JP2012256088A - 電子ペン、端末装置、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】電子ペンで記入した内容から、ユーザの任意のタイミングで任意の範囲のストロークを認識して使用することが可能な電子ペン、端末装置、及びプログラムを提供する。
【解決手段】電子ペンは、開口部を有する筺体と、コード化パターンを読み取り、手書きのストロークに関する記入情報を生成する記入用電子ペン処理部と、記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から、送信すべき記入情報の範囲を指定するための記入情報を生成する指定用電子ペン処理部と、記入用電子ペン処理部のペン先と、指定用電子ペン処理部のペン先とのいずれかを、開口部から突出していない収納状態から、開口部から突出した突出状態に遷移させるペン先遷移機構とを備える。
【選択図】図8
【解決手段】電子ペンは、開口部を有する筺体と、コード化パターンを読み取り、手書きのストロークに関する記入情報を生成する記入用電子ペン処理部と、記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から、送信すべき記入情報の範囲を指定するための記入情報を生成する指定用電子ペン処理部と、記入用電子ペン処理部のペン先と、指定用電子ペン処理部のペン先とのいずれかを、開口部から突出していない収納状態から、開口部から突出した突出状態に遷移させるペン先遷移機構とを備える。
【選択図】図8
Description
本発明は、電子ペンで読み取り可能なコード化パターンを利用した技術に関する。
近年、記入した情報を電子化する電子ペンが開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙とともに使用される。アノトペンは、ペン先部に、文字等を書くための通常のインクカートリッジに加えて、専用紙に印刷されたドットパターンを撮像するための小型カメラと、撮像したドットパターンから専用紙における位置座標を演算するプロセッサと、演算された位置座標等を外部機器へ送信するデータ通信ユニットとを搭載している。ユーザが専用紙上にアノトペンで文字等を書いたり、専用紙上に図案化されている画像にチェックマークを記入したりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙に印刷されたドットパターンを撮像し、プロセッサによって演算された連続する位置座標から、ユーザが書き込んだ文字、画像などの記入情報が認識される。そして、この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される(例えば、特許文献1参照)。
特許文献2には、ドットパターンが形成されたノートに対して、電子ペンで記入したストロークがサーバに記憶されるシステムが開示されている。このシステムでは、ノートの行確認マークを通る四角形を電子ペンで描くと、サーバは、その四角形によって囲まれた領域に描かれたストロークのイメージデータに対して、所定の処理を行う。さらに、特許文献3には、用紙に電子ペンで記入した情報をコンピュータ装置が電子ペンから受信し、コンピュータ装置は用紙に電子ペンで記入した内容をプロジェクタによりスクリーンへ投影させて表示させるシステムが開示されている。また、上述したような電子ペンに対して無線通信機能を備える技術が、特許文献4に開示されている。また、無線通信機能に関しては、個体識別を行うSIM(Subscriber Identity Module Card)カードを持たせて、3G(3rd Generation)の無線通信方式に準拠した無線通信を行う技術が、特許文献5に開示されている。
学校教室での協働学習や会議では、参加者の各々が用紙にメモ書きを行った後、必要に応じてメモ書きから必要な部分を抽出して他の参加者が視認できるようにスクリーンなどに表示させたい場合がある。この場合、用紙に記載したメモ書きから表示させたい部分をユーザが任意のタイミングかつ任意の範囲で特定できると便宜である。そこで、本発明は、電子ペンで記入した内容から、ユーザの任意のタイミングで任意の範囲のストロークを特定して使用することが可能な電子ペン、端末装置、及びプログラムを提供することを主な課題とする。
本発明に係る電子ペンの一態様では、開口部を有する筺体と、コード化パターンを読み取り、手書きのストロークに関する記入情報を生成する記入用電子ペン処理部と、コード化パターンを読み取り、前記記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から、送信すべき記入情報の範囲を指定するための記入情報を生成する指定用電子ペン処理部と、前記記入用電子ペン処理部のペン先と、前記指定用電子ペン処理部のペン先とのいずれかを、前記開口部から突出していない収納状態から、前記開口部から突出した突出状態に遷移させるペン先遷移機構とを備える。
この構成により、コード化パターンを読み取り、手書きのストロークに関する記入情報を生成する記入用電子ペン処理部と、コード化パターンを読み取り、記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から、送信すべき記入情報の範囲を指定するための記入情報を生成する指定用電子ペン処理部とのいずれかのペン先を筺体から突出させることが可能である。ここで、記入用電子ペン処理部及び指定用電子ペン処理部のうち、コード化パターンを読み取る機構、及び、読み取ったコード化パターンから記入情報を生成する処理部については、記入用電子ペン処理部及び指定用電子ペン処理部で共有されていてもよい。この構成によれば、ユーザは、当該電子ペンの記入用電子ペン処理部を用いて、コード化パターンが印刷された用紙等に書込みを行った後、必要な記入部分を指定用電子ペン処理部により指定することが可能となる。従って、電子ペンは、電子ペンで記入した内容から、ユーザの任意のタイミングで任意の範囲のストロークを特定させて使用させることができる。
上記の電子ペンの一態様では、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより記入情報が生成されたか判定する判定手段と、前記記入情報が、前記指定用電子ペン処理部により生成された場合、当該記入情報に基づきストロークを認識するストローク認識手段と、前記ストローク認識手段により認識された前記ストロークが、閉領域を形成しているか否か判定する閉領域判定手段と、前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から認識されるストロークのうち、前記閉領域内に位置するストロークについて、当該ストロークを認識するための情報を受信装置に送信するストローク情報送信手段とを備える。ここで、「ストロークが閉領域を形成している」とは、一つのストロークが閉領域を形成する場合に限らず、複数のストロークにより一つの閉領域を形成する場合も含む。このようにすることで、ユーザは、電子ペンの記入用電子ペン処理部により書き込んだ内容のうち、使用したい部分について、電子ペンの指定用電子ペン処理部により閉領域のストロークで囲むことで、当該閉領域内のストロークの情報を送信させることができる。従って、電子ペンは、電子ペンで記入した内容から、ユーザの任意のタイミングで任意の範囲のストロークを特定させて使用させることができる。
上記の電子ペンの他の一態様では、前記ストローク情報送信手段が前記ストロークを認識するための情報を送信する場合に、前記ストロークを認識するための情報を送信する旨を通知するための音声出力を行う音声出力手段をさらに備える。この態様により、ユーザは、ストロークの情報が適切に送信されたか容易に把握することができる。
上記の電子ペンの他の一態様では、前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記閉領域内に位置するストロークから構成される文字を認識する文字認識手段をさらに備え、前記ストローク情報送信手段は、前記文字認識手段が認識した文字のコードを、前記ストロークを認識するための情報として送信する。この態様により、電子ペンは、好適に、生成した記入情報から、ユーザが指定した文字の情報を抽出して送信することができる。
本発明に係る端末装置の一態様では、請求項1に記載の電子ペンから前記記入情報を受信する記入情報受信手段と、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより前記記入情報が生成されたか判定する判定手段と、前記記入情報が、前記指定用電子ペン処理部により生成された場合、当該記入情報に基づきストロークを認識するストローク認識手段と、前記ストローク認識手段により認識された前記ストロークが、閉領域を形成しているか否か判定する閉領域判定手段と、前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から認識されるストロークのうち、前記閉領域内に位置するストロークについて、当該ストロークを認識するための情報を受信装置に送信するストローク情報送信手段と
を備える。
を備える。
この態様により、端末装置は、電子ペンから記入情報を受信し、指定用電子ペン処理部により記入情報が生成されたと判定した場合には、当該記入情報から認識したストロークが閉領域を形成しているか否か判定する。そして、端末装置は、認識したストロークが閉領域を形成している場合、記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から認識したストロークのうち、当該閉領域内に位置するストロークについて、当該ストロークを認識するための情報を受信装置に送信する。この態様によっても、ユーザは、電子ペンの記入用電子ペン処理部により書き込んだ内容のうち、使用したい部分について、電子ペンの指定用電子ペン処理部により閉領域のストロークで囲むことで、当該閉領域内のストロークの情報を所定の端末等に送信させることができる。従って、端末装置は、電子ペンから受信した記入情報から、ユーザが電子ペンにより指定したストロークの情報のみを抽出し、送信することができる。
上記の端末装置の一態様では、前記電子ペンは、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより記入情報が生成されたかの判定を行い、前記記入情報と共に当該判定の結果を示す情報を前記端末装置に送信し、前記記入情報受信手段は、前記電子ペンから、前記判定の結果を示す情報を受信し、前記判定手段は、前記判定の結果を示す情報から、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより前記記入情報が生成されたか判定する。この態様により、端末装置は、記入用電子ペン処理部と指定用電子ペン処理部のいずれより記入情報が生成されたか的確に判定することができ、ユーザが送信する意図を有している場合にのみ適切に閉領域内のストロークの情報を送信することができる。
上記の端末装置の他の一態様では、前記ストローク情報送信手段が前記ストロークを認識するための情報を送信する場合に、前記ストロークを認識するための情報を送信する旨を通知するための音声出力を行う音声出力手段をさらに備える。この態様により、ユーザは、ストロークの情報が適切に送信されたか容易に把握することができる。
