JP5292543B2 - Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶とその製造方法及び光デバイス - Google Patents

Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶とその製造方法及び光デバイス Download PDF

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本発明は、鉛フリーなBi置換希土類鉄ガーネット単結晶とその製造方法、及びそのBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を備えた光デバイスに関するものである。
光アイソレータや光サーキュレータ等に使用されるファラデー回転子には、LPE(Liquid Phase Epitaxy:液相エピタキシャル)法により育成されたBi置換希土類鉄ガーネット単結晶(以下、必要に応じて、「ガーネット単結晶」という)が用いられる。LPE法は、原料を坩堝に投入して溶融することで融液とし、その融液に育成用基板を接触させてガーネット単結晶をエピタキシャル成長させる単結晶育成方法である。融液にはB2O3やBi2O3等と共にPbOが使われるため、育成されたガーネット単結晶中へのPb(鉛)の混入が避けられなかった。
近年、有害性が大きい化学物質が環境へ与える悪影響を避けるために、製品中への有害物質の含有を規制しようという動きが世界的な規模で進んでおり、鉛も有害物質として指定されている。このような有害物質の規制の一例として、ヨーロッパ連合(EU)で施行されている有害化学物質使用規制指令(Restriction on Hazardous Substances:以下、「RoHS指令」という)等が挙げられる。従って、ガーネット単結晶においても少量ではあるが混入する鉛が環境汚染の要因になり得るとして問題になってきた。
そこでガーネット単結晶中への鉛の混入を無くすために、鉛を含まない融液からのガーネット単結晶の育成が必要とされている。特に、光アイソレータに組み込まれるガーネット単結晶の場合には、ファラデー回転角の関係から波長1.3μm〜1.6μm帯の光通信用途で、光の偏光面を45度程度回転させる厚さが必要であった。
更に前記所定の厚さと共に、45度のファラデー回転角を生じる厚さで換算したときの挿入損失(Insertion Loss:以下、「IL」という)を、光アイソレータとしての市場要求値である0.10dB以下に低減することが肝要である。従来の鉛含有融液からガーネット単結晶を育成する場合には、原料を溶融する坩堝には耐熱性並びに耐食性等の観点からPt(白金)が用いられている。この場合ガーネット単結晶の育成が大気中で行われると、坩堝材の白金が酸化して融液に溶解し、育成したガーネット単結晶中に前記白金も4価の白金イオン(Pt4+)として微少量混入する。
そして、ガーネット単結晶中に混入した2価の鉛イオン(Pb2+)と4価の白金イオン(Pt4+)が光吸収を引き起こし、それらに誘発された2価又は4価の鉄イオン(Fe2+又はFe4+)が1.3〜1.6μmの波長帯域において光吸収を増大させ、ILの増大を招くとされている。
ガーネット単結晶では3価が安定なので、2価の不純物が過剰な場合には4価の添加物で電荷補償を行い、4価の不純物が過剰な場合には2価の添加物で電荷補償が行われる。従来のガーネット単結晶はPbを含有していたために、このPbが2価イオン(Pb2+)及び4価イオン(Pb4+)としてガーネット単結晶中に存在し、ガーネット単結晶全体として2価イオン(Pb2+)と4価イオン(Pt4+およびPb4+)の含有バランスがほぼ等しく保たれていたものと思われる。その結果、従来のガーネット単結晶では光吸収を増大させるFe2+やFe4+の発生が少なかったため、ILの増大が抑制されていたものと考えられる。
しかし鉛を含まない融液ではPb2+及びPb4+が皆無となるため、その融液から育成されたガーネット単結晶中では相対的にPt4+が過剰になる。従って、この過剰なPt4+と電荷補償を行うために2価イオンであるFe2+が発生するため光吸収が増大し、ILの増大も招いてしまう。
そこで、坩堝材に白金ではなくAu(金)を使用すると共に、鉛を含まない融液によるガーネット単結晶の育成方法が考案されている。例えば、特許文献1には鉛を使わない融液成分として、Pbの代わりにNaといったアルカリ金属を添加することが示唆されている。
またPb2+の代わりに、同じ2価であるCaを添加してILの増大を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2006−169093号公報(第5−9頁) 特開2007−153696号公報(第3−7頁)
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法で育成したガーネット単結晶では、Naの含有量によってはファラデー回転子のILが増大してしまう。更に、特許文献1では、坩堝や攪拌用冶具の材料として主に金を用いているので、ガーネット単結晶中にPt4+は混入せずPt4+による光吸収は発生しない。しかし、耐熱性及び機械的強度などの観点からLPE法では白金材が用いられる。更に、特許文献1ではNaの添加をNaOHで行う製造方法が示されているが、火傷や失明のおそれがあるため、NaOHは扱いづらいという課題もある。
