JP5305256B2 - 端末装置及びそのプログラム - Google Patents

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本発明は、電子ペン又はスキャナで専用紙上に描いた文字や絵柄などを端末装置に表示する技術分野に属するものである。
近年、「電子ペン」、「デジタルペン」などと呼ばれるペン型入力デバイスが登場しており(以下、本明細書では「電子ペン」と呼ぶ。)、その代表的なものとしてスウェーデンのアノト(Anoto)社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている(特許文献1参照)。このアノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙と共に使用されるもので、通常のインクタイプのペン先部に加えて、専用紙上のドットパターンを読み取るための小型カメラと、データ通信ユニットを搭載している。
利用者が専用紙上にアノトペンで文字などを書いたり、専用紙上に図案化されている画像にチェックマークを記入したりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙に印刷されたドットパターンを検出し、利用者が書き込んだ文字、画像などの記入情報が取得される。この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される。
このアノトペンを利用したシステムは、キーボードに代わる入力デバイスとして利用することが可能であり、上述のパーソナルコンピュータやキーボードの使用に抵抗がある利用者にとっては非常に使いやすい。そのため、現在、各種ビジネス上の書類、申込書、契約書等に記入されたデータをデジタル化する手法として、電子ペンを利用したシステムが普及しつつある(例えば、特許文献2)。
一方、ワードプロセッサにおいて、文字の拡大や縮小をしても、形の崩れないアウトライン文字を表示できるようにするため、文字の線幅を制御することも提案されている(例えば特許文献3)。
特表2003−511761号公報 特開2004−153612号公報 特許第2666552号公報
上記アノト社の技術に見られるような電子ペンを用いると、所定のドットパターンが印刷された専用紙に文字や絵柄などを記入し、その記入情報に対応した文字や絵柄を端末装置に送信してディスプレイに表示させることができる。しかしながら、端末装置のデフォルト(初期設定)に基づいて表示される線幅が大きいと、表示した文字や絵柄に塗り潰される領域が生じるという問題がある。
このような線幅を制御する方法として、例えば上記の特許第2666552号公報(特許文献3)には、最小線幅、最大線長、最小線幅から、アウトライン文字の線幅を変更する技術が開示されている。ところが、この文献に記載の方法では、出力サイズに対応して変化させて規定した最小線幅、最大線長、最小線幅があり、これに基づいて線幅を決定しているため、次々と送信されるストロークデータに基づいて表示範囲を決定することができず、上記の如き電子ペンを使用した場合のようなリアルタイム表示には対応できない。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電子ペン又はスキャナを使用して得た記入情報を端末装置に表示させるに際して、端末装置のディスプレイでの表示を見やすくするために、塗り潰される領域が生じないようにした線幅調整を有する端末装置及びそのプログラムを提供することにある。
本発明に係る端末装置は、コード化パターンが印刷された専用紙に電子ペン又はスキャナで文字や絵柄などを描くときに、ペン・ダウンからペン・アップまでのストロークに対応して電子ペン又はスキャナで生成され送信される記入情報を受信する端末装置であって、記入情報を受信する受信手段と、受信した記入情報に基づいてディスプレイでストロークを表示するに際して、および、画面縮小操作に応じてディスプレイにストロークを表示するに際して、ストロークによる閉じた領域が塗り潰されないように線幅を調整する処理手段とを備えることを特徴としている。
この構成によれば、利用者が専用紙に電子ペン又はスキャナで文字や絵柄などを描くと、電子ペン又はスキャナによって記入情報が端末装置に送信され、端末装置は、受信手段によって、電子ペン又はスキャナから送られてきた記入情報を受信し、処理手段によって、受信した記入情報に基づいてディスプレイにストロークを表示するに際して、および、画面縮小操作に応じてディスプレイにストロークを表示するに際して、ストロークによる閉領域が線幅によって塗り潰されないよう線幅を調整することによって、利用者にとって文字や絵柄などの形状を見やすくすることができる。
