JP5284699B2 - 電子顕微鏡の試料装置 - Google Patents

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本発明はガス雰囲気室を備えた電子顕微鏡の試料装置に関する。
電子顕微鏡において、試料を雰囲気ガス中に置き、その状態で試料と雰囲気ガスとによる反応過程を、その場で動的に観察すること、いわゆる「その場観察」が要求されることがある。例えば、触媒研究の分野では、触媒粒子が触媒反応ガスと反応して変化していく過程を動的に観察することは触媒の改良に大きな役割を果たす。又、ある材料がガスによってどのように変化していくかを動的に観察することは、例えば、公害ガスによる当該材料の腐食の研究、及び材料の改良に役立つものと期待されている。
この様な試料と雰囲気ガスとによる反応過程を電子顕微鏡で動的に観察しようとする場合、ガス雰囲気室を備えた試料ホルダを備えた電子顕微鏡が用いられている。
図1はガス雰囲気室を備えた試料ホルダを取り付けた透過型電子顕微鏡の一概略例を示している。
図中1は内部が真空に保たれている鏡筒、2は電子ビーム3を放出する電子銃、4は該電子ビームを集束する集束レンズである。
5は上磁極6と下磁極7を備え、該両磁極間に試料収納ブロック8が配置される様に成されたインレンズ型対物レンズで、前記試料収納ブロック8にセットされた試料に前記電子ビームを細く絞って照射するものである。尚、前記試料収納ブロック8が配置される前記対物レンズ5の上磁極6と下磁極7との間の空間を試料室9と称している。
10、11は前記ブロック8にセットされた試料を透過し、前記インレンズ型対物レンズ5で集束された電子を観察室12内に配置された蛍光板13上に試料の透過像として拡大投影するための中間レンズ、投射レンズである。
14は前記観察室12内を観察するための観察窓である。
15は前記試料収納ブロック8を支持する試料ホルダで、該試料ホルダは前記鏡筒1の一部に設けられたゴニオメータ16に装着されており、詳細には示されていないが、前記試料収納ブロック8にセットされた試料は該ゴニオメータによって、紙面に平行なX−Z方向、紙面に垂直なY方向に移動可能、且つ、X軸周りに回動(傾斜)可能に構成されている。
17は開閉バルブ18を介してガスボンベ19から送られてくるガスを、その量を適正に調節して、前記ゴニオメータ16、及び、試料ホルダ15を通じて前記試料収納ブロック8内部に供給するためのガス調節装置である。
図2は前記試料ホルダ、該試料ホルダに支持された試料収納ブロック8、及び、これらの周辺部(以後、試料装置と称す)の拡大図である。
該試料収納ブロックは直方体状の形状を有し、内部は空間に成っており、その上壁と底壁にはそれぞれ電子ビームが通過する孔が開けられている。
前記上壁の下面中央部と底壁の上面中央部には、それぞれ、その中央部に前記電子ビーム通過孔より小さい小孔が開けられた制御板20A,20Bが、前記電子ビーム通過孔の中心と前記小孔の中心が一致する様に、固定されている。
更に、前記制御板20A,20Bの表面には、それぞれ、該各制御板に開けられた小孔を完全に覆う様に膜状の薄板21A,21Bが貼り付けられており、該膜状の薄板と前記小孔により、電子ビームは良好に透過させるが、前記試料収納ブロック8の空間から該空間外へのガスの移動を遮断する様にしている。
22は前記ガス調節装置17に繋がり、前記ゴニオメータ16と前記試料ボルダ15内を突き抜けて前記空間内に達する様に配設されたガス導入管である。尚、図示しないが、前記空間内のガスを排出するガス排出管も設けられている。
この様な構成の透過電子顕微鏡装置において、先ず、観察すべき試料Sを試料収納ブロック8底壁内面上の制御板20B表面上の中心部にセットし、該試料収納ブロック8を支持している試料ホルダ15をゴニオメータ16に装着する。
そして、該ゴニオメータを操作して、前記試料SをX,Y,Z軸方向に移動、且つ、X軸周りに回動させ、該試料を所定の観察が行える様に配置させる。
次に、前記試料室9内を排気ポンプ(図示せず)により所定の真空度に達するまで排気する。
この状態において、前記電子銃2から電子ビームを発生させる。該電子銃からの電子ビーム3は、前記集束レンズ4によって集束され、前記インレンズ型対物レンズ5により細く絞られ、前記試料収納ブロック8の上壁の孔、前記制御板20Aの小孔、前記薄板21Aを通過して前記試料Sに照射される。
