JP5299306B2 - コネクタ - Google Patents

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本発明は、コネクタに関するものである。
特許文献1には、狭い空間での嵌合作業に適したコネクタが開示されている。このコネクタでは、倍力作用を発揮する回動タイプのレバーを用いて嵌合を行うようになっているが、嵌合の開始から途中までは、レバーを一方向へ回動させ、その後、レバーの回動中心をずらし、レバーを逆方向へ回動させることにより、コネクタを正規の嵌合状態に至らしめるようになっている。
特開2009−277487号公報
コネクタがエンジンルーム内のように狭い空間内で嵌合された場合、嵌合後に、他の部品や機器がコネクタの周囲に取り付けられ、そのために、コネクタの周囲にレバーを離脱方向へ回動させるスペースが確保されなくなることがある。このような場合、コネクタをメンテナンス等のために離脱させる際には、レバーの回動操作の前に、コネクタの周囲の部品や機器を外す作業を行う必要があるため、作業工程が煩雑になる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタの周囲に十分なスペースが確保されない場合でも、コネクタの離脱作業を円滑に行えるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、第1ハウジングと、嵌合用係合部を有し、前記第1ハウジングに対し嵌合及び離脱を可能とされた第2ハウジングと、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングのうち少なくとも一方に設けられた離脱用操作部と、前記第1ハウジングに設けられ、初期位置と嵌合位置との間での変位を可能とされた操作部材と、前記操作部材に設けられ、前記操作部材が初期位置から嵌合位置へ変位する過程で前記嵌合用係合部に摺接することにより、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを接近させて嵌合状態に至らしめる嵌合用摺接面と、前記操作部材に設けられ、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングが離脱する過程では、前記嵌合用係合部を通過させることで前記操作部材と前記嵌合用係合部との干渉を回避する逃がし部とを備えているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記操作部材には、前記操作部材を初期位置から嵌合位置へ変位させるための嵌合用操作部が形成され、前記操作部材が嵌合位置にある状態では、前記嵌合用操作部が、前記第2ハウジングに対する前記第1ハウジングの嵌合方向において前記離脱用操作部よりも前方に位置しているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングには、互いに係合することにより前記第1ハウジングと前記第2ハウジングを嵌合状態にロックするロック部が設けられているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記第1ハウジングには、前記第1ハウジングを前記第2ハウジングに接近させるように押し操作することが可能な押し操作部が形成されているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングのうちいずれか一方には、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングを嵌合状態にロックするロック位置と、そのロックを解除するロック解除位置との間での変位を可能とされたロックアームが設けられ、前記ロックアームには、前記ロックアームをロック解除位置からロック位置へ変位させるためのロック解除用操作部が形成され、前記ロック解除用操作部に前記離脱用操作部が形成されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
第1ハウジングと第2ハウジングを嵌合する際には、操作部材を初期位置から嵌合位置へ変位させれば、嵌合用摺接面と嵌合用係合部との摺接によって両ハウジングが嵌合状態となる。嵌合された両ハウジングを離脱する際には、離脱用操作部に指を宛がって両ハウジングを引き離せばよい。離脱の過程において、嵌合用係合部は、嵌合用摺接面と接触せずに逃がし部を通過するので、操作部材を変位させずに済む。両ハウジングを離脱させる際には、コネクタの周囲に操作部材を変位させるためのスペースが不要なので、コネクタの周囲に十分なスペースが確保されない場合でも、コネクタの離脱作業を円滑に行うことができる。