上記端末装置において、前記処理手段は、線幅調整にあたって、ストロークによる閉領域が形成され閉領域が塗り潰されているか否かを判断し、閉領域が塗り潰されている場合に、当該閉領域が塗り潰されないように線幅を調整するとよい。この構成により、確実に、閉領域が塗り潰されないようにして、ストロークを表示することができる。
上記端末装置において、前記処理手段は、ストロークによる閉じた領域が複数ある場合に、閉領域の面積が小さい領域を構成するストロークから順に線幅を調整するとよい。塗り潰されやすい面積の小さい閉領域のストロークから線幅を調整することによって、線幅調整の処理を効率良く行うことができる。
また、上記端末装置において、前記処理手段は、ストロークによる閉じた領域が複数ある場合に、二つ目以降の閉領域を構成するストロークの線幅を調整する際、線幅調整済みストローク以外のストロークの線幅を調整すると、なお好ましい。この構成により、一旦線幅を調整したストロークの線幅は確定した上で、未調整のストロークの線幅を調整することで、線幅調整の処理を効率良く行うことができる。
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、上記端末装置として機能させることを特徴とする。このプログラムによって、本発明に係る端末装置を機能させることができる。
本発明に係る端末装置及びそのプログラムによれば、閉じた領域が塗り潰されないようにして表示するので、端末装置での文字や絵柄などの見やすさを向上させることができる。そして、閉じた領域が塗り潰されないように処理を行うため、線幅を丁度よい幅に変更することができ、文字や絵柄などを始めとする様々な形状の線について適用することができる。
本発明の実施形態に係る端末装置を用いたシステム構成図である。 専用紙に印刷されたドットパターンによる情報の表現方法の説明図である。 (a)は、ドットパターンを模式的に示し、(b)は、それに対応する情報の例を示す説明図である。 図1に示す電子ペンを模式的に示す説明図である。 図1に示す端末装置の機能ブロック図である。 端末装置における専用アプリケーションのモジュール構成図である。 専用アプリケーションで行う処理の概要を示す説明図である。 閉領域を構成するストロークが複数ある場合におけるストロークの線幅決定の説明図である。 閉領域の線幅を細くする基準を示すための説明図である。 実施形態の筆記表示システムにより行うディスプレイ表示フローを示すフローチャートである。 図10のステップS23の線幅調整処理における線幅調整のアルゴリズムを示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は本実施形態の端末装置を用いた筆記表示システムのシステム構成図を示している。図1に示すように、この筆記表示システム4では、電子ペン1で専用紙2に文字や絵柄などを描くと、端末装置3のディスプレイにその文字や絵柄を表示するようになっている。ここで使用する専用紙2には、ドットパターン(コード化パターン)が印刷されている。また、電子ペン1は、通常のインクペンと同様のペン先部6を備えており、利用者が通常のインクペンと同様にペン先部6によって専用紙2に文字や絵柄などを書くと、電子ペン1は、ペン先部6の移動した軌跡(筆跡)に沿って、専用紙2に印刷されたドットパターンを局所的、連続的に読み取り、専用紙2におけるその局所位置の座標を演算し、その座標データとともに、電子ペン1を識別する電子ペン識別ID、筆記された時刻情報(タイムスタンプ)等を関連付ける。
[専用紙]
まず、専用紙2について説明する。専用紙2は、用紙にドットパターンが印刷され、さらにその上に罫線や記入枠などの図案や項目、文言、イラスト等が印刷されたものである。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインキにより印刷される。また、図案等は、カーボンを含まない通常のインキにより印刷される。これらのドットパターンと図案等とは用紙に対して同時に印刷してもよいし、どちらかを先に印刷してもよい。
[ドットパターン]
続いて、ドットパターンについて説明する。電子ペン1によって読み取られるドットパターンは、上述のアノト技術を採用している。図2は、専用紙2に印刷されるドットパターンのドットの位置とそのドットが変換される値との関係を説明する図である。図3に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点:格子点)から上下左右のどの方向にシフトされているかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換される。このようにして対応付けられた情報の組合せにより、ドットパターンは、専用紙2における位置座標が決定されるよう構成されている。
