JP5298228B2 - 硬化性組成物を用いた塗装方法および塗装物 - Google Patents

硬化性組成物を用いた塗装方法および塗装物 Download PDF

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Description

本発明は、建築内外装、屋根、窯業系建材、自動車、家電用品、プラスチックなどに対する各種塗装、特に無機系基材である無機塗料、有機無機複合塗料、セラミック変性塗料低汚染型塗料からなる塗膜、ガラス、陶磁器、タイルへの塗装に用いられる硬化性組成物、それを用いた塗料およびその塗装方法に関する。
近年、高耐候性や低汚染性を特徴とする塗料が開発され、建築外装材を始め、様々のところで使われている。これら塗料は、耐候性や耐汚染性を向上させるために反応性珪素化合物または珪素樹脂を結合材や変性剤として用いており、無機塗料、有機無機複合塗料、セラミック変性塗料、低汚染型塗料等と呼ばれている。
これらの反応性珪素化合物や珪素樹脂を用いた塗料(以下、これらを無機系塗料と言う)より形成された塗膜は、一般的に硬く、長期間屋外で暴露させると、太陽光や降雨、あるいは温度や湿度の変化等の影響によって、塗膜に割れが生じる場合があり、塗り替えを必要とする場合がある。
また、このような長期の経時変化だけでなく、塗装時のゴミ、ブツ、傷、色違い等の不具合でも塗り替えを必要とする場合がある。
しかし、無機系塗料から得られた塗膜には、通常塗り替えに用いる塗料が付着せず、塗り替えが非常に困難であった。
これら問題を解決する手段として、無機系塗料に対して優れた付着性を有する溶剤系下塗塗料が開発され、現に市販されている。しかしながら、有機溶剤が有する毒性、危険性、臭気等の点から、下塗塗料を水系化することが強く望まれている。
この要求に対して、水酸基及びアミノ基を有する自己乳化型カチオン性水分散液からなる主剤に、硬化剤としてエポキシ基含有オルガノシランを、該カチオン性水分散液のアミノ基と該オルガノシランのエポキシ基の当量比(アミノ基/エポキシ基)が0.5〜2.0の範囲となるように添加した、水系プライマー組成物が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、文献記載の方法で得られた水分散液はカチオン性であるため、塗料配合に制約が大きいという問題がある。
また、得られた塗膜は黄変度が高く、透明な塗装(クリヤー)仕様ができないという問題もある。
特開2002−256221
本発明が解決しようとする課題は、無機系塗料から得られる塗膜を始め、ガラス、陶磁器、タイル等の無機系基材に対して十分な付着性を示す硬化性組成物、それを用いた塗料およびその塗装方法を提供することである。
さらに、水系でアニオン性あるいはノニオン性にすることができ、黄変度が低い硬化性組成物による塗装方法を提供することである。
本発明者らは、アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションとアルコキシシリル基を加水分解・縮合を促進する物質およびオルガノシリケートからなる硬化性組成物を用いることより、無機質系基材への付着性が良好な塗料を作製することができることを見出した。またこの塗料を用いた塗装方法についても見出した。
すなわち本発明は、(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルション、(II)アルコキシシリル基の加水分解・縮合を促進する物質、および(III)オルガノシリケート(下記一般式(1)で示される化合物および/またはその部分加水分解縮合物)および/またはその変性物
(RO)Si(一般式1)
(式中、Rは同じかまたは異なり、炭素数1〜4のアルキル基)を含有する硬化性組成物を無機系基材へ塗布する塗装方法に関する(請求項1)。
前記硬化性組成物がさらに(IV)分子中に反応性官能基と親水性基を有する水溶性および/または水分散性硬化剤、(V)二級アミノ基含有アルコキシシラン化合物、ケトイミノ基含有アルコキシシラン化合物、一級アミノ基含有アルコキシシラン化合物とエポキシ基含有化合物との反応物の中から選ばれる1または複数の化合物を含有してなる硬化性組成物であることを特徴とする請求項1記載の塗装方法に関する(請求項2)。
前記(I)アルコシキシリル基含有合成樹脂エマルションがアルコキシシリル基含有アクリルエマルションである請求項1〜2の何れか1項に記載の塗装方法に関する(請求項3)。
前記(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションがエマルション樹脂固形分100重量%中に炭素数4以上のアルキル基および/又はシクロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを60重量%以上含むエマルションである請求項1〜3の何れか1項に記載の塗装方法に関する(請求項4)。
前記(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションがエマルション樹脂固形分100重量%中にポリオキシアルキレン単位を有するビニル系単量体を0.5〜20重量%含むエマルションである請求項1〜4の何れか1項に記載の塗装方法に関する(請求項5)。
前記(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションがコア/シェル構造であり、シェル部を構成する樹脂成分100重量部中に
(3−n)SiX(一般式2)
(式中、Rは重合性二重結合を有する1価の有機基、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基、nは2又は3の整数)で示される有機けい素化合物を0.5〜30重量部を含み、
コア部を構成する樹脂成分100重量部中に
(3−a)SiY(一般式3)
(式中、Rは重合性二重結合を有する1価の有機基、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Yは炭素数1〜4のアルコキシ基、aはa<nの関係を有する1又は2の整数)で示される有機けい素化合物を0〜20重量部含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の塗装方法に関する(請求項6)。
前記(II)アルコキシシリル基の加水分解・縮合を促進する物質が有機錫化合物であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の塗装方法に関する(請求項7)。
前記無機系基材が無機塗料、有機無機複合塗料、セラミック変性塗料、低汚染型塗料からなる塗膜、ガラス、陶磁器、タイルからなる群から選ばれる少なくとも1つの基材である請求項1〜7の何れか1項に記載の塗装方法に関する(請求項8)。
前記硬化性組成物が水系塗料であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の塗装方法に関する(請求項9)。
前記硬化性組成物を無機系基材へ塗布した後、さらに中塗塗料および/または上塗塗料を塗布することを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の塗装方法に関する(請求項10)。
請求項1〜10の何れか1項に記載の塗装方法により得られる塗装物に関する(請求項11)。
以下に本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルション
本発明に使用可能なアルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションとしては、アルコキシシリル基含有アクリル樹脂エマルション、アルコキシシリル基含有ウレタン樹脂エマルション、アルコキシシリル基含有ふっ素樹脂エマルション、アルコキシシリル基含有エポキシ樹脂エマルション、アルコキシシリル基含有ポリエステル樹脂エマルション、アルコキシシリル基含有アルキド樹脂エマルション、アルコキシシリル基含有メラミン樹脂エマルションなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。また、これらは単独で使用しても2種以上を併用しても良い。これらの中でコスト、樹脂設計の自由度の高さなどからアルコキシシリル基含有アクリル樹脂エマルションが有利である。
アルコキシシリル基含有アクリル樹脂エマルションは、(A)アクリル系単量体、(B)アルコキシシリル基含有単量体及び(C)これらと共重合可能な単量体とをラジカル共重合により得られるものが使用できる。
