JP2011018842A - コイル部材の形成方法及びその組立装置 - Google Patents

コイル部材の形成方法及びその組立装置 Download PDF

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Abstract

【課題】平角線を組立装置の一部、あるいは巻回済みのコイルや巻回前の線材と干渉せずにエッジワイズ状に巻回して、コイル部材を円滑に形成する。
【解決手段】組立装置は、送り部60と、案内部50と、曲げ部40とを有している。案内部50の第1案内板52の各領域52a〜52d、鍔状の拘束部材51a、押圧溝板42の上板42b1には、それぞれ傾斜面が設けられている。つまり、平角線10の先端部分が巻回されていく方向に向かって高くなる傾斜が設けられている。これにより、最初にループ状に巻回される前に、平角線10の先端部分を上方に移動させる先端移動機構が構成されている。この先端移動機構によって、平角線10が組立装置の一部、あるいは巻回済みのコイルや巻回前の線材と干渉することなく、エッジワイズ状に巻回され、コイル部材20が形成される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、単数もしくは複数本の平角線をエッジワイズ状に巻回した構造を有するコイル部材の形成方法及びその組立装置に関する。
モータ、発電機、リアクトル、トランスなどに配置されるコイル部材は、一般には、細い銅線を多数回巻いて構成されている。例えばモータのステータでは、断面がほぼ円形の銅線をコアまたは分割コアのティース部に巻き付けた構造が一般的である。それに対し、最近では、断面が矩形状の平角線を用いた構造も提案されてきている。
特許文献1では、曲げロールの両側に設けられた拘束部材の間に平角線を挟んでエッジワイズ状に巻回している。その際、各拘束部材の内壁面は、曲げ部位の内側端から幅の中心近傍に至る内側部分の長辺側の両面と密着する。また各拘束部材の内壁面は、曲げ部位の中心近傍から外側端に至る外側部分とは非接触状態になる。
特許文献2では、拘束部材によって平角線の内側部分を押圧しつつ、平角線をエッジワイズ状に巻回している。その際、平角線の一部を弾性変形の範囲内で、平角線の短辺よりも短い拘束寸法に拘束している。
特開2006−288025号公報 特開2008−228435号公報
一般に、平角線をエッジワイズ状に曲げると、断面形状が矩形から変化することが知られている。図5(a)に示すように、曲げられる前の平角線の短辺寸法をa、長辺寸法をbとする。これをエッジワイズ状に曲げると、図5(b)に示すように変化する。このとき、内周側の短辺寸法がa+αに増大し、外周側の短辺寸法が減小する。また長辺寸法がb−βに減小する。
そこで上記各文献では、この断面形状の変化をできるだけ抑制するために、平角線の拘束方法を工夫している。
以上のように、エッジワイズ状に巻回する場合には、平角線の断面形状の変化が生じやすく、その結果、大きな応力が加われる。そして大きな応力が作用すると、平角線にねじれ、曲がりなどの変形も生じやすい。また巻回していく際に、同一面内で曲げ加工を行うため、平角線が組立装置の各部、あるいは巻回済みのコイルや巻回前の線材と干渉する確率が高く、円滑に巻回できないおそれがある。
ところが前記各文献の技術では、そのための対策が講じられていない。従って、現実の工程で、円滑にコイル部材を形成することが困難となる事態も予想される。
本発明の目的は、平角線を組立装置の一部、あるいは巻回済みのコイルや巻回前の線材と干渉せずにエッジワイズ状に巻回して、コイル部材を円滑に形成しうる方法、及び組立装置を提供することにある。
本発明のコイル部材の形成方法は、平角線をエッジワイズ状に巻回してなるコイル部材の形成方法である。そして平角線を線長方向に送る工程と、押圧部材を用いて平角線を曲げる工程とを含んでいる。
ここで、本発明では、曲げる工程で、平角線が最初に閉ループ状に巻回される前に、平角線の先端部分を上方または下方に移動させる。
この方法により、平角線が組立装置の一部と干渉することなく、閉ループ状に巻回される。平角線は、一度、閉ループ状に巻回されると、その後は、巻回された部分に従って、滞ることなく巻回されていく。よって、平角線をエッジワイズ状に巻回しつつ、コイル部材を円滑に形成することができる。
