JP5286758B2 - 段差解消機 - Google Patents
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Description
この段差解消機は、図10に示すように、前後方向に長い角形のプラットホーム102を備えており、そのプラットホーム102の前端側と後端側とがスロープ104を備える乗降口となっている。前記プラットホーム102には左右両側に柵105が設けられている。そして、右側の柵105には、前後の乗降口を開閉する遮断棒108を上下回動可能に支持する支持機構107が装着されている。即ち、遮断棒108が、図10に示すように、倒伏して乗降口を横断した状態でその乗降口が閉じられ、二点鎖線で示すように、遮断棒108が上方に回動して起立した状態で前記乗降口が開かれる。ここで、左側の柵105の上部には乗降口を横断した遮断棒108の先端が掛けられる受け材109が取付けられている。
そして、前記乗降口が開かれた状態で、車椅子使用者が車椅子でプラットホーム102に乗り込むことが可能となる。
この点を改善するため、前記遮断棒108、あるいは扉等を水平方向に回動させてプラットホーム102の乗降口を開閉する構成が考えられる。しかし、この構成では、遮断棒108や扉等の開閉スペースを広く必要とするため、段差解消機の設置場所が限られるという問題がある。この問題を解決するため、扉等を2分割して観音開き状に構成することが考えられるが、このようにすると、扉等の回動自由端側を支える前記受け材109等を採用できなくなるため、両扉を開位置、あるいは閉位置に確実に保持することが難しくなる。
請求項1の発明は、車椅子使用者が車椅子に着座した状態で搭乗できるプラットホームと、そのプラットホームを昇降させる昇降機構とを備え、車椅子使用者が車椅子で低い床面と高い床面間の段差部分を移動できるようにした段差解消機であって、前記プラットホームの周囲には、低い床面とプラットホームとの間を行き来するための第1乗降口と、高い床面とプラットホームとの間を行き来するための第2乗降口と、両乗降口を除く部分を囲う柵とが設けられ、前記第1乗降口の左右両側には、前記柵の一部を構成する又は前記柵とは別体の支柱が立設されて、各々の支柱にヒンジ機構により水平回動可能、かつ、一定寸法だけ上下動可能な状態で左右一対の扉が装着されており、前記各々の支柱には、自己に装着された前記扉を前記第1乗降口の開位置、あるいは閉位置に保持する扉保持部材が設けられており、前記扉保持部材は、前記支柱に固定的に設けられて、前記扉を、前記第1乗降口の開位置において所定高さ位置から下方に移動させることで、前記扉と嵌合して水平回動を禁止する開位置用受け部と、前記支柱に固定的に設けられて、前記扉を、前記第1乗降口の閉位置において所定高さ位置から下方に移動させることで、前記扉と嵌合して水平回動を禁止する閉位置用受け部とを有しており、前記扉と前記開位置用受け部との嵌合、及び、前記扉と前記閉位置用受け部との嵌合は、前記扉を所定高さ位置まで、前記支柱に沿って引き上げることで解除されることを特徴とする。
さらに、各々の支柱には、自己に装着された扉を開位置に保持する扉保持部材の開位置用受け部と、閉位置に保持する扉保持部材の閉位置用受け部とが設けられているため、反対側の支柱を利用することなく扉を保持することができる。すなわち、両支柱間の間隔より短い幅の扉を保持することができる。
また、扉を開位置、あるいは閉位置まで回動させることで、その扉を確実に扉保持部材の開位置用受け部、あるいは閉位置用受け部と嵌合させ、扉の水平回動を禁止することができる。さらに、扉保持部材が支柱に固定的に装着されており、かつ扉の扉保持部材への嵌合部も扉に対して固定的な部分とすることができるため、強固に扉を保持できる。
このため、プラットホームの昇降途中で車椅子が誤って扉側に動いた場合でも、車椅子使用者の膝が扉に当たるため、車椅子のそれ以上の移動を阻止することができる。
このため、扉が閉位置にあることを検知手段により電気的に検出できるようになり、制御手段により扉が閉位置にあるときのみプラットホームの昇降機構を動作させることができる。
請求項4の発明によると、扉は、プラットホームに搭乗する際、車椅子使用者が手摺として把持することができる手摺部を備えていることを特徴とする。
このため、プラットホームへの搭乗が容易になる。
なお、図中の前後左右及び上下は、段差解消機における前後左右及び上下に対応している。
