JP5277420B2 - 感熱孔版印刷用原紙及びその製造方法 - Google Patents
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Description
▲1▼接着剤を用い多孔性薄葉紙とフィルムを貼り合わせることにより、接着剤が多孔性薄葉紙の繊維間に鳥の水掻きのように集積し、その部分においてサーマルヘットによる穿孔が行われにくくなり、インキの通過が妨げられ印刷ムラが発生しやすくなる。
▲2▼多孔性薄葉紙の繊維自体がインキの通過を妨げ、印刷ムラが発生しやすくなる。
▲3▼多孔性薄葉紙の繊維目によりフィルム面の平滑性が低下しサーマルヘットとの密着が悪く未穿孔部が出来るため印刷ムラが発生する。
▲4▼多孔性薄葉紙では、インキの制御には限界があり印刷品質に対し過剰なインキを通過させてしまいその結果、裏移りが発生する。
また、多孔性繊維膜とは、綿、麻等の天然繊維、ポリエステル、ビニロン、アクリル等の合成繊維等の繊維状物質が絡み合っている薄葉紙、紗等によって形成されている膜を意味する。
また、多孔性繊維膜として従来の製造方法により得られる坪量10.0〜15.0g/m2程度の多孔性繊維膜を上記構成の感熱孔版印刷用原紙のコシ補強として用いると、コシ補強の目的は充分に達成されるが、印刷ドラムに感熱孔版印刷用原紙を巻き付けてから、画像が現われるまで(いわゆる印刷立上り)に時間がかかり、印刷用紙が余分に必要となる問題があった。また、多くのインキが版に付着したままに排版され、インキを無駄にしてしまうという問題があった。
このどちらの問題も多孔性繊維膜の坪量を従来の製造方法では少なくできないというところに原因があった。
第一に、熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に、多孔性樹脂膜を形成する為の塗布液を塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成する工程と、二層以上の湿紙を抄き合わせた後、乾燥されてなる積層シートの少なくとも一方の外表面側を前記多孔性樹脂膜面に接合させる工程と、該積層シートの層間を剥離する工程とを含むことを特徴とする感熱孔版印刷用原紙の製造方法が提供される。
図1、図2及び図3は、本発明の上記第一の感熱孔版印刷用原紙の製造方法を例示するものである。すなわち、本発明の上記第一の製造工程は、図1に示す多孔性繊維膜1A及び多孔性繊維膜補強用紙層1Bの湿紙が抄き合わされた後、乾燥して得られる積層シートを、図2に示す紙層1Aの上に、片面に多孔性樹脂膜3が形成された熱可塑性樹脂フィルム2の多孔性樹脂膜面3を接合させる工程と、図3に示すように前記積層シート1の抄き合わされた層間から感熱孔版印刷用原紙4と紙層1Bを剥離する工程とからなる。
さらには必要に応じて易滑性を付与することもできる。易滑性付与方法としては特に制限はないが、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなどの無機粒子、アクリル酸類、スチレン等を構成成分とする有機粒子等を配合する方法、内部粒子による方法、界面活性剤を塗布する方法等がある。
第1の多孔性樹脂膜3の形成方法は、樹脂を良溶媒と貧溶媒との混合溶媒中に溶解及び/又は分散して得た塗工液を塗布し乾燥過程で多孔質膜を形成するものである。この時、良溶媒は相対的に貧溶媒より低温で蒸発しやすい組み合わせが必要である。良溶媒と貧溶媒をそれぞれ一種ずつ用いる場合には、良溶媒の沸点は相対的に貧溶媒の沸点より低くなければならない。良溶媒と貧溶媒の選定は任意であるが、一般には沸点差が15〜40℃である場合に所望の特性を持つ多孔性樹脂膜が形成されやすい。沸点差が10℃未満の場合には、両溶媒の蒸発時間差が小さく、形成される膜が多孔性構造になリにくい。貧溶媒の沸点が高すぎる場合には、乾燥に時間がかかり生産性に劣るため、貧溶媒の沸点は150℃以下であることが望ましい。
本発明の多孔性樹脂膜の形成方法は上記に例示した方法に限定されるものでわない。
剥離強さが10N/mから20N/mの間では部分的な紙層内部破壊を伴う剥離を起こす可能性があり、20N/m以上では剥離不能である。なお、界面の剥離強さが0.5N/m以上であれば、抄き合わせた各層の積層一体化を剥離工程まで保持するのに充分である。
以下に本発明の一例をとって説明する。
作製した原紙を(株)リコー製“プリポートVT6000”(サーマルヘッド解像度600dpi)に供給してサーマルヘッド式製版方式により、50mm×50mmの黒べたを有する原稿を用い製版、印刷を行った。尚試験は常温環境で実施した。
(1)画像印刷立上り枚数
標準の印刷速度で印刷を行い、版付けから画像が得られたものを○、版付け後1枚目の印刷で画像が得られたものを△、版付け後2枚目以降の印刷で画像が得られたものを×として評価を行った。
