JP5306232B2 - 硫化水素を連続的に製造するための方法および装置 - Google Patents

硫化水素を連続的に製造するための方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、硫化水素H2Sを連続的に製造するための方法および装置に関し、この場合製造の際に生じるH2S含有粗製ガス流中には、ポリスルファン(H2S、但し、xは2以上)を含有する。
硫化水素の製造は、公知技術水準で、例えばガードラー(Girdler)によるH2S法によって行なわれる(Ullmann's Encycloaedia of Industrial Chemistry, Sixth Edition, 2003, Vol. 17. 第291頁参照)。この場合、H2Sは、非接触的に元素の硫黄および水素から、取付け物および本質的に水平方向に向いた拡大された塔底部を備えた塔中で製造される。沸騰する硫黄が充填された塔底部中に水素は導入され、この場合この水素は、硫黄を上昇する気相中にストリッピングされる。水素および上昇する硫黄は、塔のガス空間内で反応し、この場合、その際に遊離する反応熱は、液状の硫黄での洗浄によって生成物ガスから取り出される。そのために、塔の塔底部から液状の硫黄は、取り出され、新しい冷たい硫黄と混合され、塔の塔頂部から放出される。十分に硫化水素を含有する生成物ガスは、2つの熱交換器中で冷却される。
2Sの接触的製造は、Angew. Chem. 第74卷 1962; No. 4;第151頁中に記載されている。この場合、水素は、外側から温度調節された硫黄浴に導通される。硫黄蒸気が負荷された水素は、穿孔を通して触媒空間内に侵入する。反応されなかった硫黄は、触媒空間からの流出後にH2S放出管の上部で凝縮され、返送管を経て硫黄浴中に返送される。触媒空間は、H2S放出管を中心に同心的に配置されている。
ドイツ連邦共和国特許第1113446号明細書の記載から、水素と硫黄との化学量論的混合物をコバルト塩およびモリブデン塩に接して触媒を含む担体上で300〜400℃の温度で反応させることによって、硫化水素を接触的に製造することは、公知である。この場合、触媒は、水素と硫黄との混合物によって貫流される管内に配置されている。硫黄浴は、340〜360℃の温度を有し、それによって水素と硫黄との化学量論的混合物が、硫黄浴への水素の導通によってH2Sの製造のために形成される。H2S形成の際に遊離する反応熱は、直接的な熱交換によって利用され、それというのも、触媒を含む管は、詳細には記載されていない方法で硫黄浴中に配置されているからである。
米国特許第2863725号明細書には、H2Sをモリブデンを含有する触媒上で製造する方法が記載されており、この場合ガス状の水素は、硫黄溶融液を含む反応器中に導入され、硫黄溶融液によってガス気泡の形で上昇する。導入された水素の量および326℃未満の温度が記載された、硫黄溶融液の温度は、硫黄溶融液の上方でガス帯域中で形成されるガス混合物が反応体の水素および硫黄を、化学量論的反応比を上廻る水素の過剰量で含有するように調節される。
水素と硫黄とからのH2S合成の場合には、粗製ガス中に一般に副生成物としてポリスルファン(H2x)が存在する。例えば、反応器に後接続されたガス冷却器中で一定の温度で1000質量ppmまでのジスルファンH22または高級スルファンH2xが形成されることができ、これらのジスルファンまたは高級スルファンは、後続段階で制御されずに再びH2Sおよび硫黄に分解され、したがって望ましくない硫黄堆積物が環状管路、計器類、圧縮機、熱交換器等中に発生する。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第10245164号明細書A1の記載は、ポリスルファンをH2Sおよび硫黄に変換するための方法に関し、この場合H2S合成の際に生じるH2S含有粗製ガス流が含有されているポリスルファンH2xは、触媒反応によりH2Sおよび硫黄に変換される。そのために、H2S含有粗製ガスは、例えば適当な触媒作用を有する固体、殊にAカーボン、Al23、SiO2等と接触される。
フランス国特許出願公開第2844208号明細書B1の記載は、主に硫化水素を含有し、水素と液状硫黄との反応によって工業的装置中で得られる合成ガスを清浄化する方法に関し、この場合このガスは、活性炭、酸化アルミニウムおよび二酸化珪素の多孔質粒子の下で選択された固体を含むフィルターに導通される。フィルター材料(例えば、活性炭)は、硫黄での負荷後に消費され、例えば燃焼によって廃棄物処理される。この場合、活性炭を交換するための高いメンテナンス費用、活性炭の連続的消費、廃棄物処理費用およびカーボンを燃焼させる際の環境汚染は、不利である。活性炭の交換を継続させるために、少なくとも1つの他の活性炭ステーションに切り換えなければならない。
米国特許第5686056号明細書の記載は、ポリスルファンを含む汚染物を有する硫化水素ガスを清浄化するための方法に関連する。この方法は、モレキュラーシーブを含むフィルター媒体に硫化水素ガスを導通させることを含み、この場合ポリスルファンは、硫化水素と硫黄に分解され、その際に生じる硫黄は、フィルター媒体中に維持される。蓄積された硫黄をフィルター媒体から除去するために、加熱された水素ガスは、反対方向に(硫化水素ガスの方向と比較して)フィルター媒体に導通される。
Ullmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie, Verlag Chemie, Weinheim,第4版,第21巻,第171頁には、反応器から塔頂部を介して流去する硫化水素が直接型交換器の通過後に約200℃でコークスフィルターに導通され、このコークスフィルター上で連行された硫黄が分離されることが記載されている。
本発明の課題は、高技術水準の欠点を回避する、硫化水素を製造するための方法および装置を提供することである。殊に、本発明の課題は、ガス中にできるだけ僅かな堆積物を惹起する硫黄含分を有するできるだけ純粋な硫化水素の製造をできるだけ僅かな費用で可能にする方法および装置を提供することである。
この課題は、本発明によれば、硫化水素H2Sを連続的に製造するための方法によって解決され、この場合製造の際に生じるH2S含有粗製ガス流中には、ポリスルファン(H2x)が含有されており、この場合この粗製ガス流は、114〜165℃、有利に123〜163℃、特に有利に127〜162℃、殊に130〜161℃、殊に有利に135〜160℃の温度で、容器中に含まれる触媒作用を有する材料、特に有利に容器中に含まれる活性炭および/または容器中に含まれるモレキュラーシーブに導通され、その際に生じる硫黄は、容器の塔底部中で捕集され、H2Sの製造に返送される。