図3(a)は、専用紙2における、ある局所部のドットパターンの配列を示している。図3(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、専用紙2上のどの部分から6×6ドットを取ってもユニークなパターンとなるように配置されている。これら36(=6×6)個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンがその専用紙2上のどの位置にあるのか)を保持している。図3(b)は、図3(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図2に示す規則性に基づいて対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
[電子ペン]
次に、電子ペン1について説明する。図4に示すように、電子ペン1は、その筐体7の内部に、プロセッサ8、メモリ9、スピーカ10、データ通信ユニット11、バッテリー12、LED13、CMOSカメラ14、クロック15、圧力センサ16、及びインクカートリッジ17を備える。インクカートリッジ17の先端は、ペン先部6となっており、利用者は、電子ペン1のペン先部6を専用紙2に当接させながら経路や文字、絵柄を描くことができる。
LED13とCMOSカメラ14は、電子ペン1のペン先部6付近に取り付けられており、筐体7におけるLED13及びCMOSカメラ14と対向する部分には、開口部18が形成されている。LED13は、専用紙2上のペン先部6近傍(領域19:図1参照)に向けて赤外線を照明する。領域19は、ペン先部6が専用紙2に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ14は、LED13によって照明された領域19内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ8に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED13によって照射された赤外線は、ドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が多い。したがって、CMOSカメラ14の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。したがって、たとえ撮影領域に罫線や枠などが印刷されてあったとしても、罫線や枠などのインクには、カーボンが含まれていないため、ドットパターンを認識することができる。なお、CMOSカメラ14による撮影領域は、図3(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、カメラ14の撮影は毎秒75回行われる。
バッテリー12は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。圧力センサ16は、利用者が電子ペン1により専用紙2上に文字などを書く際にペン先部6に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ8へ供給する。
プロセッサ8は、圧力センサ16から与えられる筆圧データに基づいて、LED13及びCMOSカメラ14のスイッチのオン/オフを切換える。即ち、利用者が電子ペン1で専用紙2上に文字などを書くと、ペン先部6には筆圧がかかり、圧力センサ16によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ8は、利用者が記入を開始したと判定して、LED13及びCMOSカメラ14を作動させる。
プロセッサ8は、利用者の記入が行われる間、CMOSカメラ14によって供給される画像データのドットパターンから、利用者が記入するストローク(ペン・ダウンからペン・アップまでの筆跡)の専用紙20上におけるX,Y座標の位置座標(単に「座標データ」とも呼ぶ)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ8は、CMOSカメラ14によって供給される、図3(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図3(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX,Y座標データを演算する。またプロセッサ8は、専用紙2の頁ごと或いは種類ごとに設定されているドットパターンアドレスをドットパターンの配列から演算する。そしてプロセッサ8は、クロック15から発信される現在時刻(タイムスタンプ)、筆圧データ及びX,Y座標データとを関連付ける。なお、専用紙2における6×6のドットパターンは、その専用紙2内で重複することはないため、利用者が電子ペン1で必要事項を記入すると、記入された位置が専用紙2のどの位置に当たるかを、プロセッサ8による座標演算により特定することができる。
