JP5293242B2 - 電着内歯車型砥石の取付機構 - Google Patents

電着内歯車型砥石の取付機構 Download PDF

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Description

本発明は、ワークとなる歯車の外周に形成された歯面を研削する電着内歯車型砥石を、該電着内歯車型砥石を回転駆動する研削装置の駆動部に取り付けるための電着内歯車型砥石の取付機構に関するものである。
電着内歯車型砥石は、例えば特許文献1に記載のように、内歯を形成する概略円環状の台金の内歯面にcBN等の硬質の超砥粒を電着して砥粒層を形成した研削部を有するものである。このような電着内歯車型砥石は、従来の一般的な砥石のように研削装置に取り付けた上でドレスギアによりドレッシングしてその歯面を回転軸線中心となるように成形することが困難であるため、予め歯面を、台金がなす円環の中心軸線を中心とするように高精度に成形して、この中心軸線が研削装置の駆動部の回転軸線と一致するように取り付けられてワークとなる歯車の研削に使用される。
ところが、これら台金や駆動部は円環状であって互いの軸線そのものを突き合わせ得るような指標を設けたりすることができないため、このように電着内歯車型砥石の台金の中心軸線を研削装置の駆動部の回転軸線と正確に一致するように、台金の径方向の振れを調整するのは容易ではない。そこで、本発明の発明者等は、特許文献2〜4において、これら電着内歯車型砥石の台金の中心軸線と駆動部の回転軸線とを容易に一致させることが可能な電着内歯車型砥石や、その振れ調整方法および振れ調整装置を提案している。
特開平8−118145号公報 特開2006−015416号公報 特開2008−044020号公報 特開2008−044021号公報
しかしながら、これら特許文献2〜4に記載の電着内歯車型砥石やその振れ調整方法、装置では、電着内歯車型砥石を研削装置の駆動部に仮固定した後に、台金に形成したその中心軸線を中心とする円筒面状の基準面にテスタを接触させて振れ量を検出し、振れ調整を行うものであるため、軸線を一致させるのが短時間で容易になったとはいえ、ある程度の時間と熟練とを要することは避けられない。また、いずれにおいても台金は、その中心軸線に垂直な端面を駆動部の回転軸線に垂直な端面に当接させ、あるいは中心軸線方向に挟み込まれるようにして保持されているだけであるため、径方向に過大な負荷が作用すると駆動部の回転軸線と一致させられた中心軸線が偏心してしまうおそれもある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、電着内歯車型砥石を研削装置の駆動部に取り付ける際の振れ調整に熟練などを要することがなく、さらに短時間でしかも正確に台金中心軸線を駆動部回転軸線に一致させて取り付けることが可能な電着内歯車型砥石の取付機構を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、円環状をなす台金の内周面に超砥粒を電着した砥粒層を有する歯車型の研削部が形成された電着内歯車型砥石を、上記台金がなす円環の中心軸線と上記電着内歯車型砥石を回転駆動して研削を行う研削装置の駆動部の回転軸線とを一致させて上記駆動部に取り付けるための電着内歯車型砥石の取付機構であって、上記電着内歯車型砥石の台金には上記中心軸線を中心とした凸円錐面状の砥石側テーパ面が形成されるとともに、上記駆動部側には上記回転軸線を中心として上記砥石側テーパ面と等しいテーパ角を有する凹円錐面状の駆動部側テーパ面が形成されており、上記駆動部には、上記台金を上記回転軸線方向に押圧する円環状のクランパが上記回転軸線を中心に着脱可能に取り付けられて、上記駆動部側テーパ面はこのクランパに形成されるとともに、該クランパによる上記台金の押圧方向側には上記回転軸線に垂直な受け面が設けられており、上記電着内歯車型砥石は、上記台金の上記押圧方向側を向く端面を上記受け面に当接させるとともに上記砥石側テーパ面を上記駆動部側テーパ面に密着させて上記駆動部に取り付けられることにより、上記中心軸線と回転軸線とが一致させられることを特徴とする。