(2)画像性
標準の印刷速度で100枚印刷を行い、100枚目の印刷物を目視判定により、黒べた部で白抜けの目立つものを×、○と×の中間程度で実用上なんとか使用できるレベルのものを△として評価した。
また裏移りの無い物を○、両面印刷に耐えられないレベルの裏移りのものを×、その中間程度で実使用上なんとか使用できるレベルのものを△として評価した。
(3)排版インキ量
上記(1)、(2)の印刷試験終了後、排版を行い、版に付着したインキの付着量を、試験開始前の感熱孔版印刷用原紙との重量差により求め、A3・1版当りに排版されるインキの付着量を排版インキ量(g/A3・1版)として測定した。
円網(第1紙層形成)と短網(第2紙層形成)からなるコンビネーション抄紙機により、第1の紙層(多孔性繊維膜)としてマニラ麻繊維の坪量が5.0g/m2となるように、第2の紙層(多孔性繊維膜補強層)として繊度1.5デニールのバインダーPET繊維の坪量が10.0g/m2となるように抄き合わせ積層シートを得た。
ポリビニルブチラール(積水化学社製、BHS) 2.0部
酢酸エチル 18.6部
ソルビタンモノオレエート(東邦化学社製、ソルボンS80) 0.15部
タルク 0.5部
次に、以上を溶解、分散し、これに水(HEC(ヒドロキシエチルセルロース)1%溶液)10.0部を撹拌しながらゆっくり添加して白濁したエマルション塗布液を得た。これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が2.0g/m2となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。
ポリウレタンアクリレート樹脂
(荒川化学工業社製 ビームセット 504H) 70.0部
アクリル酸エステルモノマー
(東亜合成社製 アロニックス M−101) 30.0部
続いて、以上を約80℃で溶融混合を行い、80℃で粘度1300cpsの電離放射線硬化性接着剤を調製した。上記の電離放射線硬化性接着剤を80℃に加熱したロールコーターを用い付着量が0.3g/m2となるように、先に作製した積層シートの第1の紙層(多孔性繊維膜)の外側表面に延転後塗布し、先に作製したロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行い、5Mradの電子線を照射した後、前記積層シートの第1の紙層と第2の紙層を剥離した。
シリコーンオイル(信越化学工業社製 SF8422) 0.5部
界面活性剤(第一工業製薬社製 プライサーフA208) 0.5部
トルエン 100.0部
次いで以上の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し乾燥した後巻取り本発明の製造方法による感熱孔版印刷用原紙を得た。
作製した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。結果を表1に示す。
円網(第1紙層形成)と短網(第2紙層形成)からなるコンビネーション抄紙機により、第1の紙層(多孔性繊維膜)として繊度1.1デニールのバインダーPET繊維50重量部と繊度0.4デニールのPET繊維50重量部の坪量が6.5g/m2となるように、第2の紙層(多孔性繊維膜補強層)としてのマニラ麻繊維の坪量が10.0g/m2となるように抄き合わせ積層シートを得た。
ポリビニルブチラール(積水化学社製、BHS) 2.0部
酢酸エチル 18.6部
ソルビタンモノオレエート(東邦化学社製、ソルボンS80) 0.15部
タルク 0.5部
次に、以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)10.0重量部を撹袢しながらゆっくり添加して白濁したエマルション塗布液を得た。これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が2.0g/m2となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。
続いて先に作製した積層シートの第1の紙層と第2の紙層を剥離し、剥離した第1の紙層(多孔性繊維膜)の剥離面に、100℃に加温したロールコーターを用いて一液型ウレタン接着剤(武田薬品工業社製 タケネートA260)を塗布量が0.2g/m2となるように延転後塗布し、先に作製したロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行った。塗布時の接着剤の粘度は約1000cpsであった。
次いで実施例1と同様の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し、乾燥した後巻取り、これを30℃で3日間キュアし本発明の製造方法による感熱孔版印刷用原紙を得た。
