JP5281256B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池に関し、詳しくは、燃料電池による発電時に発生する反応熱を効率よく放熱する技術に関するものである。
水素と酸素との電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。この燃料電池は、プロトン伝導性を有する電解質膜(例えば、固体高分子膜)の両面に、それぞれガス拡散電極(アノード、および、カソード)を接合してなる膜電極接合体を、セパレータ(集電部材)によって挟持することによって構成される。そして、アノード、および、カソードは、それぞれ、上記電気化学反応を促進するための触媒層と、この触媒層に発電に供する反応ガス(燃料ガス、および、酸化剤ガス)を拡散させつつ供給するためのガス拡散層とを備える。
そして、従来、燃料電池の構成について、種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、燃料電池において、上記ガス拡散層とセパレータ(いわゆるフラットセパレータ)との間に、反応ガスの流路を構成する導電性多孔体層を介装させる構成が記載されている。また、下記特許文献2〜5には、燃料電池におけるフラッディングやドライアップを抑制するための技術が記載されている。
特開2006−286557号公報 特開2003−68330号公報 特開平8−130025号公報 特開2006−252948号公報 特開2006−310201号公報
ところで、燃料電池は、効率よく発電を行うために、適切な温度範囲内で運転することが望まれる。そして、燃料電池では、発電時に、上記電気化学反応によって反応熱が発生するため、燃料電池を備える燃料電池システムには、燃料電池を冷却するための冷却装置が併設される。また、燃料電池システムには、システムの小型化が望まれており、冷却装置の小型化も望まれている。しかし、燃料電池システムにおいて、冷却装置を小型化すると、一般に、冷却能力が低下するため、燃料電池を十分に冷却できない場合がある。したがって、比較的小型の冷却装置であっても、燃料電池を十分に冷却可能にする技術が求められている。
しかし、上記特許文献に記載された技術では、燃料電池の冷却効率については、何ら考慮されていなかった。本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池の冷却効率を向上させることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
本発明の第1の形態は、
電解質膜の両面に、それぞれ、アノード、および、カソードを接合してなる膜電極接合体と、
前記膜電極接合体の両面にそれぞれ積層され、導電性を有する多孔質部材からなり、前記膜電極接合体における発電に供する反応ガスを、前記アノード、および、前記カソードにそれぞれ供給するための流路形成部材と、
前記膜電極接合体、および、前記流路形成部材を挟持し、前記膜電極接合体によって発電された電力を集電する集電部材と、を備え、
前記集電部材は、前記流路形成部材に接する面が平坦であり、
前記アノード側に積層された前記流路形成部材と前記集電部材との間、および、前記カソード側に積層された前記流路形成部材と前記集電部材との間の少なくとも一方に、導電性、および、吸湿性を有する吸湿部材が介装されている、燃料電池である。
本形態では、燃料電池による発電時に発生する反応熱は、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応が起こる触媒層で発生し、この反応熱は、触媒層からガス拡散層、流路形成部材、吸湿部材、集電部材の順に伝導する。そして、本願発明者は、流路形成部材と集電部材との間に吸湿部材を介装した場合と、流路形成部材と集電部材との間に吸湿部材を介装せずに、流路形成部材と集電部材とを直接当接させた場合との、触媒層から集電部材までの熱抵抗を実験的に解析した。この結果、本願発明者は、流路形成部材と集電部材との間に吸湿部材を介装した場合の方が、流路形成部材と集電部材とを直接当接させた場合よりも、流路形成部材から集電部材までの熱抵抗を低減することができることを見出した。これは、燃料電池による発電時に生成された生成水が、吸湿部材に吸収されて熱伝達媒体となり、液状の水の熱伝導率の方が反応ガスの熱伝導率よりも1桁高いことによると考えられる。つまり、本形態によって、アノード、および、カソードから各集電部材までの熱抵抗を低減させ、燃料電池の冷却効率を向上させることができる。
[適用例1]燃料電池であって、電解質膜の両面に、それぞれ、アノード、および、カソードを接合してなる膜電極接合体と、前記膜電極接合体の両面にそれぞれ積層され、導電性を有する多孔質部材からなり、前記膜電極接合体における発電に供する反応ガスを、前記アノード、および、前記カソードにそれぞれ供給するための流路形成部材と、前記膜電極接合体、および、前記流路形成部材を挟持し、前記膜電極接合体によって発電された電力を集電するする集電部材と、を備え、前記アノード側に積層された前記流路形成部材と前記集電部材との間、および、前記カソード側に積層された前記流路形成部材と前記集電部材との間の少なくとも一方に、導電性、および、吸湿性を有する吸湿部材が介装されている、燃料電池。
