JP5296568B2 - 制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、制御装置及び制御方法に関する。特に、本発明は、車両に用いられる制御装置及び制御方法に関する。
従来より、車両の制御装置は、車両で発生した故障等の原因を解析することができるように、被制御部を制御する際の制御に関するデータを記憶装置に書き込んで保持している。一般に、制御装置は、通常時はRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリに制御に関するデータを逐次書き込んでいき(以下、仮記憶という)、故障等の異常発生時に揮発性メモリに書き込まれた車両情報をEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の不揮発性メモリに一括して記録するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−260993号公報
しかしながら被制御部を制御する際の制御に関するデータは、車両の挙動やノイズ等の影響を受けて異常値を示すこともあり、この場合、正常範囲内の値に復帰する場合もある。ノイズ等の影響によって一時的に異常値を示したデータを不揮発性メモリに記憶しておくと、車両故障によって異常値を示したデータを不揮発性メモリに記憶させることができない場合もある。故障原因を特定可能なデータが不揮発性メモリに記憶されないと、車両故障原因の特定精度が低下するという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、仮記憶した制御に関するデータの推移を監視して不要となったデータを記憶部から消去し、故障原因を特定可能な有効なデータの記憶領域を確保することができる制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
上記目的は、被制御部を制御する際の制御に関するデータを記憶制御する制御装置であって、制御に関するデータを記憶するための一の記憶部と、一の記憶部に記憶される制御に関するデータを記憶するための、一の記憶領域と他の記憶領域とを有する他の記憶部と、逐次発生する制御に関するデータをリングバッファ制御により一の記憶部へ記憶するリングバッファ制御処理と、入力部からの制御に関するデータに基づいて所定部位の異常を判定する場合に、該制御に関するデータを低異常度の制御に関するデータとして検出する低異常度データ検出処理と、前記低異常度データ検出処理により異常を検出する場合は、一の記憶部に記憶されている制御に関するデータを一の記憶領域に記憶させる低異常度データ記憶処理と、同じ低異常度が所定回以上検出される場合に、該低異常度の制御に関するデータを高異常度の制御に関するデータとして検出する高異常度データ検出処理と、前記高異常度データ検出処理により異常を検出する場合は一の記憶部に記憶されている制御に関するデータを他の記憶領域に記憶させる高異常度データ記憶処理と、高異常度の制御に関するデータが他の記憶領域に記憶される場合は、一の記憶領域に記憶された低異常度の制御に関するデータを一の記憶領域から消去する消去処理と、を実行する実行部とを有する制御装置によって実現される。
本発明によれば、高異常度の制御に関するデータを他の記憶領域に記憶することで不要となった低異常度の制御に関するデータを記憶領域から消去することができる。従って、高異常度の制御に関するデータを記憶部に記憶させると共に、より高異常度の制御に関するデータを記憶部に記憶させるために、記憶部の記憶領域を確保することができる。
上記高異常度データ検出処理は、所定部位の異常が制御装置の電源切断前と次の電源投入後において継続して判定されるか否かを判定する処理とすることができる。
従って、高異常度の状態にあると判定できる制御に関するデータを精度よく検出することができる。
上記消去処理は、一の記憶領域に記憶されている低異常度の制御に関するデータよりも重要度が高い異常を判定する際に記憶する制御に関するデータが他の記憶領域に記憶される場合に、前記低異常度の制御に関するデータを一の記憶領域から消去する処理とすることができる。
従って、制御に関するデータのうちより重要度の高いデータを記憶部に記憶させることができる。
上記実行部は、制御に関するデータに基づいて所定部位が異常であると判定できない場合に、当該所定部位を正常と判定する正常判定処理をさらに実行し、前記消去処理は、前記制御装置の電源切断前に、前記正常判定処理により正常と判定された所定部位の異常を判定する制御に関するデータが一の記憶領域に記憶されている場合に、前記制御装置の電源投入時に該制御に関するデータを一の記憶領域から消去する処理とすることができる。
従って、正常と判定された制御に関するデータを記憶部に記憶したままにしておくことがない。このため、より高異常度の制御に関するデータを記憶部に記憶させるために、記憶部の記憶領域を確保することができる。
また、上記目的は、逐次発生する制御に関するデータをリングバッファ制御により一の記憶部へ記憶するリングバッファ制御ステップと、入力部からの制御に関するデータに基づいて所定部位の異常を判定する場合に、該制御に関するデータを低異常度の制御に関するデータとして検出する低異常度データ検出ステップと、前記低異常度データ検出ステップにより異常を検出する場合は、一の記憶部に記憶されている制御に関するデータを一の記憶領域に記憶させる低異常度データ記憶ステップと、同じ低異常度が所定回以上検出される場合に、該低異常度の制御に関するデータを高異常度の制御に関するデータとして検出する高異常度データ検出ステップと、前記高異常度データ検出ステップにより異常を検出する場合は一の記憶部に記憶されている制御に関するデータを他の記憶領域に記憶させる高異常度データ記憶ステップと、高異常度の制御に関するデータが他の記憶領域に記憶される場合は、一の記憶領域に記憶された低異常度の制御に関するデータを一の記憶領域から消去する消去ステップとを有する制御方法によって達成される。
