JP2006302704A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 接触抵抗を低減することが可能な燃料電池を提供する。
【解決手段】 電解質膜1、及び、当該電解質膜1の両側に配設される触媒層2a、3aを備えるMEA5と、MEA5の両側に配設される拡散層2c、3cと、拡散層2c、3cの外側に配設されるセパレータ6a、6bとを備え、触媒層2a、3aとセパレータ6a、6bとの間に存在する、少なくとも1以上の界面が、架橋構造を介して接合されている、燃料電池100とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池に関し、特に接触抵抗を低減することが可能な燃料電池に関する。
燃料電池は、電解質と、当該電解質の両側に配設される電極(カソード及びアノード)とを備える膜電極接合体(以下において、「MEA(Membrane Electrode Assembly)」と記述する。)における電気化学反応により発生した電気エネルギーを、MEAの両側に配設されるセパレータを介して外部に取り出している。燃料電池の中でも、家庭用コージェネレーション・システムや自動車等に使用される固体高分子型燃料電池(以下において、「PEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell)」と記述する。)は、低温領域での運転が可能である。また、PEFCは、高いエネルギー変換効率を示し、起動時間が短く、かつシステムが小型軽量であることから、電気自動車や携帯用電源の最適な動力源として注目されている。
PEFCの単セルは、電解質膜、少なくとも触媒層を備えるカソード及びアノード、並びに、セパレータを含み、その理論起電力は1.23Vである。しかし、かかる低起電力では電気自動車等の動力源として不十分である。そのため、通常は、単セルを直列に積層したセル積層体の積層方向両端にエンドプレート等を配置して構成される、スタック形態のPEFCが、使用されている。そして、かかる形態のPEFCにおける各構成部材間の接触抵抗を低減するため、通常のPEFCでは、締結圧力が加えられている。
一方、燃料電池の単セル内で生じる電気化学反応は、熱機関に比べて高効率であることが知られているが、燃料電池内部の様々な損失(分極)によってその効率が低下するため、実際には上記理論値からは程遠い値(例えば、1.0V程度)しか得られていない。燃料電池内の分極には、活性化分極(触媒活性に基づく損失)、抵抗分極(オームの法則に基づく抵抗損失)、及び拡散分極(ガスや水の物質移動による損失)という3要因を挙げることができ、燃料電池(PEFC)の性能を向上させるためには、これら3要因による効率低下を抑制することが重要になる。
上記3要因のうち、抵抗分極は、単セルにおける各構成部材間の接触抵抗を低減する等の手段により改善可能であることが知られており、接触抵抗を低減させてPEFCの性能を向上させることを目的とした技術が、これまでにいくつか開示されてきている。例えば、特許文献1には、触媒層とガス拡散層との間に、導電性カーボンと水素イオン伝導性高分子電解質からなる接着層が形成されている燃料電池とその製法に関する技術が開示されており、かかる技術によれば、特性バラツキが低い安定した発電性能を確保できるとともに、耐久性にも優れたPEFCを提供できる、としている。
特開2004−214045号公報
しかし、特許文献1に開示されている技術では、触媒層とガス拡散層とが接着層を介して物理的に接着されるのみであるため、接触抵抗を低減し難いという問題があった。
そこで本発明は、接触抵抗を低減することが可能な燃料電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
請求項1に記載の発明は、電解質膜、及び、当該電解質膜の両側に配設される触媒層を備えるMEAと、MEAの両側に配設される拡散層と、拡散層の外側に配設されるセパレータとを備え、触媒層とセパレータとの間に存在する、少なくとも1以上の界面が、架橋構造を介して接合されていることを特徴とする、燃料電池により、上記課題を解決する。
