JP2002205467A - 感熱孔版印刷用マスター及びその製造方法 - Google Patents

感熱孔版印刷用マスター及びその製造方法

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JP2002205467A
JP2002205467A JP2001002991A JP2001002991A JP2002205467A JP 2002205467 A JP2002205467 A JP 2002205467A JP 2001002991 A JP2001002991 A JP 2001002991A JP 2001002991 A JP2001002991 A JP 2001002991A JP 2002205467 A JP2002205467 A JP 2002205467A
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porous
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porous resin
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Masayuki Ota
真之 大田
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔性樹脂膜の湿度依存性体積変化に起因す
る不具合の無い熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に樹
脂からなる多孔性樹脂膜を有する感熱孔版印刷用マスタ
ー及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 1.熱可塑性樹脂フィルム上に、流動体
を塗布、乾燥して成る多孔性樹脂膜を少なくとも有する
感熱孔版印刷用マスターにおいて、多孔性樹脂膜を構成
する樹脂の吸水率が0.5%未満であることを特徴とす
る感熱孔版印刷用マスター。 2.熱可塑性樹脂フィルム上に、流動体を塗布、乾燥し
て成る多孔性樹脂膜を少なくとも有する感熱孔版印刷用
マスターにおいて、多孔性樹脂膜を構成する樹脂の吸水
率が0.5%以上で、多孔性樹脂膜内の樹脂の吸水率に
対するフィラーの含有量の倍率が10倍以上、且つ樹脂
量に対するフィラーの含有量の割合が200%以下であ
ることを特徴とする感熱孔版印刷用マスター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はハロゲンランプ、
キセノンランプ、フラッシュバルブなどによる閃光照射
や赤外線照射、レーザー光線等のパルス的照射、あるい
はサーマルヘッド等によって穿孔製版される感熱孔版印
刷用マスター及び該感熱孔版印刷用マスターの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性フィルムにインキ通過性
の支持体として、天然繊維、合成繊維の単独又は混抄し
た多孔性薄葉紙を接着剤で貼り合わせた感熱孔版印刷用
マスターが用いられている。しかし、こうした繊維から
成る多孔性薄葉紙を支持体として用いた感熱孔版印刷用
マスターは、次のような問題点がある。 (1)接着剤を用い多孔性薄葉紙とフィルムを貼り合わ
せることにより、接着剤が多孔性薄葉紙の繊維間に鳥の
水掻きのように集積し、その部分においてサーマルヘッ
ドによる穿孔が行われにくくなり、インキの通過が妨げ
られ印刷ムラが発生しやすくなる。 (2)多孔性薄葉紙の繊維自体がインキの通過を妨げ、
印刷ムラが発生しやすくなる。 (3)多孔性薄葉紙の繊維目によりフィルム面の平滑性
が低下しサーマルヘッドとの密着が悪く未穿孔部が出来
るため印刷ムラが発生する。
【0003】こうした問題を改善するためにいくつかの
提案がなされているが、いまだ満足するものは得られて
いない。例えば、特開平3−193445号公報に、多
孔性支持体として、繊度1デニール以下の合成繊維から
成る薄葉紙を用いることが提案されているが前記の問題
解決には十分とはいえない。
【0004】特開昭62−198459号公報には、熱
可塑性フィルムに実質的に閉じた形状の放射線効果型樹
脂パターンをグラビア、オフセット、フレキソ等の印刷
により多孔性支持体を形成する方法が提案されている。
しかし、印刷法では樹脂パターンの線幅を50μm以下
にすることは困難であり、印刷部が穿孔できず、印刷ム
ラとなる。
【0005】特開平3−240596号公報には、水分
散性ポリマーとコロイダルシリカから成る分散液を熱可
塑性フィルムの表面に塗布、乾燥し、多孔性支持体を設
け粘度の低いインキジェット用インキで印刷する方法が
提案されている。しかし、この方法では多孔層の開孔径
が小さく、従来から用いられている孔版用印刷インキで
はインキの通過が悪く、十分な印刷濃度が得られない。
【0006】一方、特開昭54−33117号公報に
は、多孔性支持体を用いない実質的に熱可塑性フィルム
のみから成る感熱孔版印刷用マスターが提案されてい
る。この方法では熱収縮率が高く、フィルム厚み3μm
以下のフィルムではサーマルヘッドによる穿孔性も良好
で印刷品質は優れているが、腰が低く印刷機での搬送が
出来ない問題が有る。搬送性をよくするため厚いフィル
ムを使用するとサーマルヘッドによる穿孔性が低下し、
印刷ムラが発生する。
【0007】本発明者等は先に熱可塑性フィルムの片面
に多孔性樹脂膜を設けた感熱孔版印刷用マスターを提案
した(特開平8−332785号公報、特開平10−2
4667号公報)。確かにこれらのマスターはそれまで
知られたマスターより優れており、普通の使用状態では
殆ど問題を発生しない。しかしながら、雰囲気湿度の影
響で多孔性樹脂膜が体積変化をおこし、以下のような不
具合を発生させることが有った。 (1)特に低温低湿環境で多孔性樹脂膜を内側にしたカ
ールが発生し、印刷機上でのマスターの正常な搬送を阻
害する。 (2)湿度に依存した多孔性樹脂膜の体積変化によるス
トレスが原因で、特に低温低湿環境下での印刷中に多孔
性樹脂膜が部分的にフィルムから剥離し、印刷画像にシ
ワが発生する。
【0008】また、本発明者は特開平10−14707
5号公報、特開平10−236011号公報において、
熱可塑性樹脂フィルムの方の面上に樹脂からなる多孔性
樹脂膜を有し、更にその表面に繊維状物質からなる多孔
性繊維膜を積層してなる感熱孔版印刷用マスターを提案
しており、湿度依存性カールを抑制し搬送時の不具合を
改善しているが、これらのマスターでも印刷中の多孔性
樹脂膜のフィルムからの剥離による画像シワの問題を解
決するには至っていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の様な
従来技術の実情に鑑みてなされたものであって、多孔性
樹脂膜の湿度依存性体積変化に起因する不具合の無い熱
可塑性樹脂フィルムの一方の面上に樹脂からなる多孔性