(A)アクリル系単量体の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)メタクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートなどが上げられる。
特に炭素数4以上のアルキル基および/又はシクロアルキル基を有するメタクリル酸エステルをエマルション樹脂固形分100重量%中に60重量%以上使用するとエマルションの貯蔵安定性が大きく向上する。
(B)アルコキシシリル基含有単量体は、
(b1)式R (3−n)SiX(式中、Rは重合性二重結合を有する1価有機基、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Xは炭素数1〜4のアルコキシル基、nは2又は3)で示される有機けい素化合物で、2又は3個のアルコキシル基を有し、反応性二重結合を有する化合物である。その具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリブトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジブトキシシランなどが上げられ、これらを1種又は2種以上併用して用いることができる。なかでも、エマルションの保存安定性の観点から、Xは炭素数2〜4が特に好ましい。
これらをコア/シェル型エマルションにおけるシェル部100重量部に対してに0.5〜30重量部、好ましくは1〜15重量部用いることによって、シェル部が高度に架橋し、耐候性、耐水性が向上させるとともに、無機系基材への付着性も向上する。
また、(b2)式R (3−a)SiY(式中、Rは重合性二重結合を有する1価有機基、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Yは炭素数1〜4のアルコキシル基、aはa<nの関係を有する1又は2の整数)で示される有機けい素化合物は、1又は2個のアルコキシル基を有し、反応性二重結合を有する化合物である。その具体例としては、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジブトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルブトキシシランなどが上げられ、これらを1種又は2種以上併用して用いることができる。
これらをコア/シェル型エマルションにおけるコア部100重量部に対してに0〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部用いることによって、コア部に緩やかな架橋構造が導入され、柔軟性を損なうことなく、耐水性、塗膜強度を向上させることができる。
(b1)および(b2)のアルコキシル基の炭素数X、Yは、X>Yの関係を有することが、付着性、タック性、可とう性、保存安定性の面で好ましい。
(C)成分は、(A)、(B)とは異なり、これらと共重合可能なものであれば、特に限定はされない。その具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、4−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ジアリルフタレートなどのビニルエステルやアリル化合物;(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル基含有ビニル系単量体;グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有ビニル系単量体;2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシスチレン、アロニクス5700(東亜合成化学(株)製)、placcelFA−1、placcelFA−4、placcelFM−1、placcelFM−4(以上、ダイセル化学(株)製)、HE−10、HE−20、HP−10、HP−20(以上日本触媒化学(株)製)、ブレンマーPEPシリーズ、ブレンマーNKH−5050、ブレンマーGLM(以上日本油脂(株)製)、水酸基含有ビニル系変性ヒドロキシアルキルビニル系モノマーなどの水酸基含有ビニル系単量体;東亜合成化学(株)製のマクロモノマーであるAS−6、AN−6、AA−6、AB−6、AK−5などの化合物、ビニルメチルエーテル、プロピレン、ブタジエン等が挙げられる。
更に、親水性を有するビニル系単量体も使用可能である。使用可能な親水性基を有するビニル系単量体としては、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−スルホエチルメタクリレートナトリウム、2−スルホエチルメタクリレートアンモニウム、ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体が挙げられる。ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体に限定はないが、ポリオキアルキレン鎖を有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルが好ましく、具体例としては日本油脂(株)製ブレンマーPE−90、PE−200、PE−350、AE−90、AE−200、AE−350、PP−500、PP−800、PP−1000、AP−400、AP−550、AP−800、700PEP−350B、10PEP−550B、55PET−400、30PET−800、55PET−800、30PPT−800、50PPT−800、70PPT−800、PME−100、PME−200、PME−400、PME−1000、PME−4000、AME−400、50POEP−800B、50AOEP−800B、AEP、AET、APT、PLE、ALE、PSE、ASE、PKE、AKE、PNE、ANE、PNP、ANP、PNEP−600、共栄社化学(株)製ライトエステル130MA、041MA、MTG、ライトアクリレートEC−A、MTG−A、130A、DPM−A、P−200A、NP−4EA、NP−8EA、EHDG−A、日本乳化剤(株)製MA−30、MA−50、MA−100、MA−150、RMA−1120、RMA−564、RMA−568、RMA−506、MPG130−MA、AntoxMS−60、MPG−130MA、RMA−150M、RMA−300M、RMA−450M、RA−1020、RA−1120、RA−1820、新中村化学工業(株)製NK−ESTERM−20G、M−40G、M−90G、M−230G、AMP−10G、AMP−20G、AMP−60G、AM−90G、LAなどがあげられる。
また、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどの重合性の不飽和結合を2つ以上有する単量体を使用することも可能である。この場合、生成した粒子内部に架橋を有する構造となり、形成した塗膜の耐水性が向上する。
更に、トリフルオロ(メタ)アクリレート、ペンタフルオロ(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、β−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレートなどのふっ素含有ビニル系単量体を使用することにより高度な撥水・撥油を付与することも可能である。
また、ダイアセトンアクリルアミド、メチルビニルケトン等のカルボニル基含有ビニル系単量体を用い、ヒドラジンおよび/またはヒドラジド基を含有する化合物を配合することにより、架橋性を付与することも可能であり、形成した塗膜の耐水性が向上する。
特に、水酸基含有ビニル系単量体および/またはポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体をエマルション粒子の0.5〜20重量%に相当する量を用いると、アルコキシシリル基の安定性を損なうことなく、無機系基材との付着性を向上させ、更にエマルションの機械的安定性、化学的安定性を向上させることができる。なかでも、末端に水酸基を持つポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体が特に有効である。
使用量が0.5重量%未満では、機械的安定性、化学的安定性が劣り、20重量%を越えると耐水性が低下する。特に好ましくは1〜5重量%である。
次にエマルションの製造方法について説明する。