従って、このような取付機構によれば、台金の凸円錐面状をなす砥石側テーパ面を駆動部の凹円錐面状をなす駆動部側テーパ面に挿入するだけで、互いに等しいテーパ角を有するこれら砥石側テーパ面と駆動部側テーパ面とが密着させられることにより、電着内歯車型砥石の台金の中心軸線と研削装置の駆動部の回転軸線とが一致させられるので、歯車型の研削部が正確に台金の中心軸線を中心に形成されていれば、台金の振れ調整に熟練や時間を要することなく、この研削部を駆動部の回転軸線中心に正確に配置してワークとなる歯車の研削加工を行うことができる。
また、こうして砥石側テーパ面と駆動部側テーパ面とが密着していることにより、台金はその中心軸線に対する径方向にも支持されるので、研削加工中に電着内歯車型砥石に上記回転軸線に対する径方向に大きな負荷が作用したりしても、電着内歯車型砥石が回転軸線に対して偏心してしまうこともない。このため、電着内歯車型砥石の台金中心軸線と研削装置の駆動部回転軸線との同軸性を常に維持することができて、高精度の歯車研削を安定的に行うことが可能となる。
ここで、このように研削装置の駆動部側に駆動部側テーパ面を設けるのに、本発明では、上記駆動部に、上記台金を上記回転軸線方向に押圧する円環状のクランパを上記回転軸線を中心に着脱可能に取り付けて、上記駆動部側テーパ面はこのクランパに形成するとともに、該クランパによる上記台金の押圧方向側には上記回転軸線に垂直な受け面を設け、上記電着内歯車型砥石を、上記台金の上記押圧方向側を向く端面を上記受け面に当接させるとともに上記砥石側テーパ面を上記駆動部側テーパ面に密着させて上記駆動部に取り付けるようにしている。
この場合には、電着内歯車型砥石の台金の大きさ(台金の中心軸線方向の厚さ)に応じたクランパが必要になるものの、上記特許文献2〜4に記載されたような既設の研削装置にも、該研削装置の駆動部には手を加えることなくそのまま本発明を適用することが可能となる。しかも、駆動部に着脱可能に取り付けられるクランパと歯車型の研削部を有する電着内歯車型砥石の台金とが別体とされているので、クランパにおいてはその駆動部側テーパ面が回転軸線中心となるように駆動部に位置決め可能にすればよく、また電着内歯車型砥石においては研削部と砥石側テーパ面とを台金の中心軸線を中心に形成してこの中心軸線に上記押圧方向側を向く端面を垂直に形成すればよく、個々の部材に要求される各軸線方向の精度は比較的緩やかとなってその製造を容易とすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、電着内歯車型砥石の台金を研削装置の駆動部に取り付けることで、同時に台金の中心軸線を駆動部の回転軸線に正確に一致させることができ、振れ調整に時間や熟練を要したりすることなく、高精度の歯車研削を可能とすることができる。
本発明の実施形態の取付機構が用いられる歯車研削装置(ギアホーニング盤)の概略を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態を示す駆動部3の回転軸線Cに沿った断面図である。 図2に示す実施形態を回転軸線C、中心軸線O方向において電着内歯車型砥石4の台金11の一方の端面15に対向する側から見た図である。 本発明の実施形態の電着内歯車型砥石4における研削部12を示す図である。 第1の実施形態の変形例を示す駆動部3の回転軸線Cに沿った断面図である。 図5に示す変形例を回転軸線C、中心軸線O方向において電着内歯車型砥石4の台金11の一方の端面15に対向する側から見た図である。 本発明の第1の実施形態およびその変形例に対する参考例を示す駆動部3の回転軸線Cに沿った断面図である。 図7に示す参考例を回転軸線C、中心軸線O方向において電着内歯車型砥石4の台金11の一方の端面15に対向する側から見た図である。
図1ないし図4は、本発明の第1の実施形態を示すものである。このうち、図1は、本実施形態の取付機構が用いられる歯車研削装置(ギアホーニング盤)の概略を示すものであって、この歯車研削装置は、架台1上に一対のワーク支持軸2が水平方向に間隔をあけて同軸となるように配置されるとともに、これらのワーク支持軸2の間には、駆動部3に円環状の電着内歯車型砥石4が取り付けられた砥石ヘッド5が、この電着内歯車型砥石4の内周に上記ワーク支持軸2の軸線を通すようにして配設されており、これらワーク支持軸2によって支持されたワークとしての歯車を、この砥石ヘッド5の電着内歯車型砥石4によって研削加工する。
