JP5229004B2 - 電着内歯車型砥石の取付機構 - Google Patents

電着内歯車型砥石の取付機構 Download PDF

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Description

本発明は、ワークとなる歯車の外周に形成された歯面を研削する電着内歯車型砥石を、該電着内歯車型砥石を回転駆動する研削装置の駆動部に取り付けるための電着内歯車型砥石の取付機構に関するものである。
電着内歯車型砥石は、例えば特許文献1に記載のように、内歯を形成する概略円環状の台金の内歯面にcBN等の硬質の超砥粒を電着して砥粒層を形成した研削部を有するものである。このような電着内歯車型砥石は、従来の一般的な砥石のように研削装置に取り付けた上でドレスギアによりドレッシングしてその歯面を回転軸線中心となるように成形することが困難であるため、予め歯面を、台金がなす円環の中心軸線を中心とするように高精度に成形して、この中心軸線が研削装置の駆動部の回転軸線と一致するように取り付けられてワークとなる歯車の研削に使用される。
ところが、これら台金や駆動部は円環状であって互いの軸線そのものを突き合わせ得るような指標を設けたりすることができないため、このように電着内歯車型砥石の台金の中心軸線を研削装置の駆動部の回転軸線と正確に一致するように、台金の径方向の振れを調整するのは容易ではない。そこで、本発明の発明者等は、特許文献2〜4において、これら電着内歯車型砥石の台金の中心軸線と駆動部の回転軸線とを容易に一致させることが可能な電着内歯車型砥石や、その振れ調整方法および振れ調整装置を提案している。
特開平8−118145号公報 特開2006−015416号公報 特開2008−044020号公報 特開2008−044021号公報
しかしながら、これら特許文献2〜4に記載の電着内歯車型砥石やその振れ調整方法、装置では、電着内歯車型砥石を研削装置の駆動部に仮固定した後に、台金に形成したその中心軸線を中心とする円筒面状の基準面にテスタを接触させて振れ量を検出し、振れ調整を行うものであるため、軸線を一致させるのが短時間で容易になったとはいえ、ある程度の時間と熟練とを要することは避けられない。また、いずれにおいても台金は、その中心軸線に垂直な端面を駆動部の回転軸線に垂直な端面に当接させ、あるいは中心軸線方向に挟み込まれるようにして保持されているだけであるため、径方向に過大な負荷が作用すると駆動部の回転軸線と一致させられた中心軸線が偏心してしまうおそれもある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、電着内歯車型砥石を研削装置の駆動部に取り付ける際の振れ調整に熟練などを要することがなく、さらに短時間でしかも正確に台金中心軸線を駆動部回転軸線に一致させて取り付けることが可能な電着内歯車型砥石の取付機構を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、円環状をなす台金の内周面に超砥粒を電着した砥粒層を有する歯車型の研削部が形成された電着内歯車型砥石を、上記台金がなす円環の中心軸線と上記電着内歯車型砥石を回転駆動して研削を行う研削装置の駆動部の回転軸線とを一致させて上記駆動部に取り付けるための電着内歯車型砥石の取付機構であって、上記駆動部は、上記回転軸線を中心とした円環状をなして該回転軸線回りに回転駆動させられるアダプタを備え、上記台金は、上記回転軸線方向の一方の側からその外周部を上記アダプタの内周部に嵌合させるように挿入されて、該回転軸線方向の他方の側に押圧されることにより上記駆動部に取り付けられ、上記台金の外周部と上記アダプタの内周部との一方には径方向に突出する複数の凸部が周方向に間隔をあけて形成されるとともに、他方には上記凸部をそれぞれ収容する凹部が形成されており、これらの凹凸部は、上記アダプタの周方向における一方の側の側面同士が、上記台金を上記回転軸線方向の他方の側に押圧したときに互いに当接する方向に上記回転軸線に対して傾斜する傾斜側面とされるとともに、上記アダプタの周方向における他方の側の側面同士は上記回転軸線に平行に延びる平行側面とされていることを特徴とする。