ここで、上記流路形成部材としては、例えば、金属多孔体を用いることができる。また、上記吸湿部材としては、例えば、吸湿性樹脂に導電性材料を混合した部材を用いることができる。なお、「吸湿性を有する」とは、水分を吸収し、保水する性質を有することを意味している。
本適用例では、燃料電池による発電時に発生する反応熱は、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応が起こる触媒層で発生し、この反応熱は、触媒層からガス拡散層、流路形成部材、吸湿部材、集電部材の順に伝導する。そして、本願発明者は、流路形成部材と集電部材との間に吸湿部材を介装した場合と、流路形成部材と集電部材との間に吸湿部材を介装せずに、流路形成部材と集電部材とを直接当接させた場合との、触媒層から集電部材までの熱抵抗を実験的に解析した。この結果、本願発明者は、流路形成部材と集電部材との間に吸湿部材を介装した場合の方が、流路形成部材と集電部材とを直接当接させた場合よりも、流路形成部材から集電部材までの熱抵抗を低減することができることを見出した。これは、燃料電池による発電時に生成された生成水が、吸湿部材に吸収されて熱伝達媒体となり、液状の水の熱伝導率の方が反応ガスの熱伝導率よりも1桁高いことによると考えられる。つまり、本適用例によって、アノード、および、カソードから各集電部材までの熱抵抗を低減させ、燃料電池の冷却効率を向上させることができる。
なお、本適用例では、流路形成部材と集電部材との間に吸湿部材が介装されているので、吸湿部材によって、流路形成部材における反応ガスの流れが阻害されることはない。また、流路形成部材からアノード、および、カソードへの反応ガスの供給が阻害されることもない。
[請求項2]適用例1記載の燃料電池であって、
前記吸湿部材は、フィルム状、または、ペースト状の部材からなる、燃料電池。
こうすることによって、流路形成部材と集電部材との間に吸湿部材を容易に介装することができる。
[請求項3]適用例1記載の燃料電池であって、前記吸湿部材は、前記流路形成部材と前記集電部材との互いに当接する少なくとも一方の表面に、前記吸湿部材を構成するペーストを塗布することによって形成されている、燃料電池。
こうすることによって、流路形成部材と集電部材との間に吸湿部材を容易に介装することができる。なお、吸湿部材を構成するペーストは、少なくとも流路形成部材側に塗布することが好ましい。こうすることによって、上記ペーストの一部が流路形成部材の気孔内に入り込むので、ペーストを集電部材側のみに塗布する場合と比較して、流路形成部材と吸湿部材(上記ペースト)との接触面積を広くすることができる。したがって、流路形成部材と吸湿部材との接触抵抗や、熱抵抗を低減することができる。
本発明は、上述の燃料電池としての構成の他、燃料電池の製造方法の発明として構成することもできる。なお、この態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.燃料電池の構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池100の概略構成を示す説明図である。燃料電池100の断面図を示した。
図示するように、本実施例の燃料電池100は、膜電極接合体10のアノード側、および、カソード側に、アノード側金属多孔体20a、および、カソード側金属多孔体20cをそれぞれ積層し、この積層体の両面に、それぞれ、導電性、および、吸湿性を有するアノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cを配置し、一対の集電部材30によって挟持することによって構成されている。つまり、本実施例の燃料電池100では、アノード側金属多孔体20aと集電部材30との間、および、カソード側金属多孔体20cと集電部材30との間に、アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cがそれぞれ介装されている。
膜電極接合体10は、プロトン伝導性を有する電解質膜10mの一方の面に、アノードとして、アノード側触媒層10aと、アノード側ガス拡散層12aとを、この順に備えている。また、膜電極接合体10は、電解質膜10mの他方の面に、カソードとして、カソード側触媒層10cと、カソード側ガス拡散層12cとを、この順に備えている。
この膜電極接合体10では、電解質膜10mとして、例えば、ナフィオン(登録商標)等の固体高分子膜を用いている。電解質膜10mとして、他の材料からなる電解質膜を用いるようにしてもよい。また、膜電極接合体10では、アノード側ガス拡散層12a、および、カソード側ガス拡散層12cとして、カーボンクロスを用いるものとした。カーボンクロスの代わりに、カーボンペーパ等、ガス拡散性、および、導電性を有する他の材料を用いるものとしてもよい。