メモリ9には、電子ペン1を識別するための電子ペン識別IDが記憶されており、また、プロセッサ8によって演算される座標データが時刻情報(タイムスタンプ)と共に時系列順に配列されて記憶されていく。スピーカ10は、プロセッサ8によって指示された内容を音声で出力する。
そして、データ通信ユニット11は、電子ペン識別情報と、時刻情報(タイムスタンプ)と、筆圧データと、ドットパターンアドレスと、X,Y座標データとを関連付けて、記入情報として端末装置3へ送信する。データ通信ユニット11による送信は、Bluetooth (登録商標)の無線送信によって、端末装置3へ向けて即時的かつ逐次的に行われる。
[端末装置]
次に、端末装置3について図5を参照して説明する。端末装置3は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、マウスやキーボード等で構成される、パーソナルコンピュータ等で構成される。図5は、端末装置3の機能ブロック図であり、図示の如く端末装置3は、機能的には、受信手段31、記憶手段32、処理手段33、表示手段34、マウスやキーボードといった入力手段35、現在時刻を発信するクロック36、及び送信手段37を備える。そして、端末装置3は、電子ペン1から受信したデータを用いて専用アプリケーションを実行することで所定の処理を行う。
[専用アプリケーション]
続いて、端末装置3にインストールされる専用アプリケーション(プログラム)40について図6を参照して説明する。図6は、専用アプリケーション40のモジュール構成を示す。図6に示すように、専用アプリケーション40は、受信モジュール41と、記憶モジュール42と、処理モジュール43とを有している。
受信モジュール41は、受信手段31に対して、各電子ペン1から送信された特定のプロトコルで作成された記入情報を受信させる機能を有し、端末装置3にアンテナ等によって受信手段31を構成させるモジュールである。
記憶モジュール42は、専用紙2におけるドットパターンアドレスに対応させて、専用紙2に描かれた筆跡を表示手段34に表示するためのウィンドウ情報や各種設定情報を保持して記憶手段32に記憶させたり、また、電子ペン1から取得した記入情報を所定の形式で記憶させたりするモジュールであって、端末装置3に記憶手段32を構成させるモジュールである。
処理モジュール43は、表示手段34に対して、種々の形態で専用紙2に記入された内容を表示させる機能を有しており、専用紙2とそこに記入された内容を表示させる機能を有し、端末装置3にプロセッサによって処理手段33を構成させるモジュールである。
端末装置3にインストールされた専用アプリケーションで行う処理は、利用者が電子ペン1で描いた文字や絵柄のストロークデータを、表示手段34のディスプレイに見やすい状態で表示させる処理である。
専用アプリケーションで行う処理の概要を図7により説明する。例えば、電子ペン1によって送信された記入情報のうちの位置座標データを二次元的に補間して得られるストロークデータを、線幅の初期設定値(デフォルト値)で表示したときに図7(a)のストロークS1 のようになるとする。これを同じ線幅のままで縮小表示した場合、図7(b)のストロークS2 のように閉領域が線幅によって重なって塗り潰された状態となる。すなわち、ストロークデータのフレームF(線幅を持たない形状)は図7(c)のようであるが、これをデフォルト値の線幅のままで表示すると、図7(b)のストロークS2 のように閉領域が塗り潰されてしまう。そこで、線幅を細くし、図7(d)のストロークS3 のように閉領域が塗り潰されないようにして表示する。
閉領域を構成するストロークが複数ある場合、それらのストロークの線幅決定について図8により説明する。図8(a)はデフォルト表示した複数のストローク、図8(b)は複数のストロークのフレームを示している。
手順としては、複数のストロークSa,Sb,Sc,Sdにより構成される各閉領域の面積を求め、そのうち、面積が最も小さく、線幅同士のオーバーラップ領域の面積が最も大きい閉領域から評価を行う(図では閉領域A)。まず、この閉領域Aが塗り潰されないように、閉領域Aを構成する全てのストローク(図ではストロークSa,Sb,Sc)の線幅を同じく減少させる。このように閉領域Aが塗り潰されないように線幅を細くした状態で、全ての閉領域について塗り潰されていないかをチェックする。