このような取付機構においては、上記凸部を上記凹部に収容しつつ台金の外周部をアダプタの内周部に嵌合させるように台金を上記回転軸線方向の一方の側から挿入して他方の側に押圧すると、これら凹凸部の傾斜側面同士が当接してその傾斜に案内されるように駆動部の回転軸線に対する台金の位置が調整され、凹凸部の平行側面同士が当接したところで台金が駆動部に対して位置決めされる。従って、こうして位置決めされた状態において台金の中心軸線が駆動部の回転軸線と一致するように上記凹凸部を形成しておけば、上述のように台金をアダプタに嵌め入れて押圧するだけで、容易かつ正確に駆動部に取り付けることが可能となる。
また、こうして取り付けられた台金は、周方向に間隔をあけて複数形成された凹凸部が回転軸線に平行な平行側面同士を互いに密着させてアダプタに保持されているため、回転軸線に対する径方向に大きな負荷を受けても、いずれか少なくとも一組の凹凸部の平行側面がこの負荷の作用する方向に対向するように配置させることにより、かかる負荷に十分に抗して台金の中心軸線が回転軸線から偏心してしまうのを防ぐことが可能となる。なお、このように台金の偏心を防ぎ、また確実に上述のような台金中心軸線と駆動部回転軸線との一致を図るには、これらの凹凸部は、少なくとも3組以上が周方向に等間隔に配設されるように形成されるのが望ましい。
さらに、上記凹凸部における平行側面を、上記凸部が上記台金の外周部にあるときには上記凹凸部において上記アダプタの回転方向に対する後方側に、上記凸部が上記アダプタの内周部にあるときには上記凹凸部において該アダプタの回転方向側に、形成することにより、回転軸線に対して平行なこの平行側面によって駆動部の回転駆動力を確実にアダプタから台金に伝達することができて、より効率的な歯車研削を行うことが可能となる。さらにまた、上記台金の外周部と上記アダプタの内周部とに、上記台金を上記回転軸線方向の他方の側に押圧して上記凹凸部の傾斜平面同士と平行側面同士が当接したときに互いに当接する段差部を形成することにより、台金の取付剛性の向上を図って一層安定した研削加工を促すことができる。
以上説明したように、本発明によれば、電着内歯車型砥石の台金を研削装置の駆動部に取り付けることで、同時に台金の中心軸線を駆動部の回転軸線に正確に一致させることができ、振れ調整に時間や熟練を要したりすることなく、高精度の歯車研削を可能とすることができる。
本発明の実施形態の取付機構が用いられる歯車研削装置(ギアホーニング盤)の概略を示す斜視図である。 本発明の一実施形態を示す駆動部3の回転軸線Cに沿った断面図である。 図2に示す実施形態を回転軸線C、中心軸線O方向において電着内歯車型砥石4の台金11の一方の端面15に対向する側から見た図である。 図2に示す実施形態の電着内歯車型砥石4における研削部12を示す図である。 図3におけるYXY断面図である。 図3におけるZZ断面図である。
図1ないし図6は、本発明の一実施形態を示すものである。このうち、図1は、本実施形態の取付機構が用いられる歯車研削装置(ギアホーニング盤)の概略を示すものであって、この歯車研削装置は、架台1上に一対のワーク支持軸2が水平方向に間隔をあけて同軸となるように配置されるとともに、これらのワーク支持軸2の間には、駆動部3に円環状の電着内歯車型砥石4が取り付けられた砥石ヘッド5が、この電着内歯車型砥石4の内周に上記ワーク支持軸2の軸線を通すようにして配設されており、これらワーク支持軸2によって回転可能に支持されたワークとしての歯車を、この砥石ヘッド5の電着内歯車型砥石4と噛合させつつ該電着内歯車型砥石4を駆動部3の回転軸線C回りに回転方向Tに回転させることによって研削加工する。
