JP5300161B2 - 入賞口装置 - Google Patents

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Description

この発明は、弾球遊技機の遊技盤に形成され、遊技球が入球することが可能な入賞口に設けられる入賞口装置に関し、詳しくは、入賞口への遊技球の入球を阻止可能な入賞口装置に関するものである。
従来、弾球遊技機としては、遊技盤に、遊技球が入球可能な入賞口を設け、この入賞口へ遊技球が入球することにより、所定個数の賞球の払い出しや所定の抽選を行うように形成されたものが知られている。
また、このような弾球遊技機においては、前記入賞口に対応するように配置され、遊技球の入賞口への入球をサポートするような入賞口装置を設けたものが知られている。この入賞口装置としては、たとえば、所定位置から入賞口の垂直上方まで遊技球を案内する案内通路を備えたものであって、遊技球が前記所定位置から案内通路に進入すると、遊技球が入賞口の垂直上方まで運ばれた後、この位置から入賞口へ向けて落下するようにしたことで、遊技球を入賞口へ入球しやすくしたものが挙げられる。
上述のような技術は、たとえば、下記の特許文献1に開示されている。
特開2006−204号公報
ここで、上述のような入賞口装置においては、遊技球が入賞口装置内に進入すれば、ほぼ確実に入賞口へ遊技球が入球することとなっているため、遊技者は、遊技領域内に打ち出されてから入賞口装置内に進入するまでの遊技球の挙動については大きな興味を示すものの、一旦、入賞口装置内に遊技球が進入した後は、特にその遊技球の挙動に対して興味を示すことはなくなってしまう。したがって、入賞口へ遊技球を入球させることに関しては、遊技者に対し、これ以上の関心を抱かせることができないため、遊技が比較的単調に感じられるおそれがあるという問題が生じていた。
また、この問題を解消すべく、上記特許文献1の入賞口装置には、案内通過の途中に、遊技球を手前方向に押し出して案内通路から脱落させることが可能な進退部材が設けられている。
しかし、この入賞口装置では、前記進退部材により、遊技球が案内通路から脱落するという単純な挙動しか見せることができないため、入賞口へ遊技球を入球させることに関する遊技者の関心を十分に高めることができていないという問題が生じていた。
そこで、各発明は、上記した事情によりなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(第1又は第2の発明)
すなわち、第1又は第2の発明は、遊技球が入賞口へ入球するまでの挙動を変化に富んだものとすることが可能であり、遊技者にスリリングな遊技感を与えることで、入賞口へ遊技球を入球させる遊技が遊技者にとって単調に感じられるのを防止することが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。さらに、遊技者にとって有利な状況や不利な状況を生じさせることが可能であり、入賞口への遊技球の入球に対する遊技者の興趣を高めることが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。
(第1の参考発明)
すなわち、第1の参考発明は、遊技球が入賞口へ入球するまでの挙動を変化に富んだものとすることが可能であり、遊技者にスリリングな遊技感を与えることで、入賞口へ遊技球を入球させる遊技が遊技者にとって単調に感じられるのを防止することが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。
(第2の参考発明)
すなわち、第2の参考発明は、上記した第1の参考発明の目的に加え、遊技球の挙動を予想困難なものとすることが可能であり、遊技球の挙動に対する遊技者の関心を高めることが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。
(第3の参考発明)
すなわち、第3の参考発明は、上記した第1又は第2の参考発明の目的に加え、遊技球が入賞口へ入球することにより大きな利益を得ることができるという期待感を遊技者に与えることが可能であるとともに、より変化に富んだ遊技球の挙動を遊技者に楽しませることが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。
(第4の参考発明)
すなわち、第4の参考発明は、上記した第1、第2又は第3の参考発明の目的に加え、よりスリリングな遊技球の挙動を遊技者に楽しませることが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。
(第5の参考発明)
すなわち、第5の参考発明は、上記した第1、第2、第3又は第4の参考発明の目的に加え、遊技者にとって有利な状況や不利な状況を生じさせることが可能であり、入賞口への遊技球の入球に対する遊技者の興趣を高めることが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。
(第6の参考発明)
すなわち、第6の参考発明は、上記した第1、第2、第3、第4又は第5の参考発明の目的に加え、所定の条件を満たすことに対する期待感を大きなものとすることが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。
(第7の参考発明)
すなわち、第7の参考発明は、上記した第1、第2、第3、第4、第5又は第6の参考発明の目的に加え、入賞口装置への遊技球の進入に係る新たな遊技性を提供することが可能であり、入賞口への遊技球の入球に対する遊技者の興趣をより高めることが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。
(第8の参考発明)
すなわち、第8の参考発明は、上記した第1、第2、第3、第4、第5、第6又は第7の参考発明の目的に加え、遊技者が遊技の態様を自らの意志で変化させることで、有利に遊技を進めることが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。
(第9の参考発明)
すなわち、第9の参考発明は、上記した第1、第2、第3、第4、第5、第6又は第7の参考発明の目的に加え、ダイレクトに遊技球の挙動を遊技者に楽しませることが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。
(第10の参考発明)
すなわち、第10の参考発明は、上記した第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8又は第9の参考発明の目的に加え、さらに複雑な遊技球の挙動を遊技者に楽しませることが可能な入賞口装置を提供することを目的とする。
各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(第1の発明)
第1の発明は、弾球遊技機の遊技盤7に形成され、かつ、遊技球が入球可能な入賞口に対応するように、弾球遊技機に設けられる入賞口装置50であって、遊技球が進入可能であり、かつ、遊技球を入賞口まで誘導するための誘導路61と、誘導路61内を進退可能であり、かつ、誘導路61内に進入した遊技球の入賞口方向への進行を阻止するための阻止部材70と、阻止部材70を進退駆動させるための阻止部材駆動手段と、阻止部材駆動手段の作動を制御するための阻止部材駆動制御手段260と、を備え、阻止部材70は、阻止部材駆動手段の作動により、誘導路61内に進入した遊技球が入賞口へ入球することが可能となる位置(以下、遊技球入球可能位置とする。)と、前記遊技球が誘導路の外部へ排出されることとなる位置(以下、遊技球排出位置とする。)との間を進退し、かつ、遊技球入球可能位置へ向けて移動することにより、誘導路61内に進入した遊技球を入賞口方向へ誘導可能であり、阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材70が進退する方向のうちいずれか一方へは、所定の移動速度で阻止部材70が移動するように、阻止部材駆動手段を作動させるとともに、他方へは、前記移動速度と異なる移動速度で阻止部材70が移動するように、阻止部材駆動手段を作動させることを特徴とする。
(第2の発明)
第2の発明は、上記第1の発明の特徴に加え、阻止部材70は、遊技球入球可能位置又は遊技球排出位置に到達すると所定時間停止するように形成されているとともに、遊技状態に応じて、阻止部材70の遊技球入球可能位置における停止時間と、阻止部材70の遊技球排出位置における停止時間とが異なるように形成されていることを特徴とする。
(第1の参考発明)
第1の参考発明は、弾球遊技機の遊技盤7に形成され、かつ、遊技球が入球可能な入賞口に対応するように、弾球遊技機に設けられる入賞口装置50であって、遊技球が通過可能な導入口60と、導入口60と入賞口とを連通し、かつ、導入口60を通過した遊技球を入賞口まで誘導するための誘導路61と、誘導路61内を進退可能であり、かつ、誘導路61内に進入した遊技球の入賞口方向への進行を阻止するための阻止部材70と、阻止部材70を進退駆動させるための阻止部材駆動手段と、阻止部材駆動手段の作動を制御するための阻止部材駆動制御手段260と、を備え、前記阻止部材70は、阻止部材駆動手段の作動により、誘導路61内に進入した遊技球が入賞口へ入球することが可能となる位置(以下、遊技球入球可能位置とする。)と、前記遊技球が導入口60から誘導路61の外部へ排出されることとなる位置(以下、遊技球排出位置とする。)との間を、進退するように形成されていることを特徴とする。
弾球遊技機としては特に限定されるものではなく、所定の抽選手段による抽選結果により当落が決定される、いわゆるセブン機やデジパチ等と呼ばれる弾球遊技機、所定の契機で開放される大入賞口へ入球した遊技球が所定領域を通過することにより当選となる、いわゆる羽根物やヒコーキ台等と呼ばれる弾球遊技機、所定の条件を満たすことで当選可能となる権利を発生させた上で(当選未確定状態)、他の条件を満たすことで当選が確定する、いわゆる権利物と呼ばれる弾球遊技機、また、前記セブン機と呼ばれる弾球遊技機の遊技性と、羽根物と呼ばれる弾球遊技機の遊技性とを融合させた弾球遊技機等が挙げられる。
入賞口は、弾球遊技機の遊技盤7に形成され、かつ、遊技球が入球可能なものであり、たとえば、遊技球が入球することで所定個数の賞球が払い出される一般入賞口11、遊技球が入球することで、当落の抽選、大入賞口の開放、当選可能となる権利発生の抽選等の契機となる始動入賞口12等が挙げられる。なお、入賞口の種類、設置個数、配置位置等については、特に限定されるものではない。
導入口60は、遊技球が通過可能なものであり、たとえば、円形孔などとして形成されるものである。この導入口60は遊技球が通過可能となっていれば、1個の遊技球のみが通過可能となるように形成してもよく、複数個の遊技球が通過可能となるように形成してもよい。
誘導路61は、導入口60と入賞口とを連通し、かつ、導入口60を通過した誘導球を入賞口まで誘導するためのものである。換言すれば、誘導路61は、遊技球を導入口60から入賞口まで誘導可能に形成された案内通路である。
すなわち、導入口60を通過した遊技球は、誘導路61内を移動して、入賞口まで到達することが可能となっている。
阻止部材70は、誘導路61内を進退可能であり、かつ、誘導路61内に進入した遊技球の入賞口方向への進行を阻止するためのものである。
ここで、誘導路61内を進退可能とは、誘導路61内を入賞口方向及び導入口方向のいずれにも移動可能であることを意味するものである。
また、この阻止部材70としては、たとえば、誘導路61内の入賞口方向の端部から突出し、導入口60まで移動することが可能な柱状部材や、この部材の進行方向(すなわち、入賞口方向)の先端に、誘導路61の横断面を覆うことが可能な板状部材を取り付けたものなどがあげられる。なお、遊技球の進行を阻止可能となっていれば、これらに限定されるものではない。
また、この阻止部材70は、誘導路61内を常に進退するように形成することもできるし、所定のタイミングで停止するように形成することもできる。
阻止部材駆動手段は、阻止部材70を進退駆動させるためのものであり、たとえば、ソレノイド(可動支持柱ソレノイド73)などが挙げられる。
阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材駆動手段の作動を制御するためのものである。換言すれば、阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材駆動手段の作動の開始や終了等を制御するためのものである。
具体的には、所定の制御装置に所定のソフトウェア等をインストールすることにより、当該制御装置を、前記阻止部材駆動制御手段260として機能させた上で、この制御装置により前記阻止部材駆動手段の作動を制御するように形成することができる。なお、阻止部材駆動手段の作動の制御は、入賞口装置50内に独自に備えた制御装置により行ってもよいし、入賞口装置50を備えた弾球遊技機が有する制御装置を共用することにより行ってもよい。また、入賞口装置50及び弾球遊技機それぞれに制御装置を備えた場合には、双方の制御装置を所定の通信手段(たとえば、通信コード等の有線通信手段や、赤外線通信装置等の無線通信手段)で接続し、各種信号の通信が行えるように形成してもよい。
たとえば、阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材駆動手段を常に作動させておくように制御することができる。また、阻止部材駆動制御手段260は、常態においては、阻止部材駆動手段の作動を終了させておき、所定の条件を満たすことを契機として、阻止部材駆動手段の作動を開始するように制御することもできる。なお、阻止部材駆動制御手段260による阻止部材駆動手段の作動態様については、これらに限定されるものではない。
また、前記阻止部材70は、阻止部材駆動手段の作動により、誘導路61内に進入した遊技球が入賞口へ入球することが可能となる位置(遊技球入球可能位置)と、前記遊技球が導入口60から誘導路61の外部へ排出されることとなる位置(遊技球排出位置)との間を、進退するように形成されている。
また、この阻止部材70は、前記遊技球入球可能位置と遊技球排出位置との間を進退することができるものとなっていれば、これよりも広い範囲を進退するように形成することもできるし、一時的に、これよりも狭い範囲を進退するように形成することもできる。
そして、本発明においては、阻止部材70が遊技球入球可能位置にあるときは、誘導路61内に進入した遊技球は入賞口へ入球することができる。一方、誘導路61内に遊技球が進入しているときに、前記阻止部材70が遊技球排出位置まで移動すると、前記遊技球は導入口60から誘導路61の外側へ押し出されることとなる。すなわち、阻止部材70が遊技球排出位置にあるときは、遊技球は導入口60を通過することができないこととなっている。
なお、阻止部材70が前記遊技球入球可能位置と遊技球排出位置との間を進退するように、前記阻止部材駆動制御手段260が阻止部材駆動手段の作動を制御するためには、誘導路61内における阻止部材70の位置を検出する必要があるが、この位置検出の方法については、特に限定されるものではない。
たとえば、誘導路61内にフォトセンサー等の所定のセンサーを所定間隔で配置する。そして、阻止部材70が誘導路61内を移動するに伴って、阻止部材70の所定箇所が前記フォトセンサーにより検知されるのに基づき、阻止部材70の位置を検出するように形成することができる。
また、前記阻止部材70の移動範囲の両端にそれぞれ、フォトセンサー等の所定のセンサーを配置する。そして、阻止部材70の所定箇所が前記センサーに検知されてからの経過時間を取得することにより、この経過時間及び阻止部材70の移動速度に基づき、阻止部材70の位置を検出するように形成することもできる。
(作用)