本実施形態に係る段差解消機10は、図1に示すように、車椅子使用者が車椅子Kで低い床面FLと高い床面FHとの間の段差部分を移動できるようにする機械である。前記段差解消機10は、車椅子使用者が車椅子Kに着座して乗り込むことができる水平なプラットホーム20と、前記プラットホーム20上の柵23、前記柵23の開閉装置(扉40、ヒンジ機構50、扉保持部材、位置検出スイッチ57等)と、前記プラットホーム20を昇降させる昇降機構30(図3参照)と、プラットホーム20が下限位置にあるときに使用されるスロープ4とから構成されている。
プラットホーム20は、前後に長い角形に形成されており、図1に示すように、その四隅の位置に角筒状の支柱12が立設されている。そして、プラットホーム20の後端左右の支柱12間、及び前端右側と後端右側の支柱12間に上下二段の柵23が設けられている。また、プラットホーム20には、前端左右の支柱12間に低い床面FLとの間を行き来するための第1乗降口22a、前端左側と後端左側の支柱12間に高い床面FHとの間を行き来するための第2乗降口22bが設けられている。
なお、段差解消機10の設置場所に応じて、図2に示すように、第1、第2乗降口22a,22bをプラットホーム20の前端位置、後端位置に設けることも可能である。また、第1、第2乗降口22a,22bを前後逆に設けることも可能であるし、第2乗降口22bを左端位置に設けることも可能である。
そして、左右の第2リンクアーム34の後端部が角枠ベース30bの後端部にそれぞれ上下回動可能な状態で連結され、左右の第1リンクアーム33の後端部がプラットホーム20の下面後端部にそれぞれ上下回動可能な状態で連結されている。また、左右の第1リンクアーム33の前端部と、左右の第2リンクアーム34の前端部とにはローラ(図示省略)が設けられており、左右の第1リンクアーム33のローラが角枠ベース30bの左右両側に設けられた前後ガイドレール30rに嵌め込まれている。また、左右の第2リンクアーム34のローラがプラットホーム20の下面に形成された前後ガイドレール(図示省略)に嵌め込まれている。
逆に、左右の第1リンクアーム33のローラが角枠ベース30bの左右の前後ガイドレール30rに沿って前進し、左右の第2リンクアーム34のローラがプラットホーム20の左右の前後ガイドレールに沿って前進することで、左右の第1リンクアーム33、第2リンクアーム34は連結軸32を中心に折畳み方向に回動する。即ち、左右のXリンク31は折畳み方向に動作し、前記プラットホーム20が下降する。
Xリンク31の連結軸32には、Xリンク31を起立方向、あるいは折畳み方向に動作させる駆動部36が設けられている。駆動部36は、第2リンクアーム34の下側カム面34cと第1リンクアーム33の上側カム面33c間に挟まれる昇降ローラ36xと、その昇降ローラ36xを水平移動させるボールネジ&ナット機構36yとを備えている。そして、ボールネジ&ナット機構36yにより昇降ローラ36xを連結軸32から水平に離隔させることで、昇降ローラ36xが両カム面33c,34cの先端方向に移動する。これにより、第1リンクアーム33と第2リンクアーム34との成す角が小さくなり、Xリンク31は折畳み方向に動作する。この結果、プラットホーム20が下降するようになる。
また、ボールネジ&ナット機構36yにより昇降ローラ36xを連結軸32に水平に接近させることにより、昇降ローラ36xが両カム面33c,34cの基端部方向に移動する。これにより、第1リンクアーム33と第2リンクアーム34との成す角が大きくなり、Xリンク31は起立方向に動作する。この結果、プラットホーム20が上昇するようになる。
なお、昇降機構30の回りは、図1に示すように、上下方向に変形自在なカバー30cによって覆われている。
このため、プラットホーム20が下限位置近傍まで下降すると、車椅子ストッパ28の下端部分が、図3(C)に示すように、スロープ4の上面4uに当接するようになる。そして、プラットホーム20が下限位置まで下降する過程で、車椅子ストッパ28がバネ材29の力に抗して左方向(水平方向)に回動し、車椅子ストッパ28がスロープ4とほぼ連続するようになる。即ち、プラットホーム20の乗降口22における車椅子ストッパ28の突起が車椅子Kの移動を妨げない程度に小さくなる。
プラットホーム20の前側の第1乗降口22aには、上記したように左右両側に角筒状の支柱12が立設されており(図1、図2参照)、各々の支柱12に水平回動可能な状態で左右一対の扉40が装着されている。