この電着内歯車型砥石4は、工具鋼等の金属材料により形成されて中心軸線Oを中心とした円環状をなす台金11を備え、この台金11の内周面には、歯車型の研削部12が形成されている。この研削部12は、図4に示すように台金11の内周面に周方向に向けて内外周に凹凸するように該台金11に一体に形成された歯型13の表面に、cBN砥粒やダイヤモンド砥粒等の超砥粒をNi等の金属めっき相に分散して固着した砥粒層14が電着により形成されてなるものであり、こうして砥粒層14が形成された歯型13の寸法、形状は、上述のように当該電着内歯車型砥石4によって研削されるワークとしての歯車外周の歯面と噛合して、これを所定の寸法、形状に成形しうるものとされている。
このような電着内歯車型砥石4が取り付けられる研削装置の上記駆動部3は、上述のように円環状をなす上記台金11よりも一回り大きなやはり円環状をなすアダプタ21が、上記砥石ヘッド5の円形に開口する貫通孔内に軸受22を介して支持され、砥石ヘッド5内に備えられた図示されないモータ等の駆動手段により、このアダプタ21がなす円環の中心に位置する回転軸線C回りに回転駆動されるように構成されている。
そして、本実施形態では、電着内歯車型砥石4の台金11は、その中心軸線Oをアダプタ21の回転軸線Cと一致させるようにして、この回転軸線C方向の一方の側(図2においては右側、図5においては左側、図6においては下側。)からその外周部をアダプタ21の内周部に嵌合させるように挿入され、このアダプタ21に備えられたクランパ23のクランプネジ24によって該回転軸線C方向の他方の側(図2においては左側、図5においては右側、図6においては上側。)に押圧されることにより、駆動部3に取り付けられる。
ここで、台金11の外周部には、当該台金11が上記クランパ23によって押圧されるその押圧方向(図2においては右から左に向かう方向、図5においては左から右に向かう方向、図6においては下から上に向かう方向。)に向けて外径が一段小さくなるように段差部15が形成されているとともに、アダプタ21の内周部には、これとは逆に上記押圧方向に向けて内径が一段小さくなるように段差部25が形成されている。これらの段差部15、25は、それぞれ上記中心軸線Oや回転軸線Cに垂直な円環状の平坦面とされ、段差部15は台金11の上記中心軸線O方向略中央に位置し、段差部25も台金11が取り付けられるアダプタ21の内周部の回転軸線C方向略中央に位置するように形成されている。また、段差部15を間にして段状に形成された台金11外周部の外径は、同じく段差部25を間に段状に形成されるアダプタ21内周部の内径よりも極僅かに小さくされている。
そして、本実施形態では、これら台金11の外周部とアダプタ21の内周部とのうち、それぞれ上記段差部15、25よりも上記押圧方向の後方側の外内径が一段大径となる部分に、台金11にあっては上記中心軸線Oに対する径方向外側に突出する凸部16が周方向に間隔をあけて複数形成されているとともに、アダプタ21にあってはこれらの凸部16を収容する凹部26が上記回転軸線Cに対する径方向外側に凹むようにそれぞれ形成されていて、これらの凹凸部16、26が嵌合させられて台金11外周部がアダプタ21内周部に挿入される。より具体的に、台金11の外周部には3つ以上の12の凸部16が周方向に等間隔に、かつ中心軸線O回りに所定角度ずつ回転対称に形成されているとともに、アダプタ21内周部には凸部16と同数の12の凹部26がやはり周方向に等間隔に、かつ回転軸線C回りに所定角度ずつ回転対称に形成されている。
このうち、凸部16は、台金11外周部の大径となる部分において、上記段差部15よりも極僅かに中心軸線O方向の一方の側(回転軸線C方向の一方の側と同じ側。上記押圧方向の後方側。)からこの一方の側を向く台金11の一方の端面11Aまでの間に台金11と一体に形成されていて、周方向に沿った断面が図6に示すように上記押圧方向に向けて幅狭となる中心軸線O方向に扁平した台形状をなし、かかる断面台形状が一定の大きさのまま径方向に向けて突出するように形成されている。
そして、この凸部16の断面がなす台形は、同図4に示すように互いに平行な上底および下底が上記中心軸線Oに垂直に配置されるとともに、これら上底および下底に交差する2辺のうち、周方向の一方の側(図3および図6において右側)に位置する辺は中心軸線Oに平行に延びて該上底および下底に直交させられる直辺とされる一方、これとは反対の周方向の他方の側(図3および図6において左側)に位置する辺は、上記押圧方向側に向かうに従い上記直辺に向けて傾斜する斜辺とされている。