平角線として、複数の平角線を断面の外形が矩形状になるように束ねた分割平角線を用いることもできる。
本発明のコイル部材の組立装置は、平角線を送る送り部材と、平角線の線長方向への移動を案内する案内部材と、平角線を曲げる際に支持する支持部材と、平角線を支持部材に押しつける押圧部材とを備えている。更に平角線が巻回される前に、平角線の先端部分を上方または下方に移動させる先端移動機構を設ける。
これにより、上述の形成方法を実施することができる。よって、平角線をエッジワイズ状に巻回しつつ、コイル部材を円滑に形成することができる。
先端移動機構として、拘束部材、案内部材、押圧部材などに、平角線が巻回される際に移動する方向に向かって高さが変化する傾斜部を設けることができる。この傾斜部に沿って、平角線が上方または下方に繰り上がるので、平角線が組立装置の一部、あるいは巻回済みのコイルや巻回前の線材と干渉することなく、巻回される。
また先端移動機構は、平角線の先端部分が上方または下方に移動するように平角線に衝突力を加える衝突部材であってもよい。平角線は、一度、干渉を避けて閉ループ状に巻回すると、その後は、巻回された部分に従って、滞ることなく巻回されていく。よって、この機構によっても、上記作用効果を得ることができる。
本発明のコイル部材の形成方法または組立装置によると、平角線を組立装置の一部、あるいは巻回済みのコイルや巻回前の線材と干渉せずにエッジワイズ状に巻回して、コイル部材を円滑に形成することができる。
本発明の実施の形態に係るコイル部材の組立装置の概略構成を示す平面図である。 (a)〜(c)は、案内部及び曲げ部の構造と共に、曲げ部におけるコイルの最初の曲げ手順を示す平面図である。 (a)〜(c)は、平角線が曲げられた後、巻回される手順を示す平面図である。 (a)、(b)は、順に、曲げ工程と送り工程とにおける支持部材の状態を示す断面図である。 (a)、(b)は、順に、平角線の初期の断面形状、曲げられた部分の断面形状をそれぞれ示す断面図である。 拘束部材の間隔dと寸法変化αとの関係を示す図である。 (a)〜(d)は、順に、平角線が最初に巻回されるときの状態を示す平面図、VIIb−VIIb線における断面図、VIIc−VIIc線における断面図、VIId−VIId線における断面図である。 (a)、(b)は、先端移動機構の別例を示す図である。 実施の形態に係るコイル部材及び分割コアの構造を示す斜視図である。 実施の形態におけるモータのステータの概略的な構造を示す断面図である。
−コイル部材の組立装置−
図1は、本発明の実施の形態に係るコイル部材の組立装置の概略構成を示す平面図である。図2(a)〜(c)は、案内部及び曲げ部の構造と共に、曲げ部におけるコイルの最初の曲げ手順を示す平面図である。図3(a)〜(c)は、平角線が曲げられた後巻回される手順を示す平面図である。図4(a)、(b)は、順に、曲げ工程と送り工程とにおける支持部材の状態を示す断面図である。
本実施の形態に係る組立装置は、送り部60と、案内部50と、曲げ部40とを有している。
送り部60は、上下に配置された数本のロール61を備えている。そして、平角線10は、各ロール61によって挟持されつつ、その回転によって線長に送られる。平角線10の送りと曲げとを繰り返すことにより、平角線10がコアを囲む形状に巻回され、コイル部材20が形成される。
図4(a)、(b)に示すように、本実施形態の平角線10は、短辺と長辺とからなるほぼ矩形の断面形状を有している。そして、平角線10は、断面がほぼ矩形状の銅線10aと、銅線10aを被覆する絶縁被膜10bとを有している。絶縁皮膜10bは、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド等に代表されるイミド系樹脂からなる。
案内部50は、案内台55と、案内台55の上に取りつけられた第1案内板52及び第2案内板53を備えている。平角線10は、第1、第2案内板52、53の間に挟まれて、案内台55上を滑動する。図2(a)左方の部分断面図に示すように、各案内板52、53と平角線10との間には、隙間sが設定されている。隙間sの存在により、平角線10の切断時に端面のだれが生じても、平角線10が円滑に滑動することができる。
