JP5295820B2 - エアバッグ及びエアバッグ装置 - Google Patents

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    • B60R2021/23332Inner walls crating separate compartments, e.g. communicating with vents using independent bags, one within the other

Description

本発明は、例えば、車両のインストルメントパネルに備えられる助手席乗員用のエアバッグ及びエアバッグ装置に関する。
従来、自動車の助手席の乗員を保護する助手席乗員用のエアバッグ装置が用いられている。このエアバッグ装置は、助手席の乗員に対向するインストルメントパネルに備えられ、箱状のケース体と、このケース体に折り畳まれて収納された袋状のエアバッグと、ケース体に取り付けられエアバッグにガスを供給するインフレータと、折り畳まれたエアバッグを覆うカバー体となどを備えている。そして、このエアバッグ装置は、制御装置が自動車の衝突を検出した状態で、インフレータを起動してエアバッグの内部にガスを供給し、カバー体を押し開いてエアバッグを助手席に座った乗員の前方に膨張展開させ、乗員に加わる衝撃を緩和して保護するようになっている。
そして、このようなエアバッグ装置について、エアバッグ装置に乗員が近接した状態でエアバッグが膨張展開するいわゆるOOPの状態などにおいても、乗員を適切に保護できるように、種々の構成が提案され、例えば、出力可変式のインフレータを用いる構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。さらに、この構成では、外バックと内バックとを備えてエアバッグを二重化するとともに、外バッグを折り曲げた部分と内バッグを折り曲げた部分とを切断可能なティアシームにより縫い合わせている。そして、この構成では、インフレータを低出力で作動させた場合には、ティアシームが切断されずにエアバッグは小さく膨張し、インフレータを大出力で作動させた場合には、ティアシームが切断されてエアバッグが大きく膨張し、乗員に応じてエアバッグの展開特性を変化させ、乗員保護性能の向上が図られている。
しかしながら、この特許文献1の構成では、出力可変式のインフレータが必要になるとともに、外バックと内バックとそれぞれ折り曲げた部分を縫い合わせるため製造工程が複雑になり、製造コストの低減が容易でない。
また、このようなエアバッグ装置について、エアバッグを構成する基布同士を分離可能な接合部で縫い合わせるとともに、ベントホールカバーで基布に形成したベントホールを覆い、このベントホールカバーの端部を接合部で基布に接合するとともに、所定以上の荷重が作用すると伸長又は破断可能な分離部をこのベントホールカバーに設けた構成が知られている。
しかしながら、この特許文献2の構成においても、所定以上の荷重が作用すると伸長又は破断可能な分離部を設けたベントホールカバーを備える必要があり、構造が複雑になって、製造コストの低減が容易でない。
特開平11−321506号公報 (第1頁、図1−図2) 特開2006−224748号公報 (第1−2頁、図1−図24)
上記従来のように、従来の構成では、構造が複雑になり、製造コストの低減が容易でない。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、展開特性を向上しつつ製造コストを低減できるエアバッグ及びエアバッグ装置を提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグは、折り畳んで収納された状態からガスが導入されて被保護物に対向して膨張展開するエアバッグであって、膨張展開した状態で前記被保護物に対向する面状の外側頂面部が設けられた袋状の第1のバッグと、この第1のバッグの内側に配置され、前記外側頂面部に対向する内側頂面部、ガスが導入されるガス導入部、これら内側頂面部とガス導入部との間に位置しガスが流通可能なガス流通部が設けられ、前記第1のバッグとは独立した袋状の第2のバッグと、前記外側頂面部と前記内側頂面部との前記被保護物側である正面側を面状に密着して重ねた状態で、これら外側頂面部と内側頂面部とを分離可能に正面方向に接合する接合部とを具備したものである。
請求項2記載のエアバッグ装置は、助手席の乗員に対向して車両のインストルメントパネル部に配置される助手席乗員用のエアバッグ装置であって、ガス流通部は車幅方向に向かって開口し、被保護物としての前記乗員に外側頂面部を対向して膨張展開する請求項1記載のエアバッグと、このエアバッグのガス導入部にガスを供給するインフレータとを具備したものである。
