JP4807321B2 - 筆跡再現描画方法及び筆跡再現描画装置並びにそれに用いられるプログラム - Google Patents

筆跡再現描画方法及び筆跡再現描画装置並びにそれに用いられるプログラム Download PDF

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本発明は、電子ペン等で記載された筆跡を再現するための描画処理技術に関する。
近年、「電子ペン」、「デジタルペン」などと呼ばれるペン型入力デバイスが登場しており(以下、本明細書では「電子ペン」と呼ぶ。)、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto 社が開発した「アノトペン(Anoto pen )」が知られている(特許文献1参照)。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙(以下、「専用ペーパー」とも呼ぶ。)と共に使用される。アノトペンは、通常のインクタイプのペン先部に加えて、専用紙上のドットパターンを読み取るための小型カメラと、データ通信ユニットを搭載している。利用者が専用紙上にアノトペンで文字などを書いたり、専用紙上に図案化されている画像にチェックマークを記入したりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙に印刷されたドットパターンを検出し、利用者が書き込んだ文字、画像などの記入情報が取得される。この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される。このアノトペンを利用したシステムは、キーボードに代わる入力デバイスとして利用することが可能であり、上述のパーソナルコンピュータやキーボードの使用に抵抗がある利用者にとっては非常に使いやすい。そのため、現在、各種ビジネス上の書類、申込書、契約書等に記入されたデータをデジタル化する手法として、電子ペンを利用したシステムが普及しつつある(例えば、特許文献2)。
また、複数の線分からなる線図形から直線成分を抽出する提案がなされている(特許文献3〜5)。特許文献3に提案されている直線成分を抽出する方法は、例えば、座標点P1,P2,P3の間で線分V1,V2が描かれている場合に、座標点P2と、座標点P1及びP2とで結ばれる線分との距離tを求め、その距離tが所定閾値T以下である場合は、線分V1,V2を、座標点P1及びP3とで結ばれる線分に置き換え、距離tが所定閾値Tを超えている場合は、線分V1,V2をそのまま採用するという方法で直線成分を抽出するものである。
特許文献4に提案されている直線抽出方法は、特許文献3に提案された直線抽出方法を改良し、線分の交差点における線分の誤統合を防止すべく、線分を折線状にベクトル近似し、注目ベクトルと隣接ベクトルとの間のなす角度と線幅とが閾値以下の隣接ベクトルを注目ベクトルと同じ直線の候補ベクトルと判定すること等を提案している。さらに、特許文献5においては、折線状に連結した直線ベクトルに対し、隣接するベクトルの連結部分における折れ角度を基準角度と比較し、折れ角度がわずかである場合はその連結部分を省いた両ベクトルの両端を直線ベクトルで結ぶ方法が提案されている。
特表2003−511761号公報 特開2004−153612号公報 特開平1−269185号公報 特開平4−4479号公報 特開平8−69525号公報
上述の従来提案されているような固定的な閾値を用いた直線抽出方法を、例えば図14に示すように、tt(0) ,tt(1) ,…,tt(6) ,…の順で筆跡に応じた経時的な順序を有する複数の座標点に対して適用しようとした場合の問題点について、描画例を示して説明する。
図15に示すように、座標点tt(0) ,tt(1) ,…,tt(6) ,…のデータ列を座標点t(0),t(1),…,t(6),…と置き換えたとし、座標点t(0)からt(2)へ直線を引き、その直線をc(0)とし、直線c(0)と座標点t(1)との距離をd(0)とする。距離d(0)は閾値以下であるとすると、続いて座標点t(0)からt(3)へ直線c(1)を引くこととなる。そして、直線c(1)と座標点t(2)との距離d(1)を求め、その距離d(1)が閾値以下であるとすると、さらに座標点t(0)からt(4)への直線c(2)を引く。直線c(2)と座標点t(3)との距離d(2)を求め、距離d(2)も閾値以下とすれば、さらに、座標点t(0)からt(5)へ直線c(3)を引く。そして、直線c(3)と座標点t(4)との距離d(3)が閾値を越えているとすると、座標点t(0)とt(4)とを直線で描画する。
図16は、図15における座標点t(0)とt(4)とを直線で描画して、座標点t(4)以降の座標点をt(0)からナンバリングし直した様子を示す図である。この図16においても、座標点t(0)と同様の処理を行うことになる。すなわち、図16における座標点t(0)からt(2)へ直線c(0)を引き、直線c(0)と座標点t(1)との距離d(0)を求める。この距離d(0)が閾値を越えているとすれば、図17に示すように、座標点t(0)からt(1)へ直線を描画することとなる。
そうすると、図17からも分かるように、基準座標点t(0)とある座標点t(k)とで結ばれる直線c(k-2)と、座標点t(k-1)との距離を固定的な閾値と比較して、座標点を直線で描画する判断を行っていたのでは、曲線状に配列した座標点を再現できず、大まか直線近似となってしまうおそれがある。かといって、閾値を小さくすれば、殆ど全ての座標点を直線描画のために採用してしまい、直線近似の意義が減退してしまう。
そこで本発明は、筆跡に応じた経時的な順序を有する複数の座標点から一部の座標点を選択して、筆跡を直線で精度よく再現する筆跡再現描画方法及び筆跡再現描画装置並びにそれに用いられるプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る筆跡再現描画方法は、筆跡に応じた経時的な順序を有する複数の座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…から一部の座標点を選択して、筆跡を複数の直線で再現するための筆跡再現描画方法であって、座標点t(0)を基準点とし、座標点t(k-1)から、座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)を演算する第1ステップと、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かを判定する第2ステップと、第2ステップにおいて座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが第1の閾値Dex 以上である場合には、第1ステップで演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcとを比較し、第2ステップにおいて座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離の中に第1の閾値Dex 未満のものが存在する場合には、第1ステップで演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較する第3ステップと、第3ステップにおいて距離d(k-2)と第2の閾値dc又は第3の閾値deとを比較した結果、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de以上の場合には、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画するとともに、座標点t(k-1)を基準座標点t(0)として座標点t(k-1)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…, t(k),…と振り直して、第1ステップ以降の各ステップに移行する一方、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de未満の場合には、k をインクリメントして、第1ステップ以降の各ステップに移行する第4ステップとを含むことを特徴とする。
