JP5281538B2 - スライド操作式スイッチ - Google Patents

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本発明は、ケースに対してスライド作動自在に収められたスライド部材と、このスライド部材を中立位置に付勢する付勢部材と、前記スライド部材のスライド操作を電気的に検出するスライド操作検出部を備えているスライド操作式スイッチに関する。
上記のように構成されたスライド操作式スイッチとして特許文献1には、正方形のケースの内部に弾性材料で成る付勢部材を備え、この付勢部材から立ち上げた4箇所に背壁部を形成し、この背壁部に取り囲まれる領域の床部にスライド部材としてのスライダーを配置した構成が記載されている。この特許文献1では、スライダーをスライド操作した場合には、背壁部を弾性変形させ、この背壁部の底面側の導電体をケース底部の対応する電極対に接触させ、この電極対が導通状態に達することから操作を検出できるように構成されている。
また、特許文献2には、正方形のケースの内部にスライド部材を中立位置に付勢する付勢部材を備え、この付勢部材の付勢力に抗してスライド部材を操作した際に電気的な導通状態を生じるスライド操作式スイッチの構成が記載されている。この特許文献2では、ケースが、スライド部材よりも大きい正方形状の底壁部とこの底壁部の周囲を取り囲む状態で底壁から立ち上がる側壁部を有している。
付勢部材は、スライド部材が嵌め込まれるために正方形の環状となる保持部が開口形成され、ケースの角部に向けて正方形状の開口部の角部から突設した突出部が形成されると共に、この突出部には保持部の角部から突出部の形成方向に向かって切り開いた状態となるスリットが形成されている。このような構造からスライド部材をスライド操作した場合には、スリットが開き、付勢部材の保持部の外側に設けたられた導電体がケースの側壁部に設けられた対となる電極間に接触して導通状態に達することから操作を検出できるように構成されている。
特開2006‐310179号公報 (段落番号〔0021〕〜〔0036〕、図1〜図6) 特開2003‐31076号公報 (段落番号〔0020〕〜〔0042〕、図1〜図7)
特許文献1、特許文献2に記載されるスライド操作式スイッチでは、スライド部材を中立位置からスライド操作方向に人為操作した場合には、スライド量の増大に伴い付勢部材からの操作荷重が大きくなる状況で電極類が電気的な導通状態に達する。このように電極類が接触状態に達した時点でスライド部材は作動端に達しており、スライド操作が不能となることから指先作用する感覚から必要な操作が行われたことを認識できる。
しかしながら、この種のスイッチを小型化した場合には、スライド操作のストロークが小さくなり、スライド操作を行った感覚を認識する以前にスライド部材が作動端に達してスライド操作が不能となるため、必要な操作が行われたことを指先の感覚だけでは認識し難い面もある。
つまり、特許文献1、特許文献2に記載されるスライド操作式スイッチでは、スライド部材の操作により電極類が接触状態に達した時点で、付勢部材がスライド部材の作動を阻止する位置関係となることから、このスライド部材のスライド可能な領域はケースのサイズだけではなく、付勢部材のサイズや形状により決まり、スライド量が小さくなる現象を招き改善の余地がある。
本発明の目的は、小型化しても良好な操作感覚を得るスライド操作式スイッチを合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、ケースに対してスライド作動自在に収められたスライド部材と、このスライド部材を中立位置に付勢する付勢部材と、前記スライド部材のスライド操作を電気的に検出するスライド操作検出部を備えているスライド操作式スイッチであって、
