JP4549557B2 - 感熱孔版印刷用原紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、フラッシュバルブなどによる閃光照射や赤外線照射、レーザー光線等のパルス的照射、あるいはサーマルヘッド等によって穿孔製版される感熱孔版印刷用原紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、感熱孔版印刷用原紙としては、ポリエステル系フィルム、塩化ビニリデン系フィルム等の熱可塑性樹脂フィルムに、合成繊維、あるいはこれらを混抄した薄葉紙、不織布、紗等によって構成された多孔性支持体を接着剤で貼り合せた構造のものが知られている(例えば特開昭51−2513号公報、特開昭57−182495号公報など)。
近年サーマルヘッドの細密化が進んでおり、1ドットの大きさが小さくなってきた為、繊維径の細い合成繊維のみからなる支持体が多く用いられるようになった。
【0003】
感熱孔版印刷用原紙を製造する場合に支持体と熱可塑性樹脂フィルムを貼り合せる為の接着剤としては、いくつか提案がなされている(特公平5−27556号公報、特公平7−88499号公報、特公平5−34155号公報、特公平5−34156号公報、特開平4−47707号公報等)。
しかしながら、これら発明において接着剤を塗布する場合、接着剤を有機溶剤に溶解したり、又は加熱により接着剤の粘度を下げ塗布する必要があり、有機溶剤を使用した場合設備が高価となるばかりか、合成繊維を侵食してしまい強度が低下したり、残留溶剤によりカール、デラミ等の悪影響を与えるという問題があった。また加熱により接着剤の粘度を下げ塗布するホットメルト方法においては、熱により熱可塑性樹脂フィルムが収縮してしまうのを避ける為に接着剤を支持体側に塗布する必要があり、合成繊維のみからなる支持体の様に繊維間結着力が弱い支持体を用いた場合、繊維が接着剤塗布ローラーに剥ぎ取られてしまい生産性が悪いという問題があった。また温度が高すぎると合成繊維を溶解させてしまうという問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の欠点を解決し、細密化されたサーマルヘッドを有する印刷機に対応した、高画質で耐久性に優れ、且つ低コストな感熱孔版印刷用原紙を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成する為、合成繊維からなる多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムを問題なく貼り合せる為に水系の接着剤に着目して鋭意研究した結果、接着剤としてウレタン樹脂を水に分散することにより得られる水系ウレタン樹脂を用いて貼り合せることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成したものである。
【0006】
即ち、本発明によれば、熱可塑性樹脂フィルムと、合成繊維のみからなる多孔性支持体を接着させた感熱孔版印刷用原紙において、ウレタン樹脂を水に分散させてなる水系ウレタン樹脂を主成分とする接着剤を用いて接着させたことを特徴とする感熱孔版印刷用原紙が提供される。また、本発明によれば、水系ウレタン樹脂の乾燥後の付着量が、0.1g/m2〜1.5g/m2の範囲であることを特徴とする前記感熱孔版印刷用原紙が提供される。更に、本発明によれば、多孔性支持体が貼り合わされた面と反対側の熱可塑性樹脂フィルムの王研式平滑度が、1000秒以上であることを特徴とする前記感熱孔版印刷用原紙が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明の感熱孔版印刷用原紙(以下、単に「原紙」と呼ぶことがある)を製造する場合に用いる接着剤は、ウレタン樹脂を水に分散させてなる水系ウレタン樹脂を主成分とするものである。
本発明の水系ウレタン樹脂はポリウレタン又はそのプレポリマーが水に分散された状態のもの(いわゆるO/W型エマルション)であり、その粒径より、0.001μm以下は水溶液、0.001〜0.1μmはコロイド分散、0.1μm以上ではエマルジョンの3種類に分類できるが、その状態に関して特に限定されるものでは無い。
該ポリウレタン又はそのプレポリマーは、ポリイソシアネートとポリオール等の活性水素を2個以上有する化合物をNCO/活性水素の割合が当量比1.1以上の割合で反応させて得られるものであり、これらの化合物としては次のようなものが使用できる。
【0008】
