JP5293371B2 - コイル部材の組立装置 - Google Patents

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Description

本発明は、平角線をエッジワイズ状に巻回した構造を有するコイル部材の組立装置に関する。
モータ,発電機,リアクトル,トランスなどに配置されるコイル部材は、一般には、細い銅線を多数回巻いて構成されている。たとえば、モータのステータでは、断面がほぼ円形のコイルをコアまたは分割コアのティース部に巻き付けた構造が一般的である。それに対し、最近では、断面が矩形状の平角線と呼ばれるコイルを用いた構造も提案されてきている。
一般に、平角線の送り量が正確に定まらないと、巻回されたコイル部材の寸法が精度が悪化する、という課題がある。特に、複数のコイル線を束ねた分割平角線を用いる場合は、コイル線がばらけるおそれもあった。
特許文献1では、曲げロールの両側に設けられた拘束部材の間に平角線を挟んでエッジワイズ状に巻回している。その際、平角線を曲げロールに押しつける押圧部材で平角線を把持する機能を持たせている。
特許文献2では、同文献中の図1に示されるクランプ機構53により、平角線を把持しながら、平角線をエッジワイズ状に巻回している。
特開2006−288025号公報 特開2008−228435号公報
しかしながら、平角線をエッジワイズ状に曲げる際には、曲げ部の内側は圧縮され、外側は引っ張られるので、滑りが発生しやすい。また、曲げ部では、平角線が全体的には細り、曲げにより曲げた部位と直線部との位置関係が変わってくる。
特許文献1の技術では、把持部分に滑りが発生することになり、送り精度の悪化を防止することは困難である。
特許文献2の技術でも、平角線を曲げる際に線長方向に生ずる力が把持部分に作用すると、滑りを防止することは困難である。
本発明の目的は、平角線をエッジワイズ状に巻回する際に、送り精度を高く維持しうるコイル部材の形成方法、および組立装置を提供することにある。
本発明は、短辺部および長辺部からなる矩形の断面形状を有し、表面が絶縁皮膜に覆われた平角線を、エッジワイズ状に巻回してなるコイル部材を形成するコイル部材の組立装置に関するものである。このコイル部材の組立装置においては、平角線を線長方向に送る工程と、芯部材およびその両側の拘束部材を有する支持部材の拘束部材間に平角線を挟んで、平角線を曲げる工程とを含んでコイル部材が組立られる。このとき、曲げ工程では、芯部材およびその両側の拘束部材の間に平角線を挟んで、押圧部材によって平角線を芯部材に押しつけながら、押圧部材を芯部材の回りに回動させる。また、送り工程または/および曲げ工程では、平角線の曲げられた部分のうち、平角線の送り方向に交差する方向を向いた部分を把持部材により把持する。
この方法により、曲げられて送り方向に交差する部分を把持しているので、送り方向に作用する力による滑りを抑制することができる。したがって、送り量に誤差がある場合には、誤差を是正することができる。よって、形成されるコイル部材の各辺の寸法精度を高く持することができる。
送り方向に交叉する方向は、直方体の空間を囲むように巻回してなるコイル部材を形成する場合には、送り方向に直交する方向である。ただし、これに限定されるものではなく、コイル部材が囲む中心空間の形状によって異なる。
曲げ工程では、把持部材を押圧部材と共に回動させることが好ましい。これにより、把持部材と芯部材との距離は一定に保たれる。よって、曲げ部の内側の圧縮力や外側の引張力を受けても、コイル部材の形状精度を高く維持することができる。
一方、特許文献2のように、平角線の送り方向を向いている部位を把持しても、大きな力が作用すると、把持部材と平角線との間で滑りが生じやすい。特に、曲げの間作用する大きな力により滑りが生じやすいので、コイル部材の形状精度が悪化するおそれがある。
平角線として、複数の線を断面の外形が矩形状になるように束ねた分割平角線を用いることもできる。その際、把持部材によって各線がばらけるのを防止することができる。
本発明のコイル部材の組立装置は、短辺部および長辺部からなる矩形の断面形状を有し、表面が絶縁皮膜に覆われた平角線を線長方向に送る送り部材と、案内部材と、平角線を曲げる際に平角線を支持する支持部材と、曲げる際に平角線を支持部材に押しつける押圧部材とを備えている。
さらに、押圧部材と共に回動するように連結され、平角線の曲げられた部分のうち、平角線の送り方向に交差する方向を向いた部分を把持する把持部材を設けたものである。
