JP5287336B2 - 記録装置、記録装置における閾値設定方法 - Google Patents

記録装置、記録装置における閾値設定方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えばインクジェット式プリンターなどの記録装置、記録装置における閾値設定方法に関する。
従来から、記録材(インク)をターゲットに付着させることにより記録処理を施す記録装置の一種として、インクジェット式プリンター(以下、「プリンター」という。)が広く知られている。このプリンターは、記録ヘッド(記録手段)に供給されるインクを記録ヘッドに形成されたノズルから噴射することによりターゲットとしての用紙にインクを付着させて印刷(記録処理)を施すようになっている。
このようなプリンターの中には、例えば特許文献1に記載されるように、キャリッジにセンサーを搭載すると共に、該センサーによりキャリッジの動作に伴って用紙の端を検出するものがある。このセンサーは、用紙を支持するプラテン(支持部材)に向けて信号としての光を照射(送信)し、そのプラテン又は用紙により反射した反射光を受光(受信)するようになっている。そして、プリンターは、プラテンにより反射した光と用紙により反射した光との受光量(受信情報)の違いに応じて、そのセンサーと対応する位置における用紙の有無を判別することにより用紙の端を検出するようにしていた。
ところで、こうした反射光を受光する光学式のセンサーは、対象物との距離が遠くなるほど受光量は少なくなる。そのため、経年劣化に伴ってセンサーの感度が低下すると、元々センサーからの距離が遠いプラテンの溝部により反射した光の受光量の変化に比べて、距離が近い用紙に反射した光の受光量の変化の方が大きくなる。
したがって、プラテン上のリブ(突起部)とリブとの間に縁なし印刷を行うために形成された溝部により反射される光の受光量を基準として、用紙あり用紙なしを判定する際の閾値(ターゲット識別閾値)を定めると、センサーの感度が低下した際に、その閾値による受光量と実際の用紙により反射した光の受光量とが逆転してしまい、正確に用紙の端を検出することができない虞があった。
そこで、このような虞を回避するべく、特許文献1では、プラテンの溝部の底面よりもセンサーに近い位置で反射した光の受光量を閾値設定の基準とするために、溝部に検出用の突起を設け、該突起により反射される光の受光量を基準として閾値を定めていた。
特開2007−136774号公報
ところが、このような溝部に突起を設けた場合には、その突起の表面における光を反射する反射面が紙粉やインクミストにより汚染されてしまうことがあり得る。そのため、そうなると突起の反射面とセンサーとの距離に対応した正確な受光量を得ることができなくなり、やはり用紙の端を正確に検出することができなかった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、記録装置内の汚染要因の影響を抑制してターゲット識別閾値を設定すると共に、耐久性を向上させることができる記録装置、記録装置における閾値設定方法を提供することにある。
[適用例1]
上記目的を達成するために、本発明の記録装置は、突起部および非突起部が形成された支持部材と、主走査方向に沿って移動し、前記支持部材の前記突起部に裏面が支持されたターゲットの表面に記録材を付着させて記録を施す記録手段と、前記記録手段と共に移動し、前記支持部材に対して信号を送信し、反射した反射信号を受信する送受信手段と、前記送受信手段が受信した受信情報に基づいて前記送受信手段の感度を判断し、前記受信情報に基づいて前記支持部材と前記ターゲットとを識別するためのターゲット識別閾値を設定する閾値設定手段と、を備え、前記送受信手段が前記非突起部に対して信号を送信し、前記非突起部からの前記受信情報を受信する状態における、前記送受信手段と前記非突起部との間の距離は、前記送受信手段が前記突起部に対して信号を送信し、前記突起部からの前記受信情報を受信する状態における、前記送受信手段と前記突起部との間の距離よりも遠く、前記閾値設定手段は、前記送受信手段の感度が相対的に良好な第1の感度と判断した場合に、前記受信情報のうち前記非突起部からの前記受信情報を基準として前記ターゲット識別閾値を設定すると共に、前記送受信手段の感度が前記第1の感度よりも低下した第2の感度と判断した場合に、前記受信情報のうち前記突起部からの前記受信情報を基準として前記ターゲット識別閾値を設定する。
[適用例2]
また、適用例1に記載の記録装置であって、前記閾値設定手段は、前記非突起部と前記突起部とからの各受信情報の差分と、前記送受信手段の感度を判定可能な感度判定閾値とに基づいて、前記送受信手段の感度が前記第1の感度か前記第2の感度かを判断してもよい。
[適用例3]
また、適用例1に記載の記録装置であって、前記送受信手段は、前記ターゲットに対して信号を送信し、前記ターゲットから反射した反射信号を受信し、前記閾値設定手段は、前記送受信手段が受信した前記受信情報のうち前記ターゲットからの前記受信情報と、前記送受信手段の感度を判定可能な感度判定閾値とに基づいて、前記送受信手段の感度が前記第1の感度か前記第2の感度かを判断してもよい。
[適用例4]