この筆跡再現描画方法によれば、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かによって、座標点t(k-1)から座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)と比較する閾値が異なる。すなわち、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上である場合には、距離d(k-2)と第2の閾値dcとを比較し、第1の閾値Dex 未満のものが存在する場合には、距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較する。そして、距離d(k-2)が、第2の閾値dc又は第3の閾値de以上である場合には、座標点t(0)と座標点t(k)とを直線で結ぶには座標点t(k-1)と離れすぎていて許容できないため、座標点t(k)よりも時系列的に一つ前の座標点t(k-1)と座標点t(0)との間を直線で描画する。また、このとき、座標点t(k-1)を基準座標点t(0)として座標点t(k-1)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…と振り直して、第1ステップ以降の各ステップに移行することで、直線描画を連続的に繰り返す。その一方、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de未満の場合には、k をインクリメントして、第1ステップ以降の各ステップに移行することで、座標点t(k-1)の時系列的に次の座標点t(k)と座標点t(0)との直線描画の適否を判定していく。このように、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上である場合には、距離d(k-2)と第2の閾値dcとを比較し、第1の閾値Dex 未満のものが存在する場合には、距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較することで、精度よく筆跡を再現することができる。
このような筆跡再現描画方法において、k の初期値を2として第1〜第4ステップを行うとよい。k の初期値を2とすれば、最初の座標点t(0),t(1),t(2)の三点から第1〜第4ステップによって処理され、座標点t(0)とt(1)との間における直線描画の適否から判定されることとなる。
本発明に係る筆跡再現描画装置は、筆跡に応じた経時的な順序を有する複数の座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…から一部の座標点を選択して、筆跡を複数の直線で再現する筆跡再現描画装置であって、座標点t(0)を基準点とし、座標点t(k-1)から、座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)を演算する垂線長演算手段と、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かを判定する座標点間距離判定手段と、前記座標点間距離判定手段によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であると判定された場合には、前記垂線長演算手段によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcとを比較する第1の比較判定手段と、前記座標点間距離判定手段によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離の中に第1の閾値Dex 未満のものが存在すると判定された場合には、前記垂線長演算手段によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較する第2の比較判定手段と、前記第1又は第2の比較判定手段によって、距離d(k-2)と第2の閾値dc又は第3の閾値deとが比較された結果、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de以上であると判定された場合には、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画するとともに、座標点t(k-1)を基準座標点t(0)として座標点t(k-1)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…と振り直して前記垂線長演算手段に処理を行わせ、その一方、前記第1又は第2の比較判定手段によって、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de未満であると判定された場合には、k をインクリメントして、前記垂線長演算手段に処理を行わせる描画制御手段とを備えることを特徴とする。
この筆跡再現描画装置によれば、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かによって、座標点t(k-1)から座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)と比較する閾値が異なる。すなわち、座標点間距離判定手段によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であると判定された場合には、垂線長演算手段によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcとが第1の比較判定手段によって比較され、第1の閾値Dex 未満のものが存在する場合には、距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとが第2の比較判定手段によって比較される。そして、距離d(k-2)が、第2の閾値dc又は第3の閾値de以上である場合には、座標点t(0)と座標点t(k)とを直線で結ぶには座標点t(k-1)と離れすぎていて許容できないため、描画制御手段は、座標点t(k)よりも時系列的に一つ前の座標点t(k-1)と座標点t(0)との間を直線で描画する。また、このとき、描画制御手段は、座標点t(k-1)を基準座標点t(0)として座標点t(k-1)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…と振り直して、垂線長演算手段に処理を行わせるため、同様の描画処理が連続的に繰り返される。その一方、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de未満であると判定された場合には、描画制御手段は、k をインクリメントして、垂線長演算手段に処理を行わせるため、同様の描画処理が連続的に繰り返される。このように、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上である場合には、距離d(k-2)と第2の閾値dcとを比較し、第1の閾値Dex 未満のものが存在する場合には、距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較することで、精度よく筆跡を再現することができる。
このような筆跡再現描画装置において、k の初期値を2とする初期値設定手段をさらに備えるとよい。k の初期値を2とすれば、最初の座標点t(0),t(1),t(2)の三点から描画処理が施され、座標点t(0)とt(1)との間における直線描画の適否から判定されることとなる。
上記筆跡再現描画装置は、描画を表示する表示手段をさらに備え、前記描画制御手段は、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画する都度、前記表示手段に描画させる構成とするとよい。この構成により、表示手段による直線描画を、筆跡に応じた経時的な順序に従って迅速に行わせることができる。
