶媒の使用
トルエン中での1−プロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オールの製造における例示的な反応手順
トルエン5mL中1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール(プロスタブ 5198、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 11.6mmolの溶液に、Cul 50mgを室温において添加した。攪拌下において、ブチルアルデヒド 17.4mmolを添加し、その後、30% H22水溶液 17.4mmolを25分間かけて添加した。反応が終了するまで、温度を20ないし25℃に維持した。いくつかの場合において、更なる酸化剤の添加が必要とされ得る。有機相を、10% アスコルビン酸溶液、水、希炭酸ナトリウム溶液、希塩化ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で連続して洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空下で蒸発させて完全に乾燥させた。収量:9.05mmol、78%。
以下の表3の化合物を、対応するニトロキシル基、ブチルアルデヒド及び示した溶媒から、同様にして製造した。
表3
Figure 0005307002
様々な触媒の使用
一般的な反応手順:
トルエン 5mL中プロスタブ 5198 11.6mmolの溶液に、表4に示した触媒 3.5mol%を、室温において添加した。攪拌下において、ブチルアルデヒド 17.4mmolを添加し、その後、30% H22水溶液 17.4mmolを25分間以上かけて添加した。反応が終了するまで、温度を20ないし25℃に維持した。いくつかの場合において、更なる酸化剤の添加が必要とされ得る。有機相を、10% アスコルビン酸溶液、水、希炭酸ナトリウム溶液、希塩化ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で連続して洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空下で完全に乾燥するまで乾燥させた。
表4
Figure 0005307002
Figure 0005307002
溶媒としての水中における反応
実施例A:1−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オールの他の製造方法:
1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール(プロスタブ 5198、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッドの市販品) 50g(290mmol)を水 250mL中に溶解し、塩化ナトリウム(フルカ(Fluka) No.71381) 17g(290mmol)を添加した。アセトアルデヒド 51.1g(1.16mmol)を一回で添加した。30% 過酸化水素 29.62g(871mmol)を、攪拌しながら、反応温度が37℃を超えないような速度で混合物に添加した。その後、混合物を、ゆっくりと90℃まで加熱し、該温度において更に2時間攪拌した。混合物を、攪拌しながら、25℃まで冷却し、炭酸ナトリウム溶液を用いて中和し、ペルオキシドを亜硫酸水素ナトリウム溶液で壊した。pHを、11ないし12に調整し、結晶を濾去し、80℃において真空中で乾燥させた。収量 32.79g(60%)。
以下の触媒は、様々な条件下で水中において同様の結果を示した。
表5
Figure 0005307002
実施例B:1−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オールの他の製造方法:
1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール 10g及び塩化ナトリウム 3.38gを水(50mL)中に溶解した。プロピオンアルデヒド 17.1mLを1回で添加した。反応塊を、60°まで加熱し、30% 過酸化水素 17.8mLを60ないし70°において、攪拌しながら、ゆっくりと添加した。混合物を、98°において、更に2時間攪拌し、40°まで冷却し、亜硫酸水素ナトリウム溶液を添加し、その後、炭酸ナトリウム溶液を添加することによって、pHを、11ないし12に調整した。結晶を濾去し、水で洗浄し、トルエン中に溶解した。溶液を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させた。収量 8.53g(73%)。
実施例Bと同様にして
実施例C:イソブチルアルデヒドから1−イソプロポキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール;収率 76%。
実施例D:シクロヘキサンカルボキシアルデヒドから1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オール;収率 23%。
実施例E:1−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オンの他の製造方法:
1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オン 10gを水(30mL)中に攪拌して懸濁させた。水(20mL)中塩化ナトリウム 3.43gを添加し、その後、アセトアルデヒド 13.26mLを1回で添加した。混合物を、60°まで攪拌しながら温め、その後、30% 過酸化水素 18mLを、攪拌しながら、ゆっくりと添加した。混合物を90°まで温め、2時間攪拌した。混合物を冷却し、ペルオキシドを10% 亜硫酸水素ナトリウム溶液(10mL)で壊した。炭酸ナトリウム溶液を用いて、pHを11に調整した。混合物を、トルエンで2回抽出した。トルエン相を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させた。収量 8.12g(75%)、液体、ゆっくりと結晶化。
