JP3120865U - 幅木ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】建物の床材が経年的に沈下しても、隙間を発生せず、室内化粧効果に優れた幅木ユニットを提供する。
【解決手段】下端部が表裏両面からの切欠(11)(12)と相対的に残る薄肉な一定長さ(h1)の差込み脚柱(13)として垂下された幅木本体(A)と、その幅木本体(A)における差込み脚柱(13)の垂下長さ(h1)よりも浅い一定深さ(d3)の断面ほぼU字型に造形された別個な幅木受け座(B)とから成り、その幅木受け座(B)の下面を釘(23)や両面接着テープ(24)などの固定具により、先に床材(19)の表面へ密着状態に取り付け固定した上、その幅木受け座(B)の内部へ上記幅木本体(A)の差込み脚柱(13)を上方から差し込み嵌合させた状態のもとで、その幅木本体(A)を内壁材(16)へ釘(15)により取り付け固定するように定めた。
【選択図】 図2
【解決手段】下端部が表裏両面からの切欠(11)(12)と相対的に残る薄肉な一定長さ(h1)の差込み脚柱(13)として垂下された幅木本体(A)と、その幅木本体(A)における差込み脚柱(13)の垂下長さ(h1)よりも浅い一定深さ(d3)の断面ほぼU字型に造形された別個な幅木受け座(B)とから成り、その幅木受け座(B)の下面を釘(23)や両面接着テープ(24)などの固定具により、先に床材(19)の表面へ密着状態に取り付け固定した上、その幅木受け座(B)の内部へ上記幅木本体(A)の差込み脚柱(13)を上方から差し込み嵌合させた状態のもとで、その幅木本体(A)を内壁材(16)へ釘(15)により取り付け固定するように定めた。
【選択図】 図2
Description
本考案は建物の内装工事に有用な幅木ユニットに関する。
一般に、建物の幅木は内壁材の下端部へ釘打ち固定されており、床材に対しては取り付け固定されていないため、その床材が経年的な乾燥やその他の使用条件によって沈下したり、不陸状態に変形したりした場合、幅木との向かい合う上下相互間に目視し難い約1mm程度の隙間を生じ、その隙間から風が吹き込んだり、逆にその隙間へ枚葉紙や塵埃が進入したりする。このような隙間は僅小であるため、却って容易に補修工事することができず、その工事により室内化粧効果を爾後的に低下させてしまうことは必至である。
その予防対策品として、現在図6のような幅木(W)が提案されている。これは幅木本体(1)の下端部へ、軟質塩化ビニール樹脂の薄肉な鰭片(2)が同時成形された硬質塩化ビニール樹脂のパッキング(3)を、予じめ接着剤により被着一体化させた製品であり、そのパッキング(3)の下端縁部に沿って延在する鰭片(2)を、図7のように床材(4)の表面へ押し付けた変形状態のもとで、上記幅木本体(1)を内壁材(5)へ釘(6)により取り付け固定するようになっている。
ところが、上記公知製品のパッキング(3)に付属している薄肉な鰭片(2)は、元来弾力性に劣るばかりでなく、その床材(4)に対する曲がり癖が付与された変形状態のもとで硬化し、やがて弾力性を完全に消失してしまうため、図7の鎖線で示す床材(4)の沈下や変形に追従動作することができず、その床材(4)との向かい合う相互間に依然として隙間(S)を生ずるのである。
本考案はこのような課題の改良を企図しており、その目的を達成するための幅木ユニットとして、請求項1では下端部が表裏両面からの切欠と相対的に残る薄肉な一定長さの差込み脚柱として垂下された幅木本体と、その幅木本体における差込み脚柱の垂下長さよりも浅い一定深さの断面ほぼU字型に造形された別個な幅木受け座とから成り、
その幅木受け座の下面を釘や両面接着テープなどの固定具により、先に床材の表面へ密着状態に取り付け固定した上、その幅木受け座の内部へ上記幅木本体の差込み脚柱を上方から差し込み嵌合させた状態のもとで、その幅木本体を内壁材へ釘により取り付け固定するように定めたことを特徴とする。
上記請求項1に従属する請求項2では、表側切欠と裏側切欠とを並列する倒立L字型として、幅木本体へ互いに同じ一定深さだけ付与する一方、
幅木受け座の厚みを上記切欠の深さとほぼ等しく寸法化することにより、その幅木受け座の表裏両面を上記幅木本体のそれらと面一状態に保ったことを特徴とする。
