JP5276716B2 - 有機el素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、有機EL(Electro Luminescence)素子及びその製造方法の改良に関し、特に有機材料である有機ドナー層の転写精度向上対策に関するものである。
有機EL素子の製造方法の一例として、サーマルスタンプを用いてドナーフィルムから被転写基板上へ有機ドナー層を選択的に熱転写する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2005−500652号公報(段落0081欄)
しかし、特許文献1の如きサーマルスタンプ法による有機EL素子の製造方法では、大型の被転写基板に有機ドナー層を転写すると、被転写基板に撓みが生じてサーマルヘッドと被転写基板との間隔を一定にすることが困難となり、ドナーフィルムから転写される有機ドナー層が全面又は一部に転写されなかったりして転写ムラ、いわゆるパターンボケが発生する頻度が高く、製造された有機EL素子に表示ムラが発生するという問題がある。
さりとて、有機ドナー層の転写ムラをなくそうとして、サーマルヘッドを被転写基板に機械的に強く押し付け過ぎると、被転写基板が傷付くおそれがある。
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被転写基板が大型であっても、ドナーフィルムからの有機ドナー層の転写ムラをなくして品質の優れた有機EL素子を得ることである。
上記の目的を達成するため、この発明は、磁力作用を利用してサーマルヘッドと被転写基板とを密着させることを特徴とする。
具体的には、第1〜8の発明は、有機EL素子の製造方法を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、有機ドナー層が形成されたドナーフィルムと、第1電極が形成された被転写基板とを用意し、上記ドナーフィルムを被転写基板とサーマルヘッドとの間に挟み、上記被転写基板とサーマルヘッドとを磁性体の磁力作用で密着させることにより、上記有機ドナー層を上記被転写基板の第1電極上に熱転写して有機層を形成した後、該有機層上に第2電極を形成して有機EL素子を得ることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、サーマルヘッドは、磁力を有する状態と、磁力を有しない状態とに切り換えられ、磁力を有する状態で上記磁性体に吸着するようになっていることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は2の発明において、上記磁性体は、上記被転写基板の有機層形成面に形成されていることを特徴とする。
第4の発明は、第1又は2の発明において、上記磁性体は、上記被転写基板の有機層形成面と反対側の面に形成されていることを特徴とする。
第5の発明は、第1又は2の発明において、上記磁性体は、パターン形成されていることを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、上記磁性体は、上記被転写基板と第1電極との間にパターン形成されていることを特徴とする。
第7の発明は、第5の発明において、上記磁性体は、有機EL素子の配線パターンを兼ねていることを特徴とする。
第8の発明は、第1〜7のいずれか1つの発明において、上記磁性体は、鉄、クロム、ニッケル、コバルト及びマンガンから選択された少なくとも1つを含むことを特徴とする。
第9,10の発明は、有機EL素子に関するものであり、そのうち第9の発明は、の製造方法により製造された有機EL素子であって、上記被転写基板の有機層形成面側には、上記磁性体、上記第1電極、上記有機層及び上記第2電極が順に形成されていることを特徴とする。
第10の発明は、第4の発明により製造された有機EL素子であって、上記被転写基板の有機層形成面側には、上記第1電極、上記有機層及び上記第2電極が順に形成されていることを特徴とする。
第1〜10の発明によれば、磁性体の磁力作用でドナーフィルムが被転写基板に隙間なく密着するので、被転写基板が大型であっても、有機ドナー層を被転写基板に精度良く転写でき、表示ムラがなくて優れた品質の有機EL素子を製造することができる。また、転写ムラをなくすためにサーマルヘッドを被転写基板に過度に押し付ける必要がなく、被転写基板の傷付きを防止することができる。
特に、第4の発明では、磁性体が被転写基板の有機層形成面と反対側の面に形成されているため、有機層形成面側の成膜プロセスに磁性体が影響を受けることがない。これにより、従来の成膜プロセスを適用し易く、コスト面でメリットが高い。
第6の発明によれば、第1電極形成と同時に磁性体を形成でき、コスト面で有利となる。