そして、二番目に小さい閉領域(図では閉領域B)が、閉領域Aを構成する全てのストローク(図ではストロークSa,Sb,Sc)を同じ線幅で狭めたときに塗り潰されない場合には、それ以上、線幅調整を行わない。逆に、塗り潰されてしまう場合には、閉領域Bを構成するストロークであって線幅調整済みストローク以外のストローク(図ではストロークSd)について線幅を細くし、閉領域Bが塗り潰されないようにする。この場合、ストロークSa,Sb,Scの線幅とストロークSdの線幅は同じにならない可能性がある。この手順を全ての閉領域が塗り潰されなくなるまで繰り返す。
閉領域がデフォルト値の線幅では塗り潰される場合に、その閉領域が塗り潰されないように線幅を細くする基準は次のようである。すなわち、図9に示すように、ストロークSa,Sb,Scのフレームで構成された閉領域Afの面積をAfsとし、閉領域Af内で、ストロークの線幅によっては塗り潰されない領域Anの面積をAnsとすると、領域Anが閉領域Afの領域のX%以上を占めるまで、構成する線幅hを同一減少量で細くする。すなわち、(Ans/Afs)×100=Y%とすると、Y%≧X%になるまで線幅hを減少させる。同様に、二つ目の閉領域以降についても、線幅調整済みストローク以外のその閉領域を構成するストロークの線幅を、Y%≧X%になるまで線幅hを減少させる。なお、閾値X%は、表示倍率ごとに異なるようにしてもよい。
なお、一つのストロークにおいて閉領域が複数ある場合にも、各閉領域の面積が最も小さく、線幅同士のオーバーラップ領域の面積が最も大きい閉領域から順に、線幅によって塗り潰されない領域の割合Y%を閾値X%以上となるように線幅を細くする。
このような専用アプリケーション40がインストールされた端末装置3によって、表示手段34のディスプレイに表示されるストロークの線幅が調整される。よって、電子ペン1から送信された記入情報の位置座標に基づいてストロークをディスプレイに表示する際、上述のようなアルゴリズムが処理手段33によって行われる。
[筆記表示システムによるディスプレイ表示の処理フロー]
次に、本実施形態の筆記表示システムにより行われる処理について、図10のフローチャートを参照しつつ説明する。
電子ペン1は、利用者が電子ペン1により専用紙2に文字や絵柄を描くと、ペン・ダウンからペン・アップまでのストロークに対応する記入情報を生成して端末装置3へ送信する。すなわち、利用者が文字や絵柄を描くために電子ペン1のペン先部6を専用紙2に接触(ペン・ダウン)させると、電子ペン1は圧力センサ16によって所定値以上の筆圧が検出されたことにより専用紙2への接触を検知し(ステップS11)、LED13によって赤外線を照射しつつCMOSカメラ14によってドットパターンを撮像し、プロセッサ8によって、撮像されたドットパターンの画像データから専用紙2への接触位置における座標データ及びドットパターンアドレスを演算する。そしてプロセッサ8は、ドットパターンアドレス、座標データ、筆圧データ、及び現在時刻表示(タイムスタンプ)を関連付けた記入情報を生成し、その記入情報をデータ通信ユニット11を介して端末装置3へ送信させる(ステップS12)。
このように電子ペン1は、利用者が専用紙2に文字や絵柄を描き続けている間、そのストロークの記入情報を生成し続け、端末装置3へ送信し続ける。そして、利用者が電子ペン1を専用紙2から離脱(ペン・アップ)させると、プロセッサ8は、圧力センサ16により検出される筆圧が所定値未満となったことを認識し(ステップS13)、端末装置3への送信を中断する。利用者が続けて文字や絵柄を描くために接触(ペン・ダウン)させた場合(ステップS14;イエス)は、そのストロークの記入情報を再び生成して端末装置3へ送信するプロセスを繰り返す。その一方、利用者が電子ペン1で文字や絵柄を描かない場合は、ペン・ダウンが検知されないため(ステップS14;ノー)、端末装置3への記入情報の送信はそのまま中止されることになる。