従って、これら直辺と斜辺とに連なる凸部16の周方向を向く側面も、直辺に連なる側面は中心軸線Oに平行に延びる平行側面16Aとされる一方、斜辺に連なる側面は上記押圧方向側に向かうに従いこの平行側面16A側に向けて一定の傾斜角度θで傾斜する傾斜側面16Bとされる。また、上記上底および下底に連なる凸部16の側面16C、16Dは中心軸線Oに垂直とされ、このうち上記押圧方向後方側の下底に連なる側面16Dは台金11の上記一方の端面11Aと面一とされている。さらに、凸部16の外周側を向く端面16Eは、中心軸線Oを中心とした円筒面状をなすようにされている。
一方、このような凸部16を収容するアダプタ21内周部の凹部26は、アダプタ21における上記回転軸線C方向の一方の側を向く端面21Aに開口して、上述のようにアダプタ21の内周部から径方向外側に凹むように形成されており、その周方向に沿った断面は、上記凸部16の周方向に沿った断面がなす台形と略同じ大きさの台形状をなすようにされている。従って、この凹部26の上記周方向の一方の側に位置して回転方向T側を向く側面は、回転軸線Cに平行に延びる平行側面26Aとされるとともに、上記周方向の他方の側に位置してこの平行側面26Aに対向し回転方向Tの後方側を向く側面は、上記押圧方向側に向かうに従い該平行側面26A側に向けて上記傾斜角度θと等しい傾斜角度θで傾斜する傾斜側面26Bとされる。なお、この傾斜角度θは、5°〜30°程度の範囲に設定されるのが望ましい。
また、凹部26の上記押圧方向後方側を向く底面26Cは回転軸線Cに垂直な平坦面とされるとともに、凹部26の径方向内側(回転軸線C側)を向く側面26Dは回転軸線Cを中心とした円筒面状とされ、この側面26Dと上記平行側面26Aおよび傾斜側面26Bとの交差稜線部には逃げ部26Eがそれぞれ形成されている。ただし、この側面26Dがなす円筒面の半径は、上記凸部16の外周側を向く端面16Eがなす中心軸線Oを中心とした円筒面の半径よりも僅かに大きくされ、さらにアダプタ21の上記端面21Aから底面26Cまでの凹部26の深さは、凸部16の上下底に連なる上記側面16C、16D間の厚さよりも僅かに大きくされている。
このような断面台形状をなす凹部26に、略等しい大きさの同じく断面台形状をなす凸部16が上記押圧方向に挿入されることにより、凹凸部16、26の傾斜側面16B、26B同士は中心軸線Oおよび回転軸線C方向に対向するようにして当接するとともに、こうして傾斜側面16B、26B同士が当接した状態からさらに凸部16を押圧方向に押し込むことで、これら傾斜側面16B、26Bの傾斜に案内されるように、凸部16が凹部26に対して相対的に上記周方向の一方の側(回転方向Tの後方側)にずれ動いて、その平行側面16Aが凹部26の平行側面26Bに当接し、凸部16が凹部26に嵌合して台金11がアダプタ21に位置決めされる。
そこで、こうして位置決めされた状態で上記クランパ23のクランプネジをねじ込むことにより、台金11は上記押圧方向に押圧されてアダプタ21に固定される。ここで、本実施形態におけるクランパ23は、図3に示すように互いに嵌合した複数組の凹凸部16、26のそれぞれの間に、周方向に等間隔となるように凹凸部16、26の組と同数配設されており、これら凹凸部16、26が嵌合して台金11がアダプタ21に位置決めされた位置決め状態において、台金11の上記端面11A側に突出するようにアダプタ21に設けたクランプ部材23Aを、上記クランプネジ24をねじ込むことで押圧方向側に押し付けることで、このクランプ部材23Aを介して台金11を押圧する。
