JP5284684B2 - 超硬質合金 - Google Patents

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本発明は、切削工具等に用いられる超硬質合金に関し、特に、高速切削や高送り切削においても、耐摩耗性や耐欠損性に優れると共に、耐溶着性にも優れた超硬質合金に関するものである。
従来から、切削工具等に用いる切削加工用の材料に、WC、TiC、(Ta,Nb)Cの硬質相成分とCo及び/又はNiの結合相成分とからなる超硬合金が耐摩耗性や耐欠損性に優れているとして広く使用されている。
ここで、このような超硬合金の組織は、WC相と、一般にβ相と呼ばれる立方晶からなる(W,Ti,Ta,Nb)C相と、結合相との3相からなることが知られている。
しかし、近年においては、切削工具等により切削加工を行うにあたり、さらなる高速切削や高送り切削が行われるようになり、上記のような超硬合金を用いた場合においても、十分な耐摩耗性や耐溶着性を得ることができないという問題があり、耐摩耗性や耐溶着性をさらに改善することが要望されるようになった。
また、近年においては、WC原料の高騰と省資源の面から、WCを他の化合物で置き換えて、WCの使用量を減少させることも要望されている。
そして、特許文献1に示されるように、超硬合金にTiCN等の周期律表IVa、Va、VIa族金属の化合物を添加し、超硬合金の組織の表面領域と内部領域とで、粒径や結合相の面積率を異ならせた超硬合金を用いるようにしたものが提案されている。
しかし、この特許文献1に示される超硬合金においても、高速切削や高送り切削時における耐磨耗性や耐溶着性を十分に向上させることはできなかった。
また、従来から、WCを主体とする超硬合金に比べて化学的安定性に優れ、高速切削に適した材料として、TiC,TiN,TiCNを主体とするサーメットが、仕上げ用切削工具の材料として使用されている。
ここで、TiCNが多く含まれるサーメットの組織は、一般に、TiCNを核とし、周期律表IVa、Va、VIa族の炭化物や炭窒化物を周辺組織とする有芯組織となることが知られている。
しかし、TiCNが多く含まれるサーメットは、超硬合金に比べてその強度が低く、また熱伝導度も低いために、高送り切削や高速で断続切削した場合に、欠損が生じやすい等の問題があった。
このため、例えば、特許文献2に示されるように、有芯構造を有さない固溶体を主体としたサーメットや、特許文献3に示されるように、特定な有芯構造の第1、第2硬質相、及び単相構造の第3硬質相と結合相とからなるサーメットが提案されている。
しかし、上記の特許文献2,3に示されるサーメットにおいても、超硬合金のような高強度の合金は得られず、高送り切削時には依然として欠損が生じる等の問題があった。
特開2004−263254号公報 特開平6−330219号公報 特開2006−346776号公報
本発明は、切削工具等に用いられる超硬合金やサーメットにおける上記のような様々な問題を解決することを課題とするものであり、高速切削や高送り切削においても、耐摩耗性や耐欠損性に優れると共に、耐溶着性にも優れ、さらに従来の超硬合金よりもWCの使用量を少なくすることができる超硬質合金を提供することを課題とするものである。
本発明においては、上記のような課題を解決するため、WC、Ti(C,N)、(Ta,Nb)C(但し、Nb=0の場合を含む。)を含む硬質相成分と、Co及び/又はNiの結合相成分とからなる超硬質合金において、上記の硬質相成分が80重量%〜92重量%、結合相成分が8重量%〜20重量%の範囲であり、その組織が、WC相、(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相(但し、Nb=0の場合を含む。)、Ti(C,N)相、結合相の4相からなり、走査電子顕微鏡写真により測定した各相の占める面積比率が、WC相が10%〜45%、(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相が30%〜60%、Ti(C,N)相が5%〜25%の範囲であり、残部が結合相からなるようにした。
ここで、本発明の超硬質合金の組織中における各相の占める面積比率については、超硬質合金において鏡面仕上げした面を、走査型電子顕微鏡(SEM)により5000倍のCOMPO像をランダムに10視野撮影し、1視野毎に写真上の528格子点の相を、WC相と、(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相と、Ti(C,N)相とに分類し、残部を結合相として、各相の面積比率をそれぞれ求め、その平均値を示した。尚、1視野の大きさは18×24μmである。
そして、本発明の超硬質合金において、硬質相成分が80重量%〜92重量%、結合相成分が8重量%〜20重量%の範囲になるようにしたのは、結合相成分が8重量%未満になると、超硬質合金の強度が低下して耐欠損性が低下する一方、結合相成分が20重量%を越えると、超硬質合金の硬度が低下して、十分な耐磨耗性が得られなくなるためである。
また、本発明の超硬質合金において、硬質相成分にTi(C,N)を添加させると、前記のβ相と呼ばれる立方晶からなる(W,Ti,Ta,Nb)C相の粒成長が抑制され、組織が細かくなって超硬質合金の耐磨耗性が向上するようになる。