これにより、上述の形成方法を実施することができる。よって、送り精度を高く維持し、コイル部材の形状精度の向上を図ることができる。
また、把持部材は、押圧部材と共に回動するように押圧部材に連結されていることが好ましい。これにより、曲げ工程の間、把持部材と芯部材との距離を一定に保つことができる。よって、曲げ部の内側の圧縮応力や外側の引張応力を受けても、コイル部材の形状精度を高く維持することができる。
把持部材の構造としては、たとえば上下動する位置規定部と、横方向に移動して前記位置規定部との間で平角線を挟持することが可能な移動部とを有する構造がある。ただし、位置規定部と移動部とは、押圧部材の回転半径方向に移動自在な共通の台に配置されている。これにより、位置規定部で把持する位置の精度を確保し、かつ、平角線との干渉を回避しながら、平角線を確実に把持することができる。また、位置規定部と移動部とが、押圧部材の回転半径の方向に移動自在な共通の台に配置されていることにより、曲げの間把持状態を持続しつつ、送り量の相違にも対応することができる。
本発明のコイル部材の組立装置によると、平角線をエッジワイズ状に巻回する際に、送り精度を高く維持することができる。
本発明の実施の形態に係るコイル部材の組立装置の概略構成を示す平面図である。 (a)〜(c)は、案内部および曲げ部の構造と共に、曲げ部におけるコイルの最初の曲げ手順を示す平面図である。 (a)〜(c)は、平角線が曲げられた後巻回される手順を示す平面図である。 (a),(b)は、順に、曲げ工程と送り工程とにおける曲げロールの状態を示す断面図である。 (a),(b)は、順に、平角線の初期の断面形状,曲げられた部分の断面形状をそれぞれ示す断面図である。 拘束部材の間隔dと寸法変化aとの関係を示す図である。 実施の形態に係るコイル部材20および分割コア71の構造を示す斜視図である。 実施の形態におけるモータのステータの概略的な構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態の変形例に係るコイル部材を形成するための組立装置を示す平面図である。
−コイル部材の組立装置−
図1は、本発明の実施の形態に係るコイル部材の組立装置の概略構成を示す平面図である。図2(a)〜(c)は、案内部および曲げ部の構造と共に、曲げ部におけるコイルの最初の曲げ手順を示す平面図である。図3(a)〜(c)は、平角線が曲げられた後巻回される手順を示す平面図である。図4(a),(b)は、順に、曲げ工程と送り工程とにおける曲げロールの状態を示す断面図である。
本実施の形態に係る組立装置は、巻きだし部30と、走行癖矯正部35と、巻き癖矯正部37と、曲げ部40と、案内部50とを有している。巻きだし部30は、平角線10が巻き取られたボビンを有している。走行癖矯正部35は、平角線10の走行癖を矯正する複数のロールを左右に配置して構成されている。巻き癖矯正部37は、平角線10の巻き癖を矯正する複数のロールを上下に配置して構成されている。
送り部60は、上下に配置されたロール61を備えている。あるいは、キャタピラーや把持して送る機構であってもよい。そして、平角線10は、各ロール61によって挟持されつつ、その回転によって線長に送られる。平角線10の送りと曲げとを繰り返すことにより、平角線10がコアを囲む形状に巻回され、コイル部材20が形成される。
図4 (a),(b)に示すように、本実施形態の平角線10は、短辺と長辺とからなるほぼ矩形の断面形状を有している。そして、平角線10は、断面がほぼ矩形状の銅線10aと、銅線10aを被覆する絶縁被膜10bとを有している。絶縁皮膜10bは、ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリエステルイミド等に代表されるイミド系樹脂からなる。銅線10aの断面寸法は、たとえば、短辺が2.6mmで長辺が約7.4mmである。絶縁皮膜10bの厚みは約0.05mmである。ただし、以上の寸法に限定されるものではない。
案内部50は、案内台55と、案内台55の上に取りつけられた第1案内板52および第2案内板53を備えている。平角線10は、第1,第2案内板52,53の間に挟まれて、案内台55上を滑動する。図2(a)左方の部分断面図に示すように、各案内板52、53と平角線10との間には、隙間sが設定されている。隙間sの存在により、平角線10の引き抜き製造時に端面のだれが生じても、平角線10が円滑に滑動することができる。また、第1案内板52は、平坦部52aと、巻回されたコイル部材を上方に持ち上げるための斜面部52bとを有している。