この場合、H2S含有粗製ガス流は、当業者に公知の方法、例えばUllmann's Encycloaedia of Industrial Chemistry, 第6版, Wiley-VCH Verlag (2003) VOL,17, 第291〜292頁または米国特許第2876071号明細書、ドイツ連邦共和国特許第1113446号明細書、チェッコ・スロヴァキア連邦共和国特許第263599号明細書または英国特許第1193040号明細書の記載により製造されることができる。
2S含有粗製ガス流中には、不純物としてポリスルファン(H2x、但し、xは2を上廻る)が含有されていてよい。このポリスルファンは、例えば一定の温度範囲内で、反応器から導かれる熱いH2S含有粗製ガス流の冷却の際に形成され、この場合この反応器中ではH2S合成が行なわれる。H2xは、350℃を上廻ると不安定であり、硫黄とH2Sとに分解される。粗製ガス流中のH2Sは、約200〜290℃の温度範囲内でSと反応し、H2xに変わる。H2x形成は、170℃未満の温度の場合には、実質的な役を演じない。
2S含有粗製ガス流中に含有されているポリスルファンは、冷却の際にH2Sの製造に使用される装置中で沈殿せず、一定の滞留時間後に硫黄とH2Sとに分解することはない。それというのも、結果として硫黄の堆積物が生じるからである。従って、H2S含有粗製ガス流およびその中に含有されているポリスルファンは、本発明によれば、そのために設けられた容器中に含まれる触媒作用を有する材料に導通され、ポリスルファンは、H2Sと硫黄へ制御されて変換される。好ましくは、触媒活性材料として活性炭および/またはモレキュラーシーブおよび/または水素化触媒、特に有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブが使用される。水素化触媒として、有利には、Ni、W、Mo、CoおよびVの群から選択された少なくとも1つの元素を酸化物または硫化物の形で酸化アルミニウムまたは酸化珪素からなる担体上に含む触媒材料が使用される。特に有利には、H2S含有粗製ガス流およびその中に含有されているポリスルファンは、容器中に含まれる活性炭および/またはモレキュラーシーブに導通され、これらの活性炭および/またはモレキュラーシーブは、触媒としてH2Sと硫黄へのポリスルファンの制御された変換のために使用される。従って、触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器中でポリスルファンの変換から硫黄が生じ、付加的に場合によっては粗製ガス流中に含まれる、連行される硫黄液滴または合成のために準備された硫黄過剰量が生じうる。しかし、特に連行される硫黄液滴および硫黄過剰量は、既に触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器に前接続された冷却器中で分離される。
本発明によれば、粗製ガス流は、114〜165℃、有利に123〜163℃、特に有利に127〜162℃、殊に130〜161℃、殊に有利に135〜160℃の温度で触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブに導通される。この場合、触媒作用を有する材料の温度が重要である。活性炭および/またはモレキュラーシーブの貫流中にガス流の温度を114℃を上廻る温度に維持することにより、生じる硫黄(H2x分解および場合によっては粗製ガス流から)は、溶融液の形で留まることが保証される。ガス流の温度を165℃未満、殊に160℃未満に維持することにより、H2Sで飽和された硫黄の粘度は、十分に僅かなままである。それによって、生じる硫黄は、触媒作用を有する材料、有利に活性炭(例えば、活性炭床)および/またはモレキュラーシーブから流出することができ、触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器の塔底部中に到達することができる。塔底部中で捕集される硫黄は、本発明によれば、H2Sの製造(特に、H2S合成に使用される反応器中で)のために返送される。
硫黄を触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器から連続的に導出することによって、触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブは、硫黄が負荷されないかまたは殆んど硫黄が負荷されない。従って、触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブの交換は、不要であるかまたは滅多に必要ではなく、したがって触媒作用を有する材料の僅かな消費が達成され、例えば石炭の燃焼の際の廃棄物の除去費用および環境汚染は、十分に回避させることができる。更に、第1の容器中での触媒作用を有する材料の交換の際に切り換えなければならなかった、触媒作用を有する材料を備えた第2の容器は、省略することができる。容器中で生じる硫黄を合成反応に返送することにより、原料物質の消費量を減少させることができる。
更に、本発明は、硫黄と水素とを反応させるための反応器、この反応器と結合された、反応器から導出されるH2S含有粗製ガス流を123〜165℃、有利に127〜163℃、特に有利に130〜162℃、殊に135〜161℃、殊に有利に150〜160℃に冷却するための冷却器、この冷却器と結合された、触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む、その容器中で114〜165℃、有利に123〜163℃、特に有利に127〜162℃、殊に130〜161℃、殊に有利に135〜160℃でポリスルファン(H2x)を含む粗製ガス流から生じる硫黄を捕集するための塔底部を有する容器および容器の塔底部と結合された、硫黄を反応器中に返送するための、冷却器中または反応器中に開口された導管を備える、硫化水素H2Sを連続的に製造するための装置に関する。本発明による装置は、特に本発明による方法の実施のために使用される。
この反応器中で、H2Sを合成するための反応が実施される。H2S含有粗製ガス流は、反応器から冷却器中に導入される。冷却器は、前記粗製ガス流を114〜165℃へ冷却する。ポリスルファン(H2x)を含有するH2S含有粗製ガス流は、冷却器から触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器中に導入される。容器中で114〜165℃、有利に123〜163℃、特に有利に127〜162℃、殊に130〜161℃、殊に有利に135〜160℃で生じる硫黄(ポリスルファンの分解および場合によっては硫黄過剰量の分離および場合によっては硫黄連行物の分離、有利にポリスルファンの分解から)は、容器の塔底部中で捕集され、間接的に冷却器を介してかまたは直接的に反応器中で合成反応に返送される。有利に、生じる硫黄は、間接的に冷却器を介して反応器中に返送される。連行される硫黄液滴および過剰の硫黄の分離は、特に触媒作用を有する材料を含む容器に前接続された冷却器(部分凝縮器)中で行なわれる。
