JP5275901B2 - エンドキャップ - Google Patents
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Description
下記特許文献1では、壁面のコーナー部分(出隅部)に向けて、それぞれ配設された幅木に、コーナー部分において連設されるコーナー用造作部材が提案されている。
また、底面ではなく、例えば、壁面または幅木の端面に対面する背面側の面に、開口を大きく設けて中空部を形成することも考えられるが、この場合には、開口が設けられた部位の強度が低減するとともに、該背面側の接着面が小さくなることから取付け強度が低減する恐れがあった。
このように、前記背面側面のそれぞれを、前記造作部材の端面に対応させた形状としたエンドキャップにおいては、前記背面側面のそれぞれの表面側縁部に、前記造作部材の端面が該背面側面に対面配置された際に、該造作部材の端部表面を覆う突片部を設けるようにしてもよい。
また、上記突片部を設けたエンドキャップにおいては、前記背面開口を、当該背面開口が設けられた背面側面に前記造作部材の端面が対面配置された際に、前記突片部の内周縁との間に該端面に対面する対面代を残すように設けるようにしてもよい。
また、該エンドキャップは、造作部材の溝に対応させた凹溝を有しているので、造作部材の端面に取り付けた際に、該溝と凹溝とが連なるような外観となり、見栄えが良い。
さらに、上記背面開口は、前記凹溝の位置に相当する部位よりも、反第1の面側の部位(造作部材が幅木であれば上方側部位となり、造作部材が廻り縁であれば下方側部位となる)に設けるようにしているので、例えば、該背面開口を背面側面の上下の全体に亘って設けて中空部を形成するようなものに比べて、当該エンドキャップ自体の強度を高めることができる。また、このように、該背面開口を上下の全体に亘って設けずに、前記凹溝の位置に相当する部位よりも、反第1の面側の部位に設けるようにしているので、背面側面における当該背面開口以外の部位を接着面として利用でき、該背面開口を上下の全体に亘って設けて中空部を形成するようなものに比べて、取付け強度を向上させることができる。
さらに、上記背面開口及び上記底面開口を設けているので、これら背面開口及び底面開口から型抜きを実施でき、凹溝を挟んで上方側部位と下方側部位とにおける中空部を略均一にすることができる。
図1〜図4は、本実施形態に係るエンドキャップについて説明するための説明図である。
本実施形態に係るエンドキャップ10は、図1及び図2に示すように、床面(第1の面)1と壁面2との交差部に沿って配設された幅木6の長手方向の一端部に取り付けられて、該端部の端面9(図3及び図4参照)を覆い隠す構造とされている。
この幅木6は、表面側部位における中央部位よりもやや上方部位に、溝7を長手方向に沿って有している。また、この幅木6の水平状の上面の手前側(反壁面側)の縁部には、床面1側に向けて傾斜する傾斜面8が形成されている。
この幅木6は、例えば、木質系材料や合成樹脂系材料、金属系材料等から帯状に比較的長尺に形成されている。
このエンドキャップ10の表面側部位における手前面10aは、突湾曲状のR面形状とされ、幅木6の溝7に対応させた位置に、凹溝12が水平方向に沿って形成されている。この凹溝12の溝底に相当する表面の形状も上記同様のR面形状とされている。
尚、以下では、便宜的に、この凹溝12に相当する部位を凹溝部位11Bとし、この凹溝部位11Bよりも、上方側の部位(反床面1側の部位)を上側部位11Aとし、凹溝部位11Bよりも、下方側の部位を下側部位11Cとして説明する。
尚、上記のようにR面形状とされた表面側部位のそれぞれの部位における曲率半径は、幅木6の各部位の厚さに応じて適宜、設定される。
本実施形態では、これら第1背面側面13及び第2背面側面15のそれぞれの表面側縁部に、幅木6の端面9が対面配置された際に、幅木6の端部表面6a(図3及び図4参照)を覆う突片部14,16(第1突片部14、第2突片部16)を設けている。これら突片部14,16は、当該エンドキャップ10の上記した上面10b、傾斜面10c及び凹溝12に相当する部位の表面側縁部を含み、表面側部位における上下の全体に亘って表面側縁部に沿って形成されており、それぞれの背面側面13,15に対して略直交方向に向けて突出するように設けられている。