実施例Eと同様にして
実施例E1:1−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オンのワンポット製造方法:
中間体である1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オンを、過剰量の水中において2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オンと3当量の過酸化水素と反応させ、その後、10% 炭酸ナトリウムを添加し、50°において5時間反応させることによって製造し得た。反応が完了した後、2N 塩酸を用いて、溶液をわずかに酸性(pH 5)にし、その後、3当量のアセトアルデヒド及び1当量の塩化ナトリウムを添加し、2当量の30% 過酸化水素を、50℃においてゆっくりと添加した。混合物を、90°において2時間攪拌し、その後、冷却した。実施例Eで上述したような試みにより、62%の液体生成物を得、ゆっくりと結晶化させた。
実施例E2:1−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オンのワンポット製造方法:
中間体である1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オンは、2M 塩化ナトリウム溶液中において、2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オンと1.75当量の過酸化水素を反応させ、その後、1mol% タングステン酸ナトリウムを添加し、50°において12時間反応させることによって製造し得た。反応が完了した後、2N 塩酸を用いて、溶液をわずかに酸性(pH 5)にし、その後、3当量のアセトアルデヒド及び2当量の30% 過酸化水素を、50℃においてゆっくりと添加した。混合物を、90°において2時間攪拌し、その後、冷却した。実施例Eで上述したような試みにより、64%の液体生成物を得、ゆっくりと結晶化させた。
実施例Eと同様にして
実施例F:プロピオンアルデヒドから1−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オン;収率 78%、液体、ゆっくりと結晶化。
実施例G:1−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オンの製造方法
水 350mL及びエタノール 20mL中4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル 76.5gの溶液に、プロピオンアルデヒド 39g、酢酸 1.5mL及びCuCl 0.65gを添加した。水中30% 過酸化水素 57mLを、室温において、60分間以上かけて滴下添加した。8時間後、30% H22 10mLを添加し、反応を完了させた。12時間後、反応混合物を、酢酸エチルで2回抽出した。その後、有機相を、炭酸ナトリウム溶液、10% アスコルビン酸溶液、水及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥させた後、溶媒を真空下で除去
し、青色オイル 82gを得た。化合物を、蒸留によって精製し、生成物 64.6gを得た。
実施例H:1−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オンの製造:
1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オン 10gを水(50mL)中に攪拌して懸濁させた。塩化ナトリム 3.45gを添加し、その後、1−ペンタナール(バレルアルデヒド) 10g(12.3mL)を1回で添加した。混合物を、攪拌しながら60°まで温め、その後、30% 過酸化水素 17.8mLを、攪拌しながら、ゆっくりと添加した。混合物を、90°まで温め、4時間攪拌した。混合物を25°まで冷却し、ジクロロメタンで2回抽出した。有機相を、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させた。残渣に、溶離剤としてヘキサン/酢酸エチル(8:2)を用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーを受けさせた;収量 26%の液体、無色生成物。
実施例I:1−ペントキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オンの製造:
1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オン 10gを水(50mL)中に攪拌して懸濁させた。塩化ナトリム 3.45gを添加し、その後、1−ヘキサナール(カプロンアルデヒド) 11.6g(14.3mL)を1回で添加した。混合物を、攪拌しながら60°まで温め、その後、30% 過酸化水素 17.8mLを、攪拌しながら、ゆっくりと添加した。混合物を、90°まで温め、4時間攪拌した。混合物を25°まで冷却し、ジクロロメタンで2回抽出した。有機相を、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させた。残渣に、溶離剤としてヘキサン/酢酸エチル(8:2)を用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーを受けさせた;収量 27%の液体、無色生成物。
実施例J:1−ヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オンの製造:
1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジノ−4−オン 10gを水(50mL)中に攪拌して懸濁させた。塩化ナトリム 3.45gを添加し、その後、1−ヘプタナール(オエナンタール(oenanthal)) 13.2g(16.2mL)を1回で添加した。混合物を、攪拌しながら60°まで温め、その後、30% 過酸化水素