そして、このTi(C,N)をある程度以上添加させると、前記のβ相が上記の(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相に変化すると共に、組織中に、WC相と(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相と結合相との他に、単独のTi(C,N)相が出現して4相になり、このTi(C,N)相により、超硬質合金の高温での化学的安定性やで高速切削時の耐溶着性が著しく改善されると考えられる。但し、添加させるTi(C,N)の量が多くなりすぎると、WC相の面積比率が減少して、この超硬質合金における強度や熱伝導度が低下するため、硬質相成分におけるTi(C,N)の量を8重量%〜35重量%の範囲にすることが好ましい。
また、本発明の超硬質合金において、その組織中におけるTi(C,N)相の面積比率が5%〜25%の範囲になるようにしたのは、その面積比率が5%未満では上記のような効果が十分に得られなくなる一方、面積比率が25%を超えると、上記のようにWC相の面積比率が減少して、この超硬質合金における強度や熱伝導度が低下するためである。
また、硬質相成分として添加させるTi(C,N)におけるC/N比については特に限定されず、例えば、C/N比が、8/2、7/3、5/5、3/7、2/8になったもの等を用いることができる。但し、Ti(C,N)におけるC/N比が高くなるほど、硬質相成分のWCや(Ta,Nb)Cと反応して、前記の(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相を形成しやすくなり、組織中にTi(C,N)相として残る割合が低下する。一方、C/N比が低くなるほど、前記の(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相を形成しにくくなり、組織中にTi(C,N)相として残る割合が高くなるが、焼結性が悪くなると共に、焼結中に脱窒が生じてポアが発生しやすくなる。但し、焼結後に不活性ガス中において約5MPaの高圧で処理するシンターピップ処理や、焼結後に約120MPaの高圧下で再度高温処理するHIP処理を行うことにより、上記のようなポアの発生を防止することができる。
また、本発明の超硬質合金において、その組織中におけるWC相の面積比率が10%〜45%の範囲になるようにしたのは、WC相の面積比率が10%未満になると、超硬質合金における強度や耐熱衝撃性が低下する一方、その面積比率が45%を超えると、超硬質合金における耐磨耗性が低下するためである。
また、本発明の超硬質合金において、その組織中における(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相の面積比率が30%〜60%の範囲になるようにしたのは、この面積比率で30%未満になると、超硬質合金における耐磨耗性や耐酸化性を十分に向上させることができなくなる一方、この面積比率60%を超えると、相対的にWC相やTi(C,N)相の割合が減少して、超硬質合金における強度が低下するためである。
また、本発明の超硬質合金においては、上記の相成分中に、周期律表IVa、Va、VIa族の化合物を5重量%以下含有させることができる。
ここで、周期律表IVa、Va、VIa族の化合物としては、これらの炭化物や窒化物や炭窒化物を用いることができる。そして、例えば、CrやVの化合物を添加した場合は、CrやVはそれぞれ結合相中に固溶されるようになると考えられる。また、Moの化合物を添加した場合には、WCやTi(C,N)と一緒に(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相を形成しやすくなり、焼結性が向上するが、(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相の粒度が粗くなって、超硬質合金の強度や耐磨耗性が劣化する傾向にある。
本発明の超硬質合金においては、WC、Ti(C,N)、(Ta,Nb)C(但し、Nb=0の場合を含む。)を含む硬質相成分が80重量%〜92重量%、Co及び/又はNiの結合相成分が8重量%〜20重量%の範囲であり、その組織が、WC相、(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相(但し、Nb=0の場合を含む。)、Ti(C,N)相、結合相の4相からなり、走査電子顕微鏡により測定した各相の占める面積比率が、WC相が10%〜45%、(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相が30%〜60%、Ti(C,N)相が5%〜25%の範囲であり、残部が結合相からなるようにしたため、従来の超硬合金やサーメットに比べて、上記のように耐摩耗性や耐欠損性や耐溶着性が大きく向上し、鋼やステンレスの高速切削や高送り切削においても、摩耗や欠損や切屑の溶着が防止されるようになり、さらに従来の超硬合金よりもWCの使用量を少なくすることができるようになった。
