JP5300267B2 - カルボジイミド安定剤を含む流動性を有するポリエステル - Google Patents

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Description

本発明は、A)10〜98.9質量%の少なくとも1つの熱可塑性ポリエステル、B)0.01〜50質量%の、B1)OH価が1〜600mg KOH/gのポリカーボネート(DIN 53240, 第2部)を有する高分岐または超分岐ポリカーボネートを少なくとも1つまたはB2)式中xが少なくとも1.1であり、yが少なくとも2.1であるAxy型の高分岐または超分岐ポリエステルを少なくとも1つ、またはその混合物、C)0.1〜10質量%の少なくとも1つのカルボジイミド、D)0〜60質量%のさらなる添加物からなり、構成要素A)〜D)の質量%の合計が100%となる熱可塑性成形組成物に関する。
さらに、本発明は、繊維、シートおよび成形体を製造するための本発明の成形組成物の使用に関し、またこの方法で得られるあらゆる種類の成形体に関する。
安定剤としてのカルボジイミドは、たとえばDE−A−10351534.8号にみるように既知である。
流動性を改善するため、通常は低分子量添加物を熱可塑性物質に添加する。ただし、たとえば添加する添加物の量が増加すると機械的特性の低下がもはや許容不可能になるため、こうした添加物の作用はきわめて制限されたものである。
デンドリマーと呼ばれる完全に対称の構造を有する樹枝状高分子は、1つの中心となる分子を出発材料として、段階的に2つ以上の二官能性または多官能性モノマーをその前に結合したモノマーに結合させることによって製造することができる。結合段階のたびに指数関数的にモノマー末端基(およびしたがって結合)が増加することになり、これによりポリマーは理想的な場合は球形の樹枝状構造を有するようになり、すべての枝が同じ数のモノマー単位からなるようになる。この完全な構造のため、ポリマーの特性としては、粘性が驚くべきほど低く、球形の表面上の官能基が多数あるため反応性が高いという利点を備える。ただし実際のところ、その製造は、結合段階のたびに保護基を導入してまた除去しなければならず複雑であり、精製のための操作も必要となるため、デンドリマーは一般的には実験室スケールでのみ製造される。
しかし、高分岐または超分岐ポリマーは産業スケールの過程を用いて簡潔な方法で製造することができる。完全な樹枝状構造に加えて、こうしたポリマーは直線のポリマー鎖を持ち、ポリマーの枝が不均等で、そうでないことも多いが、完全なデンドリマーに比べればポリマーの特性を実質的に損なう。超分岐ポリマーは、AB2およびAx+Byと呼ばれる2つの合成経路を経て製造することができる。ここで、AxおよびByは異なるポリマーであり、指数xおよびyはAおよびBにそれぞれ存在する官能基の数、すなわちAおよびBそれぞれの官能性である。AB2経路では、反応基Aを1つと反応基Bを2つ有する三官能性モノマーを高分岐または超分岐ポリマーに変換する。A2+B3合成の例を用いて説明されるAxおよびBy合成では、二官能性モノマーA2を三官能性モノマーB3と反応させる。これにより最初に、1つの官能基Aおよび2つの官能基Bの平均を有するAおよびBの1:1の付加化合物が得られ、それらが同様に反応して高分岐または超分岐ポリマーが得られる。
WO−97/45474号は、そのAB2分子としての樹状ポリエステルを含む熱可塑性組成物を開示している。この場合、コア分子としての多価アルコールがジメチロールプロピオン酸と反応して、AB2分子から樹状ポリエステルが得られる。このポリエステルは鎖の末端にOH官能基しかもたない。これらの混合物の欠点は、樹状ポリエステルのガラス転移温度が高く、製造が比較的複雑であり、特にデンドリマーがポリエステルマトリックス中でほとんど溶けないことである。
DE−A10132928の示すところによれば、この種の分岐剤を配合および固相再縮合によって組み込むと、機械的特性が改善される(分子量が増加する)。記載されている種々の手法の欠点とは、製造に時間がかかることと、上述した特性の欠点である。
DE102004005652.8およびDE102004005657.9は以前にポリエステルの流動性の改善のための新しい添加剤を提案している。
このため、本発明の目的は、優れた流動性と同時に優れた機械的特性を有する熱可塑性ポリエステルの成形組成物を提供することであった。特に、添加剤(または添加剤の組み合わせ)は浸出または成形体の分解をもたらす傾向を有するべきではない。
構成要素(A)として、本発明の成形組成物は、10〜98.9質量%、好ましくは30〜97質量%、特に30〜95質量%の熱可塑性ポリエステルを少なくとも1つ含む。
一般には、芳香族ジカルボン酸および脂肪族または芳香族ジヒドロキシル化合物を主成分とするポリエステルA)を使用する。
好ましいポリエステルの第一群は、ポリアルキレンテレフタレート、特にアルコール部分に2〜10個の炭素原子を有するそれである。
こうしたポリアルキレンテレフタレートはそれ自体として知られており、文献にも記載がある。その主鎖は、芳香族ジカルボン酸から生じる芳香環を含む。芳香環は、たとえば塩素または臭素といったハロゲンまたはメチル、エチル、イソ−またはn−プロピルといったC1−C4アルキル基またはn−,イソ−,tert−ブチル基で置換することができる。
これらのポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸、そのエステルまたは他のエステル形成誘導体と脂肪族ジヒドロキシル化合物をそれ自体知られた方法で反応させることによって製造することができる。
好ましいジカルボン酸は、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸およびイソフタル酸またはその混合物を含む。芳香族ジカルボン酸の30mol%まで、好ましくは10mol%以下は、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸およびシクロヘキサンジカルボン酸といった脂肪族または脂環式ジカルボン酸によって取って代わられることができる。
脂肪族ジヒドロキシル化合物のなかでも、特に1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコールまたはその混合物など、2〜6個の炭素原子を有するジオール類が好ましい。
特に好ましいポリエステル(A)は、2〜6個の炭素原子を有するアルカンジオールから派生したポリアルキレンテレフタレートを含む。これらのうち、特にポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートまたはその混合物が好ましい。さらに好ましいのは、さらなるモノマー単位として、1質量%まで、好ましくは0.75質量%まで、1,6−ヘキサンジオールおよび/または2−メチル−1,5−ペンタンジオールを含むPETおよび/またはPBTである。
ポリエステル(A)の粘度数は、一般に50〜220、好ましくは80〜160がよい(ISO1628に従い、25℃で質量比1:1のフェノール/o−ジクロロベンゼン混合物中の0.5質量%溶液として測定した場合)。
特に好ましくは、カルボキシル末端基の内容が100meq/kgまで、好ましくは50meq/kgまで、特に好ましくは40meq/kgまでポリエステルであるポリエステルである。こうしたポリエステルは、たとえば、DE−A4401055に記載の過程によって製造することができる。カルボキシル末端基の内容は典型的には滴定法によって測定する(たとえば電位差測定法)。
特に好ましい成形組成物は、構成要素A)として、PBT以外のポリエステルの混合物、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)を含む。ポリエチレンテレフタレートの混合物中の比率は、A)を100質量%とすれば、たとえば好ましくは50質量%まで、特に好ましくは10〜35質量%である。
また、PBTなどのポリアルキレンテレフタレートの混合物中で必要に応じて、PETリサイクル品(スクラップPETとしても知られている)を使用すれば好都合である。
リサイクル品は一般に、
1)産業廃棄物リサイクル材として知られているもの。たとえば、射出成形で生じるスプルー、射出成形または押し出し成形の出発材料または押し出しシートまたはフィルムの辺縁トリムなど、再縮合中または工程中に生じる製造廃棄物である。
2)消費後リサイクル材。最終消費者によって使用された後に収集され加工されるプラスチック品。容量の点からは、ミネラルウォーター、ソフトドリンクおよびジュース類用のブロー成形のペットボトルが文句なく最も多いアイテムである。
いずれの種類のリサイクル材も、粉砕材料でも顆粒の形態でも使用することができる。後者の場合、粗リサイクル材は分離精製された後に溶解され、押し出し成形器を用いて顆粒化される。通常はこれにより取り扱い、流動性および次からの工程段階の計量が容易になる。
使用するリサイクル材は顆粒化しても、粉砕再生の形態のいずれにしてもよい。エッジ長は10mmを越えてはならず、好ましくは8mm未満であるのがよい。
工程中にポリエステルが加水分解されるため(ごくわずかな水分のため)、リサイクル材はあらかじめ乾燥させておくことが推奨される。乾燥後の残留水分含有量は好ましくは0.2%未満、特に0.05%未満であるのがよい。
言及すべきもう一つの群は、芳香族ジカルボン酸および芳香族ジヒドロキシル化合物から派生する完全な芳香族のポリエステルである。
好適な芳香族ジカルボン酸は、すでにポリアルキレンテレフタレートに関する箇所で記載した化合物である。好ましくは、5〜100mol%のイソフタル酸および0〜95mol%のテレフタル酸の混合物、特に好ましくは約80%のテレフタル酸と20%のイソフタル酸の混合物から、これらの2つの酸がほぼ同程度に混合した混合物の使用に至るまでが好ましい。
芳香族ジヒドロキシル化合物は、好ましくは一般式
Figure 0005300267
[式中、Zは炭素原子8個以下を有するアルキレンまたはシクロアルキレン、炭素原子12個以下を有するアリレン、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子または硫黄原子または化学結合であり、式中mは0〜2である。また、この化合物は、C1−C6アルキルまたはアルコキシ基およびフェニレン基上の置換基としてフッ素、塩素または臭素を有することができる]を有する。
これらの化合物の親化合物の例としては、
ジヒドロキシビフェニル、
ジ(ヒドロキシフェニル)アルカン、
ジ(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、
ジ(ヒドロキシフェニル)スルフィド、
ジ(ヒドロキシフェニル)エーテル、
ジ(ヒドロキシフェニル)ケトン、
ジ(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、
α,α’−ジ(ヒドロキシフェニル)ジアルキルベンゼン、
ジ(ヒドロキシフェニル)スルホン、ジ(ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン、
レソルシノールおよび
ヒドロキノンおよび、その環アルキル化および環ハロゲン化誘導体が挙げられる。
これらのうち、好ましいのは、
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、
2,4−ジ(4’−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、
α,α’−ジ(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、
2,2−ジ(3’−メチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび
2,2−ジ(3’−クロロ−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、
および特に好ましいのは、
2,2−ジ(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ジ(3’,5−ジクロロジヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ジ(4’−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
3,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび
2,2−ジ(3’,5’−ジメチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、
またはその混合物である。
もちろん、ポリアルキレンテレフタレートおよび完全な芳香族ポリエステルの混合物を使用することも可能である。これらは一般には20〜98質量%のポリアルキレンテレフタレートおよび2〜80質量%の完全な芳香族ポリエステルを含む。
もちろん、コポリエーテル−エステルなどのポリエステルブロックコポリマーを使用することも可能である。こうした製品はそれ自体で既知であり、たとえばUS−A3651014などの文献にも記載がある。対応する製品としてたとえばHytrel(登録商標)(DuPont)を購入することができる。
本発明によれば、ポリエステルはハロゲンフリーポリカーボネートも含む。好適なハロゲンフリーポリカーボネートの例は、化学式
Figure 0005300267
[式中、Qは単結合、C1−C8アルキレン、C2−C3アルキリデン、C3−C6シクロアルキリデン基、C6−C12アリレン基またはその他の−O−、−S−または−SO2−であり、mは0〜2の整数である]のジフェノールを主成分とするポリカーボネートである。
また、ジフェノールはフェニレン基上に、C1−C6アルキルまたはC1−C6アルコキシなどの置換基を有することができる。
この化学式の好ましいジフェノールの例としては、ヒドロキノン、レソルシノール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンが挙げられる。特に好ましいのは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンである。
ホモポリカーボネートまたはコポリカーボネートのいずれも構成要素Aとして好適であり、好ましくはビスフェノールAのコポリカーボネートならびにビスフェノールAホモポリマーがよい。
好適なポリカーボネートは既知の様式で、好ましくは使用するビフェノールの合計に基づき、0.05〜2.0mol%の少なくとも三官能性化合物、たとえば3つ以上のフェノールOH基を有する化合物を組み込むことで分岐することができる。
特に好適なポリカーボネートは、相対粘度ηrelが1.10〜1.50、特に1.25〜1.40であるポリカーボネートであることが明らかになっている。これは、10,000〜200,000g/mol、好ましくは20,000〜80,000gmolの平均分子量Mw(質量平均)に相当する。
一般式のジフェノールは、それ自体既知であり、既知の過程で製造することができる。
ポリカーボネートは、たとえばジフェノールをホスゲンと界面過程で反応させるか、ホスゲンと均質相過程(ピリジン過程として知られている)で反応させることによって製造することができ、いずれの場合でも目的の分子量は、しかるべき量の既知の連鎖停止剤によって既知の手法で得ることができる。(たとえば、ポリジオルガノシロキサンを含むポリカーボネートに関してはDE−A3334782を参照されたい)。
好適な連鎖停止剤の例としては、フェノール、p−tert−ブチルフェノールまたは、その他の、DE−A2842005に記載のような4−(1,3−テトラメチルブチル)フェノールなどの長鎖アルキルフェノール、p−ノニルフェニル、3,5−ジ−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノールおよび4−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノールなど、DE−A−3506472に記載のようなアルキル置換基中の炭素原子合計8〜20個を有するモノアルキルフェノールまたはジアルキルフェノールが挙げられる。
本発明の文脈において、ハロゲンフリーポリカーボネートは、ハロゲンフリービフェノール、ハロゲンフリー連鎖停止剤および必要であればハロゲンフリー分岐剤から作られるポリカーボネートである。たとえば、界面過程でホスゲンを有するポリカーボネートの製造から付随量として得られたppmレベルの加水分解性塩素は、本発明の文脈においてハロゲン含有のという用語には当てはまらない。こうした加水分解性塩素をppmレベルで含むポリカーボネートは、本発明の文脈においてハロゲンフリーポリカーボネートである。
さらに好適な構成要素A)は、製造物中のイソフタル酸および/またはテレフタル酸単位などの芳香族ジカルボン酸単位でホスゲンが置換されたアモルファスポリエステルカーボネートを含む。さらなる詳細については、EP−A711810を参照されたい。
モノマー単位としてシクロアルキル基を有するさらに好適なコポリカーボネートに関しては、EP−A365916に記載がある。
また、ビスフェノールAはビスフェノールTMCで置換することが可能である。こうしたポリカーボネートは商標APEC HT(登録商標)としてBayer社から入手することができる。
構成要素B)として、本発明の成形組成物は、0.01〜50質量%、好ましくは0.5〜20質量%、特に0.7〜10質量%のB1)、OH価が1〜600mg KOH/gのポリカーボネート、好ましくは10〜550mg KOH/gのポリカーボネート、特に好ましくは50〜550mg KOH/gのポリカーボネート(DIN53240, 第2部)を有する高分岐または超分岐ポリカーボネートを少なくとも1つ、または構成要素B2)としての高分岐ポリエステルを少なくとも1つ、または下記のようなその混合物を含む。
本発明の文脈において、高分岐ポリカーボネートB1)は、構造および分子がいずれも不均一であるヒドロキシル基およびカーボネート基を有する非架橋結合巨大分子である。ひとつの考えうる構造は、デンドリマーと同じ方法による中心的分子に基づくものであるが、分岐の鎖長は不均一である。別の可能性は、官能側基を有する直鎖構造または直鎖および分岐分子部の2つの組み合わせである。デンドリマーおよび高分岐ポリマーの定義については、P.J.Flory,J.Am.Chem.Soc.1952,74,2718およびH.Freyら、Chem.Eur.J.2000,6,No.14,2499も参照されたい。
本発明の文脈における「分岐」とは、分岐の程度(DB)を意味し、樹状結合の平均数と分子毎の末端基の平均数との和は、10〜99.9%、好ましくは20〜99%、より好ましくは20〜95%がよい。
本発明の文脈における「デンドリマー性」は、分岐の程度が99.9〜100%であることを意味する。「分岐の程度」の定義については、H.Freyら、Acta Polym.1997,48,30を参照されたい。
問題となる化合物の分岐の程度(DB)は以下のように定義される。
Figure 0005300267
(式中、Tは特殊な物質の巨大分子中の末端モノマー単位の平均数、Zは分岐型モノマー単位の平均数およびLは直鎖型モノマー単位の平均数である)。
構成要素B1)は好ましくは数平均分子量Mnが100〜15000g/mol、好ましくは200〜12000g/molおよび特に好ましくは500〜10000g/molであるのがよい(GPC,PMMA標準)。
ガラス転移温度Tgは、特には−80℃〜+140℃、好ましくは−60〜120℃であるのがよい(DSC、DIN53765による)。
特に、23℃における粘度(mPas)(DIN53019による)は50〜200000、特には100〜150000、最も好ましくは200〜100000であるのがよい。
構成要素B1)は好ましくは、少なくとも以下の段階を含む過程によって入手することができる。
a) 一般式RO[(CO)]nORの少なくとも1つの有機カーボネート(A)を、少なくとも3つのOH基を有し、アルコールROHを除去した少なくとも1つの脂肪族、脂肪族/芳香族または芳香族アルコール(B)と反応させ、式中Rがそのたびに独自に、炭素原子1〜20個を有する直鎖型または分岐型脂肪族、アリール脂肪族または芳香族炭化水素基であり、式中R基がともに結合して環を形成し、nが1〜5の整数である1つ以上の縮合物(K)を得る。
ab) ホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンを上記のアルコール(B)と反応させ、塩化水素を除去する。
c) 縮合物(K)を分子内反応させ、高官能性高分岐または高官能性超分岐ポリカーボネートを得る。
反応混合物中のカーボネートに対するOH基の量比は、縮合物(K)が平均して1つのカーボネート基および1つ以上のOH基を有するか、1つのOH基および1つ以上のカーボネート基を有するように選択する。
出発材料としてホスゲン、ジホスゲン、またはトリホスゲン、好ましくは有機カーボネートを使用してもよい。
出発材料として使用し、一般式RO(CO)ORを有する有機カーボネート(A)のR基はすべて、独自に、1〜20個の炭素原子を有する直鎖型または分岐型の脂肪族、アリール脂肪族または芳香族の炭化水素基である。2つのR基がともに結合して環を形成してもよい。基は好ましくは、脂肪族炭化水素基であり、さらに好ましくは1〜5個の炭素原子を有する直鎖型または分岐型アルキル基または置換または非置換フェニル基であるのがよい。
特に、化学式RO(CO)nORの単純なカーボネートを使用する場合、nは好ましくは1〜3であり、特に好ましくは1である。
ジアルキルまたはジアリールカーボネートは、たとえば脂肪族、アリール脂肪族または芳香族アルコール、好ましくはモノアルコールとホスゲンとを反応させることによって製造することができる。また、貴金属、酸素またはNOxの存在下でCOを使用してアルコールまたはフェノールを酸化的カルボニル化することによっても製造することができる。ジアリールまたはジアルキルカーボネートの製造方法に関しては、"Ullmann’s Encyclopedia oF Industrial Chemistry" 6th Edeition,2000 Electronic Release, Verlag Wiley−VCHも参照されたい。
好適なカーボネートの例としては、エチレンカーボネート、プロピレン1,2−または1,3−カーボネート、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート、ジキシリルカーボネート、ジナフチルカーボネート、エチルフェニルカーボネート、ジベンジルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート、ジペンチルカーボネート、ジヘキシルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート、ジヘプチルカーボネート、ジオクチルカーボネート、ジデシルカーボネートまたはジドデシルカーボネートなどの脂肪族、アリール脂肪族または芳香族のカーボネートが挙げられる。
nが1を超えるカーボネートの例としては、ジ(t−ブチル)カーボネートなどのジアルキルジカーボネートまたは、ジ(t−ブチル)トリカーボネートなどのジアルキルトリカーボネートが挙げられる。
好ましくは、脂肪族のカーボネート、特に基が炭素原子1〜5個を含むような、たとえばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネートまたはジイソブチルカーボネートを使用するのがよい。
有機カーボネートは少なくとも3つのOH基を有する少なくとも1つの脂肪族アルコール(B)、または2種類以上のアルコールの混合物と反応させる。
少なくとも3つのOH基を有する化合物の例としては、グリセロール、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミン、トリス(ヒドロキシエチル)アミン、トリス(ヒドロキシプロピル)アミン、ペンタエリトリトール、ジグリセロール、トリグリセロール、ポリグリセロール、トリス(ヒドロキシメチル)イソシアヌレート、トリス−(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、フロログルシノール、トリヒドロキシトルエン、トリヒドロキシジメチルベンゼン、フロログルシド、ヘキサヒドロキシベンゼン、1,3,5−ベンゼントリメタノール、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(トリメチロール−プロパン)または、グルコースなどの糖類、三価またはそれ以上の多価アルコールおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシドに基づく三価またはそれ以上の多価ポリエーテルオールまたはブチレンオキシドまたはポリエステロールが挙げられる。特に好ましいのは、グリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリトリトールならびにエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドに基づくそのポリエーテルオールである。