又、特許文献2に記載の製造方法では、Bi2O3-B2O3溶剤にCaが少量でも添加されると結晶育成条件が変化して、量産性に重要な結晶の成長速度が低下してしまうため、鉛を全く含まないガーネット単結晶を量産ベースで製造することは困難であった。更に、Caの含有量によってはガーネット単結晶の品質劣化やILの増大を招いてしまっていた。
本発明は上記課題に基づいて為されたものであり、その目的は白金製の坩堝を使用しながら鉛を含有せず、品質劣化も無く量産性に富み、且つ0.10dB以下のILを可能とするガーネット単結晶を提供することである。
本発明は、融液の無鉛化により過剰となったPt4+と電荷補償を行うために、同じ2価で
あるMn又は第2族元素の少なくとも1つの元素を添加すると共に、無鉛化されたガーネット単結晶に取り込まれる、Mn又は第2族元素(Be, Mg, Ca, Sr, Ba, Ra)の少なくとも1つの元素の濃度と、Pt濃度との差分に対する、ガーネット単結晶のIL値との関係に基づき、ILの低減、量産性の確保、並びに品質向上を図ることを基本概念とするものである。
本発明の請求項1に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶は、Pbを含有せず且つPtを含有し、
更に、Mn又は第2族元素の少なくとも1つの元素が添加されると共に、Mn又は第2族元素の少なくとも1つの元素をMで表し、
前記Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶中の、M濃度(atppm)を[M]、Pt濃度(atppm)を[Pt]と表し、[M]と[Pt]との関係式Δを
Figure 0005292543

と表したときに、Δが-0.31atppm以上2.08atppm以下に設定されることを特徴とするBi置換希土類鉄ガーネット単結晶である。
更に、請求項2に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶は、
前記Δが-0.16atppm以上1.04atppm以下に設定されることを特徴とする請求項1に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶である。
更に、請求項3に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶は、
厚さが232μm以上258μm以下であって、
波長1.31μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1740以上1940以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶である。
又、請求項4に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶は、
厚さが350μm以上416μm以下であって、
波長1.55μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1084以上1284以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶である。
又、請求項5に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶は、
厚さが369μm以上443μm以下であって、
波長1.59μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1017以上1217以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶である。
又、請求項6に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶の製造方法は、
Pt製の坩堝に、少なくともBi2O3とFe2O3、及びMO又はMO2又はM2O3(但し、MはMn又は第2族元素の少なくとも1つ)の何れかの混合物を含み、且つ、鉛化合物を含まないフラックスを入れ、
Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶中の、M濃度(atppm)を[M]、Pt濃度(atppm)を[Pt]と表し、[M]と[Pt]との関係式Δを
Figure 0005292543

と表したときに、Δが-0.31atppm以上2.08atppm以下に設定される前記Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶を非磁性ガーネット結晶基板上に育成する製造方法である。
更に、請求項7に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶の製造方法は、