<請求項2の発明>
嵌合状態の両ハウジングを離脱する際には、離脱用操作部に指を宛がって第1ハウジングを後方へ引っ張るのであるが、本発明では、嵌合用操作部が離脱用操作部よりも前方に位置しているので、離脱用操作部を操作するときに嵌合用操作部が邪魔にならずに済む。
<請求項3の発明>
第1ハウジングと第2ハウジングを嵌合状態にロックする手段として、第1ハウジングに設けたロック部と第2ハウジングに設けたロック部とを係合させるようにしたので、操作部材には、両ハウジングを嵌合状態にロックするための機能が不要である。したがって、操作部材を用いて両ハウジングを嵌合する使用形態と、操作部材を用いないで両ハウジングを嵌合する使用形態とを選択することができる。
<請求項4の発明>
操作部材を用いずに第1ハウジングと第2ハウジングを嵌合する際には、押し操作部を押し操作することより、第1ハウジングを第2ハウジングに対して容易に嵌合させることができる。
<請求項5の発明>
嵌合状態にロックされている両ハウジングを離脱する際には、ロックアームのロック解除操作部を指で操作してロックアームをロック位置からロック解除位置へ変位させ、引き続き、離脱用操作部を指で操作して両ハウジングを引き離す。本発明では、離脱用操作部とロック解除用操作部を同じ位置に設けたので、ロックを解除する作業から両ハウジングを引き離す作業へ移行するときに、手や指を大きく移動させる必要がなく、作業性に優れ ている。
実施形態1において第1ハウジングと第2ハウジングが嵌合した状態をあらわす平面図 図1のA−A線断面図 図1のB−B線断面図 第1ハウジングと第2ハウジングを嵌合する前の状態をあらわす平面図 図4のC−C線断面図 図4のD−D線断面図 図2及び図5と同じ位置で切断したものであって、第1ハウジングと第2ハウジングが嵌合を開始した状態をあらわす断面図 図3及び図6と同じ位置で切断したものであって、第1ハウジングと第2ハウジングが嵌合を開始した状態をあらわす断面図 図2、図5及び図7と同じ位置で切断したものであって、第1ハウジングと第2ハウジングの嵌合途中の状態をあらわす断面図 第1ハウジングの正面図 第1ハウジングの側面図 第1ハウジングの背面図
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図12を参照して説明する。本実施形態のコネクタは、互いの嵌合・離脱を可能とされた第1ハウジング10と第2ハウジング20とを備えて構成され、コネクタの周囲に十分なスペースが確保されない場合でも、コネクタの離脱作業を円滑に行えるようにしたものである。第1ハウジング10と第2ハウジング20は、互いにその前端面同士を対向させた状態で操作部材30の回動(傾動)操作により嵌合される。尚、第1ハウジング10における前方は図1〜図9における左方であり、第2ハウジング20における前方は図1〜図9における右方である。
第1ハウジング10は、合成樹脂製であって、全体としてブロック状をなす端子収容部11と、前方へ突出するとともに端子収容部11を包囲する形態の筒状嵌合部12とを一体に形成したものである。端子収容部11内には、前端部に角筒状の端子接続部が形成された周知形態の複数の雌端子金具(図示省略)が収容されている。各雌端子金具の後端部に接続された電線(図示省略)は、第1ハウジング10の後端面(図1〜図9における右側の端面)から後方へ導出されている。
第1ハウジング10の左右両外側面には、左右対称な一対の押し操作部13が形成されている。第1ハウジング10の外側面における押し操作部13の形成範囲は、上下方向においては概ね下半分の領域であり、前後方向において概ね後半分の領域となっている。左右の両押し操作部13は、上方(両ハウジング10,20の嵌合方向と交差する方向)から見たときに階段状をなし、第1ハウジング10のうち左右両押し操作部13が形成されている部分は、前方に向かって段差状に幅広となっている。したがって、左右両押し操作部13に対し、左右両側から挟むように指を宛がうと、その指は、第1ハウジング10に対して前方へ容易に相対変位しないように引っ掛かりを生じるようになっている。つまり、両押し操作部13を指で挟むことにより、第1ハウジング10を前方へ押し操作することができる。