上記の端末装置の他の一態様では、前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記閉領域内に位置するストロークから構成される文字を認識する文字認識手段をさらに備え、前記ストローク情報送信手段は、前記文字認識手段が認識した文字のコードを、前記ストロークを認識するための情報として送信する。この態様により、端末装置は、好適に、電子ペンから受信した記入情報から、ユーザが指定した文字の情報を抽出して送信することができる。
本発明に係るプログラムの一態様では、請求項1に記載の電子ペンにより実行されるプログラムであって、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより記入情報が生成されたか判定する判定手段、前記記入情報が、前記指定用電子ペン処理部により生成された場合、当該記入情報に基づきストロークを認識するストローク認識手段、前記ストローク認識手段により認識された前記ストロークが、閉領域を形成しているか否か判定する閉領域判定手段、前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から認識されるストロークのうち、前記閉領域内に位置するストロークについて、当該ストロークを認識するための情報を受信装置に送信するストローク情報送信手段として前記電子ペンを機能させる。
上記のプログラムの他の一態様では、前記ストローク情報送信手段が前記ストロークを認識するための情報を送信する場合に、前記ストロークを認識するための情報を送信する旨を通知するための音声出力を行う音声出力手段としてさらに前記電子ペンを機能させる。
上記のプログラムの他の一態様では、前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記閉領域内に位置するストロークから構成される文字を認識する文字認識手段としてさらに前記電子ペンを機能させ、前記ストローク情報送信手段は、前記文字認識手段が認識した文字のコードを、前記ストロークを認識するための情報として送信する。
本発明に係るプログラムの他の態様では、端末装置により実行されるプログラムであって、請求項1に記載の電子ペンから前記記入情報を受信する記入情報受信手段、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより記入情報が生成されたか判定する判定手段、前記記入情報が、前記指定用電子ペン処理部により生成された場合、当該記入情報に基づきストロークを認識するストローク認識手段、前記ストローク認識手段により認識された前記ストロークが、閉領域を形成しているか否か判定する閉領域判定手段、前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から認識されるストロークのうち、前記閉領域内に位置するストロークについて、当該ストロークを認識するための情報を受信装置に送信するストローク情報送信手段として前記端末装置を機能させる。
上記のプログラムの他の一態様では、前記電子ペンは、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより記入情報が生成されたかの判定を行い、前記記入情報と共に当該判定の結果を示す情報を前記端末装置に送信し、前記記入情報受信手段は、前記電子ペンから、前記判定の結果を示す情報を受信し、前記判定手段は、前記判定の結果を示す情報から、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより前記記入情報が生成されたか判定する。
これらのプログラムを電子ペンないし端末装置にインストールして機能させることで、本発明に係る電子ペンないし端末装置を構成させることができる。
本発明によれば、電子ペンは、コード化パターンを読み取り、手書きのストロークに関する記入情報を生成する記入用電子ペン処理部と、記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から、送信すべき記入情報の範囲を指定するための記入情報を生成する指定用電子ペン処理部とのいずれかのペン先を筺体から突出させることが可能である。従って、この構成によれば、ユーザは、当該電子ペンの記入用電子ペン処理部を用いて、コード化パターンが印刷された用紙等に書込みを行った後、必要な記入部分を指定用電子ペン処理部により指定することが可能となる。従って、電子ペンは、電子ペンで記入した内容から、ユーザの任意のタイミングで任意の範囲のストロークを特定させて使用させることができる。
また、端末装置は、電子ペンから記入情報を受信し、指定用電子ペン処理部により記入情報が生成されたと判定した場合、かつ、当該記入情報から認識したストロークが閉領域を形成している場合、記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から認識したストロークのうち、当該閉領域内に位置するストロークについて、当該ストロークを認識するための情報を送信する。これにより、端末装置は、電子ペンから受信した記入情報から、ユーザが電子ペンにより指定したストロークの情報のみを抽出し、送信することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するのに好適な第1実施形態及び第2実施形態について説明する。以下に説明する各実施形態に係る送信ストローク特定システムは、学校教室での協働学習や遠隔会議などに好適に適用され、記入したストロークのうち、記入情報として送信するストロークをユーザが特定して送信可能なシステムである。
<第1実施形態>
[送信ストローク特定システムの構成]
図1は、第1実施形態に係る送信ストローク特定システムの構成を示す。図1に示すように、第1実施形態の送信ストローク特定システムは、ユーザが使用する電子ペン1(1A、1B)と、ドットパターンが印刷されたドットパターン用紙2と、電子ペン1から記入情報等を受信して処理するコンピュータ装置3と、コンピュータ装置3と接続され、そのディスプレイの表示画面と同じ画像をドットスクリーン5に投影するプロジェクタ4と、ドットパターンが印刷されたドットスクリーン5とを備える。以下、これらの各構成要素について説明する。
[送信ストローク特定システムの構成]
図1は、第1実施形態に係る送信ストローク特定システムの構成を示す。図1に示すように、第1実施形態の送信ストローク特定システムは、ユーザが使用する電子ペン1(1A、1B)と、ドットパターンが印刷されたドットパターン用紙2と、電子ペン1から記入情報等を受信して処理するコンピュータ装置3と、コンピュータ装置3と接続され、そのディスプレイの表示画面と同じ画像をドットスクリーン5に投影するプロジェクタ4と、ドットパターンが印刷されたドットスクリーン5とを備える。以下、これらの各構成要素について説明する。
(ドットパターン用紙)
まず、ドットパターン用紙(電子ペン用用紙)2について説明する。ドットパターン用紙2には、プリンターなどにより、その略全面に後述する位置座標を示すドットパターン(コード化パターン)が印刷される。ドットパターンは、電子ペン1により読み取ることができるように赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷される。
まず、ドットパターン用紙(電子ペン用用紙)2について説明する。ドットパターン用紙2には、プリンターなどにより、その略全面に後述する位置座標を示すドットパターン(コード化パターン)が印刷される。ドットパターンは、電子ペン1により読み取ることができるように赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷される。
(ドットスクリーン)
ドットスクリーン5は、白地の樹脂基板に、電子ペン1により読み取ることができるよう赤外線を吸収するカーボンを含んだインクによりドットパターン(コード化パターン)が印刷され、さらにドットパターンが例えば透明なEB硬化樹脂層などで保護された層構成を有している。
ドットスクリーン5は、白地の樹脂基板に、電子ペン1により読み取ることができるよう赤外線を吸収するカーボンを含んだインクによりドットパターン(コード化パターン)が印刷され、さらにドットパターンが例えば透明なEB硬化樹脂層などで保護された層構成を有している。
(ドットパターン)
続いて、ドットパターン用紙2やドットスクリーン5に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について図2及び図3を用いて説明する。図2は、ドットパターンのドットとそのドットが変換される値との関係を説明する図である。図2に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を仮想格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組合せにより、ドットパターン用紙2やドットスクリーン5上の位置座標が決定されるよう構成されている。なお、ドットパターン用紙2とドットスクリーン5とでは座標領域が重ならないようドットパターンが形成される。
続いて、ドットパターン用紙2やドットスクリーン5に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について図2及び図3を用いて説明する。図2は、ドットパターンのドットとそのドットが変換される値との関係を説明する図である。図2に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を仮想格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組合せにより、ドットパターン用紙2やドットスクリーン5上の位置座標が決定されるよう構成されている。なお、ドットパターン用紙2とドットスクリーン5とでは座標領域が重ならないようドットパターンが形成される。
図3(a)は、あるドットパターンの配列を示している。図3(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、ドットパターン用紙2やドットスクリーン5上のどの部分から6×6ドットを取ってもユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンがドットパターン用紙2やドットスクリーン5上のどの位置にあるのか)を保持している。図3(b)は、図3(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図2に示す規則性に基づいて対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
(電子ペン)
次に、電子ペン1の構造について説明する。図4は、電子ペン1Aの分解斜視図である。また、図5は、図4の矢印「AA」、「AB」の方向に電子ペン1Aを切断した場合の断面図を示し、図6は、図4の矢印「BA」、「BB」の方向に電子ペン1Aを切断した場合の断面図を示す。概略的には、電子ペン1Aは、ドットパターン用紙2に記入を行うための記入用電子ペン部104と、ドットパターン用紙2に記入された内容から送信対象となるストロークを指定するための領域指定用電子ペン部114とを有する。そして、電子ペン1Aは、ノック操作により、記入用電子ペン部104のペン先部103と、領域指定用電子ペン部114のペン先部113とのいずれかを開口部102から突出させることが可能な複合式のペンである。