前記スライド操作検出部が、前記ケースの底壁に備えた第1電極と、この第1電極を覆う位置に配置される弾性部材で成る第1導電板とを備えると共に、この第1電極と第1導電板とが前記スライド部材が前記中立位置にある状態で離間状態を維持する位置関係で配置され、
前記スライド部材が前記中立位置から離間する方向に操作された際に、スライド力を前記底壁の方向に向かう押圧力に変換して前記第1導電板の変位部に作用させ、この変位部を弾性変形により前記第1電極に接触させる押圧手段を備え
前記第1導電板として、押圧に伴う操作荷重が増大した後に押圧に伴う操作荷重が低下する状況で前記変位部が弾性変形して第1電極に接触するスナップ作動が行われる特性のものが使用され、
前記押圧手段が、前記第1導電板のうち前記第1電極と反対側の外面に接触する接触部と、前記スライド部材のスライド作動時に前記スライド部材の端部が乗り上がることで前記変位部に押圧力を作用させて前記第1電極に接触させる傾斜部とを形成した押圧片で構成され、
前記ケースが、前記スライド部材の作動方向と平行する姿勢の平面と直交する方向視で正方形に構成され、この正方形の中央位置に前記中立位置が設定され、前記第1電極と第1導電板とが前記中央位置から前記正方形の4辺の方向に離間する4箇所に配置されると共に、
前記ケースの内部に環状に配置される弾性変形可能な環状部材の4箇所に前記押圧片が備えられ
前記付勢部材が、前記押圧片を前記中立位置の方向に付勢するように、前記正方形の4辺の側壁の内側に沿う姿勢で配置された板状のバネ体で構成され、このバネ体は、両端部が前記側壁に接触する状態で、前記押圧片に付勢力を作用させる部位と前記側壁との間に間隙が形成される形状である点にある。
この構成によると、スライド部材をケースの外端近くまでスライド作動させることも可能となり、スライド作動のストロークを大きく取ることができる。
また、スライド部材を中立位置から離間する方向にスライド操作した場合には、押圧手段が第1導電板に押圧力を作用させ、その変位部の弾性変形により第1電極に接触して電気的な導通状態にする。従って、小型化しても良好な操作感覚を得るスライド操作式スイッチが合理的に構成された。
そして、スライド部材をスライド操作した場合には、スライド部材の端部が押圧片の傾斜部に沿って相対的に乗り上がることになり、押圧片は第1導電板の変位部を第1電極の方向に向けて押圧力を作用させる。第1導電板の変位部が押圧によって変位する際には、押圧に伴う操作荷重が増大した後に押圧に伴う操作荷重が低下する状況で前記変位部が弾性変形して第1電極に接触するスナップ作動が行われるので、このスナップ作動に伴う操作荷重の変化が使用者の指に作用し、使用者は操作感覚から必要は操作が行われたことを明瞭に認識できる。
また、ケースの形状に対応して4つの押圧片を4つの第1導電板の近傍位置に配置でき、スライド部材の4方向への操作を電気的に検出することも可能となる。
さらに、バネ体の付勢力が押圧片を介してスライド部材に作用することで、スライド部材を中立位置に保持できる。また、スライド部材のスライド操作時にはバネ体のうち付勢力を作用させる部位が側壁に接触するまでバネ荷重が増大し、操作荷重を増大させ、側壁に接触した後にはスライド操作が継続しても操作荷重を増大させることはない。これによりスナップ作動が行われる際に、バネ荷重に起因する操作荷重の影響が小さくなり、スナップ荷重を良好に認識できる。
本発明は、前記スライド部材のスライド作動を許容しながら、前記底壁に直交する姿勢の仮想軸芯周りでの前記スライド部材の回転を規制する回転規制機構を備えても良い。
これによると、回転規制機構はスライド部材を回転させずに移動させることになり、例えば、スライド部材に操作方向を示す文字や記号等をプリントしていても、これらの方向がスイッチの検出方向と食い違うことがない。
本発明は、前記スライド部材が、スライド作動の方向と直交する方向に移動自在なシフト部材を備えて構成されると共に、