また、本発明に係るプログラムは、筆跡に応じた経時的な順序を有する複数の座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…から一部の座標点を選択して、筆跡を複数の直線で再現する筆跡再現描画装置により実行されるプログラムであって、座標点t(0)を基準点とし、座標点t(k-1)から、座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)を演算する垂線長演算手段、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かを判定する座標点間距離判定手段、前記座標点間距離判定手段によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であると判定された場合には、前記垂線長演算手段によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcとを比較する第1の比較判定手段、前記座標点間距離判定手段によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離の中に第1の閾値Dex 未満のものが存在すると判定された場合には、前記垂線長演算手段によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較する第2の比較判定手段、前記第1又は第2の比較判定手段によって、距離d(k-2)と第2の閾値dc又は第3の閾値deとが比較された結果、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de以上であると判定された場合には、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画するとともに、座標点t(k-1)を基準座標点t(0)として座標点t(k-1)以降の座標点を座標点t(0) , t(1), t(2), t(3),…,t(k),…と振り直して前記垂線長演算手段に処理を行わせ、その一方、前記第1又は第2の比較判定手段によって、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de未満であると判定された場合には、k をインクリメントして、前記垂線長演算手段に処理を行わせる描画制御手段を備える筆跡再現描画装置としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
このプログラムにより、本発明に係る筆跡再現描画装置としてコンピュータを機能させることができる。
本発明によれば、筆跡に応じた経時的な順序を有する複数の座標点から一部の座標点を選択して、筆跡を直線で精度よく再現することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明する。
本実施形態における筆跡再現描画処理は、図1に示すように、電子ペン1と、専用紙2と、端末装置(PC)3とから構成される筆跡再現描画システム4における端末装置(筆跡再現描画装置)3で行われる。図1は、電子ペン1の使用形態を示している。専用紙2には、ドットパターン(コード化パターン)が印刷されている。電子ペン1は、通常のインクペンと同様のペン先部6を備えており、ユーザーが通常のインクペンと同様にペン先部6によって専用紙2に文字や絵柄などを書くと、電子ペン1は、ペン先部6の移動した軌跡(筆跡)に沿って、専用紙2に印刷されたドットパターンを局所的、連続的に読み取り、専用紙2におけるその局所位置の座標を算出し、その座標データともに、電子ペン1を識別する電子ペン識別ID、筆記された時刻情報(タイムスタンプ)等を関連付けて端末装置3に送信する。端末装置3は、電子ペン1より電子ペン識別IDや座標データ等を受信すると、座標データを基に、電子ペン1の筆跡を再現してディスプレイ(表示手段24)に描画する。
[ 専用紙 ]
まず、専用紙2について説明する。専用紙2は、用紙にドットパターンが印刷され、さらにその上に罫線や記入枠などの図案や項目、文言、イラスト等が印刷されたものである。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインキにより印刷される。また、図案等は、カーボンを含まない通常のインキにより印刷される。ドットパターンと図案等とは用紙に対して同時に印刷してもよいし、どちらかを先に印刷してもよい。
[ ドットパターン ]
続いて、ドットパターンについて説明する。電子ペン1によって読み取られるドットパターンは、上述のアノト技術を採用している。図2は、専用紙2に印刷されるドットパターンのドットの位置とそのドットが変換される値との関係を説明する図である。図2に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点:格子点)から上下左右のどの方向にシフトされているかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換される。このようにして対応付けられた情報の組合せにより、ドットパターンは、専用紙2における位置座標が決定されるよう構成されている。
図3(a)は、専用紙2における、ある局所部のドットパターンの配列を示している。図3(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、専用紙2上のどの部分から6×6ドットを取ってもユニークなパターンとなるように配置されている。これら36(=6×6)個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンがその専用紙2上のどの位置にあるのか)を保持している。図3(b)は、図3(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図2に示す規則性に基づいて対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
[ 電子ペン ]
次に電子ペン1について説明する。図4に示すように、電子ペン1は、その筐体7の内部に、プロセッサ8、メモリ9、データ通信ユニット11、バッテリー12、LED13、CMOSカメラ14、圧力センサ16、及びインクカートリッジ17を備える。インクカートリッジ17の先端は、ペン先部6となっており、ユーザは、電子ペン1のペン先部6を専用紙2に当接させながら文字や絵柄を描くことができる。
LED13とCMOSカメラ14は、電子ペン1のペン先部6付近に取り付けられており、筐体7におけるLED13及びCMOSカメラ14が向く部分には、開口部18が形成されている。LED13は、専用紙2上のペン先部6近傍(領域19:参照図1)に向けて、赤外線を照明する。領域19は、ペン先部6が専用紙2に接触する位置とはわずかにずれている。カメラ14は、LED13によって照明された領域19内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ8に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED13によって照射された赤外線は、ドットの部分でドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が多い。したがって、カメラ14の撮影により、赤外線の反射量の違いから、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。たとえ撮影領域に罫線や枠などが印刷されてあったとしても、罫線や枠などのインクには、カーボンが含まれていないため、ドットパターンを認識することができる。なお、カメラ14による撮影領域は、図3(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、カメラ14の撮影は、毎秒75回行われる。
バッテリー12は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。圧力センサ16は、ユーザが電子ペン1により専用紙2上に文字などを書く際にペン先部6に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ8へ供給する。
プロセッサ8は、圧力センサ16から与えられる筆圧データに基づいて、LED13及びカメラ14のスイッチのオン/オフを切換える。即ち、ユーザが電子ペン1で専用紙2上に文字などを書くと、ペン先部6には筆圧がかかり、圧力センサ16によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ8は、ユーザが記入を開始したと判定して、LED13及びカメラ14を作動させる。