請求項1記載のエアバッグによれば、折り畳んで収納された状態からガス導入部にガスが導入されると、第2のバッグが膨張展開するとともに、ガス流通部を介してこの第2のバッグからガスが供給された第1のバッグが膨張展開する。エアバッグが膨張展開する過程で、接合部により接合された外側頂面部と内側頂面部とは、被保護物に対向して一体的に面状に展開する。そして、このエアバッグが膨張展開する過程で、被保護物が接合部により面状に接合された被保護物側である正面部分から離間している場合は、第1のバッグの内側すなわち第1のバッグと第2のバッグとの間に供給されるガスの圧力により、接合部が破断する。すると、外側頂面部と内側頂面部とが分離して、外側頂面部が被保護物に近接するように第1のバッグがさらに膨張展開し、被保護物を適切に保護できる。一方、被保護物が接合部により面状に接合された正面部分に当接している状態では、被保護物が外側頂面部と内側頂面部とを密着する方向に押圧して接合部が補強された状態になり、接合部の破断が阻止あるいは抑制される。この状態で、外側頂面部と内側頂面部とは分離せず、第1のバッグの外側頂面部の被保護物側への移動が抑制され、被保護物を適切に保護できる。このエアバッグを備えるエアバッグ装置について、出力可変式などのインフレータを用いる必要がなく、エアバッグの構造も袋を二重にした簡略なものであるとともに、接合部は面同士を重ねて被保護物側である正面側を密着して正面方向に接合するもので、折り返した部分を接合するなどの複雑な製造工程の必要がなく、構造及び製造工程を簡略化して、製造コストを低減できる。
請求項2記載のエアバッグ装置によれば、請求項1記載のエアバッグを備え、所定の位置に着座した乗員に対しては第1のバッグが大きく膨張展開して乗員を保護し、エアバッグ装置に近接した乗員に対しては、第1のバッグの外側頂面部の乗員側への移動を抑制し、車幅方向に向かって開口するガス流通部により第1のバッグを車幅方向に膨張展開させる傾向を付与し、被保護物を適切に保護できる。
本発明のエアバッグ及びエアバッグ装置の一実施の形態を示すエアバッグの展開状態の説明図である。 同上エアバッグの展開状態の正面図である。 同上エアバッグの展開過程を示す説明図である。 同上エアバッグの図3に続く展開過程を示す説明図である。 同上エアバッグの図3に続く他の展開過程を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態を示す展開状態の正面図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示す展開状態の正面図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示す展開状態の正面図である。
以下、本発明のエアバッグ及びエアバッグ装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1、図3ないし図5において、1はエアバッグ装置で、このエアバッグ装置1は、移動体である車両としての自動車2の助手席、すなわち被保護物である助手席の乗員Aの前方に位置する被設置部としてのインストルメントパネル部4の内側に配置され、助手席乗員用のエアバッグ装置1を構成している。なお、以下、前後方向、両側方向、及び上下方向は、それぞれエアバッグ装置1を自動車に取り付けた状態における自動車の直進方向を基準として説明し、両側方向が車幅方向(図3に示す矢印W方向)となる。そして、インストルメントパネル部4は、後側すなわち助手席側に向かって下降する曲面状などに形成され、このインストルメントパネル部4の内側に配置された被取付部材としての図示しないステアリングメンバに、エアバッグ装置1がねじ止めなどして固定されている。また、インストルメントパネル部4の上方には、前側下方から上側後方に向かって傾斜したウインドシールドであるフロントガラス5が配置されている。
そして、このエアバッグ装置1は、基布にて構成された袋状のエアバッグ11、このエアバッグ11にガスを供給するインフレ−タ12、これらエアバッグ11とインフレ−タ12となどが取り付けられるケース体14、及び展開前のエアバッグ11を覆うカバー体16などを備えている。
そして、ケース体14は、略箱状に形成され、上側を開口部である矩形状の突出口18とし、内側が、折り畳んだエアバッグ11を収納するエアバッグ収納部となっている。そして、この突出口18は、通常時は、カバー体16により覆われている。そして、このカバー体16は、樹脂にてインストルメントパネル部4と一体あるいは別体をなして形成され、他の部分より薄肉で容易に破断するテアラインが平面略H字状などに形成されている。