この時、該試料を透過する電子は、前記薄板21B、前記制御板20B、前記試料収納ブロック8の底壁の孔を通過し、前記中間レンズ10、及び、投射レンズ11によって前記蛍光板13上に拡大された試料の透過像が投影される。
さて、試料と雰囲気ガスとの反応過程を観察する場合には、前記開閉バルブ18を開き、前記ガスボンベ19からのガスを前記ガス調節装置17に送る。
該ガス調節装置は制御装置(図示せず)の指令に基づいて所定量のガスを前記ガス導入管22を介して前記試料収納ブロック8の内部の空間部に送る。該ガスの供給により、該試料収納ブロックの内部はガス雰囲気となり、該内部に配置された前記試料Sとガスとの反応が始まる。
この状態において、前記電子銃2からの電子ビーム3は、前記集束レンズ4によって集束され、前記インレンズ型対物レンズ5により細く絞られ、前記試料収納ブロック8の上壁の孔、前記制御板20Aの小孔、前記薄板21Aを通過して前記ガスとの反応を起こしている試料Sに照射される。
そして、この様な試料を透過する電子は、前記薄板21B、制御板20B、前記試料収納ブロック8の底壁の孔を通過し、前記中間レンズ10、及び、投射レンズ11によって前記蛍光板13上に拡大された試料の透過像が投影される。この透過像は、ガスと反応している試料Sに基づくものである。
特開2000−133186号公報
所で、前記試料Sの所望の結晶方位を観察するために前記ゴニオメータ16により前記試料ホルダ15を傾斜させた場合、電子光学軸Oが前記試料収納ブロック8の上壁、及び、底壁に開けられた電子ビーム通過孔からずれてしまい、電子ビームが前記試料Sを透過することが出来なくなり、該試料の所望の結晶方位を観察することが出来なくなることがある。
本発明は、この様な問題を解決する新規な電子顕微鏡の試料装置を提供することを目的とする。
本発明の電子顕微鏡の試料装置は、電子ビーム発生手段からの電子ビームを試料室に配置された試料に照射し、該試料を透過した電子ビームに基づく試料像を得る様に成した電子顕微鏡の試料装置であって、先端部に試料を保持し該試料を真空外から前記試料室内に導入する試料ホルダと、電子光学軸上に配置され電子ビーム通過孔が開けられた密閉容器と、該密閉容器内にガスを供給する手段とから成り、前記密閉容器には開口部が開けられ、該開口部を介して前記試料ホルダの先端部が挿入される様に成したことを特徴とする。
本発明によれば、試料の所望の結晶方位を観察するために試料ホルダを傾斜させても、電子光学軸がガス雰囲気容器の上壁及び底壁に開けられた孔からずれることはなく、その為に、電子ビームは観察すべき試料を透過することが出来るので、試料の所望の結晶方位を観察することができる。
以下に添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図3は本発明を実施する装置の一例である透過電子顕微鏡の試料装置の一概略例を示したもので、前記図2にて使用した記号と同一記号の付されたものは同一構成要素を示す。
図中30は、例えば円筒状の形状を成し、その一方の底面が電子光学軸Oの近くに位置し、ゴニオメータ31を支持する様に鏡筒1の一部に設けられたゴニオメータ支持体である。
32はその先端部に試料保持体33が取り付けられた試料ホルダで、前記ゴニオメータ31に装着されており、詳細には示されていないが、前記試料保持体33にセットされた試料Sは該ゴニオメータによって、紙面に平行なX−Z方向、紙面に垂直なY方向に移動、且つ、X軸の周りに回動(傾斜)可能に構成されている。
34は先端面に当たる部分が吹き抜けており、全体としては直方体状のガス雰囲気容器で、その上壁と底壁にはそれぞれ電子ビームが通過する孔が開けられている。
前記上壁の上面中央部と底壁の下面中央部には、それぞれ、その中央部に前記電子ビーム通過孔より小さい小孔が開けられた制御板35A,35Bが、前記電子ビーム通過孔の中心と前記小孔の中心が一致する様に、固定されている。
更に、前記制御板35A,35Bの表面には、それぞれ、該各制御板に開けられた小孔を完全に覆う様に膜状の薄板36A,36Bが貼り付けられており、該膜状の薄板と前記小孔により、電子ビームは良好に透過させるが、前記ガス雰囲気容器34から該容器外へのガスの移動を遮断する様にしている。