また第1案内板52は、4つの領域52a〜52dに区画されている。図7(a)は、平角線が最初に巻回されるときの状態を示す平面図である。図7(b)は、VIIb−VIIb線における第1案内板、拘束部材及び押圧溝板の傾斜を示す断面図である。図7(c)は、VIIc−VIIc線における第1案内板の傾斜を示す断面図である。図7(d)は、VIId−VIId線における第1案内板の傾斜を示す断面図である。
図7(a)〜(d)に詳示するように、領域52aは、領域52bに向かって高くなる傾斜を有している。領域52bは、高さが平角線の厚みと略等しい平坦部である。領域52cには、領域52a側から図中右方に向かって高くなる傾斜が設けられている。領域52dには、領域52c側から図中上方に向かって、領域52b側からは図中右方に向かって、高くなる傾斜が設けられている。つまり、各領域52b〜52dには、平角線10が巻回されていく方向に向かって高くなる傾斜が設けられている。この構造により、巻回される平角線10の先端部分を上方(図の紙面に垂直で手前側の方向)に移動させるための先端移動機構が構成されている。
案内部50の終端部には、曲げ過程において、平角線10を支持する支持部材51が配置されている。図4(a)、(b)に示すように、支持部材51は、芯部材Cと、その両側の鍔状の拘束部材51a、51bとを有している。拘束部材51a、51bは、平角線10が曲げられる際に、厚み方向(断面の短辺方向)の移動を拘束する。拘束部材51a、51b間の間隔は、図4(a)に示す位置と、図4(b)に示す位置とに切り換え可能に構成されている。切り換えるための機構としては、周知慣用の機構、例えばシリンダーによる上下の移動機構などがある。
上側の拘束部材51aは、巻回されていくコイルを平坦部51yの上に持ち上げるための先端移動機構である斜面部51xを有している。
曲げ部40は、芯部材Cの中心軸回りに回動自在な回転台46と、押圧円板41と、押圧溝板42とを備えている。押圧円板41は、支持部材51に支持された平角線10を芯部材Cの方向に押しつけるものである。押圧溝板42は、図2(a)右方の部分断面図に示すように、その基部で押圧円板41と連続する中央部42aと、その両側の上板42b1及び下板42b2とを有している。つまり、押圧溝板42は、平角線10が入り込む断面コ字状の溝を有している。溝幅fは、図6に示す上死点Pudと下死点Pldとの間に設定されている。また押圧溝板42の長さは、後述するコイル部材20の長辺の長さよりも長く設定されている。
更に上板42b1の上面には、2つの傾斜部42x1、42x2と、平坦部42x3とが設けられている。傾斜部42x1は、支持部材51側から平坦部42x3に向かって高くなる傾斜を有している。傾斜部42x2は、回転台46に接する部分から平坦部42x3に向かって高くなる傾斜を有している。つまり、上板42b1の上面は、巻回された最下層のコイルが段差による引っかかりなくスムーズに積層されるための機構として機能する。
押圧溝板42は、この溝に平角線10を挿入して、平角線10の広い範囲にわたって、曲げモーメントを与える。本実施の形態では、押圧円板41及び押圧溝板42により、押圧部材が構成されている。
押圧溝板42の溝幅fを、拘束部材51a、51bと同様に、切り換え可能に構成することもできる。
また第1案内板52、第2案内板53、支持部材51、押圧円板41、押圧溝板42を、案内部50と曲げ部40の裏面に形成して、平角線10の先端部を下方に移動させる機構としてもよい。
回転台46には、その周縁に沿って移動自在な平行移動台43が取りつけられている。平行移動台43には、固定部45と、移動部44とからなる把持部材が取りつけられている。移動部44は、平行移動台43の中で横方向に移動可能であり、固定部45との間に平角線10を把持することができる。また、移動部44と固定部45とからなる把持部材は、上下方向(図の紙面方向)に移動可能となっている。すなわち、把持部材は、平角線10との干渉を避けるときには下方に、平角線10を把持するときには上方に位置する。
−コイル部材の形成方法−
次に、図2(b)〜(c)及び図3(a)〜(c)を参照しつつ、コイル部材の形成方法について説明する。