次に、本発明に係る超硬質合金について、実施例を挙げて具体的に説明すると共に、この実施例に係る超硬質合金を用いたチップを正面フライスに使用して切削加工を行った場合に、チップにおける摩耗や欠損や切屑の溶着が防止されることを、比較例を挙げて明らかにする。なお、本発明に係る超硬質合金は、特に下記の実施例に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施例1〜9及び比較例1〜9)
実施例1〜9及び比較例1〜9においては、硬質相成分として、平均粒径が1.1μmのWC粉と、平均粒径が1.5μmでC/Nが5/5のTi(C,N)粉と、平均粒径が1.2μmでTa/Nbが7/3の(Ta,Nb)C粉とを用い、結合相成分として、平均粒径が1.3μmのCo粉を用いるようにした。
さらに、実施例8においては、結合相成分として平均粒径が1μmのNi粉を、実施例9においては、その他の成分として、周期律表IVa、Va、VIa族の炭化物である平均粒径が1.2μmのVC粉を、比較例3においては、結合相成分として平均粒径が1μmのNi粉と、その他の成分として、周期律表IVa、Va、VIa族の炭化物である平均粒径が2.5μmのMo2C粉を用いるようにした。
そして、上記の硬質相成分と結合相成分とその他の成分とを、それぞれ下記の表1に示す重量比になるように配合し、混合溶剤にアセトンを使用し、超硬合金製ボールを用いたボールミルにより、それぞれ72時間混合させた後、各混合物に対してそれぞれ2重量%のパラフィンを添加し、スプレードライヤーにより乾燥させて各超硬質合金の粉末を得た。
次いで、上記のようにして得た各超硬質合金の粉末をそれぞれ所定の形状にプレス成形した後、それぞれアルゴン雰囲気中で100Paの減圧下において1400℃で60分間焼結させて、各超硬質合金の焼結体を得た。
そして、上記のようにして得た各超硬質合金の焼結体の面を鏡面仕上げし、鏡面仕上げされた面について、前記のように走査型電子顕微鏡(SEM)により5000倍のCOMPO像をランダムに10視野撮影し、1視野毎に写真上の528格子点の相を、WC相と、(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相と、Ti(C,N)相とに分類し、残部を結合相として、各相の面積比率を求めて、それぞれ各相の面積比率の平均値を算出し、その結果を表1に示した。また、硬質相成分におけるTi(C,N)の重量比が大きい比較例1〜3の超硬質合金の焼結体においては、サーメットと同じ有芯組織になっていたため、有芯組織として示した。
ここで、実施例2の超硬質合金の焼結体のSEM写真を図1に、実施例3の超硬質合金の焼結体のSEM写真を図2に、実施例4の超硬質合金の焼結体のSEM写真を図3に示した。なお、これらのSEM写真において、(1)として示した白色の部分はWC相、(2)として示した黒色の部分はTi(C,N)相、(3)として示した薄い灰色の部分は(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相(βCN相と略す。)、(4)として示した濃い灰色の部分は結合相である。
また、比較例1の超硬質合金の焼結体のSEM写真を図4に示した。このSEM写真において、(1)として示した黒色に近い部分は芯部となるTi(C,N)相、(2)として示した灰色の部分は周辺組織となる(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相、(3)として示した白色の部分は結合相であり、芯部の周囲に周辺組織を有する有芯組織になっている。
(比較例10)
比較例10においては、硬質相成分として、上記の実施例1〜9及び比較例1〜8におけるTi(C,N)粉に代えて、平均粒径が1.2μmでW/Tiが5/5の(W,Ti)C粉を用い、硬質相成分と結合相成分とを下記の表2に示す重量比になるように配合し、それ以外は、上記の実施例1〜9及び比較例1〜9の場合と同様にして超硬質合金の焼結体を得た。
そして、このようにして得た超硬質合金の焼結体についても、上記の実施例1〜9及び比較例1〜9の場合と同様にしてSEM写真を撮影し、組織中の各相の面積比率の平均値を求め、その結果を下記の表2に示した。
ここで、この比較例10の超硬質合金の焼結体においては、上記のように硬質相成分にTi(C,N)粉を用いていないため、図5のSEM写真に示すように、Ti(C,N)相が現れず、(1)として示した白色のWC相と、(2)として示した薄い灰色の(W,Ti,Ta,Nb)C相(β相と略す。)と、(3)として示した濃い灰色の結合相とが存在していた。
(実施例10,11及び比較例11,12)
実施例10及び比較例11,12においては、硬質相成分として、上記の実施例1〜9及び比較例1〜9におけるC/Nが5/5のTi(C,N)粉に代えて、平均粒径が1.5μmでC/Nが7/3のTi(C,N)粉を、実施例11においては、平均粒径が1.5μmでC/Nが3/7のTi(C,N)粉を用いるようにした。
さらに、実施例10においては、その他の成分として、周期律表IVa、Va、VIa族の炭化物である平均粒径が1.4μmのCr32粉を、実施例11においては、平均粒径が2.5μmのMo2C粉を用いるようにした。