次に、電子ペン1の構造について説明する。図4は、電子ペン1Aの分解斜視図である。また、図5は、図4の矢印「AA」、「AB」の方向に電子ペン1Aを切断した場合の断面図を示し、図6は、図4の矢印「BA」、「BB」の方向に電子ペン1Aを切断した場合の断面図を示す。概略的には、電子ペン1Aは、ドットパターン用紙2に記入を行うための記入用電子ペン部104と、ドットパターン用紙2に記入された内容から送信対象となるストロークを指定するための領域指定用電子ペン部114とを有する。そして、電子ペン1Aは、ノック操作により、記入用電子ペン部104のペン先部103と、領域指定用電子ペン部114のペン先部113とのいずれかを開口部102から突出させることが可能な複合式のペンである。
ペン部側筺体101A及びノック操作側筺体101Bは、本発明における「筺体」の一例であり、基板100、記入用電子ペン部104、領域指定用電子ペン部114、ノック操作部129、139などを収納する。そして、ペン部側筺体101Aはスレッド部115と螺合し、ノック操作側筺体101Bはガイド部116と螺合することで、ペン部側筺体101Aとノック操作側筺体101Bとが一体に固定される。
図4に示すように記入用電子ペン部104は、ペン先部103と反対に位置する端部と嵌合するバネ120を介してノック操作部129と接続する。同様に、領域指定用電子ペン部114は、ペン先部113と反対に位置する端部と嵌合するバネ130を介してノック操作部139と接続する。また、ノック操作部129の突出部121は、電子ペン1Aの長手方向に延在するスリット部122から突出する。同様に、ノック操作部139の突出部131は、電子ペン1Aの長手方向に延在するスリット部132から突出する。
また、ノック操作側筺体101Bには、図5に示すようにストッパ125が設けられている。ストッパ125は、操作により突出部121が開口部102の方向(単に「ペン先方向」とも呼ぶ。)に押し出された場合に、ノック操作部129の溝部128に端部が嵌め込まれ、ノック操作部129を固定する。この場合、ペン先部103は、開口部102に対して突出した状態(単に「突出状態」とも呼ぶ。)となる。同様に、ストッパ125は、操作により突出部131がペン先方向に押し出された場合に、ノック操作部139の溝部138に端部が嵌め込まれ、ノック操作部139を固定する。この場合、ペン先部113は、突出状態となる。
また、図5に示すように、ペン先部103が突出状態の場合に、突出部131をペン先方向に押し出す操作(ノック操作)が行われた場合、ノック操作部139の隆起部133、134がノック操作部129をスリット部122の方向に押し出す。これにより、溝部128からストッパ125の端部が外れる。従って、この場合には、バネ120の復元力により、ノック操作部129は、ペン先方向と逆方向に付勢されてストッパ125に沿って移動し、ペン先部103がペン部側筺体101A内に収納された状態(単に、「収納状態」とも呼ぶ。)となる。同様に、ペン先部113が突出状態の場合に、突出部121をペン先方向に押し出す操作(ノック操作)が行われた場合、ノック操作部129の隆起部123、124がノック操作部139をスリット部132の方向に押し出す。これにより、溝部138からストッパ125の端部が外れる。従って、この場合には、バネ130の復元力により、ノック操作部139は、ペン先方向と逆方向に付勢されてストッパ125に沿って移動し、ペン先部113は収納状態となる。
以上のように、電子ペン1Aは、ノック操作により、記入用電子ペン部104のペン先部103が突出状態かつ領域指定用電子ペン部114のペン先部113が収納状態となる状態(第1の状態)、ペン先部103が収納状態かつペン先部113が突出状態となる状態(第2の状態)、又は、ペン先部103が収納状態かつペン先部113が収納状態となる状態(第3の状態)のいずれかの状態に切り替わる。そして、ノック操作部129、139、バネ120、130、及びストッパ125は、本発明における「ペン先遷移機構」の一例である。
次に、記入用電子ペン部104について具体的に説明する。記入用電子ペン部104の先端は、プラスチックやステンレスなどの素材により形成されたペン先部103となっており、ユーザは、記入用電子ペン部104のペン先部103をドットパターン用紙2上に当接させて、ストローク(手書きストローク)を記入する。ここで、ペン先部103がドットパターン用紙2に最初に接触することをペンダウンと呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることをペンアップと呼ぶ。ペン先部103のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。また、記入用電子ペン部104の内部には、インクカートリッジが装填されている。これにより、記入用電子ペン部104は、ボールペンとしても機能し、ドットパターン用紙2への書き込み後、記入内容がドットパターン用紙2上でユーザに視認可能となる。
さらに、記入用電子ペン部104には、圧力センサ107が設けられている。圧力センサ107は、ユーザがペン先部103を開口部102から突出させて、ドットパターン用紙2に文字やマークを書いたりタップしたりする際にペン先部103から伝達される圧力、即ち筆圧を検出し、その値を後述するプロセッサ108へ伝送する。
次に、領域指定用電子ペン部114について説明する。領域指定用電子ペン部114の先端は、プラスチックやステンレスなどの素材により形成されたペン先部113となっており、ユーザは、領域指定用電子ペン部114のペン先部113をディスプレイ装置3のドットパターン用紙2またはドットスクリーン5上に当接させて、ストローク(手書きストローク)を記入する。ペン先部113のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。なお、領域指定用電子ペン部114の内部には、インクカートリッジが装填されていない。これにより、ドットパターン用紙2への書き込み後、ドットパターン用紙2にインクが残らない。
さらに、領域指定用電子ペン部114には、圧力センサ117が設けられている。圧力センサ117は、ユーザがペン先部113を開口部102から突出させて、ドットパターン用紙2またはドットスクリーン5に文字やマークを書いたりタップしたりする際にペン先部113から伝達される圧力、即ち筆圧を検出し、その値を後述するプロセッサ108へ伝送する。
次に、基板100に載置される各要素について図6を参照して説明する。基板部100には、主に、LED105、CMOSカメラ106、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111が設けられている。
リアルタイムクロック110は、現在時刻(タイムスタンプ)を示す時刻情報を発信し、プロセッサ108に供給する。
プロセッサ108は、圧力センサ107から与えられる筆圧データに基づいて、LED105及びCMOSカメラ106のスイッチのオン/オフを切替える。即ち、ユーザが記入用電子ペン部104のペン先部103を突出状態にしてドットパターン用紙2上に文字などを書くと、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、ユーザが記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。同様に、ユーザが領域指定用電子ペン部114のペン先部113を突出状態にしてドットパターン用紙2上に文字などを記入する(なぞる)と、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ117によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、ユーザが記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。そして、通信ユニット111が、圧力センサ107、117により検出されたペンダウン情報(「ペンダウン情報PD」と呼ぶ。)と、後述する電子ペン1の識別情報(以後、「ペンID」と呼ぶ。)とを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置3へ送信する。また、ユーザが1つのストロークを記入し終えて記入用電子ペン部104のペン先部103を記入用紙4から離すと、圧力センサ107は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。同様に、ユーザが1つのストロークを記入し終えて領域指定用電子ペン部114のペン先部113をドットパターン用紙2から離すと、圧力センサ117は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。すると、通信ユニット111が、圧力センサ107又は圧力センサ117により検出されたペンアップ情報(「ペンアップ情報PU」と呼ぶ。)とペンIDとを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置3へ送信する。
LED105とCMOSカメラ106は、電子ペン1Aのペン先部103及びペン先部113付近に取り付けられており、ペン部側筐体101AにおけるLED105及びCMOSカメラ106と対向する部分には、開口部102が形成されている。LED105は、ドットパターン用紙2上のペン先部103又はペン先部113近傍に向けて赤外線を照明する。その領域は、ペン先部103又はペン先部113がドットパターン用紙2に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ106には、赤外線を透過し赤外線以外を遮断する赤外線透過フィルタが設けられており、CMOSカメラ106は、LED105によって照明された領域内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ108に供給する。ここで、ドットのインク素材は、赤外線を吸収するため、LED105によって照射された赤外線は、ドットによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が比較的少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が比較的多い。CMOSカメラ106の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、ドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。なお、CMOSカメラ106による撮影領域は、図3(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、CMOSカメラ106の撮影は毎秒50〜100回程度の定間隔で行われる。また、CMOSカメラ106は、ドットを鮮明に撮影するため、十分な被写界深度を有している。また、CMOSカメラ106は、ドットを鮮明に撮影するため、十分な被写界深度を有している。