また、インフレ−タ12は、円柱状あるいは円盤状などをなし、ガスを噴射するガス噴射口が設けられている。そして、インフレータ12は、全体あるいは一部、少なくともガス噴射口を設けた部分をエアバッグ11の内側に配置した状態で、エアバッグ11とともにケース体14に取り付けられている。
そして、エアバッグ11は、図1ないし図5に示すように、第1のバッグ21及びこの第1のバッグ21の内側に配置された第2のバッグ22を備えており、いわば、ガスが導入されて膨張展開する膨出部23は、第2のバッグ22により内外に区画され、全体が二重化すなわち多重化されている。
そして、第1のバッグ21は、基布にて立体形状の袋状に形成され、エアバッグ11の外殻を構成するメインバッグあるいは外バッグとも呼び得るもので、ケース体14に固定される基端部24から乗員A側すなわち正面側Bに向かう略平面状の外正面部31と、基端部24から外正面部31の上縁部に延びる外上面部32と、基端部24から外正面部31の下縁部に延びる外下面部33と、これら外正面部31、外上面部32、及び外下面部33に囲まれた部分の側部を覆う両側一対の外側面部34とを備えている。そして、外正面部31の外周部の全部または一部、例えば両側部及び下側部に沿って、基布同士を糸で縫い合わせて接合する縫製部(外周縫製)が設定され、エアバッグ11の膨張展開時に外正面部31が略平面状となるように設定されている。そして、この外正面部31の上側部の乗員Aの頭部に対向する部分に、所定の面積すなわち上下方向及び車幅方向に所定の長さ寸法を有する外側頂面部36が設定されている。さらに、第1のバッグ21の下流側の端部近傍である外側面部34の外正面部31と外下面部33との角部の近傍には、円孔状の排気口であるベントホール38が設けられている。
一方、第2のバッグ22は、第1のバッグ21に内挿されインナバッグあるいは内バッグとも呼び得るもので、第1のバッグ21とは別体で、かつ第1のバッグ21よりも容量が小さくかつ略相似状をなして基布にて立体形状の袋状に形成されている。すなわち、ケース体14に固定される基端部24から乗員A側すなわち正面側Bに向かう略平面状の内正面部41と、基端部24から内正面部41の上縁部に延びる内上面部42と、基端部から内正面部41の下縁部に延びる内下面部43と、これら内正面部41、内上面部42、及び内下面部43に囲まれた部分の側部を覆う両側一対の内側面部44とを備えている。そして、内正面部41の外周部の全部または一部、例えば両側部及び下側部に沿って、基布同士を糸で縫い合わせて接合する縫製部が設定され、エアバッグ11の膨張展開時に内正面部41が略平面状となるように設定されている。そして、この内正面部41の上側部の乗員Aの頭部に対向する部分すなわち外側頂面部36に対向する部分に、所定の面積すなわち上下方向及び車幅方向Wに所定の長さ寸法を有する内側頂面部46が設定されている。さらに、第2のバッグ22の基端部には、インフレータ12からガスが供給されるガス導入部47が設けられているとともに、このガス導入部47と内側頂面部46との間に位置し、内側面部44には、第2のバッグ22の内側と第1のバッグ21の内側とを連通する円孔状の排気口であるガス流通部48が設けられている。
さらに、このエアバッグ11には、少なくとも膨張展開する前の状態で、外側頂面部36と内側頂面部46とを面状に密着して重ねた状態でこれら外側頂面部36と内側頂面部46とを分離可能に接合する接合部51が形成されている。本実施の形態では、この接合部51は、糸により第1のバッグ21を構成する基布と第2のバッグ22を構成する基布とを縫い合わせたいわばテアシーム部(テアシーム縫製)であり、より具体的には、四角形状の領域の4辺に沿った互いに連続しない4本の直線状の縫い線52により構成されている。そして、この接合部51の縫い線52は、外周縫製など他の縫製部とは仕様が異なり、所定の力が加わると糸が切れるなどして破断するように意図的に設定されている。
なお、図示しないが、このエアバッグ11を構成する各基布には、必要に応じて補強布ないし防炎布などと呼ばれる基布が重ねて縫い合わされ、機械的及び熱的な強度の向上が図られており、また、折り畳んだエアバッグ11の形状を保持するとともにエアバッグ11の展開時に破断するラッピング部材であるシートが重ねて縫い合わされ、立体形状のエアバッグ11が構成されている。