また、適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の記録装置であって、前記突起部の頂面には、前記主走査方向と交差する副走査方向に沿って延びる凹条が形成され、前記送受信手段が前記非突起部に対して信号を送信する状態における、前記送受信手段と前記非突起部との間の距離は、前記送受信手段が前記凹条に対して信号を送信する状態における、前記送受信手段と前記凹条との間の距離よりも遠くてもよい。
[適用例5]
また、上記目的を達成するために、本発明の閾値設定方法は、主走査方向に往復移動をすることが可能な送受信手段により、突起部および非突起部が形成された支持部材に対して信号を送信し、前記支持部材により反射した反射信号を受信する送受信ステップと、前記送受信手段により受信された受信情報に基づいて、前記送受信手段の感度を判断するステップと、前記受信情報に基づいて、前記突起部により裏面が支持されたターゲットと前記支持部材とを識別するためのターゲット識別閾値を設定する閾値設定ステップとを備え、前記送受信手段が前記非突起部に対して信号を送信し、前記非突起部からの前記受信情報を受信する状態における、前記送受信手段と前記非突起部との間の距離は、前記送受信手段が前記突起部に対して信号を送信し、前記突起部からの前記受信情報を受信する状態における、前記送受信手段と前記突起部との間の距離よりも遠く、前記送受信手段の感度が相対的に良好な第1の感度と判断された場合に、前記受信情報のうち前記非突起部からの前記受信情報を基準として前記ターゲット識別閾値を設定し、前記送受信手段の感度が前記第1の感度よりも低下した第2の感度と判断された場合に、前記受信情報のうち前記突起部からの前記受信情報を基準として前記ターゲット識別閾値を設定する。
[適用例6]
また、適用例5に記載の閾値設定方法であって、前記送受信手段の感度を判断するステップにおいて、前記非突起部と前記突起部とからの各受信情報の差分と、前記送受信手段の感度を判定可能な感度判定閾値とに基づいて、前記送受信手段の感度が前記第1の感度か前記第2の感度かを判断してもよい。
[他の適用例]
あるいは、上記目的を達成するために、本発明の記録装置は、ターゲットを支持する複数の突起部が形成された支持部材と、主走査方向に沿って移動しつつ、前記支持部材の前記突起部に裏面を支持された前記ターゲットの表面に記録材を付着させて記録を施す記録手段と、該記録手段と共に移動しつつ、前記支持部材に対して信号を送信して、該支持部材により反射した反射信号を受信する送受信手段と、該送受信手段が受信した受信情報のうち、前記突起部において反射した反射信号に基づく前記受信情報を基準として前記支持部材と前記ターゲットとを識別するためのターゲット識別閾値を設定する閾値設定手段とを備える。
この構成によれば、ターゲット識別閾値を設定する際に基準となる位置と送受信手段との距離が、ターゲットと送受信手段との距離とほぼ同じになるため、送受信手段の受信感度低下に伴う影響を抑制してターゲット識別閾値を設定することができる。すなわち、ターゲット識別閾値を設定する基準となる受信情報を、支持部材上において非突起部よりも送受信手段に近い位置に位置する突起部により反射した反射信号に基づく受信情報とした。そのため、送受信手段の受信感度の低下に伴うターゲット識別閾値を設定するための受信情報の変化を、突起部よりも送受信手段から遠い位置に位置する非突起部で反射した反射信号の受信情報の変化に比べて、ターゲットにより反射した反射信号の受信情報に近づけることができる。したがって、送受信手段の受信感度が低下した場合でも、ターゲットと支持部材とを識別することができるため、記録装置の耐久性を向上させることができる。また、突起部はターゲットを支持する部位であるため、記録が施されるターゲットと摺接することにより、頂部がターゲットにより払拭されてその汚染が抑制される。したがって、記録装置内の汚染要因の影響を抑制してターゲット識別閾値を設定すると共に、耐久性を向上させることができる。
本発明の記録装置において、前記送受信手段は、前記支持部材上の非突起部と、該非突起部から突出した前記突起部との反射信号をそれぞれ受信し、前記閾値設定手段は、前記非突起部と前記突起部との各受信情報の差分と、前記送受信手段の感度を判定可能な感度判定閾値とに基づいて、該送受信手段の感度を相対的に感度が良好な第1の感度と判断した場合に、前記非突起部の受信情報を基準として前記ターゲット識別閾値を設定すると共に、前記送受信手段の感度を前記第1の感度よりも感度が低下した第2の感度と判断した場合に、前記突起部の受信情報を基準として前記ターゲット識別閾値を設定する。
この構成によれば、送受信手段の感度に応じてターゲット識別閾値を設定する基準となる受信情報を変更するため、ターゲットと支持部材の誤検出をより抑制することができる。すなわち、送受信手段の感度が相対的に良好な第1の感度である場合には、ターゲットと支持部材との受信情報に十分な差異があるため、非突起部の受信情報を基準とすることで突起部とターゲットとの間に余裕を持たせたターゲット識別閾値を設定することができる。一方、送受信手段の感度が第1の感度よりも低下した第2の感度であると判断した場合には、送受信手段からの距離がターゲットと近い突起部の受信情報を基準としてターゲット識別閾値を設定する。そのため、送受信手段の受信感度低下に伴ってターゲットが受ける影響に沿うようにターゲット識別閾値を設定することができる。したがって、突起部の受信情報を基準としてターゲット識別閾値を設定することにより、送受信手段の受信感度が低下した場合でも突起部とターゲットとの誤検出を抑制することができる。