プロセッサ108は、ユーザの記入が行われる間、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、ユーザが記入するストローク(筆跡)のドットパターン用紙2におけるX、Y座標(以後、単に「座標データ」または「座標情報」とも呼ぶ。)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される、図3(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図3(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX、Y座標データを演算する。なお、プロセッサ108は、ドットパターンに対向する電子ペン1Aの角度に起因するドットの画像上における配列を補正する回転補正処理機能を備えており、座標演算の際にその機能が発揮される。そして、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX、Y座標データを関連付ける。以後、これらの関連付けたデータを、まとめて「座標属性情報」と呼ぶ。なお、ドットパターン用紙2における6×6のドットパターンは、ドットパターン用紙2内でそれぞれ重複することはないため、ユーザが電子ペン1Aで文字等を記入すると、記入された位置がドットパターン用紙2内のどの位置に当たるかを、プロセッサ108による座標演算により特定することができる。
メモリ109には、電子ペン1Aを識別するための「pen01」といったペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン等のプロパティ情報が記憶されている。そして、プロセッサ108は、ペンIDと、時刻情報(タイムスタンプ)と、筆圧データと、X、Y座標データとを関連付けて、記入情報としてメモリ109に記憶させる。そして、プロセッサ108は、ペンダウンからペンアップまでの間に生成されてメモリ109に記憶された1個又は複数個の座標属性情報に基づき、ストロークを認識する。換言すると、1つのストロークは、1個又は複数個のX、Y座標(座標点)からなり、プロセッサ108は、ペンダウン情報PD及びペンアップ情報PUによって、1つのストロークを構成する1個又は複数個の座標属性情報を認識する。
そして、プロセッサ108は、領域指定用電子ペン部114のペン先部113が使用された場合に認識したストロークが閉領域を形成するストロークであると判定した場合、当該閉領域内のストロークに対応する記入情報を通信ユニット111によりコンピュータ装置3へ送信する。この場合、通信ユニット111によるコンピュータ装置3への送信は、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって行われる。これについては、[処理フロー]及び[具体例]のセクションで詳しく説明する。
記入用電子ペン部104、圧力センサ107、及び基板100のLED105、CMOSカメラ106、プロセッサ108等は、本発明における「記入用電子ペン処理部」の一例であり、領域指定用電子ペン部114、圧力センサ117、及び基板100のLED105、CMOSカメラ106、プロセッサ108等は、本発明における「指定用電子ペン処理部」の一例である。
次に、ドットスクリーン5に記入するための電子ペン1Bについて説明する。電子ペン1Bでは、通信ユニットによるコンピュータ装置3へ記入情報の送信は、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって、即時的かつ逐次的に行われる。なお、ドットスクリーン5に記入するための電子ペン1Bについては、ドットスクリーン5上の筆跡に合わせてストロークをプロジェクタ4に投影させるので、インクカートリッジが充填された電子ペン部を備えず、インクカートリッジが充填されていない電子ペン部のみを備えてもよい。
(コンピュータ装置)
次に、コンピュータ装置3について説明する。コンピュータ装置3は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、マウスやキーボード等で構成される。なお、コンピュータ装置3は、iPad(登録商標)などのタブレットPCやPDA(Personal Data Assistance)、またはディスプレイを備えるPC(パーソナルコンピュータ)等で構成されてもよい。コンピュータ装置3は、本発明における「受信装置」の一例である。
次に、コンピュータ装置3について説明する。コンピュータ装置3は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、マウスやキーボード等で構成される。なお、コンピュータ装置3は、iPad(登録商標)などのタブレットPCやPDA(Personal Data Assistance)、またはディスプレイを備えるPC(パーソナルコンピュータ)等で構成されてもよい。コンピュータ装置3は、本発明における「受信装置」の一例である。
図7は、コンピュータ装置3の機能ブロック図である。コンピュータ装置3は、機能的には、マウスやキーボードといった入力手段31、通信手段32、記憶手段33、処理手段34、表示手段36、インターフェース38を備える。通信手段32は、アンテナ受信回路等により構成され、電子ペン1から記入情報を受信し、受信した情報を処理手段34に伝送する。表示手段36は、ディスプレイ等によって構成され、処理手段34によって指示された内容を表示する。インターフェース38は、プロジェクタ4と接続するためのインターフェースである。インターフェース38は、処理手段34の処理命令に基づき、表示手段36に画像を表示するための画像信号をプロジェクタ4に送信し、表示手段36の画像と同じ画像を同期して投影させる。
処理手段34は、CPU等のプロセッサによって構成され、コンピュータ装置3の全体の制御を行う。具体的には、電子ペン1Aによって、ドットパターン用紙2への記入の際にドットパターンを読み取ることによって生成された記入情報を、コンピュータ装置3が受信すると、処理手段34のストローク描画手段341は、記入情報に基づくストロークを表示手段36に描画し表示させる。
また、処理手段34は、キャリブレーション用マークを少なくとも2以上、表示手段36に表示させることにより、プロジェクタ4に対し、ドットスクリーン5にもキャリブレーション用マークを投影させ、キャリブレーション用マークが投影された位置のドットパターンを電子ペン1Bに読み取らせて記入情報を受信することで、ドットスクリーン5のドットパターンにかかる座標系を表示手段36のディスプレイにかかる座標系に変換するための座標変換関数を求める(キャリブレーション処理機能)。さらに、処理手段34は、そのキャリブレーション処理により求められた座標変換関数を用いて、ドットスクリーン5のドットパターンにかかる座標系のデータを受信したときに、表示手段36のディスプレイにかかる座標系のデータに変換し、ストロークを描画したり、所定の処理を行う。
記憶手段33は、ROMやRAMといったメモリによって構成される。記憶手段33は、処理手段34の処理命令により、電子ペン1から受信した記入情報をペンID毎に記憶する。また、記憶手段33は、ドットパターン用紙2及びドットスクリーン5と、これに対応するドットパターンが示す座標範囲との関連付け情報(「座標定義情報」とも呼ぶ。)を記憶する。
[処理フロー]
次に、第1実施形態の電子ペン1Aによる処理フローについて説明する。図8は、電子ペン1Aが実行する処理フローを示すフローチャートである。図8に示す処理フローは、電子ペン1Aの圧力センサ107により筆圧が検知されるごとに繰り返し実行される。
次に、第1実施形態の電子ペン1Aによる処理フローについて説明する。図8は、電子ペン1Aが実行する処理フローを示すフローチャートである。図8に示す処理フローは、電子ペン1Aの圧力センサ107により筆圧が検知されるごとに繰り返し実行される。
まず、ユーザが、ドットパターン用紙2に対し、電子ペン1Aで文字の記入をすると、電子ペン1Aの圧力センサ107又は圧力センサ117は、ペン先部103又はペン先部113から記入用電子ペン部104又は領域指定用電子ペン部114を通じて与えられる筆圧を検出し、その値をプロセッサ108へ伝送する(ステップS101)。そして、圧力センサ107又は圧力センサ117によって筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、ユーザが記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。プロセッサ108は、ペンダウン情報PDを含む記入情報を生成する(ステップS102)。
そして、プロセッサ108は、圧力センサ107又は圧力センサ117によって検出された筆圧が「0」か否か判定し(ステップS103)、筆圧が「0」ではない場合(ステップS103;No)、LED105及びCMOSカメラ106を引き続き作動させることにより、LED105にドットパターン用紙2上のペン先部103又はペン先部113近傍に向けて赤外線を照明させると共に、LED105によって照明された領域内におけるドットパターンをCMOSカメラ106に撮影させる。そして、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、ユーザが記入するストローク(筆跡)のドットパターン用紙2における座標データを連続的に演算する(ステップS104)。そして、プロセッサ108は、当該座標データ、リアルタイムクロック110から発信される時刻、及び筆圧データの座標属性情報と、ペンIDとを含む記入情報を生成する(ステップS105)。
一方、筆圧が「0」となった場合(ステップS103;Yes)、プロセッサ108は、圧力センサ107又は圧力センサ117により検出されたペンアップ情報PUとペンIDとを含む記入情報を生成する(ステップS106)。そして、プロセッサ108は、電子ペン1Aのペンダウンからペンアップまでの間に生成された記入情報をメモリ109に記憶させると共に、電子ペン1Aのペンダウンからペンアップまでの間に生成された1個又は複数個の座標属性情報から特定されるストロークを認識する(ステップS107)。
次に、プロセッサ108は、記入用電子ペン部104に備えられた圧力センサ107又は領域指定用電子ペン部114に備えられた圧力センサ117のうち、いずれから筆圧を検知したか判定する(ステップS108)。そして、記入用電子ペン部104の圧力センサ107が筆圧を検知した場合(ステップS108:記入用ペン部での筆圧検知)、プロセッサ108は、フローチャートの処理を終了する。
一方、領域指定用電子ペン部114の圧力センサ117が筆圧を検知した場合(ステップS108:領域指定用ペン部での筆圧検知)、プロセッサ108は、認識したストロークが閉領域を形成しているか否か判定する(ステップS109)。そして、認識したストロークが閉領域を形成していない場合(ステップS109;No)、プロセッサ108は、フローチャートの処理を終了する。
一方、認識したストロークが閉領域を形成していると判定した場合(ステップS109;Yes)、プロセッサ108は、メモリ109に記憶させた記入情報から認識されるストロークのうち、当該閉領域内に記入用電子ペン部104により描かれたストロークが存在するか否か判定する(ステップS110)。そして、閉領域内に記入用電子ペン部104により描かれたストロークが存在しない場合(ステップS110;No)、プロセッサ108は、送信すべき記入情報がないことから、フローチャートの処理を終了する。
一方、閉領域内に記入用電子ペン部104により描かれたストロークが存在する場合(ステップS110;Yes)、プロセッサ108は、閉領域内に描かれたストロークに関する記入情報を、通信ユニット111によりコンピュータ装置3へ送信する(ステップS111)。そして、プロセッサ108は、送信した記入情報をメモリ109から削除すると共に、閉領域を構成するストロークに関する記入情報を削除する(ステップS112)。