案内部50の終端部には、曲げ過程において、平角線10を支持する支持部材51が配置されている。図4(a),(b)に示すように、支持部材51は、芯部材Cと、その両側の鍔状の拘束部材51a,51bとを有している。拘束部材51a,51bは、平角線10が曲げられる際に、厚み方向(断面の短辺方向)の移動を拘束する。拘束部材51a,51b間の間隔は、図4(a)に示す位置と、図4(b)に示す位置とに切り換え可能に構成されている。切り換えるための機構としては、周知慣用の機構、たとえば油圧シリンダーがある。
なお、上側の拘束部材51aは、巻回されていくコイルを平坦部51yの上に持ち上げるための斜面部51xを有している。
曲げ部40は、芯部材Cの中心軸回りに回動自在な回転台46と、押圧円板41と、押圧溝板42とを備えている。押圧円板41は、支持部材51に支持された平角線10を芯部材Cの方向に押しつけるものである。押圧溝板42は、その基部では、押圧円板41と連続していて、押圧円板41と共に平角線10を芯部材Cに押しつける。また、押圧溝板42は、平角線10が入り込む断面コ字状の溝を有している。押圧溝板42は、この溝に平角線10を挿入して、平角線10の広い範囲にわたって、曲げモーメントを与える。本実施の形態では、押圧円板41および押圧溝板42により、押圧部材が構成されている。
なお、押圧溝板42の溝幅を、拘束部材51a,51bと同様に、切り換え可能に構成することもできる。
回転台46には、回転台46の回転半径の方向に移動自在な平行移動台43が取りつけられている。平行移動台43には、図2(a)右方の部分断面図に示す位置規定部45と、移動部44とからなる把持部材が取りつけられている。位置規定部45は、平行移動台43の中で、横方向の位置は固定されており、縦方向に移動可能となっている。移動部44は、平行移動台43の中で、横方向に移動可能であり、縦方向の位置は固定されている。移動部44が図中右方に移動すると、移動部44の斜面部44aと位置規定部45の斜面部45aとが係合する。これにより、位置規定部45が上方に移動して、位置規定部45と移動部44とによって、平角線10を挟持する。つまり、位置規定部45と移動部44とにより、平角線10を把持する把持部材が構成されている。
特に、各斜面部44a,45aの係合構造により、1つのシリンダ等によって移動部44を駆動するだけで、位置規定部45の縦方向の移動も確保することができる。ただし、把持部材の構成は、必ずしも本実施の形態の機構に限定されるものではない。
−コイル部材の形成方法−
次に、図2(b)〜(c)および図3(a)〜(c)を参照しつつ、コイル部材の形成方法について説明する。
まず、図2(b)に示すように、回転台46を時計回りに90°を超える角度まで回転させる。このとき、押圧円板41および押圧溝板42により、平角線10を芯部材Cに押しつける。また、押圧溝板42によって、平角線10の広い範囲で曲げモーメントを加える。これにより、平角線10の先端部分が90°曲げられる。このとき、支持部材51の拘束部材51a,51bは、図4(a)に示す位置にある。押圧溝板42の溝幅を切り換え可能にした場合には、溝幅も狭くする。また、位置規定部45および移動部44からなる把持部材は、常時下方に位置している。
次に、図2(c)に示す工程で、回転台46を反時計回りに90°回転させて、初期位置に戻す。そして、送り部60のロール61(図1参照)により、平角線10を線長方向に送り出す。このときの送り量はコイル部材の一辺の長さに等しい。このとき、支持部材51の拘束部材51a,51bは、図4(b)に示す位置にある。押圧溝板42の溝幅を切り換え可能にした場合には、溝幅も広くする。送っている間、把持部材の移動部44は図中右方に待避しており、位置規定部45は、下方位置にある。したがって、把持部材と干渉することなく、平角線10が図中右方に送られる。
その後、移動部44が図中左方に移動すると共に、上述の係合関係によって位置規定部45が上昇する。そして、位置規定部45と移動部44とにより、平角線10の曲げられた部位を把持する。
