JP5294119B2 - オートテンショナ - Google Patents

オートテンショナ Download PDF

Info

Publication number
JP5294119B2
JP5294119B2 JP2009089146A JP2009089146A JP5294119B2 JP 5294119 B2 JP5294119 B2 JP 5294119B2 JP 2009089146 A JP2009089146 A JP 2009089146A JP 2009089146 A JP2009089146 A JP 2009089146A JP 5294119 B2 JP5294119 B2 JP 5294119B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw
nut member
flank
pressure side
screw rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009089146A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010242784A (ja
Inventor
誠 安井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP2009089146A priority Critical patent/JP5294119B2/ja
Priority to EP20100157667 priority patent/EP2236859B1/en
Publication of JP2010242784A publication Critical patent/JP2010242784A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5294119B2 publication Critical patent/JP5294119B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/0848Means for varying tension of belts, ropes, or chains with means for impeding reverse motion
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0802Actuators for final output members
    • F16H2007/0806Compression coil springs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0802Actuators for final output members
    • F16H2007/0812Fluid pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/0848Means for varying tension of belts, ropes, or chains with means for impeding reverse motion
    • F16H2007/0857Screw mechanisms
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/0848Means for varying tension of belts, ropes, or chains with means for impeding reverse motion
    • F16H2007/0859Check valves