[具体例]
次に、図8のフローチャートに示す処理の具体例について、図9(A)、(B)を参照してさらに詳しく説明する。図9(A)は、電子ペン1Aにより既に記入されたストロークを囲む閉領域のストロークが記入された後のドットパターン用紙2の状態を示し、図9(B)は、コンピュータ装置3の表示手段36が表示するコンピュータ装置画面360を示す。
次に、図8のフローチャートに示す処理の具体例について、図9(A)、(B)を参照してさらに詳しく説明する。図9(A)は、電子ペン1Aにより既に記入されたストロークを囲む閉領域のストロークが記入された後のドットパターン用紙2の状態を示し、図9(B)は、コンピュータ装置3の表示手段36が表示するコンピュータ装置画面360を示す。
図9(A)に示すように、まず、ユーザは、電子ペン1Aの記入用電子ペン部104のペン先103を突出状態にして、ドットパターン用紙2に必要なメモ書き等を行う。具体的には、ここでは、「グループ学習」と表題を記載した後、それぞれ「A君の考え」、「B君の考え」、「C君の考え」を具体的に記載している。この場合、電子ペン1Aは、圧力センサ107又は圧力センサ117が検出した筆圧及びCMOSカメラ106が生成したドットパターンの画像データ等に基づき記入情報を生成し(ステップS101乃至S106参照)、ペンアップがあるごとに、電子ペン1Aのペンダウンからペンアップまでの間に生成された記入情報を記憶する(ステップS107参照)。
次に、ユーザは、ドットパターン用紙2に記載した「B君の考え」及び「C君の考え」の具体的内容を、コンピュータ装置画面360及びドットスクリーン5に表示させたいと思い、ノック操作により、領域指定用電子ペン部114のペン先113を突出状態にさせて、これらを囲む閉領域のストローク(破線枠20参照)を記入する。なお、ドットパターン用紙2にはインクが付かないため、破線枠20に相当する閉領域のストロークは視認されない。
この場合、電子ペン1Aは、領域指定用電子ペン部114の圧力センサ117から筆圧を検知する(ステップS108参照)。さらに、電子ペン1Aは、認識したストロークが閉領域を形成していると判定し(ステップS109参照)、かつ、閉領域内に記入用電子ペン部104により描かれたストロークが存在すると判定する(ステップS110参照)。従って、電子ペン1Aは、閉領域内に描かれたストロークに関する記入情報をコンピュータ装置3へ送信し(ステップS111参照)、送信した記入情報及び閉領域を形成するストロークの記入情報を削除する(ステップS112参照)。
コンピュータ装置3では、電子ペン1Aから記入情報を受信すると、図9(B)に示すように、処理手段34は、受信した記入情報から認識されるストロークをコンピュータ装置画面360に表示させる。また、プロジェクタ4は、コンピュータ装置3から送信された画像信号に基づき、コンピュータ装置画面360と同じ画像をドットスクリーン5に投影する。
このように、電子ペン1Aのユーザは、ドットパターン用紙2に書いた内容のうち、表示させたい部分を任意のタイミングに基づき任意の範囲で定め、当該部分をドットスクリーン5等に表示させることが可能となる。
[第1実施形態の送信ストローク特定システムによる作用効果]
第1実施形態の送信ストローク特定システムによれば、電子ペン1Aは、ドットパターンを読み取り、手書きのストロークに関する記入情報を生成する記入用電子ペン部104と、記入用電子ペン部104により生成された記入情報から、送信すべき記入情報を指定するための記入情報を生成する領域指定用電子ペン部114とのいずれかのペン先を筺体から突出させることが可能である。従って、この構成によれば、ユーザは、電子ペン1Aの記入用電子ペン部104を用いて、ドットパターン用紙2に書込みを行った後、必要な記入部分を領域指定用電子ペン部114により指定することが可能となる。従って、電子ペン1Aは、記入用電子ペン部104により記入した内容から、ユーザの任意のタイミングで任意の範囲のストロークを特定させてドットスクリーン5に表示させることができる。また、送信ストローク特定システムは、領域指定用電子ペン部114を使用させてストロークを特定させることで、記入情報を送信する意思があることを確認することができるため、誤って記入情報を送信してしまうのを確実に防止することが可能となる。
第1実施形態の送信ストローク特定システムによれば、電子ペン1Aは、ドットパターンを読み取り、手書きのストロークに関する記入情報を生成する記入用電子ペン部104と、記入用電子ペン部104により生成された記入情報から、送信すべき記入情報を指定するための記入情報を生成する領域指定用電子ペン部114とのいずれかのペン先を筺体から突出させることが可能である。従って、この構成によれば、ユーザは、電子ペン1Aの記入用電子ペン部104を用いて、ドットパターン用紙2に書込みを行った後、必要な記入部分を領域指定用電子ペン部114により指定することが可能となる。従って、電子ペン1Aは、記入用電子ペン部104により記入した内容から、ユーザの任意のタイミングで任意の範囲のストロークを特定させてドットスクリーン5に表示させることができる。また、送信ストローク特定システムは、領域指定用電子ペン部114を使用させてストロークを特定させることで、記入情報を送信する意思があることを確認することができるため、誤って記入情報を送信してしまうのを確実に防止することが可能となる。
[変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の第1実施形態に適用してもよい。
次に、本実施形態の変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の第1実施形態に適用してもよい。
(変形例1)
図4〜図6に示す電子ペン1Aは、ノック操作により、記入用電子ペン部104及び領域指定用電子ペン部114の突出状態と収納状態とを切り替え可能なノック式の複合ペンであった。しかし、本発明が適用可能な構成は、これに限定されない。
図4〜図6に示す電子ペン1Aは、ノック操作により、記入用電子ペン部104及び領域指定用電子ペン部114の突出状態と収納状態とを切り替え可能なノック式の複合ペンであった。しかし、本発明が適用可能な構成は、これに限定されない。
図10は、第1実施形態の変形例1に係る電子ペン1Aの概略構成図である。図10に示すように、ペン部側筺体101Aがノック操作側筺体101Bに対して、両矢印「Yx」の方向に回転することにより、電子ペン1Aは、第1の状態と、第2の状態と、第3の状態との間で遷移する。このように、ペン部側筺体101Aの回転動作により、開口部102から突出するペン先部103、113が切り替わる態様であっても、ユーザは、電子ペン1Aにより、好適に、記入用電子ペン部104と領域指定用電子ペン部114との両方を切り替えて使用することができる。
(変形例2)
図8のステップS108において、電子ペン1Aは、圧力センサ107、117のいずれから筆圧を検知したか判定することにより、記入用電子ペン部104又は領域指定用電子ペン部114のいずれが使用されたか判定した。これに代えて、電子ペン1Aは、ペン先部103又はペン先部113のいずれが突出状態かを検知するノック検知部を備え、当該ノック検知部の検知信号に基づき、記入用電子ペン部104又は領域指定用電子ペン部114のいずれが使用されたか判定してもよい。
図8のステップS108において、電子ペン1Aは、圧力センサ107、117のいずれから筆圧を検知したか判定することにより、記入用電子ペン部104又は領域指定用電子ペン部114のいずれが使用されたか判定した。これに代えて、電子ペン1Aは、ペン先部103又はペン先部113のいずれが突出状態かを検知するノック検知部を備え、当該ノック検知部の検知信号に基づき、記入用電子ペン部104又は領域指定用電子ペン部114のいずれが使用されたか判定してもよい。
図11は、図6に対応する変形例に係る電子ペン1Aの断面図の一例である。図11に示すように、電子ペン1Aは、ノック検知部140を備える。ノック検知部140は、ノック操作部129、139へのノック操作により領域指定用電子ペン部114のペン先部113が突出状態又は収納状態のいずれに遷移したかを検知する。例えば、ノック検知部140は、ペン先部113の状態を遷移させるノック操作が行われた場合、圧力センサ117の移動を検知することで、ペン先部113が突出状態又は収納状態のいずれに遷移したかを検知する。そして、ノック検知部140は、ペン先部113が突出状態であるか否かを示す検知信号をプロセッサ108へ伝送する。なお、ノック検知部140は、これに代えて、又はこれに加えて、記入用電子ペン部104のペン先部103が突出状態又は収納状態のいずれに遷移したかを検知してもよい。
また、ノック検知部140は、ペン先部103及びペン先部113の両方の状態を検知可能であってもよい。図12は、記入用電子ペン部104及び領域指定用電子ペン部114に設けられた構造を示す。図12に示すように、記入用電子ペン部104は、8字型回動部151の孔152を通る位置に延在し、かつ、孔152よりも大きなナット状の形状を有するナット状部材155が、孔152よりもバネ120側の記入用電子ペン部104に固定されている。同様に、領域指定用電子ペン部114は、8字型回動部151に設けられた孔153を通る位置に延在し、かつ、孔153よりも大きなナット状の形状を有するナット状部材156が、孔153よりもバネ130側の領域指定用電子ペン部114に固定されている。また、8字型回動部151は、基板100に設けられたロータリースイッチに相当するノック検出部140と連通した軸部150を回動軸として、軸部150と共に回動する。
そして、ノック操作により、記入用電子ペン部104がペン先方向へ移動した場合、8字型回動部151の孔152の形成部分がナット状部材155によりペン先方向へ押し出され、8字型回動部151は、矢印「Y1」の方向に軸部150と共に回動する。この場合、ロータリースイッチであるノック検知部140は、軸部150の状態(位相)に基づき、記入用電子ペン部104が突出状態であることを検知する。一方、ノック操作により、領域指定用電子ペン部114がペン先方向へ移動した場合、8字型回動部151の孔153の形成部分がナット状部材156によりペン先方向へ押し出され、8字型回動部151は、矢印「Y2」の方向に軸部150と共に回動する。この場合、ノック検知部140は、軸部150の状態(位相)に基づき、領域指定用電子ペン部114が突出状態であり、記入用電子ペン部104が収納状態であることを検知する。なお、記入用電子ペン部104及び領域指定用電子ペン部114が共に収納状態の場合には、8字型回動部151及び軸部150は、矢印Y1及び矢印Y2のいずれの方向にも傾いていない平衡状態となる。この場合、ノック検知部140は、軸部150の位相に基づき、領域指定用電子ペン部114のペン先部113及び記入用電子ペン部104のペン先部103が共に収納状態であることを検知する。
他の例では、ノック検知部140は、歪ゲージであってもよい。この場合、ノック検知部140は、例えば、圧力センサ117と基板100のプロセッサ108とを接続する図示しない導線に設けられる。そして、ノック検知部140は、領域指定用電子ペン部114のペン先方向及びその反対方向への移動に基づく導線の歪み(伸縮)の変化を検出し、領域指定用電子ペン部114のペン先部113の突出状態及び収納状態を検知する。
(変形例3)
