JP2001071632A - 被記録材 - Google Patents

被記録材

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JP2001071632A
JP2001071632A JP25288999A JP25288999A JP2001071632A JP 2001071632 A JP2001071632 A JP 2001071632A JP 25288999 A JP25288999 A JP 25288999A JP 25288999 A JP25288999 A JP 25288999A JP 2001071632 A JP2001071632 A JP 2001071632A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】インキ印字性、耐摩耗性にも優れ、発色性良好
で、カールが少なく、印刷光沢の高いインキジェット用
被記録材を提供する。 【解決手段】基材上に塩化マグネシウム及び水性ポリウ
レタンを含有するインク受容層を塗布する。水性ポリウ
レタンは、分子中にポリカーボネート鎖又は、ポリカー
ボネート鎖及びポリエステル鎖を含有し、又、スルホン
酸基を含有する。インク受容層に、エピクロルヒドリン
ポリアミド樹脂、水溶性エポキシ化合物及び/又はアセ
トアセチル化ビニルアルコールを含む構成としてもよ
い。基材上に前記インク受容層を塗布した後、100℃
以下の温度で乾燥させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インキジェット用
被記録材に関し、さらに詳しくは各種顔料プリンターイ
ンキのインキ印字性、耐摩耗性にも優れ、発色性良好
で、カールが少なく、印刷光沢の高いインキジェット用
被記録材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、特にフルカラー対応のインキジェ
ットプリンターの需要が増加しているが、紙や繊維シー
トのような多孔質支持体やフィルムのような無多孔質支
持体へ印字する場合は、高精細印字性やインキのにじみ
等を付与する目的で、支持体にインク受容層を塗布して
使用されている。
【0003】これらの処理を施したインキジェット用記
録材としては、例えば各種親水性樹脂とシリカとの配合
液を塗布する方法で製造されるインキジェット紙(特開
昭59−148583号公報、特開昭55−51583
号公報、特開昭58−72495号公報等)、尿素−ホ
ルマリン樹脂を用いたインキジェット紙(特開昭58−
72495公報等)等が知られている。特開平9−39
372号公報には、吸収性のウレタン系ポリマーとカチ
オン性のアクリル系ポリマー及びカルシウムまたはバリ
ウムイオンを含むインキ受容層を塗布した被記録材が示
されている。
【0004】ウレタン系樹脂を用いる技術もいくつか提
案されている。例えば特公平3−42590号公報に
は、イソシアネート化合物とポリエーテルポリオールの
反応生成物を含有する被記録材が示されている。
【0005】これらは概して染料インキ吸収性が比較的
良好で、かつ、インキの広がりが少なくなるよう薬剤に
ついて工夫されたものである。
【0006】しかしながら、昨今屋外向け看板への使用
が多くなり、また長期にわたる初期発色濃度の維持が必
要であることから、顔料インクを用いたプリンターが市
場で増加傾向にあるが、この顔料インクを用いた場合に
は染料インクプリンターで印刷性能が良好な従来技術の
被記録材も顔料インクプリンターでは必ずしも良好とは
限らないことが多い。更に顔料インク仕様は各プリンタ
ーメーカーで多種多様であり、顔料粒子が染料に比べ大
きいことなどに起因して、概して染料インクに比較する
と、印刷性能(印刷性、インク吸収性、発色性等)を改
良することが困難であることが言われている。また顔料
インクを用いることは屋外向け看板等に印刷することを
想定した使い方であって、耐光性、耐摩耗性、発色性等
を十分に有するレベルに達していない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に顔料イ
ンクプリンターでの印刷性能を向上させ、実用レベルの
光沢、インク吸収性、耐摩耗性、発色性を有した、高精
細なインキジェット用被記録材を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