本発明の1つの好ましい実施態様によれば、123〜165℃、有利に127〜163℃、特に有利に130〜162℃、殊に135〜161℃、殊に有利に150〜160℃の入口温度を有する粗製ガス流は、容器中に導入され、触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブに貫通され、121〜160℃、有利に124〜158℃、特に有利に126〜157℃、殊に130〜156℃、殊に有利に140〜155℃の出口温度で容器から導出される。この場合、粗製ガス流は、その熱を例えば二次循環路に放出し、それによって、この二次循環路は、例えば110〜120℃に加熱され、この二次循環路で冷却器は運転される。
触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブは、特に下方から(塔底部から)粗製ガス流が接して流れ、容器の塔頂部から流出する、清浄化された粗製ガス流が容器中で分離された硫黄の連行物を全く含有しないことを保証することができる。ポリスルファンを含有する粗製ガス流の清浄化は、特に1段階で唯一の触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器中で行なわれる。
触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブは、容器中で、特に少なくとも1m、有利に少なくとも1.5mの堆積物高さを有する固定床として存在する。堆積物の高さと直径との比は、特に0.1〜10、有利に0.2〜7、特に有利に0.3〜5、殊に有利に0.4〜5、殊に0.5〜2である。触媒作用を有する材料、有利に活性炭堆積物および/またはモレキュラーシーブ堆積物上の圧力損失は、特に次の条件
Figure 0005306232
を満たし、但し、fは、0.05〜0.5、有利に0.1〜0.3であり、この場合pは、粗製ガス流の密度であり、vは、容器の入口断面での粗製ガス流の流入速度であり、およびΔpは、触媒作用を有する材料による圧力損失である。
触媒作用を有する材料として、例えば当業者に公知の全ての活性炭、殊に木材、石炭、泥炭またはココヤシの殻から製造された活性炭を使用することができる。特に、2〜15mm、有利に3〜5mmの寸法の活性炭粒子が重要である。活性炭は、例えば4mmの直径を有する小さな円筒体の形で存在することができる。活性炭の細孔容積は、特に30cm3/100gを上廻る。活性炭の内部表面積は、有利に900m2/gを上廻り、特に有利に1100m2/gを上廻る。活性炭は、1つ以上の活性炭種を含むことができる。例えば、第1の活性炭種からなる第1の層およびその上に配置された、第2の活性炭種からなる第2の層は、活性炭容器中で使用することができる。
触媒作用を有する材料として適したモレキュラーシーブは、例えばRobert H. Perry, et. al. Chemical Engineers Handbook, McGraw-Hill Book Company, 第6版中に記載されている。好ましいのは、型3A、型4A、型5A、型10A、型13X、シリカライト(Silicalite)、脱アルミニウム化されたY型ゼオライト、モルデナイトおよび斜方沸石である。特に好ましいのは、型4Aのモレキュラーシーブである。
特に、H2S含有粗製ガス流は、1〜200秒、有利に2〜100秒、特に有利に5〜80秒、殊に有利に10〜50秒の空の管中での滞留時間で触媒作用を有する材料、特に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器に導通される。この場合、空の管中での速度は、特に0.01〜1m/秒、有利に0.02〜0.5m/秒、特に有利に0.04〜0.3m/秒、殊に有利に0.05〜0.2m/秒である。触媒作用を有する材料、特に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器中での圧力は、特に0.2〜20バール、有利に0.4〜10バール、特に有利に0,8〜6バール、殊に有利に1〜5バール(絶対)である。容器の入口には、転向薄板、入口管および/または有孔入口管を含むガス分配装置が設けられており、粗製ガス流を容器中で分配することができる。
本発明の1つの好ましい実施態様によれば、本発明による装置は、本質的にガス状硫黄および水素を含有する反応体混合物を触媒上で反応させることによってH2Sを連続的に製造するための装置を含み、この場合反応器は、硫黄溶融液を反応器の下部に含み、この硫黄溶融液中には、供給装置によりガス状水素を導入することができる。触媒は、(特に、固定床として)少なくとも1つのU字形管中に配置され、この管は、部分的に硫黄溶融液と接触して存在し、この場合少なくとも1つのU字形管は、硫黄溶融液の上方に配置された少なくとも1つの入口開口を大腿部に有し、この入口開口を通して反応体混合物は、反応器の反応体範囲からU字形管中に侵入することができ、流動路を少なくとも1つのU字形管の内部に有し、このU字形管に沿って反応体混合物は、反応範囲内で反応させることができ、この反応範囲内に触媒は、配置されており、少なくとも1つのU字形管は、少なくとも1つの出口開口を別の大腿部に有し、この出口開口を通して生成物は、(反応体範囲とは別の)生成物範囲内に流出することができる。
反応器は、特に反応器ジャケットによって包囲された、円筒体形またはプリズム形の同心の物体を含み、この物体は、両端部がそれぞれキャップによって閉鎖されている。このキャップは、全ての適当な形を有することができ、例えば半球形または円錐形に構成されていてよい。
反応器は、特に下部中で硫黄溶融液で充填されている。硫黄溶融液中には、供給装置を介してガス状水素を導入することができ、この場合硫黄溶融液の上方で本質的にガス状硫黄およびガス状水素を含有する反応体混合物は、反応体範囲で捕集され、相境界を経て硫黄溶融液と接触し、上向きに、特に下部分、例えば底板によって制限される。本発明の1つの好ましい実施態様において、底板は、反応器の上部分で、有利に反応器内部空間の上部の3分の1、特に有利に上部の4分の1で、反応器ジャケットと結合されている。
有利に使用される反応器中には、少なくとも部分的に硫黄溶融液と接触して存在する、少なくとも1つのU字形管が設けられている。従って、反応器は、U字形の形状を有する接触管を備えた、管束反応器の種類として構成されている。このようなU字形管は、下端部で弓形の範囲によって互いに結合されている2つの大腿部を有する。U字形管は、それぞれ異なる長さの大腿部を有することができるか、または有利に同じ長さの大腿部を有することができる。U字形管は、例えば2〜20cm、殊に2.5〜15cm、特に有利に5〜8cmの大腿部の直径を有することができる。少なくとも1つのU字形管は、特に反応器中で垂直方向に配置されており、この場合弓形の範囲は、下方に存在し、大腿部の両端部は、上方に存在する。
本発明に関連して、"接触する"とは、硫黄溶融液と管の内部空間との間で管の壁面を介して熱交換を行なうことができることを意味する。少なくとも1つのU字形管は、特に部分的に硫黄溶融液中に浸漬されている。
