JP5278146B2 - エレベータのドアインターロック点検装置 - Google Patents
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乗場に固定された錠スイッチラッチと、乗場ドアに設けられ、錠スイッチラッチに掛かって乗場ドアをインターロックする錠スイッチ掛け金と、錠スイッチラッチ及び錠スイッチ掛け金又はその取付部にそれぞれ設けられ、互いの直線性を確認することで乗場ドアのインターロック点検用に用いられる錠スイッチラッチ部マーキング及び錠スイッチ掛け金部又はその取付部マーキングと、かごに設けられ、錠スイッチの画像取得運転時に錠スイッチラッチ部マーキング及び錠スイッチ掛け金部又はその取付部マーキングを含む乗場ドアの錠スイッチを撮影する監視カメラとを備え、監視カメラにより撮影された画像データを取得して、錠スイッチラッチ部マーキング及び錠スイッチ掛け金部又はその取付部マーキングの直線性を確認することにより、乗場ドアのインターロック点検を行うものである。
16はかご、17は主ロープ、18は巻上機、19はつり合いおもり、20はかご16の上部でかごドア21側に設けられた第1の監視カメラで、撮影用ライト(図示せず)を付属している。22はかご16の下部でかごドア21側に設けられた第2の監視カメラで、撮影用ライト(図示せず)を付属している。監視カメラ20、22は撮影用のライトを付属しているが、赤外線LED付きのカメラであっても良い。また、監視カメラは、かご16の錠スイッチ部に対応する部分に1個取り付けて撮影することも可能である。この場合は、かごドア係合装置の影響を受けないようにかごドアを戸閉方向に押し付けた状態で撮影する。40、42、44は各階に設けられた乗場ドア、41、43、45は各乗場ドアに設けられた錠スイッチである。また、つり合いおもり19に監視カメラを取り付けて、全乗場ドアの錠スイッチを撮影する方法も考えられる。この場合、監視カメラへの給電、画像データの取り出しは、かご16を終端階へ移動させて行う。23は撮影画像データを蓄積する画像蓄積部を内蔵した通信装置である。この通信装置23は、監視カメラ20、22で撮影された乗場ドアの錠スイッチのインターロック部の画像データを制御ケーブル24、制御盤等を介して受信する。
エレベータの閑散時又は夜間等に開始され(ステップS1)、錠スイッチの画像取得運転を開始し、かご16を1階に走行させる(ステップS2)。次に、1階の乗場ドア44の錠スイッチ45の取付部に移動し、かご16の下部監視カメラ22にて1階の乗場ドア44の錠スイッチ45の画像撮影を行う(ステップS3)。そして、最上階になるまで(ステップS4)、次階の乗場ドアの錠スイッチの取付部までかご16を移動し、かご16の上部監視カメラ20にて各階の乗場ドアの錠スイッチの画像撮影を行う(ステップS5)。なお、監視カメラ20、22には、撮影用のライトが付属しているので、撮影時に点灯させる。最上階の乗場ドアの錠スイッチの画像撮影が終了したら(ステップS4)、撮影された画像を通信装置23の録画装置の画像蓄積部に保存し(ステップS6)、錠スイッチの画像取得運転を終了する(ステップS7)。
監視カメラ20で撮影された乗場ドア等の錠スイッチ45のインターロック部の画像データ25は、制御盤26を介して、通信装置23の画像蓄積部に一時的に保存され、通信回線27を介してエレベータ保守会社28の通信装置29に送信される。画像データ25には、撮影したかご、階床の識別記号、例えば1階等のラベル25aを貼り付ける。エレベータ保守会社28は受信端末30、遠隔点検端末31、画像蓄積部32、画像判定結果部33を備えている。なお、34は遠隔操作によりエレベータ保守会社28の遠隔点検端末31を介して画像蓄積部32又は画像判定結果部33から異常判定を確認して、異常対応出動する保守技術者である。
監視カメラ20、22で撮影された画像データ25は、通信装置23の画像蓄積部に一時的に保存され、画像にかご、階床の識別が可能な識別ラベル25aが貼り付けられ、定期的にエレベータ保守会社28からデータ収集が行われる。収集された階毎のデータを画像確認して、良否判定を行う。良否判定の結果、異常と判定された場合には保守技術者34を異常対応出動させる。これにより、現場での直接点検が不要になるため、エレベータ停止時間の大幅な削減ができる。また、点検の機械化により夜間のエレベータの不使用時に画像撮影が可能となる。また、遠隔点検により、3ヶ月に一度の点検が毎月詳細に点検することが可能となる。また、ロープ交換時には、遠隔から画像データを確認可能であり、無駄に現場に出向く必要がなくなる。
図6は現場から抽出した画像データ25であり、図7は画像処理にて差分を抽出するのに用いる画像データ35であり、図8は差分抽出画像データ35aである。図中、37は画像データ上の基準点であり、この基準点37を元に、変化分38、39が抽出される。38は錠スイッチ掛け金6と錠スイッチラッチ5の間隙の変化データ、39は錠スイッチ掛け金6と錠スイッチラッチ5の掛かり代の変化データである。ここで、錠スイッチ掛け金6と錠スイッチラッチ5の間隙の変化は、ドアレールの端末の塵埃が蓄積された場合に発生し、基準値は±1mmであり、これを超えると異常判定となる。また、錠スイッチ掛け金6と錠スイッチラッチ5の掛かり代の変化は、乗場ドアのレール摩耗、ハンガーローラーの摩耗が考えられるが、異常か正常かの基準は、±1mmであり、これを超えると異常判定となる。