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Description

この発明は、自動車エンジンのカムシャフトを駆動するチェーンや歯付きベルトの張力保持に用いられるオートテンショナに関する。
自動車のエンジンは、一般に、クランクシャフトの回転をチェーン又は歯付きベルト(以下、チェーンを例に挙げて説明する)を介してカムシャフトに伝達し、そのカムシャフトの回転により燃焼室のバルブの開閉を行なう。ここで、チェーンの張力を適正範囲に保つために、支点軸を中心として揺動可能に設けたチェーンガイドと、そのチェーンガイドを介してチェーンを押圧するオートテンショナとからなる張力調整装置が多く用いられる。
この張力調整装置に組み込まれるオートテンショナとして、内周に雌ねじを有するナット部材と、前記雌ねじにねじ係合する雄ねじを外周に有するスクリュロッドと、そのスクリュロッドをナット部材から突出する方向に付勢するリターンスプリングとを有し、前記スクリュロッドのナット部材からの突出によりチェーンの弛みを吸収するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
ここで、特許文献1,2に記載のオートテンショナにおいては、一端が開放し、他端が閉じた筒状のハウジング内に、前記ナット部材を、前記スクリュロッドのナット部材からの突出側が前記ハウジングの開放端側となる向きで固定し、スクリュロッドでチェーンを押圧するようにしている。
また、特許文献3に記載のオートテンショナにおいては、一端が開放し、他端が閉じた筒状のハウジング内に、前記ナット部材を、前記スクリュロッドのナット部材からの突出側が前記ハウジングの閉端側となる向きに摺動可能に挿入し、前記スクリュロッドのナット部材からの突出端を前記ハウジング内に設けたロッドシートに当接させ、ナット部材でチェーンを押圧するようにしている。
これらのオートテンショナは、エンジン作動中にチェーンの張力が大きくなると、スクリュロッドをナット部材内に押し込む方向(以下、「押し込み方向」という)の軸方向荷重が負荷され、その軸方向荷重を雄ねじと雌ねじの圧力側フランクで受け止めるが、その後、チェーンの振動に伴う圧力側フランク間の滑りが累積して、スクリュロッドが押し込み方向に徐々に移動し、チェーンの緊張を吸収する。このとき、チェーンの振動に伴う圧力側フランク間の滑りは微小なので、スクリュロッドの移動速度が制限され、ダンパー作用が生じる。
一方、エンジン作動中にチェーンの張力が小さくなったときは、リターンスプリングの付勢力によって、スクリュロッドがナット部材から突出する方向(以下、「突出方向」という)に移動し、チェーンの弛みを吸収する。
また、エンジン停止時に、カムシャフトの停止位置によってチェーンの張力が大きくなる場合があるが、この場合、チェーンが振動しないので、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク間に滑りが生じず、スクリュロッドの位置が固定される。そのため、エンジンを再始動するときに、チェーンの弛みを生じにくく、円滑なエンジン始動が可能である。
特開平9−280330号公報 特開2008−267560号公報 特開2007−218371号公報
ところで、上記各オートテンショナは、雄ねじと雌ねじの圧力側フランクが平行に形成されている。そのため、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク同士が接触するときに、その圧力側フランク間に存在するエンジンオイルが、スクイズ効果による油膜を形成しやすい。特に、低温時は、エンジンオイルの粘度が大きいので、圧力側フランク間に油膜が生じやすかった。
このように、圧力側フランク間に油膜が生じると、その油膜によって圧力側フランク間の摩擦抵抗が極めて小さくなるので、圧力側フランク間の滑りが過大となる。その結果、チェーンの張力が大きくなったときのスクリュロッドの移動速度が過度に速くなり、ダンパー作用が低下するおそれがあった。
この発明が解決しようとする課題は、スクイズ効果による油膜が雄ねじと雌ねじの圧力側フランク間に生じるのを防止することにより、エンジンオイルの粘性が高い低温時におけるオートテンショナのダンパー作用を安定させることである。
上記の課題を解決するため、前記雄ねじの圧力側フランクのフランク角と、前記雌ねじの圧力側フランクのフランク角とを異ならせた。このようにすると、雄ねじと雌ねじの圧力側フランクが非平行となるので、その圧力側フランク間にスクイズ効果による油膜が生じにくくなる。
雄ねじの圧力側フランクのフランク角は、雌ねじの圧力側フランクのフランク角よりも小さくすると好ましい。このようにすると、雄ねじと雌ねじとが外径側で接触するので、雄ねじの圧力側フランクのフランク角を、雌ねじの圧力側フランクのフランク角よりも大きくした場合よりも、雄ねじと雌ねじの摩擦半径が大きくなり、その結果、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク間の滑りを効果的に防止することが可能となる。
また、雄ねじの圧力側フランクと雌ねじの圧力側フランクは、その少なくとも一方に油膜排除溝を形成すると好ましい。このようにすると、雄ねじと雌ねじの圧力側フランク同士が接触するときに、その圧力側フランク間に存在するエンジンオイルが油膜排除溝内に逃げるので、スクイズ効果による油膜をより効果的に抑制することができる。このような油膜排除溝としては、例えば、圧力側フランクの中央をねじのリードに沿って延びる螺旋状の溝を採用することができる。
前記雄ねじと雌ねじとしては、前記スクリュロッドをナット部材内に押し込む方向の軸方向荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角が、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯ねじを採用することができ、この場合、前記ナット部材から突出する方向の軸方向力をスクリュロッドに付与する圧縮コイルばねを前記リターンスプリングとして用いることができる。