(A)、(B)、(C)成分からなる混合物を公知の乳化重合法で乳化重合して得られる。
また、コア/シェル型エマルションの製造は、まず、(A)、(b2)、(C)成分からなる混合物を第1段として公知の乳化重合法で、乳化重合し、得られてコア成分の存在下に、(A)、(b1)、(C)からなる混合物を乳化重合し、シェル成分を導入する。なお、コア部、シェル部各成分内の重合は、何回かに分割して行ってもよい。
また、コア成分が、シェル成分に対して十分に疎水性である場合には、シェル成分の重合を先に行っても、目的とする組成物が得られる。
乳化重合に際しては、通常用いられるイオン性または非イオン性の界面活性剤を用いることができる。
イオン性界面活性剤としては、たとえばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアリルエーテルサルフェート、オクチルフェノキシエトキシエチルスルホネート、ポリオキシエチレントリデシルエーテルサルフェートなどのポリオキシエチレン鎖を有するアニオン性界面活性剤;ラウリルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、イソオクチルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩;イミダゾリンラウレート、アンモニウムハイドロオキサイドなどのアンモニウム塩などが代表例として挙げられるが、これらの中では、ポリオキシエチレン鎖を有するアニオン性界面活性剤が好ましい。
また、非イオン性界面活性剤としては、たとえばポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシエチレン類;L−77、L−720、L−5410、L−7602、L−7607(以上、ユニオンカーバイド社製)などのシリコーンを含む非イオン系の界面活性剤などが代表例として挙げられる。
本発明においては、界面活性剤として1分子中に重合性二重結合を有する反応性界面活性剤を用いることが耐水性、耐候性の点で好ましい。また、特に分子内にポリオキシアルキレン基を有する反応性界面活性剤を用いた場合には、機械的安定性を向上させることができる。
かかる反応性界面活性剤の具体例としては、例えば、(株)ADEKA製アデカリアソープER−10、ER−20、ER−30、ER−40、SR−05、SR−10、SR−20、SR−1025、SR−2025、SR−3025,NE−10、NE−20、NE−30、NE−40、SE−10N)、日本乳化剤(株)製Antox−MS−60、RMA−1120、RMA−564、RMA−568、RMA−506、第一工業製薬(株)製アクアロンKH−05、KH−10、RN−20、RN−30、RN−50、RN−2025、HS−10、HS−20、HS−1025、BC05、BC10、BC0515、BC1025、三洋化成工業(株)製エレミノールJS−2、JS−20、RS−30、花王(株)製ラテムルS−180、S−180A、PD−104、PD−420、PD−430などが挙げられる。
なかでも、環境への配慮から、非アルキルフェノール系のものが望ましい。
前記界面活性剤は、単独または2種以上を混合して用いることができ、その使用量は、単量体全量100重量部に対して10重量部以下、好ましくは0.5〜8重量部である。
重合開始剤としては、特に限定はないが、重合をより安定に行なうために、重合開始剤としてレドックス系を用いることが望ましい。また、重合中の混合液の安定性を保持し、重合を安定に行なうためには、温度は70℃以下、好ましくは40〜65℃であり、pHは5〜9に調整することが好ましい。
前記レドックス系に用いる開始剤として、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどがあげられ、これらに組み合わせる還元剤としては、酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガリット、BruggoliteFF−6(BruggamannChemicalUS製)、二酸化チオ尿素、L−アスコルビン酸などがあげられる。特に、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物とロンガリット、BruggoliteFF−6または二酸化チオ尿素との組み合わせが好ましい。
なお、還元剤は、環境への配慮からホルムアルデヒド発生のないBruggoliteFF−6、二酸化チオ尿素が特に好ましい。
前記重合開始剤の使用量は、単量体全量100重量部に対して0.01〜10部、好ましくは0.05〜5重量部である。かかる重合開始剤の使用量が0.01重量部未満である場合には、重合が進行しにくくなることがあり、10重量部を超える場合には、生成する重合体の分子量が低下する傾向がある。
また、重合開始剤の触媒活性を安定的に付与するために、硫酸鉄などの2価の鉄イオンを含む化合物とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムなどのキレート化剤を用いてもよい。かかるキレート化剤の使用量は、単量体全量100重量部に対して0.0001〜1重量部、好ましくは0.001〜0.5重量部である。
重合体の分子量を調節するために連鎖移動剤の添加も可能である。連鎖移動剤としては公知のもの、例えば、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプタン系化合物、クロロホルム、四塩化炭素等の有機ハロゲン化物、スルフィドベンゼン、イソプロピルベンゼン、塩化第二鉄等が挙げられる。
アルコキシシリル含有アクリル樹脂エマルション中の樹脂固形分濃度は、20〜70重量%が好ましく、さらに好ましくは30〜60重量%となるように調整する。かかる樹脂固形分濃度が70重量%を超える場合には、系の粘度が著しく上昇するため、重合反応に伴なう発熱を除去することが困難になったり、重合器からの取り出しに長時間を要するようになる傾向がある。また、樹脂固形分濃度が20重量%未満である場合には、重合操作の面では何ら問題は生じないものの、1回の重合操作によって生じる樹脂量が少なく、経済面で不利となる。
なお、本発明に用いられるアルコキシシリル含有アクリル樹脂エマルションは、平均粒子径が0.02〜1.0μm程度が好ましい。平均粒子径は、重合初期に仕込む乳化剤の量で調整することが可能である。
得られたエマルション組成物に、必要に応じて、通常塗料に用いられる顔料(二酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリンクレー、タルク、硫酸バリウム、ホワイトカーボン、カーボン、弁柄、黄土、シアニンブルーなど)や成膜助剤、コロイダルシリカ、可塑剤、溶剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、凍結防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、消泡剤などの通常塗料に用いられる添加剤を添加することもできる。
アルコキシシリル基含有ウレタン樹脂エマルションの具体例としては、三井化学ポリウレタン(株)製タケラックWS−7000、WS−5000、WS−5070X、WS−5100、WS−4000等が挙げられる。
アルコキシシリル基含有エポキシ樹脂エマルションの具体例としては、(株)ADEKA製アデカレジンEM−0477、EM−0487等が挙げられる。
また、その他の樹脂系においても、各種官能基にシランカップリング剤を反応させることによって得られる。
例えば、グリシジル基含有樹脂、カルボキシル基含有樹脂、イソシアネート基含有樹脂にアミノ系シランカップリング剤を反応させる方法、水酸基含有樹脂、アミノ基含有樹脂、カルボキシル基含有樹脂にエポキシ系シランカップリング剤、イソシアネート系シランカップリング剤を反応させる方法などがあげられる。これらは、あらかじめエマルション化された樹脂に反応させても良いし、反応終了後にエマルション化しても良い。
(II)アルコキシシリル基の加水分解・縮合を促進する物質
本発明における(II)成分でるアルコキシシリル基の加水分解・縮合を促進する物質(以下硬化触媒という)としては、有機金属化合物、酸性触媒、塩基性触媒が使用される。特に、有機錫化合物が好ましい。