本発明に係る入賞口装置50によれば、誘導路61内を進退可能な阻止部材70により、導入口60を通過して誘導路61内に進入した遊技球は、入賞口方向への進行が阻止されるものとなっている。また、この阻止部材70が、誘導路61内を、所定の位置(遊技球入球可能位置)まで移動すると、誘導路61内に進入した遊技球は入賞口へ入球可能となる一方、所定の位置(遊技球排出位置)まで移動すると、前記遊技球は導入口60から誘導路61の外部へ排出される、すなわち、押し出されることとなる。
すなわち、本発明に係る入賞口装置50によれば、阻止部材70の存在により、誘導路61内に遊技球が進入した場合であっても、必ずしも入賞口へ入球することができるわけではなく、逆に、誘導路61の外へ押し出されてしまう可能性がある。
したがって、遊技球が入賞口へ入球するまでの挙動を変化に富んだものとすることが可能であり、遊技者にスリリングな遊技感を与えることで、入賞口へ遊技球を入球させる遊技が遊技者にとって単調に感じられるのを防止することが可能となるのである。
(第2の参考発明)
第2の参考発明は、上記第1の参考発明の特徴に加え、前記阻止部材70は、誘導路61内に進入した遊技球が入賞口に入球できないこととなる位置で停止するとともに、阻止部材駆動手段の作動により、前記遊技球入球可能位置まで移動するように形成されていることを特徴とする。
ここで、「誘導路61内に進入した遊技球が入賞口に入球できないこととなる位置」とは、遊技球が誘導路61内に進入することはできるものの、入賞口までは至ることができないこととなる位置であり、換言すれば、前記遊技球入球可能位置よりもやや導入口60寄りの所定位置から前記遊技球排出位置までの間におけるいずれかの位置を意味するものである。
また、前記阻止部材駆動手段が作動する条件としては、特に限定されるものではなく、たとえば、遊技球が誘導路61内に進入してから所定時間が経過することにより阻止部材駆動手段が作動するように形成することもできる。また、弾球遊技機の遊技盤7における所定領域を遊技球が通過することにより、前記阻止部材駆動手段が作動するように形成することもできる。また、遊技球が誘導路61内に進入することを契機として所定の抽選手段による抽選を行い、この抽選結果に基づいて阻止部材駆動手段が作動するように形成することもできる。
また、前記阻止部材駆動手段は、阻止部材70を前記遊技球入球可能位置まで移動させるのみならず、反対に、阻止部材70を前記遊技球排出位置まで移動させるように設定することもできる。
(作用)
本発明に係る入賞口装置50によれば、遊技球が誘導路61内に進入することはできるものの、阻止部材70により、遊技球が入賞口まで到達することなく誘導路61における所定位置で停止するという状態を確実に生じさせることができる。したがって、遊技者は、この状態では、遊技球が入賞口まで到達するのか、または、導入口60から誘導路61の外部へ押し出されてしまうのか予想することが困難なものとなり、この後の遊技球の動向に大きな関心を抱くこととなる。
したがって、遊技球が入賞口へ入球するまでの挙動をより変化に富んだものとすることが可能であり、遊技者によりスリリングな遊技感を与えることで、入賞口へ遊技球を入球させる遊技が遊技者にとって単調に感じられるのを防止することが可能となるのである。
(第3の参考発明)
第3の参考発明は、上記第1又は第2の参考発明の特徴に加え、前記誘導路61は、遊技球を複数個保持可能に形成されていることを特徴とする。
(作用)
本発明に係る入賞口装置50によれば、誘導路61内に遊技球が複数個保持されることとなる。
これにより、阻止部材70が移動することで、これら複数個の遊技球が総て入賞口へ入球したり、複数個の遊技球のうち所定個数は入賞口へ入球するものの、残りは誘導路61の外部へ押し出されたり、または、これら複数個の遊技球が総て誘導路61の外部へ押し出されたりする等、誘導路61内での遊技球の挙動がより変化に富んだものとなる。
また、たとえば、入賞口へ遊技球が入球すると所定個数の賞球の払い出しが行われるように設定されている場合等においては、誘導路61内に複数の遊技球が保持されると、遊技者は、一度に多くの賞球の払い出しを得ることができるといった期待感を持つことになるため、この後の遊技球の挙動に非常に大きな関心を示すこととなる。
したがって、入賞口へ遊技球を入球させる遊技における遊技性が向上することとなり、当該遊技に対する遊技者の興趣を高めることが可能となるのである。
(第4の参考発明)
第4の参考発明は、上記第1、第2又は第3の参考発明の特徴に加え、前記阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材70が入賞口方向及び導入口方向のいずれか一方へ向けて誘導路61内の所定位置まで移動するように、阻止部材駆動手段を作動させるとともに、阻止部材70が前記所定位置まで移動した後は、阻止部材70が他方へ向けて移動するように、阻止部材駆動手段を作動させることを特徴とする。
すなわち、本発明に係る阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材70が誘導路61内を所定方向へ向けて所定位置まで移動した後、阻止部材70が前記方向と反対方向へ向けて移動するように、阻止部材駆動手段の作動を切り換えるものである。
ここで、前記所定位置は、阻止部材70が移動可能な範囲内におけるいずれかの位置を意味するものであり、たとえば、前記遊技球入球可能位置や、前記遊技球排出位置などとすることができる。また、前記所定位置は、阻止部材駆動制御手段260が前記制御を行う際には常に同じ位置となるように設定することができるし、または、異なる位置となるように設定することができる。具体的には、所定の抽選手段等により、予め定められた複数の所定位置候補の中からいずれか一の所定位置を選択するように設定することができる。
具体的には、たとえば、阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材70が導入口方向へ向けて移動するように阻止部材駆動手段を作動させ、前記阻止部材70が遊技球排出位置に到達することを契機として、阻止部材70が入賞口方向へ向けて移動するように阻止部材駆動手段を切り換えることができる。
また、阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材駆動手段に前記制御を繰り返させるように設定することもできる。すなわち、阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材70が一の所定位置から他の所定位置までの間を往復するように、阻止部材駆動手段の作動を制御することができる。具体的には、たとえば、阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材70が導入口方向へ向けて移動し、所定の第1切換位置(たとえば、遊技球排出位置)に到達したことを契機として、阻止部材70が入賞口方向へ向けて移動するように、阻止部材駆動手段の作動を切り換える。そして、阻止部材70が入賞口方向へ向けて移動し、所定の第2切換位置(たとえば、遊技球入球可能位置)に到達したことを契機として、阻止部材70が導入口方向へ向けて移動するように、阻止部材駆動手段の作動を切り換える。そして、この切り換えを繰り返すようにすることができる。
また、上述のように前記制御を繰り返す場合においては、阻止部材70が、常に同じ範囲内を移動するように設定することもできるし、または、所定の抽選手段等による抽選で、前記所定位置を選択することで、異なる範囲内を移動するように設定することもできる。具体的には、所定の抽選手段等により、予め定められた複数の所定位置候補の中から所定位置を選択して、前記範囲を構成するように設定することができる。
(作用)
本発明に係る入賞口装置50によれば、阻止部材70が入賞口方向及び導入口方向のいずれか一方に移動し、所定位置に到達することを契機として、前記阻止部材70が前記移動方向と反対方向に移動することとなる。
したがって、たとえば、阻止部材70が入賞口方向へ移動し、遊技球が入賞口に入賞可能となるかと思えば、遊技球入球可能位置に到達する直前で阻止部材70の移動方向が切り換わったり、反対に、遊技球が誘導路61の外部へ押し出されてしまうと思えば、遊技球排出位置に到達する直前で阻止部材70の移動方向が切り換わったりする等の非常にスリリングな挙動を遊技者に楽しませることができる。
したがって、遊技球が入賞口へ入球するまでの挙動をより変化に富んだものとすることが可能であり、遊技者によりスリリングな遊技感を与えることで、入賞口へ遊技球を入球させる遊技が遊技者にとって単調に感じられるのを防止することが可能となるのである。
(第5の参考発明)
第5の参考発明は、上記第1、第2、第3又は第4の参考発明の特徴に加え、前記阻止部材駆動制御手段260は、入賞口方向へは、所定の移動速度で阻止部材70が移動するように、阻止部材駆動手段を作動させるとともに、導入口方向へは、前記移動速度と異なる移動速度で阻止部材70が移動するように、阻止部材駆動手段を作動させることを特徴とする。
すなわち、本発明に係る阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材70が移動する方向に基づき、当該阻止部材70が移動する際の移動速度を変化させるように、阻止部材駆動手段の作動を制御するものである。
具体的には、阻止部材駆動制御手段260に、阻止部材駆動手段の作動により駆動される阻止部材70の駆動パターンを記憶するための駆動パターン記憶手段261、駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンから一の駆動パターンを選択するための駆動パターン選択手段262、及び、駆動パターン選択手段262により選択された駆動パターンに基づいて阻止部材駆動手段の作動を実行するための駆動実行手段263等を設ける。また、駆動パターン記憶手段261に、阻止部材70の移動速度がそれぞれ異なるように設定された阻止部材70の駆動パターンを複数記憶させる。
そして、阻止部材70が入賞口方向へ移動するように、阻止部材駆動手段を作動させる際、前記駆動パターン選択手段262が前記駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンから所定の移動速度が設定された駆動パターンを選択し、この駆動パターンに設定された移動速度に基づいて、駆動実行手段263が阻止部材駆動手段を作動させる。一方、阻止部材70が入賞口方向へ移動するように、阻止部材駆動手段を作動させる際には、前記駆動パターン選択手段262が前記駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンから、入賞口方向へ移動する際の移動速度と異なる移動速度が設定された駆動パターンを選択し、この駆動パターンに設定された移動速度に基づいて、駆動実行手段263が阻止部材駆動手段を作動させる。
具体的には、阻止部材駆動制御手段260は、たとえば、阻止部材70が導入口方向へ移動する際には、入賞口方向へ移動する際と比較して移動速度が遅くなるように、阻止部材駆動手段を作動させることができる。
なお、駆動パターン選択手段262は、常に、阻止部材70の移動方向に対応付けられた所定の移動速度が設定された駆動パターンを選択するように設定することができる。すなわち、阻止部材70が所定方向へ移動する際には、必ず、固定された移動速度で移動するように設定することができる。また、駆動パターン選択手段262は、所定の抽選手段等により抽選を行うことで、いずれか一の駆動パターンを選択するように設定することもできる。
(作用)
本発明に係る入賞口装置50によれば、阻止部材70が入賞口方向へ移動する際には、所定の移動速度で移動する一方、阻止部材70が導入口方向へ移動する際には、前記移動速度とは異なる移動速度で移動することとなる。
したがって、たとえば、阻止部材70の入賞口方向への移動速度が、導入口方向への移動速度よりも速くなるように、阻止部材駆動制御手段260が阻止部材駆動手段を制御する場合には、阻止部材70は導入口60へ向けてはなかなか移動しないものの、入賞口へ向けては速く移動することとなる。すなわち、この場合には、阻止部材70が入賞口へ到達するまでの時間が短くなるため、この間に遊技球が誘導路61内へ入球することが困難となり、遊技球が入賞口へ入球しにくくなる。換言すれば、遊技球は導入口60から誘導路61の外部へ押し出されやすくなる。
また、阻止部材70の導入口方向への移動速度が、入賞口方向への移動速度よりも速くなるように、阻止部材駆動制御手段260が阻止部材駆動手段を制御する場合には、阻止部材70は入賞口へ向けてはなかなか移動しないものの、導入口60へ向けては速く移動することとなる。すなわち、この場合には、阻止部材70が入賞口へ到達するまでの時間が長くなるため、この間に遊技球が誘導路61内へ入球することが容易となり、遊技球が入賞口へ入球しやすくなる。換言すれば、遊技球は導入口60から誘導路61の外部へ押し出されにくくなる。
このように、本発明に係る入賞口装置50によれば、阻止部材70の移動方向に基づいて、阻止部材70の移動速度が変化することにより、遊技者にとって有利な状況や不利な状況を生じさせることができることとなる。
したがって、入賞口へ遊技球を入球させる遊技における遊技性が向上することとなり、当該遊技に対する遊技者の興趣を高めることが可能となるのである。
(第6の参考発明)
第6の参考発明は、上記第1、第2、第3、第4又は第5の参考発明の特徴に加え、前記阻止部材駆動制御手段260は、所定条件を満たしていない場合には、単位時間あたりに阻止部材70が遊技球入球可能位置に留まる時間(以下、入球可能位置停滞時間とする。)、及び、前記単位時間あたりに阻止部材70が遊技球排出位置に留まる時間(以下、排出位置停滞時間とする。)が、これらの時間それぞれに対応させて定めた既定時間となるように、阻止部材駆動手段を作動させるとともに、所定条件を満たした場合には、入球可能位置停滞時間が前記既定時間よりも長い時間となるか、又は、排出位置停滞時間が前記既定時間よりも短い時間となるか、少なくともいずれか一方を満たすように、阻止部材駆動手段を作動させることを特徴とする。
すなわち、本発明に係る阻止部材駆動制御手段260は、所定条件を満たした場合には、所定条件を満たしていない場合に比べて、阻止部材70が遊技球入球可能位置に留まる時間(入球可能位置停滞時間)が長くなる態様、阻止部材70が遊技球排出位置に留まる時間(排出位置停滞時間)が短くなる態様、又は、入球可能位置停滞時間が長くなり、かつ、排出位置停滞時間が短くなる態様のうちいずれか一の態様となるように、阻止部材駆動手段の作動を制御するものである。
具体的には、上述と同様に、阻止部材駆動制御手段260に、駆動パターン記憶手段261、駆動パターン選択手段262、及び、駆動実行手段263等を設けるとともに、駆動パターン記憶手段261に、単位時間あたりにおける入球可能位置停滞時間、及び、前記単位時間あたりにおける排出位置停滞時間が設定された阻止部材70の駆動パターンを複数記憶させる。たとえば、駆動パターンとしては、単位時間10秒あたりにおける入球可能位置停滞時間が3秒、及び、排出位置停滞時間が3秒のように設定された通常駆動パターンや、単位時間10秒あたりにおける入球可能位置停滞時間が5秒、及び、排出位置停滞時間が1秒のように設定された有利駆動パターンなどを備えることができる。なお、駆動パターンとしては、これらに限定されるものではない。
そして、所定条件を満たしていない場合には、前記駆動パターン選択手段262が前記駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンから、所定の入球可能位置停滞時間、及び、排出位置停滞時間が設定された駆動パターン(たとえば、通常駆動パターン)を選択し、阻止部材70が遊技球入球可能位置、及び、遊技球排出位置のそれぞれに留まる時間が、前記駆動パターンに設定された入球可能位置停滞時間、及び、排出位置停滞時間となるように、駆動実行手段263が阻止部材駆動手段を作動させる。