樹脂膜を有する感熱孔版印刷用マスター及びその製造方
法を提供することをその課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記特開平
8−332785号公報や特開平10−24667号公
報で提案した熱可塑性フィルムの片面に多孔性樹脂膜を
設けた感熱孔版印刷用マスターにおいては、多孔性樹脂
膜構成樹脂に吸水性が有り、このことが原因で湿度に依
存して多孔性樹脂膜が体積変化し、前述の問題を起こす
ことを見出した。そこで本発明者は、吸水率0.5%未
満の樹脂を用いて前記多孔性樹脂膜を形成させた場合に
は、多孔性樹脂膜の湿度依存性に起因する不具合が発生
しない感熱孔版印刷用マスターを得ることができた。
【0011】すなわち、本発明の第1は、熱可塑性樹脂
フィルム上に、流動体を塗布、乾燥して成る多孔性樹脂
膜を少なくとも有する感熱孔版印刷用マスターにおい
て、多孔性樹脂膜を構成する樹脂の吸水率が0.5%未
満であることを特徴とする感熱孔版印刷用マスターにあ
る。吸水率が0.5%以下であっても、多孔性樹脂膜単
体では湿度変化により体積変化を起こすことは言うまで
も無いが、多孔性樹脂膜をフィルム上に設けてマスター
とした場合にはフィルムのコシに支えられて、多孔性樹
脂膜の湿度依存性体積変化は実用上問題とならない。
【0012】さらに、本発明者は樹脂の吸水率が0.5
%以上の場合でも多孔性樹脂膜中にフィラーを含有させ
ることによって、多孔性樹脂膜体積の湿度依存性を抑制
し、これに起因する問題を回避できる場合があることを
見出した。その条件とは、多孔性樹脂膜内の樹脂の吸水
率に対するフィラーの含有量の倍率が10倍以上、且つ
樹脂量に対するフィラーの含有量の割合が200%以下
である場合である。すなわち、本発明の第2は、熱可塑
性樹脂フィルム上に、流動体を塗布、乾燥して成る多孔
性樹脂膜を少なくとも有する感熱孔版印刷用マスターに
おいて、多孔性樹脂膜を構成する樹脂の吸水率が0.5
%以上で、多孔性樹脂膜内の樹脂の吸水率に対するフィ
ラーの含有量の倍率が10倍以上、且つ樹脂量に対する
フィラーの含有量の割合が200%以下であることを特
徴とする感熱孔版印刷用マスターにある。具体的には樹
脂の吸水率が1.0%の場合には、多孔性樹脂膜内のフ
ィラーの含有量が樹脂量の10%以上であれば多孔性樹
脂膜体積の湿度依存性に起因する問題が発生しない。た
だし、フィラーを多く添加すると多孔性樹脂膜内の樹脂
の連続性が絶たれ、膜強度が低下する傾向が有るので、
フィラー添加量は樹脂の200%以下でなければならな
い。膜強度が低下するとマスターの耐刷性や搬送性に悪
影響を与えるという問題が有る。耐刷性の問題とは、印
刷中に多孔性樹脂膜がつぶれて、インキ通過性が低下
し、その結果印刷中に画像濃度が低下するという現象で
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 フィルム 本発明における熱可塑性樹脂フィルムは、例えばポリエ
ステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン又はその共重合体
など従来公知のものが用いられるが、穿孔感度の点から
ポリエステルフィルムが特に好ましく用いられる。ポリ
エステルフィルムに用いられるポリエステルとして好ま
しくは、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフ
タレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキ
サメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレン
テレフタレートとの共重合体等を挙げる事ができる。穿
孔感度を向上する為に特に好ましくは、エチレンテレフ
タレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキ
サメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレン
テレフタレートとの共重合体等を挙げる事ができる。
【0014】本発明における熱可塑性樹脂フィルムには
必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワ
ックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤
等を配合する事ができる。
【0015】さらには必要に応じて易滑性を付与する事
もできる。易滑性付与方法としては特に制限はないが、
例えば、クレイ、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、カオリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなどの
無機粒子、アクリル酸類、スチレン等を構成成分とする
有機粒子等を配合する方法、内部粒子による方法、界面
活性剤を塗布する方法等がある。
【0016】本発明における熱可塑性樹脂フィルムの厚
さは、通常好ましくは0.1〜5.0μmであり、更に
好ましくは0.1〜3.0μmである。厚さが5.0μ
mを超えると穿孔性を低下する場合があり、0.1μm
より薄いと製膜安定性が悪化したり、耐刷性が低下した
りする場合がある。
【0017】多孔性樹脂膜 本発明における多孔性樹脂膜は、膜の内部及び表面に多
数の空隙を持つ構造を有するものであれば良く、該空隙
がインキの通過性の点から多孔性樹脂膜内において厚さ
方向に連続構造であるものが望ましい。
【0018】本発明において、フィルムの無い側から観
察した多孔性樹脂膜の平均孔径は一般に2〜50μm、
望ましくは5〜30μmである。平均孔径が2μmに満
たない場合には、インキ通過性が悪い。そのため、十分
なインキ通過量を得るために低粘度インキを用いれば、
画像にじみや印刷中に印刷ドラムの側部や巻装されてい
るマスターの後端から印刷インキがしみ出す現象が発生
する。一方、平均孔径が50μmを超える場合には、多
孔性樹脂膜によるインキの抑制効果が低くなり、印刷時
に印刷ドラムとフィルムの間のインキが過剰に押し出さ
れ、裏汚れやにじみ等の不具合が発生する。即ち、平均
孔径は小さすぎても大きすぎても良好な印刷品質が得ら
れない。特に、多孔性樹脂膜内の空隙の平均孔径が20
μm以下である場合、多孔性樹脂膜層が厚い程印刷イン
キが通りにくくなるので、この層の厚みによってインキ
の印刷用紙への転写量を制御することができる。そし
て、層の厚さが不均一であると印刷むらを生じることが
あるので、厚みは均一であることが望ましい。
【0019】本発明の多孔性樹脂膜の厚みは、2μm〜
100μm、望ましくは5〜50μm以下である。5μ
mに満たない場合は、サーマルヘッドによる穿孔後に穿
孔部の背後に多孔性樹脂膜が残りにくく、インキ転写量