本発明の記録装置において、前記送受信手段から送信された信号が該送受信手段に向かって反射する前記突起部の頂面には、前記主走査方向と交差する副走査方向に沿って延びる凹条が形成されている。
ターゲットと該ターゲットを支持する突起部の頂面とでは、送受信手段からの距離の差が小さいため、送信から受信の間に減衰する信号の割合が同程度となる。すなわち、ターゲットの受信情報と突起部の受信情報とでは、差異が小さく誤検出が生じやすい。この点、この構成によれば、突起部の頂面に副走査方向に沿って延びる凹条が形成されているため、突起部の頂面に対して送信された信号は、凹条によって拡散される。したがって、送受信手段が受信する反射信号は、ターゲットからの反射信号に比べて突起部からの反射信号が減少する。すなわち、突起部の受信情報と、ターゲットの受信情報とに差異を持たせることで、突起部とターゲットとの誤検出を抑制することができる。また、副走査方向に沿って延びる凹条としたことにより、主走査方向に移動する送受信手段から送信された送信信号を受ける位置を突起部において特定する必要がなく、該突起部において容易に反射信号を拡散させることができる。
本発明の記録装置において、前記送受信手段は、複数の前記突起部からの反射信号をそれぞれ受信し、前記閾値設定手段は、前記送受信手段により受信された前記突起部の複数の受信情報のうち、前記ターゲットの受信情報に近い前記受信情報に基づいて前記ターゲット識別閾値を設定する。
例えば、記録装置において記録可能な最大サイズのターゲットよりも小さなターゲットに対して記録を行う場合、複数の突起部はターゲットを支持する突起部と、支持しない突起部とに分かれる。したがって、ターゲットを支持する突起部は、霧状に飛散した記録材の付着が抑制されると共にターゲットと摺接するため、該ターゲットにより磨かれてその反射率が向上する。この点、この構成によれば、複数の突起部において反射条件が異なる場合においても、ターゲットとして最も誤検出されやすい突起部の受信情報に基づいてターゲット識別閾値を設定することができる。
本発明の記録装置における閾値設定方法は、主走査方向に往復移動しながら、ターゲットを支持する支持部材に対して信号を送信しつつ該支持部材により反射した反射信号を受信する送受信ステップと、前記支持部材に形成され前記ターゲットと摺接する突起部により反射した反射信号に基づく前記突起部の受信情報と、前記支持部材上の非突起部により反射した反射信号に基づく前記非突起部の受信情報とのうち、前記突起部の受信情報を基準として前記支持部材と前記ターゲットとを識別するためのターゲット識別閾値を設定する閾値設定ステップとを備えた。
この構成によれば、上記記録装置と同様の作用効果を奏し得る。
実施形態におけるプリンターの概略斜視図。 制御部のブロック図。 プリンターにおける平面模式図。 センサーの検出態様を表す説明図。 閾値設定ルーチンを示すフローチャート。 センサーの受光感度低下に伴う受光量及び閾値の変化を示すグラフ。
以下、本発明の記録装置をインクジェット式プリンター(以下、「プリンター」という。)に具体化した一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
図1に示すように、記録装置としてのプリンター11は、シリアル式のインクジェットプリンターであって、平面視矩形状をなす本体ケース12を備えている。この本体ケース12内には、ガイド軸13に案内されて主走査方向Xに往復動可能なキャリッジ14が設けられている。このキャリッジ14は、キャリッジモーター(以下、CRモーター15という)の駆動に伴い回転駆動される無端状のタイミングベルト16の一部に固定されており、CRモーター15の正逆転駆動により主走査方向Xに往復動する。
キャリッジ14の下部には、インクジェット方式の記録ヘッド17が設けられると共に、キャリッジ14の上部には、記録ヘッド17にインクを供給するためのインクカートリッジ18が着脱可能に装填されている。記録ヘッド17はその下面に開口する複数のノズルごとに吐出駆動素子を内蔵し、各吐出駆動素子が駆動されることで、インクカートリッジ18から記録ヘッド17に供給されたインクがノズルから、ターゲットとしての用紙19に向かって噴射(吐出)される。なお、インク吐出駆動方式は、圧電素子(ピエゾ素子)を用いてインク滴を噴射する圧電方式、静電駆動素子を用いてインク滴を噴射する静電方式、さらにはノズル内のインクをヒーターで加熱して気泡を発生させてインク滴を噴射するサーマル方式でもよい。
キャリッジ14の下方には、記録ヘッド17と用紙19との間隔(ギャップ)を規定するプラテン20が配置されている。キャリッジ14が印字を行わない休止時の待機位置であるホームポジションに相当する位置には、記録ヘッド17のクリーニングを含むメンテナンスを行うメンテナンス装置21が配設されている。