について鋭意研究した結果、塩化マグネシウムと特定の
ポリウレタン樹脂とを組み合わせることにより上記の問
題点を解決することができることを見いだし、本発明を
完成させるに至った。すなわち[I]本発明は、基材上
に塩化マグネシウム及び水性ポリウレタンを含有するイ
ンク受容層を塗布してなる被記録材を提供するものであ
り、[II]本発明は、水性ポリウレタンが、分子中にポ
リカーボネート鎖又はポリカーボネート鎖及びポリエス
テル鎖を含有する上記[I]記載の被記録材を提供する
ものであり、また[III]本発明は、水性ポリウレタン
が、分子中にスルホン酸基を有する上記[I]又は[I
I]記載の被記録材を提供するものであり、[IV]本発
明は、インク受容層に、さらにエピクロルヒドリンポリ
アミド樹脂を含んでなる上記[I]〜[III]のいずれ
か記載の記録材を提供するものであり、さらに[V]本
発明は、インク受容層に、さらに水溶性エポキシ化合物
及び/又はアセトアセチル化ビニルアルコールを含んで
なる上記[I]〜[IV]のいずれか記載の被記録材を提
供するものであり、[VI]本発明は、基材上に前記イン
ク受容層を塗布した後、100℃以下の温度で乾燥する
上記[I]記載の被記録材を提供するものである。エピ
クロルヒドリンポリアミド樹脂を併用する場合、この樹
脂はカチオン系の樹脂であり、かつ塩化マグネシウムは
塩であり一般的には併用不可能とされるが、ポリエーテ
ルポリオールを用いない非吸収性のスルホン酸系のポリ
カーボネート鎖/又はポリエステル鎖を有する水性ポリ
ウレタンを用いると、この水性ポリウレタンが水中で塩
やカチオン樹脂と安定に存在するのである。そして、こ
のインク受容層を皮膜化したとき、透明性を損なわない
超微多孔質膜が形成できるという効果があり、従来顔料
インクプリンターでは得られなかった印刷性、発色性、
耐摩耗性等を向上させたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成につき詳細に
説明する。
【0010】本発明のインク受容層を形成する、分子中
にポリカーボネート鎖を含有する水性ポリウレタンは、
公知の製造法にて製造することができる。すなわち、具
体的には、例えばポリカーボネート鎖を含むポリオール
(以下ポリカーボネートポリオールという)とジイソシ
アネートとを溶剤中で反応させ、その後、エマルジョン
化することにより製造することができる。
【0011】予めジイソシアネートとポリカーボネート
ポリオールとが高分子量化され、かつジイソシアネート
の反応性は既にない状態の水分散体を塗布することにな
るので、実用皮膜を形成させるための熟成は不要であ
り、品質のばらつきはまったくないし、生産性の向上を
図ることができる。ポリカーボネートポリオールとして
は、例えば1,4ーブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、ジエチレングリコール等のグリコールとジフ
ェニールカーボネート、ホスゲンとの反応によって得ら
れる化合物が挙げられる。これらを単独又は2種以上組
み合わせて使用することができる。ジイソシアネートと
しては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、
4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'
−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2'−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、3,3'−ジメチル−
4,4'−ビフェニレンジイソシアネート、3,3'−ジ
クロロ−4,4'−ビフェニレンジイソシアネート、
1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラ
ヒドロナフタレンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシ
レンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメ
チレンキシリレンジイソシアネート、水素添加キシリレ
ンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げら
れ、それぞれ単独又は2種以上組み合わせて使用するこ
とができる。これらのジイソシアネートのうち、安定性