この電着内歯車型砥石4は、工具鋼等の金属材料により形成されて中心軸線Oを中心とした円環状をなす台金11を備え、この台金11の内周面には、歯車型の研削部12が形成されている。この研削部12は、図4に示すように台金11の内周面に周方向に向けて内外周に凹凸するように該台金11に一体に形成された歯型13の表面に、cBN砥粒やダイヤモンド砥粒等の超砥粒をNi等の金属めっき相に分散して固着した砥粒層14が電着により形成されてなるものであり、こうして砥粒層14が形成された歯型13の寸法、形状は、当該電着内歯車型砥石4によって研削されるワークとしての歯車外周の歯面と噛合して、これを所定の寸法、形状に成形しうるものとされている。
そして、この台金11の中心軸線O方向を向く一方の端面15(図2において右側の端面)と外周面との交差稜線部は、中心軸線Oを中心線として上記一方の端面15側に頂点を有する凸円錐面状に面取りされるように形成されており、この凸円錐面が砥石側テーパ面16とされている。ここで、この砥石側テーパ面16が中心軸線Oに対してなすテーパ角θは、例えば20°〜45°の範囲とされる。また、この砥石側テーパ面16以外の上記一方の端面15と、これとは反対側を向く他方の端面17とは中心軸線Oに垂直な平面状の円環面とされ、また砥石側テーパ面16以外の台金11の外周面は中心軸線Oを中心とした円筒面とされている。
このような電着内歯車型砥石4が取り付けられる研削装置の上記駆動部3は、上記電着内歯車型砥石4の台金11の外径よりも僅かに大きな内径の内周面21Aを有する円環状のアダプタ21が、上記砥石ヘッド5の円形に開口する貫通孔6内に軸受22を介して支持され、砥石ヘッド5内に備えられた図示されないモータ等の駆動手段により、このアダプタ21がなす円環の中心に位置する回転軸線C回りに回転駆動されるように構成されている。そして、本実施形態では、このアダプタ21の内周に収容された台金11が、該アダプタ21に着脱可能に取り付けられるクランパ23によって上記回転軸線C方向に押圧されることにより、電着内歯車型砥石4が駆動部3に取り付けられる。
ここで、アダプタ21の回転軸線C方向を向く一方の端面21B(図2において右側の端面)と内周面21Aとの交差稜線部には環状溝24が回転軸線Cを中心に周回するように形成されており、この環状溝24の内周面24Aは回転軸線Cを中心とした円筒面に形成されるとともに、上記端面21Bと同じ側を向く環状溝24の壁面24Bは回転軸線Cに垂直な円環面とされ、この壁面24Bには周方向に等間隔に複数のネジ孔24Cが回転軸線Cに平行に形成されている。なお、これら内周面24Aと壁面24Bとが交差する環状溝24の隅部には、内周面24Aから僅かに凹むようにして逃げ部が環状溝24の全周に亙って形成されている。
クランパ23は、この環状溝24に取り付けられており、すなわち該環状溝24に嵌挿される外周部23Aと、この外周部23Aの内周から上記アダプタ21の内周に突出する内周部23Bとが一体に形成されて、回転軸線Cに沿った断面が概略L字状を呈するようにされた円環状をなしている。すなわち、このクランパ23の外周部23Aは、その外周面23Cの外径がアダプタ21の上記環状溝24の内周面24Aの内径に対して、直径差が30〜50μmの公差で嵌め込み可能な寸法とされた円筒面状をなしている。
また、こうして外周面23Cを内周面24Aに密着させるようにして外周部23Aを環状溝24に嵌め込んだ状態で、環状溝24の上記ネジ孔24Cに対応する外周部23Aの各位置には、クランパ23をアダプタ21に取り付けるためのクランプネジ25の取付孔23Dがネジ孔24Cと同数形成されている。これらの取付孔23Dは、図3に示すように、こうして外周部23Aを環状溝24に嵌め込んだ状態でそれぞれネジ孔24Cと等しいピッチ円に沿って弧状に延びる長円形のものであって、その一端側(図2において右側)はクランプネジ25の頭部が通り抜け可能な円形貫通穴とされるとともに、これよりも他端側(図2において左側)は、クランプネジ25の軸部は挿通可能で頭部が通り抜け不可能な段付き溝に形成されている。