図4〜6に示す構成に加え、電子ペン1Aは、さらに音声出力を行うスピーカを備え、図8のステップS111で記入情報を送信する際に、「送信します」などの記入情報を送信する旨の音声出力を行ってもよい。これにより、電子ペン1Aは、記入情報が送信されたことをユーザに確実に認識させることができる。
図4〜6に示す構成に加え、電子ペン1Aは、さらに音声出力を行うスピーカを備え、図8のステップS111で記入情報を送信する際に、「送信します」などの記入情報を送信する旨の音声出力を行ってもよい。これにより、電子ペン1Aは、記入情報が送信されたことをユーザに確実に認識させることができる。
(変形例4)
電子ペン1Aは、文字認識機能を備え、記入情報に代えて、当該記入情報により認識されるストロークから文字認識した文字コードをコンピュータ装置3へ送信してもよい。具体的には、電子ペン1Aは、図8に示すフローチャートのステップS111で、閉領域内に記入用電子ペン部104によって描かれたストロークから文字認識し、認識した文字の文字コードをコンピュータ装置3へ送信する。そして、コンピュータ装置3は、受信した文字コードに基づき表示画面中に文字を描画する。なお、この場合、電子ペン1Aは、文字コードに加え、当該文字コードが示す文字のドットパターン用紙2上の位置を示す情報をコンピュータ装置3へ送信してもよい。これにより、コンピュータ装置3は、ドットパターン用紙2内での位置関係を保持したまま、閉領域内の文字を表示画面に描画することができる。
電子ペン1Aは、文字認識機能を備え、記入情報に代えて、当該記入情報により認識されるストロークから文字認識した文字コードをコンピュータ装置3へ送信してもよい。具体的には、電子ペン1Aは、図8に示すフローチャートのステップS111で、閉領域内に記入用電子ペン部104によって描かれたストロークから文字認識し、認識した文字の文字コードをコンピュータ装置3へ送信する。そして、コンピュータ装置3は、受信した文字コードに基づき表示画面中に文字を描画する。なお、この場合、電子ペン1Aは、文字コードに加え、当該文字コードが示す文字のドットパターン用紙2上の位置を示す情報をコンピュータ装置3へ送信してもよい。これにより、コンピュータ装置3は、ドットパターン用紙2内での位置関係を保持したまま、閉領域内の文字を表示画面に描画することができる。
(変形例5)
図1に示す構成に代えて、又はこれに加えて、電子ペン1Aは、携帯電話通信網により通信可能に構成され、携帯電話通信網とインターネットを介して閉領域内のストロークに関する記入情報をサーバ装置へ送信してもよい。図13は、変形例に係る送信ストローク特定システムの構成を示す。図13では、電子ペン1Aは、例えば、SIM(Subscriber Identity Module)及び第3世代移動通信システムに対応したチップ(3Gチップ)が搭載される。そして、電子ペン1Aは、図8のステップS111で、閉領域内のストロークに関する記入情報を、基地局7へ送信する。そして、サーバ装置9は、携帯電話通信網とインターネットで構成されるネットワーク8を介して記入情報を受信し、当該記入情報を記憶する。サーバ装置9は、本発明における「受信装置」の一例である。
図1に示す構成に代えて、又はこれに加えて、電子ペン1Aは、携帯電話通信網により通信可能に構成され、携帯電話通信網とインターネットを介して閉領域内のストロークに関する記入情報をサーバ装置へ送信してもよい。図13は、変形例に係る送信ストローク特定システムの構成を示す。図13では、電子ペン1Aは、例えば、SIM(Subscriber Identity Module)及び第3世代移動通信システムに対応したチップ(3Gチップ)が搭載される。そして、電子ペン1Aは、図8のステップS111で、閉領域内のストロークに関する記入情報を、基地局7へ送信する。そして、サーバ装置9は、携帯電話通信網とインターネットで構成されるネットワーク8を介して記入情報を受信し、当該記入情報を記憶する。サーバ装置9は、本発明における「受信装置」の一例である。
このように、変形例5の構成によれば、送信ストローク特定システムは、電子ペン1Aと、記入情報を受信するサーバ装置9とが直接無線通信を行うことができない場合であっても、好適に、ネットワーク8を介して特定の記入情報の授受を行うことができる。なお、ネットワーク8の携帯電話通信網に代えて、電子ペン1Aは、無線通信によりアクセスポイントなどの受信機に記入情報を送信し、インターネットなどの携帯電話通信網以外の通信網を介してサーバ装置9へ記入情報を送信してもよい。
(変形例6)
図8等の説明では、電子ペン1Aは、1ストロークにより形成された閉領域内のストロークに関する記入情報をコンピュータ装置3へ送信した。しかし、本発明が適用可能な方法は、これに限定されない。これに加えて、電子ペン1Aは、複数のストロークにより形成された閉領域内のストロークに関する記入情報をコンピュータ装置3へ送信してもよい。
図8等の説明では、電子ペン1Aは、1ストロークにより形成された閉領域内のストロークに関する記入情報をコンピュータ装置3へ送信した。しかし、本発明が適用可能な方法は、これに限定されない。これに加えて、電子ペン1Aは、複数のストロークにより形成された閉領域内のストロークに関する記入情報をコンピュータ装置3へ送信してもよい。
(変形例7)
記入情報を送信する対象となるストロークを特定するために使用される領域指定用電子ペン部114は、ペン先部113によりインクが出るようにインクカートリッジが充填されていてもよい。この場合、好適には、領域指定用電子ペン部114は、記入用電子ペン部104と異なる色のインクが充填される。例えば、記入用電子ペン部104に黒色のインクが充填されていた場合には、領域指定用電子ペン部114には、青色や黄色などの黒より目立ちにくい色のインクが充填される。このようにすることで、ユーザは、電子ペン1Aを用いて、領域指定用電子ペン部114により、記入情報を送信する対象となるストロークを特定するための閉領域のストロークを、視覚で確認しながら容易に記入することができる。
記入情報を送信する対象となるストロークを特定するために使用される領域指定用電子ペン部114は、ペン先部113によりインクが出るようにインクカートリッジが充填されていてもよい。この場合、好適には、領域指定用電子ペン部114は、記入用電子ペン部104と異なる色のインクが充填される。例えば、記入用電子ペン部104に黒色のインクが充填されていた場合には、領域指定用電子ペン部114には、青色や黄色などの黒より目立ちにくい色のインクが充填される。このようにすることで、ユーザは、電子ペン1Aを用いて、領域指定用電子ペン部114により、記入情報を送信する対象となるストロークを特定するための閉領域のストロークを、視覚で確認しながら容易に記入することができる。
(変形例8)
上記第1実施形態において、アノト方式のコード化パターン(ドットパターン)を用いたが、位置座標を示すコード化パターンであればよく、アノト方式に限られない。
上記第1実施形態において、アノト方式のコード化パターン(ドットパターン)を用いたが、位置座標を示すコード化パターンであればよく、アノト方式に限られない。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。図14は、第2実施形態に係る送信ストローク特定システムの構成を示す。第2実施形態の送信ストローク特定システムは、端末装置6を備え、電子ペン1Aから送信された記入情報のうち、送信する記入情報を特定する処理を端末装置6が行う点で、第1実施形態の送信ストローク特定システムと異なる。その他、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
次に、第2実施形態について説明する。図14は、第2実施形態に係る送信ストローク特定システムの構成を示す。第2実施形態の送信ストローク特定システムは、端末装置6を備え、電子ペン1Aから送信された記入情報のうち、送信する記入情報を特定する処理を端末装置6が行う点で、第1実施形態の送信ストローク特定システムと異なる。その他、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
第2実施形態では、電子ペン1Aは、電子ペン1Bと同様に、生成した記入情報を、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって、通信ユニット111により、即時的かつ逐次的に端末装置6へ送信する。このとき、電子ペン1Aは、圧力センサ107、117から検出する筆圧に基づき、記入用電子ペン部104又は領域指定用電子ペン部114のいずれにより記入されたかを示す情報(「ペン使用情報Ip」とも呼ぶ。)を生成し、端末装置6へ送信する記入情報に含める。
ここで、端末装置6について、具体的に説明する。図15は、端末装置6の機能的な構成を示す概略図である。端末装置6は、ハードウェアとして、電子ペン1Aとのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ等で構成される。なお、端末装置6は、iPad(登録商標)などのタブレットPCやPDA(Personal Data Assistance)、またはディスプレイを備えるPC(パーソナルコンピュータ)等で構成されてもよい。
端末装置6は、機能的には、タッチパネルといった入力手段61、通信手段62、67、記憶手段63、処理手段64、表示手段66を備える。通信手段62は、アンテナ受信回路等により構成され、電子ペン1Aから記入情報を受信し、受信した情報を処理手段64に伝送する。表示手段66は、ディスプレイ等によって構成され、処理手段64によって指示された内容を表示する。通信手段67は、処理手段64の処理命令に基づき、Wi−Fi(登録商標)などの無線通信により、電子ペン1Aから受信した記入情報のうち特定の記入情報をコンピュータ装置3へ送信する。
処理手段64は、CPU等のプロセッサによって構成され、端末装置6の全体の制御を行う。具体的には、電子ペン1Aによって、ドットパターン用紙2への記入の際にドットパターンを読み取ることによって生成された記入情報を、端末装置6が受信すると、処理手段64のストローク描画手段641は、記入情報に基づくストロークを表示手段66に表示させる。
また、処理手段64の送信制御手段642は、電子ペン1Aから記入情報を受信した場合、当該記入情報に含まれるペン使用情報Ipに基づき、当該記入情報が、領域指定用電子ペン部114の使用時に生成された記入情報であるか否か判定する。そして、領域指定用電子ペン部114が使用された際に生成された記入情報である場合、当該記入情報から認識されるストロークが閉領域を形成するか否か判定し、ストロークが閉領域を形成すると判定した場合には、閉領域内に記入用電子ペン部104により描かれたストロークに関する記入情報をコンピュータ装置3へ送信する。この具体的な処理については、「処理フロー」及び「具体例」のセクションで詳しく説明する。
記憶手段63は、ROMやRAMといったメモリによって構成される。記憶手段63は、処理手段64の処理命令により、電子ペン1Aから受信した記入情報をペンID毎に記憶する。また、記憶手段63は、ドットパターン用紙2に対応するドットパターンの座標範囲を示す座標定義情報を記憶する。
[処理フロー]
次に、第2実施形態の端末装置6による処理フローについて説明する。図16は、端末装置6が実行する処理フローを示すフローチャートである。図16に示す処理フローは、電子ペン1Aから記入情報を受信するごとに繰り返し実行される。
次に、第2実施形態の端末装置6による処理フローについて説明する。図16は、端末装置6が実行する処理フローを示すフローチャートである。図16に示す処理フローは、電子ペン1Aから記入情報を受信するごとに繰り返し実行される。