本発明によれば、仮記憶した制御に関するデータの推移を監視して不要となったデータを記憶部から消去し、故障原因を特定可能な有効なデータの記憶領域を確保することができる。
エンジンECUの構成を示すブロック図である。 エンジンECUが接続されたネットワーク構成を示す図である。 マイコンの構成を示すブロック図である。 異常検出と、異常判定と、異常確定の判定について説明するための図である。 異常判定に用いる異常カウンタを説明するための図である。 SRAMの記憶領域を示す図である。 前回のトリップ終了時に正常判定のフラグが記録され、異常データ記録領域に記憶した状態データを消去する例を説明するための図である。 前回のトリップ終了時に異常検出のフラグが記録され、異常データ記録領域に記憶した状態データを消去する例を説明するための図である。 前回のトリップにおいて異常検出のフラグだけが記録され、異常データ記録領域に記憶した状態データを消去する例を説明するための図である。 優先度の低い車両の状態データが異常検出の状態から異常確定の状態に設定されたときのSRAMへの車両の状態データへの記録手順を示す図である。 優先度の低い状態データが異常検出の状態に設定された後に、優先度の高い状態データが異常確定の状態に設定されたときのSRAMへの車両の状態データへの記録手順を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例を説明する。
図1に、本発明をエンジンECU((Electronic Control Unit)に適用した実施例の構成を示す。エンジンECU(Electronic Control Unit)100は、A/D(Analog/ digital)変換器101、入力回路102、マイコン103、出力回路104を備えている。
A/D変換器101には、水温センサ11、バキュームセンサ12、吸気温センサ13、O2センサ14、スロットルポジションセンサ15、排気温センサ16、車速センサ17、ノックセンサ18、イオンセンサ19、その他センサ20等のセンサからのセンサ信号が入力される。
入力回路102には、スタータスイッチ21やアイドルスイッチ22からの信号が入力される。
水温センサ11は、エンジンのウォータージャケット内の冷却水の温度を検出し、検出結果を表わす信号をマイコン103に送信する。
バキュームセンサ12は、エンジンに吸入空気を導く吸気通路の吸入空気量を検出し、検出結果を表す信号をマイコン103に送信する。
吸気温センサ13は、前述吸気通路の吸入空気の温度を検出し、検出結果を表す信号をマイコン103に送信する。
O2センサ14は、排気浄化触媒の下流に配置され、排気ガス中の酸素濃度を検出し、検出結果を表す信号をマイコン103に送信する。
スロットルポジションセンサ15は、モータの駆動によって回動されるスロットルバルブの開度を検出し、検出結果を表す信号をマイコン103に送信する。
排気温センサ16は、排気浄化触媒の下流側で排気温を検出し、検出結果を表す信号をマイコン103に送信する。
車速センサ17は、例えば、ドライブシャフトの回転数から車両の速度を検知し、検知結果を表す信号をマイコン103に送信する。
ノックセンサ18は、エンジンの振動(ノッキング)を検出し、検出結果を表す信号をマイコン103に送信する。
イオンセンサ19は、プレイグニッションが発生した場合に生じるイオン電流を検出し、検出結果を表す信号をマイコン103に送信する。
これらのセンサ以外にも車両の状態を測定するためのセンサ(以下、その他センサ20と呼ぶ)が複数搭載されている。
スタータスイッチ21は、エンジンを始動させるスイッチであり、このスイッチがオンのときにハイレベルとなる信号をマイコン103に出力する。アイドルスイッチ22は、アクセルペダルが全閉のときにハイレベルとなる信号をマイコン103に出力する。
エンジンECU100は、各種スイッチ信号及び各種センサ信号から取得する情報に基づいて、エンジンの最適な点火時期、燃料噴射時期及び噴射量などを演算する。そして、演算結果に基づき、出力回路104を介して気筒毎に設けられたインジェクタ152や点火プラグ154を駆動する。
エンジンECU100の出力回路104には、警報ランプ151、インジェクタ152、イグナイタ153等が接続されている。
警報ランプ151は、エンジンECU100の故障監視により、故障の発生を検出した場合に点灯されるランプである。故障監視の詳細については後述する。
インジェクタ152は、エンジンECU100の制御により開閉駆動されて燃料を噴射する電磁弁から構成される。
イグナイタ153は、エンジンECU100の制御により不図示の点火コイルにバッテリ電圧を供給し、点火コイルに蓄えられた高電圧により点火プラグ154で火花を発生させて、燃焼室内の混合気を燃焼させる。
図2には、エンジンECU100のシステム構成を示す。