そして、このように構成されたエアバッグ11は、所定の形状に折り畳まれ、シートなどにより形状が保持される。そして、折り畳んだエアバッグ11をケース体14のエアバッグ収納部に収納するとともに、図示しないリテーナプレートなどの金具を用い、ガス導入部47にインフレ−タ12のガス噴射口を配置して、ケース体14の底部にエアバッグ11のガス導入部47の周囲の部分とインフレ−タ12とを固定し、エアバッグ装置1を構成する。
そして、このエアバッグ装置1は、自動車2のインストルメントパネル部4に取り付けられ、センサなどを備えた図示しない制御装置に電気的に接続される。
そして、このように構成されたエアバッグ装置1は、自動車2の衝突などの際に、制御装置がインフレ−タ12を作動させ、このインフレ−タ12からガスを噴射させる。すると、このエアバッグ11は、ガスの流入に伴い膨張展開し、カバー体16のテアラインを破断して突出口から突出し、図1に示すように、フロントガラス5に沿ってあるいは直接に、正面側Bに向かい膨張展開して、助手席に着席した乗員Aの上体の前方に外正面部31を対向させて展開し、乗員Aを拘束して衝突の衝撃から保護する。
次に、このエアバッグ11の展開過程をより詳細に説明する。
まず、インフレータ12から供給されたガスは、図3に示すように、ガス導入部47から第2のバッグ22の内側に供給され、直接的に第2のバッグ22を膨張展開させるとともに、ガス流通部48を介して第1のバッグ21の内側に供給され、いわば間接的に第1のバッグ21を膨張展開させる。そして、乗員Aが所定(ノーマル)位置に存在し、すなわち座席に着席しシートベルトを装着している場合には、第2のバッグ22が最大限に膨張展開した状態で、この第2のバッグ22の正面側の先端部である内正面部41すなわちこの内側頂面部46に接合部51で接合された外側頂面部36は、乗員Aの頭部から離間した状態となる。そこで、さらにガスが供給されると、このガスは第1のバッグ21を膨張展開させ、この第1のバッグ21が膨張展開する圧力あるいは引張力により、接合部51すなわち縫い線52を順次破断し、図1の実線及び図4に示すように、第1のバッグ21を乗員Aの前方に、接合部51すなわち縫い線52の長手方向に沿った破断に従い徐々に最大限まで展開させて、乗員Aを保護する。なお、図4において、乗員Aは、平均的な米国人男性を模したダミーにより示されており、この成人の乗員Aを適切な拘束力で十分に受け止めて保護できることを示している。
一方、乗員Aがエアバッグ装置1に近接する所定外の位置に存在するいわゆるOOPの状態では、図3に示す状態で、乗員Aの頭部が第2のバッグ22の正面側の先端部である内正面部41すなわちこの内側頂面部46に接合部51で接合された外側頂面部36に当接し、この外側頂面部36を面状に押さえる状態となる。すると、この乗員Aの頭部から伝わる力が接合部51を補強し、接合部51の破断を阻止ないし抑制する。さらに、第1のバッグ21に供給されるガスは、ガス流通部48から正面側とは交差する車幅方向Wに沿った方向に向かって供給され、直接的には接合部51を破断させる方向に力を加えるものではない。そこで、図1の2点鎖線及び図5に示すように、第1のバッグ21は、正面側を避けるように膨張展開し、第1のバッグ21の正面側すなわち乗員側への膨張展開が抑制され、適切な力で乗員Aを保護できる。なお、図5において、乗員Aは、幼児を模したダミーにより示されており、いわゆるOOPの状態の小柄な乗員Aを適切な拘束力で保護できることを示している。
また、これら第1及び第2のバッグ21,22を展開させたガスは、ベントホール38から両側方に向かってエアバッグ11の外側に排気される。
このように、本実施の形態では、助手席乗員用のエアバッグ装置1について、エアバッグ11は、第1のバッグ21の内側に第2のバッグ22を内挿した多重構造とし、第2のバッグ22の内側頂面部46に第1のバッグ21の外側頂面部36を重ね、面状に密着して重ねた状態で接合部51で分離可能に接合するとともに、ガス導入部47と接合部51との間に位置してガス流通部48を設けている。そこで、所定位置の乗員Aに対しては、それぞれ最大限まで展開した第1及び第2のバッグ21,22により十分な反力で拘束して保護でき、かつ、第1のバッグ21の外側頂面部36は接合部51の破断に伴い段階的に適切な速度で乗員A側に移動させることができる。一方、乗員Aがエアバッグ装置1に近接する所定外の位置に存在するいわゆるOOPの状態では、乗員A自身により接合部51の破断が阻止ないし抑制され、第1のバッグ21の正面側すなわち乗員側への膨張展開を抑制し、乗員Aの頭部に加わる圧力は小さく適切な力で乗員Aを保護でき、助手席乗員用のエアバッグ装置1に用いるエアバッグ11として、好ましい特性を容易に実現できる。