このとき、図2(c)に芯部材Cと平角線10との間の距離xは、位置規定部45の位置によって規定される。把持部材は、平角線10のうち送り方向に交差する方向を向いている部位を把持している。つまり、把持している部位の線長方向は、送り方向に交叉している(本実施の形態では、直交している)。したがって、平角線10に送り方向の力が作用しても、把持部材と平角線10との間で滑りは生じにくい。また、平角線10と把持部材との間で滑りが生じても、距離xは変わらない。したがって、送り部60のロール61(図1参照)の滑りや曲げ部の伸びなどによって、送り量に誤差があっても、この時点で是正される。
次に、図3(a)に示す工程で、回転台46を時計回りに90°を超える角度まで回転させて、平角線10を曲げる。このとき、位置規定部45および移動部44からなる把持部材により、平角線10の把持を持続する。エッジワイズ状に曲げる際、平角線10の内側には大きな圧縮力が作用し、外側には大きな引張力が作用する。しかし、把持部材は、平角線10の曲げられる部位の線長方向に交差する方向を向いている部位で、平角線10を把持している。よって、これらの力によって、把持部位での滑りが生じにくく、かつ、滑りによっては芯部材Cとの距離がほとんど変化しない。したがって、曲げの間、平角線10の位置が変化するのを抑制することができる。
以上の曲げ、送りを繰り返すことにより、図3(b)に示すように、平角線10をエッジワイズ状に巻回して、コイル部材20を形成する。
次に、コイル部材20を形成し終わると、図3(c)に示す工程で、平角線10を次コイル巻回位置まで送り出す。このとき、当初は、位置規定部45および移動部からなる把持部材によって、コイル部材20を把持する。
ただし、その後は、図2(c)や図3(a)に示すように、把持部材によって平角線10を把持することになる。
図7は、実施の形態に係るコイル部材20および分割コア71の構造を示す斜視図である。図7においては、平角線10を1本の平角線として表示しているが、後に説明するように4本のコイル線を集合させた構造とすることもできる。そして、両端の2つの端子21,22において、各コイル線11が互いに導通している。
また、コイル部材20は、2つの端子21,22を除き、図中破線で示す樹脂によってモールドされて、いわゆるカセットコイルとなっている。
分割コア71は、ヨーク部71aと、ティース部71bとを有している。本実施形態では、圧粉コア構造を採用しているが、積層鋼板を用いてもよい。圧粉構造の場合は、ヨーク部71aに、図7に示す破線部分を上下に設けてもよい。
図7に示す破線は、コイル部材20の平角線10をモールドしている樹脂の外形を示している。モールド樹脂には、分割コア71のヨーク部71aの上面および下面に嵌合する部分が設けられている。そして、モールド樹脂をティース部71bに嵌め込み、さらにヨーク部71aの上下面を挟むことにより、コイル部材20がティース部71bを囲むように取り付けられる。
図8は、本実施の形態におけるモータのステータ80の概略的な構造を示す断面図である。図8において、見やすくするために、モールド樹脂の表示は省略されている。図8に示すように、ステータ80は、複数の分割ステータ70を環状に組み立てたものである。
ただし、組み立てる際には、まず、複数の分割コア71を環状に組み合わせた後、リング部材等を用いて外側から囲み込んで組み付ける。本実施形態では、コアとして分割コア71を集合させたものを用いているが、コアが分割されずに一体化されたものであってもよい。
ステータ70の内方には、永久磁石を設けたロータ(図示せず)が配置される。分割コア71は、ヨーク部71aと、ヨーク部71aからロータ側に突出したティース部71bとを有し、本実施の形態では、絶縁被膜を有する磁性粉末を圧縮成形して形成されている。ただし、多数の珪素鋼板を樹脂絶縁層を挟んで積層したものであってもよい。
そして、分割コア71のティース部71bに、樹脂モールドされたカセットコイルとしてのコイル部材20がセットされている。なお、コイル部材20が樹脂モールドされていることで、ティース部71bを被覆するインシュレータは不要となっている。分割コア71およびコイル部材20により、分割ステータ70が構成される。
本実施の形態によると、平角線10の送り工程では、拘束部材51a,51bの間隔を曲げ工程時よりも広くしている。したがって、送り工程における絶縁皮膜10bの破損を防止し、曲げ工程における平角線10の断面形状の変形を抑制することができる。その原理について、以下に説明する。