また、前記雄ねじと雌ねじとして、鋸歯ねじ、台形ねじ又は三角ねじを採用する場合、前記ナット部材から突出する方向の回転力をスクリュロッドに付与するねじりばねを前記リターンスプリングとして用いることができる。ねじりばねとしては、例えば、ねじりコイルばね、ゼンマイばね、竹の子ばねが挙げられる。
この発明は、例えば、次のオートテンショナに適用することができる。
1)一端が開放し、他端が閉じた筒状のハウジング内に、前記ナット部材を、前記スクリュロッドのナット部材からの突出側が前記ハウジングの閉端側となるように挿入し、前記スクリュロッドのナット部材からの突出端を前記ハウジング内に設けたロッドシートに当接させ、前記ナット部材でチェーンまたはベルトを押圧するようにしたオートテンショナ。
2)一端が開放し、他端が閉じた筒状のハウジング内に、前記ナット部材を、前記スクリュロッドのナット部材からの突出側が前記ハウジングの開放端側となるように固定し、前記スクリュロッドでチェーンまたはベルトを押圧するようにしたオートテンショナ。
この発明のオートテンショナは、雄ねじと雌ねじの圧力側フランクが非平行なので、その圧力側フランク間にスクイズ効果による油膜が生じにくい。そのため、エンジンオイルの粘性が高い低温時においても、安定したダンパー作用を発揮することが可能である。
この発明の第1実施形態のオートテンショナを組み込んだチェーン伝動装置を示す正面図 図1のII−II線に沿った拡大断面図 (a)は図2に示す雄ねじと雌ねじの遊び側フランク同士が接触した状態を示す拡大断面図、(b)は図2に示す雄ねじと雌ねじの圧力側フランク同士が接触した状態を示す拡大断面図 図3に示す雄ねじの圧力側フランクのフランク角を雌ねじの圧力側フランクのフランク角よりも大きくした変形例を示す図であり、(a)は雄ねじと雌ねじの遊び側フランク同士が接触した状態を示す拡大断面図、(b)は雄ねじと雌ねじの圧力側フランク同士が接触した状態を示す拡大断面図 この発明の第2実施形態のオートテンショナを組み込んだチェーン伝動装置を示す正面図 図5のVI−VI線に沿った拡大断面図 (a)は図6に示す雄ねじと雌ねじの遊び側フランク同士が接触した状態を示す拡大断面図、(b)は図6に示す雄ねじと雌ねじの圧力側フランク同士が接触した状態を示す拡大断面図 図7に示す雄ねじの圧力側フランクに油膜排除溝を形成した変形例を示す雄ねじと雌ねじの拡大断面図 図7に示す雄ねじの圧力側フランクと雌ねじの圧力側フランクに油膜排除溝を形成した変形例を示す雄ねじと雌ねじの拡大断面図 図6のリターンスプリングとしてねじりコイルばねを採用した変形例を示す拡大断面図 図6のリターンスプリングとしてゼンマイばねを採用した変形例を示す拡大断面図 図11のXII−XII線に沿った拡大断面図 図11に示す雄ねじと雌ねじの拡大断面図 図6のリターンスプリングとして竹の子ばねを採用した変形例を示す拡大断面図 図14に示す雄ねじと雌ねじの拡大断面図
図1に、この発明の第1実施形態のオートテンショナ1を組み込んだチェーン伝動装置を示す。このチェーン伝動装置は、エンジンのクランクシャフト2に固定されたスプロケット3と、カムシャフト4に固定されたスプロケット5とがチェーン6を介して連結されており、そのチェーン6がクランクシャフト2の回転をカムシャフト4に伝達し、そのカムシャフト4の回転により燃焼室のバルブ(図示せず)の開閉を行なう。
チェーン6には、支点軸7を中心として揺動可能に支持されたチェーンガイド8が接触しており、オートテンショナ1は、そのチェーンガイド8を介してチェーン6を押圧している。
図2に示すように、オートテンショナ1は、一端が開放し、他端が閉じた筒状のハウジング9と、ハウジング9内に軸方向に摺動可能に挿入されたナット部材10と、ナット部材10にねじ係合するスクリュロッド11と、スクリュロッド11を付勢するリターンスプリング12とを有する。
図1に示すように、ハウジング9は、その開放端をチェーンガイド8に向けた姿勢でエンジンブロック13にボルト14で固定されている。
図2に示すように、ナット部材10は、一端が開放する有底筒状に形成されており、その内周に形成された雌ねじ15が、スクリュロッド11の外周に形成された雄ねじ16とねじ係合している。スクリュロッド11は、その一端がナット部材10から突出しており、この突出端が、ハウジング9内に圧入して固定されたロッドシート17に当接している。ナット部材10は、スクリュロッド11のナット部材10からの突出側がハウジング9の閉端側となる向きでハウジング9内に挿入されている。
リターンスプリング12は圧縮コイルばねである。リターンスプリング12は、一端がスプリングシート18を介してナット部材10で支持され、他端がナット部材10から突出する方向の軸方向力をスクリュロッド11に付与している。その軸方向力によって、スクリュロッド11は、ナット部材10から突出する方向に付勢されている。
ここで、ナット部材10は、リターンスプリング12の反力によってハウジング9から突出する方向に付勢されている。ナット部材10は、ハウジング9からの突出端がチェーンガイド8に当接しており、このチェーンガイド8を介してチェーン6を押圧する。
ハウジング9には、ハウジング9とナット部材10とで囲まれる圧力室19内にエンジンオイルを導入する給油通路20が形成されている。給油通路20は、エンジンブロック13に形成された油孔21に連通しており、油孔21を通ってオイルポンプ(図示せず)から供給されるエンジンオイルを、圧力室19内に導入するようになっている。給油通路20の出口には、給油通路20側から圧力室19側へのエンジンオイルの流れのみを許容するチェックバルブ22が設けられている。
ナット部材10とハウジング9の摺動面間には、微小なリーク隙間23が形成されており、そのリーク隙間23を通じて圧力室19内のエンジンオイルがリークするようになっている。