車両には、複数のECUが搭載され、これらのECUは車内LANによって接続されている。また、複数のECU間では、CAN(Controller Area Network)等のプロトコルに従って通信を行う。なお、図2には、車両の制御を行うECUとして、エンジンECU100、CVT(Continuously Variable Transmission)−ECU201、ブレーキECU202、ナビECU203、テレマティクスECU204、ライトECU205、エアバッグECU206、ドアECU207を示したが、エンジンECU100と通信を行うECUはこれらに限られるものではない。
図3に、マイコン103のハードウェア構成を示す。
マイコン103は、CPU(Central Processing Unit)111、ROM112、ノーマルRAM(Normal Random Access Memory(以下、NRAMと略記する)113、スタンバイRAM(Standby Random Access Memory(以下、SRAMと略記する)114、入出力部115を有している。
なお、NRAM113は、揮発性のメモリであって、イグニッションスイッチがオフされたときにはNRAM113への電源供給も停止し、NRAM113の記録する情報も消去される。また、SRAM114は、イグニッションスイッチがオフされてもバッテリからの電源供給を受けて、記録する情報を保持し続ける。
CPU111は、ROM112に記録されたプログラムに従って演算を行うことで、リングバッファ制御処理と、低異常度データ検出処理と、低異常度データ記憶処理と、高異常度データ検出処理と、高異常度データ記憶処理と、消去処理とを実行する。
リングバッファ制御処理とは、NRAM113をリングバッファ(以下では、NRAM113をリングバッファ113aと呼ぶ)として使用し、図1に示すセンサ11〜20や、スイッチ21、22等によって測定される車両の状態データ(車両の状態データについては後述する)をリングバッファ113aに順次記憶していく処理である。記憶量がリングバッファ113aの容量を超えると、CPU111は、最も古い状態データの上から新しい状態データを記憶する。なお、車両の状態データの詳細については後述する。なお、リングバッファ113aとは、一般にデータを一時的に格納するためのものであり、データもしくはデータの塊(以下、ブロックと呼ぶ)を先入れ先出し(FIFO:First In First Out)方式や後入れ先出し(LIFO:Last In First Out)方式などの形態で管理するメモリ装置である。
低異常度データ検出処理は、入出力部115から入力した車両の状態データに基づいて車両の所定部位の異常を判定する処理である。また、低異常度データ記憶処理とは、低異常度データ検出処理により異常を検出する場合に、リングバッファ113aに記憶した車両の状態データをSRAM114の仮異常データ記録領域130(後述する)に記録させる処理である。
また、高異常度データ検出処理は、同じ低異常度が所定回以上検出される場合に、低異常度の状態データを高異常度の状態データとして検出する処理である。
また、高異常度データ記憶処理は、高異常度データ検出処理により異常を検出する場合に、SRAM114の仮異常データ記録領域130に記録されている状態データをSRAM114の異常確定データ記録領域140(後述する)に記録させる処理である。
また、消去処理とは、高異常度のデータがSRAM114の異常確定データ記録領域140に記録された場合に、SRAM114の仮異常データ記録領域130に記録されている状態データを仮異常データ記録領域130から消去する処理である。
次に、図4及び図5を参照しながら低異常度データ検出処理と、高異常度データ検出処理の詳細を説明する。
CPU111は、リングバッファ113aに記憶した車両の状態データに基づいて、異常値を示した車両の状態データが、複数トリップにわたって異常値を示す状態データであるか否かを判定する。なお、トリップとは、イグニッションスイッチがオンされてからオフされるまでの期間を示す単位である。また、複数トリップとは、エンジンECU100の電源切断前と次の電源投入後において継続しているか否かを判定する処理である。また、エンジンECU100の電源切断前と次の電源投入後の2トリップだけではなく、さらに複数のトリップ間で異常値を示す状態データであるか否かを判定することもできる。
また、以下では車両の状態データとして、センサによって測定されるセンサ値を例に説明する。
例えば、リングバッファ113aに車両の状態データとして記憶されたセンサ値が異常検出しきい値との比較で異常値を示した場合や、センサ値が一定値のまま変動しなかった場合には、異常値を検出したことを示すフラグ(以下、異常検出フラグと呼ぶ(図4(d)参照)が記録される。異常検出フラグが記録されると、CPU111は、図5に示す異常カウンタのカウントアップを開始する。なお、以下では異常検出フラグが記録された状態を異常検出の状態と呼ぶ。また、異常カウンタは、センサ値が異常値を示した場合にカウントアップされる。CPU111は、入力されるセンサ値が異常値を示す場合にカウントアップを続け、異常カウンタのカウント値が図5に示す異常判定しきい値を超えると、対象のセンサ値は継続して異常値を示す状態にあると判定する(以下、この状態を異常判定の状態と呼ぶ)。異常判定の状態にあると判定すると、CPU111は、図4(c)に示す異常判定フラグを記録する。また、CPU111は、異常判定フラグを記録すると、異常判定の状態にあると判定された回数をカウントする異常判定回数カウンタ(図4(b)参照)をカウントアップする。異常判定回数カウンタは、1トリップの間に1回のカウントアップが許可されたカウンタである。また、1トリップとは、イグニッションスイッチがオンされてからオフされるまでの期間を示す単位である。