37は前記ガス雰囲気容器34を支持した容器支持管で、該容器支持管は前記鏡筒1の一部に設けられた移動駆動体38により、電子光学軸Oを横切る方向に移動可能に成っている。
39はガス調節装置17に繋がり、前記移動駆動体38と前記容器支持管37内を突き抜けて前記ガス雰囲気容器34内に達する様に配設されたガス導入管である。尚、図示しないが、前記空間内のガスを排出するガス排出管も設けられている。
尚、前記ガス雰囲気容器34の先端部(前記ゴニオメータ支持体30の先端面に対向する部分)には開口部の縁に沿って溝が形成され、該溝にOリング40が嵌め込まれている。
この様な構成の試料装置を備えた透過電子顕微鏡装置において、先ず、観察すべき試料Sを試料保持体33にセットし、該試料保持体を支持している試料ホルダ32をゴニオメータ31に装着する。
そして、該ゴニオメータを操作して、前記試料SをX,Y,Z軸方向に移動且つX軸周りに回動させ、該試料を所定の観察が行える様に配置させる。
又、同時に、前記移動駆動体38により前記容器支持管37を移動させ、前記ガス雰囲気容器34の上壁と底壁に開けられた各孔の中心が電子光学軸O上に来る様にする。
次に、前記試料室9内を排気ポンプ(図示せず)により所定の真空度に達するまで排気する。
この状態において、前記電子銃2から電子ビームを発生させる。該電子銃からの電子ビーム3は、前記集束レンズ4によって集束され、前記インレンズ型対物レンズ5により細く絞られ、前記制御板35Aの小孔、薄板36A、ガス雰囲気容器34の上壁の孔を通過して前記試料Sに照射される。
この時、該試料を透過する電子は、前記ガス雰囲気容器34の底壁の孔、薄板36B、制御板35Bを通過し、前記中間レンズ10、及び、投射レンズ11によって前記蛍光板13上に拡大された試料の透過像が投影される。
さて、試料と雰囲気ガスとの反応過程を観察する場合には、前記開閉バルブ18を開き、前記ガスボンベ19からのガスを前記ガス調節装置17に送る。
該ガス調節装置は制御装置(図示せず)の指令に基づいて所定量のガスを前記ガス導入管39を介して前記ガス雰囲気容器34内に送る。該ガスの供給により、該ガス雰囲気容器の内部はガス雰囲気となり、該内部に配置された前記試料Sとガスとの反応が始まる。
この状態において、前記電子銃2からの電子ビーム3は、前記集束レンズ4によって集束され、前記インレンズ型対物レンズ5により細く絞られ、前記制御板35Aの小孔、薄板36A、ガス雰囲気容器34の上壁の孔を通過して前記ガスとの反応を起こしている試料Sに照射される。
そして、この様な試料を透過する電子は、前記ガス雰囲気容器34の底壁の孔、薄板36B、制御板35Bを通過し、前記中間レンズ10及び投射レンズ11によって前記蛍光板13上に拡大された試料の透過像が投影される。この透過像は、ガスと反応している試料Sに基づくものである。
ここで、試料Sの所望の結晶方位を観察する場合には、前記ゴニオメータ31により前記試料ホルダ32を適宜傾斜させ、この状態で、前記ガスと反応している試料の透過像を得る場合と同様な一連の操作を行う。この場合には、前記ガス雰囲気容器34は全く動かすことはないので、電子光学軸Oが該ガス雰囲気容器の上壁及び底壁に開けられた孔からずれることはなく、電子ビームが前記試料Sを透過することが出来なくなることはない。
尚、試料Sとガスとの反応を促進させるために、試料加熱手段を前記小ホルダ32に設けても良い。
(実施の形態2)
図4は本発明を実施する装置の一例である透過電子顕微鏡の試料装置の他の概略例を示したもので、前記図3にて使用した記号と同一記号の付されたものは同一構成要素を示す。
図中50は、例えば円筒状の形状を成し、一方の端部が円柱状にくり抜かれ(以後、該くり抜かれた部分Saを円柱空間と称す)、該端部が電子光学軸Oの近くに位置し、ゴニオメータ31を支持する様に鏡筒1の一部に設けられたゴニオメータ支持体である。該ゴニオメータ支持体には、前記円柱空間Saに繋がり、該ゴニオメータ支持体の中心軸に平行な排気孔Haが形成されており、該排気孔は、排気管Taを介して外部の真空ポンプPaに繋がっている。