プロセッサ8は、ユーザの記入が行われる間、カメラ14によって供給される画像データのドットパターンから、ユーザが記入するストローク(筆跡)の専用紙2上におけるX,Y座標(単に「座標データ」とも呼ぶ)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ8は、カメラ14によって供給される、図3(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図3(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX,Y座標データを演算する。そしてプロセッサ8は、内蔵クロックから発信される現在時刻(タイムスタンプ)、筆圧データ及びX,Y座標データとを関連付け、これらの情報を、データ通信ユニット11によって端末装置3へ送信させる。なお、専用紙2における6×6のドットパターンは、その専用紙2内で重複することはないため、ユーザが電子ペン1で必要事項を記入すると、記入された位置が専用紙2のどの位置に当たるかを、プロセッサ8による座標演算により特定することができる。また、座標データには、ユーザが電子ペン1を用いて記入した時刻情報(タイムスタンプ)が関連付けられており、座標データは、経時的な情報を有し、時系列順に配列されて、データ通信ユニット11から端末装置3へ送信される。
メモリ9には、電子ペン1を識別するための電子ペン識別IDが記憶されており、また、プロセッサ11によって演算される座標データが時刻情報(タイムスタンプ)と共に時系列順に配列されて記憶されていく。
データ通信ユニット11は、近傍にある端末装置3とデータの送受信を行う。データ通信ユニット11による送信は、Bluetooth (登録商標)の無線送信によると好適である。
[ 端末装置(筆跡再現描画装置) ]
次に、端末装置(筆跡再現描画装置)3について説明する。図5は、端末装置3の機能ブロック図である。図5に示すように、端末装置3は、機能的には、データ通信手段21、記憶手段22、処理部23、及び表示手段24を備えている。そして処理部23は、初期値設定手段25、垂線長演算手段26、座標点間距離判定手段27、第1の比較判定手段28、第2の比較判定手段29、及び描画制御手段30を備える。
データ通信手段21は、電子ペン1によって送信された電子ペン識別ID、座標データ、及び時刻情報(タイムスタンプ)等を受信し、処理部22に伝送するものであって、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置等により構成されている。
記憶手段22は、データ通信手段21によって受信された電子ペン識別ID、座標データ、及び時刻情報(タイムスタンプ)等を処理部23による指示により記憶したり、処理部23の処理の過程で演算されるデータや、処理の結果得られたデータを記憶する。記憶手段22は、ハードウェアとしては、ROMやRAMといったメモリ、ハードディスク等により構成される。
処理部23は、筆跡再現描画処理をつかさどり、データ通信手段21によって伝送された情報のうち、特に、時系列的に配列された座標点の座標データを処理するものであり、ハードウェアとしては、CPUといったプロセッサ等により構成される。処理部23は、記憶手段22に対して、座標点の位置座標を時系列的にデータ配列tt(m)に格納させ、描画開始点をt(0)として、データ配列をt(0),t(1),…にナンバリングして振り直した後、処理部23が備える各手段に筆跡再現描画処理のための処理を行わせる。以下、各手段について、図5とともに図6を参照しつつ説明する。
初期値設定手段25は、基準となる座標点t(0)と他の座標点t(k-1)とを直線で描画するか否かを、座標点を順次変えて判定するための変数kに対して、初期値「2」を設定する。
垂線長演算手段26は、座標点t(0)を基準点とし、座標点t(k-1)から、座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)を演算する。
座標点間距離判定手段27は、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離、すなわち、座標点t(0)−t(1)間の距離、座標点t(1)−t(2)間の距離、…座標点t(k-1)−t(k)間の距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かを判定する。
第1の比較判定手段28は、座標点間距離判定手段27によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であると判定された場合には、垂線長演算手段26によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcとを比較する。
第2の比較判定手段29は、座標点間距離判定手段27によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離の中に、第1の閾値Dex 未満のものが存在すると判定された場合には、垂線長演算手段26によって演算された距離d(k-2)と、第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較する。
描画制御手段30は、第1の比較判定手段28によって、距離d(k-2)と第2の閾値dcとが比較された結果、距離d(k-2)が第2の閾値dc以上であると判定された場合には、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画するとともに、表示手段24に対して、その描画した直線を表示させる。そして、描画制御手段30は、記憶手段22の空き容量確保のため、記憶手段22に記憶された座標点t(0)からt(k-2)までの座標データを消去するとともに、それらに対応するデータ配列tt(m) も消去する。
同様に、描画制御手段30は、第2の比較判定手段29によって、距離d(k-2)と第3の閾値deとが比較された結果、距離d(k-2)が第3の閾値de以上であると判定された場合には、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画するとともに、表示手段24に対して、その描画した直線を表示させる。また、描画制御手段30は、記憶手段22の空き容量確保のため、記憶手段22に記憶された座標点t(0)からt(k-2)までの座標データを消去するとともに、それらに対応するデータ配列tt(m) も消去する。
描画制御手段30は、第1の比較判例手段28又は第2の比較判定手段29によって、距離d(k-2)と第2の閾値dc又は第3の閾値deとが比較された結果、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de以上であると判定された場合には、時系列的に次の座標点t(k+1)が存在するか否か判定する。そして、座標点t(k+1)が存在する場合、描画制御手段30は、座標点t(k-1)を基準座標点t(0)として座標点t(k-1)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…と振り直して(ナンバリング)、初期値設定手段25にk を初期化させ(k=2 )、垂線長演算手段26に処理を行わせる。その一方、座標点t(k+1)が存在しない場合、描画制御手段30は、座標点t(k-1)とt(k)との間を直線で描画し、表示手段24にその直線を表示させ、記憶手段22に記憶された座標点t(k-1)及びt(k)の座標データを消去するとともに、それらに対応するデータ配列tt(m) も消去する。
また、描画制御手段30は、第1の比較判例手段28又は第2の比較判定手段29によって、距離d(k-2)と第2の閾値dc又は第3の閾値deとが比較された結果、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de未満であると判定された場合には、k をインクリメント(k=k++ )して、新たな距離d(k-2)を垂線長演算手段26に求めるところから処理を行わせる。
表示手段24は、描画制御手段30によって描画された直線を表示するものであり、ハードウェアとしては、ディスプレイ等により構成される。
[ 描画処理アプリケーション ]
次に、描画処理アプリケーション40について図7を参照して説明する。図7は、端末装置(筆跡再現描画装置)3において実行される描画処理アプリケーション40のモジュール構成図であり、描画処理プログラムと対応する。