なお、入力したセンサ値の異常を検出して異常検出フラグを記録してから異常判定回数カウンタを1カウントアップするまでの処理は、1トリップの間に行われる。また、異常判定フラグと異常検出フラグは、次のトリップでイグニッションスイッチがオンされた際にリセットされる。また、異常判定回数カウンタのカウント値は、SRAM114に記録され、イグニッションスイッチがオフされている間も記録される。
イグニッションスイッチがオフからオンに切り替えられると、CPU111は前回のトリップの際と同様に対象のセンサ値を取得して、このセンサ値が継続して異常値を示す状態にあるか否かを判定する。すなわち、上述したセンサ値の異常を検出して異常検出フラグを記録する処理から異常判定回数カウンタをカウントアップするまでの処理を行う。センサ値が継続して異常値を示す状態にあると判定され、異常判定フラグが記録されると、CPU111は図4(b)に示す異常判定回数カウンタをカウントアップする。そして、CPU111は異常判定回数カウンタのカウント値が所定値以上になっているか否かを判定する。異常判定回数カウンタのカウント値が所定値以上になっている場合には、CPU111は対象のセンサ値の異常は複数トリップ間にわたって継続しており、車両故障によって生じている可能性が高いと判定し、図4(a)に示す異常確定フラグを記録する。
このように本実施例は、異常値を示した状態データが複数トリップにわたって異常値を示しているか否かを判定して、複数トリップにわたって異常値を示す異常度合いの高い状態データを異常確定データ記録領域140に記録する。従って、故障原因を特定可能な状態データを優先的にSRAM114に記録することができる。
図4に示す例では、状態データの異常状態として、異常値を示すセンサ値を検出した状態を示す異常検出の状態と、センサ値が異常値を示す状態が1トリップの間に複数回発生したことを示す異常判定の状態と、異常判定の状態が複数トリップにわたって繰り返される異常確定の状態との3つ状態がある。
なお、車両の状態データには、複数トリップにわたって異常値を示す状態データであるか否かを判定しなくても故障原因と判定される状態データも存在する。このような状態データは、異常値を検出した段階で異常確定の判定を行い、状態データを異常確定データ記録領域140に記録する。例えば、水温センサのセンサ値が異常値を示す場合には、異常値を示した段階で異常確定の状態に設定される。
なお、異常値を示した状態データが、その後の経過監視で正常範囲内の値(以下、正常値と呼ぶ)を示す状態に復帰した場合、CPU111は、正常カウンタのカウントを開始する。そして、正常カウンタのカウント値が所定値以上となった場合には、図4(f)に示す正常判定フラグを記録する。正常判定された状態データは、以下で説明するSRAM114の仮異常データ記録領域130(図6参照)から消去する。
また、上述した例では、センサ値の異常を例に説明したが、エンジンECU100はセンサ値以外の異常も検出する。
例えば、センサの断線・ショートの異常であると判定した際に異常検出の状態と判定し、この状態が所定時間以上継続した場合を異常判定の状態とする。さらに、この異常判定の状態が複数トリップ間で発生した場合を異常確定の状態とする。
また、信号レベルが不定状態であると判定した際に異常検出の状態と判定し、この状態が所定時間以上継続した場合を異常判定の状態とする。さらに、この異常判定の状態が複数トリップ間で発生した場合を異常確定の状態とする。
また、通信が途絶したと判定した際に異常検出の状態と判定し、この状態が所定時間以上継続した場合を異常判定の状態とする。さらに、この異常判定の状態が複数トリップ間で発生した場合を異常確定の状態とする。
また、回転角センサに進角、又は遅角異常が発生していると判定した際に異常検出の状態と判定し、この状態が所定時間以上継続した場合を異常判定の状態とする。さらに、この異常判定の状態が複数トリップ間で発生した場合を異常確定の状態とする。
また、可変バルブタイミング機構(以下、VVT(Variable Valve Timing-control)と呼ぶ)等に機能異常が生じていると判定した際に異常検出の状態と判定し、この状態が所定時間以上継続した場合を異常判定の状態とする。さらに、この異常判定の状態が複数トリップ間で発生した場合を異常確定の状態とする。
また、ICの動作に動作不良が生じていると判定した際に異常検出の状態と判定し、この状態が所定時間以上継続した場合を異常判定の状態とする。さらに、この異常判定の状態が複数トリップ間で発生した場合を異常確定の状態とする。
また、触媒等の性能の劣化を検出した際に異常検出の状態と判定し、この状態が所定時間以上継続した場合を異常判定の状態とする。さらに、この異常判定の状態が複数トリップ間で発生した場合を異常確定の状態とする。
また、例えば、ECU内、入力センサ、出力アクチュエータ等において発生する過電流による異常を検出した際に仮異常と判定し、この状態が所定時間以上継続した場合を異常判定の状態とする。さらに、この異常判定の状態が複数トリップ間で発生した場合を異常確定の状態とする。