図3(a)に示すように、雄ねじ16は、スクリュロッド11をナット部材10内に押し込む方向の軸方向荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク24のフランク角αが、遊び側フランク25のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。同様に、雌ねじ15も、スクリュロッド11をナット部材10内に押し込む方向の軸方向荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク26のフランク角βが、遊び側フランク27のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。
ここで、雄ねじ16の圧力側フランク24のフランク角αと、雌ねじ15の圧力側フランク26のフランク角βは、スクリュロッド11をナット部材10内に押し込む方向の荷重が静的に負荷されたときに、圧力側フランク24,26間の回転摩擦抵抗によってスクリュロッド11の回転を阻止する大きさに設定されている。また、雄ねじ16と雌ねじ15の遊び側フランク25,27のフランク角は、スクリュロッド11をナット部材10から突出させる方向の荷重が静的に負荷されたときに、遊び側フランク25,27間の滑りによってスクリュロッド11の回転を許容する大きさに設定されている。
また、雄ねじ16の圧力側フランク24のフランク角αは、雌ねじ15の圧力側フランク26のフランク角βよりも小さくなっており、押し込み方向の荷重がスクリュロッド11に負荷されたときに、図3(b)に示すように、雄ねじ16の圧力側フランク24の外径側の端部が、雌ねじ15の圧力側フランク26に線接触するようになっている。雌ねじ15の圧力側フランク26のフランク角βを75°に設定する場合、雄ねじ16の圧力側フランク24のフランク角αは、例えば74°に設定することができる。雄ねじ16の遊び側フランク25のフランク角と、雌ねじ15の遊び側フランク27のフランク角は等しくなっている。
次に、このオートテンショナ1の動作例を説明する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が大きくなると、そのチェーン6の張力によって、スクリュロッド11をナット部材10内に押し込む方向の軸方向荷重が負荷され、その軸方向荷重を雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク24,26で受け止めるが、その後、チェーン6の振動に伴う圧力側フランク24,26間の滑りが累積して、スクリュロッド11が押し込み方向に徐々に移動するので、ナット部材10のハウジング9からの突出量が小さくなり、チェーン6の緊張が吸収される。このとき、チェーン6の振動に伴う圧力側フランク24,26間の滑りは微小なので、スクリュロッド11の移動速度が制限され、ダンパー作用が生じる。また、圧力室19からリーク隙間23を通って流出するエンジンオイルの粘性抵抗によってもダンパー作用が生じる。
一方、エンジン作動中にチェーン6の張力が小さくなったときは、リターンスプリング12の付勢力によって、スクリュロッド11がナット部材10から突出する方向に移動するので、ナット部材10のハウジング9からの突出量が大きくなり、チェーン6の弛みが吸収される。このとき、チェックバルブ22が開き、給油通路20を通って圧力室19内にエンジンオイルが流入するので、ナット部材10は速やかに移動する。
エンジン停止時に、カムシャフト4の停止位置によってチェーン6の張力が大きくなる場合があるが、この場合、チェーン6が振動しないので、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク24,26間に滑りが生じず、スクリュロッド11の位置が固定される。そのため、エンジンを再始動するときに、チェーン6の弛みを生じにくく、円滑なエンジン始動が可能である。
このオートテンショナ1は、雄ねじ16の圧力側フランク24と雌ねじ15の圧力側フランク26とが非平行なので、スクイズ効果による油膜が圧力側フランク24,26間に生じにくい。そのため、エンジンオイルの粘性が高い低温時においても、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク24,26間に過大な滑りが生じにくく、安定したダンパー作用を発揮することが可能である。
雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク24,26は、図4(a)、(b)に示すように、雄ねじ16の圧力側フランク24のフランク角αを、雌ねじ15の圧力側フランク26のフランク角βよりも大きくしてもよい(例えば、雄ねじ16の圧力側フランク24のフランク角αを76°、雌ねじ15の圧力側フランク26のフランク角βを75°としてもよい)が、図3(a)に示すように、雄ねじ16の圧力側フランク24のフランク角αを、雌ねじ15の圧力側フランク26のフランク角βよりも小さくすると、図3(b)に示すように、雄ねじ16と雌ねじ15とが外径側で接触するので、雄ねじ16と雌ねじ15の摩擦半径が大きくなり、その結果、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク24,26間の滑りを効果的に防止することが可能となる。
図5、図6に、この発明の第2実施形態のオートテンショナ31を示す。第1実施形態に対応する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、オートテンショナ31は、一端が開放し、他端が閉じた筒状のハウジング32と、ハウジング32内に圧入して固定されたナット部材10と、ナット部材10の内周に形成された雌ねじ15にねじ係合する雄ねじ16を外周に有するスクリュロッド11と、スクリュロッド11を付勢するリターンスプリング12とを有する。
ハウジング32は、エンジンカバー33内に開放端を向けた姿勢でエンジンカバー33のテンショナ取り付け孔34に挿入されている。このハウジング32は、図5に示すように、その外周に一体に形成されたフランジ35がエンジンカバー33にボルト36で固定されている。