より詳しくは、上記位置決め状態において各凹凸部16、26の間に、中心軸線Oおよび回転軸線Cに直交する断面がアダプタ21側に中心線Xを有して台金11側にはみ出す円形をなす凹所31が画成されるように、台金11の上記端面11Aの外周側とアダプタ21の上記21Aの内周側とにはそれぞれ切欠部31A、31Bが形成され、このうちアダプタ側の切欠部31B内には、該凹所31の断面がなす円形より僅かに径の小さな円板状で、ただしその円周の一部は弦をなすように台金11側の切欠部31Aよりも大きく切り欠かれた上記クランプ部材23Aが、該クランプ部材23Aがなす円板の中心線を上記中心線Xに一致させて該中心軸X回りに回転可能に収容され、この円板の中心線に沿ってクランプ部材23Aを貫通したクランプネジ24が、上記中心線Xに沿って押圧方向に向けアダプタ21にねじ込まれるように構成されている。
従って、クランプネジ24を緩めて、クランプ部材23Aの切り欠かれた部分をアダプタ11の内周側に向けた状態では、クランプ部材23Aが干渉することなく台金11のアダプタ11内周部への挿脱が可能である。そして、この状態から台金11をアダプタ11に挿入して上述のように凹凸部16、26を嵌合させ、次いでクランプ部材23Aを中心線X回りに回転させることにより図3に示すように台金11側の切欠部31Aに突出させてクランプネジ24をねじ込むことにより、図5に示すように切欠部31Aがクランプ部材23Aによって押し付けられて台金11が上記押圧方向に押圧され、アダプタ21内周部に固定される。
なお、台金11とアダプタ21の上記段差部15、25は、こうしてクランパ23によって台金11が押圧されてアダプタ21内周部に固定されたところで、互いに当接するように中心軸線O方向および回転軸線C方向の位置が設定されている。また、クランプ部材23Aには上記円板の中心線を中心とした例えば中心角90°の円弧状の凹溝23Bが形成されるとともに、アダプタ21には切欠部31B内に突出してこの凹溝23Bに収容されるピン32が取り付けられていて、これによりクランプ部材23Aの回転が凹溝23Bの円弧の範囲に限定されて、その一端では上述のように台金11が挿脱可能な状態とされ、他端ではクランプ部材23Aが切欠部31B内に突出してクランプネジ24により台金11を押圧、固定可能な状態とされるように構成されている。
さらに、クランプ部材23Aを押圧するクランプネジ24の頭部には、該クランプネジ24が挿通されたクランプ部材23Aの貫通穴内周に摺接するOリングのような弾性部材33が介装させられており、クランプネジ24を緩めた状態からねじ込んだときには、クランプ部材23Aが上記凹溝23Bの他端の位置まで回転して切欠部31Aに突出するように供回りさせられ、またクランプネジ24をねじ込んだ状態から緩めるときには、逆にクランプ部材23Aが上記凹溝23Bの一端の位置まで回転するように供回りさせられて、台金11が挿脱可能な状態となるようにされている。さらにまた、切欠部31Bの底面とクランプ部材23Aとの間には、こうしてクランプネジ24を緩めたときにクランプ部材23Aを押圧方向とは反対向きに付勢して浮き上がらせる皿バネ等の付勢部材34が介装されている。
このように構成された電着内歯車型砥石4の取付機構においては、上記凹凸部16、26が周方向に間隔をあけて複数形成されていて、特に本実施形態では3つ以上の12の凹凸部16、26が周方向に等間隔に形成されており、各凹凸部16、26が上述のように嵌合した状態で台金11の中心軸線Oが駆動部3の回転軸線Cと一致するように凹凸部16、26を形成しておくことにより、台金11をアダプタ21内周部に挿入してこれら凹凸部16、26を嵌合させ、クランパ23のクランプネジ24によってクランプ部材23Aを介して上記押圧方向に押圧するだけで、振れ調整に時間や労力、熟練等を要することなく、高精度の歯車研削加工を行うことが可能となる。