が制御されずに印刷物の裏汚れが発生しやすい。また、
多孔性樹脂膜のインキ転写量抑制効果は膜が厚いほど大
きく、印刷時の紙へのインキ転写量は多孔性樹脂膜の厚
みによって調節できる。
【0020】多孔性樹脂膜の密度は、通常0.01〜1
g/cm3で、望ましくは0.1〜0.7g/cm3であ
る。密度が0.01g/cm3未満だと膜の強度が不足
し、また膜自体も壊れやすい。0.7g/cm3を超え
ると印刷時のインキの通過性が悪くなる。
【0021】多孔性樹脂膜の付着量は、0.1〜35g
/m2、望ましくは0.5〜25g/m2、特に1〜11
g/m2が望ましい。付着量の増大はインキの通過を妨
げて画質を悪くし、0.1g/m2未満ではインキ転写
量の制御が困難となり、逆に35g/m2を超えるとイ
ンキの通過を妨げて画像を悪くする。
【0022】多孔性樹脂膜を構成する樹脂材料として
は、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、塩化ビニ
ル−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ンコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマ
ー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー等のような
ビニル系樹脂、ポリブチレン、ナイロン等のポリアミ
ド、ポリフェニレンオキサイド、(メタ)アクリル酸エ
ステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、アセチルセ
ルロース、アセチルブチルセルロース、アセチルプロピ
ルセルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。各
樹脂は2種以上を混合して用いても良い。複数の樹脂を
混合して用いた場合は混合比に応じて吸水率を計算す
る。たとえば吸水率0.5%の樹脂と2.0%の樹脂を
2:1の割合で混合して用いた場合の吸水率は1%とな
る。
【0023】フィラー 本発明におけるフィラーとは顔料、粉体や繊維状物質も
含まれる概念である。その具体例としては、ケイ酸マグ
ネシウム、セピオライト、チタン酸カリウム、ウオラス
トナイト、ゾノトライト、石膏繊維等の鉱物系針状フィ
ラー、非酸化物物系針状ウィスカ、酸化物系ウィスカ、
複酸化物系ウィスカ等の人工鉱物系針状フィラー、マイ
カ、ガラスフレーク、タルク等の板状フィラーが挙げら
れる。さらに、顔料としては、無機のみならず有機の顔
料、あるいはポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリア
クリル酸メチル等の有機ポリマー粒子そして酸化亜鉛、
二酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカが使用可能であ
る。
【0024】本発明の多孔性樹脂膜には、本発明の効果
を阻害しない範囲内で帯電防止剤、スティック防止剤、
界面活性剤、防腐剤、消泡剤などを併用することができ
る。
【0025】次に、本発明の感熱孔版印刷用マスターの
多孔性樹脂膜の形成方法について説明する。 析出法(請求項7に相当) 第1の多孔性樹脂膜の形成方法は、樹脂を良溶媒と貧溶
媒との混合溶媒中に溶解及び/又は分散して得た塗工液
を塗布し乾燥過程で多孔質膜を形成するものである。こ
の時、良溶媒は相対的に貧溶媒より低温で蒸発しやすい
組み合わせが必要である。良溶媒と貧溶媒をそれぞれ一
種ずつ用いる場合には、良溶媒の沸点は相対的に貧溶媒
の沸点より低くなければならない。良溶媒と貧溶媒の選
定は任意であるが、一般には沸点差が15〜40℃であ
る場合に所望の特性を持つ多孔性樹脂膜が形成されやす
い。沸点差が10℃未満の場合には、両溶媒の蒸発時間
差が小さく、形成される膜が多孔性構造になりにくい。
貧溶媒の沸点が高すぎる場合には、乾燥に時間がかかり
生産性に劣るため、貧溶媒の沸点は150℃以下である
ことが望ましい。
【0026】塗布液中の樹脂濃度は使用する材料によっ
て異なるが、5〜30重量%である。5重量%未満では
開口径が大きくなり過ぎたり、多孔性樹脂膜の厚みのむ
らが生じたりしやすい。逆に、30重量%を超えると多
孔性樹脂膜が形成されにくく、あるいは形成されても孔
径が小さくなり所望の特性は得られにくい。
【0027】多孔性樹脂膜の平均孔径の大きさは雰囲気
中の貧溶媒の影響を受け、一般にその良溶媒に対する割
合が高いほど凝結量が多くなり、平均孔径は大きくな
る。
【0028】貧溶媒の添加比率は樹脂、溶媒により異な
るので実験により適宜決定する必要がある。一般的に、
貧溶媒の添加量が多くなるに従い多孔質樹脂膜の孔径か
大きくなる。貧溶媒の添加量が多すぎると樹脂が析出し
塗布液が不安定になる。
【0029】エマルション法(請求項8に相当) 第2の多孔性樹脂膜の形成方法としては、たとえば、特
開平11−235885にて開示されているような、W
/O型エマルションを主体とする流動体を薄層上に塗
布、乾燥して形成されるものであり、主として水の部分
が乾燥後インクが通過する孔となり、溶剤中の樹脂(フ
ィラー、乳化剤等の添加物が含まれていてもよい)が構
造体となる方法である。この方法においても多孔膜の形
成、強度、孔径の大きさ、コシ等を調節するために、多
孔膜中に必要に応じて、中空フィラーに加えて、前記フ
ィラーなどの添加剤を添加することができる。その中で
特に針状、板状、もしくは繊維状のフィラーが好まし
い。
【0030】W/O型エマルションの形成には、比較的
親油性の強い、HLB(Hydrophiric-Lyophiric Balanc
e)が4〜6の界面活性剤が有効であるが、水層にもHL
Bが8〜20の界面活性剤を使用するとより安定で均一
なW/Oエマルションが得られる。高分子界面活性剤の
使用も、より安定で均一なエマルションを得る方法の一
つである。また水系にはポリビニルアルコール、ポリア
クリル酸等の増粘剤の添加がエマルションの安定化に有
効である。
【0031】界面活性剤量 エマルション法の場合には、エマルション塗布液中の界
面活性剤の量は重量比で0.2〜3.0%であることが
好ましい。0.2%よりも少ない場合にはエマルション
の安定性が不足し、安定して高品質のマスターを生産出
来ない。また3.0%を超える場合には、塗布液を乾燥
した後に得られる多孔性樹脂膜の強度が不足し、マスタ
ーの搬送性や耐刷性に問題が生じる。
【0032】耐刷性の問題とは、フィラーを樹脂の20
0%よりも多く添加した場合と同様に、印刷中に多孔性
樹脂膜がつぶれて、インキ通過性が低下し、その結果印
刷中に画像濃度が低下するという現象である。
【0033】なお、前記第2のエマルション法で得られ
たマスターは、前記第1の方法で得られたマスターに比
べて多孔性樹脂膜の幹が細い傾向が有り、穿孔感度の優
れたマスターを得るためにはエマルション法が適してい