第1ハウジング10の左右両外側面には、後述する操作部材30を初期位置に保持するための左右対称な一対の係止溝14が形成されている。係止溝14は筒状嵌合部12の前端から後方へ真っ直ぐに(即ち、両ハウジング10,20の嵌合方向と平行に)直線状に延びている。係止溝14は、筒状嵌合部12の内面を凹ませた形態であり、係止溝14のうち前端部を除いた領域は、筒状嵌合部12の外面に連通(開口)している。係止溝14は、上下方向においては、押し操作部13よりも上方に位置し、前後方向においては第1ハウジング10の概ね前半部分に亘っている。
また、第1ハウジング10の左右両外側面には、操作部材30を嵌合位置に保持する手段として、左右対称な一対の係止凹部15が形成されている。係止凹部15は、上下方向においては押し操作部13の形成範囲内に位置し、前後方向においては押し操作部13よりも前方に位置している。また、第1ハウジング10の左右両外側面には、操作部材30を回動(傾動)可能に支持するための手段として、左右対称な一対の支持軸16が突出形成されている。支持軸16は、前後方向においては押し操作部13の形成範囲内に位置し、上下方向においては押し操作部13よりも上方に位置している。
第1ハウジング10には、その上面に沿って前後方向(両ハウジング10,20の嵌合・離脱方向と平行な方向)に延びた概ね平板状をなすロックアーム17(本発明の構成要件であるロック部)が形成されている。ロックアーム17は、その前後方向における中央よりも少し後方の位置から下方へ延出した脚部17aを介して、第1ハウジング10の上面に支持されている。ロックアーム17は、常には、図3,6,8に示すロック位置に保持されているが、脚部17aを支点として後端部を下方(第1ハウジング10の上面に接近させる方向)へ変位させたロック解除位置へシーソー状に弾性撓みし得るようになっている。
ロックアーム17の前端部には、後述する第2ハウジング20のロック突起25に係止されるロック孔17bが形成されている。ロックアーム17の後端部(脚部17aよりも後方の位置)には、ロック位置にあるロックアーム17をロック解除位置へ弾性撓みさせるためのロック解除用操作部としての機能と、嵌合状態とされている両ハウジング10,20を離脱させる際に指を引っかけるための離脱用操作部としての機能とを兼ね備えた兼用操作部18が形成されている。兼用操作部18の上面を押し下げるように(第1ハウジング10の上面に接近させるように)操作すると、ロックアーム17がロック解除位置へ弾性撓みする。
兼用操作部18の上面(即ち、ロック解除の操作時及び離脱の操作時に指を宛がう面)は、側方(両ハウジング10,20の嵌合方向と交差する方向であり、ロックアーム17の弾性撓み方向と交差する方向)から見たときに、図3,6,8に示すように、後方に向かって順次に高くなるような階段状をなしている。したがって、兼用操作部18に対し、上から押圧するように指を宛がうと、その指は、第1ハウジング10(ロックアーム17)に対して後方へ容易に相対変位しないように引っ掛かりを生じるようになっている。つまり、兼用操作部18の上面に指を引っ掛けることにより、第1ハウジング10を後方へ引張り操作することができる。
第2ハウジング20は、機器(図示省略)に一体に形成されたものであり、周知形態の雄端子金具23を保持する端子保持部21と、端子保持部21から前方へ突出するフード部22とを備えており、フード部22内は雄端子金具23の先端のタブ24を包囲している。フード部22の内部には、第1ハウジング10が嵌入されるようになっている。フード部22の上面壁には、その上面(外面)から突出するロック突起25(本発明の構成要件であるロック部)が形成されている。
フード部22の左右両側面壁には、フード部22の前端から後方へ両ハウジング10,20の嵌合方向と平行に直線状に延びる左右対称な一対の係止解除部26が形成されている。係止解除部26は、左右両側面壁の外面からリブ状に突出しており、前後方向における形成領域は、フード部22の前端から第2ハウジング20の後端に近い位置に亘っている。
同じくフード部22の左右両側面壁には、左右対称な一対の嵌合用係合部27が形成されている。嵌合用係合部27は、左右両側面壁の外面から突出しており、係止解除部26の後端に連なっている。嵌合用係合部27は、側方(両ハウジング10,20の嵌合方向と交差する方向)から見ると、円弧面を後方に向けた半円弧形をなしている。嵌合用係合部27は、側面壁の外面に直接連なる小径係合部27aと、小径係合部27aの突出端に連なる大径係合部27bとからなる。大径係合部27bの円弧面は、小径係合部27aの円弧面と同心であり、且つ小径係合部27aの円弧面よりも曲率半径が大きい。