そして、上記の硬質相成分と結合相成分とその他の成分とを、それぞれ下記の表3に示す重量比になるように配合し、それ以外は、上記の実施例1〜9及び比較例1〜9の場合と同様にして各超硬質合金の焼結体を得た。
そして、このようにして得た各超硬質合金の焼結体についても、上記の実施例1〜9及び比較例1〜9の場合と同様にしてSEM写真を撮影し、組織中の各相の面積比率の平均値を求め、その結果を下記の表3に示した。
そして、上記の実施例1〜11及び比較例1〜12の各超硬質合金の焼結体を用いてISO規格SEKN1203AFN-16のチップを作製し、このように作製した各チップをそれぞれカッター径が100mmの正面フライスに取り付けた。
そして、上記の各チップを取り付けた正面フライスを用い、第1切削試験においては、炭素鋼S53C材に対して、切削速度150m/min,送り0.3mm/刃,切込み2.0mm,切削幅75mmの条件で切削長さ0.5mの切削を繰り返して行い、チップにおける逃げ面の摩耗量及びチップの欠けを調べ、上記の摩耗量が0.3mm以上になった場合や、チップに欠けが生じた場合には、その時点における切削長さを、また摩耗量が0.3mm以上にならない場合や、チップに欠けが生じない場合には、切削長さ20mの時点における摩耗量を求め、その結果を下記の表4に示した。
また、第2切削試験においては、SUS304材に対して、切削速度120m/min,送り0.2mm/刃,切込み2.0mm,切削幅75mmの条件で切削長さ0.5mの切削を繰り返して行い、チップにおける逃げ面の摩耗量、チップの欠け及びチップへの切屑の溶着を調べ、上記の摩耗量が0.3mm以上になった場合や、チップに欠けが生じた場合や、チップに溶着が生じた場合には、その時点における切削長さを、また摩耗量が0.3mm以上にならない場合や、チップに欠けが生じない場合や、チップに溶着が生じない場合には、切削長さ5mの時点における摩耗量を求め、その結果を下記の表4に示した。
この結果から明らかなように、本発明の条件を満たす実施例1〜11の各超硬質合金の焼結体からなるチップを使用した場合には、上記の第1切削試験及び第2切削試験の何れにおいても、チップの摩耗が少なく、チップが欠けたり、切屑が溶着したりすることはなかった。
これに対して、比較例1〜3のサーメットと同じ有芯組織になった各超硬質合金の焼結体からなるチップを使用した場合には、上記の第1切削試験及び第2切削試験の何れにおいてもチップに欠けが発生した。
また、WC相の面積比率が45%を超える比較例4及び比較例8、結合相成分が20重量%を超える比較例7、Ti(C,N)相が存在しない比較例10の各超硬質合金の焼結体からなるチップを使用した場合には、上記の第1切削試験及び第2切削試験の何れにおいても、チップの摩耗が大きくなり、さらに比較例4及び比較例10の超硬質合金の焼結体からなるチップを使用した場合には、第2切削試験において切屑の溶着も発生していた。
また、WC相の面積比率が10%未満になった比較例5及び比較例9、結合相成分が8重量%未満になった比較例6、(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相の面積比率が60%を超える比較例11及び比較例12の各超硬質合金の焼結体からなるチップを使用した場合には、上記の第1切削試験及び第2切削試験の何れにおいてもチップに欠けが発生し、さらに比較例11及び比較例12の超硬質合金の焼結体からなるチップを使用した場合には、第2切削試験において切屑の溶着も発生していた。
実施例2の超硬質合金の焼結体における組織状態を示した図である。 実施例3の超硬質合金の焼結体における組織状態を示した図である。 実施例4の超硬質合金の焼結体における組織状態を示した図である。 比較例1の超硬質合金の焼結体における組織状態を示した図である。 比較例10の超硬質合金の焼結体における組織状態を示した図である。

Claims (3)

  1. WC、Ti(C,N)、(Ta,Nb)C(但し、Nb=0の場合を含む。)を含む硬質相成分と、Co及び/又はNiの結合相成分とからなる超硬質合金において、上記の硬質相成分が80重量%〜92重量%、結合相成分が8重量%〜20重量%の範囲であり、その組織が、WC相、(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相(但し、Nb=0の場合を含む。)、Ti(C,N)相、結合相の4相からなり、走査電子顕微鏡写真により測定した各相の占める面積比率が、WC相が10%〜45%、(W,Ti,Ta,Nb)(C,N)相が30%〜60%、Ti(C,N)相が5%〜25%の範囲であり、残部が結合相からなることを特徴とする超硬質合金
  2. 請求項1に記載の超硬質合金において、上記の硬質相成分におけるTi(C,N)の量が8重量%〜35重量%の範囲であることを特徴とする超硬質合金。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の超硬質合金において、上記の相成分に、周期律表IVa、Va、VIa族の化合物が5重量%以下含有されていることを特徴とする超硬質合金。
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