図6に示すように、ナット部材10は、両端が開放する筒状に形成され、ハウジング32内に圧入して固定されている。ナット部材10は、スクリュロッド11のナット部材10からの突出側がハウジング32の開放端側となる向きでハウジング32内に固定されている。
リターンスプリング12は、一端がハウジング32の閉塞端で支持され、他端がスプリングシート37を介してナット部材10から突出する方向の軸方向力をスクリュロッド11に付与している。その軸方向力によって、スクリュロッド11は、ナット部材10から突出する方向に付勢されている。スクリュロッド11は、ナット部材10からの突出端がチェーンガイド8に当接しており、このチェーンガイド8を介してチェーン6を押圧する。
図7(a)に示すように、雄ねじ16は、圧力側フランク24のフランク角αが遊び側フランク25のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。同様に、雌ねじ15も、圧力側フランク26のフランク角βが遊び側フランク27のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。また、雄ねじ16の圧力側フランク24のフランク角αは、雌ねじ15の圧力側フランク26のフランク角βよりも大きくなっており、押し込み方向の荷重がスクリュロッド11に負荷されたときに、図3(b)に示すように、雌ねじ15の圧力側フランク26の内径側の端部が、雄ねじ16の圧力側フランク24に線接触するようになっている。
このオートテンショナ31は、第1実施形態と同様、雄ねじ16の圧力側フランク24と雌ねじ15の圧力側フランク26とが非平行なので、スクイズ効果による油膜が圧力側フランク24,26間に生じにくく、安定したダンパー作用を発揮することが可能である。
図8に示すように、雄ねじ16の圧力側フランク24には、油膜排除溝38を形成してもよい。このようにすると、雄ねじ16と雌ねじ15の圧力側フランク24,26同士が接触するときに、その圧力側フランク24,26間に存在するエンジンオイルが油膜排除溝38内に逃げるので、スクイズ効果による油膜をより効果的に抑制することができる。油膜排除溝38は、図に示すように、圧力側フランク24の中央をねじのリードに沿って延びる螺旋状の溝を採用すると、雄ねじ16の転造と同時に油膜排除溝38を成形することができ、低コストである。
また、図9に示すように、雌ねじ15の圧力側フランク26に、油膜排除溝39を形成してもよい。油膜排除溝39も、圧力側フランク26の中央をねじのリードに沿って延びる螺旋状の溝を採用すると、雌ねじ15のタップ加工と同時に油膜排除溝39を形成することができ、低コストである。
上記各実施形態では、スクリュロッド11をナット部材10から突出する方向に付勢するリターンスプリング12として圧縮コイルばねを採用したが、図10に示すように、ねじりコイルばねを採用してもよい。
図10において、リターンスプリング12は、一端が、ハウジング32の閉塞端に形成された係止孔40に係止し、他端が、スクリュロッド11に形成された係止孔41に係止しており、そのねじり変形によって、ナット部材10から突出する方向の回転力をスクリュロッド11に付与している。
また、リターンスプリング12として、図11,12や、図14に示すように、ねじりコイルばね以外のねじりばねを採用してもよい。
図11,12において、リターンスプリング12は、薄板状の素材を渦巻き状に巻いたゼンマイばねである。リターンスプリング12は、その大径端がハウジング32の閉塞端に回り止めされ、小径端が、スクリュロッド11のナット部材10内への挿入端の突起42に形成したスリットに差し込まれており、そのねじり変形によって、ナット部材10から突出する方向の回転力をスクリュロッド11に付与している。
図13に示すように、スクリュロッド11の外周の雄ねじ16は、その圧力側フランク24のフランク角が、遊び側フランク25のフランク角と等しい三角ねじであり、ナット部材10の内周の雌ねじ15も、その圧力側フランク26のフランク角が、遊び側フランク27のフランク角と等しい三角ねじである。雄ねじ16と雌ねじ15は、雄ねじ16の圧力側フランク24のフランク角が、雌ねじ15の圧力側フランク26のフランク角よりも小さくなっている。
このように、雄ねじ16と雌ねじ15を三角ねじにした場合も、雄ねじ16の圧力側フランク24と雌ねじ15の圧力側フランク26とを非平行にすると、スクイズ効果による油膜が圧力側フランク24,26間に生じにくくなり、安定したダンパー作用を発揮することが可能となる。
図14において、リターンスプリング12は、薄板状の素材を螺旋状に巻いた竹の子ばねである。リターンスプリング12は、その大径端がハウジング32の閉塞端に回り止めされ、小径端が、スクリュロッド11のナット部材10内への挿入端の突起43に形成されたスリットに差し込まれており、そのねじり変形によって、ナット部材10から突出する方向の回転力をスクリュロッド11に付与している。
図15に示すように、スクリュロッド11の外周の雄ねじ16は、その圧力側フランク24のフランク角が、遊び側フランク25のフランク角と等しい台形ねじであり、ナット部材10の内周の雌ねじ15も、その圧力側フランク26のフランク角が、遊び側フランク27のフランク角と等しい台形ねじである。雄ねじ16と雌ねじ15は、雄ねじ16の圧力側フランク24のフランク角が、雌ねじ15の圧力側フランク26のフランク角よりも小さくなっている。
このように、雄ねじ16と雌ねじ15を台形ねじにした場合も、雄ねじ16の圧力側フランク24と雌ねじ15の圧力側フランク26とを非平行にすると、スクイズ効果による油膜が圧力側フランク24,26間に生じにくくなり、安定したダンパー作用を発揮することが可能となる。
1 オートテンショナ
6 チェーン
9 ハウジング
10 ナット部材
11 スクリュロッド
12 リターンスプリング
15 雌ねじ
16 雄ねじ
17 ロッドシート
24 圧力側フランク
26 圧力側フランク
31 オートテンショナ
32 ハウジング
38,39 油膜排除溝
α 雄ねじの圧力側フランクのフランク角
β 雌ねじの圧力側フランクのフランク角