実施形態1における有機ELディスプレイの外観図である。 図1のA部を拡大して多数の画素がストライプ状に並んだ画素配列を示す斜視図である。 図2のIII 部において、1画素の中の赤色(R)の1副画素を示す。 実施形態1において、図3のIV−IV線に相当する1副画素の平面図である。 図4のV−V線における断面図である。 図4のVI−VI線における断面図である。 実施形態1におけるアクティブ型有機ELディスプレイの断面図である。 実施形態1における有機ELディスプレイの駆動回路概念図である。 実施形態1における画素回路図である。 実施形態1における成膜プロセスのうち、磁性体の形成要領を示す工程図であり、図6対応箇所の断面図である。 実施形態1における成膜プロセスのうち、被転写基板の作製要領を示す前半工程図であり、図5対応箇所の断面図である。 実施形態1における成膜プロセスのうち、被転写基板の作製要領を示す後半工程図であり、図5対応箇所の断面図である。 実施形態1における有機層形成直前の被転写基板の断面図である。 実施形態1における有機層形成後の被転写基板の断面図である。 実施形態1におけるサーマルスタンプ法の説明図である。 サーマルスタンプ法の装置概念図である。 実施形態2における有機ELディスプレイの多数の画素がストライプ状に並んだ画素配列を示す平面図である。 実施形態2におけるパッシブ型有機ELディスプレイの断面図である。 実施形態2における成膜プロセスのうち、磁性体及び下部電極の形成要領を示す工程図であり、図17のXIX −XIX 線対応箇所の断面図である。 実施形態3におけるアクティブ型有機ELディスプレイの断面図である。 実施形態3における成膜プロセスのうち、磁性体の形成要領を示す工程図である。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は実施形態1における有機ELディスプレイ1を示す。この有機ELディスプレイ1はそのA部を観察すると、図2に示すように、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)を1組とした画素Pが、画面の横方向(X)、縦方向(Y)に多数並んで構成されている。すなわち、1画素PをR,G,Bの各副画素p1の集まりと定義する。フルハイビジョンの有機ELディスプレイ1では、X方向に1920個、Y方向に1080個の画素Pが並んでいる。図2はR,G,Bが各色毎にストライプ状に並んでいる様子を示しているが、この他にR,G,Bがデルタ配列であっても、本特許の趣旨に影響は及ばない。また、図2はR,G,Bを並置方式で並べたものであるが、R,G,Bが積層されている積層方式や、その他の並べ方であっても本特許の趣旨に影響は及ばない。
図3は図2のIII部において、1画素Pの中の赤色(R)の副画素p1を示す。図4は実施形態1において、図3のIV−IV線における副画素p1の断面図、つまり赤色(R)の副画素p1の平面的なパターンを表し、このようなパターンが各色単位毎に形成されている。それぞれの画素Pで、図4下半部分の矩形領域が概念的に赤色(R)の発光領域2になり、平面視で該発光領域2を除いて後述するエッジカバー8(図6参照)が副画素p1の全面にそれぞれ形成されている。
図5は、図4のV−V線における断面図である。図6は図4のVI−VI線における断面図である。図7は有機ELディスプレイ1の断面図である。図8は有機ELディスプレイ1の駆動回路概念図である。図9は画素回路図である。
図5〜7において、3は透明なガラス基板3であり、該ガラス基板3の有機層17(後述する)形成面側には、磁性体4がパターン形成され、該磁性体4上には、ポリシリコンからなる半導体領域(薄膜トランジスタ及び配線)5がパターン形成されて、磁性体4が有機EL素子の配線パターンを兼ねている。なお、図4及び図5では、上記半導体領域を5A,5Bで示している。これら磁性体4及び半導体領域5は、スルーホール6aを有する平坦化絶縁層6で覆われている。この平坦化絶縁層6上には、第1電極としての下部電極7がパターン形成され、該下部電極7は上記スルーホール6aを介して半導体領域5の配線パターンに接続されている。上記下部電極7のエッジ部には、エッジカバー8(図6参照)が形成され、上記磁性体4パターンは、副画素p1内の下部電極7で平面的に見てエッジカバー8の開口部より大きく開口している。図5及び図6中、9は保護膜、10はゲート絶縁膜、11はコンタクトホール11aを有する層間膜である。これにより被転写基板12が構成される。
図4〜図6中、13Aはソース配線(データ線)、13Bはソース配線(電源ライン)、13Cはソース線である。14Aはゲート配線(走査線)、14Bはゲート配線である。15はチャネル領域、16は上下パターン接続部である。なお、図4では磁性体4パターンと、平面視で下部電極7及びエッジカバー8より上部になる構造は省略している。また、図5においても、平面視で下部電極4及びエッジカバー8より上部になる構造は省略している。
上記被転写基板12上には、有機層17が有機ELディスプレイ1の発光構成要素である、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の色毎にサーマルスタンプ法で形成されている。上記有機層17は、発光層のみサーマルスタンプ法でR,G,B毎に塗り分け、他の層はサーマルスタンプ法や公知の真空蒸着方法でR,G,B部分を含んで表示領域全面を塗分けせずに一括に形成してもよい。
上記有機層17上には、第2電極としての上部電極18が有機層17の表示領域を含んで全体が真空蒸着法で形成されている。この上部電極18は、表示領域外で端子取出しパターンと接続されている。これにより、被転写基板12の有機層17形成面側に、磁性体4、下部電極7、有機層17及び上部電極18が順に形成された有機EL素子24が構成されている。