17.8mLを、攪拌しながら、ゆっくりと添加した。混合物を、90°まで温め、4時間攪拌した。混合物を25°まで冷却し、ジクロロメタンで2回抽出した。有機相を、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させた。残渣に、溶離剤としてヘキサン/酢酸エチル(8:2)を用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーを受けさせた;収量 23%の液体、無色生成物。
相転移触媒の使用:
トルエン 5mL中プロスタブ 5198 11.6mmolの溶液に、CuCl 2.5mol%及び表5に示した相転移触媒 2.5mol%を、室温で添加した。攪拌下において、ブチルアルデヒド 17.4mmolを添加し、その後、30% H22水溶液 17.4mmolを25分間以上かけて添加した。反応が終了するまで、温度を20ないし25℃に維持した。いくつかの場合において、更なる酸化剤の添加が必要とされ得る。有機相を、10% アスコルビン酸溶液、水、希炭酸ナトリウム溶液、希塩化ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で連続して洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、最終的に、真空下で完全に乾燥するまで乾燥させた。
表6
Figure 0005307002

Claims (2)

  1. 立体障害性ニトロキシルエーテルの製造方法であって、該方法は、式(Xa)
    Figure 0005307002
    (式中、
    、G 、G 及びG は、独立して、1ないし4個の炭素原子数を有するアルキル基を表わすか、又は、G とG 及び/又はG とG は、一緒になって、テトラメチレン基又はペンタメチレン基を表わし、 は、原子価を表わす。)
    で表される少なくとも一種の構造要素を含む立体障害性ニトロキシル基を、
    金属触媒の存在下で、ケトン、アルデヒド、ジケトン又はジアルデヒド、オリゴケトン又はオリゴアルデヒドとヒドロペルオキシドと反応させることを含み、
    但し、前記立体障害性ニトロキシル基が2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)である場合は、前記ケトンはアセトンではない方法。
  2. 前記ケトン、アルデヒド、ジケトン又はジアルデヒドが、式(Ia)又は(Ib)
    Figure 0005307002
    (上記式中、
    101及びR102は、独立して、水素原子、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数1ないし24のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基、フェニル基、ナフチル基又は炭素原子数7ないし15のフェニルアルキル基を表わし;又は、
    前記直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数1ないし24のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数2ないし24のアルケニル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基は、1つ以上の−ハロゲン原子、−OH、−OR122、−NH、−NHR122、−N(R122、−NHCOR122、−NR122COR122、−OCOR122、−COR122、−SO122、−SR122、−SOR122、−P(OR122、−P(O)(OR122、P(R122によって置換され得;又、前記直鎖の又は枝分かれ鎖の、未置換の又は置換された炭素原子数1ないし24のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の、未置換の又は置換された炭素原子数2ないし24のアルケニル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基又は炭素原子数2ないし18のアルキニル基はまた、1つ以上の−O−、−NH−又は−NR122−基又はそれらの組み合わせによって中断され得;又、
    前記フェニル基、ナフチル基又は炭素原子数7ないし15のフェニルアルキル基はまた、1つ以上のハロゲン原子、−CN、−CF、−NO
    Figure 0005307002
    、−NHR122、−N(R122、−OH、−OR122、−COR122によって置換され得るが;
    但し、R101及びR102の少なくとも一方は、水素原子を表わさず;
    は、結合部位を示し、
    122は、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数1ないし18のアルキル基、直鎖の又は枝分かれ鎖の炭素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数5ないし10のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基又は炭素原子数7ないし15のフェニルアルキル基を表わし;及び、
    103は、直接結合、炭素原子数1ないし24のアルキレン基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン基、フェニレン基、炭素原子数1ないし6のアルキレン−フェニレン基、フェニレン−炭素原子数1ないし6のアルキレン基又は炭素原子数1ないし6のアルキレン−フェニレン−炭素原子数1ないし6のアルキレン基を表わす。)で表わされるものである請求項1に記載の方法。
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