アノード側金属多孔体20aは、膜電極接合体10のアノードに供給すべき燃料ガス(例えば、水素)が流れる流路を構成し、カソード側金属多孔体20cは、膜電極接合体10のカソードに供給すべき酸化剤ガス(例えば、酸素を含む空気)が流れる流路を構成している。また、アノード側金属多孔体20a、および、カソード側金属多孔体20cは、発電時に生成された生成水が流れる流路としての機能も有している。アノード側金属多孔体20a、および、カソード側金属多孔体20cは、本発明における流路形成部材に相当する。
アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cとしては、例えば、吸湿性樹脂に導電性材料を混合したフィルム状の部材を用いることができる。吸湿性樹脂としては、例えば、ナイロン、アクリル樹脂、ABS樹脂、ベンジルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、フェニルセルロース等が挙げられる。また、導電性材料としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、金属粉末等が挙げられる。アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cは、本発明における吸湿部材に相当する。
なお、燃料電池100は、燃料電池システムに備えられる(図示省略)。そして、燃料電池100の膜電極接合体10では、発電時に、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応によって、反応熱が発生する。このため、集電部材30内には、図示しない冷却水流路が形成されており、この冷却水流路に、図示しない冷却装置(ラジエータ)や循環ポンプ等の冷却システムを用いて、冷却水を流すことによって、燃料電池100が冷却され、発電に適切な温度が維持される。
B.燃料電池の製造工程:
図2は、燃料電池100の製造工程を示す説明図である。まず、膜電極接合体10を作製する(ステップS100)。この膜電極接合体10は、例えば、電解質膜10mの両面に、それぞれ、いわゆる触媒インクを塗布して乾燥させることによって、アノード側触媒層10a、および、カソード側触媒層10cを形成し、この両面に、それぞれアノード側ガス拡散層12a、および、カソード側ガス拡散層12cを構成するカーボンクロスを重ねてホットプレス接合することによって作製することができる。なお、触媒インクは、例えば、白金(Pt)等の水素と酸素との電気化学反応を促進する触媒金属を担持したカーボンと、電解質溶液としてのナフィオン分散溶液と、溶媒(例えば、水、エタノール、ポリエチレングリコール)とを混合したものである。
次に、膜電極接合体10のアノード側、および、カソード側に、それぞれ、アノード側金属多孔体20a、および、カソード側金属多孔体20cを積層する(ステップS110)。そして、アノード側金属多孔体20aと集電部材30との間、および、カソード側金属多孔体20cと集電部材30との間に、それぞれ、アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cを介装させて、ステップS110で作製された積層体を、一対の集電部材30によって挟持する(ステップS120)。以上の工程によって、燃料電池100を製造することができる。
C.比較例、および、実施例の効果:
上述した本実施例の燃料電池100の効果を示すため、以下、比較例の燃料電池100Rの構成、および、比較例の燃料電池100Rと本実施例の燃料電池100との熱抵抗の差異について説明する。
図3は、比較例としての燃料電池100Rの概略構成を示す説明図である。燃料電池100Rの断面図を示した。図示するように、この燃料電池100Rは、先に説明した実施例の燃料電池100(図1参照)と同様に、膜電極接合体10のアノード側、および、カソード側に、アノード側金属多孔体20a、および、カソード側金属多孔体20cをそれぞれ積層し、この積層体を集電部材30によって挟持することによって構成されている。両者の比較から分かるように、比較例の燃料電池100Rは、アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cを備えていない。なお、膜電極接合体10、アノード側金属多孔体20a、カソード側金属多孔体20c、集電部材30は、先に説明した比較例としての燃料電池100Rと同じである。