操作部材30は、合成樹脂製であり、左右対称な一対のアーム部31と、両アーム部31を連結する連結部32とを一体に形成したものである。アーム部31は全体として平板状をなし、その後端部には軸受孔33が形成されている。操作部材30は、軸受孔33を支持軸16に嵌合させることにより、第1ハウジング10に対し初期位置(図4〜図8を参照)と嵌合位置(図1〜図3を参照)との間で左右方向(両ハウジング10,20の嵌合方向と交差する方向)の軸線(支持軸16)を支点として回動(傾動)し得るように支持されている。操作部材30を第1ハウジング10に取り付けた状態では、両アーム部31の少なくとも後端側部分が第1ハウジング10の外側面と対向するように配置されるとともに、連結部32が第1ハウジング10よりも上方に配置される。
左右両アーム部31には、下方へ片持ち状に延出した形態であって左右方向への弾性撓みを可能とされた左右対称な一対の弾性係止片34が形成されている。弾性係止片34の下端部(延出端部)には、内向きに突出する係止突起35が形成されている。両弾性係止片34は、軸受孔33よりも前方(図1〜図9における左方)であって連結部32よりも後方に位置しており、操作部材30が初期位置と嵌合位置との間で回動する過程では、常に、第1ハウジング10の外側面と対向する位置関係を保つ。
左右両アーム部31には、前後方向において軸受孔33とは反対側の端部(弾性係止片34を挟んで軸受孔33とは反対側の位置)の内面から突出した形態の摺接部36が、左右対称に一対形成されている。摺接部36の後面は、操作部材30の回動中心から偏心した円弧状をなす嵌合用摺接面37となっている。摺接部36には、嵌合用摺接面37をアーム部31の内面に沿って凹ませた形態の係合溝36aが形成されており、摺接部36の後端縁部のうち係合溝36aよりも左右方向内側であって係合溝36aよりも後方へリブ状に突出した部分は、位置決め部36bとなっている。嵌合用摺接面37は、係合溝36aの溝底面を構成する第1摺接面37aと、位置決め部36bの突出端面である第2摺接面37bとから構成されている。また、左右両アーム部31の内面と対応する空間のうち、摺接部36に対してその上方に隣接する領域は、逃がし部38となっている。逃がし部38は、アーム部31の前端縁に開放されている。
連結部32には、嵌合用操作部39が形成されている。嵌合用操作部39は、左右方向においては連結部32の中央領域であって、前後方向においては連結部32の後端縁に連なる領域に亘って形成されている。嵌合用操作部39の上面(嵌合操作の際に指を宛がう面)には、左右方向に延びる滑り止め用の溝が複数本形成されている。指を嵌合用操作部39の上面に宛がって連結部32を前方へ押圧したときには、その指が溝に引っ掛かることにより、指が連結部32(嵌合用操作部39)に対して前方への滑りを生じ難くなっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。両ハウジング10,20を嵌合する際には、図4〜図8に示すように、第1ハウジング10において操作部材30を初期位置に回動させておく。すると、図5、図7に示すように、弾性係止片34の係止突起35が係止溝14に係止することにより、操作部材30が初期位置に保持される。操作部材30が初期位置にある状態では、操作部材30の嵌合用操作部39が、図6、図8に示すように、操作部材30の回動範囲内で最も高い位置であって、支持軸16に対して斜め前上方に位置し、ロックアーム17の兼用操作部18よりも前方に位置する。また、嵌合用操作部39の上面は、水平方向(両ハウジング10,20の嵌合方向と平行な方向)に対して斜め上後方を向く。また、操作部材30の摺接部36は、両ハウジング10,20を嵌合するときの第2ハウジング20の係止解除部26の移動経路よりも上方に退避している。
この状態から、第1ハウジング10の端子収容部11を第2ハウジング20のフード部22に内嵌するとともに、筒状嵌合部12をフード部22に外嵌する。すると、図7に示すように、係止解除部26の前端部が、係止突起35に当たり、弾性係止片34を外側へ弾性撓み部させながら、係止突起35を係止溝14から解離させる。これにより、操作部材30は、初期位置から嵌合位置側への回動動作が可能となる。このとき、第2ハウジング20の嵌合用係合部27が、操作部材30の嵌合用摺接面37の下端に対して接近して対応又は当接する状態となる。