前記ケースの底壁に備えた第2電極と、この第2電極を覆う位置に配置される弾性部材で成る第2導電板とを備えて押圧操作検出部が構成され、この押圧操作検出部は、前記シフト部材が押圧操作されない状態で前記第2電極と前記第2導電板とを離間状態に維持し、前記シフト部材が押圧操作された際に前記第2導電板の変位部の弾性変形により前記第2電極への接触を許容しても良い。
これによると、シフト部材を底壁に接近する方向に押圧操作した場合には、第2導電板の変位部が弾性変形により第2電極に接触して電気的な導通状態に達する。これにより、この押圧操作を電気的に検出できる。
スライド操作式スイッチの斜視図である。 スライド操作式スイッチのケース部分の分解斜視図である。 スライド操作式スイッチのキートップとカバーとを分離した斜視図である。 ケースにおける電極類の配置を示す平面図である。 スライド部材が中立位置にある横断面図及び図中の断面線の位置の断面図である。 スライド部材がY方向に操作された横断面図及び図中の断面線の位置の断面図である。 シフトブロックが押圧操作された縦断面図である。 スライド部材がX方向とY方向とに操作され、シフトブロックが押圧操作された横断面図及び図中の断面線の位置の断面図である。 スライダーのスライド量に対するバネ体からの操作荷重と、第1導電板から作用する操作荷重と、これらを合成した操作荷重とをグラフ化した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1〜図5に示すようにケースAと、このケースAの底壁11に沿ってスライド作動自在に収められたスライド部材Bと、4つの押圧片1(押圧手段の一例)を有した環状部材2と、付勢部材として機能する板状のバネ体3と、スライド部材Bのスライド操作を検出する4つのスライド操作検出部Cと、スライド部材Bのシフトブロック33(シフト部材の一例)の押圧操作を検出する1つの押圧操作検出部Dと、スライド部材Bのスライド作動を許容しながらスライド部材Bの回転を規制する回転規制機構としての回転規制板4と、ケースAの上部を覆うカバー5と、シフトブロック33の突出端部に支持されるキートップ6とを備えて多方向スイッチとして機能するスライド操作式スイッチが構成されている。
このスライド操作式スイッチは、キートップ6を図1、図2に示すX方向(矢印Xで示される方向)と、Y方向(矢印Yで示される方向)との何れにスライド操作した場合にも、その操作をスライド操作検出部Cが電気的に検出し、この必要な操作(ON操作)が行われたことをクリック感により使用者が明瞭に認識できるように構成されている。また、このスライド操作式スイッチでは、スライド操作の方向と直行するZ方向(矢印Zで示される方向)にキートップ6を押圧操作(押し込み操作)した場合に、この操作を押圧操作検出部Dが電気的に検出し、この必要な操作(ON操作)が行われたことをクリック感により使用者が明瞭に認識できるように構成されている。
X方向(矢印Xで示される方向)と、Y方向(矢印Yで示される方向)と、Z方向(矢印Zで示される方向)とは、互いに直交する方向である。X方向とY方向とはケースAの底壁11と平行する姿勢であり、Z方向はケースAの底壁11と直交する姿勢である。また、以下の説明では、X方向を横方向と称し、Y方向を縦方向と称し、Z方向を上下方向(垂直方向)と称する。
〔ケース〕
ケースAは、図2及び図4に示すように、平面視で正方形となる底壁11と、この底壁11の4辺の位置に配置される4つの側壁12と、底壁11に形成された4つのガイド突起13とを、例えばLCP樹脂(液晶ポリエステル樹脂)等絶縁性の樹脂で一体的に形成した構造を有している。
このケースAでは、底壁11のうち4つの側壁12の近傍に矩形の第1凹部14が形成され、この第1凹部14の底部に第1電極21と、これを挟む位置の一対のサイド電極22とを備えている。また、底壁11の中央位置には円形の第2凹部15が形成され、この第2凹部15の底部に第2電極25と、これを取り囲むリング電極26とを備えている。側壁12の外面には第1電極21に導通する第1端子23と、第2電極25に導通する第2端子27と、4組のサイド電極22及びリング電極26に導通するコモン端子28とを備えている。