少なくとも1つのU字形管の内部には、特にH2Sへの水素および硫黄の反応のための触媒が配置されており、それによって反応範囲は、準備される。本発明に関連して、触媒が存在する、U字形管の内部の全ての範囲は、反応範囲と呼称される。反応体の反応は、主に触媒を含む反応範囲内で行なわれる。U字形管内での反応範囲の準備は、反応器の長さに関連して反応器のコンパクトな構造形式を許容し、それというのも、H2Sへの水素と硫黄との反応のために設けられた反応範囲は、それぞれのU字形管の2つの大腿部に分割することができるからである。触媒の使用により、H2Sへの反応は、中程度の温度および低い圧力で実施されることができる。触媒は、特に堆積された固定床の形で少なくとも1つのU字形管中に配置されている。適当な触媒は、例えば担体上のコバルトおよびモリブデンを含む触媒であり、この触媒は、任意の形状の成形体として使用される。例えば、成形体の直径は、2〜12mm、殊に3〜10mm、特に有利に4〜8mmであり、長さは、特に2〜12mm、殊に3〜10mm、特に有利に4〜8mmである。
反応器の好ましい実施態様を使用して硫化水素を製造する場合には、反応体混合物は、反応体範囲から少なくとも1つの入口開口を通じて少なくとも1つのU字形管の大腿部中に流入する。入口開口は、少なくとも1つのU字形管の大腿部中で硫黄溶融液の上方に配置されている。入口開口は、反応体範囲からU字形管の1つの大腿部中に開口している。硫黄溶融液の相境界とU字形管の入口開口との間の距離は、できるだけ僅かな液状硫黄が小液滴の形でU字形管の内部空間内で反応体混合物の流れと連行されるように選択される。入口開口と硫黄溶融液の相境界との距離は、特に0.3〜3m、殊に0.6〜2.5m、特に有利に0.9〜2mである。
反応器の好ましい実施態様を使用して硫化水素を製造する場合には、反応体混合物は、U字形管を流動路に沿って貫流し、即ち反応体混合物は、最初に入口の後方でU字形管の大腿部を上向きから下向きに入口開口を貫流し、U字形管の弓形の範囲を通じて第2の大腿部中に流入し、引続き第2の大腿部を上向きから下向きに貫流する。反応体混合物は、主にU字形管内に含まれている反応範囲内でそこに配置された触媒上で反応される。U字形管の第2の大腿部中の出口開口を通じて、生成物を含むガスは、(特に、硫黄溶融液の上方および反応器中の反応体範囲の上方に配置された)生成物範囲内に流入し、この場合、この生成物範囲は、反応体範囲と(例えば、底板によって)分離されている。
反応器には、特に適当な供給装置を介してガス状水素および液状硫黄が供給される。生成物の硫化水素は、適当な位置で、例えば上部のキャップで反応器の生成物範囲から導出される。
U字形管の2つの大腿部は、特にそれぞれこれらの大腿部の上端部で反応器の底板と結合されており、この底板は、再び反応器の上部で適当な形式で反応器ジャケットに固定されている。底板は、反応器を特に2つの部分範囲に分割し、殊にこの底板は、その上に存在する生成物範囲を規定する。反応器ジャケットと結合された底板での少なくとも1つのU字形管の好ましい固定は、反応器の長手方向の熱変化およびU字形管の長手方向の熱的変化を互いに無関係に許容し、それというのも、U字形管束は、底板上でのみ反応器のジャケットで固定されており、したがって反応器を構成する場合には、補償装置を省略することができるからである。U字形管を大腿部の上端部で底板と結合させることにより、好ましくは、管が重力に相応して安定化することが達成される。
本願発明の1つの好ましい実施態様によれば、反応器の上部区間で、特に上部のキャップに隣接して1つの底板が配置されており、この底板は、反応器の内部空間をその下方に存在する下方部分範囲と上方に存在する上方部分範囲とに分割する。
上方部分範囲は、特に反応器の運転中に主に生成物の硫化水素を含む生成物範囲を有している。それぞれU字形管の大腿部は、生成物範囲と開放結合状態にある。
反応器の下方部分範囲は、特に底板の直ぐ下方に反応体範囲を有し、その下方に硫黄溶融液を有し、この硫黄溶融液中には、外部の源からの液状硫黄および/または返送流としての液状硫黄が供給される。U字形管は、部分的に硫黄溶融液と熱的接触状態にあり、特にこのU字形管は、部分的に直接に硫黄溶融液中に配置されており、即ち硫黄溶融液中に浸漬されている。従って、H2Sへの発熱反応の際に遊離する熱エネルギーの伝達が、少なくとも1つのU字形管を経て周囲の硫黄溶融液中へと行なわれる。反応熱は、硫黄溶融液中に含まれている硫黄の蒸発に利用される。この熱結合は、エネルギー的に有利な方法を可能にし、この場合外部の熱供給は、著しく減少されるかまたは不要となる。同時に、触媒の過熱を回避させることができ、それによって触媒の可使時間は、高められる。
熱エネルギーの良好な伝達のためには、特に触媒堆積物の熱抵抗は、反応範囲内でできるだけ少なくなるように維持される。特に、H2Sへの反応体の反応のためには、多数の触媒を含むU字形管が準備され、したがって触媒堆積物の核から管の壁面へのそれぞれの経路は、僅かである。特に、(特に、円筒状の)反応器本体の横断面積に対する全ての接触管(またはU字形接触管の全ての大腿部)の横断面積の総和の割合は、0.05〜0.9、殊に0.15〜0.7、特に有利に0.2〜0.5、殊に有利に0.25〜0.4である。
U字形管から包囲する硫黄溶融液中への熱伝達のための十分な熱的接触が存在するようにするためには、それぞれのU字形管の外側のジャケット面積の20〜100%が触媒を含む反応範囲に沿って硫黄溶融液と接触状態にあるように努力される。硫黄溶融液中への熱伝達が良好に機能化されるようにするためには、U字形管中で反応が行なわれる場所で、U字形管の外側のジャケット面積は、触媒を含む反応範囲に沿って20%を上廻って、有利に50%を上廻って、特に有利に80%を上廻って硫黄溶融液によって包囲されていなければならなかった。反応器中での硫黄溶融液の充填位置が僅かすぎ、ひいてはU字形管と硫黄溶融液との接触が僅かすぎる場合には、反応熱が十分に導出されないという危険が存在する。
少なくとも1つのU字形管中での反応体混合物の流動方向に、反応体混合物は、U字形管中への流入後に最初に不活性堆積物を貫流することができ、この場合には、場合によっては連行される、小液滴の形で含まれる液状硫黄は、前記の不活性堆積物で反応体混合物から分離される。例えば、ガス状水素および硫黄を含有する反応体混合物中での液状硫黄の割合は、100000質量ppmまでであってよい。硫黄液滴の分離のためには、有利に少なくとも1つのU字形管中で1〜30%、殊に2〜25%、有利に5〜20%、特に有利に8〜16%の不活性堆積物と触媒堆積物とからなる全堆積物に対する不活性堆積物の割合が設けられている。不活性堆積物は、任意の形状の物体、例えば鞍状物または特に球状物からなることができ、これらは、適当な材料、例えば酸化ジルコニウムまたは特に酸化アルミニウムから形成されている。
特に、ガス状水素は、供給装置を経て反応器中の硫黄溶融液中に導入され、分配装置により硫黄溶融液中に分配される。