本発明に用いられるポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、2,4−ジイソシアネート−1−メチルシクロヘキサン、2,6−ジイソシアネート−1−メチルシクロヘキサン、ジイソシアネートシクロブタン、テトラメチレンジイソシアネート、o−、m−、およびp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサヒドロメタキシリデンジイソシアネート(HXDI)、およびリジンジイソシアネートアルキルエステル(該アルキルエステルのアルキル部分は1〜6個の炭素原子を有すことが望ましい)等のような脂肪族または脂環式ジイソシアネート:トルイレン−2,4−ジイソシアネート(TD1)、トルイレン−2,6−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、m−およびp−フェニレンジイソシアネート、クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート、ジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートおよびジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート:並びにこれらの混合物が用いられる。
【0009】
また、本発明に用いる活性水素を2個以上有する化合物としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリテトラエチレンエーテルグリコール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエングリコール、水添ポリブタジエングリコール、ビスフェノールAべースジオール、アクリルポリエーテルジオール等が挙げられる。
また、上記ポリイソシアネートと活性水素を2個以上有する化合物との反応によって得られるポリウレタン又はそのプレポリマーの側鎖部にアクリル系重合体等を導入したものを使用しても良い。
【0010】
水系ウレタン樹脂の製造方法としては、乳化剤を使用して水に分散させる場合と、これを用ない場合とがあるが、任意に選択すれば良く特に限定されない。
乳化剤を使用する場合は、ポリウレタン又はそのプレポリマーと乳化剤水溶液とを高速攪拌することにより水系ウレタン樹脂を得ることができる。
該乳化剤としては、親水性の強いアニオン性界面活性剤、非イオン界面活性剤等が用いられ、親水基と親油基のバランスを表わすHLB値(Hydrophilic-Lyophiric Balance)が11〜20の界面活性剤を使用すると安定したエマルジョンを得ることができる。
また、同時にジアミン、ビス(2−シアノエチルアミン)エタン等の鎖延長剤を用いることで、鎖延長反応も同時に行うことができる。
乳化剤を用いない方法としては、平均分子量が8000以下のウレタンプレポリマーと親水性のポリオール等を水にそのまま分散させる方法、または自己乳化させる方法等が挙げられる。
自己乳化の方法としては、溶剤中でウレタンプレポリマーにジアミノ化合物を反応させてアニオン性の親水基をポリマー鎖に導入し、導入後水を加えて溶剤を留去する方法、スルホン化反応を経る方法等が挙げられるが特に限定されるものではない。
【0011】
本発明における接着剤の塗布方法は、特に限定されるものではないが希釈した溶液をロールコーター、グラビアコーター、リバースコーター、バーコーター等を用いて塗布し、乾燥するのが好ましい。
水系ウレタン樹脂の希釈は水のみで行なうことが好ましいが、乾燥効率を上げる為に少量のアルコールを添加してもよい。
また接着剤を塗布する方法は熱可塑性樹脂フィルム面であっても、多孔性支持体面であっても、両側に塗布しても良い。
【0012】
本発明における接着剤の乾燥後の塗布量は0.1g/m2〜1.5g/m2の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.3g/m2〜1.0g/m2である。乾燥後の塗布量が0.1g/m2未満であると接着性が低下し、1.5g/m2を超えると穿孔阻害が発生する。
【0013】
また、接着剤水分散液中に必要に応じて、架橋剤や帯電防止剤等を添加することもできる。架橋剤としてはブロックイソシアネート、エポキシ系、メラミン系等、用いる水系ウレタン樹脂に合ったものを選択できる。また帯電防止剤としては、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性の各界面活性剤、カーボン、導電材料等が挙げられるが、水系ウレタン樹脂の分散状態に影響を与えないものであれば特に限定されない。
【0014】
本発明の感熱孔版印刷用原紙において、多孔性支持体が貼り合わされた面と反対側の熱可塑性樹脂フィルムの王研式平滑度は、1000秒以上が好ましく、さらに好ましくは3000秒以上である。王研式平滑度が1000秒未満だとサーマルヘッドとの密着性が低下し、穿孔不良が発生する。
本発明の原紙は、合成繊維からなる多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムを水系ウレタン樹脂を用いて貼り合せる為、上記王研式平滑度が1000秒以上のものは、支持体の吸脱湿による寸法変化が無く、貼り合せる際の熱可塑性樹脂フィルムと合成繊維からなる多孔性支持体のテンション条件のみでコントロールすることができる。
【0015】