一方、端末装置3は、アプリケーションを起動して記憶情報32に記憶されたウィンドウ情報や各種設定情報を読み出し、専用紙2に描かれる筆跡を表示手段34に表示できる状態とする(ステップS21)。その状態で、端末装置3が、電子ペン1によって送信された記入情報を受信手段31により受信する(ステップS22)と、処理手段33は、受信した記入情報を記憶手段32に記憶させるとともに、文字や絵柄などのストロークにおける閉領域がデフォルト値の線幅では塗り潰されると判断した場合に、閉領域が塗り潰されないように線幅調整処理を施して(ステップS23)、その線幅が処理されたストロークで文字や絵柄などを表示手段34のディスプレイに表示する(ステップS24)。そして、表示中に利用者が画面縮小操作を行った場合(ステップS25;イエス)、処理手段33は、その操作を検知して線幅調整処理を行うプロセスを繰り返し(ステップS23,24)、画面縮小操作が検知されない場合(ステップS25;ノー)は、利用者によってアプリケーションの終了ボタンがディスプレイ上でクリックなどにより押されたか否かを判断し(ステップS26)、アプリケーションが終了されない場合(ステップS26;ノー)は、ステップS22に戻り、記入情報の受信可能状態としてそれ以降のプロセスを繰り返す。一方、アプリケーションの終了ボタンが押された場合(ステップS26;イエス)は、アプリケーションの実行を終了する。
図11は、図10のステップS23の線幅調整処理における線幅調整のアルゴリズムを示すフローチャートであり、次にこのアルゴリズムの詳細について説明する。
まず、処理手段33は、受信した記入情報に基づいて、表示されるストロークに閉領域があるか否かを判定し(ステップS31)、閉領域がないと判断した場合(ステップS31;ノー)、線幅調整処理を終了する。このとき、処理手段33は、ストロークを設定されているデフォルト値の線幅で表示手段34に表示する。一方、処理手段33がストロークに閉領域があると判断した場合(ステップS31;イエス)、その閉領域が複数あるか否かを判定する(ステップS32)。
このステップS32で、処理手段33が、閉領域が複数ないと判断した場合(ノー)、一つの閉領域が塗り潰されているか否かを判定し(ステップS33)、塗り潰されていない場合(ステップS33;ノー)は線幅調整処理を終了する。この場合も、処理手段33は、ストロークをデフォルト値の線幅で表示手段34に表示する。一方、閉領域が塗り潰されていると処理指弾33が判断した場合(ステップS33;イエス)、線幅を細くする処理を行う。すなわち、フレームで構成された閉領域Afの面積をAfn、ストロークの線幅に塗り潰されない領域Anの面積をAns、(Ans/Afs)×100=Y%とし、閾値をX%としたときに、Y%≧X%になるまで線幅hを減少させる。具体的には、処理手段33が、Y%≧X%であると判断した場合(ステップS34;イエス)は線幅調整処理を終了し、Y%≧X%でない場合(ステップS34;ノー)には、閉領域を構成するストロークの線幅を同一量減少させて表示し(ステップS35)、線幅の減少をY%≧X%になるまで繰り返す。
ステップS32で、処理手段33が、閉領域は複数あると判断した場合(イエス)、塗り潰された閉領域が複数あるか否かを判定し(ステップS36)し、複数ない場合(ステップS36;ノー)は、塗り潰された領域を構成する線幅を、Y%≧X%となるまで細くする調整を行う(ステップS34,35)。一方、ステップS32で、処理手段33が、塗り潰された閉領域は複数あると判断した場合(ステップS36;イエス)、それらの閉領域の中で面積が最も小さく、線幅同士のオーバーラップ領域の面積が最も大きい閉領域を抽出し(ステップS37)、線幅を細くする処理を行う。すなわち、フレームで構成された閉領域Afにおいて、(Ans/Afs)×100=Y%とし、閾値をX%としたときに、Y%≧X%になるまで線幅hを減少させる。具体的には、処理手段33が、最初に抽出された閉領域においてY%≧X%でないと判断した場合(ステップS38;ノー)には、閉領域を構成するストロークの線幅を同一量減少させて表示し(ステップS39)、線幅の減少をY%≧X%になるまで繰り返す。
そして、Y%≧X%である場合ないしは線幅減少によってY%≧X%となった場合(ステップS38;イエス)は、その他の閉領域の中で塗り潰された閉領域があるか否かを判断し(ステップS40)、塗り潰された領域がある場合にはステップS37に戻り、その閉領域の中でも面積が最も小さく、線幅同士のオーバーラップ領域の面積が最も大きい閉領域を抽出し、線幅を細くする処理を行うプロセスを繰り返す(ステップS38,39)。この場合、線幅を細くする対象となるストロークは、既に線幅調整されたストローク以外の閉領域を構成するストロークとなる。ステップS40で、塗り潰された領域がなくなったと処理手段33が判断した場合(ノー)には、線幅調整処理を終了する(ステップS41)。
[本実施形態の作用効果]