分配装置は、特に反応器中に水平方向に配置された分配板および下向きに延在する縁部を備えている。分配装置の下方で導入される水素は、この分配板の下方で水素気泡に変わり、下向きに延在する縁部および分配板が制限されている空間内で堰き止められる。
供給装置は、特に反応器中に垂直に配置された、分配装置の下方に配置されている、両端が開いた管を備え、この管の上端は、特に分配板および下向きに延在する縁部によって制限されている空間内に突出し、特に有利に水素気泡中に突出している。分配板の下方での空間内および殊にその下方に形成された水素気泡中への突出によって、有利に硫黄溶融液中への不均一な水素の搬入は、回避される。
供給装置の垂直方向の管中には、特に側方に傾斜して延在する導入管が開口し、この導入管を通じて水素は、反応器の外側から導入される。供給装置は、有利に垂直方向に配置された管中に流入する硫黄が自由に下向きに導出しうるように形成されており、この場合水素のための供給装置は、閉塞されることはない。水素は、垂直方向に配置された管中で上向きに上昇し、分配装置の下方で捕集される。
分配装置は、特に反応器中に水平方向に配置された分配板(有利に通過開口を備えた)および下向きに延在する縁部を備えている。特に平面の分配板は、特に反応器の全体の横断面上に殆んど延在し、この場合反応器ジャケットと分配装置との間には、間隙がそのまま残る。分配装置の縁部と反応器ジャケットとの間の間隙は、特に1〜50mm、殊に2〜25mm、特に有利に5〜10mmの幅を有する。分配装置の形状は、この分配装置が配置されている反応器の幾何学的形状により左右される。この分配板は、例えば円形または多角形であることができるか、或いは全ての別の任意の形を有することができる。特に、分配板の外周には、切欠が設けられており、この切欠は、例えば水素導入のための実施開口、硫黄導入管および硫黄返送管を準備する。従って、分配装置と反応器ジャケットとの間の間隙は、僅かな幅を有することができ、したがって反応器中での分配装置の強力な振動は、回避される。分配装置の下方で導入される水素は、この分配板の下方で水素気泡に変わり、下向きに延在する縁部および分配板が制限されている空間内で堰き止められる。特に、分配板は、反応器中で水平方向に配置され、したがって分配板の下方で堰き止める水素気泡は、殆んど一定の高さを有する。
堰き止められた水素は、水素気泡が或る程度の高さを達成した場合には、下向きに延在する縁部によっておよび/または分配板中に設けられた通過開口によって硫黄溶融液中に分配される。水素気泡からの水素は、縁部により分配装置と反応器ジャケットとの間の間隙を通じて硫黄溶融液中に分配されることができる。特に、分配装置の縁部範囲は、鋸刃状に構成されており、それによって堰き止められた水素は、微細な気泡の形で分配されて分散されうる。
1つの好ましい実施態様において、特に分配装置の水平方向に配置された分配板は、通過開口を備えている。分配板中の通過開口を通じて、堰き止められた水素は、均一に分配されて水素気泡から分配板の上方に存在する硫黄溶融液中に分散される。分配板中の通過開口の数は、なかんずく導入される水素の体積流により左右され、特に100標準m3/時間当たり特に2〜100個、殊に4〜50個、特に有利に8〜20個である。通過開口は、例えば円形に構成されていてもよいし、スリットとして構成されていてもよく、この場合好ましい直径またはスリット幅は、2〜30mm、有利に5〜20mm、特に有利に7〜15mmである。通過開口は、分配板中に特に規則的に配置されている。分配板の、通過開口の面積の割合は、特に0.001〜5%、有利に0.02〜1%、特に有利に0.08〜0.5%である。
上昇する水素による硫黄溶融液の良好な混合を達成し、ひいては上昇する水素中への硫黄のできるだけ効率的なストリッピングを保証するために、通過開口を通して分散される水素のガス速度は、特に20〜500m/秒、殊に50〜350m/秒、有利に90〜350m/秒、特に有利に150〜250m/秒である。
殊に、温度低下の際に通過開口中に固定されている硫黄を通過開口中に侵入させる場合には、分配装置での水素の分配は、通過開口によって抑制されている。更に、堰き止められた水素は、下向きに延在する縁部の縁部範囲を経て硫黄溶融液中に分散させることもでき、この場合水素気泡からの水素は、さらに分配装置と反応器ジャケットとの間の間隙中に含まれている硫黄溶融液中に分配される。特に、分配装置の縁部範囲は、鋸刃状に構成されており、それによってこの縁部範囲の下方で堰き止められた水素は、微細な気泡の形で分配されて分散される。
水素を、例えば垂直方向の導入管を介してこの種の分配装置なしに硫黄溶融液中に簡単に導入する場合には、不均一な水素分配が生じうる。導入管の付近では、硫黄溶融液中で水素の大きな気泡が上昇する。硫黄溶融液の別の領域には、殆んど水素は、存在しない。それによって、U字形管の振動を励起させることができる。従って、特に本発明による反応器中に含まれる、例えば下向きに開いた鐘の形状の分配装置は、反応器の好ましい実施態様において管束のU字形管を安定化させるために使用される。
U字形管のよりいっそう大きな安定性を達成させるために、少なくとも1つのU字形管は、その下方の弓形の範囲に隣接して分配装置と結合させることができ、この場合この分配装置は、U字形管または相応する管束の振動範囲の寸法決定によって水平方向に制限される。この場合、分配装置は、その側で直接に反応器の反応器ジャケットと結合されているのではなく、むしろ間接的にU字形管と底板との結合により反応器ジャケットと結合されている。それによって、長手方向の熱的変化によって惹起される、反応器とU字形管と分配装置との間の応力による問題は、回避される。
1つの実施態様において、分配板は、U字形管の下端部に隣接して少なくとも1つのU字形管のそれぞれの大腿部と結合され、例えば溶接され、この場合弓形範囲の少なくとも1つの部分を含む、U字形管の区間は、分配板の下方に存在する。U字形管の前記区間は、硫黄溶融液と接触して存在するのではなく、むしろ分配装置の下方で堰き止められた水素気泡の範囲内に突出しているので、U字形管は、この区間で特に触媒堆積物を備えていない。それによって、H2Sへの変換は起こらず、導出すべき発熱反応熱は生じない。少なくとも1つのU字形管内には、触媒堆積物の範囲を堆積物なしの範囲と分離する下部分を設けることができるが、しかし、この場合には、H2S製造の反応体および生成物のための下部分は、透過性でなければならない。
本発明の場合には、特にガス状水素のための供給装置および分配装置は、反応器の下部区間内に、例えば下部のキャップに隣接して設けられている。供給装置により硫黄溶融液中に導入される水素は、分配装置によって分配されるガス気泡の形で溶融液によって上昇され、それによって硫黄は、溶融液からストリッピングされ、(例えば、反応器の上側底板の下方で)反応器の反応体範囲内で反応体混合物として堰き止められ、この場合この反応体混合物は、相境界の上方で硫黄溶融液と接触している。