第1電極21、サイド電極22、第2電極25、リング電極26、第1端子23、第2端子27、コモン端子24夫々は銅合金等の良導体で構成され、これらの一部はケースAの成形時にケース内部にインサートされる。
このケースAの底壁11のうち4つの隅部には、係合凹部16が形成されている。4つの側壁12の長手方向の中央位置には一部凹状となる係合溝部17が形成され、2つの側壁12の外面には複数の係合突起18が形成されている。
〔スライド部材・回転規制板〕
スライド部材Bは、図2及び図5(a)、(b)に示すように、ケースAの底壁11に沿ってスライド移動自在なスライダー31と、このスライダー31の中央に穿設された角孔状の貫通孔32に対して垂直方向に移動自在なシフトブロック33(シフト部材の一例)とで構成されている。このスライダー31とシフトブロック33とは絶縁性の樹脂で形成されている。
スライダー31には横方向と縦方向とに延出する延出部34が一体形成され、この4箇所の延出部34の下面側には、傾斜面34Aが形成されている。このスライダー31の上面には平面視で矩形となる角状のガイド部35が上方に突出形成され、このガイド部35に前述した角孔状の貫通孔32が穿設されている。シフトブロック33は貫通孔32の内部にガタツキなく挿入される寸法の角柱状に形成され、その下端には抜け止め用のフランジ部33Aが一体的に形成されている。
回転規制板4は、図2に示すように、絶縁性の樹脂や金属材で構成されるものであり、スライド部材Bのスライド作動を許容し、底壁11に直交する姿勢の仮想軸芯周りでのスライド部材Bの回転を規制する回転規制機構として機能する。この回転規制板4には前述した4つのガイド突起13に接触することにより、この回転規制板4を横方向(矢印Xの方向)に案内する4つのガイド片4Aが一体的に形成されると共に、スライダー31のガイド部35を縦方向(矢印Yの方向)に案内するガイド開口4Bが形成されている。
このような構成から、スライド部材Bは回転規制板4によりZ方向と平行する軸芯周りでの回転が規制されると共に、回転規制板4と一体的に横方向(矢印Xの方向)にスライド移動自在となり、また、回転規制板4のガイド開口4Bに沿って縦方向(矢印Yの方向)にスライド移動自在となる。
〔スライド操作検出部・押圧操作検出部〕
スライド操作検出部Cは、図2及び図5(b)に示すように、前述した第1電極21と、サイド電極22と、第1導電板24とで構成されている。第1導電板24は、中央の変位部が上方に緩やかに突出する湾曲形状に成形された弾性板で成り、第1凹部14に嵌め込まれることでサイド電極22に外端部が導通し、中央の変位部が第1電極21の上方を覆う位置に離間配置される。
この第1導電板24は、りん青銅やステンレス鋼板等の良導体で成る金属材料が用いられ、押圧に伴う操作荷重が増大した後に押圧に伴う操作荷重が低下する状況で前記変位部が弾性変形して第1電極21に接触するスナップ作動が行われる特性のものが使用されている。また、第1電極21と変位部とが接触することにより、第1端子23とコモン端子28とが電気的に導通する。
押圧操作検出部Dは、図2及び図5(b)に示すように、前述した第2電極25と、リング電極26と、第2導電板29とで構成されている。第2導電板は、中央の変位部が上方に緩やかに突出するドーム形状に成形された弾性板で成り、第2凹部15に嵌め込まれることでリング電極26に外周部が導通し、中央の変位部が第2電極25の上方を覆う位置に離間配置される。
この第2導電板29も、りん青銅やステンレス鋼板等の良導体で成る金属材料が用いられ、押圧に伴う操作荷重が増大した後に押圧に伴う操作荷重が低下する状況で前記変位部が弾性変形して第2電極25に接触するスナップ作動が行われる特性のものが使用されている。また、第2電極25と変位部とが接触することにより第2端子27とコモン端子28とが電気的に導通する。