これら突片部14,16を設けることで、一方の突片部が、幅木6の端部表面6aの覆い部材として機能し、他方の突片部が、当該エンドキャップ10に接着剤を塗布して壁面2に対して接着する際に、接着剤の堰として機能して接着剤が漏れ出るようなことを防止できる。従って、幅木6の端部を美観性良く納めることができ、また、施工性を向上させることができる。
この背面開口17は、第1背面側面13における上側部位11Aに設けられており、本実施形態では、図2(c)に示すように、上記した第1突片部14の内周縁との間に、配設された際に、幅木6の端面9または壁面2と対面する対面代13aが設けられるように形成されている。つまり、背面開口17の第1突片部14側の開口縁と、第1突片部14の内周縁との間に、これら開口縁及び内周縁に沿うようにして略同幅の対面代13aを設けるようにしている。このような対面代13aを設けることで、後記するように、当該エンドキャップ10を配設する際に、対面代13aを、幅木6の端面9、または壁面2に対して当該第1背面側面13を接着する際の接着代として利用でき、当該エンドキャップ10の取付け強度を向上させることができる。
この中空部19は、当該エンドキャップ10の上下の全体に亘って形成されており、図3(a)〜(c)に示すように、横断面形状が上下に沿って略同心同形状の扇形状とされている。また、この中空部19は、上側部位11Aの中空部と下側部位11Cの中空部とが略同一の横断面積とされ、凹溝部位11Bの横断面積が、凹溝12に対応させて、これら上側部位11A及び下側部位11Cの中空部よりも小さく形成されている。すなわち、この中空部19を有した当該エンドキャップ10は、上側部位11A、凹溝部位11B及び下側部位11Cにおける表面側部の厚さ、及び各背面側部の厚さが、それぞれ上下方向に沿って、略均一となるように形成されている。本実施形態では、各背面側部の厚さを略同厚さとし、表面側部における厚さを、上記した対面代13aに対応させて、各背面側部の厚さよりも大きく形成しているが、これらの厚さを同厚さとなるようにしてもよい。
また、上記のような合成樹脂系材料に、木粉や無機フィラー、相溶化剤、着色剤などを所定の含有割合で含有させた木粉・プラスチック複合材(WPC)から成形するようにしてもよい。
さらに、上記のような合成樹脂製に限られず、アルミニウムやステンレス等の金属材料から鋳造や切削加工等によって一体的に成形した金属製のものとしてもよい。
まず、図4に示すように、幅木6を開口部5側に向けて設置し、この幅木6の開口部5側端部の端面9に、図2及び図3に示すように、エンドキャップ10の一方の背面側面(図例では、第2背面側面15)を当接させるようにして取り付ける。この際、上記した対面代13aを含み、各背面側面13,15に接着剤を塗布し、壁面2(図例では、開口縦枠4の見付け面4a)及び幅木6の端面9に対して固着させるようにしてもよい。尚、このように接着剤を用いて固着させる態様に代えて、または加えて、例えば、粘着材としての両面テープを背面側面13,15のうちの少なくとも一方に設け、該両面テープによって固着させる態様としてもよい。
また、壁面2を構成する壁材3の表面3aは、例えば、石膏ボードや合板等の下地ボード等の下地材表面3a、またはこれらの下地材表面に壁クロスや壁紙等が貼着された壁仕上げ面3a等とされ、このような壁材3の裏面側には、上記固定止具が打ち込まれる(または捻じ込まれる)胴縁や柱等が配設されている。
または、上記納め構造の一例では、開口部5に、開口縦枠4を取り付けた例を示しているが、このような開口縦枠4を設けずに、壁面2が他の壁面等と交差する出隅部に沿うように、エンドキャップ10を設けるような態様としてもよい。