上記上部電極18上には、封止膜19が公知のプラズマCVD法で形成されている。そして、水分と酸素が非常に少ない窒素ガスを封止ガス20とした雰囲気中で、エポキシ樹脂等の封止材21を用いて、予め乾燥材22が形成された封止板23と上記被転写基板12とを貼り合せる。これにより、上記封止板23と被転写基板12上の封止膜19との間に封止ガス20が充填され、有機ELディスプレイ1が完成する。
このように構成された有機EL素子24を備えた有機ELディスプレイ1の駆動回路を説明する。
有機ELディスプレイ1の駆動回路は、図8に示すように、映像を表示のための入力信号に基づき、走査線駆動回路25とデータ線駆動回路26が適切に駆動される。走査線14Aとデータ線13Aの各々の交点には画素回路27が形成されている。各々の画素回路27は電源回路Vpからの電源ライン13Bと接続されている。また、各々の画素回路27は、有機EL素子24を介してベタ膜で構成されている電源回路Vcomの電源パターンと接続されている。
画素回路27では、図9に示すように、電源回路Vp、電源回路Vcom、走査線14Aとデータ線13Aの信号に基づき、薄膜トランジスタTFT1、薄膜トランジスタTFT2、保持容量Csにより有機EL素子24が定電流駆動され、有機EL素子24が発光する。
図9の駆動回路は、図4のパターンで構成される。図5で、ストライプ状に形成された複数のソース配線(データ線)13Aのそれぞれは、薄膜トランジスタTFT1に電気的に接続されており、薄膜トランジスタTFT1にデータ信号を入力する。複数のゲート配線(走査線)14Aは、ソース配線13Aと交差する方向に相互に並行に延びている。複数のゲート配線14Aのそれぞれは、薄膜トランジスタTFT1のゲートとなっており、薄膜トランジスタTFT1のそれぞれに走査信号を入力する。薄膜トランジスタTFT1のドレインはゲート配線14Bに接続されている。ゲート配線14Bは薄膜トランジスタTFT2のゲートとなっている。ソース配線13Bとゲート配線14Bの重なる部分で保持容量Csを形成している。また、ソース配線13Bは薄膜トランジスタTFT2のソースに接続されている。薄膜トランジスタTFT2のドレインは下部電極7と電気的に接続されている。
薄膜トランジスタTFT1はソース配線13A及びゲート配線14Aから入力された信号に基づいて保持容量Csに電荷を与え、薄膜トランジスタTFT2を動作させて、入力信号に基づき下部電極7に電流を供給する。
図5では、ガラス基板3上に磁性体4を形成し、その上に薄膜トランジスタTFT1,2を形成したが、薄膜トランジスタTFT1,2の形成方法は公知の方法で行うことができる。実施形態1では、図5に示すように、トップゲート構造を示したが、ボトムゲート構造であっても本特許の趣旨に影響はない。また、実施形態1では、薄膜トランジスタTFT1,2の半導体領域5A,5Bをポリシリコンとしたが、アモルファスシリコン、微結晶シリコン、酸化亜鉛等の酸化物半導体であっても本特許の趣旨に影響はない。
次に、実施形態1における成膜プロセスのうち、磁性体4の形成要領を図6に対応する図10の工程図を参照しつつ説明する。
まず、図10(a)に示すように、無アルカリガラス基板3を準備する。ガラス基板3は、予めIPA超音波洗浄、純水洗浄等の方法により、有機物等の異物を除去しておく。このガラス基板3に磁性体4としてニッケル(Ni)をDCスパッタ法により、Niターゲット(純度5N)を用いて、到達真空度は1.0×10−3Pa、Arガス圧が0.6Pa、投入電力80mW/cmの成膜条件で100nmの膜厚に形成する。
次いで、図10(b)に示すように、汎用のフォトレジスト28をスピンコート法により形成する。
その後、図10(c)に示すように、フォトマスクを用いてステッパ露光機で所定のパターンを露光後に、アルカリ現像液で露光した部分のフォトレジスト28を除去した後、ガラス基板3を水洗する。
しかる後、図10(d)に示すように、磁性体4をリン酸と硝酸と水による希硝酸とにより室温で3分間エッチングした後、水洗する。
その後、図10(e)に示すように、剥離液でフォトレジスト28を剥離する。
次に、図10(f)に示すように、ガラス基板3からの不純物の拡散を防ぐためと、磁性体4パターンによる段差を緩和するために、保護膜9としてシリコンオキシナイトライド(SiON)を膜厚300nmに公知のCVD(Chemical Vapor Deposition)法により全面に成膜する。
なお、この成膜プロセスでは、磁性体4としてNiを用いたが、他に鉄(Fe)やコバルト(Co)を用いることができる。また、クロム(Cr)を少なくとも含む合金、マンガン(Mn)を少なくとも含む合金を用いることもできる。また、ニッケル(Ni)を少なくとも含む合金、鉄(Fe)を少なくとも含む合金、コバルト(Co)を少なくとも含む合金を用いることもできる。
次に、実施形態1における成膜プロセスのうち、被転写基板12(TFT基板)の作製要領を図5に対応する図11及び図12の工程図を参照しつつ説明する。図11は被転写基板12作製の前半工程図、図12は被転写基板12作製の後半工程図である。
まず、被転写基板12作製の前半工程として、図11(a)に示すように、図10(f)で形成された保護膜9上に半導体膜5′を形成する。具体的には、プラズマCVD法によりアモルファスシリコン膜を50nm成膜した後、固相成長させる。固相成長は、ガラス基板3上のアモルファスシリコン膜に結晶化を助長する金属触媒を塗布法や成膜法により添加し、その後、ガラス基板3が歪まない温度までの高温で加熱処理を行うことにより、金属添加物を起点として結晶質シリコンが形成される。次に、レーザ熱処理工程で、上記ガラス基板3にエキシマレーザーを照射して熱処理することでアモルファスシリコン膜を多結晶化したポリシリコンとする。