る。ただし、本発明の多孔性樹脂膜の形成方法は上記に
例示した方法に限定されるものではない。
【0034】塗工法 本発明の多孔性樹脂膜形成用塗布液の熱可塑性樹脂フィ
ルムヘの塗布方式としては、ブレード、トランスファー
ロール、ワイヤーバー、リバースロール、グラビア、ダ
イ等の従来一般的に用いられている塗布方式が使用で
き、特に限定されるものではない。
【0035】多孔性繊維膜積層 本発明のマスターを使用した印刷で印刷画像濃度を安定
化させるには、多孔性樹脂膜の空隙を小さくしたり、空
隙率を下げたりすると効果があるが、それではマスター
のインキ通過性が悪くなり、印刷画像濃度が低くなって
しまう。そこで、多孔性樹脂膜の付着量を少なくすると
多孔性樹脂膜の厚みが小さくなって印刷中につぶれ難く
なり印刷濃度の変化が小さくなる。ただし、このままで
はマスターの搬送性や耐刷性に問題が起こる恐れがある
為、多孔性樹脂膜に多孔性繊維膜を積層させると良い。
多孔性繊維膜を積層させたマスターは高インキ通過性と
印刷濃度安定性を両立する手段ともなりうる。多孔性樹
脂膜に多孔性繊維膜を積層させた場合には、マスターの
湿度依存性カールが抑制される。
【0036】本発明における多孔性繊維膜としては、
ガラス、セピオライト、各種金属などの鉱物繊維、羊
毛、絹などの動物繊維、綿、マニラ麻、コウゾ、ミツ
マタ、パルプ等の天然繊維、スフ、レーヨンなどの再
生繊維、ポリエステル、ポリビニルアルコール、アク
リルなどの合成繊維、カーボンファイバなどの半合成
繊維、ウィスカ構造を有する無機繊維などの薄葉紙が
挙げられる。この場合繊維状物質の太さは熱可塑性樹脂
フィルムの穿孔直径、フィルムの厚さなどにより適当な
ものを選択する必要があるが、直径20μm以下、好ま
しくは1〜10μmである。直径が1μmより小さいと
引張り強度が弱く、20μmより大きいとインキ通過が
妨げられて画像にいわゆる繊維による白抜けが現われた
りする。また繊維状物質の長さは0.1〜10mm程度
が好ましく、更に好ましくは1〜6mm程度である。
0.1mmより短いと引張り強度が弱くなり、10mm
より長いと分散が均一に行いづらくなる。
【0037】本発明における多孔性繊維層の坪量は、通
常好ましくは3〜20g/m2、更に好ましくは5〜1
5g/m2である。坪量が20g/m2を超えると、イン
キの通過性が低下して画像鮮明性が低下する。また坪量
が3g/m2より少ないと支持体として十分な強度を得
られない場合がある。
【0038】本発明における繊維状物質からなる多孔性
繊維層は、短繊維を抄紙した抄造紙であっても良いし、
不織布や織物であっても良いし、スクリーン紗などであ
っても良いが、生産性、コスト面等より抄造紙が好まし
く用いられる。
【0039】本発明の感熱孔版印刷用マスターの熱可塑
性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜の接着強度、及び、多孔
性繊維膜を設けた場合には、多孔性樹脂膜と多孔性繊維
膜の接着強度は、それぞれ1.4N/m以上であること
が望ましく、更に好ましくはそれぞれ2.8N/m以上
である。接着強度が1.4N/mより小さいと、ハンド
リング及び搬送時に剥離が発生し、シワの原因となるば
かりでなく、耐刷時に伸び、ハガレ、破れといった問題
も引起こす。接着強度の上限はインキ通過が阻害されな
ければ特に限定されるものではない。
【0040】接着剤 本発明で、多孔性繊維膜をラミネートする場合に用いる
接着剤としては、インキ通過性の面より多孔性樹脂膜の
孔を塞がないよう高粘度の状態のものが良く、好ましく
は接着剤が完全に硬化するまでの粘度が100cps以
上であり、更には300cps以上が好ましい。
【0041】本発明によれば、多孔性繊維層を貼り合わ
せる場合の感熱孔版印刷用マスターの製造方法として
は、熱可塑性樹脂フィルムの方の面上に多孔性樹脂膜を
形成する為の塗布液を塗布し、少なくとも該多孔性樹脂
膜の最外表層が乾燥、皮膜化した後に、接着剤が塗布さ
れた多孔性繊維層と貼り合せる事が望ましい。多孔性樹
脂膜が形成される前に多孔性繊維膜を積層すると、多孔
性樹脂膜の形成を阻害し望ましい多孔膜が得られない。
また接着剤は多孔性樹脂膜の孔を閉塞する恐れが有る
為、多孔性繊維膜に塗布した方が望ましい。
【0042】本発明の目的であるインキ通過性の優れる
多孔性樹脂膜を形成する為には、熱可塑性の樹脂が好ま
しく用いられる。この場合接着剤として溶剤型接着剤を
使用すると多孔性樹脂膜が侵され孔を閉塞してしまう
為、少なくとも多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜とが積層さ
れる時点において溶剤は無い方が好ましく、無溶剤型接
着剤、水性、エマルション型接着剤が用いられる。
【0043】本発明の接着強度を得る為及び上記条件を
満たす為には、ポリウレタン系接着剤が好ましい。ポリ
ウレタン系接着剤としては、低付着量にて所望の接着強
度が得られ、かつ多孔性繊維膜としては安価な天然繊維
を含むものが好ましく用いられるので、水性、エマルシ
ョン型ポリウレタン接着剤では塗工時、多孔性繊維層の
伸縮が発生し、カール等を悪化させるという面からも無
溶剤型ポリウレタン接着剤が特に好ましい。
【0044】無溶剤型ポリウレタン接着剤としては、両
末端に水酸基を有するポリエーテルポリオール、ポリエ
ステルポリオール等のポリオール成分とイソシアネート
成分の反応により得られる一液湿気硬化型のウレタンプ
レポリマーや、又はポリオール成分とイソシアネート成
分に分かれた二液硬化型の接着剤が挙げられるが特に限
定されるものではない。イソシアネート成分としては、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、2,4
−ジイソシアネート−1−メチルシクロヘキサン、2,
6−ジイソシアネート−1−メチルシクロヘキサン、ジ
イソシアネートシクロブタン、テトラメチレンジイソシ
アネート、o−、m−、及びp−キシリレンジイソシア
ネート(XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート、ヘキサヒドロメタキシリデンジイソシアネート
(HXDI)、及びリジンジイソシアネートアルキルエ
ステル(該アルキルエステルのアルキル部分は1〜6個
の炭素原子を有することが望ましい)等のような樹脂族
又は脂環式ジイソシアネート:トルイレン−2,4−ジ
イソシアネート(TDI)、トルイレン−2,6−ジイ
ソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシ
アネート(MDI)、3−メチルジフェニルメタン−
4,4’−ジイソシアネート、m−及びp−フェニレン
ジイソシアネート、クロロフェニレン−2,4−ジイソ
シアネート、ナフタリン1,5−ジイソシアネート、ジ
フェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジ
メチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、1,
3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシ
アネート及びジフェニルエーテルジイソシアネート等の
芳香族ジイソシアネート:並びにこれらの混合物が用い
られる。
【0045】接着剤の塗布方法は、ブレードコーティン
グ方法、リバースロールコーティング方法、グラビアコ
ーティング方法、ナイフコーティング方法、スプレーコ
ーティング方法、オフセットグラビアコーティング方
法、キスコーティング方法、バーコーティング方法等い
ずれの方法でも良く、特に限定されない。
【0046】接着剤を塗布する面としては、多孔性樹脂
膜、多孔性繊維膜どちらに塗布しても良いが多孔性樹脂
膜の開口部を閉塞しない為には多孔性繊維膜に塗工した
方が良い。多孔性繊維膜に無溶剤型ポリウレタン接着剤
を塗布する場合、あまり粘度が高いと繊維が脱落し塗工
不良が発生するので、ロールを加熱することにより粘度
を下げ3000cps以下で塗工するのが好ましい。更
に好ましくは300〜1500cpsの間で塗工するの
が好ましい。粘度が300cps以下であると多孔性樹
脂膜と貼り合せ後に開口部を閉塞しインキ通過性を阻害
する可能性があり、3000cps以上であると多孔性
繊維層の繊維脱落が起こり易くなる。
【0047】無溶剤型接着剤を用いた場合、ロール状に
巻かれた感熱孔版印刷用マスターを反応を促進させる目
的で、キュアを行うことが好ましい。キュアの温度とし
て好ましくは50℃以下であり、更に好ましくは40℃
以下である。50℃以上では熱可塑性樹脂フィルムの収
縮が発生しカールの問題が起こる。キュア時間は目的と
する接着力が得られるまで行われれば良く特に限定させ
るものでは無い。
【0048】本発明の接着剤の塗工方法としては、酢酸
エチル等の有機溶剤で希釈された塗工液を多孔性繊維層
に塗布し乾燥した後、多孔性樹脂膜と貼り合せる方法も
あるが、環境面及び残留溶剤の問題より、無溶剤のまま
塗工する方法が好ましい。
【0049】上記した接着剤の付着量としては、従来の
様な構成の感熱孔版印刷用マスター(熱可塑性樹脂フィ
ルムと多孔性繊維膜との積層品)とは異なり穿孔阻害の
影響を考慮する必要は無く、所望の接着強度が得られて
いれば特に限定されるものでは無いが、多孔性樹脂膜及
び多孔性繊維膜の孔を閉塞しない範囲であれば良く、好
ましくは0.05〜5.0g/m2、更に好ましくは
0.1〜3.0g/m2の範囲である。
【0050】ASL 本発明の感熱孔版印刷用マスターは、フィルムのサーマ
ルヘッドに接触すべき片面に穿孔時の融着を防止するた
め、シリコーンオイル、シリコーン系樹脂、フッソ系樹
脂、界面活性剤、帯電防止剤、耐熱剤、酸化防止剤、有
機粒子、無機粒子、顔料、分散助剤、防腐剤、消泡剤等
からなる薄層を設けることが望ましい。該融着防止の薄
層の厚みは、好ましくは0.005〜0.4μm、より
好ましくは0.01〜0.4μmである。
【0051】本発明の感熱孔版印刷用マスターにおいて
融着防止の薄層を設ける方法は特に限定されないが、
水、溶剤等に希釈した溶液をロールコーター、グラビア
コーター、リバースコーター、バーコーター等を用いて
塗布し、乾燥するのが好ましい。
【0052】以下、本発明で用いる各種特性の測定方法
について具体的に説明する。 1)樹脂吸水率 JIS K7209 A法に従って測定を行った。 2)接着強度 熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜との接着強度 本発明の感熱孔版印刷用マスターが多孔性繊維膜を有す
る場合には、該マスターから多孔性繊維膜のみを剥離す
る。マスターが多孔性繊維膜を持たない場合にはこの作
業は不要である。次に、多孔性樹脂膜のフィルムとは反
対側の面にセロハンテープを空気が入らないように貼付
け、JISK6854−1に準拠した90度剥離試験に
より測定する。尚この際、セロハンテープを貼り付けた
多孔性樹脂膜を固定し、熱可塑性樹脂フィルムを引張
り、測定を行う。多孔性繊維膜のみを剥離できない場合
は、セロハンテープを貼り付けず、多孔性繊維膜と多孔
性樹脂膜の積層物を固定して測定する。熱可塑性樹脂フ
ィルムと多孔性樹脂膜の間に機能性薄膜が存在する場合
にも、機能性薄膜の存在を気にせずに、上記方法で熱可
塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜との接着強度を測定で
きるものとする。 多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜との接着強度 (本発明の感熱孔版印刷用マスターが多孔性繊維膜を有
する場合のみ) 本発明の感熱孔版印刷用マスターから熱可塑性樹脂フィ
ルムのみを剥離し、多孔性樹脂膜の熱可塑性樹脂フィル
ムを剥離した面にセロハンテープを空気が入らないよう
に貼付け、JISK6854−1に準拠した90度剥離
試験により測定する。尚この際、セロハンテープを貼り
付けた多孔性樹脂膜を固定し、多孔性繊維膜を引張り測
定を行う。熱可塑性樹脂フィルムのみを剥離できない場
合は、セロハンァープを貼り付けず、熱可塑性樹脂フィ
ルムと多孔性繊維膜の積層物を固定して測定する。
【0053】3)印刷性の評価 20℃60%RH環境下でカールの無いマスターを、1
0℃20%RH環境下で(株)リコー製“プリポートJ
P4000”(サーマルヘッド解像度400dpi)に
供給してサーマルヘッド式製版方式により、6ポイント
の文字と50m×50mmの黒ベタを有する原稿を用い
製版、標準速度で3000枚印刷した。穿孔感度:マス
ターのフィルム部分がサーマルヘッドによって全く正常
に穿孔され穿孔径が大きいものを◎、まったく正常に穿
孔されるものを○、穿孔されるが部分的に穿孔径が小さ
くなるものを△、部分的に穿孔されないものを×で示
す。 画像ムラ(塗工安定性) 印刷画像にムラの無いものを○、ややムラが有るが印刷
画像にムラが出ず、実用上支障ないものを△、印刷画像
にムラがでて実用上問題となるものを×とした。耐刷性 画像濃度変化 印刷物で3000枚目の画像濃度を50枚目の画像濃度
で割った値が、0.95未満の場合には×、0.95以
上0.98未満なら△、0.98以上0.99未満なら
○、0.99以上1.01以下なら◎とした。 ハガレ 印刷中のマスターにフィルム剥がれや多孔性繊維膜のハ
ガレが発生し、画像に異常が発生した場合には×、画像
に不具合は見られないが、フィルム剥がれや多孔性繊維
膜のハガレが発生した場合には△、マスターに全く異常
が見られなかったものは○とした。
【0054】4)搬送性の評価 上記した3)の評価を行う際、問題なく搬送できたもの
を○、搬送時にシワ等が発生した場合を×、搬送時にシ
ワは発生したが画像上には影響のなかったものは△とし