この後、嵌合用操作部39に指を宛がって、連結部32を斜め下前方へ押圧するように操作すると、操作部材30が支持軸16を支点として嵌合位置に向かって回動(傾動)する。操作部材30の回動に伴い、嵌合用操作部39が斜め下前方へ変位するとともに、嵌合用摺接面37が嵌合用係合部27の円弧面に摺接する。即ち、第1摺接面37aが大径係合部27bの円弧面に摺接するとともに、第2摺接面37bが小径係合部27aの円弧面に摺接する。この摺接による倍力作用により、第1ハウジング10が第2ハウジング20に引き寄せられ。両ハウジング10,20の嵌合動作が進んでいく。両ハウジング10,20の嵌合過程では、ロックアーム17の前端部がロック突起25と干渉することにより、ロックアーム17がロック解除位置へ弾性撓みさせられる。
この間、図9に示すように、第1摺接面37aは大径係合部27bの円弧面への摺接動作を継続するとともに、第2摺接面37bは小径係合部27aの円弧面への摺接動作を継続する。また、大径係合部27bの外周縁の一部が係合溝36a内に進入し、位置決め部36bが大径係合部27bの外周縁に対して左右方向内側から引っ掛かるので、この引っ掛かり作用により、アーム部31が第2ハウジング20の外側面から左右方向における外方へ離間すること(即ち、操作部材30と第2ハウジング20との間の左右方向への相対変位)が防止され、ひいては、摺接部36と嵌合用係合部27との摺接動作が安定して確実に行われる。
操作部材30が嵌合位置に到達すると、図1から図3に示すように、両ハウジング10,20が正規の嵌合状態となる。このとき、弾性係止片34の係止突起35が係止凹部15に係止することにより、操作部材30が嵌合位置にロックされる。また、ロック解除位置へ弾性撓みしていたロックアーム17がロック位置へ弾性復帰し、ロック孔17bがロック突起25に係止し、この係止作用によって両ハウジング10,20が離脱規制された状態にロックされる。以上により、両ハウジング10,20の嵌合作業が完了する。
また、操作部材30が嵌合位置にある状態では、嵌合用係合部27は、摺接部36を通過し、摺接部36の上端よりも更に上方の逃がし部38に位置する。つまり、嵌合用係合部27と摺接部36との摺接が解除される。また、嵌合用操作部39は、ロックアーム17の兼用操作部18よりも前方に位置しているので、兼用操作部18の上方には、コネクタを構成する部材や部位は存在せず、兼用操作部18の上面に対して指を宛がってロック解除及び離脱の操作を行うことができるようになっている。
嵌合されている両ハウジング10,20を離脱する際には、まず、兼用操作部18の上面に指を宛てて兼用操作部18を下方へ押すことによってロック解除操作を行う。この操作により、ロックアーム17がロック位置からロック解除位置へ弾性撓みして、ロック孔17bとロック突起25との係止によるロックが解除されるので、両ハウジング10,20は離脱可能な状態となる。この後は、兼用操作部18の上面に当てて押し操作している指をそのままにして、ロックアーム17をロック解除位置に保持したまま、その指で、兼用操作部18を後方へ引くように操作する。すると、第1ハウジング10が第2ハウジング20から離脱される。
この両ハウジング10,20の離脱操作においては、操作部材30は嵌合位置にロックされたままであるが、両ハウジング10,20が離脱する過程では、嵌合用係合部27が操作部材30の逃がし部38内を摺接部36の上面に沿うように移動するので、嵌合用係合部27が操作部材30と干渉することはない。つまり、嵌合用係合部27と操作部材30との干渉に起因して両ハウジング10,20の離脱動作に支障を来すことはない。
また、本実施形態のコネクタでは、操作部材30を用いずに(操作部材30を第1ハウジング10から外した状態で)両ハウジング10,20の嵌合を行うことが可能である。この場合には、第1ハウジング10の押し操作部13に指を宛てて、第1ハウジング10を第2ハウジング20に対して押し付けるようにして嵌合させればよい。両ハウジング10,20を嵌合した状態では、ロックアーム17とロック突起25との係止により、両ハウジング10,20は嵌合状態にロックされる。また、操作部材30を第1ハウジング10から外した状態でも、上記(操作部材30を用いて嵌合作業を行う場合)と同様の要領で兼用操作部18を操作することにより、第1ハウジング10を第2ハウジング20から離脱させることができる。