又、請求項2に従属する請求項3では、幅木本体に付与された表側切欠の天井縁部と、幅木受け座の表側開口縁部とが向かい合う上下相互間に、一定な開口幅の加飾凹溝を生成させる一方、
同じく幅木本体に付与された裏側切欠の天井縁部と、幅木受け座の裏側開口縁部とが向かい合う上下相互間に、一定な開口幅の逃し凹溝を生成させたことを特徴とする。
更に、請求項1に従属する請求項4では、幅木本体と幅木受け座とを互いに同じ硬質な合成樹脂から押出成形すると共に、その表面へ互いに同じ着色や模様が施された化粧シートを貼り付けたことを特徴とする。
ことを特徴とする
ことを特徴とする
請求項1の上記構成によれば、幅木本体と別個な幅木受け座を建物の床材へ、釘(フィニッシュネイル)や両面接着テープなどの固定具により、先に取り付け固定した後、その幅木受け座の内部へ幅木本体の差込み脚柱を差し込み嵌合させるようになっているため、床材が経年的に沈下したり、不陸状態に変形したりしても、上記幅木受け座と床材との上下相互間に従来技術のような隙間を生ずるおそれがない。
又、幅木本体の差込み脚柱はこれとの対応的な断面ほぼU字型をなす幅木受け座の内部へ、上方から差し込み嵌合された状態として、その幅木受け座により表側から被覆されることになる結果、万一経年的に幅木受け座が床材と一緒に沈下し、上記差込み脚柱とその幅木受け座との上下相互間に、隙間を生じたとしても、その隙間が表側へ見苦しく露呈するおそれはなく、室内の化粧効果を恒久的に安定良く維持できるのである。
更に、請求項2の構成を採用するならば、幅木本体とその幅木受け座との表裏両面が何れも面一状態に保たれるため、違和感のない幅木ユニットとして提供することができ、建物の内壁材に対する幅木本体の取り付け固定も、確実に支障なく行なえる。
特に、請求項3の構成を採用するならば、従来技術のような隙間の発生を予防できることに加えて、幅木本体とその幅木受け座との上下相互間へ、表向き開口する加飾凹溝も生成して、幅木ユニットによる室内の化粧効果を昂めることができ、逆な裏向きに開口する逃し凹溝の生成によって、建物の内壁材に対する幅木本体の全体的な密着度も向上させ得る効果がある。
請求項4の構成を採用するならば、幅木本体とその幅木受け座とから成る幅木ユニットを、極めて容易に量産することができ、その両者の違和感なく統一した装飾効果も得られることになる。
以下、図面に基いて本考案の具体的構成を詳述すると、図1、2は本考案に係る幅木ユニットとその施工状態を各々示しており、(A)は硬質な熱可塑性合成樹脂から押出成形された幅木本体であって、一定な背丈(例えば約60mm)と厚み(例えば約6〜8mm)の平盤形態をなし、その表面には着色や木目柄などのプリント模様を有する化粧シート(10)が貼り付け一体化されている。
但し、このような平盤形態の幅木本体(A)は上記合成樹脂のみならず、合板や繊維板(ファイバーボード)、パーティクルボード、無垢の木材などから作成されることもある。
上記幅木本体(A)の下端部は、その表裏両面から一定深さ(d1)(例えば約1〜2mm)づつ陥没する切欠(11)(12)の一対により、これとの相対的に残ることとなる一定な厚み(t1)(例えば約4〜6mm)と長さ(h1)(例えば約6〜8mm)を備えた差込み脚柱(13)として垂下されている。
つまり、幅木本体(A)における下端部の一定長さ(h1)分には、その表面から陥没する切欠(11)と裏面から陥没する切欠(12)との一対が、言わば並列する倒立L字型として付与されることにより、比較的薄肉な差込み脚柱(13)が造形されているのである。(11a)(12a)はその表側切欠(11)と裏側切欠(12)との天井縁部を示している。
又、(14)は同じく幅木本体(A)の上端部付近に位置しつつ、その表面から陥没するように切り欠かれた一定深さ(d2)(例えば約1〜2mm)の加飾凹溝であり、その溝底面から打ち込まれる釘(フィニッシュネイル)(15)の複数本によって、上記幅木本体(A)が建物のプラスターボードや合板などから成る内壁材(16)へ、取り付け固定されることになる。(17)は胴縁、(18)は間柱、(19)はフローリングや無垢の木材などから成る床材を示している。