有機錫化合物の具体例としては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、ジブチル錫ジオレイルマレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチル錫チオグリコレート、ジブチル錫ビスイソノニル3−メルカプトプロピオネート、ジブチル錫ビスイソオクチルチオグリコレート、ジブチル錫ビス2−エチルヘキシルチオグリコレート、ジメチル錫ビスドデシルメルカプチド、ジブチル錫ビスドデシルメルカプチド、ジオクチル錫ビスドデシルメルカプチド、ジメチル錫ビス(オクチルチオグルコール酸エステル)塩、オクチル酸錫などが挙げられる。
なかでも、水中での安定性の観点からジブチル錫チオグリコレート、ジブチル錫ビスイソノニル3−メルカプトプロピオネート、ジブチル錫ビスイソオクチルチオグリコレート、ジブチル錫ビス2−エチルヘキシルチオグリコレート、ジメチル錫ビスドデシルメルカプチド、ジブチル錫ビスドデシルメルカプチド、ジオクチル錫ビスドデシルメルカプチド、ジメチル錫ビス(オクチルチオグルコール酸エステル)塩などのメルカプチド系のものが好ましい。
添加方法は、特に限定されないが、予め界面活性のある物質と混合してから添加する方法が、エマルションへの混和性、塗膜の光沢発現の観点で好ましい。
硬化触媒の添加量はエマルションの固形分100重量部に対し、0.01〜10重量部配合することが好ましく、特に0.05〜5重量部が好ましい。0.01重量部未満では、硬化活性が低く、10重量部を超えると塗料の可使時間が短くなり、また、塗膜の耐水性、耐候性が低下する。
(III)オルガノシリケートおよびその変性物
オルガノシリケートは、加水分解性珪素基を含有する化合物であり、一般式1として現される化合物および/またはその加水分解縮合物である。これをエマルションに添加することにより、得られた塗膜の無機系基材への付着性、耐汚染性を大幅に向上させる。
(RO)Si(一般式1)
(式中、Rは同じかまたは異なり、炭素数1〜4のアルキル基)。
その具体的化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−i−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン及びそれらの部分加水分解・縮合物が例示できる。
上記化合物は1種単独でもよく、2種以上を併用しても良い。また、同一分子中に異なったアルコキシシリル基を含有するオルガノシリケートも使用可能である。例えば、メチルエチルシリケート、メチルプロピルシリケート、メチルブチルシリケート、エチルプロピルシリケート、プロピルブチルシリケートなどである。これらの置換基の比率0〜100%の間で任意に変更可能であり、その比率を調整することで、エマルション中へ添加してからのポットライフを調整することができる。
また、これらのシリケートの部分加水分解・縮合物も使用可能であると記述したが、縮合度は1〜20程度が好ましい。更に好ましい縮合度の範囲は、3〜15である。
オルガノシリケートは、エマルションに対する混和性が低いため、予め界面活性のある物質で水中に乳化して添加するか、あるいは界面活性のある物質とオルガノシリケートとの混合物を直接添加する方法が好ましい。
界面活性のある物質とは、分子中に親水基と疎水基とを有する物質で、オルガノシリケートおよび硬化触媒を水中に乳化分散させることのできるものである。具体的には、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などである。
上記したアニオン性界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキル(ベンゼン)スルホン酸塩、アルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールサルフェート塩、スチレンスルホン酸塩ないしはビニルサルフェート塩、アルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリアクリル酸(塩)およびスルホン酸塩よりなる群から選ばれる、各種の水溶性オリゴマー類などであるし、水溶性アクリル樹脂または此等の誘導体類の如き、種々の化合物などであるが、これらは単独使用でも、あるいは2種以上の併用でもよい。
また、上記したノニオン性界面活性剤として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリビニルアルコールまたはヒドロキシエチルセルロースなどで代表されるような、各種の水溶性高分子系ノニオン型活性剤などであり、これらは単独使用でも、あるいは2種以上の併用でもよい。
さらに、上記したカチオン性界面活性剤として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、アルキルアミン塩、アルキルトリアルキルアンモニウムクロライドなどの第4級アンモニウム塩、アルキルベタインまたはアミンオキサイドなどであり、これらは単独使用でも、あるいは2種以上の併用でもよい。
上掲したような、それぞれ、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤は、単独使用でも、あるいは2種以上の併用でもよいが、これらのうちでも特に好適に使用できる界面活性剤としては、イオン性基を有しないノニオン性界面活性剤の使用が、より望ましい。
特に好ましいノニオン性界面活性剤として、アセチレングリコール系界面活性剤があげられる。アセチレングリコール系界面活性剤は、分散性を向上させるとともに、表面タックを低減することができる。アセチレングリコール系界面活性剤の具体例として、日信化学工業(株)製サーフィノール104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、440、465、485、SE、SE−F、504、61、2502、82、DF110D、DF37、CT111、CT121、CT131、CT136、TG、GA、FS−85、ダイノール604、エンバイロジェムAD−01、オルフィンSTG、SPC、E1004、E1010、AK−02、PD−001、PD−002W、PD−004、PD−301、WE−001、WE−002、WE−003、AF−103、AF−104等が挙げられる。なかでも、表面タック低減には、エチレンオキサイドが付加されていないサーフィノール104シリーズ、サーフィノール2502、エンバイジェムAD−01が好ましい。
また、混和性を改善する別の方法として、ポリオキシアルキレン鎖やアミノ基等の親水性基を導入し、オルガノシリケートが水溶性あるいは自己水分散性になるように変性することもできる。
これらオルガノシリケートおよび/またはその変性物の添加量はエマルション樹脂固形分100重量部に対して、0.1〜50重量部添加することが好ましい。0.1重量部未満では、十分な付着性が確保できず、また、50重量部を越えると塗膜が脆くなる傾向がある。更に好ましいオルガノシリケートおよびまたはその変性物の添加量は1〜40重量部であり、特に好ましい添加量は5〜30重量部である。
(IV)分子中に反応性官能基と親水性基を有する水溶性および/または水分散性硬化剤
分子中に反応性官能基と親水性基を有する水溶性および/または水分散性硬化剤とは、反応性官能基を有する界面活性のある物質のことである。その界面活性能によりオルガノシリケートおよび硬化触媒をエマルション中に乳化分散させるとともに、反応性官能基がエマルション中に配合されている樹脂成分および/またはその他の配合剤、さらには反応性官能基自身で反応することで付着性、耐水性を向上させる。なお、反応性官能基は、親水基あるいは疎水基と同一であっても良い。具体的な反応性官能基として、(ブロック)イソシアネート基、エポキシ基、カルボジイミド基、アルコキシシリル基、オキサゾリン基、ヒドラジド基、アリル基、プロペニル基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等が挙げられる。
なかでも、(ブロック)イソシアネート基、エポキシ基、カルボジイミド基、アルコキシシリル基が無機系基材への付着性に有効であり、特に望ましい。