次いで、フォトレジストを用いた公知のフォトプロセスでポリシリコン上に所定のパターンを形成した後、半導体膜をドライエッチング法によりエッチングし、使用したフォトレジストを除去することにより、図11(b)に示すような半導体領域5A,5Bをパターン形成する。
その後、図11(c)に示すように、上記保護膜9上に半導体領域5A,5Bを覆うようにゲート絶縁膜10として、酸化ケイ素(SiO)を50nm〜200nmの膜厚で公知のCVD法により形成した後、イオンドーピング法によりトランジスタの閾値の調整を行う。
しかる後、図11(d)に示すように、上記ゲート絶縁膜10上にゲート膜として、高融点金属膜を全面デポ(堆積)した後、フォトレジストを公知のフォトプロセスで所定のパターンに形成し、その後、公知の方法でドライエッチングを行い、使用したフォトレジストを除去することで、ゲート配線14A,14Bを形成する。さらに、イオンドーピング法により、シリコン膜の抵抗値等を調整し、薄膜トランジスタTFT1、薄膜トランジスタTFT2を形成する。
次に、被転写基板12作製の後半工程として、図12(a)に示すように、上記ゲート絶縁膜10上にゲート配線14A,14Bを覆うように層間膜11として、厚さ400nm〜900nmのケイ素系絶縁膜を公知のCVD法により全面に形成する。
その後、図12(b)に示すように、上記層間膜11にコンタクトホール11aを形成して、その上にソース配線13A,13B,13Cを形成する。コンタクトホール11aは、公知のフォトプロセスにより、フォトレジストをパターン形成し、ドライエッチング法によりコンタクトホール部分をエッチングした後、フォトレジストを除去することにより形成する。ソース配線13A,13B,13Cは、スパッタ法により低抵抗なアルミニウム系金属を含む多層膜で全面に形成し、公知のフォトエッチプロセスによりソース配線パターンを形成した後、高温熱処理を行う。
しかる後、図12(c)に示すように、上記層間膜11上にソース配線13A,13B,13Cを覆うように平坦化絶縁層6を形成した後、スルーホール6aを形成し、スルーホール6a形成領域を含んで下部電極7(画素電極)を形成する。具体的には、平坦化絶縁層6上に感光性のアクリル樹脂やポリイミド樹脂、フェノール樹脂やノボラック樹脂をスピンコート法により全面に塗布した後、所定のパターンで露光し、アルカリ溶液等の現像液で現像し、さらに200℃以上の高温炉でベークすることにより、膜厚1μm〜4μmのスルーホール6aを形成する。その後、上記ガラス基板3前面にスパッタ法により酸化錫(SnO)を5重量%〜20重量%含む酸化インジウム(In)からなる酸化物ターゲットをITOターゲーットとし、DCスパッタ装置で、ITOを80nm〜200nmの膜厚に形成する。その後、上記ガラス基板3を200℃以上の高温で1〜2時間熱処理する。その後、上記ガラス基板3を公知のフォトプロセスにより、フォトレジストをパターン形成し、公知のウェットエッチング法によりエッチングした後、フォトレジストを除去することで所定パターンを形成する。
その後、図6に示すように、下部電極7のパターン端部分にエッジカバー8を形成すると、図4の状態となり、有機層17を形成する前の被転写基板12作製工程が完了する。具体的には、図12(c)の状態のものに、感光性のポリイミド樹脂をスピンコート法により塗布し、所定のフォトマスクを使用して露光し、アルカリ性の現像液で現像した後、熱処理することで、画素となる部分が開口しエッジカバー8パターンが形成でき、被転写基板12作製工程が完成する。
実施形態1では、トップゲート型TFTの例を示したが、ボトムゲート型TFTの場合でも本特許の効果は同じように得られる。
次に、有機EL素子24作製工程を説明する。図6に示すように、これまで有機層17は説明のため1つの層として説明したが、実際には有機EL素子24動作機構の機能分離がなされるため、2層以上の多層構造となる。
実施形態1では、有機層17を3層構造(図14参照)とする。すなわち、下部電極7上に、正孔注入兼輸送層17AとしてNPB(N,N-di(naphthalene-1-yl)-N,N-diphenyl-benzidene)を膜厚30nm、発光層17Bを30nm、電子輸送兼注入層17CとしてAlq3(アルミニウムキノリノール錯体(aluminato-tris-8-hydroxyquinolate))を40nm、順次形成する。発光層17Bの材料は、R,G,B毎に発光色に合わせ異なる材料を用いるが、その他の層の材料はR,G,Bの各色で共通とする。発光層17Bの材料は、金属オキシノイド化合物[8−ヒドロキシキノリン金属錯体]、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、ジフェニルエチレン誘導体、ビニルアセトン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ブタジエン誘導体、クマリン誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、スチリル誘導体、スチリルアミン誘導体、ビススチリルベンゼン誘導体、トリススチリルベンゼン誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、アミノピレン誘導体、ピリジン誘導体、ローダミン誘導体、アクジン誘導体、フェノキサゾン、キナクリドン誘導体、ルブレン、ポリ−p−フェニレンビニレン、又はポリシラン等から必要な発光色を得られるもの、各材料の相性がよいものを使用する。