これらの多価アルコールは、二価アルコール(B’)を有する混合物中にも、すべての使用アルコールの合計OH官能性の平均が2以上であることを条件に、使用することができる。2つのOH基を有する好適な化合物の例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−,1−3−,および1,4−ブタンジオール、1,2−、1,3−および1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、レソルシノール、ヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシフェニル、ビス(4−ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン、ビス(ヒドロキシメチル)トルエン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ジヒドロキシベンゾフェノン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物に基づく二価ポリエーテルポリオール、ポリテトラヒドロフラン、ポリカプロラクトンまたはジオールおよびジカルボン酸に基づくポリエステロールが挙げられる。
ジオールはポリカーボネートの特性を微細に調節するのに役に立つ。二価アルコールを使用する場合、少なくとも三価アルコール(B)に対する二価アルコールB’)の比は、ポリカーボネートの目的とされる特性に応じて、当業者によって設定される。アルコール(B’)の量は一般に、すべてのアルコール(B)および(B’)の合計量に対して0〜39.9mol%である。この量は好ましくは0〜35mol%、より好ましくは0〜25mol%、最も好ましくは0〜10mol%である。
ホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンとアルコールまたはアルコール混合物との反応により一般には塩化水素が除去され、カーボネートとアルコールまたはアルコール混合物との反応により、本発明の高官能性の高分岐ポリカーボネートが得られ、一価アルコールまたはフェノールがカーボネート分子から除去される。
反応後、すなわちさらなる変化が認められなくなった後、本発明の過程によって形成された高官能性の高分岐ポリカーボネートは、ヒドロキシル基および/またはカーボネート基によって終了する。これらは、種々の溶媒、たとえば水、メタノール、エタノール、ブタノール、アルコール/水混合物などのアルコール、アセトン、2−ブタノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル、酢酸メトキシエチル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド、N−メチルピロリドン、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートによく溶ける。
本発明の文脈において、高官能性のポリカーボネートは、ポリマー骨格を形成するカーボネート基に加えて、さらに少なくとも3個、好ましくは少なくとも6個、より好ましくは少なくとも10個の末端官能基または側鎖官能基を有する産物である。官能基はカーボネート基および/またはOH基である。原則として、末端官能基または側鎖官能基の数に上限の規則はないが、きわめて多数の官能基を有する産物は、粘度の高さや溶解性の低さなど望ましくない特性を有するおそれがある。本発明の高官能性ポリカーボネートは通常、500個以下の末端または側鎖官能基を有し、好ましくは100個以下の末端または側鎖官能基を有する。
高官能性ポリカーボネートB1)の製造において、OH基を含む化合物とホスゲンまたはカーボネートとの比を調節し、最も単純な結果として生じた縮合物(本明細書では縮合物(K)と呼ぶ)が、平均して1つのカーボネート基またはカルバモイル基および1つ以上のOH基、または1つのOH基および1つ以上のカーボネート基またはカルバモイル基のいずれかを有することが必要である。カーボネート(A)およびジ−またはポリアルコール(B)からなる縮合物(K)の最も単純な構造は、XYn又はYnXの配置を生じさせ、式中Xはカーボネート基、Yはヒドロキシル基およびnは一般に1〜6、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜3の数字である。唯一結果として得られた基である反応基は一般に下記では「焦点となる基(fokal Gruppe)」と呼ぶ。
たとえば、最も単純な縮合物(K)の製造においてカーボネートと二価アルコールの反応比を1:1とすると、結果平均は、一般式1に記載のようなXYタイプの分子となる。
Figure 0005300267
縮合物(K)の製造においてカーボネートと三価アルコールの反応比を1:1とすると、結果平均は、一般式2に記載のようなXY2タイプの分子となる。焦点となる基はここではカーボネート基である。
Figure 0005300267
縮合物(K)の製造においてカーボネートと四価アルコールの反応比を同様に1:1とすると、結果平均は、一般式3に記載のようなXY3タイプの分子となる。焦点となる基はここではカーボネート基である。
Figure 0005300267
式1〜3において、Rが最初に定義され、R1は脂肪族または芳香族基である。
縮合物(K)は、たとえば一般式4に記載のようにカーボネートと三価アルコールのモル反応比を2:1として製造することもできる。ここで結果平均はX2Yタイプの分子となる。焦点となる基はここではOH基である。式4では、RおよびR1はそれぞれ式1〜3で定義されたものとする。
Figure 0005300267
たとえばジカーボネートまたはジオールのような二官能性の化合物を構成要素に追加する場合、たとえば一般式5に示すように鎖が伸長する。ここでも結果平均はXY2タイプの分子となる。焦点となる基はカーボネート基である。
Figure 0005300267
式5では、R2は有機の、好ましくは脂肪族の基であり、RおよびR1はそれぞれ上で定義されたものである。
2つ以上の縮合物(K)を合成に使用することも可能である。この文脈においてはまず、複数のアルコールおよび複数のカーボネートを使用することが可能である。また、使用するアルコールとカーボネートとホスゲンの比を選択することによって、種々の構造を有する種々の縮合物の混合物を得ることもできる。これは、カーボネートと三価アルコールの反応を例にとって説明することができる。出発材料を(II)に記載のように1:1の比で導入する場合は、結果はXY分子となる。出発材料を(IV)に記載のように2:1の比で使用する場合は、X2Y分子が得られる。1:1〜2:1の比率において、XY2およびX2Y分子の混合物が得られる。
本発明によれば、式1〜5を例にとって記述された単純な縮合物(K)は、分子間で優先的に反応して、本明細書では以下ポリ縮合物(P)と呼ぶ高官能性ポリ縮合物を形成する。縮合物(K)およびポリ縮合物(P)を生じさせる反応は、通常、0〜250℃、好ましくは60〜160℃で、バルクでまたは溶液中で行われる。一般に、特別な反応試薬に対して不活なあらゆる溶媒を使用することができる。好ましくは、デカン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミドまたはソルベントナフサなどの有機溶媒を使用するのがよい。
好ましい実施形態において、縮合反応はバルクで実施される。反応中で放出されたフェノールまたは一価アルコールROHは、必要であれば減圧下で反応平衡から蒸留によって除去され、反応を加速することができる。
蒸留による除去を意図する場合、反応中、沸点が140℃未満のアルコールROHを放出するカーボネートを用いることが常に推奨される。
反応を加速するため、触媒または触媒混合物を添加することができる。好適な触媒は、たとえば水酸化アルカリ金属、アルカリ金属カーボネート、アルカリ金属炭酸水素塩、好ましくはナトリウム、カリウムまたはセシウム、三級アミン、グアニジン、アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物、有機アルミニウム、有機スズ、有機亜鉛、有機チタン、有機ジルコニウムまたは有機ビスマス化合物または、たとえばDE10138216またはDE 10147712に記載のようなその他の複合金属シアン化物(DMC)触媒など、エステル化またはエステル交換反応を触媒する化合物である。
好ましいのは水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、イミダゾール、1−メチルイミダゾールまたは1,2−ジメチルイミダゾールなどのイミダゾール類、チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジラウレート、スズジオクトエート、ジルコニウムアセチルアセトネートまたはその混合物を使用することである。
触媒は一般に、アルコール混合物または使用するアルコールの量に基づいて、質量の50〜10000ppm、好ましくは100〜5000ppmを添加する。
また、好適な触媒などを添加し、好適な温度を選択することによって、分子間のポリ縮合反応を制御することができる。また、出発構成要素の組成および滞留時間を介してポリマー(P)の平均分子量を調節することも可能である。
高温で製造した縮合物(K)およびポリ縮合物(P)は一般的には室温で長期間安定である。
縮合物(K)の性状によって、縮合反応により、構造が異なり、分岐部を有するが架橋を持たないポリ縮合物(P)を生成することができる。さらに、理想的には、ポリ縮合物(P)は焦点となる基として1つのカーボネート基および2つ以上のOH基、または焦点となる基として1つのOH基および2つ以上のカーボネート基のいずれかを有する。反応基の数は、使用する縮合物(K)の性状およびポリ縮合の程度によって決定される。
たとえば、一般式2の縮合物(K)は三重の分子間縮合によって反応して、一般式6および7で示される2種類のポリ縮合物(P)を生成する。
Figure 0005300267
式6および7において、RおよびR1はそれぞれ上に定義したとおりである。
分子間ポリ縮合反応を終了させるには種々の方法がある。たとえば、温度を反応が停止し、縮合物(K)またはポリ縮合物(P)が保存において安定になる範囲まで低下させることができる。
また、たとえば塩基性触媒の場合はLewis酸またはプロチン酸を添加することによって、触媒を不活化することができる。
また別の実施形態において、縮合物(K)の分子間反応の結果として目的の程度までポリ縮合したポリ縮合物(P)が得られるとすぐに、(P)の焦点となる基に対して反応する基を有する産物をポリ縮合物(P)に添加して、反応を終了させることができる。たとえば、焦点となる基がカーボネート基である場合、モノ、ジまたはポリアミンを添加することができる。たとえば、焦点となる基がヒドロキシル基である場合は、エポキシ基を含むかOH基と反応する酸誘導体を含む化合物であるモノ、ジまたはポリイソシアネートをポリ縮合物(P)に添加することができる。
本発明の高官能性ポリカーボネートは通常、0.1ミリバール〜20バール、好ましくは1ミリバール〜5バールの圧力下で、回分式、半連続式または連続式に操作される反応器または反応器バッテリー内で製造される。
上述のような反応条件を調節することにより、また必要であれば好適な溶媒を選択することにより、本発明による産物はさらに製造後に精製することなく加工することができる。
さらに好ましい実施形態において、産物を低分子量の揮発性化合物から除去、すなわち除くことができる。このため、目的の程度の変換が行われたら、触媒は任意には不活化することができ、低分子量の揮発性構成要素、たとえばモノアルコール、フェノール、カーボネート、塩化水素、またはきわめて揮発性の高いオリゴマーまたは環状化合物は、必要であればガス、好ましくは窒素、二酸化炭素または大気を導入して、必要であれば減圧下で、蒸留によって除去することができる。
さらに好ましい実施形態において、本発明のポリカーボネートは、反応の結果として、既存の官能基に加えて他の官能基を手に入れることができる。官能化は、分子量の蓄積(Buildup)中またはその後、たとえば実際のポリ縮合の終了後に行われる。