まず、図2(b)に示すように、回転台46を時計回りに略90°回転させる。このとき、押圧円板41及び押圧溝板42により、平角線10を芯部材Cに押しつける。また押圧溝板42によって、平角線10の広い範囲で曲げモーメントを加える。これにより、平角線10の先端部分が略90°曲げられる。このとき、支持部材51の拘束部材51a、51bは、図4(a)に示す位置にある。押圧溝板42の溝幅fを切り換え可能にした場合には、溝幅fも狭くする。また固定部45及び移動部44からなる把持部材は、常時下方に位置している。
上記曲げ工程の間、平角線10は、拘束部材51a、51b及び押圧溝板42によって断面の短辺方向への変形が妨げられている。
次に、図2(c)に示す工程で、回転台46を反時計回りに略90°回転させて、初期位置に戻す。そして、送り部60のロール61(図1参照)により、平角線10を線長方向に送り出す。このときの送り量はコイル部材の一辺の長さに略等しい。このとき、支持部材51の拘束部材51a、51bは、図4(b)に示す位置にある。
その後、固定部45及び移動部44からなる把持部材を上方に移動させる。そして、移動部44を図中左方向に移動させて、固定部45と移動部44とにより、平角線10を把持する。
次に、図3(a)に示す工程で、回転台46を時計回りに略90°回転させて、平角線10を曲げる。このとき、固定部45及び移動部44からなる把持部材により、平角線10の把持を持続する。
以上の曲げ、送りを繰り返すことにより、図3(b)に示すように、平角線10をエッジワイズ状に巻回して、コイル部材20を形成する。
図3(a)から図3(b)に示す状態に移行する際に、図7(a)に示すように、平角線が最初に閉ループ状に巻回される過程がある。そのとき、平角線10の先端部分が、第1案内板52と干渉するおそれがある。本実施の形態では、図7(b)〜(d)に示すように、第1案内板52が平角線10が巻回される方向に向かって高くなる傾斜を有している。よって、平角線10と第1案内板52との干渉は回避される。
また第1案内板52の領域52dと鍔状の拘束部材51aの斜面とは、互いに1つの傾斜面を構成するように設定されている。よって、平角線10の先端部と拘束部材51aとの干渉も回避される。
更に、押圧溝板42の上板42b1にも、回転台46から溝部に向かって高くなる傾斜部42x2が設けられている。よって、巻回された最下層のコイルが段差により引っ掛かることなくスムーズに乗り上げることができる。
ただし、第1案内板52の各領域52a〜52dが必ずしもこのような傾斜関係を有している必要はない。また、第1案内板52の領域52dと拘束部材51aの斜面とが、必ずしも1つの傾斜面にならなくてもよい。平角線10が巻回される方向に向かって、各部の段差が大きくなければ、平角線10を円滑に巻回することができる。
先端移動機構を各部の傾斜で構成する場合にも、様々な傾斜の設定方法があり、本実施の形態の構造に限定されるものではない。
次に、コイル部材20を形成し終わると、図3(c)に示す工程で、所定位置までコイルを送り出す。このとき、固定部45及び移動部44からなる把持部材によって、コイル部材20を把持しながら移動する。図示していない切断機構によってコイル終端を切断した状態でコイルを送り出すことも可能である。
ただし、その後は、把持を解除することにより、コイルを取り出すことが可能となる。
−先端移動機構の別例−
図8(a)、(b)は、順に、平角線が最初に巻回されるときの状態を示す平面図、先端移動機構の別例の構成を示す断面図である。
図8(b)に示すように、別例の先端移動機構は、平角線10の先端部分に衝突するピン58(衝突部材)である。平角線10が最初に閉ループ状に巻回されるときに、ピン58が突出して平角線10に衝突する。これにより、平角線10の先端部分を上方に移動させる。ピン58を上下動させる機構としては、周知慣用の機構、例えばシリンダーによる上下の移動機構などがある。
なお、平角線10の先端部分を下方に移動させる衝突部材を設けてもよい。
図9は、実施の形態に係るコイル部材20及び分割コア71の構造を示す斜視図である。図9においては、銅線を1本の平角線として表示しているが、上述のように複数本の銅線を集合させた構造を有することも可能である。そして、両端の2つの端子21、22において、各コイル線が互いに導通している。