スタート時の被転写基板12は、図13の状態である。図13は図6の有機層17を形成する前の状態を示す。まず、正孔注入兼輸送層17AとしてNPB(N,N-di(naphthalene-1-yl)-N,N-diphenyl-benzidene)を、図14に示すように、有機ELディスプレイ1の表示領域を含む領域に公知の真空蒸着法で膜厚30nmに形成する。
その後、到達真空度が1.0×10−3Pa以下である真空中で図15に示すようなサーマルスタンプ法で、まず赤色(R)の発光層17Bを形成した後、緑色(G)、青色(B)の発光層17Bを順次塗り分けて形成する。
サーマルスタンプ法の説明図を図15に示す。また、同装置概念図を図16に示す。
図16において、29はロードロック式の真空装置であり、該真空装置29内にはサーマルスタンプ30が設置されている。真空装置29内は、1.0×10−3Pa以下の到達真空度となるように真空度が設定される。サーマルスタンプ30は上台31に固定されていて、上下可動機構32により上下方向に移動可能になっている。このサーマルスタンプ30は、上記上台31下面に固定された電磁石33を有し、該電磁石33下面にはスタンプ基板34が固定されている。このスタンプ基板34下面にはアライメント部35が突設され、上記サーマルスタンプ30は、このアライメント部35によって、下台36にセットされた被転写基板12上のアライメントマーク37と位置合わせできるようになっている。また、上記スタンプ基板34には、サーマルヘッド38が有機層17形成領域に対応して形成される。電磁石33は初期状態ではOFFとなっている。
サーマルヘッド38は、有機ELディスプレイ1の表示領域に合わせ、ストライプ状に形成されている。また、サーマルヘッド38は発熱抵抗体を備え、予め150℃〜200℃の一定温度に加熱されている。
また、上記真空装置29内には、ロールユニット39が配置されている。このロールユニット39には予めドナーフィルム40がセットされ、ロールtoロールで被転写基板12を1枚処理する毎に新たなドナーフィルム40を供給できるようになっている。ドナーフィルム40は、ベースフィルム41の片面に有機ドナー層42が形成されている。ドナーフィルム40は250℃以上の耐熱性があり、図15に示すように、有機ドナー層42を被転写基板12側に向けてセットされる。ドナーフィルム40は、ロールユニット39により弛むことがないようにセットされる。また、ドナーフィルム40と被転写基板12との間の距離が1mm〜10mmになるように被転写基板12上方にロールユニット39はセッティングされる。
図15は赤色(R)材料のみの機構を示しているが、図15に示すような機構が連なって緑色(G)材料、青色(B)材料が引き続き形成されるようになっている。被転写基板12は、図15でいうと垂直方向にインラインで処理されるようになっている。
そして、被転写基板12を転写位置まで移動させてから下台36を可動させ、被転写基板12の転写される部位とスタンプ基板34側のサーマルヘッド38との位置合わせを行う。
位置合わせ完了後、サーマルスタンプ30を上下可動機構32により被転写基板12と密着させる。図16では、サーマルスタンプ30が下側に移動する。その後、電磁石33をONにする。これにより、サーマルヘッド38と被転写基板12が表示領域全面に亘って密着する。被転写基板12には、磁性体4であるニッケル(Ni)が形成されているため、磁力作用によりサーマルスタンプ30と被転写基板12は密着する。電磁石33がOFのまま、つまり電磁石33がないと被転写基板12の反りや歪みにより所定のパターン通りに有機層17を転写することができない。
その後、電磁石33をOFFにしてから、図16の上下可動機構32でサーマルスタンプ30を被転写基板12やドナーフィルム40から離間させる。図16ではサーマルスタンプ30が上方に動く。ドナーフィルム40はテンションが掛かっているので、サーマルヘッド38が離れるとドナーフィルム40も被転写基板12から離間する。
そして、ロールユニット39は次の被転写基板12に備え、被転写基板12を1枚分だけ巻取り側へ巻き取る。
その後、被転写基板12は移動し、これらが、グリーン(G)とブルー(B)の分も行われる。
次に、電子輸送兼注入層17Cとして、Alq3(アルミニウムキノリノール錯体(aluminato-tris-8-hydroxyquinolate))を40nm、有機ELディスプレイ1の表示領域を少なくとも含む領域に、図14に示すように、公知の真空蒸着法で形成する。
その後、上部電極(半透明陰極)18として、マグネシウム・銀(Mg・Ag)を膜厚1nm〜20nmで連続して公知の蒸着法により形成する。その形成領域は、表示領域を少なくとも含む領域にベタパターンで形成する。