他方、(B)は上記幅木本体(A)との組をなす幅木受け座であって、好ましくは幅木本体(A)と同じ硬質な熱可塑性合成樹脂から、その差込み脚柱(13)の受け入れ嵌合可能な断面ほぼU字型に押出成形されているが、その幅木受け座(B)の一定深さ(d3)は例えば約3〜4mmとして、上記差込み脚柱(13)の垂下長さ(h1)(先に例示した約6〜8mm)よりも浅い寸法に関係設定されている。
その限りでは、断面ほぼU字型をなす幅木受け座(B)の表側開口縁部(20a)と裏側開口縁部(21a)に、図1〜3のような高低差を与えても良く、又はこれらを図4のような同一高さに揃えてもさしつかえない。
更に、幅木受け座(B)の厚み(t2)は上記幅木本体(A)の差込み脚柱(13)を形作っている切欠(11)(12)の一定深さ(d1)とほぼ等しく、その幅木受け座(B)の表裏両面が幅木本体(A)のそれらと面一状態を保つようになっている。但し、その表側に限っては図4に併せて示す如く、下太り傾斜テーパー面として造形することにより、幅木受け座(B)の下面と床材(19)との接触面積を増大させても良い。
このような幅木受け座(B)の表面にも、上記幅木本体(A)の表面と同じ着色や模様を備えた化粧シート(22)を貼り付けることが望ましいが、その幅木本体(A)側と相違する着色や模様の化粧シート(22)を幅木受け座(B)側へ貼り付けて、ツートンとなる興趣変化を与えてもさしつかえない。尚、幅木受け座(B)も上記合成樹脂のみならず、幅木本体(A)と同じ合板や繊維板、パーティクルボード、無垢材などから作成することができる。
本考案の幅木ユニットは上記した幅木本体(A)とその幅木受け座(B)とから成るため、これを施工するに当っては、先ず幅木受け座(B)の下面を床材(19)の表面へ、図5のような複数本の釘(フィニッシュネイル)(23)により、密着状態に取り付け固定する。
その場合、複数本の釘(23)に代る両面接着テープ(24)を、予じめ図3のように幅木受け座(B)の下面へ付属させておき、その離型シート(図示省略)を剥離することにより、幅木受け座(B)を床材(19)の表面へ接着一体化しても良い。
次いで、幅木本体(A)を内壁材(16)の表面に沿って、図5の矢印で示す上方から、上記幅木受け座(B)の内部へ差し込み嵌合させるのであり、そうすれば幅木本体(A)が内壁材(16)の表面へ自づと密着するため、その差し込み嵌合状態のもとで、最後に幅木本体(A)の上記加飾凹溝(14)から内壁材(16)や胴蓋(17)などへ、複数本の釘(フィニッシュネイル)(15)を打ち込むことにより、その幅木本体(A)を取り付け固定すれば良い。
このような幅木受け座(B)の施工状態は図2に示すとおりであって、床材(19)に対する幅木受け座(B)の取り付け固定用釘(23)が見えることはなく、上方から幅木本体(A)の差込み脚柱(13)により押え付けられているため、その釘(23)の浮上するおそれもない。
又、上記幅木本体(A)の差込み脚柱(13)は対応的な幅木受け座(B)の内部へ差し込み嵌合された状態として、その幅木受け座(B)により表側から被覆されている結果、万一経年的に幅木受け座(B)が床材(19)との一体的に沈下し、上記差込み脚柱(13)とその幅木受け座(B)との上下相互間に隙間を生じたとしても、これが表側に見苦しく露出することはなく、室内の化粧効果を何時までも安定良く維持できるのである。
更に、上記断面ほぼU字型をなす幅木受け座(B)の深さ(d3)は、幅木本体(A)における差込み脚柱(13)の垂下長さ(h1)よりも浅い寸法として関係設定されているため、その幅木本体(A)に付与された表側切欠(11)の天井縁部(11a)と、幅木受け座(B)の表側開口縁部(20a)とが向かい合う上下相互間には、上記幅木本体(A)の上端部付近に切り欠かれている加飾凹溝(14)と平行する加飾凹溝(25)が、図2のような一定深さ(d1)だけ開口列設される結果となり、室内化粧上の優美な模様を生成することができる。その場合、その平行な加飾凹溝(14)(25)の開口幅(o1)は、互いに等しく寸法化することが好ましい。
同じく幅木ユニットの施工状態では、その幅木本体(A)に付与された裏側切欠(12)の天井縁部(12a)と、幅木受け座(B)の裏側開口縁部(21a)とが向かい合う上下相互間に、図2のような一定の深さ(d1)と開口幅(o2)を備えた逃し凹溝(26)もやはり生成されることになるため、これにより内壁材(16)に対する幅木本体(A)の全体的な密着度を、却って昂め得る効果がある。