ここに、「触媒層とセパレータとの間に存在する界面」とは、異なる成分からなる部材間に形成される界面を意味し、具体的には、触媒層と拡散層との界面、拡散層とセパレータとの界面を意味している。そして、拡散層が多層構造を有する場合(例えば、拡散層が拡散層撥水層と拡散層基材層とから構成される場合等)には、拡散層を構成する層間の界面(例えば、拡散層撥水層と拡散層基材層との界面)をも含む概念である。さらに、「界面が架橋構造を介して接合されている」とは、界面を構成する一方の構成部材に含まれる架橋官能基と、当該界面を構成する他方の構成部材に含まれる架橋官能基とが反応して架橋構造(架橋部)が形成され、当該架橋構造を介して異なる構成部材(触媒層、拡散層、セパレータ等)が接合されていることを意味している。また、本発明において、架橋構造を形成する架橋官能基は、熱、光、放射線等によって架橋反応を生じ得るものであれば特に限定されるものではない。熱によって架橋反応を生じ得る架橋官能基の具体例としては、スルホン酸基、ヒドロキシル基とアルデヒド基との組み合わせ等を、光によって架橋反応を生じ得る架橋官能基の具体例としては、カルボニル基とアルキル基との組み合わせ等を、放射線によって架橋反応を生じ得る架橋官能基の具体例としては、ビニル基等を、それぞれ挙げることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池において、さらに、電解質膜と触媒層との界面が、架橋構造を介して接合されていることを特徴とする。
ここに、「電解質膜と触媒層との界面が架橋構造を介して接合されている」とは、電解質膜に含まれる架橋官能基と触媒層に含まれる架橋官能基とが反応して架橋構造が形成され、当該架橋構造を介して電解質膜と触媒層とが接合されることを意味している。
請求項1に記載の発明によれば、触媒層とセパレータとの間に存在する界面の少なくとも1以上が、架橋構造により化学的に接合され、従来の物理的な接合よりも強固に接合されるので、これらの界面における剥離の発生を防止することが可能になる。したがって、請求項1に記載の発明によれば、接触抵抗を低減することで高効率な燃料電池を提供することが可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、さらに、電解質膜と触媒層との界面が、架橋構造により化学的に接合される。したがって、接触抵抗をより一層低減することで高効率な燃料電池を提供することが可能になる。
PEFCの単セルは、電解質膜、触媒層、及び拡散層を備える積層体を、例えば、熱圧着(ホットプレス)することにより、これらの構成部材を物理的に接合させ、さらに、当該積層体の外側に配置されるセパレータを介して締結圧力を加えることにより、各構成部材間の接触抵抗を低減している。しかし、後述するように、PEFCの運転中には電気化学反応により水が生成され、かかる水を吸収することにより、電解質膜等が膨張する一方、PEFCの運転停止中には水が生成されないことから、電解質膜等が乾燥して収縮する。そのため、膨張・収縮を繰り返す電解質膜・触媒界面等では剥離が生じやすいほか、単セルへと加えられる外力等により、上記各構成部材の界面において剥離が生じやすい。このようにして部材の界面で剥離が生じると、単セル内の接触抵抗が増加してPEFCの発電性能が低下するだけでなく、その耐久性も低下する。したがって、PEFCの発電性能向上及び耐久性向上を図るという観点から、上記剥離を抑制し得る構造のPEFCとすることが望まれる。そして、従来のPEFCにおける構成部材間の剥離は、当該構成部材間の接合が弱いことが一因であると考えられる。
本発明は、かかる観点からなされたものであり、その要旨は、架橋構造を介して各構成部材を強固に接合することで、構成部材間の剥離を防止し、接触抵抗を低減し得る燃料電池を提供することにある。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の燃料電池の実施形態について説明する。
1.第1実施形態