次に、図7に示すように、少なくとも表示領域を含む領域に封止膜19を成膜する。本例では、酸化ケイ素(SiO)を500nmの膜厚に公知のRFスパッタ法で形成する。図7では、説明のため、表示領域周辺部の封止部分も示している。
その後、乾燥材22が形成された封止板23として無アルカリガラスと、エポキシ樹脂等の封止材21とを用いて、封止板23と被転写基板12上の封止膜19との間に窒素ガスからなる封止ガス20を充填する。
封止板23は、有機層17に酸素や水分が進入することを防止する機能を持つ。封止板23は石英基板でも形成することができる。封止板23は、酸素濃度が低く、湿度も低い窒素ガス雰囲気中で、封止材21により被転写基板12に接着固定されている。封止材21はエポキシ樹脂からなる。封止材21は、他にも酸素透過性及び透湿性の低い材料であれば使用することが可能である。なお、封止材21として、溶融ガラスを用いることもできる。
実施形態1では、有機EL素子24が有機層17からの発光を有機層17形成面反対側の面、図7では下側に取り出すボトムエミッション構造の場合であるので、酸化カルシウムからなる乾燥材を封止板の有機EL層側となる面に貼り付ける。
有機層からの発光を有機層17形成面側から、図7では上側に発光を取り出すトップエミッション構造の場合でも、本特許の趣旨は変わらないが、この場合は乾燥材22を形成しない。また、封止材21は透光性である必要がある。また、上部電極18は膜厚を5nm程度に薄く形成し、透光性を持たせる必要がある。乾燥材22として、他に酸化バリウムを用いることもできる。
以上で有機ELディスプレイ1は完成する。
このように、実施形態1では、ドナーフィルム40を被転写基板12と版状のサーマルヘッド38との間に挟み、上記被転写基板12とサーマルヘッド38とを磁性体4の磁力作用で密着させることにより、上記有機ドナー層42を上記被転写基板12の下部電極7上に熱転写して有機層17を形成した後、該有機層17上に上部電極18を形成して有機EL素子24を得るので、被転写基板12が大型であっても、有機ドナー層42を被転写基板12に精度良く転写でき、表示ムラがなくて優れた品質の有機EL素子24を製造することができる。また、転写ムラをなくすためにサーマルヘッド38を被転写基板12に過度に押し付ける必要がなく、被転写基板12の傷付きを防止することができる。
(実施形態2)
図17〜図19は実施形態2を示し、図17は実施形態2におけるパッシブ型有機ELディスプレイ1の多数の画素P(副画素p1)がストライプ状に並んだ画素配列を示す平面図である。図18は実施形態2におけるパッシブ型有機ELディスプレイ1の断面図である。図19は実施形態2における成膜プロセスのうち、磁性体4及び下部電極7の形成要領を示す工程図であり、図17のXIX −XIX 線対応箇所の断面図である。
実施形態2ではTFTを形成していない。すなわち、TFTのようなスイッチング素子を画素中に持たないパッシブ型であり、図17に示すように、ストライプ状に形成した下部電極7と、ストライプ状に形成した上部電極18とをマトリックス状に形成し、1つの下部電極7と1つの上部電極18との交点で発光の1単位である副画素p1が形成されている。赤色(R)と緑色(G)と青色(B)の各副画素p1が1つに集まっている単位を1画素Pとする。解像度がVGAである有機ELディスプレイ1では、X方向に640個の画素、Y方向に480個の画素がマトリックス状に構成されている。有機EL素子24は、上部電極18と下部電極7との間に有機層17を形成している。
実施形態2の有機ELディスプレイ1では、上部電極は実施形態1がベタパターンであるのに対しストライプ状である。図17に示すように、磁性体は下部電極と同じパターンで形成されている。実施形態2ではニッケル(Ni)を磁性体に用い、下部電極としてアルミニウム(Al)を用いている。Niも導電性があるので、実施形態2では、磁性体と下部電極とを合わせて電極とみなすことができる。
実施形態2では、有機層17からの発光を被転写基板12の有機層17形成面(図18で上方)から取り出すトップエミッション構造である。このため、下部電極7は光の反射率が高いAlを用いる。また、上部電極18は5nmの薄い金属膜を用い、これにより上部電極18は透光性とする。また、乾燥材22は、トップエミッション構造であるため、使用しない。そのほかは実施形態1と同じ構成箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
以下、実施形態2の成膜プロセスを図19に基づき説明する。
図19(a)で、まず、無アルカリガラス基板3を準備する。ガラス基板3は、予めIPA超音波洗浄、純水洗浄等の方法により、有機物等の異物を除去しておく。次に、磁性体4としてニッケル(Ni)をDCスパッタ法により、Niターゲット(純度5N)を用いて、到達真空度は1.0×10−3Pa、Arガス圧が0.6Pa、投入電力80mW/mの成膜条件で100nmの膜厚に形成する。
次いで、下部電極7の材料であるAlターゲット(純度5N)を用いて、到達真空度は1.0×10−3Pa、Arガス圧が0.6Pa、投入電力80mW/mの成膜条件で100nmの膜厚に形成する。これにより、図19(a)のようにガラス基板3上に磁性体4の材料と下部電極7の材料が成膜される。
その後、図19(b)に示すように、汎用のフォトレジスト28をスピンコート法により形成する。その後、図19(b)のガラス基板3に、フォトマスクを用いてステッパ露光機で所定のパターンを露光後に、アルカリ現像液で露光した部分のフォトレジスト28を除去した後、ガラス基板3を水洗し、図19(c)のように形成する。