本体ケース12の背面下部には、紙送りモーター(以下、PFモーター22という)が配設されている。用紙19は、PFモーター22の駆動によって回転する複数対の搬送ローラーによって、搬送方向(副走査方向Y)へ搬送される。そして、キャリッジ14の移動中に記録ヘッド17からインク滴を噴射させながら行われる印字動作(記録動作)と、用紙19の搬送方向への紙送り動作とが交互に行われることで、用紙19に印刷が施される。また、本体ケース12内には、ガイド軸13に沿ってリニアエンコーダー24が設けられている。リニアエンコーダー24は、キャリッジ14の移動距離に比例する数のパルスを出力し、プリンター11ではその出力パルスを検出して把握されるキャリッジ14の移動位置、移動速度及び移動方向に基づいて、キャリッジ14の速度制御及び位置制御が行われる。なお、記録ヘッド17を主走査方向Xへ移動させる機構を構成する、キャリッジ14、ガイド軸13、タイミングベルト16、及びCRモーター15が記録手段として機能する。
図2及び図3に示すように、キャリッジ14の下部には、記録ヘッド17よりも図3に白抜き矢印で示す搬送方向(副走査方向Y)の上流側となる位置に、送受信手段としてのセンサー25が設けられている。なお、本実施形態のセンサー25は、信号としての光をプラテン20に対して照射(送信)する照射部26と、プラテン20にて反射した反射光(反射信号)を受光(受信)する受光部27とを有する光学式の光電センサーである。
すなわち、プリンター11の稼動状態を統括制御する制御部28は、照射部26から光を照射させると共に、受光部27にて受光した光の量である受信情報としての受光量Lを、該受光量Lを表す電圧値として取得するようになっている。
なお、本実施形態のセンサー25は、受光量Lが少ないほど高い電圧値を出力する。そのため、実際の制御部28ではセンサー25から出力された電圧値の高低に基づいて各種制御を行っているが、本実施形態ではセンサー25が検出する受光量Lに基づいてターゲット識別閾値としての用紙識別閾値Tpの設定方法を説明する。
制御部28は、リニアエンコーダー24から出力されたパルス数と、受光部27が受光した受光量Lに基づいて記録ヘッド17、CRモーター15、及びPFモーター22を駆動制御するようになっている。すなわち、ターゲット閾値設定手段としての制御部28は、受光量Lに基づいてプラテン20上に用紙19のあり、なしを判断する用紙識別閾値Tpを設定する。そして、この用紙識別閾値Tpと受光部27が受光した受光量Lとを比較しながら印刷を行うようになっている。
図3、及び該図3における4−4矢視断面である図4に示すように、プラテン20には、副走査方向Yに沿って延びる複数(本実施形態では6個)の突起部としてのダイヤモンドリブ(以下、Dリブ29という。)が、主走査方向Xに間隔を有して鉛直方向の上方へ突出するように形成されている。Dリブ29は、用紙19の裏面19aを支持する頂面30(頂部)の面積が、鉛直方向の下側の断面積よりも小さくなるように、四方の側面が斜めに面取りされ、主走査方向X及び副走査方向Yにおいて断面視台形状をなしている。さらに、各Dリブ29の頂面30には、副走査方向Yに沿って延びる断面視三角形状の凹条31が形成されている。
主走査方向Xにおけるキャリッジ14の移動範囲内であって、ホームポジションとは逆の位置となるプラテン20の一端(図3における右端)には、Dリブ29よりも上方に突出した平面視矩形状のリブ32が形成されている。なお、このリブ32の上面には、鏡面加工が施された鏡部33がはめ込まれている。
ところで、照射部26から照射された光は、受光部27に到達するまでの距離に応じて減衰する。そのため、受光部27に到達する光は、センサー25からの距離が近い位置で反射した光ほど強く、受光部27が受光する受光量Lも多くなる。また、受光部27に到達する反射光の強さは、反射面の反射率によっても変化し、反射率が高いほど強くなる。
そのため、図4に示すように、主走査方向Xにおける受光量Lは、プラテン20においてセンサー25に最も近く、且つ反射率の高い鏡部33での反射光を単位時間当たりに受光した光量である第1の受光量L1が最も多くなる。なお、用紙19は、裏面19aがDリブ29に支持されているため、用紙19の表面19bは鉛直方向においてDリブ29の頂面30と鏡部33との間に位置する。したがって、用紙19の表面19bでの反射光を単位時間当たりに受光した光量である第2の受光量L2が、第1の受光量L1に次いで多くなっている。
また、Dリブ29の頂面30には凹条31が形成されているため、その反射率が低減されている。そのため、Dリブ29の頂面30と用紙19の表面19bとでは、センサー25からの距離の差が用紙19の厚み分しかなく、その距離が略同じであるにも関わらず、頂面30での反射光を単位時間当たりに受光した光量である第3の受光量L3は、第2の受光量L2よりも少なくなる。
ところで、プリンター11において印刷可能な最大のサイズよりも小さなサイズの用紙19に印刷を施す場合には、頂面30が用紙19の裏面19aと摺接するDリブ29と、頂面30が用紙19の裏面19aとは摺接せずに直接記録ヘッド17と対向するDリブ29とに分かれる。そのため、プリンター11を長年に亘り使用していると、Dリブ29ごとに頂面30の反射率が変化してくることがある。
すなわち、本実施形態のプリンター11では、図4における左側位置を基準として用紙19の位置合わせを行って該用紙19を搬送するため、左側に位置するDリブ29は印刷の度に用紙19を支持する。一方、右側に位置するDリブ29は、サイズの大きな用紙19を印刷する場合にのみ該用紙19を支持することになるため、右側に位置するDリブ29ほど頂面30が用紙19と摺接する頻度は少ない。そのため、頂面30が用紙19と頻繁に摺接するDリブ29ほど頂面30が用紙19により磨かれたような状態となって反射率が高まり、各Dリブ29ごとにその受光量Lが変化する。