分子量の蓄積前または蓄積中に、ヒドロキシル基またはカーボネート基に加えてさらなる官能基または官能性要素を有する構成要素が添加される場合は、カーボネートまたはヒドロキシル基以外の官能基が無作為に分布したポリカーボネートポリマーが得られる。
これらの作用は、たとえば、メルカプト基、一級、二級または三級アミノ基、エーテル基、カルボン酸の誘導体、スルホン酸の誘導体、ホスホン酸の誘導体、シラン基、シロキサン基、アリール基または長鎖アルキル基といったさらなる官能基または官能性要素を、ヒドロキシル基、カーボネート基またはカルバモイル基に加えて有する化合物を、ポリ縮合中に添加することによって得ることができる。カルバメート基による修飾に関しては、たとえばエタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、2−(ブチルアミノ)エタノール、2−(シクロヘキシルアミノ)エタノール、2−アミノ−1−ブタノール、2−(2’−アミノエトキシ)エタノールまたはアンモニアの高アルコキシル化産物、4−ヒドロキシピペリジン、1−ヒドロキシエチルピペラジン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、トリス(ヒドロキシエチル)−アミノメタン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンまたはイソホロンジアミンを使用することが可能である。
メルカプト基による修飾に関しては、たとえばメルカプトエタノールを使用することが可能である。一例として、三級アミノ基は、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミンまたはN,N−ジメチルエタノールアミンの取込みによって生成することができる。エーテル基は、たとえば二価またはそれよりも多い多価ポリエテロールの縮合によって得ることができる。長鎖アルカンジオールとの反応により、長鎖アルキル基を導入することができる。アルキルまたはアリールジイソシアネートとの反応により、アルキル、アリールおよびウレタン基または尿素基を有するポリカーボネートが生成される。
ジカルボン酸またはトリカルボン酸、たとえばジメチルテレフタレートまたはトリカルボン酸エステルを添加することにより、エステル基を得ることができる。
その後の官能化は、追加的な過程段階(段階c)で結果的に得られた高官能性の高分岐または高官能性の超分岐ポリカーボネートを、ポリカーボネートのOH基および/またはカーボネート基またはカルバモイル基と反応することのできる、好適な官能化試薬と反応させることによって行うことができる。
ヒドロキシル基を含む高官能性の高分岐または高官能性の超分岐ポリカーボネートは、たとえば酸基またはイソシアネート基を含む分子を添加することによって修飾することができる。たとえば、酸基を含有するポリカーボネートは、無水物基を含む化合物と反応させることによって得ることができる。
さらに、ヒドロキシル基を含む高官能性ポリカーボネートは、酸化アルキレン、たとえば酸化エチレン、酸化プロピレンまたは酸化ブチレンと反応させることによって、高官能性ポリカーボネートポリエーテルポリオールに変換することができる。
この過程の大きな利点は、経済的な能力である。縮合物(K)またはポリ縮合物(P)を生成するための反応および、ポリカーボネートを生成するための(K)または(P)と他の官能基または要素との反応はいずれも、1つの反応装置で実施することができ、技術的にも経済的にも有利である。
構成要素B2)として、本発明の成形組成物は、Axyタイプの超分岐ポリエステルを少なくとも1つ含むことができ、式中、
xは少なくとも1.1、好ましくは少なくとも1.3、特に少なくとも2であり、yは少なくとも2.1、好ましくは少なくとも2.5、特に少なくとも3である。
単位Aおよび/またはBとして混合物を使用することも無論可能である。
xyタイプのポリエステルは、x官能性分子Aおよびy官能性分子Bからなる縮合物である。分子A(x=2)としてのアジピン酸および分子B(y=3)としてのグリセロールからなるポリエステルがその一例である。
本発明の文脈において、高分岐ポリエステルB2は架橋結合のない巨大分子であり、構造および分子の両方が不均一であるヒドロキシル基およびカルボキシル基を有する。ひとつの考えうる構造は、デンドリマーと同じ方法による中心的分子に基づくものであるが、分岐の鎖長は不均一である。別の可能性は、官能側基を有する直鎖構造または直鎖および分岐分子部の2つの組み合わせである。デンドリマーおよび高分岐ポリマーの定義については、P.J.Flory,J.Am.Chem.Soc.1952,74,2718およびH.Freyら、Chem.Eur.J.2000,6,No.14,2499も参照されたい。
本発明の文脈における「分岐」とは、分岐の程度(DB)を意味し、樹状結合の平均数と分子毎の末端基の平均数との和は、10〜99.9%、好ましくは20〜99%、より好ましくは20〜95%がよい。
本発明の文脈における「デンドリマー性」は、分岐の程度が99.9〜100%であることを意味する。「分岐の程度」の定義については、H.Freyら、Acta Polym.1997,48,30およびB1の下で記載されている式を参照されたい。
構成要素B2)は好ましくは、GPC、PMMA標準、ジメチルアセトアミド溶離液で測定する場合、Mnが300〜30000g/mol、特には400〜25000g/molおよびさらに特には500〜20000g/molであるのがよい。
B2)は好ましくは、DIN 53240に準拠して、OH価が0〜600mg KOH/gのポリエステル、好ましくは1〜500mg KOH/gのポリエステル、特に好ましくは20〜500mg KOH/gのポリエステル、および好ましくはCOOH価が0〜600mg KOH/gのポリエステル、好ましくは1〜500mg KOH/gのポリエステル、特に好ましくは2〜500mg KOH/gのポリエステルを有する。
は、好ましくは−50℃〜140℃、特には−50〜100℃であるのがよい(DSC、DIN53765による)。
特に好ましいのは、少なくとも1つのOHまたはCOOH価が0を上回る、好ましくは0.1以上および特に好ましくは0.5以上である構成要素B2)である。
本発明による構成要素B2)は特に、下記の過程によって入手することができる。具体的には以下を反応させる。
(a)1つ以上のジカルボン酸または1つ以上のその誘導体と、1つ以上の少なくとも三価アルコールとを反応させる
または
(b)1つ以上のトリカルボン酸またはそれ以上のポリカルボン酸または1つ以上のその誘導体と、1つ以上のジオールとを反応させる。
溶媒の存在下、任意には無機触媒、有機金属触媒または低分子量有機触媒または酵素の存在下で、反応を行う。溶媒中の反応が好ましい製造方法である。
本発明の文脈において、高官能性超分岐ポリエステルB2)は、分子および構造が均一ではない。その分子の不均一性によりそれらはデンドリマーとは区別され、それがゆえにはるかに低コストで製造することができる。
変法(a)に従って反応させることのできるジカルボン酸の例としては、たとえば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン−α,ω−ジカルボン酸、ドデカン−α,ω−ジカルボン酸、シス−およびトランス−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、シス−およびトランス−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、シス−およびトランス−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、シス−およびトランス−シクロペンタン−1,2−ジカルボン酸およびシス−およびトランス−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸が挙げられ、
上述のジカルボン酸は下記から選択される1つ以上の基で置換してよい。
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、ネオペンチル、1,2−ジメチルプロピル、イソアミル、n−ヘキシル、イソヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニルおよびn−デシルなどのC1−C10アルキル基、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシルおよびシクロドデシルなどのC3−C12シクロアルキル基、好ましくはシクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル、
メチレンまたはエチリデンなどのアルキレン基または、
フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントリル、2−アントリル、9−アントリル、1−フェナントリル、2−フェナントリル、3−フェナントリル、4−フェナントリルおよび9−フェナントリルなどのC6−C14アリール基、好ましくはフェニル、1−ナフチルおよび2−ナフチル、より好ましくはフェニル。
置換ジカルボン酸の代表例としては、2−メチルマロン酸、2−エチルマロン酸、2−フェニルマロン酸、2−メチルコハク酸、2−エチルコハク酸、2−フェニルコハク酸、イタコン酸、3,3−ジメチルグルタル酸が挙げられる。
変法(A)に従って反応させることのできるジカルボン酸の例としては、たとえばマレイン酸およびフマル酸などのエチレン性不飽和酸、フタル酸、イソフタル酸またはテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
また、2つ以上の上記の代表例の混合物を使用することも可能である。
ジカルボン酸は、それ自体としてまたは誘導体の形態のいずれかで使用することができる。
誘導体は好ましくは、
−モノマーまたはその他のポリマー形態中の関連無水物
−モノ−またはジアルキルエステル、好ましくは、モノ−またはジメチルエステルまたは対応するモノ−またはジエチルエステル、またその他の場合は、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノールなどの高級アルコールから派生したモノ−およびジアルキルエステル
−およびモノ−およびジビニルエステルおよび
−混合エステル、好ましくはメチルエチルエステルである。
好ましい製造の文脈において、ジカルボン酸および1つ以上のその誘導体の混合物を使用することも可能である。また、1つ以上のジカルボン酸の複数の異なる誘導体の混合物を使用することができる。
特に好ましいのは、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸またはそのモノ−またはジメチルエステルを使用することである。きわめて特に好ましいのはアジピン酸を使用することである。
反応させることのできる少なくとも三価のアルコールの例としては、グリセロール、ブタン−1,2,4−トリオール、n−ペンタン−1,2,5−トリオール、n−ペンタン−1,3,5−トリオール、n−ヘキサン−1,2,6−トリオール、n−ヘキサン−1,2,5−トリオール、n−ヘキサン−1,3,6−トリオール、トリメチロールブタン、トリメチロールプロパンまたはジトリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリトリトールまたはジペンタエリトリトール、メソエリトリトール、トレイトール、ソルビトール、マンニトールなどの糖アルコール、上述の少なくとも三価アルコールの混合物が挙げられる。好ましいのはグリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンおよびペンタエリトリトールを使用することである。
変法(b)に従って反応させることのできるトリカルボン酸またはポリカルボン酸の例としては、ベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸、ベンゼン−1,3,5−トリカルボン酸、ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボン酸およびメリト酸が挙げられる。
トリカルボン酸またはポリカルボン酸は、それ自体としてまたは誘導体の形態のいずれかで本発明の反応中で使用することができる。
誘導体は好ましくは、
−モノマーまたはその他のポリマー形態中の関連無水物