と耐光性等の点から、脂肪族ジイソシアネートが好まし
い。
【0012】脂肪族ジイソシアネートとしては、上記で
掲げたジイソシアネートのうち、脂肪族ジイソシアネー
トに属するものがそのまま使用できる。
【0013】本発明の実施にあたっては、一般に市販さ
れているポリカーボネート鎖を有するポリウレタン樹脂
エマルジョンを使用することができる。使用に当たって
は、皮膜強度や耐水性の問題から、乳化剤含有量のでき
るだけ少ないものを選定することが好ましい。
【0014】水性ポリウレタン樹脂の平均粒子径は、樹
脂エマルジョンの透明性、安定性や耐水性の点から、
3.0ミクロン以下とすることが好ましい。平均粒子径
が3.0ミクロンを越えると、耐水性や安定性、透明
性、印刷光沢等が若干劣ることになるため好ましくない
が、本発明のポリウレタンはこれに限定されるものでは
ない。
【0015】本発明の分子中にポリカーボネート鎖を含
有する水性ポリウレタン樹脂の市販品としては、例えば
大日本インキ化学工業(株)製の「ボンディック」(商
品名)、「ハイドラン」(商品名)やバイエル社製の
「インプラニール」(商品名)等が挙げられる。
【0016】本発明の分子中にポリカーボネート鎖及び
ポリエステル鎖を含有する水性ポリウレタン樹脂は、公
知の製造法にて製造することができる。すなわち、具体
的には、例えばポリカーボネートポリオール、ポリエス
テル鎖を有するポリオール(以下ポリエステルポリオー
ルという)とジイソシアネートとを溶剤中で反応させ、
その後、エマルジョン化することにより製造するか、ポ
リカーボネートポリオールとジイソシアネートとを溶剤
中で反応させ、その後、エマルジョン化したものとポリ
エステルポリオールとジイソシアネートとを溶剤中で反
応させ、その後、エマルジョン化したものとを混合する
ことにより製造することができる。ポリカーボネートポ
リオールとジイソシアネートは、上記で挙げた化合物を
そのまま用いることができる。またポリエステルポリオ
ールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、テトラエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエ
トキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール
A、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン及びそ
れらのアルキレンオキサイド付加体等のグリコール成分
とコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
ドデカンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸、
1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−
ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−
ビス(フェノキシ)エタン−p,p'−ジカルボン酸及
びこれらジカルボン酸の無水物あるいはエステル形成性
誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキ
シエトキシ)安息香酸及びこれらのヒドロキシカルボン
酸のエステル形成性誘導体等の酸成分とから脱水縮合反
応によって得られるポリエステル、ε−カプロラクトン
等の環状エステル化合物の開環重合反応によって得られ
るポリエステル及びこれらの共重合ポリエステル等が挙
げられる。上記ポリカーボネートポリオール、ポリエス
テルポリオールの他に、これら以外のポリオールを使用
することができる。上記以外のポリオールとしては、例
えばアルキレンオキサイド鎖を有するポリオールが挙げ
られる。アルキレンオキサイド鎖の代表的なものとし
て、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ビス
フェノールのエチレンオキサイド付加物等が挙げられ、
これら単独又は2種以上組み合わされていてもよい。ア
ルキレンオキサイド鎖の含有量は特に制限ない。一般に
は他のポリオール成分と併用することで、皮膜の機械的
強度が向上する。
【0017】スルホン酸基を含有する水性ポリウレタン
は、スルホン酸基を有するジオール、ジアミン、ジイソ
シアネート等を、上記のポリカーボネートポリオールと