一方、所定条件を満たした場合には、前記駆動パターン選択手段262が前記駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンから、所定条件を満たしていない場合の駆動パターンよりも入球可能位置停滞時間が長く設定された駆動パターン、排出位置停滞時間が短く設定された駆動パターン、又は、入球可能位置停滞時間が長く設定され、かつ、排出位置停滞時間が短く設定された駆動パターンのいずれか一の駆動パターン(たとえば、有利駆動パターン)を選択し、この駆動パターンに設定された入球可能位置停滞時間、及び、排出位置停滞時間となるように、駆動実行手段263が阻止部材駆動手段を作動させる。
また、前記所定条件は、特に限定されるものではなく、たとえば、弾球遊技機における特別遊技に移行可能となるか否かの当否抽選により当選となること、前記当選となったときの当否抽選に係る図柄変動において停止した図柄が所定の図柄となること、所定時点(たとえば、弾球遊技機の電源をONにしたとき、前回の特別遊技が終了したとき)から所定回数の図柄変動が行われること、所定時点から所定の入賞口に入球した遊技球が所定個数に達したことなどが挙げられる。
また、阻止部材70の移動態様としては、駆動パターンに設定された時間、連続して、遊技球入球可能位置又は遊技球排出位置に留まるように設定することもできる。また、それぞれの位置に断続的に留まるように(たとえば、各位置で1秒間留まることを繰り返すように)設定することもできる。
(作用)
本発明に係る入賞口装置50によれば、所定条件を満たしていない場合には、阻止部材70は、既定時間ごと、遊技球入球可能停止位置及び遊技球排出位置に留まる一方、所定条件を満たした場合には、所定条件を満たしていない場合よりも遊技球入球可能停止位置に長く留まるか、遊技球排出位置に短く留まるか、又は、遊技球入球可能停止位置に長く留まり、かつ、遊技球排出位置に短く留まるかのいずれか一の態様で、各位置に留まることとなる。
したがって、所定条件を満たした場合には、所定条件を満たしていない場合に比べて、相対的に、遊技球が入賞口へ入球しやすくなる。換言すれば、相対的に、遊技球が導入口60から誘導路61の外部へ押し出されにくくなる。
このように、本発明に係る入賞口装置50によれば、所定条件を満たすか否かによって、遊技者にとって有利な状況や不利な状況を生じさせることができることとなるため、入賞口へ遊技球を入球させる遊技における遊技性が向上することとなり、当該遊技に対する遊技者の興趣を高めることが可能となるのである。
(第7の参考発明)
第7の参考発明は、上記第1、第2、第3、第4、第5又は第6の参考発明の特徴に加え、前記阻止部材駆動制御手段260は、予め定められた所定個数の遊技球が誘導路61内に保持されたことを条件に、阻止部材70が前記遊技球入球可能位置まで移動するように、阻止部材駆動手段を作動させることを特徴とする。
すなわち、この阻止部材駆動制御手段260は、誘導路61内に進入したものの、入賞口へ入球していない遊技球が所定個数となった場合に、阻止部材70が遊技球入球可能位置まで移動するように、阻止部材駆動手段を作動させるものである。
また、前記所定個数は、たとえば、誘導路61内に1個の遊技球のみ保持可能となっているような場合には、1個とすることができる。また、誘導路61内に複数個の遊技球が保持可能となっている場合には、1個から保持可能な上限個数までの範囲における値とすることができる。たとえば、誘導路61内に3個の遊技球が保持可能となっている場合には、所定個数を2個とすることができる。
また、この阻止部材駆動制御手段260は、誘導路61内に保持される遊技球の個数が所定個数に達するまでは、阻止部材70が導入口方向へ移動するように、阻止部材駆動手段を作動させることもできる。また、この阻止部材駆動制御手段260は、1個目の遊技球が誘導路61内に進入してから所定時間が経過するまでに、誘導路61内に保持される遊技球の個数が所定個数に達しなかったときは、阻止部材70が遊技球排出位置まで移動するように、阻止部材駆動手段を作動させることもできる。なお、誘導路61内に保持される遊技球が所定個数に達していない場合の制御については、これらに限定されるものではない。
また、この阻止部材駆動制御手段260は、阻止部材70が遊技球入球可能位置まで移動した後は、保持されている遊技球が総て入賞口に入球するまで、この阻止部材70が遊技球入球可能位置で停止するように、阻止部材駆動手段を作動させることができる。また、阻止部材駆動制御手段260は、所定個数の遊技球が入賞口へ入球したことを条件に、この阻止部材70が導入口方向へ移動するように、阻止部材駆動手段を作動させることもできる。
また、この阻止部材駆動制御手段260は、誘導路61内に保持される遊技球の個数が所定の既定個数を超えてしまった場合には、阻止部材70が導入口方向へ移動するように、阻止部材駆動手段を作動させることもできる。
(作用)
本発明に係る入賞口装置50によれば、誘導路61内に保持される遊技球が所定個数に達した場合に、阻止部材70が遊技球入球可能位置まで移動することとなる。
したがって、遊技者は、阻止部材70を遊技球入球可能位置まで移動させるべく、所定個数の遊技球を誘導路61内に進入させる努力をすることとなる。
このように、遊技者に、所定個数の遊技球を誘導路61内に進入させるという新たな遊技性を提供することが可能となり、これにより、入賞口へ遊技球を入球させる遊技における遊技性が向上することとなるため、当該遊技に対する遊技者の興趣を高めることが可能となるのである。
(第8の参考発明)
第8の参考発明は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6又は第7の参考発明の特徴に加え、誘導路61内における阻止部材70の位置が認識可能となるように形成されていることを特徴とする。
具体的には、入賞口装置50自体を透明な部材等で形成することにより、阻止部材70を直接認識できるようにすることができる。また、阻止部材70の位置に併せて点灯するLED表示装置等の表示装置を入賞口装置50に取り付け、この表示装置により位置表示を行うことで、阻止部材70の位置を認識できるようにすることもできる。なお、阻止部材70の位置を認識可能とする態様は、これらに限定されるものではない。
(作用)
本発明に係る入賞口装置50によれば、誘導路61内における阻止部材70の位置を認識することができることとなる。
したがって、遊技者は、阻止部材70が遊技球排出位置にあるときは遊技球を打ち出すのを止める等、阻止部材70の位置に応じて遊技の態様を変化させることができることとなる。
これにより、遊技者が有利に遊技を進めることができることとなるとともに、入賞口へ遊技球を入球させる遊技における遊技性が向上することとなるため、当該遊技に対する遊技者の興趣を高めることが可能となるのである。
(第9の参考発明)
第9の参考発明は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6又は第7の参考発明の特徴に加え、誘導路61内に進入した遊技球が認識可能となるように形成されていることを特徴とする。
具体的には、上述と同様に、入賞口装置50自体を透明な部材等で形成することにより、誘導路61内にある遊技球を直接認識できるようにすることができる。また、誘導路61内にある遊技球の位置に併せて点灯するLED表示装置等の表示装置を入賞口装置50に取り付け、この表示装置により位置表示を行うことで、誘導路61内における遊技球の位置を認識できるようにすることもできる。なお、誘導路61内における遊技球を認識可能とする態様は、これらに限定されるものではない。
(作用)
本発明に係る入賞口装置50によれば、誘導路61内における遊技球を認識することができることとなる。
したがって、遊技者は、誘導路61内における遊技球の挙動を見ることができるため、遊技球の非常にスリリングな挙動を遊技者に楽しませることができ、遊技者が遊技球の挙動に大きな関心を示すこととなる。
これにより、入賞口へ遊技球を入球させる遊技における遊技性が向上することとなるため、当該遊技に対する遊技者の興趣を高めることが可能となるのである。
(第10の参考発明)
第10の参考発明は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8又は第9の参考発明の特徴に加え、入賞口装置50が、弾球遊技機における遊技盤7の表面を回転可能に形成されていることを特徴とする。
すなわち、本発明に係る入賞口装置50は、弾球遊技機における遊技盤7の表面に直交する所定の軸を軸心として、時計回り又は反時計回りに回転可能なものである。
たとえば、遊技盤7の表面に設けた入賞口装置取付孔の内周面に凹溝を形成するとともに、この凹溝に嵌まるような突条を入賞口装置50に形成する。そして、前記凹溝に突条を嵌めることで入賞口装置50を前記入賞口装置取付孔に取り付ける。これにより、入賞口装置50は前記入賞口装置取付孔内を回転可能となり、ひいては、遊技盤7の表面を回転可能なものとなる。
また、この弾球遊技機には、前記入賞口装置50を回転駆動させるための回転駆動手段(たとえば、回転駆動モーター80など)や、回転駆動手段の作動を制御するための回転駆動制御手段250等を設けることができる。
(作用)
本発明に係る入賞口装置50は、弾球遊技機における遊技盤7の表面を回転することができる。
したがって、入賞口装置50の回転と併せて、阻止部材70の移動が行われることとなるため、遊技球が入賞口へ入球するまでの挙動をより変化に富んだものとすることが可能であり、入賞口へ遊技球を入球させる遊技が遊技者にとって単調に感じられるのを防止することが可能となるのである。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(第1又は第2の発明)
すなわち、第1又は第2の発明によれば、遊技球が入賞口へ入球するまでの挙動を変化に富んだものとすることが可能であり、遊技者にスリリングな遊技感を与えることで、入賞口へ遊技球を入球させる遊技が遊技者にとって単調に感じられるのを防止することが可能な入賞口装置を提供することができる。さらに、遊技者にとって有利な状況や不利な状況を生じさせることが可能であり、入賞口への遊技球の入球に対する遊技者の興趣を高めることが可能な入賞口装置を提供することができる。
(第1の参考発明)
すなわち、第1の参考発明によれば、遊技球が入賞口へ入球するまでの挙動を変化に富んだものとすることが可能であり、遊技者にスリリングな遊技感を与えることで、入賞口へ遊技球を入球させる遊技が遊技者にとって単調に感じられるのを防止することが可能な入賞口装置を提供することができる。
(第2の参考発明)
すなわち、第2の参考発明によれば、上記した第1の参考発明の効果に加え、遊技球の挙動を予想困難なものとすることが可能であり、遊技球の挙動に対する遊技者の関心を高めることが可能な入賞口装置を提供することができる。
(第3の参考発明)
すなわち、第3の参考発明によれば、上記した第1又は第2の参考発明の効果に加え、遊技球が入賞口へ入球することにより大きな利益を得ることができるという期待感を遊技者に与えることが可能であるとともに、より変化に富んだ遊技球の挙動を遊技者に楽しませることが可能な入賞口装置を提供することができる。
(第4の参考発明)
すなわち、第4の参考発明によれば、上記した第1、第2又は第3の参考発明の効果に加え、よりスリリングな遊技球の挙動を遊技者に楽しませることが可能な入賞口装置を提供することができる。
(第5の参考発明)
すなわち、第5の参考発明によれば、上記した第1、第2、第3又は第4の参考発明の効果に加え、遊技者にとって有利な状況や不利な状況を生じさせることが可能であり、入賞口への遊技球の入球に対する遊技者の興趣を高めることが可能な入賞口装置を提供することができる。
(第6の参考発明)
すなわち、第6の参考発明によれば、上記した第1、第2、第3、第4又は第5の参考発明の効果に加え、所定の条件を満たすことに対する期待感を大きなものとすることが可能な入賞口装置を提供することができる。
(第7の参考発明)
すなわち、第7の参考発明によれば、上記した第1、第2、第3、第4、第5又は第6の参考発明の効果に加え、入賞口装置への遊技球の進入に係る新たな遊技性を提供することが可能であり、入賞口への遊技球の入球に対する遊技者の興趣をより高めることが可能な入賞口装置を提供することができる。
(第8の参考発明)
すなわち、第8の参考発明によれば、上記した第1、第2、第3、第4、第5、第6又は第7の参考発明の効果に加え、遊技者が遊技の態様を自らの意志で変化させることで、有利に遊技を進めることが可能な入賞口装置を提供することができる。
(第9の参考発明)
すなわち、第9の参考発明によれば、上記した第1、第2、第3、第4、第5、第6又は第7の参考発明の効果に加え、ダイレクトに遊技球の挙動を遊技者に楽しませることが可能な入賞口装置を提供することができる。
(第10の参考発明)
すなわち、第10の参考発明によれば、上記した第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8又は第9の参考発明の効果に加え、さらに複雑な遊技球の挙動を遊技者に楽しませることが可能な入賞口装置を提供することができる。
本発明の実施の形態であって、パチンコ機を示す外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、第1入賞口装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態であって、阻止部材が遊技球入球可能位置にある状態、及び、阻止部材が遊技球排出位置にある状態における第1入賞口装置を示す正面断面図である。 本発明の実施の形態であって、導入口が上方を向いた状態、及び、導入口が右下方を向いた状態における第2入賞口装置を示す正面断面図である。 本発明の実施の形態であって、パチンコ機の制御装置の入力及び出力の概略を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、特別遊技制御手段及び阻止部材駆動制御手段の概略を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、第1入賞口装置における阻止部材に対応する駆動パターン記憶手段に記憶されている駆動パターンを示す概略図である。 本発明の実施の形態であって、第1入賞口装置の阻止部材に対応する駆動パターン記憶手段に記憶されている駆動パターンの他の例を示す概略図である。 本発明の実施の形態であって、第2入賞口装置の阻止部材に対応する駆動パターン記憶手段に記憶されている駆動パターンを示す概略図である。 本発明の実施の形態であって、パチンコ機における動作の概略を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、パチンコ機における動作のうち、通常遊技制御処理の概略を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、パチンコ機における動作のうち、当否判定処理の概略を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、パチンコ機における動作のうち、当選確定判定処理の概略を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、パチンコ機における動作のうち、当選無効処理の概略を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、パチンコ機における動作のうち、特別遊技制御処理の概略を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、パチンコ機における動作のうち、継続遊技移行判定処理の概略を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、パチンコ機における動作のうち、第1入賞口装置における通常時進退処理の概略を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、パチンコ機における動作のうち、第1入賞口装置における遊技球進入時進退処理の概略を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、パチンコ機における動作のうち、第2入賞口装置における進退処理の概略を示すフローである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