次に、本発明の原紙における熱可塑性樹脂フィルムは、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンまたはその共重合体から得られる熱可塑性樹脂フィルムなど従来公知のものが用いられるが、穿孔感度の点からポリエステルフィルムが特に好ましく用いられる。
【0016】
ポリエステルフィルムに用いられるポリエステルとして好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等を挙げることができる。穿孔感度を向上させる為に特に好ましくは、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等を挙げることができる。
【0017】
本発明の原紙における上記熱可塑性樹脂フィルムには必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤等を配合することができる。
さらには必要に応じて易滑性を付与することもできる。易滑性付与方法としては特に制限はないが、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなどの無機粒子、アクリル酸類、スチレン等を構成成分とする有機高分子粒子等を配合する方法、内部粒子による方法、界面活性剤を塗布する方法等がある。
【0018】
本発明の原紙における熱可塑性樹脂フィルムの厚さは、通常好ましくは0.1μm〜5.0μmであり、更に好ましくは0.1μm〜3.0μmである。厚さが5.0μmを超えると穿孔性を低下する場合があり、0.1μmより薄いと製膜安定性が悪化したり、耐刷性が低下する場合がある。
【0019】
また、本発明の原紙における合成繊維は、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはその共重合体から得られる合成繊維など従来公知のものが用いられる。また芯鞘構造を有するバインダー繊維等を用いても良い。これらの合成繊維は単体で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
本発明においては穿孔時の熱安定性の点からポリエステル繊維が特に好ましく用いられ、少なくとも60wt%以上がポリエステル繊維であるのがより好ましい。
【0020】
ポリエステル繊維に用いられるポリエステルとして好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体等を挙げることができる。
【0021】
これらの合成繊維の原材料ポリマーには必要に応じて難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤を配合することができる。
【0022】
本発明における多孔性支持体の坪量は、通常好ましくは3g/m2〜20g/m2、更に好ましくは5g/m2〜15g/m2である。坪量が20g/m2を超えると、インキの通過性が低下して画像鮮明性が低下する。また坪量が3g/m2より少ないと支持体として十分な強度を得られない場合がある。
【0023】
本発明の原紙における合成繊維からなる多孔性支持体は、短繊維を抄紙した抄造紙であっても良いし、不織布や織物であっても良いし、スクリーン紗などであっても良いが、不織布がより好ましく用いられる。
【0024】
本発明の感熱孔版印刷用原紙は、フィルムのサーマルヘッドに接触すべき片面に穿孔時の融着を防止するため、シリコーンオイル、シリコーン系樹脂、フッソ系樹脂、界面活性剤、帯電防止剤、耐熱剤、酸化防止剤、有機粒子、無機粒子、顔料、分散助剤、防腐剤、消泡剤等からなる薄層を設けることが望ましい。該融着防止の薄層の厚みは好ましくは0.005μm〜0.4μm、より好ましくは0.01μm〜0.4μmである。
本発明の原紙において融着防止の薄層を設ける方法は特に限定されないが、水、溶剤等に希釈した溶液をロールコーター、グラビアコーター、リバースコーター、バーコーター等を用いて塗布し、乾燥するのが好ましい。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】
(特性の測定方法)
1)印刷性の評価
作成した原紙を(株)リコー製“プリポートVT6000”(サーマルヘッド解像度600dpi)に供給して、サーマルヘッド式製版方式により、6ポイントの文字と50mm×50mmの黒べたを有する原稿を用い製版、印刷を行った。印刷の速度は標準で印刷した。該印刷物を目視判定により、文字が鮮明で黒べた部に白抜けが無いものを○、文字が不鮮明で、黒べた部で白抜けの目立つものを×、○と×の中間程度で実用上なんとか使用できるレベルのものを△として評価した。
【0027】
2)耐刷性の評価
作成した原紙を(株)リコー製“プリポートVT6000”に供給して、サーマルヘッド式製版方式により、6ポイントの文字と50mm×50mmの黒べたを有する原稿を用い製版、印刷を行った。印刷の速度は標準で印刷した。フィルム剥がれ等の異常画像が発生した時点の枚数を評価した。