(ブロック)イソシアネート基含有化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチルシクロヘキシルジイソシアネート(H6TDI)、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、2,4,6−トリイソプロピルフェニルジイソシアネート(TIDI)、1,12−ジイソシアネートドデカン(DDI)、2,4,−ビス−(8−イソシアネートオクチル)−1,3−ジオクチルシクロブタン(OCDI)、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネートおよびこれらのイソシアヌレート変性体、アダクト変性体、ビュレット変性体、アロファネート変性体、これらの重合体で1個以上のイソシアネート基を有するものをポリアルキレンオキシド基、カルボキシル基等で変性し、水溶性およびまたは水分散性にしたものである。さらにこれらのイソシアネート基をブロック剤(フェノール・εカプロラクタム等)でマスクしたものでもよい。なかでも、耐候性の観点から無黄変または難黄変のイソシアネートを用いたものが好ましい。
これらは一般に架橋剤として市販されており、例えば、住化バイエルウレタン(株)製バイヒジュール3100、バイヒジュール2336、バイヒジュールLS2150/l、バイヒジュールBL116、バイヒジュールBL5140、バイヒジュールBL5235、バイヒジュールTPLS2186、バイヒドロールTPLS2153、三井ポリウレタン(株)製タケネートWD−220、タケネートWD−240、タケネートWD−720、タケネートWD−725、タケネートWD−726、タケネートWD−730、タケネートWB−700、タケネートWB−720、タケネートWB−730、タケネートWB−920、日本ポリウレタン工業(株)製アクアネート100、アクアネート110、アクアネート200、アクアネート210、アクアネート120、旭化成(株)製デュラネートWB40−100、デュラネートWB40−80D、デュラネートWT20−100、デュラネートWT30−100などがあげられる。
また、(ブロック)イソシアネート基有するビニル系単量体、親水性基含有ビニル系単量体およびその他のビニル系単量体との共重合体でもよい。
(ブロック)イソシアネート基有するビニル系単量体としては、例えば、2−メタクイロイルオキシエチルイソシアネート、メタクリル酸−2−(O−[1´−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、m−イソプロペニル−α、αジメチルベンジルイソシアネートなどがあげられる。
親水性基含有ビニル系単量体としては、α、β−エチレン性不飽和カカルボン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−スルホエチル(メタ)アクリレートナトリウム、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート塩酸塩、2−アミノエチル(メタ)アクリラート塩酸塩、ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体などがあげられる。
α、β−エチレン性不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、フタル酸、シトラコン酸などがあげられる。
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート塩酸塩としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミンエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートおよびその塩酸塩があげられる。
ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系単量体に特に限定はないが、ポリオキシアルキレン鎖を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが好ましく、具体例としては、日本油脂(株)製ブレンマーPE−90、PE−200、PE−350、AE−90、AE−200、AE−350、PP−500、PP−800、PP−1000、AP−400、AP−550、AP−800、700PEP−350B、10PEP−550B、55PET−400、30PET−800、55PET−800、30PPT−800、50PPT−800、70PPT−800、PME−100、PME−200、PME−400、PME−1000、PME−4000、AME−400、50POEP−800B、50AOEP−800B、AEP、AET、APT、PLE、ALE、PSE、ASE、PKE、AKE、PNE、ANE、PNP、ANP、PNEP−600、共栄社化学(株)製ライトエステル130MA、041MA、MTG、ライトアクリレートEC−A、MTG−A、130A、DPM−A、P−200A、NP−4EA、NP−8EA、EHDG−A、日本乳化剤(株)製MA−30、MA−50、MA−100、MA−150、RMA−1120、RMA−564、RMA−568、RMA−506、MPG130−MA、AntoxMS−60、MPG−130MA、RMA−150M、RMA−300M、RMA−450M、RA−1020、RA−1120、RA−1820、新中村化学工業(株)製NK−ESTERM−20G、M−40G、M−90G、M−230G、AMP−10G、AMP−20G、AMP−60G、AM−90G、LA、三洋化成(株)製エレミノールRS−30などがあげられる。
エポキシ基含有化合物としては、多くのものが市販されており、例えば、ナガセケムテック(株)製デナコールEX−611、EX−612、EX−614、EX−614B、EX−622、EX−512、EX−521、EX−411、EX−421、EX−301、EX−313、EX−314、EX−321、EX−211、EX−810、EX−811、EX−851、EX−821、EX−830、EX−832、EX−841、EX−861、EX−911、EX−941、EX−920、EX−921、EX−931、EX−145、EX−171、EX−701、共栄社化学(株)製エポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト1500NP、エポライト80MF、エポライト100MF、坂本薬品工業(株)製SR−NPG、SR−16H、SR−TMP、SR−TPG、SR−4PG、SR−2EG、SR−8EG、SR−8EGS、SR−GLG、SR−DGE、SR−4GL、SR−4GLS、日本油脂(株)製エピオールBE−200、G−100、E−100、E−400、E−1000、P−200、NPG−100、TMP−100、エピオールOHなどが上げられる。
また、エポキシ基有するビニル系単量体、親水性基含有ビニル系単量体およびその他のビニル系単量体との共重合体でもよい。
エポキシ基を有するビニル系単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、ダイセル化学工業(株)製M−GMA、CyclomerM−100、CyclomerA−200、CyclomerM−101、セロキサイド2000などがあげられる。
カルボジイミド基含有化合物としては、例えば、特開平8−59303号記載の水溶性又は自己乳化型カルボジイミド化合物などがあげられる。
これは、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチルシクロヘキシルジイソシアネート(H6TDI)、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、2,4,6−トリイソプロピルフェニルジイソシアネート(TIDI)、1,12−ジイソシアネートドデカン(DDI)、2,4,−ビス−(8−イソシアネートオクチル)−1,3−ジオクチルシクロブタン(OCDI)、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネート等の多官能イソシアネート類の1種または2種以上を脱二酸化炭素縮合反応させることにより、カルボジイミド化し、末端の残存イソシアネート基を親水性基で封止したものである。
封止する親水基としては、アルキルスルホン酸塩の残基、ジアルキルアミノアルコールの残基の四級塩、アルコキシ基末端を封鎖されたポリオキシアルキレンの残基などがあげられる。
なお、これらは、水性樹脂架橋剤として市販されており、例えば、日清紡製カルボジライトV−02、V−04、V−06、V−02−L2、E−01、E−02、E−03、E−04、E−05などがある。
また、水を含まないものとしてV−02B、V−04B、V−04K、ElastostabH01などがある。
アルコキシシリル基含有化合物しては、例えば、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製A−1230、MAC−2101、MAC−2301などがある。