図1は、第1実施形態にかかる本発明の燃料電池の一部を概略的に示す断面図であり、図の左右方向が触媒層の積層方向である。図示のように、第1実施形態にかかる本発明の燃料電池100は、電解質膜1並びに当該電解質膜1の両側に配設されるアノード触媒層2a及びカソード触媒層3aを備えるMEA5と、当該MEA5の両側に配設されるアノード拡散層撥水層2b及びカソード拡散層撥水層3b(以下において、「拡散層撥水層」を単に「撥水層」と記述する。)と、アノード撥水層2b及びカソード撥水層3bの外側に配設されるアノード拡散層2c及びカソード拡散層3cと、を備え、さらに、その外側に配設されるセパレータ6a及び6bを備えている。アノード2は、アノード触媒層2a、アノード撥水層2b、及び、アノード拡散層2cを備える一方、カソード3は、カソード触媒層3a、カソード撥水層3b、及び、カソード拡散層3cを備えている。
燃料電池100において、電解質膜1、アノード触媒層2a、及びカソード触媒層3aには、電解質成分(例えば、Nafion等に代表される含フッ素イオン交換樹脂。Nafionは米国デュポン社の登録商標。以下、単に「Nafion」と記述することがある。)が備えられ、アノード撥水層2b及びカソード撥水層3bは、カーボン、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、並びに、架橋剤ポリマーとしてポリフェノール及びアルデヒド基を有するポリマー等、により構成されている。そして、第1実施形態にかかる燃料電池100は、例えば、セパレータ6a及び6bが配設される前に、電解質膜1、アノード2、及び、カソード3を備える積層体9が加熱され、当該加熱後に、セパレータ6a及び6bが配設されることにより、作製される。このようにして、積層体9を加熱すると、アノード触媒層2aとアノード撥水層2bとの界面(以下において、「第1の界面」と記述することがある。)、及び、カソード触媒層3aとカソード撥水層3bとの界面(以下において、「第2の界面」と記述することがある。)で、スルホン酸基等が縮合されることにより架橋部が形成され、上記第1の界面及び第2の界面を化学的に接合することが可能になる。
加えて、燃料電池100のアノード触媒層2a及びカソード触媒層3aには、電気化学反応の触媒として機能する白金が担持された炭素粒子(以下において、「白金担持カーボン」と記述する。)が備えられる一方、アノード拡散層2c及びカソード拡散層3cは、炭素繊維からなるカーボンペーパー等により構成されている。MEA5の外側に配設されるセパレータ6a及び6bには、アノード2及びカソード3側に反応ガス供給路7a、7a、…、及び7b、7b、…が形成されており、アノード2側の反応ガス供給路7a、7a、…には水素含有物質(以下において、「水素」と記述する。)が供給される一方、カソード3側の反応ガス供給路7b、7b、…には酸素含有物質(以下において、「空気」と記述する。)が供給され、これらの反対側の面には冷却媒体流路8、8、…が形成されている。
ここに、スルホン酸基が縮合されることにより上記架橋部が形成される場合、当該縮合反応は、下記(式1)により概略的に表すことができる。
−CH−SOH + HOS−CH
→ −CH−SO−CH− + SO + HO (式1)
燃料電池100の発電時には、反応ガス供給路7a、7a、…から供給される水素がアノード触媒層2aの触媒上で分解される(電気化学反応が生じる)ことによりプロトンと電子とが生成され、当該プロトンは電解質膜1を通過してカソード触媒層3aへ達し、電子は電解質膜1を迂回してカソード触媒層3aへと達する。これに対し、反応ガス供給路7b、7b、…から供給される空気に含まれる酸素はカソード触媒層3aへと達し、当該カソード触媒層3aの触媒上で、酸素と、アノード触媒層2aから移動してきたプロトン及び電子とが反応(電気化学反応)することにより、水(水蒸気)が生成される。このようにしてカソード触媒層3aで生成された水は、電解質膜1を加湿して当該電解質膜1のプロトン伝導性能を維持する一方、MEA5を加湿し、膨張させる。これに対し、非発電時の燃料電池100では、上記電気化学反応が起こらないため、MEA5が乾燥して収縮する。このように、MEA5はその寸法が変化し、かかる寸法変化時に、例えば、上記第1の界面及び第2の界面等で剥離が生ずる可能性がある。しかし、上述のように、当該第1の界面及び第2の界面が架橋部を介して接合されているため、上記形態の燃料電池100では、これらの界面における剥離を防止することが可能になり、燃料電池100内部の接触抵抗を低減させること、及び、燃料電池100の耐久性を向上させることが可能になる。