(図面の説明)
図1から図19までは、本発明の実施の形態を示すものである。
図1は、パチンコ機PMを示す外観正面図である。図2は、第1入賞口装置50aを示す斜視図である。図3は、阻止部材70が遊技球入球可能位置にある状態、及び、阻止部材70が遊技球排出位置にある状態における第1入賞口装置50aを示す正面断面図である。図4は、導入口50が上方を向いた状態、及び、導入口50が右下方を向いた状態における第2入賞口装置50bを示す正面断面図である。図5は、パチンコ機PMの制御装置100の入力及び出力の概略を示すブロック図である。図6は、特別遊技制御手段210及び阻止部材駆動制御手段260の概略を示すブロック図である。図7は、第1入賞口装置50aにおける阻止部材70に対応する駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンを示す概略図である。図8は、第1入賞口装置50aの阻止部材70に対応する駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンの他の例を示す概略図である。図9は、第2入賞口装置50bの阻止部材70に対応する駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンを示す概略図である。図10から図19までは、パチンコ機PMにおける動作の概略を示すフローである。
なお、ここで、本明細書における「前面側(前面方向)」や「手前側(手前方向)」とは、パチンコ機PMから見て、遊技を行う遊技者が位置する方向を意味するものである。具体的には、パチンコ機PMの正面側の前でパチンコ機PMの方に顔を向けている遊技者から見た場合の、奥から手前への方向、すなわち、パチンコ機PMの奥から正面へ向かう方向を意味する。
また、本明細書における「背面側(背面方向)」や「奥側(奥方向)」とは、前記「前面側(前面方向)」や「手前側(手前方向)」と反対側を意味するものであり、パチンコ機PMの正面側の前でパチンコ機PMの方に顔を向けている遊技者から見た場合の、手前から奥への方向、すなわち、パチンコ機PMの正面から奥へ向かう方向を意味する。
また、本明細書における「右」や「左」等の左右方向も、パチンコ機PMの正面の方に顔を向けている遊技者から見た場合の右や左を意味する。
なお、以下の文中において、「入賞」とは、打ち出された遊技球が、パチンコ機PMの遊技盤7上に設けられた入賞口に入球することをいう。
(パチンコ機PMの構成)
以下、本実施の形態に係るパチンコ機PMについて、具体的に説明する。
パチンコ機PMは、図1に示すように、当該パチンコ機PMの外郭保持枠を構成する外枠1と、この外枠1に開閉自在に軸支された前枠2とを備えたものとなっている。そして、前枠2には、パチンコ機PMの遊技領域8を形成するための遊技盤7と、この遊技盤7の前方を覆う板ガラスが嵌め込まれたガラス扉3と、遊技球を受ける上側の上球皿4a及び下側の下球皿4bと、遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル5と、が設けられている。
また、遊技盤7には、遊技領域8の周辺を囲むように一対のレール6が固定されている。
また、遊技盤7の裏面には、特に図示していないが、演出動作や遊技動作等を制御するための制御装置100が設けられている。また、この制御装置100には、特に図示していないが、無線通信を行うための通信装置が接続されている。
(遊技領域8)
本実施の形態に係るパチンコ機PMの遊技領域8には、図1に示すように、その正面中央よりやや上部に位置し、面状表示部である表示装置20と、前記表示装置20の下方に位置し、遊技球の入賞により、遊技者への賞球の払い出しを行うとともに、後述する特別遊技へ移行するか否かに係る当否抽選の契機となり、かつ、表示装置20の図柄変動を開始させる始動入賞口12と、この始動入賞口12と対応するように取り付けられた入賞口装置50としての第1入賞口装置50aと、前記始動入賞口12の下方に位置し、後述する通常遊技において特別遊技へ移行する旨の抽選に当選していないときは一対の開閉片により閉鎖されている当選確定入賞口25と、前記始動入賞口12の右方に位置し、通常遊技においては閉鎖されている大入賞口13と、この大入賞口13の上方に位置し、遊技球の入賞により、遊技者への賞球の払い出しを行うとともに、特別遊技中における大入賞口13の開放の契機となる開放入賞口26と、この開放入賞口26と対応するように取り付けられた入賞口装置50としての第2入賞口装置50bと、前記当選確定入賞口25の左方及び右方それぞれに位置し、遊技球が入賞すると遊技者へ賞球が払い出される複数の一般入賞口11と、前記当選確定入賞口25の下方に位置し、遊技球を回収するアウト口14と、任意の箇所に位置し、遊技球の落下に影響を与えるための風車15と、多数の遊技釘(特に図示しておらず)と、が設けられている。
なお、遊技領域8の周囲には、遊技中に点灯もしくは点滅表示される複数のランプから構成される遊技効果ランプ21が設けられている。
また、遊技領域8の右側上方及び左側上方には、演出用の音声を出力するためのスピーカ17がそれぞれ一つずつ設けられている。
また、表示装置20は、画像を表示する画面が平面状に形成されるとともに、その画面に三つの図柄が可変表示されるように形成された液晶表示装置であり、たとえば、スロットマシンにおける遊技のように、三列の図柄が変動表示されたり、停止表示されたりして遊技の演出を行うものである。なお、この液晶表示装置における図柄の表示態様は、特に限定されるものではなく、たとえば、縦3列、横3列から構成される9つのマトリクス上に図柄を表示するような態様にすることもできる。また、本実施の形態における表示装置20は、上述の如く、液晶表示装置により構成されているが、これに限定されるものではなく、たとえば、スロットマシンにおける回転リールのような表示装置により構成することができる。この場合は、回転リールを回転させて、図柄の変動表示を行うことができる。
また、前記当選確定入賞口25に設けられた開閉片は、開閉することにより遊技球が当選確定入賞口25に入賞可、又は、入賞不可とするものである。具体的には、この開閉片が閉じた状態では、遊技球は、当選確定入賞口25へ入賞することはできないこととなっている一方、この開閉片が開いた状態では、遊技球は、当選確定入賞口25へ入賞することができることとなっている。この開閉片は、始動入賞口12への遊技球の入賞を契機とした特別遊技に移行するか否かの当否抽選の結果、当選となった場合、すなわち、表示装置20に予め定められた当選態様の図柄が停止表示された場合に、所定時間(たとえば、5.8秒など)開いた状態となる。
(入賞口装置50)
入賞口装置50は、遊技盤7に形成された入賞口に対応するように設けられる装置であって、当該装置内へ進入した遊技球を、対応する入賞口へ入球可能、若しくは、当該装置の外部へ押し出し可能に形成されたものである。
本実施の形態に係るパチンコ機PMには、図1に示すように、始動入賞口12に対応して設けられた第1入賞口装置50a、及び、開放入賞口26に対応して設けられた第2入賞口装置50bがそれぞれ設けられている。
(1)第1入賞口装置50a
前記第1入賞口装置50aは、図2及び図3に示すように、遊技盤7に取り付けた状態で正面から見た形状が、大円の下部から、当該大円よりも小さい直径の略半円が突出したような形状、換言すれば、瓢箪を逆さにしたような形状の薄板型ケースとなっている。
そして、この第1入賞口装置50aの背面略中央には遊技球が通過可能な円形貫通孔51が形成されており、この円形貫通孔51と、遊技盤7に形成された始動入賞口12とが合致するように、第1入賞口装置50aが遊技盤7に取り付けられている。
また、この第1入賞口装置50aの上面中央には、遊技球が通過可能な四角形孔である導入口60が形成されているとともに、第1入賞口装置50aの内部には、前記導入口60と前記円形貫通孔とを連通する誘導路61が形成されている。ここで、上述の如く、円形貫通孔51と始動入賞口12とは合致するものとなっているため、この誘導路61は、導入口60と始動入賞口12とを連通することとなる。そして、前記導入口60を通過した遊技球は、誘導路61内へ進入するとともに、この誘導路61を介して、始動入賞口12へ向けて進行可能となる。すなわち、この誘導路61は、導入口60を通過した遊技球を始動入賞口12まで誘導するためのものとなっている。
また、第1入賞口装置50aの内部には、前記誘導路61内に進入した遊技球が始動入賞口12方向へ進行することを阻止するための阻止部材70が設けられている。この阻止部材70は、誘導路61内を上下方向に、すなわち、誘導路61内を導入口方向又は入賞口方向へ進退可能な可動支持柱72と、可動支持柱72の導入口側の端部に取り付けられ、遊技球の移動を阻止するための阻止板71とを備えている。
また、第1入賞口装置50aの内部には、前記可動支持柱72を上下方向に進退駆動させるための阻止部材駆動手段としての可動支持柱ソレノイド73(第1ソレノイド73a)が設けられている。
具体的には、第1入賞口装置50aの内部における、前記円形貫通孔51の下端よりもやや下方には、第1入賞口装置50aの内部を水平に仕切る仕切り板52が設けられているとともに、この仕切り板の略中央には貫通孔(特に図示しておらず)が形成されている。
そして、前記仕切り板52よりも下方の空間には、前記貫通孔を介して誘導路61内を上下方向に進退する可動支持柱72を備えた前記第1ソレノイド73aが設けられている。また、この可動支持柱72の、前記仕切り板よりも上方の空間に位置する端部に、前記誘導路61の横断面と略同じ大きさの四角板である阻止板71が取り付けられている。なお、前記第1ソレノイド73aは、パチンコ機PMに備えられた制御装置100並びに電源装置(特に図示しておらず)と所定の接続線により接続されている。
そして、この阻止板71は、図3(a)及び(b)に示すように、前記第1ソレノイド73aの作動により、前記円形貫通孔51の下端から前記導入口60の口縁よりもやや下方までの間を、進退するものとなっている。換言すれば、この阻止板71は、誘導路61内に進入した遊技球が始動入賞口12へ入球することが可能となる位置(遊技球入球可能位置)から、前記遊技球が導入口60から誘導路61の外部へ押し出される(すなわち、排出される)こととなる位置(遊技球排出位置)までの間を、進退するものとなっている。
すなわち、この阻止板71が前記遊技球入球可能位置にあるときは、誘導路61内に進入した遊技球は始動入賞口12へ入球することができる一方、この阻止板71が前記遊技球排出位置まで移動すると、誘導路61内に進入した遊技球は、導入口60を介して、誘導路61の外部へ押し出されることとなる。
また、前記阻止板71が図3(a)に示す位置よりもやや上方に移動すると、遊技球が始動入賞口12に入球することができない状態となるとともに、前記誘導路61は、前記状態で最大3個の遊技球を保持することができるように形成されている。
また、前記導入口60には、特に図示していないが、導入口60を通過して誘導路61内に進入した遊技球を検出するための第1導入口通過検出スイッチ60aが設けられ、制御装置100並びに電源装置(特に図示しておらず)と所定の接続線により接続されている。そして、遊技球が導入口60を通過するごとに、前記第1導入口通過検出スイッチ60aにより遊技球の通過が検出され、所定の信号を制御装置100に出力するものとなっている。
また、前記始動入賞口12にも、上述と同様に、始動入賞口12に入球した遊技球を検出するための始動入賞口入賞検出スイッチ12a(特に図示しておらず)が設けられている。
また、第1入賞口装置50aの正面は、透明な板により形成されている。これにより、前記誘導路61内が視認可能(すなわち、認識可能)となり、遊技者は、誘導路61内における前記阻止板71の位置、及び、誘導路61内における遊技球を、直接、正面から見ることができるものとなっている。なお、阻止板71や遊技球は、これらに位置に併せて点灯するLED表示装置等の表示装置を取り付け、この表示装置により位置表示を行うことで、遊技者が確認できるようにすることもできる。
また、第1入賞口装置50aにおいては、特に図示していないが、阻止板71が遊技球入球可能位置又は遊技球排出位置にあることを検知するための所定のセンサーが設けられている。そして、このセンサーにより阻止板71が検知されてからの経過時間を取得することにより、この経過時間及び阻止部材70の移動速度に基づき、阻止部材70の位置を検出することができるものとなっている。
(2)第2入賞口装置50b
前記第2入賞口装置50bは、上述の第1入賞口装置50aと構造は略同じであるため、異なる点のみを中心に説明する。
第2入賞口装置50bは、図1及び図4に示すように、遊技盤7に取り付けた状態で正面から見た形状が略円盤形状の薄型ケースとなっている。
また、第2入賞口装置50bは、図1及び図4に示すように、遊技盤7の表面を回転可能となるように取り付けられている。
具体的には、第2入賞口装置50bを遊技盤7の正面方向から取り付け可能となるように遊技盤7の表面を背面方向に凹ませて形成した凹部(特に図示しておらず)の内周面に、凹溝(特に図示しておらず)を形成するとともに、第2入賞口装置50bの外周面に、前記凹溝に嵌めることが可能な突条(特に図示しておらず)を形成する。そして、前記凹溝に突条を嵌めることにより、第2入賞口装置50bを前記凹部に取り付ける。
また、前記凹部の所定箇所には、遊技盤7の裏面と連通する貫通孔(特に図示しておらず)を設けるとともに、この貫通孔を介して遊技盤7の裏面に、第2入賞口装置50bを回転駆動させるための回転駆動モーター80を設置する(図1参照)。
そして、この回転駆動モーター80が作動すると、第2入賞口装置50bが前記凹部内を回転することとなる。すなわち、遊技盤7の表面を回転することとなる。なお、本実施の形態に係るパチンコ機PMでは、常時、第2入賞口装置50bが一定の回転速度で一定方向へ回転するように、前記回転駆動モーター80が作動するものとなっている。
また、第2入賞口装置50bの外周面の所定箇所には、遊技球が通過可能な貫通孔である導入口60が形成されている。そして、この導入口60よりもやや回転中心側の位置に対応する第2入賞口装置50bの背面には、当該第2入賞口装置50bが遊技盤7に取り付けられた状態で、開放入賞口26と合致する円形貫通孔51が形成されている。また、第1入賞口装置50aと同様に、前記導入口60から前記円形貫通孔51までは、導入口60を通過した遊技球を始動入賞口12まで誘導するための誘導路61となっている。
また、第2入賞口装置50bの内部には、図4(a)及び(b)に示すように、前記第1入賞口装置50aと同様に、前記内部を水平に仕切る仕切り板52が設けられている。
そして、この第2入賞口装置50bにおいては、仕切り板52から導入口60方向に突出するように、阻止板71及び可動支持柱72を備えた可動支持柱ソレノイド73(第2ソレノイド73b)が取り付けられており、この第2ソレノイド73bが作動することにより、可動支持柱72が上下方向に移動することで、阻止板72が、遊技球入球可能位置から遊技球排出位置までの間を進退するものとなっている。
また、前記遊技盤7には、図1及び図4に示すように、第2入賞口装置50bが当該遊技盤7に取り付けられた状態で、当該第2入賞口装置50bの外周面を覆う側枠板53が、正面方向に突出するように設けられている。また、この側枠板53は、上方に遊技球が待機可能な開口54を有するものとなっている。