また、ポリオキシアルキレンの末端のヒドロキシ基にイソシアネート系シランカップリング剤を反応させても得られる。
ポリオキシアルキレンは末端に1個以上のヒドロキシ基を有しているものであれば、特に限定されない。
イソシアネート系シランカップリング剤としては、例えばモメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製SILQUESA−1310、Y−5187、信越化学工業製KBE−9007などがあげられる。
また、前記、エポキシ基を有する化合物にアミノ系シランカップリング剤を反応させて得ることもできる。
アミノ系シランカップリング剤としたは、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニルγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、市販品としては信越化学工業(株)製KBE−9103、KBM−575、KBM−6123、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製SILQUESTA−1120、A−1122、A−1170、A−1110、Y−9669などがあげられる。
さらに、アルコキシシリル基を含有するビニル系単量体、親水性基含有ビニル系単量体およびその他のビニル系単量体との共重合体でもよい。
アルコキシシリル基を含有するビニル系単量体としては、具体例として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリ−n−プロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン等があげられる。
オキサゾリン基含有化合物は、水性架橋剤として市販されており、例えば、日本硬化触媒(株)製エポクロスWS−500、K−2010E、K−2020E、K−2030E、K−1010E、K−1020E、K−1030Eなどがあげられる。
ヒドラジド基含有化合物は、例えば、カルボヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカンジオヒドラジド、アミノポリアクリルアミドなどがあげられる。
これら分子中に反応性官能基と親水性基を有する水溶性および/または水分散性硬化剤とオルガノシリケートおよび硬化触媒をあらかじめ混合しておき、塗装直前にエマルションに混合すると、非常に良好な分散性と優れた耐汚染性を示す塗膜が得られる。
分子中に反応性官能基と親水性基を有する水溶性および/または水分散性硬化剤の添加量は、(III)オルガノシリケートおよび/またはその変性物100重量部に対して、5〜200部であることが好ましい。5重量部未満では、オルガノシリケートおよび/またはその変性物が水性塗料中に均一に分散せず、形成した塗膜の光沢値が低下する。また、200重量部以上用いた場合、形成した塗膜の初期タックが生じたり、硬度が低下する。更に好ましくは、10〜100部である。
(V)二級アミノ基含有アルコキシシラン化合物、ケトイミノ基含有アルコキシシラン化合物、一級アミノ基含有アルコキシシラン化合物とエポキシ基含有化合物との反応物の中から選ばれる1または複数の化合物
二級アミノ基含有アルコキシシラン化合物は、分子中に二級アミノ基とアルコキシシリル基有する化合物である。例えば、N−フェニルγ−アミンプロピルトリメトキシシラン、ビス(γ−トリエトキシシリルプルピル)アミン、N−エチルγ−アミノプロピルシラン、N、N‘−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミンなどがあげられる。これらの市販品としては信越化学工業(株)製KBM−573、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製SILQUESTA−1170、Y−9669、東レ・ダウコーニング(株)製Z−6883、チッソ(株)製サラエースXS1003などがあげられる。
ケトイミノ基含有アルコキシシラン化合物は、分子中の一級アミノ基にケトンを反応させたケトイミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物である。例えば、3−トリエトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、3−トリメトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミンがあげられる。これらの市販品としては信越化学工業(株)製KBE−9103、チッソ(株)製サラエースS340、東レ・ダウコーニング(株)製Z−6860などがあげられる。
一級アミノ基含有アルコキシシラン化合物とエポキシ基含有化合物との反応物の市販品としては、チッソ(株)製サラエースXS1104、(株)カネカ製カネカゼムラックZ−901,Z−902等があげられる。
これら二級アミノ基含有アルコキシシラン化合物、ケトイミノ基含有アルコキシシラン化合物、一級アミノ基含有アルコキシシラン化合物とエポキシ基含有化合物との反応物を加えることで、無機系基材への付着性が更に向上するとともに、更にその上に異種の塗料を塗り重ねる(いわゆる、下塗塗料として用いる)場合に、上に塗り重ねた塗料(いわゆる中塗塗料または上塗塗料)の付着性を向上でき、塗料の選択性(適用できる塗料の種類が限定される傾向)が減少する。
これら二級アミノ基含有アルコキシシラン化合物、ケトイミノ基含有アルコキシシラン化合物、一級アミノ基含有アルコキシシラン化合物とエポキシ基含有化合物との反応物の添加量は、エマルション樹脂固形分100重量部に対して、0.1〜20重量部添加することが好ましい。0.1重量部以下では十分な付着性が確保できず、20重量部以上では、着色がひどく、得られた塗膜の外観が低下することがある。更に好ましくは、0.5〜10重量部である。
(無機系基材)
無機系基材とは、反応性珪素化合物または珪素樹脂を結合材や変性剤として用いた塗料を塗装した塗膜や物品、ガラス、陶磁器、タイル等である。
反応性珪素化合物または珪素樹脂を結合材や変性剤として用いた塗料は、無機塗料、有機無機複合塗料、セラミック変性塗料、低汚染型塗料等と呼ばれている。
この中で、無機塗料、有機無機複合塗料は反応性珪素化合物または珪素樹脂を主な結合剤としたものであり、高耐候性、難燃性、高硬度等を特徴としている。
これらは、各社より市販されており、例えば、松下電工(株)フレッセラ、恒和化学工業(株)製セラゼックス、スーパーセラン、中国塗料(株)製ケイソル、菊水化学工業(株)製KSセラトン、亜細亜工業(株)製ネオセラトップなどがあげられる。
また、これらを塗装した物品として、クボタ松下電工外装(株)製外装材光セラ、セラミックコート、ニチハ(株)製外装材モエンエクセラード、パナホーム(株)製外装材ハイセラコート・ウォールなどがあげられる
セラミック変性塗料や低汚染型塗料は、有機樹脂を主な結合剤とする塗料を反応性珪素化合物または珪素樹脂で変性したもので、主に耐汚染性を特徴としている。
これらは、各社より多数市販されており、例えば、エスケー化研(株)製セラタイトシリーズ、クリーンマイルドシリーズ、関西ペイント(株)製セラシリーズ、セラテクトシリーズ、イサム塗料(株)製ネオシリカ21Cシリーズ、エコシリカ21Cシリーズ、恒和化学工業(株)製ハイセラシリーズ、ナチュラルシリーズなどがあげられる。
これらの多くは、建築外装用の現場施行型塗料であり、今回の発明の対象となる無機系基材としては、これらが塗装された壁や屋根となる。
また、塗膜以外の無機系基材として、ガラス、陶磁器、タイル、セメント、モルタル、コンクリート、スレート、フレキシブル板などがあげられる。
本発明において無機系基材に硬化性組成物を塗布する方法は、特に限定されず公知の方法を用いることができ、例えば刷毛で塗布する方法、ローラーで塗布する方法、スプレーする方法などが挙げられる。無機系基材に硬化性組成物を塗布した後、さらに塗料を塗り重ねても良い。このような塗装方法により、(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルション、(II)アルコキシシリル基の加水分解・縮合を促進する物質、および(III)オルガノシリケートおよび/またはその変性物を含有する硬化性組成物から得られる塗膜が無機系基材上に形成された塗装物を得ることができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