図6には、SRAM114の記録情報を示す。CPU111は、リングバッファ113aに記憶した車両の状態データから異常値を示す状態データを検出すると、検出した状態データ及び検出した状態データと同じタイミングでリングバッファ113aに記憶された車両の状態データと、異常の発生直前にリングバッファ113aに記憶された車両の状態データと、異常の発生から所定時間経過後にリングバッファ113aに記憶された車両の状態データとをSRAM114に記録する。SRAM114には、図5に示すようにCPU111によって特定された異常の発生箇所を特定する情報を記録する領域(以下、異常検出箇所記録領域120と呼ぶ)と、仮異常と判定された状態データを記録する領域(以下、仮異常データ記録領域130と呼ぶ)と、異常確定の状態と判定された状態データを記憶する領域(以下、異常確定データ記録領域140と呼ぶ)とを有している。なお、仮異常と判定される状態には、上述した異常検出の状態と異常判定の状態とが含まれる。
また、仮異常データ記録領域130は、異常が発生する直前の状態データを記録する領域(以下、異常発生前の状態データ記録領域131と呼ぶ)と、異常が発生した際の状態データを記録する領域(以下、異常発生時の状態データ記録領域132と呼ぶ)と、異常発生から所定時間経過後の状態データを記録する領域(以下、異常発生後の状態データ記録領域133と呼ぶ)とを有している。
同様に、異常確定データ記録領域140も、異常が発生する直前の状態データを記録する領域(以下、異常発生前の状態データ記録領域141と呼ぶ)と、異常が発生した際の状態データを記録する領域(以下、異常発生時の状態データ記録領域142と呼ぶ)と、異常発生から所定時間経過後の状態データを記録する領域(以下、異常発生後の状態データ記録領域143と呼ぶ)とを有している。
次に、エンジンECU100が異常の発生を監視する車両の部位(被制御部)について説明する。エンジンECU100が異常の発生を監視する部位には、法規によって定められた法規関連部位と、エミッション(排気ガスに含まれる有害物質)の排出に関連する部位であるエミッション関連部位と、これら以外の部位であるエミッション非関連部位とが含まれる。なお、法規には、車両部位の異常を判定する際に状態データを記憶させておくことを定めている法律、または、法律に基づく命令、若しくは、規則における法律が含まれる。
法規関連部位には、例えば、A/F(空燃比)センサヒータ、O2センサヒータ、エアフロメータ、サブO2センサ電圧、燃料系、失火検出、クランク角センサ、カムポジションセンサ等の異常検出が含まれる。
また、エミッション関連部位には、表1に示すようにVVT、排気VVT、VVTのオイルコントロールバルブの断線、ショート、排気VVTのオイルコントロールバルブの断線、ショート、大気圧と吸気との圧力差異常、ポンプ弁異常、燃圧システム異常、レギュレータ異常、燃料漏れ異常、吸気圧センサ異常、水温センサ、スロットルセンサ、サーモスタット異常、インジェクタ異常、フューエルポンプ異常、ノックセンサ異常、イオン電流値の異常、排気ガス再循環(以下、EGR(Exhaust Gas Recirculation)と呼ぶ)システムの異常、触媒劣化検出、タンク内圧センサ異常、車速センサ異常、バッテリ温センサ異常、排気温センサ異常、油温センサ異常、タービン回転数センサ異常、COクラッチ回転数センサ異常、NC2回転数センサ異常、ソレノイド異常、CAN通信異常などの項目が含まれる。
また、エミッショ非関連部位には、表1に示すようにECUとNRAMとの異常が含まれる。
Figure 0005296568
次に、エンジンECU100が上述した部位に異常が発生した原因を特定するためにSRAM114に記録させる車両の状態データ(被制御部を制御する際の制御に関するデータ)の詳細について説明する。車両の状態データには、以下に示す表2に示すものがある。なお、以下に挙げるすべての項目を記録する必要はなく、取捨選択することも可能である。
まず、上述した法規関連項目の異常原因を特定するために使用される車両の状態データには、表2に示すように、エンジン水温、吸気管圧力、エンジン回転数、車速、点火時期(例えば、進角時期)、吸気温度、エアフロー率、スロットル開度、フロントO2センサ出力、リアO2センサ出力、エンジン始動時間、トータル燃料補正量、A/Fセンサのセンサ出力電圧、EGR出力、EGRエラー、エバポパージ出力、大気圧、触媒温度、電源電圧、絶対負荷値、目標空燃比、相対スロットル開度、雰囲気温度、スロットル絶対位置センサ、アクセルペダル絶対位置センサ、スロットルアクチュエータ出力、可変バルブタイミング・リフト機構(以下、VVTL(Variable Valve Timing and Lift)と呼ぶ)の目標位置、油圧スイッチ、VVTL用OCVの駆動デューティ、VVT保持デューティの学習値、VVT変位角、OCV駆動要求デューティ、EXVVTのデューティ学習値、EXVVT変位角、EXOCV駆動要求デューティ値、TVVT角度換算値などが挙げられる。
また、上述したエミッション関連、エミッショ非関連部位の異常を検出するために使用される車両の状態データには、表2に示すように、エンジン水温、吸気管圧力、エンジン回転数、車速、点火時期進角、吸気温度、エアフロー率、スロットル開度、フロントO2センサ出力、リアO2センサ出力、エンジン始動時間、トータル燃料補正量、A/Fセンサのセンサ出力電圧、EGR出力、EGRエラー、エバポパージ出力、大気圧、触媒温度、電源電圧、目標空燃比、スロットル絶対位置センサ、アクセルペダル絶対位置センサ、スロットルアクチュエータ出力、充電制御バッテリ電流、充電制御バッテリ液温、オルタフィールドデューティ、目標過給圧、過給圧VSV(Vacuum Switching Valve)制御デューティ比、アイドリング信号、A/C信号、電気信号、STP信号、パワステ信号、吸気側目標変位角、吸気側実変位角、吸気側制御ディーティ比、排気側目標変位角、排気側実変位角、排気側制御デューティ比、ガス圧センサ値、EGRステップ数、油圧スイッチ、VVTL用OCVの駆動デューティ、VVT保持デューティの学習値、VVT変位角、OCV駆動要求デューティ、EXVVTのデューティ学習値、EXVVT変位角、EXOCV駆動要求デューティ値、TVVT角度換算値、アイドルスピードコントロール制御(以下、ISCと略記する)のステップ位置、ISCのデューティ値、燃料噴射量、エンジン始動時の水温、エンジン始動時の吸気温、燃料噴射時間などが挙げられる。