作製した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。結果を表1に示す。
円網(第1紙層形成)と短網(第2紙層形成)からなるコンビネーション抄紙機により、第1の紙層(多孔性繊維膜)として繊度1.1デニールのバインダーPET繊維50重量部と繊度0.4デニールのPET繊維50重量部の坪量が4.0g/m2となるように、第2の紙層(多孔性繊維膜補強層)としてのマニラ麻繊維の坪量が10.0g/m2となるように抄き合わせ積層シートを得た。
アセタール樹脂 ( 積水化学社製 KS−1) 2.5部
タルク 1.9部
界面活性剤 ( 日光ケミカル社製 SO15U) 0.1部
界面活性剤 (信越化学社製 KF6012) 0.1部
界面活性剤( ジョンソン社製 J711) 0.1部
酢酸エチル 43.0部
以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)20.0重量部を撹袢しながらゆっくり添加して白濁したエマルション塗布液を得た。これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が3.0g/m2となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。
ポリウレタンアクリレート樹脂
(荒川化学工業社製ビームセット504H) 70.0部
アクリル酸エステルモノマー
(東亜合成社製アロニックスM−101) 30.0部
続いて、以上を約80℃で溶融混合を行い、80℃で粘度1300cpsの電離放射線硬化性接着剤を調整した。上記の電離放射線硬化性接着剤を80℃に加熱したロールコーターを用い付着量が0.3g/m2となるように、先に作製した積層シートの第1の紙層(多孔性繊維膜)の外側表面に延転後塗布し、先に作製したロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行い、5Mradの電子線を照射した後、前記積層シートの第1の紙層と第2の紙層を剥離した。
続いて実施例1同様に融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し本発明の製造方法による感熱孔版印刷用原紙を得た。
作製した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。結果を表1に示す。
円網(第1紙層形成)と短網(第2紙層形成)からなるコンビネーション抄紙機により、第1の紙層(多孔性繊維膜)としてマニラ麻繊維の坪量が5.0g/m2となるように、第2の紙層(多孔性繊維膜補強層)として繊度1.5デニールのバインダーPET繊維の坪量が8.2g/m2となるように抄き合わせ、積層シートを得た。次いで、該積層シートの抄き合わせ界面で剥離を行い、2種類の多孔性繊維膜を得た。
ポリビニルブチラール(積水化学社製、BHS) 2.0部
酢酸エチル 18.6部
ソルビタンモノオレエート(東邦化学社製、ソルボンS80) 0.15部
タルク 0.5部
次に、以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)10.0部を撹袢しながらゆつくり添加して白濁したエマルション塗布液を得た。これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ1.5μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が1.8g/m2となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。
ポリウレタンアクリレート樹脂
(荒川化学工業社製 ビームセット 502H) 100部
続いて、以上を約80℃で加熱溶融し粘度1500cpsの電離放射線硬化性接着剤を調製した。 上記の電離放射線硬化性接着剤を80℃に加熱したロールコーターを用い付着量が0.4g/m2となるように、先に作製した第二の紙層である多孔性繊維膜の剥離を行った面に延転後塗布し、先に作製したロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行い、5Mradの電子線を照射した。
シリコーンオイル(信越化学工業社製 SF8422) 0.5部
界面活性剤(第一工業製薬社製 プライサーフA208) 0.5部
トルエン 100.0部
次いで以上の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し乾燥した後巻取り本発明の製造方法による感熱孔版印刷用原紙を得た。作製した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。結果を表1に示す。