そして、センサー25から最も遠く、縁なし印刷によってインクが噴射されるDリブ29に挟まれた非突起部としての溝部34には、紙粉やインクが付着しその反射率も低くなっている。そのため、第1〜第3の受光量L1〜L3に比べて、溝部34での反射光を単位時間当たりに受光した光量である第4の受光量L4は少なくなる。
次に、制御部28が実行する用紙識別閾値Tpを設定する閾値設定ルーチンについて、図5のフローチャートに基づき説明する。
さて、プリンター11の電源オン時、もしくは制御部28に内蔵されたタイマーに基づいて用紙19とプラテン20とにより反射した受光量Lを識別するための用紙識別閾値Tpの更新を行う場合には、制御部28は、まずCRモーター15を正転駆動する。すると、ホームポジションに位置するキャリッジ14は、該キャリッジ14の主走査方向Xにおける移動可能領域の他端となるリブ32と対向する位置まで移動する。このとき、ステップS101において、制御部28は、照射部26から光を照射させ、リニアエンコーダー24と受光部27とからの出力結果に基づいて、第1,第3,第4の受光量L1,L3,L4を検出する(送受信ステップ)。
なお、各Dリブ29における受光量Lにばらつきがある場合には、Dリブ29での受光量Lのうち最も少ない受光量Lを除く、残りのDリブ29での受光量Lの平均を算出して、第3の受光量L3として記憶する。また、溝部34での第4の受光量L4は、各溝部34での受光量Lの平均を算出して記憶する。
続く、ステップS102において、制御部28は、第1,第4の受光量L1,L4を比較して第1の受光量L1が第4の受光量L4よりも多いか否かを判定する。なお、第1の受光量L1が第4の受光量L4の方が少ない場合には、センサー25が故障している虞がある。
センサー25が正常動作していると判断した場合には(ステップS102:YES)、ステップS103において、第4の受光量L4に基づいて用紙識別閾値Tpを仮に設定する。なお、本実施形態では、第4の受光量L4のNa倍の受光量(L4×Na)を用紙識別閾値Tpとして仮設定している。そして、設定した該用紙識別閾値Tpと第3の受光量L3とを比較する。このとき、用紙識別閾値Tpよりも第3の受光量L3が多い場合には、プラテン20上に異物または紙片が溝部34に存在する虞がある。
そこで、ステップS102及びステップS103における式を満たさない場合には(ステップS102:NO、ステップS103:NO)、図示しないモニターにエラーを表示し(ステップS104)、制御部28に記憶されている仮設定する前の用紙識別閾値Tpを更新せずにそのまま維持して閾値設定ルーチンを終了する。
また、ステップS103にてプラテン20が正しく検出されたことを確認すると(ステップS103:YES)、ステップS105では、改めて用紙識別閾値Tpを第4の受光量L4に基づいて算出する。なお、本実施形態では、第4の受光量L4を値Naよりも小さなNb倍し、仮に設定した用紙識別閾値Tpよりも少ない用紙識別閾値Tpを設定する。
なお、この値Na及び値Nbは、プリンター11のメンテナンスを行うサービスマン等により任意に変更可能な値であり、初期状態では、例えばNa=5,Nb=3と設定されている。
ところで、設定された用紙識別閾値Tpよりも第3の受光量L3が多い場合(ステップS106:YES)には、Dリブ29を用紙19と誤検出してしまう虞がある。そこで、ステップS107において、第4の受光量L4のNa倍の受光量(L4×Na)を用紙識別閾値Tpとして設定して該用紙識別閾値Tpの量を多くする。なお、用紙識別閾値Tpが第3の受光量L3よりも多い場合には、該用紙識別閾値Tpを維持する(ステップS106:NO)。
ところで、プリンター11が長年利用されていると、経年劣化やセンサー25の受光部27にインクミスト等が付着することにより、該センサー25の受光感度が低下することがある。
すると、図6に示すように、プラテン20に反射した光の受光量である第3,第4の受光量L3,L4は、センサー25の受光感度の低下に応じて徐々に減少する特性を有している。なお、センサー25の感度がよい状態においてもその受光量Lの少ない第4の受光量L4は、センサー25の感度の低下に伴って緩やかに変化する。一方、第4の受光量L4に比べて強い光を受光する第3の受光量L3では、第4の受光量L4に比べて急激に変化する。
したがって、センサー25の感度低下は、第3の受光量L3と第4の受光量L4との差分から推定することができる。また、センサー25の感度低下の推定に第3の受光量L3を用いることにより、Dリブ29の頂面30の反射率の変化を考慮した推定が可能となる。
そこで、制御部28は、ステップS108において、第3の受光量L3と第4の受光量L4との差分がセンサー25の感度判定閾値Tsよりも少ない場合には(ステップS108:YES)、センサー25の感度が低下している(第2の感度)と判断し、用紙識別閾値Tpを第3の受光量L3に基づいて更新する(ステップS109)。なお、本実施形態では、用紙識別閾値Tpに一定の補正量Mを加算することにより、第3の受光量L3よりも多くの受光量Lに相当する用紙識別閾値Tpを設定する。なお、補正量Mは値Na,Nbと同じく、サービスマン等により変更可能となっている。
また、センサー25の感度が相対的に良好であって低下していない(第1の感度)と判断した場合には(ステップS108:NO)、第4の受光量L4に基づいて設定された用紙識別閾値Tpが維持される(閾値設定ステップ)。