またコイル部材20は、2つの端子21、22を除き、図中破線で示す樹脂によってモールドされて、いわゆるカセットコイルとなっている場合もある。
分割コア71は、ヨーク部71aと、ティース部71bとを有している。本実施形態では、圧粉コア構造を採用しているが、積層鋼板を用いてもよい。圧粉構造の場合は、ヨーク部71aに、図9に示す破線部分を上下に設けてもよい。
図9のコイル部材20に示す破線は、コイル部材20の平角線10をモールドしている樹脂の外形を示している。モールドコイルの内周側に分割コアのティース部71bが挿入されるように嵌合される。
図10は、本実施の形態におけるモータのステータ80の概略的な構造を示す断面図である。図10において、見やすくするために、モールド樹脂の表示は省略されている。図10に示すように、ステータ80は、複数の分割ステータ70を環状に組み立てたものである。
ただし、組み立てる際には、まず複数の分割コア71を環状に組み合わせた後、リング部材等を用いて外側から囲み込んで組み付ける。本実施形態では、コアとして分割コア71を集合させたものを用いているが、コアが分割されずに一体化されたものであってもよい。
ステータ80の内方には、永久磁石を設けたロータ(図示せず)が配置される。分割コア71は、ヨーク部71aと、ヨーク部71aからロータ側に突出したティース部71bとを有し、本実施の形態では、絶縁被膜を有する磁性粉末を圧縮成形して形成されている。ただし、樹脂絶縁層でコーティングされた珪素鋼板を積層したものであってもよい。
そして、分割コア71のティース部71bに、樹脂モールドされたカセットコイルとしてのコイル部材20がセットされている。なお、コイル部材20が樹脂モールドされていることで、ティース部71bを被覆するインシュレータは不要となっている。分割コア71及びコイル部材20により、分割ステータ70が構成される。
本実施の形態によると、平角線10の送り工程では、拘束部材51a、51bの間隔を曲げ工程時よりも広くしている。従って、送り工程における絶縁皮膜10bの破損を防止している。また、曲げ工程においては、拘束部材51a、51bの間隔を狭くすることで、平角線10の短辺方向の膨らみを抑制することができる。その原理について、以下に説明する。
平角線10が、図5(a)に示すような短辺寸法aと、長辺寸法bとからなる矩形の断面形状を有するものとする。これをエッジワイズ状に曲げると、図5(b)に示す形状となる。すなわち、曲げの中心側における短辺寸法はa+αに増大する。同時に、曲げの外側における短辺寸法は減小する。また、長辺寸法がb−βに減小する。
この寸法変化αを小さくするためには、拘束部材51a、51bの間隔dをできるだけ短辺寸法aに近づければよい。しかし、拘束部材51a、51bの間隔dを小さくすると、以下の問題が生じる。
図6は、拘束部材51a、51bの間隔dと寸法変化αとの関係を示す図である。寸法変化αは、間隔dが狭くなるほど減小するが、絶縁皮膜の損傷を防ぐ範囲として下死点Pldが存在する。また、寸法変化αが飽和する上死点Pudも存在する。
間隔dが下死点Pld以下になると、絶縁皮膜10bが破損する。ただし、下死点Pldは、組立装置や平角線の構造、工程条件等により異なる。
本実施の形態では、送り工程では、拘束部材51a、51bとの間に隙間h(図4(b)参照)を設けている。曲げ加工時の膨らみ分αを加工前の短辺寸法に加算した値よりも更に間隔を広げることによって、平角線10が拘束部材51a、51bと強くこすりあうことなく、絶縁皮膜10bの破損が防止される。
更に、押圧溝板42によって、平角線10の断面の短辺部及び長辺部を押圧しつつ曲げるので、曲げ領域の周辺領域の変形も抑制することができる。
特に、押圧溝板42の溝幅fを切り換え可能にした場合には、送り工程で、押圧溝板42の側部42bの溝幅fを曲げ工程よりも広げることができる。よって、絶縁皮膜10bの破損を防ぐことができる。
上述のようにエッジワイズ状に巻回していく際、同一面内で曲げ加工を行うため、平角線10が組立装置の各部あるいは巻回済みのコイルや巻回前の線材と干渉する確率が高く、円滑に巻回されないおそれがある。