上述のように本実施形態のコネクタは、第1ハウジング10と、嵌合用係合部27を有し、第1ハウジング10に対し嵌合及び離脱を可能とされた第2ハウジング20と、第1ハウジング10に設けた離脱用操作部(兼用操作部18)と、第1ハウジング10に設けられて初期位置と嵌合位置との間での変位を可能とされた操作部材30と、操作部材30に設けられて、操作部材30が初期位置から嵌合位置へ変位する過程で嵌合用係合部27に摺接することにより両ハウジング10,20を接近させて嵌合状態に至らしめる嵌合用摺接面37と、操作部材30に設けられ、両ハウジング10,20が離脱する過程では、嵌合用係合部27を通過させることで操作部材30と嵌合用係合部27との干渉を回避する逃がし部38とを備えている。
この構成によれば、嵌合された両ハウジング10,20を離脱する際には、兼用操作部18に指を宛がって第1ハウジング10を上下に挟むようにしながら、両ハウジング10,20を引き離せばよい。そして、離脱の過程では、嵌合用係合部27は、嵌合用摺接面37と接触せずに逃がし部38を通過するので、操作部材30を変位させずに済む。このように本実施形態のコネクタによれば、両ハウジング10,20を離脱させる際には、コネクタの周囲に操作部材30を嵌合位置から初期位置へ変位させるためのスペースが不要となっているので、コネクタの周囲に十分なスペースが確保されない場合でも、コネクタの離脱作業を円滑に行うことができる。
また、嵌合状態の両ハウジング10,20を離脱する際には、兼用操作部18(離脱用操作部)に指を宛がって第1ハウジング10を後方へ引っ張るのであるが、本実施形態では、操作部材30が嵌合位置にある状態で、嵌合用操作部39が、第2ハウジング20に対する第1ハウジング10の嵌合方向において兼用操作部18よりも前方に位置するので、兼用操作部18を操作するときに嵌合用操作部39が邪魔にならずに済む。
また、第1ハウジング10と第2ハウジング20を嵌合状態にロックする手段として、第1ハウジング10に設けたロックアーム17と第2ハウジング20に設けたロック突起25とを係合させるようにしたので、操作部材30には、両ハウジング10,20を嵌合状態にロックするための機能が不要である。したがって、操作部材30を用いて両ハウジング10,20を嵌合する使用形態と、操作部材30を用いないで両ハウジング10,20を嵌合する使用形態とを選択することができる。
また、第1ハウジング10には、第1ハウジング10を第2ハウジング20に接近させるように押し操作することが可能な押し操作部13を形成した。したがって、操作部材30を用いずに第1ハウジング10と第2ハウジング20を嵌合する際には、押し操作部13を押し操作することより、第1ハウジング10を第2ハウジング20に対して容易に嵌合させることができる。
また、第1ハウジング10は、両ハウジング10,20を嵌合状態にロックするロック位置と、そのロックを解除するロック解除位置との間での変位を可能とされたロックアーム17が設けられ、ロックアーム17には、ロックアーム17をロック解除位置からロック位置へ変位させるためのロック解除用操作部としての兼用操作部18が形成され、この兼用操作部18(ロック解除用操作部)が離脱用操作部として機能するようになっている。つまり、ロック解除用操作部に離脱用操作部が形成されているのである。
この構成によれば、嵌合状態にロックされている両ハウジング10,20を離脱する際には、ロックアーム17の兼用操作部18を指で操作してロックアーム17をロック位置からロック解除位置へ変位させ、引き続き、兼用操作部18を指で操作して両ハウジング10,20を引き離せばよい。本実施形態では、離脱用操作部とロック解除用操作部を兼用操作部18として同じ位置に設けたので、ロックを解除する作業から両ハウジング10,20を引き離す作業へ移行するときに、手や指を大きく移動させる必要がなく、作業性に優れている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、第2ハウジングが機器に一体に設けられていて移動しない形態であるため、離脱用操作部を第1ハウジングのみに設けたが、第1ハウジングが機器に一体形成されている場合には、離脱用操作部は第2ハウジングのみに設ければよく、第1ハウジングと第2ハウジングの双方が、夫々、単独で移動可能な形態である場合には、離脱用操作部を双方のハウジングに設ければよい。
(2)上記実施形態では、操作部材が回動する場合について説明したが、本発明は、操作部材がスライド(平行移動)する場合にも適用できる。
(3)上記実施形態では、操作部材が嵌合位置にあるときに、嵌合用操作部が、第2ハウジングに対する第1ハウジングの嵌合方向において離脱用操作部よりも前方に位置するようにしたが、これとは逆に、嵌合用操作部が離脱用操作部よりも後方に位置していてもよい。