さらに、クランパ23の上記内周部23Bは、その回転軸線C方向両側を向く両端面がこれら回転軸線C方向両側に向かうに従い外周側に向かう凹円錐面状とされており、このうちアダプタ21の他方の端面21C側を向く凹円錐面が駆動部側テーパ面26とされて、その中心線は上記外周面23Cがなす円筒面と同軸とされるとともに、この中心線に対するテーパ角は砥石側テーパ面16の上記テーパ角θと等しくされている。なお、この内周部23Bの外周面はアダプタ21の内周面21Aよりも僅かに径の小さな円筒面状とされるとともに、この外周面と上記外周部24Aの壁面24Bに密着させられる端面とが交差する交差稜線部には、この他面から僅かに凹むようにして環状の逃げ部が形成されている。
一方、アダプタ21の上記他方の端面21Cには、フランジ27が取り付けられている。このフランジ27は、上記端面21Cに密着する円環板状の外周部27Aと、この外周部27Aの内周から上記アダプタ21の内周に突出する内周部27Bとが一体に形成されて、回転軸線Cに沿った断面がやはり概略L字状をなしている。このうち、内周部27Bは、その外周面がクランパ23の内周部23Bの上記外周面と同様にアダプタ21の内周面21Aよりも僅かに径の小さな円筒面状とされるとともに、アダプタ21の一方の端面21B側に向けられる端面は回転軸線Cに垂直な円環面とされて受け面28とされる。
さらに、このフランジ27の内周部27Bの端面と上記電着内歯車型砥石4の台金11の他方の端面17との間には、スペーサ29が介装される。このスペーサ29は、フランジ27の内周部27Bの内外径と等しい内外径を有する断面矩形のリングであり、その回転軸線C方向を向く両端面は該回転軸線Cに垂直な円環面とされる。なお、本実施形態では、これらフランジ27の内周部27B、スペーサ29、およびクランパ23の内周部23Bは、その外径が電着内歯車型砥石4の台金11の外径と略等しくされ、内径は台金11の研削部12における歯型13の歯底径よりも十分に大きな範囲で互いに等しくされている。
このような構成の取付機構において、電着内歯車型砥石4を駆動部3に取り付けるには、アダプタ21の他方の端面21Cにフランジ27が取り付けられるとともに一方の端面21Bからはクランパ23を取り外した状態で、アダプタ21の内周にスペーサ29を挿入し、次いで電着内歯車型砥石4を、その台金11の他方の端面17がスペーサ29に当接するように挿入してから、アダプタ21の一方の端面21B側の環状溝24にクランパ23を取り付ける。
ここで、クランパ23は、アダプタ21のネジ孔24Cにクランプネジ25を上記軸部が壁面24Bからある程度突き出すようにねじ込んでおいた状態で、このクランプネジ25の上記頭部が取付孔23Dの上記円形貫通穴部分を通り抜けるような回転位置に配置されて、外周部23Aがアダプタ21の環状溝24に嵌挿されるとともに内周部23Bがアダプタ21内周に挿入され、次いで回転軸線C回りに僅かに回転させられて、図2に示すように取付孔23Dの段付き溝部分にクランプネジ25が位置した状態で、クランプネジ25をねじ込むことによりその頭部が上記段付き溝部分の段部と係合して、アダプタ21の他方の端面21C側に押し込まれる。
すると、クランパ23の駆動部側テーパ面26が電着内歯車型砥石4の台金11の砥石側テーパ面16と当接、密着して台金11を回転軸線C方向にアダプタ21の他方の端面21C側に押圧し、この押圧方向側(図2において左側)を向いた台金11の他方の端面17がアダプタ21側の上記フランジ27に設けられた受け面28にスペーサ29を介して押し付けられる。従って、電着内歯車型砥石4の台金11は、これらクランパ23とフランジ27の内周部23B、27B間にスペーサ29を介して挟持されるようにクランプされて駆動部3に取り付けられる。
この取付状態において、クランパ23は、その外周部27Aの外周面23Cがアダプタ21の環状溝24の内周面24Aに上述のような公差で嵌め込まれることにより、この外周面23Cがなす円筒面の中心線が駆動部3の回転軸線Cと一致させられ、従ってこの中心線と同軸とされた駆動部側テーパ面26も回転軸線Cを中心とした凹円錐面となるように位置させられる。そして、このように回転軸線Cを中心とした駆動部側テーパ面26に、これと等しいテーパ角θの凸円錐面状をなす砥石側テーパ面26が密着させられることにより、電着内歯車型砥石4の台金11も、その中心軸線Oが上記中心線と同軸、すなわち駆動部3の回転軸線Cと同軸となるように位置決めされて該駆動部3に取り付けられることになる。