したがって、図6に示すように、センサー25の感度が低下した場合には用紙識別閾値Tpが第3の第3の受光量L3に基づいて設定されるため、図6に点線で示すように、第4の受光量L4に基づいて設定された場合に生じる用紙識別閾値Tpと第2の受光量L2との逆転現象が回避される。
そして、制御部28は、図示しない操作ボタンもしくはパソコンなどの外部接続機器の印刷操作に基づき印刷を実行する際には、受光部27の受光量Lと用紙識別閾値Tpとを比較して用紙19の端を検出して印刷を行う。すなわち、制御部28は、CRモーター15を正転駆動及び逆転駆動してキャリッジ14を溝部34が形成されている範囲内で往復走査すると共に、照射部26からプラテン20に向かって光を照射して、該プラテン20により反射して受光部27が受光した受光量Lを電圧値として取得する。さらに、制御部28は、PFモーター22を駆動して用紙19をプラテン20上に搬送する。
したがって、用紙19は、センサー25からプラテン20に照射された光を遮るようにプラテン20上に搬送され、記録ヘッド17よりも搬送方向の上流側においてセンサー25と対向する。そのため、制御部28は、用紙19に印刷を施す前の段階において、受光部27が受光した受光量Lと記憶している用紙識別閾値Tpとを比較し、主走査方向Xにおける用紙19の幅サイズを検出する。すなわち、用紙識別閾値Tpよりも受光量Lが多い場合には、該受光量Lを用紙19にて反射した第2の受光量L2と判断するのに対し、用紙識別閾値Tpよりも受光量Lが少ない場合には、該受光量Lをプラテン20にて反射した第3,第4の受光量L3,L4と判断する。そして、用紙19が記録ヘッド17と対向する位置まで搬送されると、制御部28は、主走査方向Xにおける該用紙19が検出された領域において、記録ヘッド17から用紙19の表面19bに対してインクを噴射して印刷を施すようになっている。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)用紙識別閾値Tpを設定する際に基準となる位置とセンサー25との距離が、用紙19とセンサー25との距離とほぼ同じになるため、センサー25の受光感度低下に伴う影響を抑制して用紙識別閾値Tpを設定することができる。すなわち、用紙識別閾値Tpを設定する基準となる受光量Lを、プラテン20上において他の部位よりもセンサー25に近い位置に位置するDリブ29により反射した反射光に基づく第3の受光量L3とした。そのため、センサー25の受光感度の低下に伴う用紙識別閾値Tpを設定するための受光量Lの変化を、センサー25から遠い位置で反射した反射光の第4の受光量L4の変化に比べて、用紙19により反射した反射光の第2の受光量L2に近づけることができる。したがって、センサー25の受光感度が低下した場合でも、用紙19とプラテン20とを識別することができるため、プリンター11の耐久性を向上させることができる。また、Dリブ29は用紙19を支持するため、印刷が施される用紙19と摺接することにより、頂面30が用紙19により払拭されてその汚染が抑制される。したがって、プリンター11内の汚染要因の影響を抑制して用紙識別閾値Tpを設定すると共に、耐久性を向上させることができる。
(2)センサー25の感度に応じて用紙識別閾値Tpを設定する基準となる受光量Lを変更するため、用紙19とプラテン20の誤検出をより抑制することができる。すなわち、センサー25の感度が良好な第1の感度である場合には、用紙19とプラテン20との受光量Lに十分な差異があるため、溝部34の第4の受光量L4を基準とすることでDリブ29と用紙19との間に余裕を持たせた用紙識別閾値Tpを設定することができる。一方、センサー25の受光感度が低下した第2の感度であると判断した場合には、センサー25からの距離が用紙19と近いDリブ29の第3の受光量L3を基準として用紙識別閾値Tpを設定する。そのため、センサー25の受光感度低下に伴って用紙19が受ける影響に沿うように用紙識別閾値Tpを設定することができる。したがって、Dリブ29の第3の受光量L3を基準として用紙識別閾値Tpを設定することにより、センサー25の受光感度が低下した場合でもDリブ29と用紙19との誤検出を抑制することができる。
(3)用紙19と該用紙19を支持するDリブ29の頂面30とでは、センサー25からの距離の差が小さいため、照射から受光の間に減衰する光の割合が同程度となる。すなわち、用紙19の第2の受光量L2とDリブ29の第3の受光量L3とでは、差異が小さく誤検出が生じやすい。この点、Dリブ29の頂面30に断面視三角形状の凹条31が形成されているため、Dリブ29の頂面30に対して照射された光は、凹条31によって拡散される。したがって、センサー25が受光する受光量Lは、用紙19からの反射光に比べてDリブ29からの反射光が減少する。すなわち、Dリブ29の第3の受光量L3と、用紙19の第2の受光量L2とに差異を持たせることで、Dリブ29と用紙19との誤検出を抑制することができる。また、Dリブ29の頂面30にて光を乱反射させるための構成を断面視三角形状の凹条31としたことにより、複数のDリブ29に同等の加工を容易に施すことができるため、Dリブ29ごとの受光量Lのバラツキを抑制することができる。さらに、副走査方向Yに沿って延びる凹条31としたことにより、主走査方向Xに移動するセンサー25から照射された光を受ける位置をDリブ29において特定する必要がなく、該Dリブ29において容易に反射光を拡散させることができる。