前記Δが-0.16atppm以上1.04atppm以下に設定されるBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を製造することを特徴とする請求項6に記載の製造方法である。
更に、請求項8に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶の製造方法は、
前記Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶を酸化抑制ガス雰囲気中で育成することを特徴とする請求項6又は7に記載の製造方法である。
更に、請求項9に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶の製造方法は、
Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶を232μm以上258μm以下の厚さに育成して、
波長1.31μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1740以上1940以下のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を製造することを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の製造方法である。
又、請求項10に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶の製造方法は、
Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶を350μm以上416μm以下の厚さに育成して、
波長1.55μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1084以上1284以下のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を製造することを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の製造方法である。
又、請求項11に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶の製造方法は、
Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶を369μm以上443μm以下の厚さに育成して、
波長1.59μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1017以上1217以下のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を製造することを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の製造方法である。
又、本発明の請求項12記載の発明は、
前記請求項1乃至5の何れかに記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を備えた、光アイソレータ、光サーキュレータ、光アッテネータ、ファラデーミラー、磁界センサ、磁気光学スイッチである。
本発明に係るガーネット単結晶に依れば、その結晶中に鉛を含まないため環境に悪影響を与えることが無い。又、請求項1のガーネット単結晶と請求項6の製造方法に依れば、Mn又は第2族元素の少なくとも1つの元素を添加すると共に、Pt濃度に対する最適なMn又は第2族元素濃度をΔ値で-0.31atppm以上2.08atppm以下と設定することにより、ガーネット単結晶中におけるFe2+の発生を抑制して光吸収を低減し、光の波長1.3μm〜1.6μm帯におけるILを0.10dB以下とすることが可能となった。
更に、請求項2のガーネット単結晶と請求項7の製造方法に依れば、Δ値を-0.16atppm以上1.04atppm以下と設定することにより、ガーネット単結晶中におけるFe2+の発生を抑制して光吸収を低減し、光の波長1.3μm〜1.6μm帯におけるILを0.05dB以下とすることが可能となった。
更に請求項3のガーネット単結晶と請求項9の製造方法に依ればIL0.10dB以下を達成しながら、光の波長1.31μmにおいて1740deg/cm以上1940deg/cm以下のファラデー回転係数を得ることが出来るため、育成したガーネット単結晶の厚さを232μm以上258μm以下の範囲まで薄膜化しても45度のファラデー回転角を得ることが可能となる。更に、熱処理によりFe2+に起因したILを低減することも可能になると共に、ガーネット単結晶中でのFe4+の増加によるIL増大を防止することも出来る。
また請求項4のガーネット単結晶と請求項10の製造方法に依ればIL0.10dB以下を達成しながら、光の波長1.55μm において1084deg/cm以上1284deg/cm以下のファラデー回転係数を得ることが出来るため、育成したガーネット単結晶の厚さを350μm以上416μm以下の範囲まで薄膜化しても45度のファラデー回転角を得ることが可能となる。更に、熱処理によりFe2+に起因したILを低減することも可能になると共に、ガーネット単結晶中でのFe4+の増加によるIL増大を防止することも出来る。