従って、上記構成の電着内歯車型砥石4の取付機構によれば、砥石側テーパ面16の中心線が電着内歯車型砥石4の研削部12における内歯車型の歯型13の中心軸線Oと、また駆動部側テーパ面26の中心線が駆動部3の回転軸線Cと、それぞれ正確に一致するように形成、配設することで、これら中心軸線Oと回転軸線Cとを一致させて研削部12が高精度に回転軸線C回りに回転させられるように電着内歯車型砥石4を駆動部3に取り付けることができる。このため、こうして軸線O、Cを一致させるための振れ調整に時間や熟練を要したりすることなく効率的に、しかしながら高精度の電着内歯車型砥石4による歯車研削が可能となる。
また、こうして砥石側テーパ面16と駆動部側テーパ面26とがなす凹凸円錐面が密着して電着内歯車型砥石4が位置決めされることにより、この電着内歯車型砥石4を回転軸線Cに対する径方向に強固に支持して駆動部3に取り付けることが可能となる。従って、たとえ研削加工時にこの径方向に向けて大きな負荷が電着内歯車型砥石4に作用しても、上述のように一致させられた回転軸線Cに対して中心軸線Oが偏心して電着内歯車型砥石4が径方向にずれてしまうようなこともなく、高精度の歯車研削を長期に亙って安定して行うことが可能となる。
さらに、本実施形態では、上記駆動部側テーパ面26が、駆動部3のアダプタ21にクランプネジ25によって着脱可能に取り付けられるクランパ23に形成されており、このクランパ23がアダプタ21の環状溝24に所定の公差をもって嵌挿させられることにより、該駆動部側テーパ面26の中心線が駆動部3の回転軸線Cと一致させられる。このため、電着内歯車型砥石4の台金11の厚さに応じたクランパ23は必要になるものの、既設の歯車研削装置の駆動部3にはそれほど手を加えることなく、本実施形態の取付機構を適用することが可能となる。
また、電着内歯車型砥石4とクランパ23とが別体に形成されて互いの砥石側テーパ面16と駆動部側テーパ面26とが密着させられる一方、電着内歯車型砥石4はその台金11の他方の端面17がスペーサ29を介してフランジ27の受け面28とされる端面に当接させられるとともに、クランパ23はその外周部23Aが環状溝24に嵌め入れられて回転軸線C方向に案内されつつクランプネジ25によって台金11を押圧して電着内歯車型砥石4を固定するので、この回転軸線C方向における駆動部側テーパ面26の位置や、中心軸線O方向における砥石側テーパ面16、端面17の位置には、それほど高い精度は要求されることがない。
さらに、クランパ23の内周部23Bの内外径や台金11の外径などにも高い精度は要求されないので、本実施形態においては、電着内歯車型砥石4の台金11の上記研削部12および砥石側テーパ面16とクランパ23の上記外周面23Cおよび駆動部側テーパ面26以外については要求される精度を緩和することができて、各部材の製造を比較的容易にすることができる。しかも、本実施形態では、上述のように電着内歯車型砥石4の台金11の他方の端面17とフランジ27の受け面28とされる端面との間にスペーサ29が介装されるので、このスペーサ29を厚さの異なるものに交換したりすることにより、台金11の厚さが異なるものになっても、クランパ23を交換することなくこれに対応することも可能となる。
次に、図5および図6は、上記第1の実施形態の変形例を示すものであって、第1の実施形態と共通する要素には同一の符号を配して説明を省略する。この変形例においては、第1の実施形態におけるアダプタ21の内周面21Aの上記一方の端面21B側が一段拡径するように外周側に拡げられて、環状溝24に連通させられる環状の取付凹部30が形成されており、この取付凹部30の上記一方の端面21B側を向く円環面が回転軸線Cに垂直とされて受け面28とされ、この取付凹部30に電着内歯車型砥石4が取り付けられている。すなわち、この変形例では受け面28がアダプタ21に一体に形成されていて、その他方の端面21C側にフランジ27やスペーサ29を設ける必要がない。
また、電着内歯車型砥石4は、第1の実施形態と同様に、中心軸線Oに沿った断面が概略矩形をなす該中心軸線Oを中心とした円環状の台金11の内周部に歯車型の研削部12が形成されるとともに、その一方の端面15と外周面との交差稜線部には、中心軸線Oに対してテーパ角θをなす凸円錐面状の砥石側テーパ面16が全周に亙って形成されたものとされている。ただし、この台金11の外径は、当該変形例における上記受け面28の外径(取付凹部30の内径)より僅かに小さく、アダプタ21の内周面21Aの内径よりは大きくされるとともに、上記砥石側テーパ面16を除いた台金11の外周面の中心軸線O方向の幅は、環状溝24の壁面24Bから受け面28までの取付凹部30の回転軸線C方向の幅と略等しくされている。