平角線10が、図5(a)に示すような短辺寸法aと、長辺寸法bとからなる矩形の断面形状を有するものとする。これをエッジワイズ状に曲げると、図5(b)に示す形状となる。すなわち、曲げられた部分の中心側の部分は、各長辺部が互いにほぼ平行となり、その短辺寸法はa+αに増大する。曲げられた部分の外側の部分では、短辺寸法が外側に向かうほど減小し、台形状になる。また、曲げられた部分全体の長辺寸法はb−βに減小する。
また、拘束部材を設けないで曲げた場合、曲げられた部分の断面形状は、図5(c)に示すように、全体が台形状となる。特に、中心側が大きく膨らむこともある。そして、中心側における短辺寸法は、a+γ(γ>α)になり、変形の度合いが非常に大きい。
この寸法変化αを小さくするためには、拘束部材51a,51bの間隔dをできるだけ短辺寸法aに近づければよい。しかし、拘束部材51a,51bの間隔dを小さくすると、以下の問題が生じる。
図6は、拘束部材51a,51bの間隔dと寸法変化αとの関係を示す図である。寸法変化αは、間隔dが狭くなるほど減小するが、下死点Pldが存在する。下死点Pldは、絶縁皮膜10bが破損する直前の寸法変化値αに相当する。上死点Pluは、拘束部材を用いずに曲げたときの短辺寸法の変化値である。
間隔dが下死点Pld以下になると、特に送り工程で絶縁皮膜10bが破損する。つまり、従来の方法では、下死点Pldの値は、送り工程によって規定される。ただし、下死点Pldの値は、組立装置や平角線の構造、工程条件等により異なる。
本実施の形態では、送り工程では、拘束部材51a,51bとの間に大きな隙間h(図4(b)参照)を設けている。よって、平角線10が拘束部材51a,51bと強くこすりあうことなく、絶縁皮膜10bの破損が防止される。
したがって、下死点Pldの値は、送り工程とは無関係に曲げ工程によって規定される。よって、曲げ工程では、間隔dを狭くし、隙間を小さくして、下死点Pldを0に近い値まで小さくすることができる。
実験によると、間隔dを上死点Plu付近に設定すると、曲げ中心側の短辺寸法が2.6mmから3.4mm程度まで増大する。一方、本実施の形態では、間隔dを2.68mm程度まで狭くしても、絶縁皮膜10bの破損を防止することが可能である。
特に、本実施の形態では、平角線10が曲げられた後は、平角線10のうち、送り方向に交差する方向を向いた部位を把持している。したがって、送り工程で、送り量に誤差が生じても、平角線10が位置規定部45の一定位置に固定され、誤差は是正される。
また、曲げ工程では、これから曲げられる部位は平角線10の送り方向を向いている。一方、把持部材で把持されている部位は、すでに曲げられた部分にあり、曲げられる部位とは交差する方向を向いている。よって、エッジワイズ状に曲げられていく間、平角線10に大きな力が作用しても、形状精度を高く維持することができる。
そして、拘束部材51a,51bや押圧部材による効果と相俟って、コイル部材20の形状精度の向上を図ることができる。
ただし、曲げ工程では、必ずしも把持部材により平角線を把持する必要はない。送り工程で把持するだけでも、コイル精度の向上効果は得られるからである。
−変形例−
図9は、本発明の実施の形態の変形例に係るコイル部材を形成するための組立装置を示す平面図である。
同図に示すように、本変形例の平角線10は、4 本のコイル線11を束ねた分割平角線と呼ばれるものである。すなわち、断面がほぼ矩形状の4本のコイル線11が平板状に集合して構成され、両端で各コイル線11が互いに導通している。これにより、実質的には1本の平角線10として機能する。ただし、コイル線11の本数は4本に限られるものではなく、2本以上であればよい。
各コイル線11は、断面がほぼ矩形状の銅線12と、銅線12を被覆する,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリエステルイミド等に代表されるイミド系樹脂からなる絶縁皮膜13とを有している。銅線12の断面寸法は、たとえば、短辺が約0.95mmで長辺が約1.20mmであり、絶縁皮膜13の厚みは約0.03mmであるが、これに限定されるものではない。
本変形例に係る組立装置は、巻きだし部30と、走行癖矯正部35と、巻き癖矯正部37と、曲げ部40と、案内部50とを有している。巻きだし部30は、コイル線11が個別に巻き取られた4つのボビン30a〜30dを有している。走行癖矯正部35は、各コイル線11の走行癖を矯正する。巻き癖矯正部37は、コイル線11を集合させて平角線10を形成した後各コイル線11の巻き癖を同時に矯正する。曲げ部40および案内部50は、上記実施の形態とほぼ同様の構成を有している。