扉40は、扉形状に成形された扉本体部41と、その扉本体部41の端部に形成されて支柱12に連結される上下のヒンジ部42と、そのヒンジ部42と扉本体部41との境界に位置するフランジ部45とから構成されている。扉本体部41は、図4に示すように、パイプ41pと、そのパイプ41pの表面を覆う発泡ゴム等の弾性被覆材41wとから構成されている。そして、前記扉本体41の上端部分及び回動自由端側部分が手摺として把持可能な手摺部となっている。なお、図4は、図2のIV−IV矢視図を表している。
また、扉40の上下のヒンジ部42は、図5に示すように、扉本体部41を構成するパイプ41pの延長部分と、そのパイプ41pの延長部分を覆う角筒体42kとから構成されている。そして、角筒体42kがパイプ41pの延長部分に対してリベット等により固定されている。また、上下のヒンジ部42には、後記する中心縦軸51が通される貫通孔42zが縦に形成されている。ここで、図5は、図4のV−V矢視断面図を表している。
ヒンジ機構50は、扉40を水平回動可能な状態で支柱12に取付ける機構であり、上記した中心縦軸51と、その中心縦軸51の上端部、下端部を前記支柱12の側面に固定する上部支持材53、及び下部支持材54とから構成されている。中心縦軸51は、扉40の上下に設けられたヒンジ部42間の寸法よりも所定寸法だけ大きな長さ寸法で製作されている。また、上部支持材53及び下部支持材54は、中心縦軸51を支柱12と平行に支持できるように構成されている。このため、扉40は、中心縦軸51の回りを水平回動可能、かつ中心縦軸51に沿って一定寸法だけ上下動が可能となる(図4、図5の二点鎖線参照)。
このため、所定高さ位置で閉位置まで回動させた扉40を中心縦軸51に沿って下方に移動させることで、下側のヒンジ部42を閉位置用受け部541に対して上方からスムーズに嵌合させることができる。そして、扉40の下側のヒンジ部42が下部支持材54の閉位置用受け部541と嵌合した状態で、扉40は乗降口22を閉じる閉位置に保持され、支柱12に対する水平回動が禁止される。
扉40の下側のヒンジ部42には、両側面に、図5に示すように、円盤状のゴム板42mが固定されている。これにより、扉40のヒンジ部42が下部支持材54の閉位置用受け部541と嵌合した状態で、扉40のガタツキが防止される。
なお、扉40を中心縦軸51に沿って上方に引き上げれば、下側のヒンジ部42と閉位置用受け部541との嵌合を解除することができる。
即ち、閉位置用受け部541、開位置用受け部545を備える下部支持材54が本発明の扉保持部材に相当する。
ここで、下部支持材54の高さ位置は、扉40の下側のヒンジ部42がその下部支持材54の閉位置用受け部541と嵌合した状態で、扉本体部41の下端が車椅子Kに着座してプラットホーム20に搭乗した車椅子使用者の膝よりも低くなるような高さに設定されている。
また、扉40は、下側のヒンジ部42が下部支持材54の閉位置用受け部541と嵌合した状態で、扉本体部41の上端が柵23の上端とほぼ等しくなるように高さ寸法が設定されている。
扉40の上側のヒンジ部42には、その側面に、図5、図6に示すように、扉40が閉位置まで水平回動したときに支柱12の開口12hに挿入されるピン状のストライカ42sが水平に突出形成されている。そして、扉40が閉位置で中心縦軸51に沿って下方に移動し、下側のヒンジ部42が下部支持材54の閉位置用受け部541と嵌合する際に、上側のヒンジ部42のストライカ42sが位置検出スイッチ57を動作させる(図5参照)。即ち、位置検出スイッチ57により扉40が閉位置に保持された状態が電気的に検出される。位置検出スイッチ57の信号は、昇降機構30の制御回路(図示省略)に入力される。昇降機構30の制御回路は位置検出スイッチ57から扉40の閉位置信号(オン信号)を受けたときのみ、昇降機構30を駆動させられるように構成されている。ここで、昇降機構30は、上昇ボタン(図示省略)を押し操作することでプラットホーム20を上昇させ、下降ボタンを(図示省略)を押し操作することでプラットホーム20を下降させられるように構成されている。
即ち、位置検出スイッチ57、及びストライカ42sが本発明の検知手段に相当し、昇降機構30の制御回路が本発明の制御手段に相当する。
また、図4、図5に示すように、扉40の上側のヒンジ部42には、その上面に中心縦軸51が通される円筒状のスペーサ48が取付けられている。これにより、扉40が上限位置まで引き上げられるとヒンジ部42のスペーサ48の上端面がヒンジ機構50の上部支持材53の下面に当接する。即ち、扉40の上側のヒンジ部42が上部支持材53と直接的に当接することがない。これにより、上部支持材53とヒンジ部42との間に指を挟む等のトラブルを防止できる。
次に、上記した段差解消機10の動作について説明する。