−モノ−、ジ−またはトリアルキルエステル、好ましくは、モノ−、ジ−またはトリメチルエステルまたは対応するモノ−、ジ−またはトリエチルエステル、またその他の場合は、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノールなどの高級アルコールから派生したモノ−、ジ−およびトリエステル、またはその他の場合はモノ−、ジ−またはトリビニルエステル
−および混合メチルエチルエステルである。
本発明の文脈において、トリ−またはポリカルボン酸および1つ以上のその誘導体の混合物を使用することもできる。本発明の文脈において、1つ以上のトリ−またはポリカルボン酸の複数のさまざまな誘導体の混合物を使用して、構成要素B2)を得ることもできる。
本発明の変法(B)で使用されるジオールの例としては、エチレングリコール、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,2−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ブタン−2,3−ジオール、ペンタン−1,2−ジオール、ペンタン−1,3−ジオール、ペンタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ペンタン−2,3−ジオール、ペンタン−2,4−ジオール、ヘキサン−1,2−ジオール、ヘキサン−1,3−ジオール、ヘキサン−1,4−ジオール、ヘキサン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ヘキサン−2,5−ジオール、ヘプタン−1,2−ジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、イノシトールおよび誘導体、2−メチルペンタン−2,4−ジオール、2,4−ジメチル−ペンタン−2,4−ジオール、2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、ピナコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールHO(CH2CH2O)n−HまたはポリプロピレングリコールHO(CH[CH3]CH2O)n−Hまたは上記の化合物の2つ以上の代表的な化合物の混合物であって、式中、nは整数であり、4〜25であるものが挙げられる。1つのヒドロキシル基または上記のジオール中の両方のヒドロキシル基は、SH基で置換することができる。好ましくは、エチレングリコール、プロパン−1,2−ジオールおよびジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールおよびトリプロピレングリコールがよい。
変法(A)および(B)におけるAxyポリエステル中の分子Bに対する分子Aのモル比は、4:1〜1:4であり、特には2:1〜1:2である。
過程の変法(A)に従って反応させた少なくとも三価アルコールは、同じ反応性をもつヒドロキシル基を有することができる。好ましいのは、最初に同じ反応性を有するOH基をもつ少なくとも三価アルコールであるが、少なくとも1つの酸基と反応した場合、残るOH基に立体効果または電子効果によって反応性の低下が引き起こされることがある。たとえば、トリメチロールプロパンまたはペンタエリトリトールを使用した場合にこうした現象が起こる。
ただし、変法(b)に従って反応させた少なくとも三価アルコールも、少なくとも2種類の化学反応性を有するヒドロキシル基を有することができる。
官能基の反応性は、化学的理由(一級/二級/三級OH基など)または立体的理由のいずれかによって異なる。
たとえば、トリオールは、一級および二級ヒドロキシル基を有するトリオールであることができる。好ましい例はグリセロールである。
本発明の反応を変法(a)に従って実行する場合、ジオールおよび一価アルコールなしに作業を行うのが好ましい。
本発明の反応を変法(b)に従って実行する場合、モノ−またはジカルボン酸なしに作業を行うのが好ましい。
本発明の過程は、溶媒の存在下で実行される。好適な溶媒の例として挙げられるのは、パラフィンまたは芳香族の炭化水素である。特に好適なパラフィンは、n−ヘプタンおよびシクロヘキサンである。特に好適な芳香族は、トルエン、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレン、異性体混合物の形態をとるキシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼンおよびオルト−およびメタ−ジクロロベンゼンである。酸性触媒の不在下においてその他の特にきわめて好適な溶媒は、たとえば、ジオキサンまたはテトラヒドロフランなどのエーテル類およびたとえばメチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンなどのケトン類である。
本発明によれば、添加する溶媒の量は、使用し反応させる出発材料の質量に基づいて、少なくとも0.1質量%、好ましくは少なくとも1質量%、より好ましくは少なくとも10質量%である。使用し反応させる出発材料の質量に基づいて、過剰量の溶媒、たとえば1.01〜10倍量を使用することもできる。溶媒量が使用し反応させる出発材料の質量の100倍を超えると、反応速度が著明に落ち、反応物の濃度が著明に低くなり、反応時間が無駄に長くなってしまうため有利ではない。
本発明に基づいて好ましい過程を実行するには、添加剤として脱水剤を反応の開始時に添加して作業することができる。好適な例は、分子ふるい、特に4Å分子ふるいであるMgSO4およびNA2SO4である。反応中、さらに脱水剤を添加するか、使用している脱水剤を新たな脱水剤に取り替えることができる。反応中、水または形成されたアルコールを、たとえば水分離器を使用するなどして蒸留することも可能である。
過程は酸性触媒の不在下で実行することができる。好ましくは、酸性無機、有機金属または有機触媒、または2つ以上の酸性無機、有機金属または有機触媒の混合物の存在下で作業を行うのがよい。
本発明の文脈において、酸性無機溶媒の例としては、硫酸、リン酸、ホスホン酸、次亜リン酸、アルミニウム水和硫酸塩、ミョウバン、酸性シリカゲル(pH=6、特にはpH=5)および酸性の酸化アルミニウムが挙げられる。さらに、酸性無機触媒として使用できる化合物の例としては、一般式Al(OR)3のアルミニウム化合物および一般式Ti(OR)4のチタン酸塩であって、式中R基は同一でも異なっていてもよく、独自に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、ネオペンチル、1,2−ジメチルプロピル、イソアミル、n−ヘキシル、イソヘキシル、sec−ヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニルおよびn−デシルなどのC1−C10アルキル基、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシルおよびシクロドデシルなどのC3−C12シクロアルキル基、好ましくはシクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルから選択される化合物が挙げられる。
Al(OR)3またはTi(OR)4中のR基はすべて、同一であり、イソプロピルまたは2−エチルヘキシルから選択されるのが好ましい。
好ましい酸性有機金属触媒の例は、式中Rが上に定義されたとおりである、ジアルキル酸化スズであるR2SnOから選択される。酸性有機金属触媒の特に好ましい代表的な化合物は、「oxo−tin」またはジ−n−ブチルスズジラウレートとして市販されているジ−n−酸化ブチルスズである。
好ましい酸性有機触媒は、たとえばホスフェート基、スルホン酸基、硫酸塩基またはホスホン酸基を有する酸性の有機化合物である。特に好ましいのは、パラ−トルエンスルホン酸などのスルホン酸である。使用する酸性有機触媒は、約2mol%のジビニルベンゼンと架橋結合するスルホン酸基を含有するポリスチレン樹脂などの酸性イオン交換体であることができる。
また、2つ以上の上記の触媒の組み合わせを用いることもできる。また、個々の分子形態をとるこれらの有機または有機金属または無機触媒の固定化された形態を用いることもできる。
酸性無機、有機金属または有機触媒を使用する意図であれば、本発明に基づく使用量は、0.1〜10質量%、好ましくは0.2〜2質量%の触媒である。
本発明の過程は不活ガス雰囲気下、たとえば二酸化炭素、窒素またはそのなかでアルゴンについては特別に記載する必要がある希ガスの存在下で実施する。
本発明の過程は60〜200℃で実施する。好ましいのは、130〜180℃、特に150℃以下で作業するのがよい。特に好ましいのは、最高温度を145℃まで、きわめて特に好ましくは135℃までに設定することである。
本発明の過程における圧条件は、それ自体特に厳しいものではない。たとえば、10〜500mbarの明らかな減圧下で作業することは可能である。本発明の過程は、500mbarを超える圧で実行してもよい。単純性を理由に、好ましいのは大気圧下での反応である。ただし、わずかに高い圧、たとえば1200mbarまでで作業することは可能である。また、明らかな高圧下、たとえば10barまでで作業をすることも可能である。好ましいのは大気圧下での反応である。
本発明の過程の反応時間は一般的には10分間〜25時間、好ましくは30分間〜10時間、より好ましくは1〜8時間である。
反応が終了したら、多官能性超分岐ポリエステルは容易に、たとえば触媒および典型的には減圧下で実行する濃縮による濃縮物を濾過によって除去することによって単離することができる。さらにきわめて好適な作業方法は、水を添加した後に沈殿を行い、洗浄して乾燥する方法である。
構成要素B2)は、酵素または酵素の分解産物の存在下で製造することもできる(DE−A10163163による)。本発明の文脈において、本発明に従って反応させるジカルボン酸は酸性有機触媒には含めない。
好ましいのはリパーゼまたはエステラーゼを使用することである。きわめて好適なリパーゼおよびエステラーゼは、Candida cylindracea、Candida lipolytica、Candida rugosa、Candida Antarctica、Candida utilis、Chromobacterium viscosum、Geolrichum viscosum、Geotrichum candidum、Mucor javanicus、Mucor mihei、ブタ膵、シュードモナス類、蛍光菌、Pseudomonas cepacia、Rhizopus arrhizus、Rhizopus delemar、Rhizopus niveus、Rhizopus oryzae、Aspergillus niger、Penicillium roquefortii、Penicillium camembertiiまたはバチルス類およびBacillus thermoglucosidasius由来のエステラーゼである。特に好ましいのは、Candida antarcticaリパーゼBである。一覧化されたこれらの酵素は、たとえばデンマークのNovozymes Biotech Inc.から購入することができる。
酵素は固定化された形態、たとえばシリカゲルまたはLewatit(登録商標)上で使用するのが好ましい。酵素を固定化する過程はそれ自体既知であり、たとえばKurt Faber, "Biotransformation in organic chemistry", 3rd Edition 1997, Springer Verlag, Chapter 3.2 "Immobilization" pp. 345−356を参照することができる。固定化された酵素は、たとえばデンマークのNovozymes Biotech Inc.から購入することができる。
固定化された酵素の使用量は、使用し反応させる出発材料すべての質量に基づいて、0.1〜20質量%、特には10〜15質量%である。
本発明の過程は、60℃を超える温度で実行する。100℃以下の温度で作業するのが好ましい。80℃以下が好ましく、62〜75℃が特に好ましく、65〜75℃がさらに好ましい。
本発明の過程は溶媒の存在下で実行される。好適な溶媒の例は、パラフィンまたは芳香族などの炭化水素である。特に好適なパラフィンは、n−ヘプタンおよびシクロヘキサンである。特に好適な芳香族は、トルエン、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレン、異性体混合物の形態をとるキシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼンおよびオルト−およびメタ−ジクロロベンゼンである。さらにきわめて好適な溶媒は、エーテル類、たとえば、ジオキサンまたはテトラヒドロフランおよびたとえばメチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンなどのケトン類である。