ジイソシアネートとの反応時に併用することで製造され
る。通常、末端イソシアネートを有するプレポリマーの
高分子量(鎖伸長工程)化でジアミン、ジオールの形で
導入することができる。一般的にはカルボン酸基を有す
る場合が多いが、スルホン酸基含有タイプを使用する
と、塗布シートがカールしにくくなるという効果があ
る。すなわち一般にはカルボン酸基を大量に含有するタ
イプは塗布シートにカールが生じやすいが、スルホン酸
含有基タイプはこのようなことがない。このスルホン酸
基にカルボン酸基を併用することもできる。
【0018】本発明の被記録材のインク受容層は、塩化
マグネシウムとポリカーボネート鎖を有する水性ポリウ
レタンを含む。
【0019】一般にポリカーボネート鎖を有する水性ポ
リウレタン等は水素結合が経時で強くなる傾向にあり、
これが印刷性能に影響することが判明している。本発明
は、これに塩化マグネシウムを併用することで水素結合
をコントロールし、顔料印刷適性が向上するものと推定
される。これにさらにポリアミドエピクロルヒドリン樹
脂を配合することによりゲル化することなく、安定な組
成物が得られる。カチオンとアニオンのイオン的なミク
ロ凝集がもたらす微細な構造体の形成によるものと思わ
れる。さらに水溶性エポキシ化合物及び/又はアセトア
セチル化ポリビニルアルコールを配合することにより、
これを各種基材へ塗布した場合には更に基材の耐摩耗性
等の耐久性を向上させることができる。
【0020】本発明の塩化マグネシウムは、一般には凍
結融解剤として用いられているもので、一般化学式Mg
Cl2で表される塩であり、工業用、試薬用等純度で限
定されるものではない。この塩化マグネシウムの使用量
としては特に限定されるものではないが、強度面を考慮
すると被記録材の塗布量に対して5〜30重量%が好ま
しい。
【0021】本発明のエピクロルヒドリンポリアミド樹
脂は、一般には紙力増強剤として知られているものであ
る。この樹脂は公知の方法で製造することができ、例え
ばアジピン酸とジエチレントリアミンの脱水重縮合によ
り得られる。この樹脂の市販品としては日本PMC
(株)の「WS525」、「WS535」や「WS57
0」等を挙げることができる。
【0022】エピクロルヒドリンポリアミド樹脂は、カ
チオン系の樹脂であるが、一般にはアニオン系の水性ポ
リウレタンとは混和できない。本発明の水性ポリウレタ
ンを用いると、カチオン系の樹脂と凝集物を形成するこ
となく、安定に水に分散できる状態となり、印刷性と光
沢性とをともに向上させることが可能となる。その理由
の詳細は明らかではないが、カチオンとアニオンとの極
ミクロ凝集(光沢性、透明性に影響ないレベル)が形成
されて、印刷性が向上するものと推定される。
【0023】すなわち本発明のポリカーボネート鎖、又
はポリカーボネート鎖及びポリエステル鎖を含有する特
定の水性ポリウレタンは、カチオン系樹脂であるエピク
ロルヒドリンポリアミド樹脂とエマルジョン状態で安定
に存在し(カチオンとアニオンが混在したエマルジョン
として安定でないものは印刷性として満足いく結果は得
られない)、その乾燥皮膜が透明性と印刷可能なミクロ
多孔質を形成するため、本発明の目的とする効果が得ら
れるものと考えられる。水系のエマルジョンの形態であ
るため、ミクロ凝集が形成できるものである。またこの
エマルジョンはアクリル系エマルジョンよりも発色性が
良好であり、かつカール性が良好であることも確認され
ている。
【0024】本発明の水溶性エポキシ化合物としては、
例えばソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタ
ンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリ
シジルエーテル、ペンタエリチリトールポリグリシジル
エーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ト
リグリシデルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリ
メチロールプロパンポリグルシジルエーテル、ネオペン
チルグリコールジグリシジルエーテル、1,6ヘキサン
ジオールジグリシジルエーテル、エチレン/プロピレン
グリコールジグリシジルエーテル等各種のものを挙げる
ことができる。これらのうち、3官能以上のソルビトー
ル系ポリグリシジルエーテルが好ましい。