まず、ユーザが、ドットパターン用紙2に対し、電子ペン1Aで文字の記入をすると、電子ペン1Aは、ドットパターン用紙2に印刷されたドットパターンを認識して、座標属性情報とペンID等を対応付けて記入情報を生成し、端末装置6へ送信する。端末装置6では、通信手段62が記入情報を受信すると、処理手段64は、記憶手段63に当該記入情報を記憶させる(ステップS201)。
次に、処理手段64は、受信した記入情報が示すペン使用情報Ipに基づき、記入用電子ペン部104又は領域指定用電子ペン部114のいずれが使用されたか判定する(ステップS202)。そして、記入用電子ペン部104が使用されたと判定した場合(ステップS202:記入用ペン部)、処理手段64のストローク描画手段641は、記入情報により認識したストロークを表示手段66にリアルタイムで描画させる(ステップS203)。
一方、領域指定用電子ペン部114が使用されたと判定した場合(ステップS202:領域指定用ペン部)、処理手段64の送信制御手段642は、ペンアップからペンダウンまでに受信した記入情報の座標情報からストロークを認識し、認識されたストロークが閉領域を形成しているか否か判定する(ステップS204)。そして、当該ストロークが閉領域を形成していない場合には(ステップS204;No)、送信制御手段642は、フローチャートの処理を終了する。一方、当該ストロークが閉領域を形成している場合(ステップS204;Yes)、送信制御手段642は、閉領域内に記入用電子ペン部104により描かれたストロークが存在するか否か判定し(ステップS205)、閉領域内に記入用電子ペン部104により描かれたストロークが存在しない場合には(ステップS205;No)、フローチャートの処理を終了する。一方、閉領域内に記入用電子ペン部104により描かれたストロークが存在する場合には(ステップS205;Yes)、送信制御手段642は、通信手段67により、閉領域に描かれたストロークに関する記入情報をコンピュータ装置3へ送信する(ステップS206)。
[具体例]
次に、図16のフローチャートに示す処理の具体例について、図17(A)〜(C)を参照してさらに詳しく説明する。図17(A)は、電子ペン1Aにより既に記入されたストロークを囲む閉領域のストロークが記入された後のドットパターン用紙2の状態を示し、図17(B)は、端末装置6の表示手段66が表示する端末装置画面660を示し、図17(C)は、コンピュータ装置3の表示手段36が表示するコンピュータ装置画面360を示す。
次に、図16のフローチャートに示す処理の具体例について、図17(A)〜(C)を参照してさらに詳しく説明する。図17(A)は、電子ペン1Aにより既に記入されたストロークを囲む閉領域のストロークが記入された後のドットパターン用紙2の状態を示し、図17(B)は、端末装置6の表示手段66が表示する端末装置画面660を示し、図17(C)は、コンピュータ装置3の表示手段36が表示するコンピュータ装置画面360を示す。
図17(A)に示すように、まず、ユーザは、記入用電子ペン部104のペン先部103を突出状態にして、電子ペン1Aにより、ドットパターン用紙2に必要なメモ書き等を行う。この場合、電子ペン1Aは、記入情報を生成し、当該記入情報を端末装置6へ即時的かつ逐次的に送信し、端末装置6は、当該記入情報を通信手段62により受信し、記憶手段63に記憶させる(ステップS201参照)。そして、端末装置6は、電子ペン1Aから送信される記入情報に基づき認識したストロークを端末装置画面660にリアルタイムで表示させる(ステップS203参照)。
次に、ユーザは、ドットパターン用紙2に記載したメモ書きの一部を、コンピュータ装置画面360及びドットスクリーン5に表示させたいと思い、ノック操作により領域指定用電子ペン部114のペン先部113を突出状態にして、表示させたいメモ書きの一部を囲むように閉領域のストローク(破線枠20参照)を電子ペン1Aにより記入する。このとき、ドットパターン用紙2にはインクが付かないため、破線枠20に相当する閉領域のストロークは視認されない。そして、端末装置6は、電子ペン1Aから送信される記入情報のペン使用情報Ipに基づき、当該記入情報が領域指定用電子ペン部114の使用時に生成されたと判定する(ステップS202参照)。このとき、好適には、端末装置6は、当該記入情報に基づき、領域指定用電子ペン部114により描かれたストロークを、破線60に示すように端末装置画面660に表示する。これにより、電子ペン1Aのユーザは、端末装置画面660を参照しつつ、領域指定用電子ペン部114により閉領域のストロークを容易に描くことができる。
次に、端末装置6は、認識したストロークが閉領域を形成していると判定し(ステップS204参照)、かつ、閉領域内に記入用電子ペン部104により描かれたストロークが存在すると判定する(ステップS205参照)。従って、この場合、端末装置6は、閉領域内に描かれたストロークに関する記入情報をコンピュータ装置3へ送信する(ステップS206参照)。
コンピュータ装置3では、端末装置6から記入情報を受信すると、図17(C)に示すように、処理手段34は、受信した記入情報から認識されるストロークをコンピュータ装置画面360に表示させる。また、プロジェクタ4は、コンピュータ装置3から送信された画像信号に基づき、コンピュータ装置画面360と同じ画像をドットスクリーン5に投影する。このように、電子ペン1Aのユーザは、ドットパターン用紙2に書いた内容のうち、表示させたい部分を任意のタイミングに基づき任意の範囲で定め、当該部分をドットスクリーン5等に表示させることが可能となる。
[第2実施形態の送信ストローク特定システムによる作用効果]
第2実施形態の送信ストローク特定システムによれば、端末装置6は、電子ペン1Aから受信した記入情報を記憶すると共に、記入情報に含まれるペン使用情報Ipに基づき、記入用電子ペン部104又は領域指定用電子ペン部114のいずれの使用時に記入情報が生成されたか判定する。そして、端末装置6は、領域指定用電子ペン部114の使用時に生成された記入情報に基づき認識したストロークが閉領域を形成している場合に、当該閉領域内に記入用電子ペン部104により描かれたストロークに関する記入情報をコンピュータ装置3に送信する。このようにすることで、端末装置6は、ユーザの任意のタイミングで任意の範囲のストロークを特定させてドットスクリーン5に表示させることができる。また、端末装置6は、領域指定用電子ペン部114を使用させてストロークを特定させることで、記入情報を送信する意思があることを確認することができるため、誤って記入情報を送信してしまうのを確実に防止することが可能となる。
第2実施形態の送信ストローク特定システムによれば、端末装置6は、電子ペン1Aから受信した記入情報を記憶すると共に、記入情報に含まれるペン使用情報Ipに基づき、記入用電子ペン部104又は領域指定用電子ペン部114のいずれの使用時に記入情報が生成されたか判定する。そして、端末装置6は、領域指定用電子ペン部114の使用時に生成された記入情報に基づき認識したストロークが閉領域を形成している場合に、当該閉領域内に記入用電子ペン部104により描かれたストロークに関する記入情報をコンピュータ装置3に送信する。このようにすることで、端末装置6は、ユーザの任意のタイミングで任意の範囲のストロークを特定させてドットスクリーン5に表示させることができる。また、端末装置6は、領域指定用電子ペン部114を使用させてストロークを特定させることで、記入情報を送信する意思があることを確認することができるため、誤って記入情報を送信してしまうのを確実に防止することが可能となる。
[第2実施形態の変形例]
次に、第2実施形態の変形例について説明する。第2実施形態では、第1実施形態の変形例1、2、6〜8に加え、以下の変形例9〜12を任意に組み合わせて適用可能である。
次に、第2実施形態の変形例について説明する。第2実施形態では、第1実施形態の変形例1、2、6〜8に加え、以下の変形例9〜12を任意に組み合わせて適用可能である。
(変形例9)
図15に示す構成に加え、端末装置6は、さらに音声出力を行うスピーカを備え、閉領域を構成するストロークを認識し、当該閉領域内のストロークに関する記入情報を送信する際に、「送信します」などの記入情報を送信する旨の音声出力を行ってもよい。これにより、端末装置6は、記入情報が送信されたことをユーザに確実に認識させることができる。
図15に示す構成に加え、端末装置6は、さらに音声出力を行うスピーカを備え、閉領域を構成するストロークを認識し、当該閉領域内のストロークに関する記入情報を送信する際に、「送信します」などの記入情報を送信する旨の音声出力を行ってもよい。これにより、端末装置6は、記入情報が送信されたことをユーザに確実に認識させることができる。
(変形例10)
端末装置6は、文字認識機能を備え、記入情報に代えて、当該記入情報により認識されるストロークから文字認識した文字コードをコンピュータ装置3へ送信してもよい。具体的には、この場合、図16のステップS205で閉領域内に所定量以上のストロークが描かれていると判定した後、端末装置6は、ステップS206で、閉領域内に描かれたストロークから文字認識し、認識した文字の文字コードをコンピュータ装置3へ送信する。そして、コンピュータ装置3は、受信した文字コードに基づき表示画面中に文字を描画する。なお、この場合、端末装置6は、文字コードに加え、当該文字コードが示す文字のドットパターン用紙2上の位置を示す情報をコンピュータ装置3へ送信してもよい。これにより、コンピュータ装置3は、ドットパターン用紙2内での位置関係を保持したまま、閉領域内の文字を表示画面に描画することができる。
端末装置6は、文字認識機能を備え、記入情報に代えて、当該記入情報により認識されるストロークから文字認識した文字コードをコンピュータ装置3へ送信してもよい。具体的には、この場合、図16のステップS205で閉領域内に所定量以上のストロークが描かれていると判定した後、端末装置6は、ステップS206で、閉領域内に描かれたストロークから文字認識し、認識した文字の文字コードをコンピュータ装置3へ送信する。そして、コンピュータ装置3は、受信した文字コードに基づき表示画面中に文字を描画する。なお、この場合、端末装置6は、文字コードに加え、当該文字コードが示す文字のドットパターン用紙2上の位置を示す情報をコンピュータ装置3へ送信してもよい。これにより、コンピュータ装置3は、ドットパターン用紙2内での位置関係を保持したまま、閉領域内の文字を表示画面に描画することができる。
(変形例11)
端末装置6は、図16のフローチャートのステップS206において、コンピュータ装置3へ記入情報を送信した。これに代えて、端末装置6は、当該記入情報により認識されるストロークを表示した画像データを生成し、当該画像データをコンピュータ装置3へ送信してもよい。この態様によっても、コンピュータ装置3は、受信した画像データを表示画面中に表示することで、ユーザが指定したストロークを好適に表示することができる。なお、この場合、端末装置6は、画像データに加え、当該画像データのドットパターン用紙2における位置及び範囲を示す情報をコンピュータ装置3へ送信してもよい。これにより、コンピュータ装置3は、ドットパターン用紙2内での位置関係を保持したまま、閉領域内の文字を表示画面に描画することができる。