図7に示すように、描画処理アプリケーション40は、データ通信モジュール40、情報記憶モジュール42、処理モジュール43からなり、処理モジュール43は、初期値設定モジュール44、垂線長演算モジュール45、座標点間距離判定モジュール46、第1の比較判定手段47、第2の比較判定手段48、描画制御モジュール49とを備える。
データ通信モジュール41は、電子ペン1によって送信された電子ペン識別ID、座標点の座標データ、時刻情報(タイムスタンプ)等を受信する機能を有し、端末装置3にデータ通信手段21を構成させるモジュールである。
情報記憶モジュール42は、データ通信手段21によって受信された電子ペン識別ID、座標データ、及び時刻情報(タイムスタンプ)等を処理部23による指示により記憶したり、処理部23の処理の過程で演算されるデータや、処理の結果得られたデータを記憶手段22に記憶させる機能を有し、端末装置3に、記憶手段22を構成させるモジュールである。
処理モジュール43は、筆跡再現描画処理をつかさどり、記憶手段22に対して、座標点の位置座標を時系列的にデータ配列tt(m) に格納させ、描画開始点をt(0)として、データ配列をt(0),t(1),…にナンバリングして振り直した後、処理部23が備える各手段に筆跡再現描画処理のための処理を行わせる機能を有し、端末装置3に処理部23を構成させるモジュールである。
初期値設定モジュール44は、基準となる座標点t(0)と他の座標点t(k-1)とを直線で描画するか否かを、座標点を順次変えて判定するための変数kに対して、初期値を設定する機能を有し、端末装置3に対して初期値設定手段25を構成させるモジュールである。
垂線長演算モジュール45は、座標点t(0)を基準点とし、座標点t(k-1)から、座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)を演算する機能を有し、端末装置3に垂線長演算手段26を構成させるモジュールである。
座標点間距離判定モジュール46は、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離、すなわち、座標点t(0)−t(1)間の距離、座標点t(1)−t(2)間の距離、…座標点t(k-1)−t(k)間の距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かを判定する機能を有し、端末装置3に座標点間距離判定手段27を構成させるモジュールである。
第1の比較判定モジュール47は、座標点間距離判定手段27によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であると判定された場合に、垂線長演算手段26によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcとを比較する機能を有し、端末装置3に、第1の比較判定手段28を構成させるモジュールである。
第2の比較判定モジュール48は、座標点間距離判定手段27によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離の中に、第1の閾値Dex 未満のものが存在すると判定された場合に、垂線長演算手段26によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較する機能を有し、端末装置3に第2の比較判定手段29を構成させるモジュールである。
描画制御モジュール50は、第1の比較判定手段28による判定や第2の比較判定手段29による判定の結果によって、基準となる座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画し、表示手段24に表示させて、新たに基準座標点t(0)から設定し直して直線を描画する適否の処理を進めたり、あるいはk をインクリメントして、基準座標点t(0)と新たに設定された座標点t(k-1)との間において直線を描画する適否の処理を進めたり、描画処理の過程で、空き容量確保のために不要となった座標データを記憶手段22から消去させたりする機能を有する。この描画制御モジュール50は、端末装置3に描画制御手段30を構成させるモジュールである。
[ 描画処理フロー ]
次に、端末装置(筆跡再現描画装置)3における描画処理フローについて、図8を参照しつつ説明する。この描画処理フローは、電子ペン1によって送信された筆跡に応じた経時的な順序を有する座標点の座標データを、端末装置3が受信後に処理するフローチャートである。
端末装置3において、電子ペン1によって送信された電子ペン識別ID、座標点の座標データ、時刻情報(タイムスタンプ)等が、データ通信手段21によって受信され、処理部23に伝送される。処理部23は、これらの電子ペン識別ID、座標データ、及び時刻情報等を記憶手段22に記憶させるとともに、順次送信されてきた座標データを時系列的に、記憶手段22のデータ配列tt(m) [ m = 0, 1, 2,…] に格納する(ステップ101)。
処理部23は、さらに、描画開始点tt(0) をt(0)として、データ配列をt(0),t(1),…にナンバリングして振り直す(ステップ102)。続いて、初期値設定手段25は、変数k に対して、初期値「2」を設定する(ステップ103)。
垂線長演算手段26は、k = 2 として、座標点t(0)及びt(2)で結ばれる直線c(0)と、座標点t(1)との距離d(0)を演算する(ステップ104)。続いて、座標点間距離判定手段27は、座標点t(0)から座標点t(2)までの各座標点間距離、すなわち、座標点t(0)−t(1)間の距離、座標点t(1)−t(2)間の距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かを判定する(ステップ105)。
座標点間距離判定手段27によって、座標点t(0)−t(1)間の距離、座標点t(1)−t(2)間の距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であると判断された場合(ステップ105:イエス)、第1の比較判定手段28は、垂線長演算手段26によって演算された距離d(0)と第2の閾値dcとを比較する(ステップ106)。その一方、座標点間距離判定手段27によって、座標点t(0)−t(1)間の距離、座標点t(1)−t(2)間の距離の中に、第1の閾値Dex 未満のものが存在すると判断された場合(ステップ105:ノー)、第2の比較判定手段29は、垂線長演算手段26によって演算された距離d(k-2)と、第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較する(ステップ107)。
第1の比較判定手段28によって、距離d(0)と第2の閾値dcとが比較された結果、距離d(0)が第2の閾値dc未満であると判定された場合(ステップ106:ノー)、或いは、第2の比較判定手段29によって、距離d(0)と第3の閾値deとが比較された結果、距離d(0)が第3の閾値de未満であると判定された場合(ステップ107:ノー)には、描画制御手段30は、k をインクリメント(k = 2 + 1 = 3となる) し(ステップ108)、ステップ104〜107を繰り返し実行させる。すなわち、ステップ104では、垂線長演算手段26によって、座標点t(0)及びt(3)で結ばれる直線c(1)と、座標点t(2)との距離d(1)が演算され、ステップ105においては、座標点間距離判定手段27によって、座標点t(0)から座標点t(3)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かが判定される。そして、ステップ106においては、第1の比較判定手段28によって、距離d(1)と第2の閾値dcとが比較され、ステップ107においては、第2の比較判定手段29によって、距離d(1)と第3の閾値deとが比較される。
このようにして、ステップ106,107において、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de未満の場合には、座標点t(k-1)と基準座標点t(0)との間で直線を描画する必要ないと判断されるため、描画制御手段30は、k をインクリメントとして、次の座標点と基準座標点との間における直線による描画の適否を判断していく。