反応体混合物は、ガス状水素および硫黄を、支配する方法パラメーター、即ち温度、圧力および導入された水素の量によって硫黄の蒸発平衡に相応して生じるモル比で含有する。この場合、方法パラメーターの選択によって過剰量の水素または硫黄または相応するモル比の反応過剰量は、H2Sへの反応の望ましい反応の実施に応じて調節されることができる。好ましくは、本発明の場合、過剰の硫黄は、調節され、H2Sへの水素と硫黄のできるだけ完全な変化を達成することができる。この場合、特に製造されたH2S1kg当たりの硫黄過剰量は、0.2〜3.0、殊に0.4〜2.2、有利に0.6〜1.6、特に有利に0.9〜1.2である。
2Sを連続的に製造するための本発明による方法は、特に本質的にガス状硫黄および水素を含有する反応体混合物の反応を触媒上で含み、この場合には、硫黄溶融液は、少なくとも反応器の下部分中に準備され、この硫黄溶融液中には、ガス状水素が導入される。この方法の場合、反応体混合物は、例えば反応体範囲から少なくとも1つのU字形管の大腿部中で硫黄溶融液の上方に配置された少なくとも1つの入口開口に導通されることができ、流動路に沿って部分的に硫黄溶融液との接触状態にある少なくとも1つのU字形管に導通されることができ、流動路内で反応範囲内に配置された触媒上で反応されることができる。生成物は、少なくとも1つの出口開口からU字形管の別の大腿部中で(特に、反応体範囲とは別の)生成物範囲に導入されることができる。特に、H2S合成は、既に記載された反応器中で実施される。
2Sを合成するための好ましい方法は、反応器中で例えば300〜450℃、有利に320〜425℃、特に有利に330〜400℃の反応体混合物の温度および触媒を含む反応範囲の温度で実施され、それによって構成要素の選択された材料の腐蝕負荷は、僅かになるように維持される。特に、硫黄溶融液の温度は、300〜450℃、殊に320〜425℃、有利に330〜400℃、特に有利に350〜360℃である。硫黄浴上の反応体空間内の温度は、特に300〜450℃、殊に320〜425℃、有利に330〜400℃、特に有利に350〜360℃である。U字形管から生成物空間内に流出する生成物混合物は、特に300〜450℃、殊に320〜425℃、有利に330〜400℃、特に有利に350〜360℃を有する。反応器のジャケット空間内およびU字形管の内部での圧力は、特に0.5〜10バール、殊に0.75〜5バール、有利に1〜3バール、特に有利に1.1〜1.4バール(絶対)である。
好ましい方法で反応器中に導入される水素は、特に反応器の下部の区間内に設けられた分配装置で硫黄溶融液中に分配される。一面で、水素は、有利に反応器中で水平方向に配置された、分配装置の分配板上でその中に設けられた通過開口を通じておよび/または分配装置の下向きに延在する縁部の縁部範囲上で分配板の下方で堰き止められた水素気泡から分配板上に含まれる硫黄溶融液中に分配される。例えば、通過開口を通じての水素の漏出を、例えばこの通過開口内に堆積された硫黄によって抑制する場合には、水素気泡は、分配板および分配装置の下向きに延在する縁部によって制限された空間内に堰き止められ、したがって他面、水素は、下向きに延在する縁部の縁部範囲上でこの縁部を包囲する硫黄溶融液中に分配される。この場合、水素は、水素気泡から分配装置の下方で分配装置と反応器ジャケットとの間の間隙を通じて分配装置上に存在する硫黄溶融液中に到達する。こうして、水素は、十分な量でH2Sの連続的な製造中に硫黄溶融液中に分配されることが保証される。
硫黄の蒸発速度は、本発明の場合には、特に反応体混合物が硫黄の過剰量を含有するように調節される。更に、過剰の硫黄は、生成物と一緒に反応器の生成物範囲から導出され、事後に溶融液として分離される。この液状硫黄は、例えばなかんずく捕集底板およびそれから出発する、硫黄溶融液中に浸漬された返送管を含む、反応器の上方部分範囲内に配置された捕集構造および導出構造を経て、反応器の下方部分範囲内に含まれる硫黄溶融液中に返送されることができる。特に、反応器から流出するH2Sガスの冷却は、冷却器として使用される熱交換器中で行なわれ、この場合過剰の硫黄は、凝縮除去され、捕集構造および導出構造を経て硫黄溶融液中に返送される。冷媒として、二次循環路内で熱い加圧水を使用することができる。
本発明による方法の1つの好ましい実施態様によれば、これは、次の工程
ガス状硫黄と水素とを(特に、固体の)触媒上で1つの反応器中で硫黄の過剰量で反応させ、H2S含有粗製ガス流を得、
この粗製ガス流を冷却器中で123〜165℃、有利に127〜163℃、特に有利に130〜162℃、殊に135〜161℃、殊に有利に150〜160℃に冷却し、過剰の硫黄を分離し、および
この粗製ガス流を冷却器から触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器中に導入することを含む。
この場合、反応器から導かれるH2S含有粗製ガス流は、特に290〜400℃の温度を有する。過剰の硫黄は、少なくとも一部分が冷却器中で凝縮除去(auskondensieren)される。冷媒としては、例えば120℃の熱い加圧水を二次循環路中で使用することができる。特に、冷却器中で生じる硫黄は、H2Sの製造のために反応器中に返送される。そのために、硫黄は、特殊な捕集構造および導出構造を介して反応器のジャケット空間内の硫黄溶融液中に返送されることができる。
本発明の1つの好ましい実施態様によれば、冷却器と反応器との間には、1つの導管が準備され、この導管を通して粗製ガス流は、反応器の方向に冷却器中に導入され、前記の導管を通して、返送された硫黄は、反対方向に冷却器から反応器中に導入される。冷却器中でH2S含有粗製ガス流から凝縮除去される硫黄は、例えば同じ管の底板から反応器中に返送され、この反応器を通じてH2S含有粗製ガス流は、反応器の生成物範囲から冷却器中に導入される。それによって、付加的な返送導管を回避させることができる。この簡易化された管路案内は、なかんずく、高い毒性の硫化水素が流出しうる、予想される漏出個所である2つのフランジを節約することができるという利点を有する。もう1つの利点は、返送される硫黄が硫化水素を冷却することにより、共通の導管が向流熱交換器と同様に作用することである。従って、冷却器は、僅かな冷却性能のために設計されてよい。返送される硫黄は、既に反応器の生成物範囲への侵入直後に硫化水素を冷却し、したがって生成物範囲は、熱すぎるガス帯域から保護され、ひいては腐蝕から保護される。
この場合、既に再び僅かに粘稠である、例えば350℃で反応器から流出する硫黄およびなお高粘稠ではない、例えば120℃で返送される硫黄を向流で互いに接して通過するように導くことができることは、驚異的なことであり、その際200℃を有する高粘稠な硫黄は、結合管を遮断することはない。実際に、反応器から流出する硫黄がH2Sで飽和されており、H2Sが硫黄の粘度を約100分の1だけ減少させることは、公知であるが、しかし、これで十分であるとは見なすことができない。