また請求項5のガーネット単結晶と請求項11の製造方法に依ればIL0.10dB以下を達成しながら、光の波長1.59μm において1017deg/cm以上1217deg/cm以下のファラデー回転係数を得ることが出来るため、育成したガーネット単結晶の厚さを369μm以上443μm以下の範囲まで薄膜化しても45度のファラデー回転角を得ることが可能となる。更に、熱処理によりFe2+に起因したILを低減することも可能になると共に、ガーネット単結晶中でのFe4+の増加によるIL増大を防止することも出来る。
又、偏光面の45度回転に必要な、ガーネット単結晶の厚さの増大が抑制されるので、ガーネット単結晶の成長速度の著しい低下並びに厚さの増大による結晶欠陥や亀裂の発生を防止することも可能となる。従って、量産性の確保とガーネット単結晶の品質向上を図ることが出来る。
更に、請求項8に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶の製造方法に依れば、育成雰囲気に酸化抑制ガスを用いているため、融液中のPtの酸化が抑制されてPt4+の増加が防止され、Fe2+の発生を抑制することが可能となる。
又、請求項12に記載の各光デバイスに依れば、前記請求項1乃至5の何れかに記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を備えることにより、各光デバイス中に搭載されるガーネット単結晶が鉛を含まないため環境に悪影響を与えることが無い。
前記の通り融液に混入する4価のイオンとして、坩堝材の白金からのPt4+混入が考えられる。更に、ガーネット単結晶の無鉛化に伴い、Pb2+及びPb4+が皆無になると相対的にPt4+が過剰になる。その結果、Fe2+が発生して光吸収が発生しILを増大させると考えられる。そこで、本発明者らはこの過剰なPt4+と2価イオンとのガーネット単結晶中における含有バランスを図るために、Pb2+に替わる別の2価イオンとしてMn2+を添加し、Fe2+の発生を抑制しつつ前記含有バランスを保つことでILを低減するべく、鋭意検討を重ねた。
その結果、本発明者らはガーネット単結晶に取り込まれる、Mn又は第2族元素(Be, Mg, Ca, Sr, Ba, Ra)の少なくとも1つの元素の濃度と、Pt濃度との濃度差に対する、ガーネット単結晶のIL値との関係を見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明のガーネット単結晶はLPE法で育成され、フラックス成分(溶媒)としてB(B2O3)やBi(Bi2O3)を用いると共に、ガーネット成分としてBi(Bi2O3), Gd(Gd2O3), Tb(Tb4O7), Ho(Ho2O3), Fe(Fe2O3), Ga(Ga2O3), Al(Al2O3)を用いる。更に、フラックス成分(溶媒)として鉛化合物(PbO, PbF2)は用いない。
本発明に係るBi置換希土類鉄ガーネット単結晶は、R3-xBixFe5-wAwO12の組成式で表される。Biはガーネット単結晶の主要な構成元素でもあり、フラックス成分とガーネット成分の両方の役割を兼ねている。そして主なガーネット成分には各種希土類元素の酸化物、Fe2O3、及びFeと置換可能な元素の酸化物が用いられる。本願における希土類元素Rは、単独で安定してFeとガーネット単結晶を作ることができるY, Eu, Gd, Tb, Ho, Yb, Lu, Nd, Tm, La, Sm, Dy, Er, Ce, Prからなる群から選ばれる一種又は二種以上の元素 などである。又、Feと置換可能な元素Aは、Ga, Al, In, Sc, Co, Ni, Cr, V, Ti, Si, Ge, Mg, Zn, Nb, Ta, Sn, Zr, Hf, Pt, Rh, Te, Os, Ce, Luからなる群から選ばれる一種又は二種以上の元素などである。
更にPbを皆無としたことで、融液にPb2+の代わりに2価のMnイオン(Mn2+)を適量添加することで、Mn2+とPt4+が電荷補償し合ってガーネット単結晶に入り込んでイオンバランスを取り、Fe3+がFe2+やFe4+になって引き起こされる光吸収の発生を防止し、ILを抑制している。
2価イオンには前記Mn2+の他にも種々存在し、これらはガーネット単結晶の成分イオンと置換して入るので、成分イオンに近いイオン半径を持つ2価イオンが好ましい。これらのイオンを含む酸化物としてCaO, MgO, MnO, MnO2, Mn2O3等を原料中に投入してガーネット単結晶を育成する。又、その他の第2族元素の何れかを用いても良い。
ガーネット単結晶中のBi含有量はファラデー回転係数に影響を与え、Bi含有量が多いほどファラデー回転係数は大きくなる。しかし、Bi含有量が組成式で1.5を超えると育成用基板との格子定数の整合が取れなくなり、結晶欠陥や亀裂が増加する。一方0.7以下では、ファラデー効果が小さくなるため十分なファラデー回転係数(deg/cm)が得られず、波長1.5μm帯における45度回転に必要なガーネット単結晶の厚さが500μmを超えてしまう。厚さの増大はガーネット単結晶の育成時間の増大や結晶欠陥、亀裂の増大に繋がり不適切である。このことから組成式におけるBi含有量xは0.7<x≦1.5の範囲が妥当である。