その一方、ステップ106,107において、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de以上であると判断された場合(ステップ106,107:イエス)には、描画制御手段30は、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画するとともに、表示手段24に対して、その描画した直線を表示させる(ステップ109)。さらに、描画制御手段30は、記憶手段22の空き容量確保のため、記憶手段22に記憶された座標点t(0)からt(k-2)までの座標データを消去するとともに、それらに対応するデータ配列tt(m) も消去する(ステップ110)。
さらに、描画制御手段30は、時系列的に次の座標点t(k+1)が存在するか否か判定する(ステップ111)。これは、座標点t(k+1)が、ペン・アップされたことによる最後の座標点であるのか、それとも、時系列的に続く座標点がさらに存在するのかを判定するものである。そして、座標点t(k+1)が存在する場合、描画制御手段30は、座標点t(k-1)を基準座標点t(0)として座標点t(k-1)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…とナンバリングして振り直し(ステップ112)、ステップ103〜111を繰り返し処理させる。これは、描画した直線の一方の端点を新たな基準座標点t(0)として、続けて直線描画処理を行うためである。
ステップ111において、座標点t(k+1)が存在しない場合には、座標点t(k)が最後の座標点であるため、描画制御手段30は、座標点t(k-1)とt(k)との間を直線で描画し、表示手段24にその直線を表示させ(ステップ113)、記憶手段22に記憶された座標点t(k-1)及びt(k)の座標データを消去するとともに、それらに対応するデータ配列tt(m) も消去する(ステップ114)。
[ 描画例 ]
次に図9〜図13を参照して、本描画処理による描画例を示す。ここでは、図9に示すように、電子ペン1によって送信された筆跡に応じた経時的な順序を有する座標点tt(0) 〜tt(6) の7点に対する描画について説明する。なお、座標点tt(0) −tt(1) 間の距離、座標点tt(1) −tt(2) 間の距離、座標点tt(4) −tt(5) 間の距離、及び座標点tt(5) −tt(6) 間の距離は、第1の閾値Dex 以上であるとし、座標点tt(2) −tt(3) 間の距離、及び座標点tt(3) −tt(4) 間の距離は、第1の閾値Dex 未満であるとする。
処理部23は、データ通信手段21によって受信した、経時的な順序を有する座標データを、時系列的に記憶手段22のデータ配列tt(m) [ m = 0 〜6]に格納する(ステップ101)。そして、図10に示すように、処理部23は、さらに、描画開始点tt(0) をt(0)として、データ配列tt(0) ,tt(1) ,…をt(0),t(1),…にナンバリングして振り直す(ステップ102)。続いて、初期値設定手段25は、変数k に対して、初期値「2」を設定する(ステップ103)。
垂線長演算手段26は、k = 2 として、座標点t(0)及びt(2)で結ばれる直線c(0)と、座標点t(1)との距離d(0)を演算する(ステップ104)。続いて、座標点間距離判定手段27は、座標点t(0)から座標点t(2)までの各座標点間距離、すなわち、座標点t(0)−t(1)間の距離、座標点t(1)−t(2)間の距離と第1の閾値Dex とを比較し、いずれの座標点間距離も第1の閾値Dex 以上であると判定する(ステップ105:イエス)。
座標点間距離判定手段27の判定を受け、第2の比較判定手段29は、垂線長演算手段26によって演算された距離d(0)と第2の閾値dcとを比較し、d(0)<dcと判定したとする(ステップ106:ノー)。すると、描画制御手段30は、k をインクリメント(k = 2 + 1 = 3となる) し(ステップ108)、ステップ104〜107を繰り返し実行させる。
すなわち、垂線長演算手段26は、座標点t(0)及びt(3)で結ばれる直線c(1)と、座標点t(2)との距離d(1)を演算する(ステップ104)。続いて、座標点間距離判定手段27は、座標点t(0)から座標点t(3)までの各座標点間距離、すなわち、座標点t(0)−t(1)間の距離、座標点t(1)−t(2)間の距離、座標点t(2)−t(3)間の距離と、第1の閾値Dex とをそれぞれ比較し、座標点t(2)−t(3)間の距離が第1の閾値Dex 未満であると判定する(ステップ105:ノー)。
続いて、第2の比較判定手段29は、垂線長演算手段26によって演算された距離d(1)と第3の閾値deとを比較し、d(1)>deであると判定したとする(ステップ107:イエス)。すると、描画制御手段30は、座標点t(0)と座標点t(2)との間を直線で描画するとともに、表示手段24に対して、その描画した直線を表示させる(ステップ109)。それとともに、描画制御手段30は、記憶手段22の空き容量確保のため、記憶手段22に記憶された座標点t(0)からt(1)までの座標データを消去するとともに、それらに対応するデータ配列tt(0) ,tt(1) も消去する(ステップ110)。
さらに、描画制御手段30は、時系列的に次の座標点t(4)(参照図10)が存在すると判定し(ステップ111:イエス)、座標点t(2)を新たな基準座標点t(0)として座標点t(2)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…とナンバリングして振り直し(ステップ112)、ステップ104に戻る。このときの描画処理の状況を図11に示す。
そして、初期値設定手段25によってk が初期値「2」とされ、垂線長演算手段26は、新たな座標点t(0)及びt(2)で結ばれる直線c(0)と、座標点t(1)との距離d(0)を演算する(ステップ104)。続いて、座標点間距離判定手段27は、座標点t(0)から座標点t(2)までの各座標点間距離、すなわち、座標点t(0)−t(1)間の距離、座標点t(1)−t(2)間の距離は、いずれも第1の閾値Dex 未満であると判定し(ステップ105:ノー)、第2の比較判定手段29は、垂線長演算手段26によって演算された距離d(0)と第3の閾値deとを比較して、d(0)<deと判定する(ステップ107:ノー)。
続いて、描画制御手段30は、k をインクリメント(k = 2 + 1 = 3となる) し(ステップ108)、垂線長演算手段26は、座標点t(0)及びt(3)で結ばれる直線c(1)と、座標点t(2)との距離d(1)を演算する(ステップ104)。続いて、座標点間距離判定手段27は、座標点t(0)から座標点t(3)までの各座標点間距離、すなわち、座標点t(0)−t(1)間の距離、座標点t(1)−t(2)間の距離、座標点t(2)−t(3)間の距離と第1の閾値Dex とをそれぞれ比較し、座標点t(0)−t(1)間の距離及び座標点t(1)−t(2)間の距離が第1の閾値Dex 未満であると判定する(ステップ105:ノー)。
第2の比較判定手段29は、垂線長演算手段26によって演算された距離d(1)と、第3の閾値deとを比較し、d(1)>deと判定したとする(ステップ107:イエス)。すると、描画制御手段30は、座標点t(0)と座標点t(2)との間を直線で描画するとともに、表示手段24に対して、その描画した直線を表示させる(ステップ109)。さらに、描画制御手段30は、記憶手段22の空き容量確保のため、記憶手段22に記憶された座標点t(0)からt(1)までの座標データを消去するとともに、それらに対応するデータ配列tt(2) ,tt(3) も消去する(ステップ110)。
さらに、描画制御手段30は、時系列的に次の座標点t(4)が存在すると判定し(ステップ111)、座標点t(2)を新たな基準座標点t(0)として座標点t(2)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2)とナンバリングして振り直し(ステップ112)、ステップ104に戻る。このときの描画処理の状況を図12に示す。