本変形例によると、平角線10として、複数のコイル線11を集合させた分割平角線構造を採用している。このような平角線10をエッジワイズ状に曲げる際には、各コイル線11がばらけやすい。しかし、上述の把持部材によって平角線10を把持することにより、コイル線11がばらけるのを抑制することができる。
なお、平角線10の断面がコイル線11ごとに細かく分けられるので、断面形状の変化をより小さく抑制することができる。
そして、平角線10中の各コイル線11間の隙間をできるだけ少なくすることにより、高密度に巻回されたコイル部材20を得ることができる。
さらに、分割平角線構造によって,以下の効果が得られる。コイル電流の周波数をf、コイル線幅をd、磁束密度振幅をBmax、コイル材料の抵抗率をρとしたとき、コイル渦損wは、下記式
w=πBmax/6ρ
によって表される。
例として、短辺が0.95mmで長辺が4.79mmの断面寸法を有する平角線と、これを4分割して、各コイル線11の短辺が0.95mmで長辺が1.20mmの断面寸法を有する本変形例の平角線10とを比較する。従来の平角線のコイル渦損wを100とすると、本変形例のコイル渦損wは25となる。すなわち、コイル渦損wを1/4まで低減することができる。
なお、従来の平角線のコイル渦損wを100とすると、2分割した分割平角線のコイル渦損wは50となり、3分割した分割平角線のコイル渦損wは33となる。
また、上述の断面寸法の場合、平角線10のアスペクト比(長辺/短辺)は5.2であり、本実施形態の各コイル線11のアスペクト比は1.3となる。このアスペクト比の低減により、コイル線11の線引き加工も容易となるので、製造コストの低減を図ることができる。
(他の実施の形態)
上記実施の形態では、平角線10を90°に曲げて矩形状に巻回されたコイル部材20を形成したが、これに限定されるものではない。本発明は、平角線10が90°とは異なる角度に曲げられた、平行四辺形,菱形などの形状に巻回されたコイル部材の形成にも適用することができる。また、一定の半径で曲げ続けて,円形に巻回されたコイル部材を形成してもよい。
上記開示された本発明の実施の形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明のコイル部材の組立装置は、産業用モータ、ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車,ロボットなどに配置されるモータ(リニアモータを含む)、発電機、リアクトル、トランスなどの部品の製造に利用することができる。
C 芯部材
10 平角線
10a 銅線
10b 絶縁皮膜
11 コイル線
12 銅線
13 絶縁皮膜
20 コイル部材
21,22 端子
40 曲げ部
41 押圧円板(押圧部材)
42 押圧溝板(押圧部材)
43 平行移動台
44 移動部(把持部材)
44a 斜面部
45 位置規定部(把持部材)
45a 斜面部
46 回転台
50 案内部
51 支持部材
51a,51b 拘束部材
51x 斜面部
51y 平坦部
52 第1案内板(案内部材)
53 第2案内板(案内部材)
55 案内台
60 送り部
61 ロール
70 分割ステータ
71 分割コア
71a ヨーク部
71b ティース部
80 ステータ

Claims (2)

  1. 短辺部および長辺部からなる矩形の断面形状を有し、表面が絶縁皮膜に覆われた平角線を、線長方向に送る送り部材と、
    前記平角線の線長方向への移動を案内する案内部材と、
    前記平角線を曲げる際に平角線を支持する支持部材と、
    前記平角線を曲げる際に平角線を前記支持部材に押しつける押圧部材と、
    前記平角線の曲げられた部分のうち、平角線の送り方向に交差する方向を向いた部分を把持する把持部材とを備え、
    前記把持部材は、前記押圧部材と共に回動するように押圧部材に連結されている、コイル部材の組立装置。
  2. 請求項1に記載のコイル部材の組立装置において、
    前記把持部材は、上下動する位置規定部と、
    横方向に移動して前記位置規定部との間で平角線を挟持することが可能な移動部とを有し、
    前記位置規定部と移動部とは、前記押圧部材の回転半径の方向に移動自在な共通の台に配置されている、コイル部材の組立装置。
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