本発明の1つの好ましい実施態様によれば、触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器の塔底部中で捕集される硫黄は、冷却器を経て反応器中に返送される。特に、そのために、冷却器と触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器との間には、1つの導管が準備され、この導管を通して粗製ガス流は、冷却器の方向に容器中に導入され、容器の塔底部中で捕集された硫黄によって反対方向に容器から冷却器中に導入される。容器中で、例えばH2xの分解の際に形成される硫黄は、触媒作用を有する材料、有利に活性炭(例えば、活性炭床)および/またはモレキュラーシーブから流出され、容器の塔底部中で捕集される。容器中の温度は、硫黄が液状であり、したがって塔底部中でそこから冷却器へ導管中に流入することができるように選択されている。冷却された粗製ガス流を冷却器の方向に容器中に導入するため、および硫黄を反対方向に容器の塔底部から冷却器中に返送するために、触媒作用を有する材料、有利に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器と冷却器との間に唯一の導管を配置することによって、改めて漏出位置でありうるフランジが節約される。管路の形成は、簡易化される。
特に、液状またはガス状の硫黄を導く、装置の導管、殊に活性炭および/またはモレキュラーシーブを含む容器と冷却器との間の導管、反応器と冷却器との間の導管および/または勾配を有する反応器の硫黄流入導管が形成される。更に、前記導管は、有利に100〜170℃への温度調節を有するように形成されている。そのために、二重ジャケット導管の使用または温度調節可能な波形管を備えた導管の外装または電気的同時加熱(elektrische Begleitheizung)は、適している。有利には、二重ジャケット導管または波形管が使用される。二重ジャケット導管または波形管中での温度調節媒体としては、例えば水蒸気または高められた圧力下での液状水が適している。
次に、本発明を図面につき詳説する。
本発明による装置の1つの好ましい実施態様の略図を示す。
図1に記載の装置は、本発明による方法の実施に適している。この装置は、硫黄と水素とを反応させるための反応器1、反応器1から導出されるH2S含有粗製ガス流を114〜165℃に冷却させるための、反応器1と結合された冷却器40、および冷却器40と結合された、容器42中で114〜165℃でポリスルファン含有粗製ガス流から生じる硫黄を捕集するための、塔底部43を備えた、活性炭41を含む容器42を備えている。容器42の塔底部43と導管44は、結合されており、この導管は、硫黄を(冷却器40を介して)反応器1中に返送するために、冷却器40中に開口している。
反応器1は、円筒状の本体2の両側でキャップ3、4により閉鎖されている。上部のキャップ3から生成物を取り出すことができる。下部のキャップ4には、排出管5が存在し、場合によっては反応器1の内容物を完全に排出することができる。反応器1の上部区間には、底板6が設けられており、この底板は、生成物範囲を有する上方部分範囲7を下方部分範囲8と分離する。底板6は、反応器1の反応器ジャケット25と結合されている。下方部分範囲8は、部分的に硫黄溶融液9で充填されており、この硫黄溶融液は、相境界を介して反応体範囲10と接触状態にあり、この反応体範囲は、上向きに底板6によって制限されている。反応体範囲10は、主にガス状の水素および硫黄を含む。
水素は、供給装置11を介して反応器1の下部区間内、例えば下部のキャップ4内で硫黄溶融液9中に導入される。供給装置11は、傾斜して延在する導管12を備え、この導管は、側方に反応器中で垂直方向に配置された、上向きおよび下向きに開いた管13中に開口する。管13の上端部は、空間14内に突入し、この空間は、分配装置15によって制限されている。分配装置15は、反応器1中に水平方向に配置された分配板16および下向きに延在する縁部17を備え、この縁部は、特に鋸刃状に構成された縁部範囲18を有する。供給装置11を介して導入される水素は、垂直方向の管13中で上向きに上昇し、分配板16の下方で堰き止められ、水素気泡に変わる。分配板16中の通過開口19を通じて、水素は、その上方に存在する硫黄溶融液9中に分散し、硫黄溶融液9内でガス気泡の形で上向きに上昇し、この場合硫黄は、硫黄溶融液9からストリッピングされる。
それによって、硫黄溶融液9の上方で反応体範囲10内で、ガス状の水素および硫黄を含有する反応体混合物が形成される。
分配板16中の通過開口19が水素の漏出のために遮断されている場合には、水素は、分配板16の下方で堰き止められた水素気泡からも縁部範囲18を介して反応器ジャケット25と分配装置15の縁部17との間の間隙20中で硫黄溶融液9中に分散することができる。
反応器1の円筒状の本体内には、管21が配置されており、この管は、U字形に構成されている。U字形管21は、その2つの大腿部26、27で底板6と結合されている。大腿部26、27と底板6との結合は、溶接継目によって形成させることができる。U字形管21は、部分的に硫黄溶融液9中に浸漬され、それによって管21の外側ジャケット面28を介する管21の内部空間と硫黄溶融液9との間の直接の熱交換の可能性が与えられる。それぞれのU字形管21の内部には、触媒床22が配置されており、この触媒床は、U字形管21の2つの大腿部26、27中に設けられている。
図1に示されているように、分配装置15は、U字形管21と結合されており、この場合それぞれのU字形管21の1つの大腿部26から第2の大腿部27への一部分、殊に移行部は、分配板16の下方で空間14を通じて延在している。U字形管21のこの区間は、堰き止められた水素気泡中に突出し、および硫黄溶融液9と直接に接触状態にないので、この区間は、触媒を含まない。分配装置15と反応器ジャケット25との間には、間隙20が位置している。分配装置15は、直接には反応器ジャケット25と結合されていない。
反応器1中で、硫化水素の合成は、次のように進行する。反応体混合物は、反応体範囲10からU字形管21のそれぞれの大腿部26の周囲に配置された1つ以上の入口開口23を通じてU字形管21の大腿部26の1つの内部空間内に流入し、その中に含まれている触媒堆積物22を貫流し、この場合この触媒堆積物は、予め貯蔵された不活性堆積物によって補充されてよく、および流動路に沿って触媒床22を含む反応範囲内で十分に反応され、硫化水素に変わる。生成物は、第2の大腿部27から少なくとも1つの出口開口24を介して生成物範囲7内に流出し、捕集されることができ、そこからキャップ3を介して導出させることができる。U字形管21を硫黄溶融液9と直接に接触させることによって、H2Sへの変換の際に遊離する反応熱は、U字形管の外側ジャケット面28を介して反応範囲に沿って触媒床22から硫黄溶融液9中へ放出され、硫黄の蒸発のために利用される。