初期値設定手段25はk を初期値「2」とし、垂線長演算手段26は、k = 2 として、座標点t(0)及びt(2)で結ばれる直線c(0)と、座標点t(1)との距離d(0)を演算する(ステップ104)。続いて、座標点間距離判定手段27は、座標点t(0)から座標点t(2)までの各座標点間距離、すなわち、座標点t(0)−t(1)間の距離、座標点t(1)−t(2)間の距離と、第1の閾値Dex とを比較し、いずれの座標点間距離とも第1の閾値Dex 以上であると判定する(ステップ105:イエス)。それに続き、第1の比較判定手段28は、垂線長演算手段26によって演算された距離d(0)と第2の閾値dcとを比較し、d(0)>dcと判定したとする(ステップ106:イエス)。
描画制御手段30は、第1の比較判定手段28の判定を受け、座標点t(0)と座標点t(1)との間を直線で描画するとともに、表示手段24に対して、その描画した直線を表示させる(ステップ109)。さらに、描画制御手段30は、記憶手段22の空き容量確保のため、記憶手段22に記憶された座標点t(0)の座標データを消去するとともに、それらに対応するデータ配列tt(4) も消去する(ステップ110)。
さらに、描画制御手段30は、時系列的に次の座標点t(3)が存在しないことを判定し(ステップ111:ノー)、座標点t(2)が、ペン・アップされたことによる最後の座標点であると認識すると、図13に示すように、座標点t(1)とt(2)との間を直線で描画し、表示手段24にその直線を表示させ(ステップ113)、記憶手段22に記憶された座標点t(0),t(1),t(2)の座標データを消去するとともに、それらに対応するデータ配列tt(4) ,tt(5) ,tt(6) も消去する(ステップ114)。このようにして最終的には、座標点tt(0) ,tt(2) ,tt(4) ,tt(5) ,tt(6) が選択されてこの順に直線を描画した画像が得られた(参照図9、図13)。
[ 本描画処理による作用効果 ]
本端末装置3による描画処理によれば、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かによって、座標点t(k-1)から座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)と比較する閾値が異なる。すなわち、座標点間距離判定手段27によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であると判定された場合には、垂線長演算手段25によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcとが第1の比較判定手段28によって比較され、第1の閾値Dex 未満のものが存在する場合には、距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとが第2の比較判定手段29によって比較される。そのうえで、距離d(k-2)が、第2の閾値dc又は第3の閾値de以上である場合には、描画制御手段30は、座標点t(0)と座標点t(k)とを直線で結ぶには座標点t(k-1)と離れすぎていて許容できないため、描画制御手段は、座標点t(k)よりも時系列的に一つ前の座標点t(k-1)と座標点t(0)との間を直線で描画する。さらに、描画制御手段30は、座標点t(k-1)を基準座標点t(0)として座標点t(k-1)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…と振り直して、垂線長演算手段26に処理を行わせるため、同様の描画処理が連続的に繰り返される。
このように座標点間の距離によって、大きさの異なる第2の閾値dcと第3の閾値deと、座標点t(k-1)から座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)と比較して、直線を描画するか否かを判定しているため、従来のように固定的な閾値と比較する場合よりも、精度よく筆跡を再現することができる。
また、ステップ109に示すように、描画制御手段30は、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画するとともに、表示手段24に対して、その描画した直線を表示させるため、直線で描画することが適当であると判断される都度、表示手段24に表示されることとなり、筆跡に応じた経時的な順序に従って迅速に行わせることができる。よって、電子ペン1を用いた筆記と端末装置3による描画処理がほぼ同時に行わせれば、表示手段24による表示も、電子ペン1による筆記とほぼリアルタイムに行わせることができる。
また、ステップ110に示すように、描画制御手段30は、記憶手段22に記憶された、不要となった座標点t(0)からt(k-2)までの座標データを消去するとともに、それらに対応するデータ配列tt(m) も消去するため、記憶手段22の空き容量が確保され、処理の負担を軽減することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られない。
ユーザが専用紙2に対して同じ位置に電子ペン1のペン先部6をしばらく位置付けておいた場合には、端末装置3は、同じ座標点の位置座標データを連続して複数受信することとなる。そのような場合には、描画処理の負担を軽減するため、処理部23に、連続する同じ座標点の位置座標データを一つの座標データに集約して、描画処理を行わせるとよい。
また、上記実施形態では、電子ペン1内に記憶され、端末装置3へ送信させる情報として電子ペン識別IDを採用したが、そのほか、電子ペン1のバッテリーレベル、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのID、空きメモリ容量などを記憶させ、端末装置3へ送信させるようにしてもよい。あるいは、ペン所有者情報として、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、名称、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを電子ペン1内に記憶させ、端末装置3へ送信させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ドットは赤外線を吸収するカーボンを含むインクとし、電子ペン1のLED13を、赤外線を照射するLEDとし、カメラ14によって赤外線の反射量の差によって、電子ペン1でドットパターンを読み取っていたが、これに限らない。例えば、ドットは所定波長の光によって所定波長を発光するインクとし、電子ペン1のLED13を、ドットのインクを発光させる光を照射するものとし、カメラ14によってドットのインクが発光する波長の領域を検知することによって、電子ペン1でドットパターンを読み取るようにしてもよく、カメラ14によってドットパターンが読み取れれば、ドットのインクの種別やLED13の照射光等は上記実施形態で示したものに限られない。また、専用紙2における位置座標が特定できるものであれば、ドットパターンの代わりに、別のコード化されたパターン、例えば、2次元コードパターンなどであってもよい。
本実施形態における筆跡再現描画システムの構成を示す図である。 専用紙に印刷されたドットパターンのドットが変換される値を説明する図である。 (a)は、ドットパターンの模式図であり、(b)は、それに対応する変換値の分布を示す図である。 電子ペンの構成を示すブロック図である。 端末装置の構成を示す機能ブロック図である。 本描画処理を説明するための概念図である。 描画処理アプリケーションのモジュール構成図である。 本描画処理のフローチャートである。 本描画処理による描画例における座標点の初期状態を示す図である。 本描画処理による描画例の処理過程(その1)を示す図である。 本描画処理による描画例の処理過程(その2)を示す図である。 本描画処理による描画例の処理過程(その3)を示す図である。 本描画処理による描画例の描画結果を示す図である 従来の描画処理による描画例における座標点の初期状態を示す図である。 従来の描画処理による描画例の処理過程(その1)を示す図である。 従来の描画処理による描画例の処理過程(その2)を示す図である。 従来の描画処理による描画例の描画結果を示す図である
符号の説明
1…電子ペン、2…専用紙、3…端末装置、4…筆跡再現描画システム、21…データ通信手段、22…記憶手段、23…処理部、24…表示手段、25…初期値設定手段、26…垂線長演算手段、27…座標点間距離判定手段、28…第1の比較判定手段、29…第2の比較判定手段、30…描画制御手段、40…描画処理アプリケーション、41…データ通信モジュール、42…情報記憶モジュール、43…処理モジュール、44…初期値設定モジュール、45…垂線長演算モジュール、46…座標点間距離判定モジュール、47…第1の比較判定モジュール、48…第2の比較判定モジュール、49…描画制御モジュール。