一方、前記Ga, Al, In等とFeが置換されることによりファラデー回転係数(deg/cm)が小さくなり、45度回転に必要な厚さが増加する。組成式におけるこれらの元素のFe置換量wは、0<w≦1.5が妥当である。前記wを0<w≦1.5に設定する理由は、wが1.5を超えると45度回転に必要な磁性ガーネット単結晶の厚さが500μmを超えてしまうからである。
次に、本発明のガーネット単結晶の製造方法の一例を示すが、本発明のガーネット単結晶の製造方法は以下に限定されるものではない。
まずPt製の坩堝を用意し、その中にフラックス成分とガーネット成分の元素の酸化物粉末を投入する。フラックス成分として酸化ホウ素(B2O3)を、又、ガーネット単結晶のエピタキシャル膜を形成させる金属酸化物の一例として、ガーネット原料の酸化ガドリニウム(Gd2O3)、酸化ビスマス(Bi2O3)、酸化ホルミウム(Ho2O3)、酸化ガリウム(Ga2O3)、アルミナ(Al2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、及び添加物としてMO、MO2、M2O3の何れか1つの各粉末を混合して白金坩堝内に入れて加熱溶融する。但し、MはMn又は第2族元素の少なくとも1つの元素を示す。融液の組成は種々の異なるものを用いる。ここで本発明では、従来フラックス成分として使用されている鉛化合物(酸化鉛(PbO)など)を投入しない。なお、前記Ga2O3及びAl2O3を投入せず、更にGd2O3に代えて酸化テルビウム(Tb4O7)を投入するように変更しても良い。
次に、坩堝を1000〜1200℃に加熱してフラックス成分とガーネット成分の各粉末を溶融して十分に撹拌し、融液を均一に混合したのち温度を700〜950℃に下げて融液を過冷却状態にする。この融液の液面に、直径76〜85mm,厚さ0.5mm,格子定数12.475〜12.515Åで、組成(GdCa)3(GaMgZr)5O12又はNd3Ga5O12を持つ面方位{111}の非磁性ガーネット結晶基板(以下、SGGG基板という)を回転させながら接触させ、LPE法によって前記{111}面上にガーネット単結晶を810℃程度、窒素ガス雰囲気中で育成させた。成長速度は約0.2μm/分以上が確保された。
育成雰囲気に窒素ガスを用いた理由は、融液中のPtの酸化を抑制してPt4+の増加を防ぎ、Fe2+の発生を抑制するためである。従って、融液中のPtの酸化が抑制される酸化抑制ガス雰囲気であれば窒素ガスに限らず用いることが可能である。
ガーネット単結晶を所定の厚さ(例.約500μm)まで育成する。又、育成されたガーネット単結晶の結晶格子定数はSGGG基板の格子定数に依存し、12.4745Åであった。これらの格子定数を有する(GdHoBi)3(GaAlFe)5O12又は(TbHoBi)3Fe5O12で示される組成のガーネット単結晶からSGGG基板を除去し、厚さ232μm以上258μm以下の範囲まで研磨し、両面に無反射コート膜を蒸着してIL特性を評価した。
複数のガーネット単結晶を評価した結果、本発明者らはガーネット単結晶に含有される、Mn又は第2族元素の少なくとも1つの元素の濃度とPt濃度との差分を、以下のような数式で関係づけることにより、前記差分をガーネット単結晶のIL値を所望の値に設定するためのパラメータとして使用出来ることを導き出した。
Figure 0005292543
上記数式において、[M]をガーネット単結晶中におけるM濃度(atppm)、[Pt]を同じくガーネット単結晶中におけるPt濃度(atppm)とする。なお、前記の通りMはMn又は第2族元素の少なくとも1つの元素を表す。
本発明に係るガーネット単結晶では、Pt濃度に対する最適なMn又は第2族元素濃度をΔ値で-0.31atppm以上2.08atppm以下と設定することにより、ガーネット単結晶中におけるFe2+の発生を抑制して光吸収を低減し、光の波長1.3μm〜1.6μm帯におけるILを0.10dB以下とすることが可能となる。
より好ましくは、Δ値を-0.16atppm以上1.04atppm以下と設定する。このようにΔ値を設定することにより、ガーネット単結晶中におけるFe2+の発生を抑制して光吸収を低減し、光の波長1.3μm〜1.6μm帯におけるILを0.05dB以下とすることが可能となる。
(実施例1−4)
以下、本発明に係るガーネット単結晶の実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。表1に、本発明に係るガーネット単結晶の一例であるGd系ガーネット単結晶の各組成式と、偏光面45度のファラデー回転角を有する結晶厚さ(μm)、ファラデー回転係数(deg/cm)、Mn濃度(atppm)、Pt濃度(atppm)、Δ値(atppm)、及び中心波長1.31μmにおけるIL値(dB)をそれぞれ示す。表1において上から順に、各々実施例1〜4とした。作製したガーネット単結晶の組成分析と、Mn濃度及びPt濃度の分析は、ICP分析法で行った。