そして、第2入賞口装置50bの導入口60と、側枠板53の開口54とが一致したときに、遊技球が前記開口54に入球すると、この遊技球は導入口60を通過して、誘導路61内に進入することができるものとなっている。一方、第2入賞口装置50bの導入口60と、側枠板53の開口54とが一致していないときに遊技球が前記開口54に入球すると、この遊技球は第2入賞口装置50bの外周面に載置されて、前記開口54で待機することとなる。そして、第2入賞口装置50bが回転することにより、当該第2入賞口装置50bの導入口60と、側枠板53の開口54とが一致すると、前記開口54で待機していた遊技球が導入口60を通過して、誘導路61内へ進入することとなっている。
また、前記阻止板71が図4(a)に示す位置よりもやや上方に移動すると、遊技球が開放入賞口26に入球することができない状態となるとともに、第2入賞口装置50bにおける誘導路61は、前記状態で1個の遊技球のみを保持することができるように形成されている。
また、前記開放入賞口26には、開放入賞口26に入球した遊技球を検出するための開放入賞口入賞検出スイッチ26aが設けられており、所定の接続線により、パチンコ機PMに設けられた制御装置100に接続されている。
また、前記導入口60には、特に図示していないが、導入口60を通過して誘導路61内に進入した遊技球を検出するための第2導入口通過検出スイッチ60bが設けられている。
また、第2入賞口装置50bの内部には、特に図示していないが、パチンコ機PMに設けられた電源装置(図示しておらず)とは別個独立の電源装置が設けられている。そして、前記第2ソレノイド73b、回転駆動モーター80、及び、第2導入口通過検出スイッチ60b等の各種装置は、所定の接続線により、前記別個独立の電源装置に接続されている。すなわち、第2入賞口装置50b内の各種装置は、パチンコ機PMの電源装置にはよらず、この第2入賞口装置50b内に独自に設けられた電源装置により作動するものとなっている。
また、第2入賞口装置50bの内部には、特に図示していないが、パチンコ機PMに設けられた制御装置100に接続されている通信装置との間で、無線により制御信号の送受信を行うための無線通信装置(発信機、受信機)が設けられている。そして、前記第2ソレノイド73b、回転駆動モーター80、及び、第2導入口通過検出スイッチ60b等の各種装置は、所定の接続線により、前記無線通信装置に接続されている。
そして、たとえば、パチンコ機PMの制御装置100における当否抽選の結果、当選となった場合等には、当選した旨を示す当選信号が、制御装置100に接続された通信装置(図示しておらず)を介して第2入賞口装置50bの無線通信装置に対して送出された後、この当選信号が第2ソレノイド73b等の各種装置に送出されることとなる。そして、この当選信号に基づき、各種装置が制御されることとなる。
また、遊技球が導入口60を通過することに基づき、前記第2導入口通過検出スイッチ60bにより遊技球の通過が検出されると、所定の信号が無線通信装置に対して出力された後、前記通信装置(図示しておらず)を介して、前記所定の信号が制御装置100に送出されることとなる。
また、第2入賞口装置50bにおいても、特に図示していないが、阻止板71が遊技球入球可能位置又は遊技球排出位置にあることを検知するための所定のセンサーが設けられている。そして、このセンサーにより阻止板71が検知されてからの経過時間を取得することにより、この経過時間及び阻止部材70の移動速度に基づき、阻止部材70の位置を検出することができるものとなっている。
(パチンコ機PMの遊技)
また、本実施の形態に係るパチンコ機PMでは、遊技として、通常遊技、特別遊技、及び、継続遊技を備えており、これらの遊技のうちいずれかの遊技が行われることとなる。
ここで、通常遊技は、後述する特別遊技、及び、継続遊技以外において行われる一般的な遊技である。また、特別遊技は、当選が確定した状態において行われる遊技機であって、大入賞口13を開放可能とし、大入賞口13への遊技球の入球を可能とすることで、通常遊技よりも単位時間当たりの出球を多くすることが可能なものである。また、継続遊技は、通常遊技において当選が確定したことにより開始された特別遊技が終了した後に行われる遊技であって、通常遊技中に行われる当否抽選における当選の確率よりも高い当選の確率で当否抽選が行われるものである。
そして、本実施の形態に係るパチンコ機PMでは、通常遊技中又は継続遊技中において、遊技領域8内における始動入賞口12への打球の入賞を契機として特別遊技へ移行するか否かの当否抽選が行われる。
具体的には、前述のパチンコ機PMでは、遊技者が操作ハンドル5を所定の方向へ回動操作すると、上球皿4aに収納された遊技球が1個ずつ発射部(特に図示しておらず)へ送られる。発射部に到達した遊技球は、操作ハンドル5の回動角度に応じた強度で、発射部から遊技領域8へ向かって発射され、遊技領域8内において落下する。
そして、最終的には、打球は、一般入賞口11、始動入賞口12、開放入賞口26、及び、アウト口14のいずれかに受け入れられる。ここで、遊技球が一般入賞口11、始動入賞口12、又は、開放入賞口26に受け入れられた場合には、所定の賞球が上球皿4aに払い出される。
そして、始動入賞口12に打球が入賞すると、所定の賞球が上球皿4aに払い出される他、表示装置20の画面に表示されている複数の図柄が変動を開始する。そして、この図柄の変動が開始されてから所定の時間が経過すると、表示装置20に変動表示された図柄が停止する。ここで、停止した三つの図柄が予め規定された組合せ(たとえば、1〜9の各数字のぞろ目)となっている場合には、当選となる。
すなわち、本実施の形態に係るパチンコ機PMでは、後述する当選抽選手段130が当選又は非当選の抽選を行う毎に、表示装置20の表示形態である図柄を変動させることにより、前記抽選が行われたことを報知し、変動させた図柄を停止して停止図柄を見せることにより、当選抽選手段130による抽選の結果を遊技者に報知するようにしている。
そして、当選となると、当選確定入賞口25に設けられた開閉片が所定時間(たとえば、5.8秒)開いた状態となる。そして、この状態において、当選確定入賞口25に遊技球が入賞することを条件に、前記当選が確定することとなり、特別遊技が開始されるものとなっている。
また、本実施の形態に係るパチンコ機PMでは、特別遊技中においては、大入賞口13は自動的に開かず、遊技球が開放入賞口26に入賞することを契機として開放するものとなっている。そして、この大入賞口13は、前記開放から所定時間(たとえば、約30秒)経過するか、若しくは、遊技球が所定個数(たとえば、9個)入賞すると、閉鎖することとなる。そして、この大入賞口13の開放が所定回数(たとえば、15回)行われると特別遊技が終了し、継続遊技が開始されることとなる。
継続遊技においては、上述の如く、通常遊技中における当選確率よりも高い当選確率で当否抽選が行われるものとなっている。そして、この継続遊技における当否抽選で当選となると、上述と同様に、当選確定入賞口25に設けられた開閉片が開き、この開閉片の開放中に、遊技球が当選確定入賞口25に入賞することで当選が確定し、特別遊技が開始されることとなる。そして、この特別遊技が終了すると、通常遊技が開始されることとなる。
すなわち、本実施の形態に係るパチンコ機PMでは、2回の特別遊技を、比較的短い間隔で実行することができるように設定されている。
(制御装置100)
本実施の形態におけるパチンコ機PMは、上述の如く、演出動作や遊技動作等を制御するための制御装置100を備えている。図5には、制御装置100の概略構成が示されている。遊技制御装置100は、マイクロコンピュータを利用したCPU、ROM及びRAM等の記憶手段、並びに、I/O等を含んで構成されたハードウェアに、演出動作制御や遊技動作制御を行うためのソフトウェアがインストールされた装置である。ここで、CPUは、1個に限定されず、2個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM、及び、I/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。
なお、この制御装置100には、上述の如く、第2入賞口装置50bに設けられた無線通信装置と通信を行うための通信装置(図示しておらず)が接続されている。そして、前記無線通信装置及び通信装置を介して、第2入賞口装置50bにおける各種装置に対する所定信号の出力、第2入賞口装置50bにおける各種装置からの所定信号の入力が行われるものとなっている。
(制御装置100の入力手段)
制御装置100には、図5に示すように、当該制御装置100へ所定の信号を送出する信号発信源(すなわち、制御装置100への入力手段)として、一般入賞口11の内部に設けられた一般入賞口入賞検出スイッチ11aと、始動入賞口12の内部に設けられた始動入賞口入賞検出スイッチ12aと、大入賞口13の内部に設けられた大入賞口入賞検出スイッチ13aと、当選確定入賞口25の内部に設けられた当選確定入賞口入賞検出スイッチ25aと、開放入賞口26の内部に設けられた開放入賞口入賞検出スイッチ26aと、第1入賞口装置50aの導入口60の内部に設けられた第1導入口通過検出スイッチ60aと、が電気的に接続されている。
また、第2入賞口装置50bの導入口60の内部に設けられた第2導入口通過検出スイッチ60bは、無線通信装置及び前記通信装置(図示しておらず)を介して、前記制御装置100と接続されるものとなっている。
なお、前記信号発信源としては、上記したスイッチ類に限定されるものではない。
(制御装置100の出力手段)
また、制御装置100には、その制御対象となる機器(すなわち、制御装置100からの出力手段)として、大入賞口13の扉を開閉駆動する大入賞口ソレノイド13bと、スピーカ17と、表示装置20と、遊技効果ランプ21と、阻止部材駆動手段としての可動支持柱ソレノイド73であって、第1入賞口装置50aに設けられた第1ソレノイド73aとが接続されている。
また、可動支持柱ソレノイド73であって、第2入賞口装置50bに設けられた第2ソレノイド73bと、第2入賞口装置50bを回転駆動する回転駆動モーター80とは、無線通信装置及び前記通信装置(図示しておらず)を介して、前記制御装置100と接続されるものとなっている。
なお、制御対象となる機器としては、上記した機器類に限定されるものでない。
(制御装置100の制御手段)
このような制御装置100には、遊技球の、一般入賞口11及び始動入賞口12等の各入賞口への遊技球の入球や所定箇所の遊技球の通過を検知する遊技球検知手段110と、特別遊技へ移行するか否かについての当否抽選を行う当選抽選手段130と、当否抽選の際に表示装置20において変動表示及び停止表示させる図柄を決める図柄決定手段150と、表示装置20等の表示動作を制御する表示制御手段190と、前記当否抽選における当否値の保留を制御する、換言すると、始動入賞口12に入賞した遊技球であって、未だ抽選の結果が表示されていない保留球についての制御を行う保留制御手段200と、特別遊技の実行についての制御を行う特別遊技制御手段210と、大入賞口13の開閉を制御する大入賞口開閉制御手段230と、第2入賞口装置50bの回転を制御する回転駆動制御手段250と、阻止部材70の進退、すなわち、可動支持柱72の上下方向の移動を制御する阻止部材駆動制御手段260と、特別遊技中演出等の各種演出を制御する演出制御手段300とが設けられている。なお、制御装置100に含まれる手段としては、上記した手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいてもよい。
(遊技球検知手段110)
遊技球検知手段110は、各種入賞口への遊技球の入球や所定箇所の遊技球の通過を検知するものである。
具体的には、遊技球検知手段110は、一般入賞口11に遊技球が落入することにより、一般入賞口入賞検出スイッチ11aから落入信号が出力されると、この落入信号に基づいて一般入賞口11に遊技球が入賞したことを検知する。また、遊技球検知手段110は、始動入賞口12に遊技球が落入することにより、始動入賞口入賞検出スイッチ12aから落入信号が出力されると、この落入信号に基づいて始動入賞口12に遊技球が入賞したことを検知する。また、遊技球検知手段110は、大入賞口13に遊技球が落入することにより、大入賞口入賞検出スイッチ13aから落入信号が出力されると、この落入信号に基づいて大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知する。また、遊技球検知手段110は、当選確定入賞口25に遊技球が落入することにより、当選確定入賞口入賞検出スイッチ25aから落入信号が出力されると、この落入信号に基づいて当選確定入賞口25に遊技球が入賞したことを検知する。また、遊技球検知手段110は、開放入賞口26に遊技球が落入することにより、開放入賞口入賞検出スイッチ26aから落入信号が出力されると、この落入信号に基づいて開放入賞口26に遊技球が入賞したことを検知する。また、遊技球検知手段110は、第1入賞口装置50aの導入口60に遊技球が落入することにより、第1導入口通過検出スイッチ60aから落入信号が出力されると、この落入信号に基づいて前記導入口60に遊技球が入賞したことを検知する。また、遊技球検知手段110は、第2入賞口装置50bの導入口60に遊技球が落入することにより、第2導入口通過検出スイッチ60bから落入信号が無線通信装置に出力されると、無線通信装置を介して制御装置100に前記落入信号が送出され、この落入信号に基づいて前記導入口60に遊技球が入賞したことを検知する。
(当選抽選手段130)
当選抽選手段130は、特別遊技へ移行するか否かについての当否抽選を行うものである。そして、この当選抽選手段130は、特に図示していないが、所定の乱数発生手段から当否抽選値としての乱数を取得する当否抽選値取得手段と、特別遊技へ移行するか否かについて判定する当否判定手段とを備えている。なお、当選抽選手段130としては、これらの手段に限定されるものではない。
前記当否抽選値取得手段は、特別遊技へ移行するか否かを判定するために、遊技球の始動入賞口12への入賞を契機として、所定の乱数発生手段から当否抽選値としての乱数を取得するものである。
ここで、乱数発生手段としては、所定の数値範囲(たとえば、0から65535までの数値範囲)で当否抽選値としての乱数を発生できるものを採用するのが好ましく、また、数学的に乱数を発生するものに限らず、所定のデジタル電子回路からなるハードウェアで擬似的に乱数を発生するハードウェア型の乱数発生手段や、コンピュータにインストールされた所定のプログラムで擬似的に乱数を発生するソフトウェア型の乱数発生手段も採用できる。
また、前記当否判定手段は、特別遊技への移行の可否を判定する際に参照する当否テーブルを複数種類備え、遊技の状況に応じた一の当否テーブルを選び、この選んだ当否テーブルを参照し、当否抽選値取得手段が取得した当否抽選値が、前記当否テーブルの当選領域及び非当選領域のいずれに属しているかにより、特別遊技へ移行するか否かについて判定するものである。
すなわち、当否判定手段には、通常遊技において参照される当否テーブルと、継続遊技において参照される当否テーブルとが備えられている。
各当否テーブルは、当否抽選値として発生される乱数の発生する範囲内において、当選となる数値の範囲である当選領域と、非当選となる数値の範囲である非当選領域領域とが設定されたものである。そして、継続遊技において参照される当否テーブルは、通常遊技において参照される当否テーブルよりも当選の確率が高くなるように、通常遊技における当否テーブルよりも当選領域が広く設定されたものとなっている。
そして、当否判定手段は、状況に応じて選んだ当否テーブルを参照し、当否抽選値取得手段が取得した当否抽選値が、当該当否テーブルの当選領域に属していれば、当選と判定し、当該当否テーブルの非当選領域に属していれば、非当選と判定するようになっている。
(図柄決定手段150)