この端末装置を利用したシステムによれば、利用者が電子ペン1で専用紙2に文字や絵柄などを描くと、電子ペン1は、描かれた文字や絵柄に対応するストロークの位置座標を所定間隔で演算し、当該位置座標を含む記入情報を生成し、即時的かつ逐次的に当該記入情報を端末装置3へ送信する。そして、端末装置3は、電子ペン1から記入情報を取得し、当該記入情報の座標データを幾何学的に解析し、閉じた領域を抽出した後、デフォルト値の線幅ではその領域が線幅によって塗り潰される場合には線幅を細く調整することによって、閉じた領域が塗り潰されないように表示する。
ここで、塗り潰される閉領域が複数ある場合に、塗り潰されやすい面積が小さい閉領域を構成するストロークから順に線幅を細く調整するため、他の閉領域の塗り潰しを効率良く処理することができる。また、二つ目以降の閉領域を構成するストロークの線幅を調整する際には、線幅調整済みストローク以外のストロークの線幅を細く調整するため、一旦線幅を調整したストロークの線幅は確定した上で、未調整のストロークの線幅を細く調整することで、線幅調整の処理を効率良く行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られない。
上記実施形態では、専用紙2に文字や絵柄を描く装置として電子ペン1を使用したが、インクカートリッジの付いていないペン型スキャナを用いてもよい。また、線幅のデフォルト値は、端末装置3において利用者が適宜設定できるようにしてもよい。また、線幅調整処理において、塗り潰された閉領域が複数あった場合に、面積が最も小さく、線幅同士のオーバーラップ領域の面積が最も大きい領域を抽出することとしているが(ステップS37)、単に、閉領域の面積が最も小さい領域から抽出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、閉領域が塗り潰されることを条件にストロークの線幅を調整したが、閉領域が塗り潰されるに至らなくとも、ストロークの線幅により塗り潰されない領域Anの面積Ansの閉領域Afの面積Afsに対する割合Y%がX%未満であるような場合には、Y%≧X%となるよう線幅を調整してもよい。
本発明は、リアルタイムにストロークを表示する全てのアプリケーションに適用することができる。また、ホワイトボードへの記入を表示するアプリケーション、協調学習に用いられるアプリケーション等にも適用可能である。
1…電子ペン、2…専用紙、3…端末装置、4…筆記表示システム、6…ペン先部、7…筐体、8…プロセッサ、9…メモリ、10…スピーカ、11…データ通信ユニット、12…バッテリー、13…LED、14…CMOSカメラ、15…クロック、16…圧力センサ、17…インクカートリッジ、18…開口部、19…領域、31…受信手段、32…記憶手段、33…処理手段、34…表示手段、35…入力手段、36…クロック、37…送信手段、40…専用アプリケーション(プログラム)、41…受信モジュール、42…記憶モジュール、43…処理モジュール

Claims (5)

  1. コード化パターンが印刷された専用紙に電子ペン又はスキャナで文字や絵柄などを描くときに、ペン・ダウンからペン・アップまでのストロークに対応して電子ペン又はスキャナで生成され送信される記入情報を受信する端末装置であって、
    記入情報を受信する受信手段と、
    受信した記入情報に基づいてディスプレイでストロークを表示するに際して、および、画面縮小操作に応じてディスプレイにストロークを表示するに際して、ストロークによる閉じた領域が塗り潰されないように線幅を調整する処理手段と
    を備えることを特徴とする端末装置。
  2. 前記処理手段は、線幅調整にあたって、ストロークによる閉領域が形成され閉領域が塗り潰されているか否かを判断し、閉領域が塗り潰されている場合に、当該閉領域が塗り潰されないように線幅を調整することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
  3. 前記処理手段は、ストロークによる閉じた領域が複数ある場合に、閉領域の面積が小さい領域を構成するストロークから順に線幅を調整することを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
  4. 前記処理手段は、ストロークによる閉じた領域が複数ある場合に、二つ目以降の閉領域を構成するストロークの線幅を調整する際、線幅調整済みストローク以外のストロークの線幅を調整することを特徴とする請求項2又は3に記載の端末装置。
  5. コンピュータを、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の端末装置として機能させることを特徴とするプログラム。
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