51は先端面に当たる部分が吹き抜けており、全体としては円筒状のガス雰囲気容器で、その外周の径が前記ゴニオメータ支持体50の円柱空間Saの内径より僅かに小さく、その上壁中央部と底壁中央部にはそれぞれ電子ビーム通過孔Hb,Hcが開けられている。
又、前記ガス雰囲気容器壁内部には、一端が前記電子ビーム通過孔Hbに繋がり、他端が側壁に繋がるガス通過孔Hd、一端が前記電子ビーム通過孔Hcに繋がり、他端が側壁に繋がるガス通過孔Heが設けられている。
更に、前記上壁部の電子ビーム通過孔Hb内の上部と下部、及び、前記下壁部の電子ビーム通過孔Hc内の上部と下部には、それぞれ、二枚のオリフィス板52aと52b、52cと52dを互いに平行に取り付けられている。この様に成すことにより、前記各電子ビーム通過孔Hb,Hc内に、前記試料室9内の空間と前記ガス雰囲気容器51内の空間を圧力的に隔離する空間部(以後、差圧空間と称す)Da,Dbが形成される。尚、前記各オリフィス板に設けられているオリフィスは前記電子銃2からの電子ビームを通過させることが出来る口径を有する。
更に又、前記ガス雰囲気容器51先端部の開口部近傍の外周部にはリング状の溝が形成され、該溝にはOリング53が嵌入されている。
54は前記ガス雰囲気容器51を支持した容器支持管で、該容器壁中に、一端が前記ガス通過孔Hd,Heにそれぞれ繋がり、該容器支持管の中心軸に平行なガス通過孔Hf,Hgが形成されており、該容器支持管は前記鏡筒1の一部に設けられた移動駆動体55により、電子光学軸Oを横切る方向に移動可能に成っている。
前記容器支持管54の中心孔内には、その先端部に、ガスノズル56を取り付けたガスノズル支持体57が嵌入されており、該ガスノズルは、ガス調整装置17に繋がり、前記移動体55と前記ガスノズル支持体57内を突き抜けて前記ガス雰囲気容器51内に達する様に配設されたガス導入管(図示せず)に繋がっている。
Pbは真空ポンプで、前記移動駆動体55内を突き抜けて前記ガス通過孔Hf,Hgに繋がる排気管Tbに繋がっている。
この様な構成の試料装置を備えた透過電子顕微鏡装置において、先ず、観察すべき試料Sを試料保持体33にセットし、該試料保持体を支持している試料ホルダ32をゴニオメータ31に装着する。
そして、該ゴニオメータを操作して、前記試料SをX,Y,Z軸方向に移動且つX軸周りに回動させ、該試料が所定の観察を行える様に配置させる。
又、同時に、前記移動駆動体55により前記容器支持管54を移動させ、前記ガス雰囲気容器51先端部が前記ゴニオメータ支持体50の円柱空間Sa部に嵌入され、同時に、該ガス雰囲気容器の上壁部及び下壁部に開けられた各電子ビーム通過孔Hb,Hcの中心が電子光学軸O上に来る様に調整する。
次に、前記試料室9内を排気ポンプ(図示せず)により所定の高真空度に達するまで排気する。
同時に、前記差圧空間Da,Dbを排気ポンプPbにより、更に、前記ガス雰囲気容器51内部を排気ポンプPaにより、所定の高真空度に達するまで排気する。
この状態において、前記電子銃2から電子ビームを発生させる。該電子銃からの電子ビーム3は、前記集束レンズ4によって集束され、前記インレンズ型対物レンズ5により細く絞られ、ガス雰囲気容器51上壁部の電子通過孔Hb内の差圧空間Daを通過して前記試料Sに照射される。
そして、該試料を透過する電子は、前記ガス雰囲気容器51下壁部の電子通過孔Hc内の差圧空間Dbを通過し、前記中間レンズ10及び投射レンズ11によって前記蛍光板13上に拡大された試料の透過像が投影される。
さて、試料と雰囲気ガスとの反応過程を観察する場合には、前記開閉バルブ18を開き、前記ガスボンベ19からのガスを前記ガス調節装置17に送る。
該ガス調節装置は制御装置(図示せず)の指令に基づいて所定量のガスを前記ガス導入管Tc及びガスノズル56を介して前記ガス雰囲気容器51内に送る。該ガスの供給により、該ガス雰囲気容器の内部はガス雰囲気となり、該内部に配置された前記試料Sとガスとの反応が始まる。この時、前記ガス雰囲気容器51内はガスの導入によって低真空状態となるが、該ガス雰囲気容器51内の空間と、前記高真空の前記試料室9内の空間との間に前記差圧空間Da,Dbが形成されているので、前記ガス雰囲気容器51内のガスが前記試料室9内に漏れることがない。