図柄決定手段150は、当選抽選手段130が抽選を行うたびに、表示装置20において、図柄を変動表示させる際の変動パターンと、変動させていた図柄を停止させた際に表示される停止図柄とを決定するものである。そして、この図柄決定手段150は、特に図示していないが、表示装置20において図柄を変動表示させる際の変動パターンを記憶する変動パターン記憶手段と、前記装飾図柄変動パターン記憶手段に記憶されている変動パターンから所定の変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、表示装置20において変動表示させていた図柄を停止させた際に表示させる停止図柄を選択する停止図柄選択手段とを備えたものとなっている。なお、図柄決定手段150としては、これらの手段に限定されるものではない。
前記変動パターン記憶手段は、表示装置20での変動表示における変動の開始から停止までの間の、図柄の変動すべき態様を定める複数種類の変動パターンが記憶されたものとなっている。そして、変動パターン選択手段は、当選抽選手段130による抽選の結果に応じて、図柄変動パターン記憶手段に記憶された複数種類の変動パターンの中から一の変動パターンを選択するものとなっている。
ここで、変動パターンとしては、図柄変動を開始してから、三つの図柄のうち、二つの図柄が同じ図柄となったリーチ状態の表示を経て、当選図柄としての停止図柄に至る当選変動パターンと、図柄変動を開始してから、リーチ状態の表示を経て、非当選図柄としての停止図柄に至るリーチ演出付非当選変動パターンと、図柄変動を開始してから、リーチ状態の表示を経ることなく、非当選図柄としての停止図柄に至る通常の非当選変動パターンとが設定されている。
これら当選変動パターン、リーチ演出付非当選変動パターン及び通常の非当選変動パターンの各々には、変動の内容である変動態様に応じて、変動の開始から停止までの継続時間である変動時間が設定されている。なお、変動パターンの変動時間は、図柄の変動表示の終了条件になっている。なお、リーチ演出付非当選変動パターンとしては、そのリーチ演出の内容に応じて変動時間の長さが異なる様々な変動パターンが設定されている。
また、停止図柄選択手段は、当選抽選手段130により抽選された抽選結果に対応するように、表示装置20に表示される停止図柄を選択するものとなっている。
ここで、停止図柄選択手段が選択する停止図柄は、当選抽選手段130による抽選結果等に対応して選択された三つの図柄が組み合わされたものとなっている。
たとえば、当選抽選手段130による抽選結果が当選の場合、停止図柄選択手段は、停止図柄として、「777」や「111」のように同一の図柄が三つ揃った組合せを選択するようになっている。
一方、当選抽選手段130による抽選結果が非当選の場合において、リーチ演出を伴わない通常の非当選変動パターンが選択されたときには、停止図柄選択手段は、停止図柄として、「312」や「946」のように三つの図柄が揃っていない組合せを選択するようになっている。
また、非当選の場合において、リーチ演出を伴うリーチ付非当選変動パターンが選択されたときには、停止図柄選択手段は、停止図柄として、「191」や「727」のように一つの図柄のみが他と相違する組合せを選択するようになっている。
(表示制御手段190)
表示制御手段190は、図柄決定手段150により決定された変動パターンに基づく図柄変動の形で、当選抽選手段130による抽選の結果を表示するように、表示装置20の表示動作を制御するものとなっている。また、表示制御手段190は、前記制御機能に加えて、遊技効果ランプ30の点灯及び消灯を制御するものとなっている。
(保留制御手段200)
保留制御手段200は、始動入賞口12に入賞した遊技球であって、未だ当否抽選の実行までに至っていない、いわゆる保留球を最大4個まで保留状態で保持するものとなっている。
具体的には、表示装置20における図柄変動実行中や特別遊技中において、前記当否抽選値取得手段により取得された当否抽選値、及び、前記変動パターン選択手段により取得された変動抽選値を、判定又は選択について利用されていない保留状態とするように設定している。
そして、保留制御手段200は、保留状態の当否抽選値、及び、変動抽選値を保留球として、実物の保留球の数量とあわせて最大4個まで保持するように形成されている。
(特別遊技制御手段210)
特別遊技制御手段210は、当選抽選手段130による抽選結果が当選の場合に、当該当選が確定となるための条件を満たしたか否かを判定し、当選が確定となった際に、遊技を通常遊技から特別遊技へ移行させるとともに、特別遊技における動作を制御するものである。
そして、この特別遊技制御手段210は、図6に示すように、次の(1)から(3)までの手段を備える。
(1)当選確定判定手段211
(2)単位遊技実行手段212
(3)特別遊技終了手段213
なお、特別遊技制御手段210としては、上記した(1)から(3)までに限定されるものではない。
(1)当選確定判定手段211
当選確定判定手段211は、当選抽選手段130による抽選結果が当選となった場合に、当該当選が確定となるための条件を満たしたか否かを判定するとともに、前記条件を満たしたと判定されたときには当選が確定したものとして、通常遊技又は継続遊技から特別遊技へ移行させるためのものである。
具体的には、本実施の形態に係るパチンコ機PMでは、上述の如く、当選抽選手段130による抽選結果が当選となり、所定の当選態様の図柄が表示装置20に停止表示されると、所定の駆動手段(たとえば、ソレノイド等)が、当選確定入賞口25に設けられていた開閉片を、所定時間(たとえば、5.8秒)開いた状態とする。そして、この開閉片が開いている間に遊技球が当選確定入賞口25へ入賞すると、当選確定判定手段211により、当選が確定となるための条件を満たしたと判定され、当選が確定するとともに、特別遊技に移行することとなる。
また、前記開閉片が開いている間に遊技球が当選確定入賞口25へ入賞しなかった場合には、当選確定判定手段211により、当選が確定となるための条件が満たされなかったと判定され、当該当選は無効となり、特別遊技が行われることなく、継続遊技が開始されることとなる。
(2)単位遊技実行手段212
単位遊技実行手段212は、特別遊技において開放入賞口26へ遊技球が入球することにより一回行われる大入賞口13の開閉動作を単位遊技の一回とし、開放入賞口26へ遊技球が入球することを契機として、後述する大入賞口開閉制御手段230への開放許可信号の送信を開始し、また、大入賞口13に所定個数(たとえば、9個)の遊技球が入球すること、又は、大入賞口13が開放されてから所定時間(たとえば、約30秒)が経過することのいずれか一方が満たされることを契機として、開放許可信号の送信を終了するものである。
そして、この単位遊技実行手段212は、大入賞口13の開閉動作回数をカウントし、当該開閉動作回数が上限回数(たとえば、15回)に達するまで、開放入賞口26に遊技球が入球するごとに、前記開放許可信号の送信を行い、大入賞口開閉制御手段230に大入賞口13の開閉動作を行わせるものとなっている。
(3)特別遊技終了手段213
特別遊技終了手段213は、単位遊技の実行回数、換言すると、大入賞口13の開閉動作回数が上限(たとえば、15回)に達すると、特別遊技を終了させるものである。
また、特別遊技終了手段213は、単位遊技の実行回数が上限に達していなくとも、所定の強制終了条件が成立した場合にも、特別遊技を終了させるように形成することができる。
たとえば、大入賞口13の内部に特定領域及び一般領域を設け、大入賞口13に入球した遊技球が特定領域及び一般領域のいずれか一方を必ず通過するものとなっている場合において、特別遊技終了手段213は、大入賞口13に所定数の遊技球が入球するまでに、遊技球が1球も特定領域を通過しないときには、特別遊技を終了させるように形成することができる。
また、本実施の形態に係るパチンコ機PMでは、特別遊技終了手段213が特別遊技を終了させた後は、通常遊技及び継続遊技のいずれか一方が開始されるものとなっている。具体的には、通常遊技から特別遊技に移行した場合には、当該特別遊技が終了した後に継続遊技が開始されるものとなっている。一方、継続遊技から特別遊技に移行した場合には、当該特別遊技が終了した後に通常遊技が開始されるものとなっている。
(大入賞口開閉制御手段230)
大入賞口開閉制御手段230は、特別遊技が実行された後、開放入賞口26に遊技球が入球することを契機として、大入賞口13を開閉駆動する大入賞口ソレノイド13bを制御するものとなっている。大入賞口13を開放状態にすることにより、遊技者は多くの賞球を獲得することができるものとなっている。
(回転駆動制御手段250)
回転駆動制御手段250は、第2入賞口装置50bを回転駆動させる回転駆動モーター80を制御するものである。
具体的には、回転駆動制御手段250は、常時、第2入賞口装置50bが一定方向(たとえば、反時計回り)へ一定速度で回転するように、回転駆動モーター80を作動させる。なお、回転駆動制御手段250の制御態様は、これに限定されるものではなく、一定方向へ所定角度回転した後は、前記方向と反対方向に第2入賞口装置50bが回転するように、回転駆動モーター80を作動させることもできるし、また、所定の場合には、回転速度が変化するように、回転駆動モーター80を作動させることもできる。
(阻止部材駆動制御手段260)
阻止部材駆動制御手段260は、可動支持柱72を進退駆動させる阻止部材駆動手段としての可動支持柱ソレノイド73(第1ソレノイド73a、第2ソレノイド73b)を制御するものである。すなわち、阻止部材駆動制御手段260は、前記可動支持柱ソレノイド73の作動の開始や終了等を制御するためのものである。
そして、この阻止部材駆動制御手段260は、図6に示すように、次の(1)から(3)までの手段を備える。
(1)駆動パターン記憶手段261
(2)駆動パターン選択手段262
(3)駆動実行手段263
なお、阻止部材駆動制御手段260としては、上記した(1)から(3)までに限定されるものではない。
(1)駆動パターン記憶手段261
駆動パターン記憶手段261は、可動支持柱72が進退駆動する際の駆動パターンを記憶するためのものである。
具体的には、駆動パターン記憶手段261には、可動支持柱72の端部に取り付けられた阻止板71が遊技球入球可能位置まで移動する駆動パターン、阻止板71が所定の移動速度で遊技球排出位置まで移動する駆動パターン、阻止板71が遊技球入球可能位置まで移動した後、この遊技球入球可能位置に所定時間留まる駆動パターン等を記憶することができる。なお、この駆動パターン記憶手段261に記憶される駆動パターンは、これらに限定されるものではない。
(2)駆動パターン選択手段262
駆動パターン選択手段262は、前記駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンの中から、所定の条件(たとえば、当選抽選手段130による抽選の結果、当選となること、予め定められた所定個数の遊技球が誘導路61内に進入したこと等)に応じた駆動パターンを選択するためのものである。
また、この駆動パターン選択手段262は、駆動パターン記憶手段261の中に所定の条件に応じた駆動パターンが複数ある場合には、所定の抽選手段(特に図示しておらず)による抽選を行って、いずれか一の駆動パターンを選択するように形成することができる。
(3)駆動実行手段263
駆動実行手段263は、前記駆動パターン選択手段262により選択された駆動パターンに基づいて可動支持柱72が駆動するように、可動支持柱ソレノイド73を作動させるためのものである。
具体的には、駆動実行手段263は、前記駆動パターン選択手段262により選択された駆動パターンに係る駆動信号を可動支持柱ソレノイド73に送出する。そして、可動支持柱ソレノイド73は、前記駆動信号に基づいて可動支持柱72を駆動させる。
なお、駆動実行手段263は、第2入賞口装置50bにおける第2ソレノイド73bの制御を行う際には、前述の無線通信装置及び通信装置(図示しておらず)を介して、前記駆動信号を第2ソレノイド73bに送出する。そして、第2ソレノイド73bは、前記駆動信号に基づいて可動支持柱72を駆動させる。
(演出制御手段300)
演出制御手段300は、特別遊技中に行われる演出等の各種演出を制御するものであり、具体的には、各種演出の内容を定める演出パターンを記憶する演出パターン記憶手段と、所定の演出実行契機において、前記演出パターン記憶手段に記憶されている演出パターンから、所定の演出パターンを選択決定するための演出パターン決定手段とを備えている。そして、演出制御手段240は、前記演出パターン決定手段により所定の演出パターンが決定されると、この決定された演出パターンデータの内容を表示装置20などに表示する。
(パチンコ機PMにおける阻止部材70の駆動)
以下、本実施の形態に係るパチンコ機PMにおける阻止部材70の駆動について、具体的に説明する。
(1)第1入賞口装置50aにおける阻止部材70の駆動
第1入賞口装置50aにおける阻止部材70は、通常状態においては、常時、前記遊技球入球可能位置と前記遊技球排出位置との間の上下移動を繰り返すように駆動されるものとなっている。
また、この阻止部材70は、始動入賞口方向へ移動する場合の移動速度と、導入口方向へ移動する場合の移動速度とが異なるように駆動されるものとなっており、具体的には、始動入賞口方向へ移動する場合の移動速度は、導入口方向へ移動する場合の移動速度よりも遅いものとなっている。すなわち、第1入賞口装置50aにおける阻止部材70は、遊技球入球可能位置へは到達しにくい一方、遊技球排出位置へは到達しやすいものとなっている。さらに換言すれば、阻止部材70が遊技球入球可能位置へ到達するまでの時間は、阻止部材70が遊技球排出位置へ到達するまでの時間よりも長くなっている。したがって、阻止部材70が遊技球排出位置へ到達するまでの間よりも、阻止部材70が遊技球入球可能位置へ到達するまでの間のほうが、遊技球が誘導路61内へ入球しやすくなるため、遊技球は、入賞口へ入球しやすく、導入口60から誘導路61の外部へ押し出されにくいものとなっている。
また、この阻止部材70は、誘導路61内に所定個数(たとえば、2個)の遊技球が保持された場合には、遊技球入球位置まで移動するように駆動されるものとなっている。すなわち、遊技球が誘導路61内に2個保持されれば、これらの遊技球は始動入賞口12へ入球することができるものとなっている。
具体的には、第1入賞口装置50aにおける阻止部材70の駆動パターンを記憶するための駆動パターン記憶手段261には、図7に示すように、駆動パターンとして、阻止板71の移動到達位置が遊技球排出位置であって、かつ、阻止板71の移動速度が1.5cm/秒と設定された第1駆動パターンと、阻止板71の移動到達位置が遊技球入球可能位置であって、かつ、阻止板71の移動速度が0.5cm/秒と設定された第2駆動パターンとが記憶されている。
そして、通常状態においては、駆動パターン選択手段262は、阻止板71が遊技球排出位置に到達することを契機として、第2駆動パターンを選択する一方、阻止板71が遊技球入球可能位置に到達することを契機として、第1駆動パターンを選択する。そして、駆動実行手段263が、この選択された駆動パターンに対応する駆動信号を、第1ソレノイド73aに送出することにより、第1ソレノイド73aが、前記駆動信号に基づいて可動支持柱72を駆動することとなる。第1入賞口装置50aにおいては、阻止部材駆動制御手段260は、常時、以上の制御を繰り返すこととなる。
一方、遊技球が誘導路61内に進入することにより、遊技球が誘導路61内に1個のみ保持されている状態では上述の制御を繰り返すものの、前記状態からさらに遊技球が誘導路61内に進入し、遊技球が誘導路61内に2個保持される状態となった場合には、駆動パターン選択手段262が第2駆動パターンを選択し、駆動実行手段263が対応する駆動信号を第1ソレノイド73aに送出する。そして、第1ソレノイド73aが、前記駆動信号に基づいて、可動支持柱72を駆動する。すなわち、阻止板71が遊技球入球可能位置まで移動することとなる。
なお、駆動パターン記憶手段261に記憶される駆動パターンは、上述の内容に限定されるわけではなく、たとえば、図8に示すように、一の移動到達位置に対して複数の移動速度が設定された駆動パターン等を記憶することもできる。なお、この場合には、駆動パターン選択手段262は、阻止板71が遊技球排出位置に到達したとき、所定の抽選等を行うことにより、第4駆動パターン及び第5駆動パターンからいずれか一方を選択し、また、阻止板71が遊技球入球可能位置に到達したとき、所定の抽選等を行うことにより、第1駆動パターンから第3駆動パターンまでの駆動パターンからいずれか一を選択することとなる。