第2導電板29の上面にはガイドプレート36が第2凹部15に嵌め込む状態で備えられている。このガイドプレート36は、低摩擦係数で剛性を有した樹脂板や金属板で形成されている。このガイドプレート36の底面の中央位置には下方に突出する突出部が形成され、シフトブロック33が押圧操作された場合には、底面の突出部から第2導電板29に押圧力を作用させる。
〔押圧片・環状部材・バネ体〕
押圧片1と環状部材2とは弾性変形し得る絶縁性の樹脂で一体形成されている。押圧片1は、図2及び図5(a)、(b)に示すように、第1導電板24に対して押圧力を作用させるために適度の硬度を有した性質のものが使用され、第1導電板24の上面の中央部に接触するように下方に突出する接触部1Aと、スライダー31のスライド作動時に延出部34が乗り上がる傾斜部1Bとが形成されている。環状部材2は、側壁12の内面に沿う4つの線状部2Aと、これらの線状部2Aを連結する位置の4つの角部2Bと、この角部2Bにおいて底壁方向に突出する係合部2Cとを一体形成した構造を有している。
環状部材2は、係合部2Cを係合凹部16に係合させる形態でケースAに支持され、この支持状態において線状部2Aと側壁12との間に付勢部材として板状のバネ体3が配置される。このように支持されることで各押圧片1の接触部1Aが第1導電板24の中央部の上面位置に配置される。
バネ体3は、図5(a)に示すように、長手方向の両端部がケースAの側壁12の内面に接触し、中央部分がケースAの中央の方向に張り出すように屈曲成形されると共に、中央部から側壁12の方向に突出する保持片3Aが一体的に形成されている。保持片3Aは側壁12に形成された係合溝部17に係合することでバネ体3を側壁12に保持する。
このバネ体3は、ケースAの側壁12に支持された状態で、長手方向の中央位置がケースAの中央位置方向に突出しており、この中央位置と側壁12の内面との間には間隙が形成され、この突出部位が押圧片1に対して中央位置の方向に付勢力を作用させる。このバネ体3の方向にスライダー31がスライド作動した場合には、押圧片1とバネ体3の中央部とが側壁12の方向に変位し、バネ体3は中央部が側壁12の内面に接触するまで(間隙が無くなるまで)バネ荷重を増大させる。
〔カバー・キートップ〕
カバー5は、ケースAの外形と略同じサイズの正方形の外形形状を有し、平坦なカバー本体5AからケースAの側壁12の外面に接触する外壁部5Bと、係合突起18に係合する孔部を有した係合壁部5Cとを一体形成した蓋状に形成されている。カバー本体5Aにはシフトブロック33が挿通する開口部5Dが形成されている。
このカバー5は、リン青銅やテンレス鋼板等の剛性のある金属材料を用いて薄く形成される。このカバー5はケースAの内部に備えられる第1導電板24、第2導電板29、スライド部材B、回転規制板4、バネ体3、環状部材2等が所定位置に保持されるように、これらを押さえ込む機能を有すると共に、外来ノイズを防止し、スイッチの強度を保持する機能を有している。
キートップ6は、上面に操作方向を示す文字や記号がプリントされ、裏面にはシフトブロック33の上端が嵌合する嵌合凹部6Aが形成されている。
〔組み立て〕
このスライド操作式スイッチを組み立てる際には、図2及び図3に示すように、ケースAの4つの第1凹部14に第1導電板24を嵌め込み、中央位置の第2凹部に第2導電板29とガイドプレート36とを嵌め込み、保持片3Aを係合溝部17に係合させる形態で4つのバネ体3を備え、4つ係合部2Cを係合凹部16に嵌め込む形態で環状部材2と押圧片1とを備える。更に、スライド部材B(スライダー31とシフトブロック33)を配置し、ガイド突起13でガイドされる位置に回転規制板4を備え、カバー5をケースAの上方から下方に押し込む形態で嵌め込むことで係合壁部5Cの孔部に係合突起18を係合させ、シフトブロック33の上端をキートップ6の嵌合凹部6Aに摩擦嵌合させる。