て評価した。
【0055】
【実施例】以下実施例により本発明を説明するが、本発
明はこれらに限定されるものでは無い。
【0056】実施例1〜8、比較例1〜5 樹脂(表1参照)、タルク(日本タルク株式会社ミクロ
エースL−G)、ソルビタン脂肪酸エステル(日光ケミ
カルズ株式会社界面活性剤SO−15)を酢酸エチルに
溶解、分散し、これにHEC1%水溶液を撹拌しながら
ゆっくり添加して白濁した多孔膜形成塗布液を得た。各
材料の投入比率は表1に従った。酢酸エチルとHEC1
%水溶液の量は表1に示した各塗布液の固形分濃度に依
り、両者の比率は酢酸エチル1.5に対して水(HEC
1%溶液)を1.0とした。上記各塗布液を20℃50
%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエ
ステルフィルム上にグラビアロールで、乾燥後の付着量
が表1に示した値になるように塗布、50℃50%RH
雰囲気中で乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き
取った。
【0057】 融着防止剤塗布液処方 シリコーンオイル(信越化学工業社製SF8422) 0.5重量部 界面活性剤(第一工業製薬社製プライサーフA208) 0.5重量部 トルエン 100.0重量部 次いで以上の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔
性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布、乾
燥し、感熱孔版印刷マスターを得た。作成した感熱孔版
印刷用マスターを前記した評価方法にて評価を行った。
結果を表2に示す。
【0058】実施例11 実施例6で用いた多孔膜形成塗布液を20℃50%RH
の雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステル
フィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が3.0
g/m2となるように塗布、50℃50%RH雰囲気中
で乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。
続いて多孔性繊維膜として天然繊維100%からなる抄
造紙(坪量10g/m 2、厚み33μm)に、100℃
に加温したロールコーターを用いて一液型ウレタン接着
剤(武田薬品工業社製タケネートA260)を塗布量が
0.2g/m2となるように延転後塗布し、先に作成し
たロールの多孔性樹脂膜面とラミネートを行った。塗布
時の接着剤の粘度は約1000cpsであった。次いで
実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑性樹脂フィ
ルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用い
て塗布し、乾燥した後巻取り、これを30℃で3日間キ
ュアし本発明の感熱孔版印刷原紙を得た。作成した感熱
孔版印刷用原紙を前記した評価方法にて評価を行った。
結果を表2に示す。
【0059】実施例12 実施例6で用いた多孔膜形成塗布液を20℃50%RH
の雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステル
フィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が3.0
g/m2となるように塗布、50℃50%RH雰囲気中
で乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取った。
続いて多孔性繊維膜として繊度0.2デニールと1.1
デニールの2種類のポリエステル繊維からなる抄造紙
(坪量8g/m2、厚み25μm)に、接着剤として2
液反応型ウレタン接着剤(武田薬品工業社製ポリオール
成分:タケラックA230、イソシアネート成分:A3
0、混合比率10:8)を70℃に加熱したロールコー
ターを用いて塗布量が0.7g/m2となるように延転
後塗布し、先に作成したロールの多孔性樹脂膜面とラミ
ネートを行った。塗布時の接着剤の粘度は約800cp
sであった。次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液
を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面に
バーコーターを用いて塗布し、乾燥した後巻取り、これ
を30℃で3日間キュアし本発明の感熱孔版印刷原紙を
得た。作成した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価方法
にて評価を行った。結果を表2に示す。
【0060】比較例8 実施例6で用いた多孔膜形成塗布液2を20℃50%R
Hの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステ
ルフィルム上にグラビアロールにて乾燥後付着量が3.
0g/m2となるように塗布、50℃50%RH雰囲気
中で乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロール状に巻き取っ
た。 飽和ポリエステル接着剤(ユニチカ社製UE3500) 15.0重量部 トルエン 75.0重量部 以上を溶解、混合した塗工液を、ダイレクトグラビアコ
ーターを用いて乾燥後の塗布量が0.2g/m2となる
ように天然繊維100%からなる抄造紙(坪量10g/
2、厚み33μm)に塗布し、先に作成したロールの
多孔性樹脂膜面と重ね合わせた後、50℃で乾燥を行っ
た。次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布液を熱可塑
性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコー
ターを用いて塗布、乾燥し、感熱孔版印刷マスターを得
た。作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方
法にて評価を行った。結果を表2に示す。
【0061】実施例9〜10、比較例6〜7 樹脂(表1参照)、タルク(日本タルク株式会社ミクロ
エスL−G)、を溶剤(実施例9、比較例6はアセト
ン。実施例10、比較例7はメタノール)に溶解、分散
した後、撹拌しながら水を滴下し、混合して多孔膜形成
用塗布液を得た。各材料の投入比率は表1に従った。な
お、溶剤と水の比率は溶解した樹脂が半析出状態になる
ものとし、各実施例、比較例によって異なる。この液を
20℃50%RHの雰囲気中で、グラビアロールにて乾
燥後付着量が6.0g/m2となるように塗布、20℃
50%RH雰囲気中で乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロー
ル状に巻き取った。次いで実施例1の融着防止剤を熱可
塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコ
ーターを用いて塗布、乾燥、感熱孔版印刷マスターを得
た。作成した感熱孔版印刷用マスターを前記した評価方
法にて評価を行った。結果を表2に示す。
【0062】実施例13 ポリビニルブチラール(電気化学工業社製PVB300
0−2)、タルク(日本タルク株式会社ミクロエースL
−G)、をメタノールに溶解、分散した後、撹拌しなが
ら水を滴下し、混合して多孔膜形成用塗布液を得た。各
材料の投入比率は表1に従う。なお、溶剤と水の比率は
溶解した樹脂が半析出状態になるものとする。この液を
20℃50%RHの雰囲気中で、グラビアロールにて乾
燥後付着量が6.0g/m2となるように塗布、20℃
50%RH雰囲気中で乾燥し多孔性樹脂膜を形成しロー
ル状に巻き取った。続いて多孔性繊維膜として天然繊維
100%からなる抄造紙(坪量10g/m 2、厚み33
μm)に、100℃に加温したロールコーターを用いて
一液型ウレタン接着剤(武田薬品工業社製タケネートA
260)を塗布量が0.05g/m 2となるように延転
後塗布し、先に作成したロールの多孔性樹脂膜面とラミ
ネートを行った。塗布時の接着剤の粘度は約1000c
psであった。次いで実施例1で用いた融着防止剤塗布
液を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面
にバーコーターを用いて塗布し、乾燥した後巻取り、こ
れを30℃で3日間キュアし本発明の感熱孔版印刷用原
紙を得た。作成した感熱孔版印刷用原紙を前記した評価
方法にて評価を行った。結果を表2に示す。
【0063】
【表1】 種類 MW1:電気化学工業社製ポリスチレン樹脂MW1 SN10:電気化学工業社製酢酸ビニル樹脂SN10 T5201:大日本インキ化学社製ポリウレタン樹脂T
5201 KS−1:積水化学工業社製ポリビニルアセタール樹脂
KS−1 3000−2:電気化学工業社製ポリビニルブチラール
樹脂3000−2 フィラー:日本タルク社製タルク、ミクロエースLGを
使用 フィラー添加量対樹脂:樹脂に対するフィラー添加量の
割合 フィラー添加量対吸水率:樹脂の吸水率に対するフィラ
ー添加量の倍率
【0064】
【表2】 接着強度:F−Pはフィルムと多孔性樹脂膜の接着強度
を示し、P−Tは多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜の接着強
度を示す。
【0065】実施例1:樹脂吸水率が0.5%未満で湿
度依存性の多孔性樹脂膜体積変化による不具合が無い。 比較例1:樹脂吸水率が0.6%。マスターがカール
し、搬送に不具合が発生した。 実施例2:樹脂吸水率が0.6%であるが、フィラーを
樹脂に対して樹脂吸水率の10倍の割合で添加している
ので不具合が無い。 実施例3:樹脂吸水率が0.6%であるが、フィラーを
樹脂に対して樹脂吸水率の100の割合で添加している
ので不具合が無い。 比較例2:樹脂吸水率が3.0%、フィラーを樹脂に対
して樹脂吸水率の8倍の割合でしか添加していないので
不具合が発生。 実施例4:樹脂吸水率が3.0%であるが、フィラーを
樹脂に対して樹脂吸水率の12倍の割合で添加している
ので不具合が無い。 実施例5:樹脂吸水率が3.0%、フィラーを樹脂に対
して樹脂吸水率の60倍の割合で添加しているので不具
合が発生。 比較例3:樹脂吸水率が3.0%。フィラーの樹脂に対
する割合が200%を超えている。耐刷性に問題が発
生。 実施例6:樹脂吸水率が1.5%であるが、フィラーを
樹脂に対して樹脂吸水率の50倍の割合で添加している
ので不具合が無い。 実施例7:界面活性剤下限。実用上問題は無いが画像ム
ラが発生したのでこれ以上界面活性剤は減らせない。 比較例4:界面活性剤が少なく、画像ムラが発生。 実施例8:界面活性剤上限。実用上問題は無いが、搬送
性、耐刷性がギリギリなのでこれ以上界面活性剤は増や
せない。 比較例5:界面活性剤が多いため、実用上問題は無い
が、搬送性、耐刷性に問題がある。 実施例9:析出法。樹脂吸水率が0.4%なので不具合
が無い。 比較例6:樹脂吸水率が0.6%。マスターがカール
し、搬送に不具合が発生した。 実施例10:樹脂吸水率が1.5%であるが、フィラー
を樹脂に対して樹脂吸水率の50倍の割合で添加してい
るので不具合が無い。 比較例7:樹脂吸水率が3.0%。フィラーの樹脂に対
する割合が200%を超えている。耐刷性に問題が発
生。 実施例11:多孔性樹脂膜の付着量を減らして多孔性繊
維膜を積層させたことで印刷濃度安定性が高い。 実施例12:多孔性樹脂膜の付着量を減らして多孔性繊
維膜を積層させたことで印刷濃度安定性が高い。 比較例8:飽和ポリエステルの接着力が低く耐刷性と搬
送性に問題がある。 実施例13:印刷品質にも温暖が無かったが、耐刷試験
後にフィルムと多孔質樹脂膜、および多孔性樹脂膜の間
にそれぞれ若干のハガレがみられた。
【0066】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、多孔性
樹脂膜の湿度依存性体積変化の影響による以下の不具合
を防ぎ印刷品質の良好なマスターを得ることができる。 特に低温低湿環境で多孔性樹脂膜を内側にしたカール
が発生し、印刷機上でのマスターの正常な搬送を阻害す
る。 湿度に依存した多孔性樹脂膜の体積変化によるストレ
スが原因で、特に低温低湿環境下での印刷中に多孔性樹
脂膜が部分的にフィルムから剥離し、印刷画像にシワが
発生する。請求項2に記載の発明によれば、0.5%以
上の吸水率を持つ樹脂を用いた場合でも、多孔性樹脂膜
の湿度依存性体積変化の影響による以下の不具合を防ぎ
印刷品質の良好なマスターを得ることができる。 特に低温低湿環境で多孔性樹脂膜を内側にしたカール
が発生し、印刷機上でのマスターの正常な搬送を阻害す
る。 湿度に依存した多孔性樹脂膜の体積変化によるストレ
スが原因で、特に低温低湿環境下での印刷中に多孔性樹
脂膜が部分的にフィルムから剥離し、印刷画像にシワが
発生する。 請求項3に記載の発明によれば、積層する多孔性繊維膜
によって、多孔性樹脂膜の湿度依存性体積変化によるカ
ールが抑制され、良好な搬送品質が得られるばかりでな
く、多孔性繊維膜を積層しない場合に比べて多孔性樹脂
膜の付着量を少なくできるので印刷中の画像濃度変化の
抑制にも効果が有るマスターが得られる。請求項4に記
載の発明によれば、製版時や印刷時にハガレのないマス
ターが得られる。請求項5に記載の発明によれば、製版
時や印刷時にハガレのないマスターが得られる。請求項
6に記載の発明によれば、良好な印刷画像品質を損なう
ことなく、多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜の間に十分な接
着強度を与えることができるマスターが得られる。請求