このような燃料電池100Rでは、膜電極接合体10で発生した反応熱は、カソード側触媒層10cからカソード側ガス拡散層12c、カソード側金属多孔体20c、集電部材30の順に伝導し、また、アノード側触媒層10aからアノード側ガス拡散層12a、アノード側金属多孔体20a、集電部材30の順に伝導する。そして、この熱伝導率は、上述した各層、部材間の接触熱抵抗と、各層、部材のバルクの熱抵抗とによって決定される。例えば、カソード側触媒層10cから集電部材30までの熱抵抗は、カソード側触媒層10cとカソード側ガス拡散層12cとの接触熱抵抗と、カソード側ガス拡散層12cのバルクの熱抵抗と、カソード側ガス拡散層12cとカソード側金属多孔体20cとの接触熱抵抗と、カソード側金属多孔体20cのバルクの熱抵抗と、カソード側金属多孔体20cと集電部材30との接触熱抵抗とからなる。アノード側についても同様である。
一方、本実施例の100では、例えば、カソード側触媒層10cから集電部材30までの熱抵抗は、カソード側触媒層10cとカソード側ガス拡散層12cとの接触熱抵抗と、カソード側ガス拡散層12cのバルクの熱抵抗と、カソード側ガス拡散層12cとカソード側金属多孔体20cとの接触熱抵抗と、カソード側金属多孔体20cのバルクの熱抵抗と、カソード側金属多孔体20cとカソード側吸湿性フィルム25cとの接触熱抵抗と、カソード側吸湿性フィルム25cのバルクの熱抵抗と、カソード側吸湿性フィルム25cと集電部材30との接触熱抵抗とからなる。アノード側についても同様である。
図4は、本実施例の効果を示す説明図である。ここでは、比較例の燃料電池100Rにおけるカソード側触媒層10cから集電部材30までの熱抵抗の内訳と、本実施例の燃料電池100におけるカソード側触媒層10cから集電部材30までの熱抵抗の内訳とを示した。縦軸は、1cm2当たりの熱抵抗を示している。
図4において、領域Aは、それぞれ、カソード側触媒層10cとカソード側ガス拡散層12cとの接触熱抵抗を示している。また、領域Bは、それぞれ、カソード側ガス拡散層12cのバルクの熱抵抗を示している。また、領域Cは、それぞれ、カソード側ガス拡散層12cとカソード側金属多孔体20cとの接触熱抵抗を示している。また、領域Dは、それぞれ、カソード側金属多孔体20cのバルクの熱抵抗を示している。また、領域Eは、比較例の燃料電池100Rにおけるカソード側金属多孔体20cと集電部材30との接触熱抵抗を示している。また、領域Fは、本実施例の燃料電池100におけるカソード側金属多孔体20cとカソード側吸湿性フィルム25cとの接触熱抵抗と、カソード側吸湿性フィルム25cのバルクの熱抵抗と、カソード側吸湿性フィルム25cと集電部材30との接触熱抵抗との和を示している。
比較例の燃料電池100Rと本実施例の燃料電池100とを比較すると、比較例の燃料電池100Rの領域E(カソード側金属多孔体20cから集電部材30までの熱抵抗)に対して、本実施例の燃料電池100の領域F(カソード側金属多孔体20cから集電部材30までの熱抵抗)は、約65(%)低下した。また、比較例の燃料電池100Rにおけるカソード側触媒層10cから集電部材30までの熱抵抗に対して、本実施例の燃料電池100におけるカソード側触媒層10cから集電部材30までの熱抵抗は、約25(%)低下した。なお、図示は省略したが、アノード側についても同様の結果が得られた。
つまり、カソード側金属多孔体20cと集電部材30との間にカソード側吸湿性フィルム25cを介装することによって、カソード側金属多孔体20cから各集電部材30までの熱抵抗を低減することができる。同様に、アノード側金属多孔体20aと集電部材30との間にアノード側吸湿性フィルム25aを介装することによって、アノード側金属多孔体20aから集電部材30までの熱抵抗を低減することができる。これは、燃料電池100による発電時に生成された生成水が、アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cに吸収されて熱伝達媒体となり、生成水の熱伝導率の方が反応ガスの熱伝導率よりも1桁高いことによると考えられる。
以上説明したように、本実施例の燃料電池100によれば、アノード、および、カソードから各集電部材30までの熱抵抗を低減させ、燃料電池の冷却効率を向上させることができる。したがって、本発明の燃料電池100を備える燃料電池システムにおいて、従来よりも小型の冷却装置を用いても、燃料電池100を十分に冷却することが可能となり、燃料電池システムの小型化を図ることができる。
なお、本実施例の燃料電池100では、アノード側金属多孔体20aと集電部材30との間、および、カソード側金属多孔体20cと集電部材30との間に、それぞれ、アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cを介装するので、アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cによって、アノード側金属多孔体20a、および、カソード側金属多孔体20cにおける反応ガスの流れが阻害されることはない。また、アノード側金属多孔体20aからアノード側ガス拡散層12aへの燃料ガスの供給や、カソード側金属多孔体20cからカソード側ガス拡散層12cへの酸化剤ガスの供給が阻害されることもない。