Figure 0005296568
SRAM114に記録された車両の状態データは、車両の故障診断等に使用される。修理、メンテナンス等を行う作業員は、ツール等を使用してSRAM114に記録された車両の状態データを読み出し、読み出した状態データに基づいて故障箇所や故障原因を特定し、センサや部品を交換する。
このとき、SRAM114に記録される車両の状態データは、重要度の高い部位の故障を特定可能な状態データが記録されている程、又、優先度の高いものが記録されている程、故障箇所や故障原因の特定に有効となる。そこで、本実施例では、上述した最も重要度の高い法規関連部位の異常を検出するための車両の状態データが優先度の高いデータとしてSRAM114に記録される。次に重要度の高いエミッション関連部位の異常を検出するための車両の状態データの優先度を法規関連部位のものよりも低く設定している。また、エミッション非関連部位の異常を検出するための車両の状態データの優先度をエミッション関連部位のものよりも低く設定している。
上述のようにリングバッファ113aに記憶された状態データに異常値を検出すると、異常値を検出した状態データと、この状態データと同一タイミングでリングバッファ113aに記憶された他の状態データとを仮異常データ記録領域130の異常発生時の状態データ記録領域132に記録する。また、異常値を示す状態データを検出する直前の状態データを仮異常データ記録領域130の異常発生前の状態データ記録領域131に記録する。さらに、異常値を示す状態データを検出してから所定時間経過後の状態データを仮異常データ記録領域130の異常発生後の状態データ記録領域133に記録する。
しかしながら、仮異常データ記録領域130に記録した状態データは、異常状態が確定した状態データではなく、異常値を一度示した状態データである。このため、異常値を示した原因がノイズ等の影響によるものであった場合、異常値を示した状態データは正常範囲内のデータに復帰する場合もある。正常状態に復帰した状態データを仮異常データ記録領域130にそのまま記録しておくと、仮異常データ記録領域130に記録した状態データよりも優先度の低いデータや同一優先度のデータであって、故障等により異常値を示した状態データを仮異常データ記録領域130に記録することができなくなる。
そこで、本実施例は、以下のような条件が成立した場合には、仮異常データ記録領域130に記録した状態データを、イグニッションスイッチのオン時点で仮異常データ記録領域130から消去する。
1つ目は、イグニッションスイッチのオン時に、前回トリップの故障監視の状況を示すフラグとして、正常判定のフラグが記録されている場合である。図7に示すようにトリップの途中で異常判定のフラグや異常判定回数カウンタがカウントアップされているが、トリップの終了時であるイグニッションスイッチのオフ時点で正常判定のフラグが記録されている場合、状態データは結果的に正常値を示していると判定し、仮異常データ記録領域130に記録された状態データを仮異常データ記録領域130から消去する。
2つ目は、図8又は図9示すようにイグニッションスイッチのオン時に、前回トリップの故障監視の状況を示すフラグとして、異常検出のフラグが記録されている場合である。例えば、図8に示すようにトリップ途中で異常判定のフラグや正常判定のフラグが記録されたが、トリップの終了時であるイグニッションスイッチのオフ時点では異常検出のフラグが記録されている場合がある。又図9に示すように異常検出のフラグがトリップ中に記録され続けいているが、異常判定のフラグは記録されなかった場合がある。このような場合には、イグニッションスイッチのオフ時点では異常判定のフラグが記録されていないので、仮異常データ記録領域130に記録された状態データを仮異常データ記録領域130から消去する。
3つ目は、SRAM120の仮異常データ記録領域130に記録していた状態データを、SRAM120の異常確定データ記録領域140に記録させる場合である。SRAM120に同じ状態データを2つ記録しておいてもSRAM120を無駄に消費しているだけなので、仮異常データ記録領域130に記録した状態データは消去する。このときのマイコン103の処理手順を図10を参照しながら説明する。図10に、リングバッファ113aに記憶された状態データと、SRAM114への状態データの記録タイミングとを示す。
マイコン103は、各種センサ11〜20によって測定されたセンサ信号や、スイッチ21、22の状態を示す状態信号等を含む車両の状態データを512msecごとにリングバッファ113aに記憶する。すなわち、図10に示すstepA1,stepA2,・・・のタイミングでリングバッファ113aが車両の状態データを記憶する。同様に、図10に示すstepB1,stepB2,・・・のタイミングでリングバッファ113aが車両の状態データを記憶する。また、図10に示すstepA1〜stepA3が同一トリップ内でのリングバッファ113aの記憶タイミングを示し、stepB1、stepB2、・・・が他の同一トリップ内でのリングバッファ113aの記憶タイミングを示す。また、stepB1、stepB2、・・・を含むトリップは、stepA1,stepA2,・・・を含むトリップから所定トリップ後のトリップであるとする。