すなわち、例えば本実施形態のように12の凹凸部16、26が周方向に等間隔に形成されていると、台金11およびアダプタ21の中心軸線Oおよび回転軸線Cを挟んで互いに反対側に位置する凹凸部16、26同士では、該中心軸線Oおよび回転軸線Cに対する直径方向に見たときに、その上記傾斜側面16B、26B同士が傾斜する向きは互いに反対向きの上記押圧方向に向かうに従い互いに接近する向きのV字状をなすことになる。従って、これら凹凸部16、26を嵌合させて上述のように傾斜側面16B、26B同士を当接させることにより、台金11は、上記直径方向に垂直な直径方向に向けて上記V字の二等分線上に中心軸線Oが位置するように案内されて平行側面16A、26A同士が当接させられることにより位置決めされ、同じことが中心軸線Oおよび回転軸線Cを挟んで反対側に位置する各組の凹凸部16、26で生じるので、台金11の中心軸線Oをアダプタ21の回転軸線Cに高精度に一致させることができるのである。
また、例えば凹凸部16、26が3つのように奇数の場合でも、1組の凹凸部16、26に対しては、中心軸線Oおよび回転軸線Cを挟んで反対側に位置する2組の凹凸部16、26が協働することにより、同様に台金11を案内することができる。さらに、たとえ凹凸部16、26が2組であっても、例えばこれらを中心軸線Oおよび回転軸線Cを中心に90°の位置に配設することにより、上述のように傾斜側面16B、26Bにより案内された凹凸部16、26の平行側面16A、26Aが当接して位置決めされた状態で、台金11の中心軸線Oが駆動部3の回転軸線Cと一致するようにしておけば、やはりこうして凹凸部16、26を嵌合させるだけで高精度の加工が可能となる。
さらにまた、こうして取り付けられた台金11は、その凹凸部16、26の上記中心軸線Oおよび回転軸線Cに平行な平行側面16A、26A同士を当接させているので、研削加工中に中心軸線Oおよび回転軸線Cに対する径方向に大きな負荷が研削部12から台金11に作用しても、これを平行側面16Aと当接した平行側面26Aによって受け止めることができて、電着内歯車型砥石4が駆動部3の回転軸線Cに対して偏心してしまうような事態を防ぐことができる。従って、上記構成の取付機構によれば、上述のような高精度の加工を長期に亙って安定して行うことが可能となる。
また、本実施形態では、上記凹凸部16、26のうちの凸部16が台金11の外周部に形成されるとともに、凹部26はアダプタ21の内周部に形成されているのに対し、これら凹凸部16、26の上記平行側面16A、26Aは駆動部3におけるアダプタ21の回転方向Tに対する後方側に配設されており、従って駆動部3による回転駆動力は専らこれら平行側面16A、26Aを介してアダプタ21から台金11に伝達されることになる。このため、中心軸線O方向および回転軸線C方向に向けてはこれら中心軸線Oおよび回転軸線Cと平行なこれら平行側面16A、26Bによって上記回転駆動力をより効率的に台金11に伝達することが可能となり、さらに安定した加工を図ることができる。
なお、本実施形態ではこうして凸部16が台金11外周部に、凹部26はアダプタ21内周部に形成されているが、これとは逆に凸部をアダプタ内周部に内周側に突出するように形成するとともに、この凸部を収容する凹部を台金の外周部に形成するようにしてもよい。そして、この場合に、上述のように平行側面を介して駆動部の回転駆動力を電着内歯車型砥石に伝達するには、該平行側面をこれら凹凸部においてアダプタの回転方向側に配置すればよく、またこの場合の傾斜側面は、上記押圧方向の後方側に向かうに従い平行側面側すなわち駆動部による回転方向側に傾斜することになる。
ただし、このように平行側面16A、21Aによって台金11に回転駆動力を伝達することを考慮しなければ、凹凸部16、26が嵌合可能ならその周方向におけるいずれの側面同士が平行側面とされ、あるいは傾斜側面とされていてもよい。すなわち、アダプタ21の周方向における一方の側の側面同士が、台金11を回転軸線C方向の他方の側である上記押圧方向に押圧したときに互いに当接する方向に傾斜する傾斜側面とされ、他方の側の側面同士が回転軸線Cに平行に延びる平行側面とされていればよい。
さらに、本実施形態では台金11の外周部とアダプタ21の内周部とに段差部15、25が形成されており、これらの段差部15、25が、上述のようにクランパ23によって台金11が押圧されて凹凸部16、26が嵌合した状態でアダプタ21内周部に固定されたところで、互いに当接するようにされているので、クランパ23による押圧力をこれら段差部15、25で受け止めて台金11を強固に固定することができ、電着内歯車型砥石4の台金11の取付剛性を向上させて一層安定した研削加工を促すことが可能となる。