画像解析による異常判定が開始され(ステップS11)、先ず、1階の差分抽出画像36を取り出し(ステップS12)、錠スイッチ掛け金6と錠スイッチラッチ5の間隙の変化分38を見て正常か異常かを判定する(ステップS13)。次に、錠スイッチ掛け金6と錠スイッチラッチ5の掛かり代の変化分39を見て正常か異常かを判定する(ステップS14)。ステップS13にて錠スイッチ掛け金6と錠スイッチラッチ5の間隙の変化分38が異常と判定され、またステップS14にて錠スイッチ掛け金6と錠スイッチラッチ5の掛かり代の変化分39が異常と判定されると、異常判定となる(ステップS15)。そして、ステップS13及びステップS14でいずれも正常であれば、最上階画像になるまで(ステップS16)、+1階の差分抽出画像36を取り出し(ステップS17)、以降ステップS13〜ステップS17の動作を繰り返す。最上階画像でも異常が検出されなければ、正常判定となり(ステップS18)、画像解析による異常判定が終了する(ステップS19)。
上記実施例1では、錠スイッチの画像取得運転で採取した画像データを保守技術者が遠隔で操作して異常を判定するシステム構成について説明したが、この実施例2においては、遠隔で画像データを採取して、エレベータ保守会社28の画像解析部36により自動解析して、異常を判定する。そして、エレベータ保守会社28の受信端末30から保守技術者34に通知され、異常対応出動させるようにしたものである。
3、4 乗場ハンガーローラー
5 錠スイッチラッチ
6 錠スイッチ掛け金
7 錠スイッチ掛け金押し付けばね
8 錠スイッチ掛け金開錠用ローラー
9 錠スイッチ掛け金固定ボルト
10 錠スイッチ掛け金ストッパー
11 錠スイッチラッチ調整ボルト
12 錠スイッチラッチ取付ボルト
13 錠スイッチラッチ部マーキング
14 錠スイッチ取付部マーキング
15 錠スイッチ掛け金部マーキング
16 かご
17 主ロープ
18 巻上機
19 つり合いおもり
20、22 監視カメラ
21 かごドア
23 通信装置
24 制御ケーブル
25、35 画像データ
35a 差分抽出画像データ
26 制御盤
27 通信回線
28 エレベータ保守会社
29 通信装置
30 受信端末
31 遠隔点検端末
32 画像蓄積部
33 画像判定結果部
34 保守技術者
36 画像解析部
37 基準点
38、39 変化分
41、43、45 錠スイッチ
Claims (8)
- 乗場ドアと、
乗場に固定された錠スイッチラッチと、
前記乗場ドアに設けられ、前記錠スイッチラッチに掛かって前記乗場ドアをインターロックする錠スイッチ掛け金と、
前記錠スイッチラッチ及び前記錠スイッチ掛け金又はその取付部にそれぞれ設けられ、互いの直線性を確認することで前記乗場ドアのインターロック点検用に用いられる錠スイッチラッチ部マーキング及び錠スイッチ掛け金部又はその取付部マーキングと、
かごに設けられ、錠スイッチの画像取得運転時に前記錠スイッチラッチ部マーキング及び錠スイッチ掛け金部又はその取付部マーキングを含む乗場ドアの錠スイッチを撮影する監視カメラとを備え、
前記監視カメラにより撮影された画像データを取得して、前記錠スイッチラッチ部マーキング及び錠スイッチ掛け金部又はその取付部マーキングの直線性を確認することにより、前記乗場ドアのインターロック点検を行うことを特徴とするエレベータのドアインターロック点検装置。 - 錠スイッチラッチは横L字状であり、
前記錠スイッチラッチに設けられる錠スイッチラッチ部マーキングは、水平方向の直進性を確認するための水平部及び垂直方向の直進性を確認するための垂直部とからなるL字状であり、
錠スイッチ掛け金側に設けられる錠スイッチ掛け金部又はその取付部マーキングは、前記L字状の錠スイッチラッチ部マーキングの水平部と対向して水平方向の直進性を確認するための水平部及び前記L字状の錠スイッチラッチ部マーキングの垂直部と対向して垂直方向の直進性を確認するための垂直部を備えたことを特徴とする請求項1記載のエレベータのドアインターロック点検装置。 - 錠スイッチラッチは横U字状であり、
前記U字状の錠スイッチラッチに設けられる錠スイッチラッチ部マーキングは、水平方向の直進性を確認するための上部マーキング及び垂直方向の直進性を確認するための下部マーキングを備え、
錠スイッチ掛け金側に設けられる錠スイッチ掛け金部マーキングは、前記上部マーキングと対向して水平方向の直進性を確認するための水平マーキング及び前記下部マーキングと対向して垂直方向の直進性を確認するための垂直マーキングを備えたことを特徴とする請求項1記載のエレベータのドアインターロック点検装置。 - 監視カメラは撮影用ライトを付属していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエレベータのドアインターロック点検装置。
- 監視カメラは、かごの上部及び下部に設けたことを特徴とする請求項4記載のエレベータのドアインターロック点検装置。
- 監視カメラによる錠スイッチの画像取得運転は、エレベータの閑散時又は夜間に開始することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のエレベータのドアインターロック点検装置。
- 監視カメラによる錠スイッチの画像取得運転で採取した画像データを保守技術者が遠隔操作することにより、異常を判定できるようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のエレベータのドアインターロック点検装置。
- 監視カメラによる錠スイッチの画像取得運転で採取した画像データをエレベータ保守会社で自動解析し、異常が判定された場合、エレベータ保守会社から保守技術者に異常対応出動させることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のエレベータのドアインターロック点検装置。
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