(2)第2入賞口装置50bにおける阻止部材70の駆動
第2入賞口装置50bにおける阻止部材70は、通常状態においては、常時、一定速度で、前記遊技球入球可能位置と前記遊技球排出位置との間の上下移動を繰り返すように駆動されるものとなっている。
また、この阻止部材70は、遊技球入球可能位置又は遊技球排出位置に到達すると、この到達位置においてそれぞれ、所定時間停止するものとなっている。そして、この阻止部材70は、通常遊技中又は継続遊技中においては、遊技球入球可能位置における停止時間よりも、遊技球排出位置における停止時間のほうが長くなるように、駆動されるものとなっている。一方、特別遊技中においては、遊技球排出位置における停止時間よりも、遊技球入球可能位置における停止時間のほうが長くなるように、駆動されるものとなっている。
具体的には、第2入賞口装置50bにおける阻止部材70の駆動パターンを記憶するための駆動パターン記憶手段261には、図9に示すように、駆動パターンとして、単位時間(5秒)当たりに遊技球排出位置で停止する時間が3秒であって、かつ、前記単位時間当たりに遊技球入球可能位置で停止する時間が1秒と設定された第1駆動パターンと、単位時間当たりに遊技球排出位置で停止する時間が1秒であって、かつ、前記単位時間当たりに遊技球入球可能位置で停止する時間が3秒と設定された第2駆動パターンとが記憶されている。
そして、駆動パターン選択手段262は、阻止板71が遊技球入球可能位置又は遊技球排出位置に到達し、所定の停止時間を経過したことを契機として、特別遊技中であるか否かを判定し、特別遊技中であれば第2駆動パターンを選択する。一方、特別遊技中でなければ、すなわち、通常遊技中又は継続遊技中であれば第1駆動パターンを選択する。そして、駆動実行手段263が、この選択された駆動パターンに対応する駆動信号を、第2ソレノイド73bに送出することにより、第2ソレノイド73bが、前記駆動信号に基づいて可動支持柱72を駆動することとなる。
なお、上述のように、第2入賞口装置50bとパチンコ機PMに設けられた制御装置100との間で送受される信号等については総て、無線通信装置を介して行われるものとなっている。
(パチンコ機PMの動作)
次に、上記構成を備えたパチンコ機PMにおける動作の概略について、図10から図19までに示したフローを用いて説明する。
まず、図10に示すステップ100において、通常遊技中又は継続遊技中において、通常遊技制御処理が行われる。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、特別遊技制御手段210により、特別遊技制御処理が行われる。具体的には、この特別遊技制御処理は、通常遊技中又は継続遊技中に、所定の条件が成立したとき(すなわち、当選抽選手段130により当選となり、かつ、当選確定入賞口25に遊技球が入球したとき)に実行される。そして、ステップ102に進む。
ステップ102において、賞球払い出し手段により、各入賞口への遊技球の入球に対応して遊技球を払い出すための賞球払い出し処理が行われる。
次に、上述したステップ100の通常遊技制御処理について、図11のフローを用いて説明する。
ステップ200において、始動入賞口12への入球に対応した当否抽選における当否を判定する当否判定処理が行われる。そして、次のステップ201に進む。
ステップ201において、前記当否判定処理による判定結果に応じて図柄を変動表示させる図柄変動処理が行われる。すなわち、表示装置20における図柄の変動表示が行われる。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、当選確定となるか否かの判定を行う当選確定判定処理が行われる。そして、通常遊技制御処理が終了する。
次に、上述したステップ200の当否判定処理について、図12のフローを用いて説明する。
ステップ300において、遊技球検知手段110により、始動入賞口12に遊技球が入賞したか否かが判定される。そして、始動入賞口12に遊技球が入賞したと判定された場合、その旨を示す信号が制御装置100に送出され、次のステップ301に進む。一方、始動入賞口12に遊技球が入賞していないと判定された場合、ステップ303に進む。
ステップ301において、保留球の数が上限内にあるか否かが判定される。そして、保留球の数が上限内にあると判定された場合、次のステップ302に進む。一方、保留球の数が上限内にないと判定された場合、すなわち、保留球の数が上限を超えたと判定された場合、ステップ303に進む。
ステップ302において、前述した始動入賞口12への入賞に対応した当否抽選を行うために、当否抽選用の乱数である当否抽選値を当否抽選値取得手段が取得する。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、特別遊技フラグがOFFであるか否かが判定される。なお、ここで、特別遊技フラグとは、特別遊技が実行されているか否かを示すデータを記憶するメモリである。そして、この特別遊技フラグは、特別遊技が開始されることにより成立する(すなわち、ONとなる。)一方、特別遊技が終了することにより解除される(すなわち、OFFとなる)。すなわち、このステップ303においては、特別遊技が実行中であるか否かが判定される。そして、特別遊技フラグがOFFであると判定された場合、次のステップ304に進む。一方、特別遊技フラグがOFFでない(すなわち、ONである)と判定された場合、当否判定処理が終了し、特別遊技制御処理が開始される。
ステップ304において、当選フラグがOFFであるか否かが判定される。なお、ここで、当選フラグとは、当選抽選手段130により当選となっていない旨、又は、当選抽選手段130により当選となっているものの、まだ、当選が確定しない旨を示すデータを記憶するメモリである。そして、この当選フラグは、当選抽選手段130による抽選の結果、当選となった場合に成立する(すなわち、ONとなる。)一方、当選が確定、又は、当選が無効となることにより解除される(すなわち、OFFとなる)。すなわち、このステップ304においては、当選抽選手段130による抽選の結果、当選状態となっているか否かが判定される。そして、当選フラグがOFFであると判定された場合、次のステップ305に進む。一方、当選フラグがOFFでない(すなわち、ONである)と判定された場合、当否判定処理が終了し、当選確定判定処理が開始される。
ステップ305において、当否判定が未だなされていない保留状態の当否抽選値があるか否かが判定される。そして、保留状態の当否抽選値があると判定された場合、次のステップ306に進む。一方、保留状態の当否抽選値がないと判定された場合、通常当否判定処理が終了し、特別遊技制御処理が開始される。
ステップ306において、前述の当否抽選値に基づいて、当否判定手段が当否判定を行う。具体的には、通常遊技中においては(継続遊技フラグがOFFとなっているときは)、当否判定手段により、前記当否抽選値が通常遊技用の当否テーブルの当選領域及び非当選領域のいずれに属しているか、判定される。また、継続遊技中においては(すなわち、継続遊技フラグがONとなっているときは)、当否判定手段により、前記当否抽選値が有利遊技用の当否テーブルの当選領域及び非当選領域のいずれに属しているか、判定される。そして、次のステップ307に進む。なお、ここで、継続遊技フラグとは、継続遊技中であるか否かを示すデータを記憶するメモリである。そして、この継続遊技フラグは、特別遊技終了後、継続遊技が開始される場合に成立する(すなわち、ONとなる。)一方、特別遊技終了後、通常遊技が開始される場合に解除される(すなわち、OFFとなる)。
ステップ307において、当否判定手段による判定結果(すなわち、当選又は非当選)に対応し、表示装置20に停止表示される停止図柄を図柄決定手段150が決定する。そして、次のステップ308に進む。
ステップ308において、上述のステップ307で決定した停止図柄に対応する変動パターンを、図柄決定手段150が決定する。そして、当否判定処理が終了する。
次に、上述したステップ202の当選確定判定処理について、図13のフローを用いて説明する。
ステップ400において、当選フラグがONであるか否かが判定される。そして、当選フラグがONでないと判定された場合、すなわち、特別遊技フラグがOFFであると判定された場合、次のステップ401に進む。一方、特別遊技フラグがONであると判定された場合、ステップ404に進む。
ステップ401において、前記当否判定処理における当否判定の結果が当選であるか否かの判定が行われる。そして、当選であると判定された場合、次のステップ402に進む。一方、当選でない、すなわち、非当選であると判定された場合、当選確定判定処理が終了する。
ステップ402において、当選フラグがONにされる。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、当選確定入賞口25を開放する処理を行う。そして、次のステップ404に進む。
ステップ404において、当選確定入賞口25が開かれた時点から所定の開放時間(5.8秒)が経過したか否かが判定される。そして、所定の開放時間が経過していないと判定された場合、次のステップ405に進む。一方、所定の開放時間が経過したと判定された場合、ステップ410に進む。
ステップ405において、当選確定入賞口25へ遊技球が入球したか否かが判定される。そして、当選確定入賞口25へ遊技球が入球したと判定された場合、次のステップ406に進む。一方、当選確定入賞口25へ遊技球が入球していないと判定された場合、当選確定入賞口25の開放状態等、パチンコ機PMの現状を維持したまま、当選確定処理が一応終了し、ステップ101の特別遊技制御処理等が実行される。そして、賞球払い出し処理の実行後、通常遊技制御処理における各種処理をほとんどスキップした後、ステップ202に進み、再度、当選確定判定処理が実行されるようになっている。
ステップ406において、当選確定入賞口25を閉じる処理が行われる。そして、次のステップ407に進む。
ステップ407において、当選フラグが解除される。すなわち、当選フラグがOFFにされる。そして、次のステップ408に進む。
ステップ408において、特別遊技フラグがONにされる。そして、次のステップ409に進む。
ステップ409において、特別遊技の演出が決定される。そして、当選確定判定処理が終了する。
ステップ410において、当選無効処理が行われる。そして、当選確定判定処理が終了する。
次に、上述したステップ410の当選無効処理について、図14のフローを用いて説明する。
ステップ500において、当選確定入賞口25を閉じる処理が行われる。そして、次のステップ501に進む。
ステップ501において、当選フラグが解除される。すなわち、当選フラグがOFFにされる。そして、次のステップ502に進む。
ステップ502において、継続遊技フラグがONであるか否かが判定される。そして、継続遊技フラグがONであると判定された場合、次のステップ503に進む。一方、継続遊技フラグがONでないと判定された場合、すなわち、継続遊技フラグがOFFであると判定された場合、ステップ504に進む。
ステップ503において、継続遊技フラグが解除される。すなわち、継続遊技フラグがOFFにされる。そして、当選無効処理が終了する。
ステップ504において、継続遊技フラグがONにされる。そして、当選無効処理が終了する。
次に、上述したステップ101の特別遊技制御処理について、図15のフローを用いて説明する。
ステップ600において、特別遊技フラグがONであるか否かが判定される。そして、特別遊技フラグがONであると判定された場合、次のステップ601に進む。一方、特別遊技フラグがONでない、すなわち、特別遊技フラグがOFFであると判定された場合、特別遊技制御処理は終了する。
ステップ601において、特別遊技が既に開始されているか否かが判定される。そして、特別遊技が開始されていないと判定された場合、次のステップ602に進む。一方、特別遊技が既に開始されていると判定された場合、ステップ603に進む。
ステップ602において、演出制御手段300により、特別遊技の演出が開始される。そして、ステップ603に進む。
ステップ603において、大入賞口13が既に開いているか否かが判定される。そして、大入賞口13が開いていないと判定された場合、次のステップ604に進む。一方、大入賞口13が既に開いていると判定された場合、ステップ606に進む。
ステップ604において、開放入賞口26に遊技球が入球したか否かが判定される。そして、開放入賞口26に遊技球が入球したと判定された場合、次のステップ605に進む。一方、開放入賞口26に遊技球が入球していないと判定された場合、パチンコ機PMの現状を維持したまま、特別遊技制御処理が一応終了し、ステップ102の賞球払い出し処理等が実行される。そして、賞球払い出し処理の実行後、通常遊技制御処理における各種処理をほとんどスキップした後、ステップ101に進み、再度、特別遊技制御処理が実行されるようになっている。
ステップ605において、大入賞口13を開く処理を行う。そして、次のステップ606に進む。
ステップ606において、大入賞口13が開かれた時点から所定の開放時間(たとえば、約30秒)が経過したか否かが判定される。そして、所定の開放時間が経過していないと判定された場合、次のステップ607に進む。一方、所定の開放時間が経過したと判定された場合、ステップ608に進む。
ステップ607において、大入賞口13への入球が所定個数(たとえば、9球)以上になったか否か、すなわち、大入賞口13に入賞した遊技球が所定個数以上になったか否かが判定される。そして、大入賞口13への入球が所定個数以上になったと判定された場合、次のステップ608に進む。一方、大入賞口13への入球が所定個数以上になっていないと判定された場合、大入賞口13の開放状態等、パチンコ機PMの現状を維持したまま、特別遊技制御処理が一応終了し、ステップ102の賞球払い出し処理等が実行される。そして、賞球払い出し処理の実行後、通常遊技制御処理における各種処理をほとんどスキップした後、ステップ101に進み、再度、特別遊技制御処理が実行されるようになっている。
ステップ608において、大入賞口13を閉じる処理が行われる。そして、次のステップ609に進む。
ステップ609において、単位遊技の実行回数が所定回数(たとえば、15回)に達したか否か、すなわち、現時点でのラウンド数が所定回に達したか否かが判定される。そして、単位遊技の実行回数が所定回数に達していると判定された場合、次のステップ610に進む。一方、単位遊技の実行回数が15回に達していないと判定された場合、ステップ612に進む。
ステップ610において、特別遊技フラグがOFFにされる。そして、次のステップ611に進む。
ステップ611において、継続遊技移行判定処理が行われる。そして、特別遊技制御処理が終了し、次の賞球払い出し処理等が実行される。
ステップ612において、単位遊技の実行回数に1が加算された後、パチンコ機PMの現状を維持したまま、特別遊技制御処理が一応終了し、ステップ102の賞球払い出し処理等が実行される。そして、賞球払い出し処理の実行後、通常遊技制御処理における各種処理をほとんどスキップした後、ステップ101に進み、再度、特別遊技制御処理が実行されるようになっている。
次に、上述したステップ611の継続遊技移行判定処理について、図16のフローを用いて説明する。
ステップ700において、継続遊技フラグがONであるか否かが判定される。そして、継続遊技フラグがONであると判定された場合、次のステップ701に進む。一方、継続遊技フラグがONでないと判定された場合、すなわち、継続遊技フラグがOFFであると判定された場合、ステップ702に進む。
ステップ701において、継続遊技フラグが解除される。すなわち、継続遊技フラグがOFFにされる。そして、継続遊技移行判定処理が終了する。