しかる後、図19(c)のガラス基板3を、リン酸と硝酸と水を少なくとも含む希硝酸とで室温で5分間エッチングした後、ガラス基板3を水洗し、図19(d)のようにする。磁性体4と下部電極7とを同じ工程でエッチングする。
次に、剥離液でフォトレジスト28を剥離することで、図19(e)のようにする。
実施形態2では、磁性体4としてNiを用いたが、他に鉄(Fe)やコバルト(Co)を用いることができる。また、クロム(Cr)を少なくとも含む合金、マンガン(Mn)を少なくとも含む合金を用いることができる。また、ニッケル(Ni)を少なくとも含む合金、鉄(Fe)を少なくとも含む合金、コバルト(Co)を少なくとも含む合金を用いることもできる。
その後、図19(f)に示すように、下部電極7のパターン端部分にエッジカバー8を形成する。これにより有機層17を形成する前の被転写基板12作製工程が完了する。図19(e)のガラス基板3に、感光性のポリイミド樹脂をスピンコート法により塗布し、所定のフォトマスクを使用して露光し、アルカリ性の現像液で現像し、その後熱処理することで、画素P(副画素p1)となる部分が開口したエッジカバー8のパターンが形成でき、被転写基板12作製工程が完成する。
以後は、サーマルスタンプ法により実施形態1と同様の要領にて有機層17を形成する。
したがって、実施形態2では、実施形態1と同様の効果を奏することができる。加えて、実施形態2では、磁性体4を被転写基板12と下部電極7との間にパターン形成しているので、下部電極7形成と同時に磁性体4を形成でき、コスト面で有利となる。
(実施形態3)
図20及び図21は実施形態3を示し、図20は実施形態3におけるアクティブ型有機ELディスプレイ1の断面図である。図21は実施形態3における成膜プロセスのうち、磁性体4の形成要領を示す工程図である。
実施形態3では、図20に示すように、磁性体4を被転写基板12に対し有機層17形成面とは逆側(反対側の面)に形成している。また、磁性体4は画素P(副画素p1)となる部分が開口するようにパターン形成している。図示しないが、磁性体4はSiOや樹脂で保護膜に覆われていてもよい。実施形態3では保護膜は形成しない。また、有機EL素子24からの発光は図20の下方向、つまり被転写基板12に対し有機層17形成側と反対側の面から取り出すつまり、実施形態3では、被転写基板12の有機層17形成面側に、下部電極7、有機層17及び上部電極18が順に形成された有機EL素子24が構成されている。
被転写基板12は、透磁性がある無アルカリガラス基板3を用いたので、サーマルスタンプ法で有機層17を形成するときに、図20の磁性体4と図15の電磁石33とで所定のパターンを形成することができる。
実施形態3では、磁性体4をパターニングするが、実施形態2のようにトップエミッション型有機EL素子24では、被転写基板12に対し有機層17形成面とは反対側の面に、磁性体4が少なくとも表示領域を含むベタパターンで形成されていてもよい。
実施形態3は、ボトムエミッション型有機EL素子24であるため、有機層17からの発光を、被転写基板12に対し有機層17形成面と逆側の面から取り出す。磁性体4を画素部に合わせパターニングを行っている。
以下、実施形態3の磁性体4のパターン形成プロセスを説明する。
図21(a)で、まず、無アルカリガラス基板3を準備する。ガラス基板3は、予めIPA超音波洗浄、純水洗浄等の方法により、有機物等の異物を除去しておく。次に、有機層17形成面側にフォトレジスト28aをスピンコート法により塗布する。これにより、ガラス基板3の有機層17形成面側の面が傷付いたり汚れが付着したりダストが付着しないように保護される。その後、大気中で110℃〜160℃のホットプレートで5分加熱する。その後、クールプレートでガラス基板3を冷却する。
次いで、図21(b)に示すように、ガラス基板3のフォトレジスト28aと反対側の面に、磁性体4としてニッケル(Ni)をDCスパッタ法により、Niターゲット(純度5N)を用いて、到達真空度は1.0×10−3Pa、Arガス圧が0.6Pa、投入電力80mW/mの成膜条件で100nmの膜厚に形成する。
その後、図21(c)に示すように、汎用のフォトレジスト28bを磁性体4上にスピンコート法により形成する。
しかる後、図21(c)のガラス基板3に、フォトマスクを用いてステッパ露光機で所定のパターンを露光後に、アルカリ現像液で露光した部分のフォトレジスト28bを除去した後、ガラス基板3を水洗し、図21(d)のように形成した。フォトレジスト28bのパターンは画素P(副画素p1)となる領域に対応して開口している。
また、図21(d)下側のフォトレジスト28aは、磁性体4のNiが遮光するため、パターンは形成されない。
次に、図21(d)のガラス基板3の磁性体4を、リン酸と硝酸と水による希硝酸で室温で3分間エッチングした後、ガラス基板3を水洗し、図21(e)のようにする。
その後、剥離液でフォトレジスト28a,28bを剥離することで、図21(f)のようにする。
図21(f)では、剥離液により、ガラス基板3の下側のフォトレジスト28aと、磁性体4上のフォトレジスト28bとは、同時に除去される。