マイコン103は、優先度2の状態データが異常検出の状態にあると判定すると(図10のタイミングa)、優先度2の状態データをSRAM114の仮異常データ記録領域130に記録する。優先度2の状態データが異常検出の状態にあると判定された段階では、異常が発生する前の状態データと、異常発生時の状態データとがリングバッファ113aに記憶されているので、これらの情報がSRAM114の仮異常データ記録領域130に記録される。なお、図10と図11の説明では、優先度2の状態データの異常が発生する前の状態データを「優2前」と表記する。又、優先度2の状態データの異常発生時の状態データを「優2異」と表記する。また、優先度2とは、優先度の低い状態データであることを示している。なお、図10には示していないが、優先度の高い状態データを優先度1と表記する(図11参照)。
次のstepA3では、優先度2の状態データのうち、異常発生から所定時間経過後の状態データがリングバッファ113aに記憶される。マイコン103は、リングバッファ113aに記憶された所定時間経過後の状態データをSRAM114の仮異常データ記録領域130に記録する。なお、以下では、優先度2の状態データの異常発生から所定時間経過後の状態データを「優2後」と表記する。
この後、マイコン103は、異常検出の状態にあると判定された状態データが異常判定の状態にあるか否かを複数トリップにわたって判定する。図10に示す例では、異常検出の状態にあると判定された状態データが継続して異常値を示す状態にあると判定され、図10に示すstepB1、stepB2を含むトリップ内のタイミングbで異常確定の状態にあると判定されたとする。
マイコン103は、SRAM114の仮異常データ記録領域130に記録していた優先度2の状態データを、SRAM114の異常確定データ記録領域140に記録する。このとき、仮異常データ記録領域130に記録していた優先度2の状態データは、消去する。同じ状態データが記録されていてもSRAM114の記憶領域の無駄となるため、仮異常データ記録領域130の状態データは削除する。従って、故障原因を特定可能なさらに優先度の高い車両データの記憶場所を確保することができる。
4つ目は、優先度の高い状態データが異常確定データ記録領域140に記録されたときに、仮異常データ記録領域130に記録された優先度の低い状態データを仮異常データ記録領域130から消去する。このときのマイコン103の処理手順を図11を参照しながら説明する。
なお、図11に示す例でもstepC1,stepC2,・・・のタイミングでリングバッファ113aが車両の状態データを記憶する。同様に、stepD1,stepD2,・・・のタイミングでリングバッファ113aが車両の状態データを記憶するものとする。
なお、図11に示す例でもstepC1〜stepC3が同一トリップ内でのリングバッファ113aの記憶タイミングを示し、stepD1、stepD2、・・・が他の同一トリップ内でのリングバッファ113aの記憶タイミングを示す。
図11に示すstepC1のタイミングでリングバッファ113aに記憶された優先度2の状態データが、図11に示すタイミングcで異常検出の状態にあると判定されたとする。
マイコン103は、優先度2の状態データのうち、異常発生前の状態データ(図11には「優2前」と表記する)と、異常発生時の状態データ(図11には「優2異」と表記する)とをリングバッファ113aからSRAM114の仮異常データ記録領域130に記録する。
次のstepC2のタイミングでは、優先度2の状態データのうち、異常発生から所定時間経過後の状態データがリングバッファ113aに記憶される。マイコン103は、リングバッファ113aに記憶した所定時間経過後の優先度2の状態データをSRAM114の仮異常データ記録領域130に記録する。
この後、マイコン103は、優先度2の状態データが異常判定の状態にあるか否かを複数トリップにわたって判定する。しかしながら、優先度2の状態データが異常判定の状態にあると判定される前に、優先度2の状態データよりも優先度の高い優先度1の状態データが異常確定の状態にあると判定されたとする。例えば、この優先度1の状態データは、水温センサのセンサ値等のように異常値を示した段階で異常確定の状態に設定されるデータであるとする。
マイコン103は、異常確定の状態と判定された優先度1の状態データをSRAM114の異常確定データ記録領域140に記録する。優先度1の状態データのうち、異常発生前の状態データと、異常発生時の状態データとをリングバッファ113aからSRAM114の異常確定データ記録領域140に記録する。このとき、マイコン103は、SRAM114の仮異常データ記録領域130に記録している優先度2の状態データを仮異常データ記録領域130から消去する。
優先度2の状態データよりも優先度の高い優先度1の状態データが異常確定データ記録領域140に記録されているので、故障原因を特定可能なさらに優先度の高い車両データの記憶場所を確保するため、優先度2の状態データを仮異常データ記録領域130から消去する。
次のstepD2のタイミングでは、優先度1の状態データのうち、異常発生から所定時間経過後の状態データ(図11には「優1後」と表記する)がリングバッファ113aに記憶される。マイコン103は、リングバッファ113aに記憶された所定時間経過後の優先度1の状態データをSRAM114の異常確定データ記録領域140に記録する。