(4)例えば、プリンター11において印刷可能な最大サイズの用紙19よりも小さな用紙19に対して印刷を行う場合、複数のDリブ29は頂面30が用紙19を支持するDリブ29と支持しないDリブ29とに分かれる。したがって、頂面30が用紙19を支持するDリブ29は、霧状に飛散したインクの付着が抑制されると共に頂面30が用紙19と摺接するため、該用紙19により磨かれてその反射率が向上する。この点、複数のDリブ29において反射条件が異なる場合においても、用紙19として最も誤検出されやすいDリブ29の受光量Lに基づいて用紙識別閾値Tpを設定することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、Dリブ29の第3の受光量L3を各Dリブ29における、異常値の可能性がある最も少ない受光量Lを除いて平均した受光量Lとしたが、全てのDリブ29の受光量Lを平均してもよい。また、Dリブ29における最も多い受光量Lを第3の受光量L3としてもよい。なお、Dリブ29は全て検出しなくてもよい。すなわち、少なくとも2つのDリブ29を検出し、例えば、多い方の受光量LをDリブ29での第3の受光量L3として設定してもよい。また、1つのDリブ29のみを検出して第3の受光量L3を設定してもよい。
・上記実施形態において、Dリブ29の頂面30には凹条31を形成しなくてもよい。その場合、用紙19よりも反射率小さな材料もしくは色彩のプラテン20を用いることが好ましい。
・上記実施形態におけるDリブ29の頂面30における乱反射を生じさせるための加工形態は、断面視三角形状の凹条31に限られない。照射部26から照射された光を頂面30において拡散反射させるものならば、凹条31と同様に受光部27に到達する光の強さを調整することができる。拡散反射させる方法としては、例えば、センサー25の通過位置に合わせた凹部を形成してもよい。また、凹条や凹部を形成する場合には、その断面視形状は三角形(断面視V字状)に限らず、U字状、多角形状、半球状でもよい。また、表面に凹凸や薄膜を形成する表面加工を施してもよい。
・上記実施形態において、センサー25の受光感度をDリブ29の第3の受光量L3と溝部34の第4の受光量L4との差分に基づいて判断したが、第1,第3,第4の受光量L1,L3,L4のうち、いずれか1つの受光量Lに基づいて判断してもよい。また、第1の受光量L1と第4の受光量L4、もしくは第1の受光量L1と第3の受光量L3との差分に基づいて判断するようにしてもよい。
・上記実施形態において、用紙19を支持するDリブ29の形状を断面視台形状としたが、用紙19を裏面19a側から支持することができればその形状は任意に変更することができる。例えば、主走査方向X及び副走査方向Yにおける断面視矩形状のリブや半球状の突起としてもよい。また、副走査方向に沿って主走査方向Xの幅が変化する平面視三角形状や頂面30が曲面状に形成されたアーチ状のリブとしてもよい。
・上記実施形態において、溝部34の第4の受光量L4は、複数の溝部34を検出して設定していたが、少なくとも2つの溝部34を検出し、その平均の受光量Lを溝部34の第4の受光量L4として設定してもよい。また、1つの溝部34のみを検出して第4の受光量L4としてもよい。
・上記実施形態において、溝部34の第4の受光量L4を各溝部34の受光量Lを平均することによって算出したが、異常値を除外した受光量Lに基づいて設定するようにしてもよい。すなわち、例えば、各溝部34での受光量Lのうち、最も受光量Lの少なかった1つの溝部34の受光量Lが、最も受光量Lの多かった1つの溝部34の受光量Lの半分以下だった場合には、最も少ない受光量Lを異常値と判断するようにしてもよい。そして、異常値を除外するために、最も受光量Lの少なかった1つの溝部34以外の受光量Lを平均して溝部34での第4の受光量L4とするようにしてもよい。また、第3の受光量L3の異常値の検出方法において、上記方法を適用してもよい。
・上記実施形態において、用紙識別閾値Tpを第4の受光量L4のNa倍もしくはNb倍として定めたが、予め定めた値を加算することにより定めてもよい。また、第3の受光量L3には補正量Mを加算して用紙識別閾値Tpとしたが、予め定めた値を乗算することにより定めてもよい。
・上記実施形態では、受光量Lに基づいて用紙識別閾値Tpを定めているが、制御部28に出力された電圧値を乗算や加算することにより電圧値ベースでの用紙識別閾値を設定してもよい。なお、上記実施形態では、受光量Lが少ないものほど大きな電圧値が出力されるセンサー25を用いているため、第4の受光量L4及び第3の受光量L3にそれぞれ対応する出力電圧値の一定割合もしくは一定差分となる該出力電圧値よりも小さな電圧値を用紙識別閾値として設定する。一方、受光量Lが多いものほど大きな電圧を出力するセンサーを用いる場合には、上記実施形態の受光量Lに基づく用紙識別閾値Tpの設定方法と同様の方法により、第4の受光量L4及び第3の受光量L3にそれぞれ対応する出力電圧値よりも大きな電圧値を用紙識別閾値として設定する。
・上記実施形態において、センサー25を光を照射及び受光して反射面までの距離を測定する光学式としたが、信号としての光は可視光に限らず赤外線等でもよい。また、レーザー光を照射するレーザー式のセンサーや、超音波を発する超音波式のセンサーとしてもよい。