円網(第1紙層形成)と短網(第2紙層形成)からなるコンビネーション抄紙機により、第1の紙層(多孔性繊維膜)としてマニラ麻繊維の坪量が10.0g/m2となるように、第2の紙層(多孔性繊維膜補強層)として繊度1.5デニールのバインダーPET繊維40重量%と繊度0.2デニールの未延伸PET繊維60重量%を坪量が1.5g/m2となるように抄き合わせ積層シートを得た。
ポリビニルブチラール(積水化学社製、BHS) 2.0部
酢酸エチル 18.6部
ソルビタンモノオレエート(東邦化学社製、ソルボンS80) 0.15部
タルク 0.5部
次に、以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)10.0部を撹袢しながらゆっくり添加して白濁したエマルション塗布液を得た。これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が3.0g/m2となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。
ポリウレタンアクリレート樹脂
(荒川化学工業社製 ビームセット 502H) 100部
続いて、以上を約80℃で加熱溶融し粘度1500cpsの電離放射線硬化性接着剤を調製した。 上記の電離放射線硬化性接着剤を80℃に加熱したロールコーターを用い付着量が0.1g/m2となるように、先に作製した積層シートの第2の紙層(多孔性繊維膜)の外側表面に延転後塗布し、先に作製したロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行い、5Mradの電子線を照射した後、前記積層シートの第1の紙層と第2の紙層を剥離した。
シリコーンオイル(信越化学工業社製 SF8422) 0.5部
界面活性剤(第一工業製薬社製 プライサーフA208) 0.5部
トルエン 100.0部
次いで以上の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し乾燥した後巻取り本発明の製造方法による感熱孔版印刷用原紙を得た。作製した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。結果を表1に示す。
ポリビニルブチラール(積水化学社製、BHS) 2.0部
酢酸エチル 18.6部
ソルビタンモノオレエート(東邦化学社製、ソルボンS80) 0.15部
タルク 0.5部
以上を溶解、分散し、これに水(HEC1%溶液)10.0部を撹袢しながらゆっくり添加して白濁したエマルション塗布液を得た。これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ1.5μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が4.7g/m2となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。
ポリウレタンアクリレート樹脂(荒川化学工業社製 ビームセット 502H) 100部続いて、以上を約80℃で加熱溶融し粘度1500cpsの電離放射線硬化性接着剤を調製した。 上記の電離放射線硬化性接着剤を80℃に加熱したロールコーターを用い付着量が0.1g/m2となるように、実施例4にて積層シートを剥離して得られた第一の紙層(多孔性繊維膜)の剥離面と反対側に延転後塗布し、先に作製したロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行い、5Mradの電子線を照射した。
シリコーンオイル(信越化学工業社製 SF8422) 0.5部
界面活性剤(第一工業製薬社製 プライサーフA208) 0.5部
トルエン 100.0部
次いで以上の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し乾燥した後巻取り本発明の製造方法による感熱孔版印刷用原紙を得た。作製した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。結果を表1に示す。
ポリビニルブチラール(電気化学工業社製、PVB4000−1)4.0部
メタノール 33.6部
チタン酸カリウム系ウイスカ(大塚化学社製、トフィカY) 0.8部
上記混合液をボールミルにて分散混合し、水2.3部をゆっくり撹袢しながら添加して白濁した塗布液を得た。
次にこれを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ1.5μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が1.3g/m2となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。