このように本実施例は、仮記憶した車両の状態データの推移を監視して不要となった状態データを記憶部から消去し、故障原因を特定可能な有効なデータの記憶領域を確保することができる。
上述した説明では、異常値を示した状態データが複数トリップにわたって異常値を示しているか否かを判定して、複数トリップにわたって異常値を示す異常度合いの高い状態データを異常確定データ記録領域140に記録させていた。
これ以外に、1トリップ内で状態データが複数回異常値を示す状態にあるか否かを判定して、1トリップ内で複数回異常値を示す場合に状態データを異常確定データ記録領域140に記録させてもよい。すなわち、異常値を示した状態データを検出すると、この状態データを仮異常データ記録領域130に記録させる。そして図5に示す異常カウンタのカウントを開始し、状態データの値が異常判定しきい値よりも大きくなると、異常カウンタのカウントアップを行う。異常カウンタのカウント値が異常判定しきい値よりも大きくなると、異常確定の状態と判定して異常確定データ記録領域140に状態データを記録させる。このとき、仮異常データ記録領域130に記録していた状態データは、仮異常データ記録領域130から消去する。さらに、図11に示す場合のように優先度の高い状態データを異常確定データ記録領域140に記録させた段階で、優先度の低い状態データは仮異常データ記録領域130から消去する。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
100 エンジンECU
103 マイコン(制御装置)
111 CPU(実行部)
112 ROM
113 NRAM
113a リングバッファ(一の記憶部)
114 SRAM(他の記憶部)
115 入出力部
120 異常検出箇所記録領域
130 仮異常データ記録領域(一の記憶領域)
140 異常確定データ記録領域(他の記憶領域)
151 警報ランプ
152 インジェクタ
153 イグナイタ
154 点火プラグ

Claims (5)

  1. 被制御部を制御する際の制御に関するデータを記憶制御する制御装置であって、
    制御に関するデータを記憶するための一の記憶部と、
    一の記憶部に記憶される制御に関するデータを記憶するための、一の記憶領域と他の記憶領域とを有する他の記憶部と、
    逐次発生する制御に関するデータをリングバッファ制御により一の記憶部へ記憶するリングバッファ制御処理と、
    入力部からの制御に関するデータに基づいて所定部位の異常を判定する場合に、該制御に関するデータを低異常度の制御に関するデータとして検出する低異常度データ検出処理と、
    前記低異常度データ検出処理により異常を検出する場合は、一の記憶部に記憶されている制御に関するデータを一の記憶領域に記憶させる低異常度データ記憶処理と、
    同じ低異常度が所定回以上検出される場合に、該低異常度の制御に関するデータを高異常度の制御に関するデータとして検出する高異常度データ検出処理と、
    前記高異常度データ検出処理により異常を検出する場合は一の記憶部に記憶されている制御に関するデータを他の記憶領域に記憶させる高異常度データ記憶処理と、
    高異常度の制御に関するデータが他の記憶領域に記憶される場合は、一の記憶領域に記憶された低異常度の制御に関するデータを一の記憶領域から消去する消去処理と、を実行する実行部と
    を有する制御装置。
  2. 前記高異常度データ検出処理は、所定部位の異常が制御装置の電源切断前と次の電源投入後において継続して判定されるか否かを判定する処理である、請求項1記載の制御装置。
  3. 前記消去処理は、一の記憶領域に記憶されている低異常度の制御に関するデータよりも重要度が高い異常を判定する際に記憶する制御に関するデータが他の記憶領域に記憶される場合に、前記低異常度の制御に関するデータを一の記憶領域から消去する、請求項1又は2記載の制御装置。
  4. 前記実行部は、制御に関するデータに基づいて所定部位が異常であると判定できない場合に、当該所定部位を正常と判定する正常判定処理をさらに実行し、
    前記消去処理は、前記制御装置の電源切断前に、前記正常判定処理により正常と判定された所定部位の異常を判定する制御に関するデータが一の記憶領域に記憶されている場合に、前記制御装置の電源投入時に該制御に関するデータを一の記憶領域から消去する処理である、請求項2記載の制御装置。
  5. 逐次発生する制御に関するデータをリングバッファ制御により一の記憶部へ記憶するリングバッファ制御ステップと、
    入力部からの制御に関するデータに基づいて所定部位の異常を判定する場合に、該制御に関するデータを低異常度の制御に関するデータとして検出する低異常度データ検出ステップと、
    前記低異常度データ検出ステップにより異常を検出する場合は、一の記憶部に記憶されている制御に関するデータを一の記憶領域に記憶させる低異常度データ記憶ステップと、
    同じ低異常度が所定回以上検出される場合に、該低異常度の制御に関するデータを高異常度の制御に関するデータとして検出する高異常度データ検出ステップと、
    前記高異常度データ検出ステップにより異常を検出する場合は一の記憶部に記憶されている制御に関するデータを他の記憶領域に記憶させる高異常度データ記憶ステップと、
    高異常度の制御に関するデータが他の記憶領域に記憶される場合は、一の記憶領域に記憶された低異常度の制御に関するデータを一の記憶領域から消去する消去ステップと
    を有する制御方法。
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