溶媒の添加量は、使用し反応させる出発材料の質量に基づき、少なくとも質量で50/51、より好ましくは少なくとも質量で100/101である。溶媒の質量の10000/10001を超える量は、反応速度が著明に落ち、反応物の濃度が著明に低くなり、反応時間が無駄に長くなってしまうため好ましくない。
本発明の過程は、500mbarを超える圧で実行される。好ましいのは大気圧下またはそれよりもわずかに高圧のたとえば1200mbarまでの反応である。また、明らかな高圧下、たとえば10barまでで作業をすることも可能である。好ましいのは大気圧下での反応である。
本発明の過程の反応時間は、一般的には4時間〜6日間、好ましくは5時間〜5日間、さらに好ましくは8時間〜4日間である。
反応が終了したら、多官能性超分岐ポリエステルは、たとえば一般的には減圧下で実行する酵素を濾過によって除去し、混合物を濃縮することによって単離することができる。さらにきわめて好適な作業方法は、水を添加した後に沈殿を行い、洗浄して乾燥する方法である。
本発明の過程によって得られる多官能性超分岐ポリエステルは、特に無色かつ樹脂化の材料の含有量が少ないという特性を有する。超分岐ポリマーの定義については、P.J.Flory,J.Am.Chem.Soc.1952,74,2718およびA.Sunderら、Chem.Eur.J.2000,6,no.1,1−8も参照されたい。ただし、本発明の文脈において、「高官能性超分岐」は分岐の程度、すなわち樹状結合の平均数と分子毎の末端基の平均数の和が、10〜99.9%、好ましくは20〜99%、より好ましくは30〜90%である(本主題については、H.Freyら、Acta Polym.1997,48,30を参照されたい)。
本発明のポリエステルの分子量Mwは、500〜50000g/mol、好ましくは1000〜20000g/mol、より好ましくは1000〜19000g/molである。多分散性は1.2〜50、好ましくは1.4〜40、より好ましくは1.5〜30、最も好ましくは1.5〜10である。一般的にはきわめて溶けやすく、テトラヒドロフラン(THF)、n−酢酸ブチル、エタノールおよび多数のその他の溶媒中で、本発明のポリエステルの50質量%、場合によっては80質量%までを用いて、裸眼ではゲル粒子が検出できないほど透明な溶液を製造することができる。
本発明の高官能性超分岐ポリエステルは、カルボキシル末端基、カルボキシルおよびヒドロキシル末端基および好ましくはヒドロキシル末端基を有する。
混合物中で用いる場合、構成要素B1):B2)の比は好ましくは1:20〜20:1、特には1:15〜15:1、きわめて特には1:5〜5:1である。
使用する超分岐ポリカーボネートB1)/ポリエステルB2)はナノ粒子である。化合物材料中の粒径は、20〜500nm、好ましくは50〜300nmである。こうした化合物材料は、たとえばUltradur(登録商標)high speedとして購入することができる。
構成要素C)として、本発明の成形組成物は、0.01〜10質量%、好ましくは0.5〜7質量%、特には1〜5質量%のカルボジイミドを、好ましくは60mol%以下、好ましくは30mol%以下のその他のイソシアネートに基づく単位を含む2,4’−MDI(2,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン)中で含む。
好ましいのは、2,4’−MDI単独で形成されるオリゴマーのカルボジイミドである。ただし、少なくともさらに1つの二官能性または多官能性芳香族イソシアネートを60mol%まで、好ましくは30mol%まで使用することも可能である。こうしたコオリゴマーも依然として優れた性能特性を有する。
さらに有用なイソシアネートは基本的に4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタンまたはナフタレン1,5−ジイソシアネートなどの二環系化合物、および、4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタンの製造中に得られる多環系の高官能性イソシアネートである。これらの多官能性イソシアネートの分画は、好ましくは2,4’−MDIと他のジイソシアネートの混合物に基づき、0.5〜5質量%を占める。
一般にポリエステルに特によく組み入れられて安定化させることができるため、平均縮合度が2〜10のオリゴマーのカルボジイミドが好ましい。より縮合度の高いカルボジイミドは一般に硬く融解しやすく、そのため、ポリマーのポリエステルに均一に混合することが容易ではない。
これらの構成要素中のオリゴマーのカルボジイミドは、依然として遊離型のイソシアネート基を有するため、ある程度までしか保管できず、そのため、最終使用まで迅速に送る必要がある。そのため、一般に好ましいのは、イソシアネート基がアルコールまたはアミンで飽和して、ウレタンまたは尿素基を形成するような本発明に基づく化合物である。
このアルコールおよびアミンの化学的性状は、たとえば自明のことであるが、カルボキシル基などの反応性基を有さない限りはそれほど重要性をもたない。一般に好ましいのはアルコールであり、特にメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、2−エチルヘキサノールおよびドデカノールなどのC〜C18アルコールおよび特にC〜Cアルカノールが有用である。
アミンについては、好ましくは合計2〜12個の炭素原子を有する二級ジアルキルアミン、たとえばジエチルアミン、ジプロピルアミンおよびジブチルアミンも好適であるが、未変換の残留量を技術的にもコスト的にも不便なことに除去する必要が生じるほど不快な匂いを通常発するという欠点がある。
イソシアネートのオリゴ縮合は40〜200℃で実施することができる。適切な過程に関する記述は、ここでも触媒の使用を推奨するW.Neumann And P.Fischer,Angew.Chemie74,801(1962)にみられる。特に好適な触媒は、1−メチル−1−ホスファ−2−シクロペンテン1−オキシドおよび1−メチル−1−ホスファ−3−シクロペンテン1−オキシドなどのホスホレンオキシドである。反応は通常、40〜200℃、好ましくは80〜200℃、より好ましくは100〜180℃、特には120〜180℃で実施する。反応中の圧は、通常0.001〜10bar、好ましくは0.001〜1bar、より好ましくは0.001〜0.7bar、特には0.01〜0.5barである。
温度、触媒の種類、触媒の量および反応時間などの反応条件の選択は、当業者が通例の方法で縮合度を調節するように行うことができる。反応の進行をモニターするのにもっとも簡単な方法は、NCOの含量を測定することである。粘度の上昇、色の深化またはCOの変化といった他のパラメータも、反応の進行および制御に使用することができる。
縮合が終了した後、通常は上述の理由から推奨されるように、この構成要素を縮合産物に好ましくは少し多めに添加して、遊離型イソシアネート基をアルコールまたはアミンと反応させ、その構成要素を反応させ、減圧下で残余を蒸留によって除去するか、そのまま産物に残すかのいずれかを行う。
好ましい実施形態において、本発明のカルボジイミドは、最初は50mol%以下、好ましくは40mol%以下のイソシアネート基をアルコールまたはアミンと反応させ、その後縮合反応を起こさせるという方法で製造することができる。この手法は、特に2,4’−MDIを他のジイソシアネートとの混合物中で使用する場合に好ましい。
本過程の縮合においては、一官能性の連鎖破壊化合物がすでに存在しているため、比較的均一な縮合度を得ることができる。アルコールまたはアミンの量が、たとえばすべてのイソシアネート基の量の20mol%である場合、平均縮合度5がそこから算出され、これは現在までの知見による実際の縮合度にほぼ合致する。50mol%の場合、理論的には二量体が得られ、アルコールおよびアミンの量が50mol%を超える場合は、二量体のカルボジイミドのみが得られるのではなく、使用するジイソシアネートの対応するビスウレタンまたはビスウレアも同時に得られ、これらはそれ自体目的となるジイミドの機能を有さず、カルボジイミドのプラスチック材への組み込みが容易になる。
好ましい構成要素C)は、触媒の存在下での2,4’−MDIの反応によるカルボジイミドの製造過程で得ることができ、その使用する触媒の量は、過程のすべての供給原料の0.1〜200ppm、好ましくは0.1〜100ppmおよびとくには1〜80ppmであり、触媒はカルボジイミドの製造後も産物中に留まる。
好ましい本発明のカルボジイミドは、カルボジイミド化のための触媒の含量として0.1〜200ppm、好ましくは0.1〜100ppmを有する。
構成要素D)として、本発明の成形組成物は、0〜60質量%、特に50質量%以下の他の添加剤および加工補助剤を含むことができる。
構成要素D)として、本発明の成形組成物は、2〜40個の炭素原子、好ましくは2〜6個の炭素原子を有する脂肪族飽和アルコールまたはアミンとともに、10〜40個の炭素原子、好ましくは16〜22個の炭素原子を有する飽和または不飽和脂肪族カルボン酸のエステルまたはアミドを少なくとも1つを、0〜5質量%、好ましくは0.05〜3質量%および特には0.1〜2質量%含むことができる。
カルボン酸は一塩基でも二塩基でもよい。言及することのできる例としては、ペラルゴン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、マルガリン酸、ドデカン二酸、ベヘン酸、およびより好ましくは、ステアリン酸、カプリン酸およびモンタン酸(30〜40個の炭素原子を有する脂肪酸の混合物)も挙げられる。
脂肪族アルコールは、一価から四価であることができる。アルコールの例としては、n−ブタノール、n−オクタノール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリトリトールが挙げられ、好ましくはグリセロールおよびペンタエリトリトールがよい。
脂肪族アミンは、一官から三官能性であることができる。その例としては、ステアリルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジ(6−アミノヘキシル)アミンが挙げられ、特に好ましいのはエチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンである。これとともに、好ましいエステルまたはアミドはグリセロールジステアレート、グリセロールトリステアレート、エチレンジアミンジステアレート、グリセロールモノパルミテート、グリセリルトリラウレート、グリセリルモノベヘネートおよびペンタエリトリチルテトラステアレートである。
また、異なるエステルまたはアミドの混合物、または目的の混合比でアミドと組み合わせたエステルを使用することも可能である。
さらに通常の添加剤D)は、たとえば、40質量%以下、好ましくは30質量%以下の弾性ポリマーである(衝撃改質剤、エラストマーまたはラバーと呼ばれることも多い)。
きわめて一般的な用語において、これらは好ましくは少なくとも2つの下記のモノマーから形成されるコポリマーである。エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブテン、イソプレン、クロロプレン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルおよび、アルコール構成要素中に1〜18個の炭素原子を有するアクリルおよび/またはメタクリルエステル。
この種のこうしたポリマーについては、たとえばHouben−Weyl,Methoden der organischen Chemie [Methods oF Organic Chemistry],Vol.14/1 (Georg−Thieme−Verlag,Stuttgart,Germany,1961),pages392−406およびC.B.Bucknallによる研究論文"Toughened Plastics" (Applied Science Publishers,London,UK,1977)に記載がある。
こうしたエラストマーのいくつかの好ましい種類を以下に記述する。
こうしたエラストマーの好ましい種類は、エチレン−プロピレン(EPM)およびエチレン−プロピレン−ジエン(EPDM)ラバーと呼ばれるものである。