さらにまた、本実施形態ではこうして台金11を押圧してアダプタ21の内周部に固定するクランパ23が、円周の一部が弦をなすように切り欠かれた円板状のクランプ部材23Aを介してクランプネジ24により台金11を押圧固定するものであり、クランプネジ24を取り外したりすることなく僅かに緩めて、この切欠の部分をアダプタ21の内周部に向けるようにクランプ部材23Aを回転させることで上述のように台金11の挿脱が可能となる。このため、一層容易に電着内歯車型砥石4の取り付けが可能となるとともに、クランプネジ24やクランプ部材23Aの脱落や紛失のおそれもない。
ただし、本実施形態ではこのような円板状のクランプ部材23Aを用いて台金11を押圧固定するようにしているが、例えばクランプネジによって台金を直接的にアダプタに押圧してクランプしてもよい。また、精度が十分に確保されるなら、例えば上記凸部をクランプネジによってアダプタに着脱可能に取り付けられるキー部材に形成しておいて、このクランプネジをねじ込むことによりキー部材の凸部によって台金を押圧するとともに、該キー部材に形成された凸部を凹部に嵌合させて、互いの傾斜側面と平行側面とにより台金の位置決めを行うようにしてもよい。
3 駆動部
4 電着内歯車型砥石
11 台金
12 研削部
15、25 段差部
16 凸部
16A 凸部16の平行側面
16B 凸部16の傾斜側面
21 アダプタ
23 クランパ
23A クランプ部材
24 クランプネジ
26 凹部
26A 凹部26の平行側面
26B 凹部26の傾斜側面
O 電着内歯車型砥石4の台金11の中心軸線
C 駆動部3の回転中心
T 駆動部3におけるアダプタ21の回転方向

Claims (3)

  1. 円環状をなす台金の内周面に超砥粒を電着した砥粒層を有する歯車型の研削部が形成された電着内歯車型砥石を、上記台金がなす円環の中心軸線と上記電着内歯車型砥石を回転駆動して研削を行う研削装置の駆動部の回転軸線とを一致させて上記駆動部に取り付けるための電着内歯車型砥石の取付機構であって、
    上記駆動部は、上記回転軸線を中心とした円環状をなして該回転軸線回りに回転駆動させられるアダプタを備え、
    上記台金は、上記回転軸線方向の一方の側からその外周部を上記アダプタの内周部に嵌合させるように挿入されて、該回転軸線方向の他方の側に押圧されることにより上記駆動部に取り付けられ、
    上記台金の外周部と上記アダプタの内周部との一方には径方向に突出する複数の凸部が周方向に間隔をあけて形成されるとともに、他方には上記凸部をそれぞれ収容する凹部が形成されており、
    これらの凹凸部は、上記アダプタの周方向における一方の側の側面同士が、上記台金を上記回転軸線方向の他方の側に押圧したときに互いに当接する方向に上記回転軸線に対して傾斜する傾斜側面とされるとともに、上記アダプタの周方向における他方の側の側面同士は上記回転軸線に平行に延びる平行側面とされていることを特徴とする電着内歯車型砥石の取付機構。
  2. 上記平行側面は、上記凸部が上記台金の外周部にあるときには上記凹凸部において上記アダプタの回転方向に対する後方側に、上記凸部が上記アダプタの内周部にあるときには上記凹凸部において該アダプタの回転方向側に、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電着内歯車型砥石の取付機構。
  3. 上記台金の外周部と上記アダプタの内周部とには、上記台金を上記回転軸線方向の他方の側に押圧して上記凹凸部の傾斜平面同士と平行側面同士が当接したときに互いに当接する段差部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電着内歯車型砥石の取付機構。
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