その後、ガラス基板3の上下をひっくり返し、図示しないが、実施形態1の図11(a)以降と同様に、磁性体4形成面とは逆側に保護膜9としてシリコンオキシナイトライド(SiON)を膜厚300nmに公知のCVD(Chemical Vapor Deposition)法により全面に成膜する。この保護膜9は、ガラス基板3からの不純物の拡散を防ぐために設けられる。但し、図11(a)以降で、磁性体4は既に形成済みであるため、磁性体4形成プロセスは除いたプロセスを行う。また、アライメントマークも図21のプロセスで形成しておき、図11(a)以降のパターン形成は、このアライメントマークに合わせて行うことにより、画素部に位置を合わせて開口した磁性体4パターンを形成することができる。
実施形態3では、磁性体4としてNiを用いたが、他に鉄(Fe)やコバルト(Co)を用いることができる。また、クロム(Cr)を少なくとも含む合金、マンガン(Mn)を少なくとも含む合金を用いることができる。また、ニッケル(Ni)を少なくとも含む合金、鉄(Fe)を少なくとも含む合金、コバルト(Co)を少なくとも含む合金を用いることもできる。
図11(a)以降のプロセスで、TFT形成工程,サーマルスタンプ法を用いる工程を含む有機層形成工程、電極形成工程、封止工程などを経て、図20のような有機ELディスプレイ1(有機EL素子24)を形成することができる。サーマルスタンプ法を行うときに、図21で形成した磁性体4と、サーマルスタンプの電磁石33とにより、サーマルヘッド38と被転写基板12がドナーフィルム40を介して密着するため、所定のパターンを形成することが可能となる。
したがって、実施形態3においても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。加えて、実施形態3では、磁性体4を被転写基板12の有機層17形成面と反対側の面に形成するので、有機層17形成面側の成膜プロセスに磁性体4が影響を受けることがない。これにより、従来の成膜プロセスを適用し易く、コスト面でメリットが高くなる。
この発明は、大型の有機ELディスプレイに好適な有機EL素子及びその製造方法について有用である。
4 磁性体
7 下部電極(第1電極)
12 被転写基板
17 有機層
18 上部電極(第2電極)
24 有機EL素子
38 サーマルヘッド
40 ドナーフィルム
42 有機ドナー層

Claims (10)

  1. 有機ドナー層が形成されたドナーフィルムと、第1電極が形成された被転写基板とを用意し、
    上記ドナーフィルムを被転写基板とサーマルヘッドとの間に挟み、上記被転写基板とサーマルヘッドとを磁性体の磁力作用で密着させることにより、上記有機ドナー層を上記被転写基板の第1電極上に熱転写して有機層を形成した後、該有機層上に第2電極を形成して有機EL素子を得ることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の有機EL素子の製造方法において、
    サーマルヘッドは、磁力を有する状態と、磁力を有しない状態とに切り換えられ、磁力を有する状態で上記磁性体に吸着するようになっていることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の有機EL素子の製造方法において、
    上記磁性体は、上記被転写基板の有機層形成面に形成されていることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の有機EL素子の製造方法において、
    上記磁性体は、上記被転写基板の有機層形成面と反対側の面に形成されていることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載の有機EL素子の製造方法において、
    上記磁性体は、パターン形成されていることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  6. 請求項5に記載の有機EL素子の製造方法において、
    上記磁性体は、上記被転写基板と第1電極との間にパターン形成されていることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  7. 請求項5に記載の有機EL素子の製造方法において、
    上記磁性体は、有機EL素子の配線パターンを兼ねていることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機EL素子の製造方法において、
    上記磁性体は、鉄、クロム、ニッケル、コバルト及びマンガンから選択された少なくとも1つを含むことを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  9. 請求項3に記載の製造方法により製造された有機EL素子であって、
    上記被転写基板の有機層形成面側には、上記磁性体、上記第1電極、上記有機層及び上記第2電極が順に形成されていることを特徴とする有機EL素子。
  10. 請求項4に記載の製造方法により製造された有機EL素子であって、
    上記被転写基板の有機層形成面側には、上記第1電極、上記有機層及び上記第2電極が順に形成されていることを特徴とする有機EL素子。
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