硫黄溶融液9を反応中に、例えば同じ高さに維持するために、ガス状の水素および液状の硫黄は、相当量で連続的に供給装置11および硫黄導入管29を介して反応器1に供給される。
反応器1と冷却器40との間には、第1の導管30が配置されており、この導管は、粗製ガス流を反応器1から冷却器40へ導入するため、および硫黄を反対方向に冷却器40から反応器1中へ返送するために使用される。第1の導管30から液状の硫黄は、反応器1の上方部分範囲内に配置された捕集/導出構造(Sammel- und Ableitkonstruktion)45に到達する。この捕集/導出構造45は、捕集底板31を備え、この捕集底板には、生成物を捕集底板31の下方に存在する生成物範囲7からその上方に存在する生成物範囲7内に通過させるために入口管34が配置されており、およびこの捕集底板は、縁部35を有する。分離された液状の硫黄は、水平方向に反応器1の生成物範囲7内に配置されている捕集底板31上で捕集され、硫黄溶融液9中に浸漬された返送管22を介して反応器の下方部分範囲内に含まれる硫黄溶融液9中に返送される。反応器1は、有利に絶縁されており、したがってエネルギー消費量は、できるだけ僅かである。
冷却器40中で、反応器1に由来するH2S含有粗製ガス流は、約350℃から114〜165℃へ冷却される。この場合、過剰の硫黄は、凝縮除去され、この硫黄は、第1の導管30を通じて反応器1中に返送される。冷却器40には、ポリスルファン(H2x)が形成しうるという条件が存在する。冷却器40から、ポリスルファンを含有するH2S含有粗製ガス流は、第2の導管44を通じて活性炭41を含む容器42中に導入される。活性炭41を含む容器42と冷却器40との間に配置された第2の導管44は、冷却された粗製ガス流を1つの方向に冷却器40から容器42へ導入するため、ならびに硫黄を反対の方向に容器42の塔底部43から冷却器40へ返送するために使用される。
活性炭41を用いて精製されたH2S含有流は、容器42から他の導管33を介して導出される。
触媒作用を有する材料として活性炭41の代わりに、選択可能な有利な実施態様の場合には、モレキュラーシーブが使用される。
1 反応器、 2 反応器本体、 3 上部のキャップ、 4 下部のキャップ、 5 排出管、 6 底板、 7 生成物範囲、 8 反応器の下方部分範囲、 9 硫黄溶融液、 10 反応体範囲、 11 水素のための供給装置、 12 導管、 13 垂直方向に配置された管、 14 空間、 15 分配装置、 16 分配板、 17 縁部、 18 縁部範囲、 19 通過開口、 20 間隙、 21 管、 22 触媒床、 23 入口開口、 24 出口開口、 25 反応器ジャケット、 26 第1の大腿部、 27 第2の大腿部、 28 外側のジャケット面、 29 硫黄導入管、 30 第1の導管、 31 捕集底板、 32 返送管、 33 導管、 34 入口管、 35 縁部、 40 冷却器、 41 活性炭、 42 容器、 43 塔底部、 44 第2の導管、 45 捕集/導出構造

Claims (11)

  1. 硫化水素H2Sを連続的に製造する方法であって、製造の際に生じるH2S含有粗製ガス流がポリスルファン(H2x)を含有している方法において、粗製ガス流を、114〜165℃の温度で容器(42)中に含まれる触媒作用を有する材料(41)に導通させ、その際に生じる硫黄を容器(42)の塔底部(43)中で捕集し、H2Sの製造のために返送することを特徴とする、硫化水素H2Sを連続的に製造する方法。
  2. 123〜165℃の入口温度を有する粗製ガス流を容器(42)中に導入し、活性炭(41)の形の触媒作用を有する材料に導通させ、121〜160℃の出口温度で容器(42)から導出させる、請求項1記載の方法。
  3. 123〜165℃の入口温度を有する粗製ガス流を容器(42)中に導入し、モレキュラーシーブの形の触媒作用を有する材料に導通させ、121〜160℃の出口温度で容器(42)から導出させる、請求項1記載の方法。
  4. ガス状硫黄と水素とを触媒(22)上で1つの反応器(1)中で硫黄の過剰量で反応させ、H2S含有粗製ガス流を得、
    この粗製ガス流を114〜165℃に冷却器(40)中で冷却し、過剰の硫黄を分離し、
    この粗製ガス流を冷却器(40)から触媒作用を有する材料(41)を含む容器(42)中に導入する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 冷却器(40)中で生じる硫黄を、H2Sの製造のために反応器中に返送する、請求項4記載の方法。
  6. 導管(30)を冷却器(40)と反応器(1)との間に準備し、この導管を通して粗製ガス流を、反応器(1)の方向に冷却器(40)中に導入し、前記の導管を通して、返送された硫黄を、冷却器(40)の反対方向に反応器(1)中に導入する、請求項5記載の方法。
  7. 触媒作用を有する材料(41)を含む容器(42)の塔底部(43)中で捕集される硫黄を冷却器(40)を介して反応器(1)中に返送する、請求項4から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 冷却器(40)と触媒作用を有する材料(41)を含む容器(42)との間に導管(44)を準備し、この導管を通して粗製ガス流を、冷却器(40)の方向に容器(42)中に導入し、容器(42)の塔底部(43)中で捕集された硫黄によって反対方向に容器(42)から冷却器(40)中に導入する、請求項7記載の方法。
  9. 硫化水素H2Sを連続的に製造するための装置において、硫黄と水素とを反応させるための反応器(1)、この反応器(1)と結合された、反応器(1)から導出されるH2S含有粗製ガス流を114〜165℃に冷却するための冷却器(40)、この冷却器(40)と結合された、触媒作用を有する材料(41)を含む、その容器(42)中で114〜165℃でポリスルファン(H2x)を含む粗製ガス流から生じる硫黄を捕集するための塔底部(43)を有する容器(42)および容器(42)の塔底部(43)と結合された、硫黄を返送するための、冷却器(40)中または反応器(1)中に開口された導管(44)を備える、硫化水素H2Sを連続的に製造するための装置。
  10. 反応器(1)と冷却器(40)との間には、粗製ガス流を反応器(1)の方向に冷却器(40)中に導入し、および硫黄を反対方向に冷却器(40)から反応器(1)中に返送するために、第1の導管(30)が配置されている、請求項9記載の装置。
  11. 触媒作用を有する材料(41)を含む容器(42)と冷却器(40)との間には、冷却された粗製ガス流を1つの方向に冷却器(40)から容器(42)へ導入するため、および硫黄を反対の方向に容器(42)の塔底部(43)から冷却器(40)へ返送するために、第2の導管(44)が配置されている、請求項9または10記載の装置。
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