一方、クランパ23は、この変形例ではその中心線に沿った断面が概略矩形をなす円環状とされて、その外周面23Cが環状溝24の内周面24Cに上述のようなはめあい公差で摺接しつつ環状溝24内に嵌挿されるとともに、こうして環状溝24に嵌挿されたときに上記壁面24Bに対向するクランパ23の他方の端面23Eと内周面との交差稜線部には、該クランパ23がなす円環の中心線を中心としたテーパ角θの凹円錐面状をなして上記砥石側テーパ面16に密着する駆動部側テーパ面26が形成されている。
このように構成された変形例の取付機構においても、上述のように取付凹部30に電着内歯車型砥石4を収容して環状溝24にクランパ23を嵌め入れ、第1の実施形態と同様のクランプネジ25によって電着内歯車型砥石4を回転軸線C方向に他方の端面17側に押圧することにより、この他方の端面17が上記受け面28に当接するとともに駆動部側テーパ面26が砥石側テーパ面16に密着し、台金11の中心軸線Oが駆動部3の回転軸線Cと一致させられて電着内歯車型砥石4が取り付けられる。
従って、このような変形例の取付機構においても、第1の実施形態と同様に高精度の歯車研削加工を行うことができる。また、第1の実施形態と比べて、アダプタ21の内周面21Aに取付凹部30を形成しなければならないものの、他方の端面21C側にフランジ27やスペーサ29を備える必要がなく、さらにクランパ23の形状も簡略化することができるので、一層簡略な機構により電着内歯車型砥石4を研削装置に取り付けることが可能となる。なお、電着内歯車型砥石4の台金11の中心軸線O方向の幅によって受け面28と上記他方の端面17との間に透き間が空くような場合にはスペーサ29を介装してもよい。
さらに、図7および図8は、本発明の第1の実施形態およびその変形例に対する参考例を示すものである。すなわち、上記第1の実施形態やその変形例では電着内歯車型砥石4をクランパ23によって上記回転軸線C方向に押圧して、その押圧方向側(アダプタ21の他方の端面21C側)に設けた受け面28に台金11を当接させることにより電着内歯車型砥石4を取り付けていたが、この参考例ではこのようなクランパ23を設けずに、電着内歯車型砥石4の台金11をクランプネジ25によって直接押圧して、アダプタ23の受け面28に当接させるとともに、その砥石側テーパ面16を駆動部側テーパ面26に密着させている。なお、この参考例でも、第1の実施形態と共通する要素には同一の符号を配して説明を省略する。
具体的に、この参考例において、電着内歯車型砥石4の台金11は、内周部に中心軸線Oを中心とした研削部12が形成された円環状とされている点では第1の実施形態と同様であるが、その外周部には、上記中心軸線O方向を向く一方の端面15側に、中心軸線Oに沿った断面が概略矩形をなす円環板状のフランジ部32が外周側に張り出すように形成されており、このフランジ部32の上記一方の端面15とは反対側の他方の端面32Aは中心軸線Oに垂直とされるとともに、該フランジ部32には第1の実施形態のクランパ23に設けられた取付孔23Dと同様の取付孔32Bが形成されている。
そして、このフランジ部32と台金11の中心軸線O方向を向く他方の端面17との間の外周面は、この他方の端面17側に向かうに従い漸次縮径する中心軸線Oを中心とした凸円錐面状とされて、本参考例における砥石側テーパ面16とされている。なお、この参考例における砥石側テーパ面16が上記中心軸線Oに対してなすテーパ角αは、第1の実施形態におけるテーパ角θよりも小さく、例えば2°〜5°の範囲とされる。
一方、駆動部3のアダプタ21においては、その回転軸線C方向を向く一方の端面21Bに上記フランジ部32を収容可能な環状溝24が形成され、ただしこの環状溝24の内周面24Aはフランジ部32の外周面との公差が第1の実施形態のように厳密に設定されてはおらず、このフランジ部32の外径よりも僅かに大きな内径とされている。また、この環状溝24の上記一方の端面21B側を向く壁面24Bは回転軸線Cに垂直な円環面とされて本参考例における受け面28とされ、クランプネジ25はこの受け面28(壁面24B)にねじ込まれている。