【0025】本発明の水溶性エポキシ化合物は、その配
合割合は特に制限されないが、好ましくはポリカーボネ
ート鎖、又はポリカーボネート鎖及びポリエステル鎖を
含有する水性ポリウレタンを含む組成物100重量部に
対して0.1〜20重量部である。本発明のアセトアセ
チル化ポリビニルアルコールとは、一般にポリビニルア
ルコール系樹脂の溶液あるいは粉末に、液状、またはガ
ス状のジケテンを添加反応させて製造されるものをい
う。このアセトアセチル化ポリビニルアルコールの配合
割合は、特に制限されないが、ポリカーボネート鎖を有
するポリウレタンを含む組成物100重量部に対し、5
0〜500重量部使用することが好ましい。
【0026】またアセトアセチル化ポリビニルアルコー
ルの市販品としては、日本合成化学(株)製の「ゴーセ
ファイマーZ−100」、「ゴーセファイマーZ−20
0」(いずれも商品名)等が挙げられ、これらを使用す
ることができる。
【0027】水溶性エポキシ化合物及び/又はアセトア
セチル化ビニルアルコールを併用することにより被記録
材の耐久性が向上する。
【0028】本発明の被記録材のインク受容層を形成す
るインキには、インキジェット印字性やその他の印刷性
を阻害しない範囲で他の添加剤を配合することができ
る。
【0029】他の添加剤としては、タルク、カオリン、
炭酸カルシウム、酸化珪素、酸化アルミニウム等、各種
酸化防止剤、紫外線吸収剤等が挙げられ、これらは上記
組成物とともに混合し、分散させる。
【0030】本発明のインキ受容層形成用のインキは各
種基材へ塗工される。
【0031】基材としては、紙、板紙、各種フィルム等
が主であるが、その他不織布、スパンボンド等各種繊維
基材等が挙げられる。
【0032】本発明のインキを基材に塗布する方法とし
ては、エアナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布、グ
ラビア塗布、含浸、サイズプレス塗工、ゲートロール塗
工等が挙げられる。
【0033】この系では乾燥温度を100℃以下にする
と、顔料の印刷性向上に効果がある。乾燥温度は、10
0℃以上になるとインク吐出量が400%でにじんだ
り、クラックの傾向があり、印刷性の向上る。これは一
般の水性樹脂、例えばポリビニルアルコールでは高温乾
燥で顔料印刷性が向上する傾向があるのに対して、逆の
傾向がでている。乾燥温度条件は本発明の特徴の一つで
もある。
【0034】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を説明する。な
お例中の部および%はすべて重量基準とする。
【0035】実施例1 塩化マグネシウムを10部、ボンディック2250[大
日本インキ化学工業(株)製 ポリカーボネート鎖を有
するポリウレタンの水性分散液、平均粒子径0.2ミク
ロン]50部とWS535[日本PMC(株)製 エピ
クロルヒドリンポリアミド樹脂 50部を配合し、ゲル
化することなく安定な、組成物を得た。更にZ200
[日本合成化学(株)製 アセトアセチル化ポリビニル
アルコール]を固形分として50部配合したインキジェ
ット用組成物を得た。
【0036】この組成物を固形分30%でコンマコータ
ーにより未塗工フィルム(100ミクロン)に塗布し、
乾燥温度90℃、30秒で乾燥し、被記録材を得た(以
下被記録材Aという)得られた記録紙はインキジェット
ワイドプリンター(エンキャド、GOインク)を用いて
評価した。結果は表1に示す。いずれも印字、印刷適性
が優れていることがわかる。 実施例2 塩化マグネシウム10部とハイドランHW−970[大
日本インキ化学工業(株)製 ポリカーボネート鎖含
有、スルフォン酸基を含むポリウレタン水性分散液]を
固形分として30部配合し、ゴーセファイマー Z−2
00[日本合成化学(株)製 アセトアセチル化ポリビ
ニルアルコール]を固形分として70部配合、WS53
5[日本PMC(株)製エピクロルヒドリンポリアミド
樹脂]30部を配合したインキジェット用組成物を得
た。
【0037】実施例1と同様にフィルムに塗布して評価
した(以下被記録材Bという)。結果は表1に示す。実
施例1と同様各種印字適性に優れていることがわかる。
【0038】実施例3 実施例1で得た安定なAの固形分100部に水溶性エポ
キシ化合物であるCR−5L[大日本インキ化学化学工
業(株)製]を固形分で5部添加して組成物を得た。
【0039】実施例1と同様に紙に塗布し評価した(以