Figure 0005292543
実施例1−4の結果から、数1のΔを1.98atppm、0.50atppm、-0.04atppm、0.79atppmに設定することにより、IL0.10dB以下を実現可能であることが確認された。
更に、実施例2−4の結果から、数1のΔを0.50atppm、-0.04atppm、0.79atppmに設定することにより、IL0.05dB以下を実現可能であることが確認された。
更に、IL0.10dB以下又は0.05dB以下を達成しながら、各実施例において厚さ245μm以下でファラデー回転係数1840deg/cm以上を得られたことが分かった。
(比較例1−2)
ガーネット単結晶中のMn濃度及びPt濃度を変更した以外は、実施例と同様の条件で比較例1−2のガーネット単結晶を作製した。そして、作製したガーネット単結晶を前記実施例1−4と同様に評価した。
各比較例より、Δを-0.57atppm、2.23atppmに設定すると、IL特性が0.10dBを超えてしまうことが判明した。
なお、ガーネット単結晶中におけるM濃度の設定は、M原料粉末の坩堝への投入量を変更することで変化させることが出来る。坩堝へ投入された量から育成されたガーネット単結晶中に含有される比率は一定の値を示す。従って、この比率に従って坩堝への投入量を制御することにより、前記M濃度を所望の範囲内に収めることが可能となる。
一方、ガーネット単結晶中におけるPt濃度を所望の範囲内に収めるには、育成雰囲気の酸素濃度を制御すれば良い。
なお、本発明に係る別のガーネット単結晶のサンプルをSGGG基板から除去した後、厚さ232μm以上258μm以下の範囲まで研磨し、両面に無反射コート膜を蒸着してIL特性を評価した。その結果、ファラデー回転係数は波長1.31μmで1740deg/cm以上1940deg/cm以下、IL特性は0.10dB以下であることが確認された。
また、別のガーネット単結晶のサンプルをSGGG基板から除去した後、厚さ350μm以上416μm以下の範囲まで研磨し、両面に無反射コート膜を蒸着してIL特性を評価した。その結果、ファラデー回転係数は波長1.55μmで1084deg/cm以上1284deg/cm以下、IL特性は0.10dB以下であることが確認された。
更に別のガーネット単結晶のサンプルをSGGG基板から除去した後、厚さ369μm以上443μm以下の範囲まで研磨し、両面に無反射コート膜を蒸着してIL特性を評価した。その結果、ファラデー回転係数は波長1.59μmで1017deg/cm以上1217deg/cm以下、IL特性は0.10dB以下であることが確認された。
以上、本発明に係るガーネット単結晶に依れば、光の波長1.31μmにおいて、IL0.10dB以下を達成しながら1740deg/cm以上1940deg/cm以下のファラデー回転係数を得ることが出来るため、育成したガーネット単結晶の厚さを232μm以上258μm以下の範囲まで薄膜化しても45度のファラデー回転角を得ることが可能となる。更に、熱処理によりFe2+に起因したILを低減することも可能になると共に、ガーネット単結晶中でのFe4+の増加によるIL増大を防止することも出来る。
また光の波長1.55μmにおいて、IL0.10dB以下を達成しながら1084deg/cm以上1284deg/cm以下のファラデー回転係数を得ることが出来るため、育成したガーネット単結晶の厚さを350μm以上416μm以下の範囲まで薄膜化しても45度のファラデー回転角を得ることが可能となる。更に、熱処理によりFe2+に起因したILを低減することも可能になると共に、ガーネット単結晶中でのFe4+の増加によるIL増大を防止することも出来る。
また光の波長1.59μmにおいて、IL0.10dB以下を達成しながら1017deg/cm以上1217deg/cm以下のファラデー回転係数を得ることが出来るため、育成したガーネット単結晶の厚さを369μm以上443μm以下の範囲まで薄膜化しても45度のファラデー回転角を得ることが可能となる。更に、熱処理によりFe2+に起因したILを低減することも可能になると共に、ガーネット単結晶中でのFe4+の増加によるIL増大を防止することも出来る。
又、偏光面の45度回転に必要な、ガーネット単結晶の厚さの増大が抑制されるので、ガーネット単結晶の成長速度の著しい低下並びに厚さの増大による結晶欠陥や亀裂の発生を防止することも可能となる。従って、量産性の確保とガーネット単結晶の品質向上を図ることが出来る。
以上のガーネット単結晶を搭載して作製された光アイソレータ、光サーキュレータ、光アッテネータ、ファラデーミラー、磁界センサ、及び磁気光学スイッチの何れかである光デバイスは、その光デバイス中に搭載されるガーネット単結晶が鉛を含まないため環境に悪影響を与えることが無い。

Claims (12)

  1. Pbを含有せず且つPtを含有し、
    更に、Mn又は第2族元素の少なくとも1つの元素が添加されると共に、Mn又は第2族元素の少なくとも1つの元素をMで表し、