(4)上記実施形態では、第1ハウジングと第2ハウジングに設けたロック部同士の係合によって両ハウジングを嵌合状態にロックするようにしたが、両ハウジングを嵌合状態にロックする手段として、第2ハウジングに設けたロック部と操作部材に設けたロック部とを係合させてもよい。この場合、操作部材は、常時、第1ハウジングに装着した状態で使用される。
(5)上記実施形態では、第1ハウジングのロック部と第2ハウジングのロック部のうち第1ハウジングのロック部のみを弾性撓み可能としたが、これに替えて、第2ハウジングのロック部のみを弾性撓み可能としてもよく、第1ハウジングと第2ハウジングの双方のロック部を弾性撓み可能としてもよい。
(6)上記実施形態では、離脱用操作部をロックアームのロック解除用操作部に形成したが、離脱用操作部は、ロック解除用操作部とは別の位置に形成してもよい。この場合、離脱用操作部の形成位置は、ロックアームにおけるロック解除用操作部以外の部分でもよく、ロックアームが形成されているハウジングの外面でもよい。
(7)上記実施形態では、第1ハウジングに押し操作部を設けたが、このような押し操作部を第1ハウジングに設けなくてもよい。この押し操作部を設けない形態は、操作部材を用いずに両ハウジングを嵌合する場合と、操作部材を用いて両ハウジングを嵌合する場合のいずれの場合にも適用することができる。
10…第1ハウジング
13…押し操作部
17…ロックアーム(ロック部)
18…兼用操作部(離脱用操作部、ロック解除用操作部)
20…第2ハウジング
25…ロック突起(ロック部)
27…嵌合用係合部
30…操作部材
37…嵌合用摺接面
38…逃がし部
39…嵌合用操作部

Claims (5)

  1. 第1ハウジングと、
    嵌合用係合部を有し、前記第1ハウジングに対し嵌合及び離脱を可能とされた第2ハウジングと、
    前記第1ハウジングと前記第2ハウジングのうち少なくとも一方に設けられた離脱用操作部と、
    前記第1ハウジングに設けられ、初期位置と嵌合位置との間での変位を可能とされた操作部材と、
    前記操作部材に設けられ、前記操作部材が初期位置から嵌合位置へ変位する過程で前記嵌合用係合部に摺接することにより、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを接近させて嵌合状態に至らしめる嵌合用摺接面と、
    前記操作部材に設けられ、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングが離脱する過程では、前記嵌合用係合部を通過させることで前記操作部材と前記嵌合用係合部との干渉を回避する逃がし部とを備えていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記操作部材には、前記操作部材を初期位置から嵌合位置へ変位させるための嵌合用操作部が形成され、
    前記操作部材が嵌合位置にある状態では、前記嵌合用操作部が、前記第2ハウジングに対する前記第1ハウジングの嵌合方向において前記離脱用操作部よりも前方に位置していることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記第1ハウジングと前記第2ハウジングには、互いに係合することにより前記第1ハウジングと前記第2ハウジングを嵌合状態にロックするロック部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコネクタ。
  4. 前記第1ハウジングには、前記第1ハウジングを前記第2ハウジングに接近させるように押し操作することが可能な押し操作部が形成されていることを特徴とする請求項3記載のコネクタ。
  5. 前記第1ハウジングと前記第2ハウジングのうちいずれか一方には、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングを嵌合状態にロックするロック位置と、そのロックを解除するロック解除位置との間での変位を可能とされたロックアームが設けられ、
    前記ロックアームには、前記ロックアームをロック解除位置からロック位置へ変位させるためのロック解除用操作部が形成され、
    前記ロック解除用操作部に前記離脱用操作部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のコネクタ。
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