【0028】
3)王研式平滑度
平滑度の測定は王研式平滑度試験機(熊谷理機工業製、KY−55型)を用い、サンプルは20℃、65%の雰囲気で24時間調湿し、3枚の測定値を平均して測定値とした。
【0029】
実施例1
厚さ1.5μmのポリエステルフィルムの片面に、接着剤として水系ウレタン樹脂(成分:自己乳化型ポリエステルポリウレタンエマルション)・アデカボンタイターHUX−290H(旭電化社製)の5wt%水分散液をグラビアによりコーティングし、繊度0.2dのポリエステルからなるバインダー繊維(50重量部)と繊度0.3dのポリエステル繊維(50重量部)を抄紙後、熱処理することにより得られる多孔性支持体(厚み27μm、坪量8.5g/m2)と貼り合せ、乾燥することにより原紙を得た。乾燥後の接着剤付着量は0.5g/m2であった。次にこの原紙の熱可塑性樹脂フィルム面上に水溶性シリコーンオイル・FZ2101(日本ユニカー社製)1wt%水溶液を塗布、乾燥し、本発明の感熱孔版印刷用原紙を得た。評価結果を表1に示す。
【0030】
実施例2
接着剤として水系ウレタン接着剤(成分:自己乳化型ポリウレタンアイオノマー)・ハイドランAP−40(大日本インキ化学工業(株)社製)8wt%水溶液を用いた以外は実施例1と同様な方法で、本発明の感熱孔版印刷用原紙を得た。接着剤付着量は1.2g/m2であった。評価結果を表1に示す。
【0031】
実施例3
繊度0.2dのポリエステルからなるバインダー繊維(50重量部)と繊度1.1dのポリエステル繊維(50重量部)を抄紙後、熱処理することにより得られる多孔性支持体(厚み25μm、坪量8.0g/m2)の片面に、接着剤として水系ウレタン樹脂(成分:アクリル−ウレタンハイブリット型ウレタンエマルション接着剤)・アクリットWEM−141B(大成化工(株)社製)の10wt%水分散液をグラビアによりコーティングし、厚さ1.5μmのポリエステルフィルムと貼り合せ、乾燥することにより原紙を得た。乾燥後の接着剤付着量は0.7g/m2であつた。次にこの原紙の熱可塑性樹脂フィルム面上に水溶性シリコーンオイル・FZ2101(日本ユニカー社製)1wt%水溶液を塗布、乾燥し、本発明の感熱孔版印刷用原紙を得た。評価結果を表1に示す。
【0032】
比較例1
接着剤として、ポリエステル系接着剤エリーテルUE3600(ユニチカ(株)社製)の5wt%トルエン溶液を用いた以外は実施例3と同様な方法で、感熱孔版印刷用原紙を得た。接着剤付着量は0.5g/m2であった。評価結果を表1に示す。
【0033】
比較例2
支持体として、繊度0.4dのポリエステル繊維(30重量部)と天然繊維(70重量部)を抄紙して得られた混抄紙(厚み38μm、坪量11.0g/m2)を用いた以外は実施例1と同様な方法で感熱孔版印刷用原紙を得た。乾燥後の接着剤付着量は0.8g/m2であった。評価結果を表1に示す。
【0034】
比較例3
繊度0.2dのポリエステルからなるバインダー繊維(50重量部)と繊度0.3dのポリエステル繊維(50重量部)を抄紙後、熱処理することにより得られる多孔性支持体(厚み27μm、坪量8.5g/m2)の片面に、接着剤として無溶剤型ウレタン接着剤:タケネートA280(武田薬品工業(株)社製)を90℃に加熱したロールコーターによりコーティングし、厚さ1.5μmのポリエステルフィルムと貼り合せ、乾燥することにより原紙を得た。乾燥後の接着剤付着量は0.7g/m2であった。次にこの原紙の熱可塑性樹脂フィルム面上に水溶性シリコーンオイル・FZ2101(日本ユニカー社製)1wt%水溶液を塗布、乾燥し、感熱孔版印刷用原紙を得た。評価結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】
本発明は、熱可塑性樹脂フィルムと合成繊維からなる多孔性支持体を接着させた感熱孔版印刷用原紙において、接着剤としてウレタン樹脂を水に分散させることにより得られる水系ウレタン樹脂を主成分とするものを用いて接着させたことにより、細密化されたサーマルヘッドを有する印刷機に対しても、高画質で、耐久性の優れた感熱孔版印刷用原紙を提供することができる。
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂フィルムと、合成繊維のみからなる多孔性支持体を接着させた感熱孔版印刷用原紙において、ウレタン樹脂を水に分散させてなる水系ウレタン樹脂を主成分とする接着剤を用いて接着させたことを特徴とする感熱孔版印刷用原紙。
- 水系ウレタン樹脂の乾燥後の付着量が、0.1g/m2〜1.5g/m2の範囲であることを特徴とする請求項1記載の感熱孔版印刷用原紙。
- 多孔性支持体が貼り合わされた面と反対側の熱可塑性樹脂フィルムの王研式平滑度が、1000秒以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の感熱孔版印刷用原紙。
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