下被記録材Cという)。結果は表1に示す。実施例1と
同様各種印字適性に優れていることがわかる。 実施例4 ハイドランHW−930[大日本インキ化学化学工業
(株)製 ポリエステルポリオール鎖、スルフォン酸基
を有するポリウレタンの水性分散液、平均粒子径2.0
ミクロン)とハイドランHW970[大日本インキ化学
化学工業(株)製ポリカーボネートポリオール鎖を有す
るポリウレタンの水性分散液、平均粒子径0.1ミクロ
ン)とを固形分換算で50:50に混合したものをボン
ディック2250の替わりに使用する以外は実施例1同
様にフィルムに塗布して評価した(以下被記録材Dとい
う)。結果は表1に示す。各種印刷性に優れていること
がわかる。
【0040】実施例5 実施例2においてWS535を使用せず塩化マグネシウ
ムとHW−970のみでフィルムへ塗工して評価した
(以下被記録材Eという)。結果は表1に示す。実施例
2に比べ劣るものであるが実用レベルにある。
【0041】
【表1】
【0042】<インキジェット顔料(GO)印刷性の測
定方法及び評価>ノバジェットGOインクでC(100
%)、M(100%)、Y(100%)、K(100
%)、CM(200%)、CY(200%)、MY(2
00%)、CMY(300%)、CMYK(400%)
ベタ印字での印刷外観、にじみの確認、印字後1分後、
PPCを重ねインクの転移量の確認した。 <発色性の測定方法及び評価>グレタグ反射濃度計で上
記ベタ部を測定した。三段階評価とし、値の総合計の高
いものを○とし、値の低いものを×とし、中間の値のも
のを△とした。 <耐摩耗性の測定方法及び評価>上記印字面を綿棒でこ
すり色落ちのないことを確認した。三段階評価でこすり
落ちのないものを○、不良のものを×、中間のものを△
とした。 <光沢/透明性の測定方法及び評価>三段階の目視評価
を行い、良好なものを○、不良のものを×、中間のもの
を△とした。
【0043】比較例1 実施例2において塩化マグネシウムを用いることなく、
塩化バリウムを用い、かつハイドランHW−970の代
わりにハイドランHW−301[大日本インキ化学工業
(株)製 カルボキシル基含有ポリエステルポリウレタ
ン水性分散液]に置き換えて組成物(以下被記録材Eと
いう)を作成し乾燥温度90℃で処理し、同様に顔料印
刷性を評価したが、実用性のあるものではなかった。
【0044】比較例2 比較例1において塩化カルシウムを用いた(以下被記録
材Fという)。結果は表2に示す。実施例2に比べ劣る
ものであった。
【0045】
【表2】
【0046】
【0047】
【発明の効果】本発明のインキジェット被記録材は顔料
インクのインキジェット印字性に優れるのみならず耐摩
耗性、発色性に優れる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 177/00 B41J 3/04 101Y Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 2H086 BA15 BA31 BA34 4J038 DB032 DB152 DE022 DG091 DG111 DG121 DG271 DG281 DH032 GA13 HA116 MA08 MA09 NA01 NA11 PB11 PC10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に塩化マグネシウム及び水性ポリウ
    レタンを含有するインク受容層を塗布してなる被記録
    材。
  2. 【請求項2】水性ポリウレタンが、分子中にポリカーボ
    ネート鎖又はポリカーボネート鎖及びポリエステル鎖を
    含有する請求項1記載の被記録材。
  3. 【請求項3】水性ポリウレタンが、分子中にスルホン酸
    基を有する請求項1又は2記載の被記録材。
  4. 【請求項4】インク受容層に、さらにエピクロルヒドリ
    ンポリアミド樹脂を含んでなる請求項1〜3のいずれか
    1項記載の記録材。
  5. 【請求項5】インク受容層に、さらに水溶性エポキシ化
    合物及び/又はアセトアセチル化ビニルアルコールを含
    んでなる請求項1〜4のいずれか1項記載の被記録材。
  6. 【請求項6】基材上に前記インク受容層を塗布した後、
    100℃以下の温度で乾燥する請求項第1項記載の被記
    録材。
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