(合成例1)
撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴下ロートを備えた反応容器に、脱イオン水160重量部、Newcol−707SF(日本乳化剤(株)製)1.4重量部、5%炭酸水素ナトリウム水溶液1.0重量部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ50℃に昇温した。昇温後、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液2.0重量部、20%BruggoliteFF−6水溶液1.1重量部、硫酸第一鉄・7水和物(0.10%)/エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(0.40%)混合水溶液1.4部を添加し、表1(E−1)のコア部に示すモノマー混合物200重量部にアデカリアソープSR−1025((株)ADEKA製:有効成分25%)12重量部、アデカリアソープER−20((株)ADEKA製:有効成分75%)1.9重量部、および脱イオン水71重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液2.2重量部および2.5%BruggoliteFF−水溶液1.8重量部を3回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1時間後重合を行った。さらに、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液0.6重量部、2.5%BruggoliteFF−水溶液2.2重量部および硫酸第一鉄・7水和物(0.10%)/エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(0.40%)混合水溶液1.4部を添加した後、表1(E−1)のシェル部に示すモノマー混合物200重量部にアデカリアソープSR−102512重量部、アデカリアソープER−201.9重量部、および脱イオン水71重量部を加え乳化したモノマー乳化液を200分かけて等速追加した。その間、7%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液2.4重量部および2.5%BruggoliteFF−6水溶液3.4重量部を4回に分けて添加した。モノマー乳化液追加終了後、1.5時間後重合を行った。得られた合成樹脂エマルジョンに5%炭酸水素ナトリウム水溶液22部を添加後、脱イオン水で固形部50%に調整した(E−1)。
Figure 0005298228
(主材塗料の作製)
合成した樹脂エマルジョン(E−1)を用い、表2に示す配合処方で主材塗料を作成した。
Figure 0005298228
(硬化剤の製造例)
撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴下ロートを備えた容器に表3に示す成分を(VII)、(VI)、(IV)、(III)、(II)、(V)の順序で撹拌しながら、投入した。投入終了後、室温で60分間撹拌し、硬化剤を得た(硬化剤1から5)。
Figure 0005298228
シリケート40(多摩化学工業(株)製:テトラエトキシシラン部分加水分解縮合物(シリカ残量比率40%)
カルボジライトV−04B(日清紡製:ポリカルボジイミド)
SR−TPG(阪本薬品工業(株)製:トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル
サーフィノール104(日信化学工業(株)製:アセチレングリコール系界面活性剤)
エンバイロジェムAD01(日信化学工業(株)製:アセチレングリコール系界面活性剤)
ユニルーブ70MO−10SB(日本油脂(株)製:ノニオン性界面活性剤)
カネカゼムラックZ−902((株)カネカ製:一級アミノ基含有アルコキシシラン化合物とエポキシ基含有化合物との反応物、有効成分40%)
SILQUESTA−1170(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製:ビス(γ−トリエトキシシリルプルピル)アミン)
SILQUESTY−9669(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製:N−フェニルγ−アミンプロピルトリメトキシシラン)
KBE−9103(信越化学工業製:3−トリエトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン)
CS−12((株)チッソ製:2,2,4−トリメチルペンタンジオール1,3−モノイソビチレート)

(評価用無機系基材の作製)
フレキシブル板に下塗塗料として関西ペイント(株)製エポマリン(溶剤系2液エポキシ樹脂塗料)を塗布し、室温24時間乾燥させた。その上に恒和化学工業(株)製ダイヤスーパーセラン(溶剤系2液有機無機複合塗料)またはエスケー化研(株)製セラタイトSi(溶剤系2液セラミック変性アクリルシリコン系低汚染型塗料)を工程内間隔3時間で2回塗布した。室温で24時間放置した後、50℃の乾燥機に7日間入れ、完全硬化させ、評価用無機系基材とした。
(付着性評価1)
作製した評価用無機系基材および市販の無機系基材上に、表4に示す下塗塗料を塗布し、室温で16時間乾燥させた。その上の日本ペイント製水性シリコンセラ(アクリルシリコンエマルション系エナメル塗料)を工程内間隔16時間で2回スプレー塗布した。室温で7日間乾燥させた後、2mm角の碁盤目の切り込みを25個入れ、その上にセロハンテープを貼り付け、剥がした時の状態を観察した。さらに、その試験体を40℃の温水中に7日間浸漬し、室温で24時間以上乾燥させた後、同様の付着試験を行った。

判定基準を次に示す。
◎塗膜の剥がれが全く見られない。
○一部に塗膜の剥がれが見られ、その状態は無機系基材の凝集破壊である。
△一部に塗膜の剥がれが見られ、その剥離場所は下塗塗料と上塗塗料の界面である。
×一部に塗膜の剥がれが見られ、その剥離場所は無機系基材と下塗塗料の界面である。
××無機系基材と下塗塗料との界面で、完全に剥がれる。
Figure 0005298228
水性コンポプライマー:エスケー化研(株)製アクリルエマルション系下塗塗料(アニオン系)
ダイヤワイドシーラー:恒和化学工業(株)製アクリルエマルション系下塗塗料(カチオン系)
水系シリコンセラ:日本ペイント(株)製アクリルシリコンエマルション系エナメル塗料
エクセレージ・セラ15優れんが柄(REM733JK):クボタ松下電工外装(株)製無機系塗料(セラミックコート)塗装サイディングボード
ダイヤスーパーセラン:恒和化学工業(株)製溶剤系2液有機無機複合塗料塗装板
セラタイトSi:エスケー化研(株)製溶剤系2液セラミック変性アクリルシリコン系低汚染型塗料塗装板
フレキシブル板:繊維強化セメント板

(付着性評価2)
市販のタイル(小森タイル製KTB−402小口平白つや有り)上に、表5に示す下塗塗料を塗布し、室温で24時間乾燥させた。その上の必要に応じて中塗塗料として恒和化学工業製ダイヤローレルPS−EM(タイル改修用アクリルエマルション系防水材)を中毛ローラーを用い、工程内間隔16時間で2回(0.8kg/m)塗り付けた。さらに、室温で16日間乾燥させた後、表5に示す上塗塗料をスプレー塗装した。この試験体を室温で7日間乾燥させた後、2mm角の碁盤目の切り込みを25個入れ、その上にセロハンテープを貼り付け、剥がした時の状態を観察した。さらに、その試験体を40℃の温水中に7日間浸漬し、室温で24時間以上乾燥させた後、同様の付着試験を行った。

判定基準を次に示す。
◎塗膜の剥がれが全く見られない。
○一部に塗膜の剥がれが見られ、中塗塗料または上塗塗料の凝集破壊である。
△一部に塗膜の剥がれが見られ、その剥離場所は下塗塗料と中塗塗料または上塗塗料の界面である。
×一部に塗膜の剥がれが見られ、その剥離場所は無機系基材と下塗塗料の界面である。
××無機系基材と下塗塗料との界面で、完全に剥がれる。
(耐汚染性)
市販のタイル(小森タイル製KTB−402小口平白つや有り)上に、表5に示す下塗塗料を塗布し、室温で24時間乾燥させた。その上の必要に応じて中塗塗料として恒和化学工業製ダイヤローレルPS−EM(タイル改修用アクリルエマルション系防水材)を中毛ローラーを用い、工程内間隔16時間で2回(0.8kg/m)塗り付けた。さらに、室温で16日間乾燥させた後、表5に示す上塗塗料をスプレー塗装した。この試験体を室温で7日間乾燥させた後、大阪府摂津市にて南面45°にて3ヶ月間暴露した。ミノルタ製測色計CR−300を用いて暴露開始前と暴露3ヶ月の色を測定し、明度差(ΔL)を算出した。