この状態において、前記電子銃2からの電子ビーム3を前記ガス雰囲気容器51上壁部の電子通過孔Hb内の差圧空間Daを通過させて該ガスとの反応を起こしている試料Sに照射し、該試料を透過する電子を前記ガス雰囲気容器51下壁部の電子通過孔Hc内の差圧空間Dbを通過させ、前記中間レンズ10及び投射レンズ11によって前記蛍光板13上に拡大された試料の透過像を投影する。
又、試料Sの所望の結晶方位を観察する場合には、前記ゴニオメータ31により前記試料ホルダ32を適宜傾斜させ、この状態で、前記ガスと反応している試料の透過像を得る場合と同様な一連の操作を行う。この場合には、前記ガス雰囲気容器51は全く動かすことはないので、電子光学軸Oが該ガス雰囲気容器の上壁部及び底壁部に開けられた電子通過孔からずれることはなく、電子ビームが前記試料Sを透過することが出来なくなることはない。
この実施形態2の装置では、試料近傍のガス圧と試料室空間の高真空領域との圧力差を大きくすることが出来るので、ガス雰囲気容器内へのガスの導入量が少なくて済み、該ガスの電子ビームへの影響を最小限に抑えること、更に、該ガスによる他の部品(ガス雰囲気容器に存在する部品)への汚染も著しく軽減出来る。
尚、前記ガス雰囲気容器51上壁部の電子ビーム通過孔Hb内と下壁部の電子ビーム通過孔Hc内に、それぞれ1個の差圧室を形成するように成したが、試料室内空間とガス雰囲気容器内空間との間の差圧に応じて二個以上の差圧室が設けられる。尚、差圧室の数は、電子ビーム通過孔内に互いに離して平行に取り付けられるオリフィス板の数により決定する。
又、前記例は一種類のガスと反応する試料の透過像を観察する場合を示したが、複数種類のガスと反応する試料の透過像観察を可能にするために、試料室外に異なった種類のガスをそれぞれ供給出来る複数のガス供給手段を設け、更に、前記ガスノズル支持体57に複数のガスノズルを取り付け、該各ノズルと前記複数のガス供給手段各々とが繋がる様に成しても良い。
従来のガス雰囲気室を備えた試料ホルダを取り付けた透過型電子顕微鏡の一概略例を示している。 図1に示す透過電子顕微鏡に備えられた試料装置の一概略例を示している。 本発明を実施する装置の一例である透過電子顕微鏡の試料装置の一概略例を示している。 本発明を実施する装置の一例である透過電子顕微鏡の試料装置の他の概略例を示している。
符号の説明
1…鏡筒
2…電子銃
3…電子ビーム
4…集束レンズ
5…インレンズ型対物レンズ
6…上磁極
7…下磁極
8…試料収納ブロック
9…試料室
10…中間レンズ
11…投射レンズ
12…観察室
13…蛍光板
14…観察窓
15…試料ホルダ
16…ゴニオメータ
17…ガス調節装置
18…開閉バルブ
19…ガスボンベ
20A,20B…制御板
21A,21B…薄板
22…ガス供給管
30,50…ゴニオメータ支持体
31…ゴニオメータ
32…試料ホルダ
33…試料保持体
34,51…ガス雰囲気容器
35A,35B…制御板
36A,36B…薄板
37,54…容器支持管
38,55…移動駆動体
40,53…Oリング
52a,52b,52c,52d…オリフィス板
56…ガスノズル
57…ガスノズル支持体
Pa,Pb…排気ポンプ
S…試料
Sa…円柱空間
Ha…孔
Ta,Tb…排気管
Hb,Hc…電子ビーム通過孔
Hd,He,Hf,Hg…ガス通過孔
Da,Db…差圧空間

Claims (1)

  1. 電子ビーム発生手段からの電子ビームを第1の排気手段により排気された試料室に配置された試料に照射し、該試料を透過した電子ビームに基づく試料像を得る様に成した電子顕微鏡の試料装置であって、
    先端部に試料を保持し該試料を真空外から前記試料室内に導入する試料ホルダと、電子光学軸上に配置され電子ビーム通過孔が開けられた密閉容器と、該密閉容器内にガスを供給する手段とから成り、前記密閉容器には開口部が開けられ、該開口部を介して前記試料ホルダの先端部が挿入される様に成した電子顕微鏡の試料装置であり、
    前記電子ビーム通過孔内に、少なくとも二枚のオリフィス体を互いに空間を隔てて取り付けると共に、前記空間に繋がるガス通路を設け、該ガス通路を通じて前記オリフィス体に囲まれた空間を第2の排気手段により排気出来るように成し、
    前記密閉容器内を排気する第3の排気手段を更に備えたことを特徴とする電子顕微鏡の試料装置。
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