ポリウレタンアクリレート樹脂
(荒川化学工業社製 ビームセット 502H) 100部
続いて、以上を約80℃で加熱溶融し粘度1500cpsの電離放射線硬化性接着剤を調製した。 上記の電離放射線硬化性接着剤を80℃に加熱したロールコーターを用い付着量が0.2g/m2となるように、実施例2にて作製した積層シートの第一の紙層(多孔性繊維膜)の外側表面に延転後塗布し、先に作製したロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行い、5Mradの電子線を照射した後、前記積層シートの第一の紙層と第二の紙層を剥離した。
シリコーンオイル(信越化学工業社製 SF8422) 0.5部
界面活性剤(第一工業製薬社製 プライサーフA208) 0.5部
トルエン 100.0部
次いで以上の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し乾燥した後巻取り本発明の製造方法による感熱孔版印刷用原紙を得た。作製した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。結果を表1に示す。
円網抄紙機により、マニラ麻の坪量が11g/m2となるように抄紙し多孔性支持体を得た。
続いて該多孔性支持体の一方の面に、100℃に加温したロールコーターを用いて一液型ウレタン接着剤(武田薬品工業社製 タケネートA260)を塗布量が0.2g/m2となるように延転後塗布し、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルムとラミネートを行った。塗布時の接着剤の粘度は約1000cpsであった。次いで実施例同様の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し、乾燥した後巻取り、これを30℃で3日間キュアし従来の感熱孔版印刷用原紙を得た。
作製した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。結果を表1に示す。
円網抄紙機により、マニラ麻の坪量が11g/m2となるように抄紙し多孔性支持体を得た。
ポリビニルブチラール(積水化学社製、BHS) 2.0部
酢酸エチル 18.6部
ソルビタンモノオレエート(東邦化学社製、ソルボンS80 ) 0.15部
タルク 0.5部
次に、以上を溶解、分散し、これに 水(HEC1%溶液)10.0重量部を撹袢しながらゆっくり添加して白濁したエマルション塗布液を得た。これを20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が2.0g/m2となるように塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。
続いて先に作製した多孔性支持体の一方の面に、100℃に加温したロールコーターを用いて一液型ウレタン接着剤(武田薬品工業社製 タケネートA260)を塗布量が0.2g/m2となるように延転後塗布し、先に作製したロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行った。塗布時の接着剤の粘度は約1000cpsであった。
次いで実施例同様の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し、乾燥した後巻取り、これを30℃で3日間キュアし従来の感熱孔版印刷用原紙を得た。
作製した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。結果を表1に示す。
円網抄紙機により、繊度1.1デニールのバインダーPET繊維50重量部と繊度0.4デニールのPET繊維50重量部の坪量が10.0g/m2となるように抄紙し多孔性支持体を得た。
ポリウレタンアクリレート樹脂
(荒川化学工業社製 ビームセット 502H) 100部
続いて、以上を約80℃で加熱溶融し粘度1500cpsの電離放射線硬化性接着剤を調製した。
上記の電離放射線硬化性接着剤を80℃に加熱したロールコーターを用い付着量が0.3g/m2となるように延転後塗布し、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルムとラミネートを行い、5Mradの電子線を照射した。次いで実施例同様の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布し従来の感熱孔版印刷用原紙を得た。