Figure 0005298228
水性コンポプライマー:エスケー化研(株)製アクリルエマルション系下塗塗料(アニオン系)
ダイヤローレルPS−EM:恒和化学工業(株)製タイル改修用アクリルエマルション系防水材
ダイヤビフレッシュシリコンクリヤー:恒和化学工業(株)製アクリルシリコンエマルション系クリヤー塗料
KTB−402:小森タイル製タイル 小口平 白 つや有り

評価結果を表4、表5に示す。
実施例1は、各種無機系基材に対して良好な付着性を示した。しかし、(V)二級アミノ基含有アルコキシシラン化合物、ケトイミノ基含有アルコキシシラン化 合物、一級アミノ基含有アルコキシシラン化合物とエポキシ基含有化合物との反応物を含まないため、上塗塗料の付着性が十分でなかった。本発明の硬化性組成 物を最終(仕上)塗料として用いる場合は問題ないが、更にその上に異種塗料を塗り重ねる(いわゆる、下塗塗料として用いる)場合には、上塗塗料の選択性が 生じる場合がある。
実施例2〜5は、各種無機系基材に対して良好な付着性をしめした。また、上塗材との付着性も問題なかった。
比較例1は(II)アルコキシシリル基の加水分解・縮合を促進する物質および(III)オルガノシリケートおよび/またはその変性物を用いず、(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションのみを用いたが、フレキシブル板を除いて十分な付着性が確保できなかった。
比較例2および3は、本発明の硬化性組成物の代わりに、(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションを含有しない市販のアクリルエマルション系下塗塗料を用いて評価を行ったが、フレキシブル板を除いて十分な付着性が確保できなかった。
比較例4は(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションを含有しない市販のアクリルエマルション系下塗塗料に(II)アルコキシシリル基の加水分 解・縮合を促進する物質および(III)オルガノシリケートおよび/またはその変性物、(V)ケトイミノ基含有アルコキシシラン化合物、標準状態での付着 性向上は見られるが、温水浸漬後の付着性は十分でなかった。
実施例6〜7は、タイルに対し良好な付着性を示した。また、その塗膜は良好な耐汚染性を示した。
実施例8は、タイルに対する付着性は良好であるが、上塗塗料が低汚染型でないため、耐汚染性は本発明の硬化性組成物を上塗塗料にも用いた実施例6より低かった。
実施例9〜10は、中塗塗料としてアクリルエマルション系防水材を入れた塗装仕様であるが、何れも良好な付着性を示した。しかし、実施例10に用いた上塗塗料は低汚染型でないため、耐汚染性は本発明の硬化性組成物を上塗塗料にも用いた実施例9より低かった。
実施例11は、タイルに対して良好な付着性を示した。しかし、(V)二級アミノ基含有アルコキシシラン化合物、ケトイミノ基含有アルコキシシラン化合物、 一級アミノ基含有アルコキシシラン化合物とエポキシ基含有化合物との反応物を含まないため、中塗塗料の付着性が十分でなかった。
比較例5〜6は、本発明の硬化性組成物の代わりに、(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションを含有しない市販のアクリルエマルション系下塗塗料に用いて評価を行ったが、中塗塗料の有無に関わらず、タイルへは全く密着しなかった。
以上のように本発明の硬化性組成物は各種無機系基材に対して良好な付着性を有していることが確認された。さらに、(V)二級アミノ基含有アルコキシシラン 化合物、ケトイミノ基含有アルコキシシラン化合物、一級アミノ基含有アルコキシシラン化合物とエポキシ基含有化合物との反応物を加えることで、その上に 様々な異種塗料を塗り重ねられることが確認され、下塗塗料として有用なことが確認された。
また、(V)二級アミノ基含有アルコキシシラン化合物、ケトイミノ基含有アルコキシシラン化合物、一級アミノ基含有アルコキシシラン化合物とエポキシ基含 有化合物との反応物を含まないものについても、その上へ塗り重ねる塗料に選択性はあるものの、各種無機系基材への付着性は良好であり、また、そのもの自身 の耐汚染性に優れることから、最終(仕上)塗料として有用であることが確認された。

Claims (10)

  1. (I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルション、(II)アルコキシシリル基の加水分解・縮合を促進する物質、および(III)オルガノシリケート(下記一般式(1)で示される化合物および/またはその部分加水分解縮合物)および/またはその変性物
    (RO)Si(一般式1)
    (式中、Rは同じかまたは異なり、炭素数1〜4のアルキル基)を含有する硬化性組成物を無機塗料、有機無機複合塗料、セラミック変性塗料、低汚染型塗料からなる塗膜からなる群から選ばれる少なくとも1つの無機系基材へ塗布する塗装方法。
  2. 前記硬化性組成物がさらに(IV)分子中に反応性官能基と親水性基を有する水溶性および/または水分散性硬化剤、(V)二級アミノ基含有アルコキシシラン化合物、ケトイミノ基含有アルコキシシラン化合物、一級アミノ基含有アルコキシシラン化合物とエポキシ基含有化合物との反応物の中から選ばれる1または複数の化合物を含有してなる硬化性組成物であることを特徴とする請求項1記載の塗装方法。
  3. 前記(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションがアルコキシシリル基含有アクリルエマルションである請求項1〜2の何れか1項に記載の塗装方法。
  4. 前記(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションがエマルション樹脂固形分100重量%中に炭素数4以上のアルキル基および/又はシクロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを60重量%以上含むエマルションである請求項1〜3の何れか1項に記載の塗装方法。
  5. 前記(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションがエマルション樹脂固形分100重量%中にポリオキシアルキレン単位を有するビニル系単量体を0.5〜20重量%含むエマルションである請求項1〜4の何れか1項に記載の塗装方法。
  6. 前記(I)アルコキシシリル基含有合成樹脂エマルションがコア/シェル構造であり、シェル部を構成する樹脂成分100重量部中に
    (3−n)SiX(一般式2)
    (式中、Rは重合性二重結合を有する1価の有機基、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基、nは2又は3の整数)で示される有機けい素化合物を0.5〜30重量部を含み、
    コア部を構成する樹脂成分100重量部中に
    (3−a)SiY(一般式3)
    (式中、Rは重合性二重結合を有する1価の有機基、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Yは炭素数1〜4のアルコキシ基、aはa<nの関係を有する1又は2の整数)で示される有機けい素化合物を0〜20重量部含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の塗装方法。
  7. 前記(II)アルコキシシリル基の加水分解・縮合を促進する物質が有機錫化合物であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の塗装方法。
  8. 前記硬化性組成物が水系塗料であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の塗装方法。
  9. 前記硬化性組成物を無機系基材へ塗布した後、さらに中塗塗料および/または上塗塗料を塗布することを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の塗装方法。
  10. 前記請求項1〜の何れか1項に記載の塗装方法により得られる塗装物。
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