Claims (8)

  1. 内周に雌ねじ(15)を有するナット部材(10)と、前記雌ねじ(15)にねじ係合する雄ねじ(16)を外周に有するスクリュロッド(11)とを有し、前記スクリュロッド(11)をナット部材(10)内に押し込む方向の軸方向荷重が負荷されたときに、その軸方向荷重を前記雄ねじ(16)と雌ねじ(15)の圧力側フランク(24,26)で受け、前記スクリュロッド(11)をナット部材(10)から突出する方向に付勢するリターンスプリング(12)を設け、前記スクリュロッド(11)のナット部材(10)からの突出によりチェーン(6)またはベルトの弛みを吸収するオートテンショナにおいて、
    前記雄ねじ(16)の圧力側フランク(24)のフランク角(α)と、前記雌ねじ(15)の圧力側フランク(26)のフランク角(β)とを異ならせ
    前記雄ねじ(16)の圧力側フランク(24)のフランク角(α)が、前記雌ねじ(15)の圧力側フランク(26)のフランク角(β)よりも小さいことを特徴とするオートテンショナ。
  2. 前記雄ねじ(16)の圧力側フランク(24)と前記雌ねじ(15)の圧力側フランク(26)のうちの少なくとも一方に油膜排除溝(38,39)を形成した請求項に記載のオートテンショナ。
  3. 前記油膜排除溝(38,39)が、圧力側フランク(24,26)の中央をねじのリードに沿って延びる螺旋状の溝である請求項に記載のオートテンショナ。
  4. 前記雄ねじ(16)と雌ねじ(15)は、前記スクリュロッド(11)をナット部材(10)内に押し込む方向の軸方向荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク(24,26)のフランク角(α,β)が、遊び側フランク(25,27)のフランク角よりも大きい鋸歯ねじであり、前記リターンスプリング(12)は、前記ナット部材(10)から突出する方向の軸方向力をスクリュロッド(11)に付与する圧縮コイルばねである請求項1からのいずれかに記載のオートテンショナ。
  5. 前記雄ねじ(16)と雌ねじ(15)は、鋸歯ねじ、台形ねじ又は三角ねじであり、前記リターンスプリング(12)は、前記ナット部材(10)から突出する方向の回転力をスクリュロッド(11)に付与するねじりばねである請求項1からのいずれかに記載のオートテンショナ。
  6. 前記ねじりばねが、ねじりコイルばね、ゼンマイばね、竹の子ばねのいずれかである請求項に記載のオートテンショナ。
  7. 一端が開放し、他端が閉じた筒状のハウジング(9)内に、前記ナット部材(10)を、前記スクリュロッド(11)のナット部材(10)からの突出側が前記ハウジング(9)の閉端側となる向きに摺動可能に挿入し、前記スクリュロッド(11)のナット部材(10)からの突出端を前記ハウジング(9)内に設けたロッドシート(17)に当接させ、前記ナット部材(10)でチェーン(6)またはベルトを押圧するようにした請求項1からのいずれかに記載のオートテンショナ。
  8. 一端が開放し、他端が閉じた筒状のハウジング(32)内に、前記ナット部材(10)を、前記スクリュロッド(11)のナット部材(10)からの突出側が前記ハウジング(32)の開放端側となる向きで固定し、前記スクリュロッド(11)でチェーン(6)またはベルトを押圧するようにした請求項1からのいずれかに記載のオートテンショナ。
JP2009089146A 2009-04-01 2009-04-01 オートテンショナ Active JP5294119B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009089146A JP5294119B2 (ja) 2009-04-01 2009-04-01 オートテンショナ
EP20100157667 EP2236859B1 (en) 2009-04-01 2010-03-25 Auto-tensioner