・上記実施形態では、記録装置をインクジェット式プリンター11に具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
11…プリンター(記録装置)、13…ガイド軸(記録手段)、14…キャリッジ(記録手段)、15…CRモーター(記録手段)、16…タイミングベルト(記録手段)、17…記録ヘッド(記録手段)、19…用紙(ターゲット)、19a…裏面、19b…表面、20…プラテン(支持部材)、25…センサー(送受信手段)、28…制御部(閾値設定手段)、29…Dリブ(突起部)、30…頂面、31…凹条、34…溝部(非突起部)、L,L1〜L4…受光量(受信情報)、Tp…用紙識別閾値(ターゲット識別閾値)、Ts…感度判定閾値、X…主走査方向、Y…副走査方向。

Claims (6)

  1. 起部および非突起部が形成された支持部材と、
    主走査方向に沿って移動し、前記支持部材の前記突起部に裏面支持されたターゲットの表面に記録材を付着させて記録を施す記録手段と、
    前記記録手段と共に移動し、前記支持部材に対して信号を送信し、反射した反射信号を受信する送受信手段と、
    前記送受信手段が受信した受信情報に基づいて前記送受信手段の感度を判断し、前記受信情報に基づいて前記支持部材と前記ターゲットとを識別するためのターゲット識別閾値を設定する閾値設定手段と
    を備え
    前記送受信手段が前記非突起部に対して信号を送信し、前記非突起部からの前記受信情報を受信する状態における、前記送受信手段と前記非突起部との間の距離は、前記送受信手段が前記突起部に対して信号を送信し、前記突起部からの前記受信情報を受信する状態における、前記送受信手段と前記突起部との間の距離よりも遠く、
    前記閾値設定手段は、前記送受信手段の感度が相対的に良好な第1の感度と判断した場合に、前記受信情報のうち前記非突起部からの前記受信情報を基準として前記ターゲット識別閾値を設定すると共に、前記送受信手段の感度が前記第1の感度よりも低下した第2の感度と判断した場合に、前記受信情報のうち前記突起部からの前記受信情報を基準として前記ターゲット識別閾値を設定する、記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置であって、
    前記閾値設定手段は、前記非突起部と前記突起部とからの各受信情報の差分と、前記送受信手段の感度を判定可能な感度判定閾値とに基づいて、前記送受信手段の感度が前記第1の感度か前記第2の感度かを判断する、記録装置。
  3. 請求項1に記載の記録装置であって、
    前記送受信手段は、前記ターゲットに対して信号を送信し、前記ターゲットから反射した反射信号を受信し、
    前記閾値設定手段は、前記送受信手段が受信した前記受信情報のうち前記ターゲットからの前記受信情報と、前記送受信手段の感度を判定可能な感度判定閾値とに基づいて、前記送受信手段の感度が前記第1の感度か前記第2の感度かを判断する、記録装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の記録装置であって、
    記突起部の頂面には、前記主走査方向と交差する副走査方向に沿って延びる凹条が形成され
    前記送受信手段が前記非突起部に対して信号を送信する状態における、前記送受信手段と前記非突起部との間の距離は、前記送受信手段が前記凹条に対して信号を送信する状態における、前記送受信手段と前記凹条との間の距離よりも遠い、記録装置。
  5. 主走査方向に往復移動をすることが可能な送受信手段により突起部および非突起部が形成された支持部材に対して信号を送信し、前記支持部材により反射した反射信号を受信する送受信ステップと、
    前記送受信手段により受信された受信情報に基づいて、前記送受信手段の感度を判断するステップと、
    前記受信情報に基づいて、前記突起部により裏面が支持されたターゲットと前記支持部材とを識別するためのターゲット識別閾値を設定する閾値設定ステップと
    を備え
    前記送受信手段が前記非突起部に対して信号を送信し、前記非突起部からの前記受信情報を受信する状態における、前記送受信手段と前記非突起部との間の距離は、前記送受信手段が前記突起部に対して信号を送信し、前記突起部からの前記受信情報を受信する状態における、前記送受信手段と前記突起部との間の距離よりも遠く、
    前記送受信手段の感度が相対的に良好な第1の感度と判断された場合に、前記受信情報のうち前記非突起部からの前記受信情報を基準として前記ターゲット識別閾値を設定し、前記送受信手段の感度が前記第1の感度よりも低下した第2の感度と判断された場合に、前記受信情報のうち前記突起部からの前記受信情報を基準として前記ターゲット識別閾値を設定する、閾値設定方法。
  6. 請求項5に記載の閾値設定方法であって、
    前記送受信手段の感度を判断するステップにおいて、前記非突起部と前記突起部とによる各受信情報の差分と、前記送受信手段の感度を判定可能な感度判定閾値とに基づいて、前記送受信手段の感度が前記第1の感度か前記第2の感度かを判断する、閾値設定方法。
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