さらに、アダプタ21の内周面21Aには、この受け面28の内周縁からアダプタ21の図示されない他方の端面21C側(図8において左側)に向けて、該アダプタ21の回転軸線Cを中心としてこの他方の端面21C側に向かうに従い回転軸線Cに対して上記砥石側テーパ面16と等しいテーパ角αで漸次縮径する凹円錐面状の駆動部側テーパ面26が形成されている。
そして、本参考例の取付機構では、電着内歯車型砥石4の台金11がクランプネジ25によって回転軸線C方向にアダプタ21の上記他方の端面21C側に押圧されて、上記フランジ部32の他方の端面32Aが受け面28に当接したところで、上記砥石側テーパ面16が駆動部側テーパ面26に密着することにより、台金11の中心軸線Oが駆動部3の回転軸線Cと一致させられて電着内歯車型砥石4が駆動部3に取り付けられるようになされている。
従って、このような参考例においても、第1の実施形態やその変形例と同様にこうして砥石側テーパ面16と駆動部側テーパ面26とが密着することによって熟練や時間を要さずとも電着内歯車型砥石4の台金11の中心軸線Oを駆動部3の回転軸線Cと正確に一致させることができるので、高精度の歯車研削加工を行うことが可能となる。また、砥石側テーパ面16が形成された電着内歯車型砥石4の台金11そのものが、クランパやスペーサ等を介することなく直接的に駆動部3のアダプタ21に形成された駆動部側テーパ面26に密着させられて取り付けられるので、回転軸線Cに対する径方向に過大な負荷が作用しても偏心を生じたりすることなく、このような高精度の加工を一層安定して行うことが可能となる。
さらに、本参考例では上述のように、電着内歯車型砥石4の台金11におけるフランジ部32の他方の端面32Aがアダプタ21に形成された環状溝24の受け面28に当接したところで、砥石側テーパ面16が駆動部側テーパ面26に密着するようにされているため、これら台金11の端面32Aや砥石側テーパ面16、アダプタ21の受け面24や駆動部側テーパ面26に比較的高い成形精度を要しはするものの、これら端面32Aと受け面28および砥石側テーパ面16と駆動部側テーパ面26との2面ずつで電着内歯車型砥石4を拘束して駆動部3に取り付けることができるため、その取付剛性の向上を図ってさらに安定的かつ高精度の歯車研削を促すことができる。また、部材の数も一層削減することができるので、その管理や取り扱いもさらに簡略化することが可能となる。
3 駆動部
4 電着内歯車型砥石
11 台金
12 研削部
16 砥石側テーパ面
21 アダプタ
23 クランパ
24 環状溝
25 クランプネジ
26 駆動部側テーパ面
27 フランジ
28 受け面
29 スペーサ
30 取付凹部
32 フランジ部
O 電着内歯車型砥石4の台金11の中心軸線
C 駆動部3の回転中心
θ、α 砥石側テーパ面16と駆動部側テーパ面26のテーパ角

Claims (1)

  1. 円環状をなす台金の内周面に超砥粒を電着した砥粒層を有する歯車型の研削部が形成された電着内歯車型砥石を、上記台金がなす円環の中心軸線と上記電着内歯車型砥石を回転駆動して研削を行う研削装置の駆動部の回転軸線とを一致させて上記駆動部に取り付けるための電着内歯車型砥石の取付機構であって、上記電着内歯車型砥石の台金には上記中心軸線を中心とした凸円錐面状の砥石側テーパ面が形成されるとともに、上記駆動部側には上記回転軸線を中心として上記砥石側テーパ面と等しいテーパ角を有する凹円錐面状の駆動部側テーパ面が形成されており、
    上記駆動部には、上記台金を上記回転軸線方向に押圧する円環状のクランパが上記回転軸線を中心に着脱可能に取り付けられて、上記駆動部側テーパ面はこのクランパに形成されるとともに、該クランパによる上記台金の押圧方向側には上記回転軸線に垂直な受け面が設けられており、上記電着内歯車型砥石は、上記台金の上記押圧方向側を向く端面を上記受け面に当接させるとともに上記砥石側テーパ面を上記駆動部側テーパ面に密着させて上記駆動部に取り付けられることにより、上記中心軸線と回転軸線とが一致させられることを特徴とする電着内歯車型砥石の取付機構。
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