EPMラバーは一般に、事実上二重結合の残留がないのに対し、EPDMラバーは炭素原子100個に対して1〜20の二重結合を有することができる。
EPDMラバーのためのジエンモノマーの例としては、イソプレンおよびブタジエンなどの共役ジエン、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエンおよび1,4−オクタジエンなどの、5〜25個の炭素原子を有する非共役ジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエンおよびジシクロペンタジエンなどの環状ジエンおよび、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、2−メタリル−5−ノルボルネンおよび2−イソプロペニル−5−ノルボルネンなどのアルケニルノルボルネン、3−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]−3,8−デカジエンなどのトリシクロジエン、またはその混合物が挙げられる。好ましいのは、1,5−ヘキサジエン、5−エチリデンノルボルネンおよびジシクロペンタジエンである。EPDMラバーのジエン含量は好ましくは、ラバーの総質量の0.5〜50質量%、特には1〜8質量%がよい。
EPMおよびEPDMラバーは好ましくは、反応性カルボン酸またはこれらの誘導体でグラフトされることもできる。例としては、アクリル酸、メタクリル酸およびその誘導体、たとえばグリシジル(メタ)アクリレートおよびマレイン酸無水物も挙げられる。
好ましいラバーのさらなる群は、アクリル酸および/またはメタクリル酸および/またはこれらの酸のエステルとのエチレンのコポリマー類である。ラバーはさらに、マレイン酸およびフマル酸などのジカルボン酸またはこれらの酸の誘導体、たとえばエステルおよび無水物および/またはエポキシ基を含むモノマーを含むことができる。ジカルボン酸誘導体を含むか、エポキシ基を含むこれらのモノマーは好ましくは、ジカルボン酸基および/またはエポキシ基を包含し、一般式I、II、IIIまたはIVを有するモノマーをそのモノマー混合物に添加することにより、ラバーに組み入れられる。
Figure 0005300267
式中、R1〜R9は1〜6個の炭素原子を有する水素またはアルキル基であり、mは0〜20の整数であり、gは0〜10の整数であり、pは0〜5の整数である。
1〜R9基は好ましくは水素であり、式中mは0または1であり、gは1である。対応する化合物は、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸無水物、アリルグリシジルエーテルおよびビニルグリシジルエーテルである。
式I、IIおよびIVの好ましい化合物は、マレイン酸、マレイン酸無水物および、グリシジルアクリレートおよびグリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有アクリル酸および/またはメタクリル酸のエステル、tert−ブチルアクリレートなどの三級アルコールとのエステルである。後者は遊離型のカルボキシル基を全く有さないが、その挙動は遊離酸に類似しており、そのため、潜在性カルボキシル基を有するモノマーと呼ばれる。
コポリマーは有利には50〜98質量%のエチレン、0.1〜20質量%のエポキシ基および/またはメタクリル酸および/または無水物基を含むモノマーを含むモノマーからなり、残量は(メタ)アクリルエステルである。
特に好ましいのは、
50〜98質量%、特には55〜95質量%のエチレン、
0.1〜40質量%、特には0.3〜20質量%のグリシジルアクリレートおよび/またはグリシジルメタクリレート、(メタ)アクリル酸および/またはマレイン酸無水物、および
1〜45質量%、特には10〜40質量%のn−ブチルアクリレートおよび/または2−エチルヘキシルアクリレートからなるコポリマーである。
その他のアクリル酸および/またはメタクリル酸の好ましいエステルは、メチル、エチル、プロピル、イソブチルおよびtert−ブチルエステルである。
また、ビニルエステルおよびビニルエーテルもコモノマーとして使用することができる。
上述のエチレンコポリマーは、それ自体既知の過程によって、好ましくは高圧および高温でのランダム共重合によって製造することができる。適切な過程はよく知られている。
好ましいエラストマーは、その製造法がたとえばBlackleyの研究論文"Emulsion polymerization"などに記載されているエマルジョンポリマーでもある。使用することのできる乳化剤および触媒はそれ自体既知である。
原則的に、均質的な構造を有するエラストマーまたはシェル構造を有するエラストマーを使用することが可能である。シェルタイプの構造は、個々のモノマーの添加の配列によって決定される。すなわち、ポリマーの形態はこの添加の配列によっても影響を受ける。
本明細書でエラストマーのラバー分画の製造についてあくまでも例として言及するモノマーは、たとえばn−ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレートなどのアクリレート、対応するメタクリレート、ブタジエンおよびイソプレンおよびその混合物である。これらのモノマーは、たとえばスチレン、アクリロニトリル、ビニルエーテルなどのさらなるモノマー、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートまたはプロピルアクリレートなどのさらなるアクリレートまたはメタクリレートと共重合することができる。
エラストマーの軟質相およびゴム相(ガラス転移温度0℃未満)は、コア、外殻または中間シェル(その構造が2つ以上のシェルを有するエラストマーの場合)であることができる。1つ以上のシェルを有するエラストマーも、ゴム相からなる1つ以上のシェルを有することができる。
1つ以上の硬成分(ガラス転移温度20℃以上)が関与する場合、ゴム相に加えて、エラストマーの構造内で、それらは一般に、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、メチルアクリレート、エチルアクリレートまたはメチルメタクリレートなどのアクリルエステルまたはメタクリルエステルといった主要なモノマーとしての重合によって製造される。また、より比率の少ないさらなるコモノマーを使用することも可能である。
場合によっては、反応性基を表面に有するエマルジョンポリマーを使用することが有利であることが明らかにされている。こうした基の例としては、エポキシ、カルボキシル、潜在性カルボキシル、アミノおよびアミド基、また一般式
Figure 0005300267
[式中、置換基は下記のように規定することができる。
10は水素またはC1−C4−アルキル基であり、
11は水素、C1−C8−アルキル基またはアリール基、特にはフェニルであり、
12は水素、C1−C10−アルキル基、C6−C12−アリール基または−OR13であり、
13はC1−C6−アルキルまたはC6−C12アリール基であって、任意にはO−またはN含有基で置換されることができ、
Xは化学結合、C1−C10−アルキレン基またはC6−C12−アリレン基または
Figure 0005300267
であり、
YはO−ZまたはNH−Zであり、
ZはC1−C10−アルキレンまたはC6−C12−アリレン基である]のモノマーを使用することによって導入される官能基が挙げられる。
EP−A208187に記載のグラフトモノマーも、表面の反応性基を導入するのに好適である。
さらなる例としては、アクリルアミド、メタクリルアミドおよび、(N−tert−ブチルアミノ)エチルメタクリレート、(N,N−ジメチルアミノ)エチルアクリレート、(N,N−ジメチルアミノ)メチルアクリレートおよび(N,N−ジエチルアミノ)エチルアクリレートといったアクリル酸またはメタクリル酸の置換エステルが挙げられる。
ゴム相の粒子も架橋結合していてよい。架橋結合モノマーの例としては、1,3−ブタジエン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートおよびジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレートおよびEP−A50265に記載の化合物が挙げられる。
また、グラフト結合モノマーと呼ばれる、重合において異なる速度で反応する2つ以上の重合可能な二重結合を有するモノマーを使用することも可能である。好ましいのは、少なくとも1つの反応性基がもう一方のモノマーとほぼ同じ速度で重合するのに対して、もう一方の反応性基(または複数の反応性基)がたとえば著明に緩徐に重合するような化合物を使用することである。重合速度が異なることによって、ゴムのなかで不飽和二重結合の一定の比率が生じる。さらなる相をこの種のゴム上にグラフトする場合、ゴム中に存在する二重結合の少なくともいくつかは、そのグラフトモノマーと反応して化学結合を形成する。すなわち、グラフとされた相が少なくとも部分的に化学結合を介してグラフトベースに結合する。
こうしたグラフト結合モノマーの例としては、アリル基、特にエチレン性不飽和カルボン酸のアリルエステル、たとえばアリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジアリルマレアート、ジアリルフマレート、ジアリルイタコネートまたは対応するこれらのジカルボン酸のモノアリル化合物を含むモノマーが挙げられる。また、さらに好適なグラフト結合モノマーが多数存在する。さらなる詳細については、たとえばUS−A4148846を参照されたい。
一般に、衝撃改質ポリマーにおけるこれらの架橋結合モノマーの比率は、衝撃改質ポリマーの5質量%以下、好ましくは3質量%以下である。
好ましいエマルジョンポリマーのいくつかを下に列記する。ここではまず、コアを有するグラフトポリマー、少なくとも1つの外シェルを有するグラフトポリマーおよび下記の構造を有するポリマーの順で言及する必要がある。
Figure 0005300267
これらのグラフトポリマー、特にABSポリマーおよび/またはASAポリマーは、好ましくはPBTの衝撃改質のため、40質量%までの量で使用し、必要であれば、40質量%までのポリエチレンテレフタレートとの混合物で使用する。対応する混合製品は、商標Ultradur(登録商標)S(以前のBASF AG社のUltrablend(登録商標)S)として入手することができる。
その構造が1つ以上のシェルを有するグラフトポリマーの代わりに、1,3−ブタジエン、イソプレンおよびn−ブチルアクリレートまたはそれらのコポリマーからなる、均質、すなわち単一シェルのエラストマーを使用することも可能である。これらの産物も、架橋結合モノマーまたは反応性基を有するモノマーを用いて製造することができる。
好ましいエマルジョンポリマーの例としては、n−ブチルアクリレート/(メタ)アクリル酸コポリマー、n−ブチルアクリレート/グリシジルアクリレートまたはn−ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレートコポリマー、n−ブチルアクリレートからなるか、ブタジエンに基づく内部コアを有するグラフトポリマーおよび前述のコポリマーからなる外部シェルを有するグラフトポリマーおよび反応性基を供給するコモノマーとエチレンとのコポリマーが挙げられる。
記載されたエラストマーは、たとえば懸濁重合といった他の従来の過程によって製造することもできる。
好ましいのは、DE−A3725576、EP−A235690、DE−A3800603およびEP−A319290に記載のようなシリコンラバーである。
無論、上記のラバーの種類の混合物を使用することもできる。
線維状または粒子状充填剤D)には、カーボン繊維、ガラス繊維、ガラスビーズ、アモルファスシリカ、アスベスト、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、白亜、粉末石英、マイカ、硫酸バリウムおよび長石が含まれ、これらは50質量%以下、特には40質量%以下の量で使用される。
好ましい線維状充填剤には、カーボン繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウム繊維が含まれ、特に好ましいのはEガラスの形態をとるガラス繊維である。これらは、ロービングまたは市販の刻みガラスの形態で使用することができる。
好ましいのは特にガラス繊維D)と構成要素B)が1:100〜1:2、好ましくは1:10〜1:3の比率で混合された混合物である。
線維状充填剤は、熱可塑性物質によりよく適合するため、シラン化合物で表面を前処理することができる。