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009089146A JP5294119B2 (ja) 2009-04-01 2009-04-01 オートテンショナ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010242784A JP2010242784A (ja) 2010-10-28
JP5294119B2 true JP5294119B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=42332799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009089146A Active JP5294119B2 (ja) 2009-04-01 2009-04-01 オートテンショナ

Country Status (2)

Country Link
EP (1) EP2236859B1 (ja)
JP (1) JP5294119B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013201446A1 (de) 2013-01-30 2014-07-31 Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg Schraubtriebspanner
JP6499173B2 (ja) * 2014-07-08 2019-04-10 日本発條株式会社 テンショナー
JP5892715B1 (ja) * 2015-11-09 2016-03-23 松栄製鋲株式会社 スプリングシートの製造方法、及び該スプリングシートの製造方法に用いられる転造用ダイス
JP6433519B2 (ja) * 2017-01-16 2018-12-05 Ntn株式会社 チェーンテンショナ

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3712468B2 (ja) 1996-04-17 2005-11-02 Ntn株式会社 チェーンテンショナ
JP3936006B2 (ja) * 1996-12-24 2007-06-27 日本発条株式会社 推進力付与装置
JP4903403B2 (ja) * 2005-07-19 2012-03-28 Ntn株式会社 オートテンショナ
JP4680736B2 (ja) * 2005-09-28 2011-05-11 本田技研工業株式会社 テンショナリフタ
JP4786364B2 (ja) 2006-02-17 2011-10-05 Ntn株式会社 チェーンテンショナ
JP4943928B2 (ja) 2007-04-24 2012-05-30 Ntn株式会社 チェーンテンショナ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010242784A (ja) 2010-10-28
EP2236859A1 (en) 2010-10-06
EP2236859B1 (en) 2012-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5526304B2 (ja) トルク感応性クラッチ作用を有する滑車
WO2010041747A1 (ja) オートテンショナ
JP5294119B2 (ja) オートテンショナ
US7223190B2 (en) Hydraulic chain tensioner
EP1290360B1 (en) Timing belt autotensioner with an anti-tooth skip mechanism
US7654924B2 (en) Auto-tensioner
JP2010249173A (ja) オートテンショナ
JP4806314B2 (ja) チェーンテンショナ
JP2011141006A (ja) 油圧式オートテンショナ
US8888623B2 (en) Auto-tensioner
JP2011058589A (ja) オートテンショナ
JP2010242788A (ja) オートテンショナ
US20080132366A1 (en) Chain Tensioner
JP4903387B2 (ja) 補機駆動ベルト用オートテンショナ
JP4880428B2 (ja) 給油式オートテンショナ
JP2010230056A (ja) オートテンショナ
JP5311226B2 (ja) オートテンショナ
JP6153421B2 (ja) 油圧式オートテンショナ
JP5464647B2 (ja) チェーンテンショナ
JP2010048305A (ja) 油圧式テンショナ
JP4903403B2 (ja) オートテンショナ
JP2010209970A (ja) オートテンショナ
JP6250343B2 (ja) 油圧式オートテンショナ
JP2009008175A (ja) オートテンショナ
JP2010255677A (ja) オートテンショナ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120328

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5294119

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250