ここで、本実施の形態では、先端移動機構により、平角線10が最初に閉ループ状に巻回される前に、平角線10の先端部分を上方に移動させている。従って、平角線10が組立装置の一部と干渉することなく、閉ループ状に巻回される。平角線10は、一度、閉ループ状に巻回されると、その後は、巻回された部分に従って、滞ることなく巻回されていく。よって平角線10をエッジワイズ状に巻回しつつ、コイル部材20を円滑に形成することができる。
(他の実施の形態)
上記実施の形態では、平角線10を略90°に曲げて矩形状に巻回されたコイル部材20を形成したが、これに限定されるものではない。本発明は、平角線10が90°とは異なる角度に曲げられた、平行四辺形、菱形などの形状に巻回されたコイル部材の形成にも適用することができる。
上記実施の形態では、先端移動機構として、平角線10の先端部分を上方に押し上げる機構を設けたが、下方に移動させる機構を設けてもよい。
上記開示された本発明の実施の形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明のコイル部材の形成方法や組立装置は、産業用モータ、ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車、ロボットなどに配置されるモータ(リニアモータを含む)、発電機、リアクトル、トランスなどの部品の製造に利用することができる。
C 芯部材
10 平角線
10a 銅線
10b 絶縁皮膜
20 コイル部材
21、22 端子
40 曲げ部
41 押圧円板
42 押圧溝板
42a 中央部
42b1 上板
42b2 下板
42x1 傾斜部
42x2 傾斜部
42x3 平坦部
43 平行移動台
44 移動部
45 固定部
46 回転台
50 案内部
51 支持部材
51a、51b 拘束部材
51x 斜面部
51y 平坦部
52 第1案内板
52a〜52d 領域
53 第2案内板
55 案内台
58 ピン(衝突部材)
59 回転板(衝突部材)
60 送り部
61 ロール
70 分割ステータ
71 分割コア
71a ヨーク部
71b ティース部
80 ステータ

Claims (7)

  1. 短辺部及び長辺部からなる矩形の断面形状を有する平角線をエッジワイズ状に巻回してなるコイル部材の形成方法であって、
    前記平角線を線長方向に送る工程(a)と、
    押圧部材によって平角線を芯部材に押しつけながら、押圧部材を芯部材の回りに回動させることにより、前記平角線を曲げる工程(b)と、
    を含み、
    前記工程(b)では、前記平角線が閉ループ状に巻回される際に、平角線の先端部分の高さを上方または下方に移動させる、コイル部材の形成方法。
  2. 請求項1に記載のコイル部材の形成方法において、
    前記平角線として、複数の平角線を断面の外形が矩形状になるように束ねた分割平角線を用いる、コイル部材の形成方法。
  3. 断面が矩形状の平角線を線長方向に送る送り部材と、
    前記平角線の線長方向への移動を案内する案内部材と、
    前記平角線の曲げ半径を規定する芯部材と、
    前記平角線を曲げる際に平角線を前記芯部材に押しつける押圧部材と、
    前記平角線が巻回される前に、平角線の先端部分を上方または下方に移動させる先端移動機構と、
    を備えているコイル部材の組立装置。
  4. 請求項3記載のコイル部材の組立装置において、
    前記先端移動機構は、前記拘束部材に形成され、前記平角線が巻回される際に移動する方向に向かって高さが変化する傾斜部である、コイル部材の組立装置。
  5. 請求項3または4記載のコイル部材の組立装置において、
    前記先端移動機構は、前記案内部材に形成され、前記平角線が巻回される際に移動する方向に向かって高さが変化する傾斜部である、コイル部材の組立装置。
  6. 請求項3〜5のうち何れか1つに記載のコイル部材の組立装置において、
    前記先端移動機構は、前記押圧部材に形成され、前記平角線が巻回される際に移動する方向に向かって高さが変化する傾斜部である、コイル部材の組立装置。
  7. 請求項3記載のコイル部材の組立装置において、
    前記先端移動機構は、前記平角線の先端部分が上方または下方に移動するように平角線に衝突力を加える衝突部材である、コイル部材の組立装置。
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