Claims (6)

  1. 筆跡に応じた経時的な順序を有する複数の座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…から一部の座標点を選択して、筆跡を複数の直線で再現するための筆跡再現描画方法であって、
    座標点t(0)を基準点とし、座標点t(k-1)から、座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)を演算する第1ステップと、
    座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かを判定する第2ステップと、
    第2ステップにおいて座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが第1の閾値Dex 以上である場合には、第1ステップで演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcとを比較し、第2ステップにおいて座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離の中に第1の閾値Dex 未満のものが存在する場合には、第1ステップで演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較する第3ステップと、
    第3ステップにおいて距離d(k-2)と第2の閾値dc又は第3の閾値deとを比較した結果、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de以上の場合には、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画するとともに、座標点t(k-1)を基準座標点t(0)として座標点t(k-1)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…と振り直して、第1ステップ降の各ステップに移行する一方、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de未満の場合には、k をインクリメントして、第1ステップ以降の各ステップに移行する第4ステップと
    を含むことを特徴とする筆跡再現描画方法。
  2. k の初期値を2として第1〜第4ステップを行うことを特徴とする請求項1に記載の筆跡再現描画方法。
  3. 筆跡に応じた経時的な順序を有する複数の座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…から一部の座標点を選択して、筆跡を複数の直線で再現する筆跡再現描画装置であって、
    座標点t(0)を基準点とし、座標点t(k-1)から、座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)を演算する垂線長演算手段と、
    座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かを判定する座標点間距離判定手段と、
    前記座標点間距離判定手段によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが第1の閾値Dex 以上であると判定された場合には、前記垂線長演算手段によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcとを比較する第1の比較判定手段と、
    前記座標点間距離判定手段によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離の中に第1の閾値Dex 未満のものが存在すると判定された場合には、前記垂線長演算手段によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較する第2の比較判定手段と、
    前記第1又は第2の比較判定手段によって、距離d(k-2)と第2の閾値dc又は第3の閾値deとが比較された結果、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de以上であると判定された場合には、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画するとともに、座標点t(k-1)を基準座標点t(0)として座標点t(k-1)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…と振り直して前記垂線長演算手段に処理を行わせ、その一方、前記第1又は第2の比較判定手段によって、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de未満であると判定された場合には、k をインクリメントして、前記垂線長演算手段に処理を行わせる描画制御手段と
    を備えることを特徴とする筆跡再現描画装置。
  4. k の初期値を2とする初期値設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の筆跡再現描画装置。
  5. 描画を表示する表示手段をさらに備え、
    前記描画制御手段は、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画する都度、前記表示手段に描画させることを特徴とする請求項3又は4に記載の筆跡再現描画装置。
  6. 筆跡に応じた経時的な順序を有する複数の座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…から一部の座標点を選択して、筆跡を複数の直線で再現する筆跡再現描画装置により実行されるプログラムであって、
    座標点t(0)を基準点とし、座標点t(k-1)から、座標点t(0)及びt(k)で結ばれる直線c(k-2)までの距離d(k-2)を演算する垂線長演算手段、
    座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが、第1の閾値Dex 以上であるか否かを判定する座標点間距離判定手段、
    前記座標点間距離判定手段によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離のすべてが第1の閾値Dex 以上であると判定された場合には、前記垂線長演算手段によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcとを比較する第1の比較判定手段、
    前記座標点間距離判定手段によって、座標点t(0)から座標点t(k)までの各座標点間距離の中に第1の閾値Dex 未満のものが存在すると判定された場合には、前記垂線長演算手段によって演算された距離d(k-2)と第2の閾値dcよりも短い第3の閾値deとを比較する第2の比較判定手段、
    前記第1又は第2の比較判定手段によって、距離d(k-2)と第2の閾値dc又は第3の閾値deとが比較された結果、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de以上であると判定された場合には、座標点t(0)と座標点t(k-1)との間を直線で描画するとともに、座標点t(k-1)を基準座標点t(0)として座標点t(k-1)以降の座標点を座標点t(0),t(1),t(2),t(3),…,t(k),…と振り直して前記垂線長演算手段に処理を行わせ、その一方、前記第1又は第2の比較判定手段によって、距離d(k-2)が第2の閾値dc又は第3の閾値de未満であると判定された場合には、k をインクリメントして、前記垂線長演算手段に処理を行わせる描画制御手段
    を備える筆跡再現描画装置としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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