(10)(22)・化粧シート
(11)(12)・切欠
(11a)(12a)・天井縁部
(13)・差込み脚柱
(14)(25)・加飾凹溝
(15)(23)・釘
(16)・内壁材
(17)・胴縁
(18)・間柱
(19)・床材
(20a)(21a)・開口縁部
(24)・両面接着テープ
(26)・逃し凹溝
(A)・幅木本体
(B)・幅木受け座
(11)(12)・切欠
(11a)(12a)・天井縁部
(13)・差込み脚柱
(14)(25)・加飾凹溝
(15)(23)・釘
(16)・内壁材
(17)・胴縁
(18)・間柱
(19)・床材
(20a)(21a)・開口縁部
(24)・両面接着テープ
(26)・逃し凹溝
(A)・幅木本体
(B)・幅木受け座
Claims (4)
- 下端部が表裏両面からの切欠(11)(12)と相対的に残る薄肉な一定長さ(h1)の差込み脚柱(13)として垂下された幅木本体(A)と、その幅木本体(A)における差込み脚柱(13)の垂下長さ(h1)よりも浅い一定深さ(d3)の断面ほぼU字型に造形された別個な幅木受け座(B)とから成り、
その幅木受け座(B)の下面を釘(23)や両面接着テープ(24)などの固定具により、先に床材(19)の表面へ密着状態に取り付け固定した上、その幅木受け座(B)の内部へ上記幅木本体(A)の差込み脚柱(13)を上方から差し込み嵌合させた状態のもとで、その幅木本体(A)を内壁材(16)へ釘(15)により取り付け固定するように定めたことを特徴とする幅木ユニット。 - 表側切欠(11)と裏側切欠(12)とを並列する倒立L字型として、幅木本体(A)へ互いに同じ一定深さ(d1)だけ付与する一方、
幅木受け座(B)の厚み(t2)を上記切欠(11)(12)の深さ(d1)とほぼ等しく寸法化することにより、その幅木受け座(B)の表裏両面を上記幅木本体(A)のそれらと面一状態に保ったことを特徴とする請求項1記載の幅木ユニット。 - 幅木本体(A)に付与された表側切欠(11)の天井縁部(11a)と、幅木受け座(B)の表側開口縁部(20a)とが向かい合う上下相互間に、一定な開口幅(o1)の加飾凹溝(25)を生成させる一方、
同じく幅木本体(A)に付与された裏側切欠(12)の天井縁部(12a)と、幅木受け座(B)の裏側開口縁部(21a)とが向かい合う上下相互間に、一定な開口幅(o2)の逃し凹溝(26)を生成させたことを特徴とする請求項2記載の幅木ユニット。 - 幅木本体(A)と幅木受け座(B)とを互いに同じ硬質な合成樹脂から押出成形すると共に、その表面へ互いに同じ着色や模様が施された化粧シート(10)(22)を貼り付けたことを特徴とする請求項1記載の幅木ユニット。
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JP2006000690U JP3120865U (ja) | 2006-02-06 | 2006-02-06 | 幅木ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006000690U JP3120865U (ja) | 2006-02-06 | 2006-02-06 | 幅木ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3120865U true JP3120865U (ja) | 2006-04-20 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006000690U Expired - Fee Related JP3120865U (ja) | 2006-02-06 | 2006-02-06 | 幅木ユニット |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3120865U (ja) |
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2006
- 2006-02-06 JP JP2006000690U patent/JP3120865U/ja not_active Expired - Fee Related
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