このように組み立てられたスライド操作式スイッチ(図1を参照)では、キートップ6が非操作状態にある場合には、図5(a)、(b)に示すように、4つの押圧片1の傾斜部1Bの突出端がスライダー31の延出部34の傾斜面34Aに接触し、バネ体3から作用する付勢力と、第1導電板24の弾性力(保形力)に起因する付勢力との作用によりスライド部材BがX方向とY方向とにおける中立位置Nに保持され、第2導電板29の弾性力(保形力)により、シフトブロック33が突出位置に保持される。
この中立位置Nでは、4つのスライド操作検出部Cの第1電極21と第1導電板24とが離間して非導通状態に維持され、単一の押圧操作検出部Dの第2電極25と第2導電板29とが離間して非導通状態に維持される。
〔検出形態〕
このスライド操作式スイッチのキートップ6を、例えば、Y方向にスライド操作した場合には、図6(a)、(b)に示すように、スライダー31の4つの延出部34のうち対応するものの傾斜面34Aが、押圧片1の傾斜部1Bに接触しているため操作の初期には、押圧片1は側壁12の方向に移動し、スライド操作によりバネ体3のバネ荷重が操作荷重として使用者の指に作用する。この操作荷重はバネ体3の中央部が側壁12の内面に接触するまで(間隙が無くなるまで)増大し、バネ体3の中央部が側壁12の内面に接触すると、バネ体3のバネ荷重は増大することがない。
また、バネ体3の中央部が側壁12の内面に接触することにより、押圧片1は移動不能となり、この押圧片1の傾斜部1Bに対して、スライダー31の延出部34の傾斜面34Aが乗り上がる相対的な位置関係に達する。スライダー31は押圧片1の上方に位置することから、押圧片1にスライド作動を制限されることなくスライド作動が可能であり、このスライド操作が継続でき、スライド作動のストロークを大きく取ることができる。
また、スライダー31は、カバー5の下面に接触し上方への浮き上がりが規制されているため、このスライダー31のスライド力を押圧片1が底壁11の方向に向かう押圧力に変換して第1導電板24の変位部に作用させることになり、この押圧力は操作荷重として使用者の指に作用する。
先にスナップ作動を操作荷重に基づいて説明したが、このスナップ作動をスライダー31のスライド量と対応させて説明する。つまり、スライダー31をスライド操作した際の初期には、スライド量に対応して操作荷重が増大し、スライダー31のスライド量が所定値に達した時点で、スナップ作動により第1導電板24の弾性力(保形力)に起因する操作荷重が低下し始め、この直後、図6(b)に示すように、第1導電板24の変位部が第1電極21の方向に弾性変形することにより接触して導通状態に達する。このように操作に伴い操作荷重が上昇した後に低下する現象がクリック感として使用者の指に作用する。
図9(a)には、スライダー31のスライド量に対するバネ体3から作用する操作荷重(操作反力)をグラフ化して示し、図9(b)には、第1導電板24から作用する操作荷重(操作反力)をグラフ化して示し、図9(c)には、これらを合成した操作荷重(操作反力)をグラフ化して示している。
これらの図から明らかなように、スライダー31をスライド操作した場合には、バネ体3の中央部が側壁12の内面に接触する接触位置Tに達するまで(間隙が無くなるまで)操作荷重が増大し、接触した後にはバネ体3のバネ荷重に起因する操作荷重は増大しない。また、スライダー31をスライド操作した場合には、操作初期においては第1導電板24の弾性力(保形力)に起因する操作荷重は小さく、バネ体3の中央部が側壁12の内面に接触した後(接触位置Tに達した後)に操作荷重が増大し、所定量だけスライド作動した時点でスナップ作動により操作荷重が低下し始め、この低下は第1導電板24の変位部が第1電極21に接触する導通位置ONまで継続し、この導通位置ONに達した後に操作荷重が再度増大する。