項7に記載の発明によれば、下記のような有利性をもっ
て請求項1のマスターが得られる。 (1)溶液及び/又は分散液を用いる場合 多孔性樹脂膜を形成する樹脂の溶解度の異なる複数の溶
剤(良溶媒と貧溶媒)が互いに良く溶ける場合に用いら
れ、有機溶媒は互いによく溶けることが多いので溶媒の
選択肢が広く、結果的に樹脂の選択範囲も広くなる。ま
た、任意に溶剤の混合比を変更することによって容易に
糸瓜状の多孔性樹脂膜が形成される。更にエーテルやア
セトンなど、蒸発の速い溶剤を選択して生産性を高めら
れる。 (2)油中水型乳化液用いる場合 樹脂の溶媒が、たがいに混ざり合わない良溶媒と貧溶媒
を用いる。前記(1)の方法と比ベ、樹脂の溶解度に依
存しないので温度や湿度の影響を受けにくく、形成され
る膜形状の再現性が高い。処方の自由度が高く、多孔性
樹脂膜の形成できる範囲が広いので、油相水相の比率や
樹脂濃度、樹脂分子量などで塗布液の粘度を調整しやす
い。また、本方法は一般に固形分濃度が同じならば、前
記(1)の方法よりも塗布液が高粘度になる。請求項8
の発明によれば下記のような有利性をもって請求項2の
マスターが得られる。 (1)溶液及び/又は分散液を用いる場合 多孔性樹脂膜を形成する樹脂の溶解度の異なる複数の溶
剤(良溶媒と貧溶媒)が互いに良く溶ける場合に用いら
れ、有機溶媒は互いによく溶けることが多いので溶媒の
選択肢が広く、結果的に樹脂の選択範囲も広くなる。ま
た、任意に溶剤の混合比を変更することによって容易に
糸瓜状の多孔性樹脂膜が形成される。更にエーテルやア
セトンなど、蒸発の速い溶剤を選択して生産性を高めら
れる。 (2)油中水型乳化液用いる場合 樹脂の溶媒が、たがいに混ざり合わない良溶媒と貧溶媒
を用いる。前記(1)の方法と比ベ、樹脂の溶解度に依
存しないので温度や湿度の影響を受けにくく、形成され
る膜形状の再現性が高い。処方の自由度が高く、多孔性
樹脂膜の形成できる範囲が広いので、油相水相の比率や
樹脂濃度、樹脂分子量などで塗布液の粘度を調整しやす
い。また、本方法は一般に固形分濃度が同じならば、前
記(1)の方法よりも塗布液が高粘度になる。請求項9
に記載の発明によれば、マスターの強度を失うことな
く、高品質のマスターを安定して生産することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱孔版印刷用マスターの一例の模式
断面図である。
【符号の説明】
1 熱可塑性樹脂フィルム 2 多孔性樹脂膜 3 多孔性繊維膜 4 フィラー 5 多孔性樹脂膜空隙部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H114 AB23 AB25 AB28 BA01 BA06 DA01 DA15 DA43 DA49 DA50 DA52 DA56 DA57 DA60 DA61 DA64 EA02 EA03 EA08 FA02 FA06 FA14 GA01 4D075 AE03 AE27 BB24Z BB92Z CA13 CA35 DA04 DB36 DB38 DB48 DB53 DC16 DC27 EA07 EA10 EA35 EB07 EB14 EB15 EB19 EB22 EB35 EB37 EB38 EB39 EB51 EC13 EC35 EC54

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルム上に、流動体を塗
    布、乾燥して成る多孔性樹脂膜を少なくとも有する感熱
    孔版印刷用マスターにおいて、多孔性樹脂膜を構成する
    樹脂の吸水率が0.5%未満であることを特徴とする感
    熱孔版印刷用マスター。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂フィルム上に、流動体を塗
    布、乾燥して成る多孔性樹脂膜を少なくとも有する感熱
    孔版印刷用マスターにおいて、多孔性樹脂膜を構成する
    樹脂の吸水率が0.5%以上で、多孔性樹脂膜内の樹脂
    の吸水率に対するフィラーの含有量の倍率が10倍以
    上、且つ樹脂量に対するフィラーの含有量の割合が20
    0%以下であることを特徴とする感熱孔版印刷用マスタ
    ー。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に設
    けた多孔性樹脂膜の表面に、繊維状物質からなる多孔性
    繊維膜を積層したことを特徴とする請求項1又は2記載
    の感熱孔版印刷用マスター。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜の
    接着強度が1.4N/m以上であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の感熱孔版印刷用マスタ
    ー。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜の
    接着強度、及び多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜の接着強度
    がそれぞれ1.4N/m以上であることを特徴とする請
    求項3記載の感熱孔版印刷用マスター。
  6. 【請求項6】 多孔性樹脂膜と多孔性繊維膜が接着剤を
    用いて接着されており、該接着剤が主としてポリウレタ
    ン系接着剤であることを特徴とする請求項3又は5に記
    載の感熱孔版印刷用マスター。
  7. 【請求項7】 吸水率が0.5%未満の合成樹脂を溶解
    度の異なる複数の溶剤に混合し、溶解及び/又は分散し
    て得た塗工液、あるいは合成樹脂を含む油中水型乳化液
    を熱可塑性樹脂フィルム上に一定厚みで塗布、乾燥させ
    ることにより多孔性樹脂膜を形成することを特徴とする
    請求項1記載の感熱孔版印刷用マスターの製造方法。
  8. 【請求項8】 吸水率が0.5%以上の合成樹脂及び該
    合成樹脂で形成された多孔性樹脂膜内の樹脂の吸水率に
    対するフィラーの含有量の倍率が10倍以上、且つ樹脂
    量に対するフィラーの含有量の割合が200%以下とな
    るようにフィラーを溶解度の異なる複数の溶剤に混合
    し、溶解及び/又は分散して得た塗工液、あるいは前記
    合成樹脂及びフィラーを含む油中水型乳化液を熱可塑性
    樹脂フィルム上に一定厚みで塗布、乾燥させることによ
    り多孔性樹脂膜を形成することを特徴とする請求項2記
    載の感熱孔版印刷用マスターの製造方法。
  9. 【請求項9】 油中水型乳化液中の界面活性剤の含有量
    が0.2〜3.0重量%であることを特徴とする請求項
    8記載の感熱孔版印刷用マスターの製造方法。
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