2.第2実施形態
図2は、第2実施形態にかかる本発明の燃料電池の一部を概略的に示す断面図であり、図の左右方向が触媒層の積層方向である。なお、図2において、図1に示す燃料電池と同様の構成を採る部材には、図1にて使用した符号と同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図示のように、第2実施形態にかかる本発明の燃料電池200は、電解質膜1並びに当該電解質膜1の両側に積層されるアノード触媒層2a及びカソード触媒層3aを備えるMEA5’と、当該MEA5’の両側に配設されるアノード撥水層2b及びカソード撥水層3bと、これらの外側に配設されるアノード拡散層2c及びカソード拡散層3cと、を備え、さらに、その外側に配設されるセパレータ6a及び6bを備えている。
当該構成の燃料電池200は、例えば、セパレータ6a及び6bが配設される前に、電解質膜1、アノード2、及び、カソード3を備える積層体9’が上記積層体9の加熱時間よりも長い時間に亘って加熱され、加熱後に、積層体9’の外側にセパレータ6a及び6bが配設されることにより作製される。このようにして積層体9’を加熱すると、電解質膜1とアノード触媒層2aとの界面(以下において、「第3の界面」と記述することがある。)、電解質膜1とカソード触媒層3aとの界面(以下において、「第4の界面」と記述することがある。)、第1の界面、及び、第2の界面で、スルホン酸基等が縮合されることにより、架橋部が形成され、上記第1〜第4の界面を化学的に接合することが可能になる。このように、第1〜第4の界面が化学的に接合されれば、これらの界面において生じ得る剥離を防止することが可能になり、燃料電池200内部の接触抵抗を低減させること、及び、燃料電池200の耐久性を向上させることが可能になる。
なお、上記説明では、加熱時間を調整することで、第1の界面及び第2の界面のみならず、第3の界面及び第4の界面にも架橋部を形成する形態について記述したが、第2実施形態にかかる本発明は当該形態に限定されるものではなく、例えば、加熱温度を調整することにより、上記第1〜第4の界面に架橋部を形成しても良い。
また、上記説明では、本発明の燃料電池に備えられる電解質膜として、Nafionが含まれる形態を例示したが、電解質膜は当該形態に限定されるものではなく、炭化水素系の電解質膜が備えられていても良い。炭化水素系の電解質膜が備えられる場合には、例えば、電解質膜に含まれるアルデヒド基と、アノード触媒層及びカソード触媒層に含まれるフェノール基とを介して、電解質膜とアノード触媒層との界面、及び、電解質膜とカソード触媒層との界面に、架橋部を形成することが可能になる。
本発明の燃料電池において、構成部材間の界面に架橋部を形成することで当該界面を強固に接合させるという観点からは、さらに、撥水層と拡散層との界面にも架橋部が形成されていることが好ましい。当該界面にも架橋部を形成する場合には、架橋反応を生じ得る架橋官能基(例えば、フェノール基、アルデヒド基等)を構成材料として含む拡散層とすることにより、接触抵抗をより一層低減し得る燃料電池を提供することが可能になる。
加えて、上記説明では、アノード拡散層2cとセパレータ6aとの界面、及び、カソード拡散層3cとセパレータ6bとの界面に架橋部が形成されていない形態の燃料電池100、200について記述したが、本発明にかかる燃料電池は当該形態に限定されるものではない。単セル内の接触抵抗を低減することで燃料電池の発電性能及び耐久性を向上させるという観点からは、これらの界面にも架橋部が形成されていることが好ましい。例えば、架橋官能基(アルデヒド基等)を含む拡散層と、拡散層と当接すべき面に架橋官能基(ヒドロキシル基等)が付加されたカーボン製のセパレータとを積層した後、加熱処理をする等の方法を採ることにより、拡散層とセパレータとの界面に架橋部を形成させることが可能になる。