また、第2のバッグ22に設けたガス流通部48は、車幅方向Wに向かって開口しているため、エアバッグ11に正面側よりも側方に広く広がる傾向を付与し、助手席乗員用のエアバッグ装置1に用いるエアバッグ11として、いわゆるOOPの状態で乗員Aに対する力を容易に軽減できる好ましい特性を容易に実現できる。
このように、本実施の形態では、縫い線52の縫製形状により、接合部51の破断のタイミング及びエアバッグ11の内圧を制御し、エアバッグ11を受ける状態に応じて適切な拘束力で乗員Aを保護でき、いわばOOPとノーマルとの2個の展開モードを実現できる。
そして、エアバッグ11の構造は、袋を二重にし、接合部51とガス流通部48とを設け、接合部51は面同士を重ねて分離可能に密着する簡略なもので、折り返した部分を接合するなどの複雑な製造工程の必要がないとともに、エアバッグ装置1は、出力可変式や複数のインフレータなどを用いる必要がなく、展開時期の遅延などの複雑な制御を行う必要もなく、構造及び製造工程が簡略で、製造コストを容易に低減できる。
なお、上記の実施の形態では、接合部51は4本の互いに独立した直線状の縫い線52により構成したが、この構成に限られず、第1のバッグ21の外側頂面部36と第2のバッグ22の内側頂面部46とを所定の面積の領域を構成するように縫い合わせるなどして接合し、接合部51の形状を変化させることにより、ガスの流動を変化させ、エアバッグ11の突出量、突出形状やタイミングを容易に制御でき、出力可変式のインフレータなどを用いる構成に比べ、製造コストを低減できる。
接合部51の形状としては、例えば、図6に示すように、1本のスパイラル状(渦巻き状)の縫い線61で構成し、この1本の長い縫い線61を長手方向に沿って順次破断させることにより、外側頂面部36がゆっくりと移動する特性を実現できる。
また、例えば、図7に示すように、複数の縫い線62を角部で互いに連続させ例えば四角状とすることにより、互いに独立した縫い線52による構成に比べて、破断の開始に要する力を大きくすることができる。
さらに、接合部51を構成する縫い線は、4本に限られず、例えば、図8に示すように、2本の縫い線63を、連続あるいは独立させて、逆V字状などに配置することもできる。
また、接合部51を構成する縫い線は、複数の曲線、あるいは曲線と直線との組み合わせとすることもできる。
さらに、接合部51は、乗員Aの頭部に対向する部分のみならず、乗員Aの頭部に対向する部分の周囲の、外正面部31と内正面部41とを接合しても良く、あるいは、外側面部34と内側面部44とを接合し、さらには、第1のバッグ21と第2のバッグの各面の全体にわたり接合部51を設けることによっても、形状制御、内圧制御を効果的に行うことができる。
また、このエアバッグ装置1は、自動車2のインストルメントパネル部4に備えられる助手席乗員用のエアバッグ装置1に限られず、例えば、自動車2の前席の座席の後部から、後席の座席の乗員Aの上半身に向かって展開するエアバッグを備えたエアバッグ装置などに適用できる。
本発明は、例えば、自動車のインストルメントパネルに備えられる助手席乗員用のエアバッグ及びエアバッグ装置に適用できる。
1 エアバッグ装置
2 車両としての自動車
4 インストルメントパネル部
11 エアバッグ
12 インフレータ
21 第1のバッグ
22 第2のバッグ
36 外側頂面部
46 内側頂面部
47 ガス導入部
48 ガス流通部
51 接合部
A 被保護物としての乗員
W 車幅方向

Claims (2)

  1. 折り畳んで収納された状態からガスが導入されて被保護物に対向して膨張展開するエアバッグであって、
    膨張展開した状態で前記被保護物に対向する面状の外側頂面部が設けられた袋状の第1のバッグと、
    この第1のバッグの内側に配置され、前記外側頂面部に対向する内側頂面部、ガスが導入されるガス導入部、これら内側頂面部とガス導入部との間に位置しガスが流通可能なガス流通部が設けられ、前記第1のバッグとは独立した袋状の第2のバッグと、
    前記外側頂面部と前記内側頂面部との前記被保護物側である正面側を面状に密着して重ねた状態で、これら外側頂面部と内側頂面部とを分離可能に正面方向に接合する接合部と
    を具備したことを特徴とするエアバッグ。
  2. 助手席の乗員に対向して車両のインストルメントパネル部に配置される助手席乗員用のエアバッグ装置であって、
    ガス流通部は車幅方向に向かって開口し、被保護物としての前記乗員に外側頂面部を対向して膨張展開する請求項1記載のエアバッグと、
    このエアバッグのガス導入部にガスを供給するインフレータと
    を具備したことを特徴とするエアバッグ装置。
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