D.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
D1.変形例1:
上記実施例では、吸湿部材として、アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cを用いるものとしたが、本発明は、これに限られない。アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cの代わりに、導電性、および、吸湿性を有するペースト状の部材を用いるようにしてもよい。この場合、図2に示したステップS120において、アノード側金属多孔体20aと集電部材30との互いに当接する少なくとも一方の表面、および、カソード側金属多孔体20cと集電部材30との互いに当接する少なくとも一方の表面に、上述したペーストを塗布するようにすればよい。このペーストは、例えば、吸湿性樹脂、導電性材料、架橋剤、溶剤を混合してペースト状にしたものである。
なお、上述したペーストは、少なくともアノード側金属多孔体20aの集電部材30と当接する側の表面、および、カソード側金属多孔体20cの集電部材30と当接する側の表面に塗布することが好ましい。こうすることによって、上記ペーストの一部が、アノード側金属多孔体20a、および、カソード側金属多孔体20cの気孔内に入り込むので、上記ペーストを集電部材側に塗布する場合と比較して、アノード側金属多孔体20a、および、カソード側金属多孔体20cと上記ペーストとの接触面積を広くすることができる。したがって、アノード側金属多孔体20a、および、カソード側金属多孔体20cと吸湿部材(上記ペースト)との接触抵抗や、熱抵抗を低減することができる。
D2.変形例2:
上記実施例では、アノード側金属多孔体20aと集電部材30との間と、カソード側金属多孔体20cと集電部材30との間との双方に、アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cをそれぞれ介装するものとしたが、本発明は、これに限られない。アノード側吸湿性フィルム25a、および、カソード側吸湿性フィルム25cの少なくとも一方を省略するようにしてもよい。これは、上述した変形例1における、導電性、および、吸湿性を有するペーストついても同様である。
D3.変形例3:
上記実施例では、膜電極接合体10において、アノード、および、カソードに、アノード側ガス拡散層12a、および、カソード側ガス拡散層12cをそれぞれ備えるものとしたが、これらのうちの少なくとも一方を省略してもよい。
D4.変形例4:
上記実施例では、本発明を単電池に適用した場合について説明したが、複数の膜電極接合体10を、セパレータを介在させて積層した燃料電池スタックに適用するようにしてもよい。
本発明の一実施例としての燃料電池100の概略構成を示す説明図である。 燃料電池100の製造工程を示す説明図である。 比較例としての燃料電池100Rの概略構成を示す説明図である。 本実施例の効果を示す説明図である。
符号の説明
100,100R…燃料電池
10…膜電極接合体
10m…電解質膜
10a…アノード側触媒層
10c…カソード側触媒層
12a…アノード側ガス拡散層
12c…カソード側ガス拡散層
20a…アノード側金属多孔体
20c…カソード側金属多孔体
25a…アノード側吸湿性フィルム
25c…カソード側吸湿性フィルム
30…集電部材

Claims (3)

  1. 燃料電池であって、
    電解質膜の両面に、それぞれ、アノード、および、カソードを接合してなる膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体の両面にそれぞれ積層され、導電性を有する多孔質部材からなり、前記膜電極接合体における発電に供する反応ガスを、前記アノード、および、前記カソードにそれぞれ供給するための流路形成部材と、
    前記膜電極接合体、および、前記流路形成部材を挟持し、前記膜電極接合体によって発電された電力を集電する集電部材と、を備え、
    前記集電部材は、前記流路形成部材に接する面が平坦であり、
    前記アノード側に積層された前記流路形成部材と前記集電部材との間、および、前記カソード側に積層された前記流路形成部材と前記集電部材との間の少なくとも一方に、導電性、および、吸湿性を有する吸湿部材が介装されている、
    燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記吸湿部材は、フィルム状、または、ペースト状の部材からなる、燃料電池。
  3. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記吸湿部材は、前記流路形成部材と前記集電部材との互いに当接する少なくとも一方の表面に、前記吸湿部材を構成するペーストを塗布することによって形成されている、燃料電池。
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