本発明において、架橋部を形成させる処理(以下において、「架橋処理」と記述することがある。)を行う時機は、界面に架橋部を形成可能であれば特に限定されるものではないが、複数の界面に架橋部を効果的に形成可能とする観点からは、MEAの両側に拡散層を配設して積層体9、9’が作製された後に、行われることが好ましい。積層体9、9’作製後であれば、当該積層体9、9’には複数の界面が含まれるため、これら複数の界面を含む領域に架橋部を形成することが可能になる。「積層体作製後」の具体例としては、単セルの作製後や、セル積層体の作製後等を挙げることができる。これに対し、特定の界面にのみ架橋部を形成したい場合には、当該界面を構成すべき構成部材を積層した後に、架橋処理を行えば良い。
さらに、本発明において、上記界面において架橋部を形成可能であれば、その架橋官能基の種類は特に限定されるものではないが、接触抵抗を低減するとともに、燃料電池の発電中に発生する水を容易に外部へ排出可能とする観点から、例えば、撥水層と拡散層との界面、及び、拡散層とセパレータとの界面に備えられる架橋官能基は、プロトン伝導性を有しないものであることが好ましい。上記界面に、かかる架橋官能基が備えられれば、当該界面における水の滞留を抑制することが可能になるため、排水性低下に起因する発電性能の低下を抑制することが可能になる。プロトン伝導性を有しない架橋官能基の具体例としては、アルデヒド基、ヒドロキシル基等を挙げることができる。
一方、プロトンの伝導性を向上させることで、燃料電池の発電性能を向上させるという観点から、電解質膜と触媒層との界面に備えられる架橋官能基は、プロトン伝導性を有するものであることが好ましい。プロトン伝導性を有する架橋官能基の具体例としては、スルホン酸基、カルボキシル基等を挙げることができる。
図3は、架橋部が形成されている電解質膜とカソード触媒層との界面(第4の界面)の形態例を示す断面図であり、当該界面の一部のみを拡大して概略的に示している。図3において、図2に示す燃料電池の部材と同様の構成を採る部材には、図2にて使用した符号と同符号を付し、その説明を適宜省略する。図3において、紙面左右方向が、触媒層の積層方向である。
図示のように、電解質膜1を構成する電解質材料にはスルホン酸基が含まれている一方、カソード触媒層3aには、白金担持カーボン4a、4a、…と、スルホン酸基を有する電解質ポリマー4b、4b、…とが含まれている。そして、例えば、第4の界面を含む領域が加熱されることにより、電解質膜1に含まれるスルホン酸基と、カソード触媒層3aに含まれるスルホン酸基とが縮合して、電解質膜1とカソード触媒層3aとの界面において架橋部が形成されている。このようにして、第4の界面に架橋部が形成されれば、電解質膜1とカソード触媒層3aとを強固に接合することが可能になるため、接触抵抗を低減することが可能になるほか、当該界面にて生じ得る剥離を防止することが可能になる。
上記説明では、加熱することにより架橋部が形成される形態について記述したが、架橋部を形成させる手段は加熱に限定されるものではなく、界面を形成している構成部材に、光が照射されることにより架橋反応を生じ得る架橋官能基が備えられている場合には、光や放射線等を照射して架橋部を形成しても良い。
第1実施形態にかかる本発明の燃料電池の一部を概略的に示す断面図である。 第2実施形態にかかる本発明の燃料電池の一部を概略的に示す断面図である。 電解質膜とカソード触媒層との界面の一部を概略的に示す断面図である。
符号の説明
1 電解質膜
2 アノード
2a アノード触媒層(触媒層)
2b アノード拡散層撥水層(撥水層)
2c アノード拡散層(拡散層)
3 カソード
3a カソード触媒層(触媒層)
3b カソード拡散層撥水層(撥水層)
3c カソード拡散層(拡散層)
5、5’ MEA
6a、6b セパレータ
9、9’ 積層体
100、200 燃料電池

Claims (2)

  1. 電解質膜、及び、該電解質膜の両側に配設される触媒層を備えるMEAと、該MEAの両側に配設される拡散層と、該拡散層の外側に配設されるセパレータとを備え、
    前記触媒層と前記セパレータとの間に存在する、少なくとも1以上の界面が、架橋構造を介して接合されていることを特徴とする、燃料電池。
  2. さらに、前記電解質膜と前記触媒層との界面が、架橋構造を介して接合されていることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池。
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