作製した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。結果を表1に示す。
▲1▼印刷一枚目より高品質の画像が得られる。
▲2▼排版時、版に付着するインキ量を低減することができる。
▲3▼多孔性樹脂膜のみでは達成できなかったマスタのコシを強くすることができ、その結果搬送性・耐刷性が優れる。
▲4▼印刷裏汚れを少なくできる。
▲5▼安定して生産を行うことができる。
1A 多孔性繊維膜
1B 多孔性繊維膜補強用紙層
2 熱可塑性樹脂フィルム
3 多孔性樹脂膜
4 感熱孔版印刷用原紙
5 感熱孔版印刷用原紙
6 積層シート(3層抄き合せ)
6A 多孔性繊維膜
6A’ 多孔性繊維膜
6B 多孔性繊維膜補強用紙層
7 積層シート(3層抄き合せ)
7A 多孔性繊維膜
7A’ 多孔性繊維膜
8 水平ロール
9 水平ロール
10 バッキングロール
11 バッキングロール
12 剥離部
13 熱可塑性樹脂フィルム
14 多孔性樹脂膜
14a 多孔性樹脂膜を構成する構成要素中の壁状皮膜
14b 多孔性樹脂膜を構成する構成要
15 接着剤
16 多孔性繊維膜
Claims (11)
- 熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に、多孔性樹脂膜を形成する為の塗布液を塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成する工程と、二層以上の湿紙を抄き合わせた後、乾燥されてなる積層シートの少なくとも一方の外表面側を前記多孔性樹脂膜面に接合させる工程と、該積層シートの層間を剥離する工程とを含み、
前記二層以上の湿紙を抄き合わせた後、乾燥されてなる積層シートが、抄き合わせ面で隣り合う一方の層がセルロース繊維を主体としてなり、他方の層が合成繊維を主体としてなることを特徴とする感熱孔版印刷用原紙の製造方法。
- 熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に、多孔性樹脂膜を形成する為の塗布液を塗布・乾燥し多孔性樹脂膜を形成する工程と、二層以上の湿紙を抄き合わせた後、乾燥されてなる積層シートを剥離する工程と、該積層シートを剥離して得られる多孔性繊維膜の剥離面と前記多孔性樹脂膜を接合させる工程とを含み、
前記二層以上の湿紙を抄き合わせた後、乾燥されてなる積層シートが、抄き合わせ面で隣り合う一方の層がセルロース繊維を主体としてなり、他方の層が合成繊維を主体としてなることを特徴とする感熱孔版印刷用原紙の製造方法。
- 合成繊維を主体としてなる層が、ポリエステル繊維層である請求項1から2のいずれかに記載の感熱孔版印刷用原紙の製造方法。
- セルロース繊維を主体としてなる層が、坪量が5.0g/m 2 〜10g/m 2 のマニラ麻繊維からなる請求項1から3のいずれかに記載の感熱孔版印刷用原紙の製造方法。
- 積層シートの層間の剥離強度が10N/m以下である請求項1から4のいずれかに記載の感熱孔版印刷用原紙の製造方法。
- 多孔性樹脂膜がW/O型樹脂エマルジョンを塗布乾燥して形成するか、又は親溶媒に樹脂を溶解し、該親溶媒より沸点の高い貧溶媒を添加し、塗布乾燥して親溶媒を先に蒸発させて貧溶媒リッチにし樹脂を析出させて多孔性樹脂膜を形成する事を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の感熱孔版印刷用原紙の製造方法。
- 請求項1から6のいずれかに記載の感熱孔版印刷用原紙の製造方法において、前記多孔性繊維膜と多孔性樹脂膜との接合が無溶剤型接着剤によることを特徴とする感熱孔版印刷用原紙の製造方法。
- 請求項7に記載の感熱孔版印刷用原紙の製造方法において、前記多孔性繊維膜と多孔性樹脂膜との接合が、多孔性繊維膜に接着剤を塗布した後、多孔性樹脂膜と接合することを特徴とする感熱孔版印刷用原紙の製造方法。
- 多孔性樹脂膜の乾燥後の付着量が0.5〜5.0g/m2、多孔性繊維膜の坪量が1〜10g/m2の範囲である事を特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の製造方法により得られる感熱孔版印刷用原紙。
- 多孔性繊維膜と多孔性樹脂膜との接合が、無溶剤型ポリウレタン接着剤であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の製造方法により得られる感熱孔版印刷用原紙。
- 多孔性繊維膜と多孔性樹脂膜との接合が、電離放射線硬化型接着剤であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の製造方法により得られる感熱孔版印刷用原紙。
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