端末装置6は、図16のフローチャートのステップS206において、コンピュータ装置3へ記入情報を送信した。これに代えて、端末装置6は、当該記入情報により認識されるストロークを表示した画像データを生成し、当該画像データをコンピュータ装置3へ送信してもよい。この態様によっても、コンピュータ装置3は、受信した画像データを表示画面中に表示することで、ユーザが指定したストロークを好適に表示することができる。なお、この場合、端末装置6は、画像データに加え、当該画像データのドットパターン用紙2における位置及び範囲を示す情報をコンピュータ装置3へ送信してもよい。これにより、コンピュータ装置3は、ドットパターン用紙2内での位置関係を保持したまま、閉領域内の文字を表示画面に描画することができる。
(変形例12)
図14に示す構成に代えて、又はこれに加えて、端末装置6は、無線通信によりインターネットなどの通信網を介して記入情報をサーバ装置へ送信してもよい。図18は、変形例に係る送信ストローク特定システムの構成を示す。図18では、端末装置6は、閉領域を形成するストロークを認識した場合に、Wi−Fi(登録商標)などにより、アクセスポイントなどの受信機10へ、閉領域内のストロークに関する記入情報を送信する。そして、サーバ装置9は、通信網を介して記入情報を受信し、当該記入情報を記憶する。
図14に示す構成に代えて、又はこれに加えて、端末装置6は、無線通信によりインターネットなどの通信網を介して記入情報をサーバ装置へ送信してもよい。図18は、変形例に係る送信ストローク特定システムの構成を示す。図18では、端末装置6は、閉領域を形成するストロークを認識した場合に、Wi−Fi(登録商標)などにより、アクセスポイントなどの受信機10へ、閉領域内のストロークに関する記入情報を送信する。そして、サーバ装置9は、通信網を介して記入情報を受信し、当該記入情報を記憶する。
このように、変形例12の構成によれば、送信ストローク特定システムは、電子ペン1Aと、記入情報を受信するサーバ装置9とが直接無線通信を行うことができない場合であっても、好適に、通信網を介して特定の記入情報の授受を行うことができる。なお、端末装置6は、SIM及び第3世代移動通信システムに対応したチップ(3Gチップ)を搭載し、携帯電話通信網やインターネットを介してサーバ装置9へ記入情報を送信してもよい。
1(1A、1B)…電子ペン
2…ドットパターン用紙
3…コンピュータ装置
4…プロジェクタ
5…ドットスクリーン
6…端末装置
7…基地局
8…携帯電話通信網
9…サーバ装置
10…受信機
2…ドットパターン用紙
3…コンピュータ装置
4…プロジェクタ
5…ドットスクリーン
6…端末装置
7…基地局
8…携帯電話通信網
9…サーバ装置
10…受信機
Claims (13)
- 開口部を有する筺体と、
コード化パターンを読み取り、手書きのストロークに関する記入情報を生成する記入用電子ペン処理部と、
コード化パターンを読み取り、前記記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から、送信すべき記入情報の範囲を指定するための記入情報を生成する指定用電子ペン処理部と、
前記記入用電子ペン処理部のペン先と、前記指定用電子ペン処理部のペン先とのいずれかを、前記開口部から突出していない収納状態から、前記開口部から突出した突出状態に遷移させるペン先遷移機構と
を備えることを特徴とする電子ペン。 - 前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより記入情報が生成されたか判定する判定手段と、
前記記入情報が、前記指定用電子ペン処理部により生成された場合、当該記入情報に基づきストロークを認識するストローク認識手段と、
前記ストローク認識手段により認識された前記ストロークが、閉領域を形成しているか否か判定する閉領域判定手段と、
前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から認識されるストロークのうち、前記閉領域内に位置するストロークについて、当該ストロークを認識するための情報を受信装置に送信するストローク情報送信手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の電子ペン。 - 前記ストローク情報送信手段が前記ストロークを認識するための情報を送信する場合に、前記ストロークを認識するための情報を送信する旨を通知するための音声出力を行う音声出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の電子ペン。
- 前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記閉領域内に位置するストロークから構成される文字を認識する文字認識手段をさらに備え、
前記ストローク情報送信手段は、前記文字認識手段が認識した文字のコードを、前記ストロークを認識するための情報として送信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子ペン。 - 請求項1に記載の電子ペンから前記記入情報を受信する記入情報受信手段と、
前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより前記記入情報が生成されたか判定する判定手段と、
前記記入情報が、前記指定用電子ペン処理部により生成された場合、当該記入情報に基づきストロークを認識するストローク認識手段と、
前記ストローク認識手段により認識された前記ストロークが、閉領域を形成しているか否か判定する閉領域判定手段と、
前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から認識されるストロークのうち、前記閉領域内に位置するストロークについて、当該ストロークを認識するための情報を受信装置に送信するストローク情報送信手段と
を備えることを特徴とする端末装置。 - 前記電子ペンは、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより記入情報が生成されたかの判定を行い、前記記入情報と共に当該判定の結果を示す情報を前記端末装置に送信し、
前記記入情報受信手段は、前記電子ペンから、前記判定の結果を示す情報を受信し、
前記判定手段は、前記判定の結果を示す情報から、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより前記記入情報が生成されたか判定することを特徴とする請求項5に記載の端末装置。 - 前記ストローク情報送信手段が前記ストロークを認識するための情報を送信する場合に、前記ストロークを認識するための情報を送信する旨を通知するための音声出力を行う音声出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載の端末装置。
- 前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記閉領域内に位置するストロークから構成される文字を認識する文字認識手段をさらに備え、
前記ストローク情報送信手段は、前記文字認識手段が認識した文字のコードを、前記ストロークを認識するための情報として送信することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の端末装置。 - 請求項1に記載の電子ペンにより実行されるプログラムであって、
前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより記入情報が生成されたか判定する判定手段、
前記記入情報が、前記指定用電子ペン処理部により生成された場合、当該記入情報に基づきストロークを認識するストローク認識手段、
前記ストローク認識手段により認識された前記ストロークが、閉領域を形成しているか否か判定する閉領域判定手段、
前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から認識されるストロークのうち、前記閉領域内に位置するストロークについて、当該ストロークを認識するための情報を受信装置に送信するストローク情報送信手段
として前記電子ペンを機能させることを特徴とするプログラム。 - 前記ストローク情報送信手段が前記ストロークを認識するための情報を送信する場合に、前記ストロークを認識するための情報を送信する旨を通知するための音声出力を行う音声出力手段としてさらに前記電子ペンを機能させることを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
- 前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記閉領域内に位置するストロークから構成される文字を認識する文字認識手段としてさらに前記電子ペンを機能させ、
前記ストローク情報送信手段は、前記文字認識手段が認識した文字のコードを、前記ストロークを認識するための情報として送信することを特徴とする請求項9または10に記載のプログラム。 - 端末装置により実行されるプログラムであって、
請求項1に記載の電子ペンから前記記入情報を受信する記入情報受信手段、
前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより記入情報が生成されたか判定する判定手段、
前記記入情報が、前記指定用電子ペン処理部により生成された場合、当該記入情報に基づきストロークを認識するストローク認識手段、
前記ストローク認識手段により認識された前記ストロークが、閉領域を形成しているか否か判定する閉領域判定手段、
前記ストロークが閉領域を形成していると前記閉領域判定手段が判定した場合、前記記入用電子ペン処理部により生成された記入情報から認識されるストロークのうち、前記閉領域内に位置するストロークについて、当該ストロークを認識するための情報を受信装置に送信するストローク情報送信手段
として前記端末装置を機能させることを特徴とするプログラム。 - 前記電子ペンは、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより記入情報が生成されたかの判定を行い、前記記入情報と共に当該判定の結果を示す情報を前記端末装置に送信し、
前記記入情報受信手段は、前記電子ペンから、前記判定の結果を示す情報を受信し、
前記判定手段は、前記判定の結果を示す情報から、前記記入用電子ペン処理部と前記指定用電子ペン処理部のいずれより前記記入情報が生成されたか判定することを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
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JP2011127255A JP2012256088A (ja) | 2011-06-07 | 2011-06-07 | 電子ペン、端末装置、及びプログラム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017120500A (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子ペン |
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2011
- 2011-06-07 JP JP2011127255A patent/JP2012256088A/ja active Pending
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