    前記Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶中の、M濃度(atppm)を[M]、Pt濃度(atppm)を[Pt]と表し、[M]と[Pt]との関係式Δを
    Figure 0005292543

    と表したときに、Δが-0.31atppm以上2.08atppm以下に設定されることを特徴とするBi置換希土類鉄ガーネット単結晶。
  2. 前記Δが-0.16atppm以上1.04atppm以下に設定されることを特徴とする請求項1に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶。
  3. 厚さが232μm以上258μm以下であって、
    波長1.31μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1740以上1940以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶。
  4. 厚さが350μm以上416μm以下であって、
    波長1.55μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1084以上1284以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶。
  5. 厚さが369μm以上443μm以下であって、
    波長1.59μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1017以上1217以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶。
  6. Pt製の坩堝に、少なくともBi2O3とFe2O3、及びMO又はMO2又はM2O3(但し、MはMn又は第2族元素の少なくとも1つ)の何れかの混合物を含み、且つ、鉛化合物を含まないフラックスを入れ、
    Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶中の、M濃度(atppm)を[M]、Pt濃度(atppm)を[Pt]と表し、[M]と[Pt]との関係式Δを
    Figure 0005292543

    と表したときに、Δが-0.31atppm以上2.08atppm以下に設定される前記Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶を非磁性ガーネット結晶基板上に育成する製造方法。
  7. 前記Δが-0.16atppm以上1.04atppm以下に設定されるBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を製造することを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶を酸化抑制ガス雰囲気中で育成することを特徴とする請求項6又は7に記載の製造方法。
  9. Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶を232μm以上258μm以下の厚さに育成して、
    波長1.31μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1740以上1940以下のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を製造することを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の製造方法。
  10. Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶を350μm以上416μm以下の厚さに育成して、
    波長1.55μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1084以上1284以下のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を製造することを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の製造方法。
  11. Bi置換希土類鉄ガーネット単結晶を369μm以上443μm以下の厚さに育成して、
    波長1.59μmにおいてファラデー回転係数(deg/cm)が1017以上1217以下のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を製造することを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の製造方法。
  12. 請求項1乃至5の何れかに記載のBi置換希土類鉄ガーネット単結晶を備えた、光アイソレータ、光サーキュレータ、光アッテネータ、ファラデーミラー、磁界センサ、磁気光学スイッチ。
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