ステップ702において、継続遊技フラグがONにされる。そして、継続遊技移行判定処理が終了する。
次に、通常時に行われる、第1入賞口装置50aにおける通常時進退処理について、図17のフローを用いて説明する。
ステップ800において、既に駆動パターン選択手段262により選択されている駆動パターンに定められた移動到達位置に到達したか否か判定される。そして、移動到達位置に到達したと判定された場合、次のステップ801に進む。一方、移動到達位置に到達していないと判定された場合、ステップ800に戻る。
ステップ801において、駆動パターン選択手段262により、駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンの中から、所定条件を満たす移動到達位置、及び、移動速度が定められた所定の駆動パターンが選択される。そして、次のステップ802に進む。
ステップ802において、駆動実行手段263により、前記選択された駆動パターンに係る駆動信号が第1ソレノイド73aに送出され、この駆動信号に基づき第1ソレノイド73aが作動することにより、駆動パターンに対応するように可動支持柱72が駆動する。そして、ステップ800に戻る。
次に、遊技球が誘導路61内に進入した時に行われる、第1入賞口装置50aにおける遊技球進入時進退処理について、図18のフローを用いて説明する。
ステップ900において、遊技球が誘導路61内に進入したか否かが判定される。そして、遊技球が誘導路61内に進入したと判定された場合、次のステップ901に進む。一方、遊技球が誘導路61内に遊技球が進入していないと判定された場合、ステップ900に戻る。
ステップ901において、誘導路61内に2個の遊技球が保持されているか否かが判定される。そして、誘導路61内に2個の遊技球が保持されていると判定された場合、次のステップ902に進む。一方、誘導路61内に2個の遊技球が保持されていないと判定された場合、ステップ900に戻る。
ステップ902において、駆動パターン選択手段262により、駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンの中から、移動到達位置として入球可能位置が定められた所定の駆動パターンが選択される。そして、次のステップ903に進む。
ステップ903において、駆動実行手段263により、前記選択された駆動パターンに係る駆動信号が第1ソレノイド73aに送出され、この駆動信号に基づき第1ソレノイド73aが作動することにより、駆動パターンに対応するように可動支持柱72が駆動する。そして、遊技球進入時進退処理が終了する。
次に、第2入賞口装置50bにおける進退処理について、図19のフローを用いて説明する。
ステップ1000において、所定の移動到達位置に到達したか否か判定される。そして、移動到達位置に到達したと判定された場合、次のステップ1001に進む。一方、移動到達位置に到達していないと判定された場合、ステップ1000に戻る。
ステップ1001において、既に駆動パターン選択手段262により選択されている駆動パターンに定められた停止時間、前記移動到達位置で阻止板71が停止する。そして、次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、特別遊技中であるか否かが判定される。すなわち、特別遊技フラグがONであるか否かが判定される。そして、特別遊技中であると判定された場合、次のステップ1003に進む。一方、特別遊技中でないと判定された場合、ステップ1005に進む。
ステップ1003において、駆動パターン選択手段262により、駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンの中から、特別遊技中であることに対応する所定の駆動パターン(すなわち、遊技球入球可能位置で停止する時間が、遊技球排出位置で停止する時間よりも長く設定された駆動パターン)が選択される。そして、ステップ1004に進む。
ステップ1004において、駆動実行手段263により、選択された駆動パターンに係る駆動信号が第2ソレノイド73bに送出され、この駆動信号に基づき第2ソレノイド73bが作動することにより、駆動パターンに対応するように可動支持柱72が駆動する。そして、ステップ1000に戻る。
ステップ1005において、駆動パターン選択手段262により、駆動パターン記憶手段261に記憶されている駆動パターンの中から、特別遊技中でないこと(すなわち、通常遊技中又は継続遊技中であること)に対応する所定の駆動パターン(すなわち、遊技球入球可能位置で停止する時間が、遊技球排出位置で停止する時間よりも短く設定された駆動パターン)が選択される。そして、ステップ1004に進む。
(総括)
本実施の形態に係る入賞口装置50によれば、誘導路61内を進退可能な阻止部材70(阻止板71、可動支持柱72)により、導入口60を通過して誘導路61内に進入した遊技球は、始動入賞口12や開放入賞口26方向への進行が阻止されるものとなっている。また、この阻止部材70が、誘導路61内を、遊技球入球可能位置まで移動すると、誘導路61内に進入した遊技球は始動入賞口12や開放入賞口26へ入球可能となる一方、遊技球排出位置まで移動すると、前記遊技球は導入口60から誘導路61の外部へ排出される、すなわち、押し出されることとなる。
すなわち、本実施の形態に係る入賞口装置50によれば、阻止部材70の存在により、誘導路61内に遊技球が進入した場合であっても、必ずしも始動入賞口12や開放入賞口26へ入球することができるわけではなく、逆に、誘導路61の外へ押し出されてしまう可能性がある。
したがって、遊技球が始動入賞口12や開放入賞口26へ入球するまでの挙動を変化に富んだものとすることが可能であり、遊技者にスリリングな遊技感を与えることで、入賞口へ遊技球を入球させる遊技が遊技者にとって単調に感じられるのを防止することが可能となる。
また、本実施の形態に係る第1入賞口装置50aによれば、誘導路61内に遊技球が複数個保持されることとなる。
これにより、阻止部材70が移動することで、これら複数個の遊技球が総て始動入賞口12へ入球したり、複数個の遊技球のうち所定個数は始動入賞口12へ入球するものの、残りは誘導路61の外部へ押し出されたり、または、これら複数個の遊技球が総て誘導路61の外部へ押し出されたりする等、誘導路61内での遊技球の挙動がより変化に富んだものとすることができる。
また、本実施の形態では、始動入賞口12へ遊技球が入球すると所定個数の賞球の払い出しが行われるように設定されているため、誘導路61内に複数の遊技球が保持されると、遊技者は、一度に多くの賞球の払い出しを得ることができるといった期待感を持つことになるため、この後の遊技球の挙動に非常に大きな関心を示すこととなる。
また、本実施の形態に係る入賞口装置50によれば、阻止部材70が入賞口方向及び導入口方向のいずれか一方に移動し、所定位置に到達することを契機として、前記阻止部材70が前記移動方向と反対方向に移動することとなる。
したがって、たとえば、阻止部材70が入賞口方向へ移動し、遊技球が始動入賞口12や開放入賞口26に入賞可能となるかと思えば、遊技球入球可能位置に到達する直前で阻止部材70の移動方向が切り換わったり、反対に、遊技球が誘導路61の外部へ押し出されてしまうと思えば、遊技球排出位置に到達する直前で阻止部材70の移動方向が切り換わったりする等の非常にスリリングな挙動を遊技者に楽しませることができる。
また、本実施の形態に係る第1入賞口装置50aによれば、阻止部材70が始動入賞口12方向へ移動する際には、所定の移動速度で移動する一方、阻止部材70が導入口方向へ移動する際には、前記移動速度とは異なる移動速度で移動することとなる。具体的には、導入口方向へ移動する際の移動速度よりも、始動入賞口12方向へ移動する際の移動速度の方が遅くなっている。
したがって、阻止部材70は始動入賞口12へ向けてはなかなか移動しないものの、導入口60へ向けては速く移動することとなる。すなわち、阻止部材70が遊技球入球可能位置へ到達するまでの時間は、阻止部材70が遊技球排出位置へ到達するまでの時間よりも長くなる。したがって、阻止部材70が遊技球排出位置へ到達するまでの間よりも、阻止部材70が遊技球入球可能位置へ到達するまでの間のほうが、遊技球が誘導路61内へ入球しやすくなるため、遊技球は、入賞口へ入球しやすく、導入口60から誘導路61の外部へ押し出されにくいものとなっている。
このように、本実施の形態に係る第1入賞口装置50aによれば、阻止部材70の移動方向に基づいて、阻止部材70の移動速度が変化することにより、遊技者にとって有利な状況や不利な状況を生じさせることができることとなる。
したがって、入賞口へ遊技球を入球させる遊技における遊技性が向上することとなり、当該遊技に対する遊技者の興趣を高めることが可能となる。
また、本実施の形態に係る第2入賞口装置50bによれば、通常遊技中又は継続遊技中においては、阻止部材70は、遊技球入球可能位置よりも遊技球排出位置に長く停止する一方、特別遊技中においては、阻止部材70は、遊技球排出位置よりも遊技球入球可能位置に長く停止することとなる。
したがって、特別遊技中は、通常遊技中や継続遊技中に比べて、遊技球が開放入賞口26へ入球しやすくなる。換言すれば、遊技球が導入口60から誘導路61の外部へ押し出されにくくなる。
このように、本実施の形態に係る第2入賞口装置50bによれば、所定条件を満たすか否かによって、遊技者にとって有利な状況や不利な状況を生じさせることができることとなるため、入賞口へ遊技球を入球させる遊技における遊技性が向上することとなり、当該遊技に対する遊技者の興趣を高めることが可能となる。
また、本実施の形態に係る第1入賞口装置50aによれば、誘導路61内に保持される遊技球が2個に達した場合に、阻止部材70が遊技球入球可能位置まで移動することとなる。
したがって、遊技者は、阻止部材70を遊技球入球可能位置まで移動させるべく、遊技球を2個誘導路61内に進入させる努力をすることとなる。
このように、本実施の形態に係る第1入賞口装置50aによれば、遊技者に、所定個数の遊技球を誘導路61内に進入させるという新たな遊技性を提供することが可能となる。
また、本実施の形態に係る入賞口装置50によれば、誘導路61内における阻止部材70の位置を視認、すなわち、認識することができることとなる。
したがって、遊技者は、阻止部材70が遊技球排出位置にあるときは遊技球を打ち出すのを止める等、阻止部材70の位置に応じて遊技の態様を変化させることができることとなる。
また、本実施の形態に係る入賞口装置50によれば、誘導路61内における遊技球を視認、すなわち、認識することができることとなる。
したがって、遊技者は、誘導路61内における遊技球の挙動を見ることができるため、遊技球の非常にスリリングな挙動を遊技者に楽しませることができ、遊技者が遊技球の挙動に大きな関心を示すこととなる。
また、本実施に係る第2入賞口装置50bは、パチンコ機PMにおける遊技盤7の表面を回転することができる。
したがって、第2入賞口装置50bの回転と併せて、阻止部材70の移動が行われることとなるため、遊技球が開放入賞口26へ入球するまでの挙動をより変化に富んだものとすることが可能であり、入賞口へ遊技球を入球させる遊技が遊技者にとって単調に感じられるのを防止することが可能となる。
(変形例)
上記入賞口装置50は、阻止部材70が、誘導路61内に進入した遊技球が入賞口に入球できないこととなる位置で停止するように形成することもできる。
具体的には、たとえば前記第1入賞口装置50aにおいて、常態では、阻止板71が円形貫通孔51の上端よりもやや上方の位置で停止している一方、誘導路61内に遊技球が所定個数進入したことを契機として、阻止部材駆動制御手段260が、阻止板71が導入口方向又は入賞口方向へ移動するように、可動支持柱ソレノイド73を作動させることもできる。
また、上記実施の形態に係る入賞口装置50においては、阻止板72が遊技球入球可能位置や遊技球排出位置に到達すること、誘導路61内に遊技球が進入すること等を契機として、駆動パターンの切り換え等の制御を行っていたが、阻止部材駆動制御手段260による制御は、たとえば、当選抽選手段130による当否抽選において当選した際の停止図柄が特定の図柄となっていたこと、パチンコ機PMの電源をONにしてから所定回数の当否抽選が行われたこと(すなわち、表示装置20において所定回数の図柄変動が行われたこと)、リーチ付き非当選変動パターン(いわゆる、ハズレリーチ)の表示が、所定のタイミングから所定回数行われたこと等を契機とすることもできる。なお、この契機や阻止部材70の駆動パターンについては、特に限定されるものではなく、種々の態様を組み合わせて設定することができる。
PM パチンコ機
1 外枠 2 前枠
3 ガラス扉 4a 上球皿
4b 下球皿 5 操作ハンドル
6 レール 7 遊技盤
8 遊技領域 11 一般入賞口
11a 一般入賞口入賞検出スイッチ
12 始動入賞口 12a 始動入賞口入賞検出スイッチ
13 大入賞口 13a 大入賞口入賞検出スイッチ
13b 大入賞口ソレノイド 14 アウト口
15 風車 17 スピーカ
20 表示装置 21 遊技効果ランプ
25 当選確定入賞口 25a 当選確定入賞口入賞検出スイッチ
26 開放入賞口 26a 開放入賞口入賞検出スイッチ
50 入賞口装置 50a 第1入賞口装置
50b 第2入賞口装置 51 円形貫通孔
52 仕切り板 53 側枠板
54 開口 60 導入口
60a 第1導入口通過検出スイッチ
60b 第2導入口通過検出スイッチ
61 誘導路 70 阻止部材
71 阻止板 72 可動支持柱
73 可動支持柱ソレノイド 73a 第1ソレノイド
73b 第2ソレノイド 80 回転駆動モーター
100 制御装置 110 遊技球検知手段
130 当選抽選手段 150 図柄決定手段
190 表示制御手段 200 保留制御手段
210 特別遊技制御手段 211 当選確定判定手段
212 単位遊技実行手段 213 特別遊技終了手段
230 大入賞口開閉制御手段 250 回転駆動制御手段
260 阻止部材駆動制御手段 261 駆動パターン記憶手段
262 駆動パターン選択手段 263 駆動実行手段
300 演出制御手段

Claims (2)

  1. 弾球遊技機の遊技盤に形成され、かつ、遊技球が入球可能な入賞口に対応するように、弾球遊技機に設けられる入賞口装置であって、
    遊技球が進入可能であり、かつ、遊技球を入賞口まで誘導するための誘導路と、
    誘導路内を進退可能であり、かつ、誘導路内に進入した遊技球の入賞口方向への進行を阻止するための阻止部材と、
    阻止部材を進退駆動させるための阻止部材駆動手段と、
    阻止部材駆動手段の作動を制御するための阻止部材駆動制御手段と、を備え、
    阻止部材は、
    阻止部材駆動手段の作動により、誘導路内に進入した遊技球が入賞口へ入球することが可能となる位置(以下、遊技球入球可能位置とする。)と、前記遊技球が誘導路の外部へ排出されることとなる位置(以下、遊技球排出位置とする。)との間を進退し、かつ、遊技球入球可能位置へ向けて移動することにより、誘導路内に進入した遊技球を入賞口方向へ誘導可能であり、
    阻止部材駆動制御手段は、
    阻止部材が進退する方向のうちいずれか一方へは、所定の移動速度で阻止部材が移動するように、阻止部材駆動手段を作動させるとともに、
    他方へは、前記移動速度と異なる移動速度で阻止部材が移動するように、阻止部材駆動手段を作動させることを特徴とする入賞口装置。
  2. 阻止部材は、遊技球入球可能位置又は遊技球排出位置に到達すると所定時間停止するように形成されているとともに、
    遊技状態に応じて、阻止部材の遊技球入球可能位置における停止時間と、阻止部材の遊技球排出位置における停止時間とが異なるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の入賞口装置。
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