合成された操作荷重は、バネ体3のバネ荷重に起因する操作荷重と、第1導電板24の弾性力(保形力)に起因する操作荷重とを加算したものと略等しい。クリック感は、スライド操作に伴い操作荷重が増大し、この後に操作荷重が低下する現象から得られる。また、合成された操作荷重が低下する際には、バネ体3のバネ荷重が増大しない状況にあるので、第1導電板24の弾性力(保形力)に起因する操作荷重の変化量Gaと、合成された際の操作荷重の変化量Gbとは略等しくなり良好はクリック感が得られる。尚、この操作荷重が低下する際にバネ体3からのバネ荷重が増大する状況にあれば、クリック感が損なわれることも考えられるが、この構成ではこのような不都合は現れない。
また、キートップ6をZ方向に押圧操作した場合には、図7に示すようにシフトブロック33が下方に変位し、この変位に伴う押圧力がガイドプレート36の下面の突出部から第2導電板29に作用する。下方への操作に伴い操作荷重は上昇するが、この操作量が所定値に達した時点で、スナップ作動により第2導電板29の弾性力(保形力)に起因する操作荷重が低下し始め、この直後、第2導電板29の中央の変位部が第2電極25の方向に弾性変形にすることにより接触して導通状態に達する。このように操作に伴い操作荷重が上昇した後に低下する現象がクリック感として使用者の指に作用する。
このスライド操作式スイッチでは、キートップ6をケースAの角(隅)の方向に向けて操作した場合にも検出可能であり、この方向に操作した場合にはX方向の操作とY方向の操作とを同時に検出することになる。また、キートップ6のZ方向への操作は、キートップ6が中立位置N以外の位置にあっても検出可能である。
この複合的な操作の具体例として図8(a)、(b)には、キートップ6をケースAの角(隅)の方向に向けて操作すると同時に、キートップ6を押圧操作した際の状態を示している。同図に示すように、対応する方向の2つの第1導電板24の中央の変位部が第1電極21の方向に変形して接触状態して導通状態に達すると共に、第2導電板29の中央の変位部が第2電極25の方向に変形して接触状態して導通状態に達する。
このようにスライド操作式スイッチでは、X方向とY方向との併せて4方向への操作と、これらの中間の4方向とを併せた8方向へのスライド操作を検出でき、スライド方向と直交するZ方向への操作も4つの第1端子23と、1つの第2端子27と、1つのコモン端子28との導通状態から検出可能となる。
特に、スライド操作検出部Cにスナップ作動を行う第1導電板24を備え、押圧操作検出部Dにもスナップ作動を行う第2導電板29を備えているため、スライド操作を行った場合でも、押圧操作を行った場合でも、使用者はクリック感から必要な操作が行われたことを明瞭に認識できるものとなる。
このスライド操作式スイッチでは、スライド操作を行った場合にスライド操作検出部Cがスライド作動を規制する構造ではないので、全体を小型化してもスライド量を大きく取れるものである。
特に、本発明のスライド操作式スイッチでは、第1導電板24又は第2導電板29としてスナップ作動を行わないものに取り換えることが可能であり、スライド部材Bを単純に十字方向に操作できるように構成しても良い。また、本発明のスライド操作式スイッチは押圧操作を検出できないように構成しても良い。
〔別実施の形態〕
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)押圧手段としての接触部を備えずに、押圧手段としてスライダーの下面に第1導電板を押圧する傾斜面や突起を一体的に備えて構成する。このように構成することにより部品点数の低減が可能となる。
(b)押圧片を備えるものでは、環状部材を用いずに、例えば、側壁の内面に押圧片を支持する。このように構成することにより押圧片の位置精度を高くできる。