先ず、車椅子Kに着座した車椅子使用者を低い床面FLから高い床面FHまで移動させる手順を説明する。図2に示すように、プラットホーム20が下限位置にある状態では、前端の乗降口22に設けられた車椅子ストッパ28はバネ材29の力に抗してスロープ4とほぼ連続する位置まで回動している。
図2に示す状態から介助者が乗降口22の扉40を開くには、先ず、左右の扉40を中心縦軸51に沿って引き上げ、扉40の下側のヒンジ部42と下部支持材54の閉位置用受け部541との嵌合を解除する。次に、左右の扉40を中心縦軸51の回りに開位置まで回動させ、さらにその中心縦軸51に沿って下降させる。これにより、扉40の下側のヒンジ部42と下部支持材54の開位置用受け部545とが嵌合し、扉40は開位置に保持される(図2の二点鎖線参照)。ここで、扉40が開位置にある状態では、図6の二点鎖線に示すように、扉40の上側のヒンジ部42に設けられたストライカ42sが支柱12の開口12hの外側に位置している。このため、位置検出スイッチ57がオフ状態であり、昇降装置30の上昇ボタン(図示省略)が誤って押し操作されても昇降装置30が動作することはない。
扉40が開位置に保持されると、介助者がスロープ4を利用して車椅子Kに着座している車椅子使用者をプラットホーム20に搭乗させることができる。
そして、図1に示すように、プラットホーム20の上面が高い床面FHと等しい高さまで上昇した段階で、介助者が昇降装置30の上昇ボタンから手を離すことにより、プラットホーム20はその位置で停止する。この状態で、介助者は、図1に示すプラットホーム20の左側の乗降口22から車椅子使用者を車椅子Kで高い床面FHに移動させることができる。
なお、車椅子Kに着座した車椅子使用者を高い床面FHから低い床面FLまで移動させるには、上記した手順と逆の手順で段差解消機10を動作させる。
本実施形態に係る段差解消機10によると、プラットホーム20の乗降口22は、左右一対の扉40により開閉される構成のため、一枚の扉により開閉される場合と比較して扉40の開閉に必要なスペースを小さくできる。また、左右一対の扉40は、各々の支柱12に水平回動可能な状態で装着されている。このため、例えば、扉40の開閉時に誤って扉40から手を離しても扉40が意図しない動きをすることがない。
さらに、各々の支柱12には、扉40を開位置、あるいは閉位置に保持する扉保持部材(閉位置用受け部541、開位置用受け部545)が設けられているため、車椅子使用者の乗降途中で扉が閉じる方向に回動したり、あるいはプラットホーム20の昇降時に扉が開く方向に回動するなどの不具合がない。
また、扉40は、一定寸法だけ上下動可能な状態でプラットホーム20の支柱12に装着されている。そして、扉40を、乗降口22の開位置、あるいは閉位置において所定高さ位置から下方に移動させることで、扉40が扉保持部材(閉位置用受け部541、開位置用受け部545)と嵌合して水平回動が禁止される。また、扉40と扉保持部材(閉位置用受け部541、開位置用受け部545)とが嵌合している状態から扉40を所定高さ位置まで上方に移動させることで、嵌合が解除される構成である。このため、扉40を開位置、あるいは閉位置まで回動させることで、その扉40を確実に扉保持部材(閉位置用受け部541、開位置用受け部545)と嵌合させ、扉40の水平回動を禁止することができる。
また、支柱12には、扉40が乗降口22の閉位置において扉保持部材(閉位置用受け部541)と嵌合しているときに動作する位置検出スイッチ57、及び昇降機構30の制御回路等が設けられている。このため、扉40が閉位置にあることを電気的に検出できるようになり、扉40が閉位置にあるときのみプラットホーム20の昇降機構30を動作させることができる。
また、扉40は、プラットホームに搭乗20する際、車椅子使用者が手摺として把持することができる手摺部を備えているため、プラットホームへの搭乗が容易になる。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、図5に示すように、扉40の下側に設けられたヒンジ部42の両側面に円盤状のゴム板42mを固定することで、前記ヒンジ部42と閉位置用受け部541、開位置用受け部545との間のガタを吸収する例を示した。
しかし、図9の平面図に示すように、例えば、閉位置用受け部60を幅広に形成し、閉位置用受け部60側に位置調整可能な状態で円盤状のゴム板70を設ける構成でも可能である。例えば、円盤状のゴム板70をネジ軸72の先端に同軸に取付け、そのネジ軸72を閉位置用受け部60の前側壁61に形成された雌ネジ孔61wに螺合させる構成でも良い。これにより、前記ネジの螺合作用で閉位置用受け部60の前側壁61に対するゴム板70の突出寸法を調整することが可能になる。そして、ゴム板70の位置調整を完了した後、ネジ軸72に固定用ナット75を締め付けることで、ゴム板70を前側壁61に固定することができる。