好適なシラン化合物は、一般式
(X−(CH2nk−Si−(O−Cm2m+14-k
[式中、置換基がそれぞれ以下のように定義される
Xは、
Figure 0005300267
であり、
nは2〜10、好ましくは3〜4の整数であり、
mは1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、
kは1〜3の整数、好ましくは1である]の化合物である。
好ましいシラン化合物は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシランおよびアミノブチルトリエトキシシランおよび置換基Xとしてグリシジル基を含む対応シランである。
シラン化合物は表面コーティングのため、一般には0.05〜5質量%、好ましくは0.5〜1.5質量%、特には0.8〜1質量%(Dに対して)の量で使用する。
針状のミネラル充填剤も好適である。
本発明の文脈において、針状のミネラル充填剤は針状の特徴を強力に開発したミネラル充填剤である。一例は針状珪灰石である。ミネラルは好ましくは8:1〜35:1、好ましくは8:1〜11:1のL/D(長さ対直径)比を有する。ミネラル充填剤は、必要であれば、前述のシラン化合物で前処理することができるが、前処理は重要ではない。
さらなる充填剤には、カオリン、焼成カオリン、珪灰石、タルクおよびチョークが含まれる。
構成要素D)として、本発明の熱可塑性成形組成物は、安定剤、酸化遅延剤、熱分解抵抗剤、紫外線による分解の抵抗剤、潤沢剤および離型剤、染料および色素といった着色剤、成核剤、可塑剤などの通常の加工補助剤を含むことができる。
酸化遅延剤および熱安定剤の例としては、熱可塑性成形組成物の質量の1質量%までの濃度における、立体的に込み合ったフェノールおよび/または亜リン酸塩、ヒドロキノン、ジフェニルアミンなどの芳香族二級アミン、これらの基の種々の置換の代表およびその混合物が挙げられる。
成形組成物の2質量%までで一般に使用されるUV安定剤には、種々の置換レソルシノール、サリチル酸塩、ベンゾトリアゾールおよびベンゾフェノンが含まれる。
二酸化チタン、群青、酸化鉄およびカーボンブラックといった無機顔料、またフタロシアニン、キナクリドンおよびペリレンといった有機顔料、ニグロシンおよびアントラキノンなどの染料を添加することが可能である。
使用することのできる成核剤は、フェニルホスホン酸ナトリウム、アルミナ、シリカおよび好ましくはタルクである。
さらなる潤沢剤および離型剤は一般的には1質量%までの量で使用する。好ましいのは長鎖脂肪酸(ステアリン酸またはベヘン酸など)、これらの塩(ステアリン酸カルシウムまたはステアリン酸亜鉛など)またはモンタンワックス(鎖長が28〜32個の炭素原子である長鎖飽和カルボン酸からなる混合物)およびモンタン酸カルシウムまたはモンタン酸ナトリウム、および低分子量ポリエチレンワックスおよび低分子量ポリプロピレンワックスである。
可塑剤の例には、ジオクチルフタレート、ジベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、炭化水素油およびN−(n−ブチル)ベンゼンスルホンアミドが含まれる。
また、本発明の成形組成物は、0〜2質量%のフルオリン含有エチレンポリマーを含むことができる。これらは、フルオリンを55〜76質量%、好ましくは70〜76質量%含むエチレンのポリマーである。
その例は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーおよび比較的低比率(一般には50質量%以下)の共重合可能なエチレン性不飽和モノマーを有するテトラフルオロエチレンコポリマーである。これらは、たとえばSchildknechtによる"Vinyl and Related Polymers", Wiley−Verlag,1952,pages484−494およびWAllによる"Fluoropolymers" (Wiley Interscience,1972)に記載がある。
これらのフルオリン含有エチレンポリマーは、成形組成物中に均一に分布し、好ましくは粒径D50(数平均)が0.05〜10μm、特には0.1〜5μmである。これらの小さな粒径は、フルオリン含有エチレンポリマーの水分散液を使用し、それらをポリエステル融解物中に組み入れることでより好ましく達成される。
本発明の熱可塑性成形組成物は、それ自体既知の方法によって、出発成分を、スクリュー押し出し機、ブラベンダー混合器またはバンベリー混合器といった従来の混合器で混合した後、押し出しを行うことによって製造することができる。押し出し後、押し出し物を冷却し、粉砕する。また、あらかじめ個々の構成成分を混合してから、残りの出発材料を個々におよび/または混合物として添加することも可能である。混合温度は一般には230〜290℃である。
さらに好ましい方法において、構成要素B)およびC)および必要であればD)をプレポリマーと混合し、合成し、顆粒化する。続いて、結果得られた顆粒を不活化ガスの存在下で、構成要素A)の融点を下回る温度で、持続的にまたはバッチごとに、目的の粘度が得られるまで固相で縮合する。
本発明の熱可塑性成形組成物は、優れた流動性と同時に優れた機械的特性を有する。
特に、個々の構成要素の加工(凝集またはケーキングを除く)は問題なく、短いサイクル時間で可能であるため、特に薄壁の構成要素は応用が可能で、金型付着物はほとんど出ない。
選択した合成用材料の形態を透過電子顕微鏡法で調査した。混合物中の粒子の分散状態は優れていることが確認される。粒径20〜500nmが確認された。典型的な添加物の浸出は最小限度であった。
これらの材料は繊維、シートおよびあらゆる種類の成形体、特にプラグ、スイッチ、包装部品、包装カバー、ヘッドランプベゼル、シャワーヘッド、付属品、アイロン、回転スイッチ、ストーブ制御装置、揚げ物器のふた、ドアハンドル、(後方)ミラーの囲い、(尾板)スクリーンワイパー、光学伝導体のシースに好適である。
実施例
構成要素A
粘度数VN 130ml/gのポリブチレンテレフタレートおよびカルボキシル末端基の含量34meq/kg(BASF AGのUltradur(登録商標)B 4500)(0.5質量%のフェノール/o−ジクロロベンゼン溶液中でVN測定、25℃で1:1の混合)
ポリカーボネートB1の製造方法
一般的方法
第1表に示すように、等モル量の多価アルコールおよびジエチルカーボネートを撹拌機、還流縮合器および内部温度計を備えた三つ首フラスコで混合し、触媒250ppm(アルコール量に対し)を添加した。この混合物を攪拌しながら100℃まで過熱し、*に指示されているように実験中に140℃まで過熱し、この温度で2時間攪拌した。反応が進行すると、放出される一価アルコールの気化冷却が始まる結果、反応混合物の温度が下がった。還流縮合器を、傾斜縮合器に代え、エタノールを蒸留によって除去し、反応混合物の温度を緩徐に160℃まで上昇させた。
蒸留によって除去したエタノールを冷却した丸底フラスコに収集して計量し、理論上可能な完全変換量に基づいた百分率として変換率を測定した(第1表参照)。
溶出物をジメチルアセタミドおよび標準物質をポリメチルメタクリレート(PMMA)として、反応産物をゲル浸透クロマトグラフィーにより分析した。
Figure 0005300267
構成要素C:オリゴマーのカルボジイミドの合成
等量の2,4’−ジイソシアナトジフェニルメタンおよび4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタンの混合物600g(2.4mol)を、温度計および滴下漏斗を備えた撹拌フラスコで90℃まで加熱した。これに、エタノール73.6g(1.6mol)を添加した。60分後、混合物中のNCO含量は20.2質量%まで減少した。その後、クロロベンゼン中の1質量%の1−メチル−1−ホスファ−2−シクロペンテン1−オキシドおよび1−メチル−1−ホスファ−3−シクロペンテン1−オキシドの混合物溶液3.36gを添加し、200mbarの圧をかけ、反応混合物を150℃まで加熱した。105分後、混合物のNCO含量は3.1質量%であった。混合物を125℃まで冷却し、残るNCO基をエタノール23g(0.5mol)の添加によって変換した。
産物の融点は112〜116℃であった。
構成要素D,厚み平均が10μmのガラス繊維(エポキシ−シラン化サイズ)
成形組成物の製造
構成要素A)〜D)を2軸押し出し機中で、250〜260℃で混合し、水浴中に押し出した。顆粒化および乾燥後、被験標本を射出成形して試験した。
顆粒をISO527−2に従ったダンベル形試験片に射出成形し、破断点伸び試験を実施した。また、衝撃強さをISO179−2に従って測定し、粘度(DIN53728によるPBT用溶媒、フェノール/1,2−ジクロロベンゼン(1:1)ISO1628)、MVR(ISO1133)および流動挙動を試験し、難燃性をUL94に従って測定した。
本発明の組成物および測定結果を表に示す。
表:
Figure 0005300267

Claims (14)

  1. A)0〜98.9質量%の少なくとも1つの熱可塑性ポリエステル、
    B)0.01〜0質量%の、B1)OH価が1〜600mg KOH/gDIN 53240, 第2部)を有する高分岐または超分岐ポリカーボネートを少なくとも1つまたはB1)とB2)式中xが少なくとも1.1であり、yが少なくとも2.1であるAxy型の高分岐または超分岐ポリエステルを少なくとも1つとの混合物、
    C)0.1〜10質量%の少なくとも1つのカルボジイミド、
    D)0〜60質量%のさらなる添加物を含み、構成要素A)〜D)の質量%の合計が100%となる熱可塑性成形組成物。
  2. 構成要素B1)の数平均分子量Mnが100〜15000g/molである、請求項1に記載の熱可塑性成形組成物。
  3. 構成要素B1)のガラス転移温度Tgが−80℃〜140℃である、請求項1または2に記載の熱可塑性成形組成物。
  4. 構成要素B1)の23℃における粘度(mPas)(DIN 53019による)が50〜200000である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
  5. 構成要素B2)の数平均分子量Mnが300〜30000g/molである、請求項1から4までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
  6. 構成要素B2)のガラス転移温度Tgが−50℃〜140℃である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
  7. 構成要素B2)のOH価(DIN 53240による)が0〜600mg KOH/gのポリエステルである、請求項1から6までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
  8. 構成要素B2)のCOOH価(DIN 53240による)が0〜600mg KOH/gのポリエステルである、請求項1から7までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
  9. 構成要素B2)が0を超える少なくとも1つのOH価またはCOOH価を有する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
  10. 構成要素B1):B2)の比が1:20〜20:1である、請求項1から9までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
  11. 構成要素C)の触媒含量が0.1〜200ppmである、請求項1から10までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
  12. 構成要素C)が2,4’−MDIに基づくカルボジイミドであり、それが他のイソシアネート単位を60mol%以下含有してよい、請求項1から11までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
  13. 繊維、シート又はあらゆる種類の成形体の製造のための、請求項1から12までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物の使用。
  14. 請求項1から12までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物から得られる繊維、シートまたはあらゆる種類の成形体。
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