また、本実施形態に係るエンドキャップ10は、上述のように、各背面側面13,15のそれぞれが、幅木6の端面9に対応させた形状とされている。従って、上記した例では、各図における幅木6の紙面左方側の端部(幅木6に対面した状態における左側端部)に取り付けた場合について説明したが、図3(d)に示すように、幅木6の右側端部にも、当該エンドキャップ10を平面視において90度回転させれば取り付けることができる。すなわち、幅木6の左右端部のそれぞれの端面を、同一のエンドキャップ10で覆い隠すことができるので、部材点数が増加せず、また、同一部材を幅木6の両端面用として兼用(左右兼用)できるので、取扱い性が良く、施工性を向上させることができる。
また、エンドキャップ10は、幅木6の溝7に対応させた凹溝12を有しているので、幅木6の端面9に取り付けた際に、幅木6の溝7とエンドキャップ10の凹溝12とが連なるような外観となり、見栄えが良い。
さらに、背面開口17は、凹溝部位11Bよりも、上側部位11Aに設けるようにしているので、例えば、該背面開口を背面側面の上下の全体に亘って設けて中空部を形成するようなものに比べて、当該エンドキャップ10自体の強度を高めることができる。また、このように、背面開口17を上下の全体に亘って設けずに、上側部位11Aに設けるようにしているので、第1背面側面13における当該背面開口17以外の部位を接着面として利用でき、背面開口を上下の全体に亘って設けて中空部を形成するようなものに比べて、取付け強度を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、背面開口17と突片部14との間に対面代13aを設けた例について説明したが、このような対面代13aを設けない態様、すなわち、背面開口の突片部側開口縁と突片部の内周縁とを略合致させたような態様としてもよい。
また、本実施形態では、傾斜面8を有した幅木6の形状に対応させて、傾斜面10cを有したエンドキャップ10について説明したが、幅木の表面形状に対応させて、傾斜面を有さないエンドキャップとしてもよい。
2 壁面
3a 壁材の表面(壁面)
4a 開口縦枠の見付け面(壁面)
6 幅木(造作部材)
6a 幅木の端部表面
7 溝
9 幅木の端面
10 エンドキャップ
11A 上側部位(凹溝の位置に相当する部位よりも、反第1の面側の部位)
11B 凹溝部位(凹溝の位置に相当する部位)
12 凹溝
13 第1背面側面
13a 対面代
14 第1突片部
15 第2背面側面
16 第2突片部
17 背面開口
18 底面開口
19 中空部
Claims (4)
- 床面または天井面からなる第1の面と、壁面との交差部に沿って配設され、長手方向に沿う溝を有した造作部材の端面を覆い隠すエンドキャップであって、
前記溝に対応させた凹溝を表面側部位に有し、前記造作部材の端面及び前記壁面にそれぞれ対面配置される背面側面のうちのいずれか一方における、前記凹溝の位置に相当する部位よりも、反第1の面側の部位に背面開口を設け、かつ前記第1の面に対面配置される底面に底面開口を設けて、これら背面開口と底面開口とを連通させた中空部を有しており、
前記凹溝に相当する部位の上下両側部位における前記中空部の横断面積を略同一とし、前記凹溝に相当する部位における前記中空部の横断面積をこれらよりも小さくし、前記凹溝に相当する部位及びこの上下両側部位における表面側部の厚さ、並びに各背面側部の厚さを、それぞれ上下方向に沿って、略均一となるように形成していることを特徴とするエンドキャップ。 - 請求項1において、
前記背面側面は、それぞれが前記造作部材の端面に対応させた形状とされていることを特徴とするエンドキャップ。 - 請求項2において、
前記背面側面のそれぞれの表面側縁部には、前記造作部材の端面が該背面側面に対面配置された際に、該造作部材の端部表面を覆う突片部が設けられていることを特徴とするエンドキャップ。 - 請求項3において、
前記背面開口は、当該背面開口が設けられた背面側面に前記造作部材の端面が対面配置された際に、前記突片部の内周縁との間に該端面に対面する対面代を残すように設けられていることを特徴とするエンドキャップ。
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