(c)付勢部材として、スライド操作部材に直接的に付勢力を作用させるバネ材や、ゴム等の弾性体を備える。このように構成することによりスライド操作部材を確実に中立位置に付勢出来る。
(d)環状部材2に付勢力を得る性質の樹脂や金属の材料を用いることで、この環状部材を付勢部材として用いる。この構成によると押圧片の位置を決める機能と付勢部材の機能とを併せて持たせることが可能となる。
本発明は、X−Y方向に限らず、多方向へのスライド操作を検出するためのスイッチにも利用することができる。
1 押圧手段・押圧片
1A 接触部
1B 傾斜部
2 環状部材
3 付勢部材・バネ体
4 回転規制機構(回転規制板)
11 底壁
12 側壁
21 第1電極
24 第1導電板
25 第2電極
29 第2導電板
33 シフト部材(シフトブロック)
A ケース
B スライド部材
C スライド操作検出部
D 押圧操作検出部
N 中立位置

Claims (3)

  1. ケースに対してスライド作動自在に収められたスライド部材と、このスライド部材を中立位置に付勢する付勢部材と、前記スライド部材のスライド操作を電気的に検出するスライド操作検出部を備えているスライド操作式スイッチであって、
    前記スライド操作検出部が、前記ケースの底壁に備えた第1電極と、この第1電極を覆う位置に配置される弾性部材で成る第1導電板とを備えると共に、この第1電極と第1導電板とが前記スライド部材が前記中立位置にある状態で離間状態を維持する位置関係で配置され、
    前記スライド部材が前記中立位置から離間する方向に操作された際に、スライド力を前記底壁の方向に向かう押圧力に変換して前記第1導電板の変位部に作用させ、この変位部を弾性変形により前記第1電極に接触させる押圧手段を備え
    前記第1導電板として、押圧に伴う操作荷重が増大した後に押圧に伴う操作荷重が低下する状況で前記変位部が弾性変形して第1電極に接触するスナップ作動が行われる特性のものが使用され、
    前記押圧手段が、前記第1導電板のうち前記第1電極と反対側の外面に接触する接触部と、前記スライド部材のスライド作動時に前記スライド部材の端部が乗り上がることで前記変位部に押圧力を作用させて前記第1電極に接触させる傾斜部とを形成した押圧片で構成され、
    前記ケースが、前記スライド部材の作動方向と平行する姿勢の平面と直交する方向視で正方形に構成され、この正方形の中央位置に前記中立位置が設定され、前記第1電極と第1導電板とが前記中央位置から前記正方形の4辺の方向に離間する4箇所に配置されると共に、
    前記ケースの内部に環状に配置される弾性変形可能な環状部材の4箇所に前記押圧片が備えられ、
    前記付勢部材が、前記押圧片を前記中立位置の方向に付勢するように、前記正方形の4辺の側壁の内側に沿う姿勢で配置された板状のバネ体で構成され、このバネ体は、両端部が前記側壁に接触する状態で、前記押圧片に付勢力を作用させる部位と前記側壁との間に間隙が形成される形状であるスライド操作式スイッチ。
  2. 前記スライド部材のスライド作動を許容しながら、前記底壁に直交する姿勢の仮想軸芯周りでの前記スライド部材の回転を規制する回転規制機構を備えている請求項に記載のスライド操作式スイッチ。
  3. 前記スライド部材が、スライド作動の方向と直交する方向に移動自在なシフト部材を備えて構成されると共に、
    前記ケースの底壁に備えた第2電極と、この第2電極を覆う位置に配置される弾性部材で成る第2導電板とを備えて押圧操作検出部が構成され、この押圧操作検出部は、前記シフト部材が押圧操作されない状態で前記第2電極と前記第2導電板とを離間状態に維持し、前記シフト部材が押圧操作された際に前記第2導電板の変位部の弾性変形により前記第2電極への接触を許容する請求項1または2に記載のスライド操作式スイッチ。
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