上記構成でゴム板70を閉位置用受け部60の後側壁62に取付けることが可能である。しかし、図9に示すように、閉位置用受け部60の後側壁62と支柱12との間隔が狭い場合には、ゴム板70のネジ軸72を後側壁62の貫通孔62hに通した状態で、支柱12内の円筒状ナット12yに螺合させる構成が好ましい。この状態で、後側壁62に対するゴム板70の突出寸法を調整し、ネジ軸72に予め螺合された固定用ナット75を支柱12側に締め付けることで、ゴム板70を後側壁62に固定することができる。
このように、ゴム板70の位置調整が可能なため、扉40のヒンジ部42と閉位置用受け部60との間のガタを確実に抑制できるようになる。なお、開位置用受け部側にも同様な構成でゴム板70が装着するのが好ましい。
また、左右のXリンク31からなる昇降機構30を例示したが、ラック&ピニオン、あるいはボールネジ&ナット等によりプラットホーム20を昇降させる構成でも可能である。
また、ヒンジ機構50の下部支持材54に閉位置用受け部541及び開位置用受け部545を設ける例を示したが、上部支持材53に閉位置用受け部541及び開位置用受け部545を設けることも可能である。
FH・・・・高い床面
K・・・・・車椅子
12・・・・支柱
20・・・・プラットホーム
22a・・・第1乗降口
22b・・・第2乗降口
23・・・・柵
30・・・・昇降機構
40・・・・扉
41p・・・パイプ
42・・・・ヒンジ部
42s・・・ストライカ(検知手段)
50・・・・ヒンジ機構
54・・・・下部支持材(扉保持部材)
541・・・閉位置用受け部(扉保持部材)
545・・・開位置用受け部(扉保持部材)
57・・・・位置検出スイッチ(検知手段)
Claims (4)
- 車椅子使用者が車椅子に着座した状態で搭乗できるプラットホームと、そのプラットホームを昇降させる昇降機構とを備え、車椅子使用者が車椅子で低い床面と高い床面間の段差部分を移動できるようにした段差解消機であって、
前記プラットホームの周囲には、低い床面とプラットホームとの間を行き来するための第1乗降口と、高い床面とプラットホームとの間を行き来するための第2乗降口と、両乗降口を除く部分を囲う柵とが設けられ、前記第1乗降口の左右両側には、前記柵の一部を構成する又は前記柵とは別体の支柱が立設されて、各々の支柱にヒンジ機構により水平回動可能、かつ、一定寸法だけ上下動可能な状態で左右一対の扉が装着されており、
前記各々の支柱には、自己に装着された前記扉を前記第1乗降口の開位置、あるいは閉位置に保持する扉保持部材が設けられており、
前記扉保持部材は、
前記支柱に固定的に設けられて、前記扉を、前記第1乗降口の開位置において所定高さ位置から下方に移動させることで、前記扉と嵌合して水平回動を禁止する開位置用受け部と、
前記支柱に固定的に設けられて、前記扉を、前記第1乗降口の閉位置において所定高さ位置から下方に移動させることで、前記扉と嵌合して水平回動を禁止する閉位置用受け部とを有しており、
前記扉と前記開位置用受け部との嵌合、及び、前記扉と前記閉位置用受け部との嵌合は、前記扉を所定高さ位置まで、前記支柱に沿って引き上げることで解除されることを特徴とする段差解消機。 - 請求項1に記載された段差解消機であって、
前記扉が前記第1乗降口の閉位置で前記扉保持部材の前記閉位置用受け部と嵌合しているときに、その扉の下端位置が、前記プラットホームに車椅子で搭乗している車椅子使用者の膝よりも低い位置に配置され、前記扉の上端位置が前記柵の上端位置と略等しい高さ位置となることを特徴とする段差解消機。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された段差解消機であって、
前記扉が前記第1乗降口の閉位置において前記扉保持部材の前記閉位置用受け部と嵌合していることを検知する検知手段と、この検知時のみ前記昇降機構の動作を許容する制御手段とを備えることを特徴とする段差解消機。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された段差解消機であって、
前記扉は、前記プラットホームに搭乗する際、車椅子使用者が手摺として把持することができる手摺部を備えていることを特徴とする段差解消機。
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